同期ミラーリング操作
リモート・ミラーリング操作には、構成、初期化、進行中の操作、通信障害の処理、および役割の切り替え が含まれます。
以下のリストで、リモート・ミラーリング操作について説明します。
- 構成
- 構成では、ミラー関係用に 1 次ボリュームと 2 次ボリュームを定義します。
- 初期化
- リモート・ミラーリング操作は、データを含む 1 次ボリュームおよび新規 2 次ボリュームによって開始されます。次に、1 次ボリュームから 2 次ボリュームにデータがコピーされます。このプロセスは初期化 と呼ばれます。 初期化は、リモート・ミラーリング・カップリングの存続期間中に 1 回実行されます。 初期化が正常に実行されると、両方のボリュームは同期されます。
- 進行中の操作
- 初期化 プロセスが完了すると、リモート・ミラーリングはアクティブ化されます。このアクティビティーの実行中、すべてのデータは 1 次ボリュームに書き込まれ、続いて 2 次ボリュームに書き込まれます。2 次ボリュームから確認応答を受信した後、書き込み操作は完了します。どの時点においても、確認応答が発行されていない (保留中の) 書き込みを除き、1 次ボリュームと 2 次ボリュームには同一のデータが格納されています。
- 通信障害の処理
- サイト間の通信は中断されることがあります。その場合、1 次サイトはその機能を続行して、通信が再開した後に 2 次サイトを更新します。このプロセスは同期 と呼ばれます。
- 役割の切り替え
- 1 次サイトでの災害発生や保守操作の結果、あるいは災害時回復手順をテストするために意図的に、ボリュームの役割を必要に応じて 1 次から 2 次に、あるいはその逆に変更することができます。
同期ミラーリングでのスナップショットの使用
ストレージ・システムは、更新から次の更新までの間で発生する可能性がある不整合を識別するために、スナップショットを使用します。
ボリューム間のリンクが中断されたり、ミラーリングが非アクティブ化されたりした場合、1 次ボリュームはホスト書き込みの受け入れを続行しますが、それらの書き込みを 2 次ボリューム上に複製しません。ミラーリングが復元され、アクティブ化されると、システムは 2 次ボリュームのスナップショットを取得します。このスナップショットは、ミラーリング済みであることが確認されているデータです。このスナップショットは、最終整合スナップショット と呼ばれます。その後に初めて、1 次ボリュームへの最新の書き込みが 2 次ボリュームに複製されます。
最終整合スナップショットは、同じターゲット上のすべてのミラーについて再同期が完了した後、自動的に削除されます。ただし、再同期中に 2 次ボリュームの役割が 1 次へ変更された場合、最終整合スナップショットは削除されません。