ブロック・サーバー・パフォーマンス・オブジェクト・モデル
このオブジェクト・モデル内の 2 つの主要カテゴリーのクラスによって、クライアントがパフォーマンス統計を取り出す方法が決定されます。
- 最初のカテゴリーは、クラスの各インスタンスが単一のパフォーマンス統計レコードを表すクラスの集合です。例えば、単一ボリュームの統計。
- 2 番目は、外部メソッドを使用して、パフォーマンス統計のバッチを含むストリングを取り出す必要があるクラスの集合です。

CIM_BlockStorageStatisticalData IBMTSDS_SEVolumeStatistics および IBMTSDS_HostStatistics から継承するクラスは最初のカテゴリーです。各インスタンスには、IBMTSDS_SEVolume または IBMTSDS_SystemSpecificCollection の単一インスタンスのパフォーマンス統計を記述したプロパティーが含まれています。
IBMTSDS_PerformanceStatisticsCollection は、どちらのカテゴリーにも入りませんが、特定のシステムのすべてのブロック・サーバー・パフォーマンス関連のクラスを関連付けるクラスです。
残りのクラスは、2 番目のカテゴリーに入ります。これらは統計のバッチ収集に使用されます。IBMTSDS_PerformanceStatisticsService は GetStatisticsCollection メソッドを含んでおり、これを使用して統計インスタンスのバッチのストリング表現を取得します。IBMTSDS_PerformanceStatisticsCapabilities は、共通情報モデル (CIM) エージェントのパフォーマンス統計関連機能が何であるかを定義します。
CIM_BlockStatisticsManifest から継承するクラスは、GetStatisticsCollection によって返される統計用のフィルターを定義します。
IBMTSDS_BlockStatisticsManifestCollection は、GetStatisticsCollection メソッドに渡される BlockStatisticsManifest インスタンスのグループです。BlockStatisticsManifest クラスは、対応する BlockStorageStatisticalData クラス内のプロパティーごとに 1 つ、Boolean プロパティーを含みます。
BlockStorageStatisticalData が統計プロパティー XXX を持っている場合、対応する BlockStatisticsManifest クラスは IncludeXXX と呼ばれる boolean プロパティーを持っています。IncludeXXX が true に設定された場合、GetStatisticsCollection は XXX のデータを返します。IncludeXXX が false に設定された場合、GetStatisticsCollection は XXX のデータを返しません。
IBM FlashSystem A9000 および A9000R CIM エージェントは、必要なプロパティーをクライアントが選出および選択することを許可しません。したがって、CIM エージェントがサポートする XXX プロパティーのすべての IncludeXXX プロパティーは true に設定されます。
すべての統計属性は、キロバイト単位、ミリ秒単位、または単なるカウントです。例えば、入出力操作の数。ただし、統計はカウンターを実行するだけです。速度に関する情報は提供されません。例えば、1 秒当たりの入出力操作数。カウンターは内部限度に達すると、ゼロにロールバックします。クライアント・アプリケーションが、入出力速度を計算するために一定のペースでこれらの統計をモニターしている場合は、カウンターがいつゼロにロールバックするかを知っておく必要があります。