ボリュームのコピー

vol_copy コマンドを使用して、ソース・ボリュームをターゲット・ボリュームにコピーします。

vol_copy vol_src=VolName vol_trg=VolName

パラメーター

名前 タイプ 説明 必須かどうか
vol_src オブジェクト名 データの取り出し元のソース・ボリュームの名前。 はい
vol_trg オブジェクト名 データのコピー先のターゲット・ボリュームの名前。 はい

このコマンドは、ソース・ボリュームをターゲット・ボリュームにコピーします。

ターゲット・ボリュームに保管されているデータはすべて失われ、復元できません。

このコマンドは、以下を単一のアトミック・アクションとして実行します。

  • ターゲット・ボリュームを削除する。
  • ターゲット・ボリュームと同じ名前で、ソース・ボリュームと同じサイズの新規ボリュームを作成する。
  • ソース・ボリュームのデータをターゲット・ボリュームに瞬時にコピーする。

このプロセス中、ターゲット・ボリュームのボリューム/ホスト間マッピングはすべて元の状態のままです。ターゲット・ボリュームは、サイズを除いて、自身のプロパティーをすべて保持します。これには、名前、ID、ロック状態、作成時間、その他のすべての属性が含まれます。

コマンドが完了した直後に、ボリュームは相互に独立しており、以降のどのような操作 (削除を含む) に対しても有効です。

ターゲット・ボリュームがソース・ボリュームより大きい場合、過剰なストレージ・スペースは解放され、ターゲット・ボリュームのストレージ・プールに返されます。ターゲット・ボリュームがソース・ボリュームより小さい場合、ボリュームの追加容量をサポートするために必要なすべてのストレージ・スペースが、ストレージ・プールから予約されます。

以下の場合、コマンドは失敗します。

  • ターゲットがフォーマット設定されていない。
  • ソース・ボリュームがターゲット・ボリュームより大きく、ターゲットを含んでいるストレージ・プール内に、ターゲット・ボリュームのサイズ変更に対応できる十分なフリー・スペースがない。
  • ターゲット・ボリュームに関連付けられたスナップショットがある、またはターゲット・ボリュームがスナップショットである。
  • ターゲット・ボリュームがロックされている。
  • ターゲット・ボリュームが、いずれかのミラーリング定義 (マスターまたはスレーブ) の一部になっている。
  • ソース・ボリュームが同期ミラーリングのスレーブであり、現在、再同期プロセスまたは初期化プロセスのために不整合である。
  • ターゲットを含んでいるストレージ・プールに十分なフリー・スペースがない。

以下の例では、-y オプションは「ARE_YOU_SURE_YOU_WANT_TO_COPY_VOLUME Y/N」プロンプトを抑止します。

例:

vol_copy vol_src=DBVolume vol_trg=DBVolumeCopy

出力:

    Command executed successfully
                

アクセス制御

ユーザー・カテゴリー 許可
ストレージ管理者 許可
ストレージ統合管理者 許可
アプリケーション管理者 不許可
セキュリティー管理者 不許可
読み取り専用ユーザー 不許可
技術員 不許可

警告

  • ARE_YOU_SURE_YOU_WANT_TO_COPY_VOLUME

    ボリューム source Volume の内容をボリューム target Volume にコピーしてもいいですか?

戻りコード

  • NOT_ENOUGH_SPACE

    ボリュームの現行使用量を割り振るためのスペースがありません。

  • SOURCE_VOLUME_BAD_NAME

    ソース・ボリューム名が存在しません。

  • SOURCE_VOLUME_DATA_MIGRATION_UNSYNCHRONIZED

    ソース・ボリュームへのデータ・マイグレーションが完了していません。

  • TARGET_VOLUME_BAD_NAME

    ターゲット・ボリューム名が存在しません。

  • TARGET_VOLUME_LOCKED

    ターゲット・ボリュームがロックされている。

  • TARGET_VOLUME_HAS_MIRROR

    ターゲット・ボリュームに対してミラーが定義されています。

  • TARGET_VOLUME_HAS_DATA_MIGRATION

    ターゲット・ボリュームに対してデータ・マイグレーションが定義されています。

  • VOLUME_IS_SNAPSHOT

    スナップショットに対しては許可されない操作です。

  • VOLUME_IDENTICAL

    ソースとターゲットに同じボリュームが定義されています。

  • VOLUME_HAS_SNAPSHOTS

    ボリュームにスナップショットがあります。

  • VOLUME_IS_NOT_CONSISTENT_SLAVE

    不整合な 2 次ボリュームでは許可されない操作です。

  • VOLUME_IS_NOT_CONSISTENT_OLVM_DESTINATION

    不整合な IBM Hyper-Scale Mobility ボリュームでは許可されない操作です。

  • TARGET_VOLUME_NOT_FORMATTED

    ターゲット・ボリュームはフォーマット設定されていません。

  • SNAPSHOT_IS_FORMATTED

    スナップショットはフォーマット設定されています。

  • VOLUME_TOO_BIG_TO_COPY

    ボリュームが大きすぎてコピーできません。

  • TARGET_VOLUME_HAS_OLVM

    このターゲットは、IBM Hyper-Scale Mobility 関係の一部です。

  • VOLUME_IS_OLVM_PROXY

    ボリュームが IBM Hyper-Scale Mobility Proxy フェーズに入っています。

  • OPERATION_DENIED_OBJECT_MANAGED

    これは、管理対象オブジェクトです。 このオブジェクトに対してこの操作を許可できるのは、管理するソフトウェアおよび xiv_maintenance/xiv_development のみです。

  • DATA_REDUCTION_TIER_IS_OFFLINE

    データ削減済みの Tier がオフラインであり、操作は許可されません。

    トラブルシューティング: IBM サポートに連絡してください。

  • SYSTEM_OUT_OF_PHYSICAL_SPACE

    システムが物理スペースを使い尽くした状態にある間、操作は許可されません。

  • VOLUME_TOO_BIG

    ボリュームを割り振るためのスペースがありません。

  • VOLUME_HAS_HA

    この操作は、HyperSwap 関係があるボリュームでは禁止されています。

  • TARGET_VOLUME_HAS_HA

    ターゲット・ボリュームが HyperSwap 関係のピアである場合、この操作は禁止されています。