シン・プロビジョニング
シン・プロビジョニング、つまりオーバープロビジョンは、システムの物理容量よりもはるかに大きい論理ボリュームまたはストレージ・プールのサイズを定義する機能を提供します。
特定のアプリケーションまたはユーザーに関連付けられている容量は、必要に応じて動的に増減できます。将来のニーズを正確に予測する必要はありません。物理容量がコミットされるのは、論理ボリュームが最初に割り振られるときではなく、関連付けられているアプリケーションが書き込みを実行するときに限られます。つまり、シン・プロビジョニングは、基礎となるハードウェア割り振りの容量の仮想化です。
システムの合計容量は全体で使用可能なプールとして設計されているため、シン・プロビジョニングされたリソースは空きスペースの「バッファー」を共有します。このアプローチにより、アクセス不能な未使用スペースという空洞を発生させることのない高効率の容量の集合が実現します。
ただし、ストレージ・システムは自動的に実行されるデータ削減を既に実装していて (フラッシュ向けに最適化されたデータ削減を参照)、割り振り限度が既にシステムの物理容量の少なくとも 5 倍になっているため、シン・プロビジョニングがデフォルトで提供されています。
システム内の割り振り可能な容量を管理上、別々の独立したストレージ・プールに分割できます (ストレージ・プールを参照)。ストレージ管理者は、合計容量がプールのサイズ以下のボリュームを (予約されているスナップショット・スペースと共に) 作成できます。それに加えて、重複排除と圧縮のデータ削減方式により、フラッシュ・エンクロージャーに実際に書き込まれるデータの量が小さくなります。