ボリュームのサイズ変更

vol_resize コマンドを使用して、ボリュームのサイズを変更します。

vol_resize vol=VolName  < size=GB | size_blocks=BLOCKS >
[ shrink_volume=<yes|no> ] [ force_on_inactive_mirror=<yes|no> ]

パラメーター

名前 タイプ 説明 必須かどうか デフォルト
vol オブジェクト名 サイズ変更されるボリュームの名前。 はい 該当なし
size 該当なし 新規ボリューム・サイズ。 いいえ 該当なし
size_blocks 該当なし ブロック単位で示される、ボリュームの新規サイズ。 いいえ 該当なし
shrink_volume ブール値 新規サイズが現行サイズより小さい場合は、yes として指定する必要があります。 いいえ なし
force_on_inactive_ mirror ブール値 以下の場合にボリュームのサイズ変更を正常に完了するには、このパラメーターが必要です。(1) ボリュームがミラーリングされている場合。(2) ボリュームがマスターである場合。(3) 前に発行された resize コマンドが通信エラーのために正常に完了できず、後続のシステム操作でミラーが非アクティブ化された場合。 いいえ なし

ボリュームは、いずれの方向にでもサイズ変更できます。ただし、ボリュームを縮小するときは常に shrink_volume=yes を指定する必要があります。

ボリュームの新しいサイズは、約 1 GB の差分で切り上げられます。場合によっては、合計ボリューム・サイズの 5% までの丸めが行われます。

新規サイズが現行サイズに等しい場合、コマンドは成功しますが、ボリュームは変更されません。

ボリュームのアドレス・スペースの末端が、増やされたサイズを反映するように拡張され、追加された容量が論理的にフォーマットされます (つまり、すべての読み取りコマンドに対してゼロが返されます)。

通常のボリューム (書き込み可能スナップショットではなく) をサイズ変更する場合、ボリュームの追加容量をサポートするために必要なすべてのストレージ・スペースが予約されます (静的割り振り)。これにより、ボリュームのストレージ・プールのリソース・レベルに関係なく、そのボリュームの機能性および完全性が保証されます。この予約をコミットできない場合、コマンドは失敗します。

コマンドの発行時に、ボリュームのロック状態はアンロック (unlocked) でなければなりません。そうでないと、コマンドは失敗します。

  • マスター・ボリュームをサイズ変更しても、それに関連付けられたスナップショットのサイズは変更されません。
  • これらのスナップショットは引き続き、それぞれの個別のマスター・ボリュームを復元するために使用できます。
  • スナップショットのサイズ変更も同様に行われます。つまり、サイズ変更によってマスター・ボリュームのサイズが変更されることはありません。

以下の例では、-y オプションは「ARE_YOU_SURE_YOU_WANT_TO_ENLARGE_VOLUME Y/N」プロンプトを抑止します。

例:

vol_resize -y vol=DBVolume size=2500
force_on_inactive_mirror パラメーターの使用:
  • このパラメーターを使用すると、ミラーリングが非アクティブの場合でも、ミラー・ピアが強制的にサイズ変更されます (サイズの不一致のためにミラーリングをアクティブ化できない場合に、強制的なサイズ変更が行われる可能性があります)。

出力:

Command executed successfully

アクセス制御

ユーザー・カテゴリー 許可
ストレージ管理者 許可
ストレージ統合管理者 許可
アプリケーション管理者 不許可
セキュリティー管理者 不許可
読み取り専用ユーザー 不許可
技術員 不許可

警告

  • ARE_YOU_SURE_YOU_WANT_TO_ENLARGE_VOLUME

    ボリューム・サイズを増やしてもいいですか?

  • ARE_YOU_SURE_YOU_WANT_TO_REDUCE_VOLUME

    ボリューム・サイズを減らすと、データが失われることがあります。処理を進めてもいいですか?

  • VOLUME_SIZE_VERY_LARGE_ARE_YOU_SURE

    ボリューム・サイズが非常に大きくなっています。このボリュームを古いバージョンのストレージ・システムにミラーリングできない場合があります。実行しますか?

戻りコード

  • VOLUME_BAD_NAME

    ボリューム名が存在しません。

  • VOLUME_TOO_BIG

    ボリュームを割り振るためのスペースがありません。

  • REMOTE_VOLUME_SIZE_ABOVE_LIMIT

    指定されたボリューム・サイズがリモート・マシンの制限を超えています。

  • VOLUME_LOCKED

    ボリュームはロックされます。

  • VOLUME_HAS_DATA_MIGRATION

    このボリュームに対してデータ・マイグレーションが定義されています。

  • CAN_NOT_SHRINK_MAPPED_VOLUME

    マップされたボリュームのサイズは縮小できません。

  • CAN_NOT_SHRINK_VOLUME_WITH_SNAPSHOTS

    スナップショットを持つボリュームのサイズは縮小できません。

  • CAN_NOT_SHRINK_REMOTE_VOLUME_WITH_SNAPSHOTS

    リモート・ボリュームにスナップショットがあります。

  • CAN_NOT_SHRINK_MAPPED_REMOTE_VOLUME

    リモート・ボリュームはマップされています。

  • VOLUME_IS_BOUND

    ボリュームは ALU にバインドされています。

    トラブルシューティング: ボリュームを ALU からアンバインドしてください。

  • REMOTE_VOLUME_HAS_DATA_MIGRATION

    2 次ボリュームに対して既にデータ・マイグレーションが定義されています。

  • VOLUME_CANNOT_HAVE_ZERO_SIZE

    ボリューム・サイズをゼロにすることはできません。

  • CAN_NOT_SHRINK_SNAPSHOTS

    スナップショットのサイズは縮小できません。

  • CAN_NOT_RESIZE_ASYNC_INTERVAL_VOLUMES

    非同期ミラーリングを使用しているボリュームのサイズは変更できません。

  • CAN_NOT_SHRINK_VOLUME

    明示的な要求がないと、ボリュームのサイズを縮小できません。

  • MIRROR_SIZE_MISMATCH

    2 次ボリュームと 1 次ボリュームのサイズが異なっています。

  • MIRROR_POSSIBLE_SIZE_MISMATCH

    2 次ボリュームと 1 次ボリュームのサイズが異なっている可能性があります。

  • HA_POSSIBLE_SIZE_MISMATCH

    1 次 HyperSwap ボリュームと 2 次 HyperSwap ボリュームのサイズが異なっている可能性があります。

  • VOLUME_SIZE_ABOVE_LIMIT

    指定されたボリューム・サイズが制限を超えています。

  • COMMAND_NOT_SUPPORTED_FOR_OLVM_VOLUMES

    このコマンドは、IBM Hyper-Scale Mobility ボリュームではサポートされません。

  • MIRROR_IS_NON_OPERATIONAL

    ミラーが作動不可です。

  • VOLUME_IS_SLAVE

    ボリュームは、2 次ボリュームとして定義済みです。

  • MIRROR_RETRY_OPERATION

    このミラー上で操作が進行中です。

    トラブルシューティング: 数秒後にコマンドを再試行してください。

  • VOLUME_HAS_MULTIPLE_MIRRORS

    ボリュームには複数のミラーがあります。その操作が許可されていないか、またはターゲットを指定する必要があります。

  • REMOTE_MIRROR_IS_STANDBY

    リモート・ミラーはスタンバイとしてマークが付けられています。

  • DATA_REDUCTION_TIER_IS_OFFLINE

    データ削減済みの Tier がオフラインであり、操作は許可されません。

    トラブルシューティング: IBM サポートに連絡してください。

  • LOCAL_PEER_IS_NOT_MASTER

    ローカル・ピアは 1 次ではありません。

  • TARGET_NOT_CONNECTED

    現在、ターゲット・システムへの接続はありません。

  • REMOTE_TARGET_NOT_CONNECTED

    現在、ターゲット・システムからの接続はありません。

  • HA_IS_NOT_OPERATIONAL

    この HyperSwap 関係は作動不能です。操作は作動不可の HyperSwap 関係で実行できません。

  • HA_RETRY_OPERATION

    この HyperSwap 関係で操作が進行中です。

    トラブルシューティング: 数秒後にコマンドを再試行してください。