HyperSwap 関係の削除

ha_delete コマンドを使用して、HyperSwap 関係を削除します。

ha_delete < vol=VolName | cg=cgName > [ target=TargetName ] [ force_on_slave=<Yes|No> ]

パラメーター

名前 タイプ 説明 必須かどうか デフォルト
vol オブジェクト名 ローカル・マスター・ボリューム名。 いいえ N/A (ボリュームまたは整合性グループのいずれかを指定する必要があります)
cg オブジェクト名 ローカル・マスター整合性グループ名。 いいえ N/A (ボリュームまたは整合性グループのいずれかを指定する必要があります)
target オブジェクト名 ターゲット HyperSwap 関係名。 いいえ [なし]
force_on_slave ブール値 スレーブ・ピアで HyperSwap 関係を強制的に削除します。スレーブが初期化中 状態である場合のみ、選択可能です。 いいえ no

このコマンドは、マスター上でのみ発行できます。HyperSwap 関係の定義のみを削除します。ボリューム自体も、そのスナップショットも削除されません。

HyperSwap 関係を削除するには、以下の前提条件を満たしている必要があります。

  • HyperSwap 関係がスタンバイ 状態である。つまり、作成され、非アクティブになったばかりである。
  • 通信が確立されている。通信が機能していない場合、HyperSwap 関係はマスターでのみ削除されます。通信が再開されると、構成エラーがスレーブ上で発行されます。
  • スレーブ・ボリュームがマップされていない。

HyperSwap 関係を削除した後、その両方のピアにはなし のラベルが付けられます。これは、もはやマスターとしてもスレーブとしても構成されていないことを意味します。

コマンドが正常に完了した後、スレーブ・ボリュームの SCSI ID が置き換えられます。 ボリューム名、外部 ID、ロック状態、およびメタデータは、マスター・ボリュームの値と同じままです。

HyperSwap 関係が非アクティブの場合、または接続が失敗した場合の削除

アクティブ・マスター・ボリュームの場合

アクティブ・マスター・ボリュームで、コマンドは上記のように実行されます。

アクティブ・スレーブ・ボリュームの場合

ピア間の通信がダウンしているときに HyperSwap 関係を削除すると、マスターからのみ HyperSwap 関係が削除されます。スレーブから HyperSwap 関係を削除するには、以下のようにします。
  • ha_change_role コマンドを実行してスレーブをマスターにする。
  • ha_delete を実行する。

force_on_slave パラメーターは、HyperSwap 関係が初期化中 フェーズにある場合にのみ使用できます。その他の状態では、スレーブをマスターに変更し、ha_delete を実行してください。

切断されたマスター・ボリュームまたはスレーブ・ボリュームの場合

切断されたピア・ボリュームで HyperSwap 関係を削除するには、そのピア・ボリュームを再接続し、ha_delete を実行します。

ピア・ボリュームの再接続ができない場合は、IBM サポートに連絡してください。

例:

ha_delete vol=regular_volume -y

出力:

Command completed successfully

アクセス制御

ユーザー・カテゴリー 許可
ストレージ管理者 許可
ストレージ統合管理者 許可
アプリケーション管理者 不許可
セキュリティー管理者 不許可
読み取り専用ユーザー 不許可
技術員 不許可

警告

  • ARE_YOU_SURE_YOU_WANT_TO_DELETE_CG_HA

    整合正グループおよび整合性グループ内のすべてのボリュームの HyperSwap 関係を削除しますか?

戻りコード

  • VOLUME_BAD_NAME

    ボリューム名が存在しません。

  • VOLUME_IS_NOT_HA

    これは HyperSwap ボリュームではありません。

  • CONS_GROUP_IS_NOT_HA

    ローカル整合性グループに HyperSwap 定義がありません。

  • CONS_GROUP_BAD_NAME

    整合性グループ名が存在しません。

  • LOCAL_PEER_IS_NOT_MASTER

    ローカル・ピアは 1 次ではありません。

  • HA_IS_ACTIVE

    自動フェイルオーバーが現在アクティブです。

  • FORCE_DELETE_NOT_ALLOWED_ON_MASTER

    強制削除は、2 次ミラーのみで実行する必要があります。

  • VOLUME_BELONGS_TO_HA_CONS_GROUP

    このボリュームは、HyperSwap 整合性グループに属しています。この操作は、整合性グループに含まれていないボリューム、または整合性グループ自体で実行できます。

  • HA_RETRY_OPERATION

    この HyperSwap 関係で操作が進行中です。

    トラブルシューティング: 数秒後にコマンドを再試行してください。

  • HA_IS_NOT_INITIALIZING

    HyperSwap 関係の削除は、初期化フェーズでのみ許可されます。

  • TARGET_BAD_NAME

    ターゲット名が存在しません。

  • VOLUME_TARGET_MISMATCH

    ボリュームとターゲットが一致しません。

  • CONS_GROUP_BAD_TARGET

    ターゲット名が整合性グループに一致しません。

  • DATA_REDUCTION_TIER_IS_OFFLINE

    データ削減済みの Tier がオフラインであり、操作は許可されません。

    トラブルシューティング: IBM サポートに連絡してください。

  • SLAVE_VOLUME_IS_MAPPED

    2 次ボリュームはマップされています。

  • MIRROR_CONS_GROUP_MEMBERSHIP_MISMATCH

    ミラーリングされた整合性グループに、1 次マシンと 2 次マシンで異なるボリュームが含まれています。 この問題は、cg_add_vol コマンドまたは cg_remove_vol コマンドが以前に発行され、そのコマンドがタイムアウトになるまでに、またはそれ以外の予期しない障害のために、1 次マシンが 2 次マシンからの確認応答を受信しなかった場合は、必ず発生します。

  • VOLUME_IS_AN_UNAVAILABLE_HYPERSWAP_PEER

    この操作は、入出力に使用できない HyperSwap ターゲットでは許可されません。