グリッド・コントローラー

各グリッド・コントローラーは、ハイエンドの Intel Xeon ベースの計算サーバーであり、インターフェースと高度な計算機能を提供するコア・コンポーネントとして機能します。

グリッド・コントローラーは、読み取りと書き込みの両方の操作を加速するためのキャッシュも提供します。また、データ削減操作全体を実行します (フラッシュ向けに最適化されたデータ削減を参照)。データ圧縮は、専用ハードウェア・アクセラレーター・カードによって提供されます。

各グリッド・コントローラーは、高信頼性とモジュール性を実現するよう設計されており、障害が発生した場合にコントローラーの操作を中断することなくコンポーネントを交換できるようにしています。設計上、グリッド・コントローラーは、分離された障害ドメインです。グリッド・コントローラーのシャットダウンを必要とする障害や保守アクションがシステム全体の操作や保護状況に影響を与えることはありません。

拡張グリッド・コントローラーが付属している IBM FlashSystem® A9000R ストレージ・システムは、FC-NVMe 対応アダプターを備えています (ファイバー・チャネル NVMe 接続のハードウェア発表レターを参照)。 NVM Express® (NVMe) により、サーバーは、今日の SSD オファリングが備えている並列性を活用して、全体的な入出力オーバーヘッドを減らし、帯域幅を増やすことができます。FC-NVMe ではファイバー・チャネル (FC) ネットワーク・ファブリック経由で NVMe を使用できるため、オールフラッシュ SAN ストレージのメリットと NVMe のパフォーマンスを既存のインフラストラクチャーで組み合わせることができます。システムは FC-NVMe に対応していますが、完全な FC-NVMe のサポートを提供するためには、将来のソフトウェア更新が必要です。

要約すると、各グリッド・コントローラーは以下を備えています。
  • 56 Gbps の InfiniBand HCA
  • ホスト・インターフェース・ポート
  • システム・マイクロコードを格納して、さまざまなシステム・ログやイベントを保管する 2 個のホット・スワップ対応ハード・ディスク (HDD)
  • ボールト・デバイスとして使用される 2 個のホット・スワップ対応ソリッド・ステート・ドライブ (SSD)
  • 2 個のホット・スワップ対応バッテリー・バックアップ装置 (BBU)
  • 2 個のホット・スワップ対応電源装置
  • 現場交換可能ファン
  • 現場交換可能 DIMM