サービス品質 (QoS) パフォーマンス・クラス

サービス品質 (QoS) フィーチャーを使用すると、ストレージ・システムで、同じストレージ・システムに接続されているホストに異なるサービス・レベルを送信することができます。

QoS フィーチャーは、重要度の低いアプリケーションと同時に実行されている重要なビジネス・アプリケーションのパフォーマンスを優先します。フラッシュ・ディスクとキャッシュはすべてのアプリケーション間で共有されており、すべてのホストが同一リソースに接続されます。そのため、重要なアプリケーションと重要度の低いアプリケーションの両者間にリソースを分割すると、重要なアプリケーションに意図しないパフォーマンス上の悪影響を及ぼす可能性があります。

QoS は、帯域幅と IOPS に基づいて重要度の低いアプリケーションの速度を制限することで、この問題を処理できます。重要度の低いアプリケーションのパフォーマンス・リソースを制限すると、残りのリソースをビジネス上重要なアプリケーションに制限なく使用できるようになります。

QoS フィーチャーは、パフォーマンス・クラスを定義し、そのパフォーマンス・クラスにホストを関連付けることで管理されます。ストレージ・プール (ストレージ・プールを参照) およびストレージ・ドメイン (マルチテナンシーの処理を参照) にも適用されます。各パフォーマンス・クラスは、現在は暗黙的に、ホスト・タイプかプール/ドメイン・タイプという 2 つのタイプのいずれかになっています。

QoS フィーチャーの可能性を要約すると以下のようになります。
  • 最大 512 個のパフォーマンス・クラスを構成可能です。
  • QoS は、ホスト、ドメイン、プール、ボリューム、およびこれらのエンティティーの制限付きの組み合わせに適用できます。例えば、既にドメインまたはプールが含まれているパフォーマンス・クラスにホストを指定することはできません。
  • 制限は、「インターフェース別」に定義できます。
  • 制限は IOPS または帯域幅として指定されます。
  • 制限の計算は、セットアップおよびゾーニングの優先プラクティスに基づいています。

    制限付き入出力処理は、常に、すべてのアクティブなインターフェース・ノード (アクティブなインターフェース・モジュールと同等) 経由で行われると想定されています。

最大帯域幅の制限属性

ホストの速度制限グループには最大帯域幅制限属性があり、これは 1 秒当たりのブロック数で表されます。 この数は次のいずれかに設定できます。
  • min_rate_limit_bandwidth_blocks_per_sec から max_rate_limit_bandwidth_blocks_per_sec (いずれの値もストレージ・システムの構成から得られます) までの値 。
  • 帯域幅が無制限の場合はゼロ (0) です。