共通情報モデル (CIM) エージェントの概要

共通情報モデル (CIM) エージェントは、装置をプロプラエタリー・ソフトウェアではなく、共通のビルディング・ブロックにより管理できるようにする手段を提供します。 装置が CIM 準拠の場合、同様に CIM 準拠であるソフトウェアでその装置を管理できます。ベンダー・アプリケーションは、装置固有のプログラミング・インターフェースを使用するのではなく、共通の方法で CIM 準拠の装置を管理できます。装置とベンダー・アプリケーションにまたがって、タスクを一貫性のある方法で実行できます。

CIM エージェントは、図 1 に示されているコンポーネントで構成されます。主要なコンポーネントは、CIM オブジェクト・マネージャー (CIMOM)、Service Location Protocol (SLP)、および装置プロバイダーです。装置は、IBM FlashSystem A9000 または IBM FlashSystem A9000R などのストレージ・システムを使用できます。CIM エージェントは、SLP サービス・エージェント (SLP SA) に自己登録して、クライアント・アプリケーションによるディスカバリーを可能にします。

SLP DA は、クライアント・アプリケーションが CIMOM を見つけるために呼び出すディレクトリー・サービス・デーモンです。クライアント・アプリケーションと CIMOM は、CIM メッセージを介して通信します。CIMOM と装置プロバイダーは、CIMOM からプロバイダーに対して行われるメソッド呼び出しを介して通信します。装置プロバイダーは、プロプラエタリー呼び出しを介して装置と通信します。
図 1. CIM エージェントの作業の流れ
クライアント・アプリケーションと CIMOM は、CIM メッセージを介して通信します。また、CIMOM と装置プロバイダーは呼び出しを介して通信し、装置プロバイダーはプロプラエタリー呼び出しを介して装置と通信します。
CIMOM は、以下の仕様および標準をサポートします。
  • Distributed Management Task Force (DMTF) Specification for CIM Operations over HTTP, Version 1.4
  • CIM Specification、バージョン 2.40.0
  • およびStorage Networking Industry Association (SNIA) Storage Management Initiative Specification (SMI-S) および Shared Storage Model (SSM)、ストレージ・アーキテクチャーを記述するフレームワーク、バージョン 1.6
これらの仕様により、CIM エージェントはオープン・システム標準インタープリターとして機能することができます。 他の CIM 準拠のストレージ・リソース管理アプリケーション (IBM® および IBM 以外) では相互運用が可能になります。

ネットワーク内のホスト・サーバーまたは管理ワークステーションに CIM エージェントをインストールして構成し、有効にすると、そのホスト・サーバーまたはワークステーションは CIM エージェントを介して IBM FlashSystem A9000 または IBM FlashSystem A9000R と通信できます。CIM エージェントなどの CIM 準拠アプリケーションは、ご使用のシステム上でデータを管理できます。

以下のサイトでは、CIM 標準に関する詳しい情報を提供しています。