CLI を使用したシステムからのノードの削除

コマンド・ライン・インターフェース (CLI) を使用して、ノードをシステムから除去できます。

始める前に

ノードが削除された後、別のノードが入出力グループに追加されるまで、パートナー・ノードはライトスルー・モードに入ります。

デフォルトでは、rmnode コマンドは、 指定したノード上のキャッシュをフラッシュしてから、そのノードをオフラインにします。劣化状態で操作している場合、システムは、キャッシュ・データがある唯一のノードを削除した結果としてデータ損失が起こらないようにします。

重要:
  • ある 1 つのノードを除去するときに、入出力グループ内に残されたもう 1 つのノードがオンラインである場合、 残されたこのノードで障害が発生した場合は、データに Single Point of Failure (SPOF) の危険性があります。
  • 入出力グループ内の両方のノードがオンラインであり、ノードを削除する前にボリュームの機能が既に低下している場合、ボリュームの冗長性は既に低下しています。ノードを除去するとデータにアクセスできなくなる可能性があり、force オプションを使用する場合はデータ損失が発生することがあります。
  • 最後のノードを除去すると、システムは破棄されます。システム内の最後のノードを削除する前に、そのシステムを破棄してもよいか必ず確認してください。
  • ノードを削除すると、入出力グループからすべての冗長性が失われます。 その結果、新規または既存の障害によって、ホスト上で入出力エラーを起こすことがあります。 以下の障害が起こる可能性があります。
    • ホスト構成エラー
    • ゾーニング・エラー
    • マルチパス・ソフトウェア構成エラー
  • 入出力グループ内の最後のノードを削除しようとしているときに、その入出力グループにボリュームが割り当てられている場合、ノードがオンラインのときは、システムからノードを削除することはできません。保管するデータは、すべてノードの削除前にバックアップまたはマイグレーションする必要があります。 ノードがオフラインの場合は、ノードを削除できます。
  • キャッシュをフラッシュせずに、また、データ損失を確実に防止することもせずに、 指定されたノードをただちにオフラインにするには、force パラメーターを指定した rmnode コマンドを実行します。force パラメーターの使用により、 オフラインになるノード従属ボリュームがある場合でも、コマンドの続行が強制されます。 force パラメーターの使用には注意が必要です。ノード従属ボリューム上のデータへのアクセスが失われます。

このタスクについて

ノードを削除するには、以下のステップを実行します。

手順

  1. 入出力グループ内の最後のノードを削除する場合は、 この入出力グループに依然割り当てられているボリュームを判別する。
    1. 以下の CLI コマンドを発行して、ボリュームのフィルタリングされた表示を要求する。
      lsvdisk -filtervalue IO_group_name=name
      ここで、name は入出力グループの名前です。
    2. 以下の CLI コマンドを発行して、ボリュームがマップされるホストをリストする。
      lsvdiskhostmap vdiskname/identification

      ここで、vdiskname/identification は、ボリュームの名前または ID です。

    注: この入出力グループに割り当てられているボリュームに、引き続きアクセスしたいデータが含まれている場合は、データをバックアップするか、そのボリュームを別の (オンライン) 入出力グループにマイグレーションしてください。
  2. このノードがクラスター化システム内の最後のノードではない 場合は、除去するノードの電源をオフにする。このステップにより、サブシステム・デバイス・ドライバー (SDD) などのマルチパス・デバイス・ドライバーが、ノード削除要求を発行する前に手動で除去されたパスを再発見しないことが確実になります。
    重要:
    1. 構成ノードを除去する場合、rmnode コマンドを使用すると、構成ノードがクラスター化システム内の別のノードに移動されます。このプロセスには少し時間 (通常、1 分未満) を要することがあります。システム IP アドレスは未変更のままですが、構成ノードに接続されているいずれかの SSH クライアントが接続の再確立を必要とする場合があります。
    2. 除去されたノードの電源をオンにするときに、そのノードが引き続き同じファブリックまたはゾーンに接続されている場合、そのノードはシステムへの再結合を試みます。システムはノードがシステムから自動的に除去されるようにし、ノードはこのシステムまたは別のシステムに追加するための候補となります。
    3. このノードをシステムに追加する場合は、必ず以前にメンバーであった同じ入出力グループに追加してください。これが行われないと、データが破損する可能性があります。
    4. サービス状態では、ノードは通常、元のノード名を使用してシステムに追加して戻す必要があります。入出力グループ内のパートナー・ノードも削除されていない限り、これは -name が指定されない場合に使用されるデフォルト名です。
  3. ノードを削除する前に、ホスト上のマルチパス・デバイス・ドライバー構成を更新して、除去を予定しているボリュームが提示するすべての装置 ID を除去する。 サブシステム・デバイス・ドライバー を使用する場合、装置 ID は仮想パス (vpaths) と見なされます。
    重要: これが行われないと、データが破損する可能性があります。

    指定のホスト・オペレーティング・システムに合わせて SDD を 動的に再構成する方法について詳しくは、「IBM® System Storage® マルチパス・サブシステム・デバイス・ドライバー ユーザーズ・ガイド」を参照してください。

  4. 以下の CLI コマンドを発行して、クラスター化システムからノードを削除する。
    重要: ノードを削除する前に: rmnode コマンドは、 コマンドが実行されたときにミラーリングされなかったノード従属ボリュームがあるか検査します。 ノード従属ボリュームがある場合、コマンドが停止し、メッセージを返します。 データが失われる可能性があるにもかかわらずノードの除去を続行する場合は、force パラメーターを指定して rmnode コマンドを実行します。 代わりに、ノードを除去する前に以下のステップを実行し、すべてのボリュームがミラーリングされるようにします。
    1. lsdependentvdisks コマンドを実行します。
    2. 戻されるノード従属ボリュームごとに、lsvdisk コマンドを実行する。
    3. 各ボリュームが同期状況を戻すことを確認する。
    rmnode node_name_or_identification

    ここで、node_name_or_identification は、ノードの名前または ID です。

    注: ノードを除去する前に、 コマンドは、オフラインになる可能性があるノード従属ボリュームがあるか検査します。 削除することを選択したノードに、依存ボリュームが入っている フラッシュ・ドライブ (flash drive) がある場合、 そのノードが削除されると、フラッシュ・ドライブ を 使用するボリュームはオフラインになり、使用不可になります。 ボリューム・データへのアクセスを失わないようにするには、ノードを除去する前にこれらのボリュームをミラーリングしてください。 ボリュームをミラーリングしないでノードの除去を続行するには、force パラメーターを指定してください。