IBM® Storwize ファミリー ストレージ・システムの構成

このシステムは、Storwize® ファミリーのすべてのストレージ・システムへの iSCSI 接続をサポートします。

この図は、システムと Storwize ファミリーのストレージ・システムとの間の接続を説明しています。この図で、システムは 2 つのノードを含む 2 つの入出力グループで構成されています。 各ノードには最大で 4 つのイニシエーター・ポートがあり、うち 2 つは、2 つのスイッチを介してストレージ・システム上のターゲット・ポートに接続するように構成されています。 各ノードの他の 2 つのポートは構成されていません。各イニシエーター・ノードとターゲット・ノード上の最初のポート (オレンジ色) はイーサネット・スイッチ 1 を介して接続されます。各イニシエーター・ノードとターゲット・ノード上の 2 番目のポート (青色) はイーサネット・スイッチ 2 を介して接続されます。ストレージ・システムの各ターゲット・ノードには iSCSI 修飾名 (IQN) が 1 つ設定されていて、この 1 つの IQN がそのノード上のすべての LUN を表します。

図 1. Storwize ファミリー・システムの iSCSI 構成の例この図は、Storwize ファミリーの iSCSI 構成の例を示しています。

この図では、IPA はイニシエーター・ポート 1 を表しており、このポートはイーサネット・スイッチ 1 を介して、ターゲット・ノード 1 の最初のターゲット・ポート (IP1)、およびターゲット・ノード 2 の最初のターゲット・ポート (IP5) に接続されるように構成されています。 2 番目のポート (IPB) は、イーサネット・スイッチ 2 を通じてターゲット 1 ノード 1 (IP2) およびターゲット・ノード 2 (IP6) の 2 番目のターゲット・ポートに対して構成されます。ソース・ポート接続を定義する場合、構成はシステム上のすべてのポートに適用されます。例えば、ストレージ・システム (IP1 と IP5) のそれぞれにあるターゲット・ポートは、ソース・ポート IPA、IPE、IPI、および IPM のターゲット・ポートです。ストレージ・システム (IP2 と IP6) のそれぞれにあるターゲット・ポートは、ソース・ポート IPB、IPF、IPJ、および IPN のターゲット・ポートです。

この構成例では、その他のポートは未構成のままですが、これらを接続するとスループットを向上できます。 この図では、イニシエーター・ノードとターゲット・ノードはそれぞれ 4 つのポートをサポートします。 イニシエーター・ポート IPC、IPD、IPG、IPH、IPK、IPL、IPO、および IPP は未構成のままです。ターゲット・ノードでは、ポート IP3、IP4、IP7、IP8 も未構成です。スループットを向上するために、イニシエーター・ポート IPC、IPG、IPK、および IPO をイーサネット・スイッチ 1 を介してターゲット・ポート IP3 と IP7 に接続でき、これによってソース・ノードとターゲット・ノードの間にもう 1 つのパスが作成されます。

Storwize システムを外部ストレージ・システムとして追加するには、以下の手順を実行します。

管理 GUI を使用する場合

  1. 管理 GUI で、「プール」 > 「外部ストレージ」 > 「外部 iSCSI ストレージの追加」を選択します。
  2. 外部ストレージのタイプとして「IBM Storwize」を選択します。
  3. 以下の値を入力して、ソース・ポートと外部ストレージ上のターゲット・ポートの間の接続を定義します。
    CHAP シークレット (CHAP secret)
    システム上の iSCSI 接続を保護するために CHAP を使用する場合は、現在の CHAP シークレットを入力します。このフィールドは必須ではありません。
    ソース・ポート 1 の選択
    ノードとストレージ・システムの間の iSCSI 接続のイニシエーターとして使用するソース・ポート ID を選択します。 例えば、ソース・ポート 1 は図の中の IPA です。 この図は、ソース・ポートとして使用されているソース・ポートの 1 および 2 を示していますが、ポートをどの順序で使用してもかまいません。任意のポートまたはすべてのポートを使用できます。同様に、必ずしもソース・ポート 1 をターゲット・ポート 1 に接続し、ソース・ポート 2 をターゲット・ポート 2 に接続する必要はありません。ソース・ポートとターゲット・ポートは、さまざまなポートからのトラフィックをどのように切り分ける必要があるかに基づいて、任意の順序で選択できます。
    リモート・ストレージ 1 のターゲット・ポート
    最初の外部ストレージ上のターゲット・ポートの IP アドレスを入力します。
    リモート・ストレージ 2 のターゲット・ポート
    2 番目の外部ストレージ上のターゲット・ポートの IP アドレスを入力します。
    ソース・ポート 2 の選択
    ノードとストレージ・システムの間の iSCSI 接続のソースとして使用するソース・ポート ID を選択します。例えば、ソース・ポート 2 は図の中の IPB です。 この図は、ソース・ポートとして使用されているソース・ポートの 1 および 2 を示していますが、ポートをどの順序で使用してもかまいません。任意のポートまたはすべてのポートを使用できます。同様に、必ずしもソース・ポート 1 をターゲット・ポート 1 に接続し、ソース・ポート 2 をターゲット・ポート 2 に接続する必要はありません。ソース・ポートとターゲット・ポートは、さまざまなポートからのトラフィックをどのように切り分ける必要があるかに基づいて、任意の順序で選択できます。
    リモート・ストレージ 1 のターゲット・ポート
    最初の外部ストレージ上のターゲット・ポートの IP アドレスを入力します。
    リモート・ストレージ 2 のターゲット・ポート
    2 番目の外部ストレージ上のターゲット・ポートの IP アドレスを入力します。
    サイト
    このストレージ・システムに関連付けるサイトを指定します。
  4. 「終了」をクリックする。

コマンド・ライン・インターフェース (CLI) の使用

Storwize V7000 または Storwize V5000 ストレージ・システム上のターゲット・ポートをディスカバリーおよび構成するには、以下のコマンドを入力します。これらの例では、図に示されているポート番号を使用します。 システム上の iSCSI 接続を保護するために CHAP を使用する場合は、現在の CHAP シークレットを入力します。CHAP シークレットは必須ではありません。また、ディスカバリーとセッション確立を、入出力グループで行うように指定するかシステム全体で行うように指定するかも決定します。

  1. -storage/-storage_6 を yes に設定してソースで IP を構成するには、次のコマンドを入力します。
    cfgportip -node node_name -ip_6 ipv6addr -prefix_6 prefix
     -gw_6 ipv6gw -storage_6 yes port_id 
    ここで、ポート ID は IPA、IPB、IPE、および IPF です。
  2. IPv4 アドレスを構成するには、次のコマンドを入力します。
    cfgportip -node node_name -ip ipv4addr -gw ipv4gw
     -mask subnet_mask -storage yes  port_id
    ここで、ポート ID は IPA、IPB、IPE、および IPF です。
  3. 指定された IP および CHAP シークレット (構成されている場合) を使用して iSCSI ターゲットを手動でディスカバーするには、次のコマンドを入力します。
    svctask detectiscsistorageportcandidate -targetip IP1
     -srcportid 1 -chapsecret password
    (-srcportid 1 は図では IPA および IPE として示されています。)
  4. 一番最近にディスカバーされたターゲットの状況をリストするには、lsiscsistorageportcandidate コマンドを入力します。
  5. ディスカバリーが正常に行われたら、次のコマンドを使用してターゲットにセッションを追加できます。
    svctask addiscsistorageport -chapsecret password 0
    ここで、0 は、ステップ 4lsiscsistorageportcandidate コマンドの行 ID です。
  6. 各セッションのイニシエーターとターゲットの状況を別個の行にリストするには、lsiscsistorageport コマンドを入力します。
  7. 該当するポートを介したターゲットへのソース・ノード接続の詳しい状況をリストするには、lsiscistorageport row_id コマンドを入力します。 この行 ID は lsiscsistorageport コマンドから得られたものです。
  8. 各ターゲット IP (IP1、IP2、IP5、および IP6) でこの手順を繰り返します。