Easy Tier の自動データ配置の要件、推奨事項、および制限
IBM® Easy Tier® 機能を Storwize® V3700で使用する際には、制限がいくつかあります。
ボリューム・コピーに 700,000 を超えるエクステントがある場合、Easy Tier とプール・バランシングには、システムの各ノードに少なくとも 8 GB の RAM が必要です。 現行のデフォルトの 1 GB エクステント・サイズと RAID-5 ストレージを前提とすると、これは、約 700 TB の管理対象ストレージと約 800 TB の未加工容量になります。 7.1 より前のデフォルトの 256 MB エクステント・サイズと RAID-5 ストレージを前提とすると、これは、約 180 TB の管理対象ストレージと約 200 TB の未加工容量になります。
これらのメモリー制限を超えると、Easy Tier およびプール・バランシングは使用不可になり、020008 アラート・イベントがイベント・ログに書き込まれます。 これを解決できる方法は、RAM 更新 をインストールするか、ボリュームを削除するか、または CLI を使用して一部のボリュームに対してプール・バランシングおよび Easy Tier を使用するかのいずれかの方法のみです。
force パラメーターを使用して MDisk を削除する場合の制限
force パラメーターを使用して MDisk をストレージ・プールから削除する場合、使用中のエクステントは、可能な場合には削除される MDisk と同じ層の MDisk にマイグレーションされます。その層に十分なエクステントが存在していない場合は、他の層のエクステントが使用されます。
エクステントのマイグレーション時の制限
Easy Tier の自動データ配置がボリュームに対して使用可能になっている場合、migrateexts コマンド・ライン・インターフェース (CLI) コマンドをそのボリュームに対して使用することはできません。
ボリュームを他のストレージ・プールにマイグレーションする場合の制限
Storwize V3700 でボリュームを新規ストレージ・プールにマイグレーションする場合、汎用フラッシュ・ドライブ層と、Flash Tier、Enterprise Tier、または Nearline Tier との間の Easy Tier 自動データ配置は一時的に中断されます。ボリュームが新規ストレージ・プールにマイグレーションされた後に、適切な場合は、新しく移動されたボリュームに対して汎用フラッシュ・ドライブ層と、Flash Tier、Enterprise Tier、または Nearline Tier との間の Easy Tier 自動データ配置が再開されます。
Storwize V3700は、ストレージ・プールから別のストレージ・プールにボリュームをマイグレーションする場合、新規ストレージ・プール内でも、各エクステントを元のエクステントと同じ層のエクステントにマイグレーションしようとします。ターゲット層が使用できない場合など、場合によっては他の層が使用されることもあります。例えば、汎用フラッシュ・ドライブ層は新規ストレージ・プールでは使用できない場合があります。
新規ストレージ・プールで自動データ配置が使用可能になっている場合は、ボリュームが新規ストレージ・プールへの移動を完了した後に、保留の Easy Tier 状況変更が割り当てられます。この状況変更は古いストレージ・プール内でのボリューム使用に基づくものですが、新しい状況は新規ストレージ・プール内で受け入れられます
ボリュームをイメージ・モードにマイグレーションする場合の制限
Easy Tier 自動データ配置では、イメージ・モードはサポートされていません。この状態では、自動データ配置は実行されません。 Easy Tier 自動データ配置モードがアクティブな状態でボリュームがイメージ・モードにマイグレーションされた場合、Easy Tier 自動データ配置モードはそのボリュームではもはやアクティブな状態ではありません。
イメージ・モードのボリュームの評価モードは、Easy Tier 機能でサポートされています。