Easy Tier の動作モード
Storwize® V3700はフラッシュ・ドライブをサポートします。これは、磁気ハード・ディスク (HDD) より優れた潜在的利点をいくつも備えています。その利点としては、データ・アクセスとスループットの高速化、パフォーマンスの向上、電力消費量の削減などがあります。 Easy Tier® には複数の動作モードがあり、ストレージ・プール内の フラッシュ・ドライブと HDD へのデータの配置が最適化されるようになっています。
フラッシュ・ドライブのパフォーマンスを最適化し、コスト効率の高い形でシステム全体に役立つようにするには、Easy Tierを使用して、アクセス頻度の低いデータをコストの安い HDD に置き、アクセス頻度の高いデータをフラッシュ・ドライブに置くことができます。
エクステント内のデータ・アクティビティーの量と、そのエクステントを適切な Storage Tier にいつ移動するかを判別する作業は、一般に手動で管理するには複雑すぎます。
Easy Tier の評価モードでは、層から別の層へのデータ移動が不可能であるかまたは使用不可にされているストレージ・プールについて、各ストレージ・エクステントの使用量の統計が収集されます。 このようなストレージ・プールの例には同種 MDisk のプールがあります。このようなプールでは、一般に、すべての MDisk が HDD です。 構成ノードの /dumps ディレクトリーに要約ファイル (dpa_heat.node_name.date.time.data) が作成されます。この要約ファイルは、IBM® Storage Tier Advisor Tool を使用してオフロードして表示できます。
Easy Tier の自動データ配置では、データ・アクセスの量も測定されます。 Easy Tier ではその測定値に基づいて判断を行い、両方の MDisk 層が含まれているストレージ・プールの適切な層にデータを自動的に配置します。
動的データ移動は、データのホスト・サーバーおよびアプリケーション・ユーザーからは認識されることがなく、パフォーマンスの向上だけがわかります。
ストレージ・プールに追加されるボリュームは、最初はすべてのタイプの MDisk のエクステントを使用します。デフォルトで、使用されるエクステントは Enterprise Tier のエクステントですが、Nearline Tier と Flash Tier も使用できます。その後、Easy Tier が使用量統計を収集し、どのエクステントを MDisk に移動するかを判別します。