ストレージ・システムの論理ディスク構成のガイドライン

ほとんどのストレージ・システムに、単一アレイから複数の論理ディスクを作成する仕組みがあります。 これは、ストレージ・システムがホストに対してストレージを直接提示している場合に役立ちます。

しかし、仮想化 SAN では、アレイと論理ディスク間で 1 対 1 のマッピングが使用されるため、それ以降の負荷計算と、管理対象ディスク (MDisk) およびストレージ・プールの構成タスクが単純化されます。

シナリオ: 論理ディスクが不均等な場合

このシナリオでは、RAID-5 アレイが 2 つあり、両方に 5 + P コンポーネントが含まれています。 アレイ A には、Storwize® V3700 クラスター化システム に提示されている論理ディスクが 1 つあります。 この論理ディスクは、システムから見ると、mdisk0 です。 アレイ B には、システムに提示されている 3 つの論理ディスクがあります。 これらの論理ディスクは、システムから見ると、mdisk1、mdisk2、および mdisk3 です。 4 つの MDisk はすべて、mdisk_grp0 という名前の同一ストレージ・プールに割り当てられています。 このストレージ・プール全体をストライピングすることによりボリュームを作成した場合、アレイ A が最初のエクステントを提示し、アレイ B が次の 3 つのエクステントを提示します。 その結果、システムがボリュームへの読み取りおよび書き込みを行う際、負荷は、アレイ A のディスクに 25%、アレイ B のディスクに 75% と分割されます。ボリュームのパフォーマンスは、アレイ B が提供できるパフォーマンスの約 3 分の 1 です。

論理ディスクが均等でない場合、単純構成において、性能低下や複雑性が生じる原因となります。 各アレイから単一の論理ディスクを作成すると、こうした不均等な論理ディスクの発生を回避することができます。