システムのリカバリー手順

システムのリカバリー手順は、すべてのコントロール・エンクロージャー・ノード・キャニスターからシステム状態が失われた場合にストレージ・システム全体をリカバリーします。 この手順では、保存済みの構成データを使用してストレージ・システムを再作成します。 保存された構成データは、アクティブなクォーラム・ディスクおよび最新の XML 構成バックアップ・ファイルにあります。リカバリーを実行しても、すべてのボリューム・データを復元できない可能性があります。 この手順は、 Tier 3 (T3) リカバリーとも呼ばれます。

注意:
システムで以下の状態が検出された場合、
  • アクティブなノードがない、および
  • 1 つ以上のノードに、ノード・レスキュー、ノード・キャニスターの交換、またはノード・ファームウェアの再インストールが必要なノード・エラーがある
停止して、IBM® リモート技術サポートに連絡してください。この特定の状態でこの T3 システム・リカバリー手順手順を開始すると、ブロック・ボリューム・ストレージ構成の XML バックアップが失われる場合があります。
重要:
  • 修正手順で指示された場合にのみ、サービス・アクションを実行してください。不適切に使用されると、サービス・アクションによってデータへのアクセスが失われたり、場合によってはデータ損失が発生します。 ストレージ・システムのリカバリーを試行する前に、障害の原因を調査し、他の修正手順を使用してこれらの問題の解決を試みてください。 説明を最後まで読み、理解した上で、必要なアクションを実行してください。
  • システムで大容量デバイスをクォーラム・デバイスとして使用する場合は、リカバリー手順に数時間かかる場合があります。

以下の条件が満たされない限り、システム・リカバリー手順を行わないでください。

  • すべての条件がシステム・リカバリー手順を実行する状況で満たされている。
  • ハードウェア・エラーがすべて修正済み。ハードウェア・エラーの修正を参照してください。
  • すべてのノード・キャニスターが候補の状況にある。それ以外の場合は、ステップ 1 を参照してください。
  • すべてのノード・キャニスターを、ストレージ・システムがシステム障害を起こす前のコードと同じレベルにする必要があります。 いずれかのノード・キャニスターが変更または交換された場合は、サービス・アシスタントを使用してコードのレベルを確認します。そして、必要に応じて、システム内の他のノード・キャニスター上で稼働しているレベルに一致するようにコードのレベルを再インストールします。
システムのリカバリー手順は、実行しなければならないいくつかのタスクの内の 1 つです。 以下のリストは実行する必要のあるタスクの概要とその順序です。
  1. システム・リカバリーの準備
    1. システム・リカバリー手順を実行するタイミングに関する情報の検討。
    2. ハードウェア・エラーを修正し、システム内のすべてのノードがサービス・アシスタントに表示されるのか、sainfo lsservicenodes からの出力に表示されるのかを確認する。
    3. サービス・アシスタントを使用して、エラー・コード 550 またはエラー・コード 578 のあるノード・キャニスターのシステム情報を削除する (ただし、これらのノード・エラーに対する推奨ユーザー応答がすでに実行された場合のみ)。サービス・アシスタントを使用してエラー・コード 550 またはエラー・コード 578 が報告されたノード・キャニスターのシステム情報を削除するを参照してください。
    4. 仮想ボリューム (VVOL) では、システムに接続しているすべての Spectrum Control Base インスタンスに対するサービスをシャットダウンする。Spectrum Control Base コマンド service ibm_spectrum_control stop を使用します。
  2. システム・リカバリーを実行する。リカバリーするシステムの準備ができ、前提条件が満たされたら、システム・リカバリーを実行します。
    注: 一度にファブリック内のシステム 1 つずつに対して手順を実行する。 同一システム内の別のノード・キャニスターに対して手順を実行しないでください。この制約事項は、リモート・システムにも適用されます。
  3. 環境を稼働可能にするためのアクションを実行する。
    • CLI を使用したオフライン・ボリュームからのリカバリー。
    • すべてのマップ済みボリュームが確実にホストにアクセスできるようにするために、システムをチェックする。