クォーラム・ディスクの作成およびエクステント割り振り

クォーラム・ディスクは、クラスター化システム (システム) の現在の状態に関してノードの「議決セット」に相違が生じた場合に競合状況を解決するのに使用されます。

システムは、クォーラム・ディスクを使用して、システムをちょうど半分に分割する SAN 障害をクラスターを管理します。 システムの半分は引き続き作動しますが、残りの半分は、SAN 接続が回復するまで停止します。

クォーラム・ディスクのディスカバリーの間、システムはそれぞれの論理装置 (LU) にアクセスして、クォーラム・ディスクとして使用できるかどうかを判断します。 適格な LU のセットから、システムにより 3 つのクォーラム・ディスク候補がノミネートされます。

LU がクォーラム・ディスクの候補と見なされるには、以下の基準を満たしていることが必須条件です。
  • 管理対象モードであること。
  • システム内のすべてのノードから見えること。
  • クォーラム・ディスクの承認されたホストであるストレージ・システムによって提示されること。
  • クォーラム・ディスクを iSCSI 接続ストレージ・システムに配置することはできません。
  • システム状態および構成メタデータを保持できるだけの十分な空きエクステントを持っていること。

可能であれば、クォーラム・ディスク候補は、複数の異なる装置によって提示されます。 複数のクォーラム・ディスク候補が選択されると、システムは、候補のクォーラム・ディスクの 1 つをアクティブ・クォーラム・ディスクになるように選択します。これは、このクォーラム・ディスクが、システム区画の場合に、まずタイを解決するために使用されることを意味します。 システムは、アクティブ・クォーラム・ディスクを選択した後に、クォーラム・ディスク候補が複数の異なる装置によって提示されたものであるか確認することはありません。 ただし、アクティブ・クォーラム・ディスクが別の装置によって提示されたものであることを確認する場合は、手動でアクティブ・クォーラム・ディスクを選択することもできます。 アクティブ・クォーラム・ディスクを選択すると、最も高度に使用可能なクォーラム・ディスクが確実に使用されます。 現在のクォーラム・ディスク候補のリストを表示するには lsquorum コマンドを使用します。 chquorum コマンドで active パラメーターを設定して、ディスクをアクティブ・クォーラム・ディスクとして設定できます。 他の適格な LU が使用可能な場合、構成アクティビティーによってクォーラム・ディスク候補を更新することができます。管理 GUI でクォーラム候補ディスクを変更するには、「プール」 > 「プール別の MDisk」または「プール」 > 「外部ストレージ」を選択します。

ディスカバリー後にクォーラム・ディスク候補が見つからないと、以下のいずれかの状態が発生します。
  • 管理対象スペース・モードの LU が存在しない。 この状態が起こるとエラーが記録されます。
  • 管理対象スペース・モードの LU は存在するが、適格基準に一致しない。 この状態が起こるとエラーが記録されます。