アレイ構成

アレイは、論理ボリュームまたは論理デバイスを定義するのに使用される物理デバイス (ディスク・ドライブ・モジュールまたはフラッシュ・ドライブ・モジュール) の順序付けられた集合またはグループです。アレイは、ディスク・ドライブで構成される MDisk の 1 つのタイプです。それらのドライブは、アレイのメンバー です。RAID (Redundant Array of Independent Disks) は、高可用性と高性能を達成するためのメンバー・ドライブを構成する方法です。

システムは、非分散アレイ構成と分散アレイ構成をサポートします。非分散アレイ では、ドライブ全体が「ホット・スペア」として定義されます。ホット・スペア・ドライブは、ドライブ障害が発生するまでアイドル状態にあり、システムのための入出力を処理しません。メンバー・ドライブに障害が起こると、システムは障害が発生したドライブをホット・スペア・ドライブで自動的に置き換えます。その後、システムはアレイを再同期して冗長性を復元します。ただし、分散アレイ 内のすべてのメンバー・ドライブに、ドライブ障害に備えて予約済みの再作成領域があります。あるドライブに障害が起きた場合は、アレイ内のすべてのドライブが入出力データを処理し、より高速な再作成時間を提供することができます。RAID レベルはさまざまな度合いの冗長性とパフォーマンスを提供します。また、アレイ内のメンバーの数を決定します。

図 1 には、システム上のアレイ コンポーネントの関係が示されています。

図 1. アレイ・オブジェクト
このイメージは、RAID オブジェクトの概要を示しています。

アレイ

1 つの非分散アレイには 2 個から 16 個のドライブを格納できます。いくつかのアレイによって 1 つのプールの容量が作成されます。冗長性のために、他のドライブに障害が起きた場合に読み取り/書き込み操作を引き継げるように、スペア・ドライブ (「ホット・スペア」) が割り振られます。障害の発生時以外の時間は、スペア・ドライブはアイドル状態であり、システムに対する要求を処理していません。アレイ内のメンバー・ドライブに障害が起きた場合、スペアへのデータのリカバリーは、そのドライブがデータを書き込める速度でしか行えません。このボトルネックにより、システムはホストのためと再作成のためのワークロードのバランスを取ろうとするため、データの再作成に何時間もかかることがあります。その結果、残りのメンバー・ドライブへの負荷が相当に大きくなります。この間ずっと、再作成中のアレイへの入出力待ち時間が影響を受けます。ボリューム・データは、MDisk 全体にストライピングされているため、ドライブの再作成にかかる時間の間、すべてのボリュームが影響を受けます。

分散アレイ

また、Storwize® V3700 ノードは分散アレイをサポートしています。 分散アレイ構成では、大規模な内部 MDisk が作成されます。これらのアレイは 4 個から 128 個のドライブを格納でき、あるドライブが障害を起こした後に冗長性を維持するために使用される再作成領域も格納できます。システム上にある使用可能ドライブが十分でない場合 (例えば、フラッシュ・ドライブが 4 つ未満の構成の場合) は、分散アレイを構成できません。

アレイ 構成のガイドライン

システム・セットアップの後に、プールを作成し、特定のプールにストレージを割り当てることにより、ストレージを構成する必要があります。ストレージを割り当てる前に、1 つ以上のプールが作成されていることを確認してください。管理 GUI で、「プール」 > 「アクション」 > 「ストレージの追加」を選択します。.

lsarrayrecommendation コマンドを使用して、システムが推奨するアレイの構成を表示します。制御と柔軟性を最大にするために、mkarray コマンド・ライン・インターフェース (CLI) コマンドを使用して、システム上に非分散アレイを構成することができます。分散アレイを構成するには、mkdistributedarray コマンドを使用できます。