入出力グループ
コントロール・エンクロージャー内のノード・ペアは、入出力 (I/O) グループ と呼ばれます。
ボリューム は、ノードによって SAN に提示される論理ディスクです。ボリュームも、入出力グループと関連付けられています。
アプリケーション・サーバーは、ボリュームに対する入出力処理時に、入出力グループのどちらのノードを使用してもボリュームにアクセスできます。ボリュームが作成される際、優先ノードを指定できます。システムがサポートしているマルチパス・ドライバー実装の多くは、この情報を使用して入出力を優先ノードに向けます。入出力グループ内のその他のノードは、優先ノードがアクセス不可の場合にのみ使用されます。
ボリュームの優先ノードを指定しない場合、入出力グループ内でボリュームの数が最も少ないノードがシステムによって選択され、優先ノードになります。
ボリュームの現在の優先ノードを表示するには、管理 GUI で を選択します。 ボリュームを右クリックして、「属性」を選択します。 コマンド・ライン・インターフェースを使用して優先ノードの現在の割り当てを表示するには、lsvdisk コマンドを実行します。
入出力グループは 2 つのノードで構成されます。 ボリュームに対して書き込み操作が実行されると、入出力を処理するノードは、 入出力グループにあるパートナー・ノードにデータを複写します。 パートナー・ノード上でデータが保護されると、ホスト・アプリケーションに対する書き込み操作が完了します。 ディスクへのデータの物理的な書き込みは、後で行われます。
読み取り入出力は、入出力を受け取るノードの中のキャッシュを参照することによって処理されます。 データがない場合は、ディスクから読み取られてキャッシュに入れられます。 特定のボリュームについて入出力を実行するために同じノードが選択された場合は、 キャッシュからの読み取りのほうが良いパフォーマンスが得られます。

入出力グループの 1 つのノードで障害が発生すると、 その入出力グループの他のノードが、障害のあるノードの入出力の役割を引き継ぎます。 ノード障害中のデータ損失は、入出力グループの 2 つのノード間で入出力読み取りおよび書き込みデータ・キャッシュをミラーリングすることによって防ぎます。
1 つの入出力グループにノードが 1 つだけ割り当てられている場合、または入出力グループの 1 つのノードで障害が発生した場合、キャッシュはディスクにフラッシュされ、ライトスルー・モードになります。そのため、この入出力グループに割り当てられているボリュームの書き込みはキャッシュに入れられずに、ストレージ・デバイスに直接送られます。 入出力グループの 2 つのノードが両方ともオフラインになった場合、その入出力グループに割り当てられているボリュームにはアクセスできません。
ボリュームの作成時に、そのボリュームへのアクセスを提供する入出力グループを指定する必要があります。 ただし、ボリュームを作成して、オフライン・ノードが含まれている入出力グループに追加することはできます。 入出力グループのノードの少なくとも 1 つがオンラインになるまで入出力アクセスはできません。