IBM Storage Tier Advisor Tool を使用したパフォーマンス・データの抽出および表示

IBM® Storage Tier Advisor Tool (「アドバイザー・ツール」とも呼ばれます) を使用して、IBM Easy Tier® が 24 時間の作動サイクルにわたって収集したパフォーマンス・データを表示できます。アドバイザー・ツールは、ハイパーテキスト・マークアップ言語 (HTML) ファイルを作成するアプリケーションです。ブラウザーでこのファイルを指定すると、データを表示するために使用できます。

このタスクについて

Storage Tier Advisor Tool をダウンロードするには、次の Web サイトで「ダウンロード」をクリックします。

www.ibm.com/storage/support/storwize/v3700

サマリー・パフォーマンス・データを抽出するには、コマンド・ライン・インターフェース (CLI) を使用して以下のステップを実行します。

手順

  1. 次のコマンドを入力して、クラスター化システムで最も新しい dpa_heat.node_name.date.time.data ファイルを見つけます。
    lsdumps node_id | node_name
    ここで、node_id | node_name は、有効なダンプをリストするノードの ID または名前です。
  2. 必要な場合、最も新しいサマリー・パフォーマンス・データ・ファイルを現行の構成ノードにコピーします。 次のコマンドを入力します。
    cpdumps -prefix /dumps/dpa_heat.node_name.date.time.data node_id | node_name
  3. PuTTY scp (pscp) を使用して、バイナリー・フォーマットのサマリー・パフォーマンス・データを構成ノードからローカル・ディレクトリーにコピーします。
  4. Microsoft Windows コマンド・プロンプトからアドバイザー・ツールを使用して、バイナリー・ファイルを分析します (結果は、ローカル・ディレクトリーに置かれている HTML ファイルに保管されます)。
  5. ブラウザーでローカル・ディレクトリー内の HTML ファイルを指定します。

タスクの結果

アドバイザー・ツールは、次の統計レポートを表示します。
システム要約レポート
  • モニターされるストレージ・プールの数
  • モニターされるボリュームの数
  • モニターされる合計容量
  • ホット・データの推定合計容量
  • モニターされているストレージ・プールのリスト (プール ID、容量、層の構成、層の状況、およびデータ管理状況を含む)
システム推奨レポート
  • ストレージ・プールに追加する推奨のフラッシュ MDisk のソート済みリスト (パフォーマンス推定改善率ごとにソートされています)
  • ストレージ・プールに追加する推奨のエンタープライズ MDisk のソート済みリスト (IOPS 推定改善率ごとにソートされています)
  • ストレージ・プールに追加する推奨のニアライン MDisk のソート済みリスト (帯域幅推定改善率ごとにソートされています)
  • 推奨される各 MDisk の推定改善率
ストレージ・プール推奨レポート
  • 各ストレージ・プールに関する、MDisk の現行の IOPS 使用率と予測される IOPS 使用率のリスト
  • 各ストレージ・プールに関する、各層のワークロード配分
  • 各ストレージ・プールに関する、ストレージ・プールに追加する推奨のフラッシュ MDisk のリスト
  • 各ストレージ・プールに関する、ストレージ・プールに追加する推奨のエンタープライズ MDisk のリスト
  • 各ストレージ・プールに関する、ストレージ・プールに追加する推奨のニアライン MDisk のリスト
  • 推奨される各 MDisk の推定改善率
ボリュームの熱の分布レポート
  • ボリューム・コピーごとのホット・データとコールド・データの分布
  • ボリューム・コピーの構成済み容量と、ボリューム ID、コピー ID
  • ストレージ・プール内の各ボリューム・コピーの入出力ワークロードのパーセンテージ
  • 既に各層に置かれている各ボリューム・コピーの容量

次のタスク

この情報を表示して、ワークロード統計を分析し、どの論理ボリュームが Easy Tier による管理の候補となるかを評価することができます。Easy Tier 機能を使用可能に設定していない場合、モニター・プロセスによって収集された使用量の統計を使用して、ご使用のストレージ環境で潜在的なパフォーマンス改善を実現するために Easy Tier を使用するかどうかを判断できます。