Dell EqualLogic ストレージ・システムの構成
このシステムは Dell Equallogic ストレージ・システムへの iSCSI 接続をサポートします。
Storwize ファミリー・システムとは異なり、Dell EqualLogic システムではストレージ・システム上の各 LUN にそれぞれ別個の IQN が設定されます。iSCSI セッションの最大数に制限があるため、単一の入出力グループ内の 2 つのノードしか Dell ストレージ・システムに接続できません。 したがって、システム上に複数の入出力グループがある場合でも、これらのストレージ・システムへの接続は単一の入出力グループに対して構成する必要があります。
また、Storwize ファミリー・システムとは異なり、それぞれの iSCSI イニシエーター (ノード) を、1 ボリュームにつき 1 つのアレイ・ポートに接続します。Dell EqualLogic システムでは、すべての SendTargets ディスカバリーおよびセッション確立をグループ IP アドレスに対してのみ完了することが推奨されます。ターゲット・アレイおよびアレイ・ポートの全体のロード・バランシングは、ログイン・リダイレクトを使用して Dell EqualLogic によって実現されます。
次の図に、システムと、外部ストレージとして使用される Dell EqualLogic システムとの間の iSCSI 構成を示します。

Dell EqualLogic ストレージ・システムへの接続を確立するためのベスト・プラクティス
- 「Dell Configuration Guide」に記されている手順に従って、Dell EqualLogic アレイ、および Dell EqualLogic ストレージ・システムへの交換回線接続を構成します。
- ノードがディスカバーする入出力グループを識別し、Dell EqualLogic ストレージ・システムに接続します。
- ターゲットの Dell EqualLogic ストレージ・システムへの接続に使用する必要がある、イニシエーター・ノード当たりのソース・ポートの数を把握し、そのようなソース・イーサネット・ポートごとに storage フラグまたは storage_6 フラグを構成します。
- イニシエーターで管理するボリュームまたは LUN (IQN によって表される) の最大数を把握します。
- Dell EqualLogic への接続に使用するソース・ポートの数が x で、イニシエーター・ノードで管理する Dell EqualLogic ボリューム (IQN) の数が y である場合、ロード・バランシングのために接続する必要があるイニシエーター・ストレージ対応イーサネット・ポート当たりの LUN の数は、z = y/x です。
Dell EqualLogic ストレージ・システムを追加するには、以下の手順を実行します。
管理 GUI を使用する場合
- 管理 GUI で、 を選択します。
- 外部ストレージのタイプとして「Dell」を選択します。
- 以下の値を入力して、ソース・ポートと外部ストレージ上のターゲット・ポートの間の接続を定義します。
- 入出力グループ
- ソース・ポートがシステム上にある入出力グループを選択します。指定された入出力グループのノードのソース・ポートのみが、外部ストレージのターゲット・ポートを検出します。
- リモート・ストレージのターゲット・ポート
- 指定された入出力グループのソース・ポートからの要求を受信する Dell EqualLogic アレイのグループ IP アドレス。
- ユーザー名
- この接続に関連付けるユーザー名を入力します。
- CHAP シークレット (CHAP secret)
- システム上の iSCSI 接続を保護するために CHAP を使用する場合は、現在の CHAP シークレットを入力します。このフィールドは必須ではありません。
- ソース・ポート 1
- ノードとストレージ・システムの間の iSCSI 接続のイニシエーターとして使用する最初のソース・ポート ID を入力します。
- ソース・ポート 2
- ノードとストレージ・システムの間の iSCSI 接続のイニシエーターとして使用する 2 番目のソース・ポート ID を入力します。
- 「次へ」をクリックする。
- 使用可能な IQN のリストから、システムに MDisk として表示される IQN を選択する。
- 「追加」をクリックします。
コマンド・ライン・インターフェース (CLI) の使用
Dell EqualLogic ストレージ・システム上のターゲット・ポートをディスカバーおよび構成するには、以下のコマンドを入力します。 システム上の iSCSI 接続を保護するために CHAP を使用する場合は、現在の CHAP シークレットを入力します。
- -storage/-storage_6 を yes に設定してソースで IP を構成するには、次のコマンドを入力します。
ここで、ポート ID は、出力コマンド lsportip で表示されるイーサネット・ポート番号です。cfgportip -node node_name -ip_6 ipv6addr -prefix_6 prefix -gw_6 ipv6gw -storage_6 yes port_id
- IPv4 アドレスを構成するには、次のコマンドを入力します。
ここで、ポート ID は、出力コマンド lsportip で表示されるイーサネット・ポート番号です。cfgportip -node node_name -ip ipv4addr -gw ipv4gw -mask subnet_mask -storage yes port_id
- 入出力グループ 0 のソース・ポート 1 を使用し、提供された IP および CHAP シークレット (構成されている場合) を使用して iSCSI ターゲットを手動でディスカバーするには、次のコマンドを入力します。
svctask detectiscsistorageportcandidate -targetip Dell_Group_IP -srcportid 1 -username target_user_name -chapsecret target_chap -iogrp 0
- ディスカバーされたターゲットをリストするには lsiscsistorageportcandidate コマンドを使用します。これは、Dell EqualLogic からイニシエーター・システムにマップされている LUN の数と同じになります。LUN の数が y の場合、次の lsiscsistorageportcandidate の出力には、0 から (y-1) までの row_id を示す y 行が表示されます。
svcinfo lsiscsistorageportcandidate
- ディスカバリーが正常に行われたら、次のコマンドを使用してターゲットにセッションを追加できます。
Dell EqualLogic ストレージ・システムへの接続にイニシエーター・ノード当たり 2 つのソース・ポートを使用する場合は、row_id 0 から (y/2 - 1) に対して、svctask addiscsistorageport コマンドを実行します。svctask addiscsistorageport -username target_user_name -chapsecret target_chap -iogrp 0 row_id
- -srcportid 2 を指定して、ステップ 3 を繰り返します。ここで、2 は、接続先の 2 番目のポートの srcport 番号です。
svctask detectiscsistorageportcandidate -targetip Dell_Group_IP -srcportid 1 -username target_user_name -chapsecret target_chap -iogrp 0
- lsiscsistorageport コマンドを入力して、ディスカバーされたターゲットの状況をリストします。出力は、ステップ 4 の出力と同じものになります。
- ディスカバリーが正常に完了したら、row_id y/2 から y-1 を使用して次のコマンドを実行し、残りのターゲット・ボリュームまたは LUN にセッションを追加することができます。
svctask addiscsistorageport -username target_user_name -chapsecret target_chap -iogrp 0 row_id
- 各セッションのイニシエーターとターゲットの状況を別個の行にリストするには、lsiscsistorageport コマンドを入力します。
- 該当するポートを介したターゲットへのソース・ノード接続の詳しい状況をリストするには、lsiscistorageport row_id コマンドを入力します。 この行 ID は lsiscsistorageport コマンドから得られたものです。