Linux オペレーティング・システムを実行するホスト用の Device Mapper Multipath (DMMP) ツールの構成

システムに接続するホスト用に Linux オペレーティング・システムを構成する前に、Device Mapper Multipath Tool (DMMP) を使用する Linux ホスト用に適切な DMMP がインストールされ、マルチパス・ドライバーとして正しく構成されている必要があります。 現在、Red Hat Enterprise Linux 5 以降および SUSE Linux Enterprise Server 11 で、マルチパス・ドライバーとして DMMP がサポートされており、ディストリビューション・ディスクに組み込まれています。

手順

  1. 次のように、ご使用の Linux ホストに DMMP パッケージをインストールします。
    • Red Hat Enterprise Linux 5 以降の場合は、device-mapperdevice-mapper-multipath をインストールします。
    • SUSE Linux Enterprise Server バージョン 11 Service Pack 1 またはバージョン 11 Service Pack 2 の場合は、device-mappermultipath-tools をインストールします。
  2. DMMP 構成ファイル /etc/multipath.conf で、デフォルトの設定が「Linux ホストの設定」で説明されている値を持つことを確認します。
    注: Linux は通常、自動的にマルチパスを有効にしますが、ただし、RH 6.3 SAN ブート・インストールなどの場合は、マルチパスは正しく構成されません。正しく構成されない場合は、/etc/multipath.conf ファイルを手動で編集する必要があります。 DM マルチパスについては、Linux プロバイダーからのカーネルのための Linux「Storage Administration Guide」または「DM-Multipathing Installation and Configuration Guide」を参照してください。Linux システム構成について詳しくは、次の Web サイトをご覧ください。

    http://www.ibm.com/support/knowledgecenter/linuxonibm/liaab/ic-homepage.htm

    注: RHEL6 または SUSE Linux Enterprise Server 11 Service Pack 2 を使用する場合は、prio_callout "/sbin/mpath_prio_alua /dev/%n" ではなく prio "alua" を使 用して、Using deprecated prio_callout メッセージを無効にします。この値はエラー・メッセー ジを無効にするだけで、操作には影響しません。SUSE Linux Enterprise Server 11 Service Pack 2 で prio_callout "/sbin/mpath_prio_alua /dev/%n" を設定した場合、マルチパス・コマンドを使 用したときにすべての装置について Using deprecated prio_callout メッセー ジが出されます。
  3. オペレーティング・システム・ブート時の DMMP オートロードを有効にするには、root として以下のコマンドを実行します。
    • Red Hat Enterprise Linux 5 以降の場合は、以下のコマンドの 1 つを実行します。
      • chkconfig multipathd on
      • chkconfig --level 345 multipathd on
        注: このコマンドにより、ブート時の multipathd サービス開始が有効になります。
    • SUSE Linux Enterprise Server 11 の場合は、以下のコマンドの 1 つを実行します。
      • chkconfig boot.multipath on
      • chkconfig --level 345 boot.multipath on
        注: このコマンドに より、ブート時の boot.multipath サービス開始が有効になります。
      これらのいずれかのコマンドを実行した後、次のコマンドを発行します。
      • chkconfig multipathd on
      • chkconfig --level 345 multipathd on
        注: このコマンドにより、ブート時の multipathd サービス開始が有効になります。
  4. 以下のステップを実行して、DMMP を手動で開始します。
    1. オプション: SUSE Linux Enterprise Server を使用する場合は、DMMP を開始する前に /etc/init.d/boot.multipath start コマンドを実行します。
    2. /etc/init.d/multipathd start コマンドを発行して、DMMP デーモンを開始します。
    3. コマンド multipath または multipath -v2 を実行して、マルチパス装置をスキャンします。
    4. multipath -ll コマンドを実行して、マルチパス装置の詳細 情報を表示します。 このコマンドは次のような出力を戻します。
      mpath1 (36005076801860022900000000000019a)  IBM,2145
      [size=2.0G][features=0][hwhandler=0]
      ¥_ round-robin 0 [prio=200][ enabled]
      ¥_ 4:0:0:1 sdd  8:48   [active][ready]
      ¥_ 5:0:0:1 sdt  65:48  [active][ready]
      ¥_ round-robin 0 [prio=40][ active]
      ¥_ 4:0:2:1 sdak 66:64  [active][ready]
      ¥_ 5:0:2:1 sdal 66:80  [active][ready]

タスクの結果

注: multipath コマンドを実行しても新しい装置が検出されない場合は、HBA ドライバーを再ロードするか、またはサーバーをリブートし、Linux が、sd* などの名前で SCSI 層内で新しい装置を認識した後で multipath コマンドを再度実行する必要があります。HBA ドライバーが新しい装置を認識してからでないと、DMMP はそれらを認識 して管理することができません。 マルチパス装置の詳細な状況を表示するには、multipath -ll コマンドを実行します。