HP 9000 および HP Integrity サーバーでの PVLinks 動的パス指定

HP-UX バージョン 11.0、11iv1、および 11iv2 が稼働する HP 9000 および HP Integrity サーバーでは、ボリュームにさらにパスを追加するとき、またはホストに新しいボリュームを提示するときに、HP PVLinks (物理ボリューム・リンク) の動的パス指定がサポートされます。

IBM® System Storage® マルチパス・サブシステム・デバイス・ドライバー (SDD) とは異なり、PVLinks は入出力負荷のバランスを取らず、また Storwize® V3700 システムによってボリュームごとに設定された優先パスを検出できません。クラスター化システム環境をご使用でない場合、またはボリュームをブート・ディスクとして使用していない場合は、SDD使用してください。

フェイルオーバー処理中に、PVLinks は、単純なアルゴリズムを使用します。つまり、最初のパスを試みた後、次の既知のパスを試み、以後も同様に進めてすべてのパスを試みます。すべてのパスが使用不可である場合、ボリュームはオフラインになります。

PVLinks を使用する場合は、以下の要件を考 慮してください。
  • ボリューム・グループを作成する場合は、以下の処置を実行する必要があります。
    • HP 9000 がシステムによって示された物理ボリュームにアクセスする際に使用させたい基本パスを指定します。この基本パスが、物理ボリュームにアクセスする唯一のパスになります。 システムによって設定されたボリュームへの優先パスは無視されます。
    • 物理ボリュームへの 1 次リンクのバランス、ひいてはロードのバランスが、ホスト・バス・アダプター (HBA)、ファイバー・チャネル・スイッチ、システム・ノード、およびその他のあらゆる装置で保たれるようにしてください。
  • 代替パスを物理ボリュームに追加して、ボリューム・グループを拡張する際は、基本パスが使用できなくなった場合にホストが使用するようにしたい新しいパスを優先順に追加します。 HBA、ファイバー・チャネル・リンク、またはファイバー・チャネル・スイッチの障害による不要なノード・フェイルオーバーを避けるために、最初に追加する代替パスは必ず基本パスと同じシステム・ノードからのものにしてください。