expandvdisksize
expandvdisksize コマンドは、ボリュームのサイズを指定された容量だけ拡張するために使用します。
構文
>>- expandvdisksize -- -----------------------------------------> >--+- -size disk_size ------------------+-- -------------------> '- -rsize disk_size-+--------------+-' '- -copy-- id -' >--+---------------------------------+-- --+------------+-- ----> '- -mdisk --+- mdisk_id_list ---+-' '- -fmtdisk -' '- mdisk_name_list -' >--+-------------------+-- --+- vdisk_name -+------------------>< '- -unit --+- b --+-' '- vdisk_id ---' +- kb -+ +- mb -+ +- gb -+ +- tb -+ '- pb -'
パラメーター
- -size disk_size
- (必須) ボリュームを拡張する容量を指定します。ディスク・サイズは、単位の値と一緒に使用します。 変更を含むすべての容量は、512 byte の倍数でなくてはなりません。指定する容量が 512 の倍数でないとエラーが発生しますが、これは、バイト単位 (-unit b) を使用した場合に限られます。 ただし、一部だけ使用されている場合でも、エクステント全体が予約されます。デフォルトの disk_size の単位はメガバイト (MB) です。 -size パラメーターは、-rsize パラメーターと一緒に指定することはできません。 -size または -rsize のいずれかを指定する必要があります。シン・プロビジョニング・ボリュームの場合は、MDisk を指定することはできません。
- -rsize disk_size
- (オプション) シン・プロビジョニング・ボリュームの実サイズを増やす容量を指定します。disk_size 値には整数を指定します。 disk_size に設定する整数の単位は -unit パラメーターを使用して指定します。デフォルトの単位はメガバイトです。 -rsize 値はボリュームのサイズより大きくすることも、同じにすることも、あるいは小さくすることもできます。 -rsize パラメーターは、-size パラメーターと一緒に指定することはできません。 -size または -rsize のいずれかを指定する必要があります。
- -copy id
- (オプション) 実容量を変更する対象のコピーを指定します。-rsize パラメーターも指定する必要があります。ボリューム・コピーの実容量のみを変更することができます。 指定されたボリュームがミラーリングされており、シン・プロビジョニング・コピーが 1 つしかない場合は、-copy パラメーターが必要です。ボリュームがミラーリングされており、両方がシン・プロビジョニング・コピーであり、-copy が無指定の場合、両方のコピーが同じ量だけ変更されます。
- -mdisk mdisk_id_list | mdisk_name_list
- (オプション) ストライプ・セットとして使用する 1 つ以上の MDisk のリストを指定します。ボリュームを拡張するエクステントは、指定された MDisk のリストから取得されます。リスト内の MDisk はすべて同じストレージ・プールに属していなくてはなりません。 指定されたボリュームがミラーリングされている場合は、-mdisk パラメーターは使用できません。
- -fmtdisk
- (オプション) ボリュームを使用前にフォーマットすることを指定します。 このパラメーターは、expandvdisksize コマンドの結果としてボリュームに追加された新しいエクステントをフォーマットします。 このパラメーターを使用した場合、expandvdisksize コマンドは非同期で完了します。
- -unit b | kb | mb | gb | tb | pb
- (オプション) -size または -rsize パラメーターに対して disk_size 単位を指定します。デフォルト値はメガバイト (MB) です。
- vdisk_name | vdisk_id
- (必須) 変更するボリュームを ID または名前で指定します。
説明
expandvdisksize コマンドを使用して、特定のボリュームに割り振られている物理容量を指定した量だけ拡張します。
また、このコマンドを使用して、シン・プロビジョニング・ボリュームの仮想容量を、そのボリュームに割り当てられた物理容量を変更せずに拡張することもできます。
シン・プロビジョニング・ボリューム以外のボリュームの容量またはシン・プロビジョニング・ボリュームの仮想容量を変更するには、-size パラメーターを使用します。
シン・プロビジョニング・ボリュームの実容量を変更するには、-rsize パラメーターを使用します。
注: グローバル・ミラー関係またはメトロ・ミラー関係に含まれるボリュームの容量を拡張することはできません (1 次ボリューム、2 次ボリューム、または変更ボリュームのどれであっても)。
グローバル・ミラー関係またはメトロ・ミラー関係のボリュームの容量を拡張するには、以下の手順を実行します。
- 関係を削除します。
- ボリュームのサイズを増やします。関係に含まれるすべてのボリュームのサイズ (仮想容量) が、厳密に同じであることが必要です。
- 拡張したボリュームを使用して関係を再作成します。
ソースであるか、ターゲットであるか、またはマッピングがどの状態であるかにかかわらず、FlashCopy マッピング内のボリュームの容量を拡張することはできません。Flashcopy マッピングに含まれるボリュームの容量を拡張するには、次の手順で行います。
- その FlashCopy ツリー内にあるマッピングをすべて削除します。(ルート・ソース・ボリュームと、いくつかのターゲットが存在し、ターゲットは直接の場合も、他のターゲットからのカスケードの場合もあります。ツリー全体を削除する必要があります。)
- 元の FlashCopy ツリーに含まれるボリュームすべてのサイズを増やします。 ツリーに含まれるすべてのボリュームのサイズ (仮想容量) が同じであることが必要です。
- 新しく拡張したボリュームを使用して、すべての FlashCopy マッピングを再作成します。
注: デフォルトの容量単位は MB です。
ボリュームが拡張されると、仮想化ポリシーが変わる場合があります。 そのモードは、前に順次であった場合でも、ストライプになります。 仮想化ポリシーについて詳しくは、mkvdisk コマンドの説明を参照してください。
ミラーリングされたボリュームで expandvdisksize コマンドを実行するには、ボリュームのすべてのコピーが同期化されていなければなりません。 このコマンドは、ミラーリングされたボリュームのすべてのコピーを自動的にフォーマットします。
要確認:
- イメージ・モード・ボリュームのサイズを変更 (拡張) することはできません。
- ファイル・システムの一部であるボリュームをサイズ変更 (拡張) することはできません。
- ボリュームがフォーマット中である場合、ボリュームをサイズ変更 (拡張) することはできません。
- ボリュームがマイグレーション中である場合は、-mdisk パラメーターを使用してボリュームをサイズ変更 (拡張) できません。
- ボリュームが高速フォーマット設定を行っている場合は、shrinkvdisksize を使用できません。
2 つの MDisk からのエクステントを使用して vdisk1 の容量を 2048 バイト増やす (また、ボリュームの新規部分をフォーマットする) ための呼び出し例
expandvdisksize -size 2048 -unit b -mdisk mdisk0:mdisk1 -fmtdisk vdisk1
結果出力
No feedback
2 つの MDisk からのエクステントを使用して vdisk1 の容量を 100 MB 増やす (また、ボリュームの新規部分をフォーマットする) ための呼び出し例
expandvdisksize -size 100 -unit mb -mdisk mdisk0:mdisk1 -fmtdisk vdisk1
結果出力
No feedback
シン・プロビジョニング vdisk2 の仮想容量を変更せずに、実容量を 100 MB 増やす (エクステントをストレージ・プール内のすべての MDisk にわたり分散させる) ための呼び出し例
expandvdisksize -rsize 100 -unit mb vdisk2
結果出力
No feedback
ミラーリングされたボリューム vdisk3 のシン・プロビジョニング・ボリューム・コピー ID 1 の実容量を 100 MB 増やすための呼び出し例
expandvdisksize -rsize 100 -unit mb -copy 1 vdisk3
結果出力
No feedback