DS3200 システムまたは DS3500 システムから Storwize® V3700システムにデータをマイグレーションするには、この手順を実行して SAS 接続を使用します。管理 GUI の「システム・マイグレーション」ウィザードを使用することもできます。このウィザードを起動するには、に移動して、「新規マイグレーションの開始」タブをクリックします。ガイダンスはウィザード・パネル上で提供されます。パネル上の「ヘルプが必要 (Need help)」リンクで詳細が提供されます。
始める前に
- システムをインストールおよび構成します。
- SAS HD から mini SAS への必要な数のケーブルがあることを確認します。
- ホスト接続用の 2 本のケーブル。
- 以下のいずれか
- DS3500 接続の場合は 4 本のケーブル
- DS3200 接続の場合は 2 本のケーブル
- すべてのホスト入出力操作を停止します。
- ホストからのデータが含まれている論理ドライブをマップ解除します。
手順
ハードウェア構成
- DS3200/DS3500 とホスト間の SAS ケーブルのプラグを抜きます。 DS3200/DS3500 システム上の SAS ホスト・ポートがどれも未使用であることを確認します。
- 図 1 および図 2 で示されるように、DS3200/DS3500 SAS ホスト・ポートを Storwize V3700 SAS ホスト・ポートに接続します。 各 DS3200/DS3500 コントローラーが両方の Storwize V3700 キャニスターに接続されていることを確認します。これらの接続により、さらなる冗長性が提供され、検出された MDisk が機能低下しないようになります。
図 1. Storwize V3700 から DS3200 への SAS ケーブルの接続
- 1 SAS ホスト/コントローラー・ポート
- 2 ホスト接続用の SAS ポート
図 2. Storwize V3700 から DS3500 への SAS ケーブルの接続
- 1 SAS ホスト/コントローラー・ポート
- 2 ホスト接続用の 6 Gbps SAS ポート
- 残りの Storwize V3700 SAS ホスト・ポートをホスト・サーバー SAS ポートに接続します。
ソフトウェア構成
- DS3200/DS3500 システム上で Storage Manager を使用して、Storwize V3700 から検出された SAS WWPN を使用して新規ホストを定義します。 ホスト・タイプ (オペレーティング・システム) を IBM TS SAN VCE に設定します。
- SAS ポートの WWPN を確認するには、Storwize V3700 システム上で次のコマンドを入力します。
svinfo lsportsas
- DS3200/DS3500 システム 上で Storage Manager を使用して、単一の論理ドライブを新規に作成されたホストに論理装置としてマップします。
注: マイグレーションする論理ドライブが複数ある場合は、混同を避けるためにディスクを一度に 1 つずつ追加する必要があります。
- Storwize V3700 システムでは、論理装置を管理するために以下のステップを実行します。
- 空のストレージ・プールを 1 つ作成するには、次のコマンドを入力します。
svctask mkmdiskgrp -ext extent_size
DS3200/DS3500 システムからマップされた論理装置は、Storwize V3700 には非管理モードの MDisk として認識されます。
- 非管理モードの MDisk をリストするには、次のコマンドを入力します。
svcinfo lsmdisk
- 新規の非管理モードの MDisk がリストされない場合、ファブリック・レベルのディスカバリーを実行します。 ネットワークで非管理モード MDisk をスキャンするには、以下のコマンドを入力します。
svctask detectmdisk
- 非管理モードの MDisk をイメージ・モードのボリューム・ディスクに変換するには、次のコマンドを実行します。
svctask mkvdisk -vtype image -iogrp iogrp_name -mdiskgrp -mdisk mdiskgrp_name
mdisk_name -mirrorwritepriority redundancy
- iogrp_name
- 入出力グループの名前または ID。
- mdiskgrp_name
- ステップ 7.a で作成したストレージ・プールの名前または ID。
- mdisk_name
- 非管理モードの MDisk の名前または ID。
- 現在 MDisk に入っているデータを以前に使用していたホストの SAS WWPN を取得するために、以下のコマンドを入力します。
svcinfo lssasportcandidate
- SAS ホストを作成するには、以下のコマンドを入力します。ここで、sas_wwpn はホスト・サーバーの SAS WWPN です。
svctask mkhost -saswwpn sas_wwpn
- 新規ボリュームを SAS ホストにマップします。 ボリュームとホスト間に新規マッピングを作成するには、以下のコマンドを入力します。イメージ・モード・ボリュームがホストへの入出力操作用にアクセス可能になります。
svctask mkvdiskhostmap -host hostname diskname
- hostname
- ステップ 7.f で作成した SAS ホストの名前または ID。
- diskname
- ステップ 7.d で作成した仮想ディスクの名前または ID。
- ホスト・サーバー上で Storwize V3700
システムから提示された新規ボリュームを検出でき、それを目指して入出力操作を開始できます。
- マイグレーションする論理ドライブが複数ある場合は、ステップ 6 から 8 までを繰り返します。
- Storwize V3700 システムで、各イメージ・モード・ボリュームについてマイグレーションを開始するには、以下のステップを実行します。
- 空の内部ストレージ・プールを 1 つ作成するために、以下のコマンドを入力します。
svctask mkmdiskgrp -ext extent_size
- 内部ドライブを持つアレイを作成し、それらを内部ストレージ・プールに追加するには、以下のコマンドを入力します。
svctask mkarray -level raidtype -drive drivelist mdiskgrpname
- raidtype
- 作成する RAID アレイのタイプ。
- drivelist
- ドライブ ID のリスト。
- mdiskgrpname
- ステップ 10.a で作成されたストレージ・プールの名前または ID。
- マイグレーションするボリュームと、それをマイグレーションする先の新しいストレージ・プールを決定した後、次のコマンドを入力します。
svctask addvdiskcopy -mdiskgrp newmdiskgrname vdiskname
新しいコピーのコピー ID が戻されます。コピーは同期化されるので、両方のストレージ・プールにデータが保管されます。
- 同期の進行状況を確認するには、次のコマンドを入力します。
svcinfo lsvdisksyncprogress
- ボリュームが完全に同期化されたことを報告し、外部ストレージ・システムの使用を停止する準備ができたら、ボリュームのイメージ・モード・コピーに対して以下のコマンドを入力します。
svctask rmvdiskcopy
イメージ・モード・コピーが削除され、それに関連付けられている MDisk が非管理対象になります。
タスクの結果
DS3200/DS3500 論理ドライブ上のデータが
Storwize V3700 システムにマイグレーションされます。また、ホスト入出力が
Storwize V3700 システムに切り替えられます。
次のタスク
これで、DS3200/DS3500 システムと
Storwize V3700 システム間の SAS ケーブル接続を切り離すことができます。