rmnodecanister
rmnodecanister コマンドは、ノード・キャニスターをクラスター化システム (システム) から削除するために使用します。 このコマンドは、システム作成後であればいつでも入力できます。
パラメーター
- -force
- (オプション) このコマンドが実行する検査を指定変更します。このパラメーターで指定変更される検査は次の 2 つです。
- コマンドの実行の結果、ボリュームがオフラインになる場合は、force パラメーターが使用されていない限りコマンドは失敗します。
- 除去されるノード・キャニスター内のみに含まれているデータが書き込みキャッシュに書き込まれていないため、コマンドの実行の結果、データの消失が起こる場合は、force パラメーターが使用されていない限りコマンドは失敗します。
- object_id | object_name
- (必須) 変更するオブジェクトの名前または ID を指定します。
パラメーターの後に指定する変数は、次のいずれかです。
- そのオブジェクトをクラスター化システムに追加したときに割り当てたノード名。
- ノードに割り当てられたオブジェクト ID (ワールド・ワイド・ノード名 (WWPN) ではない)。
説明
このコマンドは、ノード・キャニスターをシステムから除去します。 これにより、ノード・キャニスターは、このシステムに追加する、もしくは別のシステムに追加する際の候補になります。 ノード・キャニスターを削除すると、入出力グループ内の他のキャニスターは、別のキャニスターが入出力グループに再び追加されるまで、ライトスルー・モードになります。
重要: rmnodecanister コマンドを実行して、ノード・キャニスター用に構成されたハードウェアを除去すると、次のようになります。
- (そのノード・キャニスターを介した) Small Computer System Interface-3 (SCSI-3) の予約は除去されます
- (そのノード・キャニスターを介した) Small Computer System Interface-3 (SCSI-3) の登録は除去されます
デフォルトでは、rmnodecanister コマンドは、キャニスターがオフラインになる前に、指定されたキャニスター上のキャッシュをフラッシュします。 システムの機能がすでに低下している場合 (例えば、入出力グループ内の両方のキャニスターがオンラインで、入出力グループ内のボリュームが劣化している場合) など、一部の環境では、システムは、キャッシュ・データをもつ唯一のキャニスターを削除した結果として確実にデータ損失が起こらないようにします。
入出力グループ内の他のキャニスターで障害が生じた場合にデータ損失を防ぐために、キャニスターの削除前にキャッシュがフラッシュされます。
rmnodecanister コマンドを force パラメーターを指定して実行し、指定されたノードをキャッシュのフラッシュを行わずに即時にオフラインにします (一方で、データ損失は確実に発生しません)。
重要: 以下の前提条件を考慮する必要があります。
rmnodecanister コマンドを発行する前に、次のタスクを実行し、データへのアクセスを失わないように、下記の「重要」注意事項をお読みください。
- 次のコマンドを発行して、この入出力グループにどのボリュームがまだ割り当てられているかを確認します。 このコマンドはフィルタリングされたボリュームの表示を要求します。ここでフィルター属性は入出力グループです。
ここで、name は入出力グループの名前です。lsvdisk -filtervalue IO_group_name=name
注: このノード・キャニスターが属する入出力グループに割り当てられたボリュームは、入出力グループ内の他のキャニスターに割り当てられ、優先キャニスターが変更されます。 この設定は、元に戻せません。 - lsvdiskhostmap コマンドを発行して、ボリュームがマップされているホストを確認します。
- この入出力グループに割り当てられているボリュームに、アクセスする必要があるデータが含まれているかどうかを確認します。
- これらのボリュームへのアクセスを維持したくない 場合は、ステップ 5 に進みます。
- これらのボリュームの一部またはすべてに対して、アクセスを維持する 場合は、データをバックアップするか、またはデータをほかの (オンライン) 入出力グループにマイグレーションします。
- ノードの電源を切るべきかを確認します。
- このノード・キャニスターがシステム内の最後のノードの場合は、ノードの 電源を切る必要はありません。 ステップ 5 に進みます。
- このノード・キャニスターがシステム内の最後のノードではない 場合は、 削除するキャニスターの電源を切ります。 このステップは、キャニスター削除要求を発行する前に手動で取り外したパスを サブシステム・デバイス・ドライバー (SDD) が再発見しないようにします。
- 削除対象のボリュームが提示する仮想パスのそれぞれについて、SDD 構成を更新します。 SDD 構成を更新すると、ボリュームから vpath が削除されます。構成 を更新しないと、データが破壊されることがあります。 ホストのオペレーティング・システムに関連して、SDD を動的に再構成する方法については、「マルチパス・サブシステム・デバイス・ドライバー ユーザーズ・ガイド」を参照してください。
- 削除対象のノード・キャニスターに向けられているすべての入出力操作を静止します。 この操作を静止しないと、失敗した入出力操作がホストのオペレーティング・システムに報告できます。
重要:
- システム内の最後のノード・キャニスターを除去すると、システムは破棄されます。 システム内の最後のノード・キャニスターを削除する前に、そのシステムを破棄してもよいか必ず確認してください。
- 単一のノード・キャニスターを削除しようとしており、入出力グループ内の残りのキャニスターがオンラインになっている場合、残りのキャニスターに障害が発生すると、データが Single Point of Failure にさらされる危険性があります。
- 該当のノード・キャニスターの入出力グループ内のキャッシュが、そのキャニスターの除去前にフラッシュされるため、このコマンドが完了するのに若干の時間がかかることがあります。 force パラメーターを使用すると、キャッシュはフラッシュされず、コマンドはより迅速に完了します。 ただし、削除されたキャニスターが入出力グループ内の最後のキャニスターである場合は、force オプションを使用すると、そのキャニスターの書き込みキャッシュはフラッシュされるのではなく破棄されるので、データ損失が生じる可能性があります。force オプションは、注意して使用してください。
- 入出力グループ内の両方のノードがオンラインで、ボリュームがノードの削除前にすでに劣化している場合は、ボリュームの冗長性がすでに低下しており、force オプションを使用した場合にデータ・アクセスの逸失およびデータの損失が起こることがあります。
注:
- 構成ノードを除去する場合、rmnodecanister コマンドを使用すると、構成ノード・キャニスターがシステム内の別のキャニスターに移動されます。 このプロセスには少し時間 (通常、1 分未満) を要することがあります。 システム IP アドレスは未変更のままですが、構成ノード・キャニスターに接続されているいずれかの SSH クライアントが接続の再確立を必要とする場合があります。 管理 GUIは、新規構成ノード・キャニスターに透過的に再接続します。
- このノード・キャニスターがシステム内の最後のノードの場合、または現在、構成ノードとして 割り当てられている場合、クラスターへのすべての接続が失われます。 システム内の最後のキャニスターが削除されると、ユーザー・インターフェースおよびオープンしている CLI セッションは失われます。 ノード・キャニスターが削除される前にコマンドが完了しない場合、タイムアウトが発生する可能性があります。
rmnodecanister の呼び出し例
rmnodecanister 1
結果出力
No feedback