mkarray
mkarray コマンドは、MDisk アレイを作成し、それをストレージ・プールに追加するために使用します。 このコマンドは、非分散アレイに適用されます。(mkdistributedarray コマンドは、分散アレイを作成するために使用します。)
構文
>>-mkarray-- -level --+-raid0--+-- -drive --drive_id_list-------> +-raid1--+ +-raid5--+ +-raid6--+ '-raid10-' >--+-------------------+----------------------------------------> '- -strip --+-128-+-' '-256-' >--+------------------------------------+-----------------------> '- -sparegoal ----0-(MAX_DRIVES-1)---' >--+------------------------+-----------------------------------> '- -name -- new_name_arg-' >--+------------------------------------------+-----------------> '- -slowwritepriority ----+-latency ---+---' '-redundancy-' >--+-mdiskgrp_id --+------------------------------------------->< '-mdiskgrp_name-'
パラメーター
- -level
- (必須) 作成されるアレイ MDisk の RAID レベルを設定します。RAID レベルには次の要件が適用されます。
- RAID-0: すべてのメンバー間でデータをストライプします。冗長性は提供されません。
- RAID-1: ミラーリングされたドライブのペア。どちらのドライブからも読み取りが可能です。 いずれか一方のドライブに障害が発生しても耐えることができます。
- RAID-5: これらのアレイは、各ストライプ上の 1 個のパリティー・ストリップを使用して、メンバー・ドライブにデータをストライピングし、1 つのドライブであれば障害が発生しても耐えることができます。
- RAID-6: これらのアレイは、各ストライプ上の 2 個のパリティー・ストリップを使用して、メンバー・ドライブにデータをストライピングし、2 つのメンバー・ドライブに同時に障害が発生しても耐えることができます。
- RAID-10: これらのアレイは、ミラーリングされた最大 8 個のペアのセットになっており、ミラー間でデータがストライプされています。このアレイでは、各ミラー内の 1 つのドライブの障害を許容することができ、ミラー内の両方のドライブからの読み取りが可能です。(RAID-10 を分散アレイと一緒に使用することはできません。)
- -drive drive_id_list
- (オプション) RAID アレイのメンバーとして使用する、1 つ以上のドライブを識別します。
RAID-1 および RAID-10 アレイの場合、ドライブは、ミラーリングされたドライブ・ペアのシーケンスとして指定されます。例えば、-drive a:b:c:d と指定してアレイを作成する場合、ドライブ b にはドライブ a のミラー・コピーが含まれ、ドライブ d にはドライブ c のミラー・コピーが含まれます。(RAID-10 を分散アレイと一緒に使用することはできません。)
次のリストに、サポートされる各 RAID タイプで許可されるメンバー・ドライブ数を示します。- RAID-0: 1 個から 8 個のメンバー・ドライブを許可します。
- RAID-1: 2 個のメンバー・ドライブを許可します。
- RAID-5: 3 個から 16 個のメンバー・ドライブを許可します。
- RAID-6: 5 個から 16 個のメンバー・ドライブを許可します。
- RAID-10: 以下のドライブを許可します。
- 2 個のメンバー
- 4 個のメンバー
- 6 個のメンバー
- 8 個のメンバー
- 10 個のメンバー
- 12 個のメンバー
- 14 個のメンバー
- 16 個のメンバー
- -strip 128 | 256
- (オプション) 作成されるアレイ MDisk のストリップ・サイズ (KB) を設定します。 デフォルトは 256 KB です。
- -sparegoal 0-(MAX_DRIVES-1)
- (オプション) このアレイのメンバーを保護する必要があるスペアの数を設定します。デフォルトは 1 です (例外として、RAID-0 アレイのデフォルトは 0)。
- -namenew_name_arg
- (オプション) アレイ MDisk を適用する対象の名前を指定します。
- -slowwritepriority latency | redundancy
- (オプション) 書き込み操作に時間がかかりすぎている場合に、一時的に冗長性が失われたとしても、アレイが書き込み操作を完了できるようにするかどうかを制御します。
この値は、latency または redundancy のいずれかです。
- latency は、通常の入出力操作に対してこの機能を有効にすることを示します。
- redundancy は、通常の入出力操作に対してこの操作を有効にしないことを示します。
重要: RAID-0 アレイのモードは変更しないでください。 - mdiskgrp_id | mdiskgrp_name
- (必須) 作成されたアレイ MDisk を追加する先のストレージ・プールを (名前または ID で) 識別します。
説明
このコマンドは、アレイ MDisk の RAID アレイを作成し、それをストレージ・プールに追加します。アレイの層は自動的に決定されますが、chmdisk コマンドを使用して後で変更することができます。
要確認: アレイを子プールに追加する場合は、このコマンドは使用できません。
(アレイを作成するための) 呼び出し例
mkarray -level raid0 -drive 0:1:2:3 raid0grp
結果出力
MDisk, id [0], successfully created
(完全に冗長なアレイを作成するための) 呼び出し例
mkarray -level raid1 -drive 4:5 -strip 128 mdiskgrp_4
結果出力
MDisk, id [1], successfully created
(完全に冗長なアレイを作成するための) 呼び出し例
mkarray -level raid5 -drive 6:7:8:9:10 raid6grp
結果出力
MDisk, id [2], successfully created