lsmdisk
lsmdisk コマンドを使用して、クラスター化システム (システム) が認識できる管理対象ディスク (MDisk) の簡略リストまたは詳細ビューを表示します。また、単一の MDisk に関する詳細情報もリストします。
構文
>>- lsmdisk -- -------------------------------------------------> >--+-------------------------------------------------------------+- --> '- -filtervalue -- attribute=value -- --+-------------------+-' '- -unit --+- b --+-' +- kb -+ +- mb -+ +- gb -+ +- tb -+ '- pb -' >--+-----------------+-- --+----------+- -+----------+- --------> '- -filtervalue? -' '- -nohdr -' '- -bytes -' >--+-----------------------+-- --+---------------+------------->< '- -delim -- delimiter -' +- object_id ---+ '- object_name -'
パラメーター
- -filtervalue attribute=value
- (オプション) 指定した値に一致する 1 つ以上のフィルター属性のリストを指定します。サポートされる属性については、-filtervalue? を参照してください。 フィルター属性値に一致する値をもつオブジェクトのみが戻されます。capacity を指定する場合は、単位も含める必要があります。サイズあるいは容量の値を解釈するには、unit パラメーターを使用します。
- 注: 一部のフィルターは、コマンドの入力時にワイルドカードを使用できます。Storwize® V3700 CLI でのワイルドカードの使用について、以下の規則が適用されます。
- ワイルドカード文字はアスタリスク (*) です。
- コマンドには最大 1 つのワイルドカードを含めることができます。これは、ストリングの最初または最後の文字である必要があります。
- ワイルドカード文字を使用するときは、次のように、フィルター項目を二重引用符 ("") で囲む必要があります。
lsmdisk -filtervalue "name=md*"
- -unit b | kb | mb | gb | tb | pb
- (オプション) -filtervalue パラメーターのデータ単位を指定します。注: -unit は、-filtervalue と一緒に使用する必要があります。
- -filtervalue?
- (オプション) 有効なすべてのフィルター属性をレポートに組み込みます。lsmdisk コマンドには、以下のフィルター属性が有効です。
- block_size
- capacity
- controller_id
- controller_name
- ctrl_LUN_#
- easy_tier_load
- id
- max_path_count
- mode
- mdisk_grp_id
- mdisk_grp_name
- name
- path_count
- quorum_index
- site_id
- site_name
- 状況
- tier
- UID
フィルター属性について詳しくは、-filtervalue パラメーターの属性を参照してください。
- -nohdr
- (オプション) デフォルトでは、見出しは、簡略形式のビューではデータの列ごとに、詳細形式のビューではデータの項目ごとに表示されます。-nohdr パラメーターは、これらの見出しの表示を抑止します。注: 表示するデータがない場合、見出しは表示されません。
- -bytes
- (オプション) 容量はすべてバイト単位でレポートに表示することを指定します。 バイト以外の単位で表示される容量値は四捨五入されます。 容量をフィルタリングするときは、正確なフィルタリングを行うためにバイト単位 (-unit b) を使用します。
- -delim delimiter
- (オプション) デフォルトでは、簡略形式のビューのデータのすべての列がスペースで区切られます。 各列の幅は、データの各項目の最大可能幅に設定されています。 詳細ビューでは、データの各項目は別の行に表示され、見出しが表示される場合、データと見出しの間には、スペースが 1 つ入ります。 -delim パラメーターは、この動作を指定変更します。-delim パラメーターでは、1 バイトの文字を入力できます。コマンド・ラインに -delim : と入力すると、簡略ビューのすべてのデータ項目がコロン (:) で区切られます。例えば、列の間の空白は発生しません。 詳細ビューでは、データと見出しは指定の区切り文字で区切られます。
- object_id | object_name
- (オプション) オブジェクトの名前または ID を指定します。 このパラメーターを指定すると、特定のオブジェクトの詳細ビューが戻され、-filtervalue パラメーターで指定された値はすべて無視されます。 object_id | object_name パラメーターを指定しなかった場合、簡略ビューには、-filtervalue パラメーターで指定されたフィルタリング要件に一致するすべてのオブジェクトが表示されます。
説明
このコマンドは、システムが認識できる MDisk の簡略リストまたは詳細ビューを戻します。 表 1は、表示される可能性がある MDisk の出力を示しています。
属性 | 値 |
---|---|
status |
|
mode | unmanaged、managed、image、array |
quorum_index | 0、1、2、または MDisk がクォーラム・ディスクとして使用されない場合はブランク |
block_size | ストレージの各ブロックに 512,524 バイト |
ctrl_type | 4、6。ここで、6 はノードの内部に取り付けられたフラッシュ・ドライブ (flash drive)、4 はそれ以外のすべての装置 |
tier | 自動検出によって (内部 MDisk の場合) またはユーザーによってこの MDisk が割り当てられている層。
注: chmdisk コマンドを使用してこの値を変更できます。
|
easy_tier_load | この値は Easy Tier® 設定を制御し、ブランク (アレイの場合) または次のいずれかの値 (MDisk の場合) になります。
|
raid_status |
|
raid_level | アレイの RAID レベル (RAID0、RAID1、RAID5、RAID6、RAID10)。 |
redundancy | アレイ障害となる前に失敗するメンバー・ディスクの数。 |
strip_size | アレイのストリップ・サイズ (KB)。 |
spare_goal | アレイ・メンバーを保護する必要があるスペアの数。 |
spare_protection_min | アレイ・メンバーを保護するスペアの最小数。 |
balanced | アレイがそのスペア目標に合わせてバランスが取られるかどうかを記述します。
|
site_id | MDisk のサイト値を示します。この数値は、1、2、3、またはブランクです。 |
site_name | MDisk のサイト名を示します。これは、英数字の値またはブランクです。 |
fabric_type | MDisk のタイプがファイバー・チャネル (FC)、SAS、または他のタイプであるかを示します。
|
distributed | アレイが分散されているかどうかを示します。 値は yes または no です。 |
drive_class_id | このアレイを形成しているドライブ・クラスを示します。アレイ作成時に -allowsuperiorが使用された場合、使用されている最下位のドライブ・クラス ID が表示されます。従来型アレイの場合、この値はブランクです。 |
drive_count | 再作成領域も含め、アレイの合計幅を示します。値は、4 から 128 までの数値です。RAID-6 アレイと RAID-10 アレイの最小値は 6 です。 |
stripe_width | 分散ドライブ・セット内の冗長性の単一単位の幅を示します。値は次のとおりです。
|
rebuild_areas_total | アレイ作成時に設定された再作成領域の合計数。これらの再作成領域はパフォーマンスを提供し、容量を提供しません。分散アレイ RAID-5 および RAID-6 の場合、値は 1 から 4 まで、分散アレイ RAID-10 の場合、値は 2 から 4 までです (従来型アレイの場合、値はブランクです)。 |
rebuild_areas_available | アレイ・セット内で残っている作成領域の数を示します。分散アレイ RAID-5 および RAID-6 の場合、値は 1 から 4 まで、分散アレイ RAID-10 の場合、値は 2 から 4 までです (従来型アレイの場合、値はブランクです)。 |
rebuild_areas_goal | アレイがログにエラーを記録する再作成領域しきい値 (最小限度) を示します。分散アレイ RAID-5 および RAID-6 の場合、値は 1 から 4 まで、分散アレイ RAID-10 の場合、値は 2 から 4 までです (従来型アレイの場合、値はブランクです)。 |
dedupe | dedupe が使用可能であることを示します。dedupe が使用可能である場合、繰り返しデータの重複コピーは圧縮されるか、削除されます。 |
ctrl_WWNN | コントローラーのワールド・ワイド・ノード名 (WWNN) を示します。 |
preferred_WWPN | 優先されるワールドワイド・ポート名 (WWPN) を示します。 |
active_WWPN | アクティブな WWPN を示します。 |
preferred_iscsi_port_id | 優先入出力ポート ID を示します。これは、ファイバー・チャネル (FC) ドメインの preferred_WWPN 値と同じ値です。iSCSI ポート ID 値が表示されますが、iSCSI 以外のドメインではこの値はブランクになります。 この値は数値でなければならず、指定可能な範囲は 0 から 1023 までです。 |
active_iscsi_port_id | アクティブ入出力ポート ID を示します。これは、FC ドメインの active_WWPN 値と同じ値です。iSCSI ポート ID 値が表示されますが、iSCSI 以外のドメインではこの値はブランクになります。 この値は数値でなければならず、指定可能な範囲は 0 から 1023 までです。 |
注: システムによって実行される自動ディスカバリーでは、非管理対象 MDisk に何かを書き込むことはありません。 システムがストレージを使用するのは、ユーザーがストレージ・プールに MDisk を追加したときか、MDisk を使用してイメージ・モード・ボリュームを作成したときのみです。
使用可能な MDisk を調べるには、detectmdisk コマンドを発行して、新しい MDisk があるかどうかファイバー・チャネル・ネットワークまたは iSCSI ネットワークを手動で再スキャンします。非管理 MDisk を表示するに は、lsmdiskcandidate コマンドを発行します。これらの MDisk は、ストレージ・プールに割り当てられていません。
注:
- 単一の MDisk のノードまたはノード・キャニスターのポートからストレージ・コントローラー・ポートへの Storwize V3700の接続はパスです。Mdisk path_count 値は、現在この MDisk への入出力 (I/O) を実行依頼するために使用されているパスの数です。
- MDisk max_path_count 値は、MDisk が最後に完全にオンラインになった後に path_count が達した最高値です。
- preferred_WWPN は、ストレージ・コントローラーが優先 WWPN として指定したワールド・ワイド・ポート名 (WWPN) の 1 つです。コントローラーが何も指定していない場合、これはブランクのフィールドです。
- active_WWPN は、現在入出力のために使用されているストレージ・コントローラー・ポートの WWPN です。
- 入出力に使用できるストレージ・コントローラー・ポートがない場合、これはブランクのフィールドです。
- 現在、複数のコントローラー・ポートが入出力のために使用されている場合、このフィールドの値は many です。
以下に、status フィールドの定義を示します。
- オンライン (online)
- MDisk はオンラインであり、使用可能である。
- 劣化 (degraded)
- (内部 MDisk のみ) アレイに degraded であるメンバーがあるか、raid_status が degraded である。
- degraded_ports
- 1 つ以上の MDisk ポート・エラーがある。
- degraded_paths
- MDisk への 1 つ以上のパスが消失している。MDisk はシステム内のすべてのノードに対してオンラインではない。
- offline
- MDisk へのすべてのパスが消失している。
- excluded
- MDisk はシステムによって使用から除外された。MDisk ポート・エラー件数がしきい値を超えた。
簡略な呼び出し例
lsmdisk -delim :
簡略な結果出力
id:name:status:mode:mdisk_grp_id:mdisk_grp_name:capacity:ctrl_LUN_#:controller_name:UID:tier:encrypt:site_id:site_name:distributed:dedupe
0:mdisk0:online:unmanaged:::100.0GB:0000000000000000:controller0:600a0b800076b42000002a1755e4f5e200000000000000000000000000000000:enterprise:no:::no:no
1:mdisk1:degraded_paths:unmanaged:::1.0GB:0000000000000000:controller1:6005076802b580c10c0000000000000000000000000000000000000000000000:enterprise:no:::no:no
2:mdisk2:degraded_paths:managed:0:mdiskgrp2:1.0GB:0000000000000001:controller1:6005076802b580c10c0000000000000200000000000000000000000000000000:enterprise:no:::no:no
3:mdisk3:degraded_paths:unmanaged:::1.0GB:0000000000000002:controller1:6005076802b580c10c0000000000000300000000000000000000000000000000:enterprise:no:::no:no
4:mdisk4:degraded_paths:unmanaged:::1.0GB:0000000000000003:controller1:6005076802b580c10c0000000000000400000000000000000000000000000000:enterprise:no:::no:no
5:mdisk5:degraded_paths:unmanaged:::1.0GB:0000000000000004:controller1:6005076802b580c10c0000000000000100000000000000000000000000000000:enterprise:no:::no:no
詳細な呼び出し例
lsmdisk mdisk1
詳細な結果出力
id:1
name:mdisk1
status:online
mode:array
mdisk_grp_id:0
mdisk_grp_name:mdgp0
capacity:136.0GB
quorum_index:
block_size:512
controller_name:controller1
ctrl_type:4
ctrl_WWNN:200400A0B80F0702
controller_id:1
path_count:2
max_path_count:2
ctrl_LUN_#:0000000000000002
UID:600a0b80000f07020000005c45ff8a7c00000000000000000000000000000000
preferred_WWPN:200400A0B80F0703
active_WWPN:200400A0B80F0703
fast_write_state:empty
raid_status:
raid_level:
redundancy:
strip_size:
spare_goal:
spare_protection_min:
balanced:
tier:tier0_flash
slow_write_priority:latency
fabric_type:fc
easy_tier_load:low
distributed:no
drive_class_id
drive_count:8
stripe_width:4
total_rebuild_areas
available_rebuild_areas
rebuild_areas_goal
preferred_iscsi_port_id
active_iscsi_port_id
dedupe:yes