mkmdiskgrp
mkmdiskgrp コマンドは、新規ストレージ・プールを作成するために使用します。
構文
>>- mkmdiskgrp -- --+----------------------+-- -----------------> '- -name -- pool_name -' >--+---------------------------------+--------------------------> '- -mdisk --+- mdisk_id_list ---+-' '- mdisk_name_list -' >--+--------------------------------+-- ------------------------> '- -tier --+- tier0_flash -----+-' +- tier1_flash -----+ +- tier_enterprise -+ '- tier_nearline ---' >--+- -ext -- extent_size --------------------------------------------+--> '- -size -- mdiskgrp_size -- -parentmdiskgrp --+- mdiskgrp_id ---+-' '- mdiskgrp_name -' >--+----------------------------------------------------------------+--> '- -warning --+-disk_size---------------+--+-------------------+-' '-disk_size_percentage--%-' '- -unit --+- b --+-' +- kb -+ +- mb -+ +- gb -+ +- tb -+ '- pb -' >--+----------------------------+--+------------------------+-->< '- -easytier --+- auto ----+-' '- -owner -- owner_type -' +- on ------+ +- off -----+ '- measure -'
パラメーター
- -name pool_name
- (オプション) 新規プールに割り当てる名前を指定します。
- -mdisk mdisk_id_list | mdisk_name_list
- (オプション) ストレージ・プールに追加する管理対象ディスクの ID または名前をコロンで区切って表したリストを指定します。-mdisk パラメーターを指定しなければ、空のストレージ・プールを作成することができます。
- -tier tier0_flash | tier1_flash | tier_enterprise | tier_nearline
- (オプション) 追加される 1 つ以上の MDisk の層を指定します。
- tier0_flash
- 新規にディスカバーされたボリュームまたは外部ボリュームの tier0_flash ハード・ディスクまたは外部 MDisk を指定します。
- tier1_flash
- 新規にディスカバーされたボリュームまたは外部ボリュームに対して、tier1_flash (またはフラッシュ・ドライブ) ハード・ディスクまたは外部 MDisk を指定します。
- tier_enterprise
- 新規にディスカバーされたボリュームまたは外部ボリュームの tier_enterprise ハード・ディスクまたは外部 MDisk を指定します。
- tier_nearline
- 新規にディスカバーされたボリュームまたは外部ボリュームの tier_nearline ハード・ディスクまたは外部 MDisk を指定します。
層を指定しない場合、MDisk の現行の層の値が保持されます。外部 MDisk のデフォルト値は enterprise です。
- -ext extent_size
- (必須) このグループのエクステントのサイズを MB 単位で指定します。ext パラメーターは、次のいずれかの値にする必要があります。16、32、64、128、256、512、1024、 2048、4096、または 8192 (MB)。
- -size mdiskgrp_size
- (オプション) 子プールの容量を指定します。この値は、数値であること (およびエクステント・サイズの整数倍数であること) が必要です。
- -parentmdiskgrp mdiskgrp_id | mdiskgrp_name
- (オプション) 子プールを作成するときに、子プールのボリューム・エクステントの割り振り元となる親プールを指定します。値は mdiskgrp_id または mdiskgrp_name であることが必要です。
- -warning disk_size | disk_size_percentage%
- (オプション) ストレージ・プール内の使用済みディスク容量が、指定されたしきい値を初めて超えた時に、警告が出されます。-unit パラメーターを指定しない場合は、disk_size に、デフォルトでメガバイト (MB) を示す整数を指定するか、ストレージ・プール・サイズのパーセンテージを示す disk_size% を指定することができます。警告を無効にするには、0 または 0% を指定します。デフォルト値は 0 です。
- -unit b | kb | mb | gb | tb | pb
- (オプション) -warning パラメーターのデータ単位を指定します。
- -easytier on | off | auto | measure
- (オプション) Easy Tier® 機能がこのストレージ・プールに対してアクティブであるかどうか、または自動的に判別されるかどうかを指定します。auto がデフォルト値です。-easytier は、複数の層があるストレージ・プールでは active で、単一層の場合は balance です。注:
- -easytier を auto に設定すると、ストレージ・プールに複数層からの MDisk が含まれている場合は Easy Tier 機能が自動的に使用可能になり、ストレージ・プールに単一層のみからの MDisk が含まれている場合は自動再平衡化が使用可能になります。
- -easytier が on に設定されている場合、Easy Tier 機能はアクティブになります。
- -easytier が off に設定されている場合、Easy Tier 機能は非アクティブになります。
- -easytier を measure に設定すると、Easy Tier 統計が収集されますが、Easy Tier 管理は使用不可になります。(Easy Tier によって移動されるエクステントはありません。)
auto は次の動作と同等です。- Easy Tier がライセンス交付を受けている場合、またはライセンスが不要な場合は on
- Easy Tier がライセンス交付を受けていない場合、かつライセンスが必須の場合は off
- 単一層および複数層の両プールの管理
- 自動再平衡化
- -owner owner_type
- (オプション) 所有者タイプを指定します。値は vvol_child_pool でなければなりません。
説明
パラメーター | 子プールでの使用 | ストレージ・プールでの使用 |
---|---|---|
-name | オプション | オプション |
-mdisk | 子プールには使用できません。 | オプション |
-tier | 子プールには使用できません。 | オプション |
-easytier | 子プールには使用できません。 | オプション |
-size | 必須 | 親プールには使用できません。 |
-parentmdiskgrp | 必須 | 親プールには使用できません。 |
-ext | 子プールには使用できません。 | 必須 |
-unit | オプション | オプション |
-warning | オプション | オプション |
-encrypt | オプション | 親プールと子プールの両方のオプション |
mkmdiskgrp コマンドは、新規のストレージ・プールを作成し、ストレージ・プール名 (指定された場合) を割り当てます。コマンドが正常に実行されると、新規ストレージ・プールの ID が戻されます。 ストレージ・プールは、管理対象ディスクの集合です。それぞれのストレージ・プールは、エクステントと呼ばれるチャンクに分割されます。これらのエクステントは、ボリューム の作成に使用されます。
オプションで、このストレージ・プールに追加する管理対象ディスクのリストを指定することができます。 これらの管理対象ディスクは、別のストレージ・プールに属することはできず、非管理対象モードでなくてはなりません。適切な候補のリストを入手するには、lsmdiskcandidate コマンドを使用します。 -tier が指定される場合、すべての MDisk に適用されます。
このグループのメンバーである管理対象ディスクは、それぞれエクステントに分割されます。 これらのディスクで使用可能なストレージは、このグループ内で使用可能なエクステントのプールに追加されます。 このグループからボリュームを作成する場合は、ボリュームが最初に作成されたときに使用されたポリシーに従って、プール内のフリー・エクステントが使用されます。
後でこのグループに追加されたすべての管理対象ディスクは、グループに割り当てられたサイズと同じサイズのエクステントに分割されます。
- 64 TB – すべてのストレージ・プールのエクステント・サイズが 16 MB の場合。
- 2 PB – すべてのストレージ・プールのエクステント・サイズが 512 MB の場合。
- 32 PB – すべてのストレージ・プールのエクステント・サイズが 8192 MB の場合。
-name pool_name を指定する際、-parentmdiskgrp も指定しない場合には、pool_name が新規ストレージ・プールの名前となる親プールが作成されます。-name pool_name を指定する際、-parentmdiskgrp とそのサイズも指定する場合には、pool_name が新規ストレージ・プールの名前となる子プールが作成されます。
呼び出し例
この例では、ストレージ・プールに MDisk のリストを追加します。
mkmdiskgrp -mdisk mdisk0:mdisk1:mdisk2:mdisk3 -ext 32
結果出力
MDisk Group, id [0], successfully created
呼び出し例
この例では、ストレージ・プールに MDisk のリストを追加する際に層および Easy Tier 情報を指定します。
mkmdiskgrp -mdisk mdisk13:mdisk16 -ext 512 -tier tier_nearline -easytier measure
結果出力
MDisk Group, id [13], successfully created
呼び出し例
この例では、親プールから子プールを作成します。
mkmdiskgrp -size 100 -unit tb -parentmdiskgrp phypool
結果出力
MDisk Group, id [3], successfully created
呼び出し例
この例では、親プールから子プールを作成し、所有者タイプを指定します。
mkmdiskgrp -parentmdiskgrp p0 -size 100 -unit gb -owner vvol_child_pool
結果出力
MDisk Group, id [3], successfully created