1920   グローバル・ミラーおよびメトロ・ミラーの永続的エラー。

説明

このエラーが発生した原因は、1 次システム上の問題、2 次システム上の問題、またはシステム間リンク上の問題が考えられます。この問題は、コンポーネント障害 (サービス・アクションによりコンポーネントが使用不能またはパフォーマンス低下) の可能性があります。あるいは、メトロ・ミラーまたはグローバル・ミラーの関連性を維持できないレベルにまでコンポーネントのパフォーマンスが低下している可能性があります。あるいは、このエラーの原因として、メトロ・ミラーまたはグローバル・ミラーを使用するアプリケーションのパフォーマンス要件が変化したことが考えられます。

このエラーが 1 次システム上でレポートされるのは、コピーの関連性が長期間に渡って十分に進行していなかった場合です。すべての問題が解決する前にこの関連付けを再開すると、この期間 (デフォルト期間は 5 分) が次回期限切れとなる時点でこのエラーが再度レポートされる可能性があります。

このエラーは、1 次システムで読み取りエラーが発生したために報告される場合もあります。

このエラーを診断する際には、ソフトウェアのインストールおよび構成に関する資料でコピー・サービス機能の情報を参照することが必要になる場合があります。

ユーザーの処置

  1. 同一システム間のメトロ・ミラーまたはグローバル・ミラー上で以前に 1920 エラーが発生したことがあり、以下のすべてのアクションを行ったことがある場合、プロダクト・サポート・センターに連絡してこの問題を解決してください。
  2. 両方のシステムで、パートナー FC ポート・マスクに十分な接続性があることを確認します。パートナー FC ポート・マスクが最近変更された場合は、正しいマスクが選択されていることを確認します。
  3. このエラーをレポートしている 1 次システム上で、もっと優先順位の高いエラーを訂正してください。
  4. 2 次システム上で、メンテナンス・ログを見て、このエラーのレポート時点で通常より低下した能力でシステムが稼働中だったかどうかを判別します。通常より低下した能力の原因は、ソフトウェアのアップグレード、ノードに対するハードウェア保守、バックエンドのディスク・システムに対する保守、または SAN に対する保守の可能性があります。
  5. 2 次システム上で、解決されていないエラーを修正します。
  6. システム間リンク上では、このエラー発生時点に通常時より低い能力となった原因と考えられる全発生事象に対して、各リンク・コンポーネントのログを調査します。それらの問題が解決されているかどうかを確認します。
  7. このエラーの理由が見つかって修正された場合はアクション 11 に進みます。
  8. エラーを報告している 1 次システム上で、SAN 生産性モニター・ツールを使用して統計を調査し、計画に関する資料に記載されたメトロ・ミラーおよびグローバル・ミラーのすべての要件が満たされていることを確認します。メトロ・ミラーまたはグローバル・ミラーを使用するアプリケーションに対するすべての変更が、考慮に入れられたかどうかを確認します。どの懸念事項も解決してください。
  9. 2 次システムで、SAN 生産性モニター・ツールを使用して統計を調査し、ソフトウェアのインストールおよび構成に関する資料に記載されたメトロ・ミラーおよびグローバル・ミラーのすべての要件が満たされていることを確認します。どの懸念事項も解決してください。
  10. システム間リンク上で、適切な SAN 生産性モニター・ツールを使用して各コンポーネントのパフォーマンスを調査し、各コンポーネントが期待どおりに稼働しているかどうかを確認します。どの懸念事項も解決してください。
  11. このエラーを「修正済み」としてマークを付け、メトロ・ミラーまたはグローバル・ミラーの関連付けを再開します。

メトロ・ミラーまたはグローバル・ミラーの関連付けを再開する場合、ある初期的な期間があります。この期間中に、メトロ・ミラーまたはグローバル・ミラーがバックグラウンド・コピーを行って 1 次と 2 次システム上のボリューム・データを再同期します。この期間中は、2 次システムにあるメトロ・ミラーまたはグローバル・ミラーの補助ボリューム上のデータは、不整合な状態になっており、ご使用のアプリケーションでボリュームをバックアップ・ディスクとして使用できません。

注: システムがバックグラウンド・コピーの負荷に耐えられるように、2 次システムとその SAN ファブリック(システム間リンクも含む) が必要能力を保有できる静止時点がくるまで、メトロ・ミラーまたはグローバル・ミラーの関連付けの再開を遅延させてもかまいません。必要な容量が得られない場合は、新たに 1920 エラーが発生して、メトロ・ミラーまたはグローバル・ミラー関係が不整合な状態で停止する可能性があります。

注: メトロ・ミラーまたはグローバル・ミラーの関連付けが整合状態で停止 (「整合停止済み」) した場合は、2 次システムにあるメトロ・ミラーまたはグローバル・ミラーの補助ボリューム上のデータは、アプリケーションのバックアップ・ディスクとして使用可能です。このため、メトロ・ミラーまたはグローバル・ミラーの関連付けを再開する前に、この 2 次システム上のメトロ・ミラーまたはグローバル・ミラーの補助ディスクのフラッシュ・コピーを開始してもかまいません。これを行う意味は、メトロ・ミラーまたはグローバル・ミラーの関連付けが再度同期化されて整合状態になる時点まで、現行の整合状態にあるイメージを保守することを表します。

考えられる原因 - FRU またはその他:

  • なし

その他:

  • 1 次システムまたは SAN ファブリック問題 (10%)
  • 1 次システムまたは SAN ファブリック構成 (10%)
  • 2 次システムまたは SAN ファブリック問題 (15%)
  • 2 次システムまたは SAN ファブリック構成 (25%)
  • システム間リンク問題 (15%)
  • システム間リンク構成 (25%)