ファイバー・チャネル接続を使用したデータのマイグレーション
ファイバー・チャネル (FC) 接続または Fibre Channel over Ethernet (FCoE) 接続を使用して、Storwize® ファミリー・システムから Storwize V3700 システムにデータをマイグレーションすることができます。
始める前に
- システムをインストールおよび構成します。Storwize V3700では、以下の Storwize ファミリー システムからデータをマイグレーションする場合に FC および FCoE 接続がサポートされます。
- Storwize V3500
- Storwize V5000 および Storwize V5000 Gen2
- Storwize V7000、Storwize V7000 Gen2、および Storwize V7000 Gen2+
- すべてのシステムが、クラスター内の他のノードを認識できるレベルのソフトウェアを実行していることを確認してください。 例えば、SAN ボリューム・コントローラー 2145-SV1 ノードをサポートし、認識するには、ソフトウェア・レベル 7.7.1 が必要です。
- すべてのシステムが、使用されているタイプのファイバー・チャネル・アダプターをサポートできるレベルのソフトウェアを実行していることを確認します。
例えば、4 ポート 16 Gbps ファイバー・チャネル・アダプターが取り付けられているシステムをサポートし、認識するには、ソフトウェア・レベル 7.6.0.3 以上が必要です。
- システムが同じ速度でファイバー・チャネル・アダプターを使用することを確認します。パフォーマンス・ボトルネックを回避するために、8 Gbps と 16 Gbps のリンクを組み合わせて使用しないでください。
- ホスト接続ポートが使用可能であることを確認します。
- それぞれのシステムまたはスイッチに、必要に応じて適切な数のケーブルを使用して接続していることを確認します。
- すべてのホスト入出力操作を停止します。
- ホストからのデータが含まれている論理ドライブをマップ解除します。
- Storwize V3700
・システムがレプリカ生成層システムとして構成されていることを確認します。これを行うには、次のコマンドを入力します。
svcinfo lssystem
Storwize V3700 システムがレプリカ生成層システムとして構成されていない場合は、次のコマンドを入力します。svctask chsystem -layer replication
- Storwize ファミリー システムがストレージ層システムとして構成されていることを確認します。
これを行うには、次のコマンドを入力します。
svcinfo lssystem
Storwize ファミリー・システムがストレージ層システムとして構成されていない場合は、次のコマンドを入力します。svctask chsystem -layer storage
手順
ハードウェア構成
- Storwize ファミリー システムとホスト間の FC ケーブルのプラグを抜きます。 Storwize V3700 システム上の SAS ホスト・ポートがどれも未使用であることを確認します。
- Storwize ファミリー システム上の 4 つの FC ホスト・ポートを Storwize V3700 システム上の FC ホスト・ポートに接続します。 ポート接続のためのケーブル接続は、システムが直接接続されるかスイッチを介して接続されるかによって異なります。追加の冗長性を提供し、検出された MDisk が劣化しないようにするためには、各コントローラーを必ず両方のノード・キャニスターまたはスイッチ (該当する場合) に接続します。
図 1 は、システム間で直接ケーブル接続を使用するファイバー・チャネル接続を示しています。マイグレーションを可能にするためには、両方のシステムに 4 ポート FC ホスト・インターフェース・アダプターを取り付けます。このホスト・インターフェース・アダプター上の任意の 2 ポートを使用できます。この例では、ポート 1 とポート 2 を使用しています。 この例は、 SAN ボリューム・コントローラー 2145-DH8 システムと Storwize V5000 システムの間の直接ケーブル接続を示しています。
図 1. システム間の関係直接ファイバー・チャネル接続図 2 は、2 つのシステム間のファイバー・チャネル接続も示しています。 ただし、この例では 2 つのスイッチが使用され、各システムがそれぞれのスイッチに接続されています。
図 2. システム間のスイッチを使用したファイバー・チャネル接続 - Storwize V3700 システム上の残りのホスト・ポートをホスト・サーバー・ポートに接続します。
ソフトウェア構成
- Storwize ファミリー・システムで次のコマンドを入力して、Storwize V3700
システム上の FC ポートのワールド・ワイド・ポート名 (WWPN) を取得します。
svcinfo lsfcportcandidate
- ステップ 4 で Storwize V3700
システムから検出した WWPN を使用して、Storwize ファミリー システム上で、新規ホストを定義します。 次のコマンドを入力します。ここで、wwpn_list は Storwize V3700
システム上にある FC ポートの WWPN のコロン区切りリストです。管理 GUI を使用している場合は、ホスト・タイプ (オペレーティング・システム) を「汎用」に設定します。
svctask mkhost -fcwwpn wwpn_list
- Storwize ファミリー システムで、新規に作成したホストに論理ドライブを論理装置としてマップします。
- 複数のドライブを一度に選択してマップするには、管理 GUI を使用します。
- ドライブを個別にマップするには、次のコマンドを入力します。
svctask mkvdiskhostmap -host hostname diskname
- hostname
- ステップ 5 で作成したホストの名前または ID
- diskname
- システムにマイグレーションしたいボリュームの名前または ID
- Storwize V3700
システムでは、論理装置を管理するために以下のステップを実行します。
- 空のストレージ・プールを 1 つ作成するには、次のコマンドを入力します。
Storwize ファミリー システムからマップされた論理装置は、Storwize V3700 システムには非管理モードの MDisk として認識されます。svctask mkmdiskgrp -ext extent_size
- 非管理モードの MDisk をリストするには、次のコマンドを入力します。
svcinfo lsmdisk
- 新規の非管理モードの MDisk がリストされない場合、ファブリック・レベルのディスカバリーを実行します。 ネットワークで非管理モード MDisk をスキャンするには、以下のコマンドを入力します。
svctask detectmdisk
- 非管理モードの MDisk をイメージ・モードのボリューム・ディスクに変換するには、次のコマンドを実行します。
svctask mkvdisk -vtype image -iogrp iogrp_name -mdiskgrp -mdisk mdiskgrp_name mdisk_name -mirrorwritepriority redundancy
- iogrp_name
- 入出力グループの名前または ID。
- mdiskgrp_name
- ステップ 7.a で作成したストレージ・プールの名前または ID。
- mdisk_name
- 非管理モードの MDisk の名前または ID。
- 現在 MDisk に含まれるデータを以前に使用していたホストの WWPN をリストするには、次のコマンドを入力します。
svcinfo lsfcportcandidate
- システム上にホストが存在しない場合は、次のコマンドを入力します。ここで、wwpn_list は、ホスト・サーバー上にある FC ポートの WWPN のコロン区切りリストです。
svctask mkhost -fcwwpn wwpn_list
- 新規ボリュームをホストにマップします。 ボリュームとホスト間に新規マッピングを作成するには、以下のコマンドを入力します。イメージ・モード・ボリュームがホストへの入出力操作用にアクセス可能になります。
svctask mkvdiskhostmap -host hostname diskname
- 空のストレージ・プールを 1 つ作成するには、次のコマンドを入力します。
- ホスト・サーバー上で Storwize V3700 システムから提示された新規ボリュームを検出でき、それを目指して入出力操作を開始できます。
- マイグレーションする論理ドライブが複数ある場合は、ステップ 6 から 8 までを繰り返します。
- Storwize V3700
システムで、各イメージ・モード・ボリュームについてマイグレーションを開始するには、以下のステップを実行します。ボリュームへのデータのマイグレーションについて詳しくは、ボリュームの管理を参照してください。
- 空の内部ストレージ・プールを 1 つ作成するために、以下のコマンドを入力します。
svctask mkmdiskgrp -ext extent_size
- 内部ドライブを持つアレイを作成し、それらを内部ストレージ・プールに追加するには、以下のコマンドを入力します。
svctask mkarray -level raidtype -drive drivelist mdiskgrpname
- raidtype
- 作成する RAID アレイのタイプ。
- drivelist
- ドライブ ID のリスト。
- mdiskgrpname
- ステップ 7.d で作成されたストレージ・プールの名前または ID。
- マイグレーションするボリュームと、それをマイグレーションする先の新しいストレージ・プールを決定した後、次のコマンドを入力します。
新しいコピーのコピー ID が戻されます。この時点でコピーが同期化され、データが両方のストレージ・プールに保管されます。svctask addvdiskcopy -mdiskgrp newmdiskgrname vdiskname
- 同期の進行状況を確認するには、次のコマンドを入力します。
svcinfo lsvdisksyncprogress
- ボリュームが完全に同期化されたことを報告し、外部ストレージ・システムの使用を停止する準備ができたら、ボリュームのイメージ・モード・コピーに対して以下のコマンドを入力します。
イメージ・モード・コピーが削除され、それに関連付けられている MDisk が非管理対象になります。svctask rmvdiskcopy
- 空の内部ストレージ・プールを 1 つ作成するために、以下のコマンドを入力します。
タスクの結果
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親トピック: マイグレーション