新規ストレージ・ボリュームの作成

Storwize® V3700用 Common Information Model (CIM) エージェントでは、IBMTSSVC_StorageConfigurationService クラスが、IBMTSSVC_StorageVolume インスタンスの作成、変更、および削除に必要なすべてのメソッドを提供します。このクラスでは標準ボリュームを作成します。さらに、IBM 拡張パラメーターおよび Storage Management Initiative – Specification (SMI-S) の 2 つの方式のいずれかを使用してシン・プロビジョニング・ボリュームも作成します。この手順では、これら 2 つの方式の違いについて説明します。

このタスクについて

新規 IBMTSSVC_StorageVolume インスタンスの作成は、次の手順で行います。

手順

IBMTSSVC_Cluster 上で、以下のパラメーターを指定して、新しい IBMTSSVC_StorageVolume の作成に使用する CreateOrModifyElementFromStoragePool() メソッドを適用します。
  • Virtualization Type: ストライプの場合は 0、順次の場合は 1、イメージの場合は 2。
  • Format フラグ: ボリュームが作成時または拡張時にフォーマット設定されることを指定します。
  • BackendVolume REF: ボリュームのエクステントを配置する BackendVolumes を指定します。
  • PreferredNode: ボリュームの優先ノードを設定します。
  • UnitDeviceID: クラスター化システムでボリュームのユニット装置 ID を設定します。
  • ElementName: 作成時にボリューム名を設定します。
  • Autoexpand:
  1. ElementType を設定します
    • Standard Goal パラメーターが指定された ElementType 2 は、標準ストレージ・ボリュームを作成します。
    • ElementType 5 は、シン・プロビジョニング・ボリュームを作成します。
  2. Size には、望ましいボリューム・サイズをバイト数で設定する。
  3. IBMTSSVC_StorageVolume の割り振り元となる IBMTSSVC_ConcreteStoragePool の参照 (CIMObjectPath) を取得する。
  4. InPool は、ボリュームの割り振り元となるプールの参照 (前のステップで取得) に設定する。

タスクの結果

SMI-S に基づくシン・プロビジョニング・ボリュームの作成が可能です。 初期予約値を設定するには、ボリュームの初期予約値がデフォルト予約値 (0 KB) にならない場合に限って、Goal パラメーターを使用します。IBMTSSVC_StorageVolumeSetting のインスタンスは、IBMTSSVC_StorageConfigurationCapabilities::CreateSetting() で作成される必要があります。 作成後、このインスタンスの初期の予約値を変更してください。 新規に作成されたインスタンスは、標準ボリュームを作成するための Goal パラメーターとして使用され、20 分後に自動的に削除されます。

次のタスク

以下の例は、ボリューム・ミラーリング機能またはシン・プロビジョニング・ボリューム機能でも使用できるパラメーターです。
Autoexpand
ボリューム上に一定量の未使用の実容量を維持するために使用されます。これは予備容量 と呼ばれます。 この容量は、当初は実容量 (ボリュームが作成された時点で割り当てられた量) に初期設定されます。 ユーザーが実容量を変更すると、予備容量は、使用量実容量との差にリセットされます。
Copies
ミラーリングされたコピーを作成する数を指定します。 1 または 2 を指定します。
Grainsize
シン・プロビジョニング・ボリュームのグレーン・サイズを設定します。 これは、RealSize が設定されている場合にのみ有効です。 有効なオプションは、32、64、128、または 256 です。
Import
ストレージ・プールからシン・プロビジョニング・ストレージ・ボリュームをインポートするために Storwize V3700を要求するのに使用します。
IsSpaceEfficient
作成されるボリュームがシン・プロビジョニング・ボリュームであることを示すために使用されるフラグ。 これは、変更操作には適用されません。
重要: ElementType が 5 として設定されている場合は、このパラメーターを設定しないでください。
RealSizeBytes and RealSizePercent
シン・プロビジョニング・コピーの実サイズを示します。 これらのパラメーターを一緒に使用することはできません。
重要: ElementType が 5 として設定されている場合は、このパラメーターを設定しないでください。
WarningSizeBytes
使用量についてどのポイントで警告を起動するかを示すセット・ポイントを示します。 このパラメーターを WarningSizePercent パラメーターと一緒に使用することはできません。
WarningSizePercent
ボリューム仮想容量に対する実際の使用量の比率を指定します。 その比率に達すると警告が起動されます。 このパラメーターを WarningSizeBytes パラメーターと一緒に使用することはできません。