環境が VMware vSphere 仮想ボリュームの前提条件を満たしていることを確認した後、まず管理 GUI またはコマンド・ライン・インターフェース (CLI) を使用して、機能を有効にする必要があります。
次に、IBM®
Spectrum Control Base Edition サーバーを VMware vCenter でストレージ・プロバイダーとして構成し、登録します。
仮想ボリュームを構成するには、事前に以下の前提条件が満たされている必要があります。
- システムがバージョン 7.6.0 以降を実行していることを確認します。
- IBM
Spectrum Control Base Edition (バージョン 2.2.1 以降) が取り付けられていることを確認します。
- VMware vSphere (ESXi ホストおよび vCenter) バージョン 6.0 (以上) を実行していることを確認します。
- システム上とIBM Spectrum Control™ Base サーバー上に Network Time Protocol (NTP) サーバーが構成されていることを確認します。NTP により、時刻設定がシステムと IBM Spectrum Control Base サーバーとの間で確実に整合したものになります。
- VMware vCenter と IBM
Spectrum Control Base Edition の両方に関するネットワーク情報 (IP アドレス、サブネット・マスク、ゲートウェイ、および hostname.domain.com のような完全修飾ドメイン・ネーム (FQDN)) が手元にあることを確認します。
管理 GUIの使用
仮想ボリュームを使用可能にするために、
IBM
Spectrum Control Base Edition サーバー内のすべての設定を構成する前に、ご使用のシステムで以下のタスクを実行します。
- 管理 GUI で、をクリックします。
- 「オン」を選択して 仮想ボリューム を有効にします。仮想ボリュームに必要なクリティカル・メタデータを保管するために、ユーティリティー・ボリュームが自動的に作成されます。
このユーティリティー・ボリュームは、IBM
Spectrum Control Base Edition サーバーによって管理されます。
- ユーティリティー・ボリュームを保管するストレージ・プールを選択します。
可能であれば、別の障害ドメインにある第 2 のストレージ・プールにユーティリティー・ボリュームのミラーリングされたコピーを保管します。例えば、異なるストレージ・システムや異なる入出力グループから提示された MDisk から作成されたストレージ・プールを使用します。
- IBM
Spectrum Control Base Edition サーバー用のユーザー・アカウントを作成します。IBM
Spectrum Control Base Edition サーバー用のユーザー・アカウントを定義すると、VASA プロバイダーの役割を持つ新規ユーザーが自動的に構成されます。IBM
Spectrum Control Base Edition サーバーは、これらのストレージ資格情報と役割の特権を使用してシステムにアクセスし、仮想ボリュームに必要な自動化タスクを実行します。これらのストレージ資格情報は、必ず記録してください。IBM
Spectrum Control Base Edition サーバーを構成するために必要になります。
注: VASA プロバイダー役割を使用するのは、IBM
Spectrum Control Base Edition サーバーのみです。サポートによる指示がない限り、ユーザーが VASA プロバイダーのユーザー役割を持つアカウントを使用して管理 GUI または CLI に直接ログインし、システム・タスクを実行してはなりません。
- 管理 GUI で、を選択します。
- 新規ホスト・オブジェクトを作成するには、「ホストの追加」を選択します。
- システムからストレージにアクセスする ESXi ホスト・サーバーの名前を入力し、接続情報を入力します。
ホスト・タイプとして「VVOL」を選択します。
「ホストの追加」をクリックします。各 ESXi ホスト・サーバーに対してこのステップを繰り返します。
- ESXi ホストが以前に構成されている場合、ESXi ホストを選択して、ホスト・タイプを変更することができます。「アクション」をクリックして、「属性」を選択します。「概要」パネルで「編集」を選択し、ホスト・タイプを「VVOL」に変更します。
- IBM
Spectrum Control Base Edition の構成について詳しくは、IBM
Spectrum Control Base Edition の資料を参照してください。
コマンド・ライン・インターフェースの使用
コマンド・ライン・インターフェース (CLI) を使用して 仮想ボリューム を使用可能にするには、以下のステップを実行します。
- 仮想ボリュームの重要なメタデータを保管するためには、ユーティリティー・ボリュームが必要です。システム上にユーティリティー・ボリュームを作成するには、管理者ユーザーまたはセキュリティー管理者ユーザーのいずれかの役割が必要です。可能であれば、別の障害ドメインにある第 2 のストレージ・プールにユーティリティー・ボリュームのミラーリングされたコピーを保管します。別のストレージ・コントローラーまたは別の入出力グループから提示される MDisk で構成されたストレージ・プールを使用します。単一のストレージ・プールの場合は、以下のコマンドを入力してください。
svctask mkmetadatavdisk -mdiskgrp mdiskgrpid
複数のストレージ・プールの場合は、以下のコマンドを入力します。svctask mkmetadatavdisk -mdiskgrp mdiskgrpid_1:mdiskgrpid_2
- システムで、ユーザー・グループを作成し、VASA プロバイダー役割を指定します。次のコマンドを入力します。
mkusergrp -role VasaProvider -name VasaProvider
- システムで、VASA プロバイダー役割のユーザーを作成します。VASA Provider 役割を持つユーザーには、アクセス権限を 仮想ボリューム 管理に関連する機能のみに限定する特定の許可が付与されます。次のコマンドを入力します。
mkuser -usergrp VasaProvider -name myVasaProvider -password
password
- 仮想ボリューム のプールにアクセスする ESXi ホスト・サーバーを表すホストを追加するには、次のコマンドを入力します。
mkhost -fcwwpn 210100E08B251EE6:210100F08C262EE7 -type adminlun
-iogrp io_grp0:io_grp1:io_grp2:io_grp3
-type adminlun パラメーターは、そのホストが 仮想ボリューム 用に使用されることを示します。
仮想ボリュームのプールにアクセスする既存のホストを変更するには、次のコマンドを入力します。
chhost -type adminlun host_id
- Spectrum Control Base の構成について詳しくは、IBM Spectrum Control Base の資料を参照してください。