lsvdiskcopy
lsvdiskcopy コマンドは、ボリューム・コピー情報をリストするために使用します。
構文
>>- lsvdiskcopy -- --+----------+-- --+----------+-- -----------> '- -nohdr -' '- -bytes -' >--+-----------------------+-- --+-----------------+-- ---------> '- -delim -- delimiter -' '- -filtervalue? -' >--+--------------------------------------------------+-------->< | .-+-+- vdisk_name -+---------------------+- -. | | | | '- vdisk_id ---' | | | | | '- -copy -- copy_id --+- vdisk_name -+-' | | | | '- vdisk_id ---' | | '- -+--------------------------------------------+-'
パラメーター
- -nohdr
- (オプション) デフォルトでは、見出しは、簡略形式のビューではデータの列ごとに、詳細形式のビューではデータの項目ごとに表示されます。-nohdr パラメーターは、これらの見出しの表示を抑止します。注: 表示するデータがない場合、見出しは表示されません。
- -bytes
- (オプション) すべての容量をバイト単位で表示します。 バイト以外の単位で表示される容量値は四捨五入されます。
- -delim delimiter
- (オプション) デフォルトでは、簡略形式のビューのデータのすべての列がスペースで区切られます。 各列の幅は、データの各項目の最大可能幅に設定されています。 詳細ビューでは、データの項目ごとに 1 行が使用されます。見出しが表示される場合は、データと見出しはスペースで区切られます。 -delim パラメーターは、この動作を指定変更します。-delim パラメーターでは、1 バイトの文字を入力できます。コマンド・ラインに -delim : と入力すると、簡略ビューのすべてのデータ項目がコロン (:) で区切られます。例えば、列の間の空白は発生しません。 詳細ビューでは、データと見出しは指定の区切り文字で区切られます。
- -copy copy_id
- (オプション) 情報をリストしたいボリューム・コピーを指定します。このパラメーターには vdisk_name | vdisk_id 値を指定する必要があります。
- -filtervalue?
- (オプション) 有効なフィルター属性のリストを表示します。
lsvdiskcopy コマンドで有効なフィルターは次のとおりです。
- primary
- status
- sync
- mdisk_grp_id
- mdisk_grp_name
- type
- easy_tier
- easy_tier_status
- vdisk_name | vdisk_id
- (オプション) コピー情報をリストしたいボリュームを指定します。このパラメーターは、コマンド・ラインの最後に指定する必要があります。 vdisk_name | vdisk_id 値のみを指定した場合は、ボリュームのすべてのコピーがリストされます。
説明
lsvdiskcopy コマンドは、ボリューム・コピーの情報をリストします。 パラメーターなしでこのコマンドを指定すると、クラスター化システム内のすべてのボリュームとコピーがリストされます。
このコマンドは、以下のボリューム・コピー属性の値を返します。
- copy_id
- システムがボリューム・コピーに割り当てた ID を指定します。 この値は 0 または 1 です。
- status
- システムの状況を示します。この値は、online または offline です。 すべてのノードが、コピーを含んでいるストレージ・プールにアクセスできない場合、そのコピーはオフラインです。
- sync
- ボリューム・コピーが同期化されているかどうかを示します。
- auto_delete
- 2 次コピーが同期化された後に 1 次コピーが削除されることを示します。値は yes または no です。
- primary
- ボリューム・コピーが 1 次コピーであるかどうかを示します。 ボリュームは正確に 1 つの 1 次コピーを持ちます。 この値は yes または no です。
- mdiskgrp_id
- ボリューム・コピーが属するストレージ・プールの ID を示します。
- mdiskgrp_name
- ボリューム・コピーが属するストレージ・プールの名前を示します。
- type
- ボリュームの仮想化タイプを示します。この値は、striped、sequential、image のいずれかです。
- mdisk_id
- 順次モードおよびイメージ・モードのボリュームに使用される MDisk ID を示します。
- mdisk_name
- 順次モードおよびイメージ・モードのボリュームに使用される MDisk 名を示します。
- fast_write_state
- ボリューム・コピーのキャッシュの状態を示します。 この値は empty、not_empty、corrupt、または repairing のいずれかです。非シン・プロビジョニング・コピーの場合は、この値は常に空です。corrupt のキャッシュ状態は、ボリュームがシン・プロビジョニング・ボリュームであり、recovervdisk コマンドまたは repairsevdiskcopy コマンドによって開始される修復が必要であることを示します。
- used_capacity
- データの保管に使用されている real_capacity の部分を示します。 シン・プロビジョニング・コピーでない場合、この値はボリューム容量と同じです。シン・プロビジョニング・ボリューム・コピーの場合、ボリュームへの書き込みが増えるにつれ、この値は、ゼロから real_capacity 値の範囲で増加します。要確認: 完全に割り振られたコピーの場合、この値はボリューム容量値と同じです。
- real_capacity
- ストレージ・プールからこのボリューム・コピーへ割り振られる物理ストレージの量を示します。シン・プロビジョニング・ボリューム・コピーでない場合、この値はボリューム容量と同じです。
シン・プロビジョニング・ボリューム・コピーの場合は、この値が異なる場合があります。要確認: 完全に割り振られたコピーの場合、この値はボリューム容量値と同じです。
- free_capacity
- real_capacity 値と used_capacity 値の間の差異を示します。要確認: 完全に割り振られたコピーの場合、この値はゼロです。
- overallocation
- real_capacity 値に対するボリューム容量の割合をパーセンテージで表して、示します。非シン・プロビジョニング・ボリュームの場合、この値は常に 100 です。
- autoexpand
- シン・プロビジョニング・ボリューム上で autoexpand が使用可能かどうかを示します。この値は、on または off です。
- warning
- シン・プロビジョニング・ボリューム・コピーまたは圧縮ボリューム・コピーのボリューム容量のパーセンテージとして表され、ボリューム容量に対する used_capacity の率が指定レベルに達すると警告が生成されることを示します。
- grainsize
- シン・プロビジョニング・ボリューム・コピーについて、そのボリューム・コピーが作成されたときに選択されたグレーン・サイズを示します。
- se_copy
- コピーがシン・プロビジョニング・コピーであるかどうかを指定します。
- easy_tier
- Easy Tier® がプールの管理を許可されるかどうかを示します。注:
- easy_tier が on である場合、easy_tier_status は任意の値を取ることができます。
- easy_tier が off である場合、easy_tier_status は measured または inactive です。
- easy_tier_status
- ボリュームのコピーに対してどの Easy Tier 機能がアクティブであるかを示します。
- active は、プールが Easy Tier によって管理されており、層管理のためにパフォーマンス・ベースのプール平衡化を実行していることを示します。 例えば、このボリューム・コピーのエクステントは、パフォーマンスのために移動することができます (自動データ配置)。
- inactive は、アクティブな Easy Tier 機能がないことを示します。注: システム内のノードに必要な 8 GB の RAM が備わっていないために Easy Tier が使用不可になっている場合、easy_tier_status は inactive になります。
- balanced は、プールが Easy Tier によって管理されており、パフォーマンス・ベースのプールの平衡化を提供していることを示します (例えば、エクステントを移動することができます)。
- measured は、このボリューム・コピーに関する統計は収集されているが、エクステントは移動されないことを示します。
- balanced は、プールが Easy Tier によって管理されており、パフォーマンス・ベースのプールの平衡化を提供していることを示します (例えば、エクステントを移動することができます)。
ストレージ・プール Easy Tier 設定 ストレージ・プール内の層の数 ボリューム・コピー Easy Tier 設定 ボリューム・コピー Easy Tier 状況 Off 1 つ Off 非アクティブ (注 2 を参照) Off 1 つ On 非アクティブ (注 2 を参照) Off 2 つ Off inactive Off 2 つ On 非アクティブ (注 2 を参照) Measure 1 つ Off 測定 (注 3 を参照) Measure 1 つ On 測定 (注 3 を参照) Measure 2 つ Off 測定 (注 3 を参照) Measure 2 つ On 測定 (注 3 を参照) Auto 1 つ Off 測定 (注 3 を参照) Auto 1 つ On 平衡 (注 4 を参照) Auto 2 つ Off 測定 (注 3 を参照) Auto 2 つ On アクティブ (注 5 を参照) On 1 つ Off 測定 (注 3 を参照) On 1 つ On 平衡 (注 4 を参照) On 2 つ Off 測定 (注 3 を参照) On 2 つ On アクティブ (注 5 を参照) 注: - ボリューム・コピーがイメージ・モードまたは順次モードであるか、マイグレーション中である場合、ボリューム・コピーの Easy Tier 状況は、active ではなく、measured になります。
- ボリューム・コピーの状況が inactive である場合、そのボリューム・コピーの Easy Tier 機能は使用不可です。
- ボリューム・コピーの状況が measured である場合、Easy Tier 機能はボリュームの使用統計を収集しますが、自動データ配置はアクティブではありません。
- ボリューム・コピーの状況が balanced である場合、Easy Tier 機能によってそのボリューム・コピーのパフォーマンスに基づくプール平衡化が使用可能です。
- ボリューム・コピーの状況が active である場合、Easy Tier 機能は、そのボリュームに対して自動データ配置モードで作動します。
- ストレージ・プールに対するデフォルトの Easy Tier 設定は auto であり、ボリューム・コピーに対するデフォルトの Easy Tier 設定は on です。すなわち、単一層を持つストレージ・プールに対して、プールのパフォーマンスの平衡化を除く Easy Tier 機能は使用不可になり、複数の層を持つストレージ・プール内のすべてのストライプ・ボリューム・コピーに対して自動データ配置モードが使用可能になります。
- tier
- 報告される層情報を示します。
- tier0_flash
- tier1_flash
- tier_enterprise
- tier_nearline
- tier_capacity
- 層内でボリュームに割り当てられる MDisk 容量の合計を示します。注: シン・プロビジョニング・コピーの場合、層ごとの容量は実容量です。
- compressed_copy
- ボリューム・コピーが圧縮されているかどうかを示します。
- uncompressed_used_capacity
- 圧縮ボリュームの場合、圧縮前にボリュームに書き込まれていたデータの量を示します。
- parent_mdisk_grp_id
- ボリューム・エクステントの実際の割り振り元である物理ストレージ・プール ID を示します。これは、数値ストリング (0 文字から 127 文字) またはブランクです。
- parent_mdisk_grp_name
- ボリューム・エクステントの実際の割り振り元である物理ストレージ・プール名を示します。これは、英数字ストリング (1 文字から 63 文字) またはブランクです。
呼び出し例
lsvdiskcopy -delim :
結果出力
vdisk_id:vdisk_name:copy_id:status:sync:primary:mdisk_grp_id:mdisk_grp_name:capacity:type:se_copy:easy_tier:easy_tier_status:compressed_copy
0:RAM_V2:0:online:yes:yes:2:RAM_MDG2:5.00GB:striped:yes:on:inactive:yes
1:RAM_V3:0:online:yes:yes:2:RAM_MDG2:5.00GB:striped:no:on:inactive:no
2:RAM_V4:0:online:yes:yes:1:RAM_MDG3:5.00GB:striped:no:on:inactive:yes
3:RAM_V5:0:online:yes:yes:2:RAM_MDG2:5.00GB:striped:yes:on:inactive:no
3:RAM_V5:1:online:yes:no:2:RAM_MDG2:5.00GB:striped:yes:on:inactive:yes
4:RAM_V1:0:online:yes:yes:3:RAM_MDG1:5.00GB:striped:no:on:inactive:no
5:RAM_V6:0:online:yes:yes:0:RAM_MDG4:5.00GB:striped:yes:on:inactive:yes
呼び出し例
lsvdiskcopy -copy 0 –delim : vv1
結果出力
vdisk_id:0
vdisk_name:vv1
capacity:16.00GB
copy_id:0
status:online
sync:yes
auto_delete:yes
primary:yes
mdisk_grp:1
mdisk_grp name:mdisk_group_1
type:striped
mdisk_id:
mdisk_name:
fast_write_state:not_empty
used_capacity:2.00GB
real_capacity:8.00GB
free_capacity:6.00GB
overallocation:200
autoexpand:on
warning:25
grainsize:256
se_copy:yes
easy_tier:on
easy_tier_status:active
tier:tier0_flash
tier_capacity:1.63TB
tier:tier1_flash
tier_capacity:1.63TB
tier:tier_enterprise
tier_capacity:0.00MB
tier:tier_nearline
tier_capacity:0.00MB
tier_capacity:64.00MB
tier:tier0_flash
tier_capacity:1.63TB
tier:tier1_flash
tier_capacity:1.63TB
tier:tier_enterprise
tier_capacity:0.00MB
tier:tier_nearline
tier_capacity:0.00MB
tier_capacity:7.94GB
compressed_copy:yes
uncompressed_used_capacity:1.0MB
parent_mdisk_grp_id:5
parent_mdisk_grp_name:p5
呼び出し例
lsvdiskcopy -copy 0 –delim : vv1
結果出力
vdisk_id:0
vdisk_name:vv1
capacity:16.00GB
copy_id:0
status:online
sync:yes
auto_delete:yes
primary:yes
mdisk_grp_id:1
mdisk_grp_name:mdisk_group_1
type:striped
mdisk_id:
mdisk_name:
fast_write_state:empty
used_capacity:2.00GB
real_capacity:8.00GB
free_capacity:6.00GB
overallocation:200
autoexpand:on
warning:25
grainsize:256
se_copy:yes
easy_tier:off
easy_tier_status:inactive
tier:tier0_flash
tier_capacity:1.63TB
tier:tier1_flash
tier_capacity:1.63TB
tier:tier_enterprise
tier_capacity:0.00MB
tier:tier_nearline
tier_capacity:0.00MB
compressed_copy:no
uncompressed_used_capcaity:8.00GB
parent_mdisk_grp_id:5
parent_mdisk_grp_name:p5