ダンプ・コマンドを使用したディレクトリーの処理

lsdumps コマンドは、特定のディレクトリー内のダンプのリストを戻します。

ダンプは、次のディレクトリー構造に入っています。
  • /dumps
  • /dumps/audit
  • /dumps/cimom
  • /dumps/elogs
  • /dumps/feature
  • /dumps/iostats
  • /dumps/iotrace
  • /dumps/mdisk
  • /home/admin/update
  • /dumps/drive
  • /dumps/enclosure

lsdumps コマンドをオプションの prefix パラメーターと一緒に使用して、ディレクトリーを指定します。 ディレクトリーを指定しない場合、/dumps がデフォルトとして使用されます。有効なダンプをリストする対象のノードを指定するには、オプションの node_id_or_name パラメーターを使用します。ノードを指定しない場合は、構成ノード上の有効なダンプが表示されます。

cpdumps コマンドは、ダンプ・ファイルを非構成ノードから構成ノードにコピーするために使用します。このコマンドを使用して、古い構成ノードに保存されたダンプを取り出すことができます。ファイルを取り出して、構成ノード上にコピーすることができます。

cleardumps コマンドは、指定したノード上のダンプ・ディレクトリーを削除するために使用します。ワイルドカード (アスタリスク、*) を使用することにより、特定のファイルやファイル・グループを消去することができます。 単一のディレクトリーにあるファイルを削除したり、すべてのダンプ・ディレクトリーを (/dumps 変数を指定して) 削除したりすることができます。

監査ログは、SSH セッションまたは 管理 GUIから発行されたアクション・コマンドを追跡します。 監査された最新のコマンドを、指定した数だけリストするには、catauditlog コマンドを発行してください。監査ログの内容を現在の構成ノード上のファイルにダンプするには、dumpauditlog コマンドを発行してください。このコマンドは、監査ログの内容の消去も行います。

/dumps/cimom ディレクトリーに入っているダンプは、クラスター化システム (システム) 上で稼働する CIMOM (Common Information Model Object Manager) によって作成されます。これらのファイルは、CIMOM の通常操作時に作成されます。

/dumps/elogs ディレクトリーに入っているダンプは、ダンプが実行された時点のエラー・ログおよびイベント・ログの内容のダンプです。エラーまたはイベント・ログ・ダンプは、dumperrlog コマンドによって作成されます。 エラー・ログまたはイベント・ログの内容は、/dumps/elogs ディレクトリーにダンプされます。 ファイル名接頭部を指定しなかった場合は、デフォルトの errlog_ が使用されます。完全なデフォルト・ファイル名は、errlog_NNNNNN_YYMMDD_HHMMSS です。ここで、NNNNNN はノードのフロント・パネル名です。 -prefix パラメーターを指定してコマンドを実行した場合は、指定した接頭部値が errlog の代わりに使用されます。

/dumps/feature ディレクトリーに入っているダンプは、フィーチャー設定ログのダンプです。フィーチャー設定ログ・ダンプは、dumpinternallog コマンドによって作成されます。 フィーチャー設定ログの内容は、/dumps/feature ディレクトリー内の feature.txt というファイルにダンプされます。このファイルは 1 つしかないので、dumpinternallog コマンドを実行するたびに、このファイルが上書きされます。

/dumps/iostats ディレクトリーに入っているダンプは、システム上のディスクのノード別入出力統計のダンプです。 入出力統計ダンプは、startstats コマンドによって作成されます。 このコマンドの一部として、統計データをファイルに書き込む時間間隔を指定できます。デフォルトは 15 分です。 この時間間隔ごとに、収集された入出力統計データが /dumps/iostats ディレクトリーのファイルに書き込まれます。 入出力統計ダンプの保管に使用されるファイル名は、Nm_stats_NNNNNN_YYMMDD_HHMMSSNv_stats_NNNNNN_YYMMDD_HHMMSSNn_stats_NNNNNN_YYMMDD_HHMMSS、および Nd_stats_NNNNNN_YYMMDD_HHMMSS です。ここで、NNNNNN は MDisk、ボリューム、ノード、またはドライブ用のノード名です。

/dumps/iotrace ディレクトリーに入っているダンプは、入出力トレース・データのダンプです。トレースされるデータのタイプは、settrace コマンドによって指定されたオプションによります。 入出力トレース・データの収集は、starttrace コマンドの使用によって開始されます。入出力トレース・データ収集は、stoptrace コマンドが使用されるときに停止します。 データがファイルに書き込まれるのは、トレースが停止したときです。 ファイル名は prefix_NNNNNN_YYMMDD_HHMMSS です。ここで、prefixsettrace コマンドの filename パラメーター用に入力した値、NNNNNN はノード名です。

/dumps/mdisk ディレクトリーに入っているダンプは、フラッシュ・ドライブ (flash drive) MDisk 内部ログのコピーです。これらのダンプは、triggerdrivedump コマンドを使用して作成されています。 ファイル名は _NNNNNN_MMMM_YYMMDD_HHMMSS です。ここで、NNNNNN は MDisk が入っているノードの名前、MMMM は MDisk の 10 進 ID です。

ソフトウェア・更新・パッケージは、/home/admin/upgrade ディレクトリーに含まれています。これらのディレクトリーは、 システム内の各ノードに存在します。

ディスク・ドライブからのサポート・データのダンプは、/dumps/drive ディレクトリーに入っています。このデータは、ドライブの問題の特定に役立つ場合がありますが、アプリケーションがドライブに書き込んだ可能性があるデータは含まれません。

1 つ以上のエンクロージャーからのダンプは、/dumps/enclosure ディレクトリーに入っています。

/dumps ディレクトリーに入っているダンプは、アプリケーション異常終了の結果として生成されたものです。 この種のダンプは /dumps ディレクトリーに書き込まれます。 デフォルトのファイル名は dump.NNNNNN.YYMMDD.HHMMSS です。ここで、NNNNNN はノード・フロント・パネル名です。ダンプ・ファイル以外に、いくつかのトレース・ファイルがこのディレクトリーに書き込まれる場合があります。それらのファイルの名前は NNNNNN.trc です。

ファイルは (セキュア・コピーを使用して) 現在の構成ノードからのみコピーできます。cpdumps コマンドを発行すると、非構成ノードから現在の構成ノードへファイルをコピーできます。