ネイティブ IP 接続を介した協力関係

ファイバー・チャネル接続と Fibre Channel over Ethernet (FCoE) 接続に加えて、イーサネット・ポートに関連した IPv4 アドレスと IPv6 アドレスを使用するイーサネット・リンク上で、メトロ・ミラーおよびグローバル・ミラーの協力関係を確立できます。これらの IP 協力関係は、イーサネット・スイッチを介した接続、またはローカル・システムとパートナー・システム間の直接接続にすることができます。協力関係は、IPv4 または IPv6 のいずれかの協力関係として作成されなければなりません。

IP 協力関係ではデータ圧縮もサポートできます。IP 協力関係の両方のシステムで、IP 協力関係のデータ圧縮をサポートするソフトウェア・レベルが実行されている必要があります。 詳しくは、IP 協力関係の構成を参照してください。

IP 協力関係で CHAP を使用 (オプション)

ローカル・システムとパートナー・システムとの IP 接続を介したデータ交換は、チャレンジ・ハンドシェーク認証プロトコル (CHAP) を通じて保護することができます。この場合、要求を送信する際に、共有秘密鍵を使用してシステムが相互に認証します。
注: iSCSI 接続のホストを認証するために、CHAP シークレットを使用することもできます。システム全体の CHAP シークレットは、ローカル・システムからパートナー・システム、およびローカル・システムから ISCSI 接続のホストへのすべての認証に使用されます。
IP 協力関係に対して CHAP を構成するには、各システムの「CHAP 構成の変更 (Modify CHAP Configuration)」ダイアログを使用してシステム全体の CHAP シークレットを指定し、次に「IP 協力関係に使用」を選択します。管理 GUI のこのダイアログには、以下の 2 つのパスがあります。
  • 「コピー・サービス」 > 「協力関係」を選択してから「アクション」 > 「CHAP 構成の変更 (Modify CHAP Configuration)」を選択する。
  • 「設定」 > 「ネットワーク」 > 「iSCSI」 > 「CHAP 構成の変更 (Modify CHAP Configuration)」を選択する。

IP 協力関係を構築する前に、各システムに対して CHAP シークレットを定義してから、各システムの IP 協力関係に使用する CHAP を構成します。

例えば、システム A とシステム B の間に、CHAP を使用する IP 協力関係を構築する場合は、最初に、各システム上に CHAP シークレットを定義します。システム A 上の CHAP シークレットとシステム B 上の CHAP シークレットは同じでなくても構いません。システム A で、「協力関係の作成」ダイアログまたは「協力関係の属性 (Partnership Properties)」ダイアログにシステム B の CHAP シークレットを指定します。次に、システム B で、これらのダイアログのうち 1 つを使用してシステム A の CHAP シークレットを指定します。

CHAP を使用してローカル・システムに IP 協力関係を構築するときに、パートナー・システムのシステム全体の CHAP シークレットを指定しないと、ローカル・システムは CHAP 認証の失敗メッセージを表示します。CHAP を使用する IP 協力関係がアクティブの場合は、CHAP 構成を変更する前にこの協力関係を停止しなければなりません。