lscontroller

lscontroller コマンドを使用して、クラスター化システム (システム) が認識できる簡略リスト、または コントローラーの詳細ビューを表示します。

構文

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>>- lscontroller -- --+-----------------------------------+----->
                      '- -filtervalue -- attribute=value -'   

>-- --+----------+-- --+-----------------------+-- -- ---------->
      '- -nohdr -'     '- -delim -- delimiter -'         

>--+-----------------+--+-------------------+------------------><
   '- -filtervalue? -'  +- controller_id ---+   
                        '- controller_name -'   

パラメーター

-filtervalue attribute=value
(オプション) 1 つ以上のフィルターのリストを指定します。フィルター属性値に一致する値をもつオブジェクトのみが戻されます。 容量を指定する場合、単位も入力する必要があります。
注: 一部のフィルターでは、コマンドの入力時にワイルドカードを使用できます。 Storwize® V3700 CLI でのワイルドカードの使用について、以下の規則が適用されます。
  • ワイルドカード文字はアスタリスク (*) です。
  • コマンドには最大 1 つのワイルドカードを含めることができます。これは、ストリングの最初または最後の文字である必要があります。
-filtervalue?
(オプション) 有効なフィルター属性を表示します。lscontroller コマンドで有効なフィルター属性は次のとおりです。
  • controller_name
  • id
-nohdr
(オプション) デフォルトでは、見出しは、簡略形式のビューではデータの列ごとに、詳細形式のビューではデータの項目ごとに表示されます。-nohdr パラメーターは、これらの見出しの表示を抑止します。
注: 表示するデータがない場合、見出しは表示されません。
-delim delimiter
(オプション) デフォルトでは、簡略形式のビューのデータのすべての列がスペースで区切られます。 各列の幅は、データの各項目の最大可能幅に設定されています。 詳細ビューでは、データの項目ごとに 1 行が使用されます。見出しが表示される場合は、データと見出しはスペースで区切られます。-delim パラメーターは、この動作を指定変更します。-delim パラメーターでは、1 バイトの文字を入力できます。コマンド・ラインに -delim : と入力すると、簡略ビューのすべてのデータ項目がコロン (:) で区切られます。例えば、列の間の空白は発生しません。 詳細ビューでは、データと見出しは指定の区切り文字で区切られます。
controller_id | controller_name
(オプション) コントローラーの名前または ID を指定します。 このパラメーターを指定すると、特定のコントローラーの詳細ビューが返され、-filtervalue パラメーターで指定された値はすべて無視されます。 controller_id | controller_name パラメーターを指定しなかった場合、簡略ビューには、-filtervalue パラメーターで指定されたフィルタリング要件に一致するすべてのコントローラーが表示されます。

説明

このコマンドは、システムが認識できるコントローラーの簡略リストまたは詳細ビューを戻します。

以下の値は、出力ビュー内のデータに適用できます。
degraded no, yes

ストレージ・コントローラーの名前をシステム上に表示される名前と区別するためには、lscontroller コマンドを発行してストレージ・コントローラーをリストします。判別したいコントローラーのコントローラー名または ID を記録します。問題のコントローラーについて、lscontroller controller name | id コマンドを発行します。ここで、controller name | id はコントローラーの名前または ID です。コントローラーのワールド・ワイド・ノード名 (WWNN) を記録する。 WWNN を使用して実際のストレージ・コントローラーを判別でき、その場合は、ネイティブのコントローラー・ユーザー・インターフェースを起動するか、WWNN を持つ実際のコントローラーを検査するためにコントローラー・ユーザー・インターフェースが提供するコマンド・ライン・ツールを使用します。

注:
  1. mdisk_link_count 値は、現在このストレージ・コントローラーに関連付けられている MDisk の数です。
  2. max_mdisk_link_count 値は、mdisk_link_count 値に最後にリセットされた後に mdisk_link_count が達した最高値です。
    要確認: この値は、固有の保守手順によってリセットされ、またイベント・ログが消去されたときにリセットされます。
  3. 単一の MDisk のノードまたはノード・キャニスターのポートからコントローラー・ポートへの SAN 接続はパスです。コントローラー・ポートの path_count 値は、現在このコントローラー・ポートに入出力 (I/O) データを実行依頼するために使用されているパスの数です。
  4. ストレージ・コントローラーの max_path_count 値は、path_count 値に最後にリセットされた後にストレージ・コントローラーの path_count が達した最高値です。この値は、固有の保守手順によってリセットされ、またシステム・エラー・ログが消去されたときにリセットされます。
    重要: max_path_count 値は、path_count 値に最後にリセットされた後に path_count が達した最高値です。
    要確認: この値は、固有の保守手順によってリセットされ、またイベント・ログが消去されたときにリセットされます。
  5. allow_quorum 値は、コントローラーが現在クォーラム・ディスクをサポートするために使用可能であるかどうかを示します。 クォーラム・サポートは、コントローラーのハードウェア・タイプに応じて使用可能または使用不可に設定されています。
  6. ctrl_s/n 値はコントローラーのシリアル番号です。
    重要: このデータは、ベンダーが制御するソースからのものであり、使用できない場合があります。
表 1 は、出力ビュー・データとして表示できる属性値を示します。
この表は、出力ビュー・データとして表示できる属性値を示します。
表 1. lscontroller 出力
属性 可能な値
id コントローラー ID を示します。
name コントローラー名を示します。
WWNN ワールドワイド・ノード名 (WWNN) を示します。iSCSI コントローラーではこのフィールドはブランクです。
mdisk_link_count MDisk リンク・カウントを示します。
max_mdisk_link_count 最大 MDisk リンク・カウントを示します。
劣化 (degraded) コントローラーに劣化した MDisk が存在するかどうかを示します。
vendor_id ベンダーの識別名または番号を示します。
product_id_low 製品 ID を示します。
product_id_high 製品 ID を示します。
product_revision 製品の改訂を示します。
ctrl_s/n コントローラーのシリアル番号を示します。
allow_quorum コントローラーがクォーラム・ディスクをサポートできることを示します。
WWPN ワールドワイド・ポート名 (WWPN) を示します。iSCSI コントローラーではこのフィールドはブランクです。
path_count 現在コントローラー・ポートに入出力 (I/O) データを実行依頼するために使用されているパスの数を示します。
max_path_count 現在コントローラー・ポートに入出力 (I/O) データを実行依頼するために使用されているパスの最大数を示します。
site_id コントローラーのサイト値を示します。 この数値は、123、またはブランクです。
site_name コントローラーのサイト名を示します。 これは、英数字の値またはブランクです。
fabric_type ファイバー・チャネル (FC) または SAS コントローラーを示します。
  • fc は、FC コントローラーを示します。
  • sas_direct は、SAS 直接接続コントローラーを示します。
  • multiple は、複数のコントローラー (FC、SAS、またはその両方) を示します。
  • iscsi は iSCSI コントローラーを示します。
iscsi_port_id 入出力ポート ID を示します。これは FC ドメインの WWPN 値と同じです。 この値は iSCSI コントローラーの iSCSI ポート ID を示し、他のコントローラーではブランクになります。この値は数値でなければなりません。

この ID は、lsiscsistorageport コマンドからの出力での行番号を参照します。lsiscsistorageport を使用してコントローラーの IQN を検索することができます。

ip iscsi_port_id に関連付けられた IP アドレスを示します。 これは iSCSI コントローラーの IP 値を示し、他のコントローラーではブランクになります。これは IPv4 アドレスまたは IPv6 アドレスでなければなりません。

iSCSI コントローラーの簡略な呼び出し例

lscontroller -delim :

簡略な結果出力

id:controller_name:ctrl_s/n:vendor_id:product_id_low:product_id_high:WWNN:degraded:fabric_type:site_id:site_name
0:controller0::IBM:1726-4xx:FAStT::no:iscsi:1:snpp1
1:controller1::IBM:1726-4xx:FAStT::no:iscsi:2:snpp2
7:controller7:3EK0J5Y8:SEAGATE :ST373405:FC:200600A0B851061E:yes:fc:1:snpp1
8:controller8:3EK0J6CR:SEAGATE :ST373405:FC:200600A0B851061D:no:fc:2:snpp2
9:controller9:3EK0J4YN:SEAGATE :ST373405:FC:200600A0B851061C:no:fc:3:snpp3
10:controller10:3EK0GKGH:SEAGATE :ST373405:FC:200600A0B851061B:no:fc:1:snpp4
11:controller11:3EK0J85C:SEAGATE :ST373405:FC:200600A0B851061A:no:fc:2:snpp5
12:controller12:3EK0JBR2:SEAGATE :ST373405:FC:200600A0B851062A:no:fc:3:snpp6
13:controller13:3EKYNJF8:SEAGATE :ST373405:FC:200600A0B851062B:no:fc:1:snpp7
14:controller14:3EK0HVTM:SEAGATE :ST373405:FC:200600A0B851062C:no:fc:2:snpp8 

ファイバー・チャネル・コントローラーの詳細な呼び出し例

lscontroller -delim = 7

詳細な結果出力

id=7
controller_name=controller7
WWNN=20000004CF2412AC
mdisk_link_count=1
max_mdisk_link_count=1
degraded=no
vendor_id=SEAGATE 
product_id_low=ST373405
product_id_high=FC      
product_revision=0003
ctrl_s/n=3EK0J5Y8
allow_quorum=no

WWPN=22000004CF2412AC
path_count=1
max_path_count=1
WWPN=21000004CF2412AC
path_count=0
max_path_count=0
fabric_type=sas_direct
iscsi_port_id=
ip=

iSCSI コントローラーの詳細な呼び出し例

lscontroller 0

詳細な結果出力

id 0
controller_name controller0
WWNN 
mdisk_link_count 4
max_mdisk_link_count 4
degraded no
vendor_id IBM
product_id_low 1726-4xx
product_id_high   FAStT
product_revision 0617
ctrl_s/n
allow_quorum no
fabric_type iscsi
site_id
site_name
WWPN
path_count 4
max_path_count 4
iscsi_port_id 1
ip 10.10.10.1
WWPN
path_count 4
max_path_count 4
iscsi_port_id 2
ip 10.10.10.2