システムの更新
システムの更新プロセスには、Storwize® V3700 環境全体の更新が含まれます。
バージョン 7.4 以降からバージョン 7.5 以降への更新は、ここから開始します。
バージョン 7.4.0 より前のリリースから更新する場合は、前のリリースの説明に従います。ただし、更新の確認を行う必要があります。これは、現行リリースの説明には含まれていません。 ご使用のリリースの説明に従った後、このバージョンの対応する最終の説明に戻ります。状況メッセージの受信および更新の確認に関するステップを実行します。
更新の前の制約事項に関する最新情報は、次のサポート・サイトで flashes, alerts, and bulletins を検索してください。
www.ibm.com/storage/support/storwize/v3700
シーケンス | 更新task |
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1 | 更新の前に、関連する前提条件および作業について、よく理解しておいてください。自動的に更新するか手動で更新するかを決めます。自動更新手順では、クラスター化システムが各ノードを体系的に更新します。 自動方式は、ノード上のマシン・コードの更新の場合の推奨手順です。ただし、各ノードを手動で更新することもできます。 |
2 | CIM オブジェクト・マネージャー (CIMOM) クライアントが正常に機能していることを確認します。 必要な場合は、これらのクライアントを更新して、新バージョンの Storwize V3700・コードをサポートできるようにします。 |
3 | 環境内のマルチパス・ドライバーが完全に冗長な状態であることを確認します。 |
4 | システムを更新します。 システム更新には、コンポーネントのファームウェア更新が含まれます。ドライブのファームウェア更新は別個のプロセスです。 |
5 | Storwize V3700環境内のその他の装置を更新します。例として、ホストおよびスイッチを正しいレベルに更新する場合があります。 |
注: 時間は、必要な準備作業の量と環境のサイズによって異なります。 通常、更新にはノード当たり約 1 時間かかります。手動更新では、ほとんどの場合、もっと時間がかかります。
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システムとその接続アダプターのファームウェアおよびマシン・コードは、単一パッケージとしてテストされ、リリースされます。パッケージ番号は新規リリースが作成されるたびに増えていきます。
コード・レベルには、前の特定のレベルからの更新だけをサポートするものもあります。 あるいは、特定のハードウェア・タイプにのみインストールできるコードがあります。現在のレベルから複数レベル上に更新するときは、その中間にあるレベルのインストールが必要になる場合があります。例えば、レベル 1 からレベル 3 に更新する場合、レベル 3 をインストールする前にレベル 2 のインストールが必要になることがあります。それぞれのコード・レベルの前提条件については、次の Web サイトを参照してください。
www.ibm.com/storage/support/storwize/v3700更新プロセス
自動更新処理の際は、システム内の各ノードが 1 つずつ更新され、ノードへの新規コードのステージングが行われます。各ノードが再始動している間は、システムが維持できる最大入出力速度がいくらか低下する場合があります。 システム内のすべてのノードが新しいコード・レベルで正常に再始動された後に、新規レベルは自動的にコミットされます。
自動コード更新時には、作業ペアの各ノードが順次更新されます。 更新中のノードは一時的に使用できなくなり、そのノードに対するすべて入出力操作は失敗します。その結果、入出力エラー件数は増加し、失敗入出力操作は、作業ペアのパートナー・ノードに送られます。 アプリケーションが入出力の失敗を認識することはありません。新規ノードがシステムに追加される際、更新パッケージは、自動的にStorwize V3700システムから新規ノードにダウンロードされます。
更新は、一般に、通常のユーザーの入出力操作と並行して実行できます。ただし、パフォーマンスに影響が生じる可能性があります。 更新中に実行できる操作に適用される制限がある場合、これらの制限は、更新パッケージのダウンロードに使用した製品 Web サイトに記載されています。更新手順の間、構成コマンドの大半は使用できません。更新処理の開始以後は、新規コード・レベルがコミットされるまで、またはプロセスがバックアウトされるまで、以下のコマンドのみが操作可能です。
更新処理が完了したかどうかを判断するには、管理 GUI からの通知を確認します。コマンド・ライン・インターフェースを使用している場合は、lsupdate コマンドを発行して、更新の状況を表示します。
更新処理時に発生する操作上の制限があるため、コード更新はユーザーの作業になります。ただし、更新に関連した問題が生じた場合は、サポート・センターに連絡してください。技術支援を受けずに更新問題のトラブルシューティングを試みないでください。詳しい説明は、『資料、ヘルプ、および技術支援の入手方法』のトピックを参照してください。
ボリューム・データへのアクセスを維持するためのホストの検査
更新を行う前に、マルチパス・ドライバーが完全に冗長な状態であり、すべてのパスが使用可能でオンラインになっていることを確認してください。パスの消滅 (フェイルオーバー) に関連したエラーが発生し、更新中にエラー件数が増加する場合があります。ノードへのパスが戻されると、ノードはフォールバックして完全冗長システムになります。 30 分の遅延の後に、他のノードへのパスがダウンします。
ホスト上で IBM® Subsystem Device Driver (SDD) または IBM Subsystem Device Driver Device Specific Module (SDDDSM) をマルチパス・ソフトウェアとして使用している場合は、増加した入出力エラー件数が datapath query device または datapath query adapter コマンドを発行すると、入出力エラー件数の増加が表示されるので、マルチパス・ソフトウェアの状態をモニターすることができます。 詳しくは、「IBM System Storage® マルチパス・サブシステム・デバイス・ドライバー ユーザーズ・ガイド」を参照して、datapath query コマンドの詳細情報を確認してください。
ホスト上で IBM Subsystem Device Driver Path Control Module (SDDPCM) をマルチパス・ソフトウェアとして使用している場合は、pcmpath query device または pcmpath query adapter コマンドを発行すると、増加した入出力エラー件数が表示され、マルチパス・ソフトウェアの状態をモニターすることができます。
システム更新後
ご使用のシステムに更新前にあった監査ログの内容は、構成ノードの /dumps/audit ディレクトリー内のファイルへ送信されます。これで、システムの更新が正常に完了した後に実行されるコマンドから発生する内容が、監査ログに含まれるようになります。