1610   管理対象ディスク上のコピーされたメディア・エラーが多すぎます。

説明

クラスターは、MDisk ごとに仮想メディア・エラー・テーブルを保守します。このテーブルは、無効データおよび読み取り不能データを含んでいる、管理対象ディスク上の論理ブロック・アドレスのリストです。仮想メディア・エラー・テーブルは、固定長です。このエラー・イベントは、システムがテーブルに項目を追加しようとしたが、テーブルがすでに満杯であるために失敗したことを示しています。

仮想メディア・エラー・テーブルに項目が追加される原因となる状況には、次の 2 つがあります。

  1. FlashCopy、データ・マイグレーション、およびミラー・ボリューム同期の各操作は、1 つの管理対象ディスク・エクステントから別のエクステントにデータをコピーします。ソース・エクステントに仮想メディア・エラーが含まれている場合、または RAID コントローラーが実メディア・エラーを報告した場合、システムはターゲット・エクステント上に一致する仮想メディア・エラーを作成します。
  2. ミラー・ボリュームの検証および修復プロセスには、すべてのボリューム・コピー上の一致しないセクターに関する仮想メディア・エラーを作成するオプションがあります。通常は、差異はゼロか、ごく少数であると予想されますが、コピーが不適切に同期済みとしてマークされた場合は、多数の仮想メディア・エラーが作成される可能性があります。

ユーザーの処置

このエラーの解決を試みる前に、高い優先順位のエラーがすべて修正されていることを確認します。

過剰な数の仮想メディア・エラーが発生した原因が、ミラーリングされたディスクの検証および修復操作によって差異に関するエラーが作成されたことにあるのか、コピー操作によってエラーが作成されたことにあるのかを判別します。以下の対応するオプションに従ってください。

  1. 仮想メディア・エラーが発生した原因が、ミラーリングされたディスクの検証および修復操作が差異に関するメディア・エラーを作成したことにある場合は、操作を開始する前にボリューム・コピーが完全に同期化されていたかどうかも確認します。 コピーが同期済みであった場合は、検証および修復操作によって作成される仮想メディア・エラーは少数に過ぎないはずです。この場合は、ローカル・データ・リカバリー・プロセスを使用して、コピー上で整合していなかったデータのみを再書き込みすることが可能な場合があります。 コピーが同期化されていなかった場合は、すべてのボリューム・コピー上に多数のメディア・エラーが存在する可能性があります。仮想メディア・エラーは書き込まれていないブロックに限られると予想される場合でも、他の操作が妨げられるのを避けるために、仮想メディア・エラーをクリアすることが重要です。これらの仮想メディア・エラーのすべてのデータをリカバリーするには、ボリュームのすべてのセクターを再書き込みするプロセスを使用してバックアップからボリュームをリカバリーすることが必要になる可能性があります。
  2. 仮想メディア・エラーがコピー操作によって作成された場合は、ソース・ボリューム上ですべてのメディア・エラーを修正し、ボリュームのコピーにメディア・エラーが伝搬しないようにするのがベスト・プラクティスです。イベント・ログ内の高い優先順位のエラーを修正すると、ソース・ボリューム上のメディア・エラーが修正されます。メディア・エラーが修正された後で、コピー操作を再度実行して、ターゲット・ボリュームから仮想メディア・エラーをクリアする必要があります。すでにコピー済みメディア・エラーのコピーが作成された場合は、一連のコピー操作を繰り返すことが必要になる可能性があります。

根本原因には対処しない代替策の 1 つは、ターゲット管理対象ディスク上の仮想メディア・エラーがあるボリュームを削除することです。このボリュームの削除により、MDisk テーブル内の仮想メディア・エラー項目の数が削減されます。ボリュームを異なる管理対象ディスクにマイグレーションする方法でも MDisk テーブルの項目は削除されますが、MDisk テーブル上にボリュームのマイグレーション先の MDisk の追加項目が作成されることになります。

考えられる原因 - FRU またはその他:

  • なし