ファイバー・チャネル・ポート・マスキング

ファイバー・チャネル・ポート・マスキングにより、ファイバー・チャネル・ポートの使用を制御します。ポートを同じローカル・システム内の他のノードとの通信に使用するかどうか、およびパートナー・システム内のノードとの通信に使用するかどうかを制御できます。ファイバー・チャネル・ポート・マスキングは、ホストまたはストレージのトラフィックには影響を与えません。システム内のノード間通信とシステム間の複製にのみ適用されます。

ファイバー・チャネル・ポート・マスキングの有用性

  • ファイバー・チャネル・ポート・マスクをセットアップすると、システム内のノードに 4 個を超えるファイバー・チャネル・ポートがある場合に役立ちます。多数の SAN ゾーンをセットアップしないで済むためです。
  • ファイバー・チャネル入出力ポートは論理ポートです。これらのポートは、ファイバー・チャネル・プラットフォーム・ポートまたは FCoE プラットフォーム・ポートに設けることができます。
  • システムには、2 つのファイバー・チャネル・ポート・マスクがあります。ローカル・ポート・マスクは、同じシステム内の他のノードとの接続を制御し、パートナー・ポート・マスクは、リモートのパートナー・システム内のノードとの接続を制御します。デフォルトでは、すべてのポートをローカル接続とパートナー接続の両方に使用できます。
  • ポート・マスクはシステム上のすべてのノードに適用されます。同じシステム内のノードに異なるポート・マスクを設定することはできません。パートナー・システム上では同じポート・マスクでなくてもかまいません。

ファイバー・チャネル・ポート・マスキングとは

ポート番号は、ファイバー・チャネル入出力ポート ID (lsportfc コマンドで表示) を表します。

ポート・マスクはゼロと 1 から成るストリングです。ストリングの最後の数字は、ポート 1 を表します。それより前の数字は最後から順にポート 2、ポート 3 というように続きます。ポートの数字が「1」の場合、そのポートが使用可能であり、システムはそのポートでのトラフィックの送受信を試みます。数字が「0」の場合、システムはポートでのトラフィックの送受信を行いません。ストリング内の数字の数がポート番号を個別に設定するのに十分でない場合、該当するポートはトラフィックに使用できません。

例えば、8 つのファイバー・チャネル・ポートを持つノードでローカル・ポート・マスクが「101101」に設定されている場合、ポート 1、3、4、および 6 はシステム内の他のノードと接続できます。ポート 2、5、7、および 8 は接続されません。そのシステム内のファイバー・チャネル・ポートが 4 個のみのノードの場合、ポート 1、3、および 4 はシステム内の他のノードに接続できます。

注: lsfabric CLI コマンドを指定すると、Storwize® V3700 で使用可能なすべてのパスが (ゾーニングに定義されたように) その使用状況とは関係なく表示されます。そのため、ポート・マスキングのために使用されないパスもコマンド出力に含まれます。

ポート・マスクは chsystem CLI コマンドを使用して設定します。