IBM WebSphere Adapter for SAP Software バージョン 6.1.0.3 の情報

この資料は、以下のセクションで構成されています。
機能強化およびフィックス
新規のコネクター・プロパティーおよび変更されたコネクター・プロパティー
アップグレード情報

この表では、フィックスパック・バージョン 6.1.0.3 での機能強化およびフィックスを示します。
機能強化
#CRAPARタイトル詳細
186210BAPI 呼び出しの非同期 Inbound 処理のサポート。
症状: アダプターは、直前のリリースまで Inbound の同期処理をサポートしていました。アダプターは、イベントの非同期処理をサポートするようになりました。
解決: このフィックスパックにより、アダプターは、Inbound 処理で tRFC および qRFC 非同期プロトコルをサポートするようになりました。これらのプロトコルを使用する場合、クライアント SAP アプリケーションはアダプターからの応答を待機しません。この機能について詳しくは、アダプターの資料を確認してください。
295726BAPI 呼び出しの非同期 Outbound 処理のサポート。
症状: アダプターは、直前のリリースまで Outbound の同期処理をサポートしていました。アダプターは、イベントの非同期処理をサポートするようになりました。
解決: このフィックスパックにより、アダプターは、Outbound 処理で tRFC および qRFC 非同期プロトコルをサポートするようになりました。これらのプロトコルを使用すると、アダプターは SAP サーバーからの応答を待機しません。この機能について詳しくは、アダプターの資料を確認してください。
フィックス
#CRAPARタイトル詳細
196046JR28793ユーザー名とパスワードが基本プロパティーであるにもかかわらず、拡張構成セクションに保管される。
症状: SAP アダプター 6.1 では、WebSphere Message Broker で使用すると、ユーザー名とパスワードは必須プロパティーであるにもかかわらず、アダプター・プロパティーの拡張構成セクションに保管されます。
解決: これらは必須プロパティーであるため、基本プロパティー・セクションに移動されています。
296221JR29142SAP アダプター・バージョン 6.1.0 がアプリケーション例外を組み込まない。
症状: SAP アダプター・バージョン 6.1.0 は、BAPI Outbound 呼び出しが失敗してもアプリケーション例外を FaultException に組み込みません。
解決: この問題に対応するようアダプターが修正されました。アダプターは、BAPI Outbound 呼び出しが失敗すると、アプリケーション例外を FaultException に組み込むようになりました。
396094JR28825Ale Inbound が NullPointerException で失敗する。
症状: WPS フィックス (6.0.2.1 の APAR JR26701) の適用後に、ALE Inbound イベントが NullPointerException で失敗していました。
解決: この問題に対応するようアダプターが修正されました。
496095JR28827Outbound イベントの失敗後に SAP への後続の呼び出しが失敗する。
症状: 一部のシナリオで、SAP アダプターからの Outbound BAPI 呼び出しが失敗すると、下部のテーブルがロックされ、後続のすべての BAPI 呼び出しが失敗していました。
解決: この問題に対応するようアダプターが修正されました。SAP への Outbound 呼び出しが失敗すると、アダプターは BAPI_TRANSACTION_ROLLBACK を呼び出すようになり、下部のリソースが SAP 内で解放されるようになりました。


この表では、フィックスパック・バージョン 6.1.0.2 での機能強化およびフィックスを示します。
機能強化
#CRAPARタイトル詳細
195574 ALE パススルー・インターフェースでの汎用 IDoc 型のサポート
症状: アダプターが処理する予定の IDoc ごとに個別の IDoc 定義が必要です。 ALE パススルー・インターフェースを使用して各種の IDoc 型を処理する場合は、これが煩雑になる場合があります。
解決: ALE パススルー・インターフェースは、汎用 IDoc 定義をサポートします。 この定義をアダプターで使用すると、どの IDoc 型も処理することが可能です。 IDoc 型を指定するには、オブジェクト定義内の IDoc 型のフィールドを使用します。
295236 QISS インターフェースでのカスタム SAP 関数モジュールのサポート
症状: QISS インターフェースは、SAP の RFC_READ_TABLE 関数モジュールを使用してデータを取得します。 SAP システムによっては、RFC_READ_TABLE が失敗し、SAP ショート・ダンプが発生する場合があります。 その結果、アダプターは、「プログラム SAPLSDTX の ASSIGN ステートメントのエラー (Error in ASSIGN statement in the program SAPLSDTX)」例外をスローします。
解決: この問題を解決するために、SAP OSS 文書 #758278 では、 RFC_READ_TABLE の代わりに、カスタム関数モジュールを作成して使用することを推奨しています。 このカスタム関数モジュールを SAP システム上で作成すると、 外部サービス・ウィザードの実行中にカスタム関数モジュール名を入力できます。 アダプターは、このカスタム関数モジュールを実行時に使用します。
395594 ALE パススルー・インターフェースでのインバウンド分割 IDoc パケットのサポート
症状: ALE パススルー・インバウンド・インターフェースが、分割 IDoc パケットをサポートしません。
解決: インバウンド・パケット内の各 IDoc を、個々のビジネス・オブジェクトとして送信するオプションを用意しています。
495622 ALE インバウンド操作におけるトランザクション ID (イベント ID) の伝搬
症状: トランザクション ID (イベント ID) がビジネス・オブジェクトに設定されません。
解決: トランザクション ID (イベント ID) がビジネス・オブジェクトに設定されます。


この表では、フィックスパック・バージョン 6.1.0.1 での機能強化およびフィックスを示します。
機能強化
#CRAPARタイトル詳細
このフィックスパックには、機能強化はありません。
フィックス
#CRAPARタイトル詳細
186215部分的構文解析なしの IDOC ストリームへのサポート
症状: ALE Inbound インターフェースが、未解析ストリームとしての IDOC の処理をサポートしません。
解決: ALE Inbound インターフェースが、未解析ストリームとしての着信 IDOC の処理をサポートします。Enterprise Metadata Discovery (EMD) ウィザードも、このサポートを提供するために必要な成果物を生成するように変更されました。
289221セキュア・ネットワーク接続 (SNC) のサポート
症状: アダプターがセキュア・ネットワーク接続をサポートしません。
解決: このサポートが追加されました。
390957失敗したイベントに対する構成可能な再試行
症状: アダプターが、失敗したイベントを無制限に再配信し続けます。
解決: 新しいプロパティー FailedEventRetryLimit が ActivationSpec に追加されました。 FailedEventRetryLimit を使用すると、失敗と示されるまでの間にアダプターがイベントの配信を試みる回数を設定できます。 これは、正常に再試行される失敗にのみ適用されます。データ・バインディング・エラーと関数セレクター・エラーは除外されます。 アダプターまたはサーバーをシャットダウンして再始動した場合、アダプターは、新しい状態で始動し、 指定された回数だけイベントを配信します。アダプターをシャットダウンする前の再試行回数は、カウントされません。


この表では、新規のコネクター・プロパティーおよび変更されたコネクター・プロパティーを示します。
#バージョン追加または変更プロパティーロケーション
1 6.1.0.2 追加 customFunctionName - カスタム関数名 SAPSQIInteractionSpec/customFunctionName
2 6.1.0.1 追加 SncMode - セキュア・ネットワーク接続 (SNC) モード、0 (オフ) または 1 (オン) SAPManagedConnectionFactory/SAPActivationSpecWithXID
3 6.1.0.1 追加 SncMyname - セキュア・ネットワーク接続 (SNC) の名前 SAPManagedConnectionFactory/SAPActivationSpecWithXID
4 6.1.0.1 追加 SncPartnername - セキュア・ネットワーク接続 (SNC) のパートナー。例: p:CN=R3、O=ABC-TES、C=EN SAPManagedConnectionFactory/SAPActivationSpecWithXID
5 6.1.0.1 追加 SncQop - セキュア・ネットワーク接続 (SNC) のセキュリティー・レベル。有効な値は 1 から 9 SAPManagedConnectionFactory/SAPActivationSpecWithXID
6 6.1.0.1 追加 SncLib - SNC サービスを提供するライブラリーへのパス SAPManagedConnectionFactory/SAPActivationSpecWithXID
7 6.1.0.1 追加 FailedEventRetryLimit SAPActivationSpec


フィックスパック・バージョン 6.1.0.3 にアップグレードするには、次の手順を実行します。
1. 最初に、ダウンロード・リンクの「インストールの説明 (Installation Instructions)」セクションを確認します。
2. EMD 用のフィックスパックを使用する必要がある場合は、WebSphere Integration Developer でコネクター・プロジェクトを削除し、新規 RAR ファイルをインポートして、エンタープライズ情報システム (EIS) 固有の依存関係ファイルを適用します。
   a. SCA モジュール用の Java ビルド・パスを開き、「プロジェクト」タブで選択されたコネクター・プロジェクトを削除します。
   b. 依存関係エディターを開き、コネクター・プロジェクトを削除します。
   c. ワークスペースからコネクター・プロジェクトを削除します。
   d. 新規 RAR ファイルをインポートします。必要に応じて、EIS 固有のアプリケーション固有情報から任意の依存関係ファイルを追加します。
   e. SCA モジュール用の Java ビルド・パスを開き、「プロジェクト」タブで選択されたコネクター・プロジェクトを選択します。
   e. 依存関係エディターを開き、コネクター・プロジェクトがまだ存在していない場合は追加し、「モジュールと共にデプロイ」を選択します。
3. WebSphere Process Server で配置済みアプリケーションを更新する必要がある場合は、以下の手順を実行します。
   a. WebSphere Process Server 管理コンソールで対応するアプリケーションの「更新」を選択します。
   b. RAR ファイル CWYAP_SAPAdapter.rar、CWYAP_SAPAdapter_Tx.rar の名前として相対パスを指定し、 「単一モジュール (Single Module)」を選択します。
   c. ローカル・ファイル・システムで「参照」をクリックして、変更があった更新済み RAR ファイルを選択します。
   d. 残りのステップでデフォルト値を選択して、「完了」をクリックします。これにより、例えば既存の構成は変更されず、JAR ファイルのみが更新されるようにすることができます。


2008 年 6 月 30 日 6:00 PM
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