WebSphere® Integration Developer では、ビジネス・オブジェクト・エディターを使用してビジネス・オブジェクトを簡単に作成できます。
ビジネス・オブジェクト は、 任意のビジネス・インテグレーション・ソリューションの基本ビルド・ブロックの 1 つです。 基本的にビジネス・オブジェクトとは、 顧客や送り状などのビジネス・ファンクションまたはエレメントを表すアプリケーション・データのコンテナーです。 ビジネス・オブジェクトには属性が含まれており、それぞれの属性には名前、型 (スカラー型または別のビジネス・オブジェクト)、デフォルト値 (スカラー型の場合)、 および基数があります。 ビジネス・オブジェクトは、 親/子関係により他のビジネス・オブジェクトを拡張 (属性のスーパーセットを定義) できますが、 ビジネス・オブジェクトは単一の親からのみ継承できます。 目的のタスクを実行するために、これらのオブジェクトを併用することも可能です。 ビジネス・オブジェクトは、ビジネス・オブジェクト・エディター を使用して作成および編集できます。
ビジネス・オブジェクト属性は、 ビジネス・オブジェクトの内容を定義するために使用されます。 それぞれの属性には、名前、型、基数、およびその他のオプション・プロパティーがあります。 ビジネス・オブジェクトを作成したら、 その属性をビジネス・オブジェクト・エディターで作成または変更することができます。 ビジネス・オブジェクトは、その属性で指定されたデータのコンテナーです。 属性のない空のビジネス・オブジェクトは、基本的には役に立ちません。 これは、属性のないデータを保持することは実質的に意味がないためです。
ビジネス・オブジェクトを作成して、 型が「string」の「customerName」という属性を追加すると、 ビジネス・オブジェクトを実際に処理 できるようになります。 それぞれの新規属性を追加すると、ビジネス・オブジェクトの実用性が高まります。 例えば、型が「int」の属性「customerID」および型が「string」の属性「customerAddress」を追加すると、 ビジネス・オブジェクトに、好きなように使用できる有益な情報が備わります。 例えば、顧客の信用調査を行うために、このビジネス・オブジェクトを Web サービスに渡すことができます。 別のビジネス・オブジェクト「Employee」を型として持つ属性「salesContact」を含むビジネス・オブジェクトを作成することもできます。 ビジネス・オブジェクトには、データとして別のビジネス・オブジェクトを入れることもできます。 そのため、必要に応じて、ビジネス・オブジェクトは、データの非常に複雑なコンテナーになることがあります。
基本的に、ビジネス・オブジェクト属性は、ビジネス・オブジェクトが保持できる情報、 およびその情報をアクセス可能にする方法を定義するために使用するメカニズムです。
注: ビジネス・オブジェクトを作成する場合、 フィールドを列挙 にするかどうかを決定することができます。 その同じビジネス・オブジェクトのフィールドの型が java.lang.List であることが後でわかる場合があります。 型は実際には、ビジネス・オブジェクトの作成後には変更されません。 簡単に言えば、「列挙」ボックスにチェック・マークが付けられた属性は「リスト」です。 列挙にするフィールドを選択すると、 定義する項目が複数ある可能性があることを示すことになります。 例えば、型が「OrderBO」の「previousOrders」という CustomerBO の属性について考えてみます。 ある顧客の前のオーダーが任意の数であることを示すために「列挙」ボックスにチェック・マークを付ける場合は、 単一の項目だけでなく項目のリストを保持するようこの属性を準備する必要があります。 それに対して、「name」属性のようなものは、顧客が複数の属性を必要としないため、 列挙として定義されません。 列挙の設定は、1 つの値を保管するビジネス・オブジェクト属性と、 X 個の値を保管する属性を区別するための方法です。