ファイル属性の指定変更

指定変更は、ILE COBOL プログラムがファイルをオープンする前に指定しなければなりません。 システムはファイル指定変更コマンドを使用して、オープンするファイルとそのファイルの属性を判別します。 ファイルの指定変更の有効範囲は、呼び出しレベル、活動化グループ・レベル、またはジョブ・レベルになります。

呼び出しレベルの有効範囲の場合、 特定の呼び出しレベルで出される指定変更は、呼び出しがどの活動化グループに含まれているかに関係なく、 呼び出しレベルの後のすべての呼び出しについて有効です。 また、指定変更を出した呼び出しレベルに制御が戻ると無効になります。

活動化グループの有効範囲の場合、 その活動化グループの中で実行されているすべてのプログラム・オブジェクトに指定変更が適用され、 活動化グループが終了するか、指定変更が明示的に削除される時点まで有効です。

注:
デフォルト活動化グループ (*DFTACTGRP) では、 活動化グループ・レベルの有効範囲が指定されると、実際の指定変更の有効範囲は呼び出しレベルになります。

ジョブ・レベルの有効範囲の場合、 ジョブの中のすべてのプログラム・オブジェクトに指定変更が適用され、そのジョブが終了するか、 指定変更が明示的に削除される時点まで活動状態になります。

指定変更の有効範囲を指定するには、指定変更 CL コマンドの OVRSCOPE パラメーターを使用します。 有効範囲を明示指定しないなら、指定変更のデフォルトの有効範囲は、指定変更をどこで発行したかによって異なります。 指定変更がデフォルト活動化グループから出されると、有効範囲は呼び出しレベルになります。 指定変更がデフォルト以外の活動化グループから出されると、有効範囲は活動化グループ・レベルになります。

ファイルを指定変更する最も単純な形式は、ファイルの属性のいくつかを指定変更することです。 たとえば、プリンター・ファイルを作成する際に、FILE(OUTPUT) と COPIES(2) を指定します。 続いて、ILE COBOL プログラムを実行する前に、印刷される出力コピーの数を 3 に変更できます。 指定変更コマンドは次のようになります。

   OVRPRTF FILE(OUTPUT) COPIES(3)