CRTBNDCBL コマンドのパラメーター
CRTBNDCBL のパラメーターのほとんどすべてが、以前に CRTCBLMOD について示されたパラメーターと同じです。
ここでは 2 つのコマンドでの相違点だけを説明します。
CRTBNDCBL は次の点で CRTCBLMOD と異なっています。
- MODULE パラメーターに代わる PGM パラメーターの導入
- SRCMBR パラメーターでの *PGM オプションの使用 (*MODULE オプションに代わるもの)
- REPLACE パラメーターの使用法の違い
- USRPRF パラメーターの導入
- SIMPLEPGM パラメーターの導入
- PRFDTA パラメーターの影響を受けるオブジェクトに関する制限
- BNDDIR パラメーターの導入
- ACTGRP パラメーターの導入
- PGM パラメーター:
- 作成するプログラム・オブジェクトのプログラム名およびライブラリー名を指定します。
プログラム名およびライブラリー名は、iSeries の命名規則に従ったものでなければなりません。
指定できる値は次のとおりです。
- *PGMID
- コンパイル済みプログラム・オブジェクトの名前は、ILE COBOL ソース・プログラム内の PROGRAM-ID 段落から取られます。
SIMPLEPGM(*NO) が指定されると、コンパイル済みプログラム・オブジェクトの名前は、
一連のソース・プログラム (単一ソース・ファイル・メンバー内の複数のコンパイル単位) 内の最初の ILE COBOL ソース・プログラムの PROGRAM-ID から取られます。
- プログラム名
- コンパイルされた ILE COBOL プログラムを識別するための名前を入力します。
このパラメーターにプログラム名を指定して、
一連のソース・プログラムをコンパイルする場合、SIMPLEPGM(*YES) が指定されていると、
その一連のソース・プログラム内の最初のプログラム・オブジェクトにその名前が使用されます。
その他のプログラム・オブジェクトでは、対応する ILE COBOL ソース・プログラム内の PROGRAM-ID 段落内に指定された名前が使用されます。
指定できるライブラリー値は次のとおりです。
- *CURLIB
- 作成されたプログラム・オブジェクトは、現行のライブラリー内に保管されます。
特定のライブラリーを現行ライブラリーとして割り当てていない場合、QGPL が使用されます。
- ライブラリー名
- 作成されたプログラム・オブジェクトを保管するライブラリーの名前を入
力します。
- REPLACE パラメーター
- 明示的または暗黙に指定されたライブラリーに同じ名前のプログラム・オブジェクトがすでに存在するとき、
新しいプログラム・オブジェクトを作成するかどうかを指定します。
CRTBNDCBL コマンドの処理中に作成された中間モジュール・オブジェクトは、REPLACE の指定に従わず、QTEMP ライブラリーに対して暗黙のうちに REPLACE(*NO) になります。
CRTBNDCBL コマンドが処理を完了すると、中間モジュール・オブジェクトは削除されます。
REPLACE パラメーターに指定できる値は次のとおりです。
- *YES
- 新しいプログラム・オブジェクトが作成され、
明示的または暗黙のうちに指定されたライブラリー内の同じ名前の既存のプログラム・オブジェクトに置き換わります。
明示的または暗黙のうちに指定されたライブラリー内の同じ名前の既存のプログラム・オブジェクトは、ライブラリー QRPLOBJ に移されます。
- *NO
- 指定されたライブラリー内に同じ名前のプログラム・オブジェクトがすでに存在する場合、新しいプログラム・オブジェクトは作成されません。
既存のプログラム・オブジェクトは置き換わらず、メッセージが表示され、コンパイルは停止します。
- USRPRF パラメーター
- 作成されたプログラム・オブジェクトを実行するユーザー・プロファイルを指定します。
プログラム所有者またはプログラム・ユーザーのプロファイルを使用して、
プログラム・オブジェクト (プログラム・オブジェクトが各オブジェクトに対して持つ権限を含む) によってオブジェクトを使用できるプログラム・オブジェクトおよび制御を実行します。
このパラメーターは、プログラム・オブジェクトがすでに存在する場合には更新されません。
USRPRF の値を変更するには、プログラム・オブジェクトを削除し、
正しい値を使用して再コンパイルします (または、構成要素 *MODULE オブジェクトが存在する場合には、CRTPGM コマンドの呼び出しを選択することができます)。
指定できる値は次のとおりです。
- *USER
- プログラム・ユーザーのユーザー・プロファイルが、プログラム・オブジェクトの実行時に使用されます。
- *OWNER
- プログラム・オブジェクトの所有者とユーザーの両方のユーザー・プロファイルが、プログラム・オブジェクトの実行時に使用されます。
所有者プロファイルとユーザー・プロファイルの両方のオブジェクト権限を集めたものが、
プログラム・オブジェクトの実行中にオブジェクトを検索し、アクセスするために使用されます。
プログラムが実行しているときに作成されるオブジェクトは、そのプログラムのユーザーが所有します。
- SIMPLEPGM パラメーター
- プログラム・オブジェクトが一連のソース・プログラム内のコンパイル単位ごとに作成される場合に指定します。
このオプションは、このコマンドへの入力ソース・メンバーに、
複数のモジュール・オブジェクトを生成する一連のソース・プログラムが含まれている場合にしか意味がありません。
このオプションを指定するが、入力ソース・メンバーに一連のソース・プログラムがない場合、
このオプションは無視されます。
指定できる値は次のとおりです。
- *YES
- プログラム・オブジェクトは、一連のソース・プログラム内のコンパイル単位ごとに作成されます。
REPLACE(*NO) が指定され、同じ名前のプログラム・オブジェクトが一連のソース・プログラム内のコンパイル単位にすでに存在している場合、
プログラム・オブジェクトは置き換えられず、コンパイルは次のコンパイル単位を続行します。
- *NO
- 単一のプログラム・オブジェクトが一連のソース・プログラム内のすべてのコンパイル単位から作成され、
その最初のコンパイル単位がプログラム入り口を表します。
SIMPLEPGM(*NO) を指定すると、一連のソース・プログラム内の 1 つのソース・プログラムがモジュール・オブジェクトの生成に失敗した場合、
その一連のソース・プログラム内の以降のソース・プログラムすべてもモジュール・オブジェクトの生成に失敗します。
- PRFDTA パラメーター
- このパラメーターは PRFDTA パラメーターに記載されているのと同じに機能しますが、下記について注意する必要があります。
注:
BNDDIR パラメーターを使用して追加のモジュールとサービス・プログラムをバインドした場合には、
プログラムに *COL または *NOCOL が指定されてもこれらの追加オブジェクトには影響しません。
モジュールのプログラム・プロファイリング・データ属性は、そのモジュールが作成されるときに設定されます。
- BNDDIR パラメーター
- 記号の解決に使用するバインディング・ディレクトリーのリストを指定します。 最大 50 個までのバインディング・ディレクトリーを指定できます。
- *NONE
- バインディング・ディレクトリーを指定しません。
- バインディング・ディレクトリー名
- 記号の解決に使用するバインディング・ディレクトリーの名前を指定します。
ディレクトリー名を修飾できるのは、次のライブラリー値のうちのいずれかです。
- *LIBL
- システムはライブラリー・リストを検索して、バインディング・ディレクトリーが保管されているライブラリーを探します。
これはデフォルトです。
- *CURLIB
- ジョブの現行ライブラリーを検索します。
ジョブの現行ライブラリーとしてライブラリーを
指定していない場合には、ライブラリー QGPL が使用されます。
- *USRLIBL
- ジョブのライブラリー・リストのユーザー部分にあるライブラリーだけを検索します。
- ライブラリー名
- 検索するライブラリーの名前を指定します。
- ACTGRP パラメーター
- プログラムの呼び出し時にそのプログラムが関連付けられる活動化グループを指定します。
- QILE
- このプログラムが呼び出されると、指定された活動化グループ QILE の中で活動化されます。
これはデフォルトです。
- *NEW
- このプログラムが呼び出されると、新しい活動化グループの中で活動化されます。
- *CALLER
- このプログラムが呼び出されると、呼び出し側の活動化グループの中で活動化されます。
- 活動化グループ名
- このプログラムが呼び出される時に使用される活動化グループの名前を指定
します。
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