ILE COBOL 解説書
ILE COBOL の拡張 ACCEPT および DISPLAY ステートメントは、IBM COBOL/2(TM) の
ACCEPT および DISPLAY ステートメント (形式 2)
に類似していますが、以下の例外があります。
- 一部の WITH 句については、構文検査だけが行われます (拡張 ACCEPT および
DISPLAY の構文図に示されています)。
- ON ESCAPE は、ON EXCEPTION 句の代わりには使用されません。
- 表示されるかまたは受け入れられるデータ項目内で句が重複している場合、ILE
COBOL コンパイラーは重大エラー・メッセージを出します。 COBOL/2
コンパイラーでは、UPON や BELL など、一部の句の重複が許可されます。
- ILE COBOL の拡張 ACCEPT ステートメントではグループ項目について AUTO-SKIP
を指定できますが、COBOL/2
コンパイラーでは重大エラー・メッセージが生成されます。
- ILE COBOL の拡張 ACCEPT ステートメントではグループ項目について BELL
を指定できますが、COBOL/2
コンパイラーでは重大エラー・メッセージが生成されます。
- ILE COBOL
コンパイラーは、以下のものがグループ項目について指定されている場合には、
それを受け入れて該当するフィールドに適用します。 COBOL/2
コンパイラーでは重大エラー・メッセージが出されます。
- REQUIRED
- SECURE
- LEFT-JUSTIFY
- RIGHT-JUSTIFY
- SPACE-FILL
- TRAILING-SIGN
- UPDATE
- ZERO-FILL
- COBOL/2 コンパイラーは符号付き数字データ
(表示されるかまたは受け入れられる) を左そろえしますが、ILE COBOL
コンパイラーはそれらのデータ項目を右そろえします。
- COBOL/2 コンパイラーでは、DISPLAY
ステートメントの中で検出された表意定数による特殊な効果を処理します
(たとえば、DISPLAY SPACE は DISPLAY WITH BLANK SCREEN と同じ効果をもちます)。
一方、ILE COBOL コンパイラーでは、拡張 DISPLAY
ステートメントの中で表示されるデータ項目として検出された表意定数に特殊な効果を適用しません。
- COBOL/2
コンパイラーでは、表示可能なデータ項目のためにすべての画面位置を使用しますが、ILE
COBOL コンパイラーでは、
必ず、それぞれの表示可能なデータ項目の前に属性バイト用の 1
バイトが必要とされます。 このため、行 1、桁 1 は、ILE COBOL の拡張 ACCEPT
または DISPLAY ステートメントでは使用できません。
(コンパイル時にエラー・メッセージ LNC1263 が出され、実行時に LNR7054
が出されます。)
- 1 つの ACCEPT または DISPLAY ステートメントで、1 つの WITH 句に
UNDERLINE、HIGHLIGHT、および REVERSE-VIDEO 句が含まれている場合には、HIGHLIGHT
句が無視されます。
この組み合わせがコーディングされると、コンパイル時に警告メッセージ (LNC0265)
が生成されます。 拡張 DISPLAY ステートメントの中では、UPON CRT-UNDER 句は
UNDERLINE 句と同等です。
フィールドが画面上に表示されないようにするには、SECURE
オプションを使用します。
- CRTCBLMOD または CRTBNDCBL コマンドで EXTDSPOPT(*NODFRWRT)
パラメーターを指定しない場合、ILE COBOL コンパイラーは、 次の ACCEPT
ステートメントが発生するまで、すべての拡張 DISPLAY
ステートメントをバッファーに入れます。
- *NOUNDSPCHR コンパイラー・オプションが指定されている場合、16 進数 20
よりも小さい値は、 拡張 ACCEPT および拡張 DISPLAY
操作において望ましくない結果をもたらします。
このハードウェアの制限を無効にするには、(デフォルト) *UNDSPCHR
オプションを使用してください。
- ILE COBOL のコンパイラーでは、実行時構成オプションを提供しません。
- COBOL/2 コンパイラーでは CRT STATUS 文節内のデータ名の長さは 3
バイトであり、ILE COBOL のコンパイラーでは 6 バイトです。
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