付録D. コンパイラー・リスト

コンパイラー・リストは、RPG IV 言語の構文および意味構造に関して、 コーディングが正しいかどうかを判断するための情報を提供します。リストは、モジュールの デバッグ中の手助けだけでなく、ソース編集機能を通して エラーを訂正する手助けともなるように設計されています。 このセクションでは、ILE RPG コンパイラー・リストの解釈の方法について述べます。 リストの使用方法については、コンパイラー・リストの使用を参照してください。

コンパイラー・リストを入手するには、CRTRPGMOD コマンドまたは CRTBNDRPG コマンドのどちらか で OUTPUT(*PRINT) を指定してください。(これはデフォルトの設定です。) OUTPUT(*NONE) と指定すると、 リスト出力を止めます。

表 50 は、キーワードの指定とそれに対応するコンパイラー・リスト情報を 要約したものです。

表 50. コンパイラー・リストのセクション
リスト・セクション 1 OPTION2 説明
プロローグ コマンド・オプションの要約
ソース・リスト ソースの仕様
  インライン診断メッセージ ソースの 1 行に含まれるエラー
  /COPY メンバー *SHOWCPY /COPY メンバーのソース・レコード
  スキップされたステートメント *SHOWSKP 条件付きコンパイル指示によって除外されたソース行
  外部記述ファイル *EXPDDS 生成された仕様書
  突き合わせフィールド・テーブル 突き合わせフィールドに基づいて突き合わされる長さ
追加の診断メッセージ ソースの複数行にわたるエラー
出力バッファー中のフィールド位置 プログラム記述出力フィールドの開始桁と終了桁
/COPY メンバー・テーブル /COPY メンバーおよびその外部名のリスト
コンパイル時データ コンパイル・ソース・レコード
  代替照合順序 ALTSEQ レコードとテーブルまたは NLSS 情報とテーブル
  ファイル変換 ファイル変換レコード
  配列 配列レコード
  テーブル テーブル・レコード
キー・フィールド情報 *EXPDDS キー・フィールド属性
相互参照 *XREF ファイルとレコードおよびフィールドと標識の参照
EVAL-CORR 要約 *XREF4 EVAL-CORR 操作用のサブフィールドの要約
外部参照 *EXT コンパイル時参照された外部プロシージャーおよびフィールドのリスト
メッセージの要約 メッセージとそれが出された回数のリスト
  第 2 レベル・テキスト *SECLVL メッセージの第 2 レベル・テキスト
最終の要約 メッセージとソース・レコードの合計数、および最終コンパイル・メッセージ
コード生成エラー 3 コード生成段階で起こったエラー (ある場合)
バインド・セクション 3 CRTBNDRPG コマンドのバインド段階で起こったエラー (ある場合)
注:
  1. リスト・セクションに入っている情報は、OPTION パラメーターに *SRCSTMT または *NOSRCSTMT が指定されるかどうかによって異なります。 この情報がどのように変化する かについては、*NOSRCSTMT ソース見出しおよび *SRCSTMT ソース見出しを参照してくだ さい。*SRCSTMT は、デバッグのためにステートメント番号を生成する際にコンパイラーが SEU 順序番号およびソース ID を使用するよう要求できるようにします。 *NOSRCSTMT の場 合は、ステートメント番号はリストの行番号と関連付けられ、数字が順番に割り当てられ ます。
  2. OPTION 欄には、この情報を入手するために OPTION パラメーターにどのような値を 指定すればよいかを示しています。 ブランクの場合には、OUTPUT(*PRINT) を指定するとその情報が常に現れるこ とを意味します。
  3. コード生成エラーとバインド・エラーを含むこれらのセクションは、エラーがあ る場合にだけ現れます。 これらのセクションの生成を抑えるオプションはありません。
  4. OPTION(*XREF) が指定された場合、要約は、EVAL-CORR 操作で処理されるかどうかに関係なく、すべてのサブフィールドに関する情報をリストします。 OPTION(*NOXREF) が指定された場合、要約は、EVAL-CORR 操作で処理されないサブフィールドに関する情報のみリストします。EVAL-CORR 操作がない場合、EVAL-CORR 要約セクションは印刷されません。