ロケールの処理

ロケールは、特定の文化圏固有のフォーマット設定情報を識別します。 この情報は、特定の文化圏について、有効な英字、照合順序、数字形式と通貨数量、 および日付と時刻の形式を記述します。

ロケール情報は、プログラムの実行時の特定の局面を制御するロケール・カテゴリーにグループ分けされます。 これらのロケール・カテゴリーは、次のものです。

ロケール・カテゴリー名
影響される動作
LC_CTYPE
大文字、小文字、スペース、数字、句読点といった文字タイプを定義します。 ロケール・ベースの数字編集、日付、および時刻項目のほか、組み込み関数の動作に影響します。
LC_COLLATE
照合順序を定義します。
LC_TIME
使用されるカレンダー、時間帯、および曜日といった日付と時刻の規則を定義します。 ロケールに基づく形式をもつ日付と時刻のデータ項目の動作、 および日付と時刻の項目を戻す組み込み関数の動作に影響します。
LC_NUMERIC
数字形式を定義します。
LC_MONETARY
通貨名、記号、句読点、その他の詳細を定義します。 ロケールに基づく数字編集項目に影響します。
LC_MESSAGES
通知メッセージと診断メッセージ、および対話式応答の形式を定義します。
LC_TOD
時間帯の差、時間帯名、および夏時間の始まりと終わり (iSeries 固有) を定義します。 また、ロケールに基づく時刻データ項目、時刻項目を戻す組み込み関数、およびロケールに基づいて時刻をフォーマット設定する組み込み関数の動作にも影響します。
LC_ALL
このリストで以前に定義されたものすべてを含む、すべてのロケール・カテゴリー。 このカテゴリーには、ILE COBOL で使用しないカテゴリーや文化圏固有のエレメントも含まれます。

ロケール・カテゴリー LC_MESSAGES、LC_COLLATE、および LC_NUMERIC を ILE COBOL が直接使用することはありません。 しかし、これらのカテゴリーを、アプリケーションが使用できるように、SET で設定して照会することができます。