分散ファイルを使用すると、単一データベースとしての外観および機能性を保ったまま、1 つのデータベース・ファイルを複数の i5/OS システム上に分散させることができます。 データベースの要求を複数のシステムに分割することで、大型照会プログラムのパフォーマンスを向上させることができます。 分散ファイルの働きは、DATABASE ファイルとほとんど変わりません。 しかし、ファイルは複数システム全体に分散されるため、到着順や相対番号は信頼できず、 かつリモート・システムにアクセスするたびに、データ・リンクがシステム間でデータをやり取りするのに余計な時間が必要になります。
分散ファイルは、物理ファイルの作成 (CRTPF) コマンドを使用して、 他のデータベース・ファイルと同じように作成されます。 このコマンドには、以下のように、分散ファイルに関連する新しいパラメーターが 2 つあります。
最初のパラメーターが持つ値は、通常のファイルに対しては *NONE、分散ファイルに対してはノード・グループの名前です。 ノード・グループとは、ファイルのレコードが入っているリレーショナル・データベースの名前を指定する、 新しいシステム・オブジェクト・タイプ (タイプ *NODGRP) です。 ノード・グループは、ノード・グループ作成 (CRTNODGRP) コマンドを使用して作成します。
分散ファイルのレコードは、区分化キーに基づいて、さまざまなリレーショナル・データベース間で分割されます。 区分化キーは、分散ファイルのフィールド (もしくはフィールドのセット) で、 この分散ファイルの値によって各レコードが保管されるリレーショナル・データベースを判別します。
既存の物理ファイルは、物理ファイル変更 (CHGPF) コマンドを用いて分散ファイルに変更することができます。 CRTPF コマンドに追加された 2 つの新しいパラメーターである、 ノード・グループおよび区分化キーも CHGPF コマンドに追加されました。
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