ILE COBOL 解説書

テーブル処理の概念

テーブルとは、一連の項目の集合の中で、各項目が他の項目と同じデータ記述を持つ論理的に連続する一連の項目です。 COBOL には、1 つのテーブルの全体または一部をエンティティーとして参照するようなデータ参照の使用法が備わっています。

COBOL では、テーブルはデータ記述の中で OCCURS 文節とともに定義されます。 OCCURS 文節は、指定された項目が示された回数だけ繰り返されることを指定します。 そのように指定された項目は、テーブル・エレメントと見なされ、その名前および記述は、 その項目が出現するたびに適用されます。 オカレンスには固有のデータ名が与えられないので、特定のオカレンスへの参照は、エレメント内の希望する項目のオカレンス番号とともに、テーブル・エレメントのデータ名を指定することによってのみ可能です。

オカレンス番号は添え字とも呼ばれ、各テーブル・エレメントにオカレンス番号を与える方法は、添え字付けと呼ばれます。 添え字付けは、後の節で説明します。

OCCURS 文節を含んだデータ項目のデータ名は、OCCURS 文節のサブジェクトと呼ばれます。 OCCURS 文節のサブジェクト (またはその下にある任意のデータ項目) が参照される場合、次のような場合を除いて、そのサブジェクトに添え字が付いているか、指標が付けられていなければなりません。

OCCURS 文節のサブジェクトに添え字または指標を付けると、それはテーブル内の 1 つのオカレンスを表します。 付けない場合、そのサブジェクトはテーブル全体を表します。

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用途が POINTER または PROCEDURE-POINTER である項目は、OCCURS 文節を含むことも、または OCCURS 文節を使って宣言された項目に従属することもあります。

ポインターまたはプロシージャー・ポインター・テーブル項目を含むテーブルは ポインターの位置合わせで定義されているとおりのポインター位置合わせに従います。 必要な場合には、コンパイラーが FILLER 項目を加えてテーブルの第 1 エレメントのポインターを位置合わせし、また同エレメントの最後には FILLER を加えて次のポインターを位置合わせします。 これは、テーブル中のすべてのポインターが位置合わせされるまで続きます。

ブール、外部浮動小数点または内部浮動小数点、日付、時刻、またはタイム・スタンプの項目は、OCCURS 文節を含んでいることもあり、 また、OCCURS 文節を使って宣言された項目に従属することもあります。

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