モジュール識別情報とは、モジュール・オブジェクトとともに記憶できる 3 種類のデータのことです。 このデータにより、モジュール・オブジェクトはデバッグするか、再作成せずに変更するか、 あるいは中間言語最適化プログラムで最適化することができます。 モジュール・オブジェクトが作成されているなら、このデータは除去することしかできません。 データが除去されると、そのデータに代わるモジュール・オブジェクトを再作成しなければなりません。 データには、次の 3 つのタイプがあります。
すべての識別情報を除去すると、モジュール・オブジェクトはその最小サイズに圧縮されます。 すべての識別情報を除去すると、モジュール・オブジェクトを再作成しない限り、 どんな方法でもモジュール・オブジェクトを変更することはできません。
モジュール・オブジェクトからあるタイプのデータを除去したり、すべてのタイプのデータを除去したり、 またはいずれも除去しないようにしたりするには、モジュール処理 (WRKMOD) コマンドを使用します。 コマンド行に WRKMOD と入力すると、「モジュールの処理」画面が表示されます。 オプション 5 (表示) を選択し、変更の必要がある属性値を表示します。 「モジュール情報の表示」画面は、図 26 に示されています。
まず、作成データ・パラメーターの値を調べてください。 値が *YES の場合、作成データが存在し、除去可能です。 値が *NO の場合、除去するための作成データはありません。 モジュール・オブジェクトは、作成データを再作成してマシン・インストラクション・テンプレートを組み込むのでない限り、 再変換することはできません。
次に、次ページ・キーを押すと、モジュール・オブジェクトの情報がさらに表示されます。 デバッグ・データ・ パラメーターの値を調べてください。 値が *YES の場合、デバッグ・データが存在し、モジュール・オブジェクトはデバッグできます。 値が *NO の場合、デバッグ・データは存在せず、 モジュール・オブジェクトは、デバッグ・データを再作成してデバッグ・データを組み込むのでない限り、デバッグすることはできません。 識別情報を変更するモジュール・オブジェクトについて、 オプション 2 (変更) を選択してください。 CHGMOD コマンド・プロンプトが表示されます。 識別情報除去 プロンプトに指定されている値を上書き入力してください。
モジュールの強制再作成 パラメーターを使用すると、 モジュール・オブジェクトの再作成を可能にすることができます。 最適化レベルが変更された場合、作成データが除去されていない限り、 モジュール・オブジェクトは常に再作成されます。 デバッグ・データを除去し、最適化レベルは変更せずにプログラム・オブジェクトを再変換する場合には、 モジュールの強制再作成 パラメーター値を *YES に変更しなければなりません。
変更する追加モジュール・オブジェクトのプロセスを繰り返します。 同じプログラム・オブジェクト内で変更するモジュール・オブジェクトが 1 つであっても複数であっても、 システムがそれらのモジュール・オブジェクトを検出すると、 すべてのインポートが解決されるので、プログラム作成時間は同じです。
プログラム・オブジェクト内でモジュール・オブジェクトの最適化レベルの変更を終了したら、CRTPGM コマンドを使用してプログラム・オブジェクトを再作成するか、 または UPDPGM コマンドを使用して、新しいモジュール・オブジェクトによって既存のプログラム・オブジェクトを更新してください。
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