ILE COBOL 解説書

+----------------------------------IBM 拡張----------------------------------+

形式 5 - データ域

このステートメントは、FOR 句で指定されているデータ域にデータを転送するために使用されます。

DISPLAY ステートメント - 形式 5 - データ域
 
            .----------------.
            V                |
>>-DISPLAY----+-ID-1-------+-+--UPON--簡略名-------------------->
              '-リテラル-1-'
 
>--FOR-+-ID-2-------+--+---------------------------------+------>
       '-リテラル-2-'  '-+----+--LIBRARY--+-ID-3-------+-'
                         '-IN-'           '-リテラル-3-'
 
>--+----------------+--+-----------+---------------------------->
   '-AT--+-ID-4---+-'  '-WITH LOCK-'
         '-整数-1-'
 
>--+-----------------------------------------+------------------>
   '-+----+--EXCEPTION--命令ステートメント-1-'
     '-ON-'
 
>--+----------------------------------------------+------------->
   '-NOT--+----+--EXCEPTION--命令ステートメント-2-'
          '-ON-'
 
>--+-------------+---------------------------------------------><
   '-END-DISPLAY-'
 
 

この形式が適用できるのは、SPECIAL-NAMES 段落の中で簡略名が環境名 DATA-AREA と関連付けられている場合だけです。

DISPLAY ステートメントのリテラル・オペランド、または DISPLAY ステートメントの ID オペランドの内容は、CORRESPONDING 句がなく、しかも右側にスペースが埋めこまれていないグループ転送の場合の MOVE ステートメントの規則に従ってデータ域に書き込まれます。

ID-1/リテラル-1
ID-1 とリテラル-1 の変換および表示規則については 形式 1 - データの転送に説明があります。

ID-1 は、日時データ項目が可能です。

UPON

SPECIAL-NAMES 段落中の簡略名は、環境名 DATA-AREA と関連付けられていなくてはなりません。

UPON 句を省略した場合には、DISPLAY ステートメントは REQUESTOR へ出力を送り出します。

FOR 句

情報を書き込むための、オペレーティング・システムのデータ域を識別します。 指定されたデータ域の位置が実行時に確認できないか、またはアクセスできない場合、ON EXCEPTION 条件が存在します。

ID-2
英数字データ項目でなければなりません。 ID-2 の内容は、有効なオペレーティング・システムのデータ域名を表していなければなりません。オペレーティング・システムのデータ域名は、最大 10 文字の長さです。 したがって ID-2 の最初の 10 文字が、データ域名を形成するために使用されます。
リテラル-2
非数字で、長さが最大 10 文字でなくてはなりません。

IN LIBRARY 句

データ域を検出するオペレーティング・システムのライブラリーの名前を指定するために使用されます。特殊値 *LIBL (ジョブのライブラリー・リストを使用する検索) または *CURLIB (現行ライブラリーを検索) を指定できます。 LIBRARY 句を省略すると、ジョブのライブラリー・リストを使用して、データ域を検索します。

ID-3
英数字データ項目でなければなりません。 オペレーティング・システムのライブラリー名の長さは最大 10 文字であるため、ID-3 の最初の 10 文字だけを使用してライブラリー名が形成されます。
リテラル-3
非数字で、長さが最大 10 文字でなくてはなりません。

ID-2、ID-3、リテラル-1、およびリテラル-2 は、*MONOPRC コンパイラー・オプションによって影響を受けません。これらには、オペレーティング・システムの引用符付き名を入れることができます (詳細については、Web サイト http://www.ibm.com/eserver/iseries/infocenter にある、iSeries Information Center の「プログラミング」カテゴリーの中の『CL および API』のセクション の『名前の指定の規則』を参照してください)。

AT 句

AT 句は、テキストを書き込むデータ域中の開始位置を示します。

AT 句が指定されていない場合、開始位置 1 が想定されます。

ID-4、整数-1
ID-4 および整数-1 は正の整数で、その値は 1 から最大データ域サイズ (2000) の範囲になくてはなりません。

WITH LOCK 句

FOR 句中の指定されたデータ域にデータが転送される前に、ロックを獲得しなければなりません。 ロックが得られない場合には、データは転送されず、ON EXCEPTION 条件が存在します。

データの転送後もロックをデータ域に保存するためには、この句を指定してください。 このステートメント以前にデータ域にロックが存在し、ステートメントに WITH LOCK 句が含まれていない場合、そのロックは解放されます。

(NOT) ON EXCEPTION

データ域にアクセスしている間にエラーが発生すると、ON EXCEPTION 句で指定された任意の命令ステートメントが処理されます。 ON EXCEPTION 句がない場合は、実行時メッセージが発行されます。 データ域が正常にアクセスされると、NOT ON EXCEPTION 句で指定された任意の命令ステートメントが処理されます。

END-DISPLAY 句

END-DISPLAY 明示範囲終了符号は、DISPLAY ステートメントの有効範囲を区切るのに役立ちます。 END-DISPLAY を使うと、条件 DISPLAY ステートメントを別の条件ステートメント内でネストさせることができます。 また、END-DISPLAY は命令 DISPLAY ステートメントでも使用できます。 詳細は 範囲区切りステートメントを参照してください。

+------------------------------End of IBM 拡張-------------------------------+


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