データ記述仕様を使用してトランザクション・ファイルを定義する
データ記述仕様 (DDS) は、外部記述 TRANSACTION ファイルの記述に使用します。
フィールド記述 (フィールド名や属性など) のほかに、ディスプレイ装置ファイルのデータ記述仕様 (DDS) は、以下のことを行います。
- レコードをディスプレイ装置に配置するためのフォーマット設定を行うために、
各フィールドおよび固定情報について、行番号や位置番号の項目を指定する。
- 下線付きおよび強調表示フィールド、反転表示、または明滅カーソルなどのアテンション機能を指定する。
- ディスプレイ装置に入力されたデータの妥当性検査を指定する。
- 新しいデータを表示する場合に、フィールドの消去、オーバーレイ、
または保存をいつ行うかなどの、ディスプレイ装置管理機能を制御する。
- タイプ CA または CF として指定されているファンクション・キーに、標識 01〜09 を関連付ける。
ファンクション・キーが CF と指定されている場合、変更データ・レコードと応答標識の両方がプログラムに戻されます。
ファンクション・キーが CA と指定されている場合、応答標識はプログラムに戻されますが、
通常、データ・レコードには、入力専用フィールドのデフォルト値および非表示入出力フィールドの様式に書き込まれる値は入れられます。
CF および CA ファンクション・キーの詳細については、
Web サイト http://www.ibm.com/eserver/iseries/infocenter にある iSeries Information Center の
「データベースおよびファイル・システム」カテゴリーを参照してください。
- フィールドの値をどのように表示するかを指定するために、
編集コード (EDTCDE キーワード) または編集ワード (EDTWRD キーワード) をフィールドに割り当てる。
- サブファイルを指定する。
表示形式データは、ディスプレイ装置を定義または記述します。
ディスプレイ装置のレコード様式には、以下の 3 つのタイプのフィールドが含まれています。
- 入力フィールド: 入力フィールドは、プログラムがレコードを読み込むときに、装置からプログラムに渡されます。
入力フィールドはデフォルト値で初期設定することができます。
デフォルト値が変更されていない場合、そのデフォルト値がプログラムに渡されます。
初期設定されていない入力フィールドはブランクとして表示され、ワークステーションのユーザーはそこにデータを入力できます。
- 出力フィールド: 出力フィールドは、プログラムがディスプレイ装置にレコードを書き込むときに、プログラムから装置に渡されます。
出力フィールドは、プログラムまたは装置ファイル中のレコード様式で指定できます。
- 入出力フィールド: 入出力フィールドは、入力フィールドにも変更可能な出力フィールドです。
入出力フィールドは、プログラムがディスプレイ装置にレコードを書き込むときにはプログラムから 渡され、
プログラムがディスプレイ装置からレコードを読み込むときにはプログラムへと 渡されます。
出力 / 入力フィールドは、ユーザーがプログラムから表示装置に書き出される
データを変更または更新する時に使用されます。
データ通信ファイルの詳細については、「ICF Programming」を参照してください。 外部定義ディスプレイ・ファイルおよび有効なデータ記述仕様 (DDS) キーワードの詳細については、
Web サイト http://www.ibm.com/eserver/iseries/infocenter にある iSeries Information Center の
「データベースおよびファイル・システム」カテゴリーを参照してください。
図 130 に、ディスプレイ装置ファイルの DDS の例を示します。
図 130. ディスプレイ装置ファイルのデータ記述仕様の例
....+....1....+....2....+....3....+....4....+....5....+....6....+....7....+....8
A* CUSTOMER MASTER INQUIRY FILE ** CUSMINQ
A*
A REF(CUSMSTP) 1
A R CUSPMT TEXT('CUSTOMER PROMPT')
A CA01(15 'END OF PROGRAM') 2
A 1 3'CUSTOMER MASTER INQUIRY'
A 3 3'CUSTOMER NUMBER'
A CUST R I 3 20
A 99 ERRMSG('CUSTOMER NUMBER NOT FOUND + 3
A PRESS RESET, THEN ENTER A VALID NU+
A MBER' 99)
A 5 3'USE CF1 TO END PROGRAM, USE ENTE+
A R TO RETURN TO PROMPT SCREEN'
A R CUSFLDS TEXT('CUSTOMER DISPLAY')
A CA01(15 'END OF PROGRAM')
A OVERLAY 4
A 8 3'NAME'
A NAME R 8 11
A 9 3'ADDRESS'
A ADDR R 9 11
A 10 3'CITY' 5
A CITY R 10 11
A 6 11 3'STATE'
A STATE R 11 11
A 11 21'ZIP CODE'
A ZIP R 11 31
A 12 3'A/R BALANCE'
A ARBAL R 12 17
このディスプレイ装置ファイルには、CUSPMT と CUSFLDS という 2 つのレコード様式が含まれています。
- 1
- このファイル中のフィールドの属性は、CUSMSTP フィールド参照ファイルで定義されています。
たとえば、ARBAL というフィールドの CUSMSTP では EDTCDE(J) が定義されています。
- 2
- F1 キーは標識 15 と関連付けられており、ユーザーがプログラムを終了するためのものです。
- 3
- ERRMSG キーワードは、このレコード様式を使用しているプログラム中で標識 99 がオンに設定された場合に表示されるエラー・メッセージを指定します。
- 4
- レコード様式 CUSFLDS に対して OVERLAY キーワードが使用されています。
これは、CUSFLDS レコードがディスプレイ装置に書き込まれたときに、
ディスプレイ装置上の CUSPMT レコードが消去されないようにするためです。
- 5
- 'NAME'、'ADDRESS'、および 'CITY' などの定数が、プログラムによって書き込まれるフィールドに記述されます。
- 6
- 行と位置の項目によって、フィールドや定数がディスプレイ装置上のどこに書き込まれるかが識別されます。
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