ILE COBOL 解説書

ファイル・データ

ファイル・データ

ファイルとは、入出力装置上に存在するデータ ・レコードの集合のことです。 (ファイル・セクションを参照。) ファイルは、物理レコード・グループと見なすことも、論理レコード・グループと見なすこともできます。

物理レコードとは、記憶装置へ (または記憶装置から) 移さ れる際に 1 つのエンティティーとして取り扱われるデータの単位です。 物理レコードの大きさは、それが収容される特定の入出力装置によって決まります。 この大きさは、ファイルに含まれる論理情報の大きさや内容とは必ずしも直接的な関係はありません。

論理レコードとは、データの細分化部分が互い に論理的な関係をもっているデータの単位です。 論理レコードそのものが物理レコードである (つまり、データの 1 つの物理単位に完全に含まれる) ことも、複数の論理レコードが 1 つの物理レコードに含まれることも、 または 1 つの論理レコードが複数の物理レコードに分かれて入っていることもあります。

ファイル記述記入項目は、データの物理的な側 面 (たとえば、物理レコードと論理レコードの大きさの関係、論理レコードの大きさ と名前など) を指定します。

レコード記述記入項目は、ファイル内の論理レコードを記述します。 たとえば、論理レコードの各フィールド内にあるデータのカテゴリーや形 式、データが割り当てられる種々の値を記述します。

物理レコードと論理レコードの間の関係が確立された後では、ユーザーは論理レコードだけを使用できます。 したがって、本書では特に「物理レコード」という用語を使用しない限り、「レコード」という用語は論理レコードを指します。


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