IBM Agent Controller を使用したアプリケーションの公開、実行、およびデバッグ

この製品は、Agent Controller との対話を通じて、サポートされているリモート・サーバー上で Java および WebSphere Application Server (WAS) アプリケーションの公開、テスト、プロファイル作成およびデバッグを行います。

サーバー構成の作成

アプリケーションを公開または実行する前に、まずサーバーを構成する必要があります。
  1. WAS サーバーでサーバー・インスタンスを作成します。たとえば、WAS Express Edition バージョン 5.0 を使用している場合は、次のようにします。
    1. iSeries サーバーにログオンします。
    2. コマンド行から次のように入力します。
      qsh
      cd /QIBM/ProdData/WebASE/ASE5/bin
      crtwasinst -instance myinstancename -portblock 43210
      myinstancename は、WAS インスタンスに付ける名前です。 上記のコマンドは WAS インスタンスにポート番号を割り当てることに注意してください。この番号を控えておいてください。
  2. ワークベンチを開きます (まだ開いていない場合)。
  3. 「ウィンドウ」 > 「パースペクティブを開く」 > 「サーバー」をクリックして、「サーバー」パースペクティブに切り替えます。
  4. 「サーバー構成」ビュー内にカーソルを置いて右クリックし、「新規」 > 「サーバーおよびサーバー構成」を選択します。
  5. WAS サーバー・インスタンスの名前を「サーバー名」フィールドに入力します。
  6. 「サーバー型」エリアで、WebSphere バージョン 5.0、5.1、または 6.0 を展開し、正しいサーバー (「Express サーバー」など) を選択します。「次へ」をクリックします。
  7. 「新規サーバーおよびサーバー構成」ウィンドウで、iSeries サーバーのサーバー名または IP アドレスを「サーバー」フィールドに入力します。
  8. WebSphere ディレクトリー情報が、Remote Access Controller を通じて iSeries サーバーから取得されます。
  9. crtwasinst コマンドを使用して作成した WAS インスタンス名 (ステップ 2) を入力します。「次へ」をクリックします。
  10. ftp (またはコピー転送メカニズム) を選択し、「次へ」をクリックします。
  11. ftp を選択した場合は、リモート・ターゲット・ディレクトリーを入力します。たとえば、WAS Express バージョン 5.0 の場合は、次のように入力します。/QIBM/UserData/WebASE/ASE5/myinstancename WAS の標準バージョン 5.0 の場合は、次のように入力します。/QIBM/UserData/WebASE/BASE/myinstancename
  12. ftp ユーザー名およびパスワードを入力します。「次へ」をクリックします。
  13. 「連続ポート番号」ラジオ・ボタンを選択します。
  14. ポート・ブロック番号を入力します。ここでは 43210 という番号を使用しました。
  15. 「完了」をクリックします。
注: リモート・サーバー構成が機能するためには、WebSphere Application Server (WAS) のローカル・コピーとリモート・コピーが一致していなければなりません。つまり、使用する WAS テスト環境のバージョンが、iSeries サーバー上の WAS の実際のバージョンと一致していなければなりません。ファイルをリモートの Express サーバーに公開しようとすると、ファイルが間違って /qibm/userdata/webase/ase5/toshwasexp/installedApps/DefaultNode に公開されることが分かります。正しい場所は /qibm/userdata/webase/ase5/toshwasexp/installedApps/HOSTNAME_myinstancename です。
ファイルが正しい場所に公開されたことを確認するには、次のようにします。
  1. 共用名 root を定義したものとして、ネットワーク・ドライブ名を iSeries IFS ルート・ディレクトリーにマップします。その他の場合は、「root」を自分で定義した名前に置き換えます。
  2. ワークベンチ・メニューから「ファイル」 > 「インポート」 > 「サーバー構成」を選択します。すると、構成が一時サーバー構成 (たとえば、toshtemp など) にインポートされます。ネットワーク・ドライブを使用して、サーバー構成の正確な場所を示すパス名 (たとえば、x:\QIBM\UserData\WebASE5\myinstancename\config など) を指定します。 新しい構成が「サーバー」パースペクティブの「ナビゲーター」ビューに表示されます。 この場合は、toshtemp.wsc と表示されます。
  3. 「サーバー」パースペクティブで「サーバー構成」ビューに切り替え、サーバー・インスタンス (たとえば、toshwasexp5 など) を右クリックします。ポップアップ・メニューで、「構成の切り替え」を選択し、前のステップで作成した一時サーバー構成 (たとえば、toshtemp.wsc など) を選択します。

リモート・サーバーへのファイルの公開

ワークベンチの「サーバー」パースペクティブから、リモート・サーバーに対して公開アクションを実行することができます。リモート・サーバー構成を右クリックし、「公開」を選択します。すると、プロジェクト内のすべての Web アプリケーションだけでなく、新しいサーバー構成が公開されます。
重要: 最初の公開には多少時間がかかります。2 回目からはずっと速くなります。

アプリケーションの実行

Agent Controller を使用して、さまざまな Web および Java アプリケーションを実行できます。アプリケーションを実行するには、次のようにします。
  1. 「ナビゲーター」ビューで、実行する項目 (EAR、WAR、.jsp ファイルなど) を選択します。
  2. 選択した項目を右クリックし、「実行」を選択します。するとアプリケーションが公開され、実行されます。
以上により、単体テスト・コントローラーおよびサーバー構成が公開され、Agent Controller サーバーが開始され、アプリケーションを表示するブラウザー・ウィンドウが開きます。

アプリケーションのデバッグとプロファイル作成

Agent Controller を使用して、さまざまな Web および Java アプリケーションのデバッグとプロファイル作成を行うことができます。アプリケーションのプロファイルを作成するには、プロファイルを作成する項目を右クリックし、「サーバーでプロファイル作成」を選択します。アプリケーションをデバッグするには、まずリモート・エージェント・サーバーがデバッグ・モードであることを確認する必要があります。そうなっていない場合は、サーバーを停止して開始し、Java 仮想マシンが必要なデバッグ・オプションで開始されるようにしてください。さらに、デバッグを行う前にいくつかのプリファレンスを変更する必要があります。
  1. ワークベンチ・メニュー・バーから、「ウィンドウ」 > 「プリファレンス」をクリックします。
  2. 「Java」を展開し、「デバッグ」をクリックします。
  3. 「デバッガー・タイムアウト」フィールドの値を 60000 に変更します。
  4. 「OK」をクリックします。
  5. ここで、ファイルをデバッグするため、「ナビゲーター」ビューに切り替えて、デバッグするファイルを右クリックし、「サーバーでデバッグ」を選択します。