CVTRPGSRC コマンド

RPG III または RPG/400 ソースを新しい RPG IV 形式に変換するには 、CVTRPGSRC コマンドを使って変換援助プログラムを開始します。 表 49 は、 このコマンドのパラメーターをその機能に基づいて示したものです。

表 49. 機能別にまとめた CVTRPGSRC のパラメーターとそのデフォルト値
プログラム識別
FROMFILE 変換する RPG ソースのライブラリーとファイル名を指定します。
FROMMBR 変換するソース・メンバーを指定します。
TOFILE(*LIBL/QRPGLESRC) 変換後の出力のライブラリーとファイル名を指定します。
TOMBR(*FROMMBR) 変換後のソースのファイル・メンバー名を指定します。
変換処理
TOMBR *NONE を指定すると、ファイル・メンバーは保管されません。
EXPCPY(*NO) /COPY ステートメントが変換後の出力に組み込まれるかどうかを決めます。
INSRTPL(*NO) 仕様書テンプレートを変換後の出力に組み込むかどうかを示します。
変換フィードバック
CVTRPT(*YES) 変換報告書を作成するかどうかを決めます。
SECLVL(*NO) 第 2 レベル・メッセージ・テキストを組み込むかどうかを決めます。
LOGFILE(*LIBL/QRNCVTLG) 監査報告書用のログ・ファイルを指定します。
LOGMBR(*FIRST) 監査報告書に使用するログ・ファイルのメンバーを指定します。

CVTRPGSRC コマンドの構文を次に示します。

ジョブ: B,I  プログラム: B,I  REXX: B,I  EXEC
構文図を読む構文図をスキップする>>-CVTRPGSRC---------------------------------------------------->
 
                .-*LIBL/----------.
>--FROMFILE--(--+-----------------+----ソース・ファイル名----)-->
                +-*CURLIB/--------+
                '-ライブラリー名/-'
 
               .-ソース・ファイル・メンバー名-.
>--FROMMBR--(--+-*ALL-------------------------+--)-------------->
               '-総称*メンバー名--------------'
 
>--+---------------------------------------------------------------+-->
   |              .-*LIBL/----------.  .-QRPGLESRC----------.      |
   '-TOFILE--(--+-+-----------------+--+-ソース・ファイル名-+-+--)-'
                | +-*CURLIB/--------+                         |
                | '-ライブラリー名/-'                         |
                '-*NONE---------------------------------------'
 
                                                     (1)
>--+-----------------------------------------------+------------>
   |           .-*FROMMBR---------------------.    |
   '-TOMBR--(--+-ソース・ファイル・メンバー名-+--)-'
 
>--+------------------------+--+------------------------+------->
   |            .-*NO--.    |  |            .-*YES-.    |
   '-EXPCPY--(--+-*YES-+--)-'  '-CVTRPT--(--+-*NO--+--)-'
 
>--+------------------------+--+-------------------------+------>
   |            .-*NO--.    |  |             .-*NO--.    |
   '-SECLVL--(--+-*YES-+--)-'  '-INSRTPL--(--+-*YES-+--)-'
 
>--+--------------------------------------------------------------+-->
   |               .-*LIBL/----------.  .-QRNCVTLG---------.      |
   '-LOGFILE--(--+-+-----------------+--+-ログ・ファイル名-+-+--)-'
                 | +-*CURLIB/--------+                       |
                 | '-ライブラリー名/-'                       |
                 '-*NONE-------------------------------------'
 
>--+----------------------------------------------+------------><
   |            .-*FIRST---------------------.    |
   '-LOGMBR--(--+-*LAST----------------------+--)-'
                '-ログ・ファイル・メンバー名-'
 
注:
  1. この点より前のパラメーターは、すべて定位置形式によって指定することができます。

 

パラメーターとその使用できる値は、構文図の後に続きます。 プロンプトの必要がある場合には、CVTRPGSRC を入力して F4 キーを押 してください。 CVTRPGSRC 画面が表示され、パラメーターがリストされ、デフォルト値が提供され ます。 表示上のパラメーターの説明については、そのパラメーターにカーソルを置い て F1 キーを押してください。任意のパラメーターで F1 キーを押してから F2 キーを押すことによって、す べてのパラメーターの全般ヘルプが使用可能です。

FROMFILE
変換される RPG III または RPG ソース・コードを含むソース・ファイル の名前、そのおよびソース・ファイルが保管されるライブラリーを指定します。これは必須パラメーターであり、デフォルトのファイル名はありません。
ソース・ファイル名
変換するソース・メンバー (複数の場合もある) が入っているソース・ファイルの 名前を入力します。
*LIBL
システムは、ライブラリー・リストを検索して、ソース・ファイルが保管され ているライブラリーを見付けます。
*CURLIB
ソース・ファイルを検索するために現行ライブラリー・リストが使用されます。 現行ライブラリーを指定していない場合には、ライブラリー QGPL が使用されま す。
ライブラリー名
ソース・ファイルが保管されているライブラリーの名前を入力します。
FROMMBR
変換するメンバー (複数の場合もある) の名前を指定します。 これは必須パラメーターであり、デフォルトのメンバー名はありません。

変換するソース・メンバーの有効なソース・メンバー・タイプは、RPG、RPT、 RPG38、RPT38、SQLRPG、およびブランクです。RPG ソース変換コマンドは、ソース・メンバー・タイプ RPG36、RPT36、およびその他 の非 RPG ソース・メンバー・タイプ (例えば、CLP や TXT) をサポートしません。

ソース・ファイル・メンバー名
変換するソース・メンバーの名前を入力します。
*ALL
このコマンドは、指定されたソース・ファイル中のすべてのメンバーを変換し ます。
総称*メンバー名
名前に同じ接頭部をもつメンバーの総称名に続けて '*' (アスタリスク) を入力します。 このコマンドは、指定されたソース・ファイル中の総称名をもつすべてのメンバー を変換します。 例えば、FROMMBR(PR*) を指定すると、'PR' で始まる名前をもつすべてのメ ンバーが変換されます。

(総称名の詳細については、CL プログラマーの手引きを参照してください。)

TOFILE
変換後のソース・メンバーを入れるソース・ファイルの名前および 変換後のソース・ファイルを保管するライブラリーを指定します。 変換後のソース・ファイルは存在していなければならず、 レコード長は 112 桁 (順序番号と日付の 12 桁、コードの 80 桁、 およびコメントの 20 桁) でなければなりません。
QRPGLESRC
デフォルトのソース・ファイル QRPGLESRC には、変換後のソース・メンバー (複数の場 合もある) が入ります。
*NONE
変換後のメンバーは生成されません。 TOMBR パラメーター値は無視されます。CVTRPT(*YES) も指定しなければなりません。指定しないと、変換はただちに終 了します。

この機能によって、変換後のソース・メンバーを作成しないで、起こる可能性の ある問題を見つけることができます。

ソース・ファイル名
変換後のソース・メンバー (複数の場合もある) が入れる変換後の ソース・ファイルの名前を入力します。

TOFILE ライブラリー名が FROMFILE ライブラリーと同じである場合には、 TOFILE ソース・ファイル名は FROMFILE ファイル名と異なるものでなければなりま せん。

*LIBL
システムは、ライブラリー・リストを検索して、変換後のソース・ファイルを 保管するライブラリーを見付けます。
*CURLIB
変換後のソース・ファイルを検索するために現行ライブラリー・リストが使用 されます。 現行ライブラリーを指定していない場合には、ライブラリー QGPL が使用されま す。
ライブラリー名
変換後のソース・ファイルを保管するライブラリーの名前を入力します。
TOMBR
変換後のソース・ファイル中の変換後のソース・メンバー (複数の場合もある) の 名前を指定します。 FROMMBR パラメーターに指定された値が *ALL または総称* の場合には、TOMBR は *FROMMBR と等しくなければなりま せん。
*FROMMBR
FROMMBR パラメーターに指定されたメンバー名は、変換後のソース・メンバー名 として使用されます。 FROMMBR(*ALL) を指定した場合には、FROMFILE 中のすべてのソース・メンバーが変換されます。 変換後のソース・メンバーは、元のソース・メンバーの名前と同じ名前をもちます。 FROMMBR パラメーターに総称名を指定した場合には、その名前に同じ接頭部を もつ指定されたすべてのソース・メンバーが変換されます。 変換後のソース・メンバーは、元の総称ソース・メンバーの名前と同じ名前をもちます。
ソース・ファイル・メンバー名
変換後のソース・メンバーの名前を入力します。 メンバーが存在していない場合には、これが作成されます。
EXPCPY
/COPY メンバー (複数の場合もある) を変換後のソース・メンバーに展開する かどうかをします。 EXPCPY(*YES) を指定する必要があるのは、/COPY メンバーに関係する変換の問 題がある場合だけです。
注:
メンバーのタイプが RPT または RPT38 の場合には、 報告書簡易作成プログラムは常に /COPY メンバーを展開するために、 EXPCPY(*YES) または EXPCPY(*NO) は影響しません。
*NO
/COPY ファイル・メンバー (複数の場合もある) を変換後のソース・メンバー に展開しません。
*YES
/COPY ファイル・メンバー (複数の場合もある) を変換後のソース・メンバー に展開します。
CVTRPT
変換報告書を印刷するかどうかを指定します。
*YES
変換報告書が印刷されます。
*NO
変換報告書は印刷されません。
SECLVL
変換報告書のメッセージ要約セクションに第 2 レベル・テキストを印刷す るかどうかを指定します。
*NO
第 2 レベル・テキストは変換報告書に印刷されません。
*YES
第 2 レベル・テキストは変換報告書に印刷されます。
INSRTPL
ILE RPG 仕様書テンプレート (H-、F-、D-、I-、C-、O- 仕様書テンプレート) を 変換後のソース・メンバーに挿入するかどうかを指定します。デフォルト値は *NO です。
*NO
仕様書テンプレートを変換後のソース・メンバーに挿入しません。
*YES
仕様書テンプレートを変換後のソース・メンバーに挿入します。各仕様書テンプレートは、該当する仕様書セクションの始めに挿入されます。
LOGFILE
変換情報を追跡するために使用されるログ・ファイルの名前を指定します。 *NONE が指定されない限り、ログ・ファイルが存在していなければなりません。 ファイルは既に存在していなければならず、これは物理データ・ファイルで なければなりません。 CPYF コマンドに QRPGLE ライブラリーの QARNCVTLG ファイルの 「From オブジェクト」、およびユーザーのライブラリーの QRNCVTLG ファイルの 「New オブジェクト」を指定してログ・ファイルを作成します。
QRNCVTLG
デフォルトのログ・ファイル QRNCVTLG は、変換情報を入れるために使用され ます。
*NONE
変換情報はログ・ファイルに書き出されません。
ログ・ファイル名
変換情報を追跡するために使用されるログ・ファイルの名前を入力します 。
*LIBL
システムは、ライブラリー・リストを検索して、ログ・ファイルが保管され ているライブラリーを見付けます。
ライブラリー名
ログ・ファイルが保管されているライブラリーの名前を入力します。
LOGMBR
変換情報を追跡するために使用されるログ・ファイル・メンバーの名前を 指定します。指定されたログ・ファイル・メンバーの既存のデータに新しい情報が追加さ れます。

ログ・ファイルにメンバーが入っていない場合には、ログ・ファイルと同じ 名前をもつメンバーが作成されます。

*FIRST
コマンドは、指定されたログ・ファイルの最初のメンバーを使用します。
*LAST
コマンドは、指定されたログ・ファイルの最後のメンバーを使用します。
ログ・ファイル・メンバー名
変換情報を追跡するために使用されるログ・ファイル・メンバーの名前を 入力します。