リモート・プログラムまたはリモート・ビルドは、コンパイル・コマンド、実行起動構成、リモート・シェル、または外部ツールを使用して様々な方法で実行できます。
コンパイル・コマンドを使用する場合は、リモート・サーバー上で実行したいプログラムにナビゲートして、右クリックし、デフォルト入力に基づいてコンパイル・コマンドを呼び出します。リモート・シェルを起動する場合は、リモート・ディレクトリーにナビゲートして、リモート・サーバー上でビルドを直接実行できます。これらの方法は、リモート・プログラムを時折実行するだけでよいが、外部ツール起動構成を使用できるより管理されたプロジェクト環境で作業を行う必要がある場合に適しています。
以下の文書では、外部ツールを使用してプログラムをリモートで実行する方法について説明しています。この機能は、iSeries 統合ファイル・システム (IFS) に常駐するか、リモートの Window、Linux、UNIX、または AIX サーバーに常駐するプログラムに適用されます。
外部ツールとは、Eclipse の外部で実行するツールを構成し、呼び出せるように設計された標準 Eclipse フレームワークのことです。外部ツール構成を作成すると、ツールバーまたはワークベンチ・メニューのショートカットから迅速かつ簡単に同じアクションを呼び出せるようになります。このようにして、リモート・プロジェクトをビルドするための構成を作成できます。こうした構成が存在すれば、それを 1 回クリックするだけで再度呼び出すことができます。
外部ツール起動構成を作成するには、以下のようにします。
- ワークベンチ・メニューから、「実行」>「外部ツール」>「外部ツール...」をクリックします。
- ダイアログ・ボックスの左側の構成リストから、「リモート・ビルド」を選択します。
- ダイアログ・ボックスの下部で、「新規」をクリックします。
- 「名前」フィールドに、Project Build A のような構成に適した名前を入力します。
- 「接続」フィールドでは、ドロップダウン・リストを使用して、リモート・サーバーに接続するために使用する接続を選択します。
(まだリモート・サーバーへの接続がない場合は、「新規接続」を展開して、ダイアログ・ボックスを完了します。詳しくは 「リモート・サーバーへの接続の構成」を参照してください。)
- 「ビルド起動」フィールドで、このサーバーで実行したいコマンド (例えば javac *.java) を入力します。
このコマンドは、リモート・ビルドを呼び出すときに実行されるコマンドです。
- 「作業ディレクトリー」フィールドで、「ファイル・システムの参照」をクリックします。リモート・サーバー上で実行したいビルドが存在するディレクトリーを参照します。「OK」をクリックします。
以下の例は、ここまでのダイアログ・ボックスの外観です。

- リモート・コードのローカル・パッケージを使用している場合は、「関連したプロジェクトが存在する」にチェック・マークを付けます。管理されたプロジェクト環境で作業している場合は、ローカル・プロジェクトの方が便利です。これは、リモート・サーバーに接続しているときでも、オフラインであるときでも、使用できるリモート・ソース用のローカル・コンテナーが提供されるからです。
- リモート・ビルドの起動の直前に、ソースをエクスポートしたい場合は、「ビルドの実行前にファイルをエクスポート」にチェック・マークを付けます。これにより、リモート・ビルドの実行のたびにソースとリモート・サーバーを同期する作業がスキップされます。プロジェクト内のソースはすべて、ビルドが開始する前にエクスポートされるため、このオプションは関連したローカル・プロジェクトを処理するオプションを補完します。
- 「環境」タブをクリックします。ここで新しい環境変数を入力するか、既存の環境変数を選択して変更できます。この作業の目的に合わせて、「選択」をクリックして、HOST と LOGNAME の 2 つの変数にチェック・マークを付けます。「OK」をクリックします。
- 「共通」タブをクリックして、構成の追加プロパティーを定義します。
- この構成がワークベンチ・インスタンスに対してローカルになるようにするか、またはチームと共用されるようにするかを選択します。
- 構成がお気に入り (ブックマークされたショートカット) として表示されるように、「外部ツール」ツールバー・チェック・ボックスを選択します。
- ダイアログ・ボックスの下部で、「適用」をクリックして、構成を保管します。
構成の作成が完了したので、単一ステップでリモート・リソースに対して実行できるようになります。ここで「外部ツール」ツールバー・ボタン

の横にある下矢印をクリックして、Project Build A

を選択できます。ワークベンチ・メニューから
「実行」>「外部ツール」>「Project Build A」 を選択することもできます。
このアクションは、選択したどのリモート・リソースに対しても構成を実行します。構成を編集するには、もう一度「実行」>「外部ツール」>「外部ツール...」をクリックして、構成を選択します。変更を加え、「適用」をクリックします。また、構成のコピーから作業するために構成を右クリックして、「複製」を選択すると、たとえば、1 つまたは 2 つの異なる環境変数を含む新規構成を保管できます。
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