COBOL の XML パーサー

ILE COBOL は、XML 文書を構文解析し COBOL のデータ構造に変換する ことのできる、イベント・ベースのインターフェースを提供します。 XML パーサーは、文書中の断片 (XML イベントと関連するもの) を検出 し、処理プロシージャーはその断片を元に処理します。 ユーザーは、各 XML イベントを処理するように、独自のプロシージャーをコーディングします。 この操作の全体を通して、制御は、パーサーとユーザーのプロシージャ ーとの間で渡されます。

このパーサーとのやりとりを開始するには XML PARSE ステートメントを使用し、 ステートメント中でユーザーの処理プロシージャーを指定します。 この XML PARSE ステートメントの実行により、 構文解析が開始され、またユーザーの処理プロシージャーをパーサーに対して設定します。 プロシージャーが実行されると、その度に XML パーサーは XML 文書の分析を継続し、 次のイベントを報告し、検出した断片 (新しいエレメントの開始部分など) をユーザーのプロシージャーに戻します。 また、XML PARSE ステートメントで、構文解析の最後に制御を 渡す命令ステートメントを 2 つ指定できます。1 つは通常の終了時のためで、1 つは例外条件が存在するときのためです。

この図は、パーサーとユーザーのプログラムとの間の基本的な制御のやり取りの概要です。

XML 構文解析フロー概要

画像記述開始。この画像は、XML 構文解析フローの概要を示します。 画像記述終了。

通常、構文解析は、XML 文書全体が解析されるまで続きます。

XML パーサーは、XML 文書を構文解析する際、XML 仕様で定義されている整形式の性質の大部分を検査します。 文書が XML の構文に従い、その他にも終了タグが正しく使用されていることや、 属性名が固有名であることなどの規則に従っているなら、その文書は整形式です。

関連作業
XML 文書へのアクセス
XML 文書の構文解析
XML を処理するプロシージャーの記述
XML 文書中のエラーの処理
XML 文書のエンコード方式の理解

関連リファレンス
XML specification」(www.w3c.org/XML/)
XML 順応