継続可能な XML 例外

以下の表は、 XML パーサーが XML データの処理を継続できる場合にパーサーが特殊レジスター XML-CODE で戻す、 XML イベント EXCEPTION に関連した例外コードを示しています。 それは、コードが以下の範囲のいずれかのうちにある場合です。

表は、例外を説明し、また例外発生後にパーサーに継続するように要求 したときにパーサーが取るアクションを説明しています。 これらの説明では、 「XML テキスト」という表現は、構文解析している XML 文書が英数字データ項目であるか、 国別データ項目であるかによって、 それぞれ XML-TEXTXML-NTEXT を意味します。

表 31. 継続可能な XML 例外
コード 説明 継続時のパーサーのアクション
1 パーサーは、エレメント・コンテントの外側の空白を走査中に無効文字 を検出した。 パーサーは、文書の終端に達するか、継続可能でないエラーが発生するまで、 エラーの検出を続けます。 パーサーは、END-OF-DOCUMENT イベントを除き、それ以降の通常のイベントを通知しません。
2 パーサーは、エレメント・コンテント外で処理命令、エレメント、コメント、または文書タイプ宣言の無効な開始部分を検出した。 パーサーは、文書の終端に達するか、継続可能でないエラーが発生するまで、 エラーの検出を続けます。 パーサーは、END-OF-DOCUMENT イベントを除き、それ以降の通常のイベントを通知しません。
3 パーサーは、重複する属性名を検出した。 パーサーは、文書の終端に達するか、継続可能でないエラーが発生するまで、 エラーの検出を続けます。 パーサーは、END-OF-DOCUMENT イベントを除き、それ以降の通常のイベントを通知しません。
4 パーサーは、マークアップ文字の「<」を属性値内で検出した。 パーサーは、文書の終端に達するか、継続可能でないエラーが発生するまで、 エラーの検出を続けます。 パーサーは、END-OF-DOCUMENT イベントを除き、それ以降の通常のイベントを通知しません。
5 エレメントの開始タグと終了タグの名前が一致しなかった。 パーサーは、文書の終端に達するか、継続可能でないエラーが発生するまで、 エラーの検出を続けます。 パーサーは、END-OF-DOCUMENT イベントを除き、それ以降の通常のイベントを通知しません。
6 パーサーは、エレメント・コンテント中に無効文字を検出した。 パーサーは、文書の終端に達するか、継続可能でないエラーが発生するまで、 エラーの検出を続けます。 パーサーは、END-OF-DOCUMENT イベントを除き、それ以降の通常のイベントを通知しません。
7 パーサーは、エレメント・コンテント中にエレメント、コメント、処 理命令、または CDATA セクションの無効な開始部分を検出した。 パーサーは、文書の終端に達するか、継続可能でないエラーが発生するまで、 エラーの検出を続けます。 パーサーは、END-OF-DOCUMENT イベントを除き、それ以降の通常のイベントを通知しません。
8 パーサーは、エレメント・コンテント中で、一致する CDATA 開始文字シーケンス「<![CDATA[」を 持たない CDATA 終了文字シーケンス「]]>」を検出した。 パーサーは、文書の終端に達するか、継続可能でないエラーが発生するまで、 エラーの検出を続けます。 パーサーは、END-OF-DOCUMENT イベントを除き、それ以降の通常のイベントを通知しません。
9 パーサーは、コメント中に無効文字を検出した。 パーサーは、文書の終端に達するか、継続可能でないエラーが発生するまで、 エラーの検出を続けます。 パーサーは、END-OF-DOCUMENT イベントを除き、それ以降の通常のイベントを通知しません。
10 パーサーは、文字シーケンス「--」(ハイフン 2 つ) で、その次に 「>」が続かないものをコメント中に検出した。 パーサーは、文書の終端に達するか、継続可能でないエラーが発生するまで、 エラーの検出を続けます。 パーサーは、END-OF-DOCUMENT イベントを除き、それ以降の通常のイベントを通知しません。
11 パーサーは、処理命令のデータ・セグメント中に無効文字を検出した。 パーサーは、文書の終端に達するか、継続可能でないエラーが発生するまで、 エラーの検出を続けます。 パーサーは、END-OF-DOCUMENT イベントを除き、それ以降の通常のイベントを通知しません。
12 処理命令のターゲット名は「xml」(小文字、大文字、または大文字小文字混合) であった。 パーサーは、文書の終端に達するか、継続可能でないエラーが発生するまで、 エラーの検出を続けます。 パーサーは、END-OF-DOCUMENT イベントを除き、それ以降の通常のイベントを通知しません。
13 パーサーは、16 進の文字参照 (&#xdddd; の形式) 中に無効な桁を検出した。 パーサーは、文書の終端に達するか、継続可能でないエラーが発生するまで、 エラーの検出を続けます。 パーサーは、END-OF-DOCUMENT イベントを除き、それ以降の通常のイベントを通知しません。
14 パーサーは、10 進の文字参照 (&#dddd; の形式) 中に無効な桁を検出した。 パーサーは、文書の終端に達するか、継続可能でないエラーが発生するまで、 エラーの検出を続けます。 パーサーは、END-OF-DOCUMENT イベントを除き、それ以降の通常のイベントを通知しません。
15 XML 宣言のエンコード宣言の値が、小文字または大文字の A から Z で始まらなかった。 パーサーは、文書の終端に達するか、継続可能でないエラーが発生するまで、 エラーの検出を続けます。 パーサーは、END-OF-DOCUMENT イベントを除き、それ以降の通常のイベントを通知しません。
16 文字参照が、有効な XML 文字を参照していなかった。 パーサーは、文書の終端に達するか、継続可能でないエラーが発生するまで、 エラーの検出を続けます。 パーサーは、END-OF-DOCUMENT イベントを除き、それ以降の通常のイベントを通知しません。
17 パーサーは、エンティティー参照名中に無効文字を検出した。 パーサーは、文書の終端に達するか、継続可能でないエラーが発生するまで、 エラーの検出を続けます。 パーサーは、END-OF-DOCUMENT イベントを除き、それ以降の通常のイベントを通知しません。
18 パーサーは、属性値中に無効文字を検出した。 パーサーは、文書の終端に達するか、継続可能でないエラーが発生するまで、 エラーの検出を続けます。 パーサーは、END-OF-DOCUMENT イベントを除き、それ以降の通常のイベントを通知しません。
50 文書は EBCDIC でエンコードされており、COBOL ソース・メンバーの CCSID はサポートされている EBCDIC の CCSID であるが、 文書のエンコード宣言は、認識できるエンコード方式を指定しなかった。 パーサーは、COBOL ソース・メンバーの CCSID に指定されたエンコード 方式を使用します。
51 文書は EBCDIC でエンコードされており、文書のエンコード宣言はサポートされている EBCDIC エンコード方式を指定したが、 パーサーは COBOL ソース・メンバーの CCSID をサポートしていない。 パーサーは、文書のエンコード宣言に指定されたエンコード方式を使用 します。
52 文書は EBCDIC でエンコードされており、COBOL ソース・メンバーの CCSID はサポートされている EBCDIC の CCSID であるが、 文書のエンコード宣言は、ASCII エンコード方式を指定した。 パーサーは、COBOL ソース・メンバーの CCSID に指定されたエンコード 方式を使用します。
53 文書は EBCDIC でエンコードされており、COBOL ソース・メンバーの CCSID はサポートされている EBCDIC の CCSID であるが、 文書のエンコード宣言は、サポートされている Unicode エンコード方式を指定した。 パーサーは、COBOL ソース・メンバーの CCSID に指定されたエンコード 方式を使用します。
54 文書は EBCDIC でエンコードされており、COBOL ソース・メンバーの CCSID はサポートされている EBCDIC の CCSID であるが、 文書のエンコード宣言は、パーサーのサポートしない Unicode エンコード方式を指定した。 パーサーは、COBOL ソース・メンバーの CCSID に指定されたエンコード 方式を使用します。
55 文書は EBCDIC でエンコードされており、COBOL ソース・メンバーの CCSID はサポートされている EBCDIC の CCSID であるが、 文書のエンコード宣言は、パーサーのサポートしないエンコード方式を指定した。 パーサーは、COBOL ソース・メンバーの CCSID に指定されたエンコード 方式を使用します。
56 文書は ASCII でエンコードされており、COBOL ソース・メンバーの CCSID はサポートされている ASCII の CCSID であるが、 文書のエンコード宣言は、認識できるエンコード方式を指定しなかった。 パーサーは、COBOL ソース・メンバーの CCSID に指定されたエンコード 方式を使用します。
57 文書は ASCII でエンコードされており、文書のエンコード宣言はサポートされている ASCII エンコード方式を指定したが、 パーサーは COBOL ソース・メンバーの CCSID の指定する CCSID をサポートしていない。 パーサーは、文書のエンコード宣言に指定されたエンコード方式を使用 します。
58 文書は ASCII でエンコードされており、COBOL ソース・メンバーの CCSID はサポートされている ASCII の CCSID であるが、 文書のエンコード宣言は、サポートされている EBCDIC エンコード方式を指定した。 パーサーは、COBOL ソース・メンバーの CCSID に指定されたエンコード 方式を使用します。
59 文書は ASCII でエンコードされており、COBOL ソース・メンバーの CCSID はサポートされている ASCII の CCSID であるが、 文書のエンコード宣言は、サポートされている Unicode エンコード方式を指定した。 パーサーは、COBOL ソース・メンバーの CCSID に指定されたエンコード 方式を使用します。
60 文書は ASCII でエンコードされており、COBOL ソース・メンバーの CCSID はサポートされている ASCII の CCSID であるが、 文書のエンコード宣言は、パーサーのサポートしない Unicode エンコード方式を指定した。 パーサーは、COBOL ソース・メンバーの CCSID に指定されたエンコード 方式を使用します。
61 文書は ASCII でエンコードされており、COBOL ソース・メンバーの CCSID はサポートされている ASCII の CCSID であるが、 文書のエンコード宣言は、パーサーのサポートしないエンコード方式を指定した。 パーサーは、COBOL ソース・メンバーの CCSID に指定されたエンコード 方式を使用します。
100,001 〜 165,535 文書は EBCDIC でエンコードされており、COBOL ソース・メンバーの CCSID および 文書のエンコード宣言の CCSID が指定するエンコード方式は、 両方ともサポートされている EBCDIC の CCSID であるが、同じではない。 XML-CODE は、エンコード宣言の CCSID に 100,000 を足したものを含 みます。 EXCEPTION イベントから戻る 前に XML-CODE を 0 に設定すると、 パーサーは、COBOL ソース・メンバーの CCSID に指定されたエンコード方式 を使用します。 XML-CODE を、文書のエンコード宣言の CCSID に設定すると (100,000 を減算することにより)、 パーサーはそのエンコード方式を使用します。
200,001 〜 265,535 文書は ASCII でエンコードされており、COBOL ソース・メンバーおよび 文書のエンコード宣言の CCSID が指定するエンコードは、 両方ともサポートされている ASCII の CCSID であるが、同じではない。 XML-CODE は、エンコード宣言の CCSID に 200,000 を足したものを含 みます。 EXCEPTION イベントから戻る 前に XML-CODE を 0 に設定すると、 パーサーは、COBOL ソース・メンバーの CCSID に指定されたエンコード方式 を使用します。 XML-CODE を、文書のエンコード宣言の CCSID に設定すると (200,000 を減算することにより)、 パーサーはそのエンコード方式を使用します。

関連作業
XML 文書中のエラーの処理