分散データ管理 (DDM) ファイル

DISK または DATABASE の装置に割り当てられた ILE COBOL ファイルは、DDM ファイルを参照することができます。

DDM ファイルは、ターゲット・システムのデータ・ファイルにアクセスする際に必要な情報が入っている、 ローカル (またはソース) システム上のファイルです。 プログラムがデータベース操作を行うためにアクセスできるデータ・ファイルではありません。 ソース・システムで実行する ILE COBOL プログラムが DDM ファイルをオープンする際、そのファイル情報は、DDM がデータのアクセスを行うリモート・ファイルを見つけるのに使用されます。

DDM ファイルは、DDM ファイル作成 (CRTDDMF) コマンドによって作成されます。 DDM ファイルは、ほかのファイルまたはオブジェクトと同じく、ファイル・オブジェクトとしてライブラリーに保管されます。

ILE COBOL プログラムが DDM ファイルをオープンすると、DDM とターゲット・システムとの会話が確立されます。 さらに、プログラムが DDM ファイルをオープンして、リモート・ファイルのレコードにアクセスする場合は、リモート・ファイルへのオープン・データ・パス (ODP) も確立されます。

DDM は、アーキテクチャーが異なるシステム間で通信を行う場合に使用することができます。 たとえば、i5/OS システムとシステム/36 では、アーキテクチャーが異なりますが、2 つのシステムは、DDM を用いてお互いのデータベースのファイルにアクセスすることができます。

以下のセクションで、DDM ファイルに固有の性質と DDM ファイルを用いたデータベース・ファイルのアクセスについて説明します。 データベース・ファイルの他のトピックについては、本章の別の個所で説明します。