ILE ソース・デバッガーの開始

デバッグ・ビューを作成したなら、アプリケーションのデバッグを開始することができます。

ILE ソース・デバッガーを開始するには、デバッグの開始 (STRDBG) コマンドを使用します。 デバッガーを一度開始すると、デバッグの終了 (ENDDBG) コマンドを入力するまで活動化されたままです。 ジョブの中でデバッグ変更 (CHGDBG) コマンドを使用することにより、後からデバッグ・モードの属性を変更することができます。

表 6 に、STRDBG および CHGDBG コマンドのパラメーターとそのデフォルト値を示します。 ENDDBG コマンドには、関連したパラメーターがありません。 STRDBG、CHGDBG、および ENDDBG コマンドおよびそのパラメーターの詳細については、Web サイト http://www.ibm.com/eserver/iseries/infocenter に ある iSeries Information Center の「プログラミング」カテゴリーの 中の『CL および API』セクションを参照してください。

表 6. STRDBG コマンドおよび CHGDBG コマンドのパラメーターとそのデフォルト値
パラメーター・ グループ STRDBG コマンド・ パラメーター (デフォルト値) CHGDBG コマンド・ パラメーター (デフォルト値)
識別 PGM(*NONE) DFTPGM(*PGM) DFTPGM(*SAME)
トレース MAXTRC(200) TRCFULL(*STOPTRC) MAXTRC(*SAME) TRCFULL(*SAME)
その他
UPDPROD(*NO)
OPMSRC(*NO)
SRVPGM(*NONE)
CLASS(*NONE)
DSPMODSRC(*PGMDEP)
SRCDBGPGM(*SYSDFT)
UNMONPGM(*NONE)
UPDPROD(*SAME) OPMSRC(*SAME)
注:
トレースが適用されるのは OPM プログラムだけです。 ILE プログラムおよびサービス・プログラムには適用されません。

プログラム (PGM) パラメーターを指定した STRDBG コマンドを使用することにより、 最初にプログラム・オブジェクトを 20 個までデバッグ・セッションに追加することができます。 (OPM プログラムのコンパイル方法およびデバッグ環境の設定値に応じて、 ILE ソース・デバッガーを使用してそれらのプログラムをデバッグすることが できます)。任意の ILE プログラムまたは OPM プログラムの組み合わせが可能です。

STRDBG コマンドの PGM パラメーターには、プログラム・オブジェクトしか指定できません。 STRDBG コマンドのサービス・プログラム (SRVPGM) パラメーターを使用すると、 最初に、最大 20 のサービス・プログラムをデバッグ・セッションに追加できます。 追加のサービス・プログラムは、デバッグ・セッションを開始した後でデバッグ・セッションに追加することができます。 また、STRDBG コマンドのサービス・プログラム (SRVPGM) パラメーターを使用して、 最初に、最大 20 のサービス・プログラム・オブジェクトをデバッグ・セッションに追加することもできます。 サービス・プログラムのデバッグの規則は、プログラムのデバッグの場合と同じです。

STRDBG コマンドで指定した最初のプログラムが表示されるのは、 そのプログラムにデバッグ・データがあり、しかも OPM の OPMSRC パラメーターが *YES の場合です。 ILE では、入力モジュールにデバッグ・データがある場合にその入力モジュールが表示されます。 デバッグ・データがないなら、デバッグ・データを使用して ILE プログラムにバインドされた最初のモジュールが表示されます。

ILE ソース・デバッガーを使用して OPM プログラムをデバッグするには、次の条件が満たされていなければなりません。

  1. OPM プログラムのコンパイルが OPTION(*LSTDBG) または OPTION(*SRCDBG) を指定して行われていること。 (3 つの OPM 言語である、RPG、COBOL、CL をサポートしています。 RPG および COBOL プログラムは *LSTDBG や *SRCDBG でコンパイル可能ですが、CL プログラムは *SRCDBG でなければコンパイルできません。)
  2. ILE デバッグ環境は、OPM プログラムを受け入れられるように設定されています。 そのためには、STRDBG コマンドで OPMSRC(*YES) を指定します。 (システム・デフォルトは OPMSRC(*NO) です。)

これら 2 つの条件が満たされていない場合に OPM プログラムをデバッグするには、OPM システム・デバッガーを使用する必要があります。

*LSTDBG または *SRCDBG を使用せずにコンパイルされた OPM プログラムが指定され、しかもサービス・プログラムが指定された場合、 そのサービス・プログラムは、デバッグ・データをもっていれば表示されます。 デバッグ・データがなければ DSPMODSRC 画面は空になります。ILE プログラムとサービス・プログラムが指定された場合には、ILE プログラムが表示されます。