概要

この目的は、コミュニティー・マネージャーと参加者の間で文書または文書のセットを (電子的に) 送受信できるようにすることです。ハブは、文書の受信、(必要な場合) 他の形式への変換、および文書の配信を管理します。また、文書の着信時と発信時のセキュリティーを保護するようにハブを構成することも可能です。

ハブと参加者の間で交換される文書は、通常は標準形式で、特定のビジネス対話を表しています。例えば、参加者は、購入注文要求を RosettaNet 3A4 PIP、cXML OrderRequest 文書、または 850 トランザクションとの EDI-X12 交換として送信します。ハブは、コミュニティー・マネージャーのアプリケーションが使用できる形式に文書を変換します。同様に、コミュニティー・マネージャーのバックエンド・アプリケーションは、標準形式に変換される購入注文応答を独自のカスタム形式で送信します。その後、変換された文書が参加者に送信されます。

図 1. ハブを介した文書フロー
この図は、参加者とコミュニティー・マネージャーの間で文書がハブを介してどのように流れるかを示しています。

本書では、ハブの構成方法について説明した後、参加者の設定方法について説明します。さらに、ハブのセキュリティーを構成する方法についても説明します。

図 1 では、WebSphere Partner Gateway サーバーおよびコミュニティー・マネージャーのバックエンド・アプリケーションが、コミュニティー・マネージャーによって所有されていることに注意してください。コミュニティー・マネージャーはハブを所有する会社でもあり、ハブの参加者でもあります。これ以降の章で説明するとおり、コミュニティー・マネージャーのプロファイルは、参加者の場合と同じ方法で定義します。

注: 本書では、コミュニティー・マネージャーのバックエンド・アプリケーションから参加者用ゲートウェイへの接続、および参加者からコミュニティー・マネージャー・ゲートウェイへの接続を作成する方法について説明します。文書がコミュニティー・マネージャー・ゲートウェイに到着すると、それらの文書を WebSphere InterChange Server または WebSphere MQ Broker などのバックエンド・アプリケーションに組み込むことが必要になります。このようなバックエンド・アプリケーションと WebSphere Partner Gateway の間で組み込みを実行するために必要な作業については、「エンタープライズ統合ガイド」で説明されています。

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