WebSphere Partner Gateway - Express バージョン 6.0 リリース情報
この文書は、IBM(R) WebSphere(R) Partner Gateway - Express バージョン 6.0 のリリース情報です。この文書は以下のセクションから構成されます。
注: このリリース情報の発行後に、この製品に関する重要な情報が Technical Support Flashes に掲載される場合があります。このような情報については、WebSphere Partner Gateway のサポート Web サイト http://www.ibm.com/software/integration/wspartnergateway/support をご覧ください。 情報を参照したいコンポーネント・エリアを選択して、Flashes のセクションを検索してください。
本リリースの新機能
このセクションでは、このリリースで追加された機能および改善された点について説明します。
- WebSphere Business Integration Connect - Express という名前が、 WebSphere Partner Gateway - Express に変更になりました。
- 新しいオペレーティング・システムのサポートが追加されました。Windows 2003、RedHat Enterprise Linux 3.0、SuSE Linux Enterprise Server 9、i5/OS V5R3 がサポートされます。
- Linux システムでのサービス・デーモンの使用に対するサポートが追加されました。
- Windows および Linux プラットフォーム上の IBM Tivoli License Manager
(ITLM) に対して、ライセンス・インベントリーのサポートが追加されました。
- AS2 サポートに基本認証機能が追加されました。パートナーを AS2 ID 値または基本認証値で識別できるようになりました。
- プロパティー・ファイルを使用して、ポーリング間隔値およびタイムアウト値を構成できるようになりました。
- 証明書パスの検証、証明書失効リストの管理および CRL 配布ポイントのサポート、証明書のアップロード時の鍵の使用および拡張鍵の使用の強制など、拡張セキュリティー機能が追加されました。
製品修正履歴
本リリース WebSphere Partner Gateway - Express バージョン 6.0 では、WebSphere
Business Integration Connect - Express バージョン 4.2.1 におけるお客様の報告例に基づいた以下の問題が修正されています。
APAR |
説明 |
JR19749 |
拡張子「critical」を持つ証明書が誤って生成されました。 |
JR20027 |
SocketListener 例外が記録されました。 |
JR20154 |
サード・パーティー・パートナーのソフトウェアで、AS2 文書の障害が生成されました。 |
JR20392 |
WebSphere Business Integration Connect - Express の文書ビューアーでは、
BIG5、S-JIS などのサポートを必要としました。 |
JR20741 |
WebSphere Business Integration Connect - Express では、サード・パーティー・ソフトウェアから MDN を処理できませんでした。 |
JR20930 |
OS/400 では、FileNotFoundException が戻されました。 |
後方互換性
WebSphere Partner Gateway - Express バージョン 6.0 は、先行バージョンである WebSphere Business
Integration Connect - Express バージョン 4.2.1 との間で、パートナー間の統合について機能上の後方互換性があります。
製品の互換性
WebSphere Partner Gateway - Express バージョン 6.0 は、AS2 について eBusinessReady として認定されています。
詳しくは、http://www.ebusinessready.org を参照してください。
ハードウェア要件およびソフトウェア要件
ハードウェア要件およびソフトウェア要件は、製品資料に記載されています。これらの資料へのリンクについては、『インストール、マイグレーション、アップグレード、および構成情報』を参照してください。
インストール、マイグレーション、アップグレード、および構成情報
ソフトウェアを CD からインストールする場合も、Passport Advantage からダウンロードしてローカル・ディレクトリーからインストールする場合も、「ユーザーズ・ガイド」を参照してください。この資料には、マイグレーション、アップグレード、および構成に関する一般情報も記載されています。
以下の注記に、インストール、アップグレード、および構成に関する追加情報を示します。
- WebSphere Partner Gateway - Express バージョン 6.0 では、証明書失効リストの配布ポイントがサポートされるようになりました。これを使用可能にする場合は、「ユーザーズ・ガイド」の『bcgSetCRLDP.jacl スクリプトの実行』のセクションを参照してください。
- WebSphere Business Integration Connect - Express バージョン 4.2.1 では、
RedHat Enterprise Linux (RHEL) Advanced Server バージョン2.1 をサポートしていました。WebSphere Partner Gateway - Express バージョン 6.0 では、Linux バージョンのサポートは終了しましたが、
RHEL 3.0 をサポートします。
- 新規プロパティーの導入により、WebSphere Partner Gateway - Express バージョン 6.0 で使用されるポーリング間隔値およびタイムアウト値の構成が可能です。詳しくは、「ユーザーズ・ガイド」を参照してください。
制限事項
WebSphere Partner Gateway - Express バージョン 6.0 は、アウトバウンド・トランザクションに対して、Triple
DES 暗号化アルゴリズムのみを使用します。
既知の問題と予備手段
このリリースでは、以下の問題が検出されています。
- WebSphere Partner Gateway - Express のインストーラーでは、Windows サービスとしてのインストール時に自動始動プロパティーを設定できません。Windows サービスの制御を使用して、サービス・プロパティーを設定してください。
注: この問題は、Windows オペレーティング・システムのみに当てはまります。
- WebSphere Partner Gateway - Express
のインストール・ウィザードの入力フィールドは、背景がグレーで表示されます。しかし、インストーラーからのポート番号、パス、その他の入力要求は入力可能で、変更することができます。
- WebSphere Partner Gateway - Express をスペース文字が含まれているパスにインストールした場合、この製品の Express_root\was\bin ディレクトリーにある ikeyman.bat または ikeyman.sh ユーティリティーが動作しません。パスにスペースが含まれているディレクトリーにこの製品をインストールする場合は、ikeyman.bat または ikeyman.sh ユーティリティーを以下のように編集して、指定されたパスの前後に二重引用符を追加してください。次の行を変更します。
cscript //NoLogo %WAS_HOME%\bin\GetGSKITInstallPath.vbs
変更後:
cscript //NoLogo "%WAS_HOME%\bin\GetGSKITInstallPath.vbs"
注: この問題は、OS/400 または i5/OS には当てはまりません。
- WebSphere Business Integration Connect - Express
バージョン 4.2.1 からのアップグレードおよびデータ・マイグレーション後に、「ユーザー・プロファイル」会社アドレス・フィールドが誤って表示されることがあります。WebSphere Partner Gateway - Express コンソールの「構成」タブまたは「ユーザー・プロファイル」タブを使用して、値を更新してください。
- WebSphere Business Integration
Connect - Express バージョン 4.2.1 で、鍵ストアおよびトラストストアを正しく構成していないと、アップグレードおよびデータ・マイグレーション後に、WebSphere Partner Gateway - Express バージョン 6.0 の始動失敗の原因となります。
WebSphere Business Integration
Connect - Express バージョン 4.2.1 でセキュリティーが完全に構成されていた場合は、これはマイグレーションの問題ではないはずです。
セキュリティーが適切に構成されていなければ、WebSphere Partner Gateway - Express
バージョン 6.0 は始動せず、WebSphere Application Server プロファイル・ログ・ディレクトリー bcgexpress にある SystemOut.log ファイルに、FileNotFoundException でのトランスポート開始の失敗が示されています。
アップグレードする前に
この問題を回避するには、WebSphere Partner Gateway - Express V6.0 へのアップグレードおよびデータ・マイグレーションの手順を実行する前に、WebSphere Business
Integration Connect - Express バージョン 4.2.1 で以下のプロパティーを確認してください。
Express421_Root\config\bcg.properties ファイル内 (OS/400 では、パスは /QIBM/UserData/WBICExpress42/config/bcg.properties になります)
- bcg.connector.keystore が既存の鍵ストア・ファイルに設定されていること。設定されていない場合は、bcg.connector.keystore= に置き換えます。
- bcg.connector.truststore が既存のトラストストア・ファイルに設定されていること。設定されていない場合は、bcg.connector.truststore= に置き換えます。
アップグレードした後に
この問題が発生した場合は、以下の作業を行います。
- テキスト・エディターで security.xml ファイルを開きます。このファイルは以下の場所にあります。
- Windows および Linux: Express_root\was\profiles\bcgexpress\config\cells\DefaultNode\
- OS/400 および i5/OS: /QIBM/UserData/WebSphere/AppServer/V6/Base/profiles/bcgexpress/config/cells/DefaultNode/
- xmi:id="SecureSocketLayer_1" を検索します。
- 以下のプロパティーの設定で更新して、デフォルト値を復元します。
- keyFileName="${USER_INSTALL_ROOT}/etc/DummyServerKeyFile.jks"
- keyFilePassword="{xor} CDo9Hgw="
- keyFileFormat="JKS"
- trustFileName="${USER_INSTALL_ROOT}/etc/DummyServerTrustFile.jks"
- trustFilePassword="{xor} CDo9Hgw="
- trustFileFormat="JKS"
- ファイルを保管します。
- WebSphere Partner Gateway - Express バージョン 6.0 サーバーを資料の指示に従って始動します。
- 証明書または鍵ストアのアップロード中に、「サポートされない鍵サイズまたはアルゴリズム・パラメーター (Unsupported
keysize or algorithm parameters)」という例外メッセージが表示される場合、証明書または鍵ストアが現在の管轄ポリシー・ファイルと適合していません。
許可される場合は、無制限の管轄ポリシー・ファイルを使用することができます。
無制限の管轄ポリシー・ファイルを WebSphere Partner Gateway にインストールするには、以下の手順を実行してください。
- http://www.ibm.com/developerworks/java/jdk/security/142/ にある「IBM SDK Policy files」のリンクから無制限強度の管轄ポリシー・ファイルをダウンロードします。
- ダウンロードしたファイルを一時フォルダーに unzip します。
- WebSphere Partner Gateway - Express のシステムの was\java\jre\lib\security サブディレクトリーで、以下のファイルの名前を変更します。
local_policy.jar
US_export_policy.jar
変更後:
local_policy.jar.bak
US_export_policy.jar.bak
- 一時フォルダーにある local_policy.jar および US_export_policy.jar を、
WebSphere Partner
Gateway - Express システムの was\java\jre\lib\security サブディレクトリーにコピーします。
無制限のポリシー・ファイルを使用できない場合、この製品で使用される鍵ストアおよび証明書が制限ポリシー・ファイルと適合している必要があります。
注: OS/400 および i5/OS では、この問題が影響する可能性は低いと見られます。IBM の無制限ポリシー・ファイルは、5722-AC3 製品に付属しており、WebSphere Partner Gateway - Express が稼働する 1.4.2 Java Development Kit が使用します。
法規制の遵守のために制限ファイルを使用する場合は、製品に、必ず適合する鍵ストアおよび証明書をアップロードしてください。
- 証明書の失効状況を判別できない場合には、証明書は有効と見なされます。
この状態を避けるためには、発行者からの現在の証明書失効リスト (CRL) が、ローカル CRL ディレクトリーまたは CRL 配布ポイント (使用可能な場合) のいずれかで使用可能であることが必要です。
- 日本語、韓国語、中国語 (簡体字)、または中国語 (繁体字) のワークステーションからのリモート・インストール時に、OS/400 のサインオン・プロンプトでシステム名を入力することができません。これに対処するには、「ユーザー ID」フィールドをクリックし、「システム」フィールドでカーソルがアクティブになるまで、タブ・キーを押してください。この後、プロンプト内のすべてのフィールドに値を入力することができます。
- APAR SE19477 - OS/400 (i5/OS)
OS/400 または i5/OS 上で、WebSphere Partner
Gateway - Express バージョン 6.0 からの 25 MB を超えるような非常に大容量の文書のアウトバウンド・トランザクションで、BufferOverflowException が発生することがあります。 この問題は、OS/400
および i5/OS 用の Java Development Kit 1.4.2 の更新済みパッチ・レベルで修正されます。 APAR として示されたオペレーティング・システムのバージョンを対象とした規定の PTF をロードし、適用してください。
資料
CD の場合も電子的配布による場合も、製品資料は製品パッケージの一部として組み込まれていません。この製品の資料は以下の Information Center にあります。
http://www.ibm.com/software/integration/wspartnergateway/express/library/infocenter/
製品資料を入手するには、Web サイトにアクセスし、ご使用のリリースの最新の資料一式をダウンロードしてください。Information Center ページに記載されている説明に従って、インストールを完了してください。
