システム・パフォーマンスと SCA 要求全体を通じてモニターを行うことは、問題のトラブルシューティングと、
ご使用のエンタープライズ・サービス・バスにサービス統合のロジックを提供するサービス・コンポーネントの処理全体の評価に役立ちます。
このタスクを実行する理由および時期
WebSphere ESB のモニターおよび調整機能は、
基礎となる WebSphere Application Server から提供されており、使用する技法も同様です。ここでは、モニターと調整の概要について説明します。
これは、WebSphere Application Server 用に提供される中核のモニター情報を補足するものです。
WebSphere ESB では、
WebSphere Application Server の調整可能な設定を活用できます。
これにより、ランタイム環境をご使用のアプリケーションの特性に合わせて調節することが可能になります。
多くのサービス・アプリケーションは、これらの調整パラメーターのデフォルト値を変更せずに正常に実行できます。
アプリケーションによっては、例えば、ヒープ・サイズが大きい場合には、
最適なパフォーマンスを得るために変更が必要になることがあります。
モニターと調整について詳しくは、
以下を含めた
WebSphere Application Server の一連のトピックを参照してください。
WebSphere Application Server のトピックを表示する場合は、
インフォメーション・センターの境界でこのボタンをクリックして、目次にあるトピックの位置を参照してください。
これにより、目次の同じ部分にある関連トピックを参照することもできます。
このタスクの代替手段
- システム全体のパフォーマンスのモニター
システム全体の状態をモニターすることは、関与する各システムの状態を把握する上
で、基本的な重要事項です。
この中には、アプリケーション・サーバー、データベース、
サービス・プロバイダー用に使用されるエンタープライズ情報システム、
ご使用の WebSphere ESB を実行するために欠くことのできないその他のシステムが含まれます。
いずれかのシステムに問題が生じると、その影響が広がり、ESB 全体を通じて要求のスルー
プットが低下することがあります。
IBM とその他いくつかのビジネス・パートナーは、WebSphere API を活用し、この種のパフォ
ーマンス・データを把握し、複数の製品にわたってこのデータを 24 時間、年中無休で行われ
るモニター・ソリューションに組み込んでいます。
WebSphere ESB
は、WebSphere Application Server
のパフォーマンス・モニター・インフラストラクチャー (PMI) データを活用し
て、システム全体の正常性をモニターする際に役立てています。
PMI は、システム・リソース、アプリケーション・リソース、システム測定基準に関する平均的な統計を提供します。
WebSphere Application Server では、多くの統計が使用可能ですが、
問題を検出するためには、ユーザーのサイトを最も直接的に測定する統計を理解する必要があります。
Tivoli Performance Viewer を使用すると、
パフォーマンスのモニターの開始と停止、システムで発生した PMI データの図や表形式での表示が可能になります。
さらに、オプションで、データをファイルにログとして記録し、後で同じビューアーで検討することができます。
システムのパフォーマンスのモニターについて詳しくは、
システム全体の状態のモニターを参照してください。
- サービス・コンポーネントの処理時に発生したコモン・ベース・イベントのモニター。
あるイベントの時点でサービス・コンポーネント内のデータを取り込むように、WebSphere ESB を構成することができます。
共通イベント・インフラストラクチャー (CEI) は、
基本的なイベント管理サービスを提供するために使用されます。
これらのイベントの形式は、コモン・ベース・イベント仕様によって定義されます。
このイベント・データをロギング機能に公開したり、
共通イベント・インフラストラクチャー・サーバーのより多彩なモニター機能を使用したりすることが可能です。
サービス・コンポーネントのイベントのモニターについて詳しくは、
コモン・ベース・イベントのモニターを参照してください。
- SCA 要求のスループットのモニター
このモニターでは、特定のメディエーション・モジュール、特定のリクエスター、およびプロバ
イダーに対する要求フローに関する情報が表示されます。
このパースペクティブは、特定のコンポーネントとデータベースのビューを提供します。
このパースペクティブは、特定のリソースを誰が使用するかを内部で詳細に理解するために重要です。
一般に、この段階では、サービス・アプリケーションによるある種のトレース、
または負荷状態の技法によるスレッド分析をデプロイして、
アプリケーションの領域と、負荷状態では特に低速になるバックエンド・システムとの特定の対話の領域を分離します。
この場合、WebSphere ESB は、
ESB を通って流れる各トランザクションを個別にトレースし、
トランザクション・フローのさまざまな段階での応答時間を記録する際に役立つ、要求メトリックを提供します。
さらに、要求メトリック・テクノロジーに基づいた、
トランザクション・フローの表示に役立ついくつかの IBM 開発およびモニター・ツール (例えば、
Tivoli Monitoring for Transaction Performance) が使用可能です。
SCA 要求のスループットのモニターについて詳しくは、
アプリケーション・フローのモニターを参照してください。
WebSphere ESB にデプロイされた各 SCA モジュールの場合、
処理中の要求はキュー・ポイントとメッセージ・エンジンのデータ・ストアに保留されます。
SCA 要求のデータを表示することができます。
また、SCA 要求のスループットを管理するために、適宜、追加の措置を取ることも可能です。