エンタープライズ・サービス・バス (ESB) を使用して、SOA の柔軟性を最大化することができます。 サービス対話の参加者は、直接お互いに接続するのではなく、ESB に接続します。
サービス・リクエスターが ESB に接続すると、ESB は、必要な機能とサービスの品質を提供す るサービス・プロバイダーにメッセージを使用してその要求を配信する責任を負います。 ESB はリクエスターとプロバイダーの対話を容易にし、プロトコル、対話パターン、またはサービス 機能のミスマッチに対処します。 ESB はまた、モニターと管理を使用可能にしたり拡張したりすることができます。 ESB は SOA の中核機能を実装し拡張する、仮想化および管理の機能を提供します。
参加者の間に ESB を介在させることによって、メディエーション と呼ばれる 論理構成を介して、対話を変調することが可能になります。 メディエーションは、要求側とプロバイダーの間でやり取りされるメッセージに影響 を与えます。 例えば、メディエーションを使用して、要求側が求める固有の特性を備えたサービスを検出し たり、要求側とプロバイダーの間のインターフェースの相違を解決したりすることができます。 複雑な対話の場合は、メディエーションを連続的に続けることもできます。
エンタープライズ・サービス・バスは、プログラマー が複雑な接続論理を書いたり保守したりしなくても、サービス、およびサービスによって表さ れるビジネス機能を接続で きるようにする、共通コミュニケーション・インフラストラクチャーを提供します。
エンタープライズ・サービス・バスは、さまざまな IT 標準を使用する ビジネス機能を統合するた めの、一貫性のある標準ベースの方法を提供します。 これによって、通常は通信できない ビジネス機能の統合が可能 になり、部署内のアプリケーションを接続したり、異なる企業内のアプリケーションをサービス対話に参加 させることができるようになります。
エンタープライズ・サービス・バスは、ビジネス機能間に異なる形式の情報があっても、その交換を可能にします。つまりバスは、あるビジネス機能に配信される情報を、そのアプリケーションで要求される形式で配信されるようにします。
エンタープライズ・サービス・バスは、サービス要求を処理するためのメッセージ交換に加えて、イベント・ベースの対話をサポートします。
エンタープライズ・サービス・バスによって、IT では なく中核業務に専念できるようになります。 必要な場合には、(例えば、ビジネス要件の変更に対応したり、追加のサービス能力を追加した り、新しい機能を追加したりするために) サービスを変更または追加することができます。 バスを再構成することによって、バスを使用している既存のサービスやアプリケーションにほとんどあるいはまったく影響を与えることなく、変更を行うことができます。