アプリケーションが WebSphere Adapter を組み込んで開発された場合、
アダプターはアプリケーションと共にデプロイされます。アダプターを別にインストールする必要はありません。
ここでは、組み込みアダプターのあるアプリケーションをインストールするステップについて説明します。
始める前に
このタスクの実行は、組み込み WebSphere Adapter と共にアプリケーションが開発されており、
アプリケーション内でリソース・アダプター・アーカイブ (RAR)
モジュールとアセンブルされている場合にのみ限定してください。アプリケーションのアセンブルについて詳しくは、
アプリケーションのアセンブルを参照してください。
このタスクを実行する理由および時期
アプリケーションでエンタープライズ情報システム (EIS) のデータにアクセスする必要がある場合は、J2EE
コネクター・アーキテクチャーのコネクターを使用して行うことができます。J2EE コネクター・アーキテクチャー
(JCA) 仕様に示されているように、それぞれのエンタープライズ情報システム
(EIS) には、リソース・アダプターと接続ファクトリーが必要です。
組み込み WebSphere Adapter を含むアプリケーションをデプロイするには、アプリケーション・ファイルをインストールして、
アプリケーションが使用する J2C 接続ファクトリーを作成するか、または既存の接続ファクトリーを選択します。
組み込み WebSphere Adapter のあるアプリケーションをインストールするには、
管理コンソールを使用して以下のステップを実行してください。
このタスクの手順
- アプリケーションをインストールします。 例えば、
『メディエ
ーション・モジュール EAR ファイルをコンソールからインストール (Installing a mediation module EAR file with the console)』のステップに従ってください。
『モジュールをサーバーへマップする (Map modules to servers)』のステップで、各 RAR ファイル用のタ
ーゲット・サーバーまたはクラスターを指定します。
RAR モジュール内に定義されているリソース・アダプターを使用する他のすべてのモジュールが、同じターゲットにマップされていることを確認してください。また、このアプリケーションへの要求用のルーターとして機能するターゲットとして、Web
サーバーを指定します。各 Web サーバーのプラグイン構成ファイル
(plugin-cfg.xml) は、それを経由するアプリケーションに基づいて生成されます。
注: RAR ファイルをサーバーにインストールする際に、WebSphere ESB
はコネクター・モジュール用のマニフェスト (MANIFEST.MF) を探します。
最初に RAR ファイル用の connectorModule.jar
ファイルを調べ、_connectorModule.jar ファイルからマニフェストをロードします。クラス・パス・エントリーが
connectorModule.jar ファイルのマニフェストにある場合、RAR はそのクラス・パスを使用します。
インストール済みコネクター・モジュールが、必要なクラスとリソースを検出したことを確認するには、コンソールを
使用して、RAR の「クラス・パス」設定を確認します。
「クラス・パス」設定について詳しくは、
管理コンソールの『リソース・アダプターの設定 (Resource Adapter settings)』
および『WebSphere リレーショナル・リソース・アダプターの設定
(WebSphere relational resource adapter settings)』を参照してください。
- マスター構成に変更内容を保管します。 とクリックします。
- 新規にインストールしたアプリケーションの接続ファクトリーを作成します。 管理コンソールを使用して、以下のサブステップを実行してください。
- 新規にインストールしたアプリケーションを選択する。
- ナビゲーション・ペインで、とクリックする。
- コンテンツ・ペインでアプリケーションの名前をクリックする。
- ページの「関連項目 (Related
Items)」セクションで「コネクター・モジュール (Connector Modules)」をクリックする。
- RAR ファイルの名前をクリックする。
- ページの「追加プロパティー (Additional
Properties)」セクションで「リソース・アダプター (Resource adapter)」をクリックする。
- ページの「追加プロパティー (Additional
Properties)」セクションで「J2C 接続ファクトリー (J2C connection factories)」をクリックする。
- 既存の接続ファクトリーの名前をクリックして更新するか、「新規
(New)」をクリックして新規ファクトリーを作成する。
注: WebSphere Adapter が
EIS インポートまたは EIS エクスポートを使用して構成された場合は、
既存の接続ファクトリーまたは活動化仕様があるので、それを更新できます。
- オプション: XA リカバリーの認証別名を指定するか、
またはコンポーネント管理の認証別名を使用します。 このフィールドが表示されるのは、XA トランザクションをサポートするリソースのみです。
- オプション: 「コンポーネント管理の認証別名 (Component-managed authentication
alias)」を選択する。
望ましい別名が使用不可である場合や、
異なる別名を定義するには以下のようにします。
- 「適用 (Apply)」をクリックする。
- 「関連項目 (Related Items)」の下の「J2C 認証データ・エントリー (J2C Authentication Data Entries)」をクリックする。
- 「新規」をクリックします。
- 一般プロパティーを指定する。
- 「OK」をクリックして、「J2C 接続ファクトリー設定 (Connection Factories
Settings)」パネルに戻る。
アプリケーションのなんらかのコンポーネントが、空の引数の getConnection() メソッドを使用し、リソース参照で「アプリケーションまたは接続ファクトリーごと (Application or Per connection factory)」の認証を指定して、この接続ファクトリーから接続を獲得する場合は、別名を選択するかまたは定義します。
ネイティブ・パス・エレメントを含むアダプターをインストールする場合は、以下の情報を考慮してください。
1 つより多くのネイティブ・パス・エレメントがあり、しかもそのうちの 1 つのネイティブ・ライブラリー
(ネイティブ・ライブラリー A) が他のライブラリー (ネイティブ・ライブラリー B)
に従属している場合は、ネイティブ・ライブラリー B をシステム・ディレクトリーにコピーしなければなりません。
ほとんどの UNIX システムにある制限により、ネイティブ・ライブラリーのロードでは、現行ディレクトリーが探索されません。
接続ファクトリーを作成および保管した後、アプリケーションのさまざまなモジュールで定義されているリソース参照を変更し、
接続ファクトリーの Java Naming
and Directory Interface (JNDI) 名を適切な場所に指定することができます。
注: 所定のネイティブ・ライブラリーは、Java 仮想マシン (JVM)
のそれぞれのインスタンスごとに 1 回のみロードすることができます。
それぞれのアプリケーションごとに独自のクラス・ローダーがあるため、組み込み RAR
ファイルを持つ別々のアプリケーションが、両方とも同じネイティブ・ライブラリーを使用することはできません。
ライブラリーのロードが試行されると、2 番目のアプリケーションが例外を受信します。
アプリケーション・サーバー上にデプロイされたなんらかのアプリケーションで、ネイティブ・パス・エレメントを含む組み込み
RAR ファイルを使用する場合、常にアプリケーション・サーバーを正常にシャットダウンすることに注意し、未解決のトランザクションが残らないようにしなければなりません。アプリケーション・サーバーは、
正常にシャットダウンされない場合、サーバーの再始動時にリカバリーを実行して、必要な RAR
ファイルおよびネイティブ・ライブラリーをすべてロードします。リカバリーの完了までは、
アプリケーションに関連する作業を行わないでください。サーバーをシャットダウンして再始動します。
この再始動の際に、アプリケーションによってさらにリカバリーが行われることはありません。
通常のアプリケーション・プロセスを進めることができます。