イベントのリカバリー

アダプターは、異常終了時に備えて、ALE Inbound 処理のイベント・リカバリーをサポートしています。イベント処理中に、アダプターはデータ・ソースに存在するイベント・リカバリー・テーブル内にイベントの状態を保持します。 イベント・リカバリー・テーブルを作成する前に、このデータ・ソースをセットアップする必要があります。

データ・ソース

ALE Inbound シナリオでは、JDBC データ・ソースを構成する必要があります。 データ・ソースは、イベント・トラッキングおよびリカバリーに使用できます。

データ・ソースは、WebSphere® Process Server または WebSphere Enterprise Service Bus の管理コンソールでセットアップします。 JDBC プロバイダー (Cloudscape™ 5.1 など) を選択し、新規データ・ソースを作成します。

イベント・リカバリー・テーブル

J2C アクティベーション・スペック・プロパティーの EP_CreateTable 構成プロパティーにより、イベント・リカバリー・テーブルを自動的に作成するかどうかが決まります。 このプロパティーのデフォルト値は True (テーブルを自動的に作成する) です。テーブルを手動で作成するには、以下の表に記載されている情報を使用してください。
表 1. イベント・リカバリー・テーブルのフィールド

テーブル・
フィールド名

説明
EVNTID VARCHAR(255) tRFC (Transactional Remote Function Call) プロトコルのトランザクション ID。

tRFC プロトコルによって、データ転送の信頼性は大幅に向上しますが、tRFC はアプリケーションで指定された順序どおりに ALE トランザクションを転送しない場合もあります。イベントの転送順序は、イベント・リスナーの数にも影響されます。ただし、ある時点ですべての ALE トランザクションが転送されます。

EVNTSTAT INTEGER イベント処理の状況。指定可能な値は以下のとおりです。
  • 0 (作成済み)
  • 1 (実行済み)
  • 3 (進行中)
  • -1 (ロールバック)
XID VARCHAR(255) XA リソースは、イベント・リカバリー・テーブルでトランザクション ID (XID) を追跡します。 アダプターは XID フィールドを照会および更新します。 リカバリー中に、WebSphere Application Server はリソース・アダプターを呼び出し、XA リソースについて照会し、それらリソースに対してトランザクション・リカバリーを実行します。
注: XA リソースを使用して、「送達は 1 回のみ」を有効にします。 アクティベーション・スペック・プロパティーの「送達は 1 回のみ」が true に設定されていることを確認します。
BQTOTAL INTEGER パケット内の IDoc の総数。
BQPROC INTEGER アダプターが現在処理中の、パケット内の IDoc のシーケンス番号。
EVNTDATA VARCHAR(255) 使用されません。

各エンドポイントに対して別個のイベント・リカバリー・テーブルを構成します。 すべてのイベント・リカバリー・テーブルを保持するために、同じデータ・ソースを使用することができます。

関連タスク
データ・ソースの構成

ご利用条件 |


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