概要

それぞれのチュートリアルでは、アダプターを構成するための一連の完全な手順を示しているので、要求を SAP サーバーに送信する J2EE コンポーネント (この場合は SCA モジュール)、または要求を J2EE コンポーネントに送信する SAP サーバーで使用することができます。

チュートリアルでは、WebSphere® Integration Developer (およびそのエンタープライズ・サービス・ディスカバリー・ウィザード) を使用して、アダプターを構成し、SAP サーバーに接続し、SAP サーバー上のサービスに関する情報を取得することができます。 エンタープライズ・サービス・ディスカバリーは、サービスとのやり取りに必要なビジネス・オブジェクトとインターフェース情報を作成します。 ビジネス・オブジェクトとインターフェース情報は、アダプターと共に、デプロイ可能モジュールとして作成されます。

6 つのチュートリアルが備えられています。

学習目標

Outbound のチュートリアルを完了した後は、次のタスクを実行することができるようになります。
  • WebSphere Integration Developer でアダプター・プロジェクトを作成する
  • SAP サーバーからサービスおよび関連ビジネス・オブジェクトを検出し、それらをアダプター・プロジェクトの一部とする
  • WebSphere Process Server テスト環境にインストールするデプロイ可能モジュールを作成する
  • モジュールをテストして正常に動作することを確認し、モジュールの実行結果を確認する
Inbound のチュートリアルを完了した後は、次のタスクを実行することができるようになります。
  • WebSphere Integration Developer でアダプター・プロジェクトを作成する
  • SAP サーバー上でデータ・ソースを作成する
  • SAP サーバーからサービスおよび関連ビジネス・オブジェクトを検出し、それらをアダプター・プロジェクトの一部とする
  • WebSphere Process Server テスト環境にインストールするデプロイ可能モジュールを作成する
  • モジュールをテストして正常に動作することを確認し、モジュールの実行結果を確認する

所要時間

以下の表では、各チュートリアルを完了するためにかかる概算時間を示しています (前提条件作業の実行と、チュートリアルを実施するために必要なデータを入手するための時間は除きます)。

表 1. チュートリアルを完了するために必要な時間
チュートリアル 完了時間
チュートリアル 1: 単純 BAPI 関数の呼び出し 30 分
チュートリアル 2: BAPI トランザクションの呼び出し 45 分
チュートリアル 3: SAP アプリケーションへの IDoc の通知 60 分
チュートリアル 4: 分割 IDoc パケットの受信 60 分
チュートリアル 5: 非分割 IDoc パケットの受信 60 分
チュートリアル 6: SAP テーブル内のデータの照会 30 分

対象読者

このチュートリアルは、WebSphere Process Server または WebSphere Enterprise Service Bus 上でのデプロイメント用に Adapter for SAP Software を構成する統合開発者を対象としています。

前提条件

チュートリアルを開始する前に、以下の作業が完了していることを確認してください。
  • すべての前提条件ソフトウェアをインストールする
  • Adapter for SAP Software をインストールする

さらに、SAP サーバーへのアクセスに必要なすべての情報 (ユーザー ID およびパスワードなど) があることを確認してください。

Inbound 処理のセットアップに必要な値

アダプターを Inbound 処理用に構成する場合は、SAP サーバーおよびサーバー上のデータに関連した値をセットアップします。 必要であれば、この情報は SAP 管理者から入手してください。

例えば、「送信側のパートナー番号 (Partner Number of Sender)」および「受信側のパートナー番号 (Partner Number of Recipient)」の実際の値を入手する必要があります。

入手する必要があるデータを、以下の表で示します。
表 2. Inbound 環境のセットアップに必要なデータ
チュートリアル 以下のフィールドの値を入手する
チュートリアル 3: SAP アプリケーションへの IDoc の通知
  • クライアント
  • IDoc 番号 (IDoc Number)
  • 送信側ポート (Sender Port)
  • 送信側のパートナー番号 (Partner Number of Sender)
  • 受信側ポート (Receiver Port)
  • 受信側のパートナー番号 (Partner Number of Recipient)
チュートリアル 4: 分割 IDoc パケットの受信、およびチュートリアル 5: 非分割 IDoc パケットの受信
  • RFC プログラム ID
  • 受信側ポート (Receiver Port)
  • 送信側のパートナー・タイプ (Partner Type of Sender)
  • 基本タイプの名前 (Name of Basic Type)
  • 送信側のパートナー番号 (Partner Number of Sender)
  • テーブル構造の名前 (Name of Table Structure)
  • クライアント
  • 論理メッセージ・タイプ
  • 受信側のパートナー番号 (Partner Number of Recipient)
  • 送信側ポート (Sender Port)
  • IDoc 番号 (IDoc Number)
  • 受信側のパートナー番号 (Partner Number of Recipient)

チュートリアルをテストするために必要な値

一部のチュートリアルをテストするには、SAP サーバー上のデータについて SAP 管理者から情報を入手する必要があります。 例えば、「SAP テーブル内のデータの照会」のチュートリアルでは、チュートリアルをテストするときに既存の顧客番号を使用する必要があります。

チュートリアルの実行前に入手する必要があるデータを、以下の表で示します。
表 3. チュートリアルを実行するために必要なデータ
チュートリアル 以下のフィールドの値を入手する
チュートリアル 2: BAPI トランザクションの呼び出し
  • 販売組織 (Sales Organization)
  • 配布チャネル (Distribution Channel)
  • 部門 (Division)
  • 参照顧客 (Reference Customer)
チュートリアル 3: SAP アプリケーションへの IDoc の通知
  • クライアント
  • IDoc 番号 (IDoc Number)
  • 送信側ポート (Sender Port)
  • 送信側のパートナー番号 (Partner Number of Sender)
  • 受信側ポート (Receiver Port)
  • 受信側のパートナー番号 (Partner Number of Recipient)
チュートリアル 4: 分割 IDoc パケットの受信、およびチュートリアル 5: 非分割 IDoc パケットの受信
  • RFC プログラム ID
  • 受信側ポート (Receiver Port)
  • 送信側のパートナー・タイプ (Partner Type of Sender)
  • 基本タイプの名前 (Name of Basic Type)
  • 送信側のパートナー番号 (Partner Number of Sender)
  • テーブル構造の名前 (Name of Table Structure)
  • クライアント
  • 論理メッセージ・タイプ
  • 受信側のパートナー番号 (Partner Number of Recipient)
  • 送信側ポート (Sender Port)
  • IDoc 番号 (IDoc Number)
  • 受信側のパートナー番号 (Partner Number of Recipient)
チュートリアル 6: SAP テーブル内のデータの照会
  • カスタマー番号

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