ビジネス・オブジェクトの複数カーディナリティー関係

複数カーディナリティー関係では、親ビジネス・オブジェクト内の属性が 子ビジネス・オブジェクトの配列を表します。属性は、子ビジネス・オブジェクトと 同じ型です。アプリケーションが単一の子エンティティーを格納する場合を除き、関係を記述する外部キーは 子に格納されます。親子関係は親に格納されます。

通常、子ビジネス・オブジェクトの配列を含む ビジネス・オブジェクトには、関係を表す属性が 1 つだけ含まれており、通常は この属性が基本キーになります。この属性のタイプは、子ビジネス・オブジェクトと同じタイプの配列です。親が複数の子を含むようにするため、関係を設定する外部キーは子に格納されます。

したがって、どの子にも、親の基本キーを外部キーとして含む単純属性が 1 つ以上存在します。子には、親に含まれる基本キー属性と同数の外部キー属性が含まれます。

関係を設定する外部キーが子に保管されるので、それぞれの親は、1 つ以上の子を持つことができます (子を持たないことも可能です)。

『ビジネス・オブジェクトの複数カーディナリティーの関係』の図に、複数カーディナリティーの関係を示します。この例では、3 つの ChildBOName ボックス内の parentId は、親の基本キーを含む単純属性であり、ParentBOName ボックス内にある Child1 は、子ビジネス・オブジェクトの配列を表す属性です。

図 1. ビジネス・オブジェクトの複数カーディナリティーの関係
この図は、左側にある 1 列からなる 1 つのボックスを示しています。列見出しは
ParentBOName です。見出しの下には 2 つの行があります。
最初の行の名前は ID で、2 番目の行は Child(1) です。右側には 1 列からなる 3 つのボックスがあり、各ボックスの見出しは ChildBOName で、行の名前は ParentID です。3 つのボックスは水平線によって縦線に接続されています。縦線からの矢印は、ID 行の
左側のボックスを指しています。

複数カーディナリティーの関係は、N=1 の関係である場合があります。アプリケーションによっては、親子関係を親ではなく子に格納するように、子エンティティーを 1 つ格納するものがあります。つまり、子には、親の基本キーに格納されている値と同一の値の外部キーが格納されます。

このタイプの関係がアプリケーションで使用されるのは、子のデータが親から独立して存在しておらず、親を介してのみそのデータにアクセスできる場合です。このような子のデータでは、子とその外部キー値を作成するために、親とその基本キー値があらかじめ存在していなければなりません。『N=1 の場合の複数カーディナリティーの関係』の図でこのタイプの関係を示します。

図 2. N=1 の場合の複数カーディナリティーの関係
この図の左側には、
1 列からなる 1 つのボックスが示されています。列見出しは
ParentBOName です。見出しの下に 2 つの行があります。最初の行の名前は ID で、2 番目の行は Child(1) です。右側には、ChildBOName という見出しの 1 列からなるボックスがあります。見出しの下にある 1 行の名前は ParentID です。ParentID 行からの矢印は、
左側のボックスの ID 行を指しています。

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