アクティベーション・スペック・プロパティー

アクティベーション・スペック・プロパティーには、メッセージ・エンドポイントの Inbound イベント処理構成情報が保持されています。これらのプロパティーは、エンタープライズ・サービス・ディスカバリー・ウィザードまたは WebSphere® Process Server 管理コンソールを使用して設定できます。

アダプターの構成時に、以下に示すアクティベーション・スペック・プロパティーを指定します。

Adapter for FTP のアクティベーション・スペック・プロパティー

プロパティー タイプ 説明 国際化されるかどうか Required デフォルト値
DataSourceJNDIName String JDBC データベース接続を取得するためにイベント・パーシスタンスで使用されるデータ・ソースの JNDI 名。データ・ソースは、WebSphere Process Server 内に作成する必要があります。データ・ソースの作成中に指定されるデータベース名は、既に存在しているデータベースでなければなりません。 はい はい なし
EventTableName String アダプターがイベント・パーシスタンスのために使用するテーブルの名前。複数のアクティベーション・スペックを使用する場合、この値はアクティベーション・スペックごとに固有でなければなりません。同じアダプター、または異なるアダプターのほかのインスタンスが同じテーブル名を使用することはできません。データベースにこのテーブルが存在しない場合は、アダプターがこのテーブルを作成します。 はい はい なし
DatabaseSchemaName String イベント・パーシスタンスによって使用されるデータベースのスキーマ名。 はい いいえ なし
DatabaseUsername String データ・ソースから JDBC データベース接続を取得するためにイベント・パーシスタンスが使用するユーザー名。 はい いいえ なし
DatabasePassword String データ・ソースから JDBC データベース接続を取得するためにイベント・パーシスタンスが使用するパスワード。 はい いいえ なし
CreateTable Boolean true に設定すると、イベント・テーブルおよび関連した索引が作成される。テーブル作成エラーをトラブルシューティングするには、このプロパティーを false に設定します。その後、テーブルおよび索引を手動で作成できます。 いいえ いいえ true
イベント・ディレクトリー String Inbound 操作のためにイベント・ファイルが取り出される FTP サーバーの FTP URL。

FTP URL を指定する際の構文: ftp://[UserId:password@]
FTPserver[:port]
[RemoteEventDirectory]

以下の情報も指定することができます。
  • FTP サーバーへの接続特権、および FTP 操作の実行特権を持つユーザー名およびパスワード。EventDirectory で指定しない場合は、Username および Password プロパティーで指定する必要があります。
  • FTP ポート。EventDirectory で指定しない場合、アダプターはデフォルトの FTP ポートを使用します。
  • リモート・イベント・ディレクトリー。EventDirectory で指定しない場合、アダプターは、FTP サーバーとの接続が確立されているディレクトリーからイベント・ファイルをポーリングします。
はい はい なし
イベント・ファイル・マスク String イベント・ファイル用のフィルター。ファイルのフィルターは、英数字と * および ? のワイルドカードから成る適切な修飾の表現です。 はい はい *.*
ソート・イベント・ファイル String ポーリングされるイベント・ファイルのソート順を決定する。以下をサポートしています。
  • Filename – ファイル名を基準に昇順にソートします。
  • Timestamp – 最終変更日時のタイム・スタンプを基準に昇順でソートします。
  • <Blank> - ソートされません。
イベントを送信するためのイベント・ファイルの順序付けは、アクティベーション・スペックの DeliveryType プロパティーが ORDERED に設定されている場合にのみ有効です。 ファイル名のソートは、FTP サーバーのロケールに基づいて行われます。ロケールおよびそれに対応する規則の追跡には、ICU4J パッケージが使用されます。
いいえ いいえ <空白> (= ソートなし)
FTPArchiveDirectory String FTP サーバー上のアーカイブ・ディレクトリーの相対パス。このディレクトリーが存在していなければなりません。このプロパティーを使用してアーカイブを指定する場合には、いくつかのオプションがあります。
  • このプロパティーに値を指定したが、FTPRenameExt プロパティーに値を指定しない場合、アダプターは、イベント・ファイル名にタイム・スタンプを付加し、ファイルをこのプロパティーに指定された FTP サーバーのアーカイブ・ディレクトリーに移動します。
  • このプロパティーと FTPRenameExt プロパティーの両方に値を指定した場合、アダプターは、処理済みのイベント・ファイルの名前をタイム・スタンプと FTPRenameExt に指定された値で変更し、ファイルをこのプロパティーに指定された FTP サーバーのアーカイブ・ディレクトリーに移動します。
  • このプロパティーにも FTPRenameExt プロパティーにも値を指定しない場合、アダプターは、処理済みのイベント・ファイルをアーカイブせずに削除します。
  • このプロパティーには値を指定せずに、FTPRenameExt プロパティーに値を指定した場合、アダプターは処理済みのイベント・ファイルの名前を変更し、タイム・スタンプと FTPRenameExt に指定された値を追加します。
はい いいえ なし
FTPRenameExtension String コネクターがリモート FTP ファイルをポーリングした後、アダプターがリモート FTP ファイルの名前変更に使用するファイル拡張子または接尾部。ファイルの名前変更を行うと、コネクターが次のポーリング周期で同じファイルをポーリングしないように設定できます。アダプターを、処理済みのイベント・ファイルの名前を変更して、そのファイルをアーカイブ・ディレクトリーに移動するように構成することができます。 はい いいえ なし
UserName String FTP サーバーへの接続特権、および FTP 操作の実行特権を持つユーザーの名前。EventDirectory プロパティーで指定した URL にユーザー名が含まれている場合は、このプロパティーに値を指定する必要はありません。 はい いいえ なし
Password String FTP サーバーへの接続特権、および FTP 操作の実行特権を持つユーザーのパスワード。EventDirectory プロパティーで指定した URL にパスワードが含まれている場合は、このプロパティーに値を指定する必要はありません。 はい いいえ なし
FTPGetQuantity Integer リモートでのポーリングごとに、リモート FTP URL から取得するファイルの数を決定する。 いいえ はい 10
FTPPollFrequency Integer アダプターが FTP サーバーをポーリングする頻度 (標準のポーリング周期の数で測定される) を決定する。例えば、PollPeriod を 10000 に設定し、FTPPollFrequency を 6 に設定した場合、アダプターは LocalEventDirectory を 10 秒ごとにポーリングし、リモートの EventDirectory を 60 秒ごとにポーリングします。アダプターが FTP のポーリングを行うのは、このプロパティーに値を指定した場合のみです。PollPeriod が 0 の場合は、1 として計算します。計算により 0 と評価された場合、アダプターは FTP のポーリングを行いません。 いいえ はい 5
EISEncoding String FTP サーバーのエンコード。この値は、FTP サーバーとの制御接続のエンコードを設定する場合に使用します。
  • アダプター・レベルの EISEncoding とアクティベーション・スペック・レベルの EISEncoding の両方を設定しない場合 (両方とも null)、FTP サーバーとの通信中は制御接続で何も設定されません。
  • アダプター・レベルの EISEncoding を設定し、アクティベーション・スペック・レベルの EISEncoding を設定しない場合、アダプター・レベルの値は、FTP サーバーとの通信中に制御接続で設定されます。これは、複数のアクティベーション・スペックを使用し、同じエンコードが設定されている場合に便利です。この場合は、すべての接続で制御接続のエンコードが同じになるよう、値をアダプター・レベルで設定します。
  • アダプター・レベルの EISEncoding を設定しないで、アクティベーション・スペック・レベルの EISEncoding を設定する場合、アクティベーション・スペック・レベルの値は、FTP サーバーとの通信中に制御接続で設定されます。値はアクティベーション・スペック・レベルであるため、これが適用されるのは、そのアクティベーション・スペックのみです。
  • アダプター・レベルの EISEncoding とアクティベーション・スペック・レベルの EISEncoding の両方を設定する場合、アクティベーション・スペック・レベルの値が優先されます。

この属性には、Java がサポートする任意のエンコードを指定できます。

いいえ いいえ なし
LocalEventDirectory String アダプターが FTP サイトからダウンロードしたイベント・ファイルを格納するローカル・システム・ディレクトリー。アダプターがイベントを処理できるようにするために、このプロパティーに値を指定する必要があります。 はい はい なし
LocalArchiveDirectory String ローカル・アーカイブ・ディレクトリーの絶対パス。 ディレクトリーは、有効で既に存在している必要があります。 はい いいえ なし
FailedArchiveExt String 正常に処理されなかったイベント・ファイル内のビジネス・オブジェクトをアーカイブするために使用されるファイル拡張子。このプロパティーは、LocalArchiveDirectory が有効で存在する場合にのみ使用されます。 はい いいえ fail
OriginalArchiveExt String オリジナル・イベント・ファイルをアーカイブするために使用されるファイル拡張子。このファイルには、ビジネス・オブジェクトのいずれかが失敗した場合の参照用にイベント・ファイル全体が保存されます。このプロパティーは、LocalArchiveDirectory が有効で存在する場合にのみ使用されます。 はい いいえ original
SuccessArchiveExt String 正常に処理されたビジネス・オブジェクトすべてをアーカイブするために使用されるファイル拡張子。このプロパティーは、LocalArchiveDirectory が有効で存在する場合にのみ使用されます。 はい いいえ success
IncludeEndBODelimiter Boolean true に設定する場合、さらに処理を行うため、ビジネス・オブジェクトの内容と一緒に区切り文字が送信されます。このプロパティーは、区切り文字に基づいてイベント・ファイルを分割する場合にのみ有効です。 いいえ いいえ false
DataConnectionMode String FTP サーバーがファイル転送時に使用するデータ接続モード。active または passive のいずれかの設定値を受け入れます。 いいえ いいえ active
FileTransferType Integer Inbound 操作時に使用されるファイル転送タイプ。 ASCII または binary のいずれかの設定値を受け入れます。 いいえ いいえ binary
CustomParserClassName String ls –l の出力を解析するために使用されるカスタム・パーサーの完全修飾クラス名。ls –l の出力が標準出力から外れる場合にのみ使用されます。 いいえ いいえ なし
FilePassByReference Boolean イベント・ファイルのファイル内容をエンドポイントに送信しないことを指定します。

true に設定する場合、ファイルにタイム・スタンプが付加され、LocalArchiveDirectory に送信されます。タイム・スタンプにより、同じ名前で別のファイルが受信される場合に起きる、エラーやファイルの上書きを回避できます。このプロパティーを true に設定できるのは、LocalArchiveDirectory プロパティーを設定する場合で、指定したディレクトリーが存在する場合のみです。このプロパティーは、PassThrough Inbound 操作でのみ使用されます。有効にすると、ファイルはチャンクに分割されません。

いいえ いいえ false
SplittingFunctionClass
Name
String この値には、ファイル分割を有効にするために使用するクラス・ファイルの完全修飾クラス名を指定する。以下の 2 つの値が必要です。
  • 区切り文字に基づいてイベント・ファイルを分割する com.ibm.j2ca.extension.
    utils.filesplit.SplitByDelimiter クラス。
  • イベント・ファイル・サイズに基づいてイベント・ファイルを分割する com.ibm.j2ca.extension.
    utils.filesplit.SplitBySize クラス。
区切り文字またはファイル・サイズは、SplitCriteria プロパティーで指定します。EventContentType プロパティーが null に設定されている場合、ファイル・サイズに基づいて分割を実行するクラス名に自動的に設定されます。
いいえ いいえ com.ibm.
j2ca.
extension.
utils.
filesplit.
SplitBySize
FileContentEncoding String EndBODelimiter プロパティーに基づいたイベント・ファイルの読み取りで使用するエンコード、およびストリングから byte[] への変換時に使用されるエンコード。指定しない場合、アダプターは特定のエンコードを使用せずに読み取りを行おうとします。Java™ がサポートする任意のエンコード・セットを指定できます。 いいえ いいえ なし
SplitCriteria String このプロパティーには、SplittingFunctionClassName プロパティーの値に基づいた各種の値を指定する。
  • SplittingFunctionClassName プロパティーで、区切り文字に基づいてファイルを分割することを指定する場合、SplitCriteria にはイベント・ファイル内のビジネス・オブジェクトを分割する区切り文字を指定します。
  • SplittingFunctionClassName をサイズに基づいた分割を行う値に設定する場合、SplitCriteria プロパティーには、バイト単位のサイズを表す有効な数値を指定します。
    • イベント・ファイルのサイズがこの値より大きい場合、アダプターはファイルをこのサイズのチャンクに分割し、各チャンクが送られます。
    • イベント・ファイルのサイズがこの値より小さい場合、イベント・ファイル全体が送られます。SplitCriteria=0 の場合、チャンクへの分割は無効です。
Inbound PassThrough 時に FilePassByReference を有効にすると、イベント・ファイルは分割されません。
はい いいえ 0
SocksProxyHost String アダプターの要求を FTP サーバーに送信する際に経由するプロキシー・サーバーとして使用されるマシンのホスト名。 はい いいえ なし
SocksProxyPort String アダプターの要求を FTP サーバーに送信する際に経由するプロキシー・サーバーのポート番号。 いいえ いいえ なし
SocksProxyUserName String プロキシー・サーバーを認証するためのユーザー名。 はい いいえ なし
SocksProxyPassword String プロキシー・サーバーを認証するためのパスワード。 はい いいえ なし
FTPScriptFileExecuted
BeforeInbound
String 各 Inbound ポーリング周期の前に実行されるスクリプト・ファイルのローカル・アダプター・マシンからの絶対パス。 はい いいえ なし
FTPScriptFile
ExecutedAfterInbound
String 各 Inbound ポーリング周期の後に実行されるスクリプト・ファイルのローカル・アダプター・マシンからの絶対パス。 はい いいえ なし
DefaultObjectName String イベントをエンドポイントに送信する前にデータ形式変更フレームワークで使用されるラッパー・ビジネス・オブジェクト名。例: FTPFileBG または CustomerWrapperBG。 いいえ いいえ なし
EventContentType String ビジネス・オブジェクト・ストリングのビジネス・オブジェクトへの変換中に、正しいデータ・ハンドラーを呼び出すためにデータ形式変更フレームワークに送信される入力イベント・ファイルの内容/MIME タイプ。この値は、PassThrough 操作では NULL に設定されます。 いいえ いいえ なし
関連資料
リソース・アダプター・プロパティー
接続仕様プロパティー
管理 (J2C) 接続ファクトリー・プロパティー
対話仕様プロパティー

ご利用条件 |


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