このトピックでは、アプリケーションのデプロイ中の問題の原因を判別するためのステップについて説明します。考えられるいくつかの解決策についても取り上げます。
始める前に
このトピックは、以下の事項を前提としています。
- モジュールのデバッグの基本について理解している。
- モジュールのデプロイ中にロギングおよびトレースがアクティブになっている。
このタスクを実行する理由およびタイミング
デプロイメントのトラブルシューティングのタスクは、エラーの通知を受け取った後に開始します。処置を行う前に、失敗したデプロイメントのさまざまな症状について調べる必要があります。
このタスクの手順
- アプリケーションのインストールが失敗したかどうか判別します。
system.out ファイルを調べて、失敗の原因を明示するメッセージを探します。アプリケーションをインストールできない理由には、以下のようなものがあります。
- 同一の Network Deployment セル内の複数のサーバーにアプリケーションをインストールしようとしている。
- アプリケーションの名前が、アプリケーションをインストールする Network Deployment セル上の既存のモジュールの名前と同じである。
- EAR ファイル内部の J2EE モジュールを異なるターゲット・サーバーにデプロイしようとしている。
重要: インストールに失敗し、アプリケーションにサービスが含まれている場合は、アプリケーションの再インストールを試みる前に、失敗するより前に作成されたすべての SIBus 宛先または J2C 活動化仕様を除去する必要があります。これらの成果物を除去する最も簡単な方法は、失敗後に
「保管」->「すべて廃棄 (Discard all)」をクリックする方法です。変更を不注意に保管してしまった場合は、SIBus 宛先と J2C 活動化仕様を手動で除去する必要があります (『
SIBus 宛先の削除』および『
J2C 活動化仕様の削除』を参照)。
- アプリケーションが正常にインストールされている場合、そのアプリケーションが開始されているかどうか調べます。
アプリケーションが実行されていない場合は、サーバーがアプリケーションのリソースを開始しようとしたときに障害が発生しています。
- system.out ファイルを調べて、対処法を指示するメッセージを探します。
- リソースが開始しているかどうかを判別します。
リソースが開始されていないと、アプリケーションは実行されません。これは情報の損失を防ぐためです。リソースが開始されない理由として、以下のことが考えられます。
- 指定されたバインディングが正しくない。
- リソースが正しく構成されていない。
- リソースがリソース・アーカイブ (RAR) ファイルに含まれていない。
- Web リソースが Web サービス・アーカイブ (WAR) ファイルに含まれていない。
- コンポーネントが欠落していないかどうか判別します。
コンポーネント欠落の原因は、エンタープライズ・アーカイブ (EAR) ファイルが正しく作成されなかったことにあります。
モジュールが必要とするすべてのコンポーネントが、Java アーカイブ (JAR) ファイルを作成したテスト・システムの正しいフォルダーに格納されているか確認します。『サーバーへのデプロイの準備』には追加情報があります。
- アプリケーションで情報が処理されているかどうかを調べます。
アプリケーションが実行されていても、情報が処理されない場合があります。この理由は、ステップ 2.b で挙げられた理由と同様です。
- アプリケーションが、別のアプリケーションにあるサービスを使用するかどうかを判別します。 必ず他のアプリケーションがインストールされ、実行されているようにします。
- 失敗したアプリケーションが使用する、他のアプリケーションに含まれているすべてのサービスのインポート・バインディングとエクスポート・バインディングが、正しく構成されているかどうかを判別します。 管理コンソールを使用してバインディングを調べ、訂正します。
- 問題を訂正し、アプリケーションを再始動します。