アプリケーションは、キュー・ブラウザーを使用してキューのメッセージを参照します。このとき、メッセージは除去されません。
キュー・ブラウザーを作成するため、アプリケーションは Session オブジェクトの Create Queue Browser メソッドを呼び出し、参照するキューを示す Destination オブジェクトをパラメーターとして指定します。アプリケーションはメッセージ・セレクターを備えたキュー・ブラウザーまたはメッセージ・セレクターのないキュー・ブラウザーを作成できます。
キュー・ブラウザーの作成後、アプリケーションは QueueBrowser オブジェクトの Get Messages メソッドを呼び出し、キューのメッセージのリストを取得できます。 メッセージのリストは、Message オブジェクトのリストをカプセル化したイテレーターとして戻されます。リスト内の Message オブジェクトの順序は、メッセージがキューから取り出される順序と同じ です。アプリケーションはイテレーターを使用して、各メッセージを順番に参照できます。
メッセージがキューに入れられるとき、およびメッセージがキューから除去されるときに、イテレーターが動的に更新されます。アプリケーションがイテレーターを使用してキュー内の次のメッセージを参照するたびに、戻されるメッセージにはキューの現在の内容が反映されます。イテレーターにより、キューにこれ以上メッセージがないことが示されると、キューに新たなメッセージが入れられた場合でも、イテレーターはこの時点からメッセージを戻す操作を停止します。ただし、アプリケーションは Iterator オブジェクトの Reset Iterator メソッドを呼び出すことで、引き続き同じイテレーターを使用してキューの先頭からメッセージを参照できます。
アプリケーションは、特定のキュー・ブラウザーに対して Get Messages メソッドを複数回呼び出すことができます。それぞれの呼び出しでは、新規イテレーターが戻されます。したがって、アプリケーションは複数のイテレーターを使用してキューのメッセージを参照し、キュー内の複数の位置を維持することができます。
アプリケーションはキュー・ブラウザーを使用して、キューから除去する適切なメッセージを検索し、メッセージ・セレクターを備えたメッセージ・コンシューマーを使用してメッセージを除去することができます。メッセージ・セレクターは、 JMSMessageID ヘッダー・フィールドの値に基づいてメッセージを選択できます。このフィールドをはじめとする JMS メッセージ・ヘッダーのフィールドについては、XMS メッセージのヘッダー・フィールドを参照してください。