WebSphere Message Service Clients for C/C++ and .NET, Version 1.2 オペレーティング・システム: Linux, Windows

C でのエラーの処理

C API の大半の関数は、戻りコードである値を戻し、エラー・ブロックのハンドルであるオプションの入力パラメーターを備えています。 このセクションでは、戻りコードとエラー・ブロックのそれぞれの役割について説明します。

関連概念
実行時に処理できるエラー状態

戻りコード

C 関数呼び出しからの戻りコードは、呼び出しが正常に実行されたかどうかを示しています。 戻りコードのデータ型は xmsRC です。表 1 には、考えられる戻りコードとその意味を示します。

表 1. C 関数呼び出しからの戻りコード
戻りコード 意味
XMS_OK 呼び出しが正しく完了しました。
その他の値 呼び出しは失敗ししました。エラー・ブロックには、呼び出しが失敗した理由について詳細に記録されています。 戻りコードは、エラー・ブロックの場合に戻される例外コードと同じです。

エラー・ブロック

アプリケーションが C 関数を呼び出した場合、そのアプリケーションはエラー・ブロックのハンドルを呼び出しの入力パラメーターとして指定できます。 呼び出しが失敗すると、XMS は、その呼び出しが失敗した理由に関する情報をエラー・ブロックに格納します。 この結果、アプリケーションはエラー・ブロックからこの情報を取り出すことができるようになります。

エラー・ブロックには、以下の情報が格納されています。
例外コード
例外を表す整数。例外コードは、呼び出しが失敗した理由の上位の指標を示しますが、どのエラーが発生したかを正確に示すわけではありません。ヘッダー・ファイルの xmsc.h は、名前付き定数を例外コードごとに定義します。

例外コードは、同じ環境で JMS メソッドによってスローされるJMS 例外と一致します。

エラー・コード
エラーを表す整数。エラー・コードは、どのエラーが発生したかについてより正確な指標を示します。 ヘッダー・ファイルの xmsc.h は、名前付き定数をエラー・コードごとに定義します。
エラー・ストリング
エラーを説明する文字のヌル終了ストリング。 ストリング内の文字は、エラー・コードを表す名前付き定数内の文字と同じです。
エラー・データ
エラーに関する追加情報を提供する文字のヌル終了ストリング。 情報のフォーマットは自由です。
リンク・エラー
リンク・エラー・ブロックのハンドル。失敗した呼び出しに関する詳細を XMS が報告する必要がある場合、XMS は、1 つ以上の追加エラー・ブロックを作成し、それをアプリケーションから出力されたエラー・ブロックと連結することができます。

XMS は、エラー・ブロックを作成してそこから情報を抽出するために、一組のヘルパー関数を提供します。 アプリケーションは、ヘルパー関数を使用してエラー・ブロックを作成し、そのハンドルを取得してから、ハンドルを入力パラメーターとして使用できる最初の関数を呼び出す必要があります。 関数呼び出しが失敗すると、アプリケーションは他のヘルパー関数を使用して、XMS がエラー・ブロックに格納したエラーに関する情報を抽出できます。 これらのヘルパー関数の詳細については、ErrorBlockを参照してください。


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Timestamp icon最終更新: 8 Jun 2006
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