WebSphere Message Service Clients for C/C++ and .NET, Version 1.2 オペレーティング・システム: Linux, Windows

FFDC および C/C++ アプリケーションのトレースの操作

First Failure Data Capture (FFDC) レコードの情報は、XMS で発生する可能性がある問題を診断する際に役立ちます。 エラーの原因を判別する上でさらに情報が必要な場合、IBM サポートからトレースを作成するよう求め られることがあります。

代替ロケーションを指定しない限り、XMS は FFDC レコードとトレース・ファイルを現行作業ディレクトリーに作成します。代替ロケーションを指定するには、以下で説明するように XMS 環境変数を 構成します。FFDC レコードは、人間が読み取り可能なテキスト・ファイルに保管されます。このファイルには、プレフィックス xmsffdc で始まる名前が付けられます。トレース・ファイルはバイナリーであり、フォーマット設定可能です。 トレース・ファイル名はプレフィックス xms から始まります。

アプリケーション実行前のトレースの構成

XMS C または C++ アプリケーションのトレースを構成するには、アプリケーションを実行する前に以下の XMS 環境変数を設定します。

表 1. C/C++ トレースの環境変数設定
環境変数 デフォルト 設定 意味
XMS_TRACE_ON 適用外 normal 選択されたコンポーネントがトレースされます。
    full すべてのコンポーネントがトレースされます。
    partial トレース対象のコンポーネント ID をコンマで区切ったリスト。 例えば「partial,osa,cal」と指定すると、XMS コンポーネント gxiosa および gxical のみがトレースされます。トレース可能なコンポーネントを表示するには、フル・トレースを使用します。
XMS_TRACE_FILE_PATH 現行作業ディレクトリー /dirpath/ トレースと FFDC レコードの書き込み先ディレクトリーのパス。

代替ロケーションを指定しない限り、XMS は FFDC とトレース・ファイルを現行作業ディレクトリーに作成します。代替ロケーションを指定するには、環境変数 XMS_TRACE_FILE_PATH に、XMS による FFDC およびトレース・ファイルの作成先ディレクトリーの完全修飾パス名を設定します。トレースするアプリケーションを開始する前に、この環境変数を設定しておく必要があります。 また、アプリケーションを実行するユーザー ID に、XMS が FFDC およびトレース・ファイルを作成するディレクトリーへの書き込み権限があることを確認しておく必要もあります。

XMS_TRACE_FILE_SIZE 200000 整数 XMS 製品トレースの最大サイズ (KB 単位)。10 は 10,000 バイトを表します。
XMS_TRACE_FILE_NUMBER 4 整数 トレース・レコードの保管に使用できるファイルの数。(200000 / 4 = ファイルあたり 50000 バイト)

トレースの動的構成

トレースを動的に構成するするには、実行可能プログラム gxisc を使用します。gxisc を使用して、 実行中の XMS C または C++ アプリケーションのトレースを使用可能または使用不可に設定し、トレース・サイズを変更することができます。gxisc は XMS アプリケーションと同じマシンで実行してください。

gxisc を呼び出すには、トレース構成を変更する XMS アプリケーションのプロセス ID を以下の例に示すように使用します。

gxisc 1234 <enter>
display all <enter>
alter trace(enabled) tracesize(100) <enter>
help <enter>
alter trace(disabled) <enter>
alter <enter>
end
gxisc <enter>
alter pid(1234) trace(enabled) <enter>
end
cat a.file <enter>
alter pid(1234) trace(enabled)
end
cat a.file | gxisc <enter>
cat b.file <enter>
alter trace(disabled) tracesize(1000)
end
cat b.file | gxisc 1234 <enter>
注: XMS C または C++ アプリケーションの終了後にはトレース設定は保存されません。

トレース・ファイルのフォーマット設定

実行時の処理オーバーヘッドとディスク・オーバーヘッドを最小限に抑えるため、XMS はバイナリー・フォーマットのトレースを 1 つ以上のトレース・ファイル (拡張子 .trc) に出力します。 トレース・ファイルのフォーマットを設定するには、実行可能プログラム gxitrcfmt を以下の例に示すように使用します。

gxitrcfmt xms01234.trc

フォーマット・ファイルにはサフィックス txt が付きます。以下に例を示します。

cat xms01234.trc.txt

トレースの各行には、以下の情報が含まれています。

トレース・レコードは、関数エントリー・ポイント (「{」で示される)、関数エグジット・ポイント ( 「}」で示される)、または関数データ・ポイントです。


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Timestamp icon最終更新: 8 Jun 2006
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