接続プール拡張設定

管理コンソールの「拡張接続プール設定 (Advanced Connection Pool Settings)」パネル上の接続プール向けの拡張設定を変更できます。

目的

「拡張接続プール設定 (Advanced Connection Pool Settings)」パネルは接続プール用の値を割り当てるために使用されます。 このパネルで、分割化、接続過負荷の回避、および応答していない接続の処理などのプロパティーを変更することができます。

「構成」タブ

共用区画の数

各共用プールに作成されている区画の数を指定します。

プロパティー
データ型 整数
デフォルト値 0
範囲 0 から最大の整数
空きプール区画の数

各空きプールに作成されている区画の数を指定します。

プロパティー
データ型 整数
デフォルト値 0
範囲 0 から最大の整数
空きプール分配テーブル・サイズ

空きプール分配テーブル・サイズは、ハッシュ・テーブル内の Subject および CRI ハッシュ値の分配を改善するために使用されて、一致する空き接続の高速検索に対する衝突を最小化します。

クリデンシャルが異なる着信要求が多数ある場合、この値によってそのユーザーの接続用の空きプール分配を検索できます。通常、リソースにアクセスするときに多数の異なるクリデンシャルのあるインストールの場合、値を大きくします。リソースに対するすべての着信要求に同一のクリデンシャルを使用する場合は、小さい値 (1) を使用します。

プロパティー
データ型 整数
デフォルト値 0
範囲 0 から最大の整数
サージしきい値

サージ保護が活動化される前に作成された接続の数を指定します。

サージ保護は、数多くの接続が同時に作成される場合に、データ・ソースの過負荷を防止するように設計されています。 サージ保護は、サージしきい値およびサージ作成間隔という 2 つのプロパティーで制御されます。

サージしきい値プロパティーでは、サージ保護が活動化される前に作成される接続の数を指定します。 指定した接続数に到達した後、サージ・モードに入ります。

サージ作成間隔プロパティーでは、サージ・モードでの接続作成の間隔を秒数で指定します。

例えば、以下のように設定するとします。
  • maxConnections = 50
  • surgeThreshold = 10
  • surgeCreationInterval = 30 秒

接続プールが接続要求を 15 個受信すると、ほとんど同時に接続が 10 個作成されます。 最初に 10 個の接続が作成されてから 30 秒が経過した後、11 番目の接続が作成されます。 11 番目の接続が作成されてから 30 秒が経過した後、12 番目の接続が作成されます。 新規の接続が必要でなくなるか、または maxConnections 値に達するまで、30 秒ごとに接続の作成が継続されます。

サージしきい値が > -1 であり、サージ作成間隔が > 0 である場合、サージ接続サポートが開始されます。サージしきい値プロパティーのデフォルト値は -1 です。 つまり、このプロパティーはオフになっています。

wsadmin
$AdminControl getAttribute $objectname surgeCreationInterval
$AdminControl setAttribute $objectname surgeCreationInterval 30
$AdminControl getAttribute $objectname surgeThreshold
$AdminControl setAttribute $objectname surgeThreshold 15
プロパティー
データ型 整数
デフォルト値 -1
範囲 -1 から最大の整数
サージ作成間隔

サージ保護モード内での、接続作成間の時間の量を指定します。

「サージしきい値」プロパティーで指定された数の接続が行われると、新規接続に対する各要求は、サージ作成間隔で作成されるのを待たなければなりません。 このプロパティーのデフォルト値は 20 です。 つまり、各接続が作成されるまでに少なくとも 20 秒経過する必要があります。 このプロパティーの有効な値は、任意の正整数です。

プロパティー
データ型 整数
デフォルト値 20
範囲 0 から最大の整数
滞留タイマー時間

滞留接続は、接続プールに応答したり戻されたりすることのないアクティブな接続です。プールが滞留状態 (滞留しきい値に達した) になると、プールの滞留が解除されるまで、すべての新規接続要求にリソース例外が出されます。「滞留タイマー時間」プロパティーは、タイマーの間隔です。 これは、接続プールが滞留接続を確認する頻度です。 デフォルト値は 5 秒です。

wsadmin スクリプト・ツールを使用して滞留時間、滞留タイマー時間、または滞留しきい値プロパティーを 変更することに失敗した場合は、IllegalState 例外が発生します。この要求の間、プールにはアクティブな要求またはアクティブな接続を含めることができません。滞留接続サポートを開始するには、3 つのすべての滞留プロパティー値が 0 よりも大きく、 最大接続数が 0 よりも大きくなっている必要があります。

また、滞留タイマー時間が設定されている場合、この値は滞留時間の値よりも小さくなっている必要があります。 滞留タイマー時間は、滞留時間の 4 分の 1 から 6 分の 1 の値にすることをお勧めします。これにより、接続プールは、接続が滞留であると宣言されるまで、滞留接続を 4 回から 6 回 チェックします。 これにより、誤って正しい結果が出る可能性が削減されます。

wsadmin
$AdminControl getAttribute $objectname stuckTime
$AdminControl setAttribute $objectname stuckTime 30
$AdminControl getAttribute $objectname stuckTimerTime
$AdminControl setAttribute $objectname stuckTimerTime 15
$AdminControl getAttribute $objectname stuckThreshold
$AdminControl setAttribute $objectname stuckThreshold 10 
プロパティー
データ型 整数
デフォルト値 5
範囲 0 から最大の整数
滞留時間

滞留接続は、接続プールに応答したり戻されたりすることのないアクティブな接続です。プールが滞留状態 (滞留しきい値に達した) になると、プールの滞留が解除されるまで、すべての新規接続要求にリソース例外が出されます。「滞留時間」プロパティーは、単一 アクティブ接続が、滞留していると考えられるまでの、バックエンド・リソースで使用される間隔 (秒単位) です。

プロパティー
データ型 整数
デフォルト値 0
範囲 0 から最大の整数
滞留しきい値

滞留接続は、接続プールに応答したり戻されたりすることのないアクティブな接続です。プールが滞留状態 (滞留しきい値に達した) になると、プールの滞留が解除されるまで、すべての新規接続要求にリソース例外が出されます。アプリケーションは、この例外を明示的にキャッチして処理を続けることができます。 滞留接続数がしきい値を超えると、プールは滞留接続の定期的なチェックを続けます。 滞留接続数が滞留しきい値よりも小さくなると、 プールは、定期チェック時にこのことを検出し、プールでの要求処理の再開が可能となります。 滞留 しきい値は、プールが滞留モードになるために、滞留していると見なされる必要がある接続の数です。

プロパティー
データ型 整数
デフォルト値 0
範囲 0 から最大の整数

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