データベース仕様書

WebSphere Process Server では、情報の保持、格納、追跡のためにさまざまなデータベース・テーブルを使用します。WebSphere Process Server のコンポーネントの中には、独自のデータベース・テーブルを使用するものもあります。これらのデータベース・テーブルは、プロファイル作成中に作成することも、スクリプトを使用して別途作成することもできます。

WebSphere Process Server の通常の操作では、大量のデータのアクセス、移動、追加が行われます。これらのデータは、ユーザーが作成するいくつかのデータベース・テーブルに収容されます。これらのデータベース・テーブルは、WebSphere Process Server プロファイルの作成時に作成して構成できます。 あるいは、プロファイルの作成時にはデータベース・テーブルを作成せず、プロファイルの作成の完了後に、製品インストールの一部として用意されているスクリプトを使用して、それと同じ操作を実行することも可能です。

注: 共通データベースはプロファイルを作成する前に作成できます。プロファイル・ウィザードには、共通データベース用に既存のデータベースを使用するオプションがあります。
データベース・テーブルを必要とする WebSphere Process Server のコンポーネントと、それぞれのコンポーネントに関連付けられているテーブルが保管されているデータベースのデフォルト名を、表 1 にまとめます。
注: これらの名前は、必要に応じて構成することもできます。
表 1. データベース・テーブルを必要とする WebSphere Process Server のコンポーネントと、テーブルが保管されるデータベースのデフォルト名。
コンポーネント データベース (デフォルト名) 注意
Business Process Choreographer BPEDB このデータベースは WebSphere Process Server の開始前に作成する必要はありませんが、Business Process Choreographer のコンポーネントの起動前に作成することが必須です。
Common Event Infrastructure CEIDB (イベントの格納) このデータベースは WebSphere Process Server の開始前に作成する必要はありませんが、イベントのモニターには必須です。
リレーションシップ WPRCSDB (共通データベース) WebSphere Process Server の開始前に、共通データベースを作成する必要があります。
メディエーション WPRCSDB (共通データベース) WebSphere Process Server の開始前に、共通データベースを作成する必要があります。
リカバリー WPRCSDB (共通データベース) WebSphere Process Server の開始前に、共通データベースを作成する必要があります。
Application Scheduler WPRCSDB (共通データベース) WebSphere Process Server の開始前に、共通データベースを作成する必要があります。
セレクター/ビジネス・ルール WPRCSDB (共通データベース)/リポジトリー DB (Cloudscape™) WebSphere Process Server の開始前に、共通データベースを作成する必要があります。
SIBus ユーザー作成  
エンタープライズ・サービス・バス EsbLogMedDB  

バージョンなどサポートされるデータベースについては、「WebSphere Process Server システム要件 (WebSphere Process Server system requirements)」に詳しい説明があります。各データベースは、文字ストリングのパラメーター dbType で表されています。dbType パラメーターは、ファイル名やファイル・パスで使用されます。サポートされているデータベースの dbType の値を表 2 にまとめます。

表 2. サポートされているデータベースとそれぞれに関連付けられている dbType の値
データベース dbType
Cloudscape Cloudscape V5.1
DB2® UDB for iSeries™ (ネイティブ) DB2iSeries
DB2 UDB for iSeries (Toolbox) DB2iSeries
DB2 UDB for z/OS and OS/390 V7.1 DB2zOSV7
DB2 UDB for z/OS V8.1 DB2zOSV8
DB2 CLI DB2
DB2 Universal Express DB2
DB2 Universal DB2
Informix® Dynamic Server Informix
Microsoft SQL Server Embedded SQLServer
Microsoft SQL Server Data Direct SQLServer
Oracle OCI Oracle
Oracle Thin Oracle

ファイル・パスとファイルの命名規則で使用する 2 番目のパラメーターは、feature です。このパラメーターでは、対象になっているデータベースを指定します (表 1 を参照)。表 3 は、各データベースとそれぞれに関連付けられている feature パラメーターをまとめたものです。

表 3. 各データベースとそれぞれに関連付けられている feature
データベース フィーチャー
Business Process Choreographer ProcessChoreographer
Common Event Infrastructure CEI
共通データベース CommonDB
エンタープライズ・サービス・バスのロガー・メディエーション・データベース EsbLoggerMediation
WebSphere Process Server をインストールすると、データベース・スクリプトが以下の場所に作成されます。
install_root/dbscripts/feature/dbType
SQL スクリプトは、各データベースごとに固有の場所に配置されます。 これに該当するのは、共通データベースと Business Process Choreographer データベースの両方です。Common Event Infrastructure データベースおよびエンタープライズ・サービス・バスのロガー・メディエーション (EsbLoggerMediation) データベースは、以下の場所をそれぞれ使用します。
install_root/profiles/profileName/event/dbscripts/dbType
および
install_root/util/EsbLoggerMediation/dbType

いずれにしても、JDBC プロバイダーの作成は、指定されたデータベース・パラメーターに基づいてプロファイルの作成時に実行されます。ただし、適切な JDBC プロバイダーがサーバーに存在していれば、その既存の JDBC プロバイダーが使用され、新しいプロバイダーの作成は省略されます。


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