WebSphere Process Server または Client をインストールして、各種 WebSphere 製品の既存のインストール済み環境と共存させる

WebSphere Process Server、WebSphere Process Server Client、WebSphere Enterprise Service Bus、サポートされているバージョンの WebSphere Application Server または WebSphere Application Server Network Deployment のいずれかがすでにインストールされているシステムに WebSphere Process Server または Client をインストールする場合は、この手順を使用します。 この手順では、インストール・ウィザードのグラフィカル・ユーザー・インターフェース (GUI) を使用します。

始める前に

この手順を使用してインストールする前に、以下のことを確認してください。
  • 希望するインストールのタイプを決定している。
    • 完全 (デフォルト) インストールでは、デフォルト・インストールの選択内容や構成内容に基づいて、WebSphere Process Server と WebSphere Application Server Network Deployment をインストールします。また、default という名前のスタンドアロン・サーバー・プロファイルと server1 という名前のサーバーも生成されます。
      重要: この選択では、スタンドアロン・プロセス・サーバー・プロファイルにサンプルの Business Process Choreographer 構成は作成されません
    • カスタム・インストールでは、インストールする製品機能を選択できます。WebSphere Application Server Network Deployment もインストールされ、インストール完了時にプロファイル・ウィザードを実行して WebSphere Process Server プロファイルを作成できます。
    • クライアント・インストールでは、WebSphere Process Server Client をインストールします。WebSphere Application Server Network Deployment をインストールすることもできます。
  • WebSphere Process Server または Client のインストールの一環として WebSphere Application Server Network Deployment をインストールするのか、WebSphere Application Server または WebSphere Application Server Network Deployment のバージョン 6.0.x.x の既存のインストール済み環境を使用するのかを決定している。
  • インストール・トポロジーの計画で、可能なインストール・トポロジーを確認している。
  • システムはすべてのハードウェア要件を満たしており、必要なすべてのソフトウェア相互前提条件および前提条件をインストール済みである。詳しくは、ハードウェアおよびソフトウェア要件を参照してください。
  • オペレーティング・システムでインストールの準備が整っている。 詳しくは、インストールのためのオペレーティング・システムの準備を参照してください。
  • Linux または UNIX システムの root ユーザーとして、または Windows システムの管理者グループのメンバーとして、製品をインストールする。
  • 製品 CD からインストールする。パスポート・アドバンテージから取得したイメージからインストールする場合、Passport Advantage からインストールする際の特殊な考慮事項のインストールのヒントを参照してください。

このタスクを実行する理由と実行時期

手順は、WebSphere Process Server、WebSphere Process Server Client、WebSphere Enterprise Service Bus、WebSphere Application Server バージョン 6.0.x.x、 WebSphere Application Server Network Deployment バージョン 6.0.x.x のいずれかがシステムにインストールされていることを前提としています。既存のプロファイルは必要ありません。また、対話式インターフェースを使用してインストールすることも前提になっています。実行しようとするインストールがこれらの基準を満たさない場合、ソフトウェアのインストールの他のインストール手順についての説明を参照してください。以下の手順を使用して、製品をインストールします。

このタスクのためのステップ

  1. Linux または UNIX システムでは root ユーザーとして、Windows システムでは管理者グループのメンバーとしてログオンします。
  2. WebSphere Process Server インストーラーを開始します。
    以下を実行します。
    1. Launchpad の開始の手順を実行して Launchpad を開始します。
    2. Launchpad の右側のペインから、WebSphere Process Server のインストール」 > 「WebSphere Process Server for Multiplatforms のインストール・ウィザードの起動」を選択します。
  3. インストーラーの「ようこそ」パネルで、「次へ」を選択します。
  4. 「ご使用条件 (License agreement)」パネルで、IBM の使用許諾条件と IBM 以外の使用許諾条件を確認し、「使用条件の条項に同意します」を選択し、「次へ」を選択します。

    インストール・ウィザードは、前提条件のパッチでサポートされるオペレーティング・システムを検査します。処理が終了すると、システムが検査に合格したかどうかが「前提条件の検査 (Checking prerequisites)」パネルに表示されます。この手順ではシステムが合格することが前提となっています。

    システムが合格しなかった場合は、インストールをキャンセルして必要な変更を行ってから、インストールを再始動します。

  5. 「前提条件の検査 (Checking prerequisites)」パネルで、「次へ」を選択します。
    インストール・ウィザードは、WebSphere Process Server、WebSphere Process Server Client、WebSphere Enterprise Service Bus、WebSphere Application Server、および WebSphere Application Server Network Deployment がすでにインストールされているかどうかを検査します。この手順は、これらの製品のいずれかがすでにインストールされていることを前提としています。
    • WebSphere Process Server、WebSphere Process Server Client、WebSphere Enterprise Service Bus のいずれかがすでにインストールされている場合は、「検出された既存のインストール (Existing installation detected)」パネルが表示されます。
      この場合は、以下の操作を実行します。
      • 「WebSphere Process Server for Multiplatforms 6.0.2 の新規コピーをインストールする (Install a new copy of WebSphere Process Server for Multiplatforms 6.0.2)」を選択し、「次へ」を選択します。 既存のインストール済み環境のシステム上に、この製品をインストールするときに考慮が必要な事項の概要を示す警告パネルが表示されます。
      • 「次へ」を選択します。WebSphere Application Server または WebSphere Application Server Network Deployment がすでにインストールされているシステムにこの製品をインストールするときに考慮が必要な事項の概要を示す 2 つ目の警告パネルが表示されます。
      • 「次へ」を選択します。
    • WebSphere Application Server または WebSphere Application Server Network Deployment が既にインストールされている場合は、「検出された既存のインストール (Existing installation detected)」パネルが表示されます。この場合は、以下の操作を実行します。
      • 「WebSphere Application Server Network Deployment バージョン 6.0 の新規コピーをインストールする (Install a new copy of WebSphere Application Server Network Deployment, Version 6.0)」を選択して、「次へ」を選択します (この例のシナリオでは、WebSphere Process Server の新しいインストール済み環境と WebSphere Application Server または WebSphere Application Server Network Deployment の既存のインストール済み環境を共存 させるので、上書きインストールではありません)。WebSphere Application Server または WebSphere Application Server Network Deployment がすでにインストールされているシステムにこの製品をインストールするときに考慮が必要な事項の概要を示す警告パネルが表示されます。
      • 「次へ」を選択します。
    重要: .WASRegistry ファイルに WebSphere Application Server または WebSphere Application Server Network Deployment の項目がある場合、インストーラーは これらの未登録のインスタンスも検出します。 このファイルは、インストール済み環境の $USER_HOME ディレクトリーにあります。 これらの製品のいずれかの未登録インストールを WebSphere Process Server のインストールと共に使用することはお勧めしません。また、サポートもされません。
  6. 「インストール・ロケーション」パネルで、製品のデフォルトのインストール・ルート・ディレクトリーを受け入れるか、別のディレクトリーを指定して、「次へ」を選択します。
    デフォルトのインストール・ディレクトリーについては、デフォルト・インストール・パスを参照してください。
    重要:
    • インストール・ルート・ディレクトリーの値を指定しなければ、処理を続行することができません。
    • 指定するインストール・ルート・ディレクトリーは、空でなければなりません。そうでない場合は、別のディレクトリーを指定しなければならないことを示すエラー・メッセージが表示されます。
    • ディレクトリー名に ASCII 以外の特殊文字を使用しないでください。それらの文字はサポートされていません。
    • Icon indicating Linux platforms Icon indicating UNIX platforms Linux および UNIX プラットフォームの場合: インストール・ルート・ディレクトリーとしてシンボリック・リンクを使用しないでください。シンボリック・リンクは、サポートされていません。 また、ディレクトリー・パスにはスペースを使用しないでください。
    • Icon indicating Linux platforms Linux プラットフォームの場合: 製品を正常にインストールするには、インストール・ルート・ディレクトリー・パスを 256 文字以下にする必要があります。
    • Icon indicating Windows platforms Windows プラットフォームの場合: 完全インストールを実行する場合、デフォルトのスタンドアロン・サーバー・プロファイルを正常に作成するには、インストール・ルート・ディレクトリー・パスを 60 文字以下にする必要があります。
  7. 「インストール・タイプ」パネルで、インストールのタイプを選択して、「次へ」を選択します。 インストール・ウィザードには、3 つのインストール・パスが用意されています (前のパネルの選択内容によっては、3 つがすべて表示されるとは限りません)。
    • 「完全」パスでは、WebSphere Process Server および WebSphere Application Server Network Deployment がインストールされ、default という名前のスタンドアロン・プロセス・サーバー・プロファイルと server1 という名前のサーバーが作成されます。
    • 「カスタム」パスでは、インストールする機能を選択できます。WebSphere Application Server Network Deployment をインストールすることもできます。プロファイルは作成されませんが、インストールの最後にプロファイル・ウィザードを実行できます。
    • 「クライアント (Client)」パスでは、WebSphere Process Server Client をインストールします。WebSphere Application Server Network Deployment をインストールすることもできます。 プロファイルは作成されません。
    「完全」または「クライアント (Client)」を選択した場合は、ステップ 9 に進みます。「カスタム」を選択した場合は、ステップ 8 に進みます。
  8. 「フィーチャーの選択 (Feature selection)」パネルで、インストールするフィーチャーを選択し、「次へ」を選択します。 このパネルで選択できるフィーチャーの説明については、製品コンポーネントを参照してください。
  9. 「インストールの要約」パネルで、インストールするコンポーネント、コンポーネントが消費するスペース量、およびコンポーネントのシステム上の場所を確認してから、製品をインストールする場合は「次へ」を、指定内容を変更する場合は「戻る」を選択します。

    インストール・ウィザードは、アンインストーラー・プログラムを作成し、 インストール中のコンポーネントを示す進行パネルを表示します。インストール終了時には、 「インストールが完了しました」パネルが表示されます。

    重要: インストール中にエラーが検出されると、 「インストールが完了しました」パネルの代わりに他のパネルが表示されます。例えば、次のようなパネルがあります。
    • インストールは完了したがエラーが生成されたことを示す「インストールが完了しましたがエラーが発生しました」パネル。
    • インストールがすべて失敗したことを示す「インストールは失敗しました」パネル。
    これらの各パネルには、問題のトラブルシューティングを行うために参照するログ・ファイルが示されます。インストールのトラブルシューティングを行うためのヒントについては、ログ・ファイルにリストされている該当するログ・ファイルの説明、エラー・メッセージ: インストールおよびプロファイルの作成と拡張にあるエラー・メッセージの説明、および、インストールのトラブルシューティングを参照してください。完全インストールを実行した場合に、デフォルト・プロファイルが正常に作成されていなければ、プロファイルの作成または拡張時の障害からのリカバリーでトラブルシューティングのヒントを確認してください。
  10. 「インストールが完了しました」パネルは、実行したインストールのタイプによって異なります。
    • 完全インストールを実行した場合は、ファースト・ステップ・コンソールを起動するためのチェック・ボックスが選択されていることを確認してから、「終了」を選択してインストール・ウィザードを閉じ、ファースト・ステップ・コンソールを起動します。
    • クライアント・インストールを実行した場合は、「終了」を選択して、インストール・ウィザードを閉じます。
    • カスタム・インストールを実行した場合は、新しいプロファイルを作成するかどうかによって、以下のいずれかを実行します。
      • 新規プロファイルを作成する場合、「プロファイル・ウィザードの起動」の横にあるチェック・ボックスを選択したまま「次へ」を選択します。インストール・ウィザードが閉じられ、 プロファイル・ウィザードが起動されます。このウィザードを使用して新規プロセス・サーバー・プロファイルを作成したり、既存のアプリケーション・サーバー・プロファイルをプロセス・サーバー・プロファイルに拡張したりする方法については、プロファイル・ウィザードを使用したプロファイルの作成および プロファイル・ウィザードを使用したプロファイルの拡張を参照してください。
      • 新規プロファイルを作成しない 場合、「プロファイル・ウィザードの起動」の横にあるチェック・ボックスを選択解除して「次へ」を選択します。この場合、プロファイルがないと運用サーバーがなくなることを説明する警告パネルが表示されます。以下のいずれかを行います。
        • 別の機会にプロファイル・ウィザードを起動する場合、「戻る」を選択します。
        • 「次へ」を選択します。ファースト・ステップ・コンソールを起動するためのチェック・ボックスを含む「インストールが完了しました」パネルが表示されます。このチェック・ボックスが選択されていることを確認し、「終了」を選択してインストール・ウィザードを閉じ、ファースト・ステップ・コンソールを起動します。
      重要: 動作環境を保持するには、 管理対象ノードを持つ WebSphere Process Server スタンドアロン・プロファイル、またはデプロイメント・マネージャー・プロファイルが存在している必要があります。

結果

「インストールが完了しました」パネルが表示されれば、選択したコンポーネントが正常にインストールされています。完全インストールの場合は、default という名前のスタンドアロン・プロセス・サーバー・プロファイルと server1 という名前のサーバーも作成されています。

次の作業

インストールが正常に終了した場合、WebSphere Process Server スタンドアロン・サーバー・プロファイルまたはデプロイメント・マネージャー・プロファイルの作成後に、ファースト・ステップ・コンソールからサーバーやデプロイメント・マネージャーを始動し、インストール済み 環境が適切に作動していることを確認します。詳しくは、ファースト・ステップ・コンソールのオプションを参照してください。

インストール検査ツールを使用してインストールの検査を行うこともできます。詳しくは、WebSphere Process Server でのインストール検査ツールの使用を参照してください。


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