JMS バインディング: 全体像

JMS バインディングは、サービス・コンポーネント・アーキテクチャー (SCA) 環境と 外部の JMS システムの間の接続を提供します。

JMS バインディング

JMS インポート・バインディングおよび JMS エクスポート・バインディングの主なコンポーネントは、以下のとおりです。
  • リソース・アダプター - エンタープライズ情報システム (EIS) と J2EE コンポーネントの間の 管理対象双方向接続を使用可能にします。
  • 接続 - クライアントとプロバイダー・サービスの間の 仮想接続をカプセル化します。
  • 宛先 - 生成するメッセージの宛先またはコンシュームするメッセージの送信元を 指定するためにクライアントが使用します。
  • 認証データ - バインディングへのアクセスを保護するために使用します。

JMS インポート・バインディング

JMS インポート・バインディングは、 サービス・コンポーネント・アーキテクチャー (SCA) アプリケーションから JMS プロバイダーへの アウトバウンド接続を提供します。

JMS インポートの一部である接続は 接続ファクトリーから構成されます。接続ファクトリーとは、クライアントがプロバイダーへの接続を作成するために使用するオブジェクトです。 接続ファクトリーは、 管理者によって定義された一連の接続構成パラメーターを カプセル化します。各接続ファクトリーは、ConnectionFactoryQueueConnectionFactory、 または TopicConnectionFactory インターフェースの インスタンスです。

JMS インポートの宛先エレメントは、 宛先を開始する送信メッセージです。

サポートされる JMS インポート・バインディングは 以下の 2 種類です。

片方向と両方向の いずれを使用する場合も、動的および静的ヘッダー・プロパティーを指定できます。 これらのプロパティーの一部は、SCA JMS ランタイムで特別な意味を持ちます。

JMS エクスポート・バインディング

JMS エクスポート・バインディングは、JMS から SCA システムへの インバウンド接続を提供します。

JMS エクスポートの一部である接続は アクティベーション・スペックです。

JMS エクスポートには、送信、受信、 およびコールバック宛先があります。受信宛先は、 ターゲット・コンポーネントに対する着信メッセージを格納する 宛先です。送信宛先は、着信メッセージが JMSReplyTo ヘッダー・プロパティーを 使用してこの宛先を置き換えていない場合に 応答を送信する宛先です。

エクスポート・バインディングで 指定された receive 宛先に着信する要求を listen するため、MDB が デプロイされます。send フィールドで指定された宛先は、 呼び出されたサービスが応答を返す場合にインバウンド要求に対する 応答を送信するために使用されます。着信メッセージの JMSReplyTo フィールドで 指定された宛先は、send で指定された宛先を 上書きします。エクスポートの callback フィールドで 指定された宛先は、コールバック情報の格納に使用されます。これは、JMS サービスの インターフェースで両方向 (要求応答) 操作を行うために必要です。

JMS メッセージ配信と Failed Event Manager

JMS バインディングは、 デフォルトで最大配信失敗回数を 5 として構成されます。JMS 宛先の 基盤となる SIB 宛先のために、JMS バインディングの最大配信失敗回数の 値は 2 以上でなければなりません。これは、 インポートとエクスポートの両方の受信宛先で Failed Event Manager が 失敗したメッセージを格納できるようにするために必要です。最大配信失敗回数の値を 2 未満に 設定すると、失敗したターゲット・コンポーネントに対するメッセージが Failed Event Manager で使用できなくなります。ターゲット・コンポーネントでの失敗により、 ランタイム例外が発生します。Failed Event Manager に 到達しなかった失敗したメッセージは、基盤となる SIB 宛先によって指定される 例外宛先に転送されます。


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