HP-UX システムでのカーネル値の設定

HP-UX のカーネル値の一部は、WebSphere Process Server インストールにとって通常は小さすぎます。 特定のカーネル・パラメーターをより高い値に設定する必要があります。

このタスクを実行する理由と実行時期

カーネル・パラメーターを設定するには、以下のステップを実行します。

このタスクのためのステップ

  1. ホスト・マシンに root としてログインします (まだログインしていない場合)。
  2. 物理メモリーを決定する。特定のカーネル・パラメーターを物理容量より大きく設定するのを避けるために、物理メモリーを確認しておく必要があります。 物理メモリーを決定するには、以下のステップを実行します。
    1. /usr/sbin/sam コマンドを使用して HP-UX System Administration Manager (SAM) ユーティリティーを開始します。
    2. 「パフォーマンス・モニター (Performance Monitors)」>「システム・プロパティー (System Properties)」>「メモリー (Memory)」を選択します。
    3. 「Physical Memory」の値をメモし、「OK」を選択します。
    4. SAM ユーティリティーを終了します。
  3. maxfiles および maxfiles_lim などの特定のパラメーターを 4096 より高く設定する必要があるため、最初に /usr/conf/master.d/core-hpux ファイルを編集して、SAM ユーティリティーが 2048 より大きい値を設定できるようにする必要があります。このファイルを編集するには、以下のステップを実行します。
    1. テキスト・エディターで /usr/conf/master.d/core-hpux ファイルを開きます。
    2. "*range maxfiles<=2048" という行を "*range maxfiles<=60000" に変更します。
    3. "*range maxfiles_lim<=2048" という行を "*range maxfiles_lim<=60000" に変更します。
    4. ファイルを保管してクローズします。
      古い値が /var/sam/boot.config ファイルに保管されている可能性があるため、以下のステップを実行して、SAM ユーティリティーで強制的に boot.config ファイルを新規作成する必要があります。
      1. 既存バージョンの /var/sam/boot.config ファイルを /tmp ディレクトリーなどの別のロケーションに移動します。
      2. SAM ユーティリティーを開始します。
      3. 「カーネル構成 (Kernel Configuration)」>「構成可能パラメーター (Configurable Parameters)」を選択します。「Kernel Configuration」ウィンドウが開き、新しい boot.config ファイルが表示されます。
      または、 次のコマンドを使用して、boot.config ファイルを再ビルドします。
      # /usr/sam/lbin/getkinfo -b
  4. 以下のようにして、新規カーネル・パラメーター値を設定します。
    1. /usr/sbin/sam コマンドを使用して SAM ユーティリティーを開始します。
    2. SAM ユーティリティーで、「カーネル構成 (Kernel Configuration)」>「構成可能パラメーター (Configurable Parameters)」を選択します。
    3. 次の表に示す各パラメーターについて、以下の手順を実行します。
      1. 変更するパラメーターを強調表示します。
      2. 「アクション (Actions)」>「構成可能パラメーターの変更 (Modify Configurable Parameter)」を選択します。
      3. 「Formula/Value」フィールドに新しい値を入力します。
      4. 「OK」を選択します。
      WebSphere Process Server を実行するための標準的なカーネル設定を表 1 で示される順序で変更します。
      表 1. WebSphere Process Server の推奨カーネル設定
      パラメーター
      STRMSGSZ 65535
      dbc_max_pct 25
      maxdsiz 805306358 (0x30000000)
      maxdsiz 2048000000 (同じシステムで複数のプロファイルを実行している場合)
      maxfiles_lim 8196 (maxfiles の前にこの値を変更する)
      maxfiles 8000
      maxssiz 8388608
      maxswapchunks 8192
      maxusers 512
      nkthread 7219
      max_thread_proc 3000
      nproc 4116 (maxuprc の前にこの値を変更する)
      maxuprc 512
      msgtql 2046
      msgmap 2048
      msgssz 32 (msgmax の前にこの値を変更する)
      msgseg 32767 (msgmax の前にこの値を変更する)
      msgmnb 65535 (0x10000) (msgmax の前にこの値を変更する)
      msgmnb 131070 (同じシステムで複数のプロファイルを実行している場合)
      msgmax 65535 (0x10000)
      msgmax 131070 (同じシステムで複数のプロファイルを実行している場合)
      msgmni 50
      nfile 58145
      nflocks 3000
      ninode 60000
      npty 2024
      nstrpty 1024
      nstrtel 60
      sema 1
      semaem 16384 (0x4000)
      semmns 16384 (0x4000) (semmap の前にこの値を変更する)
      semmni 2048 (semmap の前にこの値を変更する)
      semmap 514
      semmnu 1024
      semume 200
      semvmx 32767
      shmem 1
      shmmax 2147483647 (0x7FFFFFFF)
      shmmni 1024
      shmseg 1024

      WebSphere Process Server と IBM DB2 が同じマシン上にあると、 カーネル値が 表 1 に示した値より大きくなる場合があります。

      DB2 Universal Database バージョン 8.x の推奨 HP-UX カーネル構成パラメーターについては、DB2 インフォメーション・センター (http://publib.boulder.ibm.com/infocenter/db2help/index.jsp) を参照してください。

  5. 「アクション (Actions)」>「新規カーネルの処理 (Process New Kernel)」を選択します。
  6. 情報ウィンドウで「はい」を選択して、マシンを再始動する決定を確認します。

    スクリーン内の指示に従ってマシンを再始動し、新しい設定値を有効にします。

  7. 表示を HP 以外のマシンにリダイレクトする場合は、WebSphere Process Server インストール・ウィザードを実行する前に以下のステップを実行します。
    1. 次のコマンドを実行して、 アプリケーションにアクセス可能なすべての public ロケールに関する情報を取得する。
      # locale -a
    2. 表示される出力からシステムに応じた値を選択し、LANG 環境変数にこの値を 設定する。LANG の値を en_US.iso88591 に設定するコマンドの例を次に示します。
       # export LANG=en_US.iso88591

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