管理対象オブジェクトを使用すると、クライアント・アプリケーションが使用する接続の設定を中央のリポジトリーから管理できます。 アプリケーションは、中央のリポジトリーからオブジェクト定義を取り出して使用することにより、ConnectionFactory オブジェクトや Destination オブジェクトを作成できます。こうすると、アプリケーションが実行時に使用するリソースからアプリケーションを切り離すことができます。
例えば、XMS アプリケーションの記述やテストは、テスト環境で一組の接続経路と宛先を参照する管理対象オブジェクトを使用して行うことができます。アプリケーションをデプロイした場合は、管理対象オブジェクトを変更して、アプリケーションが実稼働環境を指すようにすることができます。
WebSphere MQ に付属の WebSphere MQ JMS 管理ツール (JMSAdmin) を使用すると、管理対象オブジェクトの中央リポジトリーに、WebSphere MQ、WebSphere Message Broker、WebSphere Event Broker のいずれかの管理対象オブジェクトを作成して管理できます。
このリポジトリーの管理対象オブジェクトを使用できるのは WebSphere MQ JMS アプリケーションですが、その他に XMS アプリケーションもあります。後者のアプリケーションは、WebSphere MQ キュー・マネージャーの接続ファクトリーおよび宛先、またはブローカーへのリアルタイム接続を対象にしています。 管理者は、リポジトリー内に保持されているオブジェクト定義を、アプリケーション・コードに影響を与えずに変更できます。
次の図は、XMS アプリケーションによる管理対象オブジェクトの通常の使用方法を示しています。