ビジネス・プロセスの補正

補正は、正常に完了したプロセス内の操作を元に戻すための手段です。

補正処理は、プロセス・モデルで補正が定義された 実行中のプロセス・インスタンスでエラーが発生した場合に開始されます。 補正は、エラーが発生した時点までにコミットされた操作の影響をリバースし、 整合した状態に戻します。

プロセス・モデルで、長期実行プロセスおよび Microflow に対する補正を定義できます。

長期実行プロセスの補正

長期実行プロセスに対する補正は、ビジネス・レベル補正とも呼ばれます。 このタイプの補正は、スコープ・レベルで定義されています。 これは、プロセスの一部、またはプロセス全体が補正可能ということです。

補正は、障害ハンドラー、スコープまたはプロセスの補正ハンドラーによって起動されます。 補正は、プロセスのもう一つのナビゲーション・パスです。

長期実行プロセスは、子プロセスを囲む親スコープが補正されたときに、 正常終了した子プロセスを自動的に補正します。 プロセス内では、正常に完了した起動およびスコープ・アクティビティーのみ補正されます。

Microflow の補正

Microflow の補正は、テクニカル補正としても知られています。 このタイプの補正は、Microflow が含まれている作業単位 (トランザクションまたはアクティビティー・セッション) がロールバックされた場合に起動されます。したがって、通常、取り消しアクションは、 作業単位のロールバックによってリバースすることのできないアクティビティーに対して指定されます。 プロセス・インスタンスが実行されると、補正可能アクティビティーに対する 取り消しアクションが、それを囲む作業単位に登録されます。 この作業単位 (ロールバックまたはコミット) の結果によって、補正が開始されます。

Microflow が補正可能な長期実行プロセスの子である場合は、Microflow の完了時に、親プロセスに対して Microflow の取り消しアクションが使用可能になります。 したがって、Microflow は親プロセスの補正に参加できる可能性があります。このようなタイプの Microflow では、プロセス・モデルを定義する際に プロセス内のすべてのアクティビティーに対して取り消しアクションを指定することをお勧めします。

補正処理中にエラーが発生した場合、補正アクションでは、エラーを手動で解決する必要があります。Business Process Choreographer Explorer を使用して、 これらの補正アクションを修復することができます。


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