インストールが正常終了しなかったとき、このトピックを使用して考えられる問題を診断します。
インストーラー・プログラムは、1 次ログ・ファイルの末尾に以下のような成功を示す標識を記録します。これは、Linux および UNIX プラットフォームでは
install_root/logs/wbi/log.txt 内、Windows プラットフォームでは
install_root¥logs¥wbi¥log.txt 内にあります。
- INSTCONFSUCCESS: インストールは正常に終了しました。
- INSTCONFPARTIALSUCCESS: インストールは部分的に正常に終了しました。一部のインストール操作は失敗しましたが、再試行可能です。
- INSTCONFFAILED: インストールは正常に終了しませんでした。
リカバリーは不可能です。
結果が
INSTCONFPARTIALSUCCESS または
INSTCONFFAILED の場合は、以下のステップを実行して問題の分析を続行します。
- インストール・プロセスでエラー・メッセージが表示される可能性があります。
説明については、『エラー・メッセージ: インストールおよびプロファイルの作成と拡張』を参照してください。メッセージが、記載されているものと対応する場合は、問題を訂正し、インストールされた部分をクリーンアップして、再インストールを試みます。
再インストールの前にインストールされた部分をアンインストールする方法の詳細については、『アンインストールに失敗した後の再インストールの準備』を参照してください。
- WebSphere Application
Server Network Deployment のインストールが正常に完了したかどうかを判別します。 WebSphere Process Server のインストールが正常に完了しなかった場合は、最初に install_root/logs/log.txt (Linux および UNIX プラットフォームの場合) または install_root¥logs¥log.txt
(Windows プラットフォームの場合) でエラーがないかどうかを調べ、WebSphere
Application Server Network Deployment のインストールが正常に完了したかどうかを判別します。WebSphere
Application Server Network Deployment のインストールが失敗した場合は、WebSphere Application Server
Network Deployment バージョン 6.0 インフォメーション・センターにある WebSphere Application Server Network Deployment のインストールのトラブルシューティング情報を参照し、WebSphere Process Server の再インストールを試行する前に、その情報を使用して問題を訂正します。WebSphere Application Server Network Deployment のインストールは正常に完了したが、WebSphere Process Server のインストールは失敗した場合、以下のトラブルシューティング情報を使用して問題を訂正します。
- インストール後に、WebSphere Process Server インストール・ログ・ファイルでエラーがないか調べます。
作成されるさまざまなログ・ファイルの名前、ロケーション、および説明については、『ログ・ファイル』を参照してください。以下の順序でログ・ファイルを確認してください。
Linux および UNIX プラットフォームの場合:- install_root/logs/wbi
- %tmp% (install_root/logs/wbi にファイルがない場合)
- install_root/logs/wasprofile/wasprofile_create_ profile_name.log or install_root/logs/wasprofile/wasprofile_augment_ profile_name.log.
完全インストールを実行した場合、default という名前のスタンドアロン・サーバーが作成され、profile_name の値は default になります。
- インストール操作によって生成される追加のログ・ファイルまたはトレース・ファイル。install_root/logs/wbi で、インストール (またはアンインストール) プロセスの間に生成されたトレース・ファイルを探します。profile_root/logs で、プロファイルの作成または拡張によって生成されたトレース・ファイルを探します。ここで、profile_root は WebSphere Process Server プロファイルのインストール・ロケーションを表します (Linux または UNIX プラットフォームでは、デフォルトは install_root/profiles/profile_name)。これらのファイルは、主に IBM 技術サポートが使用するためのものです。
Windows プラットフォームの場合:- install_root¥logs¥wbi
- %tmp% (install_root¥logs¥wbi にファイルがない場合)
- install_root¥logs¥wasprofile¥wasprofile_create_ profile_name.log または install_root¥logs¥wasprofile¥wasprofile_augment_ profile_name.log。
完全インストールを実行した場合、default という名前のスタンドアロン・サーバーが作成され、profile_name の値は default になります。
- インストール操作によって生成される追加のログ・ファイル。install_root¥logs¥wbi で、インストール (またはアンインストール) プロセスの間に生成されたトレース・ファイルを探します。profile_root¥logs で、プロファイルの作成または拡張によって生成されたトレース・ファイルを探します。ここで、profile_root は WebSphere Process Server プロファイルのインストール・ロケーションを表します (Windows プラットフォームでは、デフォルトは install_root¥profiles¥profile_name)。これらのファイルは、主に IBM 技術サポートが使用するためのものです。
- インストール・ログに情報が含まれていない場合は、応答ファイルを指定して -log パラメーターを使用します。
あるイベントによって、InstallShield for Multiplatforms
(ISMP) がインストール・ウィザードを開始できない場合があります。
例えば、このようなイベントとは、インストール・ウィザードの起動に十分なディスク・スペースがないことなどです。インストールが失敗し、インストール・ログに情報がない場合は、
-log パラメーターを応答ファイルと共に
使用して、ISMP プログラムがインストール・ウィザードの開始に失敗する原因となるイベントのエントリーを記録します。
これは、以下の応答ファイルのいずれを使用しても機能します。
- responsefile.wps.txt
- responsefile.pcaw.standAloneProfile.txt
- responsefile.pcaw.dmgrProfile.txt
- responsefile.pcaw.managedProfile.txt
応答ファイルについて詳しくは、『製品のサイレント・インストール』を参照してください。
応答ファイルを使用するには、WebSphere Process Server CD 1 からシステムのハード・ディスクに応答ファイルをコピーする必要があります。このようなイベントをログに記録する install コマンドの構文は、以下の例に示すようになります (応答ファイルとログ・ファイルへのパス、および応答ファイルの実際の名前は異なる場合があります)。
AIX プラットフォームの場合: install -options "/usr/IBM/WebSphere/silentFiles/myresponsefile.txt"
-silent -log # !/usr/IBM/WebSphere/myOptionFiles/log.txt @ALL
HP-UX および
Solaris プラットフォームの場合: install -options "/opt/IBM/WebSphere/silentFiles/myresponsefile.txt"
-silent -log # !/opt/IBM/WebSphere/myOptionFiles/log.txt @ALL
Linux プラットフォームの場合: install -options "/opt/ibm/WebSphere/silentFiles/myresponsefile.txt"
-silent -log # !/opt/ibm/WebSphere/myOptionFiles/log.txt @ALL
Linux プラットフォームの場合: install -options "/opt/IBM/WebSphere/silentFiles/myresponsefile.txt"
-silent -log # !/opt/IBM/WebSphere/myOptionFiles/log.txt @ALL
Windows プラットフォームの場合: install.exe -options
"C:¥Program Files¥IBM¥WebSphere¥silentFiles¥myresponsefile.txt"
-silent -log #
!C:¥Program Files¥IBM¥WebSphere¥silentFiles¥log.txt @ALL
- 失敗した構成スクリプトがインストールの問題の原因となっているかどうかを判別します。
install_root/logs/wbi/instconfig.log ファイル
(Linux および UNIX プラットフォームの場合) または install_root¥logs¥wbi¥instconfig.log ファイル (Windows プラットフォームの場合) では、製品の正しい動作を妨げている可能性のある構成の問題を示しています。ストリング action failed を検索して、失敗した構成スクリプトの名前を検出します。
- install_root/classes ディレクトリー内に、ファイルが存在していないかどうか検証してください。
IBM サポートはカスタマーのための作業をキューに入れ、テストまたはデバッグ修正を提供する場合があります。
修正用の共通ロケーションは、install_root/classes ディレクトリーの中です。
デフォルトでは、install_root/classes ディレクトリーが最初に
WebSphere Process Server クラスパスで選択され、他のクラスをオーバーライドします。
このディレクトリーに修正を置くことにより、
ユーザーは、修正が問題を実際に解決するかどうかを検査できます。
修正が問題を解決することを検査したら、install_root/classes ディレクトリーから
修正を削除して、システムを作業状態に戻す必要があります。
install_root/classes ディレクトリーからこのような修正を除去しない場合は、
エラーが発生します。
- エラー・ログに問題の原因を判別するための十分な情報が含まれない場合は、
製品をアンインストールし、ログ・ファイルまたはその他の成果物が残っていればクリーンアップし、トレースをオンにしてから再インストールします。
- 以下のように、install コマンドに -is:javaconsole
パラメーターを追加して、標準出力ログおよび標準エラー出力
ログをコンソール・ウィンドウにレポートします。
- -is:log file_name オプションを使用して、選択したログに対する追加情報を取り込みます。
- 以下のように、install コマンド
に -W Setup.product.install.logAllEvents="true" パラメーターを渡して、
追加のインストール・ロギングをオンにします。
- プロセス・サーバー・プロファイルを正常に作成した場合は、ファースト・ステップ・コンソールまたはコマンド行方式を使用して、プロセス・サーバーを始動します。
特定のノードのファースト・ステップ・コンソールを始動します (ここで
profile_root は
WebSphere Process Server プロファイルのインストール・ロケーション
(デフォルトは、Linux および UNIX プラットフォームでは
install_root/profiles/profile_name、Windows プラットフォームでは
install_root¥profiles¥profile_name) を表します)。
Linux および UNIX プラットフォームの場合: profile_root/firststeps/wbi/firststeps.sh
Windows プラットフォームの場合: profile_root¥firststeps¥wbi¥firststeps.bat
コマンド行からサーバーを始動します。- ディレクトリーを、プロファイル内の profile_root/bin ディレクトリーに変更します。
- サーバー・プロセスを開始します。
Linux および UNIX プラットフォームの場合: ./startServer.sh server_name
Windows プラットフォームの場合: startServer.bat server_name
- 実行中の Java プロセス、および SystemOut.log ファイル
と SystemErr.log ファイル内の「Open for e-business」という
メッセージを調べて、サーバーが適切に始動およびロードされていることを確認します。
Java プロセスが存在せず、メッセージも記述されていない場合は、
同じログでその他のエラーを検査します。
すべてのエラーを訂正し、再試行します。
SystemOut.log および
SystemErr.log ファイルは、
以下のプラットフォーム固有のディレクトリーにあります。
Linux および UNIX プラットフォームの場合: profile_root/profiles/logs/server_name
Windows プラットフォームの場合: profile_root¥profiles¥logs¥server_name
- ファースト・ステップ・コンソールまたはコマンド行
方式を使用して、プロセス・サーバー server_name が稼働中の場合は停止し、デプロイメント・マネージャーが
存在する場合は始動します。
デプロイメント・マネージャーをコマンド行から始動する方法は、以下のとおりです。
Linux および UNIX プラットフォームの場合: profile_root/bin/startManager.sh
Windows プラットフォームの場合: profile_root¥bin¥startManager.bat
- 実行中の Java プロセス、および profile_root/logs/server_name/SystemOut.log ファイル内の「Server dmgr open for e-business」というメッセージを調べて、サーバーが適切に始動およびロードされていることを確認します。
Linux および UNIX プラットフォームの場合: コマンド・ウィンドウを
開き、
top コマンドを実行して、実行中のプロセスの表示を確認します。top コマンドがシステム上で使用不可の場合は、
ps コマンドを使用します。
ps -ef | grep java
Windows プラットフォームの場合: Ctrl+Alt+Delete を押し、T を入力して、タスク・マネージャーを開きます。「プロセス」タブおよび
「Image Name」列見出しをクリックして、イメージ名でソートします。java.exe という名前が付いたプロセスを探します。
Java プロセスが存在せず、メッセージも記述されていない場合は、
同じログでその他のエラーを検査します。
エラーを修正し、デプロイメント・マネージャーの始動を再試行します。