この手順により、プロファイル・ウィザード・グラフィカル・ユーザー・インターフェース (GUI) を使用して、デプロイメント・マネージャー・プロファイルを作成します。
始める前に
このタスクを実行する理由と時期
WebSphere Process Server の完全インストール手順により、server1 というサーバーで default という名前のスタンドアロン・プロファイルが 1 つ作成されます。ただし、製品のネットワーキング機能を活用するために、プロファイル・ウィザードを使用して追加プロファイルを作成することができます。
デプロイメント・マネージャー・プロファイルを新規に作成するには、以下の手順を実行します。
このタスクのステップ
- Linux または UNIX システムでは root ユーザーとして、Windows システムでは管理者グループのメンバーとしてログオンします。
- WebSphere Process Server プロファイル・ウィザードを開始して、ランタイム環境を新規作成します。
さまざまなプラットフォームでプロファイル・ウィザードを開始する多数の方法については、プロファイル・ウィザードの開始を参照してください。
ウィザードは、Java 2 SDK をロードして、「ようこそ」パネルを表示します。
「ようこそ」パネルで「次へ」を選択します。 WebSphere Application Server Network Deployment プロファイルが存在しているかどうかによって、以下のいずれかのパネルが表示されます。

- 「プロファイル・タイプの選択」パネルで、「デプロイメント・マネージャー・プロファイル」ラジオ・ボタンを選択し、「次へ」を選択します。
- 「プロファイル名」パネルで、プロファイルに固有の名前を指定するか、デフォルト名を受け入れます。
ほかにプロファイルが存在する場合は、「このプロファイルをデフォルトにする」チェック・ボックスを選択して、このプロファイルをデフォルト・プロファイルに指定することができます。次に、「次へ」を選択します。
作成する各プロファイルに名前を付ける必要があります。複数のプロファイルがある場合は、この名前によって最上位で区別することができます。
プロファイル、ノード、ホスト、およびセルの命名の考慮事項のトピックを参照してください。
- 「プロファイル・ディレクトリー」パネルで、プロファイルのデフォルトのディレクトリー・ロケーションを受け入れるか、「参照」を選択して別のロケーションを指定し、「次へ」を選択します。
このディレクトリーには、ランタイム環境 (コマンド、構成ファイル、ログ・ファイルなど) を定義するファイルが入ります。
デフォルトでは、このディレクトリーは以下のロケーションにあります。
Linux および UNIX プラットフォームの場合: install_root/profiles/profile_name
Windows プラットフォームの場合: install_root¥profiles¥profile_name
ここで、
profile_name はステップ
5 で指定した名前です。このディレクトリー・ロケーションは、システム上の任意の有効なディレクトリー・ロケーションに変更することができます。ディレクトリーが既に存在している場合は、空である必要があります。空でない場合は、エラーが表示されます。
「戻る」を選択してプロファイル名を変更した場合、このパネルが再表示されたときに、このパネルで手動で名前を変更しなければならないことがあります。
- 「ノード名、ホスト名、セル名」パネルで、固有のノード名、マシンの実際のホスト名、およびデプロイメント・マネージャーの固有のセル名を指定するか、デフォルト値を受け入れて、「次へ」を選択します。
作成する各デプロイメント・マネージャーに対して固有の名前を使用します。プロファイル、ノード、ホスト、およびセルの命名の考慮事項のトピックを参照してください。
- 「ポート値割り当て」パネルで、デプロイメント・マネージャーに指定されたポートが固有であることを確認し、「次へ」を選択します。
Windows プラットフォームの場合: サーバーを Windows サービスとして実行するかどうかを選択します。 プロファイルが Windows サービスとして構成されている場合、製品は、startManager コマンドによって開始されるサーバーのデプロイメント・マネージャー・プロセスに対応する Windows サービスを開始します。例えば、デプロイメント・マネージャーを Windows サービスとして構成し、startManager コマンドを
実行すると、wasservice コマンドは定義されたサービスを開始します。
サーバーを Windows サービスとして実行するには、以下のステップを実行します。
- 「WebSphere Process Server プロセスを Windows サービスとして実行する」チェック・ボックスが選択されていることを確認します。
- 該当する項目の横にあるラジオ・ボタンを選択して、ローカル・システム・アカウントとしてログオンするか、指定のユーザー・アカウントでログオンするかを選択します。 ローカル・システム・アカウントとしてログオンすることを選択する場合は、ユーザー ID またはパスワードを指定する必要はありません。指定のユーザー・アカウントとしてログオンすることを選択する場合は、サービスを実行するユーザーのユーザー ID とパスワード、および開始タイプ (デフォルトは Manual) を指定する必要があります。ユーザー ID は、名前にスペースを
使用できず、管理者グループに属しており、拡張ユーザー権限として
「オペレーティング・システムの一部として機能」および「サービスとしてログオン」を
備えている必要があります。ユーザー ID が管理者グループに属しており、まだ拡張ユーザー権限がない場合は、プロファイル・ウィザードにより、ユーザー ID に拡張ユーザー権限が
付与されます。
- 「次へ」を選択します。
Windows サービスを作成しないようにするには、チェック・ボックスをオフにして「次へ」を選択します。
- 「サービス・コンポーネント・アーキテクチャーの構成」パネルで、システム統合バスをセキュア・モードで構成するかどうかを選択します。サービス統合バスをセキュア・モードで構成するには、以下のステップを実行します。
- 「セキュア・モードでサービス統合バスを構成する」チェック・ボックスを選択します。
- ユーザー ID とパスワードを入力し、保護されたサービス統合バスでの認証に使用されるパスワードを確認します。
- 「次へ」を選択します。
サービス統合バスをセキュア・モードで構成しないようにするには、チェック・ボックスをオフにしたままで、「次へ」を選択します。
- 「データベースの構成」パネルで、データベース認証を構成します。
以下のようないくつかの WebSphere Process Server コンポーネントがデータベースを使用します。
- リカバリー
- リレーションシップ・サービス
- メディエーション
- Application Scheduler
- ビジネス・ルール・グループ
- セレクター
この構成で要求された情報およびその後に表示されるパネルによって、これらのコンポーネントで使用する新規のローカル・データベースまたは既存のデータベースが正しく構成されます。
データベース認証を構成するには、以下のステップを実行します。
- 該当するラジオ・ボタンを選択して、データベースを新規に作成するか、既存のデータベースを使用するかを選択します。 データベースの新規作成を選択する場合は、同じ名前のほかのデータベースが存在していてはいけません。同じ名前のデータベースが存在する場合、手順が失敗します。
- 使用するデータベースを選択するか、またはデフォルト値 DB2 Universal を受け入れます。
このパネルから以下のデータベースを選択することができます (リストから選択できる各項目を以下に示し、その後にその項目が表すデータベースを示します)。
- DB2
Universal (DB2 Universal Database)
- DB2 Universal OS/390 V7.1 (DB2 Universal Database for
OS/390 V7.1)
- DB2 Universal OS/390 V8.1 (DB2 Universal Database for
OS/390 V8.1)
- DB2 CLI (DB2 Call Level Interface)
- Informix (Informix Dynamic Server)
- MSSQL Server Embedded (Microsoft SQL Server Embedded)
- MSSQL Server Data Direct (Microsoft SQL Server
DataDirect)
- Oracle OCI (Oracle OCI クライアント)
- Oracle Thin (Oracle Thin)
- データベース名を入力するか、またはデフォルトの WPRCSDB を受け入れます。データベース名 WPRCSDB が既に別の WebSphere Process Server プロファイルに関連付けられている場合は、別のデータベース名を使用する必要があります。
- 「次へ」を選択します。
以下のパネルのいずれかが表示されます。
- デフォルト値 DB2
Universal を選択すると、「データベース構成に関するその他の情報」パネルが
表示されます。ステップ 13 に進んでください。
ビジネス・ルール・グループおよびセレクター・コンポーネントで、リポジトリーとしてサポートされるのは、DB2
Universal、DB2 Universal OS/390 V7.1、DB2 Universal OS/390
V8.1、または DB2 CLI のみです。
WebSphere Process Server バージョン 6.0.1 では、これらのコンポーネントで、Oracle
OCI (Oracle OCI クライアント) および Oracle Thin (Oracle Thin) もサポートされます。
これらのデータベース以外のデータベースを選択した場合、この制限を説明する警告パネルが表示されます。ステップ 12 に進んでください。
要確認: この警告パネルは、これら以外のデータベースを初めて選択したときにのみ表示されます。「戻る」を選択し、これらのデータベース以外の別のデータベースを選択して「次へ」を選択すると、警告パネルは表示されません。

制約事項: データベース製品として DB2 Universal OS/390
V7.1、DB2 Universal OS/390 V8.1、Oracle OCI、または Oracle
Thin を使用する場合は、新規データベースを作成できません。「データベースの構成」パネルでこれらの組み合わせのうちのいずれかを選択した場合、既存のデータベースを使用するか、別のデータベース製品を選択する必要があることを通知するメッセージ・パネルが表示されます。「OK」を選択してこのメッセージ・パネルを閉じ、「データベースの構成」パネルで別の選択を行います。
ビジネス・ルール・グループおよびセレクター・コンポーネントを使用し、かつそれらのビジネス・ルール・グループおよびセレクター・コンポーネントではサポートされないほかのコンポーネント用のデータベースを使用する必要がある場合は、警告パネルで、ビジネス・ルール・グループおよびセレクター・コンポーネント用のリポジトリー・データベースを手動で構成する必要があります。 選択した項目をそのまま使用する場合は「OK」を、「データベースの構成」パネルに戻って設定を変更する場合は「戻る」を選択します。ビジネス・ルール・グループおよびセレクター・コンポーネント用のリポジトリー・データベースを手動で構成する方法については、このインフォメーション・センターの『WebSphere Process Server の管理 (Administering
WebSphere Process Server)』>『アプリケーションおよびアプリケーション・サービスの管理 (Administering applications and application services)』
>『ビジネス・ルール (Business rules)』>『Network
Deployment 用のビジネス・ルールの動的リポジトリーのインストール (Installing the business rules dynamic repository for Network
Deployment)』のトピックを参照してください。この手順では、「OK」を選択することが前提となっています。 「データベース構成に関するその他の情報」パネルが
表示され、選択したデータベースに固有のフィールドが
示されます。(このパネルでは、ビジネス・ルール・グループ
およびセレクター・コンポーネント以外のコンポーネント用の
データベースを構成することができます。) 
- 「データベース構成に関するその他の情報」パネルで、フィールドに値を入力し、「次へ」を選択します。 各フィールドについて詳しくは、共通データベースの追加データベース構成情報のトピックを参照してください。
- 「プロファイルの要約」パネルで、プロファイルの特性を確認し、プロファイルを作成する場合は「次へ」を、プロファイルの特性を変更する場合は「戻る」を選択します。
プロファイル・ウィザードでは、プロファイルが作成中であることを示す進行パネルが
表示されます。エラーが検出されない場合は、処理の最後に「プロファイル作成が完了しました」パネルが表示されます。
重要: プロファイルの作成中にエラーが検出された場合、
「プロファイル作成が完了しました」パネルの代わりに別のパネルが表示されることが
あります。例えば、次のようなパネルがあります。
- 「プロファイル作成が警告で完了しました」パネル。プロファイルは作成されたが、警告が生成されたことを示します。
- 「プロファイル作成は未完了です (Profile creation is incomplete)」パネル。プロファイルは作成されたが、使用不可の状態であることを示します。
- 「プロファイル作成が失敗しました」パネル。プロファイルを作成できなかったことを示します。
これらの各パネルには、問題のトラブルシューティングを行うために参照するログ・ファイルが示されます。また、
プロファイルの作成または拡張時の障害からのリカバリーのトピックも参照してください。
- ファースト・ステップ・コンソールを起動するためのチェック・ボックスが選択されていることを確認し、「終了」を選択してプロファイル・ウィザードを閉じ、ファースト・ステップ・コンソールを開始します。
結果
新しいデプロイメント・マネージャー・プロファイルが存在します。プロファイル内のノードには、ステップ 5 で指定した名前のデプロイメント・マネージャーがあります。
次に実行する作業
ファースト・ステップ・コンソールから
「デプロイメント・マネージャーの始動」を選択して、サーバーが作動することを確認します。出力ウィンドウが開きます。
次のようなメッセージが表示される場合、デプロイメント・マネージャーは正常に作動しています。
ADMU3000I: サーバー dmgr が e-ビジネス用にオープン。プロセス ID は 3072
(Server dmgr open for e-business; process id is 3072)