reposMigrate ユーティリティーを使用して、
WebSphere InterChange Server の成果物を WebSphere Process Server の配置可能な成果物にマイグレーションし、必要に応じて、
その成果物を WebSphere Process Server に配置することができます。このユーティリティーは、コマンド行から、または WebSphere Process Server のファースト・ステップ・コンソールからマイグレーション・ウィザードを使用して起動することができます。
reposMigrate ユーティリティーでは、入力として WebSphere
InterChange Server リポジトリー JAR ファイルが必要です。この JAR ファイルは、マイグレーション対象のアプリケーションに関して、必要なものを完備していなければなりません。つまり、JAR ファイル内のいずれかの成果物によって参照されるすべての成果物も、JAR ファイル内に含まれていることが必要です。
-o オプションを指定した WebSphere
InterChange Server
repos_copy コマンドを使用して、これらの成果物をエクスポートし、JAR ファイルを作成します (個々のコンポーネントのエクスポート方法などの詳細については、
WebSphere InterChange Server v4.3 の資料を参照してください)。
reposMigrate ユーティリティーは、JAR ファイルにある
WebSphere InterChange Server のすべての成果物を WebSphere Process
Server の配置可能な成果物に変換し、必要に応じて、その成果物を指定のセルで稼働中のサーバーに配置します。成果物をマイグレーションするには、次のステップに従います。
- WebSphere Process Server の配置可能な成果物に変換する、事前にエクスポートした WebSphere InterChange
Server の成果物を格納する JAR ファイルを指定します。
- 以下のいずれかの方法で、この成果物をマイグレーションします。
オプション |
説明 |
コマンド行プロンプトからの reposMigrate ユーティリティーの起動 |
WebSphere Process Server のコマンド・プロンプトで、必須の引数および必要なオプションの引数を指定したコマンドを入力します。 |
マイグレーション・ウィザードの使用 |
- WebSphere Process Server のファースト・ステップ・コンソールを起動してから、マイグレーション・ウィザードを選択します。
- WebSphere InterChange Server リポジトリー JAR ファイルをマイグレーションするオプションを選択します。
- 必要な JAR ファイルを参照するか、または「ソース選択 (Source selection)」フィールドに JAR ファイルの絶対パス名を入力します。
- マイグレーションの結果を格納するマイグレーションの出力ディレクトリーを指定するか、または参照します。
- その他の必要なパラメーターを入力して、「終了」をクリックします。
|
- 出力メッセージをチェックして、エラーがないか調べます。
- この時、新しくマイグレーションした成果物を配置しないように選択すると、成果物を WebSphere Process Server にインストールすることができます。
例
reposMigrate ユーティリティーを使用して、
既存の WebSphere InterChange Server の成果物を稼働中の
WebSphere Process Server に直接マイグレーションすることができます。
- WebSphere Process Server でコマンド・プロンプトを開きます。
- 以下に示すような配置オプションを指定した reposMigrate コマンドを出します。
%WAS_HOME%¥bin¥reposMigrate -iics-jar-file-name -otarget-dir-name -scell=MyCell,node=MyNode,server=Server1
サーバーへの配置フラグ (
-s) を指定すると、
reposMigrate ユーティリティーが以下に示すように、生成された成果物を WebSphere Process Server に作成し、インストールします。
- reposMigrate は、入力 JAR ファイル内の WebSphere InterChange Server コラボレーション・オブジェクトおよびコネクター定義ごとに、serviceDeploy を使用して、マイグレーションした成果物から配置可能な EAR ファイルを作成します。
reposMigrate は、EAR ファイルを作成した後、wsadmin を使用して、
この EAR ファイルを WebSphere Process Server にインストールします。
- ビジネス・オブジェクト、マップ、およびリレーションシップなど、その他の成果物では、
生成された各 EAR ファイルに、入力 JAR ファイルから生成されたこれらすべての成果物のコピーが格納され、このコピーがサービス・コンポーネント・アーキテクチャー (SCA) モジュールの EAR の一部としてインストールされます。
- JDBC データ・ソースや WBIScheduler エントリーなどのすべてのターゲット・リソースについては、
標準のリソース定義マシン (wsadmin) が起動されて、
WebSphere Process Server システム内にリソースが作成されます。
reposMigrate ユーティリティーを使用して、既存の WebSphere InterChange Server の成果物を EAR ファイルにマイグレーションし、後で WebSphere Process Server にインストールすることもできます。次のステップに従います。
- WebSphere Process Server でコマンド・プロンプトを開きます。
- 以下のように、配置コマンドを指定せずに reposMigrate コマンドを実行します。
%WAS_HOME%¥bin¥reposMigrate -iics-jar-file-name -otarget-dir-name
reposMigrate ユーティリティーのデフォルトの振る舞いでは、個々の成果物のマイグレーションでのエラーをログに記録して、残りの成果物のマイグレーションを続行します。reposMigrate の起動方法にかかわらず、実行が完了したら、出力メッセージをチェックして、エラーがないか確認する必要があります。
出力検査を簡単に行うには、ログ・ファイル・パラメーター
(-lfLogFileName) を使用して、出力を指定のファイルに転送します。
このデフォルトの振る舞いをオーバーライドして、マイグレーションできない最初の成果物が見つかったときに、reposMigrate に処理を強制終了させるには、-fh (最初の障害時に一時停止) フラグを指定します。実行に失敗した後再試行するには、reposMigrate ユーティリティーを最初から再実行することができます。