System Manager の使用

このセクションでは System Manager の概要と、始動、シャットダウン、最新表示、およびシステム全体のフロー制御設定などの基本的な管理用タスクについて説明します。構成および配置作業で System Manager を使用する場合の詳細については、「システム・インプリメンテーション・ガイド」を参照してください。このセクションの内容は次のとおりです。

System Manager の始動手順

System Manager のシャットダウン手順

System Manager の最新表示手順とコンポーネントの更新手順

システム全体のフロー制御の構成手順

System Manager の始動手順

System Manager を始動するには、以下のステップを実行します。

「スタート」>「プログラム」>「IBM WebSphere InterChange Server」>「IBM WebSphere Business Integration Toolset」> 「管理」>「System Manager」をクリックします。

IBM WebSphere Studio Workbench の System Manager パースペクティブ が表示されます (図 21 を参照)。

図 21. System Manager

図は、System Manager の画面を示しています。画面の左上角には、「ユーザー・プロジェクト」、「コンポーネント」、および「コネクター」などのシステムに組み込まれているデータが表示されます。画面の左下には、サーバー情報が表示されます。コンソール情報は、画面右下の部分に表示されます。

System Manager のシャットダウン手順

System Manager をシャットダウンするには、以下のステップを実行します。

IBM WebSphere Studio Workbench で、「ファイル」>「終了」を選択します。

注:
System Manager をシャットダウンする前に、必ず InterChange Server をシャットダウンしてください。InterChange Server のシャットダウン手順については、InterChange Server のシャットダウン手順を参照してください。

System Manager の最新表示手順とコンポーネントの更新手順

System Manager を最新表示することにより、ローカル・リポジトリーのオブジェクトが System Manager に再ロードされますが、InterChange Server は更新されません。例えば、新しく作成したビジネス・オブジェクト定義を追加した後に System Manager を最新表示すると、サポートされているコネクターのビジネス・オブジェクト・リストに新しいビジネス・オブジェクトを追加することができます。そして、コネクターをコラボレーション・ポートにバインドできます。ただし、サーバーをリブートし、その結果、このビジネス・オブジェクトの仕様がリポジトリーからサーバーのキャッシュにロードされない限り、このビジネス・オブジェクトは InterChange Server によって認識されません。

InterChange Server を最新表示するには、以下のステップを実行します。

「サーバー・インスタンス」の下に表示されたサーバーを右マウス・ボタンでクリックし、「最新表示」を選択します。

以下は、システムの実行時に更新できるコンポーネントを示します。

ビジネス・オブジェクト
実行時には更新されません。リポジトリーは、InterChange Server の始動時に 1 回のみ読み取られます。

コラボレーション・オブジェクトのプロパティー
実行時に更新されます。例えば、コラボレーション・オブジェクト・トレース・レベルは、設定されると同時に有効になります。

コラボレーション・オブジェクト・コードの変更
システムの実行時に更新されます。

マップ・コードの変更
システムの実行時に更新されます。マッピング・コードを更新および再コンパイルする場合、変更されたマップにコネクターを再バインドする必要があります。

システム全体のフロー制御の構成手順

フロー制御は、コネクターおよびコラボレーション・オブジェクト・キューのフローを管理できる 構成可能なサービスです。フロー制御を構成するためのパラメーターは、システム全体、個々のコンポーネント、またはこれら両方について 構成できます。両方を構成した場合は、個々のコンポーネント構成がシステム全体の構成より優先されます。個々のコンポーネントのフロー制御を構成する手順については、コネクターのフロー制御の構成手順または コラボレーション・オブジェクトのフロー制御の構成手順を参照してください。

注:
個々のコネクターまたはコラボレーション・オブジェクトの構成変更は 動的であり、InterChange Server をリブートする必要はありません。フロー制御用のシステム全体の構成変更を行った場合は、InterChange Server をリブートする必要があります。

システムにおけるフロー制御の作動状況をモニターするには、フロー制御モニターおよび System Monitor の一部として提供されるビューを表示させるか、System Manager の「InterChange Server コンポーネント管理」ビューでコラボレーション・オブジェクトまたはコネクターの統計を表示させます。フロー制御モニター、および System Monitor のビューの使用方法については、デフォルト・モニターの検討手順およびデフォルト・ビューの使用手順を参照してください。 System Manager の「InterChange Server コンポーネント管理」ビューからフロー制御を表示する方法については、コラボレーション・オブジェクト統計または コネクター 統計を参照してください。

システム全体のフロー制御を構成するには、以下のステップを実行します。

  1. System Manager の「InterChange Server コンポーネント管理」ビューで、フロー制御を構成する InterChange Server インスタンスを右マウス・ボタンでクリックし、「構成を編集」を選択します。System Manager の右上の区間が編集ツールに変わり、多くのシステム・プロパティーを変更できるようになります。
  2. 「各種」タブをクリックします。ダイアログ・ボックスに 「フロー制御」セクションが表示されます (図 22 を参照)。

    図 22. 「構成を編集」ツール、「各種」タブ

    図は、「構成を編集」ツール・タブの「各種」タブを示しています。この画面にはセクションが 4 つあり、上半分に 2 つと下半分に 2 つのセクションが表示されます。左上のセクションには、永続モニターのオプションが表示され、シャットダウンなどのエラー発生時のアクションや永続モニター・サービスを決定します。右上のセクションには、ワークフローの管理情報が表示され、特にビジネス・オブジェクト・コンシューマー・プロセッサーの情報が整数値で示されます。左下のセクションにはフロー制御情報が表示されます。このセクションでは、コントローラーのウェイクアップしきい値、コラボレーションのウェイクアップしきい値、コラボレーションとコネクターのイベント容量、飽和読み取りサイズ、飽和最小サイズ、および飽和最大サイズを表す整数値を設定します。右下のセクションには、サーバー・メモリー・オプションが表示されます。例えば、メモリー・チェッカーのスリープ時間、メモリーの上限と下限のしきい値パーセント、およびコネクターの休止時間しきい値が分単位で表示されます。

  3. 「フロー制御」セクションで、以下のフィールドに情報を入力します。

    ControllerWakeupThreshold: このプロパティーはコネクター・イベント・キューに適用されます。これは 0 から 1 までの 10 進数値をとりますが、0 と 1 は含みません。コネクター・イベント・キューは常にブロッキング・タイプであり、キューがいっぱいの場合は新しいイベントを追加できません。キューがいっぱいになると、コネクターはブロックされます。キュー・サイズが (コネクター・ウェイクアップしきい値) × (そのコネクターの 最大イベント容量) (CONTROLLER_WAKEUP_THRESHOLD × MaxEventCapacity) 以下の値になると、コネクターは再度アクティブ化されます。

    CollaborationWakeupThreshold: このプロパティーは コラボレーション・オブジェクト・イベント・キューに適用されます。これは 0 から 1 までの 10 進数値をとりますが、0 および 1 は含みません。このプロパティーはブロッキング・タイプのコラボレーション・オブジェクトにのみ適用されます。コネクターでは、これ以上のイベントをコラボレーション・キューに追加できません。キュー・サイズが (コラボレーション・ウェイクアップしきい値) × (そのコネクターの 最大イベント容量) (COLLABORATION_WAKEUP_THRESHOLD × MaxEventCapacity) 以下の値になると、コネクターはコラボレーション・キューにさらに処理対象のイベントを追加できます。

    CollaborationDefEventCapacity: このプロパティーは、システムのコラボレーション・オブジェクトごとにキューに入れることができるイベントの最大数を設定します。このプロパティーの値の範囲は 1 から 2147483647 です (1 と 2147483647 を含む)。

    ConnDefEventCapacity: このプロパティーは、システムのコネクターごとにキューに入れることができるイベントの最大数を設定します。このプロパティーの値の範囲は 1 から 2147483647 です (1 と 2147483647 を含む)。

    SaturatedReadSize: 飽和リーダーは、飽和イベントの処理を試みます。例えば、コラボレーション・オブジェクト・キューがさらにイベントを受け入れることができる場合は、リーダーはデータベースから特定の数のイベントを読み取り、コラボレーション・オブジェクト・キューに追加します。このプロパティーは、1 回の繰り返しで リーダーが読み取り可能なイベントの最大数を反映します。

    SaturatedMinSize: このプロパティーは飽和リーダーに適用されます。飽和リーダーとは、データベース内の飽和イベントを処理し、それらのイベントを適切なコラボレーション・オブジェクトのキューに追加するリーダーを指します。このアクティビティーを行うスレッドの最小数が「飽和最小サイズ」 プロパティーに反映されます。デフォルトは、1 です。

    SaturatedMaxSize: このプロパティーは飽和リーダーに適用されます。飽和リーダーとは、データベース内の飽和イベントを処理し、それらのイベントを適切なコラボレーション・オブジェクトのキューに追加するリーダーを指します。このアクティビティーを行うスレッドの最大数が「飽和最大サイズ」 プロパティーに反映されます。デフォルトは 3 です。

  4. 「ファイル」>「<ServerName> を保管 (Save <ServerName>)」を選択して、InterChange Server 構成への変更を保管します。
  5. InterChange Server を再始動します。

Copyright IBM Corp. 1997, 2004