InterChange Server
にはデータベースが必要であり、データベース・アクティビティー
の分割方法によっては複数のデータベースを使用できます。
このセクションには、以下の構成情報が含まれます。
- 注:
- 本書では、データベース名の参照とは UNIX 環境の SID (セグメント ID)
名を意味します。
このセクションでは、InterChange Server とともに使用する IBM DB2
のインストール および構成について説明します。
- 要確認:
- InterChange Server と同じマシン上に DB2 Server
がインストールされていない場合は、DB2
クライアントをインストールする必要があります。
このセクションでは、DB2 Server のプリインストール作業について説明します。
ここに示す手順は、DB2 の設定方法として推奨されるものです。
これらのプリインストール・ステップの実行手順の詳細については、DB2
資料を参照してください。
- 注:
- 必須のグループ名やユーザー名はありませんが、IBM
では、ユーザー・グループおよびユーザーには以下の名前を推奨します。DB2
のデータベース名は 8 文字までという制限があります。
DB2 Server をインストールする前に、以下の作業を行う必要があります。
- 次の DB2 ユーザー・グループを作成します。
- インスタンス・ユーザー・グループ - db2iadm
- 分離管理ユーザー・グループ - db2fadm
- DAS 管理ユーザー・グループ - db2asadm
- 以下の DB2
ユーザーを作成して、各ユーザーを以下に示す適切なグループに割り当てます。
- db2i81 -
インスタンス・ユーザー・グループに割り当てます。
- db2f81 - 分離管理ユーザー・グループに割り当てます。
- dasinst - DAS 管理ユーザー・グループに割り当てます。
本書には DB2 Server のインストール手順の説明はありません。DB2
インストール・プロセスの詳細 については、DB2 製品資料を参照してください。
注:
- DB2 ストアード・プロシージャーを作成するには、DB2 にサポートされている C
または C++ コンパイラーが必要です。このコンパイラーは、DB2
製品には付属せず、別途入手する必要があります。ストアード・プロシージャーの詳細については、DB2
資料を参照してください。
- DB2 をデータベースとして使用する場合 、InterChange Server
では、プラットフォームによって、表 5、表 6、表 7、 または 表 8 に
リストされた db2java.zip
ファイルのバージョンが必要です。このドライバーは、 InterChange Server
を実行するサーバー上に置く必要があります。インストール中に DB2
をデータベースとして選択すると、InterChange Server インストール GUI において、
このファイルのロケーションを聞かれます。
インストール時に、管理インスタンスとデータベース・インスタンスが作成されます。管理インスタンスは透過性があるので、この管理インスタンスによってデータベース・インスタンスのリモート管理を行うことができます。
DB2 Server をインストールしたら、以下の手順を実行します。
- db2i81 ユーザーと admin ユーザーに対して
db2profile スクリプトを実行し、表 15 に示す環境変数を設定します。
注:
- db2profile スクリプトは、データベース・インスタンス所有者 の
sqllib ディレクトリーに入っています (例:
/db2i81_home_dir/db2i81/sqllib)。ここで、db2i81_home_dir
は、db2i81 ユーザーのホーム・ディレクトリーのパスです。
- System Monitor を始動する前に、db2profile
スクリプトを実行することが重要です。
表 15.
DB2 ユーザーの環境変数
環境変数
| 説明
|
DB2INSTANCE
| データベース・インスタンス名。
|
PATH
| 以下のパスが含まれます。
- /db2i81_home_dir/
DB2_instance_name/sqllib/bin
- /db2i81_home_dir/DB2_instance_name/sqllib/adm
- /db2i81_home_dir/DB2_instance_name/sqllib/misc
- /db2i81_home_dir/DB2_instance_name/sqllib/java12
- システムの既存の PATH 環境変数 ($PATH) に指定されたその他のパス
|
CLASSPATH
| 以下のパスが含まれます。
- /db2i81_home_dir/DB2_instance_name/sqllib/function
- /db2i81_home_dir/DB2_instance_name/java/db2java.zip
- /db2i81_home_dir/DB2_instance_name/sqllib/
java/runtime.zip
- システムの既存の CLASSPATH 環境変数 ($CLASSPATH) に指定されたその他のパス
|
LIBPATH (AIX)
LD_LIBRARY_PATH (Solaris)
SHLIB_PATH (HP-UX) LIBPATH または
LD_LIBRARY_PATH (Linux)
| 次の DB2 ライブラリーのパスが含まれます。
- /db2i81_home_dir/DB2_instance_name/sqllib/lib
- /db2i81_home_dir/DB2_instance_name/sqllib/lib/libdb2jdbc.so
システムの既存の LIBPATH 環境変数、LD_LIBRARY_PATH 環境変数、または
SHLIB_PATH 環境変数に指定されたその他のパス
|
- env コマンドを実行し、表 15
に示す環境変数が各ユーザーごとに設定されていることを確認してください。
- 注:
- DB2INSTANCE
変数が正しい値に設定されていることを確認 してください。InterChange Server
がインストールされているコンピューターに DB2 クライアントが
インストールされているが、DB2INSTANCE
変数が設定されていない、または 正しい値に設定されていない場合、InterChange
Server を始動できません。InterChange Server が DB2
をデータベース・プラットフォームとして使用しない場合も、このようになります。
例えば、Oracle をデータベースとして使用するが、DB2INSTANCE
変数を適切に設定せずに DB2 クライアントをインストールしている場合は、
InterChange Server を始動できません。
- usejdbc2 スクリプト (/sqllib/java12 にあります)
を実行して、それぞれのパスに適切な DB2 用のドライバーを付加します。
- 注:
- このスクリプトはユーザーごとに、ユーザーがログインするたびに実行する必要があります。このスクリプトを
WebSphere Business Integration 管理者アカウントの個人プロファイル・ファイル
(.profile など)
に追加すると、ログイン時にスクリプトを自動的に実行できます。
- ユーザー・プロファイル・ファイル (.profile など)
に次の行を追加します。
EXTSHM=ON; export EXTSHM
- DB2 ユーザーとしてログインして、次のコマンドを出します。
db2set DB2ENVLIST=EXTSHM
- DB2 を再始動します。
- 使用パスに、Java ランタイム環境 (JRE) バージョン 1.4.2
がインストールおよび設定されていることを確認します。
これがインストールされていないと、DB2 ツールにアクセスできません。
- DB2
クライアント・ライブラリーが機能していることを確認します。確認方法については、DB2
製品資料を参照してください。クライアント・ライブラリーが機能していない場合は、DB2
接続を確立することは不可能です。
このセクションには、DB2 を構成するための情報が含まれます。
システム・コンソール以外の装置で DB2 を構成している場合は、DISPLAY
環境変数を設定する必要があります。この変数は、作業中のウィンドウを表示するマシンの
IP アドレスを示します。
以下の行では、DISPLAY 環境変数は Bourne シェルから
IP_Address
に設定されています。
DISPLAY=IP_Address:0.0
export DISPLAY
DISPLAY
環境変数を設定するためには、ご使用のシェルに適した構文を使用してください。
- 注:
- ご使用の Windows コンピューターで、X Window クライアント・エミュレーション・
ソフトウェア (Reflection X、Hummingbird Exceed など)
を実行する必要があります。UNIX コンピューターの DISPLAY 環境変数を
Windows クライアント・コンピューター の IP アドレスに設定する必要があります。
コントロール・センターとは、データベース管理のための DB2
メイン・グラフィック・ツールです。コントロール・センターには、管理されているすべてのシステムおよびデータベース・オブジェクトの概要も表示されます。
コントロール・センターを使用して、特定の IBM WebSphere InterChange Server 環境
に対応した DB2 を構成します。
コントロール・センターにアクセスするには、以下の手順を実行します。
- データベース・インスタンス所有者としてログオンします。
- db2cc コマンドを実行してコントロール・センターを開きます。
- 注:
- db2cc を実行するには、X Windows
サーバー・ソフトウェアがインストールされている必要があります。
このセクションでは、InterChange Server
環境で使用するリポジトリー・データベースを作成する方法について説明します。
- 要確認:
- 国際化に対応した環境で InterChange Server を使用する場合は、DB2
環境変数を以下のように設定します。
db2codepage = 1208
- コントロール・センターの左側にある DB2_instance_name
フォルダーを右クリックして、「起動」を選択します。
「起動」画面が表示されます。
- DB2 インストール・プロセスで作成したデータベース・インスタンスのユーザー
ID およびパスワードを入力します。「OK」をクリックします。
- 「DB2_instance_name」フォルダーを展開し、「Databases」フォルダーを右クリックして「作成」->「Database
Using Wizard」を選択します。
「Create Database Wizard」画面が表示されます。
- 新規データベースの名前と別名を入力します。例えば、その両方に
icsrepos を入力します。
- 注:
- 必須の名前はありませんが、推奨する名前は icsrepos
です。DB2 のデータベース名は 8 文字までという制限があります。
- 「Finish」をクリックします。
新規データベースの作成中であることを示す「Progress」画面が表示されます。
- 注:
- 新規データベースは、データベース作成プロセスの間に自動的にカタログされます。
このセクションでは、InterChange Server
環境のデータベース・インスタンスを構成する方法について説明します。
- コントロール・センターの左側にある DB2_instance_name
フォルダーを右クリックして、「構成」を選択します。
「Configure Instance」画面が表示されます。
- 「Applications」タブを選択し、maxagents
パラメーターまでスクロールして、「Maximum number of agents」フィールドに 50
以上を入力します。「OK」をクリックします。
このセクションでは、InterChange Server
環境で使用するリポジトリー・データベースを構成する方法について説明します。
- コントロール・センターの左側にある「Instances」、「DB2
instance」、および「Databases」フォルダーを展開し、database_name
(例えば icsrepos) を右クリックして「構成」を選択します。
「Configure Database」画面が表示されます。
- 「Performance」タブを選択し、applheapsz
パラメーターまでスクロールダウンして、「Application heap size」フィールドに
4096 を入力します。
- 「Applications」タブを選択し、maxappls
パラメーターまでスクロールダウンして、「Maximum number of active
applications」フィールドに 50 以上を入力します。「OK」をクリックします。
- コントロール・センターを閉じます。
- コマンド行で次のコマンドを入力して、次のキーロック機構を使用不可にします。
db2set DB2_RR_TO_RS=yes
- 変更した構成パラメーターを有効にするため、データベースを再始動してください。このためには、コマンド行で以下のコマンドを入力します。
クライアントとサーバーの間で DB2
接続が確立されていることをテストするには、次のコマンドを実行します。
db2 connect to database_name user logon
続いて password を入力します。
権限は、ユーザーまたはグループがデータベース接続、表作成、システム管理などの一般的な操作を行うことを許可します。
データベース・マネージャーは、ユーザーが各データベース機能を使用するにあたって、個々の機能の権限を要求します。したがって、表を作成するにはユーザーが表作成を許可されている必要があり、表を変更するにはユーザーがその表の変更を許可されている必要があります。
このセクションでは、特定のユーザーにデータベース権限を追加する方法について説明します。
- db2cc コマンドを実行してコントロール・センターを開きます。
- コントロール・センターの左側にある「Instances」、「DB2
instance」、および「Databases」フォルダーを展開し、database_name
(例えば icsrepos) を右クリックして「Authorities」を選択します。
「Database Authorities」画面が表示されます。
- 「Add User」ボタンをクリックし、IBM WebSphere Business Integration 管理者アカウントの作成で作成した WebSphere Business Integration
管理者アカウントの名前を選択します。推奨される名前は
admin です。
- 「すべての権限を付与」ボタンをクリックして、選択したユーザーにすべての権限を付与します。
- 「適用」をクリックして「OK」をクリックします。
データベースを作成および構成したら、サーバーのインストール先システムとインストール・プロセス時に作成したデータベース・インスタンスをカタログして、ご使用の
DB2 環境に追加する必要があります。
- コントロール・センターの左側にある「システム」フォルダーを右クリックして、「システムの追加」を選択します。
- 次のコマンドを出します。
db2 catalog tcpip node catalog_name_of_the_node remote host_name server
service_name
db2 catalog database_name as alias_name_of_database at node
catalog_name_of_the_node
db2 set DB2_RR_TO_RS=yes
- 注:
- AIX インストールのみの場合。 オペレーティング・システムに AIX
を使用している場合は、追加の手順を実行する必要があります。DB2
はローカル通信の際に共用メモリー・セグメントを使用し、AIX
には共用メモリーに関して若干の制約があるので、1 つの DB2
クライアント・アプリケーションからの 10
回を超える同時データベース接続を処理しようとすると、DB2
接続でエラーが発生します。
解決策は、デフォルトの共用メモリー・セグメントではなく、TCP/IP
に送付されるようにローカル接続を構成する方法です。ループバック・ノードとデータベースを定義する場合は、トランスポート・プロトコルとして
TCP/IP を使用することにより、ICS
からループバック・ノードとループバック・データベースに問題なく接続できます。
ループバック・ノードとデータベースを追加するには、次のコマンドを使用します。
db2 catalog tcpip node LOOPBACK remote localhost server 50000
ノードをカタログした後は、次のコマンドを使用してデータベースをカタログできます。
db2 catalog database icsrepos as icsdb at node LOOPBACK
これで、TCP を使用するリモート接続により、icsdb として
icsrepos
にアクセスできるようになります。InterchangeSystem.cfg
ファイルでは、icsdb をデータベース名として使用してください。
本書には Oracle Server のインストール手順の説明はありません。Oracle
インストール・
プロセスの詳細については、以下のリストの中からご使用のバージョンの Oracle
資料を 参照してください。
- 「Oracle8 Installation Guide」
- 「Oracle8 Administration Guide」
- 「Oracle 9i Installation Guide Release 2
(9.2.0.1.0) 」
- 「Oracle9i Administrator's Reference Release 2
(9.2.0.1.0)」
- 要確認:
- これらの資料は、Oracle
のインストールに関する問題を解決するのに大変役立ちます。これらの資料をご覧になることを強くお勧めします。
このセクションでは、Oracle Server
のインストールおよび構成に関する以下の内容について説明します。
- 注:
- このセクションでは、Oracle Server
のインストールに関する推奨事項と、InterChange Server
ソフトウェアとともに使用するための構成要件について説明します。ここに示す手順は、Oracle
の設定方法の 1 つです。詳細については Oracle 資料を参照してください。
このセクションでは、Oracle Server
のプリインストール作業について説明します。
Oracle Server をインストールする前に、以下の作業を行う必要があります。
- Oracle
管理者アカウントに属する固有のオペレーティング・システム・ユーザーを作成します。
通常、この管理者アカウントは oracle と呼ばれます。
Oracle ソフトウェアをインストールするのは、oracle ユーザーです。
- Oracle 管理者用に固有のオペレーティング・システム・グループを作成します。
通常、この管理グループは dba と呼ばれます。 一般に
dba グループのメンバーになるには、Oracle 管理者アカウント
(oracle) が必要です。
- 注:
- WebSphere Business Integration 管理者 (デフォルトでは
admin) がデータベースを管理するためには、dba
グループのメンバーになる必要もあります。
WebSphere Business Integration 管理者 (デフォルトでは admin) を
dba グループに追加することは、必須ではありません。ただし、IBM
では、WebSphere Business Integration 管理者による Oracle Server
の管理を可能にするために、この管理者を追加することをお勧めします。
- 表 16 に示す Oracle 管理者アカウント用の Oracle
環境変数を設定します。
表 16.
Oracle 管理者アカウント用の環境変数
環境変数
| 説明
|
ORACLE_BASE
| Oracle 管理者アカウントのホーム・ディレクトリーへのパス。推奨値は
/home_dir です。ここで、home_dir
は Oracle 管理者ユーザー・アカウントのパスです。
|
ORACLE_HOME
| Oracle Server のインストール先ディレクトリーへのパス。
|
ORACLE_SID
| InterChange Server データベース・インスタンスの名前を設定します
(デフォルトでは cwld です)。
任意の名前を選択できます。ただし、プラットフォームによってはファイル名の長さに制限があるため、4
文字以内で名前 (英数字) を指定してください。
|
ORACLE_TERM
| vt100 に設定します。
|
PATH
| 以下のパスが含まれます。
- $ORACLE_HOME/bin
- システムの既存の PATH 環境変数 ($PATH) に指定されたその他のパス
使用するシステムによっては、追加のパスが必要な場合があります。重複するパスが存在しないことを確認してください。
|
CLASSPATH
| パスとして $ORACLE_HOME/jlib
を含めます。使用するシステムによっては、追加のパスが必要な場合があります。
|
LIBPATH (AIX)
LD_LIBRARY_PATH (Solaris)
SHLIB_PATH (HP-UX) LIBPATH または
LD_LIBRARY_PATH (Linux)
| Oracle ライブラリーのパス $ORACLE_HOME/lib
を含みます。使用するシステムによっては、追加のパスが必要な場合があります。
|
TMPDIR
| 一時 Oracle ディレクトリーのパスに設定します。例:
/tmp/oracle
|
これらの環境変数は、通常は Oracle
管理者アカウントのこのプロファイルに含まれます。プロファイルに応じた適切な構文を使用してください。例えば、デフォルトのシェル
sh は、次の構文を使用して ORACLE_BASE
環境変数を設定します。
ORACLE_BASE=/home_dir/oracle
export ORACLE_BASE
- Oracle 管理者アカウントにパスワードを割り当てます。
ご使用のサイトの Oracle
データベース管理者には、必ずこのパスワードを通知してください。
- 注:
- Oracle Server
をインストールするときには、設計に関する判断を下すために、Oracle Server
の詳細な知識が必要になることがあります。Oracle Server
の最適な構成を実現するために、IBM では、Oracle
データベース管理者と調整してインストールの以下の部分を実行することをお勧めします。
以下に示すインストールの推奨事項は Oracle Server をインストールして
InterChange Server とともに動作させるために役立ちます。
使用する環境によっては、要件が異なることもあります。
InterChange Server
システムには、データベース・サーバーに関する一定の要件があります。このセクションでは、InterChange
Server とともに使用するための Oracle
データベース・インスタンスの設定方法を説明します。
データベース表の構成: InterChange
Server データベースには、表グループが 4 つ含まれます。
-
イベント管理
イベント管理表は、現在処理されているビジネス・オブジェクトを格納します。
-
トランザクション
トランザクション表は、処理されている各トランザクションの状況を格納します。トランザクション・レベルによっては、アクションおよび差し戻しビジネス・オブジェクトが含まれることもあります。
-
リポジトリー
リポジトリー表は、InterChange Server
システムで構成可能なコラボレーション、ビジネス・オブジェクト、コネクター、マップ、および関係についての情報を格納します。
-
フロー・モニター
フロー・モニター表には、InterChange Server を通じて IBM WebSphere MQ
Workflow (MQWF)
からトレースされたフローのイベント情報が保存されます。フロー・モニター表は、ユーザーがビジネス・プロセスに
MQWF を組み込み、InterChange Server
を通じてイベントをトレースしている場合にのみ、構成する必要があります。データベース管理者はこの表スペースのために
20 MB 以上、確保する必要があります。
ロード・バランシングの目的から、オプションとして、これら 4
つの表グループに対してデータベースを 1
つずつ構成することができます。ただし、この場合、4
つのすべての表カテゴリーを単一の InterChange Server
データベース内に構成する方法をお勧めします。インストーラーではデフォルトでこの方法が使用されます。「InterChange
Server 構成」画面では、別のデータベースを指定することができます。
- 注:
- この章の以降の説明の中で InterChange Server
データベースについて述べる場合はすべて、
イベント管理、トランザクション、リポジトリー、およびフロー・モニターの各表が 1
つのデータベースに 組み込まれていることを前提とします。4
つのデータベースを別々に構成する方法については、InterChange Server データベースのセットアップを参照してください。
一般的なリポジトリー・データベースの特性:
InterChange Server データベース (InterChange Server
リポジトリー・データベース とも呼ばれる) には、次の特性が必要です。
- サイズ:
リポジトリー表スペースには、最初のサイズとして最低 300 MB 以上を推奨します。
- Oracle Server の表スペース・ファイル名:
必須の名前はありませんが、IBM では cwrepos1_cwld、cwtemp1_cwld、および
cwrbs1_cwld を推奨しています。
ユーザー接続: InterChange Server は最低でも 15
のユーザー接続を必要とします。この数字は構成可能です。詳しくは、データベース接続のセットアップを参照してください。
DBMS
アクセス・アカウント: InterChange Server は、(1 つまたは複数の
Oracle データベースとして保管されている)
データベースにログインするために、特別なアカウントを必要とします。データベース管理者は、更新、作成および削除の特権を持つ
ICS
データベース・ユーザー・アカウントを作成する必要があります。このアカウントは、表、索引、同義語、ストアード・プロシージャー、および制約へのアクセスを許可されており、必要に応じて表スペースを追加する権限も持っています。
マッピングにおける一般的なリレーションシップ・データベースの特性:
一部の
マッピング・インプリメンテーションでは、関係表を使用する必要があります。
デフォルトでは、関係表は InterChange Server リポジトリーに含まれます。
オプションで、関係表に対して 1
つまたは複数の分離したリレーションシップ・データベースを作成することができます。その場合は次の点に注意してください。
- すべての関係表に対して 1
つのデータベースを使用する場合は、以下の作業を行ってください。
- そのデータベースの初期サイズを InterChange Server
データベースとほぼ同じサイズに設定します (推奨する開始サイズは最低 300 MB)。
- Relationship Manager
の「グローバル・デフォルト設定」ダイアログで、リレーションシップ・データベースの
JDBC パスを設定します。
- 関係表用に複数のデータベースを使用する場合 (関係表ごとに 1
つのデータベースを作成する場合など)
は、InterchangeSystem.cfg ファイルの MAX_CONNECTION_POOLS
パラメーターに、すべてのデータベースに対応するのに十分な大きさの値が設定されていることを確認してください。
このパラメーターについては、「システム管理ガイド」を参照してください。
インストールが正常に終了したら、$ORACLE_HOME ディレクトリーに Oracle Server
がインストールされています。通常、 デフォルトの場所は
/var/opt/oracle です。
- 注:
- このセクションでは、Oracle Server が InterChange Server
システムとともに動作するための構成ステップの概要を示します。ただし、Oracle
Server をインストールするときには、設計に関する判断を下すために、Oracle Server
の詳細な知識が必要になることがあります。Oracle Server
の最適な構成を実現するために、Oracle
データベース管理者が以下の構成ステップを実行することをお勧めします。
このセクションでは、Oracle Server の構成について説明します。
構成の準備:
Oracle 管理者アカウント (通常 oracle と呼ばれる)
は、InterChange Server ソフトウェアをサポートするように Oracle Server
を構成する必要があります。
このような構成を準備するには、以下の手順を実行します。
- Oracle 管理者としてログインします。
UNIX システム管理者 (またはデータベース管理者) は、Oracle Server
のインストールの一部としてこの管理者アカウントを作成しています ("Oracle Server のインストールにおける推奨事項"を参照)。したがって、このアカウントはすでに使用環境を初期化するプロファイル・ファイルを有しているはずです。Oracle
管理者アカウントのパスワードが手元にない場合は、UNIX
システム管理者に連絡してください。
- 使用する環境に、Oracle 環境変数の適切な設定が含まれることを確認します。
表 16 は、Oracle Server
で使用する主な環境変数を示しています。使用するサイトと Oracle
管理者に問い合わせて、使用可能な追加の環境変数を探します。環境変数の設定を表示するには、env
コマンドを使用します。
- 要確認:
- これらの環境変数のいずれかが正しく設定されていない 場合は、UNIX
システム管理者に、oracle
ユーザー・アカウントのプロファイルに修正が必要な箇所があることを伝えます。(表 16 に示す)
環境変数が正しくない場合は、構成を進めないで ください。
新規データベースの作成-- InterChange Server
がリポジトリー、
イベント管理、トランザクション、およびフロー・モニター用に使用するデータベースを作成
する必要があります。
デフォルトでは、データベース表のこれら 4 つのカテゴリーは単一の InterChange
Server
データベース内に存在します。これらの表カテゴリーを別々のデータベースに構成する方法については、InterChange Server データベースのセットアップを参照してください。
- 要確認:
- 国際化に対応した環境で
InterChange Server を使用する場合は、NLS_LANG 環境変数を NLS_LANG =
language_territory.UTF-8 に設定します。
ここで、language
はご使用のロケールの言語名であり、territory
はご使用のロケールの地域名です。例えば、US ロケールの場合、NLS_LANG
の設定値は NLS_LANG = AMERICAN_AMERICA.UTF-8 になります。
InterChange Server データベースを作成するには、以下の手順を実行します。
- 以下の特性を持つ Oracle データベースを作成します。
- 固有のサーバー ID (SID)。データベース SID として cwld
を使用する ことをお勧めします。
- それぞれが 500 KB の、2 つのログ・ファイル・グループ
- InterChange Server データベース上で、次の Oracle
スクリプトを実行します。
- standard.sql
- catalog.sql
- catproc.sql
通常、これらのスクリプトは、$ORACLE_HOME/rdbms/admin
ディレクトリーに入っています。
- 次の Oracle システム・ファイルに新しいデータベース SID
のエントリーを追加します。
- tnsnames.ora
- listener.ora
通常、これらのファイルは、$ORACLE_HOME/network/admin
ディレクトリーに入っています。
- IBM
では、データベース・インスタンスの初期設定パラメーターを以下のように設定することをお勧めします。
open_cursors=1200
sequence_cache_hash_buckets=89
sequence_cache_entries=100
db_file_multiblock_read_count=32
processes=300
表スペースとロールバック・セグメントの作成: 新しい
InterChange Server
データベースでは、次のデータベース・オブジェクトを追加する必要があります。
- リポジトリー用表スペース、ロールバック・スペース、および一時表スペース
- ロールバック・セグメント
- 注:
- このセクションでは、変数 dbname は InterChange Server
データベース の名前を表します (このガイドで推奨する名前は cwld
です)。dbname データベース名は、ORACLE_SID
環境変数によって表される値でなければなりません。
表スペースおよびロールバック・セグメントを作成するには、以下の手順を実行します。
- InterChange Server
リポジトリー用に、以下の特性を持つ表スペースを作成します。
- 推奨する表スペース名: cwrepos1_dbname
- 表スペース・サイズ: 最低 300 MB
- データベース・ロールバック・セグメント用に以下の特性を持つ表スペースを作成します。
- データベースの一時ソート・スペース用に以下の特性を持つ表スペースを作成します。
- 推奨する表スペース名: cwtemp1_dbname
- 表スペース・サイズ: 最低 300 MB
DBMS
アクセス・アカウントの作成: InterChange Server
ソフトウェアは、リポジトリーへのログインを許可するために、特別な DBMS
アクセス・アカウントを必要とします。
このデータベース・アカウントは作成時に、挿入、更新、作成、および削除の特権を与えられており、表、索引、同義語、ストアード・プロシージャー、および制約へのアクセスを許可されて、さらに必要に応じて表スペースを追加する権限も持っています。
次の特性を持つ DBMS アクセス・アカウントを作成します。
- アカウント名: wicsadmin
- アカウント・パスワード: admin
- デフォルトの表スペース: cwrepos1_dbname
- デフォルトの一時表スペース: cwtemp1_dbname
- 特権:
接続、リソース、および無制限の表スペース
- 注:
- データベースにアクセスするために別のユーザーを作成する場合は、そのユーザー用に別個の表スペースを作成する必要があります。
データベース作成の検証:
データベースを作成したら、クライアントとサーバー間の Oracle
接続が正常に機能していることを検証します。
- 注:
- この手順では、変数 dbname は InterChange Server
データベースの 名前を表します (デフォルトでは cwld)。
クライアントとサーバーの間の Oracle
接続を検査するには、以下の手順を実行します。
- データベースを始動して、動的パフォーマンス・ビューを使用してデータベースを検査します。
- /etc/services システム・ファイル内に Oracle Net8 Listener
のエントリーがあることを確認します。
通常、リスナーのデフォルト・ポート番号は 1521 です。
したがって、 /etc/services
のエントリーは、次の行のようになります。
listener 1521/tcp # Oracle Net8 Listener
このファイルにリスナーの行が存在しない場合は、UNIX
システム管理者に連絡してこの行を追加してください。
- tnsping コマンドを実行して、Oracle
インスタンスが現行マシンに対して解決されることを確認します。
- Oracle
サーバー・プロセスがオペレーティング・システム・レベルで稼働していることを確認します。
Oracle
プロセスには、ora_pmon_dbname、ora_dbw0_dbname、ora_lgwr_dbname、および
ora_ckpt_dbname が含まれます。次のコマンドは、Oracle
サーバー・プロセスをリストする方法の 1 つです。
ps -ef | grep ora_*
- Oracle Net8 Listener
がオペレーティング・システム・レベルで稼働していることを確認します。
次のコマンドは、リスナーが稼働しているかどうかを判断する方法の 1
つです。
ps -ef | grep LISTENER
このコマンドの次のプロセスに対する出力を確認します。
tnslsnr LISTENER -inherit
- SQL コマンド行プロセッサーを使用して、新しいデータベースに接続します。
SQL
コマンド行プロセッサーを実行する際には、通常は次の形式を使用します。
sqlplus username/password@dbdbname
ここで、username と password は
DBMS アクセス・ アカウントの名前とパスワードです。デフォルトの DBMS
アクセス・アカウントと Oracle サーバー ID を使用すると、次の行が表示されます。
sqlplus wicsadmin/admin@dbcwld
このプログラムが接続可能である場合、データベース・サーバーは起動されて実行中であり、データベースは使用可能です。
