System Manager によるシステムのモニター

System Manager の「InterChange Server コンポーネント管理」ビューを使用して、IBM WebSphere InterChange Server システムをモニターし、システムにおけるすべてのコンポーネントの状況変更に関する通知メッセージを取得することができます。また、このビューから、InterChange Server コンポーネントを始動、停止、一時停止、およびシャットダウンし、コンポーネントのプロパティーを変更できます。コンポーネントの開始、停止、一時停止、およびコンポーネント・プロパティーの変更 については、システムのコンポーネントの管理を参照してください。

次のセクションでは、System Manager を操作して InterChange Server インスタンスに接続する方法、および 「InterChange Server コンポーネント管理」ビューからコンポーネントの統計を表示する方法を説明します。System Manager で 「InterChange Server コンポーネント管理」 ビューを使用するには、まず InterChange Server インスタンスに接続する必要があります。

InterChange Server インスタンスへの接続手順

System Manager の 「InterChange Server コンポーネント管理」 ビューを使用するには、まず InterChange Server インスタンスに接続する必要があります。

InterChange Server インスタンスに接続するには、以下のステップを実行します。

  1. System Manager の「InterChange Server コンポーネント管理」 ビュー (System Manager パースペクティブの左下の区間) から、接続先の InterChange Server インスタンスを右マウス・ボタンでクリックし、「接続」を選択します。
  2. 表示される「ログイン」ダイアログ・ボックスで、以下の情報を入力します。

    接続が確立されると、InterChange Server インスタンス・アイコン上のライトが赤から緑に変わり、そのサーバーに配置されたオブジェクトがすべてサーバーの下のフォルダー内に 表示されます。

統計の表示と使用

System Manager の 「InterChange Server コンポーネント管理」 ビューでは、IBM WebSphere InterChange Server 環境の統計情報をモニターして、IBM WebSphere InterChange Server システムの管理を向上させることができます。統計は、InterChange Server、コラボレーション・オブジェクト、およびコネクターについて表示できます。

システムが正常に動作しているときの統計情報を監視しこれに慣れておくことにより、問題が発生したときにモニターを使用して問題の識別と切り分けを行い、フロー処理において問題となっている部分を正確に把握することができます。

システムの統計をモニターすることは、システムのリソースを最適に構成するうえでも役立ちます。統計には、現在構成されているパラメーターが示され、フロー処理中にはリソースを追跡するグラフが表示されます。システムのリソースが効率的に使用されているかどうか、また、調整が必要かどうかを容易に知ることができます。以下のトピックでは、「サーバー統計」ウィンドウ、「コラボレーション・オブジェクト統計」ウィンドウ、および「コネクター統計」ウィンドウの情報について説明します。

サーバー統計

"コラボレーション・オブジェクト統計"

"コネクター 統計"

注:
システム統計を表示するには、まず System Manager を InterChange Server インスタンスに接続する必要があります。InterChange Server インスタンスへの接続方法については、InterChange Server インスタンスへの接続手順を参照してください。

サーバー統計

InterChange Server の統計を確認するには、「InterChange Server コンポーネント管理」 ビューで InterChange Server インスタンスを右マウス・ボタンでクリックしてから、「統計」を選択します。サーバー統計は、System Manager の右上の区間に 表示されます。

「システム統計」ウィンドウの情報については、以下のトピックで説明しています。

"データベース接続"

"メッセージ・キュー項目数"

データベース接続

InterChange Server の「統計」ウィンドウの 「データベース接続」セクションを使用すると、InterChange Server システムの接続キャッシュが現在使用しているデータベース接続の数と、サーバーのブート以降に使用されたピーク量を確認できます。これにより、下層のデータベース・サーバーと InterChange Server の相互作用を調整できます。InterchangeSystem.cfg ファイルと下層の各データベース・サーバーの .cfg ファイルのパラメーターを使用して、最適な接続数を構成できます。

「システム統計」ウィンドウのこのセクションを使用して、接続の最大数を消費している接続プールを特定できます。データベースの最大接続数の制約が満たされるように InterChange Server システムを構成したり、そのプールの最大接続数を増やすように設定することができます。

InterchangeSystem.cfg ファイルの DB_CONNECTIVITY セクションの中の データベース・パラメーターは、InterChange Server と データベース管理システム (DBMS) との対話全体を制御します。

これらのパラメーターについての詳細は、「システム・インストール・ガイド (UNIX 版)」または「システム・インストール・ガイド (Windows 版)」を参照してください。

「データベース接続」領域には、以下の統計が表示されます。

構成済みの最大キャッシュ
構成されている接続の最大数です。これは属性 MAX_CONNECTIONS の値です。この属性の上限は 50 です。この属性が構成されていない場合は、デフォルトが表示されます。

使用中のキャッシュ
接続キャッシュから使用されている現行の接続数です。

キャッシュのピーク
サーバーのブート後にサーバーによって接続キャッシュから使用された接続の最大数です。

キャッシュの統計の下にある領域には、システム・プールと動的接続プールがリストされます。 システム・プールは、REPOSITORYEVENTS_MANAGEMENTFLOW_MONITORING、および TRANSACTIONS です。動的プールは関係プールです。これらのプールごとに以下の詳細データが保守されます。

フリー
接続プールの中の現在使用可能な接続の数です。

使用中
この接続プールによって使用されている現行の接続数です。

構成済み最大値
構成されている接続の最大数です。これは、InterchangeSystem.cfg ファイル内の各種の接続プール (イベント管理、トランザクション、リポジトリー) の各サブセクションの中の属性 MAX_CONNECTIONS の値です。この属性の上限は 50 です。この属性が構成されていない場合は、デフォルトが表示されます。

ピーク
サーバーのブート以降にサーバーによってこのプールから使用された接続の最高値です。

メッセージ・キュー項目数

InterChange Server の「統計」ウィンドウの 「メッセージ・キュー項目数」領域には、構成済みのキュー・マネージャーに含まれるサブスクリプション・キューがすべてリストされます。「メッセージ・キュー項目数」領域には以下の統計が表示されます。

キュー名
サブスクリプション・キューの名前です。

現行
このキュー内の現在のメッセージ数です。この数には、WIP (work-in-progress) キューの中のサブスクリプション・メッセージは含まれません。

構成済み最大値
このキューに格納できる物理メッセージの最大数です。

コラボレーション・オブジェクト統計

コラボレーション・オブジェクトの統計を確認するには、統計を表示するコラボレーション・オブジェクトを右マウス・ボタンでクリックし、「統計」を選択します。そのコラボレーション・オブジェクトの統計が、System Manager の右上の区間に表示されます。

注:
コラボレーション・グループ全体としての統計は保守されません。コラボレーション・グループに属する各コラボレーション・メンバーの統計が保守されます。グループ・メンバーごとに統計が異なることがあります。

通常の失敗率が上昇した場合には、失敗したフローの統計を調べてください。失敗の原因には、コネクターが使用できないことやデータの破壊など、さまざまな状況があります。この率はできるだけ低く抑える必要があります。なぜなら、失敗を再実行依頼するには何らかのユーザー介入が必要となるからです。失敗数は、コラボレーションが一時停止している間は保持され、コラボレーションが停止するとリセットされます。

上部のセクション

ウィンドウの上部のセクション には、実行中のコラボレーション・オブジェクトについての統計が示されます。コラボレーション・オブジェクトが開始された時刻、実行されている時間、Web ベースのサーブレットからのアクセス呼び出しの数、成功したフローと失敗したフローの数、処理されたフローの合計数を一目で確認できます。

「構成されている並行イベントの最大数」には、イベントにより起動されたフローの並行処理の最大数が表示されます。並行フローの詳細については、「システム・インプリメンテーション・ガイド」を参照してください。

「フロー状況」セクション

この領域は、所要時間が指定時間より長いフローを検索するときに使用します。これにより、該当するフローの FlowEventID や関連アプリケーションなどの詳細情報を認識、取得できます。

時間と分のセレクターを使用して所要時間を入力します。この所要時間を超える処理時間のフローがリストされます。「詳細」ボタンを押すと、これらのフローに関して、FlowInitiatorID、関連コネクター、ビジネス・オブジェクト、アプリケーションなどの補足的な情報が表示されます。

「フロー制御」セクション

このセクションには、バッファーに入れられたイベントの数と データベース内で保留中のイベントの数が表示されます。また、2 つの構成可能なフロー制御プロパティー、最大イベント容量およびブロック化状況も表示されます。このセクションを使用すると、コラボレーション・オブジェクトのフロー制御をモニターし、コラボレーション・オブジェクトのフロー制御プロパティーを再構成する必要があるかどうかを 判断することができます。フロー制御プロパティーを再構成する方法については、コラボレーション・オブジェクトのフロー制御の構成手順を参照してください。

下部のセクション

「進行中」、「キュー中」、および「現在の速度」の各領域は、現在処理中の数、キューに入れられているフローの数、およびフローの処理速度をモニターするために使用します。

「平均サービス時間」の数値は、通常の処理時に処理率が増えているかどうかを判断するための基本情報として使用してください。通常のシステム動作時には、この数値はほぼ一定となります。この数値が大幅に増大した場合は、ネットワークまたはアプリケーションのスローダウンなどの問題や、解決が必要なその他の状況が発生したことを示している可能性があります。

必要であれば、キューに入れられたイベント統計を使用して、並行フロー処理についてコラボレーションを調整してください。キューが一貫して長い場合は、コラボレーションの並行イベントにより起動されたフローの数を増やし、コラボレーションを再始動するという方法もあります。ただし並行フローの数を増やすと、システムの処理サイズが大きくなり、データベース接続を追加する必要が生じることがあります。

コネクター 統計

コネクターの統計を確認するには、統計を表示するコネクターを右マウス・ボタンでクリックし、「統計」を選択します。そのコネクターの統計が、System Manager の右上の区間に表示されます。

コネクターの「統計」ウィンドウには、実行中のコネクターについての情報が表示されます。このウィンドウには、コネクターのアプリケーション、コネクターが始動された時刻、実行されている時間、受信および送信したビジネス・オブジェクトの数、およびフロー制御の情報が表示されます。

時間

このセクションには、コネクターの始動時刻と実行されている時間が表示されます。

ビジネス・オブジェクト

このセクションには、コネクターの実行中に送受信される ビジネス・オブジェクトの合計数が表示されます。

送受信されたビジネス・オブジェクト

この領域には、コネクターが送受信したビジネス・オブジェクトの名前がリストされます。送信したビジネス・オブジェクトの数と受信したビジネス・オブジェクトの数が一致しない場合は、一部のビジネス・オブジェクトの処理が完了していない可能性があります。

サブスクリプション

この領域には、コラボレーションがサブスクライブしているサブスクリプションと、そのサブスクリプションのビジネス・オブジェクト名と動詞がリストされます。サブスクリプションのリストを検査して、コラボレーションおよびイニシエーターの名前がすべて存在し、それらがすべて必要なものであるかを確認してください。

フロー制御

このセクションには、バッファーに入れられたイベントの数と データベース内で保留中のイベントの数が表示されます。また、2 つの構成可能なフロー制御プロパティー、最大イベント容量およびブロック化状況も表示されます。このセクションを使用すると、コネクターのフロー制御をモニターし、コネクターのフロー制御プロパティーを再構成する必要があるかどうかを 判断することができます。フロー制御プロパティーを再構成する方法については、コネクターのフロー制御の構成手順を参照してください。

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