コネクターとアプリケーションとの対話

コラボレーションはポートを介して、コネクター、アクセス・インターフェース、および他のコラボレーションと対話します。コラボレーションはポートを介して、トリガーの受信、要求の送信、および応答の取得を行います。これらはアプリケーション操作との間で変換されます。

図 24 には、図 23 で示したシナリオを簡単な例として 使用し、コラボレーションがパブリッシュ・アンド・サブスクライブ対話によって操作を進める方法を示します。図 24 では、宛先アプリケーションに従業員情報が含まれない場合にとられる単一の実行経路のみが示されています。図 24 のグレーの矢印パスは、コネクター B がコラボレーション要求をアプリケーション API への要求に転送し、アプリケーション応答をコネクター B 自身のコラボレーションへの応答に転送するときに、コネクター B が行う変換を示します。

図 24. 実行時の処理


この図で、コネクターとはコネクター・エージェントおよびコネクター・コントローラー機能の両方を表します。

図 24 には、次のプロセスを示します。

  1. アプリケーション A が新規の従業員レコードを作成すると、コネクター A がそれを検索します。
  2. コネクター A は Employee.Create ビジネス・オブジェクトを作成し、このイベント通知をコラボレーションに送信します。これがコラボレーションで受信されると、シナリオが開始されます。
  3. シナリオは、宛先アプリケーションで同一の従業員情報を検索することによって、従業員情報が新規のものかどうかを調べます。この検索のために、シナリオは Employee.Retrieve 要求をコネクター B に送信します。
  4. コネクター B は、従業員情報の検索を試みますが、その従業員がアプリケーション B に 存在しないことがわかります。コネクターはコラボレーションに障害状況を戻します。
  5. シナリオは Employee.Create 要求の送信を開始します。コネクター B が Employee.Create 要求を受信すると、アプリケーション B の API を使用して新規の従業員を作成します。
  6. コネクター B が操作の成功を示す成功状況を戻します。
  7. シナリオが成功状況を受信し、終了します。

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