現行の設計では、双方向言語サポートに対するソリューションが限定されています。制限の一部を次に示します。
- 双方向メタデータのサポートは、すべてのメタデータ双方向プロパティーに適用可能な
1 つの
パラメーターによってのみ提供されます。つまり、属性が双方向パラメーターに基づく場合は、すべてのメタデータ属性を変換するか、メタデータ属性をまったく変換しないかのいずれかです。したがって、メタデータ双方向プロパティーごとに異なる双方向形式を設定したり、この双方向プロパティーの影響範囲外とするメタデータ・パラメーターを
指定したりすることはできません。
- WebSphere Business Integration 製品のすべてのコンポーネントが
双方向言語に対応しているわけではありません。例えば、Server Access Interface や
各種のコネクターは双方向言語に対応していません。このようなコンポーネントを双方向言語に対応したコンポーネントと併用すると、InterChange
Server または WebSphere Business Integration Adapters に置かれるデータに
複数の双方向形式が混在してしまう場合があります。結果としてこの場合は、InterChange
Server または WebSphere Business Integration Adapters
の双方向データの表現が整合しなくなり、それらに基づく処理が正しく行われなくなる可能性があります。しかし、InterChange
Server または WebSphere Business Integration Adapters のいずれかのデータに
一様な双方向形式を適用するための機構は
提供されていません。この形式を適用する責任は
ユーザーにあります。双方向言語に対応していない
コンポーネントから受信するデータに双方向形式を適用するために、BiDi API が
提供されています。
- 双方向コンテンツのサポートはコネクター・レベルで
提供されます。結果として、ユーザーがコネクターごとに使用できる
双方向形式の指定は 1
つのみに制限されます。つまり、特定のコネクターでサポートされるビジネス・オブジェクトは、すべて
1 つの双方向形式で 双方向データを保持する必要があります。
- WebSphere Business Integration
製品は、適切な手動インストール構成を行った場合に 双方向言語に対応します
(詳しくは、「システム・インストール・ガイド (Windows 版)」を
参照してください)。
- WebSphere Business Integration 製品で双方向言語に対応する
アダプターは、JText、JDBC、Email、XML、WebSphere MQ、SAP、PeopleSoft、Web
services、および Lotus Domino の 9 つのみです。
- WebSphere Business Integration 製品の内部双方向形式には Windows
の双方向形式と同じ形式を 選択しているため、WebSphere 製品のツール (Connector
Configurator、Map Designer、BO Designer など) は Windows
プラットフォームでのみ
サポートされます。ツールのサポートを他のプラットフォームに拡張する場合は、現行の設計では不十分であり、将来変更する必要があります。
- InterChange Server および WebSphere Business Integration Adapters の
内部形式として Windows
の双方向形式を選択しているため、異なる双方向形式を使用するアプリケーションとの
通信が制限されます。例えば、2 つのアプリケーションが
ビジュアル双方向形式を使用して WebSphere Business Integration
製品経由で通信するとき、設計上、内部論理双方向形式を持ちます。これは、遷移的でない双方向変換の制限によるものです。
- WebSphere は、ビジネス・オブジェクトおよびビジネス・オブジェクト属性名の
一部として双方向文字をサポートしません。このため、属性、要素、または列名に双方向文字がある
XML/XSD ファイルやデータベース・テーブルに基づいて
ビジネス・オブジェクト・テンプレートを生成した後には、ローマ字以外の文字を含む
ビジネス・オブジェクトおよびビジネス・オブジェクト属性名をすべて名前変更し、ローマ字のみが含まれるようにする必要があります。
- 現在、XML
および区切り付きデータ・ハンドラーのみがサポートされています。要求/応答データ・ハンドラーは、XML
および
区切り付きデータ・ハンドラーのいずれかを使用する場合、または要求/応答処理に別個に
XML および区切り付きデータ・ハンドラーを使用する場合にのみ
サポートされます。EDI、固定幅、および
名前値データ・ハンドラーはサポートされません。
- WebSphere は、基本エンティティー名
(コネクター、コラボレーション、マップ、ビジネス・オブジェクト、ビジネス・オブジェクト属性など)
の一部として 双方向文字などのローマ字以外の文字をサポートしません。
