Oracle Server

IBM では、サポートされる Windows 稼働環境 (Professional、Server、Advanced Server) で使用するデータベース・サーバーとして、Oracle Server バージョン 8.1.7.4 または 9.2.0.4 (9i) を認定しています。

注:
Windows 2003 では、Oracle Server バージョン 8.1.7.4 はサポートされていません。

Oracle Server のインストールおよび構成の手順については、以下のセクションで説明します。

インストールの推奨事項

このセクションで示すインストールの推奨事項は、InterChange Server で正しく動作するように Oracle Server をインストールする場合に参考になります。使用する環境によっては、要件が異なることもあります。詳細については Oracle Server 資料を参照してください。推奨する表スペースのサイズについては、付録 C, Windows におけるインストールのチェックリストを参照してください。

Oracle Server をインストールする前に、同じマシンで稼働する Oracle Server の以前のバージョンがある場合は、これらをすべて停止してください。パフォーマンスや管理の点で、同じマシン上に複数の Oracle ホームをインストールすることはお勧めできません。

最高のパフォーマンスを実現するには、Oracle Server およびそのサーバー・ネットワーキング・コンポーネントを InterChange Server がインストールされているマシンとは別のマシンにインストールします。このようにインストールする場合は、以下の作業も行ってください。

Oracle Server バージョン 8.1.7.4 の構成

以下の手順は、Oracle インストール・プロセスの中で InterChange Server 用に Oracle を構成する方法について説明します。

  1. インストーラーを始動し、「ようこそ」画面で「次へ」をクリックします。
  2. 「ファイルの場所」画面で、「インストール先」には ORACLE_HOME と設定し、「パス」には Oracle をインストールする場所を設定します。
  3. 「使用可能な製品」画面で Oracle8i Enterprise Edition 8.1.7.4.0.0 を選択して「次へ」をクリックします。
  4. 「インストール・タイプ」画面で標準 (779 MB) for Oracle8i 8.1.7.4.0.0 を選択して「次へ」をクリックします。
  5. データベースのインストールを選択した場合は、「データベースの識別」画面でデータベースおよび SID の名前を付けて「次へ」をクリックします。
    注:
    両方について名前 wicsrepos を使用すると便利です。ただし、他の名前を選択することもできます。
  6. 「サマリー」画面で「インストール」をクリックします。
  7. 「Net8 Configuration Assistant」画面で、「標準構成の実行」チェック・ボックスを選択します。
  8. 「次へ」および「完了」をクリックします。

Oracle Server バージョン 9i の構成

以下の手順は、Oracle インストール・プロセスの中で InterChange Server 用に Oracle を構成する方法について説明します。

  1. インストーラーを始動し、「ようこそ」画面で「次へ」をクリックします。
  2. 「ファイルの場所」画面で、「インストール先」には ORACLE_HOME と設定し、「パス」には Oracle Server をインストールする場所を設定します。「次へ」をクリックします。
  3. 「使用可能な製品」画面で Oracle9i データベース 9.2.0.4 を選択して「次へ」をクリックします。
  4. 「インストール・タイプ」画面で Enterprise Edition を選択して「次へ」をクリックします。
  5. 「Database Configuration」画面で「General Purpose」を選択して「次へ」をクリックします。
  6. データベースのインストールを選択した場合は、「データベースの識別」画面でデータベースおよび SID の名前を付けて「次へ」をクリックします。
    注:
    両方について名前 wicsrepos を使用すると便利です。ただし、他の名前を選択することもできます。
  7. データベース・ファイルのデフォルトのインストール・ディレクトリーをそのまま使用するか、別のロケーションをブラウズして、「次へ」をクリックします。
  8. 文字セットのリストから適切なデータベース文字セットを選択して「次へ」をクリックします。
  9. 「サマリー」画面で「インストール」をクリックします。
  10. 「Oracle Database Configuration Assistant」ウィンドウでパスワードを変更し (変更が必要な場合)、「終了」をクリックします。
  11. 「インストールの終了」画面で「終了」をクリックします。

InterchangeSystem.cfg ファイルの変更

インストーラーを使用して InterChange Server ソフトウェアをインストールする場合は、このセクションはスキップすることができます。インストーラーによって InterchangeSystem.cfg ファイルは正しく生成されます。"Oracle Server の構成"に進みます。

InterChange Server では、Oracle 8.1.7.4 および 9.2.0.4 (9i) の場合はタイプ 4 JDBC ドライバーを使用します。

InterchangeSystem.cfg ファイルを変更するには、以下の手順を実行します。

  1. 「スタート」>「プログラム」>「IBM WebSphere InterChange Server」>「IBM WebSphere InterChange Server」>「IBM WebSphere InterChange Server 構成ウィザード」をクリックします。
  2. 「InterChange Server 構成」ウィンドウで、「データベース」タブをクリックし、パラメーターを変更して「適用」をクリックします。
  3. 「変更は完了しました。」ウィンドウで「OK」をクリックし、次に「終了」をクリックします。

Oracle Server の構成

ここに示す手順は、InterChange Server システムと効率的に動作するように Oracle を構成するための 1 つの方法を説明したものです。使用する環境によっては、異なる Oracle 構成を必要とする場合があります。必ず インストールの推奨事項をお読みください。次のトピックについて説明します。

DBA Studio へのデータベースの追加

重要:
国際化に対応した環境で InterChange Server を使用する場合は、NLS_LANG 環境変数を NLS_LANG = language_territory.UTF-8 と設定します。

ここで、language はユーザーのロケールの言語、territory はユーザーのロケールの地域名です。例えば、US ロケールの NLS_LANG 設定は NLS_LANG = AMERICAN_AMERICA.UTF-8 です。

  1. Oracle 8.1.7.4 の場合、「スタート」>「プログラム」>「Oracle - OraHome81」 >「Database Administration」>「DBA Studio」をクリックします。

    Oracle 9i の場合は、「スタート」>「プログラム」>「Oracle - ORACLE_HOME」>「Enterprise Manager Console」をクリックします。

  2. 「Oracle Enterprise Manager Login」ダイアログ画面で、「DBA Studio をスタンドアロンで起動」(バージョン 9i の場合は「Launch Standalone」) を選択して「OK」をクリックします。

    Oracle 8.1.7.4 の場合は、Oracle DBA Studio が開いて「Add Database to Tree」ダイアログ・ボックスが表示されます。

    Oracle 9i の場合は、「Oracle Enterprise Manager Console Standalone」が開きます。「Navigator」メニューから「Add Database to Tree」を選択してください。

    注:
    「Add Database to Tree」ダイアログ・ボックスは、初めて Oracle DBA Studio に接続するときのみ表示されます。このダイアログ・ボックスでは、インストール時に自動的に作成された始動データベースを構成することができます。
  3. 「ローカル tnsnames.ora ファイルから選択したデータベースを追加 ProductDir¥Oraxx¥NETWORK¥ADMIN」を選択します。「サービス名」リストの中の「wicsrepos」チェック・ボックスを選択し、他のサービス名はすべてクリアにして「OK」をクリックします。

    バージョン 9i の場合、wicsrepos が Oracle DBA Studio の左側に表示されます。

  4. wicsrepos を展開します。「Database Connect Information」ダイアログボックスで、次のユーザー名とパスワードを入力します。

    ユーザー名: system

    パスワード: manager

    「Save as Local Preferred Credentials」チェック・ボックスを選択して「OK」をクリックします。

  5. Oracle Enterprise Manager パスワード暗号化メッセンジャーで「OK」をクリックします。
  6. Oracle DBA Studio を開いたまま、ストレージの構成に進みます。

ストレージの構成

この手順では、InterChange Server のリポジトリー、一時、およびロールバックの表スペースを作成します。

注:
このセクションで示す表スペース・サイズは、例として挙げたものです。実際の設定は、特定の InterChange Server のインプリメンテーションに基づいて構成してください。

Oracle 8.1.7.4

リポジトリー、一時、およびロールバックの各表スペースを作成するには、以下の手順を実行します。

  1. Oracle DBA Studio で「cwld」を展開し、「Storage」を展開します。
  2. 「表領域」フォルダーを右マウス・ボタンでクリックして「作成」をクリックします。
  3. 「Create Tablespace」ダイアログ・ボックスで以下のパラメーターを設定します。

    「一般」タブ:

    「記憶域」タブで、「Extent Management」には「Managed in the Dictionary」を選択します。

  4. 「Override default Extent Values」チェック・ボックスを選択して、次の値を入力します。
  5. 「作成」をクリックして「OK」をクリックします。
  6. 1 から 5 のステップを繰り返して一時表スペースを作成し、以下の情報を変更します。
  7. 「一時」チェック・ボックスを選択します。
  8. 1 から 5 のステップを繰り返してロールバック表スペースを作成し、以下の情報を変更します。
  9. Oracle DBA Studio を開いたまま、ロールバック・セグメントの作成 (Oracle 8.1.7.4 のみ)に進みます。

Oracle 9i

リポジトリー、一時、およびロールバックの各表スペースを作成するには、以下の手順を実行します。

  1. Oracle DBA Studio で「wicsrepos」を展開し、「Storage」を展開します。
  2. 「表領域」フォルダーを右マウス・ボタンでクリックして「作成」をクリックします。
  3. 「Create Tablespace」ダイアログ・ボックスの「一般」タブで、「名前」フィールドに wicsrepos と入力します。大文字で入力する必要はありません。Oracle インストール・プログラムでは、入力された文字はすべて大文字で表示されます。
  4. 「サイズ」フィールドには、少なくともリポジトリーを格納し使用するのに十分な大きさの値を入力してください (例、300 MB)。リポジトリーのインストールごとに少なくとも 30MB を見込んでおきます。例えば、10 人のユーザーがシステムを使用する場合、ファイル・サイズは最低でも 10 x 30 = 300MB になります。
  5. 「記憶域」タブで、「Locally managed」および「Automatic Allocation」を選択します。
  6. 「作成」をクリックして「OK」をクリックします。
  7. 1 から 6 のステップを繰り返して一時表スペースを作成し、「一般」タブで以下の情報を変更します。
  8. 1 から 6 のステップを繰り返してロールバック表スペースを作成し、「一般」タブで以下の情報を変更します。

ロールバック・セグメントの作成 (Oracle 8.1.7.4 のみ)

ロールバック・セグメントの作成は、CWROLLBACK 表スペースを作成した後 (前のセクションを参照) で、かつ ICS ユーザーを作成する前に行ってください。

この手順では、リポジトリーが使用するロールバック・セグメントを作成します。

  1. Oracle DBA Studio で、「cwld」を展開してから「Storage」を展開し、次に「表領域」フォルダーを展開します。
  2. 「CWROLLBACK」を右マウス・ボタンでクリックし、「Add Rollback Segment」を選択します。

    「Create Rollback Segment」ダイアログ・ボックス:

  3. 他のデフォルトはすべてそのまま採用して、「作成」をクリックします。
  4. 「Oracle Enterprise Manager」ウィンドウで、「Rollback Segment created successfully」をいうメッセージが表示されたら、「OK」をクリックします。
  5. ステップ 1 か ら 4 の手順を使用し、ロールバック・セグメントをさらに 4 つ作成します。ストレージ・パラメーターは ステップ 1 で示したとおりに設定します。名前には、次の名前を使用してください。

    CW_RBS2 CW_RBS3 CW_RBS4 CW_RBS5

  6. Oracle DBA Studio を開いたまま、ユーザーの作成およびユーザー・アクセスの認可に進みます。

ユーザーの作成およびユーザー・アクセスの認可

ICS システム・ユーザーを作成し、wicsrepos への表スペース・アクセスを認可します。

  1. Oracle DBA Studio (バージョン 9i の場合は Oracle Enterprise Manager Console Standalone) で、「cwld」を展開してから「セキュリティー」を展開します。
  2. 「ユーザー」フォルダーを右マウス・ボタンでクリックして「作成」を選択します。
  3. 「ユーザーの作成」ダイアログ・ボックスで、次の値を入力します。
  4. 他のデフォルトはすべてそのまま採用して、「作成」をクリックします。
  5. 「Oracle Enterprise Manager」ウィンドウで、「User created successfully」というメッセージが表示されたら、「OK」をクリックします。
  6. パラメーターが正しく設定されていることを確認するには、「ユーザー」フォルダーを展開して CROSSWORLDS を選択します。画面右側のパラメーターを確認してください。
  7. Oracle DBA Studio (バージョン 9i の場合は Oracle Enterprise Manager Console Standalone) を終了します。
    注:
    データベースのインスタンスを正常にシャットダウンするには、以下のコマンドを 1 行ずつ順番どおりにコマンド・プロンプト・ウィンドウに入力します。

    Oracle 8.1.7.4

    svrmgrl
     connect internal
     shutdown normal
     exit
     

    Oracle 9i

    sqlplus /nolog
     connect / as sysdba
     shutdown normal
     exit
     

データベース初期化パラメーターの構成

Oracle ではデフォルト・パラメーターを使用して統合ブローカー・リポジトリーを初期化します。以下に示す手順では、ICS との連携で最適なパフォーマンスを実現するために、これらのパラメーターの一部を変更する方法について説明します。

パラメーターを構成するには、次のステップを行います。

Oracle 8.1.7.4

init.ora ファイルを変更します。

  1. バックアップ用に ProductDir¥admin¥cwld¥pfile¥init.ora ファイルのコピーを作成します。コピーしたファイルを .txt ファイルに名前変更します。
  2. メモ帳または他のテキスト・エディターを使用して init.txt ファイルを開きます。
  3. 表 4のパラメーターを変更します。

    表 4. init.ora ファイルでのパラメーターの変更
    検索するテキスト 変更後のテキスト
    open_cursors = 300 (Oracle 8.1.7.4)
    open_cursors = 1200
     

    : オープン・カーソルに 1200 以上の値を設定します。使用システムの要件によっては、それ以上の値を設定することもできます。

    db_file_multiblock_read_count = 8 db_file_multiblock_read_count = 32
    processes = 150 processes = 300

  4. init.ora ファイルを保管して、テキスト・エディターを閉じます。
  5. マシンを再始動します。

Oracle 9i

Oracle コマンド・プロンプトを開いて以下のステートメントを入力し、サーバー・パラメーター・ファイルを変更します。

Copyright IBM Corp. 1997, 2004