Relationship Manager を使用すると、参加者およびそのデータを含む関係の実行時データに対する操作を表示および実行することができます。関係の背景情報については、「マップ開発ガイド」を参照してください。
関係定義は Relationship Designer を使用して作成します。実行時に、関係のインスタンスにはさまざまなアプリケーションからの情報を関連付けるデータが取り込まれます。この関係インスタンス・データは、関係を使用するマップの実行時に作成されます。データは、関係定義で指定した関係表に保管され ます。Relationship Manager には、データベース・ベンダーを問わずに関係表と対話するためのグラフィカル・インター フェースがあります。
関係インスタンスごとに、Relationship Manager は参加者定義と参加者インスタンスの階層リストを開きます。これらはキー属性と非キー属性のセットになっています。また、関係ツリーによって、エンティティー・タイプ、値、最終変更日時など、関係インスタンス内の各参加者に関する詳細情報も表示されます。関係インスタンス ID は、関係インスタンスが関係表に保管されるときに自動生成されます。Relationship Manager は、関係ツリーの最上位にこのインスタンス ID を開きます。
図 31 は、ID 関係の Relationship Manager での関係ツリーの例を示したものです。
図 31. Relationship Manager、関係ツリー
Relationship Manager を使用すると、関係インスタンス、参加者インスタンス、および属性のすべてのレベルで、エンティティーを操作することができます。例えば、Relationship Manager を使用して以下の作業を行うことができます。
このセクションの内容は次のとおりです。
Relationship Manager を始動するには、以下のいずれかのステップを実行します。
Relationship Manager が始動します。この時点ではサーバーから切断されているため、InterChange Server から Relationship Manager への接続手順に従って InterChange Server インスタンスに接続し、続行します。
図 32 は切断された状態の Relationship Manager を示しています。
関係インスタンスおよびデータを処理するには、Relationship Manager を InterChange Server に接続する必要があります。以下のセクションの説明に従って、Relationship Manager をサーバーとの間で接続および切断します。
Relationship Manager を InterChange Server に接続するには、以下のステップを実行します。
この時点で関係を開かない場合は、サーバーへの接続後に開くことができます。詳細については、関係を開くための手順を参照してください。
Relationship Manager で InterChange Server に接続し、ステップ 6 に従って開く関係を指定した場合は、Relationship Manager により「関係インスタンスの検索」ウィンドウが開きます。この説明は 関係インスタンスの検索手順にあります。
Relationship Manager を InterChange Server から切断するには、以下のステップを実行します。
Relationship Manager を始動して InterChange Server に接続したら、以下のセクションに従って、Relationship Manager を使用して関係データを処理することができます。
ビジネス・オブジェクト・ファイルのロードおよびアンロード手順
サーバーへの接続後に Relationship Manager で関係定義を開くには、以下のステップを実行します。
図 34 に「関係を開く」ウィンドウを示します。
関係を開くと、Relationship Manager によって「関係インスタンスの検索」ウィンドウが開きます。この説明は関係インスタンスの検索手順にあります。
関係インスタンスを検索するには、以下のステップを実行します。
「関係インスタンスの検索」ウィンドウは、InterChange Server への接続時に開く関係を指定するときにも表示されます。
「関係インスタンスの検索」ウィンドウでは、以下の操作を実行することができます。
関係定義内の参加者数、および各関係インスタンス内の参加者インスタンス数に応じて、これらの検索照会には時間がかかる場合があります。
関係の最初の 500 インスタンスを検索するには、以下のステップを実行します。
Relationship Manager により、関係の最初の 500 インスタンスが表示されます。
最大 500 インスタンスまでの範囲を関係 ID を使用して検索するには、以下の手順を実行します。
Relationship Manager により、指定した ID の範囲で最大 500 のインスタンスが表示されます。
選択した参加者のキー属性または非キー属性の値に基づいて関係インスタンスを検索するには、以下のステップを実行します。
ID 関係の場合、ドロップダウン・メニューには参加者名とその参加者に関連付けられたビジネス・オブジェクト定義がリストされます。
参照関係の場合、ドロップダウン・メニューには、参加者名とその後に「Data」という語がリストされます。
表 18. 参加者データによる関係インスタンスの検索でサポートされる値
値 | 説明 |
---|---|
参加者データ | 選択した参加者のデータ。
例えば、関係が ID 関係の場合は、関係インスタンスを検索するために、このインスタンスに含まれる参加者インスタンスの ID を指定します。 関係が参照関係の場合は、参加者インスタンスの非キー・データ値を指定します。 |
% |
任意の文字ストリング。このオプションでは大文字小文字が区別されます。数字は文字セットに含まれます。
例えば、米国の州名の省略形が保管されている参加者に %A を指定すると、値 CA、GA、IA、LA、MA、PA、VA、および WA が戻されます。 |
_ |
任意の 1 文字。 例えば、_00 を指定すると、100、200、a00、b00 などが検索されます。 |
Relationship Manager により、指定した値に一致する最初の 500 関係インスタンスが表示されます。
検索条件を満足する関係インスタンスの数を戻すには、以下のステップを実行します。
Relationship Manager により、関係の最初の 500 インスタンスが表示されます。
関係に新規インスタンスを作成するには、以下のステップを実行します。
Relationship Manager により、新規関係インスタンスが表示されます。
階層関係ツリーの最上位で強調表示され、関係アイコンの付いた項目行には、関係インスタンス ID のプレースホルダーがあり、ここには 3 つの疑問符 (???) が表示されます。関係インスタンスまたはその参加者を保管すると、InterChange Server によって新規関係インスタンス ID が自動的に生成され、Relationship Manager により疑問符がこのインスタンス ID に置き換えられます。
関係ツリーの関係インスタンスの下に、参加者定義、参加者インスタンス、および参加者のキー属性と非キー属性が降順に表示されます。
この時点で、以下の表に示す作業を行うことができます。
作業 | アクション |
---|---|
参加者インスタンスを保管する。 | 新規参加者インスタンスを保管するには、参加者インスタンスを右マウス・ボタンでクリックし、コンテキスト・メニューから「参加者を保管」を選択します。Relationship
Manager
によって、この参加者のデータが適切な関係表に保管されます。参加者インスタンスの「変更」列に参加者が保管された日付
(この場合は作成日) が表示されます。
|
参加者インスタンスを追加する。 | 前のリストにあるステップ 3 を繰り返します。
|
参加者を削除する。 | 必要に応じて、参加者インスタンスを右マウス・ボタンでクリックし、コンテキスト・メニューから「参加者を削除」を選択することにより、保管された参加者インスタンスを削除することができます。Relationship Manager によって、参加者インスタンスが関係表から削除されます。参加者インスタンスをデータベースから削除しない場合は、「参加者を非アクティブ化」オプションを使用します ("参加者の非アクティブ化とアクティブ化"を参照)。非アクティブにされた参加者のインスタンス ID と値は保持されます。 |
関係インスタンスを保管する。 | 以下の操作のいずれかを実行して、関係インスタンスを保管します。
|
すべての関係インスタンスを保管する。 | メニュー・バーから「ファイル」>「すべて保管」を選択します。InterChange Server によって、関係インスタンス ID を持たないすべての関係インスタンスに対して ID が生成されます。Relationship Manager により、すべての「???」プレースホルダーがこの新規 ID に置き換えられます。Relationship Manager により、保管されている参加者インスタンスすべての変更日がこの日付に更新されます。 |
関係表から関係インスタンスを削除するには、以下のステップを実行します。
関係インスタンスおよびそのデータが、現在の関係の関係表から削除されます。
参加者インスタンスは、非アクティブ化、つまりアクティブでない状態にすることができます。参加者インスタンスを非アクティブにすると、関係インスタンスから削除され「Relationship Manager」ウィンドウに表示されないようになりますが、レコードは関係表に残るため、後で再度アクティブ化することができます。
参加者インスタンスを非アクティブ化するには、以下のステップを実行します。
参加者は Relationship Manager では表示されなくなりますが、関係表からは削除されません。
参加者インスタンスをアクティブ化するには、以下のステップを実行します。
「非アクティブ化された参加者」ウィンドウが表示されます。これを図 36 に示します。
アクティブ化された参加者インスタンスが「Relationship Manager」ウィンドウの関係インスタンスに表示されます。
既存の参加者インスタンスをコピーして、新規参加者インスタンスを作成することができます。参加者インスタンスをコピーするには、以下のステップを実行します。
同じタイプのビジネス・オブジェクト・ファイルを参加者にロードすることができます。ビジネス・オブジェクト・データ・ファイルを参加者にロードするには、以下のステップを実行します。
参加者ウィンドウに、その参加者インスタンスと関連するビジネス・オブジェクトが表示されます。これを図 37 に示します。
Relationship Manager には、関係表に含まれている関係の実行時データにアクセスして操作できるという重要な機能があります。以下のトピックでは、Relationship Manager を使用して実行時データの操作およびアクセスを行う方法について説明します。
さまざまな条件で参加者インスタンスを検索することできます。検索条件の指定方法に応じて、参加者インスタンスを固有に検索することもグループで検索するもできます。参加者インスタンスは、ビジネス・オブジェクトまたはデータによって検索することができます。
このオプションは、データ・タイプがビジネス・オブジェクトの属性であるインスタンスを検索します。
インスタンスをビジネス・オブジェクトで検索するには、以下のステップを実行します。
「インスタンスをビジネス・オブジェクトで検索」ウィンドウが表示されます (図 38 を参照)。
Relationship Manager により、一致したインスタンスがダイアログ・ボックスに表示されます。
このオプションは、タイプが Data であるインスタンスを検索します。
インスタンスをデータで検索するには、以下のステップを実行します。
Relationship Manager により、「インスタンスをデータで検索」ウィンドウが表示されます。これを図 39 に示します。
Relationship Manager により、一致したインスタンスがダイアログ・ボックスに表示されます。
特定の期間に作成または変更された参加者だけを表示するようにフィルター操作することができます。表示された参加者をフィルター操作するには、以下のステップを実行します。
Relationship Manager により、「フィルター」ダイアログ・ボックスが表示されます。これを図 40 に示します。
日付の値を入力するには次の手法を使用します。
Relationship Manager によって、フィルター操作済み間隔のアクティビティー履歴が「結果をフィルター操作」ダイアログ・ボックスに表示されます。「アクティブでない参加者も含める」オプションにチェックマークを付けた場合は、非アクティブ化された参加者がフィルター操作後の表示に含まれます。図 41 に「結果をフィルター操作」ダイアログ・ボックスを示します。
ソース・アプリケーションまたは汎用オブジェクトに不整合データや破損データがあるために参加者をクリーンアップするには、以下のステップを実行します。
Relationship Manager により、「参加者をクリーンアップ」ダイアログ・ボックスが表示されます。これを図 42 に示します。
日付の値を入力するには次の手法を使用します。
その時点以降の参加者の追加、非アクティブ化、アクティブ化がすべてデータベースから消去されます。既に削除されている参加者や値が変更されている参加者はクリーンアップできません。
Relationship Manager を使用して、関係の実行時データに関する情報を出力することができます。ツールのメイン・ウィンドウに表示されるような、実行時データのツリー表示が作成されます。Relationship Manager の印刷コマンドでは、メイン・ウィンドウにある関係ツリーの現在の内容をプリンターに送信します。
関係の実行時データを出力するには、以下のステップを実行します。