コネクターの管理

コネクターの運用には、コネクターの始動、一時停止、停止、およびシャットダウンが含まれます。プロパティーの設定、サポートされるビジネス・オブジェクト、関連するマップなどコネクターの構成についての詳細は、「システム・インプリメンテーション・ガイド」を参照してください。

コネクターを管理している間は、JMS トランスポートを最適化するかどうかを決定することもできます。詳細については、JMS トランスポート最適化の管理を参照してください。

コネクターの始動、一時停止、停止、およびシャットダウンは、System Monitor または System Manager の「InterChange Server コンポーネント管理」ビューから行うことができます。

このセクションの内容は次のとおりです。

"コネクター状態の表示"

"コネクターの始動、停止、および一時停止"

コネクターのフロー制御の構成手順

コネクター状態の表示

System Monitor にログオンしてコネクターの状態を含むビューを開くか、System Manager の「InterChange Server コンポーネント管理」ビューを使用することによって、コネクターの状態を表示させることができます。System Monitor にログオンするには、System Monitor へのログオン手順の手順に従います。System Manager の「InterChange Server コンポーネント管理」ビューを使用するには、InterChange Server インスタンスへの接続手順の手順に従います。

コネクターの状態は、System Monitor と System Manager のどちらのツールを使用するかに応じて、表示方法が異なります。

System Monitor を使用する場合のコネクター状態の表示手順

System Monitor を使用してコネクターの状態を参照するには、以下のステップを実行します。

  1. 「システム概要」ビューが表示されていない場合は、Web ページの左側のペインにある「ビュー」の「システム概要」リンクをクリックします。「システム概要」モニターが Web ページの 本文に表示されます (図 11 を参照)。

    製品をインストールしたときには、デフォルト・ビューは「システム概要」に設定され、そのビューに含まれるデフォルト・モニターは「システム概要」に設定されます。これらのデフォルトは、モニターのニーズに合わせて変更できます。手順については、システムをモニターするビューの設定を参照してください。

  2. サーバーの名前の横にある三角形をクリックし、システムのコンポーネントのリストを表示させます。
  3. 実行中のコラボレーションの横にある三角形をクリックし、関連したコネクターを表示させます (図 23 を参照)。

    図 23. System Monitor、「システム概要」におけるコネクター状況の表示

    図は、コネクター状態の表示を示しています。この画面には、コンポーネント名、「コラボレーション」や「コネクター」などのコンポーネント・タイプ、「実行中」などのコンポーネントの状況、コネクターの始動時刻、およびコネクターの合計実行時間が表示されます。

注:
「コネクター概要」ビューを使用して、コネクターの状態を表示することもできます。

System Manager を使用する場合のコネクター状態の表示手順

System Manager でコネクターの状態を表示するには、以下のステップを実行します。

  1. 表示するコネクターを含む InterChange Server インスタンスに接続します。InterChange Server インスタンスへの接続方法については、InterChange Server インスタンスへの接続手順を参照してください。
  2. InterChange Server インスタンスを展開し、コネクター・フォルダーを展開します。

    展開されたコネクター・フォルダーの下に、さまざまな状態を示すコネクターが異なる色で表示されます。

表 11 は、各コネクターの色が示すコネクターの状態と、その状態のときに実行されるアクションを示しています。

表 11. コネクターの状態
コネクターの状態 サブスクリプション要求の処理 サービス呼び出し要求の処理 サブスクリプション・デリバリーの処理
アクティブ (緑) はい はい はい
一時停止 (黄色) はい はい いいえ
リカバリー中または不明 (グレー)


非アクティブ (赤) いいえ いいえ いいえ

コネクターの始動、停止、および一時停止

このセクションでは、コネクターを始動、停止、および一時停止する方法について説明します。次のトピックを取り上げます。

"コネクターの初期化"

"System Monitor を使用したコネクターの始動、停止、および一時停止手順"

コネクター状態を変更する System Manager コマンド

"コネクターの手動による始動手順"

"コネクターのシャットダウン"

"コネクターの再始動"

"コネクターの自動およびリモート再始動の設定手順"

コネクターの初期化

初めてコネクターを始動する場合、コネクターを初期化する必要があります。 コネクターを初期化する際には、コネクターを手動で始動する必要があります。 コネクターを手動で始動する方法については、"UNIX でのコネクターの手動による始動手順"、または "Windows でのコネクターの手動による始動手順"を参照してください。

コネクターが始動しない場合は、このコネクターを始動するコマンド行に現在の InterChange Server 名が含まれているかを確認してください。InterChange Server に対するコネクター・パスワードの詳細については、「システム・インストール・ガイド (UNIX 版)」または「システム・インストール・ガイド (Windows 版)」を参照してください。

コネクターの初期化が完了すると、System Monitor または System Manager を使用して、そのコネクターを始動、停止、および一時停止することができます。

System Monitor を使用したコネクターの始動、停止、および一時停止手順

System Monitor を使用してコネクターを始動、停止または一時停止させるには、以下のステップを実行します。

  1. 「システム概要」ビューを表示させた状態で (図 23 を参照)、コネクターの左側にあるボックスにチェックマークを付け、コネクターを選択します。
  2. ビューの左上隅のアイコン・グループから 「開始」、「一時停止」、または「停止」アイコンを選択します (図 24 を参照)。

図 24. System Monitor、コンポーネントを開始、一時停止、再始動、またはシャットダウンするアイコン

図は、コネクターのアイコン・グループを示しています。左から右に向かって、緑の円の中に右向きの白い矢印を配置した「始動」ボタン、2 本の細い黄色の縦棒が並列になっている「一時停止」ボタン、赤い 8 角形の「停止」ボタン、緑の大きな右向き矢印に青の小さな右向き矢印が重なった形の「エージェントを再始動」ボタン、および赤い四角形の中に白の X 記号を配置した「シャットダウン」ボタンの順に、アイコン・ボタンが並んでいます。

注:
「コネクター概要」ビューからコネクターを始動、停止、または一時停止することもできます。この同じビューからコネクター・エージェントをシャットダウンまたは再始動できます。

System Manager を使用したコネクターの始動、停止、および一時停止手順

System Manager を使用してコネクターを始動、停止または一時停止させるには、以下のステップを実行します。

  1. System Manager の「InterChange Server コンポーネント管理」ビューでコネクター・フォルダーから (図 29 を参照)、コネクターの名前を右マウス・ボタンでクリックします。
  2. 「開始」、「一時停止」、または「停止」のコネクター・オプションのいずれかを選択します。

コネクター状態を変更する System Manager コマンド

コネクターの状態を変更するコマンドとその処理アクションを 以下のリストに示します。

Start NameConnector
一時停止または停止しているアプリケーション Name のコネクターを始動します。コネクターは アプリケーションをポーリングし、コネクター・コントローラーは永続キューを読み取ります。フローが処理されます。

Pause NameConnector
実行または停止しているアプリケーション Name のコネクターを一時停止します。コネクターは アプリケーションのポーリングを停止し、コネクター・コントローラーは 永続キューの読み取りを停止します。フローは処理されません。

Stop NameConnector
実行または一時停止しているアプリケーション Name のコネクターを停止します。コネクターは アプリケーションのポーリングを停止し、要求を失敗させて例外メッセージを出します。コネクター・コントローラーは永続キューの読み取りを停止します。フローと要求は処理されません。

Shut Down NameConnector
アプリケーション Name のコネクターをシャットダウンします。コネクターのプロセスが停止します。

Boot Up Connector Agent
アプリケーション Name のコネクターを再始動します。このアクションは、コネクターの OADAutoRestartAgent プロパティーが True に設定されているときにのみ使用できます。"コネクターの自動およびリモート再始動の設定手順"を参照してください。

コネクターの手動による始動手順

手動によるコネクターの始動手順は、ご使用のオペレーティング・システムが UNIX であるのか、それとも Windows であるのかによって異なります。このセクションでは、以下について説明します。

UNIX でのコネクターの手動による始動手順

コネクターを始動するには、次の構文を指定して、AdapterFrameworkProductDir/bin ディレクトリー内のコネクター・マネージャー・スクリプトを使用します。

connector_manager_connector -start
 

ここで、connector は、始動したいコネクターの名前です。 この connector 名の大文字小文字とスペルは、次のディレクトリーの下にあるコネクターのサブディレクトリーの 名前と同じでなければなりません

AdapterFrameworkProductDir/connectors
 

例えば、以下のコマンドでは、e-Mail Connector が開始され、InterChange Server にデフォルト・パスワードが送信されます。

connector_manager_EMail -start
 

e-Mail Connector には、EMail という名前の AdapterFrameworkProductDir/connectors サブディレクトリーがあります。 したがって、コネクター・マネージャー・スクリプトは、コネクター名として EMail (Email ではない) を含める必要があります。

connector_manager_connector スクリプトは、汎用コネクター・マネージャー・スクリプト (AdapterFrameworkProductDir/bin/connector_manager) のラッパーです。このラッパーには以下の情報が含まれているため、これを指定する必要はありません。

要確認:
ローカル構成ファイルを使用する既存のコネクター、または connector_manager_connector スクリプトをカスタマイズした既存のコネクターを インストーラーを使用して更新する場合は、元の connector_manager_connector スクリプトと 構成ファイルのバックアップを作成してから、インストールを開始してください。

ローカル構成ファイルの指定、またはその名前とパスの変更を行うには、ConnConfig.sh コマンドを使用します。 このコマンドを実行するとグラフィカル・インターフェースが起動され、connector_manager_connector スクリプトをテキスト・エディターではなく、グラフィカルな方法で変更できます。

汎用コネクター・マネージャー・スクリプトは、該当する start_connector.sh スクリプトを呼び出します。このスクリプトは、コネクターの実際のコネクター管理を処理します。IBM WebSphere Business Integration Adapter 製品は、コネクターごとに start_connector.sh スクリプトを 提供しています。この start_connector.sh スクリプトは、表 12 に示すコネクター始動用のオプションをサポートしています。

表 12. start_connector.sh スクリプトのコマンド行オプション
オプション 追加情報
-b コネクターがバックグラウンド・スレッドとして実行されています。したがって、STDIN (標準入力) からは入力データが読み取られません。 汎用の connector_manager スクリプト (各 connector_manager_connector スクリプト によって呼び出される) は、コネクターの start_connector.sh スクリプトを 呼び出すときに、自動的に -b オプションを指定します。 start_connector.sh 呼び出しからこのオプションを削除すると、コネクターがバックグラウンドで実行されなくなります。-b オプションは、connector_manager_connector をコマンド行から 呼び出すときは、有効ではありません
-fpollFrequency
 
ポーリング頻度は、ポーリング動作の間隔 (ミリ秒) を表します。
  • ポーリング頻度 (ミリ秒) を指定するには、pollFrequency に値を設定します。
  • コネクターのコマンド・ウィンドウで値 p を入力したときのみコネクターでポーリングするには、-fkey オプションを指定します。
  • ビジネス・オブジェクトの要求のみを処理し、アプリケーション・イベントは処理しないようにコネクターを構成した 場合は、ポーリングは不要です。ポーリングを使用不可にするには、-fno を指定します。

このパラメーターの値は、リポジトリー定義をオーバーライドします。-fkey または -fno を指定することができますが、両方を同時に指定することはできません。-f オプションは 、connector_manager_connector をコマンド行から 呼び出すときに有効です。コネクター・マネージャー・スクリプトは、関連する start_connector.sh スクリプトに、このオプションを渡すことができます。

-tthreading_type
 
threading_type パラメーターは、スレッド化モデルを指定します。
  • -tSINGLE_THREADED: 単一のスレッドのみがアプリケーションに アクセスします (SAP コネクターは -tSINGLE_THREADED を使用します)。
  • -tMAIN_SINGLE_THREADED: メイン・スレッドのみがアプリケーションにアクセスします。
  • -tMULTI_THREADED: 複数のスレッドがアプリケーションにアクセスできます。

-t オプションは、connector_manager_connector をコマンド行から 呼び出すときに有効ではありま せんstart_connector.sh スクリプトを呼び出すときは、汎用の connector_manager スクリプト内にこのオプションを指定します。

注:
コネクターの始動スクリプトを使用するには、CWSharedEnv.sh ファイルが存在していることが必要です。このファイルが存在していないと、警告が生成され、始動スクリプトは終了します。 コネクターの始動スクリプトの実行を再試行する前に、製品インストーラーを使用して CWSharedEnv.sh ファイルを作成してください。 シェル始動スクリプト (.cshrc など) が CWSharedEnv.sh ファイルを参照することを確認してください。

connector_manager_connector スクリプトでは、次のタスクを実行することもできます。

注:
System Manager は、Windows クライアント・マシン上で動作します。これは、UNIX マシン上にインストールされたコネクターをモニターまたは停止できます。

各コネクター・マネージャー・スクリプトには、以下の名前のログ・ファイルがあります。

connector_manager_connector.log
 

ここで、connector は、コネクターの名前です。 各ログ・ファイルには、connector_manager_connector スクリプト、および 関連するコネクターによって生成されたメッセージが記録されます。例えば、connector_manager_Oracle.log ファイルには、connector_manager_Oracle スクリプトと IBM WebSphere InterChange Server Connector for Oracle からのメッセージが記録されます。これらのログ・ファイルは、InterchangeSystem.log ファイルと同じロケーション (AdapterFrameworkProductDir/logs) に格納されます。

Windows でのコネクターの手動による始動手順

IBM WebSphere Business Integration Adapters を Windows マシンにインストールすると、インストールした各コネクターの ショートカットが IBM WebSphere プログラム・メニュー上に作成されます。コネクターは、InterChange Server リポジトリーに定義されます。そして、このリポジトリーをロードするとコネクターはロードされます。

InterChange Server を始動すると、リポジトリーで定義されたコネクターがすべて自動的に初期化されます。コネクターは、InterChange Server が実行中であれば、いつでも使用可能です。

注:
コネクター機能を初めて使用する場合は、コネクターを始動する前にコネクターを構成する必要があります。

コネクターは、次のような方法で始動できます。

注:
コネクターが Java コネクターであるか C++ コネクターであるかを調べるには、ローカル・ディレクトリーの
AdapterFrameworkProductDir¥documentation¥ wbia_adapters¥featurechecklists¥versionlist.htm
 

にナビゲートします。ここで、AdapterFrameworkProductDir は WebSphere Business Integration Adapters 製品のインストール先ディレクトリーです。

コネクター・ショートカットまたは start_connector.bat ファイルを変更することにより、各コネクターの始動方法をカスタマイズできます。表 13 のコネクターの始動パラメーターを使用して、コネクターの始動方法をカスタマイズしてください。

表 13. コネクターの始動パラメーター
パラメーター 機能
-c configFile 始動時に使用される構成ファイルの名前です。 ファイル名に相対パスが指定されている場合、始動スクリプトは、製品のインストール・ディレクトリー内で ファイルを探します。このパラメーターは、ローカル・コネクター構成ファイルを使用する場合にのみ必要です。 ローカル構成ファイルを使用しない場合は、IBM WebSphere InterChange Server が使用する 構成ファイルの名前 (デフォルトでは InterchangeSystem.cfg) を入力します。
-c ユーザー指定構成ファイルが存在しない場合は、デフォルトの構成ファイルが使用されます。
-d C++ コネクターのライブラリー・ファイルの名前を指定します。このファイルはダイナミック・リンク・ライブラリー (DLL) です。この DLL 名には .dll ファイル拡張子を含めないでください。始動スクリプトは、すべての C++ コネクターにこのオプションを指定します。
-f pollFrequency ポーリング頻度は、ポーリング動作の間隔 (ミリ秒) を表します。
  • ポーリング頻度 (ミリ秒) を指定するには、pollFrequency に値を設定します。
  • コネクターのコマンド・プロンプト・ウィンドウで値 p を入力したときにのみコネクターでポーリングするには、-fkey オプションを指定します。
  • ビジネス・オブジェクトの要求のみを処理し、アプリケーション・イベントは処理しないようにコネクターを構成した 場合は、ポーリングは不要です。ポーリングを使用不可にするには、-fno を指定します。

このパラメーターの値は、リポジトリー定義をオーバーライドします。-fkey または -fno を指定することができますが、両方を同時に指定することはできません。

-j コネクターが Java で書かれていることを指定します。-l className を 指定した場合は、このパラメーターを省略できます。
-l className Java コネクターのグローバル・クラスの名前を指定します。このクラスはコネクター基本クラスの拡張です。始動スクリプトは、すべての Java コネクターにこのオプションを指定します。
-n connectorName 始動するコネクターの名前を指定します。
-p password コネクターが InterChange Server にアクセスするのに使用するパスワードを指定します。
-s serverName InterChange Server の名前を指定します。このパラメーターは必須です。この名前では、大文字と小文字が区別されます。
-t コネクター・プロパティー SingleThreadAppCalls をオンにします。このプロパティーは、コネクター・フレームワークからアプリケーション固有のコネクター・コードに行われるすべての呼び出しを、イベントによって起動される 1 つのフローとして扱います。デフォルト値は false です。 要確認: このプロパティーは、出荷時の値から変更しないでください。 各コネクターには、そのスレッド化モデルに適した設定があります。 このオプションは、作成したコネクターを始動するときにのみ指定してください。
-x connectorProps アプリケーション固有のコネクター・プロパティーをコネクターに渡します。 値は、prop_name=value の形式で入力してください。

コネクターのシャットダウン

汎用コネクター・マネージャー・スクリプトは、該当する start_connector.sh スクリプトを呼び出します。このスクリプトは、コネクターの実際のコネクター管理を処理します。IBM WebSphere InterChange Server 製品は、提供するコネクターごとに、start_connector.sh スクリプト を用意しています。コネクターを停止すると、コネクター・プロセスが停止します。コネクターをシャットダウンする前に、コネクターを使用する各コラボレーション・オブジェクトを一時停止にするか、または停止してください (コラボレーションは一時停止するように構成する必要があります。この方法の詳細については、コラボレーションのドキュメンテーションを参照してください )。「クリティカル・エラーの場合は一時停止」プロパティーが、「コラボレーションの一般プロパティー」ウィンドウでコラボレーションに対して設定されている場合、クリティカル・エラーが発生すると、コラボレーションは自動的に一時停止します。これにより、このようなコラボレーションの最新の未処理イベントは、イベント・サブミット・キューに移動されます。

コネクターには、「永続的」シャットダウンと「一時的」シャットダウンのいずれかを実行できます。シャットダウンのタイプは、自動再始動を使用可能にする、または使用不可 (デフォルト) にすることによって制御します。

自動再始動の使用可能化または使用不可については、"コネクターの自動およびリモート再始動の設定手順"を参照してください。

コネクターをシャットダウンするには、以下のステップを実行します。
UNIX

コマンド connector_manager_<connector_name> -stop を使用します。

Windows

System Monitor を使用して、コネクターをシャットダウンします。

Windows でのコネクターのシャットダウン方法は、システムをモニターするために使用するツールによって異なります。以下のセクションでは、System Monitor または System Manager を使用してコネクターをシャットダウンするステップを詳しく説明します。

System Monitor でのコネクターのシャットダウン手順: コネクターをシャットダウンするには、System Monitor で以下のステップを実行します。

  1. 「システム概要」ビューで、コネクターの左側にあるボックスにチェックマークを付けることにより、シャットダウンするコネクターのコラボレーション・オブジェクトを選択し、ビューの左上隅の「一時停止」アイコンをクリックします (図 24 を参照)。コネクターに関連付けられた各コラボレーションに対してこの作業を行います。
  2. コネクターの左側にあるボックスにチェックマークを付けることにより、シャットダウンするコネクターを選択し、ビューの左上隅の「シャットダウン」アイコンをクリックします (図 24 を参照)。

System Manager でのコネクターのシャットダウン手順: コネクターをシャットダウンするには、System Manager で以下のステップを実行します。

  1. System Manager の「InterChange Server コンポーネント管理」ビューの展開されたコラボレーション・オブジェクト・フォルダーで (図 27 を参照)、コネクターに関連付けられたコラボレーション・オブジェクトを右マウス・ボタンでクリックし、「一時停止」を選択します。コネクターに関連付けられた各コラボレーションに対してこの作業を行います。

    コラボレーション・オブジェクト・アイコンの色が黄色に変化します。

  2. System Manager の「InterChange Server コンポーネント管理」ビューの展開されたコネクター・フォルダーで、コネクターを右マウス・ボタンでクリックし、「シャットダウン」を選択します。

重要:
Ctrl+C キー・シーケンスを使用してコネクターをシャットダウンしないでください。この方法を使用すると、コネクターを正常にシャットダウンできません。また、Ctrl+C キー・シーケンス、q またはその他の手動方法を使用してシャットダウンを行ったときに OAD が使用可能になっていると、OAD によってコネクターが即時に再始動されます。

コネクターの再始動

この操作は、System Monitor または System Manager の「InterChange Server コンポーネント管理」ビューで「コネクターのシャットダウン」操作を使用した後にコネクターを再始動するために使用します。この操作を使用できるのは、コネクターの自動およびリモート再始動を使用可能に設定している場合のみです (コネクターの自動およびリモート再始動の設定手順を参照)。

コネクターを再始動する手順は、使用しているツールに応じて以下のようになります。

System Monitor でのコネクターの再始動手順: コネクターを再始動するには、System Monitor で以下のステップを実行します。

  1. 「システム概要」ビューで (図 23 を参照)、再始動するコネクターの左側にあるボックスにチェックマークを付けます。
  2. ビューの左上隅の「エージェントを再始動」アイコンを クリックします (図 24 を参照)。

System Manager でのコネクターの再始動手順: コネクターをシャットダウンするには、System Manager で以下のステップを実行します。

  1. System Manager の「InterChange System コンポーネント管理」ビューでコネクター・フォルダーを展開し (図 29 を参照)、再始動するコネクターを右マウス・ボタンでクリックします。
  2. 「<name_of_connector> のブート (Boot <name_of_connector>)」をクリックします。

コネクターの自動およびリモート再始動の設定手順

WebSphere MQ 起動型 Object Activation Daemon (OAD) を使用すると、コネクターで自動およびリモート再始動機能をサポートすることができます。この機能によって、コネクターは以下の状態に対応できます。

注:
コネクターが既に高可用性グループのメンバーになっている場合、自動再始動プロパティーは冗長になるので、使用不可にする必要があります。

コネクターの自動およびリモート再始動を設定するには、以下のステップを実行します。

  1. IBM WebSphere MQ をインストールします。

    MQ 起動型 OAD を使用するには、MQ Trigger Monitor のインストールおよび特定のキューの構成が必要です。このモニターは、WebSphere MQ ソフトウェアの一部としてインストールされます。 これらのキューは、特別な mqtriggersetup.bat スクリプトによって作成および構成されます。

    要確認:
    WebSphere MQ-trigger Monitor は、コネクター・エージェントの稼働するマシン上に存在する必要があります。1 台のマシンに複数のコネクター・エージェントがある場合、必要な MQ-trigger Monitor は 1 つだけです。
  2. MQ-trigger Monitor を始動します。
    MQ 起動型 OAD を始動するには MQ-trigger Monitor を始動する必要があり、これは次のいずれかの方法で実行できます。
  3. コネクターを自動およびリモート再始動用に構成する。MQ 起動型 OAD のコネクターの使用可能化手順を参照してください。
  4. 再始動する必要のあるコネクターごとに、mqtriggersetup.bat スクリプトを実行します。(mqtriggersetup.bat スクリプトは、bin ディレクトリーに配置されています。)

MQ 起動型 OAD のコネクターの使用可能化手順

OAD プロパティーの設定前にコネクター用の Connector Configurator Express を始動するには、以下のステップを実行します。

  1. InterChange Server Express を始動します。
  2. System Manager を開きます。
  3. 統合コンポーネント・ライブラリーの下に表示されるコネクターをダブルクリックします。これにより、Connector Configurator Express が開きます。
  4. 「標準のプロパティー」タブで、表 14 に示されている標準のプロパティーを設定します。


    表 14. Connector Configurator Express での標準プロパティーの構成
    名前 入力可能値 説明 デフォルト値
    OADAutoRestartAgent true または false このプロパティーを true に設定すると、MQ 起動型 OAD は、異常シャットダウン後にコネクターの自動再始動を試みます。 また true を使用して、エージェントをリモート側で始動することもできます。この値は動的です。 false
    OADMaxNumRetry 数値 最大試行回数 10,000
    OADRetryTimeInterval 再試行間隔 (分)。この時間間隔でコネクター・エージェントが始動しない場合は、エージェントの再始動が再度試行されます。 10

Connector Configurator Express から、以下の操作を行うことができます。

コネクターのフロー制御の構成手順

フロー制御は、コネクターおよびコラボレーション・オブジェクト・キューのフローを管理できる 構成可能なサービスです。フロー制御を構成するためのパラメーターは、システム全体、個々のコンポーネント、またはこれら両方について 構成できます。両方を構成した場合は、個々のコンポーネント構成がシステム全体の構成より優先されます。システム全体のフロー制御を構成する手順については、システム全体のフロー制御の構成手順を参照してください。このセクションでは、コネクターのフロー制御を構成する方法について説明します。

注:
個々のコネクターまたはコラボレーション・オブジェクトの構成変更は 動的であり、InterChange Server をリブートする必要はありません。フロー制御用のシステム全体の構成変更を行った場合は、InterChange Server をリブートする必要があります。

システムにおけるフロー制御の作動状況をモニターするには、フロー制御モニターおよび System Monitor の一部として提供されるビューを表示させるか、System Manager の「InterChange Server コンポーネント管理」ビューでコラボレーション・オブジェクトまたはコネクターの統計を表示させます。フロー制御モニター、および System Monitor のビューの使用方法については、デフォルト・モニターの検討手順およびデフォルト・ビューの使用手順を参照してください。 System Manager の「InterChange Server コンポーネント管理」ビューからフロー制御を表示する方法については、コラボレーション・オブジェクト統計または コネクター 統計を参照してください。

コネクターのフロー制御を構成するには、以下のステップを実行します。

  1. System Manager でフロー制御を構成するコネクターにナビゲートし、そのコネクターをダブルクリックします。Connector Configurator が開きます (図 25 を参照)。

    図 25. Connector Configurator、「標準のプロパティー」タブ

    図は、「Connector Configurator」タブです。左から右に向かって、「標準のプロパティー」タブ、「コネクターの固有プロパティー」タブ、「サポートされるビジネス・オブジェクト」タブ、「関連付けられたマップ」タブ、「リソース」タブ、「トレース/ログ・ファイル」タブ、「メッセージング」タブ、および「データ・ハンドラー」タブが並んでいます。

  2. 「標準のプロパティー」タブで、MaxEventCapacity プロパティーの「値」セルをクリックします。
  3. 値を変更し、コネクターについてキューに入れるイベントの最大数を指定します。このプロパティーの有効な値の範囲は 1 から 2147483647 です。
  4. 「ファイル」ドロップダウン・メニューから 「保管」>「プロジェクトに」をクリックします。「コネクター '<name_of_connector>' は正常に保管されました。」 というメッセージが Connector Configurator の下部のセクションに表示されます。

Copyright IBM Corp. 1997, 2004