InterChange Server が使用するデータベース接続の数は、使用パターンによって大きく変わります。サーバーによるデータベース使用の例を各種、以下に示します。
表 29 に、InterChange Server
でのデータベースの使用方法の概要を示します。
表 29. InterChange Server データベース使用
環境 | データベース使用 | 読み取り | 書き込み |
---|---|---|---|
実行時 | リポジトリー・サービス | × |
|
| イベント管理サービス | × | × |
| トランザクション・サービス | × | × |
| フロー・モニター・サービス | × | × |
構成時間 (System Manager) | リポジトリー・サービス | × | × |
設計時間 (Process Designer、Business Object Designer、Map Designer、および Relationship Designer) | リポジトリー・サービス | × | × |
InterChange Server が使用する DBMS 接続の数を制御するには、InterchangeSystem.cfg ファイルの MAX_CONNECTIONS パラメーターを構成します。
このパラメーターを使用すれば、サーバーが単一データ・ソースを使用する場合でも複数のデータ・ソースを使用する場合でも、接続を制限することができます。
デフォルトでは、InterChange Server は必要なときに接続をオープンし、使用されていないときは接続をタイムアウトします。また、サーバーは同じデータベースを使用するサービス間での接続リソースの共用を管理します。
MAX_CONNECTIONS 構成パラメーターを使用して数を指定しなければ、接続の最大数はありません。ただし、DBMS サーバー構成には接続制限が存在することがあります。
InterChange Server が使用する DBMS 接続の数を制御するには、InterChange Server の 構成を編集します。InterChange Server の構成方法については、「WebSphere InterChange Server インプリメンテーション・ガイド」を参照してください。
InterChange Server が接続を必要としていて、すでに最大数の接続がオープンしている場合は、LRU (Least Recently Used) アルゴリズムを使用して、既存の接続を解放しようとします。
データベース接続のセットアップ のセクションでは、MAX_CONNECTIONS パラメーターの設定方法について説明します。このパラメーターを設定すれば、サーバーは、データベース・サーバーがサポートできる接続数のみを使用することになります。
DB_CONNECTIVITY セクションで MAX_CONNECTIONS パラメーターを設定すると、すべてのデータ・ソースに接続制約が適用されます。このパラメーターは、作業負荷が複数のデータ・ソースに分割されている環境で使用するには不適切です。その理由は、このような環境では接続制限を 1 つのデータ・ソースに設定し、他のデータ・ソースには設定しない場合があるためです。また、InterChange Server はデータ・ソース間で接続を引き継がないので、割り当てられたすべての接続を 1 つのサービスが使用して、他のサービスには使用可能な接続が残らない可能性もあります。
分割された環境では、各サービスが行う接続を制限することによって、個別のデータ・ソースへの接続に制限を設定することができます。ここでは、リポジトリー、イベント管理サービス、トランザクション・サービス、 フロー・モニター・サービス、およびセキュリティー・サービスはすべて、個別のデータ・ソースを使用することとします。それぞれのデータ・ソースには異なる最大数を指定できます。その例を以下に示します。
DB2 |
---|
[EVENT_MANAGEMENT] DATA_SOURCE_NAME = jdbc:db2:EventsDB MAX_CONNECTIONS = 20 [TRANSACTIONS] DATA_SOURCE_NAME = jdbc:db2:TransDB MAX_CONNECTIONS = 30 [REPOSITORY] DATA_SOURCE_NAME = jdbc:db2:ReposDB MAX_CONNECTIONS = 50 [FLOW_MONITORING] DATA_SOURCE_NAME = jdbc:db2:FlowDB MAX_CONNECTIONS = 20 [SECURITY] DATA_SOURCE_NAME = jdbc:db2:SecurDB MAX_CONNECTIONS = 20 |
Oracle |
---|
[EVENT_MANAGEMENT] DATA_SOURCE_NAME = jdbc:ibm-crossworlds:oracle://@server1:1521;SID=EventsDB MAX_CONNECTIONS = 20 [TRANSACTIONS] DATA_SOURCE_NAME = jdbc:ibm-crossworlds:oracle://@server2:1521;SID=TransDB MAX_CONNECTIONS = 30 [REPOSITORY] DATA_SOURCE_NAME = jdbc:ibm-crossworlds:oracle://@server3:1521;SID=ReposDB MAX_CONNECTIONS = 50 [FLOW_MONITORING] DATA_SOURCE_NAME = jdbc:ibm-crossworlds:oracle://@server4:1521;SID=FlowDB MAX_CONNECTIONS = 20 [SECURITY] DATA_SOURCE_NAME = jdbc:ibm-crossworlds:oracle://@server5:1521;SID=SecurDB MAX_CONNECTIONS = 20 |
1 つのサービスに対して MAX_CONNECTIONS パラメーターを設定し、その他のサービスについては設定しないようにすることもできます。