統合コンポーネントを開発する際は、次の一般規則に従うことをお勧めします。
コネクターとアプリケーション固有のビジネス・オブジェクトは、統合される アプリケーションと直接通信する統合コンポーネントです。
アプリケーション固有のビジネス・オブジェクトは、コネクターの後に開発する必要が あります。これは、コネクター用のビジネス・オブジェクトを開発するためにコネクターを 理解する必要があるからです。アプリケーション固有のビジネス・オブジェクトは、汎用ビジネス・オブジェクトの後に開発する必要があります。これは、汎用ビジネス・オブジェクト は通常、あるインターフェースのアプリケーション固有のビジネス・オブジェクトの スーパーセットを表すからです。
アプリケーション固有のビジネス・オブジェクトは、反復して作成することを お勧めします。アプリケーション固有のビジネス・オブジェクトは、まず比較的単純な 構造で作成してからそれをテストして、コネクターがそのビジネス・オブジェクト構造を使用して アプリケーションと正常にデータを交換できることを確認します。次に複雑なレイヤーを 追加し、再度ビジネス・オブジェクトをテストして、変更してもインターフェースが 動作することを確認します。アプリケーション固有のビジネス・オブジェクトがインターフェースの要件を満たす くらい大規模および複雑になるまで、このプロセスを繰り返します。
インターフェースに必要なアプリケーション固有のビジネス・オブジェクトをすべて 開発した場合、インターフェースのアプリケーション固有のビジネス・オブジェクトの スーパーセットとして、汎用ビジネス・オブジェクトを開発します。
インストーラーまたは業界ソリューションの一部として提供された既存の 汎用ビジネス・オブジェクトを調べて、不要なカスタム開発を避けます。すでに作成されている ものに時間を費やすべきではありません。既存の内容を使用できるか評価する場合、そのサイトに関係のあるライセンス交付条件を調べて、ライセンスがそのオブジェクトの 使用を許諾しているかどうか検証してください。
最終的に、次を含む汎用ビジネス・オブジェクトを開発します。
インターフェース用のビジネス・オブジェクトを識別または開発した場合、アプリケーション固有の オブジェクトを汎用オブジェクトに、汎用オブジェクトをアプリケーション固有のオブジェクトに 変換するマップを開発する必要があります。Map Designer ツールを使用してマップを 作成し、変換規則を定義し、汎用ビジネス・オブジェクトまたはアプリケーション固有の ビジネス・オブジェクトをサンプルとして入力してマップの単体テストを行います。
単体テストを行ってマップ変換を検証したら、インターフェースに必要な関係を作成し、適切なマップに相互参照を実行します。マップに関連するインターフェースが実行時に 実行される順序で、マップを単体テストします。
詳しくは、「マップ開発ガイド」を参照してください。
コラボレーション・テンプレートは、インターフェースのビジネス・ロジックを定義します。最も単純なコラボレーションは、コネクター間でビジネス・オブジェクトを経路指定 するだけです。その他のコラボレーションには、トランザクション、長期存続 ビジネス・プロセス、他のコラボレーション・オブジェクトへの処理の委任などの 複雑な対話も含まれる場合があります。いずれ場合も、コラボレーションは、インターフェース 内のアプリケーション固有のビジネス・オブジェクトのスーパーセットを表す、汎用ビジネス・オブジェクト を中心として置かれます。
コラボレーションの開発および単体テスト中には、アプリケーション固有のビジネス・オブジェクト、マップ、またはコネクターを使用する必要はありません。コラボレーションが実行時に 汎用ビジネス・オブジェクトのデータを大幅に変更しない場合や、汎用ビジネス・オブジェクト の構造に明示的に依存する操作を実行する場合には、コラボレーション・テンプレートを 開発する前に汎用ビジネス・オブジェクトを開発する必要もありません。ビジネス・プロセスがしっかりと定義されていれば、汎用ビジネス・オブジェクトが 全体的に開発されるまで、単純化された汎用ビジネス・オブジェクトを使用して コラボレーション・テンプレートを開発およびテストできます。
コラボレーション・テンプレートへのニーズを判断する場合は、すでに使用可能な テンプレートがどれかを調べ、使用可能で適切なコラボレーション・テンプレートの使用が サイトのライセンス交付条件によって許可されるかどうか判断します。適切な既存の コラボレーション・テンプレートがない場合は、カスタム・テンプレートを開発する必要があります。
詳しくは、「コラボレーション開発ガイド」、および使用する コラボレーションに固有の資料を参照してください。
コラボレーション・テンプレートおよびそれに付随するすべてのコンポーネントを 開発したら、そのテンプレートに基づいてコラボレーション・オブジェクトを作成する必要があります。
コラボレーション・オブジェクトの単体テストを行うときには、コネクター・エージェント を実行せずに、統合テスト環境または Test Connector を使用します。これに より、インターフェースの保全性をテストするときに、接続性の問題を考慮したり マップやコラボレーション・ロジックに関連するエラーを除外したりせずにすみます。その後、コネクター・エージェントを実行した状態でインターフェース全体をテストします。