InterChange Server を始動する前に

InterChange Server を始動する前に、サポート・ソフトウェアが稼働していて、構成ファイルが正しくセットアップされていることを確認してください。これらの確認方法について、以下のトピックで説明します。

環境変数の確認および追加

InterChange Server システムが生成するコマンドを使用システムが認識できるようにするため、システム変数をチェックする必要があります。CWSharedEnv.bat ファイルには、InterChange Server が必要とする環境変数が含まれています。欠落しているシステム変数があれば、そのシステム変数を追加してください。

環境変数の確認

  1. 「コマンド プロンプト」ウィンドウを開きます。

    「スタート」>「プログラム」>「アクセサリ」>「コマンド プロンプト」をクリックします。

  2. 「コマンド プロンプト」ウィンドウで set と入力して Enter (実行) キーを押します。

    すべてのシステム変数がアルファベット順に表示されます。

    ヒント:
    「コマンド プロンプト」ウィンドウ内のテキストを読みやすくするため、タイトル・バーを右マウス・ボタンでクリックして「プロパティー」を選択します。「レイアウト」タブで、「ウィンドウのサイズ」の高さと幅を広げます。「画面の色」タブで、「画面の文字」の色に別の色を選択します。「OK」をクリックし、「このウィンドウを起動したショートカットを変更する」を選択して、もう一度「OK」をクリックします。次にこの「コマンド プロンプト」ウィンドウを開くときは、新規プロパティーが有効になります。
  3. classpathCROSSWORLDS、および Path の各システム変数に、表 13に示す WebSphereICS および WebSphere MQ の値が含まれるようにします。

    いずれかの変数が表示されないときは、スクロールアップまたはウィンドウ・サイズを変更する必要があります。このステップの前にある『ヒント』の指示に従ってください。

    表 13に示す値は、InterChange Server ソフトウェアおよびサポート・ソフトウェアを C:¥ ドライブにインストールした場合の、CWSharedEnv.bat ファイル内に記述される InterChange Server 変数の例です。この例にはデータベース変数は含まれていないので、実際にはこれらの InterChange Server の値の他にも、DB2、Oracle または MS SQL の値が設定されていることもあります。

    表 13に示すシステム変数が欠落している場合は、環境変数の確認および追加に進んでください。すべてのシステム変数が表のとおりであれば、"InterChange Server を始動する前に"に進んでください。


表 13. Classpath、CROSSWORLDS、および Path システム変数
変数
CLASSPATH C:¥IBM¥WebSphereICS¥lib¥rt.jar;<DB2Home>¥java¥db2java.zip
CROSSWORLDS C:¥IBM¥WebSphereICS
CWTools.home422 C:¥IBM¥WebSphereICS¥bin
MQ_LIB C:¥Program Files¥IBM¥WebSphere MQ¥java¥lib
Path C:¥IBM¥WebSphereICS¥bin;C:¥IBM¥WebSphereICS¥jre¥
bin¥;C:¥IBM¥WebSphereICS¥jre¥bin¥classic;
C:¥Program Files¥IBM¥WebSphere MQ¥
tools¥c¥samples¥bin;
C:¥Program Files¥IBM¥WebSphere MQ¥bin;
C:¥Program Files¥IBM¥WebSphere MQ¥Java¥lib

環境変数の追加

表 13 で示した InterChange Server システム変数の中で、実際のシステム変数から欠落しているものがあれば、それを追加してください。システム変数を追加するには、次のステップを行います。

  1. 「スタート」>「設定」>「コントロール パネル」をクリックし、次に「システム」をダブルクリックします。
  2. 「詳細」タブの「環境変数」ボタンをクリックします。
  3. システム変数のリストの下にある「新規」ボタンをクリックします。
  4. 「新しいシステム変数」ダイアログ・ボックスで、「変数名」フィールドに変数名を、「変数値」フィールドに値を入力して、「OK」をクリックします。
  5. 新規の変数ごとにステップ 3 および 4 を繰り返します。
  6. 新規システム変数を設定するため、マシンをリブートしてください。

サポート・ソフトウェアが稼働しているかの確認

サポート・ソフトウェアが稼動していることを確認するには、以下のステップを実行する必要があります。

Persistent Naming Server の始動

IBM Transient Naming Server (tnameserv) は、IBM Java ORB の一部であり、WebSphere Business Integration システムにネーミング・サービスを提供します。コンポーネントは始動時、IBM Transient Naming Server に自身を登録します。コンポーネントが他のビジネス・インテグレーション・システム・コンポーネントにアクセスする必要があるときは、ネーミング・サービスを使用して、そのコンポーネントを見つけ出して対話するために必要な情報を判別します。例えば、アダプターが InterChange Server と通信する必要があるとき、アダプターは Transient Naming Server を通じて InterChange Server のロケーションを取得します。

ただし Transient Naming Server に障害が発生した場合、メモリーの内容は失われます。そのため、登録されているすべてのコンポーネントがネーミング・サービスに登録されるように、リブートする必要があります。Persistent Naming Server は、IBM ORB Transient Naming Server の機能を拡張して、Transient Naming Server に登録されている永続 CORBA オブジェクトの集合がネーミング・リポジトリー に保管されるようにします。そのため、永続 CORBA オブジェクトは、他プロセスおよび Transient Naming Server が実行しないイベントの ICS コンポーネントで使用できます。その他のコンポーネントをネーミング・サービスに登録するのに、シャットダウンおよび再始動を行う必要はありません。

デフォルトでは、Persistent Naming Server は使用可能になっています。すなわち、CORBA オブジェクトへの参照がネーミング・リポジトリー内に保持されています。ただし、このネーミング・サーバーを稼動させるには、製品ディレクトリーの bin サブディレクトリーにある PersistentNameServer.bat 始動ファイルを用いて明示的に始動する必要があります。この始動ファイルは、次のステップを行います。

  1. IBM ORB Transient Naming Server を始動します。
  2. Persistent Naming Server を始動して、参照される CORBA オブジェクトをネーミング・リポジトリーにロードします。

注:
IBM Transient Naming Server および Persistent Naming Server を Windows サービスとして始動することも可能です。詳しくは、Windows サービスとしてのコンポーネントの実行を参照してください。

Transient Naming Server および Persistent Naming Server の始動方法について詳しくは、「システム管理ガイド」の ORB 構成方法に関する情報を参照してください。
HA

高可用性環境では、永続ネーミング・サービスは Windows サービスとして始動させる必要があります。

ICS コンポーネント用サービスの検証

WebSphere InterChange Server インストーラーは、自動的に InterChange Server を Windows サービスとしてインストールします。以下の ICS コンポーネントも、Windows サービスとしてインストールすることができます。

これらのコンポーネントのいずれかを Windows サービスとしてインストールするには、CWServices ユーティリティーを使用します。このツールについて詳しくは、Windows サービスとしてのコンポーネントの実行を参照してください。

ICS コンポーネント用に Windows サービスが作成および始動済みであることを確認するには、次のステップを行います。

  1. 「スタート」>「設定」>「コントロール パネル」をクリックし、次に「管理ツール」をダブルクリックします。
  2. 「サービス」をダブルクリックします。
  3. 以下のサービスにスクロールして、(使用中のどのデータベースについても) それぞれのサービスが始動済みであることを確認してください。

    表 14. データベース・サーバーおよび Windows サービス
    データベース・サーバー Windows サービス
    DB2 DB2-DB2
    Oracle Oracleservicecwld Oracle データベース・インスタンス
    SQL Server MSSQLServer

  4. 停止しているサービスがあれば、そのサービスを右マウス・ボタンでクリックして「開始」を選択します。
  5. 手動で始動するように構成されているサービスがあれば、そのサービスを右マウス・ボタンでクリックして「プロパティー」を選択し、「スタートアップの種類」のリストから「自動」を選択します。

構成ファイルの確認

インストーラーは、インストール画面に入力された値を 使用して InterchangeSystem.cfg ファイルを作成します。InterChange Server を始動する前に、このファイルの値がデータベースのセットアップで使用した値と整合していることを確認してください。

「System Manager」の「サーバー・インスタンス」コンソール・ツリーから、使用する InterChange Server 名を右マウス・ボタンでクリックし、「Edit Configuration」を選択します。

Copyright IBM Corp. 1997, 2004