System Manager を使用する InterChange Server Express の構成

System Manager を使用して InterChange Server Express を構成するには、InterChange Server Express のインスタンスが稼働し、System Manager がそれに接続している必要があります。

System Manager で InterChange Server Express 構成エディターを開くには、以下の手順を実行します。

  1. System Manager の始動の説明に従って、System Manager を始動します。
  2. InterChange Server Express への接続の説明に従って、System Manager を InterChange Server Express インスタンスに接続します。
  3. InterChange Server Express インスタンスを右マウス・ボタンでクリックし、コンテキスト・メニューから「構成を編集」を選択します。
  4. 次のセクションの説明に従って、各構成タブで必要な変更を加えます。
  5. 完了したら、キーボード・ショートカット Ctrl+S を使用して ファイルを保管します。

System Manager を使用して一般プロパティーを表示

System Manager 構成ファイル・エディターの「一般」タブには、次の読み取り専用フィールドがあります。

System Manager を使用してデータベース・プロパティーを構成

構成ファイル・エディターの「データベース」タブを使用すると、リポジトリー、イベント管理、およびトランザクション管理データを格納するために InterChange Server Express が使用するデータベースを指定するプロパティーを変更できます。データベース・プロパティーを構成するには、以下の手順を実行します。

  1. 「データベース」タブをクリックします。
  2. 「データベース・ドライバー」ドロップダウン・メニューから、データベース・ベンダーに応じて適切な値を選択します (IBM DB2 Server または MQ SQL Server)。
  3. InterChange Server Express がデータベース・サーバーとの間に確立する接続の最大数を 「最大接続数」フィールドに入力するか、あるいは、InterChange Server Express の接続数を無制限にする場合は、「無制限」チェック・ボックスをオンにします。
  4. 「最大プール数」フィールドに、InterChange Server Express がキャッシュに入れるデータベース接続を組み込むために設定するプールの最大数を入力します。
  5. 「アイドル・タイムアウト」フィールドに、接続オブジェクトのアイドル状態が何分続いたら 再利用のためデータベース接続プールへ戻すかを示す数値を分単位で入力します。
  6. InterChange Server Express がデータベース・サーバーとの間に確立する接続の最大数を 「最大の接続数」フィールドに入力するか、あるいは、InterChange Server Express の接続数を無制限にする場合は、「無制限」チェック・ボックスをオンにします。
  7. 「デッドロック再試行間隔」フィールドに、サーバーがデッドロックしたデータベース・トランザクションの次の試行までに待機する 秒数を入力します。

    データベース・デッドロックの際のサーバーの振る舞いについては、「WebSphere InterChange Server: システム管理ガイド」を参照してください。

  8. 接続が切断された場合に InterChange Server Express がデータベースへの接続の回復を試行する回数を「最大接続再試行回数」フィールドに入力します。
  9. InterChange Server Express がデータベースへの再接続を待機する時間 (秒単位) を「接続再試行間隔」フィールドに入力します。
  10. 「イベント管理」ペインで次の手順を実行して、イベント管理サービス用のデータベース接続を構成します。
    1. 「データベース・ドライバー」ドロップダウン・メニューから 「MQ SQL Server(Type 4)」 を選択した場合は、データベース・サーバーが常駐するコンピューターの名前を「ホスト名」フィールドに入力します。
    2. 「データベース」フィールドに、データベースの名前を入力します。
    3. InterChange Server Express が特定のデータベース・サーバーとの間に確立する接続の最大数を 「最大接続数」フィールドに入力するか、あるいは、InterChange Server Express の接続数を無制限にする場合は、「無制限」チェック・ボックスをオンにします。
    4. 「ログイン」フィールドに、InterChange Server Express が指定のデータベースへのログインに使用するユーザー名を入力します。
    5. ユーザー名に対するパスワードを「パスワード」フィールドに入力します。
    6. 「データベース・ドライバー」ドロップダウン・メニューから、「MQ SQL Server(Type 4)」または「Oracle(Type 4)」を選択した場合は、クライアントがデータベース・サーバーと通信するポート番号を「ポート番号」フィールドに入力する必要があります。
  11. 「トランザクション」ペインでステップ 8 を繰り返して、トランザクション管理サービスのデータベース接続を構成します。
  12. 「リポジトリー」ペインでステップ 8 を繰り返して、リポジトリー・サービスのデータベース接続を構成します。

データベースのパスワードの変更

注:
OS/400 インストールでは、「データベース」タブの「イベント管理」、「トランザクション」、または「リポジトリー」ペインの「ログイン」または「パスワード」フィールドを変更しないことを推奨します。インストール時に、ユーザー・プロファイル QWBISVR44 がパスワードなしで OS/400 に作成されます。このユーザー・プロファイルは、InterChange Server Express を実行するのに必要なすべてのリソースを所有しています。これらの「ログイン」または「パスワード」フィールドを変更する場合は、InterChange Server Express を正しく動作させるため、OS/400 にインストールされたすべてのファイルの権限も変更する必要があります。

InterChange Server Express がデータベースのいずれかにアクセスするために使用する ユーザー名のパスワードを変更するには、以下の手順を実行します。

  1. 「イベント管理」、「トランザクション」、または「リポジトリー」ペインで、「パスワード」フィールドの隣にある「変更」をクリックします。
  2. 「新パスワード」フィールドに新規パスワードを入力します。
  3. 「確認パスワード」フィールドに再度新規パスワードを入力します。
  4. 「OK」をクリックします。

System Manager を使用したセキュリティーの構成

InterChange Server Express の主要な機能の 1 つとして、役割を使用してユーザーがシステムにアクセスする権限を認可する機能があります。これは、役割ベースのアクセス制御 (RBAC) として知られています。 管理者は容易に役割を定義し、ユーザーのグループに割り当てることができ、主要なコンポーネントへのアクセスを検証されたユーザーのみに制限します。

RBAC 機能を使用することによって、管理者または管理者役割の権限を持つユーザーのみが、ユーザーの作成と役割の割り当てを許可されます。サーバーで RBAC がアクティブではない場合、どのユーザーでも、検証を受けることなくユーザーと役割を作成することができます。そのため、製品のインストール後に、RBAC をオンにしてサーバーを使用したい場合は、RBAC をオンにするように管理者に依頼します。これにより、任意のユーザーが RBAC をオンにしたり、他のフィールドを編集したりすることを回避します。

セキュリティーおよび役割ベースのアクセス制御について詳しくは、「管理ガイド」を参照してください。

注:
セキュリティーは、repos_copy コマンドで新規パラメーター -xmsp を使用して構成することもできます。repos_copy の使用について詳しくは、repos_copy の使用を参照してください。

InterChange Server Express では、RBAC はインストール時に自動的にオンになります。したがって、インストール後に RBAC を明示的にオフにする場合のみ、以下のステップを使用してください。以下を実行して、役割ベースのアクセス制御を行うように InterChange Server Express を構成します。

  1. まず、管理者役割を持つユーザーを作成します。管理者役割を持つユーザーがいない場合は、InterChange Server Express 構成で RBAC がオンになっていても、サーバーは RBAC をオフにしてリブートします。
  2. 「セキュリティー: RBAC」タブをクリックします。
  3. 「RBAC の使用可能化」チェック・ボックスを選択します。
  4. 「ユーザー・レジストリー」プルダウン・メニューで、「リポジトリー」または「LDAP」を選択します。

    「リポジトリー」を選択した場合、「セキュリティー: RBAC」タブの「リポジトリーの詳細」領域で以下の情報を入力する必要があります。

    「LDAP」を選択した場合、「セキュリティー: RBAC」タブの「LDAP 設定」領域で以下の情報を入力する必要があります。

  5. 「サーバー開始ユーザー」フィールドに、サーバーを開始するユーザー名を入力します。
  6. 「サーバー開始パスワード」フィールドに、そのユーザー名に関連付けられたパスワードを入力します。
  7. 監査設定をオンにするには、「監査の使用可能化」チェック・ボックスを選択し、以下のフィールドに入力します。

InterChange Server のオプションの構成に関する詳細については、「管理ガイド」を参照してください。

System Manager を使用したプライバシーの構成

エンドツーエンド・プライバシーは、InterChange Server の非常に重要な機能ですソース・アダプターからメッセージが発信された瞬間から、InterChange Server を通じて宛先アダプターまで安全にメッセージを送信することができます。

すべてセキュア・システムで、エンドポイント検証が非常に重要になります。IBM WebSphere Business Integration Server Express では、情報フローの各エンドポイントでセキュリティーを提供し、情報がエンドツーエンドで安全であることを保証します。

InterChange Server Express へのビジネス通信が JMS を介して非同期的に移送される場合、メッセージは処理を待機する間ディスク上のキュー・マネージャーに保管されます。エンドツーエンド・プライバシーによって、このレベルでこれらのメッセージが保護されます。

注:
エンドツーエンド・プライバシーに関する詳細については、「システム管理ガイド」を参照してください。

エンドツーエンド・プライバシーを使用するように InterChange Server Express を構成するには、以下を実行します。

  1. 「プライバシー」タブをクリックします。
  2. 鍵ストア・パスと鍵ストア・パスワードを入力します。(鍵ストアについては、「管理ガイド」を参照してください。)
  3. 「プライバシー設定のインポート」をクリックし、使用可能なコネクターの 1 つを選択します。これにより、その特定のコネクターのプライバシー構成がロードされます。

    以下を実行して、一般プライバシー設定を設定することもできます。

    1. 「一般プライバシー設定」領域で、「メッセージ・タイプ」列の「すべて」をクリックします。 ドロップダウン・リストが表示されます。メッセージ・タイプを選択します。
    2. 「セキュリティー・レベル」列の「なし」をクリックします。
    3. 「宛先」列のセル (例えばシステム・テスト・コネクター、宛先コネクターなど) をダブルクリックすることによって、メッセージの宛先を選択します。

    個々のビジネス・オブジェクトのプライバシー設定を指定するには、以下を実行します。

    1. ビジネス・オブジェクトの名前を入力するか、または「個々のビジネス・オブジェクト設定」の下の「名前」列の選択可能なリストからビジネス・オブジェクトを選択します。
    2. 「セキュリティー・レベル」列のセルをダブルクリックし、表示されるドロップダウン・リストからオプションを選択することによって、セキュリティー・レベルを選択します。
    3. 「宛先」列のセル (例えばシステム・テスト・コネクター、宛先コネクターなど) をダブルクリックすることによって、メッセージの宛先を選択します。

エンドツーエンド・プライバシーを使用するように InterChange Server Express を構成するオプションに関する詳細については、「管理ガイド」を参照してください。

System Manager を使用してトレース・レベルを構成

フロー・トレースとサブシステム・トレースのプロパティーを設定するには、「トレース・レベル」タブで以下の手順を実行します。

  1. 「トレース・レベル」タブをクリックします。
  2. ビジネス・オブジェクトのフロー・トレース・レベルを設定するには、「フローのトレース・レベル」ペインで特定のビジネス・オブジェクトの 「レベル」列から希望の値を選択します。

    フロー・トレースの詳細については、「WebSphere InterChange Server: システム管理ガイド」を参照してください。

  3. InterChange Server Express サブシステムのトレース・レベルを設定するには、サブシステムに関連したドロップダウン・メニューから希望のトレース・レベルを選択します。

System Manager を使用してロギング・プロパティーとトレース・プロパティーを構成

InterChange Server Express がランタイム情報を記録およびトレースするロケーションを構成するには、以下の手順を実行します。

  1. 「トレース/ログ・ファイル」タブをクリックします。
  2. 「ログ」ペインで次の手順を実行して、InterChange Server Express がランタイム情報をログに記録する方法を構成します。
  3. 「トレース」ペインのステップ 2 を繰り返します。
  4. WebSphere MQ のトレースを有効にするには、出力の記録先となるファイルの名前とパスを、「WebSphere MQ Tracing」ペイン内のラベルのないテキスト・フィールド に入力するか、「参照」ボタンをクリックしてファイルを選択します。
  5. スタック・トレースを使用するには、「スタック・トレースを使用可能にする」を選択し、「トレース重大度レベル」ドロップダウン・メニューから目的の重大度レベルを選択します。

    スタック・トレースについて詳しくは、「WebSphere InterChange Server: システム管理ガイド」を参照してください。

System Manager を使用して E メール通知プロパティーを構成

InterChange Server Express では、ビジネス・インテグレーション・システムにエラーが発生した場合に E メール通知を送信できます。デフォルトでは、サーバーは Java の E メール API を使用します。これは、多数の異なるサブシステムに E メール通知を送信できます。個々のコラボレーションでエラーが発生した場合にサーバーが E メール通知を送信できるようにするには、Adapter for e-Mail を使用するようにシステムを構成する必要があります。E メール通知用のシステム構成の詳細については、「WebSphere InterChange Server: システム管理ガイド」を参照してください。構成ファイルに必要な変更を加えるには (これは、「WebSphere InterChange Server: システム管理ガイド」で説明されている全タスクのうちの 1 つにすぎません)、以下の手順を実行します。

  1. 「E メール」タブをクリックします。
  2. 使用した E メール通知メカニズムに応じて、「電子メール送信タイプ」ドロップダウン・メニュー から Java メールまたはコネクター・メールを選択します。
    注:
    コラボレーションで E メール通知を送信できるのは、コネクター・メールを選択した場合のみです。
  3. ステップ 2Java メールを 選択した場合は、「SMTP メール・ホスト」フィールドに、SMTP サーバーがインストールされているコンピューターの名前を入力します。
  4. 必要に応じて、各サブシステムのテキスト・フィールドに、有効な E メール・アドレスまたはコンマで区切った一連の E メール・アドレスを入力します。

System Manager を使用してその他のプロパティーを構成

System Manager 構成ファイル・エディターの「各種」タブには、永続モニター、フロー制御、長期存続ビジネス・プロセスなどの機能を構成するためのペインがあります。これらの機能の設定を構成するには、以下の手順を実行します。

  1. 「各種」タブをクリックします。
  2. 「永続モニター」ペインで、以下の手順を実行します。
    1. 永続モニター・サブシステムでエラーが発生しても InterChange Server Express の稼働を続けたい場合は、「エラー時のアクション」ドロップダウン・メニュー で継続を選択します。

      サブシステムでエラーが発生した場合に InterChange Server Express をシャットダウンしたい場合は、 「エラー時のアクション」ドロップダウン・メニュー でシャットダウンを選択します。

    2. 「永続モニター・サービス」ドロップダウン・メニューで 希望のトレース・レベルを選択し、サブシステムのトレース・レベルを指定します。
  3. 「フロー制御」ペイン内のインターフェース・エレメントについては、「WebSphere InterChange Server: システム管理ガイド」を参照してください。
  4. 「フロー・モニター」ペイン内のインターフェース・エレメントについては、「WebSphere InterChange Server: システム管理ガイド」を参照してください。
  5. 「ワークフロー管理」ペインの「ビジネス・オブジェクト・コンシューマー・プロセッサー」に、長期存続ビジネス・プロセスに関係するビジネス・オブジェクトの管理用に 作成するスレッドの数を入力します。

    これらのスレッドは、ビジネス・オブジェクトが永続的な保管から検出された場合に、長期存続ビジネス・プロセスで処理を再開するために、コラボレーション・ランタイムから適切なコネクター・コントローラーへビジネス・オブジェクトを 送信します。長期存続ビジネス・プロセスの詳細については、「WebSphere InterChange Server: コラボレーション開発ガイド」を参照してください。

  6. 「サーバーのメモリー」ペインの詳細については、メモリー・チェッカー・スレッドの使用を参照してください。

System Manager を使用して環境変数を構成

「環境プロパティー」タブで、ビジネス・インテグレーション・システムで必要な任意の Java ユーザー環境プロパティーを指定できます。環境によっては、こうした変数を指定する必要があります。InterChange Server Express を始動するスクリプトに追加する代わりに、「環境プロパティー」タブを使用して構成ファイルにそれらを追加できます。新規環境プロパティーを追加するには、以下の手順を実行します。

  1. 「環境プロパティー」タブをクリックします。
  2. 「プロパティー名」フィールドにプロパティーの名前を入力します。
  3. 「プロパティー値」フィールドにプロパティーの値を入力します。
  4. 「プロパティーを追加」をクリックします。

プロパティーを削除するには、プロパティーを選択して「プロパティーを削除」をクリックします。

プロパティーの値を編集するには、プロパティーを選択して そのプロパティーの「プロパティー値」列でテキストを編集します。

System Manager を使用して WebSphere MQ プロパティーを構成

InterChange Server Express と WebSphere MQ パーシスタント・メッセージング・ソフトウェアとの接続 を構成するには、以下の手順を実行します。

  1. 「WebSphere MQ」タブをクリックします。
  2. 「ホスト名」フィールドに、WebSphere MQ サーバーがインストールされているコンピューターの名前を入力します。
  3. 「ポート番号」フィールドに、WebSphere MQ でクライアントがサーバーと通信するためのポートを入力します。

    デフォルト・ポートは 1414 です。

    注:
    OS/400 の場合、ここでポート番号を変更すると、サーバー・インスタンスのジョブ記述内のポート番号も変更する必要があります。CHGJOBD CL コマンドを使用して、RQSDTA パラメーターの値を変更します。ジョブ記述名は、OS/400 の QWBISVR44 ライブラリー内の InterChange Server Express インスタンスの名前です。
  4. 「キュー・マネージャー名」フィールドに、InterChange Server Express が処理するフローのメッセージを永続的に保管するキューを組み込むために 作成されたキュー・マネージャーの名前を入力します。
  5. 「チャネル」フィールドに、WebSphere MQ のクライアントが WebSphere MQ サーバーと通信するチャネルの名前を入力します。デフォルト値は CHANNEL1 です。CHANNEL1 の使用が可能であるかどうかと、使用できない場合には、いずれのチャネルを使用できるかを、サイトの WebSphere MQ 管理者に確認してください。

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