アップグレード・プロセスの開始
システムを静止状態にしてバックアップを作成したら、アップグレード手順を安全に開始できます。システムのアップグレードでは、以下の作業を行います。
WebSphere Business Integration Server Express V4.4 から Express Plus V4.4 へのアップグレード
システムを静止状態にしてバックアップを作成したら、アップグレード手順を安全に開始できます。Launchpad から、WebSphere Business Integration Server Express V4.4 から Express Plus V4.4 へのアップグレードをガイドする GUI インストーラーを起動することができます。GUI インストーラーの処理内容は次のとおりです。
- WebSphere Business Integration Server Express Plus
製品のコンポーネントをインストールし、サービスとして構成します。
- 選択した新規アダプターすべてをインストールし、サービスとして構成します。
- 既存のデータベースを削除しません。
- 既存のリポジトリーを保存しますが、再配置はしません。
Launchpad を呼び出して GUI インストーラーを起動するには、次の手順を実行します。
- Launchpad の左側の列にある「製品のインストール」というラベルの付いたボタンを選択します。
「製品のアップグレード」画面が表示されます。
- 「製品のアップグレード」画面で、「次へ」をクリックします。
「サーバーのインストール」画面が表示されます。
- 「サーバーのインストール」画面で、次のいずれかを実行します。
- 「ツールのインストール」画面で、次のいずれかを実行します。
- Web ベース・ツールには、System Monitor、Failed Event Manager、および
Web Deployment が含まれます。これらのツールの詳細については、「システム・インプリメンテーション・ガイド」を参照してください。
Web ベース・ツールが動作するには、OS/400 または i5/OS システム上に、WebSphere Application Server または WebSphere Application Server Express、および IBM HTTP Server のサポートされるバージョンが存在している必要があります。Web ベース・ツールが選択されていると、インストール・プロセスの後半で、Launchpad によって、これらの前提条件がインストールされているかどうかが通知されます。また、インストールされていない場合、インストールするように指示するプロンプトが出されます (WebSphere
Application Server Express 6.0 は Launchpad からインストールできます。IBM HTTP Server は OS/400 または i5/OS システムとともに提供されますが、個別にインストールする必要があります)。
- チェック・ボックスを選択したままにし、Web ベース・ツールをインストールします。
- Web ベース・ツールをインストールしない場合は、チェック・ボックスを選択解除します。
「次へ」を選択します。
「アダプターのインストール」画面が表示されます。
- バージョン 4.4 のアダプターをインストール済みの場合は、「アダプターのインストール」画面の各インストール済みアダプターの横にあるチェック・ボックスは選択され、使用不可になっています。さらに、Adapter for JText をまだインストールしていない場合、このアダプターは System Test サンプルを実行するときに必要であるため、このアダプターはデフォルトで選択されています。(System Test サンプルは、ステップ 7 で説明した、「サンプルのインストール」画面から選択できるサンプル・コンポーネントの一部です。) 以下のいずれかを実行します。
- 既にインストールされているアダプター以外にはアダプターをインストールしない場合は、「Adapter for JText」の横にあるチェック・ボックスを選択解除 (解除が必要な場合) して、「次へ」を選択します。
- 既にインストールされているアダプター以外にインストールするアダプターを Adapter for JText のみにする場合は、「Adapter for JText」の横にあるチェック・ボックスを選択したままにし、「次へ」を選択します。
- Adapter
for JText およびインストール済みのアダプターに加えてその他のアダプターをインストールする場合は、「Adapter for JText」の横にあるチェック・ボックスを選択したままにし、追加する他のアダプターの横にあるチェック・ボックスを選択して、「次へ」を選択します。
「サンプルのインストール」画面が表示されます。
-
「サンプルのインストール」画面で、次のいずれかを実行します。
「ソフトウェア前提条件」画面が表示されます。
- 「ソフトウェア前提条件」画面では、インストーラーによって必要な前提条件が通知されます。以下のいずれかを実行します。
- 「ソフトウェア前提条件」画面に、追加の前提条件が必要ないと表示された場合は、ステップ 9 に進みます。
- 「ソフトウェア前提条件」画面に、追加の前提条件ソフトウェアが必要であると表示された場合、前提条件ソフトウェアのインストール方法の説明については、ステップ 3 を、追加の前提条件ソフトウェア情報については、ソフトウェア前提条件のセクションを参照してください。
-
「ソフトウェア前提条件」の下部にある「製品のインストール」というラベルの付いたボタンを選択します。
「ソフトウェア・ライセンス情報」画面が表示されます。
- ソフトウェア・ライセンス情報の条件を読み、「使用条件の条項に同意します。」という項目の横にあるラジオ・ボタンを選択して契約書の条件に同意し、「次へ」を選択します。
次のいずれかの処理が実行されます。
- InterChange Server Express コンポーネントが既にインストールされており、アップグレードされる予定であるか、またはアップグレード時に InterChange Server Express コンポーネントをインストールする場合、インストーラーは、適切な前提条件ソフトウェアが存在し、正常に構成されていることを検査します。
- 前提条件が満たされていない場合は、エラー・メッセージが表示され、インストールは強制的に取り消されます。
- 前提条件が満たされた場合は、製品のインストールが開始します。この場合、ステップ 11 から手順を続行します。
-
インストール・プロセスが開始すると、インストーラーは、インストール用に十分なディスク・スペースがあるかどうかを検査します。
- 十分なディスク・スペースがない場合は、現状のディスク・スペースではインストールを完了できないため、「次へ」ボタンが使用不可になります。この場合は、「戻る」を選択していくつかの機能またはサブ機能を選択解除するか、指定したドライブの不要なスペースを削除します。
- 十分なディスク・スペースが存在する場合は、インストールおよび構成が開始されます。多数の通知画面が表示されます。インストールと構成が完了すると、「ポストインストール・サマリー (Post-installation Summary)」画面が表示されて、プロセスが正常に終了したか、問題が発生したかが示されます。「終了 (Finish)」を選択して、GUI を終了します。
インストールの要約
インストール・プロセスによって完了したタスクは、Launchpad で選択したフィーチャーに応じて、次のようになります。
- WebSphere Business Integration Server Express Plus の製品コンポーネントがインストールされた。
- Toolset Express が使用する Cwtools.cfg ファイルが構成された。
- InterChange Server Express for OS/400 and
i5/OS が使用する。InterchangeSystem.cfg ファイルが構成された。
- WebSphere MQ のキュー・マネージャーが構成された。
- InterChange Server Express が、TCP/IP 自動サーバーとともに自動的に始動するように構成された。
- プラットフォーム固有の構成および登録が提供された。
- コンテンツが InterChange Server Express に配置された。
この時点で、ディレクトリー構造およびファイルに示すシステムのファイルおよびディレクトリー構造を見ることができます。
OS/400 および i5/OS のインストールのインストール・プロセスに関する情報が含まれるログ・ファイルが 1 つあります。install.log ファイルで、これは /QIBM/ProdData/WBIServer44/ ディレクトリーに配置されています。
WebSphere Business Integration Server Express V4.4 を既存インストールの WebSphere Business Integration Server Express V4.3.1 とともに OS/400 または i5/OS にインストールする
現在、OS/400 または i5/OS に WebSphere Business Integration Server
Express V4.3.1 がインストールされている場合、WebSphere
Business Integration Server Express V4.4 を以前のバージョンとともにインストールできます。この 2 つのバージョンは OS/400 および i5/OS 上に共存が可能で、同時に実行することができます。WebSphere Business Integration Server
Express V4.4 のインストールによって WebSphere Business Integration
Server Express V4.3.1 のインストールが変更されることはありません。
WebSphere Business Integration Server Express V4.4 のインストール時に、Launchpad が WebSphere Business Integration
Server Express V4.3.1 のインストールを検出します。この場合、WebSphere Business Integration
Server Express V4.4 の InterChange Server Express のデフォルト部分が、14501、1417、および 4443 に変更されます。
WebSphere Business Integration Server Express V4.4 のインストールに関する固有の情報については、本書の第 1 章から第 7 章を参照してください。
WebSphere Business Integration Server Express Plus V4.4 を既存インストールの WebSphere Business Integration Server Express Plus V4.3.1 とともに OS/400 または i5/OS にインストールする
現在、OS/400 または i5/OS に WebSphere Business Integration Server
Express Plus V4.3.1 がインストールされている場合、WebSphere
Business Integration Server Express Plus V4.4 を以前のバージョンとともにインストールできます。この 2 つのバージョンは OS/400 および i5/OS 上に共存が可能で、同時に実行することができます。WebSphere Business Integration Server
Express Express Plus V4.4 のインストールによって WebSphere Business Integration
Server Express Plus V4.3.1 のインストールが変更されることはありません。
WebSphere Business Integration Server Express Plus V4.4 のインストール時に、Launchpad が WebSphere Business Integration
Server Express Plus V4.3.1 のインストールを検出します。この場合、WebSphere Business Integration
Server Express Plus V4.4 の InterChange Server Express のデフォルト部分が、14501、1417、および 4443 に変更されます。
WebSphere Business Integration Server Express Plus V4.4 のインストールに関する固有の情報については、本書の第 1 章から第 7 章を参照してください。
新規のアップグレード・バージョンの始動
インストールが完了したら、以下の手順を実行することにより、既存のバージョンのリポジトリーを使用して WebSphere Business Integration Server Express Plus システムを開始できます。
- 必要なすべてのサポート・ソフトウェアが稼働していることを確認します。サポート・ソフトウェアには WebSphere MQ が含まれます (キュー・マネージャーとリスナーの両方が稼働中であることを確認してください)。
- InterChange Server Express を始動します。InterChange Server Express を始動する方法の手順については、WebSphere Business Integration Server Express または Express Plus の始動を参照してください。
InterchangeSystem.log ファイルは、デフォルトのインスタンスの /QIBM/UserData/WBIServer44/QWBIDFT44/log ディレクトリーで確認できます。
注:
システムのアップグレード後に InterChange Server Express の始動に失敗した場合は、このアップグレード手順を調べて、すべての指示に従ったかどうかを確認してください。それでも失敗の原因が不明であれば、修正しようとしたり、バックアップから復元する前に、IBM テクニカル・サポートにお問い合わせください。
