要素間のバインディング

ビジネス・プロセスを実行するため、コラボレーションは、コネクター、他のコラボレーション、および外部プロセスと通信し、サーバー・アクセス・インターフェースを通してアクセス要求を受信することができます。バインディングは、コラボレーションの構成時に、コラボレーションとそれらの要素間の通信をセットアップするために使用されます。

このセクションでは、バインディングの概念を説明します。バインディングの作成用のツールと手順は、本書の右クリックによる InterChange Server Express プロパティーの構成で説明します。

トリガーのバインディング

コラボレーションは、ビジネス・オブジェクトの到着により起動されると処理フローを開始します。トリガーは、以下のいずれでも構いません。

コラボレーションのビジネス・プロセスを起動するには、構成時に、トリガー・イベントや呼び出しを提供する要素をコラボレーションにバインドする必要があります。

バインディングは、コラボレーションのビジネス・プロセスに参加するあらゆる要素とコラボレーション間で実行できますが、トリガーとしてバインドされるのは 1 つの要素のみです。

イベントのためのバインディング

コラボレーションがイベントによって起動されるようにサイトで構成する場合、トリガー・イベントをパブリッシュできるコネクターにコラボレーションをバインドします。例えば、コラボレーションの Employee.Delete イベントが PeopleSoft コネクターから到着するように指定できます。

この関係をより詳細に見るには、コネクターが、実際には、コネクター・コントローラー (コラボレーションと同じように、InterChange Server Express に常駐する) およびコネクター・エージェント (クライアント・コネクター・フレームワークとアプリケーション固有のコンポーネントを含み、InterChange Server Express とは別個に存在する) から構成されていることに注目してください。コネクター・コントローラーは、バインディング情報を維持し、コラボレーションがサブスクライブしているイベントのリストを、そのコネクター・エージェントに提供します。

関連するアプリケーションの操作が発生すると、コネクター・エージェントは、そのリスト上にある各イベントをコネクター・コントローラーにパブリッシュします。コネクター・エージェントがイベントをコネクター・コントローラーに送信するときには、コラボレーションの最終的な宛先については一切認識していません。

したがって、図 8 に示されているように、コネクター・コントローラーはコネクター・エージェントとコラボレーション間を仲介します。

図 8. トリガー・イベントを生成するコネクター

複数のコラボレーションが、同一のイベントにサブスクライブすることができます。コネクター・コントローラーがイベントをパブリッシュするとき、同時にすべてのサブスクライバーにパブリッシュすることができます。

アクセス要求を受信するためのバインディング

トリガーのためにコラボレーションをコネクターにバインドする代わりに、コラボレーションが、外部プロセスからアクセス要求をトリガーとして受信するように指定できます。

宛先のバインディング

コラボレーションは、トリガー要素へのバインドに加えて、コラボレーションが要求/応答対話を行う宛先要素へもコラボレーションをバインドします。宛先要素は、コネクターの場合と他のコラボレーションの場合があります。1 つのコラボレーションを複数の宛先要素にバインドできます。

Copyright IBM Corp. 2004, 2005