Business Object Designer Express 内での SiebelODA の使用

このセクションでは、Business Object Designer Express を使用し、SiebelODA を使用して ビジネス・オブジェクト定義を生成する方法について説明します。Business Object Designer Express の起動については、「ビジネス・オブジェクト開発ガイド」を参照してください。Business Object Designer Express には、これらの各ステップをガイドするウィザードがあります。このウィザードをビジネス・オブジェクト・ウィザードと呼びます。ODA を起動した後、Business Object Designer Express を起動し、ビジネス・オブジェクト・ウィザードへのアクセスを取得する 必要があります (ビジネス・オブジェクト・ウィザードが ODA を構成して実行します)。ビジネス・オブジェクト・ウィザードには、ODA を使用して ビジネス・オブジェクト定義を作成するための 6 つのステップがあります。

ODA を起動した後、以下のことを行ってウィザードを起動してください。

  1. Business Object Designer Express を開きます。
  2. 「ファイル」メニューから、「ODA を使用して新規作成...」サブメニューを選択します。

    ビジネス・オブジェクト・ウィザードは、ウィザードに「エージェントの選択」という名前の最初のウィンドウを表示します。図 2 は、このウィンドウを図示したものです。

ODA の選択、構成、実行を行うには、以下のステップに従います。

  1. ODA の選択
  2. 構成プロパティーの指定
  3. ソースの選択
  4. オブジェクトの選択の確認
  5. ビジネス・オブジェクト定義の生成および、オプションとして、追加情報の入力
  6. ビジネス・オブジェクト定義の保管

ODA の選択

図 2に、ビジネス・オブジェクト・ウィザードの 6 つのステップのウィザードのうち、最初のダイアログ・ボックスを示します。このウィンドウから、実行する ODA を選択します。

図 2. ビジネス・オブジェクト・ウィザードの「エージェントの選択」画面

ODA を選択するには、次の操作を行います。

  1. 「エージェントの検索」ボタンをクリックして、「検索されたエージェント」フィールド内にすべての登録済み ODA または現在実行中の ODA を表示します。代わりに、ホスト名とポート番号を使用して ODA を検索することもできます。
    注:
    希望する ODA がビジネス・オブジェクト・ウィザードで検索されない 場合は、ODA のセットアップを検査してください。
  2. 表示されたリストから、必要な ODA を選択します。

    ビジネス・オブジェクト・ウィザードは、エージェントの名前のフィールドにユーザーの選択項目を表示します。

  3. 「次へ」をクリックします。

構成プロパティーの指定

ビジネス・オブジェクト・ウィザードが初めて SiebelODA と通信する場合、図 4 に示すように、一連の ODA 構成プロパティーの入力が要求されます。

図 3. ビジネス・オブジェクト・ウィザードの「エージェントの構成」画面

表 8 に示された SiebelODA プロパティーを構成します。

表 8. SiebelODA 構成プロパティー
行番号 プロパティー名 プロパティー・タイプ 説明
1 UserName String Siebel アプリケーションのログイン名
2 Password String Siebel アプリケーションのパスワード
3 SiebelConnection String String Siebel アプリケーションにログインするための接続ストリング。

例:

Siebel 7.x の場合: //machinename/enterprisename/objectmanager /servername

Siebel 7.5 の場合: //machinename/enterprisename/objectmanager /servername

Siebel 7.7 の場合: siebel://machinename:portno/enterprisename /objectmanager

4 Language version String 言語のバージョン。例えば、英語の場合は ENU を使用します。
5 DefaultBOPrefix String Siebel 文書の各ビジネス・オブジェクト定義の名前に ODA が適用するプレフィックス。ビジネス・オブジェクト・プレフィックスを指定しない場合、ODA は、ビジネス・オブジェクト定義の名前の前にストリングを一切付加しません
6 FileLocation String 以前のバージョンのビジネス・オブジェクト定義を持つ ファイルを含む絶対パス。例えば、Windows の場合のパスは C:¥SiebelBos です。
7 RepositoryName String Siebel アプリケーションの Siebel リポジトリーの名前。
8 SiebelVersion String Siebel アプリケーションのバージョンを示します。Siebel バージョン 6.x の場合、このプロパティーは 6.x に設定する必要があります。Siebel バージョン 7.x の場合は、設定しないでください。
9 TraceFileName String

SiebelODA がトレース情報を書き込むファイルの絶対パス名。ファイルが存在しない場合、SiebelODA はファイルを指定のディレクトリーに作成します。ファイルがすでに存在している場合、SiebelODA はトレース情報をファイルの後に追加します。

デフォルトでは、SiebelODA は、製品ディレクトリーの ODA¥Siebel サブディレクトリー に SiebelODAtrace.txt というトレース・ファイルを作成します。

このプロパティーを使用して、トレース・ファイルに別の名前を指定します。

10 TraceLevel Integer SiebelODA に対して有効なトレースのレベルです。有効な値は 0 から 5 です。プロパティーのデフォルト値は 5 (完全なトレースが使用可能) です。詳細については、エラーおよびトレース・メッセージ・ファイルの処理を参照してください。
11 MessageFile String

エラーおよびメッセージ・ファイルの絶対パス名。デフォルトでは、SiebelODA は SiebelODAAgent.txt という メッセージおよびエラー・ファイルを作成します。

重要: エラーおよびメッセージ・ファイルは、製品ディレクトリーの ODA¥messages サブディレクトリー になければなりません

このプロパティーを使用して、既存のファイルの確認や指定をします。

重要:
Business Object Designer Express で表示されているデフォルト値が存在しないファイルを指している場合には、メッセージ・ファイルの名前を訂正します。このダイアログ・ボックスから移動したときに、名前が不正確であった場合に、Business Object Designer Express は、ODA の起動元となったウィンドウにエラー・メッセージを表示します。このメッセージは、Business Object Designer Express ではポップアップしません。有効なメッセージ・ファイルの指定に失敗すると、ODA はメッセージなしに稼働します。

名前の付いたプロファイルにこれらのプロパティーを保存すれば、SiebelODA を使用するたびにそれらのプロパティーを再入力せずに済みます。ODA プロファイルの指定については、「ビジネス・オブジェクト開発ガイド」を参照してくだ さい。

ソースの選択

SiebelODA 用のすべての初期化プロパティーの構成が終わると、「ソースの選択」画面が表示されます (図 4 を参照)。

図 4. ビジネス・オブジェクト・ウィザードの「ソースの選択」画面

この画面には、「変換」および「生成」の 2 つの 展開可能オプションがあります。古いビジネス・オブジェクトを新しいビジネス・オブジェクトに変換する必要がある場合は、「変換」を展開します。これにより、変換の必要なリポジトリー・ファイルが表示されます (図 5 を参照)。

図 5. ビジネス・オブジェクト・ウィザードで変換対象のビジネス・オブジェクトを表示している画面

新しいビジネス・オブジェクトを生成する必要がある場合は、「生成」を展開します。ここには、「ビジネス・オブジェクト (Business Objects)」、「統合オブジェクト (Integration Objects)」、および「アプリケーション・サービス (Application Services)」という 3 つの展開可能なオプションがあります。これらのオプションの展開例については、図 6図 7、および 図 8 を参照してください。ビジネス・オブジェクトを展開すると、そのビジネス・オブジェクトのビジネス・コンポーネントを選択できます。同様に、統合オブジェクトを展開すると、そのオブジェクトの統合コンポーネントを選択できます。一方、アプリケーション・サービスを展開した場合、対応する統合オブジェクトはすでに選択状態です。

注:
統合コンポーネントが「アプリケーション・サービス (Application Services)」オプションおよび「統合オブジェクト (Integration Object)」オプションの両方にリストされた場合、この統合コンポーネントは「アプリケーション・サービス (Application Services)」を介してのみ生成できます。
注:
統合オブジェクトを生成すると、このオブジェクトに関してリストされたすべてのコンポーネントが生成されます。
図 6. ビジネス・オブジェクト・ウィザードで「ビジネス・オブジェクト (Business Objects)」を展開した状態
図 7. ビジネス・オブジェクト・ウィザードで「統合オブジェクト (Integration Objects)」を展開した状態
図 8. ビジネス・オブジェクト・ウィザードで「アプリケーション・サービス (Application Services)」を展開した状態
図 9. ビジネス・オブジェクト・ウィザードで「ビジネス・サービス (Business Services)」を展開した状態

オブジェクトの選択の確認

生成するビジネス・オブジェクト定義に関連付ける Siebel 要素をすべて特定すると、Business Object Designer Express のダイアログ・ボックスには、選択したオブジェクトおよびコンポーネントのみが表示されます。図 10 は、このダイアログ・ボックスを図示したものです。

図 10. ビジネス・オブジェクト・ウィザードでのオブジェクトおよびコンポーネントの選択の確認

このウィンドウには、以下のオプションが表示されます。

ビジネス・オブジェクト定義の生成

Siebel 要素を確認した後、次のダイアログ・ボックスで Business Object Designer Express が ビジネス・オブジェクト定義を生成していることが通知されます。多くの数のコンポーネント・インターフェースが選択されると、この生成ステップは時間がかかることがあります。

図 11 は、このダイアログ・ボックスを図示したものです。

図 11. ビジネス・オブジェクト定義の生成

追加情報の入力

SiebelODA では動詞に関する追加情報が必要になるため、Business Object Designer Express は、ユーザーが選択したそれぞれの生成タイプ (ビジネス・オブジェクト、統合オブジェクト、およびアプリケーション・サービス) について「BO プロパティー」ウィンドウを表示し、情報の入力を求めるプロンプトを出します。図 12 は、これらの画面を示しています。

図 12. ビジネス・オブジェクトの追加情報の入力
図 13. 統合ビジネス・オブジェクトの追加情報の入力
図 14. アプリケーション・サービスの追加情報の入力
図 15. カスタム仕様で作成されたビジネス・サービスの追加情報の入力

「BO プロパティー」ウィンドウで、動詞の情報を入力または変更します。「」フィールドをクリックし、ポップアップ・メニューから 1 つ以上の動詞を選択します。これらは、ビジネス・オブジェクトでサポートされる動詞です。

注:
「BO プロパティー」ダイアログ・ボックス内のフィールド に複数の値がある場合、このダイアログ・ボックスが最初に表示されたとき に、このフィールドは空に見えます。フィールドをクリックして、値のドロップダウン・リストを表示します。

ビジネス・オブジェクト定義の保管

「BO プロパティー」ダイアログ・ボックスですべての必要な情報 を指定し、「OK」をクリックすると、Business Object Designer Express はウィザード に最終のダイアログ・ボックスを表示します。このダイアログ・ボックスでは、以下の任意のアクションを実行できます。

詳細について、およびさらに変更を行う場合は、「ビジネス・オブジェクト開発ガイド」を参照 してください。

図 16 は、このダイアログ・ボックスを図示したものです。

図 16. ビジネス・オブジェクトの定義の保管

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