コネクターは、単一の BAPI 呼び出し用のビジネス・オブジェクト、BAPI トランザクション用のビジネス・オブジェクト、および BAPI ResultSet オブジェクトの 3 種類の BAPI ビジネス・オブジェクトをサポートします。
単一の BAPI 呼び出し用のビジネス・オブジェクトは、BAPI インターフェースのメソッドを反映します。ビジネス・オブジェクトは、BAPI ビジネス・オブジェクト・ハンドラーを使用して、各ビジネス・オブジェクト属性を BAPI パラメーターにマップします。コネクター、各ビジネス・オブジェクト、および BAPI ビジネス・オブジェクト・ハンドラーは、メタデータ主導型です。各ビジネス・オブジェクトのメタデータで提供されるアプリケーション固有情報とビジネス・オブジェクト・ハンドラーを利用することで、コネクターのコードを変更することなく、新しいビジネス・オブジェクトやビジネス・オブジェクト・ハンドラーにコネクターのサポートを追加することができます。その代わりに、次のような処理が実行されます。
ビジネス・オブジェクト・ハンドラーは、ビジネス・オブジェクト間の単一および複数カーディナリティー関係をサポートします。
BAPI を基にしたビジネス・オブジェクトが格納できる階層のレベルは 2 つまでです。そのため、すべての BAPI 単純パラメーターはトップレベル・ビジネス・オブジェクトの属性に対応し、BAPI 構造体および表パラメーターは子ビジネス・オブジェクトに対応します。
BAPI インターフェース・パラメーター | SAP 用の WebSphere ビジネス・オブジェクト |
---|---|
単純フィールド | トップレベル・ビジネス・オブジェクトの属性 |
構造体 | 単一カーディナリティーの子ビジネス・オブジェクト |
テーブル | 複数カーディナリティーの子ビジネス・オブジェクト |
図 48 に、ビジネス・オブジェクトと BAPI の間の関連を示します。この図には、sap_bapi_salesorder_createfromdat2 ビジネス・オブジェクトのフラグメントが示されています。これは、BAPI_SALESORDER_CREATEFROMDAT2 BAPI に対応します。
BAPI トランザクションを表すビジネス・オブジェクトは、複数の BAPI オブジェクトを子として含むラッパー・オブジェクトです。ラッパー BAPI トランザクション・オブジェクト内の個別の子 BAPI オブジェクトはそれぞれ、単一の BAPI 呼び出しのパラメーターを表します。SAPODA は、BAPI トランザクション・オブジェクト名に必ず _txn というサフィックスを付加します。例えば、sap_BAPI_salesorder_txn となります。