System Manager によるシステムのモニター

System Manager の「InterChange Server コンポーネント管理」ビューを使用すると、IBM WebSphere Business Integration Server Express システムをモニターし、システム内のコンポーネント状態の変化に対する 通知メッセージをすべて取得できます。 このビューでは、InterChange Server Express コンポーネントの始動、停止、一時停止、シャットダウンや、コンポーネント・プロパティーの変更を行うこともできます。コンポーネントの開始、停止、一時停止、およびコンポーネント・プロパティーの変更 については、システムのコンポーネントの管理を参照してください。

次のセクションでは、System Manager を使用して InterChange Server Express インスタンスに接続し、「InterChange Server コンポーネント管理」ビューからコンポーネント統計を表示する方法について説明します。 System Manager の「InterChange Server コンポーネント管理」ビューを使用するには、最初に InterChange Server Express インスタンスに接続する必要があります。

InterChange Server Express インスタンスへの接続手順

InterChange Server Express インスタンスに接続するには、以下の手順を実行します。

  1. System Manager を開きます。
  2. 「InterChange Server コンポーネント管理」ビューで、接続する InterChange Server Express インスタンスを右マウス・ボタンでクリックし、ポップアップ・メニューの「接続」をクリックします (図 16 を参照)。
    注:
    最初にデフォルトのサーバーを登録する必要があります。Windows と Linux の場合のデフォルト・サーバーは WebSphereICS、OS/400 および i5/OS の場合のデフォルト・サーバーは QWBIDFT44 です。
    図 16. InterChange Server Express に接続
  3. 表示される「ログイン」ダイアログ・ボックスで、以下の情報を入力します。

    接続が確立されると、InterChange Server Express インスタンス・アイコン上のライトが赤から緑に変わり、そのサーバーに配置されたオブジェクトがすべてサーバーの下のフォルダー内に 表示されます (図 17 を参照してください)。

    図 17. 「InterChange Server コンポーネント管理」 ビュー、InterChange Server Express への接続の表示

統計の表示と使用

「InterChange Server コンポーネント管理」ビューで InterChange Server Express 環境の統計をモニターすると、高度なシステム管理を容易に行うことができます。統計は、InterChange Server Express、コラボレーション・オブジェクト、およびコネクターについて表示できます。

システムが正常に動作しているときの統計情報を監視しこれに慣れておくことにより、問題が発生したときにモニターを使用して問題の識別と切り分けを行い、フロー処理において問題となっている部分を正確に把握することができます。

システムの統計をモニターすることは、システムのリソースを最適に構成するうえでも役立ちます。統計には、現在構成されているパラメーターが示され、フロー処理中にはリソースを追跡するグラフが表示されます。システムのリソースが効率的に使用されているかどうか、また、調整が必要かどうかを容易に知ることができます。以下の手順では、「サーバー統計」ウィンドウ、「コラボレーション・オブジェクト統計」ウィンドウ、および「コネクター統計」ウィンドウの使用方法について説明します。

注:
システム統計を表示するには、まず System Manager を InterChange Server Express インスタンスに接続する必要があります。 InterChange Server Express インスタンスへの接続手順については、InterChange Server Express インスタンスへの接続手順を参照してください。

サーバー統計の表示手順

InterChange Server Express の統計を確認するには、以下の手順を実行します。

  1. System Manager を開き、「InterChange Server コンポーネント管理」ビューに移動します。
  2. InterChange Server Express インスタンスを右マウス・ボタンでクリックし、「統計」をクリックします。

    サーバーの統計が表示されます (図 18 を参照)。

    図 18. InterChange Server Express の「統計」ウィンドウ
  3. 「データベース接続」の下では、以下の情報を参照できます。

    「データベース接続」領域には、以下の統計が表示されます。

    構成済みの最大キャッシュ
    構成されている接続の最大数です。これは属性 MAX_CONNECTIONS の値です。この属性が構成されていない場合は、デフォルトが表示されます。
    使用中のキャッシュ
    接続キャッシュから使用されている現行の接続数です。
    キャッシュのピーク
    サーバーのブート後にサーバーによって接続キャッシュから使用された接続の最大数です。

    キャッシュの統計の下にある領域には、システム・プールと動的接続プールがリストされます。システム・プールは、REPOSITORYEVENTS_MANAGEMENTFLOW_MONITORINGUSER_REGISTRY および TRANSACTIONS です。動的プールは関係プールです。これらのプールごとに以下の詳細データが保守されます。

    フリー
    接続プールの中の現在使用可能な接続の数です。
    使用中
    この接続プールによって使用されている現行の接続数です。
    構成済み最大値
    構成されている接続の最大数です。これは、InterchangeSystem.cfg ファイル内の各種の接続プール (イベント管理、トランザクション、リポジトリー) の各サブセクションの中の属性 MAX_CONNECTIONS の値です。この属性が構成されていない場合は、デフォルトが表示されます。
    ピーク
    サーバーのブート以降にサーバーによってこのプールから使用された接続の最高値です。
  4. 「メッセージ・キュー項目数」の下では、構成済みキュー・マネージャー内の すべてのサブスクリプション・キューのリストを参照できます。 以下の統計が表示されます。
    キュー名
    サブスクリプション・キューの名前です。
    現行
    このキュー内の現在のメッセージ数です。この数には、WIP (work-in-progress) キューの中のサブスクリプション・メッセージは含まれません。
    構成済み最大値
    このキューに格納できる物理メッセージの最大数です。

コラボレーション・オブジェクト統計の表示手順

コラボレーション・オブジェクト統計を確認するには、以下の手順を実行します。

  1. System Manager を開き、「InterChange Server コンポーネント管理」ビューに移動します。
  2. コラボレーション・オブジェクト・フォルダーを展開します。
  3. 統計を表示したいコラボレーション・オブジェクトを右マウス・ボタンでクリックし、「統計」をクリックします。

    そのコラボレーション・オブジェクトの統計が表示されます (図 19 を参照)。

    図 19. コラボレーション・オブジェクトの「統計」ウィンドウ

    注:
    コラボレーション・グループ全体としての統計は保守されません。コラボレーション・グループに属する各コラボレーション・メンバーの統計が保守されます。グループ・メンバーごとに統計が異なることがあります。
  4. 通常の失敗率が上昇した場合には、失敗したフローの統計を調べてください。失敗の原因には、コネクターが使用できないことやデータの破壊など、さまざまな状況があります。この率はできるだけ低く抑える必要があります。なぜなら、失敗を再サブミットするにはなんらかのユーザー介入が必要となるからです。失敗数は、コラボレーションが一時停止している間は保持され、コラボレーションが停止するとリセットされます。
  5. 一般統計を表示するには、「統計」ウィンドウの上部セクションで以下の操作を実行します。
  6. 「フロー状況」の下では、以下のことを行えます。
  7. 「フロー制御」の下では、以下のことを行えます。
  8. 「統計」ウィンドウの下では、以下のことを行えます。

コネクター統計の表示手順

コネクター統計を確認するには、以下の手順を実行します。

  1. System Manager を開き、「InterChange Server コンポーネント管理」ビューに移動します。
  2. コネクター・フォルダーを展開します。
  3. 統計を表示したいコネクターを右マウス・ボタンでクリックし、「統計」をクリックします。

    そのコネクターの統計が表示されます (図 20 を参照)。このウィンドウには、コネクターのアプリケーション、コネクターの始動時刻、コネクターの実行時間、コネクターが受信/送信した ビジネス・オブジェクトの数、フロー制御情報など、実行中のコネクターに関する情報が表示されます。

    図 20. コネクターの統計
  4. 「時間」の下では、コネクターの始動時刻と実行時間を参照できます。
  5. 「ビジネス・オブジェクト」の下では、コネクターの実行中に受信/送信されたビジネス・オブジェクトの総数を参照できます。
  6. 「送受信したビジネス・オブジェクト」の下では、コネクターが送信/受信したビジネス・オブジェクトの名前を参照できます。送信したビジネス・オブジェクトの数と受信したビジネス・オブジェクトの数が一致しない場合は、一部のビジネス・オブジェクトの処理が完了していない可能性があります。
  7. 「サブスクリプション」の下では、コラボレーションがサブスクライブした サブスクリプションとそのサブスクリプションのビジネス・オブジェクト名および動詞のリストを参照できます。サブスクリプションのリストを検査して、コラボレーションおよびイニシエーターの名前がすべて存在し、それらがすべて必要なものであるかを確認してください。
  8. 「フロー制御」の下では、バッファーに入れられたイベントの数とデータベース内で保留中のイベントの数を参照できます。「最大イベント容量」「ブロック化状況」という 2 つの 構成可能なフロー制御プロパティーがリストされます。このセクションは、コネクターのフロー制御をモニターし、コネクターのフロー制御プロパティーの再構成が必要かどうかを 判別するために使用します。フロー制御プロパティーの再構成の手順については、コネクターのフロー制御の構成手順を参照してください。

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