コンソールを使用したリモート i5/OS コンポーネントの管理

このセクションでは、コンソールの概要を述べ、コンソールの機能について説明します。このセクションの内容は次のとおりです。

コンソールの基本

コンソールの権限の設定

コンソールを使用したサーバーの管理

キュー・マネージャーの構成

コンソールを使用したコネクター・エージェントの管理

コンソールを使用した ODA の管理

コンソールを使用した、コネクター・エージェントおよび ODA の開始、停止、および最新表示

コンソールを使用したコンポーネントの最新表示と再作成

コンソール・ログの表示および使用

コンソールの基本

WebSphere Business Integration Server Express のコンソール・ツールを使用して、リモート i5/OS コンポーネントを管理します。コンソールは、Windows オペレーティング・システムで実行され、リモートで i5/OS システムに接続します。コンソール・ツールは、i5/OS システムの WebSphere Business Integration Server Express バージョン 4.4 でのみ使用します。ツールは、i5/OS Launchpad を介して管理ツールと一緒にインストールされます。

コンソールは、製品に組み込まれている i5/OS 管理スクリプトの機能性を高めるグラフィカル・ユーザー・インターフェースを備えています。コンソール・ツールの優れた設計により、Server Express の管理機能を容易に実行することができます。

注:
コンソールがファイアウォール背後の i5/OS システムに接続している場合は、IBM eServer iSeries インフォメーション・センターを参照し、 Java ToolBox を開くために必要なポートを判別してください。

コンソールを始動するには、以下の手順に従います。

「スタート」>「プログラム」>「IBM WebSphere Business Integration Server Express」>「Toolset Express」>「管理」>「コンソール」をクリックします。

コンソールの権限の設定

コンソール機能のすべてを実行するには、ツールを実行するユーザーの i5/OS プロファイルに、*ALLOBJ および *JOBCTL という特殊権限が与えられている必要があります。

ヘルプ・メニューのコンソール・ヘルプ・テキストには、ツールの実行に必要な特定の権限がリストされています。

コンソールを使用したサーバーの管理

コンソールを使用して、i5/OS システムでサーバー・インスタンスを作成、構成、および削除できます。

コンソールを使用したサーバー・インスタンスの作成

コンソールを使用して、i5/OS システムに InterChange Server Express インスタンスを作成できます。次の手順に従います。

  1. 「ファイル」>「インスタンスの作成」をクリックします。
  2. 以下の情報を入力します。
  3. 「インスタンスの作成」をクリックします。
    図 22. インスタンスの作成ウィンドウ

コンソールを使用したサーバー・インスタンスの構成

「インスタンスの作成」パネルでインスタンスの拡張プロパティーを構成するには、「拡張」タブをクリックします。

図 23. インスタンスの作成ウィンドウ、拡張プロパティー

新規サーバーを設定して、固有のリポジトリー名を使用できます。サーバー名はリポジトリーとしてデフォルト設定されます。また、サーバー用の新しいまたは既存のキュー・マネージャーを入力することもできます。デフォルトは、<INSTANCENAME>. QUEUE.MANAGER です。RBAC (Role Based Access Control) を使用可能にし、リモート・データベースを持つようにサーバーを設定できます。

作成プロセスの間は、画面に状況メッセージが表示されます。サーバー・インスタンス作成ログを表示するには、「ログを表示」をクリックします。

サーバー・インスタンスの削除

コンソールを使用して、i5/OS システムからサーバー・インスタンスを削除できます。

  1. サーバー名を右マウス・ボタンでクリックし、「インスタンスの削除 (Delete Instance)」を選択します。確認プロンプトが表示されます。
  2. プロンプトが表示されたら、「はい」をクリックします。インスタンスが削除されると、状況ウィンドウにメッセージが表示されます。
    注:
    この機能は、i5/OS システムで delete_instance.sh スクリプトを使用するのに似ています。

サーバーを自動始動する設定

サーバーは、自動始動オプションを設定することにより、自動始動するように設定できます。次の手順に従います。

  1. サーバー名を右マウス・ボタンでクリックします。
  2. 「自動始動」チェック・ボックスをクリックして有効にします。
図 24. 自動始動の設定ウィンドウ

注:
自動始動オプションをオフにするには、「自動始動」チェック・ボックスを選択解除します。

サーバー状況の開始、停止、および最新表示

コンソール・ツールにより、InterChange Server Express を都合に合わせて開始および停止できます。

サーバーを開始するには、上の例に示されるような、サーバー名の右にある緑の矢印アイコンをクリックします。サーバーを停止するには、赤色のボックス・アイコンをクリックします。サーバーの現行状況を表示するには、「最新表示」をクリックします。

サーバー・ログの表示

コンソールにより、サーバー・インスタンスの InterChange System ログ・ファイル (InterChangeSystem.log) を表示することができます。コンソールは、Toolset Express プログラムの LogViewer を開き、サーバー・ログ・ファイルのスナップショットを表示します。プロパティーを設定し、LogViewer によって i5/OS システムからログ・ファイルを最新表示することができます。このプロパティーにはデフォルト値が設定されていないので、ログを最新表示するには、PC のドライブを i5/OS システムにマップする必要があります。

  1. プロパティー・ファイル C:¥IBM¥WebSphereServer¥Console¥console.properties にアクセスします。
  2. 最新表示機能を使用可能にするには、プロパティー・ファイルに次のような行を追加します。

    wbi.remote.dir=Z¥:/QIBM/UserData/WBIServer44

  3. ログを表示するには、サーバー名を右マウス・ボタンでクリックして「ログを表示」をクリックします。

キュー・マネージャーの構成

コンソールは、特定のサーバー・インスタンスのキュー・マネージャーを構成できます。キュー・マネージャーを構成するには、次の手順に従います。

  1. サーバー名を右マウス・ボタンでクリックし、「キュー・マネージャーの構成」をクリックします。
  2. 開かれたファイルで、「adaptername」を、キューを構成している固有のアダプターに変更します (例えば、JTEXT や JDBC)。

コンソールを使用したコネクター・エージェントの管理

コンソールを使用して、コネクター・エージェントを追加および除去できます。

コネクター・エージェントの追加

コンソール・ビューにコネクター・エージェントを追加できます。これらのコネクターは、カスタム・コネクター・エージェントか、コンソール・ビューから以前に除去されたコネクター・エージェントです。

前提条件: コネクター・エージェントを追加する前に、i5/OS システムでジョブ記述を作成する必要があります。

注:
複数のコネクター・エージェントが同じジョブ記述を使用できます。

コネクター・エージェントを追加するには、以下の手順に従います。

  1. サーバー名を右マウス・ボタンでクリックし、「コネクター・エージェントの追加」を選択します。
  2. コネクター・エージェントの名前、ジョブ記述、および始動スクリプトを入力します。
  3. 「コネクター・エージェントを追加」をクリックします。

注:
後述する「リストの再作成 (Rebuild List)」機能を使用して、前に除去したコネクター・エージェントを追加することもできます。

追加するコネクター・エージェントは、コンソール・ビューにのみ表示されます。i5/OS システムでは変更はありません。

コンソールからのコネクター・エージェントの除去

コネクター・エージェントを除去すると、コンソールには表示されなくなります。ただし、「コネクター・エージェントの追加」オプションか「リストの再作成 (Rebuild List)」オプションを使用して、コンソールにもう一度追加することができます。コネクター・エージェントを除去するには、次の手順に従います。

コネクター・エージェントを自動始動する設定

コネクター・エージェントを簡単に設定して、サーバーを自動始動できます。次の手順に従います。

  1. コネクター名を右マウス・ボタンでクリックします。
  2. 「自動始動」チェック・ボックスをクリックします。

注:
自動始動オプションをオフにするには、「自動始動」チェック・ボックスを選択解除します。

コンソールを使用した ODA の管理

コンソールを使用して、i5/OS システムから ODA を追加および除去します。

ODA の追加

新規または前に除去した ODA をコンソール・ビューに追加できます。次の手順に従います。

  1. 画面上部の「ODA」メニューで「ODA を追加」をクリックします。
  2. 以下の情報を入力します。

注:
コネクター・エージェントとは異なり、複数の ODA で同じジョブ記述を使用することはできません。コンソール・ビューに追加する前に、i5/OS システムで作成された固有のジョブ記述をそれぞれの ODA に割り当てる必要があります。

ODA の除去

ODA を除去すると、コンソール・ビューには表示されなくなりますが、i5/OS システムに対する変更は生じません。

  1. メニュー・バーの「ODA」メニューから、「リストから ODA を除去」をクリックします。
  2. リストから ODA を選択し、「除去」をクリックします。

コンソールを使用した、コネクター・エージェントおよび ODA の開始、停止、および最新表示

コネクター・エージェントと ODA を開始、停止、および最新表示するプロセスは、サーバー・インスタンスの場合のプロセスと似ています。

コネクター・エージェントは、コンソール・ビューの関連付けられたサーバーの下にリストされます。

ODA は、「ODA」タブの下に個別にリストされます。

コンソールを使用したコンポーネントの最新表示と再作成

コンソールの構成メニューにより、コンソールのコンポーネントの状況を最新表示することができます。「すべてのコンポーネントを最新表示 (Refresh All Components)」オプションにより、i5/OS システムからコンポーネントの現在状況を取得します。

自動最新表示オプションにより、コンソールですべてのコンポーネントの状況を最新表示するための特定の時間間隔を設定できます。デフォルトの時間間隔は 30 秒です。

構成メニューから、「コンソールのコンポーネントの再作成 (Rebuild Console Components)」オプションも選択できます。このオプションにより、前に除去されたすべてのコンポーネントをコンソール・ビューに戻します。また、新しくインストールされた機能もコンソール・ビューに追加します。

コンソール・ログの表示および使用

コンソール・ログはトラブルシューティングで使用できます。コンソール・ログは wbi-console-xx.log と呼ばれ、以下のディレクトリーにあります。

C:¥IBM¥WebSphereServer¥log

ログの詳細を表示するには、プロパティー・ファイルのロギング・レベルFinest に設定します。次の手順に従います。

  1. C:¥IBM¥WebSphereServer¥log.properties ファイルに移動します。
  2. log.properties ファイルの最後の 3 行で、各行の先頭にあるポンド (#) 記号を除去してコメントを外します。
  3. 「ファイル」>「保管」をクリックして変更内容を保管します。

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