コネクターに必要な構成タスク

コネクター用に、以下の構成タスクを実行する必要があります。

コネクターのユーザー・アカウントの作成

ほとんどの場合、イベント・シンクのユーザー・アカウントおよび権限の設定 で作成した Exchange_User アカウントはコネクターが使用するアカウントと同じです。ご使用のインストール・システムで、何らかの理由によりコネクターのアカウントが Exchange_User アカウントと異なる必要がある場合は、Windows システム管理ツールを使用してアカウントを作成します。

アーカイブ・ストアの作成

最初にコネクターのユーザー・アカウントで Outlook にログインすると、Outlook により、アダプターのイベント・ストアとして機能する受信トレイが自動的に作成されます。アーカイブ・ストアとして機能するそのアカウントのメール・フォルダーも追加する必要があります。このためには、次の手順で行います。

  1. Outlook クライアントを開き、「Outlook Today」-- 「メールボックス - Exchange_user_nameを選択します。
  2. 以下の値を用いて新規のフォルダーを作成します。 新規フォルダーの作成の詳細については、Outlook の資料を参照してください。
    表 6. アーカイブ・ストア・フォルダーのフィールド値
    フィールド名 入力する値
    名前 Archive
    注:
    この値をコネクターの ArchiveFolder 構成プロパティーに使用する必要があります。
    フォルダに保存するアイテム Mail Items
    フォルダを作成する場所
    Mailbox--user_name。ここで、user_name は、アーカイブ・ストアに使用するアカウントの名前です。通常は Exchange_User アカウントですが、コネクターがアクセスできるアカウントであればどれでも構いません。

コネクター構成プロパティーの設定

アダプターのコネクター・コンポーネントには、標準構成プロパティーと アプリケーション固有の構成プロパティーの、2 つのタイプの構成プロパティーがあります。 コネクターを実行する前に、これらのプロパティーの値を設定する必要があります。

標準構成プロパティー

標準のコネクター・プロパティーを構成するには、Connector Configurator Express ツールを使用します。詳細については、付録B. Connector Configurator Expressに記載されています。このツールはコネクター構成用のグラフィカル・ユーザー・インターフェースを提供します。「標準構成プロパティー (Standard Config Properties)」タブ をクリックして、構成プロパティーを追加または変更します。

コネクターの構成プロパティーの値の指定が完了すると、Connector Configurator Express は指定した値をアダプター・リポジトリーに保管 (InterChange Server Express の場合) するか、または構成ファイルを生成してアダプターのローカル・リポジトリーに配置 (WebSphere MQ Integrator Broker の場合) します。

コネクターは、始動時に構成値を取得します。実行時のセッション中に、1 つ以上のコネクター・プロ パティーの値を変更できます。

プロパティーが動的であるか静的であるかを判別するには、Connector Configurator Express の「更新メソッド」欄を参照してください。

アプリケーション固有の構成プロパティー

アプリケーション固有のコネクター構成プロパティーは、コネク ターが実行時に必要とする情報を提供します。また、コネクター内の静的情報やロジックを、再コーディングや再ビルドを行わずに変更する方法も提供します。

これらのプロパティーを構成するには、Connector Configurator Express を使用し ます。「アプリケーション構成プロパティー」タブを クリックして、構成プロパティーの追加または変更を行います。詳細については、付録B. Connector Configurator Expressを参照してください。

表 7 に、コレクターのアプリケーション固有の構成プロパティーと、プロパティーの説明および可能な値を示します。

表 7. Exchange コネクターのアプリケーション固有の構成プロパティー
プロパティー 説明 指定可能な値 デフォルト値 必須?
ArchiveFolderURI イベントがアーカイブされるディレクトリーの完全修飾名 イベント・アーカイブ・ディレクトリーの絶対パス名 はい
ArchiveProcessed イベントをアーカイブする方法 true、false

アーカイブの振る舞いについて詳しくは、イベントのアーカイブを参照してください。

true はい
DateFormat ビジネス・オブジェクトの Date 属性のフォーマットを指定します。フォーマットは java.text.SimpleDateFormat クラスに基づいています。 日付記号のすべての有効な組み合わせ (例えば、MM/dd/yyyy HH:mm:ss)。一般的な記号には以下のようなものがあります。
  • y--年
  • M--月
  • d--日
  • h--時 (午前または午後、12 時間形式)
  • H--時 (24 時間形式)
  • m--分
  • s--秒
  • S--ミリ秒
  • a--午前または午後の指定
MM/dd/yyyy HH:mm:ss はい
EventFolderURI イベントが保管されるディレクトリーの完全修飾名 イベント・ディレクトリーの絶対パス名 はい
InDoubtEvents コネクターの終了時に状況が IN_PROGRESS であったイベントを処理する方法
  • FailOnStartup: 致命的エラーの記録および E メール通知の送信を実行し、FAIL を戻します。
  • Reprocess: 次のポーリング時に選出されるように、イベント状況を READY_FOR_POLL に変更します。
  • LogError: エラーをログに記録します。
  • Ignore: イベントを無視します。
Reprocess はい
WindowsName コネクターのユーザー名 (通常は Exhange_User と同じ)。Exchange Server へのログオンに使用されます。 任意の有効なログオン名 はい
WindowsPassword WindowsName アカウントのパスワード 任意の有効なパスワード はい
RecipientBusiness
Obj
Recipient 子ビジネス・オブジェクトの名前を指定します。
任意のテキスト・ストリング Recipient いいえ
RecurrencePattern
BusinessObj
RecurrencePattern の子ビジネス・オブジェクトの名前を指定します。

任意のテキスト・ストリング RecurrencePattern いいえ

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