Adapter for Microsoft Exchange Server を使用すると、統合ブローカーと Exchange Server 間でビジネス・オブジェクトを交換できます。
Exchange Server は、各種の E メール・プロトコルをサポートする、強力な電子メッセージング・バック・エンドです。Exchange Server を使用すると、個々のユーザーだけでなく組織全体が、パブリック・フォルダーやプライベート・フォルダーを介して予定表、連絡先リスト、およびその他の各種ファイルをホストできます。Adapter for Exchange を使用することにより、Exchange Server と他のアプリケーション間でデータを交換できるようになります。
図 1 に、コネクターの一般的なアーキテクチャーを示します。
Exchange Server コネクターのアプリケーション固有のコンポーネントには、イベント通知機能と 6 種類のサポート Exchange ビジネス・エンティティー (AppointmentItems、ContactItems、MailItems、TaskItems、Recipients、および RecurrencePatterns) をすべて認識できる単一ビジネス・オブジェクト・ハンドラーが含まれています。
アプリケーション固有のコンポーネントは、以下のタスクを実行します。
Adapter for Exchange には、Event Listener と呼ばれるコンポーネントも含まれています。コネクター自体とは異なり、Event Listener コンポーネントは、Exchange Server と同じマシンにインストールされます。そして、Exchange Server 内のサブスクライブされたイベント (例えば、項目の作成、変更、または削除) をすべて listen し、これをイベント・ストアに記録します。コネクターは、このイベント・ストアからイベントを取り出します。
このコンポーネントは、COM+ イベント・シンク・アプリケーションとしてインストールする必要があります。イベント・シンク は、定義されたトリガー (この場合はサブスクライブされたイベントの受信) によって起動されるアプリケーションです。
イベントの作成先となるフォルダーごとにイベント登録ファイルを作成し、変更に対してサブスクライブする必要があります。イベント登録ファイルは、イベント・シンクにバインドされる隠しファイルです。Microsoft インフォメーション・ストア・サービスを開始すると、これらの隠しファイルが検索され、検索された隠しファイルはフォルダーのリストに追加されてモニターされます。モニター対象フォルダー内の項目を保管または削除すると、Information Store サービスによって、イベント登録に関連するイベント・シンクが通知されます。
Event Listener は、サブスクライブされたイベントを受け取るたびに、以下のタスクを実行します。