構成ファイル・プロパティーの設定

新規のコネクター構成ファイルを作成して名前を付けると、または既存のコネクター構成ファイルを開くと、Connector Configurator Express に構成画面が表示されます。構成画面には、必要な構成値のカテゴリーに対応する複数のタブがあります。

Connector Configurator Express では、InterChange Server Express ブローカーで稼働するコネクターに対して、以下のカテゴリーのプロパティー値を入力する必要があります。

重要:
Connector Configurator Express では、英語文字セットまたは英語以外の文字セットのいずれのプロパティー値も設定可能です。ただし、標準のプロパティーおよびコネクター固有プロパティー、およびサポートされるビジネス・オブジェクトの名前では、英語文字セットのみを使用する必要があります。

標準プロパティーとコネクター固有プロパティーの違いは、以下のとおりです。

「標準のプロパティー」「コネクター固有プロパティー (Connector-Specific Properties)」のフィールドは、どのフィールドが構成可能であるかを示すために色分けされています。

標準コネクター・プロパティーの設定

標準のプロパティーの値を変更するには、以下の手順を実行します。

  1. 値を設定するフィールド内でクリックします。
  2. 値を入力するか、ドロップダウン・メニューが表示される場合にはメニューから値を選択します。
  3. 標準のプロパティーの値をすべて入力すると、以下のいずれかを実行することができます。

特定の標準プロパティーに関する詳細情報を取得するには、「標準のプロパティー」タブ付きシートの中のそのプロパティーの「説明」列の項目上にマウスを移動します。全般ヘルプをインストールしている場合は、「ヘルプ」ウィンドウが開き、標準プロパティーの詳細が表示されます。

全般ヘルプ・ファイルの位置については、標準プロパティーの付録の AdapterHelpName プロパティーを参照してください。

コネクター固有構成プロパティーの設定

コネクター固有の構成プロパティーの場合、プロパティー名の追加または変更、値の構成、プロパティーの削除、およびプロパティーの暗号化が可能です。プロパティーのデフォルトの長さは 255 文字です。

  1. グリッドの左上端の部分で右クリックします。ポップアップ・メニュー・バーが表示されます。「追加」をクリックしてプロパティーを追加します。子プロパティーを追加するには、親行番号を右クリックして、「子を追加」をクリックします。
  2. プロパティーまたは子プロパティーの値を入力します。
  3. プロパティーを暗号化するには、「暗号化」ボックスを選択します。
  4. 標準コネクター・プロパティーの設定で説明したように、変更内容を保管するかまたは破棄するかを選択します。

各プロパティーごとに表示される「更新メソッド」は、変更された値をアクティブにするためにコンポーネント またはエージェントの再始動が必要かどうかを示します。

重要:
事前設定のアプリケーション固有のコネクター・プロパティー名を変更すると、コネクターに障害が発生する可能性があります。コネクターをアプリケーションに接続したり正常に実行したりするために、特定のプロパティー名が必要である場合があります。

コネクター・プロパティーの暗号化

「コネクター固有プロパティー」ウィンドウの「暗号化」チェック・ボックスにチェックマークを付けると、アプリケーション固有のプロパティーを暗号化することができます。値の暗号化を解除するには、「暗号化」 チェック・ボックスをクリックしてチェックマークを外し、「検証」 ダイアログ・ボックスに正しい値を入力し、「OK」 をクリックします。入力された値が正しい場合は、暗号化解除された値が表示されます。

各プロパティーとそのデフォルト値のリストおよび説明は、各コネクターのアダプター・ユーザー・ガイドにあります。

プロパティーに複数の値がある場合には、プロパティーの最初の値に「暗号化」チェック・ボックスが表示されます。「暗号化」を 選択すると、そのプロパティーのすべての値が暗号化されます。プロパティーの複数の値を 暗号化解除するには、そのプロパティーの最初の値の「暗号化」 チェック・ボックスを クリックしてチェックマークを外してから、「検証」ダイアログ・ボックス で新規の値を入力します。 入力値が一致すれば、すべての複数値が暗号化解除されます。

更新メソッド

付録 A 『コネクターの標準構成プロパティー』の 構成プロパティー値の概要にある更新メソッドの説明を参照してください。

サポートされるビジネス・オブジェクト定義の指定

コネクターで使用するビジネス・オブジェクトを指定するには、Connector Configurator Express の「サポートされているビジネス・オブジェクト」タブを使用します。汎用ビジネス・オブジェクトと、アプリケーション固有のビジネス・オブジェクトの両方を指定する必要があり、またそれらのビジネス・オブジェクト間のマップの関連を指定することが必要です。

ご使用のブローカーが InterChange Server Express の場合

ビジネス・オブジェクト定義がコネクターでサポートされることを指定する場合や、既存のビジネス・オブジェクト定義のサポート設定を変更する場合は、「サポートされているビジネス・オブジェクト」タブをクリックし、以下のフィールドを使用してください。

ビジネス・オブジェクト名

ビジネス・オブジェクト定義がコネクターによってサポートされる ことを指定するには、System Manager を実行し、以下の手順を実行します。

  1. 「ビジネス・オブジェクト名」リストの空のフィールドをクリックします。System Manager プロジェクトに存在するすべてのビジネス・オブジェクト定義を示すドロップ・リストが表示されます。
  2. 追加するビジネス・オブジェクトをクリックします。
  3. ビジネス・オブジェクトの「エージェント・サポート」(以下で説明) を設定します。
  4. 「Connector Configurator Express」ウィンドウの「ファイル」メニューで、「プロジェクトに保管」をクリックします。追加したビジネス・オブジェクト定義に指定されたサポートを含む、変更されたコネクター定義が、System Manager の ICL (Integration Component Library) プロジェクトに保管されます。

サポートされるリストからビジネス・オブジェクトを削除する場合は、以下の手順を実行します。

  1. ビジネス・オブジェクト・フィールドを選択するため、そのビジネス・オブジェクトの左側の番号をクリックします。
  2. 「Connector Configurator Express」ウィンドウの「編集」メニューから、「行を削除」をクリックします。リスト表示からビジネス・オブジェクトが除去されます。
  3. 「ファイル」メニューから、「プロジェクトに保管」をクリックします。

サポートされるリストからビジネス・オブジェクトを削除すると、コネクター定義が 変更され、削除されたビジネス・オブジェクトは、コネクターのこのインプリメンテーションで 使用不可になります。コネクターのコードに影響したり、そのビジネス・オブジェクト定義 そのものが System Manager から削除されることはありません。

エージェント・サポート

ビジネス・オブジェクトにエージェント・サポートがある場合、システムは、コネクター・エージェントを介してアプリケーションにデータを配布する際に そのビジネス・オブジェクトの使用を試みます。

一般に、コネクターのアプリケーション固有ビジネス・オブジェクトは、そのコネクターのエージェントによってサポートされますが、汎用ビジネス・オブジェクトはサポートされません。

ビジネス・オブジェクトがコネクター・エージェントによってサポートされるよう 指定するには、「エージェント・サポート」ボックスに チェックマークを付けます。「Connector Configurator Express」ウィンドウでは、「エージェント・サポート」を選択しても問題ないかどうかの検証は行われません。

最大トランザクション・レベル

コネクターの最大トランザクション・レベルは、そのコネクターがサポートする 最大のトランザクション・レベルです。

ほとんどのコネクターの場合、選択可能な項目は「最大限の努力」のみです。

トランザクション・レベルの変更を有効にするには、サーバーを再始動する必要があります。

関連付けられたマップ (InterChange Server Express)

各コネクターは、ビジネス・オブジェクト定義とそれらに関連付けられたマップのうち現在 InterChange Server Express でアクティブであるものを示すリストをサポートします。このリストは、「関連付けられたマップ」タブを選択すると表示されます。

ビジネス・オブジェクトのリストには、エージェントでサポートされるアプリケーション固有のビジネス・オブジェクトと、コントローラーがサブスクライブ・コラボレーションに送信する、対応する汎用オブジェクトが含まれます。マップの関連によって、アプリケーション固有のビジネス・オブジェクトを汎用ビジネス・オブジェクトに変換したり、汎用ビジネス・オブジェクトをアプリケーション固有のビジネス・オブジェクトに変換したりするときに、どのマップを使用するかが決定されます。

特定のソースおよび宛先ビジネス・オブジェクトについて一意的に定義されたマップを使用する場合、表示を開くと、マップは常にそれらの該当するビジネス・オブジェクトに関連付けられます。ユーザーがそれらを変更する必要はありません (変更できません)。

サポートされるビジネス・オブジェクトで使用可能なマップが複数ある場合は、そのビジネス・オブジェクトを、使用する必要のあるマップに明示的にバインドすることが必要になります。

「関連付けられたマップ」タブには以下のフィールドが表示されます。

セキュリティー・レベル (InterChange Server Express)

Connector Configurator Express の「セキュリティー」タブを使用して、メッセージにさまざまなプライバシー・レベルを設定することができます。この機能は、DeliveryTransport プロパティーが JMS に設定されている場合にのみ使用することができます。

デフォルトでは、「プライバシー」はオフになります。これを使用可能にするには、「プライバシー」ボックスにチェック・マークを付けてください。

「鍵ストア・ターゲット・システムの絶対パス名」は、以下のようになります。

このパスおよびファイルは、Connector Configurator Express と同じシステム上になければなりません。

ターゲット・システムが現在稼働中の場合にのみ、右側にある「参照」ボタンを使用できます。このボタンは、「プライバシー」が使用可能に設定され、メニュー・バーの 「ターゲット・システム」が 「Windows」に設定されている場合を除いて、グレーで表示されます。

3 つのメッセージ・カテゴリー (全メッセージ、全管理メッセージ、全ビジネス・オブジェクト・メッセージ) では、「メッセージのプライバシー・レベル」を以下のように設定することができます。

「鍵の保守」機能では、サーバーおよびアダプター用の公開鍵を生成、インポート、およびエクスポートすることができます。

証明書をアダプターの鍵ストアにインポートするためには、サーバーの鍵ストアからエクスポートする必要があります。「アダプター公開鍵のエクスポート」を選択すると、「アダプター公開鍵のエクスポート」ダイアログ・ボックスが表示されます。

「アダプター・アクセス制御」機能は、DeliveryTransport の値が IDL の場合にのみ使用可能になります。デフォルトでは、アダプターはゲスト ID でログインします。「ゲスト ID の使用」ボックスのチェック・マークを外すと、「アダプター ID」フィールドと「アダプター・パスワード」フィールドが使用可能になります。

トレース/ログ・ファイル値の設定

コネクター構成ファイルまたはコネクター定義ファイルを開くと、Connector Configurator Express は、そのファイルに含まれるロギングとトレースに関する値をデフォルト値として使用します。これらの値は、Connector Configurator Express 内で変更できます。

ログとトレースの値を変更するには、以下の手順を実行します。

  1. 「トレース/ログ・ファイル」タブをクリックします。
  2. ログとトレースのどちらでも、以下のいずれかまたは両方へのメッセージの書き込みを選択できます。

データ・ハンドラー

データ・ハンドラー・セクションの構成が使用可能となるのは、DeliveryTransport の値に JMS を、また ContainerManagedEvents の値に JMS を指定した場合のみです。すべてのアダプターでデータ・ハンドラーを使用できるわけではありません。

これらのプロパティーに使用する値については、付録 A の『コネクターの標準構成プロパティー』の ContainerManagedEvents の下の説明を参照してください。

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