このセクションでは、Business Object Designer Express の COM ODA を使用して、ビジネス・オブジェクト定義を生成する方法について説明します。Business Object Designer Express の 起動方法および使用方法について詳しくは、「ビジネス・オブジェクト開発ガイド」を参照してください。
ODA は、メタデータ・リポジトリー (タイプ・ライブラリー・ファイル) が存在するリポジトリーをマウントできるマシンであれば、どのマシンからでも start_COMODA.bat 始動ファイルを使用して実行できます。この始動ファイルには、必須の COM およびコネクター .jar ファイルをへのパスなどの始動パラメーターが含まれます。必須の .jar ファイルには、ODA を実行しているマシンからもアクセスできます。
ODA for COM のデフォルトの名前は、COMODA です。この名前は、始動スクリプトで AGENTNAME 変数の値を変更することにより、変更できます。
ODA を始動するには、以下のコマンドを実行します。
start_COMODA
この始動ファイルを使用するには、Java コンパイラー (javac.exe) のディレクトリーが PATH 環境変数に含まれていなければならないことに注意してください。例えば、javac.exe がディレクトリー c:¥jdk131_02¥bin にある場合には、次の行を start_COMODA.bat に追加します。
set PATH=c:¥jdk131_02¥bin;%PATH%
または、システム PATH 変数にストリング c:¥jdk131_02¥bin を追加します。
Business Object Designer Express では、ODA を使用してビジネス・オブジェクト定義を生成するためのステップをガイドする ウィザードを提供しています。
ウィザード画面の使用中は、どの時点でも、「戻る」をクリックして前の画面に戻ったり、「次へ」をクリックして次の画面に進んだり、「キャンセル」をクリックして現在の画面を取り消してウィザードを終了することができます。
ウィザードのステップは以下のとおりです。
エージェントを選択するには、以下のステップを実行します。
「エージェントの選択」画面の「次へ」をクリックすると、「ビジネス・オブジェクト・ウィザード - ステップ 2/6 - エージェントの構成」画面が表示されます。図 11 は、サンプル値が指定されたエージェントの構成画面です。
表 10 に、この画面で設定するプロパティーを示します。
プロパティー名 | デフォルト値 | タイプ | 説明 |
---|---|---|---|
TypeLibraryPath | なし | String | (必須) COM インターフェースが定義されているローカル・タイプ・ライブラリー・ファイル (.tlb、.dll、.ole、.olb、または .exe) へのパス。ファイル・パス・リストを参照し、パス名を選択します。 |
PackageName | なし | String | (必須) COMProxy によって生成されるすべてのプロキシー・ファイルの保管先パッケージ。COMProxy は、コネクターが COM コンポーネントを起動する際に必要とする Java プロキシー・オブジェクトを生成します。 |
SaveToDirectory | なし | String | (必須) PackageName に指定したパッケージの保管先ディレクトリー。ファイル・パス・リストを参照し、パス名を選択します。 |
JarFileName | なし | String | (必須) ODA によって生成されたプロキシー・クラスの保管先となる .jar ファイル。このファイルの格納先ディレクトリーの場所は、ODA によって自動的に判別されます。 |
BOPrefix | なし | String | ODA によって生成されたビジネス・オブジェクト名に追加するプレフィックス。 |
TraceFileName | なし | String | トレース・メッセージ・ファイルの名前。デフォルト値は BIA_COMODAtrace.txt です。 |
TraceLevel | 5 | Integer | (必須) エージェントのトレース・レベル (0 から 5 まで)。トレース・レベルの詳細については、トレースを参照してください。 |
MessageFile | なし | String | (必須) ODA によって表示されるすべてのメッセージを含む メッセージ・ファイルの名前。COM の場合、このファイルの名前は、BIA_COMODAAgent.txt になります。メッセージ・ファイルの名前を適切に指定しないと、ODA はエラー「メッセージ・ファイルが見つからないか、読み取れません (Cannot find or read message file)」を生成します。 |
「エージェントの構成」画面 (図 11) で入力した値はすべて、プロファイルに保管できます。そのため、次回 ODA を実行する際、プロパティー・データを再入力しなくても、ドロップダウン・メニューからプロファイルを選択するだけで保管した値を再利用できます。それぞれが特定の値で構成された異なるセットを持つ複数のプロファイルを 保管できます。
図 12 に示す「ビジネス・オブジェクト・ウィザード - ステップ 3/6 - ソースの選択」画面が表示されます。この画面には、COM タイプ・ライブラリー・ファイルに定義されているコンポーネントのリストが表示されます。この画面を使用して、ODA でのビジネス・オブジェクト定義の生成の対象になる COM コンポーネントを、任意の数選択します。
「ビジネス・オブジェクト・ウィザード - ステップ 4/6 - ビジネス・オブジェクトのソース・ノードの確認」画面が表示されます。この画面には、選択したオブジェクトが表示されます。
「戻る」をクリックして変更を加えるか、「次へ」をクリックしてリストが正しいことを確認します。
「ビジネス・オブジェクト・ウィザード - ステップ 5/6 - ビジネス・オブジェクトの生成中...」画面が表示されます。画面には、ビジネス・オブジェクトが生成中であることを示すメッセージが表示されます。
パラメーターまたは戻り値が Java タイプ Object または Object[] であるメソッド (ビジネス・オブジェクトの選択を参照してください) を選択されている場合、ODA は、図 14 に示す「BO プロパティー」画面を表示します。この画面を使用して、該当のタイプのオブジェクトを COM コンポーネントまたは「String」にマップしてください。「値」列のドロップダウン・メニューには、現在のタイプ・ライブラリーに含まれるコンポーネントのみが表示されます。ビジネス・オブジェクト ASI への COM と Java の型のマッピングを示す詳細なリストについては、表 9 を参照してください。
ODA は、コンポーネント名、ODA が現在処理しているコンポーネントのメソッドの名前、およびデータ型が Object または Object[] のメソッド・パラメーターの名前を示す行を、この画面に示します。