InterChange Server Express リポジトリー内のコンポーネントの処理

InterChange Server Express コンポーネント管理ビューを使用すると、登録した InterChange Server Express のリポジトリーを管理したり、それらのリポジトリー内の コンポーネントを管理することができます。

リポジトリー内のコンポーネントの検証

InterChange Server Express のモードで説明しているように、InterChange Server Express におけるリポジトリーの整合性に関する制限は、始動したモードに応じて異なります。設計モードで稼働しているサーバーではリポジトリーの不整合も許容されるため、コンポーネントは使用可能になるごとに追加できますが、実動モードで稼働しているサーバーではコンポーネント間の参照および依存関係がすべて解決される必要があります。設計モードのサーバーから実動モードのサーバーに移行する場合は、リポジトリーを事前に検証し、リポジトリーが整合した状態になること確認してください。

System Manager を使用してリポジトリーを検証するには、以下の手順を実行します。

  1. InterChange Server Express コンポーネント管理ビューで、リポジトリーを検証するサーバー・インスタンスを 右マウス・ボタンでクリックし、コンテキスト・メニューから「リポジトリーを検証」を選択します。
  2. リポジトリーが整合した状態にある場合は、情報プロンプトが表示されます。

    「OK」をクリックして 「リポジトリーを検証」プロンプトを閉じます。

    未解決の依存関係がリポジトリーに存在する場合は、「欠落している依存関係」ダイアログが表示されます。これを 図 24 に示します。「完了」をクリックし、「欠落している依存関係」ダイアログを閉じます。

    注:
    欠落している依存関係をすべて解決しなければ、サーバーを実動モードで始動できません。実動モードについては、実動モードを参照してください。

    図 24. リポジトリーにおける未解決の依存関係

データベース接続プールの検証

データベース接続プールを検証するには、InterChange Server Express コンポーネント管理ビューで プールを右マウス・ボタンでクリックし、コンテキスト・メニューから「データベース接続を検証」を選択します。

データベース接続プールについて詳しくは、データベース接続プールの構成を参照してください。

リポジトリー内のコンポーネントの状態の管理

InterChange Server Express コンポーネント管理ビューを使用すると、InterChange Server Express インスタンス のリポジトリー内にあるコンポーネントの状態を管理できます。

インターフェースの開発時には開発するコンポーネントをテストする必要がある ため、このビューはとても便利です。頻繁にコンポーネントをテストして、変更が 必要なことを認識します。次に、変更したコンポーネントをサーバーに展開して、もう一度テストします。ただし、コンポーネントをサーバーに展開するには非アクティブ状態 である必要があるので、展開する前にコンポーネントを停止します。インターフェース の開発、展開、およびテストをすべてワークベンチ内で行うことができるので、同様に ワークベンチからコンポーネントの状態を管理できることはとても便利です。

InterChange Server Express コンポーネント管理ビューでコンポーネントの状態を変更 するには、ナビゲーション・ツリーのコンポーネントを右マウス・ボタンでクリックし、コンテキスト・メニューから適切な状態を選択します。表 7 に、ランタイム状態の各コンポーネント・タイプに適用できる状態操作をリストします。コンポーネント が異なる状態である場合のシステムの振る舞いについては、「WebSphere InterChange Server: システム管理ガイド」を参照してください。

表 7. System Manager におけるコンポーネントに選択可能な状態操作
コンポーネント・タイプ 状態操作
コラボレーション・オブジェクト
  • 開始
  • 停止
  • 一時停止
  • シャットダウン
コネクター
  • 開始
  • 停止
  • 一時停止
  • シャットダウン
  • ブート
マップ
  • 開始
  • 停止
関係
  • 開始
  • 停止

また、複数のコンポーネントを選択し、その中の 1 つを右マウス・ボタンでクリックし、状態変更を一度にすべてのコンポーネントに適用することもできます。この操作は、各コンポーネントに対して、状態管理操作を別々に行う必要がなくなるため、複数のコンポーネントを同時に配置する必要のある場合に非常に有効です。例えば、展開する複数のユーザー・プロジェクトを一度に選択するには、以下のように、Windows の標準的な選択方法を使用できます。

注:
選択したコンポーネントのグループに対して、状態管理操作を実行しようとしたときに、状態が選択されていないコンポーネントが存在する場合は、コンテキスト・センシティブ・メニューには、状態管理オプションは表示されません。例えば、複数のコネクターを停止しようとしていて、間違えて、ビジネス・オブジェクト定義も選択してしまった場合、状態管理操作は、コンテキスト・センシティブ・メニューには公開されません。

特定のタイプのコンポーネントすべての状態を変更するには、InterChange Server Express コンポーネント管理ビューで、そのコンポーネント・タイプのフォルダーを右マウス・ボタンでクリックし、コンテキスト・メニューから「すべて開始」または「すべて停止」を選択します。

製品インストール内のコンポーネント管理には、System Monitor の 使用をお勧めします。System Monitor は、高度な柔軟性を備えた 専用の管理ツールです。System Monitor の使用については、「WebSphere InterChange Server: システム管理ガイド」を参照してください。

リポジトリー内のコンポーネント・プロパティーの変更

マップ、コネクター、およびコラボレーション・オブジェクトには、ランタイム・プロパティーがあります。これらのプロパティーを変更すると、コンポーネントの振る舞いを変更できます。以下のセクションの説明に従って、特定のコンポーネントのプロパティーを変更します。

コラボレーション・オブジェクトのプロパティーの変更

コラボレーション・オブジェクトのプロパティーを変更するには、以下の手順を実行します。

  1. InterChange Server Express コンポーネント管理ビューで、そのプロパティーを変更するコラボレーション・オブジェクトを右マウス・ボタンでクリックし、コンテキスト・メニューから「プロパティー」を選択します。
  2. 「コラボレーションの一般プロパティー」と「プロパティー」の両方のタブで、プロパティーに目的の値を設定します。

    コラボレーション・オブジェクト・プロパティーについて詳しくは、右クリックによる InterChange Server Express プロパティーの構成を参照してください。

    図 25 に、コラボレーション・オブジェクトの「プロパティー」ダイアログを示します。

    図 25. コラボレーション・オブジェクトのプロパティーの変更
  3. 「OK」をクリックします。

マップのプロパティーの変更

マップのプロパティーを変更するには、以下の手順を実行します。

  1. InterChange Server Express コンポーネント管理ビューで、プロパティーを変更するマップを右マウス・ボタンでクリックし、コンテキスト・メニューから「プロパティー」を選択します。
  2. 「マップ・プロパティー・ページ」ダイアログで、プロパティーに目的の値を設定します。

    マップ・プロパティーの詳細については、「WebSphere InterChange Server: マップ開発ガイド」を参照してください。

    図 26 に、「マップ・プロパティー・ページ」ダイアログを示します。

    図 26. マップのプロパティーの変更
  3. 「OK」をクリックします。

コネクターのプロパティーの変更

コネクターのプロパティーを変更するには、以下の手順を実行します。

  1. InterChange Server Express コンポーネント管理ビューで、そのプロパティーを変更するコネクターを右マウス・ボタンでクリックし、コンテキスト・メニューから「プロパティー」を選択します。
  2. 「コネクター標準プロパティー」、「関連付けられたマップ」、および「リソース」の各タブでプロパティーに目的の値を設定します。コネクター・プロパティーの詳細については、コネクターの構成を参照してください。

    図 27 に、コネクターの「プロパティー」ダイアログを示します。

    図 27. コネクターのプロパティーの変更
  3. 「OK」をクリックします。

リポジトリー内のコンポーネントのコンパイル

コラボレーション・テンプレートは、それに基づくコラボレーション・オブジェクトが動作するためには、コンパイルする必要があり、マップも動作するためにはコンパイルする必要があります。設計モードで動作する InterChange Server Express には、コンパイルすることなく、コラボレーション・テンプレートとマップを展開できますが、テストする場合には必ずコンパイルする必要があります。

InterChange Server で、コラボレーション・テンプレートをコンパイルするには、InterChange Server Express コンポーネント管理ビューで、コラボレーション・テンプレートを右マウス・ボタンでクリックし、コンテキスト・メニューから「コンパイル」を選択します。

InterChange Server Express で、すべてのコラボレーション・テンプレートをコンパイルするには、InterChange Server Express コンポーネント管理ビューで、「コラボレーション・テンプレート」フォルダーを右マウス・ボタンでクリックし、コンテキスト・メニューから「すべてコンパイル」を選択します。

InterChange Server Express で、マップをコンパイルするには、InterChange Server Express コンポーネント管理ビューで、マップを右マウス・ボタンでクリックし、コンテキスト・メニューから「コンパイル」を選択します。

InterChange Server Express で、すべてのマップをコンパイルするには、InterChange Server Express コンポーネント管理ビューで、「マップ」フォルダーを右マウス・ボタンでクリックし、コンテキスト・メニューから「すべてコンパイル」を選択します。

マップとそのすべてのサブマップをコンパイルするには、InterChange Server Express コンポーネント管理ビューで マップを右マウス・ボタンでクリックし、コンテキスト・メニューから「サブマップでコンパイル」を選択します。

「コンソール」ビューに、コンパイルの成功または失敗を示すメッセージが表示されます。

リポジトリーからのコンポーネントの削除

ビジネス・インテグレーション・システムを開発するときには、システムの設計は頻繁に変化します。一般に、新しい要件や環境の違いによって インターフェースの再設計が必要になります。現在の設計に関するビジネス上の問題を解決する必要がある コンポーネントのみがリポジトリーに含まれることを確認する必要があります。この結果、変更された設計に属するコンポーネントを削除する必要がある場合もあります。

リポジトリー全体の削除

System Manager を使用してサーバー・リポジトリーの コンポーネントをすべて削除するには、以下の手順を実行します。

  1. InterChange Server Express コンポーネント管理ビューで、リポジトリーを削除する サーバー・インスタンスを右マウス・ボタンでクリックし、コンテキスト・メニューから「リポジトリーを削除」を選択します。
  2. 「リポジトリーの削除の確認」プロンプトで 「OK」をクリックします。
  3. 次の「リポジトリーの削除の確認」プロンプトで 「OK」をクリックします。
  4. InterChange Server をリブートして、メモリー内のデータ構造を更新します。

コンポーネント・ブラウザーを使用したコンポーネントの削除

コンポーネント・ブラウザーを使用して InterChange Server Express リポジトリー からコンポーネントを削除するには、以下の手順を実行します。

  1. InterChange Server Express コンポーネント管理ビューで、ブラウザー内で削除する コンポーネントを選択します。

    Windows での標準技法を使用して複数の項目を選択できます。例えば、連続する 複数の項目を選択するには Shift を、連続しない複数の 項目を選択するには Ctrl を押します。

  2. コンポーネントを削除するには、まずそれが非アクティブ状態であるか確認 します。コンポーネントの削除を試行する前に、それらを停止して確実に非アクティブ状態 にします。

    System Manager で InterChange Server Express コンポーネント管理ビューを使用して コンポーネントを停止する場合は、リポジトリー内のコンポーネントの状態の管理を参照してください。

    System Monitor を使用して コンポーネントを停止する場合は、「WebSphere InterChange Server: システム管理ガイド」を参照してください。

  3. 以下のいずれかを実行して、選択したコンポーネントを削除します。 図 28 に、コンポーネント・ブラウザー を使用してコンポーネントを削除する場合の System Manager を示します。
    図 28. コンポーネント・ブラウザーを使用したコンポーネントの削除
  4. ダイアログが表示されたら、以下の手順を実行します。
  5. 「完了」をクリックします。

    削除操作が正常に終了すると、ウィザードは終了します。

    削除操作に失敗した場合は、「OK」をクリックしてプロンプトを閉じ、問題を解決してから操作を再試行します。プロンプトのエラー情報を使用して トラブルシューティングを行うことが困難な場合は、サーバーのロギング出力を使用して 失敗の原因を判別してください。

サーバー・オブジェクトの削除ウィザードを使用したコンポーネントの削除

サーバー・オブジェクトの削除ウィザードを使用して InterChange Server Express リポジトリーから コンポーネントを削除するのに System Manager を使用するには、以下の手順を実行します。

  1. InterChange Server Express コンポーネント管理ビューで、リポジトリーからコンポーネントを削除するサーバー・インスタンスを 右マウス・ボタンでクリックし、コンテキスト・メニューから「サーバー・オブジェクトの削除」を選択します。
  2. コンポーネントを削除するには、まずそれが非アクティブ状態であるか確認 します。コンポーネントの削除を試行する前に、それらを停止して確実に非アクティブ状態 にします。

    System Manager で InterChange Server Express コンポーネント管理ビューを使用して コンポーネントを停止する場合は、リポジトリー内のコンポーネントの状態の管理を参照してください。

    System Monitor を使用して コンポーネントを停止する場合は、「WebSphere InterChange Server: システム管理ガイド」を参照してください。

  3. 以下の操作を実行し、削除するコンポーネントを選択します。
  4. 他のコンポーネントから参照されている場合でもコンポーネントを削除するには、「他のオブジェクトがこのオブジェクトに依存している場合でも強制的に削除されます」チェック・ボックスを有効にします。

    例えば、ビジネス・オブジェクトが他のビジネス・オブジェクトを含む場合は、それらのビジネス・オブジェクトに依存関係があるため、このオプションを有効にしない限り、従属コンポーネントの削除を選択してもビジネス・オブジェクトは削除できません。

  5. 選択したコンポーネントの依存関係も削除するには、「従属オブジェクトも削除」チェック・ボックスを有効にします。依存関係については、依存関係および参照を参照してください。

    図 29 に、「サーバー・オブジェクト削除」ウィザードを示します。

    図 29. サーバーからのオブジェクトの削除
  6. 「完了」をクリックします。

    削除操作が正常に終了すると、ウィザードは終了します。

    削除操作に失敗した場合は、「OK」をクリックしてプロンプトを閉じ、問題を解決してから操作を再試行します。プロンプトのエラー情報を使用して トラブルシューティングを行うことが困難な場合は、サーバーのロギング出力を使用して 失敗の原因を判別してください。

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