コネクターのインストールと、標準およびコネクター固有の構成プロパティーの構成が終わったら、オプションとして、SAP アプリケーション内からコネクターのイベント処理およびロギング機能を変更することができます。
ロード・バランシングを使用すると、イベントおよびビジネス・オブジェクト要求の処理を、複数のコネクターに分配できます。コネクターが同時に処理できるトランザクションは 1 つのみです。ただし、特定のビジネス・オブジェクトを処理するように複数のコネクターを設定しておけば、複数のイベントと複数のビジネス・オブジェクトを同時に処理できます。複数コネクターのセットアップの詳細については、複数のコネクター・インスタンスの作成を参照してください。
複数のコネクターに対するイベント分配をセットアップするには、以下の手順を行います。
SAP アプリケーション内の構成表にすべての変更を収容することはできません。したがって、アダプターは、イベントにフィルターをかけるために変更できる ABAP 組み込みプログラムを提供しています。このプログラム /CWLD/TRIGGERING_RESTRICTIONS は、イベントに追加のフィルターを掛けることができるように、イベント・トリガー /CWLD/ADD_TO_QUEUE 内から呼び出されます。
組み込みプログラム /CWLD/TRIGGERING_RESTRICTIONS を表示または変更するには、以下の手順を行います。
イベントの重要性に基づいて、処理されるイベントの優先順位を設定できます。各ビジネス・オブジェクト、統合ブローカー、およびコネクターの組み合わせの優先順位を設定することで、コネクターによるイベントの検索を遅らせることができます。例えば、あるイベントの優先順位を 10 に設定すると、コネクターはそのイベントを検索するまでに、イベント表を 10 回ポーリングします。そのため、コネクターがイベント表を 5 秒おきにポーリングする場合、コネクターはイベントを 50 秒後に選出します。コネクターがポーリングするたびに、優先順位の値は、そのイベントが検索され、処理されるまで、1 ずつ削減されます。
イベントの優先順位を設定するには、以下の手順を行います。
コネクターのログ表は、デフォルトでは PSAPUSER1D という名前の表スペースにあり、索引は表スペース PSAPUSER1I にあります。PSAPUSER1D および PSAPUSER1I という SAP アプリケーション表スペースは、カスタマーが使用するために予約されており、一般には小容量です。このデフォルトのサイズのため、アクティビティーのレベルやアダプターのためにインストールされた SAP システムのロギング・レベルにもよりますが、これらの表スペースはすぐに満杯になってしまうことがあります。
これらの表スペースの現在のサイズを表示するには、トランザクション DB02 に移動し、「Current Sizes」ボタンをクリックします。これらの表スペースに必要なサイズは、WebSphere Business Integration システムでキャプチャーされるイベントのボリュームによって決まります。
デフォルトのサイズでは小さすぎる場合は、SAP データベース管理者に問い合わせてサイズを変更してください。
WebSphere Business Integration システム用として 4 つのオブジェクトがありますが、これらは、SAP アプリケーションの中に十分な数値範囲を持っていることが必要です。トランスポートをインストールすると、以下のオブジェクトとそれらのデフォルトの数値範囲が設定されます。
関連付けられている数値範囲が正しく設定されているかどうかを検証します。数値範囲を表示するには、以下の手順を行います。