インストールと使用法

以下のセクションでは、SAPODA のインストールと使用法について説明し ます。

SAPODA のインストール

SAPODA をインストールするには、アダプター用のインストーラーを使用します。WebSphere Business Integration Server Express インストール・ガイド (Linux 版)」の説明に従ってください。インストールが完了すると、次のファイルがシステムの製品ディレクトリーにイ ンストールされます。

注:
本書では、ディレクトリー・パスの規則として円記号 (¥) を使用します。Linux のインストールの場合には、円記号をスラッシュ (/) に置き換えてください。すべての製品のパス名は、使用システムで製品がインストールされたディレクトリーを基準とした相対パス名です。

SAPODA を使用する前に

このセクションの内容は以下のとおりです。

SAPODA を実行する前に

SAPODA を実行する前に、以下の作業を行う必要があります。

SAPODA を使用して ALE または ABAP Extension Module の定義を作成する前に

SAPODA を使用して、ABAP Extension Module および ALE Module のビジネス・オブジェクト定義 を以下のような IDoc (Intermediate Document) を基にして生成できます。

重要:
SAPODA を使用して SAP IDoc 定義ファイルからビジネス・オブジェ クト定義を生成する前に、サポートする必要のある各 IDoc タイプに対して IDoc 定義ファイルを作成する必要があります。このステップは、抽出した IDoc 定義ファイルを ビジネス・オブジェクト定義のテンプレートとして使用する場合にのみ必要です。詳細については、IDoc 定義ファイルの作成を参照してください。

SAPODA の使用方法

SAPODA のインストール後、ビジネス・オブジェクトを生成するには、以下の作業を行う必要があります。

  1. ODA を起動します。
  2. Business Object Designer Express を起動します。
  3. Business Object Designer Express の 6 つのステップの処理を実行して、ODA を構成し、実行します。

このステップについては、次のセクションで詳しく説明します。

SAPODA の起動

次のファイルを実行すると SAPODA を起動する ことができます。

Linux

start_SAPODA.sh

Windows

start_SAPODA.bat

SAPODA の構成と実行には、Business Object Designer Express を使用します。Business Object Designer Express はエージェントのホストとポートを使用して ODA を見付けます。エージェント名は各スクリプ トまたはバッチ・ファイルの AGENTNAME 変数で指定されます。デフォルト ODA の名前は、SAPODA です。 ODA とビジネス・オブジェクト定義および ODA の構成、始動および使用方 法については、「IBM WebSphere ビジネス・オブジェク ト開発ガイド」を参照してください。

i5/OS での ODA の起動

i5/OS で ODA を起動するには、以下の手法のいずれかを使用します。

  1. WBI SE Console for i5/OS がインストールされている Windows システムから、「プログラム」>「IBM WebSphere Business Integration Console for i5/OS」>「Console for i5/OS」を選択します。次に、i5/OS システムの名前または IP アドレス、*JOBCTL 特殊権限を持つユーザー・プロファイルおよびパスワードを指定します。ODA のリストから対象の ODA を選択し、「ODA を始動」ボタンを選択します。
  2. i5/OS コマンド入力から QSH CL コマンドを実行し、QSHELL 環境から次のスクリプトを実行します。
    /QIBM/ProdData/WBIServer44/bin/submit_ODA.sh
    /QIBM/ProdData/WBIServer44/AdapterCapacityPack/start_SAPODA.sh
    QWBISAPODA
  3. i5/OS コマンド入力から QSH CL コマンドを実行し、QSHELL 環境から次のスクリプトを実行します。
    /QIBM/ProdData/WBIServer44/AdapterCapacityPack/ODA/SAP/Start_SAPODA.sh

i5/OS での ODA の停止

ODA の停止方法は、ODA を始動したときの方法によって決まります。i5/OS での ODA の起動 のステップ 1 またはステップ 2 で説明される方法のいずれかを使用して始動した場合は次のようになります。

  1. CL コマンド WRKACTJOB SBS(QWBISVR44) を実行します。画面にサブシステムで実行されているすべてのジョブが表示されます。
  2. リストをスクロールして、ODA のジョブ記述に一致するジョブ名を持つジョブを探し出します。SAPODA の場合は、QWBISAPODA です。
  3. オプション 4 を選択し、F4 を押して ENDJOB コマンドのプロンプトを取得し、OPTION パラメーターを *IMMED に指定します。
  4. Enter を押します。

start_ODAName.sh スクリプトを使用して ODA を始動した場合は、start_ODAName.sh スクリプトを実行した場所で F3 キーを押します。

エラーおよびト レース・メッセージ・ファイルでの作業

エラーおよびトレース・メッセージ・ファイル (デフォルトは SAPODAAgent.txt) は製品ディレクトリー下の ¥ODA¥messages¥ に配置されます。これらのファイルは言語および国または地域に固有であり、以下の命名規則を使用しています。

AgentNameAgent_ll_TT.txt

ここで、_ll は言語であり、_TT は国または地域です。

例えば、中国本国の場合のファイル名は
SAPODAAgent_zh_CN.txt となります。

台湾の場合の対応するファイル名は
SAPODAAgent_zh_TW.txt となります。

Business Object Designer Express は、メッセージ・ファイルの選択時に この情報を使用します。デフォルトの検索順序では、最初に Business Object Designer Express が実行されているロケールに一致する ロケール固有のファイルが検索されます。該当するものが見つからない場合は、Business Object Designer Express はデフォルトで English-US (en_US) バージョンとなり、最終的に Business Object Designer Express はロケールや言語の情報がないファイル名を検索します。

必須ではありませんが、ODA スクリプト・ファイルまたはバッチ・ファイル の複数のインスタンスを作成し、各インスタンスに対応する ODA に固有の名前を指定した場合には 、各 ODA インスタンスに対応するメッセージ・ファイルを持つことができます。異なる名前の付いた ODA インスタンスが複数存在しても、メッセージ・ファイルは共通にすることも可能です。

有効なメッセージ・ファイルを指定には 2 つの方法があります。

ODA のルート・ディレクトリーに存在する配置記述子の odk_dd.xml ファイルを使用する場合は、Business Object Designer Express のエージェント・プロパティーの構成のウィンドウに MessageFile プロパティーは表示されません。

注:
英語以外のロケールが必要な場合も、同じ命名規則を適用します (例: SAPODA1Agent_zh_TW.txt)。

重要:
ODA の構成時にメッセージ・ファイルの名前を正しく指定できなかった場合には、ODA はメッセージなしで稼働します。 メッセージ・ファイル名の指定方法の詳細については、初期化プロパティーの構成を参照してください。

構成プロセスの間に、以下の項目を指定します。

表 5 に、トレース・レ ベルの値を説明します。

表 5. トレース・レベル
トレース・レベル 説明
0 すべてのエラーを記録します
1 メソッドのすべての開始メッセージおよび終了メッセージをトレースします
2 ODA のプロパティーとそれらの値をトレースします
3 すべてのビジネス・オブジェクトの名前をトレースします
4 作成されたすべてのスレッドの詳細をトレースします
5
  • すべての ODA プロパティーの ODA 初期化値を示します
  • SAPODA が作成した各スレッドの詳細な状況をトレースします
  • ビジネス・オブジェクト定義ダンプをトレースします

これらの値の構成方法については、初期化プロパティーの構成を参照してください。

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