メタデータの定義

Connector for COM は、メタデータ主導型です。WebSphere Business Integration Server Express システムでは、メタデータは、COM アプリケーション・オブジェクトのデータ構造を記述するアプリケーション固有の情報として定義されています。メタデータは、ビジネス・オブジェクト定義を構成するために使用します。コネクターは、実行時にこの定義を使用して、ビジネス・オブジェクトを作成します。

コネクターのインストール後、コネクターを実行する前に、ビジネス・オブジェクト定義を作成する必要があります。コネクターが処理するビジネス・オブジェクトには、統合ブローカーで許可された任意の名前を付けることができます。命名規則について詳しくは、「コンポーネント命名ガイド」を参照してください。

メタデータ主導型コネクターは、サポートする各ビジネス・オブジェクトを、ビジネス・オブジェクト定義にエンコードされているメタデータに基づいて処理します。これにより、コードに変更を加えなくても、コネクターは新規または変更されたビジネス・オブジェクト定義を処理できるようになります。新規オブジェクトを作成するには、Business Object Designer Express で Object Discovery Agent (ODA) を使用します。既存のオブジェクトを変更するには、(ODA を介さずに) 直接 Business Object Designer Express を使用します。

アプリケーション固有のメタデータには、ビジネス・オブジェクトの構造と、属性プロパティーの設定が記述されています。各ビジネス・オブジェクトの実際の データ値は、実行時にメッセージ・オブジェクトへ送られます。

コネクターは、サポートするビジネス・オブジェクトの構造、親ビジネス・オブジェクトと子ビジネス・オブジェクト間の関係、およびデータの形式を推測します。そのため、ビジネス・オブジェクトの構造を、対応する COM オブジェクトに対して定義した構造と正確に一致させる必要があります。構造が一致していないと、アダプターはビジネス・オブジェクトを正しく処理できません。

ビジネス・オブジェクト構造を変更する必要がある場合には、COM 内の対応するオブジェクトに対してその変更を行い、その変更をタイプ・ライブラリーにエクスポートして、ODA に入力します。

ビジネス・オブジェクト定義の変更について詳しくは、「ビジネス・オブジェクト開発ガイド」を参照してください。

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