アダプターをインストール、構成、使用する前に、環境要件を理解しておく必要があります。このセクションには、以下のトピックがあります。
このアダプターは、統合ブローカー InterChange Server Express と互換性があります。
このアダプターには、ブローカーのほかに、以下のいずれかのオペレーティング・システムが必要です。
コネクターをインストールする前の作業は以下のとおりです。
SAP では、サポート・パッケージとして Basis、R/3 アプリケーション、ABAP、および HR を提供しています。SAP アプリケーションの ABAP コードに対するバグ・フィックスが提供されています。更新済みの SAP カーネルを使用してください。このカーネルは C++ で記述された実行可能ファイルで、トランスポートを実行し、オペレーティング・システムとのインターフェースとなり、データベースと通信し、システムを実行します。
例えば、コネクターが何らかの SAP ビジネス・トランザクションを実行する必要がある場合、SAP アプリケーションにおけるコネクターのアカウントには、これらのトランザクションを実行する権限が必要です。このアカウント情報を使用することにより、コネクター固有構成プロパティーである ApplicationUserName および ApplicationPassword を設定することが必要です。これらのプロパティーの設定方法の詳細については、コネクターの構成 と 付録C. コネクター固有の構成プロパティー を参照 してください。
コネクターをインストールした後の作業は以下のとおりです。
SAP の Java API は、Java コネクター (SAP JCo) と呼ばれています。 現在、SAP アダプターは SAPJCo V.2.1.3 および V.2.1.4 をサポートします。本書で示す SAPJCo の バージョンは SAP サービス・マーケットプレイスからダウンロードすることができないため、IBM 担当員にお問い合わせください。
SAP JCo は接続をプールして、要求の実行にどの接続を使用すべきかをアダプターに通知します。アダプターのすべての接続プロパティーは、コネクター構成ファイルに設定されます。JCo.PoolManager は、SAP アプリケーションの接続プールに関するすべての構成を管理します。
このコネクターの依存関係のインストールの詳細については、SAP の Java コネクター (SAPJCo) のインストールを参照してください。
コネクター・プロパティーの詳細については、コネクターの構成、付録B. 標準構成プロパティー、および 付録C. コネクター固有の構成プロパティー を参照してください。
コネクターは、Unicode 以外の SAP システムに対して、マルチバイト文字セットをサポートできるように国際化されています。このセクションの情報は、Unicode ベースの SAP システムには当てはまらないことに注意してください。
このアダプターは、アラビア語、ヘブライ語、ウルドゥー語、ペルシア語、イディッシュ語などの言語に対する、双方向スクリプト・データの処理をサポートします。双方向の能力を使用するには、双方向の標準プロパティーを構成する必要があります。詳細については、双方向の標準プロパティーを構成する必要があります。詳細については、付録B. 標準構成プロパティーにあるコネクターの標準構成プロパティーを参照してください。
コネクターは、1 つの文字コード・セットを使用する場所から別のコード・セットを使用する場所にデータを転送するとき、データの意味を保存するように文字変換を実行します。
Java 仮想マシン (JVM) 内での Java ランタイム環境は、Unicode 文字コード・セットでデータを表します。Unicode には、ほとんどの既知の文字コード・セット (1 バイト系と複数バイト系を含む) の文字に対応できるエンコード方式が組み込まれています。IBM WebSphere Business Integration システムのほとんどのコンポーネントは Java で記述されています。したがって、ほとんどの IBM WebSphere Business Integration コンポーネントの間でデータが転送されても、文字変換の必要はありません。
このコネクターは Java で作成されているため、固有のエンコード方式で作成されているアプリケーション・データ (IDoc ファイル内のデータを含む) は変換の必要がありません。SAP JCo ライブラリーは、このようなアプリケーション・データを、コネクターが処理する前に、Unicode に変換します。図 1 に、データ変換に関係するコンポーネントを示します。
エラー・メッセージと通知メッセージを適切な言語で適切な国と地域に合わせて記録するには、該当する環境の Locale 標準構成プロパティーを設定します。 これらのプロパティーの詳細については、付録B. 標準構成プロパティーを参照してください。