ビジネス・オブジェクト属性のプロパティー

トップレベル・ビジネス・オブジェクトの属性のプロパティーは、その属性が単純値を表すか、または子ビジネス・オブジェクトあるいは子ビジネス・オブジェクトの配列を表すかによって異なります。

SAPODA は、以下の表の説明のように、属性プロパティーを生成します。

表 11. 単純属性プロパティー: トップレベル・ビジネス・オブジェクト
プロパティー名 説明
Name BAPI パラメーターの記述または名前から派生します。
Type データのタイプを指定します。SAPODA はこの値を String に設定します。
MaxLength BAPI パラメーターのフィールド長を指定します。
IsKey

その属性がキーかどうかを指定します。デフォルトでは、ビジネス・オブジェクトの最初の単純属性がキー属性になります。SAPODA は、単一の BAPI オブジェクトでは、Dummy_key 属性を最初の属性として挿入し、これにキー属性のマークを付けて、適切な値を設定します。BAPI トランザクションと ResultSet の場合、SAPODA はキーとして最初の属性を使用します。

IsForeignKey SAPODA はこの値を false に設定します。
IsRequired 属性が値を含んでいる必要があるかどうかを指定します。SAPODA はこの値を false に設定します。
AppSpecificInfo 関連付けられた属性に対応する BAPI パラメーターの名前を格納します。書式は次のとおりです。
IABAPFieldName:EABAPFieldName
アプリケーション固有の情報の詳細については、ビジネス・オブジェクトのアプリケーション固有情報を参照してください。
DefaultValue 実行時値がない場合にこの属性に割り当てる値を指定します。SAPODA は、このプロパティーの値を設定しません。

表 12 に、子ビジネス・オブジェクトまたは子ビジネス・オブジェクトの配列を表す属性を示します。SAPODA は、以下のプロパティーを生成します。

表 12. 子または子の配列を表す属性のプロパティー
プロパティー名 説明
Name この値は、構造体または表パラメーターの名前です。書式は BOprefix_BAPIParameterName です。ビジネス・オブジェクト名の中に特殊文字がある場合は、下線文字 _ に置き換えられます。
Type この値は子ビジネス・オブジェクトのタイプ、つまり BOprefix_BAPIParameterName です。
ContainedObjectVersion SAPODA はこの値を 3.0.0 に設定します。
Relationship SAPODA はこの値を containment に設定します。
IsKey

SAPODA は、BAPI トランザクションまたは ResultSet では、最初の属性の値を true に設定し、その他のすべての属性の値を false に設定します。

IsForeignKey SAPODA はこの値を false に設定します。
IsRequired 属性が値を含んでいる必要があるかどうかを指定します。SAPODA はこの値を false に設定します。
AppSpecificInfo 関連付けられた属性に対応する BAPI パラメーターの名前を格納します。書式は次のとおりです。
IBAPIParameterName:EBAPIParameterName
アプリケーション固有の情報の詳細については、属性レベルの ASIを参照してください。
Cardinality BAPI 構造体パラメーターは単一カーディナリティー (1) を持ち、BAPI 表パラメーターは複数カーディナリティー (n) を持ちます。

重要:
単純属性は、CxIgnore および CxBlank という 2 つの特殊値を持つ場合があります。ビジネス・オブジェクトが サービス呼び出し要求として BAPI Module に送られ、このビジネス・オブジェクト内に CxIgnore または CxBlank に設定された単純属性が 存在した場合、それらの属性は BAPI Module から不可視であるのと同じになります。ただし、SAP アプリケーションは、そのような属性をその ABAP データ型に初期化します。BAPI Module は、戻されたすべてのブランク値を CxIgnore に変換します。

初期化属性値

SAP のすべてのフィールドには初期値があります。コネクターがサービス呼び出し要求を受け取ると、ビジネス・オブジェクト・ハンドラーは、ほとんどの BAPI インターフェース・パラメーターに 表 13に示す値を取り込みます。唯一の例外は文字データ型です。ビジネス・オブジェクト・ハンドラーは、ビジネス・オブジェクト属性での CxIgnore を、SAP フィールドではスペースに変換します。ほかの値を CxIgnore に変換する場合は、ビジネス・オブジェクトを作成するコンポーネントが変換を実行する必要があります。例えば、統合ブローカーが Inter Change Server Express である場合は、この変換を処理するようにマップを変更します。

表 13 に、ビジネス・オブジェクト・ハンドラーが設定する初期 値を示します。

表 13. SAP 内のフィールド初期値
データ型 説明 ビジネス・オブジェクト・ハンドラーによって設定される初期値
C 文字 space
N 数字ストリング 000...
D 日付 (YYYYMMDD) 00000000
T 時間 (HHMMSS) 000000
X バイト (16 進数) X00
I 整数 0
P パック 10 進数 0
F 浮動小数点数 0.0

Copyright IBM Corp. 2004, 2005