コネクターの管理
通常、コネクターの管理には、コネクターの始動、一時停止、停止、およびシャットダウンなどのタスクが含まれます。プロパティーの設定、サポートされるビジネス・オブジェクト、関連するマップなどコネクターの構成についての詳細は、「システム・インプリメンテーション・ガイド」を参照してください。
コネクターは、System Monitor または System Manager から始動、一時停止、停止、およびシャットダウンすることができ、Windows、OS/400、i5/OS、および Linux ではスクリプトを使用して手動で始動することができます。
汎用コネクター・マネージャー・スクリプトは、適切な start_connector.bat または start_connector.sh スクリプトを呼び出します。このスクリプトは、コネクターの実際のコネクター管理 (シャットダウンを含む) を
処理します。InterChange Server Express は、提供する各コネクターごとに、start_connector.bat または start_connector.sh スクリプトを用意しています。
このセクションでは、以下のトピックについて説明します。
コネクターの状態の表示
コネクターの開始、停止、および一時停止
コネクターのフロー制御の構成手順
OS/400 および i5/OS でのアダプター・エージェントのユーザー・プロファイルの変更手順
コネクターの状態の表示
System Monitor にログオンしてコネクターの状態を含むビューを開くか、System Manager の「InterChange Server コンポーネント管理」ビューを使用することによって、コネクターの状態を表示させることができます。
System Manager を使用する際は、InterChange Server Express インスタンスへの接続手順の説明に従ってください。
コネクター状態の表示方法は、使用しているツールに応じて以下のようになります。
System Monitor でのコネクター状態の表示手順
System Monitor でコネクターの状態を表示するには、以下の手順を実行します。
- System Monitor にログオンします (System Monitor へのログオン手順を参照)。
- 「システム概要」ビューが表示されない場合は、「ビュー」の下の「システム概要」リンクをクリックします。「システム概要」モニターが表示されます。
製品をインストールしたときには、デフォルト・ビューは「システム概要」に設定され、そのビューに含まれるデフォルト・モニターは「システム概要」に設定されます。これらのデフォルトは、モニターのニーズに合わせて変更できます。手順については、システムをモニターするビューの設定を参照してください。
- サーバーの名前の横にある三角形をクリックし、システムのコンポーネントのリストを表示します。
- 実行中のコラボレーションの横にある三角形をクリックし、関連したコネクターを表示します (図 27 を参照)。
図 27. コネクターの状態を表示する System Monitor の「システム概要」
System Manager でのコネクター状態の表示手順
System Manager でコネクターの状態を表示するには、以下の手順を実行します。
- 表示するコネクターを含む InterChange Server Express インスタンスに接続します。InterChange
Server Express インスタンスへの接続方法については、InterChange Server Express インスタンスへの接続手順を参照してください。
- InterChange Server Express インスタンスを展開し、コネクター・フォルダーを展開します。
展開されたコネクター・フォルダーの下に、さまざまな状態を示すコネクターが異なる色で表示されます。
図 28. 「InterChange Server コンポーネント管理」ビューにあるコネクター・フォルダー
表 6 は、各コネクターの色が示すコネクターの状態と、その状態のときに実行されるアクションを示しています。
表 6. コネクターの状態
コネクターの状態 (色) |
サブスクリプション要求の処理 |
サービス呼び出し要求の処理 |
サブスクリプション・デリバリーの処理 |
アクティブ (緑) |
はい |
はい |
はい |
一時停止 (黄色) |
はい |
はい |
いいえ |
リカバリー中または不明 (グレー) |
|
|
|
非アクティブ (赤) |
いいえ |
いいえ |
いいえ |
コネクターの開始、停止、および一時停止
このセクションでは、コネクターを始動、停止、および一時停止する方法について説明します。
このセクションの内容は次のとおりです。
コネクターの初期化
コネクターの始動、停止、および一時停止の手順
コネクターの状態を変更する System Manager コマンド
Windows での手動によるコネクター始動手順
OS/400 および i5/OS での手動によるコネクター始動手順
Linux での手動によるコネクターの始動手順
コネクターのシャットダウン
コネクターの再始動
コネクターの自動再始動およびリモート再始動の設定
OAD を Windows サービスとして使用する手順
コネクターの初期化
初めてコネクターを開始する場合、コネクターを初期化する必要があります。
コネクターを初期化する際には、コネクターを手動で始動する必要があります。コネクターを手動で始動する方法については、Windows での手動によるコネクター始動手順を参照してください。
コネクターが開始されない場合は、このコネクターを開始するコマンド行に現在の InterChange Server Express 名が含まれているかを確認してください。詳細については、Windows、Linux、または OS/400 および i5/OS 用の「WebSphere Business Integration Server Express インストール・ガイド」を参照してください。
コネクターの始動、停止、および一時停止の手順
コネクターを初期化すると、そのコネクターを System Monitor または System Manager で始動、停止、および
一時停止できるようになります。
System Monitor でコネクターを始動、停止、および一時停止するには、以下の手順を実行します。
- 「システム概要」ビュー (図 27 を参照) を表示し、コネクターの左側にあるチェック・ボックスを選択して目的のコネクターを指定します。
- ビューの左上隅のアイコン・グループから
「開始」、「一時停止」、または「停止」アイコンを選択します (図 29 を参照)。
図 29. System Monitor、コンポーネントを開始、一時停止、再始動、またはシャットダウンするアイコン
System Manager でコネクターを始動、停止、および一時停止するには、以下の手順を実行します。
- System Manager の「InterChange Server コンポーネント管理」ビューのコネクター・フォルダーに
移動します (図 28 を参照)。
- コネクター名を右マウス・ボタンでクリックし、「ConnectorName の始動」、「ConnectorName の一時停止」、または
「ConnectorName の停止」を選択します。
コネクターの状態を変更する System Manager コマンド
コネクターの状態を変更するコマンドとその処理アクションを
以下のリストに示します。
- ConnectorName の始動
- 選択したコネクターが一時停止または停止している場合、そのコネクターを始動します。コネクターは
アプリケーションをポーリングし、コネクター・コントローラーは永続キューを読み取ります。フローが処理されます。
- ConnectorName の一時停止
- 選択したコネクターが実行中または停止している場合、そのコネクターを一時停止します。コネクターはアプリケーションのポーリングを停止し、コネクター・コントローラーは新しい要求の読み取りを停止しますが、イベントの処理は続行されます。
- ConnectorName の停止
- 選択したコネクターが実行中または一時停止している場合、そのコネクターを停止します。コネクターは
アプリケーションのポーリングを停止し、要求を失敗させて例外メッセージを出します。コネクター・コントローラーは永続キューの読み取りを停止します。フローと要求は処理されません。
- ConnectorName のシャットダウン
- 選択したコネクターをシャットダウンします。コネクターのプロセスが停止します。
- ConnectorName のブート
- 選択したコネクターを再始動します。このアクションは、コネクターの OADAutoRestartAgent プロパティーが True に設定されているときにのみ使用できます。コネクターの自動再始動およびリモート再始動の設定を参照してください。
Windows での手動によるコネクター始動手順
IBM WebSphere Business Integration
Adapters をインストールすると、インストールした各コネクターの
ショートカットが IBM WebSphere プログラム・メニュー上に作成されます。コネクターは、InterChange Server Express リポジトリーに定義されます。そして、このリポジトリーをロードするとコネクターはロードされます。
InterChange Server Express を始動すると、リポジトリーで定義されたコネクターがすべて自動的に初期化されます。コネクターは、InterChange Server Express が実行中であれば、いつでも使用可能です。
注:
コネクター機能を初めて使用する場合は、コネクターを開始する前にコネクターを構成する必要があります。
構成の手順については、使用しているコネクターのアダプター・ガイドを参照してください。
コネクターを始動するには、以下の手順のいずれかを実行します。
- デスクトップ・ショートカットをクリックします。
インストール手順の一環として作成されたプログラム・ショートカットをクリックし、コネクターを始動します。
- Windows の「スタート」>「プログラム」メニューの「IBM WebSphere」サブメニューから、コネクターのメニュー・コマンドを選択します。
- DOS コマンド・プロンプト・ウィンドウを使用して始動スクリプトを実行します。
DOS コマンド・プロンプト・ウィンドウを開き、該当するコネクターのディレクトリーに移動します。プロンプトが出されたら、次のステートメントを入力します。
start_connName connName WebSphereICSName [-cconfigFile ]
ここで、connName はコネクターの名前、WebSphereICSName は InterChange Server Express インスタンスの名前、configFile は始動時に使用される構成ファイルの名前です。デフォルトでは、InterChange Server Express インスタンスの名前は WebSphereICS です。適切な connName については、System Manager のコネクター・フォルダーを参照してください。
コネクター・ショートカットまたは
start_connector.bat ファイルを変更することにより、各コネクターの始動方法をカスタマイズできます。表 7 のコネクターの始動パラメーターを使用して、コネクターの始動方法をカスタマイズしてください。
表 7. コネクターの始動パラメーター
パラメーター |
機能 |
-b |
アダプター・エージェントをバックグラウンド・プロセスとして実行させます。これにより、システム入力から「q」(終了) 文字を読み取ろうとするエージェントの動作を避けることができます。システム入力から読み取りを行うエージェントは、iSeries サブシステム内で実行されるエージェントのパフォーマンス・ボトルネックです。 |
-c configFile |
始動時に使用される構成ファイルの名前です。
ファイル名に相対パスが指定されている場合、始動スクリプトは、製品のインストール・ディレクトリー内で
ファイルを探します。このパラメーターは、ローカル・コネクター構成ファイルを使用する場合にのみ必要です。ローカル構成ファイルを使用しない場合は、IBM WebSphere InterChange Server Express が使用する
構成ファイルの名前 (デフォルトでは InterchangeSystem.cfg) を入力します。 |
-c |
ユーザー指定構成ファイルが存在しない場合は、デフォルトの構成ファイルが使用されます。 |
-d |
C++ コネクターのライブラリー・ファイルの名前を指定します。このファイルはダイナミック・リンク・ライブラリー (DLL) です。この DLL 名には .dll ファイル拡張子を含めないでください。始動スクリプトは、すべての C++ コネクターにこのオプションを指定します。 |
-f pollFrequency |
ポーリング頻度は、ポーリング動作の間隔 (ミリ秒) を表します。
- ポーリング頻度 (ミリ秒) を指定するには、pollFrequency に値を設定します。
- コネクターのコマンド・プロンプト・ウィンドウで値 p を入力したときにのみコネクターでポーリングするには、-fkey オプションを指定します。
- ビジネス・オブジェクトの要求のみを処理し、アプリケーション・イベントは処理しないようにコネクターを構成した
場合は、ポーリングは不要です。ポーリングを使用不可にするには、-fno を指定します。
このパラメーターの値は、リポジトリー定義をオーバーライドします。-fkey または -fno を指定することができますが、両方を同時に指定することはできません。 |
-j |
コネクターが Java で書かれていることを指定します。-l className を
指定した場合は、このパラメーターを省略できます。 |
-l className |
Java コネクターのグローバル・クラスの名前を指定します。このクラスはコネクター基本クラスの拡張です。始動スクリプトは、すべての Java コネクターにこのオプションを指定します。 |
-n connectorName |
開始するコネクターの名前を指定します。 |
-p password |
コネクターが InterChange Server Express にアクセスするのに使用するパスワードを指定します。 |
-s serverName |
サーバーの名前を指定します。このパラメーターは必須です。この名前では、大文字と小文字が区別されます。 |
-t |
コネクター・プロパティー SingleThreadAppCalls をオンにします。このプロパティーは、コネクター・フレームワークからアプリケーション固有のコネクター・コードに行われるすべての呼び出しを、イベントによって起動される 1 つのフローとして扱います。デフォルト値は false です。
要確認: このプロパティーは、出荷時の値から変更しないでください。
各コネクターには、そのスレッド化モデルに適した設定があります。
このオプションは、作成したコネクターを始動するときにのみ指定してください。 |
-x connectorProps |
アプリケーション固有のコネクター・プロパティーをコネクターに渡します。
値は、prop_name=value の形式で入力してください。 |
OS/400 および i5/OS での手動によるコネクター始動手順
OS/400 およぴ i5/OS で稼働するコネクター・エージェントは、通常は以下の 3 つの方法のいずれかによって開始および停止されます。
OS/400 および i5/OS でコネクターを手動で始動するには、以下の手順のいずれかを実行します。
- WebSphere Business Integration Console を開き (「スタート」>「プログラム」>「IBM WebSphere Business Integration Express」>「Toolset Express」>「管理ツール」>「コンソール」をクリック)、「サーバー」リストからサーバーを選択し、メイン・ウィンドウの「アダプター」リストからアダプターを 1 つ選択して、「アダプターを始動」ボタンをクリックします。
WebSphere
Business Integration Console を使用してアダプターを始動する方法を選択すると、InterChange Server Express がインストールされた OS/400 および i5/OS システムの QWBISVR44 サブシステムの下で実行されるようにジョブがサブミットされます。これらのジョブはバッチ・ジョブとして実行され、対話式にユーザーが入力することはできません。アダプターの始動スクリプトを適切に変更することにより、これらのジョブの開始方法を調整することができます。例えば、パラメーターを追加して、入力構成ファイルを指定することが可能です。パラメーターを追加し、アダプターの始動スクリプトにそれ以外の変更を加えることができます。
この方法でアダプターを始動した場合は、通常の OS/400 および i5/OS ジョブ制御機能を使用してジョブを終了できます。これらの操作は、OS/400 および i5/OS オペレーション・ナビゲーター機能を使用して Windows PC から、または実際の OS/400 および i5/OS 端末セッションから実行することが可能です。例えば、OS/400 および i5/OS 端末セッションから WRKACTJOB SBS(QWBISVR44) を発行して、InterChange Server Express サーバーで現在アクティブなジョブすべてを表示できます。また、終了するアダプターに対応するジョブの場所を探索し、オプション 4 (終了ジョブ) を使用してアダプターを終了できます。以下のリストに、さまざまなアダプターに対応するジョブ名を示します。
- E メール・アダプター - QWBIEMAILC
- HTTP アダプター - QWBIHTTPC
- iSeries アダプター - QWBIISRSC
- J D Edwards アダプター - QWBIJDEC
- JDBC アダプター - QWBIJDBCC
- JMS アダプター - QWBIJMSC
- Jtext アダプター - QWBIJTEXTC
- Lotus Domino アダプター - QWBIDOMC
- Oracle アダプター - QWBIOCLC
- SAP アダプター - QWBISAPC
- Swift アダプター - QWBISWIFTC
- TCP IP アダプター - QWBITCPIPC
- Web サービス・アダプター - QWBIWEBSVC
- WebSphere Commerce アダプター - QWBIWEBCSC
- WebSphere MQ アダプター - QWBIWEBMQC
- XML アダプター - QWBIXMLC
- InterChange Server Express がインストールされた OS/400 および i5/OS システムでは、QSHELL スクリプトを使用してサポートされる各アダプターを開始できます。この方法でアダプターを始動するには、端末エミュレーション・セッションで OS/400 および i5/OS にサインオンします。コマンド行から QSH コマンドを入力し、端末セッションを、シェル・スクリプトの実行を許可する環境に入れます。
この方法でコネクターが始動した場合は、ジョブが対話式で実行され、以下の方法のいずれかで終了することが可能です。
- QSHELL 環境の間にファンクション・キー 3 (F3) を押すと、現在の QSHELL 環境と実行中のすべてのジョブが終了します。
- Sys/Req キーを押してオプション 2 を選択すると、現在のコネクターが終了し、QSHELL 環境はそのまま残ります。
- コネクターは、連携して稼働する InterChange Server と一緒に自動的に始動させることができます。これを行うには、コマンド行から QSH コマンドを入力し、QSHELL 環境から /QIBM/ProdData/WBIServer44/bin/add_autostart_adapter.sh connName WebSphereICSName scriptName jobDescriptionName スクリプトを使用します。
ここで、connName はアダプターの名前、WebSphereICSName は連携動作する InterChange Server の名前 (OS/400 および i5/OS のデフォルトは QWBIDFT44)、scriptName はアダプターの始動スクリプトへの絶対パス、および jobDescriptionName はアダプター・ジョブで使用されるジョブ記述の名前です。
この設定を行うと、これらのコネクター・ジョブの終了処理は、上述の最初の手順で説明されているように、ジョブが WebSphere
Business Integration Console から開始されるときにそれらのジョブを終了させるのと同じ方法で実行されます。QWBISVR44 サブシステムが次回始動するときには、アダプターが自動的に始動します。自動的に始動するコネクターのセットからアダプターを削除するには、 /QIBM/ProdData/WBIServer44/bin/remove_autostart_adapter.sh connName WebSphereICSName スクリプトを使用します。
Linux での手動によるコネクターの始動手順
Linux でコネクターを手動で始動するには、以下の手順のいずれかを実行します。
コネクターのシャットダウン
このセクションの内容は次のとおりです。
System Monitor でのコネクターのシャットダウン手順
System Manager でのコネクターのシャットダウン手順
コネクターを停止すると、コネクター・プロセスが停止します。コネクターをシャットダウンする前に、コネクターを使用する各コラボレーション・オブジェクトを一時停止にするか、または停止してください (コラボレーションは一時停止するように構成する必要があります。この方法の詳細については、コラボレーションのドキュメンテーションを参照してください)。
「コラボレーションの一般プロパティー」ウィンドウで
「クリティカル・エラーの場合は一時停止」チェック・ボックスが選択されている場合は、クリティカル・エラーが発生したときに、コラボレーションが自動的に一時停止します。これにより、このようなコラボレーションの最新の未処理イベントは、イベント・サブミット・キューに移動されます。
コネクターには、「永続的」シャットダウンと「一時的」シャットダウンのいずれかを実行できます。シャットダウンのタイプは、自動再始動を使用可能にする、または使用不可 (デフォルト) にすることによって制御します。
- 自動再始動を使用可能にしていない場合、シャットダウンを行うとその影響は「永続的」です。つまり、コネクターをシャットダウンすると、コマンド行またはバッチ・ファイルを使用して手動で再始動しない限り、コネクターは再始動されません。
- 自動再始動を使用可能にしている場合、シャットダウンの影響は一時的です。この場合、System Monitor の
システム・ビューで「Connector Agent をブート」を使用してコネクターを再始動できます。
自動再始動の使用可能化または使用不可については、コネクターの自動再始動およびリモート再始動の設定を参照してください。
コネクターのシャットダウン手順は、どのツールを使用してシステムをモニターしているかによって異なります。
System Monitor でのコネクターのシャットダウン手順
System Monitor でコネクターをシャットダウンするには、以下の手順を実行します。
- 「システム概要」ビューで、シャットダウンしたいコネクターのコラボレーション・オブジェクトの左側にある
チェック・ボックスを選択して、目的のオブジェクトを選択します。次に、ビューの左上隅の「一時停止」ボタンを
クリックします (図 29 を参照)。コネクターに関連付けられた各コラボレーションに対してこの作業を行います。
- シャットダウンしたいコネクターのチェック・ボックスを選択し、ビューの左上隅にある「シャットダウン」ボタンをクリックします (図 29 を参照)。
System Manager でのコネクターのシャットダウン手順
System Manager でコネクターをシャットダウンするには、以下の手順を実行します。
- 「InterChange Server コンポーネント管理」ビュー内のコラボレーション・オブジェクト・フォルダーを
展開します (図 32 を参照)。
- コネクターに関連付けられているコラボレーション・オブジェクトを右マウス・ボタンでクリックし、「CollaborationName の一時停止」をクリックします。コネクターに関連付けられた各コラボレーションに対してこの作業を行います。
コラボレーション・オブジェクト・アイコンが、2 重の縦線が入ったアイコンに変わります。
- 「InterChange Server コンポーネント管理」ビュー内の展開されたコネクター・フォルダーから、コネクターを右マウス・ボタンでクリックし、「ConnectorName のシャットダウン」をクリックします。
重要:
コネクターをシャットダウンする場合は、Ctrl+C または ENDJOB CL コマンドを使用しないでください。この方法を使用すると、コネクターを正常にシャットダウンできません。また、Ctrl+C や ENDJOB CL コマンド、または「q」や他の手動方式を使用してシャットダウンを実行する場合に、Object Activation Daemon (OAD) が使用可能になっていると、OAD は即時にコネクターを再始動します。
コネクターの再始動
このセクションで説明する手順を実行すると、System Monitor または System Manager の
「InterChange Server コンポーネント管理」ビューで「コネクターのシャットダウン」操作を使用した後に、コネクターが再始動されます。この操作を使用できるのは、コネクターの自動およびリモート再始動を使用可能に設定している場合のみです (コネクターの自動再始動およびリモート再始動の設定を参照)。
このセクションの内容は次のとおりです。
System Monitor でコネクターを再始動する手順
System Manager でコネクターを再始動する手順
System Monitor でコネクターを再始動する手順
System Monitor でコネクターを再始動するには、以下の手順を実行します。
- 「システム概要」ビュー (図 27 を参照) から、再始動したいコネクターの左側にあるチェック・ボックスを選択します。
- ビューの左上隅にある「エージェントを再始動」ボタンをクリックします (図 29 を参照)。
System Manager でコネクターを再始動する手順
System Manager でコネクターを再始動するには、以下の手順を実行します。
- System Manager の「InterChange System コンポーネント管理」ビューでコネクター・フォルダーを
展開します (図 28 を参照)。
- 再始動したいコネクターを右マウス・ボタンでクリックし、「ConnectorName のブート」をクリックします。
コネクターの自動再始動およびリモート再始動の設定
IBM WebSphere MQ により起動される Object Activation Daemon (OAD) を使用すると、自動再始動とリモート再始動の機能をコネクターでサポートできるようになります。この機能により、コネクターでは以下の動作が可能になります。
- 可用性: コネクターのシャットダウン後にそのコネクターを自動的に再始動する
- 保守容易性: System Manager からリモート・コネクター・エージェントを始動または再始動する
このセクションの内容は次のとおりです。
Windows でのコネクターの自動再始動およびリモート再始動の設定手順
Linux でのコネクターの自動再始動およびリモート再始動の設定手順
OS/400 および i5/OS でのコネクターの自動再始動およびリモート再始動の設定手順
MQ 起動型 OAD 用のコネクターを使用可能にする手順
Windows でのコネクターの自動再始動およびリモート再始動の設定手順
Windows プラットフォームでのコネクターの自動再始動およびリモート再始動を設定するには、以下の手順を実行します。
- IBM WebSphere MQ をインストールします。
MQ 起動型 OAD を使用するには、MQ Trigger Monitor のインストールおよび特定のキューの構成が必要です。このモニターは、WebSphere MQ ソフトウェアの一部としてインストールされます。これらのキューは、特別な mqtriggersetup.bat スクリプトによって作成および構成されます。
要確認:
WebSphere MQ-trigger Monitor は、コネクター・エージェントが配置されているマシン上に存在している必要があります。
複数のコネクター・エージェントが単一のマシン上に配置されている場合、必要な MQ-trigger Monitor は 1 つだけです。
- MQ-trigger Monitor を始動します。
MQ 起動型 OAD を始動するには MQ-trigger Monitor を始動する必要があります。MQ-trigger Monitor は、以下のいずれかの方法で実行できます。
- 適切な始動スクリプトを使用して、MQ-trigger Monitor を明示的に始動する。
- MQ-trigger Monitor を Windows サービスとしてインストールする
(MQ-trigger Monitor を手動で始動するには、runmqtrm コマンド、または runmqtmc コマンドを使用します。ただし、これを行うには、MQ クライアントがそのマシン上で
始動していることが必要です)。
- 自動再始動およびリモート再始動に対応するようにコネクターを構成します。
詳細については、以下のMQ 起動型 OAD 用のコネクターを使用可能にする手順を参照してください。
- 例えば次のようにして、再始動する必要のあるコネクターごとに (bin ディレクトリーに格納されている) mqtriggersetup.bat スクリプトを実行します。
mqtriggersetup.bat WebSphereICS.queue.manager JDBC WebSphereICS
D:/IBM/WebSphereServer/connectors/JDBC/start_JDBC.bat
Linux でのコネクターの自動再始動およびリモート再始動の設定手順
Linux プラットフォームでのコネクターの自動再始動およびリモート再始動を設定するには、以下の手順を実行します。
- 必要な引き数を指定して mqtriggersetup ファイルを実行します。シェル・スクリプト・ファイルは、例えば /home/smbadmin/IBM/WebSphereServer/bin/mqtriggersetup などの製品のインストール・ディレクトリーに格納されています。
ファイルの引き数は以下のとおりです。
- 製品のインストールに応じたキュー・マネージャー名 (WebSphereICS.queue.manager など)
- アダプター名 (JDBC など)
- アダプターを始動するために使用される完全コマンド (/home/smbadmin/IBM/WebSphereItemSync/connectors/JDBC/start_JDBC.sh JDBC WebSphereICS など)
例えば次のように指定します。
mqtriggersetup
WebSphereICS.queue.manager
JDBC
/home/smbadmin/IBM/WebSphereItemSync/connectors/JDBC/start_JDBC.sh
JDBC WebSphereICS
OS/400 および i5/OS でのコネクターの自動再始動およびリモート再始動の設定手順
OS/400 および i5/OS プラットフォームでのコネクターの自動再始動およびリモート再始動を設定するには、以下の手順を実行します。
- 必要な引き数を指定して mqtriggersetup.sh を実行し、トリガー・イベントを送信するようにキューを追加および構成します。このファイルは、例えば
/QIBM/ProdData/WBIServer44/bin などの製品のインストール・ディレクトリーに格納されています。ファイルの引き数は以下のとおりです。
- QueueManager 名
- アダプター名
- アダプターを始動するシェル・スクリプトへのパス
- Interchange Server Express 名
- アダプターのジョブ記述
例えば次のように指定します。
mqtriggersetup.sh
InstanceName.QUEUE.MANAGER
JDBC
/QIBM/UserData/WBIServer44/QWBIDFT44/connectors/JDBC/start_JDBC.sh
InstanceName
QWBIJDBCC
ここで、InstanceName は InterChange
Server Express インスタンスの名前を示し、大文字で入力されます。
- WebSphere MQ Trigger Monitor を使用可能にします。例えば次のように指定します。
STRMQMTRM INITQNAME(INITIATION.QUEUE)
MQMNAME(InstanceName.QUEUE.MANAGER)
ここで、InstanceName は InterChange
Server Express インスタンスの名前を示し、大文字で入力されます。
- 以下のオブジェクトに、QMQM ユーザー・プロファイルの *USE 権限を付与します。
アダプターのジョブ記述 (*JOBD) (例えば、JDBC の場合は QWBISVR44/QWBIJDBCC)
MQ 起動型 OAD 用のコネクターを使用可能にする手順
OAD のプロパティーを設定する前に、以下の手順を実行して、コネクターの Connector Configurator Express を始動します。
- InterChange Server Express を始動します。
- System Manager を開きます。
- インテグレーション・コンポーネント・ライブラリーの下でコネクターをダブルクリックします。これにより、Connector Configurator Express が開きます。
- 「標準のプロパティー」タブで、表 8 に示す標準プロパティーを設定します。
表 8. Connector Configurator Express での標準プロパティーの構成
名前 |
指定可能な値 |
説明 |
デフォルト値 |
OADAutoRestartAgent |
true または false |
このプロパティーに true を設定すると、MQ 起動型 OAD は、異常シャットダウンの後にコネクターの再始動を自動的に試みます。
また true を使用して、エージェントをリモート側で始動することもできます。この値は動的です。 |
false |
OADMaxNumRetry |
数値 |
最大試行回数。 |
10,000 |
OADRetryTimeInterval |
分 |
再試行間隔 (分)。この時間間隔でコネクター・エージェントが始動しない場合は、エージェントの再始動が再度試行されます。 |
10 |
Connector Configurator Express から、以下の操作を行うことができます。
- MQ 起動型 OAD のコネクターの初期化
コネクターの自動およびリモート再始動を初めて有効にする場合は、以下の手順を実行します。
- OADAutoRestartAgent プロパティーを True に設定します。
- 表 8 にある必要なその他の OAD プロパティーを設定します。
- Connector Configurator Express に OAD プロパティーを保管します。
- 自動およびリモート再始動を切り替えます。
OADAutoRestartAgent プロパティーの値を True から False に変更すると、自動およびリモート再始動機能のオン/オフが切り替わります。このコネクター・プロパティーは動的です。したがって、変更内容を有効にするために InterChange Server Express を再始動する必要はありません。
そのため、OADAutoRestartAgent を False に設定すると、自動およびリモート再始動は使用不可になります。このプロパティーを True に設定すると、自動再始動が使用可能になります。
自動およびリモート再始動機能が使用可能時にコネクター・エージェントをシャットダウンすると、一時シャットダウン が実行されます。コネクターの応答は、コネクターのシャットダウンに使用する方法に応じて以下のようになります。
- コネクター始動ウィンドウからコネクターをシャットダウンする (「q」または Ctrl+C を入力する) 場合、コネクター・エージェントはシャットダウンされ、MQ 起動型 OAD が自動的にコネクターを再始動する。
- System Manager からコネクターをシャットダウンする (「エージェントをシャットダウン」ボタンをクリックする) 場合、コネクター・エージェントはシャットダウンされる。ただし、MQ 起動型 OAD はコネクターを自動的に再始動できません。ユーザーが System Manager からエージェントを再始動する (「Reboot Agent」ボタンをクリックする) 必要があります。
ただし、自動およびリモート再始動機能を使用不可に設定してからコネクター・エージェントをシャットダウンすると、永続シャットダウン が実行されます。この場合は、コネクターを手動で再始動する必要があります。
OAD を Windows サービスとして使用する手順
注:
このトピックは、Windows プラットフォームにのみ適用されます。
OAD を使用して自動再始動またはリモート再始動を行うようにコネクターを構成する場合は、自動 Windows サービスとしてコネクターを実行するようには構成しないでください。
その代わりに、WebSphere MQ Trigger Monitor をインストールし、これを Windows サービスとして実行します。
システムを始動すると、OAD は Windows サービスとして自動的に始動します。InterChange Server Express を再始動すると、コネクターが OAD を介して始動されます。
要確認:
デフォルトでは、コネクターは Windows サービスとしてインストールされ、手動で始動する必要があります。
コネクターの Windows サービスが手動から自動に変更されている場合、リモート再始動機能は動作しません。
WebSphere MQ Trigger Monitor を Windows サービスとしてインストールするには、以下の手順を実行します。
- 「スタート」>「プログラム」>「IBM WebSphere MQ」>「WebSphere MQ サービス」を選択します。
- WebSphere Business Integration Server Express が使用しているキュー・マネージャーを右マウス・ボタンでクリックし、「新規作成」>「Trigger Monitor」をクリックします。「Trigger Monitor サービスの作成 (Create Trigger Monitor Service)」ダイアログ・ボックスが表示されます。
- 「パラメーター」タブをクリックします。
「キュー名」フィールドに文字列「INITIATION.QUEUE」を入力します。「説明」列に、そのキュー・マネージャーのサービスの一つとして、Trigger Monitor が表示されます。
- 「Windows サービス設定」ツールを実行します。
「サービス・コンポーネント」リストで
「InterChange Server Express」を選択します。
- 「サービスの依存関係」フィールドに OAD Windows サービスの名前を入力します。
上記手順を完了すると、Windows の「サービス」ツールを使用して、デーモンの始動と停止を行えます。
コネクターのフロー制御の構成手順
フロー制御は、コネクターおよびコラボレーション・オブジェクト・キューのフローを管理できる
構成可能なサービスです。フロー制御を構成するパラメーターは、システム全体、個々のコンポーネント、またはその両方について構成できます。両方を構成した場合は、個々のコンポーネント構成がシステム全体の構成より優先されます。システム全体のフロー制御を構成する手順については、システム全体のフロー制御の構成手順を参照してください。このセクションでは、コネクターのフロー制御を構成する方法について説明します。
注:
個々のコネクターまたはコラボレーション・オブジェクトの構成変更は
動的であり、InterChange Server Express をリブートする必要はありません。フロー制御用のシステム全体の構成変更を行った場合は、InterChange Server Express をリブートする必要があります。
システム内でのフロー制御の動作をモニターするには、フロー制御モニター、および System Monitor の一部として
提供されるビューを表示するか、System Manager の「InterChange Server コンポーネント管理」ビューで
コラボレーション・オブジェクトまたはコネクターの統計を表示します。フロー制御モニター、および System Monitor のビューの使用方法については、デフォルト・モニターの検討手順およびデフォルト・ビューの使用手順を参照してください。「InterChange Server コンポーネント管理」ビューからフロー制御を表示する方法については、コラボレーション・オブジェクト統計の表示手順または コネクター統計の表示手順を参照してください。
コネクターのフロー制御を構成するには、以下の手順を実行します。
- System Manager でフロー制御を構成するコネクターにナビゲートし、そのコネクターをダブルクリックします。Connector
Configurator Express が開きます (図 30 を参照)。
図 30. Connector Configurator Express、「標準のプロパティー」タブ
- 「標準のプロパティー」タブで、MaxEventCapacity プロパティーの「値」セルをクリックします。
- キューに入れるコネクター・イベントの最大数に値を変更します。このプロパティーの有効な値の範囲は 1 から 2147483647 です。
- 「ファイル」>「保管」>「プロジェクトに」をクリックします。Connector Configurator Express の下部のセクションに
「コネクター 'ConnectorName' は正常に保管されました。」というメッセージが表示されます。
- コネクターを再配備します。
OS/400 および i5/OS でのアダプター・エージェントのユーザー・プロファイルの変更手順
デフォルトでは、OS/400 および i5/OS におけるアダプター・エージェントは、QWBISVR44 ユーザー・プロファイルの下で実行されます。そのためこのユーザー・プロファイルには、アプリケーション情報を読み取って更新することを可能にする権限が必要です。プロファイル QWBISVR44 にこの権限を与えることができない場合は、アダプター・エージェント・プロセスで使用されるユーザー・プロファイルを変更できます。
アダプター・エージェント・プロセス用のユーザー・プロファイルを変更するには、以下の手順を実行します。
- 以下のように CHGJOBD CL コマンドを使用して、アダプター・エージェントのジョブ記述を変更します。
CHGJOBD JOBD(QWBISVR44/jobdname)
USER(newid)
ここで、jobdname はアダプター・エージェントのジョブ記述名、newid はユーザー・プロファイルを表し、このプロファイルの下でアダプター・エージェントが実行されます。newid ユーザー・プロファイルには、すでにアプリケーション情報に対する権限が与えられています。
- 以下の CL コマンドを使用して、アダプター・ジョブ記述にユーザー・プロファイルに対する権限を与えます。
GRTOBJAUT OBJ(QWBISVR44/jobdname)
OBJTYPE(*JOBD) USER(newid)
ここで、jobdname はアダプター・エージェントのジョブ記述名、newid はユーザー・プロファイルを表し、このプロファイルの下でアダプター・エージェントが実行されます。
- 以下の CL コマンドを使用して、QWBISVR44 ライブラリーにユーザー・プロファイルに対する権限を与えます。
GRTOBJAUT OBJ(QWBISVR44) OBJTYPE(*LIB) USER(newid)
ここで、newid はユーザー・プロファイルを表し、このプロファイルの下でアダプター・エージェントが実行されます。
- 以下の CL コマンドを使用して、QWBISVR44 サブシステム記述にユーザー・プロファイルに対する権限を与えます。
GRTOBJAUT OBJ(QWBISVR44/QWBISVR44) OBJTYPE(*JOBD) USER(newid)
ここで、newid はユーザー・プロファイルを表し、このプロファイルの下でアダプター・エージェントが実行されます。
- 以下の CL コマンドを使用して、QWBISVR44 ライブラリーの QWBISVR44 クラスにユーザー・プロファイルに対する権限を与えます。
GRTOBJAUT OBJ(QWBISVR44/QWBISVR44) OBJTYPE(*CLS) USER(newid)
ここで、newid はユーザー・プロファイルを表し、このプロファイルの下でアダプター・エージェントが実行されます。
- 以下の CL コマンドを使用して、アダプターの始動スクリプトが格納されているコネクター・ディレクトリーに、ユーザー・プロファイルに対する権限を与えます。
CHGAUT OBJ('/pathToStartupScript')
USER(newid) DTAAUT(*RWX)
ここで、pathToStartupScript はアダプターの始動スクリプトへのパス、newid はユーザー・プロファイルを表し、このプロファイルの下でアダプター・エージェントが実行されます。
