コネクターは、各ビジネス・オブジェクトの動詞を基にブローカーによってコネクターへに渡されるビジネス・オブジェクトを処理します。
コネクター・フレームワークはブローカーから要求を受け取ると、要求ビジネス・オブジェクトのビジネス・オブジェクト定義に関連するビジネス・オブジェクト・ハンドラー・クラスの doVerbFor() メソッドを呼び出します。doVerbFor() メソッドの役割は、要求ビジネス・オブジェクトのアクティブな動詞に基づいて、実行する動詞処理を決定することです。また、要求ビジネス・ オブジェクトから情報を取得し、操作要求を作成してアプリケーションに送信するという役割もあります。
コネクター・フレームワークが要求ビジネス・オブジェクトを doVerbFor() に渡すと、このメソッドは、ビジネス・オブジェクト ASI を検索して、BO ハンドラーを起動します。起動された BO ハンドラーは、動詞 ASI を読み取り、それを一連の呼び出し可能関数に変換します。動詞 ASI は、対象の動詞について 呼び出す必要があるメソッドが配列されたリストです。呼び出しが作成される順序は、オブジェクトの処理を成功させる上で重要です。
コネクターでは、単一の doVerbFor() 呼び出しで、複数のコンポーネントの処理がサポートされます。
コネクターが動詞の処理時に行う呼び出しのシーケンスの例については、ビジネス・オブジェクト・プロパティー例および 図 16 を参照してください。
動詞 ASI が空の場合、BO ハンドラーは、設定済みのパラメーターを指定してメソッドを検索し、呼び出します。設定できるのは 1 つのメソッドのみです。それ以外、つまり、複数のメソッドを設定すると、動詞 ASI が空であっても、コネクターはエラーをログに記録し、FAIL コードを戻します。エラー処理の詳細については、エラー処理を参照してください。
コネクターは特定の動詞をサポートするものではありませんが、ユーザーは、ODA を使用して、カスタム動詞を構成することができます。既存の標準の動詞は、Create、Retrieve、Update、および Delete です。カスタム動詞には、Business Object Designer Express 内で実行する Object Discovery Agent (ODA) を使用して、どのようなセマンティクスでも与えることができます。ODA を使用して動詞にメソッド呼び出しシーケンスを割り当てる方法については、ビジネス・オブジェクトの作成および変更を参照してください。