ビジネス・オブジェクト定義の生成

このセクションでは、Business Object Designer Express で eMatrix ODA を使用して ビジネス・オブジェクト定義を生成する方法について説明します。Business Object Designer Express の起動方法と 使用方法の詳細については、「ビジネス・オブジェクト開発ガイド」を参照してください。

始める前に

eMatrix ODA を実行する前に、eMatrix RMI コラボレーション・サーバーをインストールする必要があります。コラボレーション・サーバーがインストールされると、ODA 用の RMI デーモンを実行して、サーバーに接続する必要があります。

ODA とサーバーは、異なるマシン上で実行できます。その場合、リモート・マシン上のコラボレーション・サーバーのホスト名、ポート、および名前を 知っている必要があります。

ODA およびコラボレーション・サーバーが別個のマシン上で稼働しているかどうかには関係なく、RMI サーバーと ODA 接続ストリングが同じポート上で稼働していることを検証します。これを行うには、以下のいずれかを実施します。

ODA の始動

eMatrix 用の ODA のデフォルト名は eMatrixODA です。この名前は、開始スク リプト内の AGENTNAME 変数の値を変えることで変更できます。

Business Object Designer Express の実行

Business Object Designer Express には、ODA を使用してビジネス・オブジェクト定義を生成する手順を示すウィザードが用意されています。手順は以下のとおりです。

Business Object Designer Express の始動

Windows から Business Object Designer Express を実行するには、以下のようにします。

  1. 「スタート」>「プログラム」>「IBM WebSphere Business Integration Express Adapters」>「ツール」>「Business Object Designer Express」を選択します。
  2. 「Business Object Designer Express」メイン・ウィンドウが開きます。
  3. ODA を選択するには、「ファイル」>「ODA を使用して新規作成」を選択します。「ビジネス・オブジェクト・ウィザード - ステップ 1/6 - エージェントの選択」画面が表示されます (図 8 を参照)。
    図 8. 「エージェントの選択」画面
  4. 「エージェントの検索」をクリックします。eMatrixODA を含め、システムで実行されている ODA が検索され、「検索されたエージェント:」ウィンドウ に表示されます。
  5. eMatrixODA を選択して、「次へ」を選択します。

エージェントの構成

ビジネス・オブジェクト・ウィザード - ステップ 2/6 - エージェントの構成」画面が表示されます。

この画面で、eMatrix データベースと通信するコンテキストを設定する のに ODA が必要とする情報を入力します。必要なプロパティーおよび それらの値が 表 13 に示されています。

図 9. 「エージェントの構成」画面

  1. 「プロファイル」メニューを使用して 新規プロファイルを作成します。既存プロファイルを選択することもできます。
  2. 各プロパティーの名前、値、タイプおよび説明を入力します。
    注:
    プロファイルを使用すると、プロパティー値が入力されます。

表 13. ODA 構成用のプロパティー値
プロパティー名 プロパティー・タイプ デフォルト値 説明 必須
ContextUser String Creator eMatrix データベースへ接続するコンテキスト・オブジェクト の設定に使用されるユーザー名。 はい
ContextPassword String なし eMatrix データベースへ接続するコンテキスト・オブジェクト の設定に使用されるパスワード。空にしておくこともできます。 はい
HostName String eMatrix コラボレーション・サーバーのホスト名およびポート。katari:1099 など。 はい
DefaultBOPrefix String EMatrix ビジネス・オブジェクト定義のデフォルトの接頭部。
いいえ
TraceFileName String <agentname>
Trace.txt
トレース・ファイルの名前。 いいえ
TraceLevel Integer 5 ODA に適用されるトレース・レベル。 はい
MessageFile String <agentname>
Agent.txt
エラー・ファイルおよびメッセージ・ファイルの名前。 はい

eMatrix ODA によって表示されるすべてのメッセージは、標準メッセージ・ファイル・フォーマットの eMatrixODAAgent.txt ファイルに表示されます。

注:
メッセージ・ファイルの名前が正しく指定されてい ない場合には、ODA はメッセージなしで実行されます。

プロファイルの作成

この画面に入力した値すべてをプロファイルに保管することもできま す。ODA を次回に実行する際に、ドロップダウン・メニューからプロファイルを選択して保管しておいた値を使用すれば、すべてのデータを再入力する必要はありません。

同じプロパティーに異なる値が指定された、複数のプロファイルを 保管することができます。

入力が完了したら、「次へ」をクリックします。

ビジネス・オブジェクトの選択

ビジネス・オブジェクト・ウィザード - ステップ 3/6 - ソースの選択」画面が表示されます。 この画面を使用して、ODA がビジネス・オブジェクト定義を生成する、任意の数のビジネス・オブジェクトまたは関係タイプを選択します。

画面には、eMatrix で定義されているタイプがリストされています。eMatrix が初期化されていない場合には、リストは空になります。

図 10. 「ソースの選択」画面

  1. 使用するビジネス・オブジェクトのタイプを選択します。
  2. 「次へ」をクリックします。

選択の確認

ビジネス・オブジェクト・ウィザード - ステップ 4/6 - ビジネス・オブジェクト定義のソース・ノードの確認」画面が表示されます。 ここには、選択したソース・ノードが表示されます。

図 11. ソース・ノード画面を確認します。

「戻る」をクリックして変更するか、ま たは 「次へ」をクリックしてリストが正しいことを確認 します。

図 12. 「ビジネス・オブジェクトの生成中」画面

次の画面で、ビジネス・オブジェクト・プロパティーを設定する必要があります。ここで、ビジネス・オブジェクトが使用する、ビジネス・オブジェクトの接頭部および動詞を 選択できます。複数の動詞を選択することもできます。ビジネス・オブジェクトに使用させたくない 動詞の値を選択解除できます。

「OK」をクリックし、続けます。

ビジネス・オブジェクト定義の保管

ビジネス・オブジェクト・ウィザード - ステップ 6/6 - ビジネス・オブジェクトの保管」画面が表示されます。

図 13. 「ビジネス・オブジェクトの保管」画面

ここで、ビジネス・オブジェクト定義を保管するロケーションを選択します。

生成されたビジネス・オブジェクト定義をオプションでファイルに保存できます。これを行うには、以下のステップを実行します。

  1. 「ビジネス・オブジェクトをファイルに保管」にチェックマークを付けます。ダイアログ・ボックスが表示されます。
  2. 保管する新規ビジネス・オブジェクト定義のコピーを格納する場所を入力します。

Business Object Designer Express によって、指定した場所にファイルが保管されます。

注:
eMatrix 内で新規のカスタム・オブジェクトを作成した場合には、本章で説明 されているように、ODA を使用してそのオブジェクトに新規のビジネス・オブジェクト定義を追加する 必要があります。

ODA での作業が終了したら、「ODA: eMatrix ODA をシャットダウン (Shutdown ODA: eMatrix ODA)」にチェックマーク を付け、「完了」をクリックします。

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