このセクションでは、Business Object Designer Express で SAPODA を使用して、ビジネス・オブジェクト定義を生成する方法について説明します。Business Object Designer Express の起動については、「ビジネス・オブジェクト開発ガイド」を参照してください。
ODA の起動後、Business Object Designer Express を起動させ、ODA を構成し、実行します。Business Object Designer Express で ODA を使用してビジネス・オブジェクト定義を生成する手順は、6 つのステップから構成されます。Business Object Designer Express は、これらのステップを順にガイドしていくウィザードを提供します。
ODA の起動後、このウィザードを起動するには、次の手順を実行します。
Business Object Designer Express に、ウィザードの最初のウィンドウ (「エージェントの選択」という名前) が表示されます。 図 5 に、このウィンドウを示します。
ODA を選択、構成、および実行するには、以下のステップを実行してください。
図 5 に、Business Object Designer Express の 6 ス テップのウィザードの最初のダイアログ・ボックスを示します。このウィンドウで、実行する ODA を選択します。
ODA を選択するには、以下の手順を行います。
Business Object Designer Express は、SAPODA と初めて通信する際に、図 6 に示すように、一連の初期 化プロパティーの入力を要求します。これらのプロパティーは、SAPODA を使用するたびに入力せずに済むように、名前を付けたプロファイルに保存できます。ODA プロファイルの指定については、「IBM WebSphere ビジネス・オブジェクト開発ガイド」を参照してください。
SAPODA プロパティーの構成を 表 6 に示します。
プロパティー名 | プロパティー・タイプ | 説明 |
---|---|---|
UserName | String |
SAP ログオン・ユーザー名 (抽出した IDoc 定義ファイルのみから定義を生成する場合は不要)
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Password | String |
SAP ログオン・パスワード (抽出した IDoc 定義ファイルのみから定義を生成する場合は不要)
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Client | String |
SAP ログオン・クライアント番号 (抽出した IDoc 定義ファイルのみから定義を生成する場合は不要)
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Language | String |
SAP ログオン言語 (抽出した IDoc 定義ファイルのみから定義を生成する場合は不要)
デフォルトは、E で、英語に設定されます。
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SystemNumber | String |
SAP システム番号 (抽出した IDoc 定義ファイルのみから定義を生成する場合は不要)
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ASHostName | String |
SAP アプリケーション・サーバーのホスト名 (抽出した IDoc 定義ファイルのみから定義を生成する場合は不要)
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RFCTrace | True/False ブール値 |
SAP システムの RFC トレース デフォルト値は False です。 |
DefaultBOPrefix | String | ビジネス・オブジェクトの名前を固有にするために、名前の前に付加するテキスト
sap_ がデフォルト値です。
Business Object Designer Express からビジネス・オブジェクト固有のプロパティーの指定を求めるプロンプトが出されたときに、必要に応じて後からこの値を変更できます。
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MaximumHits | String | ノード検索時に戻されるオブジェクトの最大数。詳細については、ノードの展開およびオブジェクトの選択を参照してください。
ドロップダウン・リストから選択できる指定可能な値は、100 (デフォルト) および 50 です。
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TraceFileName | String | トレース・ファイルの名前。ファイルが存在しない場合、SAPODA はファイルを ¥ODA¥SAP ディレクトリーに作成します。ファイルが既に存在している場合、SAPODA はトレース情報をファイルの後に追加します。
SAPODA は次の命名規則に従ってファイルに名前を付けます。例えば、エージェントの名前が SAPODA の場合、SAPODAtrace.txt という名前のトレース・ファイルを生成します。 このプロパティーを使用して、このファイルとは異なる名前を指定します。 注: ODA のルート・ディレクトリーに存在する配置記述子の odk_dd.xml ファイルを使用する場合は、「エージェントの構成」画面には、このプロパティーは表示されません。
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TraceLevel | 整数 | SAPODA に対して有効なトレースのレベル
トレースの詳細については、エラーおよびト レース・メッセージ・ファイルでの作業を参照してください。 注: ODA のルート・ディレクトリーに存在する配置記述子の odk_dd.xml ファイルを使用する場合は、「エージェントの構成」画面には、このプロパティーは表示されません。
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MessageFile | String | エラー/メッセージ・ファイルの名前。
SAPODA は次の命名規則に従ってファイルに名前を付けます。例えば、エージェントの名前が SAPODA の場合、メッセージ・ファイルに SAPODAAgent.txt という名前を付けます。 詳細については、エラーおよびト レース・メッセージ・ファイルでの作業を参照 してください。 重要: エラーおよびメッセージ・ファイルは ¥ODA¥messages ディレクトリーに配置する必要があります。 このプロパティーを使用して、既存のファイルの確認や指定をします。 注: ODA のルート・ディレクトリーに存在する配置記述子の odk_dd.xml ファイルを使用する場合は、「エージェントの構成」画面には、このプロパティーは表示されません。
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File destination | Directory | ODA によって生成されたファイル (ビジネス・オブジェクトおよびクラス・ファイル) が格納されるディレクトリー。ビジネス・オブジェクトが生成され、このディレクトリーに格納された後、そのオブジェクトを明示的に別のディレクトリーに保管できることに注意してください。
デフォルトは、Windows のデフォルトのシステム temp ディレクトリーです。デフォルト設定を ¥connectors¥SAP¥utilities¥generatedfiles ディレクトリーに変更することを推奨します。 注:
Business Object Designer Express と同じマシン上で SAPODA を実行する場合、File destination としてディレクトリー ODA¥SAP を使用しないでください。Business Object Designer Express は、このディレクトリーを、リモート ODA の一時保管場所として使用します。
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SAPODA のすべてのプロパティーの構成が完了すると、Business Object Designer Express には以下を最初のノードとするツリーが表示されます。
名前の前に正符号 (+) が付いたノードは、展開可能です。これらのノードをクリックすると、さらにノードまたはリーフが表示されます。SAPODA では、ビジネス・オブジェクト定義は、リーフのみから生成されます。
図 7 に、このダイアログ・ボックス の最初の状態と、いくつかのノードを展開した状態を示します。
リーフの名前が太字で表示された場合は、そのリーフをビジネス・オブジェクトを生成するための基礎として選択できます。複数のリーフを選択するには、Windows の標準の手順を使用します。つまり、Ctrl キーを押したまま、マウスを使用して複数のリーフを選択します。
SAPODA では、フラットなファイルをノードと関連付けることができる、ポリモアフィック・ノード・タイプが使用されます。最初に、リーフのないノードが表示されます。ファイル・システムをブラウズして、そのノードに追加するファイルを選択できます。ノードは、1 つ以上のファイルに関連付けられると性質がリーフから枝に変化するため、ポリモアフィックと呼ばれます。
RFC ノードを展開すると、RFC ノード内の検索結果がキャッシュされたことを示す、以下のメッセージ (図 8) が表示されます。 このキャッシュ・サービスにより、検索基準に応じて、リーフ・ノードの数を減らすことができ、したがって、SAPODA が ResultSet や BAPI トランザクション・ビジネス・オブジェクトをより効率的に生成できます。検索結果はソートされ、表示されます。SAPODA の始動時にはいつも、キャッシュ・サービスはバックグラウンドで実行され、キャッシュされた検索はセッションの終了時にパージされます。キャッシュできる検索結果の数は、図 6 に示したエージェント・プロパティーの構成のウィンドウで設定した MaximumHits プロパティーの値によって決まります。
図 9 に、Business Object Designer Express が戻すリーフの数を制限するための、次の 2 つの方法を示します。
オブジェクトを生成するために必要なすべてのリーフを選択したら、「次へ」ボタンをクリックします。戻されるオブジェクトをフィルター操作する方法については、「ビジネス・オブジェクト開発ガイド」を参照してください。
生成したビジネス・オブジェクト定義に関連付けられたすべてのオブジェクトを識別すると、Business Object Designer Express には、選択したリーフとそれらのノード・パスのみを表示したダイアログ・ボックスが表示されます。図 10 にこのダイアログ・ボックスを示しま す。
このウィンドウには、以下のオプションが表示されます。
選択したオブジェクトを確認すると、Business Object Designer Express が定義を生成中であることを知らせる ダイアログ・ボックスが表示されます。
図 11 にこのダイアログ・ボックス を示します。
SAPODA から、追加情報の入力が要求されます。トップレベル・ノードのタイプ (IDoc タイプ、BOR、RFC、または動的定義) によって、以下のことが決定されます。
SAPODA で表示される「BO プロパティー」ウィンドウで、IDoc タイプに基づいてビジネス・オブジェクトに必要な情報を指定することができます。このウィンドウに 表示されるプロパティーは、IDoc のソース (抽出されたファイルであるか、または SAP システム 内の定義であるか)、および定義が ABAP Extension Module に定義されてい るかどうかによって異なります。このセクションでは、以下のトピックについて説明します。
SAPODA がビジネス・オブジェクト定義を IDoc ファイルから生成するか、SAP システムに定義された IDoc から生成するかにかかわらず、IDoc タイプの「BO プ ロパティー」ウィンドウを使用すると以下の情報を指定 または変更できます。
このプレフィックスは、ビジネス・オブジェクトの名前を固有にするために、名前の前に付加するテキストです。「エージェントの構成」ウィンドウ (図 6) で DefaultBOPrefix プロパティーに対して入力した値が適切であれば、ここでこの値を変更する必要はありません。
モジュール・タイプの選択項目は ALE または Extension です。ALE と ABAP Extension Module では ビジネス・オブジェクト定義の要件が異なるため、どのモジュールがビジネス・オブジェクトを使用するかを指定することが重要 です。
SAP フィールド名または SAP フィールド記述から属性名を生成し ます。デフォルトでは SAP フィールド記述です。
prefix プロパティーと module プロパティー以外にも、SAP システムに定義された IDoc を表す 「BO プロパティー」ウィンドウには Release プロパティーが表示されます。このプロパティーを使用して、IDoc タイプの以前のバージョンを識別できます。
図 12 に、2 つのバージョンの「BO プロパティー」ウィンドウを示します。一方は抽出した IDoc タイプ定義ファイ ル、他方は SAP システムに定義された IDoc の「BO プロパティー」ウィンド ウです。
モジュール・タイプとして Extension を選択した場合は、デフォルトの動詞のいずれかに対して機能モジュール名を入 力するかどうかを尋ねるプロンプトが SAPODA によって表示されます。
デフォルトでは、ABAP Extension Module の定義を生成すると、SAPODA によって以下のテキストが トップレベル・ビジネス・オブジェクトのビジネス・オブジェクト・レベルの動詞の アプリケーション固有情報に指定されます。
:/CWLD/IDOC_HANDLER
ABAP Handler に渡す機能モジュール名が 既にわかっている場合は、このプロンプトで 「はい」を選択してください。SAPODA により、図 13 に示す画面が表示されます。
図 13 は、2 つの機能モ ジュールが指定された「BO プロパティー」ウィンドウを示しています。
ビジネス・オブジェクト定義を保管した後は、トップレベル・ビジネス・オブジェクトのビジネス・オブジェクト・レベルの必要なアプリケーション固有情報が Business Object Designer Express の「一般」タブに表 示されます。図 14 に、2 つの 機能モジュールが指定されたこのウィンドウを示します。
ABAP Handler の詳細については、ABAP Handler へのビジネス・オブジェクト・データ発送を参照してください。ABAP Extension Module で必要なアプリケーション固有の情報の詳細については、SAPODA を使用したビジネス・オブジェクト定義の開発を参照してください。
SAPODA は、以下のタイプのオブジェクトを作成します。
図 6 に示したように、「エージェントの構成」ウィンドウで ResultSet プロパティーを False に設定した場合、SAPODA を使用して、単一の BAPI トランザクション・ビジネス・オブジェクトや 複数の BAPI 呼び出しを含む BAPI トランザクション・ビジネス・オブジェクトを作成することができます。このセクションでは、単一の BAPI 呼び出し用のビジネス・オブジェクトについて詳しく説明します。
BAPI トランザクション用のビジネス・オブジェクトの作成方法の詳細については、BAPI トランザクション・ビジネス・オブジェクトを参照してください。 ResultSet 用のビジネス・オブジェクトの作成方法の詳細については、ResultSet ビジネス・オブジェクトを参照してください。
BOR タイプまたは RFC タイプの単一 BAPI オブジェクト用の、2 つの「BO プロパティー」ウィンドウがあります。最初のウィンドウに表示されるプロパティーでは、以下の項目を指定または変更できます。
「OK」をクリックして、最初の「BO プロパティー」ウィンドウから次に進むと、SAPODA によって生成される定義のサイズを減らすことのできるダイアログ・ボックスが表示されます。定義から、オプショナル・パラメーターを表すいずれかの属性を削除するかどうかを選択するように要求されます。このプロンプトは、削除できるオプショナル・パラメーターが存在する場合にのみ表示されます。定義のサイズを減らすと、後にコネクターがビジネス・オブジェクトのインスタンスを処理する際に、パフォーマンスが向上する可能性があります。
図 15 に、BOR または RFC タ イプのオブジェクトに対して表示されるプロパティーと、「OK」をクリックした後に表示さ れるプロンプトを示します。このプロンプトは、単一の BAPI 呼び出しオブジェクトを作成するために選択したものと同数の個別の BAPI 呼び出しに対して表示されます。
上に示したプロンプトで「はい」をクリックすると、2 番目の「BO プロパティー」ウィンドウが表示されます。BAPI/RFC インターフェースの各オプショナル・パラメーターを削除するように指定するには、その「値」を Yes (対応する属性を生成される定義に組み込む) から No (属性を組み込まない) に変更します。
上に示したプロンプトで「いいえ」をクリックすると、最終ウィザードが表示されます。詳細については、定義の保管を参照してください。
図 16 に、2 番目の「BO プ ロパティー」ウィンドウを示します。
SAPODA での指定のほかに、RFC Server Module の定義を作成する場合にも、ビジネス・オブジェクト定義を保管した後にアプリケーション固有の情報を変更 することもできます。詳細については、RFC Server Module のビジネス・オブジェクトの開発を参照してください。
図 6 に示したように、「エージェントの構成」ウィンドウで ResultSet プロパティーを False に設定した場合、SAPODA を使用して、BAPI トランザクション・ビジネス・オブジェクトを作成することができます。BAPI トランザクション・ビジネス・オブジェクトには、複数の BAPI ビジネス・オブジェクトが含まれます。
「エージェントの構成」ウィンドウで ResultSet プロパティーを False に設定した場合、このウィンドウで「次へ」をクリックして、キャッシュの通知のウィンドウ (図 27) に進み、「OK」をクリックします。
図 18 に、次に表示されるウィンドウを示します。このウィンドウでは、SAPODA が BAPI 呼び出しを検索し、これを表示するために使用する基準を指定することができます。このセクションで使用する例では、基準は 「BAPI_SALESORDER」というテキストで始まるすべての BAPI 呼び出しです。
「検索パターンの入力」ウィンドウで検索基準を指定した後、「OK」をクリックして基準を設定します。図 29 に、RFC ノードを展開した状態の検索結果ツリーを示します。このウィンドウで、BAPI トランザクション・ビジネス・オブジェクトの属性を作成するために SAPODA が使用する BAPI 呼び出しを選択します。この例では、BAPI_SALESORDER_CHANGE と BAPI_SALESORDER_CONFIRMDELVRY の BAPI 呼び出しが選択されています。
「次へ」をクリックして、図 20 に示す確認ウィンドウに進みます。図 19 で選択された 2 つの BAPI 呼び出しがリストされます。
この画面で「次へ」を クリックします。複数の BAPI 呼び出しが選択されていることを通知するメッセージ・ウィンドウが表示されます。「はい」をクリックして、これらの複数の BAPI 呼び出しから 1 つの BAPI トランザクション・ビジネス・オブジェクトを作成する意図を示します。
次の画面では、BAPI トランザクション・オブジェクトにプレフィックスと名前を設定することができます。この例で入力したプレフィックスは sap_ で、トランザクション・オブジェクトの名前は salesorder_txn です。UseFieldName プロパティーは、属性名を SAP のフィールド名を使用して生成するか、フィールド記述を使用して生成するかを決定します。
次に、トランザクション・オブジェクトの処理時に、選択した BAPI 呼び出しを実行する順序を指定します。この例では、最初に BAPI_SALESORDER_CHANGE 呼び出しが実行され、その後に BAPI_SALESORDER_CONFIRMDELVRY 呼び出しが実行されます。必要な BAPI の後で COMMIT を適用して、トランザクション内でコミットすることができます。SAPODA では、COMMIT がトランザクションの最終ステップと見なされます。
オプショナル・パラメーターが存在する順序内の BAPI 呼び出しごとに、以下のメッセージが表示されます。図 24 に、順序内の最初の BAPI 呼び出し (BAPI_SALESORDER_CHANGE) に対するこのメッセージを示します。
「はい」をクリックして、BAPI トランザクション・オブジェクトに含める個別の BAPI ビジネス・オブジェクトの属性として追加するオプショナル・パラメーターを選択します。「いいえ」をクリックすると、すべてのオプショナル・パラメーターが、BAPI トランザクション・オブジェクト内の個別の BAPI オブジェクトの属性として適用されます。
BAPI トランザクション・オブジェクト内の BAPI 呼び出しごとに BAPI オブジェクトの属性を作成し終わると、ビジネス・オブジェクト・ウィザードに BAPI トランザクション・オブジェクトのオブジェクト・ツリーが表示されます。図 25 に、この例で作成した sap_salesorder_txn ビジネス・オブジェクト用の「属性」 タブを示します。
sap_salesorder_change_txn と sap_salesorder_confirmdelvry_txn の 2 つの BAPI 呼び出し属性に注意してください。これらの各属性には、BAPI トランザクション・オブジェクト・ラッパー内に単一の BAPI 呼び出しオブジェクトが含まれています。sap_salesorder_change_txn 属性には、BAPI_SALESORDER_CHANGE 呼び出しに対応するビジネス・オブジェクトが含まれており、この呼び出しは、(図 23 で指定したように) トランザクション・フローの中で最初に実行されます。sap_salesorder_confirmdelvry_txn 属性には、BAPI_SALESORDER_CONFIRMDELVRY BAPI 呼び出しに対応するビジネス・オブジェクトが含まれています。属性には、SAPODA が付加する _txn というサフィックスがあることに注意してください。このサフィックスにより、以前のバージョンのコネクターで作成されたビジネス・オブジェクトが同じ名前を持つ新規のビジネス・オブジェクトで上書きされることはありません。
「エージェントの構成」ウィンドウで ResultSet プロパティーを True に設定すると、図 26 に示すように、SAPODA がトップレベルの ResultSet ビジネス・オブジェクトを作成します。ResultSet ビジネス・オブジェクトでは、DB2 に対する Information Integrator のサポートが可能になります。
「エージェントの構成」ウィンドウで「次へ」をクリックした後、キャッシュの通知のウィンドウ (図 27) で「OK」をクリックします。
ウィザードの次のウィンドウでは、SAPODA が BAPI 呼び出しを検索し、これを表示するための基準を指定することができます。この例では、ワイルドカードであるアスタリスクは、基準が 「BAPI_CUSTOMER_GET」というテキストで始まるすべての BAPI 呼び出しであることを示しています。
「OK」をクリックして、基準を設定します。図 29 に、RFC ノードを展開した状態の検索結果ツリーを示します。このウィンドウで、SAPODA が ResultSet ビジネス・オブジェクトの属性を作成するために使用する BAPI 呼び出しを選択します。
ResultSet オブジェクトには、Query (照会オブジェクト・タイプ) と Result (結果オブジェクト・タイプ) の 2 つの属性があります。Query 属性は通常 GETLIST BAPI 呼び出しから生成され、Result 属性は GETDETAIL BAPI 呼び出しから生成されます。
したがって、図 29 に示したように、これらに対応する BAPI 呼び出しを選択します。この例では、展開した RFC ノードから BAPI_CUSTOMER_GETDETAIL と BAPI_CUSTOMER_GETLIST を選択します。図 26 で示したように、「エージェントの構成」ウィンドウで ResultSet プロパティーが True に設定されているため、2 つの BAPI 呼び出しの選択のみが許可されます。
「次へ」をクリックして、図 30 に示す確認ウィンドウに進みます。このウィンドウでは、ビジネス・オブジェクトの属性のソースの BAPI 呼び出しを確認できます。
図 31 に示すように、ビジネス・オブジェクト・ウィザードにより、SAPODA がそのビジネス・オブジェクトに適用するビジネス・オブジェクト名のプレフィックス (この例では、sap_) と BAPI ResultSet オブジェクトの名前 (この例では、customer_rs) を指定するよう要求されます。UseFieldName プロパティーは、属性名を SAP のフィールド名を使用して生成するか、フィールド記述を使用して生成するかを決定します。
また、ビジネス・オブジェクト・ウィザードにより、図 29 で選択した BAPI 呼び出しのうちのどちらを Query 属性に使用するかを指示するように要求されます。図 32 の例のように、ドロップダウン・リストから、GETLIST BAPI 呼び出しを選択します。SAPODA は、選択されたその他の呼び出しを、自動的に ResultSet オブジェクトの Result 属性として扱います。
「OK」をクリックして、次のウィンドウに進みます。このウィンドウでは、図 32 で選択した Query BAPI の Query パラメーター (基本キー) を指定します。この例では、BAPI 呼び出しは GETLIST です。
前のウィンドウで表/構造体 (T|S で示される) の値を選択した場合、次に表示されるウィンドウで、表/構造体を基本キーとする特定のフィールドを選択することができます。この例では、CUSTOMER というフィールドが選択されています。
図 35 に示すように、Query パラメーターの絶対パスを示すメッセージ・ウィンドウが表示されます。このパスには、前の 2 つのウィンドウで選択した BAPI 呼び出しパラメーターが含まれています。この例では、BAPICUSTOMER_ADDRESSDATA と CUSTOMER が入っています。
ResultSet オブジェクトの外部キーも指定する必要があります。図 36 に例を示します。外部キーは、ResultSet オブジェクトの Query 属性と Result 属性間の関係を設定します。
ビジネス・オブジェクト・ウィザードにより、外部キーの絶対パスを確認するメッセージが表示されます。この例では、図 37 に示す BAPI_CUSTOMER_GETDETAIL.CUSTOMERNO です。
次に示すウィンドウは、GETLIST BAPI にはビジネス・オブジェクトの対応する属性を作成するためのオプショナル・パラメーター群があり、その中から選択できることを示しています。この例のように「いいえ」を選択した場合、ウィザードがすべてのパラメーターに対応するビジネス・オブジェクト属性を生成することを意味します。
図 39 に示す次の画面では、ResultSet オブジェクトのプロパティー値を設定することができます。
次に示すウィンドウは、GETDETAIL BAPI にはビジネス・オブジェクトの対応する属性を作成するためのオプショナル・パラメーター群があり、その中から選択できることを示しています。この例のように「いいえ」を選択した場合、ウィザードがすべてのパラメーターに対応するビジネス・オブジェクト属性を生成することを意味します。
図 41 に、Business Object Designer Express の「属性」タブを示します。このタブでは、ResultSetビジネス・オブジェクトの BAPI_Query と BAPI_Result の 2 つの属性をリストしています。ビジネス・オブジェクト・ツリーを展開して、各属性の階層を表示することができます。属性には、SAPODA が付加する _rs というサフィックスがあることに注意してください。このサフィックスにより、以前のバージョンのコネクターで作成されたビジネス・オブジェクトが同じ名前を持つ新規のビジネス・オブジェクトで上書きされることはありません。
HDR 表ベースのオブジェクトには、2 つの「BO プロパティー」ウィンドウがあります。最初のウィンドウに表示されるプロパティーを使用して、ビジネス・オブジェクトのプレフィックスを指定または変更できます。「エージェントの構成」ウィンドウ (図 6) で DefaultBOPrefix プロパティーに対して入力した値が適切であれば、ここでこの値を変更する必要はありません。
図 42 に、このウィンドウを示します。
さらに、テーブルからの情報のうち 512 バイトのみを戻すことができます。テーブルが 512 バイトを超える データを戻す場合は、図 43 に示 すダイアログが表示されます。「いいえ」で応答すると、テーブルの先頭から最大 512 バイトに達するまで 属性 (列の記述) が戻されます。
「はい」で応答すると、図 44 に示す 2 番目の「BO プロパティー」ウィンドウが表示されます。各属性のバイト長はウィンドウの記述で示されます。ビジネス・オブジェクトの属性を含めるか除外するかを指定するには、値を「はい」または「いいえ」に切り替えます。
「BO プロパティー」ダイアログ・ボックスで必要なすべての情報を指定し、「OK」をクリックすると、Business Object Designer Express にウィザードの最終ダイアログ・ボックスが表示されます。このダイアログ・ボックスでは、定義をサーバーまたはファイルに保管したり、定義を Business Object Designer Express で開いて編集することができます。詳細について、または追加の修正を行うには、「ビジネス・オブジェクト開発ガイド」を参照してください。
図 45 にこのダイアログ・ボックスを示します。