汎用 ReturnsStatus ビジネス・オブジェクトは、Order Status コラボレーション・テンプレートと連動する汎用ビジネス・オブジェクトの 1 つで、ほかの Status オブジェクトには依存しません。 このオブジェクトは、返品販売注文の状態をこの状態が変化するたびに取り込むために使用します。
例えば、返品注文により、対応する ReturnsStatus ビジネス・オブジェクトの作成が「Incomplete」の状況で起動されます。 返品品目の承認を取得すると新しい ReturnsStatus ビジネス・オブジェクトの作成が起動され、この場合の状況は「Partially Complete」となります。
ReturnsStatus ビジネス・オブジェクトは階層構造です。 属性の 1 つは ReturnsStatusLine 子ビジネス・オブジェクトを参照します。ここには関連する返品注文の細目に関する状況情報が含まれます。
各 ReturnsStatus ビジネス・オブジェクトは、関連する返品注文の構造に一致します。 返品注文に 2 つの細目がある場合、ReturnsStatus は 1 つのヘッダーと 2 つの ReturnsStatusLine ビジネス・オブジェクトを保有します。 起動されたイベントが 1 細目だけの状況変更を反映する場合でも、ReturnsStatus は返品注文の細目ごとに別個の子ビジネス・オブジェクトを参照します。
例えば、ある返品注文に 2 つの細目があり、そのうちの片方だけが返品されたものとします。 返品された細目の状況を送信することにより、2 つの ReturnsStatusLine ビジネス・オブジェクトを持つ ReturnsStatus ビジネス・オブジェクトの作成が起動されます。
ReturnsStatus には、返品注文 ID、関連する顧客 ID、購入注文 ID、返品理由、注文を最後に変更した人物とその変更日などのヘッダー情報が含まれます。 さらに、表 1 の説明にあるように、返品注文のすべての細目について状況を要約する 5 つのヘッダー属性が使用されます。
表 1: ReturnsStatus ビジネス・オブジェクトの状況属性
属性名 | 報告される値 |
---|---|
ProcessingStatusHeader | 返品注文全体の物理的な状況。値は、例えば「Incomplete」、「Open」、「Partially Complete」、および「Canceled」になります。 |
ApprovalStatusHeader | 返品注文の承認に関する状況。値は、例えば「Not Approved」、「Level 1 Approved 」、「Level 2 Approved」、および「Complete」になります。 |
CreditStatus | 顧客の信用状態または信用調査の状況。値は、例えば「Not Checked」、「Approved」、および「Not Approved」になります。 |
RejectionStatusHeader | 配送業務が何らかの理由で拒否された場合の注文拒否状況。値は、例えば「Not Rejected」、「Rejected Customer」、および「Rejected Part」になります。 |
ReturnDeliverySchHeader | 返品配送が出荷アプリケーションでスケジューリングされているかどうかの識別。つまり、返品配送が作成されているかどうかの識別。 配送が出荷されたという意味ではありません。値は、例えば「Not Scheduled」、「Partially Scheduled」、および「Fully Scheduled」になります。 |
ReturnsStatusLine には、返品注文細目 ID、関連する返品理由 ID、配送および請求ブロック・データ、および細目を最後に変更した人物とその変更日などの細目情報が含まれます。 表 2 の説明にあるように、返品注文の細目状況を含めるために、ReturnsStatusLine 属性が使用されます。
表 2: ReturnsStatusLine ビジネス・オブジェクトの状況属性
属性名 | 報告される値 |
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ProcessingStatusLine | 返品注文細目に関する物理的な状況 |
ApprovalStatusLine | 返品注文細目に関する承認の段階 |
RejectionStatusLine | 配送業務が何らかの理由で拒否された場合の返品注文細目の拒否状況 |
ReturnDeliverySchLineStatus | 返品細目の返品配送がスケジューリングされているかどうかの識別 |
1 つの販売注文に細目および配送日が複数ある場合など、複雑な販売注文状況の処理についての詳細は、汎用 OrderDeliveryStatus ビジネス・オブジェクトについての説明を参照してください。
ReturnsStatus は次の動詞をサポートします。
汎用 ReturnsStatus ビジネス・オブジェクトの属性を調べるには、System Manager または Process Designer Express を使用してください。