ビジネス・オブジェクト定義の生成

このセクションでは、Business Object Designer Express で iSeries ODA を使用して、ビジネス・オブジェクト定義を生成する方法について説明します。Business Object Designer Express の起動および使用法については、「ビジネス・オブジェクト開発ガイド」を参照してください。

iSeries ODA の始動

次のいずれかのスクリプトを使用して、iSeries ODA を始動できます。

Business Object Designer Express を使用して、iSeries ODA を選択、構成、および実行します。Business Object Designer Express は、個々のスクリプト・ファイルまたはバッチ・ファイルの AGENTNAME 変数に指定されている名前に基づいて、各 ODA を探し出します。

Business Object Designer Express の実行

Business Object Designer Express は、ODA を使用してビジネス・オブジェクト定義を生成するためのステップを順に進めていくことができるウィザードを提供します。

エージェントの選択

最初に、ODA エージェントを選択する必要があります。

  1. Business Object Designer Express を開きます。
  2. 「ファイル」 > 「ODA を使用して新規作成」をクリックします。「ビジネス・オブジェクト・ウィザード - ステップ 1/6 - エージェントの選択」ウィンドウが開きます。
  3. 「検索されたエージェント」リストから「ODA/AGENTNAME」(start_iSeriesODA スクリプト内) を選択し、「次へ」をクリックします。(希望のエージェントがリストされていない場合は、「エージェントの検索」をクリックしてください。)
図 15. 「エージェントの選択 (Select Agent)」ウィンドウ
「エージェントの選択」ウィンドウ

エージェントの構成

「エージェントの選択」ウィンドウで「次へ」をクリックすると、「ビジネス・オブジェクト・ウィザード - ステップ 2/6 - エージェントの構成」ウィンドウが開きます。

図 16. 「エージェントの構成 (Configure Agent)」ウィンドウ

この画面で設定するプロパティーについては、表 5 で説明しています。この画面で入力するすべての値をプロファイルに保管できます。次に ODA を実行する際は、プロパティー・データを再入力するのではなく、ドロップダウン・メニューからプロファイルを選択して、保管した値を再利用します。指定した値のセットごとに、複数のプロファイルを保管できます。

表 7. 「エージェントの構成」プロパティー
プロパティー名 デフォルト値 タイプ 説明
iSeriesHostName String (必須) iSeries ホスト・マシン名
iSeriesUserName String (必須) iSeries マシンへの接続に使用されるユーザー名
iSeriesPassword String (必須) iSeries マシンへの接続に使用されるパスワード
iSeriesFilePath /QSYS.LIB/ String 選択ソースへの絶対 IFS パス。ただし、正しいパスを入力してオブジェクトを検索する必要があります。例えば、RPG ソース・メンバーの場合は、「/QSYS.LIB/PNPLIB
LIB/QRPGSRC.FILE」と、または
データ・キューの
場合は「/QSYS.LIB/
PNPLIB/」と入力します。
iSeriesODAOption String iSeries 上でアクセスするリソースのタイプ。現在、RPGMBR と DTAQ の 2 つのオプションがあります。この選択に基づいて、対応するビジネス・オブジェクト定義を作成するためにソース・ファイルにアクセスします。
TraceFileName なし String トレース・メッセージ・ファイルの名前
TraceLevel 5 Integer (必須) エージェントのトレース・レベル (0 から 5)。
MessageFile なし String (必須) ODA が表示するすべてのメッセージが含まれているメッセージ・ファイルの名前。メッセージ・ファイルの名前を正しく指定しないと、ODA はメッセージなしで実行されます。

ODA で新規プロファイルを作成するときには、「プロファイル」グループ・ボックスの「新規」ボタンと「保管」ボタンを使用します。ODA をもう一度使用するときは、既存プロファイルを選択できます。表 7 に定義されているように、各プロパティーの値を入力します。

必要フィールドがブランクのまま残されていたり、エラーがあると (ユーザー名が無効など)、対応するエラー・メッセージがポップアップ表示されます。

注:
プロファイルを使用すると、プロパティー値が自動的に入力されます。ただし、これらの値は必要に応じて変更できます。また、新しい値を保管することもできます。

ビジネス・オブジェクトの選択

図 17 に示されている「ビジネス・オブジェクト・ウィザード - ステップ 3/6 - ソースの選択」ウィンドウが開きます。

この画面には、RPGLE ソース・ファイルの *.MBR またはデータ・キューの *.DTAQ ファイルがリストされ、ユーザーはファイルの名前を選択できます。ファイル・タイプは iSeriesODAOption エージェントのプロパティーによって決まります。IFS ディレクトリーは展開可能なツリーのノードとして表され、ソース名 (MBR および DTAQ) はリーフ・ノードとして表されます。ユーザーは、同じ IFS ディレクトリーまたは別の IFS ディレクトリーから複数のソース (リーフ・ノードのみ) を選択できます。この画面を使用して、ビジネス・オブジェクト定義を生成する任意の数のソース・ファイルを選択します。

図 17. 「ソースの選択 (Select Source)」ウィンドウ
「ソースの選択」ウィンドウ

  1. 必要に応じて、ノードを展開して、サブノードのリストを表示します。
  2. 使用するソース・ファイルを選択します。「次へ」をクリックします。
  3. 複数のノードを選択するには、ツリー構造に関する詳細情報が記載されている「ビジネス・オブジェクト開発ガイド」を参照してください。

オブジェクト選択の確認

「ビジネス・オブジェクト・ウィザード - ステップ 4/6 - ビジネス・オブジェクト定義のソース・ノードの確認 」ウィンドウが開きます。この画面に、選択したオブジェクトが表示されます。

図 18. 「ビジネス・オブジェクトのソース・ノードの確認 (Confirm source nodes for business objects)」ウィンドウ
「ソース・ノードの確認」ウィンドウ

「戻る」をクリックして変更するか、または「次へ」をクリックしてリストが正しいことを確認します。「ビジネス・オブジェクト・ウィザード - ステップ 5/6 - ビジネス・オブジェクトの生成中...」ウィンドウが開きます。ウィンドウには、ビジネス・オブジェクトが生成中であることを示すメッセージが表示されます。

ビジネス・オブジェクトの生成

ノード・ソースを確認したら、iSeries ODA によってビジネス・オブジェクトが生成されます。「ビジネス・オブジェクト・ウィザード - ステップ 6/6 - ビジネス・オブジェクト定義の保管...」ウィンドウが開きます。

  1. ビジネス・オブジェクト定義のコピーを別のファイルに「保管」するウィンドウにチェックマークをつけるか、別のウィンドウに新しいビジネス・オブジェクト定義を「開く」にチェックマークを付けます。後者を選択した場合は、Business Object Designer Express が起動し、そのアプリケーションでビジネス・オブジェクトが開きます。
  2. 操作を完了して ODA を閉じるには、「ODA をシャットダウン」にチェックマークを付けて、「完了」をクリックします。

図 19. 「ビジネス・オブジェクト定義の保管 (Save business object definitions)」ウィンドウ
ビジネス・ウィンドウの保管

Copyright IBM Corp. 2004, 2005