IBM iSeries (i5/OS と呼称) は、高度に統合された信頼性の高いサーバー・プラットフォームで、複数のオペレーティング環境を同時に実行して業務に活用できます。特性として保全性とセキュリティーに優れているので、多くの重要なアプリケーションで使用することができます。
RPG は、単純な報告書作成プログラム (Report Program Generator、このプログラムの名前の出所) から、iSeries マシン上の強力なアプリケーション開発プロシージャー型言語に発展してきました。現在 RPG は、iSeries 上で ILE (統合化言語環境) によってサポートされています。
ホスト・サーバーは、図 1 に示すように、アプリケーションを実行している装置 (クライアント PC など) からの要求を処理して、文書の印刷などのタスクを実行できるようにします。iSeries および i5/OS コンピューターは、ファイル、データベース、アプリケーション、メール、プリント、マルチメディア、FAX、およびワイヤレス通信などの多くのタスクを一度に実行できる全機能サーバーです。タスク・サーバーは、システム上でそれぞれ個別のジョブとして実行されます。また、サーバー・ジョブは、それぞれソケット接続を介してデータ・ストリームを送受信します。
このようなホスト・サーバーの 1 つに、リモート・コマンドおよび分散プログラム呼び出しサーバーがあります。このサーバーは、iSeries システムまたは i5/OS システムでのプログラムを実行します。
IBM Toolbox for JAVA には多数のパッケージが含まれており、これらのパッケージはさまざまな機能に対応しています。例えば、アクセス・クラスは、サインオン情報の管理、ソケット接続の作成と維持、およびデータの送受信を行います。一方、コマンド呼び出しクラスは、iSeries と i5/OS のバッチ・コマンドを実行します。
IBM の Adapter for iSeries は、アクセス・クラスとプログラム呼び出しクラスを使用して RPG プログラムを呼び出します。iSeries または i5/OS 形式と Java 形式の間で数値データと文字データを変換する機能は、データ変換クラスによって提供されます。
i5/OS 上で稼働する i5/OS はさまざまなタイプのタスクを処理することができますが、Adapter for iSeries から使用されるのはリモート・コマンドおよび分散プログラム呼び出しサーバーのみです。このサーバーは、i5/OS システムでのプログラムを実行します。
Adapter for iSeries を使用した場合のクライアントからサーバーへの接続のしくみを、図 2 に示します。
iSeries 上のデータ・キューによって、ジョブ間の高速なコミュニケーションが可能になります。従ってデータ・キューは、ジョブ間でデータを同期したり受け渡すための優れた方法になります。iSeries 上のデータ・キューによって次の処理が可能になります。
キー付きデータ・キュー上の各メッセージは、対応するキーを持ちます。メッセージは、対応するキーを指定することによってのみ、キューから取り出すことができます。