汎用 Invoice ビジネス・オブジェクトは、「レコードのシステム」として指定されるシステムへ送り状データを送信します。 宛先システムは、顧客に郵送する請求送り状書類の作成を担当します。
送り状とは、会社と別のパーティー間の商品またはサービスに対する料金を合計した文書です。 送り状は、Account Receivable または Account Payable のいずれかを反映できます。 一般に、送り状は Bill-to 顧客へ送付されます。 現在、Invoice ビジネス・オブジェクトは Account Receivable 機能の領域でのみ使用されます。
Invoice ヘッダー・レベルで参照される顧客は、常に Sold-to 顧客です。 Bill-to 顧客など、Invoice 細目レベルで参照される顧客は、ヘッダーの顧客から派生します。 つまり、Invoice ヘッダーには Sold-to 顧客への参照が含まれています。 次に、参照された Sold-to 顧客は関連する取引先 (Bill-to など) を参照します。 これらの関連する顧客の ID は、個々の Invoice 細目によって参照されます。
送り状は、1 つの Sold-to 顧客を参照する必要があります。Invoice ビジネス・オブジェクトは複数の取引先をサポートできますが、IBM では、各タイプ (Bill-to および Payer など) 1 つの取引先だけが Invoice ヘッダーと Invoice 細目上で参照されることを想定しています。
汎用 Invoice ビジネス・オブジェクトでは、Standard、Debit メモ、Credit メモの 3 種類の送り状をサポートします。 このオブジェクトには、別個の勘定属性にヘッダーおよび細目レベルで保管される価格要素が含まれます。例えば、税金、輸送運賃、および発送手数料などです。
汎用 Invoice ビジネス・オブジェクトは、実際には顧客の請求処理に使用されない課金合計の送り状をサポートしません。 Invoice は、部品表 (BOM) の細目をコンポーネント・レベルに広げることもしません。 例えば、BOM の送り状が 5000 ドルのコンピューターを示す場合、このビジネス・オブジェクトは CPU やモニターなど、個々のコンポーネントの価格を含みません。
Invoice は、1 つのヘッダーと複数の細目を保有する階層型ビジネス・オブジェクトです。 次の図は汎用 Invoice ビジネス・オブジェクトの階層を示しています。
図 1. 汎用 Invoice ビジネス・オブジェクトの階層
Invoice ヘッダー・ビジネス・オブジェクトには、送り状番号、日付、状況、タイプ (Standard、Debit メモ、Credit メモ)、送り状の責任を負う Sold-to 顧客、元の送り状 ID (借方メモおよび貸方メモで使用される ID)、Contract と Contact ID、支払い条件、正味および全体の請求金額などの情報が含まれます。
Invoice ヘッダー・ビジネス・オブジェクトは次の子ビジネス・オブジェクトを参照します。
子ビジネス・オブジェクト | 説明 | カーディナリティー |
---|---|---|
Address | Invoice および InvoiceLineItem の CustomerRole に含まれ、Sold-to 顧客の住所データが入ります。 Invoice は、顧客にすでに保管されている内容とは異なる住所を送り状で使用する場合のみ、住所データを含みます。 | 1 |
Adjustment | Invoice および InvoiceLineItem に含まれ、タイプ (割引、追加料金、輸送運賃、税金など)、換算、および計算タイプ (パーセント、数量ベース、固定) などの価格調整に関する情報が入ります。 | n |
CustomerRole | Invoice および InvoiceLineItem に含まれ、顧客の役割 (Bill-to、Ship-to、Payer など) および住所 (Address ビジネス・オブジェクト参照による住所) が入ります。 | n |
InvoiceLineItem | 送り状にある細目番号、タイプ (材料、サービス、返却可能パッケージなど)、Item ID、Item quantity、Purchase Order と Sales Order の ID、Contact と Schedule の ID、正味および全体の請求金額などの情報が入ります。InvoiceLineItem は、Adjustment および CustomerRole を含みます。 | n |
汎用 Invoice ビジネス・オブジェクトは、次の動詞をサポートします。
汎用 Invoice ビジネス・オブジェクトの属性をリストするには、System Manager または Process Designer Express を使用してください。