トレース

トレースはオプションのデバッグ機能であり、この機能をオンにするとコネクターの動作を密着して追跡できます。トレース・メッセージは、デフォルトでは STDOUT に書き込まれます。トレース・メッセージの構成の詳細については、ログ・ファイルとトレース・ファイルの使用のコネクター構成プロパティーを参照してください。

表 8 では、コネクター・トレース・メッセージ・レベルの推奨される内容をリストしています。

表 8. トレース・メッセージの内容
レベル 説明
レベル 0 このレベルは、コネクターのバージョンを示すトレース・メッセージに使用します。このレベルでは他のトレースは実行されません。
レベル 1 このレベルは、以下の項目を実行するトレース・メッセージに使用します。
  • 状況情報を提供する。
  • 処理される各ビジネス・オブジェクトのキー情報を提供する。
  • ポーリング・スレッドが入力キュー内で新規メッセージを検出するたびに記録する。
レベル 2 このレベルは、以下の項目を実行するトレース・メッセージに使用します。
  • コネクターが処理する各オブジェクトに使用されるビジネス・オブジェクト・ハンドラーを識別する。
  • ビジネス・オブジェクトが統合ブローカーにポストされるたびにログに記録する。
  • 要求ビジネス・オブジェクトを受信するたびに通知する。
レベル 3 このレベルは、以下の項目を実行するトレース・メッセージに使用します。
  • 処理中のサブオブジェクトを示す (該当する場合)。このメッセージは、コネクターがビジネス・オブジェクト内で外部キーを検出した場合、またはコネクターがビジネス・オブジェクト内に外部キーを設定した場合に表示されます。
  • ビジネス・オブジェクト処理を示す。この例としては、ビジネス・オブジェクト間での一致の検出、子ビジネス・オブジェクトの配列内でのビジネス・オブジェクトの検索などがあります。
レベル 4 このレベルは、以下の項目を実行するトレース・メッセージに使用します。
  • アプリケーション固有の情報を示す。この例としては、ビジネス・オブジェクト内のアプリケーション固有の情報フィールドを処理するメソッドによって戻される値などがあります。
  • コネクターが関数を開始または終了したときにそれを示す。このメッセージによって、コネクターの処理フローをトレースすることができます。
  • スレッド固有の処理を記録する。例えば、コネクターが複数のスレッドを作成した場合、メッセージがそれぞれの新規スレッドの作成をログに記録します。
レベル 5 このレベルは、以下の項目を実行するトレース・メッセージに使用します。
  • コネクター初期化を示す。このタイプのメッセージには、例えば、ブローカーから取り出した各 Connector Configurator Express プロパティーの値が含まれます。
  • コネクターが実行中に作成した各スレッドの状況の詳細を示す。
  • アプリケーション内で実行されたステートメントを表す。コネクター・ログ・ファイルには、ターゲット・アプリケーションで実行されたすべてのステートメントおよび置換された変数の値 (該当する場合) が記述されます。
  • ビジネス・オブジェクトのダンプを記録する。コネクターは、処理を開始する前には、コネクターがコラボレーションから受け取ったオブジェクトを示すビジネス・オブジェクトのテキスト表現を出力し、オブジェクトの処理終了後には、コネクターがコラボレーションに戻すオブジェクトを示すビジネス・オブジェクトのテキスト表現を出力します。

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