このセクションでは、以下について説明します。
PeopleSoftODA をインストールするには、IBM WebSphere Business Integration
Server Express Plus Adapters 用のインストーラーを使用します。「WebSphere
Business Integration Server Express
インストール・ガイド」を参照してください。インストールが完了すると、次のファイルがシステムの製品ディレクトリーにインストールされます。
- ODA¥PeopleSoftODA.jar
- ODA¥PeopleSoftODAAgent.txt
- ODA¥messages¥PeopleSoftODAAgent_ll_TT.txt
ファイル (言語 (_ll) および国/地域 (_TT)
に固有のメッセージ・ファイル)
- ODA¥start_PeopleSoftODA.bat (Windows のみ)
- 注:
- 特に明記されている場合を除き、この資料では、ディレクトリー・パスに円記号
(¥)
を使用します。すべての製品のパス名は、ご使用のシステムで製品がインストールされているディレクトリーを基準とした相対パス名です。
PeopleSoftODA を実行する前に、システムに必要なファイルが存在し、また ODA
を実行するスクリプトまたはバッチ・ファイルに変数が正しく設定されていることを確認します。この章では、コネクターのインストールの指示にすでに従っていることを前提としています。コネクターのインストールの一部として、次のセクションでの指示に従ってください。
したがって、製品ディレクトリー下の
connectors¥PeopleSoft¥dependencies
ディレクトリーで、次のファイルを検出できます。
- psjoa.jar: PS_HOME ディレクトリーの
¥web¥PSJOA からダウンロード。 PeopleSoftODA
はこのファイルを使用して、コンポーネント・インターフェースとその情報を、PeopleSoft
アプリケーション・サーバーの Jolt 部を使用して同期して送信します。
- PSFTCI.jar: Application Designer
のコンポーネント・インターフェース定義から作成。 PeopleSoft
でコンポーネント・インターフェース API
ファイルを生成後、それをコンパイルする必要があります。PeopleSoftODA
は、このファイルを使用してビジネス・オブジェクト定義を生成します。詳細については、"API の生成"を参照してください。
- 重要:
- 整合性を確実に保つために、PeopleSoftODA
を実行する前にすべてのコンポーネント・インターフェースを再生成して再コンパイルすることをお勧めします。コンポーネント・インターフェースが
JAR ファイル内に存在しない場合、または上記の JAR
ファイルが正しいディレクトリーに存在しない場合は、始動スクリプトまたはバッチ・ファイルを修正して検出できるようにします。
シェルまたはバッチ・ファイルを編集のために開いて、表 9 で説明されている値が正しいことを確認します。
表 9. シェルおよびバッチ・ファイルの構成変数
変数
| 説明
| 例
|
set AGENTNAME
| ODA の名前
| set AGENTNAME = PeopleSoftODA
|
set AGENT
| ODA の JAR ファイルの名前
| WINDOWS: set AGENT =
%ProductDirS%¥ODA¥PeopleSoft¥PeopleSoftODA.jar
|
- 注:
- PeopleSoftODA を CORBA オブジェクトとして登録するか、または OAD (Object
Activation Daemon) に登録する場合、Object Discovery Agent
登録ウィザードを使用して PeopleSoft
ドライバーのクラス・パスを変更できます。ODA の登録については、「WebSphere
Business Integration Server Express
インストール・ガイド」を参照してください。
PeopleSoft
ドライバーをインストールし、シェルまたはバッチ・ファイルに構成値を設定後、次を実行してビジネス・オブジェクトを生成する必要があります。
- ODA を起動します。
- Business Object Designer Express を起動します。
- Business Object Designer Express の 6 つのステップの処理を実行して、ODA
を構成し、実行します。
このステップについては、以下のセクションで詳しく説明します。
このスクリプトを使用して PeopleSoftODA を起動します。
PeopleSoftODA の構成と実行には、Business Object Designer Express
を使用します。Business Object Designer Express
は、各スクリプト・ファイルまたはバッチ・ファイルの AGENTNAME
変数に指定された名前により各 ODA
を見つけます。このコネクターに対するデフォルト ODA
の名前は、PeopleSoftODA です。インストール中に ODA を Object
Activation Daemon に登録すると、ウィザードが AGENTNAME
値の前に自動的にホスト名を追加することにより、固有なエージェント名を作成します。
複数インスタンスの ODA を実行する場合は、ODA
の名前を変更することをお勧めします。固有の名前の PeopleSoftODA
インスタンスを追加するには、次の手順で行います。
- インスタンスごとに別個のスクリプトまたはバッチ・ファイルを作成する。
- 各スクリプトまたはバッチ・ファイルの AGENTNAME
変数に固有の名前を指定する。
別のマシンで ODA
インスタンスを実行する場合は、各名前の接頭部にホスト・マシン名を付加することをお勧めします。ODA
を OAD に登録している場合、ORB 検出機能 (osfind)
を使用して、ネットワーク上の既存の CORBA
オブジェクト名を見つけることができます。
図 11 に、ODA を選択して実行する Business Object Designer Express
のウィンドウを示します。
- 注:
- 各 ODA インスタンスの接続プロパティーが同一である必要があります。追加される
ODA
インスタンスは、最初に接続するアプリケーション・サーバー・インスタンスに接続する必要があります。
エラーおよびトレース・メッセージ・ファイル (デフォルトは
PeopleSoftODAAgent.txt) は製品ディレクトリー下の
¥ODA¥messages¥
に配置されます。これらのファイルには、次の命名規則が使用されます。
AgentNameAgent.txt
ODA
スクリプト・ファイルまたはバッチ・ファイルの複数のインスタンスを作成し、各インスタンスに対応する
ODA に固有の名前を指定した場合には、各 ODA
インスタンスに対応するメッセージ・ファイルを持つことができます。異なる名前の付いた
ODA
インスタンスが複数存在しても、メッセージ・ファイルは共通にすることも可能です。有効なメッセージ・ファイルを指定する方法は
2 つあります。
- ODA
の名前を変更し、それに対応するメッセージ・ファイルを作成しない場合には、ODA
構成の一部として、Business Object Designer Express
でメッセージ・ファイルの名前を変更する必要があります。Business Object Designer
Express
はメッセージ・ファイルの名前を指定しますが、実際にファイルを作成するわけではありません。ODA
構成の一部として表示されたファイルが存在しない場合には、既存のファイルを指すように値を変更してください。
- 特定の ODA
に対応する既存のメッセージ・ファイルをコピーし、必要に応じて変更することもできます。Business
Object Designer Express
は、各ファイルが命名規則に従って命名されることを前提としています。例えば、AGENTNAME
変数が PeopleSoftODA1 を指定する場合、Business Object Designer
は、対応するメッセージ・ファイルの名前が
PeopleSoftODA1Agent.txt
であると想定します。したがって、Business Object Designer Express が確認のため
ODA 構成の一部としてファイル名を提供するとき、このファイル名は ODA
名に基づいています。デフォルトのメッセージ・ファイルが正しく命名されていることを確認し、必要ならば訂正してください。
- 重要:
- ODA の構成時にメッセージ・ファイルの名前を正しく指定できなかった場合には、ODA
はメッセージなしに稼働します。メッセージ・ファイル名の指定方法の詳細については、"初期化プロパティーの構成"を参照してください。
構成プロセスの間に、以下の項目を指定します。
- PeopleSoftODA がエラー情報およびトレース情報を書き込むファイルの名前。
- 0 から 5 までの範囲のトレース・レベル。
表 10 で、これらの値を説明します。
表 10. トレース・レベル
トレース・レベル
| 説明
|
0
| すべてのエラーを記録します。
|
1
| メソッドのすべての開始メッセージおよび終了メッセージをトレースします。
|
2
| ODA のプロパティーとそれらの値をトレースします。
|
3
| すべてのビジネス・オブジェクトの名前をトレースします。
|
4
| 作成されたすべてのスレッドの詳細をトレースします。
|
5
| そのすべてのプロパティーに関する ODA 初期設定値を示します。
PeopleSoftODA が作成した各スレッドの詳細な状態をトレースします。
ビジネス・オブジェクト定義ダンプをトレースします。
|
これらの値の構成方法については、"初期化プロパティーの構成"を参照してください。
