このセクションでは、WebSphere Business Integration Server Express Plus ビジネス・オブジェクトの例を示します。対応する OneWorld クラスおよび Java クラスも示し、3 つの構成体にわたるマッピングが把握できるようにします。ビジネス・オブジェクトは、一致する OneWorld アプリケーション・オブジェクトから名前を継承します。
このセクションに示すサンプルは以下のとおりです。
OneWorld では、OneWorld サーバーの一部として実行されるビジネス関数の Java ラッパーを生成する GenJava というユーティリティーを提供しています。GenJava では、iJDEScript を用いて書かれたスクリプト・ファイルが必要です。次の例では、AddressBook.cmd というスクリプト・ファイルを使用します。AddressBook.cmd では、ライブラリーを指定し、またビジネス関数のセットがモジュラー化されているインターフェースを指定しています。
GenJava を実行すると、すべてのインターフェース・クラスおよび関連するデータ構造について、Java クラス・ファイルを作成します。GenJava は生成された Java ファイルをコンパイルし、Java 文書を生成し、それらを 2 つの .jar ファイルにパッケージします。1 つは Java クラス用、もう 1 つは Java 文書用です。次のサンプルでは、AddressBookInterop.jar およ び AddressBookInteropDoc.jar ファイルをレンダリングします。
次のサンプルを実行するには、コマンド行から以下のように入力します。
GenJava /UserID JDE /Password JDE /Environment JDETest /cmd AddressBook.cmd
GenJava を実行するには、いくつかの方法があります。GenJava は <INSTALL>¥system¥bin32 フォルダー内に存在しています。
OneWorld 提供の「Interoperability Guide」の『Running GenJava』に関するセクションを参照してください。以下に GenJava スクリプト・ファイルのサンプルを示します。
# This example creates a library whose name is derived from an input parameter # (library) if one is specified. A default value is used otherwise.
define library JDEAddressBook
login
library JDEAddressBook interface AddressBook import B0100031 import B0100019 import B0100032 import B0100002 import B0100033 build
logout
このスクリプトを作成するときに、WebSphere Business Integration Server Express Plus Adapter 内のビジネス・オブジェクトへのインターフェース・クラスのマッピングを検討し、動詞の意図されたアクションを実行するために必要なメソッドのシーケンスとしてビジネス関数を関連付けます。例えば、ビジネス・オブジェクトが SalesOrder ビジネス・オブジェクトの場合、スクリプト・ファイル内のインターフェース SalesOrder には、WebSphere Business Integration Server Express Plus Adapter を通じて SalesOrder オブジェクトでアクションを実行するために必要なすべてのビジネス関数がインクルードされている必要があります。ビジネス・オブジェクトの動詞 ASI を取り込むことによって、各動詞の一連のメソッドが実行されます。ODA を使用して、ビジネス・オブジェクト生成プロセスでこれを実行できなければなりません。ビジネス・オブジェクト生成後は、Business Object Designer Express を使用して動詞 ASI を編集することもできます。
次の図では、Business Object Designer Express
における上記の例のビジネス・オブジェクトの構造を示しています。
図 9. AddressBook の例のビジネス・オブジェクトの構造
このセクションでは、以降のセクションで登場する AddressBook の例のビジネス・オブジェクト構造を説明します。
Name AddressBook ASI (type=BFN; class_name=com.JD Edwards.interop.AddressBook)
AddressBook ビジネス・オブジェクトには、以下のオブジェクトが含まれています。
動詞 ASI は、以下の Retrieve オブジェクトおよび RetrieveDetails オブジェクトを使用します。
Name D0100033 ASI (type=BFN; class_name=com.JD Edwards.interop.jdeaddressbook.D0100033; bfn_name=GetEffectiveAddress)
D0100033 ビジネス・オブジェクトには、以下のオブジェクトが含まれています。