マップ・インスタンスの再利用

通常は、マップ開発システムではマップのインスタンスを作成して、ソースと宛先ビジネス・オブジェクト間の各データ変換を処理します。

インスタンスが変換の処理を完了すると、そのリソースが解放されます。メモリー使用を少なくするために、IBM システムではマップ・インスタンスをキャッシングし、後で同じタイプのマップがインスタンス化される場合に再使用してインスタンスをリサイクルします。IBM システムで既存のマップ・インスタンスをリサイクルできると、マップ・インスタンス化のオーバーヘッドを回避できるので、システム全体のパフォーマンスとメモリー使用が向上します。

制約事項: マップ開発システムではマップ・インスタンスを自動的にキャッシュします。つまり、マップ・インスタンスはデフォルトで「マップ・インスタンスを再利用」オプションを使用します。しかし、「マップ・インスタンスを再利用」オプションでは、マップに次のプログラミング要件が必要になります。

重要:
最初の変換ノードで初期化されない グローバル変数を含むマップは、インスタンスが再使用されるときにキャッシュされたマップ・インスタンス内の変数値が持続されるため、安全にリサイクルできません。キャッシュされたマップ・インスタンスが再使用されて実行が開始される際に、各グローバル変数にはマップ・インスタンスが前に使用されたときの最後の値が含まれています。

マップを前の制約事項に適合するように定義することができない場合は、このマップの「マップ・インスタンスを再利用」オプションを使用不可にする必要があります。このオプションを使用不可にするには、System Manager のマップの「マップ・プロパティー」ウィンドウに表示される「マップ・インスタンスを再利用」ボックスのチェック・マークを解除します。

このウィンドウでマップ・インスタンス・プールのサイズを指定することもできます。

注:
マップをサーバーに配置しても、ランタイム・インスタンスは更新されません。これらのマップ・プロパティーをサーバー・コンポーネント管理ビューから動的に更新するには、マップを右クリックして、コンテキスト・メニューからプロパティーを選択します。変更が自動的にサーバーに更新されます。

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