通常、コネクターの管理には、コネクターの始動、一時停止、停止、およびシャットダウンなどのタスクが含まれます。プロパティーの設定、サポートされるビジネス・オブジェクト、関連するマップなどコネクターの構成についての詳細は、「システム・インプリメンテーション・ガイド」を参照してください。
コネクターは、System Monitor または System Manager から始動、一時停止、停止、およびシャットダウンすることができ、Windows、OS/400、および Linux ではスクリプトを使用して手動で始動することができます。
汎用コネクター・マネージャー・スクリプトは、適切な start_connector.bat または start_connector.sh スクリプトを呼び出します。このスクリプトは、コネクターの実際のコネクター管理 (シャットダウンを含む) を処理します。InterChange Server Express は、提供する各コネクターごとに、start_connector.bat または start_connector.sh スクリプトを用意しています。
このセクションでは、以下のトピックについて説明します。
OS/400 でのアダプター・エージェントのユーザー・プロファイルの変更手順
System Monitor にログオンしてコネクターの状態を含むビューを開くか、System Manager の「InterChange Server コンポーネント管理」ビューを使用することによって、コネクターの状態を表示させることができます。 System Manager を使用する際は、InterChange Server Express インスタンスへの接続手順の説明に従ってください。
コネクター状態の表示方法は、使用しているツールに応じて以下のようになります。
System Monitor でコネクターの状態を表示するには、以下のステップを実行します。
製品をインストールしたときには、デフォルト・ビューは「システム概要」に設定され、そのビューに含まれるデフォルト・モニターは「システム概要」に設定されます。これらのデフォルトは、モニターのニーズに合わせて変更できます。手順については、システムをモニターするビューの設定を参照してください。
System Manager でコネクターの状態を表示するには、以下のステップを実行します。
展開されたコネクター・フォルダーの下に、さまざまな状態を示すコネクターが異なる色で表示されます。
表 5 は、各コネクターの色が示すコネクターの状態と、その状態のときに実行されるアクションを示しています。
コネクターの状態 (色) | サブスクリプション要求の処理 | サービス呼び出し要求の処理 | サブスクリプション・デリバリーの処理 |
---|---|---|---|
アクティブ (緑) | はい | はい | はい |
一時停止 (黄色) | はい | はい | いいえ |
リカバリー中または不明 (グレー) |
|
|
|
非アクティブ (赤) | いいえ | いいえ | いいえ |
このセクションでは、コネクターを始動、停止、および一時停止する方法について説明します。
このセクションの内容は次のとおりです。
コネクターの状態を変更する System Manager コマンド
初めてコネクターを開始する場合、コネクターを初期化する必要があります。コネクターを初期化する際には、コネクターを手動で始動する必要があります。コネクターを手動で始動する方法については、Windows での手動によるコネクター始動手順を参照してください。
コネクターが開始されない場合は、このコネクターを開始するコマンド行に現在の InterChange Server Express 名が含まれているかを確認してください。詳細については、Windows、Linux、または OS/400 用の「WebSphere Business Integration Server Express インストール・ガイド」を参照してください。
コネクターを初期化すると、そのコネクターを System Monitor または System Manager で始動、停止、および一時停止できるようになります。
System Monitor でコネクターを始動、停止、および一時停止するには、以下のステップを実行します。
図 27. System Monitor、コンポーネントを開始、一時停止、再始動、またはシャットダウンするアイコン
System Manager でコネクターを始動、停止、および一時停止するには、以下のステップを実行します。
コネクターの状態を変更するコマンドとその処理アクションを以下のリストに示します。
IBM WebSphere Business Integration Adapters をインストールすると、インストールした各コネクターのショートカットが IBM WebSphere プログラム・メニュー上に作成されます。コネクターは、InterChange Server Express リポジトリーに定義されます。そして、このリポジトリーをロードするとコネクターはロードされます。
InterChange Server Express を始動すると、リポジトリーで定義されたコネクターがすべて自動的に初期化されます。コネクターは、InterChange Server Express が実行中であれば、いつでも使用可能です。
コネクターを始動するには、以下のステップのいずれかを実行します。
インストール手順の一環として作成されたプログラム・ショートカットをクリックし、コネクターを始動します。
DOS コマンド・プロンプト・ウィンドウを開き、該当するコネクターのディレクトリーに移動します。プロンプトが出されたら、次のステートメントを入力します。
start_connName connName WebSphereICSName [-cconfigFile ]
ここで、connName はコネクターの名前、WebSphereICSName は InterChange Server Express インスタンスの名前、configFile は始動時に使用される構成ファイルの名前です。デフォルトでは、InterChange Server Express インスタンスの名前は WebSphereICS です。適切な connName については、System Manager のコネクター・フォルダーを参照してください。
コネクター・ショートカットまたは start_connector.bat ファイルを変更することにより、各コネクターの始動方法をカスタマイズできます。表 6 のコネクターの始動パラメーターを使用して、コネクターの始動方法をカスタマイズしてください。
パラメーター | 機能 |
---|---|
-b | アダプター・エージェントをバックグラウンド・プロセスとして実行させます。これにより、システム入力から「q」(終了) 文字を読み取ろうとするエージェントの動作を避けることができます。システム入力から読み取りを行うエージェントは、iSeries サブシステム内で実行されるエージェントのパフォーマンス・ボトルネックです。 |
-c configFile | 始動時に使用される構成ファイルの名前です。ファイル名に相対パスが指定されている場合、始動スクリプトは、製品のインストール・ディレクトリー内でファイルを探します。このパラメーターは、ローカル・コネクター構成ファイルを使用する場合にのみ必要です。ローカル構成ファイルを使用しない場合は、IBM WebSphere InterChange Server Express が使用する構成ファイルの名前 (デフォルトでは InterchangeSystem.cfg) を入力します。 |
-c | ユーザー指定構成ファイルが存在しない場合は、デフォルトの構成ファイルが使用されます。 |
-d | C++ コネクターのライブラリー・ファイルの名前を指定します。このファイルはダイナミック・リンク・ライブラリー (DLL) です。この DLL 名には .dll ファイル拡張子を含めないでください。始動スクリプトは、すべての C++ コネクターにこのオプションを指定します。 |
-f pollFrequency | ポーリング頻度は、ポーリング動作の間隔 (ミリ秒) を表します。
このパラメーターの値は、リポジトリー定義をオーバーライドします。-fkey または -fno を指定することができますが、両方を同時に指定することはできません。 |
-j | コネクターが Java で書かれていることを指定します。-l className を指定した場合は、このパラメーターを省略できます。 |
-l className | Java コネクターのグローバル・クラスの名前を指定します。このクラスはコネクター基本クラスの拡張です。始動スクリプトは、すべての Java コネクターにこのオプションを指定します。 |
-n connectorName | 開始するコネクターの名前を指定します。 |
-p password | コネクターが InterChange Server Express にアクセスするのに使用するパスワードを指定します。 |
-s serverName | サーバーの名前を指定します。このパラメーターは必須です。この名前では、大文字と小文字が区別されます。 |
-t | コネクター・プロパティー SingleThreadAppCalls をオンにします。このプロパティーは、コネクター・フレームワークからアプリケーション固有のコネクター・コードに行われるすべての呼び出しを、イベントによって起動される 1 つのフローとして扱います。デフォルト値は false です。要確認: このプロパティーは、出荷時の値から変更しないでください。各コネクターには、そのスレッド化モデルに適した設定があります。このオプションは、作成したコネクターを始動するときにのみ指定してください。 |
-x connectorProps | アプリケーション固有のコネクター・プロパティーをコネクターに渡します。値は、prop_name=value の形式で入力してください。 |
OS/400 で稼動するコネクター・エージェントは、通常は以下の 3 つの方法のいずれかによって開始および停止されます。
OS/400 でコネクターを手動で始動するには、以下のステップのいずれかを実行します。
この方法でアダプターが始動した場合は、通常の OS/400 ジョブ制御機能を使用してジョブを終了できます。これらの操作は、OS/400 オペレーション・ナビゲーター機能を使用して Windows PC から、または実際の OS/400 端末セッションから実行することが可能です。例えば、OS/400 端末セッションから WRKACTJOB SBS(QWBISVR43) を発行して、InterChange Server Express サーバーで現在アクティブなジョブすべてを表示できます。また、終了するアダプターに対応するジョブの場所を探索し、オプション 4 (終了ジョブ) を使用してアダプターを終了できます。以下のリストに、さまざまなアダプターに対応するジョブ名を示します。
この方法でコネクターが始動した場合は、ジョブが対話式で実行され、以下の方法のいずれかで終了することが可能です。
Linux でコネクターを手動で始動するには、以下のステップのいずれかを実行します。
ProductDir/connectors/connName/start_connName.sh connName WebSphereICSName
ここで、connName はコネクターの名前であり、WebSphereICSName は InterChange Server Express インスタンスの名前です。
ProductDir/bin/connector_manager -start connName
InterChange Server Express の名前がこのスクリプトにハードコーディングされます。
このセクションの内容は次のとおりです。
System Monitor でのコネクターのシャットダウン手順
System Manager でのコネクターのシャットダウン手順
コネクターを停止すると、コネクター・プロセスが停止します。コネクターをシャットダウンする前に、コネクターを使用する各コラボレーション・オブジェクトを一時停止にするか、または停止してください (コラボレーションは一時停止するように構成する必要があります。この方法の詳細については、コラボレーションのドキュメンテーションを参照してください )。「コラボレーションの一般プロパティー」ウィンドウで 「クリティカル・エラーの場合は一時停止」チェック・ボックスが選択されている場合は、クリティカル・エラーが発生したときに、コラボレーションが自動的に一時停止します。これにより、このようなコラボレーションの最新の未処理イベントは、イベント・サブミット・キューに移動されます。
コネクターには、「永続的」シャットダウンと「一時的」シャットダウンのいずれかを実行できます。シャットダウンのタイプは、自動再始動を使用可能にする、または使用不可 (デフォルト) にすることによって制御します。
自動再始動の使用可能化または使用不可については、"コネクターの自動再始動およびリモート再始動の設定"を参照してください。
コネクターのシャットダウン手順は、どのツールを使用してシステムをモニターしているかによって異なります。
System Monitor でコネクターをシャットダウンするには、以下のステップを実行します。
System Manager でコネクターをシャットダウンするには、以下のステップを実行します。
コラボレーション・オブジェクト・アイコンが、2 重の縦線が入ったアイコンに変わります。
このセクションで説明する手順を実行すると、System Monitor または System Manager の「InterChange Server コンポーネント管理」ビューで「コネクターのシャットダウン」操作を使用した後に、コネクターが再始動されます。この操作を使用できるのは、コネクターの自動およびリモート再始動を使用可能に設定している場合のみです (コネクターの自動再始動およびリモート再始動の設定を参照)。
このセクションの内容は次のとおりです。
System Monitor でコネクターを再始動するには、以下のステップを実行します。
System Manager でコネクターを再始動するには、以下のステップを実行します。
IBM WebSphere MQ により起動される Object Activation Daemon (OAD) を使用すると、自動再始動とリモート再始動の機能をコネクターでサポートできるようになります。この機能により、コネクターでは以下の動作が可能になります。
このセクションの内容は次のとおりです。
Windows でのコネクターの自動再始動およびリモート再始動の設定手順
Linux でのコネクターの自動再始動およびリモート再始動の設定手順
OS/400 でのコネクターの自動再始動およびリモート再始動の設定手順
Windows プラットフォームでのコネクターの自動再始動およびリモート再始動を設定するには、以下のステップを実行します。
MQ 起動型 OAD を使用するには、MQ Trigger Monitor のインストールおよび特定のキューの構成が必要です。このモニターは、WebSphere MQ ソフトウェアの一部としてインストールされます。これらのキューは、特別な mqtriggersetup.bat スクリプトによって作成および構成されます。
Linux プラットフォームでのコネクターの自動再始動およびリモート再始動を設定するには、以下のステップを実行します。
ファイルの引き数は以下のとおりです。
例えば次のように指定します。
mqtriggersetup WebSphereICS.queue.manager JDBC /home/smbadmin/IBM/WebSphereItemSync/connectors/JDBC/start_JDBC.sh JDBC WebSphereICS
OS/400 プラットフォームでのコネクターの自動再始動およびリモート再始動を設定するには、以下のステップを実行します。
例えば次のように指定します。
mqtriggersetup.sh InstanceName.QUEUE.MANAGER JDBC /QIBM/UserData/WBIServer43/QWBIDFT/connectors/JDBC/start_JDBC.sh InstanceName QWBIJDBCC
ここで、InstanceName は InterChange Server Express インスタンスの名前を示し、大文字で入力されます。
STRMQMTRM INITQNAME(INITIATION.QUEUE) MQMNAME(InstanceName.QUEUE.MANAGER)
ここで、InstanceName は InterChange Server Express インスタンスの名前を示し、大文字で入力されます。
OAD のプロパティーを設定する前に、以下のステップを実行して、コネクターの Connector Configurator Express を始動します。
表 7. Connector Configurator Express での標準プロパティーの構成
名前 | 指定可能な値 | 説明 | デフォルト値 |
---|---|---|---|
OADAutoRestartAgent | true または false | このプロパティーに true を設定すると、MQ 起動型 OAD は、異常シャットダウンの後にコネクターの再始動を自動的に試みます。また true を使用して、エージェントをリモート側で始動することもできます。この値は動的です。 | false |
OADMaxNumRetry | 数値 | 最大試行回数。 | 10,000 |
OADRetryTimeInterval | 分 | 再試行間隔 (分)。この時間間隔でコネクター・エージェントが始動しない場合は、エージェントの再始動が再度試行されます。 | 10 |
Connector Configurator Express から、以下の操作を行うことができます。
コネクターの自動およびリモート再始動を初めて有効にする場合は、以下のステップを実行します。
OADAutoRestartAgent プロパティーの値を True から False に変更すると、自動およびリモート再始動機能のオン/オフが切り替わります。このコネクター・プロパティーは動的です。したがって、変更内容を有効にするために InterChange Server Express を再始動する必要はありません。そのため、OADAutoRestartAgent を False に設定すると、自動およびリモート再始動は使用不可になります。このプロパティーを True に設定すると、自動再始動が使用可能になります。
自動およびリモート再始動機能が使用可能時にコネクター・エージェントをシャットダウンすると、一時シャットダウン が実行されます。コネクターの応答は、コネクターのシャットダウンに使用する方法に応じて以下のようになります。
ただし、自動およびリモート再始動機能を使用不可に設定してからコネクター・エージェントをシャットダウンすると、永続シャットダウン が実行されます。この場合は、コネクターを手動で再始動する必要があります。
OAD を使用して自動再始動またはリモート再始動を行うようにコネクターを構成する場合は、自動 Windows サービスとしてコネクターを実行するようには構成しないでください。その代わりに、WebSphere MQ Trigger Monitor をインストールし、これを Windows サービスとして実行します。システムを始動すると、OAD は Windows サービスとして自動的に始動します。InterChange Server Express を再始動すると、コネクターが OAD を介して始動されます。
WebSphere MQ Trigger Monitor を Windows サービスとしてインストールするには、以下のステップを実行します。
上記手順を完了すると、Windows の「サービス」ツールを使用して、デーモンの始動と停止を行えます。
フロー制御は、コネクターおよびコラボレーション・オブジェクト・キューのフローを管理できる構成可能なサービスです。フロー制御を構成するパラメーターは、システム全体、個々のコンポーネント、またはその両方について構成できます。両方を構成した場合は、個々のコンポーネント構成がシステム全体の構成より優先されます。システム全体のフロー制御を構成する手順については、システム全体のフロー制御の構成手順を参照してください。このセクションでは、コネクターのフロー制御を構成する方法について説明します。
システム内でのフロー制御の動作をモニターするには、フロー制御モニター、および System Monitor の一部として提供されるビューを表示するか、System Manager の「InterChange Server コンポーネント管理」ビューでコラボレーション・オブジェクトまたはコネクターの統計を表示します。フロー制御モニター、および System Monitor のビューの使用方法については、デフォルト・モニターの検討手順およびデフォルト・ビューの使用手順を参照してください。「InterChange Server コンポーネント管理」ビューからフロー制御を表示する方法については、コラボレーション・オブジェクト統計の表示手順または コネクター統計の表示手順を参照してください。
コネクターのフロー制御を構成するには、以下のステップを実行します。
デフォルトでは、OS/400 におけるアダプター・エージェントは、QWBISVR43 ユーザー・プロファイルの下で実行されます。そのためこのユーザー・プロファイルには、アプリケーション情報を読み取って更新することを可能にする権限が必要です。プロファイル QWBISVR43 にこの権限を与えることができない場合は、アダプター・エージェント・プロセスで使用されるユーザー・プロファイルを変更できます。
アダプター・エージェント・プロセス用のユーザー・プロファイルを変更するには、以下のステップを実行します。
ここで、jobdname はアダプター・エージェントのジョブ記述名、newid はユーザー・プロファイルを表し、このプロファイルの下でアダプター・エージェントが実行されます。newid ユーザー・プロファイルには、すでにアプリケーション情報に対する権限が与えられています。
ここで、jobdname はアダプター・エージェントのジョブ記述名、newid はユーザー・プロファイルを表し、このプロファイルの下でアダプター・エージェントが実行されます。
ここで、newid はユーザー・プロファイルを表し、このプロファイルの下でアダプター・エージェントが実行されます。
ここで、newid はユーザー・プロファイルを表し、このプロファイルの下でアダプター・エージェントが実行されます。
ここで、newid はユーザー・プロファイルを表し、このプロファイルの下でアダプター・エージェントが実行されます。
ここで、pathToStartupScript はアダプターの始動スクリプトへのパス、newid はユーザー・プロファイルを表し、このプロファイルの下でアダプター・エージェントが実行されます。