データ・ハンドラー開発用ツール

データ・ハンドラーは Java で作成するので、Windows または UNIX システムで開発できます。表 45 に、IBM がデータ・ハンドラー開発用に提供しているツールをリストします。

表 45. データ・ハンドラー開発用ツール
開発ツール 説明
Adapter 開発キット (ADK) 次のものが含まれています。
  • サンプル・データ・ハンドラー
  • DataHandler クラスを拡張するためのスタブ・ファイル
Data Handler API カスタム・データ・ハンドラーを作成するために拡張する単一のクラス DataHandler
Java Connector Development Kit (JCDK) ビジネス・オブジェクトを処理する Java クラスが含まれています。

Adapter 開発キット

Adapter 開発キット (ADK) は、アダプター開発を支援するファイルおよびサンプルを提供します。Adapter 開発キットは、多くの Object Discovery Agent (ODA)、コネクター、およびデータ・ハンドラーを含むアダプター・コンポーネントにサンプルを提供します。ADK が提供するサンプルは、製品ディレクトリーの DevelopmentKits サブディレクトリーにあります。

注: ADK は WebSphere Business Integration Adapters 製品の一部であり、専用の別個のインストーラーが必要です。そのため、ADK 内の開発サンプルを利用するためには、WebSphere Business Integration Adapters 製品をインストールした上で、ADK をインストールする必要があります。ADK が Windows システムのみで利用可能であることに注意してください。表 46 に、ADK がデータ・ハンドラー開発用に提供するサンプルと、それらが存在する DevelopmentKits ディレクトリーのサブディレクトリーをリストします。

表 46. データ・ハンドラー開発用 ADK サンプル
Adapter 開発キットのコンポーネント DevelopmentKits サブディレクトリー
データ・ハンドラーのサンプル edk¥DataHandler

サンプル・データ・ハンドラー

データ・ハンドラーの開発を支援するため、ADK では、次の製品ディレクトリーにいくつかのサンプル・データ・ハンドラー用のコードが格納されています。

DevelopmentKits¥edk¥DataHandler¥Samples
 

表 47 に、ADK から提供されるサンプル・データ・ハンドラーをリストします。

表 47. EDK に含まれているサンプル・データ・ハンドラー
名前 説明
delimited.java ビジネス・オブジェクトを Delimited ストリングに変換し、Delimited ストリングをビジネス・オブジェクトに変換します。
fixedwidth.java ビジネス・オブジェクトを FixedWidth ストリングに変換し、FixedWidth ストリングからビジネス・オブジェクトに変換します。
namevalue.java ビジネス・オブジェクトを NameValue ストリングに変換し、NameValue ストリングをビジネス・オブジェクトに変換します。

注:
これらのサンプルは検査目的には役立ちますが、DataHandler クラスでサポートされているすべての機能性の例を提供するわけではありません

開発ファイル

DevelopmentKits¥edk¥DataHandler ディレクトリーには、カスタム・データ・ハンドラーの開発を支援するいくつかのファイルが入っています。これらのファイルを表 48 にリストします。

表 48. データ・ハンドラー開発ファイル
データ・ハンドラー開発ファイル 詳細
StubDataHandler.java データ・ハンドラー基本クラスの拡張
makeDataHandler.bat (Windows システム)


JAR ファイルへのデータ・ハンドラーの追加

Data Handler API

Data Handler API は、DataHandler という単一の Java クラスを提供します。 抽象 DataHandler 基本クラスにより、カスタム・データ・ハンドラーの開発が容易になります。このクラスには、入力データから抽出した値をビジネス・オブジェクトに取り込むメソッドや、ビジネス・オブジェクトをストリングまたはストリームへ直列化するメソッドが含まれています。また、クラスには、カスタム・データ・ハンドラーが使用できるユーティリティー・メソッドが含まれています。カスタム・データ・ハンドラーは、DataHandler クラスから派生させます。

DataHandler クラスに用意されているメソッドの詳細については、"データ・ハンドラーの基本クラス・メソッド"を参照してください。

Java Connector Development Kit

ビジネス・オブジェクトを扱うために、データ・ハンドラーは Java Connector Development Kit (JCDK) のクラスからのメソッドを使用する必要があります。データ・ハンドラーを開発するときには、追加の JCDK クラス (CxCommon.CxObjectContainerInterfaceCxCommon.CxObjectAttr など) をインポートする必要があります。 JCDK メソッドの参照情報については、WebSphere Business Integration Adapters 資料セットの「コネクター開発ガイド (Java 用)」を参照してください。

注:
JCDK は、下位の Java コネクター・ライブラリーです。そのメソッドの資料は、「コネクター開発ガイド (Java 用)」の個別のパーツに含まれています。

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