コネクター・コンポーネントのインストール

アダプターのインストールについては、次のサイトの WebSphere Business Integration Server Express InfoCenter にある「WebSphere Business Integration Server Express インストール・ガイド」の、Adapter Capacity Pack for WebSphere Business Integration Server Express Plus からのインストールについての説明を参照してください。

http://www.ibm.com/websphere/wbiserverexpress/infocenter

WebSphere Business Integration システムをインストールした後、追加アダプターを製品 CD から随時インストールすることができます。このためには、製品 CD を挿入し、インストール・プログラムを実行し、インストールしたいアダプターを選択します。

このセクションでは、コネクターのアプリケーション固有コンポーネントのインストールに限定して説明します。デフォルトでは、コネクターは ABAP Extension Module を使用するため、そのコネクター・モジュールをサポートするトランスポート・ファイルをインストールする必要があります。コネクターをインストールおよび構成した後、ABAP Extension Module をインストールする必要があります。ABAP Extension Module のインストールの詳細は、ABAP Extension Module のインストールとカスタマイズを参照してください。

Connector for mySAP.com コネクターは、Linux、OS/400、または Windows マシンにインストールすることができます。コネクターは、インストールを必要とする 3 つの部分から構成されています。それは、コネクターのアプリケーション固有コンポーネント、SAP の RFC ライブラリー、および 製品に付属し、コネクターのサポートに必要な SAP トランスポート・ファイルです。

必要なコネクター・ファイルをインストールした後、Java コネクター (SAPJCo) ファイルをダウンロードおよびインストールすることが必要です。SAPJCo ファイルのダウンロードの詳細については、インストールの前提条件を参照してください。SAPJCo ファイルのインストールの詳細については、SAP の Java コネクター (SAPJCo) のインストールを参照してください。

コネクター・ファイルは、SAP クライアントとして稼働できるマシンにインストールする必要があります。デフォルトでは、コネクター JAR ファイルは、統合ブローカーとともにインストールされます。

Linux システムへのインストール

コネクターを Linux システムにインストールするには、Adapter Capacity Pack for WebSphere Business Integration Server Express Plus を実行し、Connector for mySAP.com を選択します。Adapter Capacity Pack により、コネクターに関連した標準ファイルがインストールされます。表 1 に、Linux 環境でインストールされる標準ファイルを示します。


表 1. WebSphere Business Integration Adapter: Linux ファイル
ディレクトリー/ファイル名 説明
connectors/SAP/bapi/client BAPI Module ビジネス・オブジェクト・ハンドラー・ファイルが格納されているディレクトリー。
connectors/SAP/bapi/server RFC Server Module ビジネス・オブジェクト・ハンドラー・ファイルが格納されているディレクトリー。
connectors/SAP/dependencies すべてのバージョン固有トランスポート・ファイルが格納されているディレクトリー。
connectors/Connector for mySAP.commessages Connector for mySAP.comConnector.txt ファイルが格納されているディレクトリー。
connectors/SAP/samples サンプルの ABAP オブジェクトが格納されているディレクトリー。
connectors/SAP/CWSAP.jar コネクターのクラス・ファイル。
connectors/SAP/start_SAP.sh コネクターを始動するために使用されるバッチ・ファイル。
repository/SAP CN_SAP.txt ファイルが格納されているディレクトリー。
/lib WBIA.jar ファイルが格納されています。
/bin CWConnEvn.sh ファイルが格納されています。

コネクターを使用するためには、インストーラーの「Connector Configuration」画面からコネクターを構成することが必要です。この画面から、次の操作を実行します。

注:
コネクター・コンポーネントをインストールするための詳細については、「システム・インストール・ガイド (Linux 版)」を参照してください。

OS/400 システムへのインストール

コネクターを OS/400 システムにインストールするには、Adapter Capacity Pack for WebSphere Business Integration Server Express Plus を実行し、Connector for mySAP.com を選択します。Adapter Capacity Pack により、コネクターに関連した標準ファイルがインストールされます。表 2 に、OS/400 環境でインストールされる標準ファイルを示します。


表 2. WebSphere Business Integration Adapter: OS/400 ファイル
ディレクトリー/ファイル名 説明
connectors¥SAP¥bapi¥client BAPI Module ビジネス・オブジェクト・ハンドラー・ファイルが格納されているディレクトリー。
connectors¥SAP¥bapi¥server RFC Server Module ビジネス・オブジェクト・ハンドラー・ファイルが格納されているディレクトリー。
connectors¥SAP¥dependencies すべてのバージョン固有トランスポート・ファイルが格納されているディレクトリー。
connectors¥messages SAPConnector.txt ファイルが格納されているディレクトリー。
connectors¥SAP¥CWSAP.jar コネクターのクラス・ファイル。
connectors¥SAP¥start_SAP.sh コネクターを始動するために使用されるバッチ・ファイル。
repository¥SAP CN_SAP.txt および BO_SAPIDocControl.txt ファイルが格納されているディレクトリー。
¥lib WBIA.jar ファイルが格納されています。
¥bin CWConnEnv.shファイルが格納されています。

Windows システムへのインストール

コネクターを Windows システムにインストールするには、IBM WebSphere Business Integration Adapter 用のインストーラーを実行し、Connector for mySAP.com を選択します。インストーラーは、コネクターに関係する標準ファイルをインストールします。表 3 に、Windows 環境でインストールされる標準ファイルを示します。


表 3. WebSphere Business Integration Adapter: Windows ファイル
ディレクトリー/ファイル名 説明
connectors¥SAP¥bapi¥client BAPI Module ビジネス・オブジェクト・ハンドラー・ファイルが格納されているディレクトリー。
connectors¥SAP¥bapi¥server RFC Server Module ビジネス・オブジェクト・ハンドラー・ファイルが格納されているディレクトリー。
connectors¥SAP¥dependencies すべてのバージョン固有トランスポート・ファイルが格納されているディレクトリー。
connectors\Connector for mySAP.commessages Connector for mySAP.comConnector.txt ファイルが格納されているディレクトリー。
connectors¥SAP¥samples サンプルの ABAP オブジェクトが格納されているディレクトリー。
connectors¥SAP¥CWSAP.jar コネクターのクラス・ファイル。
connectors¥SAP¥start_SAP.bat コネクターを始動するために使用されるバッチ・ファイル。
repository¥SAP CN_SAP.txt ファイルが格納されているディレクトリー。
¥lib WBIA.jar ファイルが格納されています。
¥bin CWConnEnv.bat ファイルが格納されています。

インストーラーは、コネクターのアプリケーション固有コンポーネントに対応するメニュー・オプションを「IBM WebSphere Business Integration Server Express Adapters」メニューに追加します。コネクターをすばやく始動するには、このコンポーネントへのショートカットをデスクトップに作成してください。

SAP の Java コネクター (SAPJCo) のインストール

統合ブローカーでは、SAP の Java コネクター (SAPJCo) を使用する必要があります。コネクター・コンポーネントのインストール手順を既に実行している場合には、インストールの前提条件に示した方法により SAP の Java コネクター (SAPJCo) が既にダウンロードされているはずです。まだ SAPJCo をダウンロードしていない場合は、次の手順に進む前にダウンロードして解凍してください。

SAPODA に付属しているファイルをインストールした後、unzip された次の SAPJCo ファイルをローカル環境にコピーしてください。

Linux:

ZIP ファイルから、実行可能な JAR ファイル (拡張子 .jar) およびランタイム・ライブラリーを抽出します。

OS/400:

ZIP ファイルから、実行可能な JAR ファイル (拡張子 .jar) およびランタイム・ライブラリーを抽出します。

Windows の場合:

ZIP ファイルから、実行可能な JAR ファイル (拡張子 .jar) およびランタイム・ライブラリー (拡張子 .dll) を抽出します。SAPODA をインストールするマシンに、既に Connector for mySAP.com が指示どおりにインストールされている場合には、これらのファイルを ¥connectors¥SAP ディレクトリーから ¥ODA¥SAP ディレクトリーにコピーしてください。SAPODA をコネクターとは別のマシンにインストールする場合には、SAPJCo ファイルを圧縮解除した後、これら 4 つのファイルを ¥ODA¥SAP ディレクトリーにコピーしてください。Windows の場合、librfc32.dll には 1 つ以上の C ランタイム dll が必要です。C ランタイム dll は、使用する SAP リリースのバージョンによって異なります。SAP リリース 45B までの場合、必要な C ランタイム dll は、msvcrt.dll バージョン 5.00.7022 以降です。SAP リリース 46A 以降の場合、必要な C ランタイム dll は、msvcrt.dll バージョン 6.00.8267.0 以降および msvcp60.dll バージョン 6.00.8168.0 以降です。これらの dll は、C:¥WINNT¥system32 ディレクトリーにコピーする必要があります。これらの dll は、既に存在している場合があります。まだ存在していない場合でも、これらの dll は「Presentation CD」に収録されています。この CD の <cddrive>:¥GUI¥Windows¥Win32¥system フォルダーには、Windows SAPGUI セットアップが収録されています。詳細については、「SAP OSS note number 0182805」を参照してください。

リモート・マシンへのコネクターのインストール

コネクターは、リモート・マシン上にインストールして実行することができます。1 つのマシンに統合ブローカーを、別のマシンにコネクターをインストールします。両方のマシンを同じサブネット上に置くことをお勧めしますが、必須ではありません。

複数のコネクター・インスタンスの作成

注:
このアダプター (または WebSphere Business Integration Server Express Plus に付属するアダプター) の追加インスタンスを作成すると、配置できるアダプターの総数を制限するライセンス機能により、別のアダプターとしてカウントされます。

以下に示すステップを実行することによって、コネクターの複数のインスタンスを作成して実行するように、ご使用のシステムを設定することができます。次のようにする必要があります。

新規ディレクトリーの作成

それぞれのコネクター・インスタンスごとにコネクター・ディレクトリーを作成する必要があります。このコネクター・ディレクトリーには、次の名前を付けなければなりません。

ビジネス・オブジェクト定義の作成

各コネクター・インスタンスのビジネス・オブジェクト定義がプロジェクト内にまだ存在しない場合は、それらを作成する必要があります。

  1. 初期コネクターに関連付けられているビジネス・オブジェクト定義を変更する必要がある場合は、適切なファイルをコピーし、Business Object Designer Express を使用してそれらのファイルをインポートします。初期コネクターの任意のファイルをコピーできます。変更を加えた場合は、名前を変更してください。
  2. 初期コネクターのファイルは、以下のように、適切なディレクトリーに置かれていなければなりません。

コネクター定義の作成

Connector Configurator Express 内で、コネクター・インスタンスの構成ファイル (コネクター定義) を作成します。これを行うには、以下のステップを実行します。

  1. 初期コネクターの構成ファイル (コネクター定義) をコピーし、ファイルを名前変更する。
  2. 各コネクター・インスタンスがサポートしているビジネス・オブジェクト (および関連メタオブジェクト) が正しくリストされていることを確認する。
  3. 適宜コネクター・プロパティーをカスタマイズする。

始動スクリプトの作成

始動スクリプトは以下のように作成します。

  1. 初期コネクターの始動スクリプトをコピーし、コネクター・ディレクトリーの名前を含む名前を付けます。

    dirname

    (Linux の場合のみ) 始動スクリプト CONJAR を CONJAR=${CONDIR}/CW${CONNAME}.jar から「CONJAR=${CONDIR}/CWmySAP4.jar」に変更する必要があります。

  2. この始動スクリプトを、新規ディレクトリーの作成で作成したコネクター・ディレクトリーに格納します。
  3. (Windows の場合のみ) 始動スクリプトのショートカットを作成します。
  4. (Windows の場合のみ) 初期コネクターのショートカット・テキストをコピーし、新規コネクター・インスタンスの名前に一致するように (コマンド行で) 初期コネクターの名前を変更します。
  5. (OS/400 の場合のみ) 次の情報を使用してコネクターのジョブ記述を作成します: CRTDUPOBJ OBJ(QWBISAPC) FROMLIB(QWBISVR43) OBJTYPE(*JOBD) TOLIB(QWBISVR43) NEWOBJ(newmySAP4name)

    ここで、newmySAP4name は、新規 mySAP4 コネクターのジョブ記述に使用する 10 文字の名前です。

  6. (OS/400 の場合のみ) 新規コネクターをコンソールに追加します。コンソールの詳細については、Console for OS/400 に付属のオンライン・ヘルプを参照してください。

これで、ご使用の統合サーバー上でコネクターの両方のインスタンスを同時に実行することができます。

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