コール・トリガー・フローの例

サーバー・アクセスは、サプライヤー、ベンダー、またはネットワーク化された企業ユニットによる、バックエンド・アプリケーションへのセキュアな信頼できる外部アクセスを必要とする企業間トランザクションをサポートします。次に、架空の企業 2 社 (企業 A および企業 B) を使った企業間取引の例を示します。

図 2. 企業間取引の例


この例で、企業 A は企業 B に 1,000 個の IC を注文します。企業 A をはじめとする与信済み企業に対して、企業 B は、自社の IBM WebSphere Business Integration Server Express and Express Plus 統合のバックエンドへのコール・トリガー・フローをサポートします。このプロセスは次のように展開されます。

  1. 企業 A の社員が、アカウント ID およびパスワードを入力して、企業 B の Web サイトにログインします。続いて、社員は 1,000 個の IC を発注します。企業 B の Web サーバーは、このユーザーを与信済みベンダーとして認証します。
  2. アクセス・クライアントは、企業 B の e-business サーバー (IBM WebSphere Business Integration Server Express and Express Plus) でコール・トリガー・フローを開始します。企業 B のサーバー・アクセスは、アクセス・クライアントから API 呼び出しを受け取って処理します。トリガー・アクセス呼び出しは、データが XML フォーマットであることを示します。
  3. 企業 A のコール・トリガー・フローはデータを XML データ・ハンドラーに渡します。このデータ・ハンドラーは、直列化データを企業 B の汎用ビジネス・オブジェクト・フォーマットに変換します。ビジネス・オブジェクト定義は、XML データ・ストリーム中の DTD およびデータ・ハンドラー・メタオブジェクトから取り出されます。
  4. 企業 A のアクセス・クライアントは、企業 B の IBM WebSphere Business Integration Server Express and Express Plus 内のコラボレーションを実行し、Order_Generation プロセスを起動します。ビジネス・オブジェクトは、適切に構成された IBM WebSphere コラボレーション (アクセス・クライアント機能付きポートにバウンドされ、そのポートとの間でデータをやり取りするマップが含まれているコラボレーション) を使用します。
  5. ビジネス・オブジェクトは、SAP 用のアダプターに経路指定されています。このアダプターは企業 B の SAP/R3 アプリケーションにアクセスして、発注します。(企業 B は、この注文を配送業務用のサプライヤーのサイトに経路指定します。) その結果である、注文の確認が生成されて、コネクターを介してアクセス・クライアントに渡されます。
  6. 企業 A のアクセス・クライアントは、結果として生成されたビジネス・オブジェクトを XML データ・ハンドラーに送信します。XML データ・ハンドラーは、結果を解析して、XML データ・ストリームに変換します。
  7. 結果は Web サーバー・サイトにストリームされます。これによって、別個のプロセスが起動して、オーダー番号をはじめとする、トランザクションの確認が企業 A に E メールが送信されます。

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