このセクションでは、InterChange Server Express を処理するために System Manager で行う作業について説明します。
InterChange Server Express インスタンスを処理するには、System Manager に登録する必要があります。以下の手順を実行します。
System Manager が、ネットワーク上のアクティブなサーバーを検出し、「サーバーを検索」ダイアログに表示します。ネットワークの規模、速度、構成によっては時間がかかる場合があります。
デフォルトのユーザー名は admin です。
デフォルト・ユーザー名 admin に対するデフォルト・パスワードは null です。
このチェック・ボックスは、インターフェースをテストする必要がある場合にのみ有効にしてください。コンポーネントを開発する場合または実動サーバーで作業する場合は、必ず無効にしてください。
インターフェース・テストの詳細については、統合テスト環境の使用 および コラボレーション・デバッガーの使用を参照してください。
System Manager が、InterChange Server Express インスタンスを登録して、(InterChange Server Express インスタンスの名前、ユーザー名、およびパスワードがすべて正確に指定され、サーバーと IBM Java オブジェクト・リクエスト・ブローカー (ORB) が動作している場合) その登録したインスタンスに接続し、InterChange Server Express コンポーネント管理ビューに、登録したインスタンスに対する入力項目を表示します。
その後、InterChange Server Express コンポーネント管理ビューで、InterChange Server Express インスタンスを右マウス・ボタンでクリックすると、InterChange Server Express インスタンスを処理できるようになります。
System Manager で InterChange Server Express インスタンスを登録するときに、インスタンス名、ユーザー名、およびパスワードがすべて正確であり、サーバーおよび IBM ORB が動作している場合、System Manager は自動的に登録されたインスタンスに接続されます。
インスタンスをシャットダウンする必要がある場合、または System Manager を終了する場合は、System Manager をインスタンスに再接続する必要があります。ユーザー名およびパスワードをキャッシュしているかどうかに応じて作業が少し異なるため、以下の該当するセクションのステップに従ってください。
サーバーの初期登録時に、ユーザー名とパスワードをキャッシュに入れることにした場合は、以下の手順を実行します。
「ログイン」ダイアログが表示され、キャッシュに入っているログイン情報が示されます。
最初に InterChange Server Express インスタンスを登録するときにユーザー名およびパスワードのキャッシュを選択しなかった場合は、以下の手順を実行する必要があります。
デフォルトのユーザー名は admin です。
デフォルト・ユーザー名 admin に対するデフォルト・パスワードは null です。
InterChange Server は、実装サイクルの各段階に最も適したモードで実行できます。
デフォルトでは、InterChange Server Express は実動モードで開始します。
実動モードでは、InterChange Server Express はリポジトリーの整合性を保証するように設計されています。未解決の依存関係が存在するパッケージはリポジトリーに展開できず、展開パッケージのマップおよびコラボレーション・テンプレートはすべて自動的にコンパイルされます。これらの制限により、サーバー環境でコンポーネントを適切に実行できることが保証されます。未解決の依存関係を持つコンポーネントまたは未コンパイルのコンポーネントが実行時にサーバー環境に存在すると、それらのコンポーネントを必要とするトランザクションが失敗します。開発環境ではまだ必要なコンポーネントを作成中であると考えられるため、この事態は許容されますが、実稼働環境で許容されるとは考えられません。したがって、これらの制限により、安全な展開手順が強制的に適用されます。
実動モードは、InterChange Server Express のデフォルトのモードであるため、実動モードで始動するために必要な構成ステップはありません。ただし、実動モードで始動する場合は、設計モードで始動するためのステップを実行しなかったことを確認してください。また、System Manager の InterChange Server Express コンポーネント管理ビューで、InterChange Server Express のモードも確認してください。
設計モードでは、InterChange Server Express は、リポジトリーが整合していない状態を許可します。このため、依存するコンポーネントが存在しない状態でもリポジトリーにコンポーネントをインポートできます。例えば、子オブジェクトを必要する新規のビジネス・オブジェクト定義をカスタマイズしてインポートするときに、子オブジェクトがリポジトリーに存在しない場合、実動モードの InterChange Server Express インスタンスはインポートを失敗させて、リポジトリーの整合性を保護します。しかし、設計モードの InterChange Server Express インスタンスでは先に進むことができるため、開発アプローチに最も適した方法で統合コンポーネントを組み立てることができます。
さらに、設計モードのサーバーにパッケージを展開するときに、必ずしもマップおよびコラボレーション・テンプレートをコンパイルする必要はありません。実動モードでは、サーバーはマップおよびコラボレーション・テンプレートをすべて自動的にコンパイルします。
設計モードは、別の環境からコンポーネントをインポートするときに特に有用です。依存関係をすべて把握していない場合は、未解決の依存関係が存在してもインポート操作が失敗せずに段階的にコンポーネントをインポートできる機能は重要です。
設計モードで InterChange Server Express を始動するには、サーバーの始動時に -design パラメーターを使用します。
/QIBM/ProdData/WBIServer43/bin/set_ics_server_mode.sh interChangeServerName modeここで、interChangeServerName は InterChange Server Express インスタンスの名前 (OS/400 にインストールされるインスタンスのデフォルトは QWBIDFT) で、mode は小文字の design です。これを完了すると、次に InterChange Server を開始したとき、InterChange Server は設計モードで開始されます。後で、実動モードに変更する準備ができたときに同じ操作を実行します。ただし、mode には小文字の production を使用します。
/home/user/IBM/WebSphereServer/bin/ics_manager.sh -start modeここで、mode は小文字の -design です。これを完了すると、InterChange Server Express は設計モードで開始します。後で実動モードに変更する場合は、次のコマンドを実行します。
/home/user/IBM/WebSphereServer/bin/ics_manager.sh -start
InterChange Server Express に接続するために使用されるユーザー・アカウントのパスワードを変更できます。パスワードを変更するには、以下の手順を実行します。
「Change InterChange Server Express Password」ダイアログが表示されます。
コンポーネントを InterChange Server Express インスタンスに展開したら、System Manager でインスタンスを最新表示し、サーバーにコンポーネントが正確に表示されるようにする必要があります。例えば、コンポーネントをサーバーに展開し、新規統合ライブラリーを作成し、サーバーからライブラリーにコンポーネントを追加する場合は、サーバーを最新表示しないと、System Manager は新しく展開されたコンポーネントをリストしません。
サーバー・インスタンスの表示を最新にするには、InterChange Server Express コンポーネント管理ビューでインスタンスを右マウス・ボタンでクリックし、コンテキスト・メニューから「最新表示」を選択します。
InterChange Server Express インスタンスと System Manager の接続を切断するには、InterChange Server Express コンポーネント管理ビューで、切断する InterChange Server Express インスタンスを右マウス・ボタンでクリックし、コンテキスト・メニューから「切断」を選択します。
InterChange Server Express インスタンスをシャットダウンするには、InterChange Server Express コンポーネント管理ビューで、シャットダウンする InterChange Server Express インスタンスを右マウス・ボタンでクリックし、コンテキスト・メニューから「切断」を選択してから、インスタンスのシャットダウンの方法により、サブメニューから「正常」または「即時に」のいずれかを選択します。
シャットダウンのタイプとして「即時に」を選択した場合は、InterChange Server Express はただちにシャットダウンし、その時点で処理中であったフローは失敗します。失敗したフローは、後で Flow Manager を使用して解決できます。このタイプのシャットダウンは、システムのフローを考慮する必要がない開発環境およびテスト環境の場合、または失敗したフローをサブミットしても混乱しない実稼働環境で使用してください。
InterChange Server Express が OS/400 で稼動する場合、次のいずれかの方法で即時シャットダウンを実行することもできます。
シャットダウンのタイプとして「正常」を選択した場合は、InterChange Server Express 統合コンポーネントがその時点のフローの処理を完了してからサーバーがシャットダウンします。このタイプのシャットダウンは、フローの故障によって混乱が発生する可能性がある実稼働環境で使用します。
InterChange Server Express が OS/400 で稼動している場合は、InterChange Server Express Component Management ビューを使用する以外に、OS/400 システムからサーバーを正常にシャットダウンすることもできます。このためには、OS/400 CL コマンド QSH を使用して QShell 環境を開始し、次のスクリプトを実行します。
/QIBM/ProdData/WBIServer43/bin/stop_server_gracefully.sh
serverName -uAdmin -pPassword
ここで、serverName は InterChange Server Express インスタンスの名前 (インストールされたデフォルトのサーバーの名前は QWBIDFT) で、Password は Server Express の admin ユーザー ID のパスワードです。
System Manager で、InterChange Server Express コンポーネント管理ビューから、InterChange Server Express インスタンスを除去することが必要な場合があります。InterChange Server Express インスタンスを除去するには、以下の手順を実行します。
InterChange Server Express インスタンスから System Manager を切断する方法の詳細については、InterChange Server Express からの切断を参照してください。
InterChange Server Express インスタンスをシャットダウンする方法の詳細については、InterChange Server Express のシャットダウンを参照してください。
サーバー・インスタンスがビューから除去されます。
InterChange Server Express インスタンスを右マウス・ボタンでクリックしたときに表示されるコンテキスト・メニューには、複数の追加メニュー項目があります。
表 3. その他の InterChange Server Express 用 System Manager コマンド
InterChange Server メニュー項目 |
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構成を編集 | このメニュー項目については、InterChange Server Express の構成を参照してください。 |
統計 | このメニュー項目については、「システム管理ガイド」を参照してください。 |
システム表示 | このメニュー項目については、「システム管理ガイド」を参照してください。 |
サーバー・オブジェクトの削除 | このメニュー項目については、サーバー・オブジェクトの削除ウィザードを使用したコンポーネントの削除を参照してください。 |
リポジトリーを削除 | リポジトリー全体の削除。 |
モニター定義ウィザード | このメニュー項目については、「システム管理ガイド」を参照してください。 |