RMI 設定の構成

統合テスト環境では、InterChange Server Express と通信するソフトウェア・エージェントを使用してテストを実行します。このエージェントは、リモート・メソッド呼び出し (RMI) を使用するポートを介して InterChange Server Express およびツールと通信する必要があります。統合テスト環境では、9 個の連続するポートのブロックが必要で、そのポートのブロックにより、テストするインターフェースでエミュレートされる各コネクターと通信します。

ポートがこれらの通信要件を使用可能になるように環境を構成する必要があります。デフォルトの RMI ポートは 1099 で、これが統合テスト環境エージェントがデフォルトで使用するように構成されるポートです。統合テスト環境は、インターフェースでエミュレートされるコネクターと通信するために、デフォルトではポート 1100 以上を使用するように構成されます。

しかし、システム上の他のプログラムでポート 1099 を使用するように構成されている場合があるので、使用できるポートを判別する必要があります。使用できるポートを判別後、統合テスト環境に必要なポートを使用することの設定と、start_server.bat バッチ・ファイルにプロパティーの設定を行うことが必要です。

使用するポートの判別

統合テスト環境を使用する前に、次のセクションで説明する手法を使用して、デフォルトで使用するように構成されているポートが使用可能かどうかを判別する必要があります。

netstat コマンドの使用

Windows のコマンド行インターフェースで netstat コマンドを実行して、現在使用中のポートのリストを生成できます。-a オプションを使用して、TCP/IP で使用されているポートではなく、すべての使用中のポートをリストすることをお勧めします。ポートを数値順にリストする、-n オプションも使用できます。

次の例は、netstat コマンドの使用と、その出力の一部を示します。

C:¥>netstat -a -n
 Active Connections
 Proto  Local Address          Foreign Address        State
 TCP    0.0.0.0:80             0.0.0.0:0              LISTENING
 TCP    0.0.0.0:135            0.0.0.0:0              LISTENING
 TCP    0.0.0.0:371            0.0.0.0:0              LISTENING
 TCP    0.0.0.0:445            0.0.0.0:0              LISTENING
 TCP    0.0.0.0:1029           0.0.0.0:0              LISTENING
 TCP    0.0.0.0:1030           0.0.0.0:0              LISTENING
 

最初のエントリーはポート 80 が使用され、最後の行はポート 1030 が使用されていることを示します。ポート 1099 から 1108 が使用されているかどうかを判別するには、行を調べます。出力をテキスト・ファイルにコピーして、ポート番号を検索することをお勧めします。

ポート 1099 から 1108 が既に使用中の場合、設定を変更する必要があります。詳細については、start_server.bat への RMI ポートの設定を参照してください。

services ファイルの検査

netstat コマンドを使用して現在使用中のポートを判別する他に、services ファイルを検査して予約済みのポートを判別することもできます。以下の手順を実行します。

  1. テキスト・エディターを使用してファイル・システムの Winnt¥System32¥drivers¥etc ディレクトリー内の services という名前のファイルをオープンします。
  2. ファイル内のエントリーを検索して、ポート 1099 から 1108 に関連付けされているサービスがリストされているかどうかを判別します。

    このようなエントリーが見つかった場合、デフォルトの構成で統合テスト環境を使用しようとすると、問題が発生することがあります。この場合は、start_server.bat への RMI ポートの設定の説明に従って、設定を変更します。

統合テスト環境設定値への RMI ポートの設定

使用するポートの判別の説明に従って統合テスト環境でデフォルトで使用されるポートが既に使用中であると判別された場合、統合テスト環境設定値に使用可能なポートを使用するように設定する必要があります。

統合テスト環境ではテスト環境エージェントがサーバーと通信するための単一ポートが必要です。また、テスト中にエミュレートできる最大 9 個のコネクター・エージェントと通信するために 9 個のポートも必要です。統合テスト環境で 9 個の可能性あるコネクター・エージェントの最初に使用するためのポート番号を設定し、その後その番号より上の番号の 8 個のポートを使用して、9 個の連続するポートのブロックを使用可能にする必要があります。インターフェース内で 9 個のコネクターもエミュレートする必要がない場合、より少ない数のポートのブロックを使用することができます。理想的には、10 個の使用可能なポートを見つけて、統合テスト環境に関連するすべてのポートが連続するようにします。

統合テスト環境のポート使用を構成するには、以下の手順を実行します。

  1. ワークベンチのメニュー・バーから 「ウィンドウ」>「設定」を選択します。
  2. 「統合テスト環境」を展開します。
  3. 「テスト・サーバー」を選択します。

    図 58 に、テスト・サーバーの設定を示します。

    図 58. テスト・サーバーの設定


  4. 「テスト・サーバー」ペインの「TEAgent のポート番号」フィールドにテスト環境エージェントのポート番号を入力します。

    デフォルト値は 1099 です。

  5. 「クライアント・シミュレーター」ペインの「ベース・ポート番号」フィールドに、9 個のコネクター・エージェントまたはアクセス・クライアントのうち統合テスト環境で最初に使用するポート番号を入力します。

    デフォルト値は 1100 です。統合テスト環境では、「ベース・ポート番号」フィールドの値をエミュレートする必要のある最初のコネクター・エージェントに使用し、その後のポート番号を他のコネクター・エージェントで使用します。

  6. 統合テスト環境によるカスタム・バッチ・ファイルの作成を有効にするの説明に従って、統合テスト環境が、前のステップで必要なポート構成情報の追加先として指定したカスタム・バッチ・ファイルを使用するようにします。
  7. 「OK」をクリックします。

start_server.bat への RMI ポートの設定

統合テスト環境設定でサーバーの始動にカスタム・バッチ・ファイルを使用するよう構成していない場合は、start_server.bat バッチ・ファイルにユーザー自身で RMI ポート構成情報を追加する必要があります。

デフォルトの RMI ポート番号 1099 を使用する場合でも、バッチ・ファイルにプロパティーを追加して、デフォルト値と等しい値を設定する必要があります。これを行うには、以下の手順を実行します。

  1. テキスト・エディターを使用して製品インストールの bin ディレクトリー内の start_server.bat という名前のバッチ・ファイルをオープンします。
  2. -DTEAgent Java システム・プロパティーを、サーバーを始動するために Java プログラムが実行されるバッチ・ファイル内の行に追加して、統合テスト環境設定内の「TEAgent のポート番号」フィールドの値と同じに設定します。次の例は、-DTEAgent プロパティーがデフォルトの RMI ポート番号 1099 に設定されていた場合のバッチ・ファイルを示します。
    %CWJAVA% -Djava.ext.dirs=%JRE_EXT_DIRS%;"%MQ_LIB%";"%DB2_LIB%" 
     -Duser.home="%CROSSWORLDS%" -mx%CW_MEM_HEAP%m -DTEAgent=1099 
     -DCW_MEMORY_MAX=%CW_MEM_HEAP% %ORB_PROPERTY% -classpath %JCLASSES% 
     ServerWrapper -s%SERVERNAME% %2 %3
     

    注:
    この時点で、設計モードで始動するための InterChange Server Express の構成の説明に従って変更を行うことができます。これらの変更は start_server.bat バッチ・ファイルにも関係します。
  3. ファイルの保管して閉じます。

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