ビジネス・オブジェクトの作成

サポート・ビジネス・オブジェクトを作成するには、次の手順で行います。

  1. イベントとトランザクションを表すコンポーネントを見つける。必要な場合は、作成します。
  2. PeopleSoft Application Designer を使用して、ステップ 1 のコンポーネントからコンポーネント・インターフェースを作成する。
  3. PeopleSoftODA または Business Object Designer Express を使用して、対応する PeopleSoft 固有のビジネス・オブジェクトを作成する。ビジネス・オブジェクトの詳細については、"ビジネス・オブジェクトの属性プロパティー""ビジネス・オブジェクトのアプリケーション固有情報"を参照してください。PeopleSoftODA の詳細については、PeopleSoftODA を使用したビジネス・オブジェクト定義の生成を参照してください。
  4. PeopleSoft 固有のビジネス・オブジェクトをコネクターのサポート・ビジネス・オブジェクトのリストに追加する。使用する InterChange Server Express に固有のサブスクリプション情報については、ブローカーのインプリメンテーション・ガイドを参照してください。

PeopleSoft Application Designer を使用して、コンポーネント・インターフェースからクラス構造を作成します。コンポーネント・インターフェースに対応するビジネス・オブジェクトは、データを処理するためにこれらのクラスが必要です。データは PeopleSoft API の一部です。

生成されたクラスの作成および使用を支援するために、このセクションでは次について説明します。

API の生成

コンポーネント・インターフェースから API を生成するには、次を実行します。

  1. アプリケーション・デザイナーでコンポーネント・インターフェースを開く。
  2. Build」メニューから「PeopleSoft API」メニューを選択する。
  3. Java オプションのみを選択して、以下のように宛先を指定する。
    %ProductDir%¥connectors¥PeopleSoft¥dependencies
     
  4. 生成されたクラスをコンパイルして、それらが次のディレクトリーに存在することを確認する。
    %ProductDirS% directory:
     

    コンポーネント・インターフェースのクラス・ファイル

    ¥connectors¥PeopleSoft¥dependencies¥PeopleSoft¥Generated¥CompIntfc
     

    セッション固有のクラス・ファイル

    ¥connectors¥PeopleSoft¥dependencies¥PeopleSoft¥Generated¥PeopleSoft
     

画面のショットなどの、API 生成プロセスのさらに詳細な説明については、"API ファイルのビルド"を参照してください。

API の例

PeopleSoft API」メニュー (「Build メニューのサブメニュー) を使用してサンプルの EMER_CONTACT_PROFILE コンポーネント・インターフェースからクラス構造を作成する場合は、以下のものがあります。

コネクターが使用する、生成されたメソッドは次のとおりです。

getFieldName() メソッド

生成されたクラスにはそれぞれ getFieldName() メソッドがあり、このメソッドによりコネクターがコンポーネント・インターフェースの各単純フィールドのデータ値を取得し、それを対応するビジネス・オブジェクト属性にロードすることができます。

例えば、図 7 の右半分に示すように、EMER_CONTACT_PROFILE コンポーネントの FINDKEYS には 7 つのフィールドがリストされています。これらのフィールドには、EMPLIDNAME、および DEPTID が含まれています。これらのフィールドからデータを取得するために、コネクターは getEmpId()getName()、および getDeptId() メソッドを使用します。値を取得後、コネクターはそれらの値を EmpIdContactName、および DeptId ビジネス・オブジェクト属性にロードします。

コレクションの単純なフィールドの値を戻すために、コネクターは最初にコレクションを戻し、次にその中のフィールドを戻します。例えば、EMERGENCY_CNTCT コレクションの CONTACT_NAME フィールドと SAME_ADDRESS_EMPL フィールド内の値を取得するために、コネクターは最初に getEmergencyCntct() メソッドを実行します。次に、getContactName()getSameAddressEmpl() メソッドを実行します。詳細については、"getCollectionName() メソッド"を参照してください。

setFieldName() メソッド

生成されたクラスにはそれぞれ setFieldName() メソッドがあり、このメソッドによりコネクターが、対応するビジネス・オブジェクト属性の値に基づいてコンポーネント・インターフェースの各単純フィールドのデータ値を設定できます。

例えば、EmpIdContactName、および DeptId ビジネス・オブジェクト属性から EMPLIDNAME、および DEPTID フィールドにデータをそれぞれロードするために、コネクターはそれぞれについて setEmpId()setName()、および setDeptId() メソッドを使用します。

getCollectionName() メソッド

指定された従業員の緊急連絡先のコレクションを戻すために、コネクターは EmerContactProfile クラス内の getEmergencyCntct() メソッドを使用します。コネクターが複数行を処理する方法は、ビジネス・オブジェクト・レベルのアプリケーション固有情報の設定により異なります。

EFFDT パラメーターの詳細については、"ビジネス・オブジェクト・レベルのアプリケーション固有情報"を参照してください。

従業員の各緊急連絡先の電話のタイプと電話番号のコレクションを戻すために、コネクターは EmerContactProfileEmergencyCntct クラス内の getEmergencyPhone() メソッドを使用します。すべてのレコードを取得すると、コネクターはそれらをビジネス・オブジェクトの配列属性 EmergencyPhone[n] にロードします。

CurrentItem() メソッド

コレクション内のレコードを検索するときに、最新の有効期限を持つレコードのみを戻すには、コネクターは EmerContactProfile クラス内の CurrentItem() メソッドを使用します。コネクターは、ビジネス・オブジェクト・レベルのアプリケーション固有情報の EFFDT パラメーターの評価が true の場合のみ、このメソッドを使用します。

Item(index) メソッド

コレクション内のレコードを検索するときに、指定されたレコード番号のレコードのみを戻すためには、コネクターは EmerContactProfile クラス内の Item(index) メソッドを使用します。コネクターは、ビジネス・オブジェクト・レベルのアプリケーション固有情報の EFFDT パラメーターの評価が false の場合のみ、このメソッドを使用します。デフォルトでは、このメソッドは検索した最初の行を戻します。

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