IBM WebSphere InterChange Server Express のツールである Failed Event Manager と Flow Manager を使用すると、失敗したイベントを検索、表示、および処理することができます。Failed Event Manager は、役割ベースのセキュリティーを備えた、ブラウザーから操作するツールです。失敗したイベントを Web から処理することが可能です。Flow Manager は、InterChange Server Express 製品とともにインストールされるツールです。トランザクション・フローを解決するには、Flow Manager を使用する必要がありますが、Failed Event Manager と Flow Manager の両方を使用して失敗したイベントを処理することができます。このセクションでは、以下のトピックについて説明します。
Failed Event Manager の使用
Flow Manager の使用
Failed Event Manager を使用すると、失敗したイベントを Web から表示および管理できます。これらの失敗したイベントに対して実行できるアクションは、役割ベースのセキュリティーに応じて異なります。管理者は、4 つのデフォルト役割の 1 つ以上をユーザーに割り当てることができます。
- Administrator -- 失敗したイベントを表示および再サブミットする権限。
- ViewAll -- イベントとビジネス・オブジェクト・データを表示する権限。
- ViewEvents -- イベントのみを表示する権限 (ビジネス・オブジェクト・データは表示できません)。
- SubmitEvents -- イベントを再サブミットおよび表示する権限 (ビジネス・オブジェクト・データは表示および再サブミットできません)。
管理者は、Application Assembly Tool を使用して、特定のチーム向けにカスタム役割を作成できます。
Failed Event Manager は、IBM WebSphere Application Server または Tomcat とともに動作します (Windows および Linux システムのみ)。WebSphere
Application Server、WebSphere Application Server Express、または Tomcat とともに動作するように Failed Event Manager を設定する方法については、Windows、Linux、または OS/400 用の「WebSphere Business Integration Server Express インストール・ガイド」を参照してください。OS/400 は Tomcat をサポートしていません。
Failed Event Manager は、以下のバージョンの WebSphere Application Server、WebSphere Application Server Express、および Tomcat とともに動作します。
- WebSphere Application Server バージョン 5.0.2 または 5.1
- WebSphere Application Server Express バージョン 5.0.2 または 5.1
WebSphere Business Integration Server Express の管理ツールセットのインストールを選択した場合、WebSphere Application Server または WebSphere Application Server Express バージョン 5.0.2 または 5.1 がシステム上で検出されると、Failed Event Monitor が自動的にインストールおよび構成されます。役割ベースのセキュリティーのみを構成する必要があります。Failed Event Manager 用のセキュリティーの設定を参照してください。
- Tomcat バージョン 4.1.24 および 4.1.27 (Windows システムと Linux システムのみ)
デフォルトでは、Tomcat を Failed Event Manager と一緒にインストールするとセキュリティーが使用可能になります (Windows、Linux、または OS/400 用の「WebSphere Business Integration Server Express インストール・ガイド」を参照)。管理者がアプリケーションに対する全アクセス権限を得るように、Administrator の役割を持つユーザーを Tomcat_home¥conf¥tomcat-users.xml ファイルに作成する必要があります。Failed Event Manager で役割を作成する方法については、Failed Event Manager 用のセキュリティーの設定を参照してください。
このセクションでは、以下の手順について説明します。
管理者は、WebSphere Application Server で Failed Event Manager を使用する場合のセキュリティーをセットアップする必要があります。また、管理者は、デフォルトの 4 つのユーザー役割以外の役割をチームで使用する場合は、追加のセキュリティー役割を作成できます。追加の役割を作成する方法は、Failed Event Manager とともに、WebSphere Application Manager を使用しているか、または Tomcat を使用しているかに応じて異なります。
ユーザー・グループで Tomcat を Failed Event Manager と一緒に使用している場合は、デフォルトの役割ベース・セキュリティーを使用可能にするための追加ステップはありません。WebSphere Application Server を使用している場合は、管理者がセキュリティーを使用可能にする必要があります。
WebSphere Application Server で Failed Event Manager 用の役割ベース・セキュリティーを使用可能にするには、以下のステップを実行します。
- 以下の手順を実行して、WebSphere Application Server を始動します。
- 「スタート」メニューから「プログラム」>「IBM WebSphere Application Server v5.0」>「Application Server の開始」を選択して、server1 を始動します。次に進む前に、「e-business のためにサーバー server1 がオープンされました」というメッセージが表示されるまで待ちます。
- 「スタート」メニューで、「プログラム」>「IBM WebSphere Application Server v5.0」>「管理コンソール」を選択します。
- ユーザー ID を入力して、「OK」をクリックします。
OS/400 |
---|
OS/400 の場合は、以下のステップを実行して WebSphere Application
Server を始動します。
- CL コマンド QSH を入力し、QSHELL 環境から、WebSphere Application Server Express の場合は
/QIBM/Proddata/WebASE51/ASE/bin
にディレクトリー変更し、WebSphere Application Server の場合は
/QIBM/ProdData/WebAS51/Base/bin
にディレクトリー変更します。
次に以下のスクリプトを実行します。
startServer FailedEvents -instance FailedEvents
- Web ブラウザーから http://HostName:9090/admin に移動します。HostName はホスト名またはホスト IP アドレスです。
|
- 左側のナビゲーション・フレームで、「セキュリティー」>「ユーザー・レジストリー」>「ローカル OS」をクリックします。
- ローカル・ユーザーのレジストリー・ページで、有効なローカル OS ユーザー名とパスワードを入力し、「OK」をクリックします。
「グローバル・セキュリティー」ページが表示されます。
- 「一般プロパティー」の下で、「使用可能」チェック・ボックスを選択します。
- 「Java 2 セキュリティーを強制にする」チェック・ボックスがクリアされていることを確認し、他のデフォルト値は未変更のまま、「OK」をクリックします。
- ローカル構成への変更についてのメッセージの「保管」ボタンをクリックします。「保管」ページが表示されます。
- 「マスター構成に保管」の下にある「保管」をクリックします。
- WebSphere Application Server を再始動します (ステップ 1 を参照)。
- 管理コンソールを開きます。セキュリティーが正しく構成されている場合は、コンソール・ページでユーザー名とパスワード (ステップ 3 のローカル・ユーザーのレジストリー・ページで入力した値) の入力が求められます。値を入力して 「OK」をクリックします。
メイン管理コンソール・ページが表示されます。
- WebSphere Application Server に Failed Events Manager アプリケーションをインストールするには、以下の手順を実行します (まだインストールされていない場合)。
- 「アプリケーション」>「新規アプリケーションのインストール」をクリックします。
- WebSphereICS¥WBFEM ディレクトリーにある FailedEvents.war ファイルへの完全修飾パスを入力するか、「参照」ボタンをクリックしてそのファイルにナビゲートします。
- 「コンテキスト・ルート」フィールドに FailedEvents と入力し、「次へ」をクリックします。
- 「アプリケーション・インストールの準備」ウィンドウのデフォルト値を受け入れ、「次へ」をクリックします。
- 「セキュリティー役割をユーザー/グループにマップ」ページが開くまで、「次へ」をクリックします。このページには、4 つのデフォルト・ユーザー役割と、Application Assembly Tool を使用してユーザーが作成した追加の役割が表示されます。
- それぞれの役割ごとにチェック・ボックスを選択し、「ユーザーのルックアップ」をクリックします。検索ストリングを使用してローカルまたはドメイン内でユーザーを検索するか、ユーザーを追加して「OK」をクリックします。
- 「次へ」をクリックし、「終了」をクリックします。
- アプリケーションが正常にインストールされたことを示すメッセージが表示された場合は、「マスター構成に保管」リンクをクリックします。
- 「保管」をクリックします。
- WebSphere Application Server を再始動します。
WebSphere Application Server Express には Studio Site Developer と呼ばれるツールが組み込まれており、管理者はこのツールを使用して WAR ファイルを編集し、カスタマイズされた役割を作成できます。Studio Site Developer は、2 枚目の WebSphere Application Server CD に収録されているので、その CD からインストールします。WebSphere Studio Site Developer ツールのインストール方法の詳細については、Windows、Linux、または OS/400 用の「WebSphere Business Integration Server Express インストール・ガイド」を参照してください。
WebSphere Application Server Express を使用している場合は、以下の手順を実行してカスタム役割を作成します。
- 「スタート」>「プログラム」>「IBM WebSphere Application Server Express 5.1.1」>「Studio Site Developer」をクリックして、Studio Site Developer を始動します。
- Web パースペクティブを開きます。ワークベンチが起動したら、「ウィンドウ」>「パースペクティブを開く」>「Web」をクリックします。
- 編集する FailedEvents.war ファイルをインポートするには、「ファイル」>「インポート」をクリックし、ファイルを選択して「次へ」をクリックします。
OS/400 |
---|
OS/400 の場合は、Windows ではなく OS/400 に WAR ファイルがロードされます。したがって、その WAR ファイルを Windows にコピーするか、Windows から OS/400 にドライブをマップする必要があります。OS/400 のファイルは、/qibm/proddata/wbiserver43/product/WBFEM/WAS/FailedEvents.war です。
ファイルは、proddata で編集しないでください。ファイルを OS/400 の別のパスにコピーし、そのコピー先で編集し、その後新規ロケーションから変更された WAR ファイルを配置します。 |
- 「参照」ボタンをクリックして、編集する FailedEvents.war ファイルを選択します。
- 以下の手順を実行して、Web プロジェクトを作成します。
- 「プロジェクト」の下で、「新規作成」をクリックします。
- 次の画面で、プロジェクト名 FailedEventWebProject を入力します。
- 「完了」をクリックします。「プロジェクト・ナビゲーター」ビューに、指定した名前の新規 Web プロジェクトがリスト表示されます。
- FailedEventWebProject を展開し、「Web デプロイメント記述子」をダブルクリックします。エディターにタブ付きのウィンドウが開き、デフォルトで「概要」 タブが表示されます。
- 以下の手順を実行して、カスタム役割を作成します。
- エディター画面の下部にある「セキュリティー」タブをクリックします。
- 「セキュリティー」画面の「セキュリティー役割」タブをクリックします。WAR ファイルに組み込まれているデフォルトの役割が表示されます。
- 「追加」をクリックします。作成するカスタム役割の名前を入力し、右側に役割の説明を入力します。作成する新規役割すべてに対してこの手順を繰り返します。
- 「セキュリティー」画面で「セキュリティー制約」タブをクリックし、以下の手順を実行してセキュリティー制約に新規役割を追加します。
- 「許可役割」の下にある「編集」ボタンをクリックします。
- 「許可制約の定義」ダイアログ・ボックスで、作成した役割の横のチェック・ボックスを選択し、「OK」をクリックします。
- 「ファイル」>「保管」をクリックします。
- エディター画面の下部にある「サーブレット」タブをクリックし、ログイン・サーブレットの初期設定パラメーターを編集して、作成した各役割を記述します。
- 「サーブレットおよび JSP」リストで、ログイン・サーブレットを選択します。
- 「初期化」の下で、ROLECOMPONENTS パラメーターの正しい値を入力します。
ノートパッドのような別のエディターで値を入力し、値フィールドに貼り付けることもできます。
パラメーター値は、次の形式の文字列です。
<RoleName1>:event_owners=<ownername>*connectors=<connectorName>*bos=
<boname.verb>#
<CompositeKeyValue>+<CompositekeyValue2>/<AnotherPossibleKeyValue> |
<RoleName2>:
......
< | > - 2 つの役割を区切ります。
< : > - 役割のコンポーネントと役割名を区切ります。
< * > - 役割内のコンポーネント (コネクターとビジネス・オブジェクト) を区切ります。
< = > - コンポーネント名とその値を区切ります。
< , > - コンポーネント内の値を区切ります。
< # >- ビジネス・オブジェクト名とそのキー値を区切ります。
< / > - ビジネス・オブジェクトの可能なキーを区切ります (同じビジネス・オブジェクト - 異なるキー)。
< + > - ビジネス・オブジェクトの複合キーを区切ります (これらのキー値が、ビジネス・オブジェクトに表示される特定の順序で供給されていることを確認)。
例えば次のように指定します。
Role1:event_owners=collab1, collab2*connectors=conn1,
conn2*bos=bo1.create#55/67,
bo2.delete#99/80
|Role2:event_owners=collab3,collab4*connectors=conn3*bos=bo4.create
#59+9876/82, bo2.delete#56
- 「ファイル」>「保管」をクリックして、Studio Site Developer にプロジェクトを保管します。
- 「プロジェクト・ナビゲーター」ビューで Web プロジェクトを右マウス・ボタン・クリックし、「エクスポート」をクリックして、プロジェクトを WAR ファイルにエクスポートします。
- WAR ファイルを選択し、「次へ」をクリックします。
- 「Export Resources to a WAR file」画面で、「宛先」の下の「参照」ボタンをクリックし、ディレクトリーを選択して新規 WAR ファイル名を入力するか、ファイルに上書きする場合は、ステップ 4 でインポートした WAR ファイルを指定します。
- 注:
- OS/400 の場合は、ファイルを ProdData ディレクトリーに保管しないでください。ファイルを OS/400 の別のパスにコピーし、そのコピー先で編集し、その後新規ロケーションから変更された WAR ファイルを配置します。
- 「完了」をクリックします。新規 WAR ファイルは、WebSphere Application Server Express に配備する準備ができます。
WebSphere Application Server には Application
Assembly Tool と呼ばれるツールが組み込まれており、管理者はこのツールを使用して WAR ファイルを編集し、カスタマイズされた役割を作成できます (OS/400 の場合、管理者は Windows のツールを使用して、OS/400 に保管および配備されている jar ファイルを編集します)。
WebSphere Application Server を使用している場合は、以下の手順を実行してカスタム役割を作成します。
- 「スタート」>「プログラム」>「IBM WebSphere Application Server」>「Application
Assembly Tool」を選択して、Application
Assembly Tool を始動します。
- 「ようこそ」ダイアログ・ボックスで、「既存」タブをクリックし、ブラウズして FailedEvents.war ファイルを選択します。「OK」をクリックします。
WAR ファイルの完全な構造が左側ペインに表示されます。
- 「セキュリティー役割」を右マウス・ボタン・クリックし、「新規作成」をクリックします。
- 「新規セキュリティー役割」ダイアログ・ボックスで、新規役割の名前と説明を入力し、「OK」をクリックします。
- 「セキュリティー制約」を展開し、左側ペインから「SC1」を選択します。
- 右側ペインの「許可制約」の下で、「追加」をクリックします。
- 作成した役割を選択し、「OK」をクリックします。
- 「適用」をクリックします。
- 左側ペインのルートから、「Web コンポーネント」->「ログイン」->を展開し、「初期設定パラメーター」を右マウス・ボタン・クリックします。
- Role Components パラメーターを選択して、パラメーター値を編集します。
パラメーター値は、次の形式の文字列です。
<RoleName1>:event_owners=<ownername>*connectors=<connectorName>*bos=
<boname.verb>#
<CompositeKeyValue>+<CompositekeyValue2>/<AnotherPossibleKeyValue> |
<RoleName2>:
......
< | > - 2 つの役割を区切ります。
< : > - 役割のコンポーネントと役割名を区切ります。
< * > - 役割内のコンポーネント (コネクターとビジネス・オブジェクト) を区切ります。
< = > - コンポーネント名とその値を区切ります。
< , > - コンポーネント内の値を区切ります。
< # >- ビジネス・オブジェクト名とそのキー値を区切ります。
< / > - ビジネス・オブジェクトの可能なキーを区切ります (同じビジネス・オブジェクト - 異なるキー)。
< + > - ビジネス・オブジェクトの複合キーを区切ります (これらのキー値が、ビジネス・オブジェクトに表示される特定の順序で供給されていることを確認)。
例えば次のように指定します。
Role1:event_owners=collab1, collab2*connectors=conn1,
conn2*bos=bo1.create#55/67,
bo2.delete#99/80
|Role2:event_owners=collab3,collab4*connectors=conn3*bos=bo4.create
#59+9876/82, bo2.delete#56
この例の「event_owners」は、コラボレーションまたはコネクターでのイベントの失敗点を指しています。
- パラメーター値を入力して、「適用」をクリックします。
- 「ファイル」>「保管」をクリックします。WAR ファイルを配備する準備ができました。
- これらの役割を作成した後で、セキュリティーをもう一度設定する必要があります。Failed Event Manager および WebSphere Application Server 用のセキュリティーの設定手順 に進みます。
このセクションは、Windows システムと Linux システムにのみ適用されます。OS/400 は Tomcat をサポートしていません。
Tomcat を使用している場合、カスタム・ユーザーとカスタム役割を作成するには、以下のステップを実行します。
- 必要な場合は、
Tomcat_Home¥conf の下にある tomat-users.xml ファイルを編集し、以下のような変更を行います。
- 例えば、新しい役割として "Manager" を追加するには、
<role rolename="Manager"/> を追加します。
- 例えば、ユーザーとして Scott を作成し、役割 "Manager" に割り当てるには、
<user username="Scott" password="tiger" roles="Manager "/> を追加します。
- ユーザーに複数の役割を割り当てるには、役割と役割の間をコンマで区切ります (例: <user username="Scott" password="tiger" roles="Manager, Employee"/>)。
- ファイルを保管します。
- Tomcat_Home¥webapps¥FailedEvents¥WEB-INF の下にある web.xml ファイルを編集し、ステップ 1 で tomat-users.xml ファイルに追加した役割を追加します。以下のことを行います。
- デフォルト役割がすでに組み込まれている以下の xml 要素にカスタム役割を追加します。
<auth-constraint id="AuthConstraint_1062537631424">
<description>SC1:+:</description>
<role-name>Administrator</role-name>
<role-name>ViewEvents</role-name>
<role-name>ViewAll</role-name>
<role-name>SubmitEvents</role-name>
<role-name>Manager</role-name>
</auth-constraint>
- xml ファイルの最後に新しい要素を追加し、固有のセキュリティー役割 ID を割り当てます。
<security-role id="SecurityRole_1068513225089">
<description>Can manage all events.</description>
<role-name>Manager</role-name>
</security-role>
- ログイン・サーブレットの init param の値を 1 つの完全な文字列として編集します。
<servlet id="Servlet_1062537018298">
<servlet-name>Login</servlet-name>
<display-name>Login</display-name>
<servlet-class>
com.ibm.btools.itools.FailedEvents.servlets.Login
</servlet-class>
<init-param id="InitParam_1063835207426">
<param-name>ROLECOMPONENTS</param-name>
<param-value>
role1: event_owners
SourceToDestCollab
|role2:event_owners=Collab2*
bos=CUSTOMER2.Create#2/4
|role3:event_owners=SourceToDestCollab, Collab2
</param-value>
<description>
Roles and components (collabs or connectors) associated with these roles.
</description>
</init-param>
</servlet>
パラメーター値は、次の形式の文字列です。
<RoleName1>:event_owners=<ownername>*connectors=<connectorName>
*bos=<boname.verb> #<CompositeKeyValue>+<CompositekeyValue2>/
<AnotherPossibleKeyValue> | <RoleName2>: .....
ここで、
< | > - 2 つの役割を区切ります。
< : > - 役割のコンポーネントと役割名を区切ります。
< * > - 役割内のコンポーネント (例: コネクターやビジネス・オブジェクト) を区切ります。
< = > - コンポーネント名とその値を区切ります。
< , > - コンポーネント内の値を区切ります。
< # >- ビジネス・オブジェクト名とそのキー値を区切ります。
< / >- ビジネス・オブジェクトの各種のキーを区切ります。
< + >- ビジネス・オブジェクトの複合キー (2 つ以上の基本キー) を区切ります。
以下に例を示します。
Role1:event_owners=collab1, collab2*connectors=conn1,
conn2*bos=bo1.create#55/67, bo2.delete#99/80 |
Role2:event_owners=collab3,collab4*connectors=conn3
*bos= bo4.create#59+9876/82, bo2.delete#56
この例で「event_owners」は、コラボレーションまたはコネクターでのイベントの失敗点を指しています。
- ファイルを保管します。
- setclasspath.bat ファイルを呼び出すために、コマンド行から Tomcat を始動します (Tomcat_home/bin/startup.bat)。
Failed Event Manager には、Windows プラットフォーム限定のサポートされるブラウザーからのみアクセスできます。サポートされるブラウザーは以下のとおりです。
- Adobe SVG ビューアー 3.0 のプラグインを搭載した Microsoft Internet Explorer 5.5 SP2 以上
- Adobe SVG ビューアー 3.0 のプラグインを搭載した Netscape 4.7x
Failed Event Manager にログオンするには、以下のステップを実行します。
- Windows でブラウザーを開いて、チームにおける Failed Event Manager の設定に応じて、以下のいずれかの URL を入力します。
- WebSphere Application Server を使用している場合は、次の URL を入力します。
http://HostName/FailedEvents
ここで、HostName は WebSphere Application Server がインストールされているコンピューターの名前です。
- URL の一部としてポート番号を含めることができます。Failed Event Manager にアクセスするには、次の URL を入力します。
http://HostName:nnnn/FailedEvents
ここで、HostName は WebSphere Application Server がインストールされているコンピューターの名前、nnnn はポート番号です。
- Failed Event Manager が WebSphere Application Server Express の一部としてインストールされている場合、Failed Event Manager は、デフォルト・ポート番号 7089 を使用するように構成されています。
Failed Event Manager にアクセスするには、URL として http://HostName:7089/FailedEvents を入力します。
- (Windows および Linux システムのみ) Failed Event Manager を Tomcat とともに使用している場合、Failed Event Manager は、デフォルト・ポート番号 8080 を使用するように構成されています。
Failed Event Manager にアクセスするには、URL として http://HostName:8080/FailedEvents を入力します。
- セキュリティーが使用可能になっている場合は、Application Server のユーザー名とパスワードを入力する必要があります。
- 「接続」画面で「サーバー名」、「ユーザー名」、および「パスワード」を入力し、「ログイン」をクリックします。
図 61. Failed Event Manager の「接続」画面

ログオンすると、「照会」ダイアログ・ボックスが表示されます (図 62 を参照)。
図 62. Failed Event Manager の「照会」ダイアログ・ボックス

失敗したイベントに関する情報を Failed Event Manager で表示するには、以下のステップを実行します。
- 「照会」ページで、失敗したイベントのうち、表示したいイベントについての情報を選択します。
- イベント状況: これらの 4 つの状況カテゴリーについて、「失敗」、「転送中」、「重複の可能性」、「据え置き」、または「任意」のどの状況を持つイベントを表示するのかを選択します。
- 失敗点: 障害が発生したコンポーネントを選択します。
- ビジネス・オブジェクト: ビジネス・オブジェクトの名前を選択します。
- ソース・コネクター: アダプターまたはその他のソース・コネクターの名前を選択します。
- 日付を選択: 「任意の時点」をクリックするか、または「間」をクリックして開始日時と終了日時を選択します。
- No. of events/page: Failed Event Manager の各ページに表示したいイベントの数を選択します。
- 「サブミット」をクリックします。
図 63 に示すような「Table of Failed Events」が表示されます。
図 63. Failed Event Manager の「Table of Failed Events」

表示されているビジネス・オブジェクトへのアクセス権を持つ役割が 1 つも自分に割り当てられていない場合は、この表の「ビジネス・オブジェクト」ボタンが使用できません (図 64 を参照)。
- 注:
- ご使用のブラウザーに応じて、ボタンまたは他のコントロールが表示されなかったり、表示されても使用不可の場合があります。
図 64. ビジネス・オブジェクトの表示権限がない場合の Failed Event Manager の「Table of Failed Events」

- 失敗した特定のイベントについて詳細を表示したい場合は、左列のチェック・ボックスを選択し、「詳細」列の「表示」をクリックします。
図 65 に示すような「イベントの詳細」ダイアログ・ボックスが表示されます。
図 65. Failed Event Manager の「イベントの詳細」ダイアログ・ボックス

- ビジネス・オブジェクトへのアクセス権を持つ役割に割り当てられている場合、「ビジネス・オブジェクト」列の「ビジネス・オブジェクト」ボタンをクリックすると、ビジネス・オブジェクトに関する詳細が表示されます。「ビジネス・オブジェクト・データ」ダイアログ・ボックスが表示されます (図 66 を参照)。
図 66. Failed Event Manager の「ビジネス・オブジェクト・データ」ダイアログ・ボックス

失敗したイベントを処理するには、「Table of Failed Events」で以下のステップを実行します。
- 失敗したイベントのうち、処理したいイベントの左列にあるチェック・ボックスを選択します。
- 以下のいずれかを実行します。
- イベントを宛先アプリケーションに戻すには、「サブミット」をクリックします。このアクションは、イベントのサブミットが可能な役割にユーザーが割り当てられている場合に実行できます。
- 選択したイベントを最新表示した後、それを宛先アプリケーションに戻すには、「最新表示およびサブミット」をクリックします。このアクションは、イベントのサブミットが可能な役割にユーザーが割り当てられている場合に実行できます。
- 選択したイベントが長期存続ビジネス・プロセスの場合、このイベントをキャンセルするには、「待機をキャンセル」をクリックします。
- 選択したイベントを削除するには、「削除」をクリックします。
Failed Event Manager の役割ベースのセキュリティーでユーザーに割り当てられた役割を検査するには、以下のステップを実行します。
- Failed Event Manager にログオンします (Failed Event Manager へのログオン手順を参照)。
- 「照会」ページが開いたら、左下にある「Check your access rights」リンクをクリックします。
使用可能なデフォルト役割を示すページが表示されます。役割名を入力すると、自分がその役割に割り当てられているかどうかを確認できます。
失敗したイベントの検索、表示、処理を行うには、Flow Manager を使用します。これは、InterChange Server Express 製品とともにインストールされるツールです。Flow
Manager により、未解決のフローを探して表示するための照会を容易に構成できます。未解決のフローを表示すると、表示内のフローを選択してサブミットしたり、破棄したり、その他のアクションを実行したりできます。失敗したフローの背景情報については、フローの失敗を参照してください。
以下のトピックでは、Flow Manager を使用して照会の作成、詳細の表示、およびイベントの処理を行う方法について説明します。
Flow Manager の始動手順
未解決のフローの検索手順
"未解決のフローの詳細の表示手順"
未解決のフローの処理手順
Flow Manager を始動するには、以下のステップを実行します。
- 「スタート」>「プログラム」>「IBM WebSphere Business Integration Express」>「Toolset Express」>「管理」>「Flow Manager」をクリックします。「InterChange Server に接続」ダイアログ・ボックスが表示されます (図 67 を参照)。
図 67. 「InterChange Server に接続」ダイアログ・ボックス

- 次のいずれかの方法でサーバー名を入力します。
- 「サーバー名」フィールドにサーバーの名前を入力します。
- 「サーバー名」リストからサーバー名を選択します。
- 「参照」ボタンをクリックして、ネットワーク上のサーバーを参照します。次の図に、このボタンをクリックしたときに開く「サーバー」ダイアログ・ボックスを示します。
図 68. 「サーバー」ダイアログ・ボックス

- 注:
- ネットワーク上に存在するサーバーの数によっては、ネットワーク上のサーバーの参照に時間がかかる場合があります。
- 接続するサーバーのユーザー名とパスワードを入力します。「ユーザー名とパスワードを保管」チェック・ボックスにチェックマークを付けると、ユーザー名とパスワードがサーバー名とともにレジストリーに保管され、パスワードが暗号化されます。「接続」をクリックします。
- 注:
- レジストリーから不要なユーザーまたはサーバーを除去するには、「オプション」をクリックします。表示される「オプション」ダイアログ・ボックスで、サーバーまたはユーザーを削除できます。
次の図に、「オプション」ダイアログ・ボックスを示します。
図 69. 「オプション」ダイアログ・ボックス

「InterChange Server に接続」ダイアログ・ボックスで「接続」をクリックすると、Flow Manager が開きます (図 70 を参照)。
図 70. Flow Manager

未解決のフローをすべて検索するには、Flow Manager で以下のステップを実行します。
- Flow Manager を始動します。Flow Manager の始動手順を参照してください。
- 以下のいずれかを実行します。
- すべての未解決のフローを検索して表示するには、すべてのフィールドをデフォルトの「任意」にします。
- 特定のフローを検索する照会を作成するには、各タブの検索オプションについて説明した以下の各セクションを参照してください。
- 検索基準を指定したら、「検索」ボタンをクリックするか、「イベント」>「検索」をクリックします。結果は「Flow Manager」ウィンドウの下半分に表示されます (図 71 を参照)。
図 71. Flow Manager での結果の表示 (フィルターを適用)

- 現在のフィルター情報を照会として保管するには、「照会」>「保管」をクリックします。入力した照会名は、「照会」リストに表示されます。
「イベント属性」タブは、未解決のイベントを特性に基づいて検索する場合に選択します (図 72 を参照)。
図 72. Flow Manager の「イベント属性」タブ

「イベント属性」タブでは、次のオプションを使用できます。
「日時」タブ を使用すると、特定の期間に失敗したフローのみを照会することができます (図 73 を参照してください)。
図 73. 「日時」タブ

「日時」タブでは、次のオプションを使用できます。
- 「任意の時点」: 失敗の日時の制約を指定せずに、失敗したイベントをすべて照会します。
- 「すべてのイベントを検索」: 指定の時間枠内に発生した失敗したイベントをすべて照会します。
- (指定の開始日時と終了日時の) 間
- (指定の日数) 範囲内
- (指定の日数) より前
「エラー・テキストおよびビジネス・オブジェクト属性」タブを使用すると、特定のビジネス・オブジェクト、ビジネス・オブジェクト属性、および属性値のみを含む照会を作成できます (図 74 を参照してください)。
図 74. 「エラー・テキストおよびビジネス・オブジェクト属性」タブ

以下の列で値を選択してください。
また、「含まれるエラー・テキスト」フィールドに入力したテキストを含むメッセージを生成する未解決のフローのみを照会することもできます。
- 注:
- 「含まれるエラー・テキスト」フィールドに入力したキーワードの大文字と小文字は区別されません。
未解決のフローの詳細を Flow Manager で表示するには、以下のステップを実行します。
- 「照会」リストから照会を選択します。
- 以下のいずれかを実行します。
- 「検索」ボタンをクリックします。
- 「イベント」>「検索」をクリックします。
結果は「Flow Manager」ウィンドウの下半分に表示されます (図 71 を参照)。
イベントのリストと以下の情報を含む未解決のフロー表が表示されます。
- イベント状況
- イベント所有者
- 失敗の時点
- コネクター
- イベント
- 時間
- メッセージ
- キー属性
待機中イベントの場合は、「イベント状況」セルには以下の情報が表示されます。
待機
[タイムアウト有効期限:...]
[シナリオ名:...]
[シナリオ・ノード ID...]
- イベントの詳細情報にアクセスするには、そのイベントを含む行をダブルクリックします (または「イベント」>「すべて選択」をクリックします)。これにより、「イベントの詳細を表示」ダイアログ・ボックスが開かれます
(図 75 を参照してください)。
図 75. Flow Manager の「イベントの詳細を表示」ダイアログ・ボックス

- 選択したイベント関連付けられているビジネス・オブジェクトの詳細情報にアクセスするには、「イベント」>「詳細を表示」をクリックします。「ビジネス・オブジェクト・データの表示」ダイアログ・ボックスが表示されます (図 76 を参照)。
図 76. 「ビジネス・オブジェクト・データの表示」ダイアログ・ボックス

未解決のフローに対してアクションを実行する場合は、未解決のフローの処理手順を参照してください。
未解決のフローについて作成した照会を管理するには、以下のいずれかを実行します。
- 現在のフィルター情報を照会として保管するには、「照会」>「保管」をクリックします。入力した照会は、「照会」リストに表示されます。
- 選択した照会を「照会」メニューから削除するには、「照会」>「削除」をクリックします。
- 照会の内容を表示または非表示にするには、「照会」>「Show/Hide」をクリックします。
未解決のフローについて作成した照会を管理するには、以下のステップを実行します。
- Flow Manager の結果リストから、イベントを 1 つ以上選択します。
- 以下のいずれかを実行します。
- 選択されたイベントを削除するには、「イベント」>「削除」をクリックします。
- 結果リスト内の失敗したイベントをすべて Excel ファイルに保管するには、「イベント」>「保管」をクリックします。
- 選択したイベントを表に印刷するには、「イベント」>「印刷」をクリックします。「すべてのイベントを印刷」オプション、または「選択したイベントを印刷」オプションを含むダイアログ・ボックスが表示されます。
- 現在の照会に対応するイベントの数を表示するには、「イベント」>「カウントを取得」をクリックします。
- 結果のイベントをすべてクリアするには、結果リストを閉じ、フィルター・コントロールをすべて最新表示して、「イベント」>「新規検索」をクリックします。
結果リスト内の失敗したイベントを Flow Manager で処理するには、以下のステップを実行します。
- Flow Manager の結果リストから、イベントを 1 つ以上選択します。
- 以下のいずれかを実行します。
- イベントのデータを宛先アプリケーションに戻すには、「イベント」>「サブミット」をクリックします。
- 待機中イベント (長期存続ビジネス・プロセス) をキャンセルするには、「イベント」>「待機をキャンセル」をクリックします。
- データを最新表示し、イベントを宛先アプリケーションに戻すには、「イベント」>「最新表示およびサブミット」をクリックします。
