Test Connector によるビジネス・データの表示

Test Connector は、ビジネス・オブジェクトの構造を表形式で表示するグラフィカル・インターフェースです。コネクターは、ビジネス・ロジックを介してアプリケーションとデータを交換するため、グラフィカル・インターフェースがありません。Test Connector は、図形表示を使用してコネクターのエミュレーションを実行し、インターフェースにおけるコネクターの役割を分かりやすくすると共に、実際のコネクターを実行する場合の複雑さを取り除くことができます。

CustomerSynchronization_SourceToDestination コラボレーション・オブジェクトは、Test Connector のあるインスタンスから別のインスタンスへビジネス・オブジェクトを送信することにより、IBM WebSphere Business Integration Server Express システムをテストします。 Customer ビジネス・オブジェクトは、階層構造ではなく、フラットな構造になっています。このビジネス・オブジェクトには、他のビジネス・オブジェクトが格納されていません。CustomerSynchronization コラボレーション・テンプレートは、インターフェースのソース・コネクターによって送信されたビジネス・オブジェクトを宛先コネクターに送信し、注目に値するビジネス・ロジックはまったく適用しません。 SourceConnector および DestinationConnector の定義は、コネクターのサーバー・サイド・コンポーネントを表します。これらは実行可能なコネクターは表していません。 これらの定義は、IBM WebSphere Business Integration Server Express のサブシステムを検証するには十分です。

以下の手順では、Test Connector を使用し、IBM WebSphere Business Integration Server Express システムを介してデータを交換するコネクターのエミュレーションを実行します。

注:
以下の手順を実行するためには、InterChange Server Express および System Manager を始動済みで、InterChange Server Express のインスタンスを登録済みであり、Test Connector およびコラボレーション・オブジェクトはアクティブになっていることを確認済みであることが前提になります。
  1. ネットワーク・ドライブを OS/400 システムにマップします (¥¥OS400system¥root)。
  2. 「スタート」>「プログラム」>「IBM WebSphere Business Integration Express」>「Toolset Express」>「開発」>「Test Connector」をクリックして、Test Connector を始動します。
  3. 「Test Connector」メニュー・バーで、「ファイル」>「プロファイルの作成/選択」をクリックします。
  4. 「コネクター・プロファイル」メニュー・バーで、「ファイル」>「新規プロファイル」を選択します。
  5. 「ブラウズ」をクリックし、ステップ 1 で設定したマップ済みドライブへ移動します。 ¥QIBM¥UserData¥WBIServer43¥QWBIDFT¥ ディレクトリーに移動し、「InterchangeSystem.cfg」ファイルをクリックして選択し、「開く」をクリックします。

    注:
    create_instance.sh スクリプトで作成したインスタンスに対してこの手順を実行する場合は、QWBIDFT ではなく、そのインスタンス名を使用してください。
  6. 「コネクター名」フィールドで、SourceConnector と入力します。
  7. 「サーバー」フィールドで、サーバー名 QWBIDFT か、または create_instance.sh スクリプトで使用した名前を入力します。
  8. 「パスワード」フィールドで、ICS 管理者ユーザーのパスワードを入力します。 インストール後にこのパスワードを変更しなかった場合、このパスワードは null です。
  9. SourceConnector プロファイルをクリックして選択し、「OK」をクリックします。 「SourceConnector」プロファイルが選択された状態で「コネクター・プロファイル」ダイアログが下に表示されます。



  10. 「Test Connector」メニュー・バーで、「ファイル」>「接続」をクリックします。この操作により、SourceConnector プロファイルがロードされた状態で Test Connector の現在のインスタンスがサーバーと接続します。
  11. ステップ 2 から 9 までを繰り返して、Test Connector の別のインスタンスを起動します。 ステップ 6 および 9 では、 SourceConnector の代わりに DestinationConnector を使用します。
  12. 「Test Connector」メニュー・バーで、「ファイル」>「接続」をクリックします。この操作により、DestinationConnector プロファイルがロードされた状態で Test Connector の現在のインスタンスがサーバーと接続します。
  13. SourceConnector プロファイルがロードされた状態の Test Connector のインスタンスで、メニュー・バーの「編集」>「BO のロード」をクリックします。
  14. 「開く」ダイアログで、マップ済みドライブの ¥QIBM¥UserData¥WBIServer43¥QWBIDFT¥Samples¥SystemTest¥ に移動して、Customer.bo フォルダーをクリックして選択します。「開く」ダイアログが次のように表示されます。



  15. 「開く」をクリックして Customer.bo ファイルを開き、「新規インスタンス」ダイアログを表示します。
  16. 「名前の入力」フィールドに Customer_0 と入力して、「OK」をクリックします。
  17. Customer ビジネス・オブジェクトのフィールドの値、例えば 「FirstName」、「String」、「Tom」は次のように表示されることに注意してください。



  18. メニュー・バーで、「要求」>「送信」をクリックして、ビジネス・オブジェクトを送信します。
  19. DestinationConnector プロファイルがロードされている Test Connector のインスタンスにフォーカスを合わせます。 次に示すように、「Request List」ペインに Customer.Create が表示されている場合は、Customer ビジネス・オブジェクトは受信されています。



  20. 「Customer.create」イベントをダブルクリックして、このイベントを応答ビジネス・オブジェクトとして表示します。「応答 BO」ダイアログが次のように表示されます。



  21. オプショナル: 各フィールドの内側をダブルクリックし、宛先アプリケーションが処理するイベントに対して、通常、宛先アプリケーションがその独自の値を割り当てるという方法でデータを編集します。フィールドの編集が終了したら「OK」をクリックします。
  22. メニュー・バーで、「要求」>「応答」>「成功」をクリックし、宛先アプリケーションがビジネス・オブジェクトを正常に処理して InterChange Server Express に戻すシミュレーションを実行します。
  23. イベントの送信とイベントへの応答が終了したら、「Test Connector」メニュー・バーで、「ファイル」>「終了」をクリックし、Test Connector のシャットダウンを要求されたら、「はい」をクリックします。

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