Business Object Designer Express での PeopleSoftODA の使用

このセクションでは、Business Object Designer Express で PeopleSoftODA を使用して、ビジネス・オブジェクト定義を生成する方法について説明します。 Business Object Designer Express の起動方法については、「ビジネス・オブジェクト開発ガイド」を参照してください。

ODA の起動後、Business Object Designer Express を起動させ、ODA を構成して実行します。Business Object Designer Express で ODA を使用してビジネス・オブジェクト定義を生成する手順は、6 つのステップから構成されます。Business Object Designer Express は、これらのステップを順にガイドしていくウィザードを提供します。

ODA の起動後、このウィザードを起動するには、次の手順を実行します。

  1. Business Object Designer Express を開きます。
  2. 「ファイル」メニューから、「ODA を使用して新規作成...」サブメニューを選択します。

    Business Object Designer Express に、ウィザードの最初のウィンドウ (「エージェントの選択」という名前) が表示されます。図 11 に、このウィンドウを示します。

ODA を選択、構成、および実行するには、以下のステップを実行してください。

  1. ODA の選択
  2. "初期化プロパティーの構成"
  3. "ノードの展開とコンポーネント・インターフェースおよびコレクションの選択"
  4. "オブジェクトの選択の確認"
  5. "定義の生成"。必要であれば "追加情報の入力"
  6. "定義の保管"

ODA の選択

図 11 に、Business Object Designer Express の 6 ステップのウィザードの最初のダイアログ・ボックスを示します。このウィンドウで、実行する ODA を選択します。

図 11. ODA の選択


ODA を選択するには、以下の手順を行います。

  1. 「エージェントの検索」ボタンをクリックすることにより、登録済みまたは現在実行中の ODA のすべてを「検索されたエージェント」フィールドに表示します。
    注:
    Business Object Designer Express で必要な ODA を検出できない場合は、ODA のセットアップを調べてください。
  2. 表示リストから、目的の ODA を選択します。

    Business Object Designer Express の「エージェント名」フィールドに、選択した ODA が表示されます。

初期化プロパティーの構成

Business Object Designer Express は、PeopleSoftODA と初めて通信する際に、一連の初期化プロパティーの入力を要求します。その画面を図 12 に示します。これらのプロパティーは、PeopleSoftODA を使用するたびに入力せずに済むように、名前を付けたプロファイルに保存できます。ODA プロファイルの指定方法については、「ビジネス・オブジェクト開発ガイド」を参照してください。

図 12. エージェント初期化プロパティーの構成


PeopleSoftODA プロパティーの構成を表 11 に示します。

表 11. PeopleSoftODA プロパティー
行番号 プロパティー名 プロパティー・タイプ 説明
1 UserName String アプリケーション・サーバーを使用して PeopleSoft アプリケーションに接続する権限を持つユーザー名。
2 Password String PeopleSoft アプリケーションに接続する権限を持つユーザーのパスワード。
3 AppServerMachineName String PeopleSoft サーバーが実行するマシンの名前または IP アドレス。
4 PortNumber String アプリケーション・サーバーに接続するために使用する Jolt ポート。デフォルト値は 9000 です。注: このポートは Tuxedo ポートとは異なります。
5 DefaultBOPrefix String ビジネス・オブジェクトの名前を固有にするために、名前の前に付加するテキスト。プレフィックスはアンダースコアー (_) で始まることはできません。必要であれば、Business Object Designer Express によりビジネス・オブジェクト・プロパティーのプロンプトが表示されたときに、この値を変更できます。詳細については、"追加情報の入力"を参照してください。
6 TraceFileName String PeopleSoftODA によりトレース情報が書き込まれるファイル。ファイルが存在しない場合、PeopleSoftODA はファイルを ¥ODA¥PeopleSoft ディレクトリーに作成します。ファイルがすでに存在している場合、PeopleSoftODA はトレース情報をファイルの後に追加します。PeopleSoftODA は次の命名規則に従ってファイルに名前を付けます。例えば、エージェントの名前が PeopleSoftODA の場合、PeopleSoftODAtrace.txt という名前のトレース・ファイルを生成します。このプロパティーを使用して、このファイルとは異なる名前を指定します。
7 TraceLevel Integer PeopleSoftODA に対して有効なトレースのレベルです。詳細については、"エラーおよびトレース・メッセージ・ファイルの処理"を参照してください。
8 MessageFile String エラー/メッセージ・ファイルの名前。PeopleSoftODA は次の命名規則に従ってファイル名を表示します。例えば、エージェントの名前が PeopleSoftODA の場合、メッセージ・ファイル・プロパティーの値は PeopleSoftODAAgent.txt と表示されます。重要: エラーおよびメッセージ・ファイルは ¥ODA¥messages ディレクトリーに配置する必要があります。このプロパティーを使用して、既存のファイルの確認や指定をします。

重要:
Business Object Designer Express で表示されているデフォルト値が存在しないファイルを指している場合には、メッセージ・ファイルの名前を訂正します。このダイアログ・ボックスから移動したときに、名前が不正確であった場合に、Business Object Designer Express は、ODA の起動元となったウィンドウにエラー・メッセージを表示します。このメッセージは、Business Object Designer Express ではポップアップしません。有効なメッセージ・ファイルの指定に失敗すると、ODA はメッセージなしに稼働します。

ノードの展開とコンポーネント・インターフェースおよびコレクションの選択

Business Object Designer Express は以前のステップで構成されたプロパティーを使用して、ツールを指定された PeopleSoft アプリケーションに接続する接続ストリングを作成します。接続後、Business Object Designer Express により、ノードが PeopleSoft アプリケーションで定義されているすべてのコンポーネント・インターフェースを表すツリーが表示されます。

ノードをクリックして、次レベルのコンポーネント・インターフェースのコレクションを表示します。コンポーネント・インターフェースを展開して、全体の階層表現を表示できます。各コレクションについて、PeopleSoftODA は子ビジネス・オブジェクト定義を作成します。

図 13 に、一部のコンポーネント・インターフェースが展開された、このダイアログ・ボックスを示します。

図 13. ノードが展開されたコンポーネント・インターフェースのツリー


必要なすべてのコレクションとともに、必要なすべてのコンポーネント・インターフェースを選択して、「次へ」をクリックします。

オブジェクトの選択の確認

生成されたビジネス・オブジェクト定義に関連するコンポーネント・インターフェースとコレクションをすべて特定すると、Business Object Designer Express により、選択したオブジェクトのみを含むダイアログ・ボックスが表示されます。図 14 にこのダイアログ・ボックスを示します。

図 14. オブジェクトの選択の確認


このウィンドウには、以下のオプションが表示されます。

定義の生成

コンポーネント・インターフェースとコレクションを確認すると、その次のダイアログ・ボックスで Business Object Designer Express が定義を生成することが通知されます。多くの数のコンポーネント・インターフェースが選択されると、この生成ステップは時間がかかることがあります。

図 15 にこのダイアログ・ボックスを示します。

図 15. 定義の生成


追加情報の入力

PeopleSoftODA に追加情報が必要な場合、Business Object Designer Express により、情報の入力を要求する「BO プロパティー」ウィンドウが表示されます。図 16 にこのダイアログ・ボックスを示します。

図 16. 追加情報の入力


「BO プロパティー」ウィンドウで、次の情報を入力または変更します。

定義の保管

「BO プロパティー」ダイアログ・ボックスで必要なすべての情報を指定し、「OK」をクリックすると、Business Object Designer Express にウィザードの最終ダイアログ・ボックスが表示されます。このダイアログ・ボックスで、定義をサーバーまたはファイルに保管するか、あるいは Business Object Designer Express で定義を開いて編集できます。この詳細と、さらに変更する方法については、「ビジネス・オブジェクト開発ガイド」を参照してください。

図 17 にこのダイアログ・ボックスを示します。

図 17. ビジネス・オブジェクト定義の保管


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