イベントの処理

イベントは、コラボレーション・オブジェクトの実行を起動するフローです。コラボレーションでは、エンタープライズ・ソフトウェア・リソース間でイベント・データを処理したり、データを調整しながら、ビジネス・プロセス・ロジックを実行してイベント・データを管理します。ビジネス・ロジックにおける重大なポイントでデータをインスペクションできるよう、イベントの処理を一時停止するには、コラボレーション・デバッガーを使用するのが一般的です。

イベントの表示

デバッグするコラボレーション・オブジェクトに対する処理用の新しいフローを配信すると、新しいフローには番号が割り当てられ、「イベント」ビューのコラボレーション・オブジェクトの下にリストされます。

図 87 に、コラボレーション・オブジェクトによって受信され、「イベント」ビューに表示されたイベントを示します。

図 87. イベント・ビューに表示されたイベント


イベントを表示したら、「コラボレーション・テンプレート」エディターで、処理が一時停止されたノードにコラボレーション・デバッガーのフォーカスを与えます。フォーカスを与えると、選択されていることを示す黒色の正方形がノードの各隅に表示されます。ノードの左上隅には、イベント・インスタンスでラベル付けされたフラグ・アイコンが表示されます。図 88 に、コラボレーション・テンプレート・エディターに表示される、イベントの処理が一時停止した状態のノードを示します。

図 88. コラボレーション・テンプレート・エディターに表示されるイベント


コラボレーション内に設定されたアクティブのブレークポイントがある場合、フローは、デバッグ操作の実行を待機する一方で処理を中断し、処理が失敗したノードに同様のイベントを表すフラグ・アイコンをドローします。

イベントを表示することにより、コラボレーション・ダイアグラムにイベントを配置し、「変数」ビューにフローの現在のデータを取り込みます。

「変数」ビューは、デバッグ操作を実行すると動的に更新されるため、通常は以下の状態でのみ、イベントの表示を必要とします。

イベントを表示するには、以下のいずれかを実行します。

イベントの中断

イベントの実行の説明に従ってイベントを実行すると、ブレークポイントで一時停止されることなく、標準的な実行のフローが進行します。フローのデバッグを再開する場合は、イベントを中断します。

いったんコラボレーション・デバッガーによるイベントの実行を指定すると、処理が迅速に行われるため通常は中断できません。ただし、サービス呼び出しを使用するとイベントを中断できます。サービス呼び出しを使用してビジネス・オブジェクトを送信すると、ビジネス・プロセスは応答が受信されるまでブロックされます。これにより、要求へ応答する前にフローを中断する十分な時間を確保できるため、コラボレーションが応答を受信したときにデバッグを再開できます。

イベントを中断するには、以下のいずれかを実行します。

イベントの実行

イベントの実行について詳しくは、イベントの実行を参照してください。

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