本書では、以下の用語を使用します。
- ASI (アプリケーション固有情報) は、特定のアプリケーションまたはテクノロジーに合わせて調整されたコードです。ASI は、ビジネス・オブジェクト定義の属性レベルとビジネス・オブジェクト・レベルの両方のレベルで存在します。
- ASBO (アプリケーション固有ビジネス・オブジェクト) ASI を含めることのできるビジネス・オブジェクト。
- BO (ビジネス・オブジェクト) ビジネス・エンティティー (Customer など) およびデータへの処置 (作成または更新操作など) を表す属性の集合。IBM WebSphere システムのコンポーネントは、情報を交換したりアクションを起動したりするためにビジネス・オブジェクトを使用します。
- Content-Type タイプ/サブタイプ およびオプショナル・パラメーターが含まれる HTTP プロトコル・ヘッダー。例えば、Content-Type 値 text/xml;charset=ISO-8859-1 では、text/xml はタイプ/サブタイプであり、charset=ISO-8859-1 はオプションの Charset パラメーターです。
- ContentType Content-Type ヘッダー値のタイプ/サブタイプ 部分のみを指します。例えば、Content-Type
値 text/xml;charset=ISO-8859-1 の text/xml は、本書では、ContentType とみなされます。
- MO_DataHandler_DefaultSOAPConfig SOAP データ・ハンドラー固有の子データ・ハンドラー・メタオブジェクトです。
- GBO (汎用ビジネス・オブジェクト) ASI を含まず、どのアプリケーションとも関連していないビジネス・オブジェクト。
- MO_DataHandler_Default コネクター・エージェントが、どのデータ・ハンドラーのインスタンスを生成するかを決定するために使用するデータ・ハンドラー・メタオブジェクトです。これは、コネクターの DataHandlerMetaObjectName 構成プロパティーで指定されます
- 非トップレベルのビジネス・オブジェクト (非 TLO) 非 TLO は、Web サービス TLO 構造に従わないビジネス・オブジェクトです。
- プロトコル構成 MO 要求処理中に、SOAP/JMS および SOAP/HTTP-HTTPS プロトコル・ハンドラーは、ターゲット Web サービスの宛先を判別するために、プロトコル構成 MO を使用します。イベント処理中に、コラボレーションを SOAP/JMS Web サービスとして公開する場合、コネクターは、プロトコル構成 MO を使用して、JMS メッセージ・ヘッダー情報を SOAP/JMS プロトコル・リスナーからコラボレーションへ転送します。
- SOAP (Simple Object Access Protocol) では、単純な要求メッセージと応答メッセージを使用するモデルが定義されます。これらのメッセージは、電子通信の基本プロトコルとして、XML で記述されます。SOAP メッセージングは、プラットフォームに無関係なリモート・プロシージャー呼び出し (RPC) 機能ですが、任意の種類の XML 情報の交換 (文書の交換) にも利用できます。
- SOAP ビジネス・オブジェクト SOAP ビジネス・オブジェクトは TLO の子であり、SOAP 要求、SOAP 応答、および SOAP 障害ビジネス・オブジェクトのいずれかになります。SOAP ビジネス・オブジェクトには、SOAP 構成 MO (SOAP ビジネス・オブジェクトの子) などの、SOAP データ・ハンドラーによる処理のために必要な情報が含まれ、また、SOAP ヘッダー・コンテナー・ビジネス・オブジェクトも含まれています。
- SOAP 構成 MO (構成メタオブジェクト) データ・ハンドラーは、(例えば SOAP メッセージから SOAP ビジネス・オブジェクトなどへの) 単一の変換に関する構成情報を含むオブジェクトを必要とします。この情報は、SOAP ビジネス・オブジェクトの子にメタデータとして保管されます。この子オブジェクトが SOAP 構成 MO です。
- SOAP ヘッダー子ビジネス・オブジェクト SOAP メッセージ内の単一のヘッダー要素を表すビジネス・オブジェクト。ヘッダー要素は、SOAP メッセージの SOAP-Env:Header 要素の直接の子です。ヘッダー・コンテナー・ビジネス・オブジェクトのすべての属性は、この型に属しています。これらのビジネス・オブジェクトには、actor および mustUnderstand 属性が割り当てられることがあります。これらの属性は、SOAP ヘッダー要素の actor および mustUnderstand 属性に対応しています。
- SOAP ヘッダー・コンテナー・ビジネス・オブジェクト SOAP メッセージのヘッダーに関する情報が格納されているビジネス・オブジェクト。このビジネス・オブジェクトには 1 つ以上の子ビジネス・オブジェクトが含まれます。それぞれの子ビジネス・オブジェクトは、SOAP メッセージのヘッダー項目を表します。SOAP データ・ハンドラー・ビジネス・オブジェクトには、SOAP ヘッダー・コンテナー・ビジネス・オブジェクトと同じタイプの属性が割り当てられることがあります。この属性は、SOAP ヘッダー属性とも呼ばれます。このような属性は、SOAP データ・ハンドラーで述べるように、特別なアプリケーション固有情報を必要とします。この属性は、SOAP ビジネス・オブジェクトの直接の子でなければなりません。
- トップレベル・ビジネス・オブジェクト Web サービスのトップレベル・ビジネス・オブジェクトには、1 つの SOAP 要求、1 つの SOAP 応答 (オプション)、および 1 つ以上の SOAP 障害 (オプション) ビジネス・オブジェクトが含まれます。TLO は、コネクターがイベント処理および要求処理の両方で使用します。
- Web サービスとは、内蔵タイプの動的な分散型モジュラー・アプリケーションのことです。このアプリケーションは、ネットワークを介して記述、パブリック化、配置、呼び出しを実行することにより、製品、プロセス、サプライ・チェーンを作成できます。製品、プロセス、サプライ・チェーンの種類は、ローカル、分散、Web ベースのいずれでも構いません。Web サービスは、TCP/IP、HTTP、Java、HTML、XML などのオープン・スタンダードを基盤として作成されます。Web サービスには、メッセージングについては SOAP (Simple Object Access Protocol)、パブリック化については UDDI (Universal Description, Discovery and Integration) や WSDL (Web Service Description Language) のように、新しい標準技術が採用されています。
- UDDI (Universal Description, Discovery and Integration) とは、Web サービスに関する情報の公開方法や検索方法を定義する仕様のことです。UDDI 仕様では、XML ベースのインターフェース (API) を提供することにより、UDDI 登録情報に対して、方針に基づいたアクセスが可能になります。SOAP は、これらの API の基盤となる RPC 機能です。
- WSDL (Web サービス記述言語) とは、Web サービス向けのソフトウェア・インターフェースを定義する XML 用語のことです。WSDL では、プログラミング・レベルでの自動的な統合に必要な Web サービス技術の詳細がすべて系統化されています。また、WSDL は、IBM WebSphere コラボレーションを Web サービスとして公開するときにも使用します。WSDL と Web サービスとの関係は、IDL と CORBA オブジェクトとの関係に相当します。
