変数の使用

変数は Java コード内の値のプレースホルダー (置き換え) です。このセクションでは、変換コードでの変数の使用について、以下の内容を説明します。

生成されたビジネス・オブジェクト変数および属性の使用

このセクションでは、ソース・ビジネス・オブジェクトと宛先ビジネス・オブジェクトのビジネス・オブジェクト変数の生成について説明します。マップにビジネス・オブジェクトを追加する場合、Map Designer Express により以下のものが自動的に生成されます。

Map Designer Express により、この情報が次の場所に表示されます。

注:
オプション「マップを定義: ビジネス・オブジェクト・インスタンス名を表示」を使用して、Map Designer Express がソースおよび宛先ビジネス・オブジェクトの変数名を表示するかどうかを指定することができます。デフォルトでは、このオプションは使用可能で、Map Designer Express により「テーブル」および「ダイアグラム」の両方のタブにこれらの変数名 (ObjBusObj) が表示されます。このオプションが使用不可の場合は、ソースおよび宛先ビジネス・オブジェクトの名前のみが表示されます。このオプションの設定は、「設定」ダイアログの「一般」タブで変更できます。 詳細については、"一般的な設定の指定"を参照してください。

ビジネス・オブジェクト変数の変更手順

「マップ・プロパティー」ダイアログの「ビジネス・オブジェクト」タブで、これらのビジネス・オブジェクト変数を変更できます (図 83 を参照)。



図 83. 「マップ・プロパティー」ダイアログの「ビジネス・オブジェクト」タブ

「マップ・プロパティー」ダイアログで、マップに含まれるソース・ビジネス・オブジェクトまたは宛先ビジネス・オブジェクトのビジネス・オブジェクト・タイプを変更するには、以下の手順を実行します。

  1. マップを開きます。
  2. 次のいずれかの方法で、「マップ・プロパティー」ダイアログの「ビジネス・オブジェクト」タブを表示します。

    「マップ・プロパティー」ダイアログを表示する他の方法については、"マップ・プロパティー情報の指定"を参照してください。

  3. 変更するビジネス・オブジェクト・タイプを選択します。
  4. 「ビジネス・オブジェクト・タイプ」の下の「変更」プッシュボタンをクリックします。
  5. 新しいタイプを選択します。
  6. 「OK」をクリックして、「Select Business Object」ダイアログを閉じます。
  7. 「OK」をクリックして、「マップ・プロパティー」ダイアログを閉じます。

注:
無効な変換規則は削除されます。

ビジネス・オブジェクト属性の参照

Map Designer Express が生成するビジネス・オブジェクト変数を使用して、以下のようにビジネス・オブジェクトとその属性を参照します。

一時変数の作成

Map Designer Express により、マップ全体の変換ステップでアクセスできる一時変数が作成できるようになります。つまり、一時変数はマップに対してグローバルです。

例えば、ある変換ステップで値を計算し、一時変数に格納して、別の変換ステップでその変数を参照することができます。これは、ある計算が繰り返し実行される場合に便利です。つまり、計算を 1 回実行して、結果を一時変数に格納し、必要に応じて (例えば、移動変換で) 値を検索できます。

一時ビジネス・オブジェクト変数の作成手順

一時変数は、一時ビジネス・オブジェクト内に定義されます。 一時ビジネス・オブジェクト変数を作成するには、以下の手順を実行します。

  1. 「編集」メニューから「ビジネス・オブジェクトを追加」を選択します。

    結果: 「ビジネス・オブジェクト・プロパティーを追加」ダイアログ・ボックスの「一般」タブが表示されます。

    「ビジネス・オブジェクトを追加」ダイアログを表示する他の方法については、"「ビジネス・オブジェクトを追加」ダイアログからビジネス・オブジェクトを指定する手順"を参照してください。

  2. 「一時」タブをクリックします。ここで一時変数を定義します。図 84 に、「ビジネス・オブジェクトを追加」ダイアログの「一時」タブを示します。「名前」フィールドには、Map Designer Express によって生成された一時ビジネス・オブジェクトの名前が表示されます。最初に生成される名前は、ObjTemporary です。このフィールドは読み取り専用です。

    図 84. 「ビジネス・オブジェクトを追加」ダイアログの「一時」タブ

  3. 「属性」フィールド内をクリックします。

    結果: 新しい行が変数テーブルに表示されます。一時変数の名前を入力します。

    注:
    同じ名前で 2 つの一時変数を作成しないでください
  4. 「タイプ」フィールドをクリックして、プルダウン・リストから一時変数のデータ型を選択します。
    注:
    InterChange Server Express データ型スキームとの互換性を保つために、一時変数の型はすべて内部型 String です。「ビジネス・オブジェクトを追加」ダイアログで指定されたデータ型は、変数の初期化方法のみに影響します。カスタム Java コードを作成して 値を一時変数に代入する場合は、最初にその値を String に変換する必要があります。
  5. マップで必要な各一時変数について、ステップ 3 と 4 を繰り返します。
  6. 「一時ビジネス・オブジェクトを追加」ボタンをクリックします。
  7. 別の一時ビジネス・オブジェクトを定義するか、または「Done」をクリックして終了します。

変換ステップでの一時ビジネス・オブジェクト変数の使用手順

次の方法で、一時変数を変換ステップで使用します。

要確認:
一時変数はグローバル変数なので、「マップ・インスタンスを再利用」オプションを使用する場合は、一時変数を null に明示的に初期化する必要があります。

明示的に初期化しないと、マップ・インスタンスの前の実行の一時変数の値が同じマップのその後の実行で、一時変数の値として誤って使用されることがあります。「マップ・インスタンスを再利用」オプションを使用しない 場合、マップの分離された呼び出し間に InterChange Server Express システムにより一時変数が自動的に初期化されます。

結果: Map Designer Express により一時ビジネス・オブジェクトが作成されると、マップの他のビジネス・オブジェクトと共にこのビジネス・オブジェクトが「テーブル」および「ダイアグラム」タブに表示されます。以下のようになります。

注:
一時ビジネス・オブジェクトは、「マップ・プロパティー」ダイアログの「ビジネス・オブジェクト」タブにも表示されます。

変数の宣言

ヒント: 変数を宣言する場合は、以下のヒントに留意してください。

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