Map Designer Express の概要

Map Designer Express は、マップを作成および変更するためのグラフィカルな開発ツールです。 マップ とは、宛先ビジネス・オブジェクトの各属性の値を計算する方法を定義する、一連の変換ステップのことです。 マップの作成とは、変換したい各宛先属性に変換ステップを指定するプロセスです。

Map Designer Express を使用すると、ソース属性を同一のデータ型の宛先属性へドラッグ・アンド・ドロップによって対話式にコピーする、などの簡単な変換ステップを指定できます。Map Designer Express は、変換の実行に必要な Java コードを自動的に生成します。

ソース属性を複数の宛先属性に分割したり、複数のソース属性を 1 つの宛先属性に結合したりというその他の一般的な変換を支援するために、Map Designer Express はどの属性を分割するか、結合するかを示す区切り文字などの情報を入力するよう要求し、その後必要な Java コードを生成します。 さらに複雑な変換を指定するには、Activity Editor を使用してカスタム変換規則にアクティビティーをグラフィカルに定義するか、Activity Editor のウィンドウで直接 Java コードを変更するか、または独自の変換ステップを最初から作成します。

このセクションには、Map Designer Express の概要を説明する以下のトピックがあります。

Map Designer Express の始動

Map Designer Express を起動するには、次のいずれかを行います。

要確認:
Map Designer Express が System Manager に保管されているマップにアクセスできるようにするには、Map Designer Express が System Manager のインスタンスに 接続されている必要があります。前述の手順では、System Manager がすでに始動していることを想定しています。System Manager がすでに実行されている場合は、Map Designer Express は自動的に接続します。

Map Designer Express が固有のアプリケーション・ウィンドウ内に表示されます。複数のマップを編集したいときは、一度に複数の Map Designer Express のインスタンスを起動できます。

プロジェクトでの作業

Map Designer Express は、プロジェクト・ベースで System Manager に格納されたマップの表示、編集、および変更を行うことができます。 プロジェクト は、管理や展開のためにエンティティーを論理的にグループ化したものにすぎません。System Manager では複数のプロジェクトを作成できます。

Map Designer Express は、System Manager への接続を確立すると、現在のプロジェクトで定義されているビジネス・オブジェクトのリストを取得します。Business Object Designer Express を使用してビジネス・オブジェクトの追加または削除を行うと、System Manager は Map Designer Express に通知し、ビジネス・オブジェクト定義のリストが 動的に更新されます。

マップで作業するには、「プロジェクト」ダイアログの「Open a Map」でプロジェクトの名前を入力することにより、マップが存在するプロジェクトを選択する必要があります。

他のプロジェクトに切り替える前に、現在のプロジェクトで変更したマップを保管する必要があります。 プロジェクトからマップをオープンするには、"System Manager のプロジェクトからのマップのオープン手順"を参照してください。プロジェクトにマップを保管するには、"マップのプロジェクトへの保管"を参照してください。

Map Designer Express のレイアウト

最初にマップを指定せずに Map Designer Express を開いたときは、Map Designer Express のタブ・ウィンドウは空で出力ウィンドウは表示されません。既存のマップを開いたとき、Map Designer Express ウィンドウのタブ・ウィンドウにマップ・タブが表示されます。

表 6 に、Map Designer Express のメインウィンドウの各コンポーネントを説明します。

表 6. Map Designer Express ウィンドウのコンポーネント
ウィンドウの領域 説明 詳細情報の参照先
メニュー Map Designer Express の機能にアクセスするためのオプションがあります。 "Map Designer Express のプルダウン・メニュー"
ツールバー 実際には 3 つのツールバーに分かれており、それぞれに Map Designer Express の機能にアクセスするためのボタン群があります。 "Map Designer Express のツールバー"
Map Designer Express タブ・ウィンドウ 4 つのマップ・タブのうちのいずれかに、開いているマップについてのマップ情報が表示されます。 "「テーブル」タブ" "「ダイアグラム」タブ" "「メッセージ」タブ" "「テスト」タブ"
出力ウィンドウ マップのコンパイルの結果とその他の状況メッセージが表示されます。 Map Designer Express が状況メッセージを生成したときに出力ウィンドウが表示されていない場合、このウィンドウが自動的に開きます。出力ウィンドウの内容は、「表示」メニューの「出力をクリア」オプションを使って消去できます。

ヒント: 「表示」メニューの「出力ウィンドウ」オプションを使用すると、出力ウィンドウ・ペインを Map Designer Express のメインウィンドウの一部として表示するかどうかを制御できます。

該当なし
ステータス・バー Map Designer Express の状況メッセージが表示されます。

ヒント:「表示」メニューの「ステータス・バー」オプションを使用すると、ステータス・バーを Map Designer Express ウィンドウの一部として表示するかどうかを制御できます。

該当なし

以降の各セクションで、Map Designer Express のタブ・ウィンドウに表示される各タブの一般的なレイアウトについて説明します。

「テーブル」タブ

Map Designer Express の「テーブル」タブには、すべてのマッピング属性と変換を示したマッピング情報が表形式で表示されます。

「テーブル」タブには、以下の領域があります。

属性変換テーブル

属性変換テーブルでは、マップに関連した変換すべてを表形式で示します。表 7 にこのテーブルの各列を示します。

表 7. 属性変換テーブルの各列
列名 説明
実行順序 宛先属性の実行順序。

このテーブルの最後に変換を追加すると、Map Designer Express が自動的にその変換の実行順序をそのテーブル内の最後と指定します。「実行順序」フィールドに希望の順序番号を入力すると、属性の実行順序を変更することができます。

注:
「マップを定義: 実行順序を自動的に調整」オプションを使用すると、Map Designer Express による宛先属性の実行順序の処理方法を指定することができます。デフォルトでは、このオプションは使用不可です。オプションを使用可能にすると、ほかの属性の実行順序は Map Designer Express により自動的に調整されます。このオプションの設定は、「設定」ダイアログの「一般」タブで変更できます。 詳細については、"一般的な設定の指定"を参照してください。
ソース属性

変換のソース属性の名前。

このフィールドにはコンボ・ボックスがあり、すべてのソース・ビジネス・オブジェクトと宛先ビジネス・オブジェクトがリストされ、それぞれの属性がその下に表示されます。このリストから該当するソース属性をクリックします。コンボ・ボックス・リストの「複数の属性」のエントリーをクリックすると、複数のソース属性を選択できます。Map Designer Express が「複数の属性」ダイアログを表示し、そのダイアログから複数の属性を選択することができます。

注:
「マップを定義: 完全な属性パスを表示」オプションを使用すると、Map Designer Express によるソース属性名の表示方法を指定することができます。デフォルトでは、このオプションは使用不可になっており、Map Designer Express はすべてのソース属性名を ...AttrName と表示します。このオプションを使用可能にした場合、Map Designer Express は完全な属性パス ObjSrcBusObj を表示します。AttrName. このオプションの設定は、「設定」ダイアログの「一般」タブで変更できます。 詳細については、"一般的な設定の指定"を参照してください。
ソース・タイプ ソース属性のデータ型。


このフィールドは読み取り専用です。

宛先属性 変換の宛先属性の名前。

このフィールドにはコンボ・ボックスがあり、すべてのソース・ビジネス・オブジェクトと宛先ビジネス・オブジェクトがリストされ、それぞれの属性がその下に表示されます。このリストから該当する宛先属性をクリックします。

注:
「マップを定義: 完全な属性パスを表示」オプションを使用すると、Map Designer Express による宛先属性名の表示方法を指定することができます。デフォルトでは、このオプションは使用不可になっており、Map Designer Express はすべての宛先属性名を ...AttrName と表示します。このオプションを使用可能にした場合、Map Designer Express は完全な属性パス ObjDestBusObj を表示します。AttrName. このオプションの設定は、「設定」ダイアログの「一般」タブで変更できます。 詳細については、"一般的な設定の指定"を参照してください。
宛先タイプ 宛先属性のデータ型。


このフィールドは読み取り専用です。

変換規則 この属性の変換ステップのための変換規則とコード。

このフィールドにはコンボ・ボックスがあり、以下の標準の変換がリストされます。

  • なし (変換なし)
  • 結合
  • 移動
  • 分割
  • 値を設定
  • サブマップ
  • 相互参照
  • カスタム

このリストから該当する変換をクリックし、フィールドにその変換を入力します。詳細については、"標準の属性変換の指定"を参照してください。

コメント 属性の変換についての情報を伝える説明。

"属性のコメント・フィールドでのコメントの設定"を参照してください。

「テーブル」タブからのマップの定義手順: 「テーブル」タブからマップを定義するには、以下の一般的な手順に従ってください。

  1. 「ソース属性」列の中の空のセルをクリックします。使用可能なコンボ・ボックスから、変換するソース属性をクリックします。
  2. 「宛先属性」列の中のこれに対応するセルをクリックします。使用可能なコンボ・ボックスから、宛先属性をクリックします。
  3. 「変換規則」列の中のこれに対応するセルをクリックします。この列には、コンボ・ボックスがあります。
  4. 「コメント」列の中のこれに対応するセルをクリックします。詳細については、"属性のコメント・フィールドでのコメントの設定"を参照してください。

ビジネス・オブジェクト・ペイン

ビジネス・オブジェクト・ペインには、マップに関連したソース・ビジネス・オブジェクトおよび宛先ビジネス・オブジェクトすべてがリスト形式で表示されます。左側にソース・ビジネス・オブジェクトが、右側に宛先ビジネス・オブジェクトが表示されます。

マップに一時ビジネス・オブジェクトが含まれている場合は、ビジネス・オブジェクト・ペインに、「ソース・ビジネス・オブジェクト」、「一時ビジネス・オブジェクト」、「宛先ビジネス・オブジェクト」の 3 つの領域があります。

ヒント: 「表示」メニューの「ビジネス・オブジェクト・ペイン」オプションを使用すると、ビジネス・オブジェクト・ペインを「テーブル」タブの一部として表示するかどうかを制御できます。

「ダイアグラム」タブ

Map Designer Express の「ダイアグラム」タブには、変換の定義と見直しのためのドラッグ・アンド・ドロップによるインターフェースがあります。ウィンドウの右側に表示されるマップ・ワークスペース内でマップを表示し、設計します。

「ダイアグラム」タブには、以下の領域があります。

「メッセージ」タブ

「メッセージ」タブには、マップのメッセージが表示されます。 メッセージは、メッセージ ID とその ID に関連付けられているメッセージ・テキストから構成されています。

「メッセージ」タブは、2 つのペインに分かれています。上部のペインはメッセージ・グリッドで、「メッセージ ID」列、「メッセージ」列、「説明」列 (メッセージ・ファイル全般に関するコメント) の 3 つの列から構成されています。下部のペインまたは「記述」ペインは、プレーン・テキストを入力するためのものです。「記述」ペインでテキストを入力すると、入力したテキストが生成されるメッセージ・ファイルの先頭にコメントとして追加されます。Map Designer Express は、マップのメッセージに加えられた変更内容はすべて System Manager のプロジェクト内に保管します。

メッセージおよびメッセージの使用法の詳細については、付録 A, メッセージ・ファイルを参照してください。メッセージの形式については、マップ・メッセージのフォーマットを参照してください。

ユーザーが新しいマップをコンパイルすると、Map Designer Express により「メッセージ」タブに入力された情報に基づいて、外部メッセージ・ファイルが生成されます。 このメッセージ・ファイルは、メッセージ・ディレクトリーに保管されます。

重要:
マップのメッセージに対する変更はすべて、Map Designer Express の「メッセージ」タブを通して行ってください。生成されたメッセージ・ファイルに変更を加える場合、外部テキスト・エディターを使用しないでください。外部エディターから加えた変更内容は、プロジェクトのマップ定義に保管されない ため、Map Designer Express からは不可視 となります。また、このような変更は、次回そのマップをコンパイルする時に上書きされてしまいます。

「テスト」タブ

「テスト」タブには、マップをテストし、その結果を表示するためのインターフェースがあります。このタブでは、変換が正しく動作するかどうかを検証するためのテストを実行できます。

「テスト」タブには、以下の領域があります。

注:
Map Designer Express は、マップのテスト実行の結果を出力ウィンドウに表示します。

「テスト」タブの使用法の詳細については、"マップのテスト"を参照してください。

設定の割り当て

「設定」ダイアログでは、Map Designer Express ツールの動作をカスタマイズできます。「設定」ダイアログを表示するには、以下のようにします。

図 6 は「設定」ダイアログを示しています。

図 6. 「設定」ダイアログ

Map Designer Express は各設定値を Windows レジストリーに保管します。したがって、現行の Map Designer Express のセッションだけでなく、将来のセッションでも有効です。「設定」ダイアログには、以下のタブがあります。

一般的な設定の指定

「設定」ダイアログの「一般」タブには、Map Designer Express によるマップの管理方法としてユーザーが指定できる一般的な設定が表示されます。

表 8. Map Designer Express の一般的な設定

一般的な設定 説明 詳細情報の参照先
マップを開く


開くときにマップを検証 このオプションを使用可能にした場合、Map Designer Express はマップを開く時点でマップを検証します。

推奨: マップが使用しているビジネス・オブジェクトに 1,000 を超えるような多数の属性がある場合に、このオプションを使用可能にすると、マップを開くのに時間がかかることがあります。このようなケースで、この状況が望ましくない場合は、このオプションを使用不可にしてください。

"マップのオープン"
マップを削除


削除後にマップを閉じる このオプションを使用可能にした場合、Map Designer Express は必ず現在開いているマップを閉じてから「マップを削除」ダイアログを表示します。 "マップの削除手順"

常に警告メッセージを表示 このオプションを使用可能にした場合、Map Designer Express は必ず確認を表示してからマップを削除します。 "マップの削除手順"
マップをコンパイル


コンパイル前にマップを保管 このオプションを使用可能にした場合、Map Designer Express は必ず現行マップを System Manager のプロジェクトに保管してから、マップをコンパイルします。 "マップのコンパイル"
マップを定義


実行順序を自動的に調整 このオプションを使用可能にした場合、既存の属性の実行順序が変更されたとき、Map Designer Express が「テーブル」タブの宛先属性の実行順序の番号を自動的に変更します。 "実行順序の使用"

完全な属性パスを表示 このオプションを使用可能にした場合、Map Designer Express は「テーブル」タブ内にソース属性と宛先属性の名前の完全な属性パスを表示します。 "「テーブル」タブ"

ビジネス・オブジェクト・インスタンス名を表示 このオプションを使用可能にした場合、Map Designer Express はソース・ビジネス・オブジェクトと宛先ビジネス・オブジェクトの名前に加えて それぞれの変数名を表示します。このオプションを使用不可にした場合、Map Designer Express は「テーブル」タブと「ダイアグラム」タブの両方のビジネス・オブジェクト変数の名前を省略します。 "ビジネス・オブジェクト変数の変更手順"

検証の指定

「設定」ダイアログの「検証」タブには、Map Designer Express がマップの保管時にマップの検証を実行するように選択できるオプションがあります。オプションは以下のとおりです。

Map Designer Express は、選択された検証を、当該マップのレベルで使用される他の変換規則に応じた深さまで実行します。

例: a.b.c というパスがマップされている場合、Map Designer Express はビジネス・オブジェクトのレベル a、a.b、および a.b.c についてこれらの検証を実行します。

詳細については、マップの検証を参照してください。

キー・マップの指定

「設定」ダイアログの「キー・マップ」タブには、「ダイアグラム」タブにあるいくつかの標準の変換のキー・マップが表示されます。

表 9. Map Designer Express のキー・マップの設定
キー・マップ 説明 詳細情報の参照先
移動/結合/サブマップ 移動、結合、またはサブマップの変換を作成するときに使用するキー・マップ。Map Designer Express は、変換と変換の区別をソース属性のタイプと数によって行います。

  • 「移動」: 子ビジネス・オブジェクト ではない 1 つのソース属性
"ソース属性の宛先属性へのコピー"

  • 「結合」: 子ビジネス・オブジェクト ではない 複数のソース属性
"属性の結合"

  • 「サブマップ」: 子ビジネス・オブジェクトである 1 つ以上のソース属性

"サブマップを使用した変換"
分割/相互参照
分割変換を作成するときに、あるいは一致関係の保守のために使用するキー・マップ。 "属性の分割", "一致関係の相互参照"
カスタム
カスタム変換を作成するときに使用するキー・マップ。 "カスタム変換の作成"

「キー・マップ」タブには、以下の機能があります。

自動マッピングの指定

「設定」ダイアログの「自動マッピング」タブには、Map Designer Express がマップ自動化のためにビジネス・オブジェクト内で一致する属性名を検索するときに使用するように選択できるオプションがあります。オプションは以下のとおりです。

詳細については、マップの自動化の使用を参照してください。

メインウィンドウのカスタマイズ

Map Designer Express では、次の方法でメイン・ウィンドウをカスタマイズできます。

ウィンドウの外観の選択

最初にマップを指定せずに Map Designer Express を開いたときは、メインウィンドウは空で、ツールバーとステータス・バーが表示されています。マップを開くと、「ダイアグラム」タブが Map Designer Express のタブ・ウィンドウに表示され、さらに出力ウィンドウが開きます。デフォルトでは、以下のマップ・タブが表示されます。

メインウィンドウの外観とマップ・タブは「表示」メニューのオプションでカスタマイズできます。表 10 に、「表示」プルダウン・メニューの各オプションと各オプションの Map Designer Express ウィンドウの外観に与える効果を示します。

表 10.
Map Designer Express ウィンドウのカスタマイズ用の「表示」メニューの各オプション
「表示」メニュー・オプション 表示される要素
ツールバー

Map Designer Express の以下のツールバー用のオプションがあるサブメニューです。

  • 標準ツールバー
  • Designer ツールバー
  • プログラム・ツールバー

ステータス・バー 1 行のペイン。Map Designer Express の状況情報が表示されます。
ビジネス・オブジェクト・ペイン Map Designer Express の「テーブル」タブ内で、ソース・ビジネス・オブジェクトと宛先ビジネス・オブジェクトを表示するペイン。
プロジェクト・ペイン Map Designer Express の「ダイアグラム」タブ内で、ビジネス・オブジェクト・ブラウザーを表示するペイン。
ダイアグラム

「ダイアグラム」タブのビジネス・オブジェクト・ウィンドウに、ソース・ビジネス・オブジェクトおよび宛先ビジネス・オブジェクトのどちらの属性を表示するかを選択する以下のオプションがあるサブメニューです。

  • 「すべての属性」
  • 「リンクされている属性のみ」
  • 「リンクされていない属性のみ」

Designer ツールバーには、これらの属性を示すアイコンもあります。

出力ウィンドウ Map Designer Express ウィンドウの下部の横に表示される小さなウィンドウ。「表示」メニューの「出力をクリア」オプションを指定すると、出力ウィンドウ内のテキストがすべて消去されます。

ヒント: 各メニュー・オプションの左横にチェック・マークが付いているとき、対応する要素が画面に表示されます。要素を非表示にするには、対応するメニュー・オプションを選択します。選択すると、チェック・マークが消え、その要素は表示されないことを示します。逆に、表示されていない要素を表示させるには、対応するメニュー・オプションを選択します。選択すると、表示させる要素の横にチェック・マークが現れます。

連結可能なウィンドウの浮動化

Map Designer Express は、連結可能なウィンドウとしての機能をサポートします。

ヒント: 連結可能なウィンドウは、デフォルトでは通常メインウィンドウの端に沿って配置され、メインウィンドウの一部として移動します。連結可能なウィンドウを浮動させるときは、メインウィンドウから切り離します。これにより、独立したウィンドウとして機能させることができます。連結可能なウィンドウを浮動させるには、マウスの左ボタンを押したままウィンドウの境界をつかみ、メインウィンドウまたはデスクトップ上にドラッグします。

Map Designer Express の機能の使用法

Map Designer Express の機能には、以下のいずれの方法を使用してもアクセスできます。

Map Designer Express のプルダウン・メニュー

Map Designer Express には、以下のプルダウン・メニューがあります。

以下のセクションでは、これらの各メニューのオプションについて説明します。

「ファイル」メニューの機能

Map Designer Express の「ファイル」プルダウン・メニューには、表 11 に示すオプションがあります。

表 11. Map Designer Express の「ファイル」メニュー・オプション
「ファイル」メニュー・オプション 説明 詳細情報の参照先
「新規」 マップ・ファイルを新規に作成し、既存のマップをマップ・ワークスペースから消去します。 "マップの作成: 基本手順"
「開く」 既存のマップを「プロジェクトから」または「ファイルから」開きます。 "マップのオープン"
「閉じる」 現行マップを閉じます。 "マップを閉じる"
「保管」 現行マップを同じ名前で「プロジェクトに」または「ファイルに」保管します。 "マップの保管"
「別名保管」 現行マップを、そのマップとは異なる名前で「プロジェクトに」または「ファイルに」保管します。 "マップの保管"
「削除」 指定されたマップを削除します。 "オブジェクトの削除"
「マップを検証」 現行マップを検証します。 "マップの検証"
「コンパイル」 現行マップをコンパイルします。 "マップのコンパイル"
「サブマップでコンパイル」 現行マップとそのサブマップをコンパイルします。 "マップのコンパイル"
「すべてコンパイル」 定義されているマップのすべて、またはサブセットをコンパイルします。 "マップ・セットのコンパイル"
「マップ文書を作成」 ビジネス・オブジェクト間のマップを記述した HTML ファイルを作成します。 "マップ文書の作成手順"
「マップ文書を表示」 HTML のマップ文書ファイルを HTML ブラウザーで表示します。 "マップ文書の表示"
「印刷設定」、「印刷プレビュー」、「印刷」 プレビュー、印刷、および印刷ジョブの構成に関するオプションがあります。 "マップの印刷"
「終了」 Map Designer Express を終了します。 該当なし

「編集」メニューの機能

Map Designer Express の「編集」プルダウン・メニューには、以下のオプションがあります。

「表示」メニューの機能

Map Designer Express の「表示」プルダウン・メニューには、以下の表示オプションがあります。

表示を制御する「表示」メニュー・オプションの詳細については、"ウィンドウの外観の選択"を参照してください。

「デバッグ」メニューの機能

「デバッグ」プルダウン・メニューからは、Map Designer Express のデバッグ機能にアクセスすることができます。オプションは以下のとおりです。

Map Designer Express のテスト機能とデバッグ機能の使用法の詳細については、マップのテストを参照してください。

「ツール」メニューの機能

Map Designer Express の「ツール」プルダウン・メニューには、各ツール (マップの自動化ツールを含む) を始動するオプションがあります。

「ヘルプ」メニューの機能

「ヘルプ」メニューには、標準 Windows ヘルプ・オプションがあります。

コンテキスト・メニュー

コンテキスト・メニューは、変換規則列、「テーブル」の表示内の行ヘッダー、ソースのテスト・ペイン内の子ビジネス・オブジェクト、ダイアログ内の編集ボックスなど、多様な場所から右マウス・ボタンをクリックすることによって使用可能になるショートカット・メニューです。役立つコマンドが入ったメニューが開きます。このメニューはクリックする場所によって異なります。

例: 変換規則列の内部をマウス・ボタンでクリックすると、以下のオプションを示すコンテキスト・メニューが表示されます。

注:
変換のセルをダブルクリックしたときのデフォルトのアクションは「開く」です。「開く」が使用不可になっている変換では、そのアクションが有効でないことを示すメッセージがステータス・バーに表示されます。

Map Designer Express のツールバー

Map Designer Express には、ユーザーが実行する必要のある一般的なタスク用のツールバーが 3 つあります。

これらのツールバーは連結可能で、メインウィンドウのパレットから引き離してメインウィンドウやデスクトップの上に浮動させることができます。

ヒント: それぞれのツールバー・ボタンの目的を確認するには、マウス・カーソルで各ボタンをロールオーバーしてください。

標準ツールバー: 図 7 に 標準ツールバーを示します。

図 7. 標準ツールバー

以下のリストに、標準ツールバーの各ボタンの機能を (左から右の順に) 示します。

  1. 「新規マップ」
  2. 「開く」
  3. 「プロジェクトに保管」
  4. 「ファイルから開く」
  5. 「ファイルに保管」
  6. 「マップで検索」
  7. 「マップを印刷」
  8. 「切り取り」
  9. 「コピー」
  10. 「貼り付け」
  11. 「削除」
  12. 「ヘルプ」

Designer ツールバー: 図 8 に Designer ツールバーを示します。

図 8. Designer ツールバー

以下のリストに、Designer ツールバーの各ボタンの機能を (左から右の順に) 示します。

  1. 「ビジネス・オブジェクトを追加」
  2. 「検証」
  3. 「コンパイル」
  4. 「テスト実行」
  5. 「続行」
  6. 「ステップオーバー」
  7. 「ブレークポイントの切り替え」
  8. 「すべてのブレークポイントをクリア」
  9. 「すべての属性」
  10. 「リンクされている属性のみ」
  11. 「リンクされていない属性のみ」

プログラム: 図 9 にプログラム・ツールバーを示します。

図 9. プログラム・ツールバー

以下のリストに、プログラム・ツールバーの各ボタンの機能を (左から右の順に) 示します。

  1. Process Designer Express

    制約事項: このツールバー・ボタンは、WebSphere Business Integration Express Plus でのみ使用可能です。

  2. Map Designer Express
  3. Business Object Designer Express
  4. Relationship Designer Express

キーボードのショートカット

Map Designer Express には多数のメニュー・オプション用のキーボード・ショートカットがあります。これを表 12 に示します。

表 12. Map Designer Express のキーボード・ショートカット
キーボード・ショートカット 説明 詳細情報の参照先
Ctrl+E 現行マップ定義をマップ定義ファイルに保管します。 "マップのファイルへの保管"
Ctrl+F マップ内のテキストまたはリンクされていない属性を見つけるための「検索」コントロール・パネルを表示します (置換の場合は Ctrl+H を使用します)。 "マップの情報の検索"
Ctrl+H 「置換」ダイアログを表示して、変換規則のカスタマイズ済み Java コードおよびコメント内のテキストを検索および置換します。 "テキストの検索および置換"
Ctrl+I 現行マップ定義ファイルを開きます。 "ファイルからのマップのオープン手順"
Ctrl+M マップ文書を表示します。 "マップ文書の表示"
Ctrl+N 「新規マップ」ウィザードを表示して、新しいマップを作成します。 "マップの作成: 基本手順"
Ctrl+O System Manager のプロジェクトからマップ定義を開きます。 "System Manager のプロジェクトからのマップのオープン手順"
Ctrl+P マップ定義を印刷します。 "マップの印刷"
Ctrl+S Map Designer Express のメインウィンドウ内: 現行マップ定義を System Manager のプロジェクトに保管します。 "マップのプロジェクトへの保管"
Ctrl+U Map Designer Express の各種設定のための「設定」ダイアログを表示します。 "設定の割り当て"
Ctrl+Alt+F 現行マップ定義を別の名前のマップ定義ファイルに保管します (別名保管)。 "マップのファイルへの保管"
Ctrl+Alt+S 現行マップ定義を別の名前で System Manager のプロジェクトに保管します (別名保管)。 "マップのプロジェクトへの保管"
Ctrl+Shift+P マップ定義の印刷についての情報を指定する「印刷設定」ダイアログを表示します。 "マップの印刷"
Ctrl+Enter 「マップ・プロパティー」ダイアログを表示します。このダイアログから、マップの一般的なプロパティーおよびビジネス・オブジェクトのプロパティーを設定できます。 "マップ・プロパティー情報の指定"
F7 現行マップをコンパイルします。 "マップのコンパイル"
Alt+F4 現行マップを閉じます。 "マップを閉じる"
Del 現在選択されているエンティティーを削除します。 該当なし
F1 現在のダイアログまたはウィンドウについての状況に応じたヘルプを表示します。 該当なし
Ctrl+F7 System Manager に定義されているすべてのマップまたはマップのサブセットをコンパイルします。 "マップ・セットのコンパイル"
F8 テスト実行中に、マップの終わりまたは別のアクティブなブレークポイントまで実行することによって、一時停止されているマップの実行を続行します。 "ブレークポイント処理の手順"
F9 変換規則のブレークポイントの状態を切り替えます。 "ブレークポイントの設定"
F10 テスト実行中に、次の単一ステップを実行することによって、一時停止されているマップの実行を続行します。 "ブレークポイント処理の手順"

Copyright IBM Corp. 2004