コール・トリガー・フロー

サーバー・アクセスは、IBM WebSphere Business Integration Server Express and Express Plus 内のコラボレーション実行の要求を外部プロセスで行えるようにする API です。コラボレーションは、いくつかのアプリケーションを含めることができるビジネス・プロセスを表します。

サーバー・アクセスを使用して、アクセス・クライアントと呼ばれるこの外部プロセスでは、IBM WebSphere Business Integration Server Express and Express Plus がコラボレーションの実行を介して処理するアプリケーションからデータを取得することができます。

サーバー・アクセス機能により、IBM WebSphere Business Integration Server Express and Express Plus は、コネクターからトリガー・イベントを受け取ることなしに、コラボレーション実行の要求を直接受け取ることができます。アクセス・クライアントが送信する要求は、アクセス要求と呼ばれます。

アクセス要求を送信するとき、アクセス・クライアントは、実際にイベントを送信するのではなく、サーバー・アクセス内のメソッドに対して呼び出しを発行します。そのため、コネクターが開始するイベントにより起動されたフローに代わって、アクセス・クライアントが開始するフロー・トリガーはコール・トリガー・フローと呼ばれます (図 1 を参照)。

コール・トリガー・フローは、イベントにより起動されたフローが効率よく容易に処理されます。運用上の主な違いは、コール・トリガー・フローは同期的に処理されるため、IBM WebSphere Business Integration Server Express and Express Plus システム内で永続的ではない ということです。対照的に、イベントにより起動されたフローは非同期的に処理されるため、永続的です。システムにおけるこれらのフローの処理方法の詳細については、「システム・インプリメンテーション・ガイド」を参照してください。

図 1. コール・トリガー・フロー


図 1 に示すように、アクセス・クライアントが開始するアクセス要求には、次の手順があります。

  1. アクセス・クライアントがトリガー・アクセス・データを作成します。アクセス要求時に、アクセス・クライアントはこのトリガー・アクセス・データを IBM WebSphere Business Integration Server Express and Express Plus に送信します。

    このデータは、指定されたコラボレーションを起動するデータです。すなわち、実行を開始するには、コラボレーションはこのデータを必要とします。

  2. IBM WebSphere Business Integration Server Express and Express Plus 内のサーバー・アクセスに トリガー・アクセス呼び出しを送信するためにアクセス・クライアントがサーバー・アクセス API のメソッドを呼び出します。

    トリガー・アクセス呼び出しには、トリガー・アクセス・データ、および実行するコラボレーションの名前が含まれています。このメソッド呼び出しを介して、アクセス・クライアントはアクセス要求を実行します。これで、コール・トリガー・フローが開始されます。

  3. IBM WebSphere Business Integration Server Express and Express Plus 内のサーバー・アクセスがトリガー・アクセス呼び出しを受け取り、システム・ビジネス・オブジェクトへのトリガー・アクセス・データの必要なすべての変換を実行します。このデータ変換の詳細については、"IBM WebSphere Business Integration Server Express and Express Plus のデータ・ハンドラーの役割"を参照してください。
  4. IBM WebSphere Business Integration Server Express and Express Plus 内のサーバー・アクセスがトリガー・アクセス・データを指定されたコラボレーションに送信し、コラボレーションの実行が起動されます。
  5. コラボレーションが完了すると、コラボレーションは結果として生成されたビジネス・オブジェクトをサーバー・アクセスに送信します。
  6. サーバー・アクセス・インターフェースは、結果として生成されたビジネス・オブジェクトからトリガー・アクセス・データの元のフォーマットへのすべての必要な変換を実行します。続いて、アクセス応答を実行して、アクセス応答データをアクセス・クライアントに送り戻します。

    このデータ変換の詳細については、"IBM WebSphere Business Integration Server Express and Express Plus のデータ・ハンドラーの役割"を参照してください。

本セクションでは、コール・トリガー・フローについて次の追加情報を提供します。

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