Connector for Web Services のコンポーネント

図 1 は、Connector for Web Services を例示したもので、プロトコル・ハンドラー・フレームワーク、プロトコル・リスナー・フレームワーク、および SOAP データ・ハンドラーが含まれています。

注:
Web Services Adapter には、XML データ・ハンドラーの限定使用ライセンスが付いています。ただし、このアダプターは、XML データ・ハンドラーがなくても機能します。

図 1. Connector for Web Services


以下のコンポーネントは、相互に作用することにより、インターネットを介したデータ交換を可能にします。

Web サービス・コネクター

要求処理中に、Web サービス・コネクターは、ビジネス・オブジェクトを SOAP 要求メッセージに変換し、それらを宛先 Web サービスに転送することによって、コラボレーション・サービス呼び出しに応答します。オプションで (同期要求処理の場合)、コネクターは、SOAP 応答メッセージを SOAP 応答ビジネス・オブジェクトに変換し、これらをコラボレーションに戻します。

イベント処理中に、コネクターは、SOAP 要求メッセージを SOAP 要求ビジネス・オブジェクトに変換し、それらを処理するためにコラボレーション (Web サービスとして公開されている) に引き渡すことによって、クライアント Web サービスからの SOAP 要求メッセージを処理します。コネクターは、オプションで SOAP 応答ビジネス・オブジェクトをコラボレーションから受け取ります。これらの SOAP 応答ビジネス・オブジェクトは、SOAP 応答メッセージに変換されてから、クライアント Web サービスに戻されます。

詳しくは、Web サービス・コネクターを参照してください。

注:
この資料でコネクターと言う場合、特に指定のないかぎり、Web サービス・コネクターのことを指します。

プロトコル・リスナーおよびハンドラー

コネクターには、以下のプロトコル・リスナーおよびハンドラーが組み込まれています。

プロトコル・リスナーは、内部または外部 Web サービス・クライアントから、SOAP/HTTP、SOAP/HTTPS、または SOAP/JMS フォーマットのイベントを検出します。これらは、コネクターに対し、Web サービスとして公開されているコラボレーションによる処理が必要なイベントを通知します。その後、プロトコル・リスナーは、ビジネス・オブジェクト・レベルおよび属性レベル ASI、コネクター・プロパティー、およびプロトコル構成オブジェクトに組み込まれた変換規則を読み取って、コラボレーション、データ・ハンドラー、処理モード (同期/非同期)、および Web サービス・トランザクションのトランスポート固有の性質を判別します。プロトコル・リスナー処理の詳細な説明については、プロトコル・リスナーを参照してください。

プロトコル・ハンドラーは、コラボレーションのために、Web サービスを SOAP/HTTP、SOAP/HTTPS、または SOAP/JMS フォーマットで呼び出します。プロトコル・ハンドラーは、TLO ASI およびプロトコル構成オブジェクトに組み込まれた変換規則を読み取って、データ・ハンドラーが SOAP メッセージから SOAP ビジネス・オブジェクトへの変換 (およびその逆の変換) に使用する要求の処理方法 (同期または非同期) を決定し、また、Web サービスのターゲット・アドレスを (SOAP 要求ビジネス・オブジェクトのプロトコル構成 MO の宛先属性から) 決定します。同期トランザクションの場合、プロトコル・ハンドラーは、SOAP 応答メッセージを処理して、SOAP 応答ビジネス・オブジェクトに変換し、コラボレーションに戻します。

プロトコル・ハンドラーについて詳しくは、プロトコル・ハンドラーを参照してください。

SOAP データ・ハンドラー

SOAP データ・ハンドラーは、SOAP ビジネス・オブジェクトから SOAP への変換およびその逆の変換を行います。SOAP データ・ハンドラーについて詳しくは、SOAP データ・ハンドラーを参照してください。

詳しくは、SOAP データ・ハンドラーを参照してください。

Web サービス構成ツール

Web サービスを呼び出したり、Web サービスとして公開されたりするコラボレーションを使用して、Web サービス・ソリューションを配置することができます。

要求処理のコラボレーションを使用可能にする場合は、WSDL Object Discovery Agent (ODA) を使用して Web サービス TLO を生成します。要求処理および WSDL ODA について詳しくは、要求処理のためのコラボレーションの有効化を参照してください。

コラボレーションを Web サービスとして公開する場合は、WSDL 構成ウィザードを使用します。このウィザードは、後で、例えば、UDDI レジストリーを介して公開する、コラボレーション用の WSDL 文書の生成に役立ちます。コネクターは、この情報を公開するためのツールを備えていません。コラボレーションを Web サービスとして公開する場合の詳細は、Web サービスとしてのコラボレーションの公開を参照してください。

コネクターの配置

Web サービス・コネクターを配置するには、以下の 2 つの方法があります。

注:
Web サービス・コネクターには、外部 Web サービスからの着信メッセージ、または外部 Web サービスへの発信メッセージを管理するためのゲートウェイまたはフロントエンドが組み込まれていません。ユーザー独自のゲートウェイを構成および配置する必要があります。コネクターは、DMZ 内またはファイアウォールの外側ではなく、エンタープライズ内でのみ配置する必要があります。

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