このセクションでは、Business Object Designer Express で、JDBCODA を使用してビジネス・オブジェクト定義を生成する方法について説明します。Business Object Designer Express の起動については、「ビジネス・オブジェクト開発ガイド」を参照してください。
ODA の起動後、Business Object Designer Express を起動させ、ODA を構成し、実行します。Business Object Designer Express での、ODA を使用したビジネス・オブジェクト定義の生成は、6 つのステップで構成されています。Business Object Designer Express には、これらのステップを順次案内するウィザードが用意されています。
ODA の起動後、このウィザードを起動するには、次の手順を実行します。
Business Object Designer Express は、ウィザードの最初のウィンドウ (「エージェントの選択」という名前) を表示します。図 6 にこのウィンドウを示します。
ODA を選択、構成、および実行するには、以下のステップを実行してください。
図 6 に、Business Object Designer Express の 6 段階のウィザードの最初のダイアログ・ボックスを示します。このウィンドウでは、実行する ODA を選択します。
ODA を選択するには、次の手順を実行します。
Business Object Designer Express の「エージェント名」フィールドに、選択した ODA が表示されます。
Business Object Designer Express で最初に JDBCODA とやり取りするときに、一連の初期設定プロパティーの入力プロンプトが出されます (図 7 を参照)。これらのプロパティーは、JDBCODA を使用するたびに再入力しなくても済むよう、名前つきプロファイルに保存することができます。 ODA プロファイルの指定については、「ビジネス・オブジェクト開発ガイド」を参照してください。
JDBCODA プロパティーの構成を表 16 に示します。
行番号 | プロパティー名 | プロパティー・タイプ | 説明 |
---|---|---|---|
1 |
UserName | String | データベースに接続する権限を持つユーザーの名前。 |
2 |
Password | String | データベースに接続する権限を持つユーザーのパスワード。 |
3 |
DatabaseUrl | String | データベースに接続するための URL。例: jdbc:oracle:thin:@MACHINENAME:1521:SIDNAME |
4 |
DatabaseDriver | String | 接続の確立に使用されるドライバーの名前。例: oracle.jdbc.driver.OracleDriver |
5 |
DefaultBOPrefix | String | ビジネス・オブジェクト名を固有の名前にするために、その先頭に付けられるテキスト。これは、後に、Business Object Designer Express でビジネス・オブジェクトのプロパティーの入力を要求されたときに、必要に応じて変更することができます。詳細については、"追加情報の指定"を参照してください。 |
6 |
TraceFileName | String | JDBCODA がトレース情報を書き込むファイル。このファイルが存在しない場合、JDBCODA はディレクトリーにそのファイルを作成します。このファイルがすでに存在する場合、JDBCODA はそのファイルに追記します。JDBCODA は、命名規則に従って、ファイルに名前を付けます。例えば、エージェントの名前が JDBCODA の場合は、JDBCODAtrace.txt という名前のトレース・ファイルが生成されます。このプロパティーを使用して、このファイルとは異なる名前を指定します。 |
7 |
TraceLevel | Integer | JDBCODA のトレース・レベル |
8 |
MessageFile | String | エラーおよびメッセージ用のファイルの名前。JDBCODA は、命名規則に従ってファイル名を表示します。例えば、エージェント名が JDBCODA である場合、このメッセージ・ファイル・プロパティーの値は、JDBCODAAgent.txt と表示されます。重要: このエラーおよびメッセージ・ファイルは ¥ODA¥messages ディレクトリーになければなりません。既存のファイルを確認または指定する場合に、このプロパティーを使用します。 |
重要 |
---|
Business Object Designer Express に表示されたデフォルトのメッセージ・ファイル名が、存在しないファイルを示している場合は、その名前を修正します。このダイアログ・ボックスから移動したときに、名前が不正であった場合には、Business Object Designer Express は、ODA の起動元となったウィンドウにエラー・メッセージを表示します。このメッセージは、Business Object Designer Express 内にポップアップ表示されません。有効なメッセージ・ファイルを指定できない場合、ODA は実行時にメッセージを出力しません。 |
JDBCODA のすべての初期化プロパティーの構成を完了すると、Business Object Designer Express は指定されたデータベースに接続し、そのデータベース内のスキーマ名をすべて含むツリーを表示します。これらの名前は、ツリーのノードとして表示され、展開することができます。スキーマ名をクリックすると、各スキーマ内にある表、ビュー、およびストアード・プロシージャーがすべて表示されます。図 8 にこのダイアログ・ボックスでいくつかのスキーマを展開した様子を示します。
生成されたビジネス・オブジェクト定義のデータを格納するデータベース・オブジェクトをすべて識別するには、必要な表、ビューおよびをストアード・プロシージャーを選択して、「次へ」をクリックします。戻されるオブジェクトのフィルター方法の詳細については、「ビジネス・オブジェクト開発ガイド」を参照してください。
生成されるビジネス・オブジェクト定義に関連付けられるデータベース・オブジェクトの特定をすべて完了すると、Business Object Designer Express には、選択された表とビューのみを示すダイアログ・ボックスが表示されます。図 9 にこのダイアログ・ボックスを示します。
このウィンドウには、次のオプションが用意されています。
選択したデータベース・オブジェクトを確認すると、次のダイアログ・ボックスが開き、Business Object Designer Express によって定義が生成されていることを通知します。
JDBCODA に追加情報が必要な場合、Business Object Designer Express では、「BO プロパティー」ウィンドウを表示し、ユーザーにその情報の入力を要求します。
「BO プロパティー」ウィンドウで、次の情報を入力または変更します。
デフォルトは Yes です。
図 10. ストアード・プロシージャーとストアード・プロシージャー属性の関連付け
ビジネス・オブジェクトに追加されるストアード・プロシージャーの属性は、接続先データベースの特定のスキーマに含まれるストアード・プロシージャーのいずれかと関連付けることができます。ストアード・プロシージャーは、ドロップダウン・リストを使用して、ストアード・プロシージャーの属性ごとに選択することができます。ドロップダウン・リストには、接続先データベースの特定のスキーマに含まれるストアード・プロシージャーがすべて表示されます。ここで指定した情報に基づいて、各属性に必要な ASI 情報が生成されます。
オブジェクト・レベルの ASI (アプリケーション固有の情報) は、TN=tableName のようになります。
また、属性レベルでは、ASI は CN=ColumnName のようになります。
ストアード・プロシージャーからビジネス・オブジェクトを生成しようとしているときに、Adapter for JDBC の SPForCreate などのストアード・プロシージャー属性をビジネス・オブジェクトに関連付けると、特定のスキーマに含まれるすべてのストアード・プロシージャーの名前を示すリストがそれらのストアード・プロシージャー属性に対して表示され、必要なストアード・プロシージャーをビジネス・オブジェクトに関連付けることができます。その結果、Adapter for JDBC のストアード・プロシージャー属性の ASI として、次の情報が生成されます。
SPN=stored procedure Name; IN=a1:a2; OUT=b1:b2; IO=c1:c2
ここで、IN はその後に続くストアード・プロシージャー用のパラメーターが入力タイプであることを意味し、OUT はその後に続くパラメーターが出力タイプであることを意味し、IO はその後に続くパラメーターが入出力タイプであることを意味しています。ODA は、ASI を生成するとき、RS を (true または false に) 設定しません。したがって、この情報は手動で設定する必要があります。
ビジネス・オブジェクトに追加される動詞は標準の動詞です。これは、基本的には Retrieve、RetrieveByContent、Create、Update、および Delete です。
ストアード・プロシージャーの戻りパラメーターのタイプが ResultSet である場合、ODA は、結果セットを分析し、結果セットの列がビジネス・オブジェクトの属性になるようにビジネス・オブジェクトを作成します。ストアード・プロシージャーによって戻される列に対応する ASI には、CN=StoredProcedureColumnName が設定されます。ODA では、ドライバーから戻される JDBC メタデータ情報を基にキー属性を設定します。この情報が戻されない場合、ODA は、デフォルトではどの属性もキー属性としてマークしません。その他の属性 (長さや型など) については、いずれも、表から生成された属性に設定される場合と同様に設定されます。
「BO プロパティー」ダイアログ・ボックスに必要な情報をすべて入力して「OK」をクリックすると、Business Object Designer Express には、ウィザードの最後のダイアログ・ボックスが表示されます。ここで、定義をサーバーまたはファイルに保管することができます。あるいは、Business Object Designer Express 内で定義を開き、編集することができます。変更方法の詳細については、「ビジネス・オブジェクト開発ガイド」を参照してください。