関係の開始および停止は、System Monitor または「InterChange Server コンポーネント管理」ビューの System Manager から行うことができます。
System Monitor にログオンして関係の状況を含むビューを開くか、System Manager の「InterChange Server コンポーネント管理」ビューを使用することによって、関係の状態を表示させることができます。System Monitor にログオンするには、System Monitor へのログオン手順の手順に従います。System Manager の「InterChange Server コンポーネント管理」ビューを使用するには、InterChange Server Express インスタンスへの接続手順の手順に従います。
関係の状態の表示方法は、使用しているツールに応じて以下のようになります。
System Monitor で関係の状態を表示するには、以下のステップを実行します。
製品をインストールしたときには、デフォルト・ビューは「システム概要」に設定され、そのビューに含まれるデフォルト・モニターは「システム概要」に設定されます。これらのデフォルトは、モニターのニーズに合わせて変更できます。手順については、システムをモニターするビューの設定を参照してください。
System Manager で関係の状態を表示するには、以下のステップを実行します。
図 33. 「InterChange Server コンポーネント管理」ビューにある Relationships フォルダー
表 10 は、色が示す関係の状態と、その状態で実行可能なアクションを示しています。
関係の状態 (色) | 説明 |
---|---|
アクティブ (緑) | 関係は実行できる状態にあり、使用可能です。関係に対して Relationship Manager を使用するには、その関係がアクティブ状態である必要があります。 |
非アクティブ (赤) | 関係は実行できる状態にない、または使用不可です。関係は停止すると非アクティブになります。つまり、キュー内の現行ジョブがすべて完了し、新しいジョブは受け入れられません。関係の定義を変更するには、関係が非アクティブの状態でなければなりません。 |
不明 (グレー) | 関係に互換性のあるランタイム・スキーマが含まれていません。互換性のあるランタイム・スキーマを作成するには、Relationship Designer Express から、「ランタイム・スキーマを作成」オプションを選択して関係を保管します。状態が非アクティブに変化し、この時点で関係を開始できます。 |
関係は、簡単にマップできないビジネス・オブジェクト属性の間に関連を確立するときに使用します。関係を作成するためのツールは Relationship Designer Express です。Relationship Designer Express の詳細については、「マップ開発ガイド」を参照してください。
「InterChange Server コンポーネント管理」ビューで Relationships フォルダーを展開すると、Dynamic と Static の 2 つのサブフォルダーが表示されます。
このセクションでは以下のトピックについて説明します。
関係を実行できるようにするには、まずアクティブにする必要があります。しかし、アクティブな関係を変更することはできません。したがって、関係を停止し、変更を加えてから、再始動する必要があります。関係の再始動が必要な変更については、付録 B, IBM WebSphere InterChange Server Express システム・コンポーネントを再始動するための要件を参照してください。
System Monitor で関係を開始および停止するには、以下のステップを実行します。
System Manager で関係を開始および停止するには、以下のステップを実行します。
静的関係の設計プロセスの一部として、開発者は、関係の表をメモリーにキャッシュするかどうかを指定できます。静的関係は、データが頻繁に変更されない関係であるので、表のキャッシュの有力候補になります。開発者が静的関係の表をキャッシュに入れるように指定している場合は、キャッシングを使用可能にするかどうかを System Manager から制御できます。System Manager では、すべての静的関係は Relationships フォルダーの Static というフォルダー内にリストされます。
静的関係の関係表のキャッシングを使用可能にするには、以下のステップを実行します。
表示された「キャッシュ」オプションの左側にチェック・マークが付いていると InterChange Server は、実行時データに次回アクセスしたときに、関係表をメモリーに読み込みます。
静的関係の関係表のキャッシングを使用不可にするには、以下のステップを実行します。
表示された「キャッシュ」オプションの左側にチェック・マークが付いていないと、InterChange Server は、関係データベース内の表から実行時データを読み取ります。
「再ロード」機能を使用して、InterChange Server に関係の表をメモリーに再読み取りさせるには、以下のステップを実行します。
InterChange Server は関係データベースから表をメモリーに再読み取りし、キャッシュされた関係表を再ロードします。このオプションは、静的関係の表が SQL ステートメントを通じてデータベース内で直接更新されるときに便利です。最新バージョンの表をキャッシュに入れるには、この「再ロード」オプションを選択します。
メモリーに関係表をロードおよびアンロードするたびに InterChange Server にトレース・メッセージをログに記録させるには、以下のステップを実行します。
RELATIONSHIP.CACHING=5
InterChange Server Express はこれらのメッセージをトレース・ファイルに送ります (トレース・ファイルが構成されている場合)。デフォルトでは、InterChange Server Express は、関係表のロード、アンロード時にトレース・メッセージを生成しません。4 以下 (0 から 4) のトレース・レベルでもメッセージは生成されません。
Relationship Manager を使用すると、参加者およびそのデータを含む関係の実行時データに対する操作を表示および実行することができます。関係の背景情報については、「マップ開発ガイド」を参照してください。
関係定義は Relationship Designer Express を使用して作成します。実行時に、関係のインスタンスにはさまざまなアプリケーションからの情報を関連付けるデータが取り込まれます。この関係インスタンス・データは、関係を使用するマップの始動時に作成されます。データは、関係定義で指定した関係表に保管されます。Relationship Manager には、データベース・ベンダーを問わずに関係表と対話するためのグラフィカル・インターフェースがあります。
関係インスタンスごとに、Relationship Manager は参加者定義と参加者インスタンスの階層リストを表示します。これらはキー属性と非キー属性のセットになっています。また、関係ツリーによって、エンティティー・タイプ、値、最終変更日時など、関係インスタンス内の各参加者に関する詳細情報も表示されます。関係インスタンス ID は、関係インスタンスが関係表に保管されるときに自動生成されます。このインスタンス ID は、Relationship Manager によって関係ツリーの最上位に表示されます。
図 34 は、Relationship Manager における ID 関係の関係ツリーの例を示しています。
図 34. Relationship Manager、関係ツリー
Relationship Manager を使用すると、関係インスタンス、参加者インスタンス、および属性のすべてのレベルで、エンティティーを操作することができます。例えば、Relationship Manager を使用して以下の作業を行うことができます。
Relationship Manager を始動するには、以下のステップのいずれかを実行します。
Relationship Manager が始動します。この時点ではサーバーから切断されているため、Relationship Manager を InterChange Server Express に接続する手順に従って InterChange Server Express インスタンスに接続し、続行します。
図 35 は切断された状態の Relationship Manager を示しています。
関係インスタンスおよびデータを処理するには、Relationship Manager を InterChange Server Express に接続する必要があります。以下のセクションの説明に従って、Relationship Manager をサーバーとの間で接続および切断します。
Relationship Manager を InterChange Server Express に接続するには、以下のステップを実行します。
この時点で関係を開かない場合は、サーバーへの接続後に開くことができます。詳細については、関係を開く手順を参照してください。
Relationship Manager で InterChange Server Express に接続し、ステップ 6 に従って開く関係を指定した場合は、Relationship Manager により「関係インスタンスの検索」ウィンドウが表示されます。この説明は 関係インスタンスの検索手順にあります。
Relationship Manager を InterChange Server Express から切断するには、以下のステップを実行します。
Relationship Manager を始動して InterChange Server Express に接続したら、以下のセクションに従って、Relationship Manager を使用して関係データを処理することができます。
ビジネス・オブジェクト・ファイルのロードおよびアンロード手順
サーバーへの接続後に Relationship Manager で関係定義を開くには、以下のステップを実行します。
図 37 に「関係を開く」ダイアログ・ボックスを示します。
関係を開くと、Relationship Manager によって「関係インスタンスの検索」ウィンドウが表示されます。この説明は関係インスタンスの検索手順にあります。
関係インスタンスを検索したり、関係インスタンスの数を戻したりするには、以下のステップを実行します。
「関係インスタンスの検索」ダイアログ・ボックスが開きます (図 38 を参照)。
「関係インスタンスの検索」ウィンドウは、InterChange Server Express への接続時に開く関係を指定するときにも表示されます。
関係定義内の参加者数、および各関係インスタンス内の参加者インスタンス数に応じて、これらの検索照会には時間がかかる場合があります。
関係の最初の 500 インスタンスを検索するには、以下のステップを実行します。
Relationship Manager により、関係の最初の 500 インスタンスが表示されます。
関係 ID を基準にして最大 500 インスタンスの範囲で検索するには、以下のステップを実行します。
Relationship Manager により、指定された ID の範囲で最大 500 のインスタンスが表示されます。
選択した参加者のキー属性または非キー属性の値に基づいて関係インスタンスを検索するには、以下のステップを実行します。
ID 関係では、参加者名の後に、その参加者に関連付けられたビジネス・オブジェクト定義が続きます。
参照関係では、参加者名の後に「Data」という語が続きます。
表 11. 参加者データによる関係インスタンスの検索でサポートされる値
値 | 説明 |
---|---|
参加者データ | 選択した参加者のデータ。
例えば、関係が ID 関係の場合は、関係インスタンスを検索するために、このインスタンスに含まれる参加者インスタンスの ID を指定します。
関係が参照関係の場合は、参加者インスタンスの非キー・データ値を指定します。 |
% |
任意の文字ストリング。このオプションでは大文字小文字が区別されます。数字は文字セットに含まれます。
例えば、米国の州名の省略形が保管されている参加者に %A を指定すると、値 CA、GA、IA、LA、MA、PA、VA、および WA が戻されます。 |
_ |
任意の 1 文字。
例えば、_00 を指定すると、100、200、a00、b00 などが検索されます。 |
Relationship Manager により、指定した値に一致する最初の 500 関係インスタンスが表示されます。
検索基準を満たす関係インスタンスの数を戻すには、以下のステップを実行します。
関係のインスタンスを新しく作成するには、以下のステップを実行します。
Relationship Manager により、新規関係インスタンスが表示されます。
階層関係ツリーの最上位で強調表示され、関係アイコンの付いた項目行には、関係インスタンス ID のプレースホルダーがあり、ここには 3 つの疑問符 (???) が表示されます。関係インスタンスまたはその参加者を保管すると、InterChange Server Express によって新規関係インスタンス ID が自動的に生成され、Relationship Manager により疑問符がこのインスタンス ID に置き換えられます。
関係ツリーの関係インスタンスの下に、参加者定義、参加者インスタンス、および参加者のキー属性と非キー属性が降順に表示されます。
作業 | アクション |
---|---|
参加者インスタンスを保管する。 | 新規参加者インスタンスを保管するには、参加者インスタンスを右マウス・ボタンでクリックし、「参加者を保管」を選択します。Relationship Manager によって、この参加者のデータが適切な関係表に保管されます。参加者インスタンスの「変更」列に参加者が保管された日付 (この場合は作成日) が表示されます。
|
参加者インスタンスを追加する。 | 前のリストにあるステップ 3 を繰り返します。
|
参加者を削除する。 | 必要に応じて、参加者インスタンスを右マウス・ボタンでクリックする、および「参加者を削除」を選択することにより、保管された参加者インスタンスを削除することができます。Relationship Manager によって、参加者インスタンスが関係表から削除されます。参加者インスタンスをデータベースから削除しない場合は、「参加者を非アクティブ化」オプションを使用します ("参加者の非アクティブ化とアクティブ化"を参照)。非アクティブにされた参加者のインスタンス ID と値は保持されます。 |
関係インスタンスを保管する。 | 以下の操作のいずれかを実行して、関係インスタンスを保管します。
|
すべての関係インスタンスを保管する。 | 「ファイル」>「すべて保管」をクリックします。InterChange Server Express によって、関係インスタンス ID を持たないすべての関係インスタンスに対して ID が生成されます。Relationship Manager により、すべての ??? プレースホルダーがこの新規 ID に置き換えられます。Relationship Manager により、保管されている参加者インスタンスすべての変更日がこの日付に更新されます。 |
関係インスタンスを関係表から削除するには、以下のステップを実行します。
関係インスタンスおよびそのデータが、現在の関係の関係表から削除されます。
参加者インスタンスは、非アクティブ化、つまりアクティブでない状態にすることができます。参加者インスタンスを非アクティブにすると、関係インスタンスから削除され「Relationship Manager」ウィンドウに表示されないようになりますが、レコードは関係表に残るため、後で再度アクティブ化することができます。
参加者インスタンスを非アクティブにするには、以下のステップを実行します。
参加者インスタンスをアクティブにするには、以下のステップを実行します。
「非アクティブ化された参加者」ウィンドウが表示されます。これを図 39 に示します。
アクティブ化された参加者インスタンスが「Relationship Manager」ウィンドウの関係インスタンスに表示されます。
既存の参加者インスタンスをコピーして、新規参加者インスタンスを作成することができます。
参加者インスタンスをコピーするには、以下のステップを実行します。
同じタイプのビジネス・オブジェクト・ファイルを参加者にロードすることができます。ビジネス・オブジェクト・データ・ファイルを参加者にロードするには、以下のステップを実行します。
その参加者インスタンスに関連付けられているビジネス・オブジェクトが「ビジネス・オブジェクトを持つ参加者をロード」ダイアログ・ボックスに表示されます (図 40 を参照)。
図 40. 「ビジネス・オブジェクトを持つ参加者をロード」ダイアログ・ボックス
Relationship Manager には、関係表に含まれている関係の実行時データにアクセスして操作できるという重要な機能があります。以下のトピックでは、Relationship Manager を使用して実行時データの操作およびアクセスを行う方法について説明します。
さまざまな条件で参加者インスタンスを検索することできます。検索条件の指定方法に応じて、参加者インスタンスを固有に検索することもグループで検索するもできます。
ビジネス・オブジェクトを基準にしてインスタンスを検索するには、以下のステップを実行します。
「インスタンスをビジネス・オブジェクトで検索」ウィンドウが表示されます (図 41 を参照)。
Relationship Manager により、一致したインスタンスがダイアログ・ボックスに表示されます。
インスタンスをデータで検索するには、以下のステップを実行します。
Relationship Manager により、「インスタンスをデータで検索」ダイアログ・ボックスが表示されます。これを図 42 に示します。
Relationship Manager により、一致したインスタンスがダイアログ・ボックスに表示されます。
特定の期間に作成または変更された参加者だけを表示するようにフィルター操作することができます。
表示された参加者をフィルター操作するには、以下のステップを実行します。
「フィルター」ダイアログ・ボックスが表示されます (図 43 を参照)。
Relationship Manager によって、フィルター操作済み間隔のアクティビティー履歴が「フィルター結果」ダイアログ・ボックスに表示されます。 「アクティブでない参加者も含める」が選択されている場合は、ダイアログ・ボックスに非アクティブの参加者が含まれます。図 44 に「フィルター結果」ダイアログ・ボックスを示します。
ソース・アプリケーションまたは汎用オブジェクトからのデータに矛盾やデータ破壊があり、それが原因で参加者情報に誤りが生じた場合は、その参加者情報を除去できます。
System Manager で参加者をクリーンアップするには、以下のステップを実行します。
「参加者をクリーンアップ」ダイアログ・ボックスが表示されます (図 45 を参照)。
その時点以降の参加者の追加、非アクティブ化、アクティブ化がすべてデータベースから消去されます。すでに削除されている参加者や値が変更されている参加者はクリーンアップできません。
Relationship Manager を使用して、関係の実行時データに関する情報を出力することができます。ツールのメイン・ウィンドウに表示されるような、実行時データのツリー表示が作成されます。Relationship Manager の印刷コマンドでは、メイン・ウィンドウにある関係ツリーの現在の内容をプリンターに送信します。
関係の実行時データを出力するには、以下のステップを実行します。