コラボレーション開発用のツール

コラボレーション開発のプラットフォームは Windows 2000 です。

コラボレーションは Java で記述されます。表 4 に、WebSphere Business Integration Express がコラボレーション開発用に提供するツールのリストを示します。

表 4. コラボレーション開発用のツール
ツール 説明 詳細
Process Designer Express コラボレーション・テンプレートを開発する際に役立つグラフィカルなツールです。 Process Designer Express
WebSphere Business Integration Express コラボレーション API 生成されたコラボレーション・コードをカスタマイズすることのできる一連の Java クラスです。(API のメソッドには、Activity Editor 機能ブロックからもアクセスできます。) "コラボレーション API"
System Manager コラボレーション・オブジェクトを作成し、構成するためのグラフィカルなウィンドウが用意されているツールです。 "System Manager"
統合テスト環境 (Test Connector) ビジネス・プロセスをテストするツール・セット。Test Connector ツール (統合テスト環境で、またスタンドアロン・ツールとして使用可能) を使用して汎用コネクターをシミュレートし、コラボレーションの設計を容易にテストできるようにします。 "Test Connector"

Process Designer Express

コラボレーション・テンプレートの作成、編集、コンパイル、および削除を実行するには、Process Designer Express を使用します。

既存のテンプレートを変更するときには、Process Designer Express を使用します。テンプレートのプロパティーを編集したり、シナリオやアクティビティー・ダイアグラムの追加または編集を行うことができます。

Process Designer Express インターフェースの詳細については、Process Designer Express の概要を参照してください。

コラボレーション API

Business Integration Express コラボレーション API には、コラボレーション・テンプレートで使用可能なメソッドを持つ数個のクラスが用意されています。以下のセクションでは、共通のコラボレーションの機能性を高める点で、これらのクラスが持つ役割について説明します。

注:
コラボレーション API には、従来の Java 呼び出しと、Activity Editor でサポートされる機能ブロックの両方からアクセスできます。詳細については、Activity Editor の使用を参照してください。

コラボレーション・オブジェクトとの対話

BaseCollaboration クラスは、構成プロパティーの値の取得、ログ・ファイルとトレースへのメッセージの書き込みなど、コラボレーションの全般的な振る舞いと機能を定義します。

コラボレーション・テンプレートを作成すると、BaseCollaboration のサブクラスである Java クラスを作成することになります。このため、コラボレーションは BaseCollaboration のメソッドをすべて継承します。これらのメソッドにより、コラボレーションは以下のような操作を実行することができます。

BaseCollaboration クラスのメソッドの詳細については、BaseCollaboration クラスを参照してください。

ビジネス・オブジェクトとの対話

一般にコラボレーションは、ビジネス・オブジェクトと対話してビジネス・オブジェクトを操作します。BusObj クラスのメソッドを使用すると、コラボレーションは以下のような操作を実行できます。

BusObj クラスのメソッドの詳細については、BusObj クラスを参照してください。

ビジネス・オブジェクト配列との対話

コラボレーションは、ビジネス・オブジェクトの属性の値を取得したり設定することがあります。ビジネス・オブジェクトが階層的である場合、1 つ以上の属性は子ビジネス・オブジェクトであるか、または多くの場合には子ビジネス・オブジェクトの配列です。子ビジネス・オブジェクトは、コラボレーションには配列として認識されます。

BusObjArray クラスのメソッドを使用することで、コラボレーションはビジネス・オブジェクトの配列と対話して操作することができます。

これらのメソッドは、以下のような操作を実行します。

BusObjArray クラスのメソッドの詳細については、BusObjArray クラスを参照してください。

例外との対話

コラボレーションでエラーが発生すると、そのコラボレーションまたはコラボレーション・ランタイム環境は例外を発生させます。例外は、CollaborationException クラスのオブジェクトの中に含まれます。

このクラスを使用すると、コラボレーション・オブジェクトは例外オブジェクトと対話して、以下の操作を実行できます。

CollaborationException クラスのメソッドの詳細については、CollaborationException クラスを参照してください。

System Manager

System Manager は、ICS とそのリポジトリーとのインターフェースを提供するグラフィカルなツールです。これにより、以下のコラボレーション関連タスクを実行できます。

System Manager を使用してコラボレーション・オブジェクトを作成、構成、および配置する方法の詳細については、「WebSphere InterChange Server システム・インプリメンテーション・ガイド」を参照してください。

Test Connector

Test Connector は、コラボレーションとコネクターをテストするためのグラフィカルなツールです。

統合テスト環境内およびスタンドアロン・ツールとしての両方で使用可能です。

注:
アクセス・クライアントをテストする場合、統合テスト環境で Test Connector を使用する必要があります。

Test Connector ツールは実際のコネクターをシミュレートします。これにより、トリガー・イベントやサービス呼び出し要求を送信することによって、コラボレーションの設計を簡単にテストすることができます。Test Connector の使用方法の詳細については、「WebSphere InterChange Server システム・インプリメンテーション・ガイド」を参照してください。

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