固定インバウンド・ワークフローにおけるハンドラー作成の概要

着信メッセージを処理できるようにするには、それらがバンドルされているパッケージ化すると共に、プロトコル特定情報すべてを抽出し、処理しておく必要があります。固定インバウンド・ワークフローにおける最初の 2 つのステップは、これらのタスクの実行を目的としています。 WBI-C には、RNIF、AS2、MIME、EAI、および NONE パッケージ化、さらに XML、RosettaNet、および EDI プロトコルを処理するためのコードが用意されています。新しいパッケージ化タイプを追加したり新しいプロトコルをサポートするため、ユーザーは、このリリースで提供されている API BusinessProcessHandlerInterface を使用し、独自のハンドラーを作成することができます。これらの新規ハンドラーは、Community Console を使用して構成し、また通常の方法で処理フローに統合する必要があります。構成プロセスの詳細については、「ハブ構成ガイド」を参照してください。このセクションには、固定インバウンド・ワークフロー・プロセスでの 2 つのユーザー・カスタマイズ可能ステップに関する機能の概要があります。次について説明します。

プロトコル・アンパック・ハンドラー

BPE で受信されたメッセージは、BusinessDocumentInterface を実装しているオブジェクトにラップされます。このラッパー・オブジェクト (多くの場合、単にビジネス文書と呼ばれる) には、受信側プロセスの間に追加されたトランスポート・レベルおよび WBI-C 定義ヘッダーを含む受信済みメッセージ、またメッセージに関連するさまざまなメタデータの両方が入っています。 BPE は、その処理でこのメタデータを使用します。固定処理の最初のステップは、ビジネス文書のアンパック (パッケージから取り出すこと) です。

ここには、以下のいくつか、またはすべてのステップが含まれます。

暗号化解除
メッセージが暗号化されている場合

圧縮解除
メッセージが圧縮されている場合

シグニチャー検証
メッセージに署名がある場合

ルーティング情報抽出

ユーザー認証
パッケージ化でユーザー情報が提供されている場合

ビジネス文書パーツ抽出
パッケージ化でさまざまなメッセージ・パーツ (ペイロード、添付など) のロケーションが指定されている場合

注: ユーザー定義ハンドラーで暗号化解除およびシグニチャー検証をサポートするため、API で使用可能なセキュリティー・サービス・ユーティリティー・クラスがあります。

完了すると、このステップはメッセージをアンパックします。さらにハンドラーは、ビジネス文書内のメタ情報を以下の方法で更新しなければなりません。

プロトコル処理ハンドラー

アンパック・ハンドラーによって処理された後、ビジネス文書は 2 番目の固定ステップ、プロトコル処理ハンドラーに渡されます。

このハンドラーはビジネス文書を解析し、以下の項目を調べます。

ルーティング情報
送信側 ID および宛先 ID

プロトコル情報
そのビジネス文書に関連するビジネス・プロトコルおよびバージョン。例: Rosettanet version V02.02

文書フロー/プロセス情報
そのビジネス文書に関連する文書フローおよびバージョン。例: 3A4 version V02.02

この情報が見つかると、ハンドラーは、ビジネス文書内のメタ情報を以下の方法で更新しなければなりません。

Copyright IBM Corp. 1997, 2004