文書処理の概要

ハブの設定を始める前に、WebSphere Business Integration Connect のコンポーネントと、文書処理に各コンポーネントがどのように使われるのかを確認しておきましょう。

図 2. Receiver コンポーネントと Document Manager コンポーネント


この図は、参加者から文書が送信され、ハブで受信され、処理された後、コミュニティー・マネージャーのバックエンド・アプリケーションに送信される仕組みの例を示しています。

まず、Receiver コンポーネントから WebSphere Business Integration Connect サーバーに文書が送信されます。Receiver には、トランスポート固有のターゲットが含まれています。ターゲットは、ハブがサポートするトランスポートのタイプごとに設定します。例えば、参加者が HTTP で文書を送信する場合、それらの文書を受信するには HTTP ターゲットを設定する必要があります。ゲートウェイに関するセクションで説明されているように、ハブからコミュニティー・マネージャーに文書を送信する場合に使用するトランスポート・タイプのゲートウェイをセットアップします。

図 3. HTTP ターゲット


コミュニティー・マネージャーのバックエンド・アプリケーションが JMS で文書を送信する場合、それらの文書を受信するために JMS ターゲットをハブで設定する必要があります。また、ハブから参加者に文書を送信する場合に使用するトランスポート・タイプのゲートウェイもセットアップします。

図 4. JMS ターゲット


WebSphere Business Integration Connect は各種のトランスポートに対応していますが、ユーザー定義のトランスポートをアップロードして、ターゲットの定義時に使用することも可能です (第 5 章を参照)。

Receiver は、文書をファイル共用システムに送信します。Document Manager コンポーネントは、このファイル・システムから文書を取り出し、ルーティング情報や、変換が必要かどうかを判断します。例えば、参加者は AS2 ヘッダーが含まれた EDI-X12 文書を期待していたのに、コミュニティー・マネージャーがその参加者への配信用にハブに送信した EDI-X12 文書がパッケージ化されていなかったとします。このような場合は、Document Manager がヘッダー情報を追加し、その参加者用に定義されたゲートウェイを使用して、文書を宛先に送信します。

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