バックエンド統合の概要

Business Integration Connect を使用して、コミュニティー参加者とビジネス文書を交換します。これらの文書を交換する目的は、情報を伝達することです。そのためには、通常データを処理して結果を戻すことが必要になります。コミュニティー参加者からデータを受け取ったとき、そのデータの処理は、一般に企業のバックエンド・システムで行われます。WebSphere Business Integration Connect は、企業から送付されるメッセージまたは企業へ送付されるメッセージが経由するハブ・コミュニティー内部のポイントです。

企業との通信のためには、取引コミュニティーの以下のコンポーネントが必要になります。

企業は Business Integration Connect が接続されているバックエンド・システムを通じてアクセスされます。すべてのエディションの Business Integration Connect において、バックエンド・システムに接続できるようになっています。これらのエディションは、以下のように、サポート可能なトランスポート・プロトコルが異なっています。

コミュニティー参加者と Business Integration Connect の間で交換される文書には、RosettaNet だけでなく、さまざまなフォーマットを使用することができます。SOAP、cXML、XML、EDI、またはバイナリー・フォーマットの文書を交換可能です。

管理者ガイド」には、サポートされる文書タイプと、文書の送信に使用可能なトランスポート・プロトコル (HTTP など) の完全なリストが掲載されています。

次のような例を考えてみましょう。コミュニティー参加者が、コミュニティー・マネージャーを対象とする RosettaNet 形式の購入注文を、Business Integration Connect (Enterprise Edition または Advanced Edition) 上の適切なターゲットに送信します。コミュニティー・マネージャーには、購入注文を処理するバックエンド・システムがあり、RosettaNet Service Content (RNSC) フォーマットの注文を受け付けます。コミュニティー参加者とコミュニティー・マネージャー間の接続を確立するとき、以下の事項に合意します。

すると、バックエンド・システムがその文書を処理できるようになります。

Business Integration Connect とコミュニティー・マネージャーのバックエンド・システムの間で交換可能な文書、ならびに文書に関連付けられるトランスポート・タイプを、表 15表 20 に示します。

図 1 に、Business Integration Connect がバックエンド統合インターフェースを使用して、コミュニティー・マネージャーにおいてバックエンド・システムと通信する方法を示します。矢印が両方向になっていることに注意してください。すなわち、コミュニティー・マネージャーのバックエンド・システムが文書の発信元になることも可能です。

図 1. 文書のフローにおけるビジネス・プロトコルおよびパッケージ化の役割


Copyright IBM Corp. 1997, 2004