JMS トランスポート用環境の設定

InterChange Server との間で文書を送受信するには ICS 互換コンポーネントが必要となります。そのため、表 72 に示す設定タスクと構成タスクを実行する必要があります。JMS を通じて InterChange Server とともに使用するように Business Integration Connect を構成する方法については、InterChange Server のための Business Integration Connect の構成を参照してください。

表 72. JMS トランスポート・プロトコルを使用する環境の設定
構成手順 詳細の参照先
1. JMS キューを構成します。 JMS キューの構成

2. WebSphere Business Integration Adapter for JMS を構成します。

Adapter for JMS の構成

注:
文書に添付ファイルが含まれている場合、Attachment Data Handler をインストールおよび構成する必要もあります。詳細については、添付ファイルのある文書の処理を参照してください。

JMS キューの構成

JMS トランスポート・プロトコルを InterChange Server とともに使用するためには、WebSphere MQ が提供する JMS システムをセットアップしなければなりません。サポートされるバージョンの InterChange Server は、バージョン 5.3 の WebSphere MQ を JMS プロバイダーとして使用します。そのため、付録 A, WebSphere MQ による JMS プロトコルの構成の手順を使用して JMS トランスポート・プロトコル機構を設定することができます。

重要:
付録 A, WebSphere MQ による JMS プロトコルの構成の手順は、WebSphere Business Integration Connect が稼動するマシン上で実行する必要があります。本書では、Adapter for JMS および InterChange Server が必要とする JMS トランスポート機構が、InterChange Server インストールの一部としてすでに設定されていることを前提としています。

Business Integration Connect と InterChange Server の間で使用する JMS キューを作成するときは、以下の点を考慮してください。


表 73. InterChange Server の方向を示す JMS キューの命名
元のキュー名 方向を示すキュー名
inQ ICS2WBIC
outQ WBIC2ICS

Adapter for JMS の構成

Adapter for JMS は ICS 互換コンポーネントです。Business Integration Connect は、これを使用して、JMS メッセージ形式で InterChange Server と文書を交換できます。以下のような InterChange Server との対話をサポートします。

重要:
WebSphere Business Integration Connect には WebSphere Business Integration Adapter for JMS は組み込まれていません

この製品は別途入手する必要があり、「Adapter for JMS ユーザーズ・ガイド」の説明に従ってインストールする必要があります。Adapter for JMS を正しくインストールおよび構成するには、本書で説明する手順を読んでおくことが重要です。

InterChange Server と通信するように Adapter for JMS を構成した場合、このセクションの手順に従って、JMS メッセージを Business Integration Connect から受け入れるようにこのアダプターを構成します。

ペイロード・データ・ハンドラーの指定

図 21 に示すように、Adapter for JMS はデータ・ハンドラーを使用して、InterChange Server から受信したビジネス・オブジェクトを適切な JMS メッセージに変換します。

注:
Adapter for JMS が呼び出すデータ・ハンドラーは、文書のペイロードを変換します。文書が XML トランスポート・エンベロープでラップされている (添付ファイルを含んでいる、またはエンベロープ・フラグが Yes に設定されている) 場合は、Attachment Data Handler をペイロード・データ・ハンドラーとして構成します。詳細については、添付ファイルのある文書の処理を参照してください。

ペイロードを変換する際に使用するデータ・ハンドラーを指定するには、ビジネス・オブジェクトの変換 に示す手順を実行する必要があります。また、このペイロード・データ・ハンドラーを使用するように Adapter for JMS を構成する必要もあります。 Connector Configurator で以下の手順を実行します。

静的メタオブジェクトまたは動的メタオブジェクトで使用するデータ・ハンドラーを指定することもできます。これらのメタオブジェクトでは、同じプロパティー (DataHandlerMimeTypeDataHandlerConfigMO、および DataHandlerClassName) が属性として使用可能です。詳細については、「Adapter for JMS ユーザーズ・ガイド」を参照してください。

JMS キューの識別

InterChange Server からの文書を Adapter for JMS が受信すると、Business Integration Connect の Receiver がポーリングしているそのアウトバウンド・キューに、このメッセージが格納されます。同様に、Business Integration Connect が InterChange Server に文書を送信する場合、Adapter for JMS がポーリングしているアウトバウンド・キューに文書を格納します。

表 74 では、Adapter for JMS が文書の送受信に使用する JMS キューの構成方法をまとめています。

注:
JMS キューの構成方法の詳細な説明については、「Adapter for JMS ユーザーズ・ガイド」を参照してください。


表 74. JMS キュー
JMS キュー 構成セット
入力キュー

InputDestination コネクター構成プロパティーを、着信メッセージ取得のために Adapter for JMS がポーリングする JMS キューの名前に設定します。

このキューの名前は、Business Integration Connect が JMS アウトバウンド・キューとして使用しているキューと同じになるようにしてください。このキューが InputDestination で指定されていない場合、Adapter for JMS はキューをポーリングしません

注:
InputDestination プロパティーには、コンマで区切られた入力キューのリストが格納されています。Adapter for JMS が複数のキューをポーリングする場合、Business Integration Connect が JMS アウトバウンド・キューとして使用している JMS キューの名前が、このリストに含まれていなければなりません。
出力キュー コラボレーションは実行時に、動的メタオブジェクト内の OutputQueue 属性を、Adapter for JMS が発信メッセージを送信する JMS キューの名前に動的に設定することができます。

Business Integration Connect ターゲットが listen しているキューに書き込むことができるように、静的メタオブジェクトまたは動的メタオブジェクトを構成する必要があります。

Copyright IBM Corp. 1997, 2004