AS1/AS2 ビューアー

AS1 または AS2 (Applicability Statement 1 または 2) 通信プロトコルを使用する、パッケージ化された B2B トランザクションおよび B2B プロセスの詳細を表示するには、AS1/AS2 ビューアーを使用します。B2B プロセスと、関連するビジネス文書、確認通知シグナル、プロセス状態、HTTP ヘッダー、および送信済み文書の内容の振り付けを表示できます。

SMTP を使用するデータ伝送の標準を定義する先行版の AS1 と同様に、AS2 は、HTTP を使用するデータ伝送の標準を定義します。

AS2 では、データの接続方法、配信方法、検証方法、およびデータへの応答方法が定められています。AS2 は、文書の内容とは関係なく、文書の伝送にのみ関係があります。AS2 では、HTTP または HTTPS を使用してインターネット経由で文書を伝送できるよう、文書を囲んでラッパーが作成されます。文書とラッパーをまとめてメッセージと呼びます。AS2 には、HTTP パケットのセキュリティーを確保し、暗号化を行なう機能があります。AS2 のもう 1 つの利点は、FTP には存在しないセキュリティー手段を提供することです。AS2 の暗号化では、暗号化の基本に確実な配信がプラスされています。

AS2 の重要なコンポーネントは、MDN (Message Disposition Notification) と呼ばれる受信メカニズムです。このメカニズムにより、文書の送信側は、受信側が文書を正常に受信したことを確認できます。送信側は、MDN の返送方法 (同期または非同期、署名付きまたは未署名) を指定します。

注:
暗号化された着信 AS2 文書の復号に失敗すると、障害 MDN は戻されません。この問題を訂正するには、2 つの参加者の AS バイナリー機能間の参加者接続を、使用するかどうかに関係なく、アクティブにする必要があります。AS バイナリー機能が使用可能でない場合は、両参加者間に対して使用可能にして、その参加者間の参加者接続をアクティブにする必要があります。

AS1/AS2 ビューアーを使用すると、文書の詳細だけでなく、メッセージ ID、タイム・スタンプ、文書フロー、ゲートウェイ・タイプ、同期の状況を表示できます。文書の詳細を表示すると、追加の文書処理情報が表示されます。

AS1/AS2 ビューアーのタスクの実行


表 21. AS1/AS2 ビューアーのタスク
実行する作業 参照先

メッセージの検索

"RosettaNet プロセスの検索"

RosettaNet プロセスの詳細の表示

"RosettaNet プロセスの詳細の表示"

ロー文書の表示

"ロー文書の表示"

メッセージの検索

  1. 「ビューアー」>「AS1/AS2 ビューアー」の順にクリックします。「AS1/AS2 ビューアー」画面が表示されます。
  2. ドロップダウン・リストから検索条件を選択します。

    表 22.
    AS1/AS2 ビューアーの検索条件

    説明

    開始日および開始時刻 (Start Date and Time)

    処理が開始された日時。

    終了日および終了時刻 (End Date and Time)

    処理が完了した日時。

    ソース参加者およびターゲット参加者

    ソース (開始) 参加者とターゲット (受取) 参加者 (コミュニティー・マネージャーのみ)。

    参加者

    検索の適用範囲をすべての参加者にするか、コミュニティー・マネージャー (参加者のみ) にするかを指定します。

    役割 (My role is the)

    検索する文書の参加者がターゲットかソースか (参加者のみ) を指定します。

    開始ビジネス ID

    ソース参加者のビジネス識別番号 (例: Duns)。

    ゲートウェイ・タイプ

    実動またはテスト。テストが使用できるのは、テスト・ゲートウェイ・タイプをサポートするシステムのみです。

    パッケージ

    文書フォーマット、パッケージ化、暗号化、およびコンテンツ・タイプ識別番号について説明します。

    プロトコル

    参加者に対して使用できる文書フォーマット (例: XML の RosettaNet)。

    文書フロー

    特定のビジネス・プロセス。

    メッセージ ID

    AS1 または AS2 のパッケージ済み文書に割り当てられた ID 番号。検索条件には、アスタリスク (*) のワイルドカードを使用できます。最大長は 255 文字です。

    同期フィルター (Synchronous Filter)

    同期モードで受信した文書を検索します。これは、イニシエーターと文書マネージャーとの接続が、トランザクション (要求や MDN (Message Disposition Notification) など) が完了するまでオープンの状態で維持されることを意味します。

    ソート基準

    この値によって結果を並べ替えます。

    降順または昇順 (Descend or Ascend)

    昇順では、最も古いタイム・スタンプまたはアルファベットの最後を最初に表示します。

    降順では、最新のタイム・スタンプまたはアルファベットの先頭を最初に表示します。

    ページごとの結果件数

    1 ページに表示されるレコードの数を選択するのに使用します。

  3. 「検索」をクリックします。メッセージのリストが表示されます。

メッセージの詳細の表示

  1. 「ビューアー」>「AS1/AS2 ビューアー」の順にクリックします。「AS1/AS2 ビューアー」画面が表示されます。
  2. ドロップダウン・リストから検索条件を選択します。
  3. 「検索」をクリックします。メッセージのリストが表示されます。
  4. 表示するメッセージの横にある アイコンをクリックします。メッセージとその関連文書の詳細が表示されます。


    表 23.
    AS1/AS2 ビューアー: パッケージの詳細

    説明

    メッセージ ID

    AS1 または AS2 のパッケージ済み文書に割り当てられた ID 番号。この番号で識別できるのは、パッケージのみです。文書自体には、文書の詳細を表示すると表示される個別の文書 ID番号があります。最大長は 255 文字です。

    ソース参加者

    ビジネス・プロセスを開始する参加者。

    ターゲット参加者

    ビジネス・プロセスを受け取る参加者。

    開始タイム・スタンプ (Initiating Time Stamp)

    文書の処理が開始された日時。

    ゲートウェイ・タイプ

    実動またはテスト。テストが使用できるのは、テスト・ゲートウェイ・タイプをサポートするシステムのみです。

    MDN URI

    MDN の宛先アドレス。このアドレスには、HTTP URI または E メール・アドレスを指定できます。

    MDN 処理テキスト

    このテキストは、発信メッセージの受信状況 (正常または失敗) を示します。例を次に示します。

    • Automatic-=action/MDN-sent-automatically; processed.
    • Automatic-action/MDN-sent- automatically;processed/Warning;duplicate-document.
    • Automatic-action/MDN-sent- automatically;processed/Error;description-failed.
    • Automatic-action/MDN-sent- automatically;failed:unsupported MIC-algorithms.

  5. (オプション) ロー文書を表示するには、 をクリックします。

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