デリバリーされたイベントの構造

このセクションでは、外部 JMS キューにデリバリーされたイベントの構造について取り扱います。

CBE イベント文書構造

CBE イベント文書構造は複雑であるため、2 つの部分に分けて説明します。

CBE 構造の完全な説明については、\B2BIntegrate\events\schemas\commonbaseevent1_0_1.xsd にあるスキーマ・ファイルを参照してください。同じディレクトリーに、eventdelivery.xsd という追加のスキーマ・ファイルがあります。このファイルは、メイン・スキーマを拡張する WBI-C を定義します。ここでは、メイン・スキーマの situation エレメントで使用される SituationType タイプの OtherSituation タイプを定義します。CBE およびスキーマに関する詳細情報については、Hyades プロジェクト www.eclipse.org/hyades/ の Eclipse.org Web サイトを参照してください。

基本的な CBE 文書構造

CommonBaseEvent 文書のルート・エレメントは CommonBaseEvent エレメントです。CommonBaseEvent の子は以下のとおりです。

WBI-C メッセージ・イベントおよびビジネス文書イベントの CBE イベント構造

このセクションでは、WBI-C 外部イベント・デリバリー・システムで生成されるイベント文書で提供される CBE エレメントの説明を、エレメントごとに取り扱います。ここには、メインのエレメントの詳細な属性リストが含まれます。説明の中に、メッセージ・イベントおよびビジネス文書イベントに CBE XML で表示される簡単なエレメント例が含まれるものもあります。

CommonBaseEvent エレメント

これはすべての CBE イベント文書のルート・エレメントです。以下の表で、このエレメントとその属性について説明します。

表 2. CommonBaseEvent エレメント
プロパティー名 説明
Version 1.0.1

WBI-C 4.2.2 はこのバージョンのスキーマをサポートします。

localInstanceId WBI-C ストア内の固有 ID:
  • メッセージ・イベント: ソース・イベントのイベント ID
  • ビジネス文書イベント: ビジネス文書の UUID
creationTime この CBE イベントの作成時刻:
  • メッセージ・イベント: イベントの作成時刻
  • ビジネス文書イベント: ビジネス文書にロギング時刻が保管されないため、現在時刻を設定します。
severity
  • メッセージ・イベント:
    • デバッグ: 8
    • 通知: 10
    • 警告: 30
    • エラー: 50
  • ビジネス文書イベント: ビジネス文書には重大度がないため、10 (通知) を設定します。

priority WBI-C には優先順位の概念がありません。常時 50 に設定します。
msg
  • メッセージ・イベント: ローカライズされたこのイベントの説明
  • ビジネス文書イベント: 指定されません

repeatCount WBI-C では指定されません
elapsedTime WBI-C では指定されません
extensionName メッセージ・イベントとビジネス文書イベントの区別に使用されます。
  • メッセージ・イベント: BCG_EVENT
  • ビジネス文書イベント:

    BCG_BUSINESSDOCUMENT

sequenceNumber WBI-C では指定されません

これはメッセージ・イベントの CommonBaseEvent エレメントのサンプルです。

<cbe:CommonBaseEvent 
          creationTime="2004-06-20T06:26:01"
          extensionName="BCG_EVENT"
          localInstanceId="1087712761674000C766F006F0178601DF89630A39DF6CA"
          msg="ASValidation" 
           priority="50" 
           severity="10" 
           version="1.0.1"
          xsi:schemaLocation=
                         "http://www.ibm.com/AC
                         /commonbaseevent1_0_1commonbaseevent1_0_1.xsd">
 :
 :
 <cbe:CommonBaseEvent />
 

これはビジネス文書イベントの CommonBaseEvent エレメントのサンプルです。

<cbe:CommonBaseEvent 
           creationTime="2004-06-20T06:26:02"
           extensionName="BCG_BUSINESSDOCUMENT"
           localInstanceId="1087712759944000C766F006F017860B7583EB51E26A336"
           priority="50" 
           severity="10" 
           version="1.0.1"
           xsi:schemaLocation="http://www.ibm.com/AC
              /commonbaseevent1_0_1 commonbaseevent1_0_1.xsd">
 :
 :
 <cbe:CommonBaseEvent />
 

sourceComponentId エレメント

このエレメントはイベントを生成したコンポーネントを指定します。 WBI-C は CBE の標準的な方法でこれを入力します。詳しくは、スキーマを参照してください。

situation エレメント

このエレメントはイベントを生成した状態のタイプを説明します。以下の表で、このエレメントとその属性について説明します。

表 3. situation エレメント
プロパティー名 説明
categoryName OtherSituation
reasoningScope INTERNAL
faultType WBI-C はこの属性を eventdelivery.xsd の OtherSituation に定義します。

メッセージ・イベント:

  • SOURCE
  • TARGET
  • SYSTEM
  • UNKNOWN
ビジネス文書イベント:
  • UNKNOWN

これはメッセージ・イベントの situation エレメントの例です。

<cbe:situation categoryName="OtherSituation">
                <cbe:situationType 
                reasoningScope="INTERNAL" 
                 xsi:type="cbe:OtherSituation">
                <bcg:faultType/>
            </cbe:situationType>
 </cbe:situation>
 

extendedDataElements エレメント

このエレメントは基本的な CBE 構造から直接取り込まない情報を取り込みます。以下の 3 つの表は、このエレメント、その属性、および特殊な子エレメントについて説明します。ここでは、メッセージ・イベント拡張エレメントおよびビジネス文書イベント拡張エレメントを取り上げます。

表 4. extendedDataElements エレメント
プロパティー名 説明
name メッセージ・イベントとビジネス文書イベントの区別に使用されます。
  • メッセージ・イベント: BCG_EVENT
  • ビジネス文書イベント:

    BCG_BUSINESSDOCUMENT

type WBI-C はこれを noValue に設定します。
children イベントのタイプ (メッセージまたはビジネス文書) に基づき、1 つ以上のエレメントが作成されます。以下の表の説明

メッセージ・イベント拡張データ・エレメント:

表 5. メッセージ・イベント拡張データ・エレメント
名前
BCG_EVENTCD メッセージ・イベントからのイベント・コード。
BCG_HOSTIPADDRESS ホスト IP アドレス。適用できる場合に指定します。
BCG_PARTNERID1 参加者の内部 ID。適用できる場合に指定します。
BCG_PARTNERID2 参加者の内部 ID。適用できる場合に指定します。
BCG_STACKTRACE スタック・トレース。適用できる場合に指定します。
BCG_FRIPADDRESS 発信元 IP アドレス。適用できる場合に指定します。
BCG_PARENTBCGDOCID 親のビジネス文書の固有 ID。適用できる場合に指定します。
BCG_BCGDOCID このメッセージ・イベントが関連付けられるビジネス文書の ID。

注: アプリケーションのモニターで、このイベントを関連したビジネス文書と関係付けるのに、このエレメントを使用できます。

BCG_USERID ユーザー ID。適用できる場合に指定します。
BCG_BUSINESSID1 発信元ビジネス ID。適用できる場合に指定します。
BCG_INITBUSINESSID 開始ビジネス ID。適用できる場合に指定します。
BCG_INITASMESSAGEID 開始 AS メッセージ ID。適用できる場合に指定します。
BCG_BUSINESSID2 宛先ビジネス ID。適用できる場合に指定します。

メッセージ・イベントの extendedDataElements エレメントの例の一部です。

<cbe:extendedDataElements name="BCG_EVENT" type="noValue">
         <cbe:values/>
                <cbe:children name="BCG_EVENTTIMESTAMP" type="string">
                <cbe:values>1087712761674</cbe:values>
            </cbe:children>
               <cbe:children name="BCG_PARENTBCGDOCID" type="string">
               <cbe:values>1087712759944000C766F006F017860B7583EB51E26A336
               </cbe:values>
           </cbe:children>
               <cbe:children name="BCG_ARGUMENTSTRING" type="string">
               <cbe:values>ASValidation</cbe:values>
           </cbe:children>
               <cbe:children name="BCG_HOSTIPADDRESS" type="string">
              <cbe:values>127.0.0.1</cbe:values>
           </cbe:children>
  
   :
   :
   :
  
    </cbe:extendedDataElements>
 

ビジネス文書イベント拡張データ・エレメント:

表 6. ビジネス文書イベント拡張データ・エレメント
属性
BCG_BCGDOCID ビジネス文書の固有文書 ID。
BCG_PARENTBCGDOCID 親のビジネス文書の文書 ID。適用できる場合に指定します。
BCG_DOCLOCATION ビジネス文書の絶対パスによるロケーション。適用できる場合に指定します。
BCG_DOCSTATE ビジネス文書の現行状態。
  • DOC_IN_PROCESS="In Process"
  • DOC_SENT = "Sent"
  • DOC_RECEIVED = "Received"
  • DOC_FAILED = "Failed"
BCG_DOCSIZE ビジネス文書から取得。適用できる場合に指定します。
ビジネス文書関連データ。 さらに、ビジネス文書イベントには、その他の情報が含まれる場合があります。
  • ルーティング関連データ
  • フロー関連データ
  • ビジネス・プロトコル関連データ
子エレメントの名前の属性は、BCGDocumentConstants クラスに指定された定数の 1 つに設定されます。詳しくは、BCGDocumentConstants を参照してください。適用できる場合にのみ指定します。

ビジネス文書イベントの extendedDataElements エレメントの例の一部です。

<cbe:extendedDataElements name="BCG_BUSINESSDOCUMENT" type="noValue">
    <cbe:values/>
           <cbe:children name="BCG_BCGDOCID" type="string">
          <cbe:values>1087712755684000C766F006F01786046684D6EAC6FAC22
          </cbe:values>
       </cbe:children>
           <cbe:children name="BCG_DOCLOCATION" type="string">
             <cbe:values>
               /opt/IBM/WBIConnect/common/data/Inbound/process
               /520/D9
               /1087712753565000C766F006F003149F07FF1FC6C41D8D9.ascontent
         </cbe:values>
       </cbe:children>
           <cbe:children name="BCG_PARENTBCGDOCID" type="string">
         <cbe:values>1087712753565000C766F006F003149F07FF1FC6C41D8D9
         </cbe:values>
       </cbe:children>
           <cbe:children name="BCG_DOCSTATE" type="string">
         <cbe:values>In Process</cbe:values>
       </cbe:children>
           <cbe:children name="BCG_DOCRESTARTED" type="string">
         <cbe:values>false</cbe:values>
       </cbe:children>
           <cbe:children name="BCG_FRPARTNERTYPE" type="string">
         <cbe:values>0</cbe:values>
       </cbe:children>
  
       :
       :
       :
  
    </cbe:extendedDataElements>
 

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