InterChange Server のための Business Integration Connect の構成

バックエンド・システムと通信するように Business Integration Connect を構成する方法の一般的な概要は、Business Integration Connect の構成に記載されています。この章では、InterChange Server と通信するように Business Integration Connect を構成するために必要な手順をまとめています。この構成を実行するには、ハブ・コミュニティーでコミュニティー・マネージャーとして機能する Business Integration Connect Enterprise Edition または Advanced Edition のインスタンスを使用します。

Business Integration Connect を構成するには、以下の手順を実行します。

発信文書のサポート

Business Integration Connect が任意のバックエンド・システムに文書を送信できるようにするには、参加者文書の送信先の定義で説明されている手順を実行する必要があります。バックエンド・システムが InterChange Server である場合、トランスポート・タイプが Business Integration Connect および InterChange Server 間のメッセージに使用されるトランスポート・プロトコルに一致するゲートウェイを作成する必要があります。

コミュニティー・マネージャーは、文書を InterChange Server に送信する場合、文書の送付先を知る必要があります。このロケーションは、使用するトランスポート・プロトコルに準拠していなければなりません。トランスポート・プロトコルは、InterChange Server でサポートされているものでなければなりません (InterChange Server がサポートするメッセージ・トランスポート参照)。

以下のセクションでは、InterChange Server がサポートするトランスポート・プロトコル用のゲートウェイを作成する方法をまとめています。

HTTP トランスポート・プロトコルでの発信文書の構成

コミュニティー・マネージャーは、HTTP プロトコルを通じて文書を InterChange Server に送信する場合、定義されたゲートウェイを経由してメッセージを送付します。

このゲートウェイは、InterChange Server による文書の受信が可能な URL を示します。InterChange Server が HTTP プロトコルを使用する場合、ICS 互換のコンポーネントは、適切な URL で文書を受信し、次にその URL で文書を InterChange Server へ送信できます。

コミュニティー・マネージャーが HTTP トランスポート・プロトコルを通じて、ゲートウェイ経由で文書を送信できるようにするには、Community Console の「ゲートウェイの詳細」画面からゲートウェイを作成する必要があります。HTTP 1.1 トランスポート・プロトコルを使用し、適切な ICS 互換コンポーネントの listen 先 URL に書き込むには、このゲートウェイを構成する必要があります。表 30 に示すように、この URL は、ゲートウェイ定義の「ターゲット URI」フィールドに指定します。

注:
ゲートウェイの作成方法の概要は、参加者文書の送信先の定義で説明されています。


表 30. InterChange Server と通信するための「ゲートウェイの詳細」画面の HTTP 値
InterChange Server のバージョン 「ターゲット URI」フィールドの値 注記および制約事項
4.1.1、4.2.0、 4.2.1 URL は WebSphere Business Integration Connect サーブレット向けに構成されたものと同一でなければなりません。 この URL は、WebSphere InterChange Server 統合内の Connect サーブレットの構成から取得します。
4.2.2 URL は、WebSphere Business Integration Adapter for HTTP のプロトコル・リスナーが要求を受信するために使用する URL と同じものにします。 この URL は、WebSphere InterChange Server 統合内の Adapter for HTTP の構成から取得します。

JMS トランスポート・プロトコルでの発信文書の構成

コミュニティー・マネージャーが JMS プロトコルを通じて発信文書を InterChange Server に送信する場合、コミュニティー・マネージャーは適切な JMS キューへ文書を送付します。InterChange Server は JMS キューから文書を取り出すことができます。コミュニティー・マネージャーがこの JMS ロケーションを取得できるようにするには、Business Integration Connect 内に JMS トランスポート・プロトコルを使用するゲートウェイを作成する必要があります。

このゲートウェイは、Adapter for JMS によるポーリング先キューに書き込むことができるように構成する必要があります。

注:
ゲートウェイの作成方法の概要については、参加者文書の送信先の定義を参照してください。

コミュニティー・マネージャーが JMS トランスポート・プロトコルを通じてゲートウェイ経由で文書を送信できるようにするには、Community Console の「ゲートウェイの詳細」画面からゲートウェイを作成します。WebSphere MQ バージョン 5.3 を JMS プロバイダーとして使用している場合は、表 116 の情報を使用してゲートウェイ・フィールドを設定します。さらに、「ゲートウェイの詳細」画面で JMS プロトコルに表 31 で指定された情報を指定します。

表 31. ICS と通信するための「ゲートウェイの詳細」画面の JMS 値
「ゲートウェイの詳細」フィールド 注記および制約事項
JMS メッセージ・クラス TextMessageBytesMessage、または StreamMessage

バージョン 2.4.1 以前の Adapter for JMS がサポートしているのは、JMS テキスト・メッセージのみです。このアダプターの 2.4.1 以前のバージョンを使用している場合は、JMS テキスト・メッセージ (TextMessage) のみ を書き込むようにゲートウェイが構成されていることを確認してください。

JMS キュー名 Adapter for JMS 用の入力キューと同じ JMS キュー名

このキューは、Adapter for JMS の入力キューのリスト内に含まれていなければなりません。すなわち、アダプターは着信イベントを取得するためにこのキューをポーリングする必要があります。詳細については、JMS キューの識別を参照してください。

着信文書のサポート

Business Integration Connect が任意のバックエンド・システムから文書を受信できるようにするには、バックエンド文書を取り出す場所の定義で説明されている手順を実行する必要があります。バックエンド・システムが InterChange Server である場合には、コミュニティー・マネージャーで以下の手順を実行する必要があります。

  1. コミュニティー・マネージャーの参加者プロファイルの一部として、ゲートウェイ・タイプを定義し、受信側が listen する関連 IP アドレスを提供します。
  2. トランスポート・タイプが Business Integration Connect および InterChange Server 間の文書に使用されるトランスポート・プロトコルに一致するターゲットを作成します。

    コミュニティー・マネージャーは、InterChange Server から文書を受信するには、メッセージを取り出すロケーションを知る必要があります。このロケーションは、使用するトランスポート・プロトコルに準拠していなければなりません。トランスポート・プロトコルは、InterChange Server でサポートされているものでなければなりません (InterChange Server がサポートするメッセージ・トランスポート参照)。

以下のセクションでは、InterChange Server がサポートするトランスポート・プロトコル用のターゲットを作成する方法をまとめています。

HTTP トランスポート・プロトコルでの着信文書の構成

コミュニティー・マネージャーが HTTP トランスポート・プロトコルを通じて文書を受信すると、受信側は定義されたターゲットから文書を取り出します。このターゲットは、受信側が InterChange Server からの文書を取得するために listen する URL を示します。

InterChange Server が HTTP トランスポート・プロトコルを使用する場合、アダプターが適切な URL へ文書を送信します。コミュニティー・マネージャーはその URL で文書を受信できます。

コミュニティー・マネージャーが HTTP トランスポート・プロトコルを通じてターゲット経由で文書を受信できるようにするには、Community Console の「ターゲット・リスト」画面からターゲットを作成する必要があります。このターゲットは HTTP 1.1 トランスポート・プロトコルを使用する必要があります。コミュニティー・マネージャーは、この URL を以下の情報の組み合わせと判断します。

注:
ターゲットとの作成方法の概要は、バックエンド文書を取り出す場所の定義で説明されています。

InterChange Server がこのターゲットに文書を送信できるようにするには、その ICS 互換コンポーネントを構成して、この URL に文書を送信できるようにする必要があります。したがって、InterChange Server の構成に対してこのターゲット URL が使用できることを確認する必要があります。

JMS トランスポート・プロトコルでの着信文書の構成

コミュニティー・マネージャーは、InterChange Server から JMS プロトコルを通じて文書を受信すると、InterChange Server による文書の送信先である該当の JMS キューから文書を取得します。コミュニティー・マネージャーがこの JMS ロケーションを取得できるようにするには、Business Integration Connect 内に JMS トランスポート・プロトコルを使用するターゲットを作成する必要があります。

コミュニティー・マネージャーは、その入力キュー上にある文書を、ターゲットを通じて listen し、取得します。

注:
ターゲットの作成方法の概要については、バックエンド文書を取り出す場所の定義を参照してください。

コミュニティー・マネージャーが JMS トランスポートを通じてターゲット経由で文書を受信できるようにするには、Community Console の「ターゲット・リスト」画面からターゲットを作成する必要があります。WebSphere MQ バージョン 5.3 を JMS プロバイダーとして使用している場合は、表 115 の情報を使用してターゲット・フィールドを設定します。さらに、「ターゲットの詳細」画面で JMS プロトコルに表 32 で指定された情報を指定します。

表 32. ICS と通信するための「ターゲットの詳細」画面の JMS 値
「ターゲットの詳細」フィールド 注記および制約事項
JMS メッセージ・クラス TextMessage

バージョン 2.4.1 以前の Adapter for JMS がサポートしているのは、JMS テキスト・メッセージのみ です。これらのいずれかのバージョンのアダプターを使用している場合は、JMS テキスト・メッセージのみ を書き込むようにターゲットが構成されていることを確認してください。

JMS キュー名 Adapter for JMS 用の出力キューと同じ JMS キュー名

このキューは、Adapter for JMS の出力キューとしてリストされていなければなりません。すなわち、アダプターはこのキューに文書を送信する必要があります。詳細については、JMS キューの識別を参照してください。

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