ここでは、単純なハブ構成の例を示します。定義されるターゲットは、参加者からハブに着信する文書用と、コミュニティー・マネージャーのバックエンド・システムからハブに着信する文書用の 2 つです。この例で設定される交換処理では、WebSphere Business
Integration Connect に用意されている文書フロー定義を使用するため、これらのフローを基に接続を作成するだけで済みます。カスタム XML は、ここでは使用しません。
ハブの設定では、まず 2 つのターゲットを作成します。
- 「HttpTarget」という名前の HTTP ターゲット: (Partner Two から) HTTP を介してコミュニティー・マネージャー (Partner One)のバックエンド・システムへ送信される文書を受信します。
- 「FileSystemTarget」という名前のファイル・ディレクトリー・ターゲット: Partner Two に送信される文書を (Partner One のバックエンド・システムの) ファイル・システムから取り出します。
HTTP の受信用ターゲットを作成するには、以下のステップを実行します。
- 「ハブ管理」>「ハブ構成」>「ターゲット」をクリックします。
- 「ターゲットの作成」をクリックします。
- 「ターゲット名」に HttpTarget と入力します。
- 「トランスポート」リストから「HTTP/S」を選択します。
- 「ゲートウェイ・タイプ」には、デフォルトの「実動」を使用します。
- 「URI」に /bcgreceiver/submit と入力します。
- 「保管」をクリックします。
次に、ファイル・システム上のディレクトリーをポーリングするためのターゲットを作成します。ターゲットを作成すると、ファイル・システム上に新規ディレクトリーが自動的に作成されます。
ファイル・システム・ターゲットを作成するには、以下のステップを実行します。
- 「ハブ管理」>「ハブ構成」>「ターゲット」をクリックします。
- 「ターゲットの作成」をクリックします。
- 「ターゲット名」に FileSystemTarget と入力します。
- 「トランスポート」リストから「ファイル・ディレクトリー」を選択します。
- 「デフォルト・ゲートウェイ・タイプ」には、デフォルトの「実動」を使用します。
- 「文書ルート・パス」に ¥temp¥FileSystemTarget と入力します。
注: これにより、C:¥temp ディレクトリー内に FileSystemTarget ディレクトリーが作成されます。ファイル・システム上に C:¥temp ディレクトリーがあることを確認してください。
- 「保管」をクリックします。
この例では、以下の交換処理を設定します。
- AS2 でパッケージ化された、Partner Two から Partner One への EDI-X12 文書の送信。
- パッケージ化なしでの、Partner Two から Partner One への EDI-X12 文書の送信。
- AS2 でパッケージ化された、Partner One から Partner Two への EDI-X12 文書の送信。
- パッケージ化なしでの、Partner One から Partner Two への EDI-X12 文書の送信。
パッケージ化とプロトコルが含まれているため、文書フロー定義を新規作成する必要はありません。パッケージ、プロトコル、文書フローは、システムで事前に定義されているものを使用します。
ただし、これらの事前定義された文書フローに基づいて、対話を定義する必要があります。以下の 2 つの対話が必要です。
- ソースがパッケージ化なしの EDI-X12 文書で、ターゲットが AS2 でパッケージ化された EDI-X12 文書の対話。
- ソースが AS2 でパッケージ化された EDI-X12 文書で、ターゲットがパッケージ化なしの EDI-X12 文書の対話。
まず、1 つ目の対話 (ソース形式がパッケージ化なしの EDI-X12 文書で、ターゲット形式が AS でパッケージ化された EDI-X12 文書) を作成します。
- 「ハブ管理」>「ハブ構成」>「文書フロー定義」の順にクリックします。
- 「対話の管理」をクリックし、次に「対話の作成」をクリックします。
- 「ソース」列から、以下のものを選択します。
- パッケージ: なし
- プロトコル: EDI-X12
- 文書フロー: すべて
- 「ターゲット」列から、以下のものを選択します。
- パッケージ: AS
- プロトコル: EDI-X12
- 文書フロー: すべて
- 「アクション」を「パススルー」に設定します。
- 「保管」をクリックします。
次に、2 つ目の対話 (ソース形式が AS でパッケージ化された EDI-X12 文書で、ターゲット形式がパッケージ化なしの EDI-X12 文書) を作成します。
- 「対話の作成」をクリックします。
- 「ソース」列から、以下のものを選択します。
- パッケージ: AS
- プロトコル: EDI-X12
- 文書フロー: すべて
- 「ターゲット」列から、以下のものを選択します。
- パッケージ: なし
- プロトコル: EDI-X12
- 文書フロー: すべて
- 「アクション」を「パススルー」に設定します。
- 「保管」をクリックします。
ここでは、外部参加者とコミュニティー・マネージャーを作成します。参加者用のゲートウェイには標準のトランスポートが組み込まれており、ゲートウェイ用の構成ポイントは定義されていません。
新規の参加者を 2 件作成します。Partner One を定義するには、以下のステップを実行します。
- メインメニューから、「アカウント管理」をクリックします。「参加者の検索」ページがデフォルトのビューになります。
- 「作成」をクリックします。
- 「参加者ログイン名」に partnerOne と入力します。
- 「参加者名」に Partner One と入力します。
- 「参加者タイプ」で、「コミュニティー・マネージャー」を選択します。
- 「ビジネス ID」の下の「新規」をクリックします。
- 「タイプ」を「DUNS」のままにして、ID 値 123456789 を入力します。
- 「ビジネス ID」の下の「新規」をクリックします。
- 「Freeform」を選択して、ID 値 12-3456789 を入力します。
- 「保管」をクリックします。
Partner Two を定義するには、以下のステップを実行します。
- 「アカウント管理」>「プロファイル」>「コミュニティー参加者」をクリックします。
- 「作成」をクリックします。
- 「参加者ログイン名」に partnerTwo と入力します。
- 「参加者名」に Partner Two と入力します。
- 「参加者タイプ」で、「コミュニティー参加者」を選択します。
- 「ビジネス ID」の下の「新規」をクリックします。
- 「タイプ」を「DUNS」のままにして、ID 値 987654321 を入力します。
- 「ビジネス ID」の下の「新規」をクリックします。
- 「Freeform」を選択して、ID 値 98-7654321 を入力します。
- 「保管」をクリックします。
これで、ハブに対して Partner One と Partner Two の両方が定義されました。
次に、Partner One と Partner Two の両方のゲートウェイを構成します。
Partner One のファイル・ディレクトリー・ゲートウェイを作成する前に、このゲートウェイで使用するディレクトリー構造を作成する必要があります。ここでは、ルート・ドライブに FileSystemGateway というディレクトリーを新規作成します。このディレクトリーは、Partner One が参加者から受信したファイルを格納するのに使用します。
コミュニティー・マネージャーである Partner One の場合、ゲートウェイがバックエンド・システムへの入り口点となります。
Partner One のゲートウェイを作成するには、以下のステップを実行します。
- 「アカウント管理」>「プロファイル」>「コミュニティー参加者」をクリックします。
- 「検索」をクリックします。
-
アイコンをクリックして、「Partner One」を選択します。
- 水平ナビゲーション・バーから「ゲートウェイ」をクリックします。
- 「作成」をクリックします。
- 「ゲートウェイ名」に FileSystemGateway と入力します。
- 「トランスポート」で、「ファイル・ディレクトリー」を選択します。
- 「ターゲット URI ファイル (Target URI file)」に file://C:¥FileSystemGateway と入力します。
- 「保管」をクリックします。
次に、新規作成したゲートウェイを Partner One のデフォルト・ゲートウェイとして設定します。
- 「リスト」をクリックし、Partner One 用に構成されたゲートウェイをすべて表示します。
- 「デフォルト・ゲートウェイの表示」をクリックします。
- リストから、「実動ゲートウェイ・タイプ (Production Gateway Type)」として FileSystemGateway を選択します。
- 「保管」をクリックします。
Partner Two のゲートウェイを作成します。
- 「アカウント管理」>「プロファイル」>「コミュニティー参加者」をクリックします。
- 「検索」をクリックし、次に虫メガネのアイコンをクリックして Partner Two を選択します。
- 水平ナビゲーション・バーから「ゲートウェイ」をクリックします。
- 「作成」をクリックします。
- 「ゲートウェイ名」に HttpGateway と入力します。
- 「トランスポート」で、「HTTP/1.1」を選択します。
- 「ターゲット URI ファイル (Target URI file)」に http://<IP_address>:80/input/AS2 と入力します。ここで、<IP_address> は Partner Two のマシンを表します。
- 「ユーザー名」に partnerOne と入力します。
- 「パスワード」に partnerOne と入力します。
- 「保管」をクリックします。
この例の Parter Two では、参加者がシステムにログインする際にユーザー名とパスワードが必要となる点に注意してください。
この参加者に対しても、デフォルト・ゲートウェイを定義する必要があります。
- 「リスト」をクリックし、次に「デフォルト・ゲートウェイの表示」をクリックします。
- リストから、「実動ゲートウェイ・タイプ (Production Gateway Type)」として HttpGateway を選択します。
- 「保管」をクリックします。
次に、Partner One (コミュニティー・マネージャー) の B2B 機能を定義します。
- メインメニューから、「アカウント管理」>「プロファイル」>「コミュニティー参加者」をクリックします。
- 「検索」をクリックします。
- 虫メガネのアイコンをクリックして、Partner One を選択します。
- 水平ナビゲーション・バーから「B2B 機能」をクリックします。
- 以下のステップを実行して、「パッケージ: AS」、「プロトコル: EDI-X12」、「文書フロー: すべて」に対するソースとターゲットを設定します。
- 「ソースの設定」の下で、「パッケージ: AS」をアクティブにするアイコンをクリックします。
- 「ターゲットの設定」の下で、「パッケージ: AS」をアクティブにするアイコンをクリックします。
- 「パッケージ: AS」の横にあるフォルダーのアイコンをクリックし、フォルダーを展開します。
- ソースとターゲットの両方で、「プロトコル: EDI-X12 (すべて)」をアクティブにするアイコンをクリックします。
- 「プロトコル: EDI-X12 (すべて)」の横にあるフォルダーのアイコンをクリックし、フォルダーを展開します。
- ソースとターゲットの両方で、「文書フロー: すべて」をアクティブにするアイコンをクリックします。
- 以下のステップを実行して、「パッケージ: なし」、「プロトコル: EDI-X12」、「文書フロー: すべて」に対するソースとターゲットを設定します。
- 「ソースの設定」の下で、「パッケージ: なし」をアクティブにするアイコンをクリックします。
- 「ターゲットの設定」の下で、「パッケージ: なし」をアクティブにするアイコンをクリックします。
- 「パッケージ: なし」の横にあるフォルダーのアイコンをクリックし、フォルダーを展開します。
- ソースとターゲットの両方で、「プロトコル: EDI-X12 (すべて)」をアクティブにするアイコンをクリックします。
- 「プロトコル: EDI-X12 (すべて)」の横にあるフォルダーのアイコンをクリックし、フォルダーを展開します。
- ソースとターゲットの両方で、「文書フロー: すべて」をアクティブにするアイコンをクリックします。
次に、Partner Two の B2B 機能を設定します。
- メインメニューから、「アカウント管理」>「プロファイル」>「コミュニティー参加者」をクリックします。
- 「検索」をクリックします。
- 虫メガネのアイコンをクリックして、Partner Two を選択します。
- 水平ナビゲーション・バーから「B2B 機能」をクリックします。
- 以下のステップを実行して、「パッケージ: AS」、「プロトコル: EDI-X12」、「文書フロー: すべて」に対するソースとターゲットを設定します。
- 「ソースの設定」の下で、「パッケージ: AS」をアクティブにするアイコンをクリックします。
- 「ターゲットの設定」の下で、「パッケージ: AS」をアクティブにするアイコンをクリックします。
- 「パッケージ: AS」の横にあるフォルダーのアイコンをクリックし、フォルダーを展開します。
- ソースとターゲットの両方で、「プロトコル: EDI-X12 (すべて)」をアクティブにするアイコンをクリックします。
- 「プロトコル: EDI-X12 (すべて)」の横にあるフォルダーのアイコンをクリックし、フォルダーを展開します。
- ソースとターゲットの両方で、「文書フロー: すべて」をアクティブにするアイコンをクリックします。
- 以下のステップを実行して、「パッケージ: なし」、「プロトコル: EDI-X12」、「文書フロー: すべて」に対するソースとターゲットを設定します。
- 「ソースの設定」の下で、「パッケージ: なし」をアクティブにするアイコンをクリックします。
- 「ターゲットの設定」の下で、「パッケージ: なし」をアクティブにするアイコンをクリックします。
- 「パッケージ: なし」の横にあるフォルダーのアイコンをクリックし、フォルダーを展開します。
- ソースとターゲットの両方で、「プロトコル: EDI-X12 (すべて)」をアクティブにするアイコンをクリックします。
- 「プロトコル: EDI-X12 (すべて)」の横にあるフォルダーのアイコンをクリックし、フォルダーを展開します。
- ソースとターゲットの両方で、「文書フロー: すべて」をアクティブにするアイコンをクリックします。
パッケージ化なしで、Partner One から Partner Two に配信される EDI 文書用の参加者接続を定義します。
- 「アカウント管理」>「参加者の接続」をクリックします。
- 「ソース」リストから Partner One を選択します。
- 「ターゲット」リストから Partner Two を選択します。
- 「検索」をクリックします。
- 以下の詳細情報を指定し、この接続に対して「アクティブ化」をクリックします。
- ソース
- パッケージ: なし (N/A)
- プロトコル: EDI-X12 (すべて)
- 文書フロー: すべて (すべて)
- ターゲット
- パッケージ: AS (N/A)
- プロトコル: EDI-X12 (すべて)
- 文書フロー: すべて (すべて)
次に、AS2 パッケージでラップされた、Partner Two から Partner
One に配信される EDI 文書用の接続を定義します。前の節で定義した接続と良く似ていますが、AS2 属性も構成する点が異なります。
- 「アカウント管理」>「参加者の接続」をクリックします。
- 「ソース」リストから Partner Two を選択します。
- 「ソース」リストから Partner One を選択します。
- 「検索」をクリックします。
- 以下の詳細情報を指定し、この接続に対して「アクティブ化」をクリックします。
- ソース
- パッケージ: AS (N/A)
- プロトコル: EDI-X12 (すべて)
- 文書フロー: すべて (すべて)
- ターゲット
- パッケージ: なし (N/A)
- プロトコル: EDI-X12 (すべて)
- 文書フロー: すべて (すべて)
次に、Partner Two の「パッケージ: AS (N/A)」欄の横にある「属性」を選択します。
- 画面をスクロールダウンし、「パッケージ: AS (N/A)」の横にあるフォルダーのアイコンをクリックして、「パッケージ: AS (N/A)」の属性を編集します。
- 「AS MDN E-Mail Address (AS1)」の値を入力します。有効な E メール・アドレスであれば何でも構いません。
- 「AS MDN HTTP URL (AS2)」の値を入力します。入力値は http://<IP_Address>:57080/bcgreceiver/submit です。ここで、<IP_Address> はハブを表します。
- 「保管」をクリックします。
