可変ワークフローにおけるアクション作成の概要

インバウンド・ワークフロー・パスが完了すると、参加者接続の参照によって適切な可変ワークフロー・パスが決定します。このワークフロー・パス (アクション) は、Console 構成プロセスに指定されています。参加者接続および可変ワークフローを構成するためのコンソールの使用方法の詳細については、「ハブ構成ガイド」を参照してください。

アクションとは、シーケンスに整列された複数のステップです。 WBI-C には、11 個の定義済みアクションが用意されています。その他のオプションが必要であれば、ユーザーは新規のアクションを定義することで可変ワークフローをカスタマイズできます。この定義には、新規のシーケンスに配置する全く新しい一連のステップを開発するか、あるいは既存のアクションをコピーして、そのアクションにステップを追加したり、既存のステップを削除/ 置換したり、ステップの順序を変更するなどがあります。

注: 内部的な WBI-C 特定の目的に使用されている可能性があるため、WBI-C が用意したステップすべてを新しいユーザー定義に使用できるわけではありません。詳しくは、テンプレートとしての WBI-C 提供アクション、およびその状況を参照してください。

アクションは、一連のステップから構成されます。通常、ステップには、次のタイプが含まれます。

注: これらのステップでは、典型的な例のみを示します。可変ワークフローは、ビジネス・プロセス・ロジックの実装を意図しています。ロジックで、実際に必要なステップを指示します。

ステップの作成

ステップの作成は、2 つの部分からなるプロセスです。実際の処理ロジックは、BusinessProcessInterface インターフェースを実装しているクラスにあります。ただし BPE は、別のユーザー提供クラス (BusinessProcessFactoryInterface インターフェースを実装している Factory クラス) で getBusinessProcess メソッドを呼び出すことによって、これらのオブジェクトのいずれかを取得し、処理ロジック・オブジェクトの組み立てを行います。ステップは、単一の Factory クラスによって定義されています。

定義されると、ステップは Community Console で指定されている順に並べられます。詳細については、「ハブ構成ガイド」を参照してください。

固定インバウンド・ハンドラーの場合のように、致命的な可変ワークフロー処理エラーによって、ビジネス文書内で更新 (その状態が「失敗」に設定され、イベントが設定される) が行われます。 BCGUserException または BCGException もスローされます。必要に応じて、その他のイベントも同様に設定される場合があります。ワークフロー・ステージで問題を記録するために使用できるイベントのリストは、後述の API の章にあります。

テンプレートとしての WBI-C 提供アクション、およびその状況

WBI-C には、11 個の定義済みアクションが用意されています。すべてではありませんが、これらのアクションのいくつか、またそれらを作成するステップをユーザーがカスタマイズするために使用することができます。提供されているアクション、およびユーザー・カスタマイズ・アクションにそれらを使用できる程度を次のリストに示します。

1. パススルー

このアクションは、コピーして変更することができます。個々の 2 つの既存ステップを変更することはできませんが、追加ステップ (例えば XML 検証ステップ) をアクション・シーケンスの前に付加することができます。

2. RN プロセスの HubOwner 取り消し

このアクションをコピーして変更することはできません。これは、RosettaNet プロトコルに特定のものです。ただし、この中の ValidationFactory ステップをユーザー・アクションで再使用することができます。

3. RN パススルー (プロセス・ロギングあり)

このアクションは、コピーして変更することができます。提供されたままの状態では、このアクションは RosettaNet 文書フローのロギング用です。初期ステップ (ProcessLoggingFactory) をユーザー定義ステップで置き換えることによって、ユーザー定義のプロトコル文書フローのロギング用に変更できます。

4. RN と RNSC の間の双方向変換

このアクションをコピーして変更することはできません。これは、RNIF メッセージのために使用されます。 ValidationFactory ステップをユーザー・アクションで再使用することができます。

5 RN と XML の間の双方向変換

このアクションをコピーして変更することはできません。これは、RNIF メッセージのために使用されます。ただし、ValidationFactory および OutboundValidationFactory ステップをユーザー・アクションで再使用することができます。

6. カスタム XML の双方向変換 (検証あり)

このアクションは、コピーして変更することができます。提供されている 3 つのステップ ValidationFactoryXSLTTranslationFactory、および OutboundValidationFactory をユーザー定義ステップで置き換えることができます。

ValidationFactory ステップは、受信したカスタム XML 文書を検証します。置換ステップでは、X_PAYLOAD_ROOT_TAG (x-aux-payload-root-tag) を既存の XML 文書名に設定し、成功した場合、検証成功イベントを配置します。

XSLTTranslationFactory は、受信した XML 文書をそのアウトバウンド XML フォーマットに変形します。置換ステップでは、TRANSFORMED_DOC 属性を 'true' に設定し、存在する場合に、変形された文書をビジネス文書に戻す必要があります。

OutboundValidationFactory は、変形された文書を検証します。置換ステップでは、X_PAYLOAD_ROOT_TAG (x-aux-payload-root-tag) を既存の XML 文書名に設定し、成功した場合の検証成功イベントを配置します。

前述の置換可能ステップはすべて、ユーザー・アクションでも使用できます。

7. カスタム XML の双方向変換 (重複検査および検証あり)

このアクションは、コピーして変更することができます。提供されている 3 つのステップ ValidationFactoryXSLTTranslationFactory、および OutboundValidationFactory をユーザー定義ステップで置き換えることができます。

ValidationFactory ステップは、受信したカスタム XML 文書を検証します。置換ステップでは、X_PAYLOAD_ROOT_TAG (x-aux-payload-root-tag) を既存の XML 文書名に設定し、成功した場合、検証成功イベントを配置します。

XSLTTranslationFactory は、受信した XML 文書をそのアウトバウンド XML フォーマットに変形します。置換ステップでは、TRANSFORMED_DOC 属性を 'true' に設定し、存在する場合に、変形された文書をビジネス文書に戻す必要があります。

OutboundValidationFactory は、変形された文書を検証します。置換ステップでは、X_PAYLOAD_ROOT_TAG (x-aux-payload-root-tag) を既存の XML 文書名に設定し、成功した場合の検証成功イベントを配置します。

前述の置換可能ステップはすべて、ユーザー・アクションでも使用できます。また、ContentDuplicateProcessFactory もユーザー・アクションで使用できます。

8. 所有者カスタム XML から RN への双方向変換 (重複検査および検証あり)

このアクションをコピーまたは変更することはできません。これは、RNIF メッセージに特定のものです。ただし、ValidationFactory および ContentDuplicateProcessFactory ステップをユーザー・アクションで使用することができます。

9. カスタム XML パススルー (重複検査および検証あり)

このアクションは、コピーして変更することができます。 ValidationFactory ステップをユーザー定義ステップで置き換えることができます。

ValidationFactory ステップは、受信したカスタム XML 文書を検証します。置換ステップでは、X_PAYLOAD_ROOT_TAG (x-aux-payload-root-tag) を既存の XML 文書名に設定し、成功した場合、検証成功イベントを配置します。

ここに含まれている ValidationFactory ステップおよび ContentDuplicateProcessFactory ステップをユーザー・アクションで使用することができます。

10. カスタム XML パススルー (重複検査あり)

このアクションをコピーして変更することはできません。ただし、ContentDuplicationProcessFactory ステップをユーザー・アクションで使用することができます。

11. カスタム XML パススルー (検証あり)

このアクションは、コピーして変更することができます。 ValidationFactory ステップをユーザー定義ステップで置き換えることができます。

ValidationFactory ステップは、受信したカスタム XML 文書を検証します。置換ステップでは、X_PAYLOAD_ROOT_TAG (x-aux-payload-root-tag) を既存の XML 文書名に設定し、成功した場合、検証成功イベントを配置します。

ここに含まれる ValidationFactory ステップをユーザー・アクションで使用することができます。

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