ソリューション・アーキテクチャー

WebSphere Business Integration Collaborations for Telecommunications ソリューション・アーキテクチャーは、 WebSphere Business Integration Collaborations for Telecommunications ソリューション・モデル (「WebSphere Business Integration Collaborations for Telecommunications ソリューション概説」を参照) から派生しています。このアーキテクチャーは、次の図に示す、WebSphere Business Integration ソリューションにおいて産業間の関連を示すアーキテクチャー・マップにも従っています。

WebSphere Business Integration ソリューション・アーキテクチャー・マップ

WebSphere Business Integration ソリューション・アーキテクチャー・マップで明示されているアーキテクチャー要素は次のとおりです。

次の図に、Business Integration ソリューション・アーキテクチャーの論理ビューを示します。この図では、インダストリー・ライブラリー層およびランタイム・ソリューション層の要素がその所属する論理層に従って分類されています。

WebSphere Business Solution の論理ビュー

次の図に、Business Integration ソリューションを構成する要素の相互作用を示します。WebSphere Business Integration Collaborations for Telecommunications ソリューション・アーキテクチャーの中核は、ダイアグラムの中央に示した Business Integration Hub です。

WebSphere Business Integration の実行時ビュー

 以降の節では、WebSphere Business Integration Collaborations for Telecommunications ソリューション・アーキテクチャーの要素をさらに詳しく説明します。

Business Integration Hub

Business Integration Hub のアーキテクチャーはフロー・コンポジション・モデルに基づいています。フロー・コンポジション・モデルのコンテキストでは、ビジネス/サービス (ビジネス・プロセスを含む) は 1 つ以上のビジネス機能を実行するエンティティーです。1 つの複雑なビジネス・サービスを他のビジネス・サービスから構成する規則が、1 つのフロー・モデルにより記述されます。フロー・モデルは、リンクで結ばれたノードから構成される有向グラフです。ノードはビジネス・サービスを表し、リンクは、ビジネス・サービス間の制御および情報の流れ (フロー) を表します。

WebSphere Business Integration Collaborations for Telecommunications のビジネス・インテグレーション・モデルでは、Business Integration Hub がさらに 2 つの層に分割されます。プロセス・コレオグラフィー層は、一連のビジネス・プロセス・モデルから構成され、アプリケーション/情報の統合層は一連のコラボレーション・モデルから構成されています。フロー・コンポジション・モデルの中で、ビジネス・プロセス・モデルはビジネス・プロセス・フローにより定義され、コラボレーション・モデルはコラボレーション・フローにより定義されます。これら 2 つのフローの主要な相違は、ビジネス・プロセス・フローがビジネス・オペレーションのコンテキストでのフローをモデルとし、ビジネス用語を使用しているのに対して、コラボレーション・フローはアプリケーションと情報の統合をコンテキストとしたフローをモデルにしています。

技術的な観点から見ると、ビジネス・プロセス・フローは、粗めに捕らえたトップレベルのフローであり、特定のアプリケーションに依存しない戦略的ビジネス・プロセスを規定しています。ビジネス・プロセス・フローは特定の順序に従いますが、この順序付けを定義しているのがコレオグラフィーです。eTOM はマクロ・フロー自体を定義するものではなく、マクロ・フローのビジネス・アクティビティー (顧客注文の処理や顧客サービスの提供など) を定義、分類しているに過ぎません。

アプリケーションの統合には、論理オペレーションを外部システムとの複雑な相互作用にマッピングすることが必要となる場合が少なくありません。例えば、仕入れ注文の作成には、仕入れ注文ヘッダーの作成と行項目の追加のためのアプリケーションを必要とする場合があります。コラボレーション・フローを使用してビジネス・プロセス・フローとアプリケーションを仲介することにより、ビジネス・プロセスを、既存のアプリケーションにより提供される従来型のビジネス機能から切り離すことが可能になります。

コラボレーションには、アプリケーション・アダプターとしての役割もあります。コラボレーション・フローを使用して、個々のアプリケーションが提供するビジネス・サービスを集約することにより、ビジネス・プロセス・フローから要求される高度なサービスをサポートすることができます。 コラボレーション・フローは、ビジネス・プロセス・フローのサブフローあるいはマイクロ・フローと見なすこともできます。アプリケーションによっては、マイクロ・フローがアプリケーション自体の中にすでに組み込まれている場合があります。

WebSphere Business Integration Collaborations for Telecommunications の場合、ビジネス・プロセス・フローとコラボレーション・フローの相違は、ビジネス・プロセス・フローがビジネス・プロセス管理を目的にしているのに対して、コラボレーション・フローの目的はアプリケーション提供のサービスにアクセスすることにあります。

これら 2 つのタイプのフローを管理するため、Business Integration Hub には、Choreography Manager と Collaboration Manager という 2 つのサブコンポーネントがあります。Choreography Manager は、ビジネス・プロセス・フローのインスタンスを管理する実行時環境を提供し、Collaboration Manager はコラボレーション・フローのインスタンスを処理します。

Choreography Manager

Choreography Manager は、ビジネス・プロセス・フロー・インスタンス用のランタイム環境を提供します。ビジネス・プロセス・フロー・インスタンスは、Choreography Manager 運用時に展開できるビジネス・プロセス・フローを表すランタイム構成体です。Choreography Manager の役割は、ビジネス・プロセス・フロー・インスタンスの解釈、追跡、その実行の管理、および実行結果としてのイベントのログ記録です。ビジネス・プロセス・フローに自動ビジネス・アクティビティーが含まれていると、Choreography Manager は、適切な時点に適切なアクティビティーを実行します。ビジネス・プロセス・フローに対話的ビジネス・アクティビティーが含まれていると、Choreography Manager は作業項目を作成し、作成した作業項目を参加作業リストに登録します。

WebSphere Business Integration Collaborations for Telecommunications は WebSphere MQ Workflow Server をその Choreography Manager として使用します。WebSphere MQ Workflow は、フロー・コンポジション・モデルの実装形態ですが、マクロ・フローの管理をその機能としています。WebSphere MQ Workflow Buildtime ツールを使用することにより、WebSphere MQ Workflow 用のビジネス・プロセス・フローを作成することができます。WebSphere MQ Workflow Server は、ビジネス・プロセス・モデル間をナビゲートすることにより、ビジネス・プロセス・フロー・インスタンスを処理します。アプリケーションが自動的に起動し、作業項目が作成されて、関係する人々の作業リストに分配されます。

WebSphere MQ Workflow 実行時処理の詳細については、「Getting Started with Runtime」というタイトルの WebSphere MQ Workflow 資料を参照してください。

Collaboration Manager

Collaboration Manager は、コラボレーション・フロー・インスタンス用のランタイム環境を提供します。コラボレーション・フロー・インスタンスは、Collaboration Manager 運用時に展開できるコラボレーション・フローを表すランタイム構成体です。Collaboration Manager の役割は、コラボレーション・フロー・インスタンスのコラボレーション・フロー定義を解釈することです。コラボレーション・モデルはビジネス・オブジェクト・モデルと密接な関連を持つため、ビジネス・オブジェクトを、連結しているアプリケーションに転送することも Collaboration Manager の役割です。さらに、アプリケーション間の対話をモニターすること、アプリケーションとの対話を使用可能にしたり使用不可にすること、およびアプリケーション間で渡される各ビジネス・オブジェクトに対してマッピングを指定することも Collaboration Manager の役割です。

コラボレーションの主要な機能は、ビジネス機能の統合体としての働きです。ビジネス機能が受ける応答は同期的な場合と非同期的な場合があります。非同期応答が必要な場合には、Collaboration Manager は、適切なサービス要求元への応答の返却を管理します。

WebSphere Business Integration Collaborations for Telecommunications ソリューションは IBM WebSphere InterChange Server をその Collaboration Manager として使用します。IBM WebSphere InterChange Server は、フロー・コンポジション・モデルの実装形態ですが、マイクロ・フローを主要な処理対象としています。IBM WebSphere InterChange Server は、コラボレーション・フロー・インスタンス用のランタイム環境を提供します。各コラボレーション・フロー・インスタンスをコラボレーション・オブジェクトと呼びます。コラボレーション・オブジェクトはコラボレーション・テンプレート A から作成されます。コラボレーション・テンプレートは、Process Designer ツールを使用して作成されます。コラボレーション・テンプレートには、コラボレーション・モデル内の情報がすべて格納されていますが、テンプレート自体は実行可能ではありません。

ソリューション管理

ソリューション管理層には、Choreography Manager および Collaboration Manager などアーキテクチャー・コンポーネントを構成、管理するために使用されるツールのセットが格納されています。WebSphere Business Integration Collaborations for Telecommunications ソリューションの今回のリリースでは、この目的で 1 つにまとめられたツールは提供されていません。その代わりに、WebSphere MQ Workflow および IBM WebSphere InterChange Server により提供される次のツールが付属しています。

WebSphere MQ Workflow Administration Utility

WebSphere MQ Workflow Administration Utility は、WebSphere MQ Workflow Administration Server と連携して機能する WebSphere MQ Workflow システム管理ツールです。MQSeries Administration Utility を使用することにより、MQSeries Administration Server に対して、システムの運用可能プロパティー・リストの表示、システム・コンポーネントの照会、停止、および開始、システム・レコードおよびエラー・ログ・レコードへのアクセスを指示することができます。

WebSphere Business Integration System Manager

WebSphere Business Integration System Manager は、IBM WebSphere InterChange Server を構成および管理するためのツールです。WebSphere Business Integration System Manager を使用することにより、次の作業を実行できます。

アプリケーション・アダプター

アプリケーション・アダプターは、Business Integration Hub がアプリケーションと通信するとき、変換サービスを提供します。この結果、データはハブとアプリケーションの間を移動できます。具体的に説明すると、アプリケーション・アダプターは、アプリケーションを Business Integration Hub の Collaboration Manager に接続するコネクターを含んでいます。WebSphere Business Integration Collaborations for Telecommunications のアプリケーション・アダプターは、IBM WebSphere Business Integration Adapter のプログラミング・モデルに基づいて実装されています。

WebSphere Business Integration Collaborations for Telecommunications ソリューションの運用時、各アプリケーションには、そのアプリケーションに固有なアダプターが必要です。WebSphere Business Integration Collaborations for Telecommunications は、電気通信関連のアプリケーション・アダプターのセットを提供しています。対応するアダプターが存在していないアプリケーションに接続したい場合には、IBM WebSphere Business Integration アダプター開発キットを使用することにより、アダプターを作成することができます。この開発キットは、WebSphere Business Integration アダプターの開発に必要な API と基本コンポーネントから構成されています。アダプターの開発についての詳細は、「ソリューション・インプリメンテーション・ガイド」を参照してください。

ユーザー経験の統合

ユーザーと Business Integration Hub との対話を可能にするアーキテクチャー・コンポーネントのセットにより、ユーザー経験の統合がサポートされます。

WebSphere Business Integration Collaborations for Telecommunications はユーザー経験用のテンプレートを提供していませんが、この製品は WebSphere Portal Web Server をユーザー経験用アーキテクチャー・コンポーネントとして使用しています。WebSphere Portal Server には ポータル・エンジンがあり、このエンジンの主要な機能は、異なるソースからのコンテンツを集約し、集約されたコンテンツを複数のデバイスに供給することです。さらに、ポータル・エンジンには、ポータル・ページのプレゼンテーション詳細をポートレットの特性から切り離す機能があります。この分離により、各ポートレットは独立したコンポーネントとして開発、管理することができます。また、このことにより、ポータル・サイト全体のために特化されたポートレットを開発する作業を高速および容易にできます。

ポートレットは、ユーザーがそのポータル・ページを表示したときに見えるコンポーネントです。ポートレットは電子メールの受信トレイほど単純にもでき、あるいは ERP アプリケーションでの売上予測ほど多機能にもできます。技術的な観点から見ると、ポートレットは Java のサーブレットによく似ていますが、ポートレットが出力ページのサブセットだけを戻すところが違います。

B2B 統合

B2B 統合により、パートナーやサプライヤーと連絡を取り、提供されるサービスを利用することができます。今回リリースされた WebSphere Business Integration Collaborations for Telecommunications は、この層に対応するアーキテクチャー・コンポーネントを提供していません。その代わりに、B2B サービスにアクセスする手段として、Nightfire などのサード・パーティー・アプリケーションを使用しています。

共通ソリューションおよび統合サービス

共通ソリューションおよび統合サービス層は、WebSphere Business Integration Cross Industry Solution Map に基づいて、Solution Manager 層用のサービスのセットを提供します。このサービスのセットには、ディレクトリー・サービス、セキュリティー・サービス、メッセージング・サービス、監査ログ・サービス、例外処理サービス、プロセス管理サービス、ポータル・サービス、およびゲートウェイ・サービスが含まれます。今回リリースされた WebSphere Business Integration Collaborations for Telecommunications ソリューション・アーキテクチャーは、WebSphere MQ Workflow Server および IBM WebSphere InterChange Server により利用できるサービス以外のサービスは提供していません。監査ログ・サービスとセキュリティー・サービスの 2 つのサービスは、WebSphere MQ Workflow Server と IBM WebSphere InterChange Server のどちらからも利用できます。これらサービスの詳細については、WebSphere MQ Workflow Server および IBM WebSphere InterChange Server の関連資料を参照してください。

ソリューション・スタジオ

WebSphere Business Integration Collaborations for Telecommunications のソリューション・スタジオ層は、プロセスおよびプロセス・インスタンスの設計、展開、および保守のためのツールのセットから構成されています。これらのツールは次のカテゴリーに分類できます。

今回のリリースでは、個々のツールを連結した統合ツールは提供していません。その代わりに、WebSphere MQ Workflow と IBM WebSphere InterChange Server システムが提供するツールを利用できます。以降の節で、WebSphere Business Integration Collaborations for Telecommunications でソリューションを開発するときに有用なツールのセットについて説明します。

WebSphere MQ Workflow Buildtime

WebSphere MQ Workflow Buildtime は、WebSphere MQ Workflow システムを構成するコンポーネントであり、プロセス・モデルの作成と編集用のグラフィカル・エディターを提供します。

WebSphere Business Integration Collaborations for Telecommunications ソリューションの運用時、WebSphere MQ Workflow Buildtime は、ビジネス・プロセス・フローのモデル化に使用できるツールとして機能します。WebSphere Business Integration Collaborations for Telecommunications の事前に定義されたビジネス・プロセスを変更するときにこの Buildtime ツールを使用することもできます。プロセスの定義や再定義のとき、3 つの主要コンポーネントのプロパティーを定義または変更することが必要です。

Process Designer

Process Designer は、IBM WebSphere Business Integration Toolset に含まれており、コラボレーション・テンプレートの作成と編集に使用できるグラフィカル・エディターです。

WebSphere Business Integration Collaborations for Telecommunications ソリューションは IBM WebSphere InterChange Server を使用して、コラボレーション・オブジェクト・フローを管理します。コラボレーション・オブジェクト・フローは、Process Designer を使用することにより設計できます。コラボレーション・オブジェクト・フローの定義はコラボレーション・テンプレートに格納されています。

コラボレーション・テンプレートを作成するために Process Designer を使用する方法の詳細については、「コラボレーション開発ガイド」を参照してください。

IBM WebSphere Business Integration Adapter 開発キット

Adapter 開発キットは、アプリケーション・アダプターの開発に使用できるアダプター API のセットです。

これは、新しいアダプターを作成するときの基本コンポーネントです。WebSphere Business Integration Collaborations for Telecommunications ソリューションには、電気通信業界で共通に使用できるアプリケーション用のアプリケーション・アダプターのセットが格納されています。対応するアダプターがまだ存在していないアプリケーション用にアダプターが必要な場合、アダプター開発キットを使用することにより、アダプターを作成することができます。

アダプター・テンプレートを作成するために IBM WebSphere Business Integration Adapter 実装ツールキットを使用する方法の詳細については、「Adapter Development Guide」を参照してください。

IBM WebSphere Business Integration Modeler

IBM WebSphere Business Integration Modeler (旧称 Holosofx BPM Workbench) は業種に依存しないプロセス・モデリング・ツールであり、以下の機能を備えています。

IBM WebSphere Business Integration Modeler は、WebSphere MQ Workflow Server と緊密に統合できます。IBM WebSphere Business Integration Modeler でプロセス・フローを実装、シミュレート、および分析し、その後、このプロセスを、WebSphere MQ Workflow FDL ファイルとしてエクスポートできます。エクスポートされたファイルは、WebSphere MQ Workflow Server 上で実行できます。

IBM WebSphere Business Integration Modeler の詳細については、www.ibm.com/software/integration/wbimodeler/ を参照してください。

インダストリー・ライブラリー

WebSphere Business Integration Collaborations for Telecommunications ソリューションは、電気通信事業者用ビジネス・インテグレーション・ソリューションの統合に使用できる成果物のセットを格納しています。この成果物のセットは、ソリューション・モデルとソリューション・アーキテクチャーに基づいています。これらの成果物は、ソフトウェア成果物とテキスト成果物の 2 つのタイプに大別されます。これらの成果物が全体としてインダストリー・ソリューション・ライブラリーを形成しています。

WebSphere Business Integration のインダストリー・ソリューション・ライブラリーは、ソリューション・モデルのセットから構成されています。各ソリューション・モデルは 1 つのカスタマイズ可能なテンプレートとして設計され、そのテンプレートを使用することにより、ビジネス・インテグレーション・ソリューションの開発を促進できます。WebSphere Business Integration の各 ソリューション・インダストリーの内部には、インダストリー・ソリューション・ライブラリーの特定のサブセットとして、次のテンプレートが利用できます。

この他に、WebSphere Business Integration Collaborations for Telecommunications ソリューションには次のテキスト成果物があります。

以降の節ではこれらの成果物の詳細について説明します。

ユース・ケース・モデル

WebSphere Business Integration Collaborations for Telecommunications ソリューションでは、ビジネス・プロセス・ユース・ケース・モデルによりビジネス・プロセス・アクティビティーを規定します。各ユース・ケース・モデルは、1 つのビジネス・プロセスを構成するビジネス・アクティビティーと、各アクティビティーの代表的な順序を規定します。このビジネス・プロセス・モデルを実装する企業がビジネス・アクティビティーの実行順序を変更したい場合があると想定されています。したがって、ソリューション・アーキテクチャーには、サイト固有のプロジェクトで変更を実施するための機能が組み込まれています。

WebSphere Business Integration Collaborations for Telecommunications のビジネス・プロセス・ユース・ケース・モデルはドキュメントとして提供されます。このドキュメントには、この Telecommunications 製品のインダストリー・ソリューション・ライブラリーに格納されている各インダストリー・ビジネス・プロセス・テンプレート用ユース・ケースの概念的な概要と内容が記述されています。

ビジネス・プロセス・テンプレート

WebSphere Business Integration Collaborations for Telecommunications のビジネス・プロセス・テンプレートは、 WebSphere Business Integration Collaborations for Telecommunications のインダストリー・ソリューション・ライブラリー内でバンドルされています。ビジネス・プロセス・テンプレートは、ビジネス・プロセス・モデルを格納している送達可能アイテムです。各ビジネス・プロセス・テンプレートは、 WebSphere Business Integration Collaborations for Telecommunications のビジネス・プロセス・ユース・ケース・モデルで規定されているビジネス・プロセス・ユース・ケース・モデルに基づくビジネス・プロセスのモデルを表します。WebSphere Business Integration Collaborations for Telecommunications のビジネス・プロセス・テンプレートは、FDL ファイルとして送達されます。これらの FDL ファイルは、ビジネス・プロセス・インスタンスとして WebSphere MQ Workflow Server に導入できます。

コラボレーション・テンプレート

コラボレーション・テンプレートは、WebSphere Business Integration Collaborations for Telecommunications のインダストリー・ソリューション・ライブラリー内でバンドルされています。コラボレーション・テンプレートは、コラボレーション・モデルを格納している送達可能アイテムです。コラボレーション・テンプレートは、ビジネス・プロセス・アクティビティーをサポートするための細分アプリケーション機能統合に必要なコラボレーションを定義します。WebSphere Business Integration System Manager を使用することにより、コラボレーション・テンプレートからコラボレーション・オブジェクトを作成できます。コラボレーション・オブジェクトは、IBM WebSphere InterChange Server 上で実行されるアプリケーション統合プロセスのインスタンスです。

ビジネス・サービス

WebSphere Business Integration Collaborations for Telecommunications のビジネス・サービスは、WebSphere Business Integration Collaborations for Telecommunications ソリューションのすべてのビジネス・サービスを規定している「ソリューション・インプリメンテーション・ガイド」に記述されているテキスト参照です。ビジネス・サービスは、集約関数の機能を規定します。ビジネス・アクティビティーをサポートするために提供されるサービスの入力、出力、およびタイプがビジネス・サービスにより定義されます。また、ビジネス・サービスをサポートするコラボレーション・テンプレート用マップも提供します。

各ビジネス・サービスは自動ビジネス・プロセス・アクティビティーと 1 対 1 の関係を持っています。新しいビジネス・プロセスを作成するとき、ビジネス・サービスを基準に使用することができます。

汎用ビジネス・オブジェクト・テンプレート

WebSphere Business Integration Collaborations for Telecommunications の汎用ビジネス・オブジェクト (GBO) テンプレートは、WebSphere Business Integration Collaborations for Telecommunications のインダストリー・ソリューション・ライブラリー内でバンドルされています。WebSphere Business Integration Collaborations for Telecommunications の GBO テンプレートは、Telco 汎用ビジネス・オブジェクト・モデルを表す送達可能アイテムです。GBO テンプレートはいろいろなフォーマットで送達されます。WebSphere Business Integration Server GBO、FDL ファイルで定義されるワークフロー・メッセージ、クラス・ダイアグラムのオブジェクト・モデルなどがその例です。