Adapter for NightFire Applications

IBM(R) WebSphere(R) Business Integration Adapter for NightFire Applications には NightFire 用のコネクターが組み込まれています。このアダプターは、 WebSphere MQ Integrator Broker(R) および WebSphere Application Server のどちらの統合ブローカーとでも連動して動作しますが、WebSphere InterChange Server (ICS) はサポートしません。統合ブローカーは、異種セットのアプリケーションを統合するアプリケーションで、データ・ルーティングなどのサービスを提供します。

このアダプターには次の要素があります。

本書では、このアダプターを WebSphere MQ Integrator Broker および WebSphere Application Server の両方の統合ブローカーと共に使用するための情報を提供します。

コネクターの概要

このセクションでは、IBM WebSphere Business Integration Adapter for NightFire Applications のコネクター・コンポーネントの概要を説明します。コネクターは、アプリケーションに固有なコンポーネントとコネクター・フレームワークの 2 つの部分から構成されます。アプリケーション固有のコンポーネントには、特定のアプリケーション向けに調整されたコードが組み込まれています。コネクター・フレームワークのコードはすべてのコネクターに共通であり、統合ブローカーとアプリケーション固有コンポーネントとを仲介する役割を果たします。コネクター・フレームワークは、統合ブローカーとアプリケーション固有コンポーネントの間で、次のサービスを提供します。

本書ではコネクター・フレームワークとアプリケーション固有コンポーネントについて説明しますが、本書の中で、アプリケーション固有コンポーネントをコネクターと呼んでいます。このコネクターを使用すると、WebSphere MQ Integrator Broker または WebSphere Application Server は、ビジネス・オブジェクトをやり取りすることによって NightFire バージョン 4.0 と通信できます。

NightFire は、従来なら手動で行っていた通信サービスの事前順序付けと本番順序付けを自動化するソフトウェア・プログラムのセットです。コネクターは、NightFire Platform を介して次の NightFire アプリケーションと通信します。

コネクターと NightFire Platform 間の通信は、CORBA 上で XML を使用して確立されます。コネクターは、Request Router と呼ばれる NightFire インターフェースに要求を送信します。要求が処理されたあと、NightFire は応答と通知を返送します。

コネクター・コンポーネント

IBM WebSphere Business Integration Adapter for NightFire Applications は、コネクター、2 つのデータベース、および NightFire インターフェース・モジュールから構成されます。すべてのコンポーネントのアーキテクチャーを次の図に示します。コネクターは Java JAR ファイルとして提供され、ビジネス・オブジェクトの動詞サポートとイベント通知用ポーリング・メカニズムを実装しています。

コネクターと NightFire アプリケーションおよび統合ブローカーとの関係を示す図

コネクター

このコネクターは Java で記述され、IBM のアダプター用ビジネス・インテグレーション標準に適合しています。コネクターは、統合ブローカーからの NightFire に対する要求を受け取り、Request Router を介して要求を NightFire に送ります。コネクターは、NightFire からの応答を受け取ると、その応答に対応したビジネス・オブジェクトを生成し、そのビジネス・オブジェクトを統合ブローカーに送ります。さらに、コネクターはロギング・メッセージとトレース・メッセージを生成し、ファイルまたはコネクター・コンソールに書き込むか、または統合ブローカーに送ります。

データベース

イベントの保管とアーカイブのため、コネクターはその内部で 2 つのデータベース表を使用します。

コネクターは、これらの表のために、DB2(R)、Oracle、および Microsoft SQLServer の 3 つのデータベース・アプリケーションをサポートしています。どちらの表も、次の表に示すスキーマを持っています。

イベント表およびアーカイブ表のスキーマ
DB2 型 Oracle 型 MS SQLServer 型 説明
event_id varchar(16) varchar(16) varchar(16) 固有 ID。基本キーとして使用されます。
event_priority 整数 整数 整数 将来の拡張用。現在は必ず 1 に設定。
event_time タイム・スタンプ 日付 日付と時刻 NightFire がイベントを発行した時刻
event_processed タイム・スタンプ 日付 日付と時刻 コネクターがイベントを処理した時刻
event_status 整数 整数 整数 IBM WebSphere Business Integration Adapter フレームワークで定義されるイベント状況
event_xml clob(10000) long テキスト NightFire から送られた XML ストリング形式でのメッセージ

イベント・マッピング・ファイル

コネクターは、NightFire から送られてきた応答をイベントとして処理するとき、NightFire XML オブジェクトからビジネス・オブジェクトへのマッピングのため次のファイルを使用します。

コネクターの仕組み

このセクションでは、コネクターが NightFire アプリケーションと対話する方法、およびコネクターがビジネス・オブジェクト要求およびイベント通知を処理する方法について説明します。

NightFire アプリケーションとの対話

コネクターは、始動時に、NightFire Request Router のリモート・オブジェクトに対する参照を取得します。VisiBroker の SmartAgent (osagent) がこのリモート・オブジェクトを検索します。コネクターは、Request Router API を起動することにより、要求を NightFire に送ります。コネクターは、非同期応答を受信するため、Reliable Event Service にリスナーとして登録します。

コネクター内部のエラーが発生したり、コネクターによるオンライン処理中に NightFire アプリケーション内部でエラーが発生すると、コネクターのアプリケーション固有コンポーネントがコネクター・フレームワークに FAIL 戻りコードを送信し、受け取ったコネクター・フレームワークは統合ブローカーに転送します。

ビジネス・オブジェクト要求の処理

コネクターは Create 動詞のみをサポートします。他の動詞はエラーとなり、コネクターでは処理されません。NightFire への要求を格納しているビジネス・オブジェクトをコネクターが受信すると、コネクターはこのビジネス・オブジェクトの内容を XML ストリングに変換し、Request Router インターフェースが提供するメソッドを介してこのストリングを NightFire に渡します。

Create 要求の処理

統合ブローカーが Create 動詞を持つビジネス・オブジェクト要求を送ると、コネクターはトップレベル・ビジネス・オブジェクト内の AppSpecificInfo を検査します。AppSpecificInfo には次の値のいずれかが設定されています。

コネクターは、アプリケーション固有情報に指定された値に従って、NightFire の対応する Request Router API を起動します。

コネクターが processSync メソッドを起動すると、NightFire は要求を同期的に処理し、応答を戻します。コネクターが processAsync メソッドを起動すると、NightFire は要求を非同期的に処理し、応答をあとで非同期イベントとして戻します。

アプリケーション・イベントの処理

NightFire コネクターは、イベント通知メカニズムからの非同期要求に対する応答のみを受け取ります。同期要求は、上で説明した要求プロセスにより戻ります。

イベントの公開

NightFire アプリケーションは、応答イベントをコネクターにパブリッシュするため、登録済みリスナーにイベントを送ります。コネクターはその始動時にリスナーとして登録しているため、NightFire に対するすべての非同期要求は、パブリッシュされたイベントとしてコネクターに戻ります。

コネクターをリスナーとして登録するために、イベント・サービスの register(PushConsumerCallBack pccb) メソッドが使用されます。 応答を戻すためには、インプリメントされたリスナーの processEvent(String event) メソッドが使用されます。コネクターは、受け取ったイベントをイベント・ストア表に保管します。

イベント・ポーリング

コネクターは、イベント表のポーリングを定期的に実行します。このポーリング間隔は構成可能です。コネクターは、event_time の順でイベントを検索し、イベントの XML データをビジネス・オブジェクトに変換し、そのビジネス・オブジェクトを統合ブローカーに送ります。1 回のポーリングでイベント表からピックするイベントの数を指定するために、コネクター固有の構成プロパティーを使用することができます。

イベント・アーカイブ

コネクターは、イベント・ポーリング・オペレーションで処理したイベントをアーカイブとして保存します。こうして保存されたイベントはアーカイブ表に追加されます。

コネクターのインストールと構成

このセクションでは、NightFire のコネクター固有のインストール情報と構成情報を説明します。統合ブローカーが WebSphere MQ Integrator Broker である場合、本製品のインストールと構成についての一般情報は、以下の適切なガイドを参照してください。

前提条件

IBM WebSphere Business Integration Adapter for NightFire Applications を使用するためには、システムに次のソフトウェアが必要です。また、コネクター、ビジネス・オブジェクト、および構成プロパティーの定義をインポートするなどの操作を実行することも必要です。このセクションでは必須ソフトウェアと必要な操作について説明します。

コネクターを使用するために必要なソフトウェア

コネクターの運用には、プラットフォームとデータベースの次の組み合わせが必要です。

コネクターには、次のソフトウェアが必要です。

コネクターには、次の NightFire 関連ファイルが必要です。

注: WebSphere Business Integration Adapter 2.0 環境でコネクターを使用する場合は、 WebSphere Business Integration Adapter ランタイム・ライブラリー 1.2.3 FixPack をインストールする必要があります。このプログラムは、http://www-3.ibm.com/software/integration/cw/ics/support/ にある IBM サポートのダウンロード・サイトで入手できます。

コネクターのインストール

コネクターは、IBM WebSphere Business Integration Adapter 製品のインストール時にインストールされます。

IBM WebSphere Business Integration Adapter システムをインストールした後、いつでも IBM WebSphere Business Integration Server CD から追加コネクターをインストールすることができます。このためには、IBM WebSphere Business Integration Server CD を挿入し、インストール・プログラムを実行し、インストールしたいコネクターを選択します。

コネクターを IBM WebSphere Business Integration Server にインストールした後で NightFire 用コネクターを追加する場合は、以下のステップを実行してコネクターの定義をインストールする必要があります。

  1. IBM WebSphere Business Integration Server が現在稼働中の状態にある場合は停止させます。
  2. -design オプションを使用して、デザイン・モードで実行されるように IBM WebSphere Business Integration Server を再始動します。
  3. 「コマンド プロンプト」ウィンドウを開きます。
  4. コネクター定義ファイルが格納されているディレクトリー (例えば、c:\IBM\WebSphereICS\repository\NightFire) にナビゲートします。
  5. 次のコマンドを実行します。
    repos_copy -iMO_NightFire.txt -s Server_name -u User_name -p Password
    repos_copy -iCN_Spirent.txt -s Server_name -u User_name -p
    Password
    Server_name、User_name、および Password は、ご使用のサーバーおよびユーザー ID に応じた適切な値に置き換えます。
  6. IBM WebSphere Business Integration Server を停止してから再始動します。実動モードで実行されるようにするため、オプションは指定しません。

次の 2 つのサブセクションでは、NightFire 用コネクターを UNIX システムと Windows システムにインストールする方法をそれぞれ説明します。この章のそれ以降のセクションは、特に断らない限り、UNIX システムへのインストールと Windows システムへのインストールに共通した内容です。

UNIX システムへのインストール

UNIX システムにコネクターをインストールするには、 IBM WebSphere Business Integration Adapter 用のインストーラーを実行し、 IBM WebSphere Business Integration Adapter for NightFire Applications を選択します。

IBM WebSphere Business Integration Adapter 用インストーラーは、コネクターに関連する標準ファイルをインストールします。次の表に、コネクターが使用する UNIX ファイル構造を示します。

コネクター用にインストールされる UNIX ファイル構造
$CROSSWORLDS のサブディレクトリー 内容の説明
connectors/NightFire
CWNightFire.jar: Java により実装されるこのコネクターのプログラムを格納しています。

start_NightFire.sh: コネクター始動スクリプトです。このスクリプトは、汎用コネクター・マネージャー・スクリプトから呼び出されます。
connectors/NightFire/dependencies
event_table_xxx.sql: データベース内にイベント表およびアーカイブ表を作成するために必要な SQL ステートメントを格納しています。

ElementToDTD.txt および DTDToBOName.txt: NightFire イベントの処理に使用します。
connectors/messages
NightFireConnector.txt および NightFireConnector_en_US.txt: コネクター・メッセージ・ファイル
connectors/NightFire/Samples
xxx.in: サンプル・アプリケーション固有ビジネス・オブジェクト (ASBO)

NightFireAgentConfig.cfg: 統合ブローカーが InterChange Server の場合のサンプル構成ファイル
repository/NightFire
CN_NightFire.txt: コネクター定義ファイル

MO_NightFire.txt: メタオブジェクト定義ファイル

Windows システムへのインストール

Windows システムにコネクターをインストールするには、IBM WebSphere Business Integration Adapter 用のインストーラーを実行し、NightFire 用の IBM WebSphere Business Integration Adapter コネクターを選択します。

IBM WebSphere Business Integration Adapter 用インストーラーは、コネクターに関連する標準ファイルをインストールします。次の表に、コネクターが使用する Windows ファイル構造を示します。

コネクター用にインストールされる Windows ファイル構造
%CROSSWORLDS% のサブディレクトリー 内容の説明
connectors\NightFire
CWNightFire.jar: Java により実装されるこのコネクターのプログラムを格納しています。

start_NightFire.bat: コネクター始動スクリプトです。
connectors\NightFire\dependencies
event_table_xxx.sql: データベース内にイベント表およびアーカイブ表を作成するために必要な SQL ステートメントを格納しています。

ElementToDTD.txt および DTDToBOName.txt: NightFire イベントの処理に使用します。
connectors\messages
NightFireConnector.txt および NightFireConnector_en_US.txt: コネクター・メッセージ・ファイル
connectors\NightFire\Samples
xxx.in: サンプル・アプリケーション固有ビジネス・オブジェクト (ASBO)

NightFireAgentConfig.cfg: 統合ブローカーが InterChange Server の場合のサンプル構成ファイル
repository\NightFire
CN_NightFire.txt: コネクター定義ファイル

MO_NightFire.txt: メタオブジェクト定義ファイル

データベース内でのイベント表およびアーカイブ表の作成

コネクターは、イベント通知と結果のアーカイブのためにイベント表およびアーカイブ表を使用します。データベースのセクションに、これらの表のスキーマについての説明があります。コネクターがイベントのデリバリー処理を実行するためには、データベースにこれらの表を作成することが必要です。

イベント表およびアーカイブ表を作成するための SQL スクリプト

次の SQL スクリプト・ファイルが connectors\NightFire\dependencies ディレクトリーに格納されています。これらのスクリプトは次のデフォルトの名前を持つ表を作成します。

データベース表を作成するには、使用しているデータベースにより次のいずれかのステップを実行します。

Microsoft SQL Server 2000
  1. Query Analyzer を始動するため、「スタート」>「プログラム」>「Microsoft SQL Server」>「Query Analyzer」をクリックします。
  2. SQL Server にデータベース・ユーザーとして接続します。
  3. event_table_mssqlserver.sql ファイルを開きます。
  4. 「照会」>「実行」をクリックすることにより (または F5 を押すことにより) ファイルを実行します。
IBM DB2
  1. event_table_db2.sql ファイルを DB2 インスタンス・ユーザーのホーム・ディレクトリーにコピーします。
  2. DB2 インスタンス・ユーザーとしてログインします。
  3. コマンド・プロンプトで、次のコマンドを入力します。

    $ db2batch -d dbinstance -a dbuser/dbpassword -f event_table_db2.sql

    各項目の説明は以下の通りです。

Oracle Database Server
  1. event_table_oracle.sql ファイルを Oracle アカウントのホーム・ディレクトリーにコピーします。
  2. SQL*Plus を始動します。
  3. ユーザー名を入力します。
  4. パスワードを入力します。
  5. 次のコマンドを入力することにより、SQL スクリプトを実行します。
    SQL>@event_table_oracle
    

イベント処理およびアーカイブ処理の構成

イベント処理とアーカイブ処理を構成するには、構成プロパティーを使用して、次の情報を指定することが必要です。

詳しくは コネクター固有のプロパティーのセクションを参照してください。

依存ファイルの作成

NightFire API JAR ファイル

次のファイルを、NightFire がインストールされたマシンから connectors\NightFire\dependencies ディレクトリーにコピーします。

NightFire DTD ファイル

ビジネス・オブジェクトの生成に使用される NightFire DTD ファイルを connectors\NightFire\dependencies ディレクトリーにコピーします。すべての DTD ファイルは、http://extranet.nightfire.com/ にある NightFire の Web サイトから入手できます。

JDBC ドライバー

次の JDBC ドライバー・ファイルを connectors\NightFire\dependencies ディレクトリー (使用しているデータベースにより異なります) にコピーします。

Microsoft SQL Server 2000
msbase.jar, msutil.jar および mssqlserver.jar 

注: 上記のファイルは Microsoft SQL Server 2000 Driver for JDBC に組み込まれています。このドライバーは、2003 年 1 月の時点で www.microsoft.com/downloads にある Microsoft のダウンロード・センターで入手できます。

IBM DB2

アクションは不要です。コネクターが使用する DB2 ドライバーは、 IBM WebSphere Business Integration Adapter Framework と一緒にインストールされます。

Oracle Database Server

Oracle がインストールされているディレクトリーにある classes12.zip

イベント・マッピング・ファイル

コネクターは、NightFire からイベントとして非同期に送られてくる NightFire 応答を処理するため、イベント・マッピング・ファイルを必要とします。これらのファイルは、イベントに XML 形式で格納されている応答に対応してビジネス・オブジェクトを作成するために使用されます。

これらのマップに対応するファイル名は、構成可能なコネクター固有プロパティーに指定されています。デフォルトで指定されるファイル ElementToDTD.txt および DTDToBOName.txt にはサンプル・データが格納されています。これらのファイルはインストーラーによりインストールされます。これらのファイルは、使用するビジネス・オブジェクトに合わせて変更することができます。

ElementToDTD.txt ファイルの変更

コネクターは ElementToDTD.txt を使用して NightFire XML 応答を解析し、NightFire XML 応答と一致する DTD ファイル名のリストを取得します。ElementToDTD.txt はプロパティー形式のテキスト・ファイルです。

このファイルを変更するには、各行が次のようになるように、各行の内容を変更します。

各項目の説明は以下の通りです。

例:

次の引用は、NightFire XML 応答の一例です。Southwestern Bell に対する LSR オーダーへの応答です。

<?xml version=" .... "?>
<Response>
    <lsr_order_response>
        ...
        ...
    </lsr_order_response>
    <SupplierLSROrderResponse>
        ...
        ...
    </SupplierLSROrderResponse>
</Response>

この応答の <lsr_order_response> ... </lsr_order_response> 部分を解析するために generic5_lsr_response.dtd を使用し、<SupplierLSROrderResponse> ... </SupplierLSROrderResponse> 部分を解析するために SWBT_lsr_response.dtd を使用する場合は、ElementToDTD.txt に次の行を挿入します。

lsr_order_response=generic5_lsr_response.dtd
SupplierLSROrderResponse=SWBT_lsr_response.dtd
DTDToBOName.txt ファイルの変更

コネクターは ElementToDTD.txt を使用して NightFire XML 応答を解析した後、DTDToBOName.txt を使用して、DTD ファイルのリストに対応するビジネス・オブジェクトの名前を決定します。DTDToBOName.txt はプロパティー形式のテキスト・ファイルです。

このファイルに行を追加したり、行を変更する場合には、次の構文に従います。

   dtdFileName[,dtdFileName2, ...]=businessObjectName

ここで、dtdFileName は、ビジネス・オブジェクトの作成に使用する DTD ファイルの名前、businessObjectName は、DTD ファイルにより作成されたビジネス・オブジェクトの名前です。コネクターはこの名前を使用して新規のビジネス・オブジェクトを作成し、このビジネス・オブジェクトに NightFire XML 応答を挿入します。ビジネス・オブジェクトが複数の DTD ファイルにより作成されている場合は、dtdFileName2 とその後続ファイル (コンマ区切り) を使用します。

DTD ファイルは、NightFire の Web サイト http://extranet.nightfire.com/ から入手できます。

例:

Southwestern Bell に対する LSR オーダーへの応答です。

NightFire XML 応答を NightFire_LSR_SWBT_Response ビジネス・オブジェクトにマップするには、generic5_lsr_response.dtdSWBT_lsr_response.dtd が XML 応答に一致している場合に、次の行を DTDToBOName.txt に追加します。

generic5_lsr_response.dtd,SWBT_lsr_response.dtd=NightFire_LSR_SWBT_Response

コネクターの構成

コネクターを実行するには、その標準構成プロパティーとコネクター固有構成プロパティーを設定することが必要です。このために、次のいずれかのツールを使用します。

標準コネクター・プロパティー

標準構成プロパティーは、すべてのコネクターが使用する情報を提供します。このようなプロパティーの資料については、コネクター用標準構成プロパティーを参照してください。

コネクター固有のプロパティー

このセクションでは、このコネクターに固有の実行時構成プロパティーについて説明します。コネクター固有プロパティーは、コネクター内部の静的な情報やロジックを、コードの変更や再作成をしないで変更する方法を提供します。

次の表に、このコネクター用のコネクター固有構成プロパティーを示します。これらのプロパティーの説明は、後続のセクションにあります。

本コネクターのコネクター固有のプロパティー
プロパティー 指定可能な値 デフォルト値 必須
ArchiveTable データベース表名
CWNFArch
はい
DataBasePassword データベース・パスワード
admin
はい
DataBaseURL URL ストリング
jdbc:microsoft:
sqlserver://
your_host:1433
はい
DataBaseUserName データベース・ユーザー名
crossworlds
はい
DataHandlerMeta
ObjectName
メタオブジェクト名
MO_DataHandler_
Nightfire
はい
DTDToBOName ファイル名
DTDToBOName.txt
はい
ElementToDTD ファイル名
ElementToDTD.txt
はい
EventStoreTable データベース表名
CWNFEvnt
はい
JDBCDriver JDBC ドライバー名
com.microsoft.
jdbc.sqlserver.
SQLServerDriver
はい
MaxStored
ResponseID
整数 (1 以上)
150
いいえ
NFEventChannel Naming Service で登録された名前
NightFire.SPI.
EventChannel
はい
NFORBagentAddr IP アドレスまたはホスト名
(なし)
いいえ
NFORBagentPort ポート番号
(なし)
いいえ
NFSVCnameroot Naming Service のインスタンス名
Nightfire
はい
PollQuantity 整数 (1 以上)
1
いいえ

ArchiveTable

このプロパティーは、処理されたイベントをコネクターがアーカイブとして保存するときに使用するデータベース表の名前を指定します。

DataBasePassword

このプロパティーは、イベント・ストアおよびアーカイブ表を格納しているデータベースに対するパスワードを指定します。

DataBaseURL

このプロパティーは、イベント・ストアおよびアーカイブ表を格納しているデータベースにアクセスするための URL ストリングを指定します。使用しているデータベースにより、次のいずれかのストリングを使用します。

ここで、host_name は、データベース・システムがインストールされているホスト名前、port_number は、データベース・システムとの接続に使用されるポート番号、そして db_name は、イベント・ストアとアーカイブ表を格納しているデータベースの名前です。

DataBaseUserName

このプロパティーは、イベント・ストアおよびアーカイブ表を格納しているデータベースのユーザーのユーザー名を指定します。

DTDToBOName

このプロパティーはイベント・マッピング・ファイルの名前を指定します。詳しくは、イベント・マッピング・ファイルを参照してください。

ElementToDTD

このプロパティーはイベント・マッピング・ファイルの名前を指定します。詳しくは、イベント・マッピング・ファイルを参照してください。

EventStoreTable

このプロパティーは、NightFire から受け取ったイベントを保管するために使用されるデータベース表の名前を指定します。

JDBCDriver

このプロパティーは、イベント・ストアおよびアーカイブ表を格納しているデータベースにアクセスするために使用する JDBC ドライバーの名前を指定します。使用しているデータベースにより、次のいずれかの値を使用します。

MaxStoredResponseID

このプロパティーは、メモリー (非永続ストレージ) に格納できる response_tag と response_bo のペアの最大数を指定します。コネクターは、この情報をビジネス・オブジェクト・レベルのアプリケーション固有情報から取得し、メモリーに格納します。詳しくは、 ビジネス・オブジェクト・レベルのアプリケーション固有情報を参照してください。

NFEventChannel

このプロパティーは、NightFire の Reliable Event Service が使用するイベント・チャネル名を指定します。コネクターは、NightFire からのイベントをこのチャネルを経由して取得することができます。通常使用するチャネルは NightFire.SPI.EventChannel です。

NFORBagentAddr

このプロパティーは、VisiBroker の SmartAgent (osagent) を実行しているホストの IP アドレスまたはホスト名を指定します。NightFire がインストールされているマシンが、コネクターがインストールされているマシンが所属するサブネットの外に位置している場合に、このプロパティーを指定してください。

NFORBagentPort

このプロパティーは、VisiBroker の SmartAgent (osagent) のポート番号を指定します。osagent が稼働しているポート番号が、デフォルトのポート番号である 14000 と異なる場合に、このプロパティーを指定してください。

NFSVCnameroot

このプロパティーは、Naming Service のインスタンスを指定します。コネクターは指定された Naming Service からルート・コンテキストを取得してから、NightFire アプリケーションと通信します。このプロパティーに通常指定する値は Nightfire です。

PollQuantity

このプロパティーは、1 回のイベント・ポーリングで検索するイベントの数を指定します。

環境固有の構成

このセクションでは、ご使用の統合ブローカーやプラットフォームなどによって異なる、環境固有の構成情報を説明します。

Unix の場合

Unix 環境にコネクターをインストールした場合は、インストーラーによって自動的にコネクターの始動スクリプトである connector_manager_NightFire ファイルが作成されます。この場合は、次のステップに従ってください。

  1. 適切なテキスト・エディターを使用してファイルを編集します。
  2. AGENTCONFIG_FILE の値を、作成したコネクター構成ファイルに変更します。次の例に示すように、ファイル名の前に -c を付けてください。

       AGENTCONFIG_FILE=-cConnectorConfigurationFile

    ここで、ConnectorConfigurationFile には、作成したコネクター構成ファイルを指定します。ファイル名には絶対パス名が含まれていなければなりません。

注: また、コネクター始動スクリプトは、次のステップに従って作成することもできます。

  1. コネクター始動スクリプトを生成するコネクター構成ツールを実行します。
  2. コネクター構成ツールで、「Agent Config File」の値を、作成したコネクター構成ファイルに設定します。ファイル名には絶対パス名が含まれていなければなりません。

コネクター構成ツールの使用方法について詳しくは、「Adapter for WebSphere MQ Integrator Broker ユーザーズ・ガイド」の『コネクター構成ツールの使用 (Using the Connector Configuration Tool)』を参照してください。

Windows の場合

Windows 環境にコネクターをインストールした場合は、インストーラーによって自動的に、コネクターを始動する Windows ショートカットが作成されます。この場合は、次のステップに従ってください。

  1. ショートカットを右マウス・ボタン・クリックし、「プロパティー」を選択します。
  2. 「プロパティー」ウィンドウで、次の例に示すように、-c オプションを使用して start_NightFire.bat の引き数としてコネクター構成ファイルを指定します。
     -cConnectorConfigurationFile

    ここで、ConnectorConfigurationFile には、作成したコネクター構成ファイルを指定します。ファイル名には絶対パス名が含まれていなければなりません。

注: 既存の引き数に -c オプションを追加してください。既存の引き数を除去しないようにしてください。

ビジネス・オブジェクトの作成または変更

IBM WebSphere Business Integration Adapter for NightFire Applications のコネクター・コンポーネントはメタデータ駆動です。IBM WebSphere Business Integration 環境では、メタデータは、WebSphere ビジネス・オブジェクトに格納され、コネクターとアプリケーションとの対話を容易にするアプリケーション固有データです。メタデータ駆動のコネクターは、それがサポートしている各ビジネス・オブジェクトを、ビジネス・オブジェクト定義でエンコードされたメタデータに基づいて処理します。コネクター内部にハードコーディングされた命令により処理するのではありません。

ビジネス・オブジェクトのメタデータには、ビジネス・オブジェクト構造、属性プロパティーの設定、およびアプリケーション固有情報の内容が格納されています。コネクターはメタデータ駆動であるため、新規ビジネス・オブジェクトや変更されたビジネス・オブジェクトを処理するとき、コネクター・コードに変更を加える必要がありません。

コネクターは、サポートしているビジネス・オブジェクト構造、親ビジネス・オブジェクトと子ビジネス・オブジェクトの関係、およびアプリケーション固有情報の形式について、一定の前提を設けています。したがって、コネクターに処理される予定のビジネス・オブジェクトを作成したり、変更したりする場合には、コネクターがその設計仕様に基づいて順守しているルールが、作成または変更されたビジネス・オブジェクトでも守られていることが必要です。この条件が満たされていないと、コネクターは、新規のビジネス・オブジェクトや変更されたビジネス・オブジェクトを正しく処理することができません。

このセクションでは、コネクターがビジネス・オブジェクトを処理する方法、およびコネクターが設けている前提について説明します。新しいビジネス・オブジェクトを実装する場合や、既存のビジネス・オブジェクトを変更する場合には、このセクションの説明を参考にしてください。

ビジネス・オブジェクトと属性の命名規則

ビジネス・オブジェクトに名前を付けて、NightFire 用のデータであることを明確にしたいときには、分かりやすくするため、"NightFire_" や "NF_" などのプレフィックスを使用します。この規則は、すべてのトップレベル・ビジネス・オブジェクトの他、すべての子ビジネス・オブジェクトにも適用してください。例えば、Southwestern Bell に対する LSR 要求ビジネス・オブジェクト名は NightFire_LSR_SWBT_Request とします。

注: 本書では、「階層的ビジネス・オブジェクト」という用語は、どのレベルの子ビジネス・オブジェクトも含むビジネス・オブジェクト全体を指すものとします。「個別ビジネス・オブジェクト」という用語は、そこに含まれている子ビジネス・オブジェクトとは切り離された意味での 1 つのビジネス・オブジェクトを指すものとします。「トップレベル・ビジネス・オブジェクト」という用語は、階層のトップレベルにあり、親を持たない個別ビジネス・オブジェクトを指すものとします。

ビジネス・オブジェクト構造

WebSphere ビジネス・オブジェクトはフラットまたは階層的です。フラット・ビジネス・オブジェクトのすべての属性は単純です。すなわち、各属性は 1 つの値 (ストリングや整数など) を表します。

階層的ビジネス・オブジェクトは、単純属性の他に、単一カーディナリティー子ビジネス・オブジェクトまたは子ビジネス・オブジェクトの配列を表す属性を持つことができます。上記のビジネス・オブジェクトそれぞれも、単一カーディナリティー子ビジネス・オブジェクトまたは子ビジネス・オブジェクトの配列を持つことができます。この連鎖は続けることができます。

単一カーディナリティーの関係は、親ビジネス・オブジェクト内の属性が 1 つの子ビジネス・オブジェクトを表すときに発生します。属性のタイプは、子ビジネス・オブジェクトのタイプと同じです。

複数カーディナリティーの関係は、親ビジネス・オブジェクト内の属性が子ビジネス・オブジェクトの配列を表すときに発生します。属性のタイプは、子ビジネス・オブジェクトの配列のタイプと同じです。

トップレベル・ビジネス・オブジェクト構造

このコネクターが使用するトップレベル・ビジネス・オブジェクト構造は次のとおりです。

top_level_business_object の AppSpecificInfo について詳しくは、ビジネス・オブジェクト・レベルのアプリケーション固有情報を参照してください。

トップレベル・ビジネス・オブジェクト構造の例

ビジネス・オブジェクトの作成

このセクションでは、NightFire DTD ファイルからビジネス・オブジェクトを作成する方法について説明します。

NightFire DTD ファイルからビジネス・オブジェクトを作成する場合は、製品または製品のバージョンに応じて、XMLBORGEN ユーティリティーまたは XMLODA ユーティリティーを使用します。 XMLBORGEN ユーティリティーは InterChange Server 4.1.1 以前、および WebSphere Business Integration Adapters 2.0 で使用できます。 XMLODA ユーティリティーは WebSphere Business Integration Adapters 2.1 以降で使用できます。

DTD ファイル内のルート・エレメントの名前の取得

ルート・エレメントの名前を取得する必要があります。ルート・エレメントの名前を取得する方法については、NightFire 製品の資料の次のセクションを参照してください。

上記のセクションには、各 NightFire DTD に対応するエレメントを記述した表が記載されています。ルート・エレメントの名前は、表の「ルート・エレメント」列または「エレメント」列に記載されています。

XMLBORGEN ユーティリティーを使用したビジネス・オブジェクト定義の作成

XMLBORGEN ユーティリティーは、DevelopmentKits\edk\Utilities\xmlborgen ディレクトリーに格納されています。

XMLBORGEN を実行するには、次のコマンドをコマンド・プロンプトに続いて入力します。

   xmlborgen -iinput_file -ooutput_file -pprefix -vverblist -nobject_name

ここで、input_file は DTD ファイルの名前とパスを、 output_file は生成されたビジネス・オブジェクト定義の名前と格納場所を、 prefix は生成されるビジネス・オブジェクトの名前に付くプレフィックス (NightFire や NF など) を、 verblist は生成されるビジネス・オブジェクトに設定される動詞のリストを (NightFire コネクターは Create 動詞のみをサポートしているため、推奨される値は Create です)、 object_nameinput_file 内のルート・エレメントの名前を指定します。

注: DTD ファイルは、NightFire の Web サイトhttp://extranet.nightfire.com/から入手できます。複数のルート・エレメントを持つ DTD もあります。この場合、ルート・エレメントごとに XMLBORGEN を実行する必要があります。

XMLBORGEN ユーティリティーの使用方法については、「データ・ハンドラー・ガイド」を参照してください。

XMLODA ユーティリティーを使用したビジネス・オブジェクト定義の作成

XMLODA ユーティリティーは ODA\XML ディレクトリーに格納されています。

  1. 「スタート」>「プログラム」>「WebSphere Business Integration Adapters」>「Adapters」>「Object Discovery Agent」>「XML Object Discovery Agent」とクリックし、XMLODA を開始します。
  2. Business Object Designer を開始し、XMLODA にアクセスします。
    1. Business Object Designer のメニュー・バーで「ファイル」 > 「ODA を使用して新規作成」とクリックして、Business Object ウィザードを開始します。
    2. 「エージェントの選択」ダイアログ・ボックスで、「エージェントの検索」をクリックして、 「XMLODA」を選択します。
    3. 「エージェントの構成」ダイアログ・ボックスで、次の値を指定します。
      • FileName = input_file
      • Root = object_name
      • BOPrefix = prefix

      ここで、input_file は DTD ファイルの名前とパスを、 object_nameinput_file 内のルート・エレメントの名前を、 prefix は生成されたビジネス・オブジェクトの名前に付くプレフィックス (NightFire や NF など) を指定します。

    4. 「ソースの選択」ダイアログ・ボックスで、BO 構造を確認し、「次へ」をクリックします。
    5. 「ビジネス・オブジェクトのソース・ノードの確認」ダイアログ・ボックスで、 「次へ」をクリックします。
    6. 「BO プロパティー」ダイアログ・ボックスで、Create for Verbs プロパティーを指定します。
    7. 「ビジネス・オブジェクトの保管」ダイアログ・ボックスで、 「別のウィンドウで新規ビジネス・オブジェクトを開く」を選択します。
    8. 「Business Object Designer」ウィンドウで、キー属性としてビジネス・オブジェクトの属性を 1 つ以上選択します。
      • 値が一意の可能性がある属性がある場合は、その属性をキーとして選択します。
      • そのような属性がない場合は、1 つ目の属性をキーとして選択します。
    9. BO 定義を保管します。

注: DTD ファイルは、NightFire の Web サイトhttp://extranet.nightfire.com/から入手できます。複数のルート・エレメントを持つ DTD もあります。この場合、ルート・エレメントごとに XMLODA を実行する必要があります。

Business Object Designer を使用して ODA にアクセスする方法については、「データ・ハンドラー・ガイド」を参照してください。

ビジネス・オブジェクトの統合ブローカーへのロード

ビジネス・オブジェクトをロードする方法についての説明は、『Adapter for WebSphere MQ Integrator Broker ユーザーズ・ガイド』を参照してください。

ビジネス・オブジェクトの動詞処理

このセクションでは、ビジネス・オブジェクトの動詞処理の下記の点について説明します。

動詞の判別

トップレベル・ビジネス・オブジェクトとその個別子ビジネス・オブジェクトそれぞれには、専用の動詞を組み込むことができます。したがって、統合ブローカーは、親ビジネス・オブジェクトと子ビジネス・オブジェクトに対して異なる動詞が設定されたビジネス・オブジェクトをコネクターに渡す場合があります。この場合、コネクターはトップレベルの親ビジネス・オブジェクトの動詞を使用して、ビジネス・オブジェクト全体を処理する方法を決定します。

ビジネス・オブジェクト要求用の動詞処理

このセクションでは、コネクターが統合ブローカーから受け取ったビジネス・オブジェクトを作成、検索、更新、または削除するときに実行する手順の概要を説明します。コネクターは階層的ビジネス・オブジェクトを再帰的に処理します。すなわち、すべての個別ビジネス・オブジェクトが処理されるまで、各子ビジネス・オブジェクトに対して同じ手順を実行します。

作成操作

コネクターは、Create 動詞が指定されたビジネス・オブジェクトを受け取ると、次のステップを実行します。

  1. トップレベル・ビジネス・オブジェクトの AppSpecificInfo にある request_handler パラメーターから要求ハンドラー名を取得します。
  2. トップレベル・ビジネス・オブジェクトの AppSpecificInfo にある request_method パラメーターに基づいて、要求を NightFire に送るときに使用するメソッドを決定します。
  3. トップレベル・ビジネス・オブジェクトから、Header ビジネス・オブジェクト、Request ビジネス・オブジェクト、および Response ビジネス・オブジェクト (requestSync の場合のみ) を抽出します。
  4. 各ビジネス・オブジェクトを NightFire XML オブジェクトに変換します。
  5. NightFire XML オブジェクトを引き数として使用して、要求ハンドラーのメソッドを呼び出します。

検索操作

コネクターはこの動詞をサポートしていません。FAIL の状況が戻ります。

更新操作

コネクターはこの動詞をサポートしていません。FAIL の状況が戻ります。

削除操作

コネクターはこの動詞をサポートしていません。FAIL の状況が戻ります。

ビジネス・オブジェクトの属性プロパティー

ビジネス・オブジェクトのアーキテクチャーでは、属性に適用される各種のプロパティーが定義されています。このセクションでは、このようなプロパティーの一部に関して、コネクターによる解釈の方法および設定する方法について説明します。

Name プロパティー

各ビジネス・オブジェクト属性には固有の名前を付ける必要があります。

Type プロパティー

各ビジネス・オブジェクト属性は、整数、ストリング、子ビジネス・オブジェクトのタイプなど、1 つのタイプを持つことが必要です。

Cardinality プロパティー

子ビジネス・オブジェクトまたは子ビジネス・オブジェクトの配列を表すビジネス・オブジェクト属性のそれぞれは、カーディナリティー・プロパティーに対応する 1 または n の値を持っています。子ビジネス・オブジェクトを表すすべての属性は、ContainedObjectVersion プロパティー (子のバージョン番号を指定します) と Relationship プロパティー (Containment 値を指定します) も持っています。

Key プロパティー

各ビジネス・オブジェクトの少なくとも 1 つの単純属性は、キーとして指定することが必要です。ある属性をビジネス・オブジェクトのキーと指定するには、この属性のキー・プロパティーを true に設定します。

注: 子ビジネス・オブジェクトまたは子ビジネス・オブジェクトの配列を表す属性をキー属性と指定することは、このコネクターではサポートしていません。

Required プロパティー

このプロパティーは、属性に値が設定されていることが必要かどうかを指定します。

単一カーディナリティーの子ビジネス・オブジェクトを表す属性に対してこのプロパティーが指定されていると、コネクターにとって、親ビジネス・オブジェクトが、この属性に対応する子ビジネス・オブジェクトを持つことが必須になります。

作成要求が設定されたビジネス・オブジェクトをコネクターが受け取ったとき、必須属性に有効な値が設定されていないと、コネクターが作成オペレーションに失敗する場合があります。

子ビジネス・オブジェクトの配列を表す属性に対して、コネクターはこのプロパティーを使用しません。

Max Length プロパティー

属性のタイプがストリングの場合、このプロパティーは属性値に許容される最大長を指定します。

AppSpecificInfo

このプロパティーについては、ビジネス・オブジェクトのアプリケーション固有情報を参照してください。

Default value プロパティー

コネクターはこのプロパティーをサポートしていません。

特別な属性値

ビジネス・オブジェクトの単純属性は、特別な値として CxIgnore を取ることができます。コネクターは、統合ブローカーからビジネス・オブジェクトを受け取ったとき、CxIgnore の値を持つ属性をすべて無視します。すなわち、これらの属性はコネクターから見て存在していないものと同じです。

ビジネス・オブジェクトのアプリケーション固有情報

ビジネス・オブジェクト定義の中のアプリケーション固有情報は、アプリケーションに依存するビジネス・オブジェクト処理についての情報をコネクターに提供します。コネクターは、ビジネス・オブジェクトの属性もしくは動詞またはビジネス・オブジェクト自体から取り出したアプリケーション固有情報を解析し、作成、更新、検索、および削除の各操作に対応した照会を作成します。

コネクターは、ビジネス・オブジェクトのアプリケーション固有情報の一部をキャッシュに格納し、すべての動詞に対する照会の作成にその情報を使用します。

アプリケーション・ビジネス・オブジェクトを拡張または変更する場合には、ビジネス・オブジェクト定義内のアプリケーション固有情報がコネクターが予期する構文と一致していることの確認が必要です。

このセクションでは、コネクターがサポートしているビジネス・オブジェクト用アプリケーション固有情報の形式について説明します。

次の表に、ビジネス・オブジェクトのアプリケーション固有情報の持つ機能の概要について説明します。

サポートされているビジネス・オブジェクト内のアプリケーション固有情報の概要
アプリケーション固有情報の範囲 機能
ビジネス・オブジェクト全体 ビジネス・オブジェクトがトップレベルのオブジェクトの場合、アプリケーション固有情報にはコネクター向けの指示が入っています。この情報は手動で指定してください。詳しくは、ビジネス・オブジェクト・レベルのアプリケーション固有情報を参照してください。

子ビジネス・オブジェクトの場合、マッピング情報が格納されています。下のを参照してください。
単純属性 マッピング情報が設定されています。下のを参照してください。
子ビジネス・オブジェクトまたは子ビジネス・オブジェクトの配列を格納している属性 マッピング情報が設定されています。下のを参照してください。
ビジネス・オブジェクトの動詞 コネクターはこの機能をサポートしていません。

注: マッピング情報により、ビジネス・オブジェクトと NightFire XML オブジェクト (要求や応答など) の関係が規定されます。XMLBORGEN ユーティリティーを使用して NightFire DTD ファイルからビジネス・オブジェクトを生成すると、この情報が自動的に指定されます。

以下のセクションで、この機能について詳しく説明します。

ビジネス・オブジェクト・レベルのアプリケーション固有情報

このセクションでは、トップレベル・ビジネス・オブジェクトのアプリケーション固有情報について説明します。この情報の形式は、セミコロン区切りの "name=value" ストリングのシーケンスです。次の表に、名前と値のペアの候補を示します。

トップレベル・ビジネス・オブジェクトのアプリケーション固有情報
名前 非同期要求では必須 非同期応答では必須 同期要求/応答では必須
request_handler Naming Service に登録されている要求ハンドラー名。コネクターは、この要求ハンドラーを使用して、要求を NightFire に送ります。通常は Nightfire.Router が使用されます。 はい いいえ はい
request_method 次のいずれかの値です。サポートされるメソッドは、サービス・プロバイダーにより異なります。
  • processAsync
  • processSync
はい (processAsync を指定してください) いいえ はい (processSync を指定してください)
response_tag 要求とそれに対応する応答を関係付けるために使用される XML エレメント名。例えば、NightFire LSR 事前オーダーの場合には、要素 INQNUM が使用されます。 オプション いいえ いいえ
response_bo 非同期要求に対応する非同期応答用のビジネス・オブジェクト名候補。2 つ以上の名前を設定できます (コンマ区切り)。 オプション いいえ いいえ

コネクターは、response_tag および response_bo 内の情報を使用して、NightFire からの非同期応答に対応するビジネス・オブジェクト名を決定します。

response_tag の値は、要求ビジネス・オブジェクトと応答ビジネス・オブジェクトの間の相関 ID として機能する XML エレメントの名前です。コネクターは、非同期要求を受け取ると、response_bo および response_tag の値と共に、response_tag エレメントに指定された相関 ID 値も取得し、これら 3 つの値をメモリーに格納します。コネクターは、NightFire から非同期応答を受け取ると、応答から response_tag エレメントを検索し、その値を、メモリー内に格納された、同じ名前を持つ response_tag エレメントと比較します。相関 ID 値が一定していれば、コネクターは、対応する response_bo を使用してビジネス・オブジェクトを作成します。

コネクターは、response_tag、相関 ID、および response_bo のセットを、MaxStoredResponseIDプロパティーに指定された数になるまで格納します。コネクターは、ElementToDTD および DTDToBOName ファイル内の情報を使用してビジネス・オブジェクトを決定できなかった場合にのみ、この情報を使用します。この情報は、コネクターがダウンすると失われます。

次に、非同期要求に対応するトップレベル・ビジネス・オブジェクトのアプリケーション固有情報の例を示します。

 request_handler=Nightfire.Router;request_method=requestAsync;response_tag=INQNUM;
  response_bo=NightFire_Response1,NightFire_Response2

トラブルシューティング

このセクションでは、コネクターの実行時に発生する可能性のある問題について説明します。

イベント処理

イベント表にイベントがあり、それらがコネクターの稼働中に処理されていない場合には、次の条件が成立していることを確認します。

マッピング

ビジネス・オブジェクトがマッピングされなかったり、マッピング機能が呼び出されない場合には、マップが正しいディレクトリーにインストールされていることを確認してください。

エラー処理とロギング

コネクターは、ビジネス・オブジェクトおよび動詞に対して現在実行されている処理を失敗させる条件が発生すると、エラー・メッセージをログに記録します。このようなエラーが発生すると、コネクターは、処理に失敗したビジネス・オブジェクトを受け取った時点でのテキスト情報も出力します。コネクターはこのテキストをコネクター・ログ・ファイルまたは標準出力ストリームに書き込みますが、どちらに書き込むかはコネクターの構成によります。このテキスト情報は、エラー原因の特定に役立つ場合があります。

エラー・タイプ

次の表では、コネクターが各トレース・レベルで発行するトレース・メッセージのタイプについて説明します。これらのメッセージは、 Java コネクター実行ラッパーや IBM WebSphere MQ メッセージ・インターフェースなど、IBM WebSphere Business Integration Adapter アーキテクチャーから発行されるトレース・メッセージに追加されるメッセージです。

NightFire コネクターのトレース・メッセージ
トレース・レベル トレース・メッセージ
レベル 0 コネクターのバージョンを特定するメッセージを発行します。このレベルでは他のトレース処理はありません。これはデフォルト値です。
レベル 1 ログ・メッセージを記録します。
pollForEvents メソッドが実行されるたびに記録されます。
レベル 2 コネクターが処理する各オブジェクトに対して使用されるビジネス・オブジェクト・ハンドラーを識別します。
ビジネス・オブジェクトが統合ブローカーに通知されるたびにログに記録されます。
アプリケーションからイベントを受け取るたびに、その旨記録します。
レベル 3 このレベルのサポートはありません。
レベル 4 アプリケーション固有情報を記録します。
コネクター固有処理を記録します。
レベル 5 ビジネス・オブジェクト・ダンプを記録します。
ロー XML ストリングを記録します。

エラー・メッセージ

コネクターが発行するすべてのメッセージは、NightFireConnector.txt という名前のメッセージ・ファイルに格納されます。各エラーには、エラー番号が付き、その後、エラー・メッセージが続きます。例:

 31000
 Null verb encountered for business object {1}
 [EXPL]
 ビジネス・オブジェクトに対する動詞として NULL が検出されました。
 31001
 Unsupported verb encountered for business object {1} with verb {2}
 [EXPL]
 ビジネス・オブジェクトに設定された動詞を、コネクターがサポートしていません。

アプリケーションへの接続の喪失

コネクターは、接続の確立に失敗すると、統合ブローカーに FAIL を送信し、終了します。

付録 A. コネクターの標準構成プロパティー

この付録では、WebSphere Business Integration Adapter コネクターの標準構成プロパティーについて説明します。この付録の内容は、以下のブローカーで実行されるコネクターを対象としています。

コネクターによっては、一部の標準プロパティーが使用されないことがあります。Connector Configurator からブローカーを選択するときには、そのブローカーで実行されるアダプターについて構成する必要のある標準プロパティーのリストが表示されます。

コネクター固有のプロパティーの詳細については、該当するアダプターのユーザーズ・ガイドを参照してください。

: 本書では、ディレクトリー・パスに円記号 (¥) を使用します。UNIX システムを使用している場合は、円記号をスラッシュ (/) に置き換えてください。また、各オペレーティング・システムの規則に従ってください。

標準コネクター・プロパティーの構成

アダプター・コネクターには 2 つのタイプの構成プロパティーがあります。

このセクションでは、標準構成プロパティーについて説明します。コネクター固有の構成プロパティーの詳細については、該当するアダプターのユーザーズ・ガイドを参照してください。

Connector Configurator の使用

System Manager からアクセスできる Connector Configurator からコネクター・プロパティーを構成します。Connector Configurator の使用法の詳細については、Connector Configurator に関する付録を参照してください。

注: Connector Configurator と System Manager は、Windows システム上でのみ動作します。コネクターを UNIX システム上で稼働している場合でも、これらのツールがインストールされた Windows マシンが必要です。UNIX 上で動作するコネクターのコネクター・プロパティーを設定する場合は、Windows マシン上で System Manager を起動し、UNIX の統合ブローカーに接続してから、コネクター用の Connector Configurator を開く必要があります。

プロパティー値の設定と更新

プロパティー・フィールドのデフォルトの長さは 255 文字です。

コネクターは、以下の順序に従ってプロパティーの値を決定します (最も番号の大きい項目は、他の項目の値をオーバーライドします)。

  1. デフォルト
  2. リポジトリー (WebSphere InterChange Server が統合ブローカーである場合のみ)
  3. ローカル構成ファイル
  4. コマンド行

コネクターは始動時にその構成値を取得します。実行時セッション中に 1 つ以上のコネクター・プロパティーの値を変更する場合は、プロパティーの更新メソッドによって、変更を有効にする方法が決定されます。標準コネクター・プロパティーには、以下の 4 種類の更新メソッドがあります。

特定のプロパティーの更新方法を確認するには、「Connector Configurator」ウィンドウ内の「更新メソッド」列を参照するか、次に示すプロパティーの要約の表の「更新メソッド」列を参照してください。

標準プロパティーの要約

以下の表は、標準コネクター構成プロパティーの早見表です。コネクターによっては使用されないプロパティーがあります。また、使用する統合ブローカーによってプロパティーの設定が異なる可能性があります。

コネクターを実行するには、いくつかのプロパティーの値を設定することが必要です。各プロパティーの詳細については、次のセクションを参照してください。

: この表には ICS 専用のプロパティーが記載されていますが、ICS は今回のリリースではサポートされないため、アダプターはこれらのプロパティーを無視します。

標準構成プロパティーの要約
プロパティー名 指定可能な値 デフォルト値 更新メソッド
AdminInQueue 有効な JMS キュー名 CONNECTORNAME /ADMININQUEUE  
Delivery
Transport は
JMS
AdminOutQueue 有効な JMS キュー名 CONNECTORNAME/ADMINOUTQUEUE  
Delivery
Transport は
JMS
AgentConnections 1 から 4 1
コンポーネント
再始動

ICS: Delivery
Transport は
MQ または IDL
AgentTraceLevel 0 から 5 0 動的  
ApplicationName アプリケーション名 コネクター・アプリケーション
名として指定

コンポーネント
再始動

必須値
BrokerType ICS、WMQI、WAS      
CharacterEncoding ascii7、ascii8、SJIS、Cp949、GBK、Big5、Cp297、Cp273、Cp280、Cp284、 Cp037、Cp437

注:

これは、サポート
される値の
一部です。

ascii7
コンポーネント
再始動
 
ConcurrentEventTriggeredFlows 1 から 32,767 値なし
コンポーネント
再始動
 
ContainerManagedEvents 値なし、または JMS JMS  
保証付き
イベント・デリバリー (event delivery)
ControllerStoreAndForwardMode true または false True 動的 ICS のみ
ControllerTraceLevel 0 から 5 0 動的 ICS のみ
DeliveryQueue   CONNECTORNAME/DELIVERYQUEUE
コンポーネント
再始動

JMS トランスポート
のみ
DeliveryTransport MQ、IDL、または JMS JMS
コンポーネント
再始動

WAS または
WMQI:
JMS のみ
DuplicateEventElimination True/False False
コンポーネント
再始動

JMS トランスポート
のみ、Container
Managed Events
は <NONE> で
なければならない
FaultQueue   CONNECTORNAME/FAULTQUEUE
コンポーネント
再始動
 
jms.FactoryClassName CxCommon.Messaging.jms .IBMMQSeriesFactory or CxCommon.Messaging .jms.SonicMQFactory
または任意の Java クラス名
CxCommon.Messaging. jms.IBMMQSeriesFactory
サーバー
再始動

JMS トランスポート
のみ
jms.MessageBrokerName FactoryClassName が
IBM の場合、
crossworlds.queue. manager を使用。
FactoryClassName が
Sonic の場合
localhost:2506 を使用。
crossworlds.queue.manager
サーバー
再始動

JMS トランスポート
のみ
jms.NumConcurrentRequests 正整数 10
コンポーネント
再始動

JMS トランスポート
のみ
jms.Password 任意の有効なパスワード  
サーバー
再始動

JMS トランスポート
のみ
jms.UserName 任意の有効な名前  
サーバー
再始動

JMS トランスポート
のみ
JvmMaxHeapSize ヒープ・サイズ (メガバイト単位) 128m
コンポーネント
再始動
ICS のみ
JvmMaxNativeStackSize スタックのサイズ (キロバイト単位) 128k
コンポーネント
再始動
ICS のみ
JvmMinHeapSize ヒープ・サイズ (メガバイト単位) 1m
コンポーネント
再始動
ICS のみ
ListenerConcurrency 1 から 100 1
コンポーネント
再始動

ICS のみ:
Delivery
Transport は
MQ でなければならない。
Locale en_US、ja_JP、ko_KR、
zh_C、zh_T、fr_F、de_D、
it_I、es_E、pt_BR

注:

これは、
サポートされる
ロケールの
一部です。

en_US
コンポーネント
再始動
 
LogAtInterchangeEnd True または False False
コンポーネント
再始動
ICS のみ
MaxEventCapacity 1 から 2147483647 2147483647 動的
ICS:
Repository
Directory は
<REMOTE> でなければならない
MessageFileName パス/ファイル名 Connectorname.txt または InterchangeSystem.txt
コンポーネント
再始動
 
MonitorQueue 任意の有効なキュー名 CONNECTORNAME/MONITORQUEUE
コンポーネント
再始動

JMS トランスポート
のみ:
DuplicateEvent
Elimination は
True でなければならない
OADAutoRestartAgent True または False False 動的
ICS のみ:
Repository
Directory は
<REMOTE> でなければならない
OADMaxNumRetry 正数 1000 動的
ICS のみ:
Repository
Directory は
<REMOTE> でなければならない
OADRetryTimeInterval 正数
(単位: 分)
10 動的
ICS のみ:
Repository
Directory は
<REMOTE> でなければならない
PollEndTime HH:MM HH:MM コンポーネント
再始動
 
PollFrequency 正整数
(単位: ミリ秒)

no (ポーリングを使用不可に設定)

key (コネクターのコマンド・
プロンプト・ウィンドウで
文字 p が入力された場合にのみ
ポーリングする)

10000 動的  
PollQuantity 1 から 500 1 コンポーネント
再始動

JMS トランスポート
のみ:
DuplicateEvent
Elimination は
True でなければならない
PollStartTime HH:MM (HH は 0 から 23、MM は 0 から 59) HH:MM コンポーネント
再始動
 
RepositoryDirectory メタデータの場所
リポジトリー
  コンポーネント
再始動

ICS の場合は
<REMOTE> に設定する。
WMQI または
WAS の場合は
<local directory> に設定する。
RequestQueue 有効な JMS キュー名 CONNECTORNAME/REQUESTQUEUE コンポーネント
再始動
 
ResponseQueue 有効な JMS キュー名 CONNECTORNAME/RESPONSEQUEUE コンポーネント
再始動
 
RestartCount 0 から 100   動的
コネクターはポーリング・
モードで稼動している
必要がある
RestartRetryCount 0 から 99 3 動的  
RestartRetryInterval 適切な正数
(単位: 分)
1 動的  
RHF2MessageDomain mrm、xml mrm コンポーネント
再始動

Delivery
Transport が
JMS であり、
かつ
WireFormat が
CwXML である
SourceQueue 有効な WebSphere MQ 名 CONNECTORNAME/SOURCEQUEUE コンポーネント
再始動

Delivery
Transport が
JMS であり、
かつ
Container
Managed
Events が指定されている
場合のみ
SynchronousRequestQueue   CONNECTORNAME/ SYNCHRONOUSREQUESTQUEUE
コンポーネント
再始動
 
SynchronousRequestTimeout 0 以上の任意の数値 (ミリ秒) 0
コンポーネント
再始動
 
SynchronousResponseQueue   CONNECTORNAME/ SYNCHRONOUSRESPONSEQUEUE
コンポーネント
再始動
 
WireFormat CwXML、CwBO CwXML
コンポーネント
再始動

WMQI および
WAS の場合は
CwXML。
Repository
Directory が
<REMOTE> の場合は
CwBO
(ICS)
WisfSynchronousRequest Timeout 0 以上の任意の数値
(ミリ秒)
0
コンポーネント
再始動
WAS のみ

標準構成プロパティー

このセクションでは、各標準コネクター構成プロパティーの定義を示します。

 : このセクションには ICS 専用のプロパティーが記載されていますが、ICS は今回のリリースではサポートされないため、アダプターはこれらのプロパティーを無視します。

 AdminInQueue

統合ブローカーが管理メッセージをコネクターに送るときに使用するキュー。

デフォルト値は CONNECTORNAME/ADMININQUEUE です。

AdminOutQueue

コネクターが管理メッセージを統合ブローカーに送るときに使用するキュー。

デフォルト値は CONNECTORNAME/ADMINOUTQUEUE です。

AgentConnections

WebSphere ICS でのみ使用されます。

AgentConnections プロパティーは、orb.init[] により開かれる ORB 接続の数を制御します。

デフォルトでは、このプロパティーの値は 1 に設定されます。このデフォルト値を変更する必要はありません。

AgentTraceLevel

アプリケーション固有コンポーネント用トレース・メッセージのレベルです。デフォルトは 0 です。コネクターは、該当するトレース・メッセージの中で、設定されたトレース・レベル以下のものををすべて送達します。

ApplicationName

コネクターのアプリケーションを一意的に識別する名前です。システム管理者は、この名前を使用して、WebSphere Business Integration システム環境をモニターします。コネクターを実行するためには、このプロパティーに値を指定することが必要です。

BrokerType

使用する統合ブローカー・タイプを指定します。オプションは、ICS、WMQI、または WAS です。

CharacterEncoding

文字 (アルファベットの文字、数値表現、句読記号など) から数値へのマッピングに使用する文字コード・セットを指定します。

: Java ベースのコネクターでは、このプロパティーは使用しません。C++ ベースのコネクターでは、現在、このプロパティーに ASCII という値が使用されています。このプロパティーの値を ascii7 または ascii8 に設定している場合、ASCII またはサポートされる他のいずれかの値に設定して、コネクターを構成し直す必要があります。

重要: デフォルトでは、ドロップ・リストには、サポートされる文字エンコードの一部のみが表示されます。ドロップ・リストに、サポートされる他の値を追加するには、製品ディレクトリーにある \Data\Std\stdConnProps.xml ファイルを手動で変更する必要があります。詳細については、Connector Configurator に関する付録を参照してください。

デフォルト値は ascii です。

ConcurrentEventTriggeredFlows

WebSphere ICS でのみ使用されます。

コネクターがイベントのデリバリー時に並行処理できるビジネス・オブジェクトの数を決定します。この属性の値は、同時にマップおよび送達したいビジネス・オブジェクトの数に設定してください。例えば、5 つのビジネス・オブジェクトを同時に処理したい場合には、このプロパティーの値を 5 に設定します。デフォルト値は 1 です。

このプロパティーを 1 よりも大きい値に設定すると、ソース・アプリケーションのコネクターが、複数のイベント・ビジネス・オブジェクトを同時にマップして、複数のコラボレーション・インスタンスにそれらのビジネス・オブジェクトを同時にデリバリーすることができます。これにより、統合ブローカーへのビジネス・オブジェクトのデリバリーにかかる時間、特にビジネス・オブジェクトが複雑なマップを使用している場合のデリバリー時間が短縮されます。ビジネス・オブジェクトのコラボレーションに到達する速度を増大させると、システム全体のパフォーマンスを向上させることができます。

ソース・アプリケーションから宛先アプリケーションまでのフロー全体に並行処理を実装するには、次のようにする必要があります。

ConcurrentEventTriggeredFlows プロパティーは、単一スレッド処理で順次実行されるコネクター・ポーリングには影響がありません。

ContainerManagedEvents

このプロパティーにより、JMS イベント・ストアを使用する JMS 対応コネクターが、保証付きイベント・デリバリーを提供できるようになります。保証付きイベント・デリバリーでは、イベントはソース・キューから除去され、単一 JMS トランザクションとして宛先キューに配置されます。

デフォルト値は JMS です。また、値なしに設定することもできます。

ContainerManagedEvents を JMS に設定した場合には、保証付きイベント・デリバリーを使用できるように次のプロパティーも構成する必要があります。

また、MimeType、DHClass、および DataHandlerConfigMOName (オプショナル) プロパティーを設定したデータ・ハンドラーも構成する必要があります。これらのプロパティーの値を設定するには、Connector Configurator の「データ・ハンドラー」タブを使用します。「データ・ハンドラー」タブの値のフィールドは、ContainerManagedEvents を JMS に設定した場合にのみ表示されます。

: ContainerManagedEvents を JMS に設定した場合、コネクターはその pollForEvents() メソッドを呼び出さなくなるため、そのメソッドの機能は使用できなくなります。

このプロパティーは、DeliveryTransport プロパティーが値 JMS に設定されている場合にのみ表示されます。

ControllerStoreAndForwardMode

WebSphere ICS でのみ使用されます。

コネクター・コントローラーが、宛先のアプリケーション固有コンポーネントが使用できないことを認識した後にとる動作を指定します。

このプロパティーを true に設定した場合、イベントが ICS に到達したときに宛先側のアプリケーション固有のコンポーネントが使用不可であれば、コネクター・コントローラーはそのアプリケーション固有のコンポーネントへの要求をブロックします。アプリケーション固有のコンポーネントが作動可能になると、コネクター・コントローラーはアプリケーション固有のコンポーネントにその要求を転送します。

ただし、コネクター・コントローラーが宛先側のアプリケーション固有のコンポーネントにサービス呼び出し要求を転送した後でこのコンポーネントが使用不可になった場合、コネクター・コントローラーはその要求を失敗させます。

このプロパティーが false に設定されている場合、宛先のアプリケーション固有コンポーネントが使用できないことをコネクター・コントローラーが認識すると、即座にすべてのサービス呼び出し要求をエラー状態にし始めます。

デフォルトは true です。

ControllerTraceLevel

WebSphere ICS でのみ使用されます。

コネクター・コントローラー用トレース・メッセージのレベルです。デフォルトは 0 です。

DeliveryQueue

コネクターがビジネス・オブジェクトを統合ブローカーに送るときに使用するキュー。

デフォルト値は DELIVERYQUEUE です。

DeliveryTransport

イベント送達用のトランスポート・メカニズムを指定します。指定可能な値は、WebSphere MQ の MQ、CORBA IIOP の IDL、Java Messaging Service の JMS です。

DeliveryTransport プロパティーに対し構成された値が MQ または IDL の場合、コネクターは、サービス呼び出し要求と管理メッセージを CORBA IIOP を介して送信します。

WebSphere MQ および IDL

イベントのデリバリー・トランスポートには、IDL ではなく WebSphere MQ を使用してください (1 種類の製品だけを使用する必要がある場合を除きます)。WebSphere MQ は、IDL と比較して次の長所があります。

JMS

Java Messaging Service (JMS) を使用しての、コネクターとクライアント・コネクター・フレームワークとの間の通信を可能にします。

JMS をデリバリー・トランスポートとして選択した場合は、jms.MessageBrokerName、jms.FactoryClassName、jms.Password、jms.UserName などの追加の JMS プロパティーが Connector Configurator 内に表示されます。最初の 2 つのプロパティーは、このトランスポートでは必須です。

重要: 以下の環境では、コネクターに JMS トランスポート機構を使用すると、メモリー制限が発生することもあります。

この環境では、WebSphere MQ クライアント内でメモリーが使用されるため、(サーバー側の) コネクター・コントローラーと (クライアント側の) コネクターの両方を始動するのは困難な場合があります。ご使用のシステムのプロセス・ヒープ・サイズが 768M 未満である場合には、次のように設定することをお勧めします。

このスクリプトは、製品ディレクトリー配下の bin ディレクトリーにあります。 テキスト・エディターを使用して、CWSharedEnv.sh スクリプトの最初の行として次の行を追加します。

export LDR_CNTRL=MAXDATA=0x30000000

この行は、ヒープ・メモリーの使用量を最大 768 MB (3 セグメント * 256 MB) に制限します。プロセス・メモリーがこの制限値を超えると、ページ・スワッピングが発生し、システムのパフォーマンスに悪影響を与える場合があります。

DuplicateEventElimination

このプロパティーを true に設定すると、JMS 対応コネクターによるデリバリー・キューへの重複イベントのデリバリーが防止されます。この機能を使用するには、コネクターに対し、アプリケーション固有のコード内でビジネス・オブジェクトの ObjectEventId 属性として一意のイベント ID が設定されている必要があります。これはコネクター開発時に設定されます。

このプロパティーは、false に設定することもできます。

: DuplicateEventElimination を true に設定した場合は、保証付きイベント・デリバリーを使用可能にするために、MonitorQueue プロパティーも構成する必要があります。

FaultQueue

コネクターがメッセージを処理中にエラーが発生すると、コネクターは、このプロパティーに指定されたキューにメッセージを移動します。同時に、状況インディケーターと問題の記述も送信します。

デフォルト値は CONNECTORNAME/FAULTQUEUE です。

JvmMaxHeapSize

エージェントの最大ヒープ・サイズ (メガバイト単位)。このプロパティーは、RepositoryDirectory の値が <REMOTE> の場合にのみ適用されます。

デフォルト値は 128M です。

JvmMaxNativeStackSize

エージェントの最大ネイティブ・スタック・サイズ (キロバイト単位)。このプロパティーは、RepositoryDirectory の値が <REMOTE> の場合にのみ適用されます。

デフォルト値は 128K です。

JvmMinHeapSize

エージェントの最小ヒープ・サイズ (メガバイト単位)。このプロパティーは、RepositoryDirectory の値が <REMOTE> の場合にのみ適用されます。

デフォルト値は 1M です。

jms.FactoryClassName

JMS プロバイダーのためにインスタンス化されるクラスの名前を指定します。JMS をデリバリー・トランスポート機構 (DeliveryTransport) として選択する際は、このコネクター・プロパティーを必ず 設定してください。

デフォルトは CxCommon.Messaging.jms.IBMMQSeriesFactory です。

jms.MessageBrokerName

JMS プロバイダー用として使用されるブローカー名を指定します。JMS をデリバリー・トランスポート機構 (DeliveryTransport) として選択する際は、このコネクター・プロパティーを必ず 設定してください。

デフォルトは crossworlds.queue.manager です。

jms.NumConcurrentRequests

1 つのコネクターに対して同時に送信可能な並行サービス呼び出し要求の最大数を指定します。この最大数に到達すると、新規のサービス呼び出しはブロックされ、いずれかの要求の処理が終了するまで、待機します。

デフォルト値は 10 です。

jms.Password

JMS プロバイダー用のパスワードを指定します。このプロパティーの値はオプショナルです。

デフォルトはありません。

jms.UserName

JMS プロバイダー用のユーザー名を指定します。このプロパティーの値はオプショナルです。

デフォルトはありません。

ListenerConcurrency

このプロパティーは、統合ブローカーとして ICS を使用する場合の MQ Listener でのマルチスレッド化をサポートしています。このプロパティーにより、データベースへの複数イベントの書き込み操作をバッチ処理できるので、システム・パフォーマンスが向上します。デフォルト値は 1 です。

このプロパティーは、MQ トランスポートを使用するコネクターにのみ適用されます。DeliveryTransport プロパティーには MQ を設定してください。

Locale

言語コード、国または地域、および、希望する場合には、関連した文字コード・セットを指定します。このプロパティーの値は、データの照合やソートの順序、日付と時刻の形式、通貨記号などの国/地域別情報を決定します。

ロケール名は次のような形式になります。

ll_TT.codeset

各項目の説明は以下の通りです。

ll

2 文字の言語コード (普通は小文字)

TT

2 文字の国または地域コード (普通は大文字)

codeset

関連文字コード・セットの名前。名前のこの部分は、通常、オプションです。

デフォルトでは、ドロップ・リストには、サポートされるロケールの一部のみが表示されます。ドロップ・リストに、サポートされる他の値を追加するには、製品ディレクトリーにある \Data\Std\stdConnProps.xml ファイルを手動で変更する必要があります。詳細については、Connector Configurator に関する付録を参照してください。

デフォルト値は en_US です。コネクターがグローバル化に対応していない場合、このプロパティーの有効な値は en_US のみです。特定のコネクターがグローバル化に対応しているかどうかを判別するには、以下の Web サイトにあるコネクターのバージョン・リストを参照してください。

http://www.ibm.com/software/websphere/wbiadapters/infocenter、または http://www.ibm.com/websphere/integration/wicserver/infocenter

LogAtInterchangeEnd

統合ブローカーのログ宛先にエラーを記録するかどうかを指定します。ブローカーのログ宛先にログを記録すると、電子メール通知もオンになります。これにより、エラーまたは致命的エラーが発生すると、InterchangeSystem.cfg ファイルに指定された MESSAGE_RECIPIENT に対する電子メール・メッセージが生成されます。

例えば、LogAtInterChangeEnd を true に設定した場合、コネクターからアプリケーションへの接続が失われると、指定されたメッセージ宛先に電子メール・メッセージが送信されます。デフォルトは false です。

MaxEventCapacity

コントローラー・バッファー内のイベントの最大数。このプロパティーはフロー制御が使用し、RepositoryDirectory プロパティーの値が <REMOTE> の場合にのみ適用されます。

値は 1 から 2147483647 の間の正整数です。デフォルト値は 2147483647 です。

MessageFileName

コネクター・メッセージ・ファイルの名前です。メッセージ・ファイルの標準の場所は \connectors\messages です。メッセージ・ファイルが標準の場所にない場合には、ファイルの絶対パス名を指定してください。

コネクター・メッセージ・ファイルが存在しない場合、コネクターは InterchangeSystem.txt をメッセージ・ファイルとして使用します。このファイルは製品ディレクトリーの中にあります。

: 特定のコネクターについて、コネクター独自のメッセージ・ファイルがあるかどうかを判別するには、該当するアダプターのユーザーズ・ガイドを参照してください。

MonitorQueue

コネクターが重複イベントをモニターするために使用する論理キューです。このプロパティーは、DeliveryTransport プロパティー値が JMS であり、かつ DuplicateEventElimination が TRUE に設定されている場合にのみ使用されます。

デフォルト値は CONNECTORNAME/MONITORQUEUE です。

OADAutoRestartAgent

統合ブローカーが ICS で、Repository Directory が <REMOTE> の場合にのみ有効です。

異常シャットダウンの後、オブジェクト活動化デーモン (OAD) がアプリケーション固有コンポーネントの自動的再始動を試みるかどうかを指定します。このプロパティーは自動再始動に必要です。

デフォルト値は false です。

OADMaxNumRetry

統合ブローカーが ICS で、Repository Directory が <REMOTE> の場合にのみ有効です。

異常シャットダウンの後、オブジェクト活動化デーモン (OAD) がアプリケーション固有コンポーネントの自動再始動を試みる最大回数を指定します。

デフォルト値は 1000 です。

OADRetryTimeInterval

統合ブローカーが ICS で、Repository Directory が <REMOTE> の場合にのみ有効です。

異常シャットダウンの後で OAD がアプリケーション固有のコンポーネントの再始動を自動的に試行する間隔 (分単位) を指定します。アプリケーション固有コンポーネントが指定された間隔の間に再始動しない場合、OAD は OADMaxNumRetry で指定された回数まで再試行を繰り返します。

デフォルトは 10 です。

PollEndTime

イベント・キューのポーリングを停止する時刻です。形式は HH:MM です。ここで、HH は 0 から 23 時を表し、MM は 0 から 59 分を表します。

このプロパティーには、有効な値をユーザーが指定する必要があります。デフォルト値は HH:MM ですが、変更する必要があります。

PollFrequency

ポーリング・アクション間の時間間隔。PollFrequency は以下の値のいずれかに設定します。

デフォルトは 10000 です。

重要: このプロパティーの使用に関して制約事項のあるコネクターもあります。コネクターにこの制約があるかどうか判断するには、そのアダプター・ガイドのインストールと構成に関する章を参照してください。

PollQuantity

コネクターがアプリケーションからポーリングする項目の数を指定します。アダプターにコネクター固有のポーリング数設定プロパティーがある場合、標準プロパティーの値は、このコネクター固有のプロパティーの設定値によりオーバーライドされます。

PollStartTime

イベント・キューのポーリングを開始する時刻です。形式は HH:MM です。ここで、HH は 0 から 23 時を表し、MM は 0 から 59 分を表します。

このプロパティーには、有効な値をユーザーが指定する必要があります。デフォルト値は HH:MM ですが、変更する必要があります。

RequestQueue

統合ブローカーがビジネス・オブジェクトをコネクターに送るときに使用するキュー。

デフォルト値は REQUESTQUEUE です。

RepositoryDirectory

コネクターが XML スキーマ文書を読み取るリポジトリーの場所です。この XML スキーマ文書には、ビジネス・オブジェクト定義のメタデータが含まれています。

統合ブローカーが ICS の場合はこの値を <REMOTE> に設定する必要があります。これは、コネクターが InterChange Server リポジトリーからこの情報を取得するためです。

統合ブローカーが WMQI または WAS の場合には、この値を <local directory> に設定する必要があります。

ResponseQueue

JMS 応答キューを指定します。このキューは、応答メッセージをコネクター・フレームワークから統合ブローカーに配信します。統合ブローカーが ICS の場合、サーバーは要求を送信し、JMS 応答キューの応答メッセージを待ちます。

RestartCount

設定されている数のイベントの処理が完了すると、コネクターが自動的にシャットダウンしてから再始動します。イベントの数を RestartCount に設定します。このプロパティーを有効にするには、コネクターがポーリング・モードで稼動している必要があります (PollFrequency を「p」に設定します)。

要求処理時に設定されたイベント数を超えると、コネクターがシャットダウンし、次回ポーリングするときに再始動します。

RestartRetryCount

コネクターが自ら再始動を試みる回数を指定します。並列コネクターの場合には、マスター・コネクターのアプリケーション固有コンポーネントがスレーブ・コネクターのアプリケーション固有コンポーネントの再始動を試みる回数を指定します。

デフォルトは 3 です。

RestartRetryInterval

コネクターが自ら再始動を試みる間隔を分数で指定します。並列コネクターの場合には、マスター・コネクターのアプリケーション固有コンポーネントがスレーブ・コネクターのアプリケーション固有コンポーネントの再始動を試みる間隔を指定します。

デフォルトは、1 です。

RHF2MessageDomain

WebSphere MQ Integrator Broker でのみ使用されます。

このプロパティーにより、JMS ヘッダーのドメイン名フィールドの値を構成できます。JMS トランスポートを介してデータを WebSphere MQ Integrator Broker に送信するときに、コネクター・フレームワークにより JMS ヘッダー情報、ドメイン名、および固定値 mrm が書き込まれます。この構成可能なドメイン名により、ユーザーは WebSphere MQ Integrator Broker によるメッセージ・データの処理方法を追跡できます。

サンプル・ヘッダーを以下に示します。

<mcd><Msd>mrm</Msd<Set>3</Set><Type>
Retek_POPhyDesc</Type><Fmt>CwXML</Fmt></mcd>

デフォルト値は mrm ですが、このプロパティーには xml も設定できます。このプロパティーは、DeliveryTransport が JMS に設定されており、かつ WireFormat が CwXML に設定されている場合にのみ表示されます。

SourceQueue

JMS イベント・ストアを使用する JMS 対応コネクターでの保証付きイベント・デリバリーをサポートするコネクター・フレームワークに、JMS ソース・キューを指定します。詳細については、 ContainerManagedEvents を参照してください。

デフォルト値は SOURCEQUEUE です。

SynchronousRequestQueue

同期応答を要求する要求メッセージを、コネクター・フレームワークからブローカーに配信します。このキューは、コネクターが同期実行を使用している場合にのみ必要です。同期実行の場合、コネクター・フレームワークは、SynchronousRequestQueue にメッセージを送信し、SynchronousResponseQueue でブローカーから戻される応答を待機します。コネクターに送られる応答メッセージには、当初のメッセージの ID と一致する相関 ID が設定されています。

SynchronousResponseQueue

同期要求に対する応答として送信される応答メッセージを、ブローカーからコネクター・フレームワークに配信します。このキューは、コネクターが同期実行を使用している場合にのみ必要です。

SynchronousRequestTimeout

同期要求への応答をコネクターが待機する時間を分数で指定します。コネクターは、指定された時間内に応答を受信できなかった場合、元の同期要求メッセージをエラー・メッセージとともに障害キューに移動します。

デフォルト値は 0 です。

WireFormat

トランスポートのメッセージ・フォーマットです。

WisfSynchronousRequest Timeout

WAS 統合ブローカーでのみ使用されます。

同期要求への応答をコネクターが待機する時間を分数で指定します。コネクターは、指定された時間内に応答を受信できなかった場合、元の同期要求メッセージをエラー・メッセージとともに障害キューに移動します。

デフォルト値は 0 です。

付録 B. Connector Configurator

この付録では、Connector Configurator を使用してアダプターの構成プロパティー値を設定する方法について説明します。

Connector Configurator を使用して次の作業を行います。

注: 本書では、ディレクトリー・パスに円記号 (¥) を使用します。UNIX システムを使用している場合は、円記号をスラッシュ (/) に置き換えてください。また、各オペレーティング・システムの規則に従ってください。

Connector Configurator の概要

Connector Configurator では、次の統合ブローカーで使用するアダプターのコネクター・コンポーネントを構成できます。

Connector Configurator の実行モードと使用する構成ファイルのタイプは、実行する統合ブローカーによって異なる場合があります。例えば、使用している統合ブローカーが WMQI の場合、Connector Configurator を System Manager から実行するのではなく、直接実行します。

新しいアダプターをインストールする度に、コネクターの構成ファイルを作成する必要があります。この構成ファイルでは次の項目が設定されます。

この構成ファイルを作成し、構成ファイルの設定値を変更するには、Connector Configurator を使用します。

コネクター構成プロパティーには、標準の構成プロパティー (すべてのコネクターが持つプロパティー) と、コネクター固有のプロパティー (特定のアプリケーションまたはテクノロジーのためにコネクターで必要なプロパティー) とが含まれます。

標準プロパティーはすべてのコネクターにより使用されるので、標準プロパティーを新規に定義する必要はありません。ファイルを作成すると、Connector Configurator により標準プロパティーがこの構成ファイルに挿入されます。ただし、Connector Configurator で各標準プロパティーの値を設定する必要があります。

標準プロパティーの範囲は、ブローカーと構成によって異なる可能性があります。特定のプロパティーに特定の値が設定されている場合にのみ使用できるプロパティーがあります。Connector Configurator の「標準のプロパティー」ウィンドウには、特定の構成で設定可能なプロパティーが表示されます。

ただし、コネクター固有プロパティーの場合は、最初にプロパティーを定義し、その値を設定する必要があります。このため、特定のアダプターのコネクター固有プロパティーのテンプレートを作成します。システム内ですでにテンプレートが作成されている場合には、作成されているテンプレートを使用します。システム内でまだテンプレートが作成されていない場合には、新規テンプレートの作成 のステップに従い、テンプレートを新規に作成します。

: Connector Configurator は、Windows 環境内でのみ実行されます。UNIX 環境でコネクターを実行する場合には、Windows で Connector Configurator を使用して構成ファイルを変更し、このファイルを UNIX 環境へコピーします。

Connector Configurator の始動

以下の 2 種類のモードで Connector Configurator を開始および実行できます。

スタンドアロン・モードでの Configurator の実行

どのブローカーを実行している場合にも、Connector Configurator を個別に実行し、コネクター構成ファイルを編集できます。ただし、統合ブローカーとして WMQI を使用している場合には、Connector Configurator はスタンドアロン・モードでのみ実行できます。

これを行うには、以下のステップを実行します。

ブローカーとして WAS を使用するときに WAS で使用する構成ファイルを作成する場合には、Connector Configurator を個別に実行して構成ファイルを生成してから、System Manager に接続してこの構成ファイルを System Manager プロジェクトに保存する方法が便利です (『構成ファイルの完成』を参照)。

System Manager からの Configurator の実行

統合ブローカーとして WAS を使用している場合には、System Manager から Connector Configurator を実行できます。

Connector Configurator を実行するには、以下のステップを実行します。

  1. System Manager を開きます。
  2. 「System Manager」ウィンドウで、「統合コンポーネント・ライブラリー」アイコンを展開し、「コネクター」を強調表示します。
  3. 「System Manager」メニュー・バーから、「ツール」>「Connector Configurator」をクリックします。「Connector Configurator」ウィンドウが開き、「新規コネクター」ダイアログ・ボックスが表示されます。
  4. 「システム接続: Integration Broker」の隣のプルダウン・メニューをクリックします。使用しているブローカーに応じて、ICS 接続または WAS 接続のいずれかを選択します。

既存の構成ファイルを編集するには、以下のステップを実行します。

  1. 「System Manager」ウィンドウの「コネクター」フォルダーで構成ファイルを選択し、右マウス・ボタンでクリックします。Connector Configurator が開き、この構成ファイルの統合ブローカー・タイプおよびファイル名が上部に表示されます。
  2. 「標準のプロパティー」タブをクリックし、この構成ファイルに含まれるプロパティーを確認します。

コネクター固有のプロパティー・テンプレートの作成

コネクターの構成ファイルを作成するには、コネクター固有プロパティーのテンプレートとシステム提供の標準プロパティーが必要です。

コネクター固有プロパティーのテンプレートを新規に作成するか、または既存のファイルをテンプレートとして使用します。

新規テンプレートの作成

このセクションでは、テンプレートでプロパティーを作成し、プロパティーの一般特性および値を定義し、プロパティー間の依存関係を指定する方法について説明します。次にそのテンプレートを保管し、新規コネクター構成ファイルを作成するためのベースとして使用します。

テンプレートは以下のように作成します。

  1. 「ファイル」>「新規」>「コネクター固有プロパティー・テンプレート」をクリックします
  2. 以下のフィールドを含む「コネクター固有プロパティー・テンプレート」ダイアログ・ボックスが表示されます。
  3. 「テンプレート名」表示からテンプレートを選択し、その名前を「名前の検索 (Find Name)」フィールドに入力し (または「テンプレート名」で自分の選択項目を強調表示し)、「次へ」をクリックします。

ご使用のコネクターで使用するコネクター固有のプロパティーが表示されるテンプレートが見つからない場合は、自分で作成する必要があります。Connector Configurator には、デフォルト選択として、なにもプロパティー定義が含まれていない、「None」という名前のテンプレートが用意されています。

一般特性の指定

「次へ」をクリックしてテンプレートを選択すると、「プロパティー: コネクター固有プロパティー・テンプレート」ダイアログ・ボックスが表示されます。このダイアログ・ボックスには、定義済みプロパティーの「一般」特性のタブと「値」の制限のタブがあります。「一般」表示には以下のフィールドがあります。

プロパティーの一般特性の選択を終えたら、「値」タブをクリックします。

値の指定

「値」タブを使用すると、プロパティーの最大長、最大複数値、デフォルト値、または値の範囲を設定できます。これを行うには、以下のステップを実行します。

  1. 「値」タブをクリックします。「一般」のパネルに代わって「値」の表示パネルが表示されます。
  2. 「プロパティーを編集」表示でプロパティーの名前を選択します。
  3. 「最大長」および「最大複数値」のフィールドで、変更を行います。次のステップで説明するように、プロパティーの「プロパティー値」ダイアログ・ボックスも開かない限り、そのプロパティーの変更内容は受け入れられません。
  4. アダプター表示パネルの左の隅にあるボックスを右マウス・ボタンでクリックします。「プロパティー値」ダイアログ・ボックスが表示されます。このダイアログ・ボックスではプロパティーのタイプに応じて、値だけを入力できる場合と、値と範囲の両方を入力できる場合があります。 適切な値または範囲を入力し、「OK」をクリックします。
  5. 「値」パネルが最新表示され、「最大長」および「最大複数値」で行った変更が表示されます。以下のような 3 つの列があるテーブルが表示されます。

「値」の列には、「プロパティー値」ダイアログ・ボックスで入力した値と、以前に作成した値が表示されます。

「デフォルト値」の列では、値のいずれかをデフォルトとして指定することができます。

「値の範囲」の列には、「プロパティー値」ダイアログ・ボックスで入力した範囲が表示されます。

値が作成されて、グリッドに表示されると、そのテーブルの表示内から編集できるようになります。テーブルにある既存の値の変更を行うには、その行の行番号をクリックして行全体を選択します。次に「値」フィールドを右マウス・ボタンでクリックし、「値の編集 (Edit Value)」をクリックします。

依存関係の設定

「一般」タブと「値」タブで変更を行ったら、「次へ」をクリックします。 「依存関係」ダイアログ・ボックスが表示されます。

依存プロパティーは、別のプロパティーの値が特定の条件に合致する場合にのみ、テンプレートに組み込まれて、構成ファイルで使用されるプロパティーです。例えば、テンプレートに PollQuantity が表示されるのは、トランスポート機構が JMS であり、DuplicateEventElimination が True に設定されている場合のみです。
プロパティーを依存プロパティーとして指定し、依存する条件を設定するには、以下のステップを実行します。

  1. 「使用可能なプロパティー」表示で、依存プロパティーとして指定するプロパティーを選択します。
  2. 「プロパティーを選択」フィールドで、ドロップダウン・メニューを使用して、条件値を持たせるプロパティーを選択します。
  3. 「条件演算子」フィールドで以下のいずれかを選択します。
    == (等しい)
    != (等しくない)
    > (より大)
    < (より小)
    >= (より大か等しい)
    <= (より小か等しい)
  4. 「条件値」フィールドで、依存プロパティーをテンプレートに組み込むために必要な値を入力します。
  5. 「使用可能なプロパティー」表示で強調表示された依存プロパティーで、矢印をクリックし、「依存プロパティー」表示に移動させます。
  6. 「完了」をクリックします。Connector Configurator により、XML 文書として入力した情報が、Connector Configurator がインストールされている bin ディレクトリーの dataapp の下に保管されます。

新規構成ファイルの作成

構成ファイルを新規に作成するには、最初に統合ブローカーを選択します。選択したブローカーによって、構成ファイルに記述されるプロパティーが決まります。

ブローカーを選択するには、以下のステップを実行します。

WAS のファイルを新規に作成する場合は、次の操作も使用できます。

コネクター固有のテンプレートからの構成ファイルの作成

コネクター固有のテンプレートを作成すると、そのテンプレートを使用して構成ファイルを作成できます。

  1. 「ファイル」>「新規」>「コネクター構成」をクリックします。
  2. 以下のフィールドを含む「新規コネクター」ダイアログ・ボックスが表示されます。
  3. 構成しているコネクターの構成画面が表示されます。タイトル・バーに、統合ブローカーとコネクターの名前が表示されます。 ここですべてのフィールドに値を入力して定義を完了するか、ファイルを保管して後でフィールドに値を入力するかを選択できます。
  4. ファイルを保管するには、「ファイル」>「保管」>「ファイルに」をクリックするか、「ファイル」>「保管」>「プロジェクトに保管」をクリックします。プロジェクトに保管するには、ブローカーとして ICS または WAS を使用しており、かつ System Manager が実行中でなければなりません。

    ファイルとして保管する場合は、「ファイル・コネクターを保管」ダイアログ・ボックスが表示されます。*.cfg をファイル・タイプとして選択し、「ファイル名」フィールド内に名前が正しいスペル (大文字と小文字の区別を含む) で表示されていることを確認してから、ファイルを保管するディレクトリーにナビゲートし、「保管」をクリックします。Connector Configurator のメッセージ・パネルの状況表示に、構成ファイルが正常に作成されたことが示されます。

    重要
    : ここで設定するディレクトリー・パスおよび名前は、コネクターの始動ファイルで指定するコネクター構成ファイルのパスおよび名前に一致している必要があります。
  5. この章で後述する手順に従って、「Connector Configurator」ウィンドウの各タブにあるフィールドに値を入力し、コネクター定義を完了します。

既存ファイルの使用

使用可能な既存ファイルは、以下の 1 つまたは複数の形式になります。

これらのいずれのファイル・ソースにも、コネクターのコネクター固有プロパティーのほとんど、あるいはすべてが含まれますが、この章で後述するように、コネクター構成ファイルは、ファイルを開いて、プロパティーを設定しない限り完成しません。

既存ファイルを使用してコネクターを構成するには、Connector Configurator でそのファイルを開き、構成を修正し、そのファイルを構成ファイル (*.cfg ファイル) として保管する必要があります。

以下のステップを実行して、ディレクトリーから *.txt、*.cfg、または *.in ファイルを開きます。

  1. Connector Configurator 内で、「ファイル」>「開く」>「ファイルから」をクリックします。
  2. 「ファイル・コネクターを開く」ダイアログ・ボックス内で、以下のいずれかのファイル・タイプを選択して、使用可能なファイルを調べます。
  3. ディレクトリー表示内で、適切なコネクター定義ファイルへ移動し、ファイルを選択し、「開く」をクリックします。

System Manager プロジェクトからコネクター構成を開くには、以下のステップを実行します。

  1. System Manager を始動します。System Manager が開始されている場合にのみ、構成を System Manager から開いたり、System Manager に保管したりできます。

  2. Connector Configurator を始動します。

  3. 「ファイル」>「開く」>「プロジェクトから」をクリックします。

構成ファイルの完成

構成ファイルを開くか、プロジェクトからコネクターを開くと、「Connector Configurator」ウィンドウに構成画面が表示されます。この画面には、現在の属性と値が表示されます。

構成画面のタイトルには、ファイル内で指定された統合ブローカーとコネクターの名前が表示されます。正しいブローカーが設定されていることを確認してください。正しいブローカーが設定されていない場合、コネクターを構成する前にブローカー値を変更してください。これを行うには、以下のステップを実行します。

  1. 「標準のプロパティー」タブで、BrokerType プロパティーの値フィールドを選択します。ドロップダウン・メニューで、値 ICS 、WMQI 、または WAS を選択します。
  2. 選択したブローカーに関連付けられているプロパティーが「標準のプロパティー」タブに表示されます。ここでファイルを保管するか、またはサポートされるビジネス・オブジェクト定義の指定 の説明に従い残りの構成フィールドに値を入力することができます。
  3. 構成が完了したら、「ファイル」>「保管」>「プロジェクトに」を選択するか、または「ファイル」>「保管」>「ファイルに」を選択します。

ファイルに保管する場合は、*.cfg を拡張子として選択し、ファイルの正しい格納場所を選択して、「保管」をクリックします。

複数のコネクター構成を開いている場合、構成をすべてファイルに保管するには「すべてファイルに保管」を選択し、コネクター構成をすべて System Manager プロジェクトに保管するには「すべてプロジェクトに保管」をクリックします。

Connector Configurator では、ファイルを保管する前に、必須の標準プロパティーすべてに値が設定されているかどうかが確認されます。必須の標準プロパティーに値が設定されていない場合、Connector Configurator は、検証が失敗したというメッセージを表示します。構成ファイルを保管するには、そのプロパティーの値を指定する必要があります。

構成ファイル・プロパティーの設定

新規のコネクター構成ファイルを作成して名前を付けるとき、または既存のコネクター構成ファイルを開くときには、Connector Configurator によって構成画面が表示されます。構成画面には、必要な構成値のカテゴリーに対応する複数のタブがあります。

Connector Configurator では、すべてのブローカーで実行されているコネクターで、以下のカテゴリーのプロパティーに値が設定されている必要があります。

: JMS メッセージングを使用するコネクターの場合は、データをビジネス・オブジェクトに変換するデータ・ハンドラーの構成に関して追加のカテゴリーが表示される場合があります。

 

重要: Connector Configurator では、英語文字セットまたは英語以外の文字セットのいずれのプロパティー値も設定可能です。ただし、標準のプロパティーおよびコネクター固有プロパティー、およびサポートされるビジネス・オブジェクトの名前では、英語文字セットのみを使用する必要があります。

標準プロパティーとコネクター固有プロパティーの違いは、以下のとおりです。

「標準のプロパティー」と「コネクター固有プロパティー」のフィールドは、どのフィールドが構成可能であるかを示すために色分けされています。

標準コネクター・プロパティーの設定

標準のプロパティーの値を変更するには、以下の手順を実行します。

  1. 値を設定するフィールド内でクリックします。
  2. 値を入力するか、ドロップダウン・メニューが表示された場合にはメニューから値を選択します。
  3. 標準のプロパティーの値をすべて入力すると、以下のいずれかを実行することができます。

アプリケーション固有の構成プロパティーの設定

アプリケーション固有の構成プロパティーの場合、プロパティー名の追加または変更、値の構成、プロパティーの削除、およびプロパティーの暗号化が可能です。プロパティーのデフォルトの長さは 255 文字です。

  1. グリッドの左上端の部分で右マウス・ボタンをクリックします。ポップアップ・メニュー・バーが表示されます。プロパティーを追加するときは「追加」クリックし、プロパティーに子プロパティーを追加するときは「子を追加」をクリックします。
  2. プロパティーまたは子プロパティーの値を入力します。
  3. プロパティーを暗号化するには、「暗号化」ボックスを選択します。
  4. 『標準コネクター・プロパティーの設定』で説明されているように変更内容を保管するかまたは破棄するかを選択します。

各プロパティーごとに表示される「更新メソッド」は、変更された値をアクティブにするためにコンポーネントまたはエージェントの再始動が必要かどうかを示します。

重要: 事前設定のアプリケーション固有のコネクター・プロパティー名を変更すると、コネクターに障害が発生する可能性があります。コネクターをアプリケーションに接続したり正常に実行したりするために、特定のプロパティー名が必要である場合があります。

コネクター・プロパティーの暗号化

「プロパティーを編集」ウィンドウの「暗号化」チェック・ボックスにチェックマークを付けると、アプリケーション固有のプロパティーを暗号化することができます。値の暗号化を解除するには、「暗号化」チェック・ボックスをクリックしてチェックマークを外し、「検証」ダイアログ・ボックスに正しい値を入力し、「OK」をクリックします。入力された値が正しい場合は、暗号化が解除された値が表示されます。

各プロパティーとそのデフォルト値のリストおよび説明は、各コネクターのアダプター・ユーザーズ・ガイドにあります。

プロパティーに複数の値がある場合には、プロパティーの最初の値に「暗号化」チェック・ボックスが表示されます。「暗号化」を選択すると、そのプロパティーのすべての値が暗号化されます。プロパティーの複数の値を暗号化解除するには、そのプロパティーの最初の値の「暗号化」チェック・ボックスをクリックしてチェックマークを外してから、「検証」ダイアログ・ボックスで新規の値を入力します。入力値が一致すれば、すべての複数値が暗号化解除されます。

更新メソッド

ほとんどのコネクター・プロパティーは静的プロパティーであり、更新メソッドは「コンポーネント再始動」です。変更内容を有効にするには、変更したコネクター構成ファイルを保管した後でコネクターを再始動する必要があります。

サポートされるビジネス・オブジェクト定義の指定

Connector Configurator の「サポートされているビジネス・オブジェクト」タブで、コネクターが使用するビジネス・オブジェクトを指定します。汎用ビジネス・オブジェクトと、アプリケーション固有のビジネス・オブジェクトの両方を指定する必要があり、またそれらのビジネス・オブジェクト間のマップの関連を指定することが必要です。

サポートされているビジネス・オブジェクトを指定するには、指定するビジネス・オブジェクトとそのマップがシステム内に存在している必要があります。

: コネクターによっては、アプリケーションでイベント通知や (メタオブジェクトを使用した) 追加の構成を実行するために、特定のビジネス・オブジェクトをサポートされているものとして指定することが必要な場合もあります。詳細については、「コネクター開発ガイド (C++ 用)」 または「コネクター開発ガイド (Java 用)」 を参照してください。

ご使用のブローカーが WMQI の場合

MQ メッセージ・セット・ファイル (*.set ファイル) には、メッセージ・セット ID が記述されています。この ID は、コネクターがサポートするビジネス・オブジェクトを指定するときに、Connector Configurator で必要となります。MQ メッセージ・セット・ファイルの作成の詳細については、「WebSphere MQ Integrator Broker 用インプリメンテーション・ガイド」を参照してください。

ビジネス・オブジェクト定義をシステムに追加するごとに、Connector Configurator を使用して、コネクターがサポートするビジネス・オブジェクトを指定する必要があります。

重要: コネクターがメタオブジェクトを必要とする場合は、ビジネス・オブジェクトと同様の方法で、各メタオブジェクトのメッセージ・セット・ファイルを作成し、それらのファイルを Connector Configurator にロードする必要があります。

サポートされるビジネス・オブジェクトを指定するには、以下の手順を実行します。

  1. 「サポートされているビジネス・オブジェクト」タブを選択し、「ロード」をクリックします。「メッセージ・セット ID ファイルを開く」ダイアログ・ボックスが表示されます。
  2. コネクターのメッセージ・セット・ファイルを格納したディレクトリーに移動し、1 つ以上の適切なメッセージ・セット・ファイル (*.set ) を選択します。
  3. 「開く」をクリックします。「ビジネス・オブジェクト名」フィールドには、*.set ファイル内に格納されているビジネス・オブジェクト名が表示されます。また、各ビジネス・オブジェクトの数値メッセージ・セット ID が、対応する「メッセージ・セット ID」フィールドにリストされます。
    メッセージ・セット ID を変更しないでください。これらの名前と数値 ID は、構成ファイルを保管するときに保管されます。
  4. ビジネス・オブジェクトを構成に追加するときには、ビジネス・オブジェクトのメッセージ・セット・ファイルをロードする必要があります。構成内にすでに存在するビジネス・オブジェクト名を含むメッセージ・セットをロードしようとした場合、または重複するビジネス・オブジェクト名を含むメッセージ・セット・ファイルをロードしようとした場合、Connector Configurator は重複を検出し、「結果のロード」ダイアログ・ボックスを表示します。
    このダイアログ・ボックスは、重複が存在する 1 つ以上のビジネス・オブジェクト名を表示します。表示された各重複名の「メッセージ・セット ID」フィールド内でクリックし、使用するメッセージ・セット ID を選択します。

ご使用のブローカーが WAS の場合

使用するブローカー・タイプとして WebSphere Application Server を選択した場合、Connector Configurator にメッセージ・セット ID は必要ありません。「サポートされているビジネス・オブジェクト」タブには、サポートされるビジネス・オブジェクトの「ビジネス・オブジェクト名」列のみが表示されます。

スタンドアロン・モードで作業している (System Manager に接続していない) 場合、手動でビジネス・オブジェクト名を入力する必要があります。

System Manager を実行している場合、「サポートされているビジネス・オブジェクト」タブの「ビジネス・オブジェクト名」列の下にある空のボックスを選択できます。コンボ・ボックスが表示され、コネクターが属する統合コンポーネント・ライブラリー・プロジェクトから選択可能なビジネス・オブジェクトのリストが示されます。このリストから必要なビジネス・オブジェクトを選択します。

トレース/ログ・ファイル値の設定

コネクター構成ファイルまたはコネクター定義ファイルを開くと、Connector Configurator は、そのファイルのログおよびトレースの値をデフォルト値として使用します。Connector Configurator 内でこれらの値を変更できます。

ログとトレースの値を変更するには、以下の手順を実行します。

  1. 「トレース/ログ・ファイル」タブをクリックします。
  2. ログとトレースのどちらでも、以下のいずれかまたは両方へのメッセージの書き込みを選択できます。

データ・ハンドラー

データ・ハンドラー・セクションの構成が使用可能となるのは、DeliveryTransport の値に JMS を、また ContainerManagedEvents の値に JMS を指定した場合のみです。すべてのアダプターでデータ・ハンドラーを使用できるわけではありません。

これらのプロパティーに使用する値については、付録 A の『コネクターの標準構成プロパティー』の ContainerManagedEvents の説明を参照してください。その他の詳細は、「コネクター開発ガイド (C++ 用)」または 「コネクター開発ガイド (Java 用)」を参照してください。

構成ファイルの保管

コネクターの構成が完了したら、コネクター構成ファイルを保管します。Connector Configurator では、構成中に選択したブローカー・モードで構成ファイルが保管されます。Connector Configurator のタイトル・バーには現在のブローカー・モード (ICS、WMQI、または WAS) が常に表示されます。

ファイルは XML 文書として保管されます。XML 文書は次の 3 通りの方法で保管できます。

WMQI の場合:

WAS の場合:

構成ファイルを作成し、そのプロパティーを設定した後に、ご使用のコネクターに対応した適切な場所にこの構成ファイルを配置する必要があります。

System Manager でのプロジェクトの使用法、および配置の詳細については、以下のインプリメンテーション・ガイドを参照してください。

構成ファイルの変更

既存の構成ファイルの統合ブローカー設定を変更できます。これにより、他のブローカーで使用する構成ファイルを新規に作成するときに、このファイルをテンプレートとして使用できます。

: 統合ブローカーを切り替える場合には、ブローカー・モード・プロパティーと同様に他の構成プロパティーも変更する必要があります。

既存の構成ファイルでのブローカーの選択を変更するには、以下の手順を実行します (オプション)。

  1. Connector Configurator で既存の構成ファイルを開きます。
  2. 「標準のプロパティー」タブを選択します。
  3. 「標準のプロパティー」タブの「BrokerType」フィールドで、ご使用のブローカーに合った値を選択します。
    現行値を変更すると、プロパティー画面の利用可能なタブおよびフィールド選択がただちに変更され、選択した新規ブローカーに適したタブとフィールドのみが表示されます。

構成の完了

コネクターの構成ファイルを作成し、そのファイルを変更した後で、コネクターの始動時にコネクターが構成ファイルの位置を特定できるかどうかを確認してください。

これを行うには、コネクターが使用する始動ファイルを開き、コネクター構成ファイルに使用されている格納場所とファイル名が、ファイルに対して指定した名前およびファイルを格納したディレクトリーまたはパスと正確に一致しているかどうかを検証します。

グローバル化環境における Connector Configurator の使用

Connector Configurator はグローバル化され、構成ファイルと統合ブローカー間の文字変換を処理できます。Connector Configurator では、ネイティブなエンコード方式を使用しています。構成ファイルに書き込む場合は UTF-8 エンコード方式を使用します。

Connector Configurator は、以下の場所で英語以外の文字をサポートします。

「CharacterEncoding」および「ロケール」標準構成プロパティーのドロップ・リストに表示されるのは、サポートされる値のサブセットのみです。ドロップ・リストに、サポートされる他の値を追加するには、製品ディレクトリーの DataStdstdConnProps.xml ファイルを手動で変更する必要があります。

例えば Locale プロパティーの値のリストにロケール en_GB を追加するには、stdConnProps.xml ファイルを開き、以下に太字で示される行を追加してください。

<Property name="Locale" 
 isRequired="true" 
 updateMethod="component restart">
                <ValidType>String</ValidType>
            <ValidValues>
                          <Value>ja_JP</Value>
                                <Value>ko_KR</Value>
                                <Value>zh_CN</Value>
                                <Value>zh_TW</Value>
                                <Value>fr_FR</Value>
                                <Value>de_DE</Value>
                                <Value>it_IT</Value>
                                <Value>es_ES</Value>
                                <Value>pt_BR</Value>
                                <Value>en_US</Value>
                          <Value>en_GB</Value>
<DefaultValue>en_US</DefaultValue>
            </ValidValues>
     </Property>

 

付録 C: コネクター機能リスト

この付録では、コネクターがサポートする機能について詳しく説明します。これらの機能の説明については、「コネクター開発ガイド (Java 用)」の、『付録 A: コネクター機能チェックリスト』を参照してください。

ビジネス・オブジェクト要求処理機能

次の表に、コネクターがサポートしているビジネス・オブジェクト要求処理機能を示します。

ビジネス・オブジェクト要求処理機能
カテゴリー 機能 サポート
ビジネス・オブジェクトと属性の命名 ビジネス・オブジェクト名 完全  
属性名 完全  
作成 Create 動詞 部分的 コネクターは、Create 動詞を NightFire への要求と解釈し、トップレベル・ビジネス・オブジェクト内の AppSpecificInfo に基づいて、同期的または非同期的に要求を NightFire に送信します。
削除 Delete 動詞 いいえ
論理削除 いいえ  
存在 Exist 動詞 いいえ  
検索 Retrieve 動詞 いいえ  
欠落子オブジェクトを無視 いいえ  
コンテンツ別検索 RetrieveByContent 動詞 いいえ  
複数結果 いいえ  
欠落子オブジェクトを無視 いいえ  
更新 変更後イメージをサポート いいえ  
デルタをサポート いいえ  
関係保持 (KeepRelations) いいえ  
動詞サポート サブ動詞サポート いいえ  
動詞安定度 完全  

イベント通知機能

次の表に、コネクターがサポートしているイベント通知機能を示します。

イベント通知機能
カテゴリー 機能 サポート
コネクター・プロパティー イベント配布 いいえ  
PollQuantity 完全
イベント表 イベント状況値 完全  
オブジェクト・キー いいえ  
オブジェクト名 いいえ  
優先順位 部分的 常に 1 に設定
その他の機能 アーカイブ 完全  
CDK メソッド gotApplEvent() 完全  
デルタ・イベント通知 いいえ  
将来イベント処理 いいえ  
進行中イベント・リカバリー 部分的 InDoubtEvents プロパティーのサポートはありません。コネクターは、始動時に必ず、統合ブローカーへのイベント再発信を試みます。
物理削除イベント いいえ  
すべてリトリーブ (RetrieveAll) いいえ  
SmartFiltering いいえ  
動詞安定度 完全  

汎用機能

次の表に、コネクターがサポートしている汎用機能を示します。

要求処理汎用機能
カテゴリー 機能 サポート
ビジネス・オブジェクト 外部キー いいえ  
外部キー属性プロパティー いいえ
キー いいえ  
最大長 いいえ  
必須 いいえ  
メタデータ駆動設計 完全 このコネクターは、DTD ファイルに定義されたビジネス・オブジェクトはどれも処理するように設計されています。新規ビジネス・オブジェクトと新規 DTD ファイルとの対応は、DTDToBOName ファイルおよび ElementToDTD ファイルに追加されます。
アプリケーションとの接続の逸失 要求処理時の切断 部分的 コネクターは FAIL 状況を戻します。
ポーリング時の切断 使用不可  
アイドル時の切断 いいえ コネクターはアイドル時の切断を検出できません。
コネクター・プロパティー ApplicationPassword 使用不可 NightFire では、ユーザーが API にアクセスするときログインする必要はありません。
ApplicationUserName 使用不可 NightFire では、ユーザーが API にアクセスするときログインする必要はありません。
UserDefaults コネクター・プロパティー 使用不可  
メッセージ・トレース 一般メッセージング 完全  
トレース・レベル 0 完全  
トレース・レベル 1 完全  
トレース・レベル 2 完全  
トレース・レベル 3 使用不可  
トレース・レベル 4 部分的  
トレース・レベル 5 部分的  
メッセージ・トレース 完全  
その他の機能 Java パッケージ名 完全 com.ibm.adapters.
NightFire
ロギング・メッセージ 完全  
CDK メソッド logMsg 使用不可  
NT サービス準拠 完全  
トランザクション・サポート 完全  
特殊な IBM WebSphereICS 値 CxBlank 処理 完全  
  CxIgnore 処理 完全  

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