ビジネス・オブジェクトの作成

このトピックでは、ビジネス・オブジェクト定義の作成の概要と手順を示します。

ビジネス・オブジェクトの作成の概要

コネクターをインストールした後は、ビジネス・オブジェクト定義を作成する必要があります。構成するデータ・ハンドラーやメタオブジェクトの属性に応じて求められる要件以外に、ビジネス・オブジェクトの構造に関する要件はありません。コネクターで使用するデータ・フォーマットが決定したら、適切なデータ・ハンドラーを構成し、そのフォーマットに準拠したビジネス・オブジェクトを生成します。

WebSphere Business Integration Message Broker は XML メッセージをネイティブにサポートしています。 そのため、Adapter for WebSphere Business Integration Message Broker は、デフォルトでは XML データ・ハンドラーに対応するように構成されます。つまり、このアダプターは、ビジネス・オブジェクトからメッセージへの変換およびメッセージからビジネス・オブジェクトへの変換に XML データ・ハンドラーを使用します。

注:
メッセージやビジネス・オブジェクトの要件をサポートするために必要な場合には、XML データ・ハンドラー以外の使用可能なデータ・ハンドラーを使用したり、カスタム・データ・ハンドラーを作成したりすることができます。この場合、そのデータ・ハンドラーをコネクターで使用できるように構成し、メッセージ・フローをそれに応じて変更する必要があります。使用可能なデータ・ハンドラーとカスタム・データ・ハンドラーの詳細については、「データ・ハンドラー・ガイド」を参照してください。データ・ハンドラーをアダプターで使用できるように構成する方法と、メッセージ・フローを変更する方法の詳細については、データ・ハンドラーの構成を参照してください。

XML データ・ハンドラーとともに使用するビジネス・オブジェクトを構成するには、XML Object Discovery Agent (ODA) を使用します。XML ODA は、XML 文書の DTD またはスキーマ文書に基づいて、その XML 文書に対応するビジネス・オブジェクト定義を生成します。 構成されたビジネス・オブジェクトは、アダプターで使用できます。WebSphere Business Integration Message Broker アダプターに付属しているサンプルでは、ビジネス・オブジェクトの変換に XML データ・ハンドラーを使用するように構成されているファイルが提供されます。

注:
コネクターが処理するビジネス・オブジェクトは、統合ブローカーによって許可されている任意の名前を持つことができます。InterChange Server で許可されている命名規則の詳細については、「Naming IBM WebSphere InterChange Server Components」を参照してください。 この資料は、次のサイトで入手できます。http://www-306.ibm.com/software/integration/wbiadapters/library/infocenter/index.html

ビジネス・オブジェクトの作成のステップ

始める前に: コネクターが交換するメッセージとビジネス・オブジェクトのデータ・フォーマット (XML など) を確認する必要があります。

コネクターに適したビジネス・オブジェクトを作成するには、次のステップを実行します。

  1. Object Discovery Agent (ODA) を使用してビジネス・オブジェクト定義を生成します (ODA が使用可能な場合)。例えば、XML メッセージを交換するように構成されているコネクターに適したビジネス・オブジェクトを作成するには、XML ODA を使用します。詳細については、「データ・ハンドラー・ガイド」を参照してください。
  2. 必要に応じて、Business Object Designer を使用して、ODA が生成した情報に変更や追加情報を加えます。また、Business Object Designer を使用して XML ODA を実行および構成することもできます。 詳細については、「ビジネス・オブジェクト開発ガイド」を参照してください。

注:
使用するデータ・フォーマットに対応する ODA がない場合には、Business Object Designer を使用してビジネス・オブジェクト定義を作成することができます。詳細については、「ビジネス・オブジェクト開発ガイド」を参照してください。

ビジネス・オブジェクト定義を作成した後は、Connector Configurator を使用して、それらのビジネス・オブジェクト定義を、コネクターがサポートするビジネス・オブジェクト定義のリストに追加します。Connector Configurator の使用についての詳細は、データ・ハンドラーの構成を参照してください。

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