シナリオの実行
このトピックでは、シナリオの実行の概要と手順を示します。
シナリオの実行の概要
このチュートリアルには、要求処理シナリオとイベント処理シナリオがあります。これらのシナリオを実行するには、環境のセットアップに説明されているとおりにサンプルを構成する必要があります。
シナリオの実行のステップ
シナリオを実行するには、以下の手順を実行します。
- Adapter for WebSphere Business Integration Message Broker を始動します (このアダプターがまだ実行されていない場合)。詳細については、コネクターの始動を参照してください。
- Visual Test Connector を始動します (このツールがまだ実行されていない場合)。詳細については、「WebSphere Message Brokers 使用アダプター・インプリメンテーション・ガイド」を参照してください。
- WebSphere Business Integration Message Broker アプリケーション・ブローカーを始動します (このブローカーがまだ実行されていない場合)。詳細については、「WebSphere Message Brokers 使用アダプター・インプリメンテーション・ガイド」を参照してください。
- ポート・コネクターをシミュレートします。Visual Test Connector を使用して、以下の手順でポート・コネクターのプロファイルを定義してください。
- 「Visual Test Connector」メニューから「ファイル」->「プロファイルを作成/選択」を選択し、次に「コネクター・プロファイル」メニューから「ファイル」->「新規プロファイル」を選択します。
- sample_folder にあるポート・コネクターの構成ファイル PortConnector.cfg を選択し、コネクター名とブローカー・タイプを構成してから 「OK」をクリックします。
- 作成したプロファイルを選択し、「OK」をクリックします。
- 要求処理シナリオをテストします。Visual Test Connector を使用して、以下の手順でビジネス・オブジェクトのインスタンスを新規作成し、送信してください。
- ビジネス・オブジェクト Sample_WBIMB_LegacyItem_XMLDoc のインスタンスを新規作成します。これを行うには、「ビジネス・オブジェクト・タイプ」ドロップダウン・ボックスでこのビジネス・オブジェクトを選択し、次に 「BO インスタンス」で「作成」を選択します。このビジネス・オブジェクトは、XML データ・ハンドラーが必要とする XML ラッパーでしかありません。実際のデータを格納するには、このテスト用オブジェクトの内部に、子オブジェクト LegacyItem のインスタンスを新規作成する必要があります。デフォルト値は、必要に応じて変更してください。
- 「ビジネス・オブジェクトを送信」をクリックしてメッセージを送信します。
- メッセージのデリバリーを確認します。WebSphere MQ Explorer または同様のアプリケーションを使用してキュー queue://crossworlds.queue.manager/Samples/WBIMB/Item/LegacyApp を開き、フォーマットが LI_UP の新しいレガシー項目メッセージがアダプターから届いているかどうかを確認します。届いていれば、ビジネス・オブジェクトのペイロードが、WebSphere Business Integration Message Broker アプリケーション経由でレガシー・メッセージとして正常にデリバリーされていることになります。メッセージが見つからない場合は、キュー queue://crossworlds.queue.manager/Samples/WBIMB/FAIL を調べて、WebSphere Business Integration Message Broker アプリケーションがメッセージを処理できなかったのかどうかを確認します。処理されていないときは、「WebSphere Message Brokers 使用アダプター・インプリメンテーション・ガイド」を参照して、トレースを使用可能にします。これで、WebSphere Business Integration Message Broker アプリケーションのどの部分でエラーが発生したのかを判別できるようになります。
- イベント処理シナリオをテストします。ユーティリティー sample_folder¥mqsiput.exe を使用して、レガシー項目メッセージを WebSphere Business Integration Message Broker アプリケーション経由でアダプターにデリバリーします。mqsiput ユーティリティーの構文は次のとおりです。
mqsiput [queue] [queue manager] < [message file]
デリバリー・メッセージのサンプル LegacyItem.txt は、sample_folder ディレクトリーにあります。このチュートリアルでは、次のように引数を指定する必要があります。
mqsiput Samples/LegacyApp/Item/WBIMB crossworlds.queue.manager < LegacyItem.txt
コマンド行でこのとおりに入力してください。正常に実行されると、項目メッセージのサンプルが、レガシー・アプリケーションをシミュレートしている WebSphere Business Integration Message Broker アプリケーションにデリバリーされます。
注:
ブローカーの実行グループには、ループバック・メッセージ・フローを追加することもできます。(このフローは、IBM Adapter for WebSphere Business Integration Message Broker のサンプル・メッセージ・フローとともに提供されています。) ループバック・メッセージ・フローを追加すると、アダプターから送信されたどのメッセージも、WebSphere Business Integration Message Broker アプリケーションで処理された後、アダプターに戻されるようになります。
WebSphere Business Integration Message Broker アプリケーションがメッセージを入力キューにデリバリーすると、アダプターはそのメッセージを取得して Sample_WBIMB_LegacyItem_XMLDoc ビジネス・オブジェクトに変換しようとします。アダプターにメッセージをポーリングさせる上で重要なことは、メッセージ・フォーマットを、Sample_WBIMB_LegacyItem_XMLDoc ビジネス・オブジェクトに関連付けられているフォーマット値 (メタオブジェクト Sample_WBIMB_MO_Config に指定されています) と確実に一致させることです。アダプターは、メッセージのフォーマットが LI_UP であることを識別すると、データ・ハンドラーを呼び出して、そのメッセージを、動詞が Update のビジネス・オブジェクト Sample_WBIMB_LegacyItem_XMLDoc に変換します。新しく作成されたビジネス・オブジェクトは、続いて WebSphere Business Integration Broker にデリバリーされ、その後 Visual Test Connector に再デリバリーされます。
- メッセージのデリバリーを確認します。これまでに説明したステップをすべて完了すると、シナリオが実践されます。その結果、Adapter for WebSphere Business Integration Message Broker ではメッセージを取得して Sample_WBIMB_LegacyContact ビジネス・オブジェクトに変換できるようになり、また Sample_WBIMB_LegacyContact ビジネス・オブジェクトをメッセージに変換できるようになります。
