新規のコネクター構成ファイルを作成して名前を付けるとき、または既存のコネクター構成ファイルを開くときには、Connector Configurator によって構成画面が表示されます。構成画面には、必要な構成値のカテゴリーに対応する複数のタブがあります。
Connector Configurator では、すべてのブローカーで実行されているコネクターで、以下のカテゴリーのプロパティーに値が設定されている必要があります。
ICS で実行されているコネクターの場合、以下のプロパティーの値も設定されている必要があります。
標準プロパティーとコネクター固有プロパティーの違いは、以下のとおりです。
「標準のプロパティー」と「コネクター固有プロパティー (Connector-Specific Properties)」のフィールドは、どのフィールドが構成可能であるかを示すために色分けされています。
標準のプロパティーの値を変更するには、以下の手順を実行します。
特定の標準プロパティーの詳細については、「標準プロパティー」タブのシートで、そのプロパティーの「説明」列内のエントリーを左クリックします。全般ヘルプをインストールしてある場合は、右側に矢印ボタンが表示されます。ボタンをクリックすると、「ヘルプ」ウィンドウが開かれ、その標準プロパティーの詳細が表示されます。
インストールされている場合、全般ヘルプ・ファイルは <ProductDir>¥bin¥Data¥Std¥Help¥<RegionalSetting>¥ にあります。
コネクター固有の構成プロパティーの場合、プロパティー名の追加または変更、値の構成、プロパティーの削除、およびプロパティーの暗号化が可能です。プロパティーのデフォルトの長さは 255 文字です。
全般ヘルプ・ファイルがインストールされ、AdapterHelpName プロパティーがブランクである場合、Connector Configurator は <ProductDir>¥bin¥Data¥App¥Help¥<RegionalSetting>¥ にあるアダプター固有の全般ヘルプ・ファイルを指します。それ以外の場合、Connector Configurator は、<ProductDir>¥bin¥Data¥App¥Help¥<AdapterHelpName>¥<RegionalSetting>¥ にあるアダプター固有の全般ヘルプ・ファイルを指します。付録『標準プロパティー』で説明している AdapterHelpName プロパティーを参照してください。
各プロパティーごとに表示される「更新メソッド」は、変更された値をアクティブにするためにコンポーネント またはエージェントの再始動が必要かどうかを示します。
「コネクター固有プロパティー」ウィンドウの「暗号化」チェック・ボックスにチェックマークを付けると、アプリケーション固有のプロパティーを暗号化することができます。値の暗号化を解除するには、「暗号化」チェック・ボックスをクリックしてチェックマークを外し、「検証」ダイアログ・ボックスに正しい値を入力し、「OK」 をクリックします。入力された値が正しい場合は、暗号化が解除された値が表示されます。
各プロパティーとそのデフォルト値のリストおよび説明は、各コネクターのアダプター・ユーザー・ガイドにあります。
プロパティーに複数の値がある場合には、プロパティーの最初の値に「暗号化」チェック・ボックスが表示されます。「暗号化」を 選択すると、そのプロパティーのすべての値が暗号化されます。プロパティーの複数の値を 暗号化解除するには、そのプロパティーの最初の値の「暗号化」チェック・ボックスを クリックしてチェックマークを外してから、「検証」ダイアログ・ボックス で新規の値を入力します。 入力値が一致すれば、すべての複数値が暗号化解除されます。
構成プロパティー値の概要の下の付録『標準プロパティー』で、更新メソッドの説明を参照してください。
コネクターで使用するビジネス・オブジェクトを指定するには、Connector Configurator の「サポートされているビジネス・オブジェクト」タブを使用します。汎用ビジネス・オブジェクトと、アプリケーション固有のビジネス・オブジェクトの両方を指定する必要があり、またそれらのビジネス・オブジェクト間のマップの関連を指定することが必要です。
ビジネス・オブジェクト定義がコネクターでサポートされることを指定する場合や、既存のビジネス・オブジェクト定義のサポート設定を変更する場合は、「サポートされているビジネス・オブジェクト」タブをクリックし、以下のフィールドを使用してください。
ビジネス・オブジェクト定義がコネクターによってサポートされる ことを指定するには、System Manager を実行し、以下の手順を実行します。
サポートされるリストからビジネス・オブジェクトを削除する場合は、以下の手順を実行します。
サポートされるリストからビジネス・オブジェクトを削除すると、コネクター定義が 変更され、削除されたビジネス・オブジェクトはコネクターのこのインプリメンテーションで 使用不可になります。コネクターのコードに影響したり、そのビジネス・オブジェクト定義 そのものが System Manager から削除されることはありません。
ビジネス・オブジェクトにエージェント・サポートがある場合、システムは、コネクター・エージェントを介してアプリケーションにデータを配布する際に そのビジネス・オブジェクトの使用を試みます。
一般に、コネクターのアプリケーション固有ビジネス・オブジェクトは、そのコネクターのエージェントによってサポートされますが、汎用ビジネス・オブジェクトはサポートされません。
ビジネス・オブジェクトがコネクター・エージェントによってサポートされるよう 指定するには、「エージェント・サポート」ボックスに チェックマークを付けます。「Connector Configurator」ウィンドウでは、「エージェント・サポート」 の選択の妥当性は検査されません。
コネクターの最大トランザクション・レベルは、そのコネクターがサポートする 最大のトランザクション・レベルです。
ほとんどのコネクターの場合、選択可能な項目は「最大限の努力」のみです。
トランザクション・レベルの変更を有効にするには、サーバーを再始動する必要があります。
スタンドアロン・モードで作業している (System Manager に接続していない) 場合、手動で ビジネス・オブジェクト名を入力する必要があります。
System Manager を実行している場合、「サポートされているビジネス・オブジェクト」タブの「ビジネス・オブジェクト名」列の下にある空のボックスを選択できます。コンボ・ボックスが表示され、コネクターが属する統合コンポーネント・ライブラリー・プロジェクトから選択可能なビジネス・オブジェクト のリストが示されます。リストから必要なビジネス・オブジェクトを選択します。
「メッセージ・セット ID」は、WebSphere Business Integration Message Broker 5.0 のオプションのフィールドです。この ID が提供される場合、一意である必要はありません。ただし、WebSphere MQ Integrator および Integrator Broker 2.1 の場合は、一意の ID を提供する必要があります。
使用するブローカー・タイプとして WebSphere Application Server を 選択する場合、Connector Configurator にメッセージ・セット ID は必要ありません。「サポートされているビジネス・オブジェクト」タブ には、サポートされるビジネス・オブジェクトの「ビジネス・オブジェクト名」列のみ が表示されます。
スタンドアロン・モードで作業している (System Manager に接続していない) 場合、手動で ビジネス・オブジェクト名を入力する必要があります。
System Manager を実行している場合、「サポートされているビジネス・オブジェクト」タブ の「ビジネス・オブジェクト名」列の下にある空のボックスを選択できます。コンボ・ボックスが表示され、コネクターが属する統合コンポーネント・ライブラリー・プロジェクトから選択できるビジネス・オブジェクト のリストが示されます。このリストから目的のビジネス・オブジェクトを選択します。
各コネクターは、現在 WebSphere InterChange Server でアクティブなビジネス・オブジェクト定義、およびそれらの関連マップのリストをサポートします。このリストは、「関連付けられたマップ」タブを選択すると表示されます。
ビジネス・オブジェクトのリストには、エージェントでサポートされるアプリケーション固有のビジネス・オブジェクトと、コントローラーがサブスクライブ・コラボレーションに送信する、対応する汎用オブジェクトが含まれます。マップの関連によって、アプリケーション固有のビジネス・オブジェクトを汎用ビジネス・オブジェクトに変換したり、汎用ビジネス・オブジェクトをアプリケーション固有のビジネス・オブジェクトに変換したりするときに、どのマップを使用するかが決定されます。
特定のソースおよび宛先ビジネス・オブジェクトについて一意的に定義されたマップを使用する場合、表示を開くと、マップは常にそれらの該当するビジネス・オブジェクトに関連付けられます。ユーザーがそれらを変更する必要はありません (変更できません)。
サポートされるビジネス・オブジェクトで使用可能なマップが複数ある場合は、そのビジネス・オブジェクトを、使用する必要のあるマップに明示的にバインドすることが必要になります。
「関連付けられたマップ」タブには以下のフィールドが表示されます。
これらは、「サポートされているビジネス・オブジェクト」タブで指定した、このコネクターでサポートされるビジネス・オブジェクトです。「サポートされているビジネス・オブジェクト」タブで、サポートされるビジネス・オブジェクトを追加指定した場合、それらの内容は、「Connector Configurator」ウィンドウの「ファイル」メニューから「プロジェクトに保管」を選択して、変更を保管した後に、このリストに反映されます。
この表示には、コネクターの、サポートされるビジネス・オブジェクトでの使用のためにシステムにインストールされたすべてのマップが示されます。各マップのソース・ビジネス・オブジェクトは、「ビジネス・オブジェクト名」表示でマップ名の左側に表示されます。
場合によっては、関連マップを明示的にバインドすることが必要になります。
明示的バインディングが必要なのは、特定のサポートされるビジネス・オブジェクトに複数のマップが存在する場合のみです。ICS は、ブート時、コネクターごとに、サポートされる各ビジネス・オブジェクトに マップを自動的にバインドしようとします。複数のマップでその入力データとして同一のビジネス・オブジェクトが使用されている場合、サーバーは、他のマップのスーパーセットである 1 つのマップを見付けて、バインドしようとします。
他のマップのスーパーセットであるマップがないと、サーバーは、ビジネス・オブジェクトを単一のマップにバインドすることができないため、バインディングを明示的に設定することが必要になります。
以下の手順を実行して、マップを明示的にバインドします。
「リソース」タブでは、コネクター・エージェントが コネクター・エージェント並列処理を使用して、同時に複数のプロセスを処理するかどうか、またどの程度処理するかを決定する値を設定することができます。
すべてのコネクターでこの機能がサポートされるわけではありません。複数のプロセスを使用するよりも複数の スレッドを使用する方が通常は効率的であるため、Java でマルチスレッドとして 設計されたコネクター・エージェントを実行している場合、この機能を使用することは お勧めできません。
「メッセージング」タブを使用すると、メッセージング・プロパティーを構成できます。メッセージング・プロパティーは、DeliveryTransport 標準プロパティーの値として MQ を設定し、ブローカー・タイプとして ICS を設定した場合にのみ、使用可能です。これらのプロパティーは、コネクターによるキューの使用方法に影響します。
メッセージ・キューを検証する前に、次の手順を実行する必要があります。
キューを検証するには、「メッセージング」タブの「メッセージング・タイプ」および 「ホスト名」フィールドの右方にある「検証 (Validate)」ボタンを使用します。
Connector Configurator で「セキュリティー」タブを使用して、メッセージに対しさまざまなプライバシー・レベルを設定することができます。この機能を使用できるのは、DeliveryTransport プロパティーが JMS に設定されている場合だけです。
デフォルトでは、プライバシーはオフになっています。使用可能にするには、「プライバシー」ボックスにチェック・マークを付けます。
鍵ストア・ターゲット・システム絶対パス名を次に示します。
このパスとファイルは、コネクター、つまりターゲット・システムを開始することを 計画しているシステム上にある必要があります。
右方の「ブラウズ」ボタンを使用できるのは、ターゲット・システムが現在実行中のシステムである場合だけです。「プライバシー」が使用可能になっていて、メニュー・バーの「ターゲット・システム」が Windows に設定されていない限り、これはグレー表示されます。
「メッセージ・プライバシー・レベル (Message Privacy Level)」は、3 つのメッセージ・カテゴリー (すべてのメッセージ、すべての管理メッセージ、およびすべてのビジネス・オブジェクト・メッセージ) で次のように設定できます。
「キー保守 (Key Maintenance)」機能を使用すると、サーバーとアダプター用の公開鍵を生成、インポート、およびエクスポートすることができます。
アダプター鍵ストアへの証明書をインポートするには、まずサーバー鍵ストアからそれをエクスポートする必要があります。「アダプター公開鍵のエクスポート (Export Adapter Public Key)」 を選択すると、「アダプター公開鍵のエクスポート (Export Adapter Public Key)」 ダイアログ・ボックスが表示されます。
「サーバー公開鍵のインポート (Import Server Public Key)」 を選択すると、「サーバー公開鍵のインポート (Import Server Public Key)」 ダイアログ・ボックスが表示されます。
「アダプター・アクセス制御 (Adapter Access Control)」機能を使用できるのは、DeliveryTransport の値が IDL である場合だけです。デフォルトでは、アダプターはゲスト ID でログインします。「ゲスト ID を使用 (Use guest identity)」ボックスにチェック・マークが付けられていない場合は、「アダプター ID (Adapter Identity)」フィールドと 「アダプター・パスワード (Adapter Password)」フィールドを使用できます。
コネクター構成ファイルまたはコネクター定義ファイルを開くと、Connector Configurator は、そのファイルのログおよびトレースの値をデフォルト値として使用します。Connector Configurator 内でこれらの値を変更できます。
ログとトレースの値を変更するには、以下の手順を実行します。
データ・ハンドラー・セクションの構成が使用可能となるのは、DeliveryTransport の値に JMS を、また ContainerManagedEvents の値に JMS を指定した場合のみです。すべてのアダプターでこのデータ・ハンドラーを使用できるわけではありません。
これらのプロパティーに使用する値については、『付録 A. コネクターの標準構成プロパティー』にある ContainerManagedEvents の下の説明を参照してください。その他の詳細は、「コネクター開発ガイド (C++ 用)」または 「コネクター開発ガイド (Java 用)」を参照してください。