コネクター固有のプロパティーの概要

コネクター固有の構成プロパティーは、コネクター・エージェントが実行時に必要とする情報を提供します。また、コネクター固有の構成プロパティーを使用すると、コネクター・エージェントのコード変更や再ビルドを行わなくても、エージェント内の静的情報またはロジックを変更できます。

次のプロパティーは、アダプターと WebSphere Business Integration Message Broker の間の通信を判別します。

InterChange Server 統合ブローカーとアダプターの間の通信を判別するプロパティーは、付録A. コネクターの標準構成プロパティーにあります。

コネクター固有のプロパティー

表 22 に、このコネクターに固有な構成プロパティーを示します。プロパティーの説明については、以下の各セクションを参照してください。

表 22. コネクター固有の構成プロパティー
名前 指定可能な値 デフォルト値 必須
ApplicationPassword ログイン・パスワード いいえ
ApplicationUserName ログイン・ユーザー ID いいえ
ArchiveQueue 正常に処理されたメッセージのコピーが送信されるキュー queue://crossworlds.queue. manager/WBIMBConnector/ARCHIVE いいえ
CCSID キュー・マネージャー接続用文字セット はい
Channel MQ サーバー・コネクター・チャネル はい
ConfigurationMetaObject 構成メタオブジェクトの名前 はい
DataHandlerClassName データ・ハンドラー・クラス名 com.crossworlds.DataHandlers. text.xml はい
DataHandlerConfigMO データ・ハンドラー・メタオブジェクト MO_DataHandler_Default はい
DataHandlerMimeType ファイルの MIME タイプ text/xml はい
DataHandlerPoolSize 再利用のためキャッシュに入れられるデータ・ハンドラー・インスタンスの数 30 いいえ
DefaultVerb コネクターがサポートしている任意の動詞
EnableMessageProducerCache true または false true いいえ
ErrorQueue 未処理のメッセージのキュー queue://crossworlds.queue. manager/WBIMBConnector/ERROR いいえ
HostName WebSphere MQ サーバー バインディング・モードでローカル・キュー・マネージャーに接続します。 いいえ
InputQueue ポーリング・キュー queue://crossworlds.queue. manager/WBIMBConnector/IN はい
PollQuantity InputQueue プロパティー内で指定された各キューから検索されるメッセージの数 1 いいえ
Port WebSphere MQ リスナー用に設定されたポート 1414 いいえ
ReplyToQueue コネクターからの要求発行時に応答メッセージがデリバリーされるキュー queue://crossworlds.queue. manager/WBIMBConnector/REPLY いいえ
ReplyToQueuePollFrequency 同期要求処理中の受信側のポーリング間隔 (ミリ秒単位) いいえ
SecurityExitClassName 使用中のセキュリティー出口の完全修飾クラス名 いいえ
SecurityExitInitParam セキュア出口を呼び出すために使用する初期化ストリングで 構成する値を指定します。 いいえ
SessionPoolSizeForRequests 要求処理中に使用されるセッションをキャッシュする最大プール・サイズ 10 いいえ
UnsubscribedQueue アンサブスクライブされたメッセージが送信されるキュー queue://crossworlds.queue. manager/WBIMBConnector/ UNSUBSCRIBED いいえ
UseDefaults true または false false
WorkerThreadCount ポーリングの並列スレッドの最大数
1
いいえ

ApplicationPassword

WebSphere Business Integration Message Broker にログインするために、UserID とともに使用されるパスワード。

デフォルト = 設定値なし

ApplicationPassword の値がブランクのままか、または除去された場合、コネクターは WebSphere Business Integration Message Broker によって提供されるデフォルトのパスワードを使用します。

ApplicationUserName

WebSphere Business Integration Message Broker にログインするために、Password とともに使用されるユーザー ID。

デフォルト = 設定値なし

ApplicationUserName の値がブランクのままか、または除去された場合、コネクターは WebSphere Business Integration Message Broker によって提供されるデフォルトのユーザー ID を使用します。

ArchiveQueue

正常に処理されたメッセージのコピーが送信されるキューです。

デフォルト = queue://crossworlds.queue.manager/WBIMBConnector/ARCHIVE

CCSID

キュー・マネージャー接続用文字セット。このプロパティーの値は、キュー URI 内の CCSID プロパティーの値と一致していることが必要です。キューの Uniform Resource Identifier (URI) の設定を参照してください。

デフォルト = 設定値なし

Channel

コネクターが WebSphere Business Integration Message Broker と通信するときに使用する MQ サーバー・コネクター・チャネルです。

デフォルト = 設定値なし

Channel の値がブランクのままか、または除去された場合、コネクターは WebSphere Business Integration Message Broker によって提供されるデフォルトのサーバー・チャネルを使用します。

ConfigurationMetaObject

コネクターの構成情報を含むメタオブジェクトの名前です。

デフォルト = 設定値なし

DataHandlerClassName

ビジネス・オブジェクトとの間でのメッセージ変換に使用するデータ・ハンドラー・クラスです。

デフォルト = com.crossworlds.DataHandlers.text.xml

DataHandlerConfigMO

構成情報を提供するためにデータ・ハンドラーに渡されるメタオブジェクトです。

デフォルト = MO_DataHandler_Default

DataHandlerMimeType

使用すると、特定の MIME タイプに基づいたデータ・ハンドラーを要求できます。

デフォルト = text/xml

DataHandlerPoolSize

特定のタイプのデータ・ハンドラー用にキャッシュに入れるデータ・ハンドラー・インスタンスの最大数を指定できます。

デフォルト = 30

DefaultVerb

ポーリング時にデータ・ハンドラーによって動詞が設定されなかった場合、着信ビ ジネス・オブジェクトの内部に設定する動詞を指定します。

デフォルト = 設定値なし

EnableMessageProducerCache

要求メッセージを送信するために、アダプターがメッセージ・プロデューサーのキャッシュを有効にすることを指定する boolean プロパティー。

デフォルト = true

ErrorQueue

処理されなかったメッセージが送信されるキューです。

デフォルト = queue://crossworlds.queue.manager/WBIMBConnector/ERROR

HostName

WebSphere Business Integration Message Broker をホスティングしているサーバーの名前です。

デフォルト = 値が指定されない場合、アダプターはバインディング・モードで ローカル・キュー・マネージャーに接続します。

InputQueue

コネクターが新規メッセージをポーリングするメッセージ・キューです。コネクターは、セミコロンによって区切られた複数のキュー名を受け入れます。例えば、MyQueueAMyQueueB、および MyQueueC の 3 つのキューをポーリングするには、コネクター構成プロパティー InputQueue の値を MyQueueA;MyQueueB;MyQueueC にします。

コネクターはラウンドロビン方式でキューをポーリングし、各キューから pollQuantity で指定された値を最大数とするメッセージを検索します。例えば、pollQuantity の値が 2 で、MyQueueA 内に 2 つ、MyQueueB 内に 1 つ、MyQueueC 内に 5 つのメッセージがそれぞれ格納されている場合、コネクターは次のようにメッセージを検索します。

pollQuanity が 2 に設定されているため、コネクターは、pollForEvents への 1 回の呼び出しごとに各キューからそれぞれ最大 2 つのメッセージを検索します。 最初のサイクル (2 サイクルのうちの 1 サイクル目) では、コネクターは MyQueueA、MyQueueB、および MyQueueC の各キューからそれぞれ 1 番目のメッセージを検索します。これによって、ポーリングの第 1 ラウンドが完了します。pollQuantity が 1 に設定されている場合、コネクターはこの時点で停止します。 この例では pollQuanity が 2 に設定されているため、コネクターは第 2 ラウンドのポーリングを開始し、MyQueueA と MyQueueC の各キューからそれぞれ 1 つずつのメッセージを検索します。このとき、MqQueueB は空になっているためスキップされます。 すべてのキューを 2 回ずつポーリングすると、メソッド pollForEvents への呼び出しは完了します。このメッセージ検索の順序を以下に示します。

  1. MyQueueA から 1 つのメッセージ
  2. MyQueueB から 1 つのメッセージ
  3. MyQueueC から 1 つのメッセージ
  4. MyQueueA から 1 つのメッセージ
  5. MyQueueB は空なのでスキップ
  6. MyQueueC から 1 つのメッセージ

デフォルト = queue://crossworlds.queue.manager/WBIMBConnector/IN

PollQuantity

pollForEvents スキャン中に InputQueue プロパティー内で指定された各キューから検索されるメッセージの数。

デフォルト = 1

Port

WebSphere Business Integration Message Broker リスナー用に設定されたポートです。

デフォルト = WebSphere MQ 環境のデフォルト・ポート。これは、1414 です。

ReplyToQueue

コネクターからの要求発行時に応答メッセージがデリバリーされるキューです。

デフォルト = queue://crossworlds.queue.manager/WBIMBConnector/REPLY

ReplyToQueuePollFrequency

同期要求処理中の受信側のポーリング間隔を指定します。値はミリ秒単位です。

デフォルト = 設定値なし

SecurityExitClassName

使用中のセキュリティー出口の完全修飾クラス名。

デフォルト = 設定値なし

SecurityExitInitParam

セキュア出口を呼び出すために使用する初期化ストリングで構成する値を指定します。

デフォルト = 設定値なし

SessionPoolSizeForRequests

要求処理中に使用されるセッションをキャッシュする最大プール・サイズ。

デフォルト = 10

UnsubscribedQueue

サブスクライブされていないメッセージが送信されるキューです。

デフォルト = queue://crossworlds.queue.manager/WBIMBConnector/UNSUBSCRIBED

注:
*WebSphere Business Integration Message Broker によって提供される値は誤っていたり不明である可能性があるため、常にチェックする必要があります。値が誤っていたり不明な場合は、値を暗黙的に指定してください。

UseDefaults

Create 操作において、UseDefaults に true が設定されている場合、コネクターは、各 isRequired ビジネス・オブジェクト属性に対して、デフォルト値または有効値が指定されているかどうかをチェックします。デフォルト値または有効値が指定されている場合は、Create 操作は成功します。このパラメーターに false が設定されている場合は、コネクターは、有効値のみをチェックします。有効値が指定されていない場合は、Create 操作は失敗します。デフォルト値は false です。

WorkerThreadCount

ポーリングの並列スレッドの最大数。イベントの並行処理中、アダプターがブローカーに、イベントを受信した順序で送信することはできません。順序を守る必要がある場合は、WorkerThreadCount を必ず 1 に設定してください。

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