高可用性カタログ・サービス

カタログ・サービス・ドメインは、使用しているカタログ・サーバーのデータ・グリッドであり、eXtreme Scale 環境内のすべてのコンテナー・サーバーのトポロジー情報を保持します。カタログ・サービスは、すべてのクライアントの平衡化とルーティングを制御します。

カタログ・サーバーについて詳しくは、カタログ・サービスを参照してください。

図 1. カタログ・サービス・ドメイン
カタログ・サービス・ドメインは、複数の Java 仮想マシン (マスター JVM が 1 つと、多数のバックアップ JVM) から構成されます。

複数のカタログ・サーバーが始動すると、サーバーのいずれか 1 つがマスター・カタログ・サーバーとして選択されます。 マスター・カタログ・サーバーは、Internet Inter-ORB Protocol (IIOP) ハートビートを受信し、カタログ・サービスまたはコンテナーの変更に応じて、システム・データの変更を処理します。

クライアントがいずれかのカタログ・サーバーにアクセスすると、カタログ・サービス・ドメインのルーティング・テーブルは、共通オブジェクト・リクエスト・ブローカー・アーキテクチャー (CORBA) サービス・コンテキストを通してクライアントに伝搬されます。

カタログ・サービス・ドメイン内の少なくとも 3 つのカタログ・サーバーを構成してください。 後日、サーバーをシームレスにアップグレードできるようにするには、カタログ・サーバーは、コンテナー・サーバーとは別個のノードまたは別個のインストール・イメージ上にインストールする必要があります。構成がゾーンに分かれている場合、ゾーンごとに 1 つずつカタログ・サーバーを 構成することができます。

コンテナー・サーバーがカタログ・サーバーの 1 つにアクセスすると、CORBA サービス・コンテキストを通じて、カタログ・サービス・ドメインのルーティング・テーブルがカタログ・サーバーおよびコンテナー・サーバーにも伝搬されます。 また、 アクセスされたカタログ・サーバーがその時点でマスター・カタログ・サーバーでなかった場合、 要求は現行マスター・カタログ・サーバーに自動的に転送され、 カタログ・サーバーのルーティング・テーブルも更新されます。

注: カタログ・サービス・ドメインと コンテナー・サーバー・データ・グリッドは、まったく別のものです。 カタログ・サービス・ドメインは、システム・データの高可用性のためのものです。コンテナー・サーバーのデータ・グリッドは、 ユーザーのデータの高可用性、スケーラビリティー、およびワークロード管理を 目的としています。したがって、カタログ・サービス・ドメインのルーティング・テーブルとコンテナー・サーバー・データ・グリッド断片のルーティング・テーブルという 2 つの異なるルーティング・テーブルが存在します。