Hyperic HQ による eXtreme Scale のモニター

Hyperic HQ は、サード・パーティーのモニター・ソリューションで、オープン・ソース・ソリューションあるいはエンタープライズ製品として自由に使用可能です。 WebSphere® eXtreme Scale には、あるプラグインが含まれていて、このプラグインにより Hyperic HQ エージェントは eXtreme Scale コンテナー・サーバーを検出し、eXtreme Scale 管理 Bean を使用して統計のレポートおよび集約を行うことができます。 Hyperic HQ を使用すると、スタンドアロン eXtreme Scale デプロイメントをモニターできます。

始める前に

このタスクについて

eXtreme Scale を Hyperic HQ モニター・ソフトウェアと統合することで、ご使用の環境のパフォーマンスに関するメトリックをグラフィカルにモニターおよび表示することができます。 この統合をセットアップするには、各エージェントでプラグインの実装を使用します。

手順

  1. eXtreme Scale サーバーを始動します。 Hyperic プラグインは、eXtreme Scale を実行している Java 仮想マシンに接続するローカル・プロセスを調べます。 Java 仮想マシンに適切に接続する場合、各サーバーは -jmxServicePort オプションを指定して開始する必要があります。 -jmxServicePort オプションを指定したサーバーの始動に関して詳しくは、 startOgServer スクリプトを参照してください。
  2. ご使用の Hyperic の構成で、extremescale-plugin.xml ファイルと wxshyperic.jar ファイルを適切なサーバーとエージェントのプラグイン・ディレクトリーに置きます。 Hyperic と統合するためには、エージェント・インストールとサーバー・インストールの両方でプラグインおよび Java アーカイブ (JAR) ファイルにアクセスする必要があります。 サーバーは構成を動的にスワップできますが、いずれのエージェントを開始する場合もその前に統合を完了しておく必要があります。
    1. extremescale-plugin.xml ファイルを、次のロケーションにあるサーバーの plugin ディレクトリーに置きます。
      hyperic_home/server_home/hq-engine/server/default/deploy/hq.ear/hq-plugins
    2. extremescale-plugin.xml ファイルを、次のロケーションにあるエージェントの plugin ディレクトリーに置きます。
      agent_home/bundles/gent-4.0.2-939/pdk/plugins
    3. wshyperic.jar ファイルを次のロケーションにあるエージェントの lib ディレクトリーに置きます。
      agent_home/bundles/gent-4.0.2-939/pdk/lib
  3. エージェントを構成します。 agent.properties ファイルは、エージェント・ランタイムの構成ポイントとして機能します。 このプロパティーは、agent_home/conf ディレクトリーにあります。 以下のキーはオプションですが、eXtreme Scale プラグインに対しては重要です。
    • autoinventory.defaultScan.interval.millis=<time_in_milliseconds>
      エージェント・ディスカバリーの間隔をミリ秒単位に設定します。
    • log4j.logger.org.hyperic.hq.plugin.extremescale.XSServerDetector=DEBUG
      : eXtreme Scale プラグインからの詳細のデバッグ・ステートメントを有効にします。
    • username=<username>: セキュリティーが有効に設定されている場合に Java Management Extensions (JMX) ユーザー名を設定します。
    • password=<password>: セキュリティーが有効に設定されている場合に、JMX パスワードを設定します。
    • sslEnabled=<true|false>: プラグインに対して、Secure Sockets Layer (SSL) を使用するかどうかを指示します。 デフォルトではこの値は false です。
    • trustPath=<path>: SSL 接続のトラスト・パスを設定します。
    • trustType=<type>: SSL 接続のトラスト・タイプを設定します。
    • trustPass=<password>: SSL 接続のトラスト・パスワードを設定します。
  4. エージェント・ディスカバリーを開始します。 Hyperic エージェントはディスカバリーおよびメトリック情報をサーバーに送ります。 サーバーを使用してデータ・ビューをカスタマイズし、論理インベントリー・オブジェクトをグループ化して有用な情報を生成します。 サーバーが使用可能になったならば、エージェントの起動スクリプトを実行するか、または Windows サービスを開始する必要があります。
    • [Linux] agent_home/bin/hq-agent.sh start
    • [Windows] Windows サービスを使用してエージェントを開始します。
    エージェントの始動後に、サーバーが検出されて、グループが構成されます。 サーバー・コンソールにログインし、サーバーのインベントリー・データベースに追加するリソースを選択することができます。 サーバー・コンソールは、デフォルトで URL: http://<server_host_name>:7080/ にあります。
  5. Hyperic で統計データを収集するには、統計を使用可能にする必要があります。

    eXtreme Scale の Hyperic コンソールで、SetStatsSpec 制御アクションを使用します。 リソースにナビゲートしてから、「制御」タブ付きページの「制御アクション」ドロップダウン・リストを使用し、 「制御引数」テキスト・ボックスに ALL=enabled を設定して、SetStatsSpec 設定を指定します。

    Hyperic コンソールで設定されたフィルターによって、カタログ・サーバーは検出されません。 サーバー・プロパティー・ファイルで、statsSpec プロパティーの情報を参照してください。これにより、コンテナーの始動時に統計が使用可能になります。 統計を使用可能にする各種オプションについては、 管理 Bean (MBean) を使用したモニターおよびサンプル: xsadmin ユーティリティーを参照してください。

  6. Hyperic コンソールでサーバーをモニターします。 サーバーがインベントリー・モデルに追加されると、そのサービスはもはや必要なくなります。
    • ダッシュボード・ビュー: リソース検出イベントを調べたとき、メイン・ダッシュボード・ビューにログインしました。 ダッシュボード・ビューは、カスタマイズ可能なメッセージ・センターとなる汎用ビューです。 このメイン・ダッシュボードにグラフやインベントリー・オブジェクトをエクスポートすることができます。
    • リソース・ビュー: このページからインベントリー・モデル全体を照会して調べることができます。 サービスが追加されたならば、サーバー・セクションの下で正しくラベル付けされて一緒にリストされたすべての eXtreme Scale サーバーを確認することができます。 個々のサーバーをクリックすると、基本メトリックを参照できます。
  7. 「リソース・ビュー」のページでサーバー全体のインベントリーを表示できます。 このページで、複数の ObjectGrid サーバーを選択し、それらをグループにまとめることができます。 リソースのセットをグループ化すると、共通のメトリックがグラフ化されて、グループ・メンバー間のオーバーレイや相違点が表示されます。 オーバーレイを表示するには、ご使用のサーバー・グループの画面でメトリックを選択します。 そうすると、メトリックが図表域に表示されます。 すべてのグループ・メンバーのオーバーレイを表示するには、下線の付いたメトリック名をクリックします。 「ツール」メニューを使用して、必要なグラフ、ノード・ビュー、および比較オーバーレイをメイン・ダッシュボードにエクスポートすることができます。