カタログ・サービスは断片を配置します。各 ObjectGrid には複数の区画があり、区画ごとに、プライマリー断片、およびオプションのレプリカ断片セットがあります。カタログ・サービスは、断片が使用可能なコンテナー・サーバーに均等に分散されるようにそのバランスを取って、断片を割り振ります。構成が開発モードでない限り、同じ区画のレプリカおよびプライマリー断片を 同じコンテナー・サーバー上、つまり、同じ IP アドレス上に配置しません。
新規コンテナー・サーバーが始動すると、eXtreme Scale は、比較的負荷の多いコンテナー・サーバーから断片を取り出して、この新しい空のコンテナー・サーバーに 入れます。 この断片の移動により、水平スケーリングが可能になります。
スケールアウトとは、追加のコンテナー・サーバーがデータ・グリッドに追加された場合に、eXtreme Scale が、プライマリーであれレプリカであれ、既存の断片を古いコンテナー・サーバーのセットから新しいセットに移動しようとすることです。この移動により、データ・グリッドを拡張して、新規に追加されたコンテナー・サーバーの プロセッサー、ネットワーク、およびメモリーを利用できるようになります。また、この移動は、データ・グリッドのバランスを取り、データ・グリッド内の各 JVM がホストするデータ量 が等しくなるようにします。データ・グリッドの拡張にともなって、グリッド全体のうち各サーバーがホストするサブセットは小さく なります。eXtreme Scale は、 区画間でデータが均等に分散していると想定します。この拡張により、スケールアウトが可能になります。
スケールインとは、JVM の 1 つに障害が起こった場合に、そのダメージを eXtreme Scale が修復 しようとすることです。障害が発生した JVM に レプリカがあった場合、eXtreme Scale は、残っている JVM のレプリカを新規に作成して、失われたレプリカと置き換えます。障害が発生した JVM にプライマリーがあった場合、eXtreme Scale は、残りの中から 最適なレプリカを見つけて、そのレプリカを新規プライマリーとしてプロモートします。次に、eXtreme Scale は、 障害が起きていないサーバー上に新しいレプリカを作成して、プロモートしたレプリカと置き換え ます。スケーラビリティーを保つため、サーバーに障害が起こっても eXtreme Scale は 区画のレプリカ数を維持します。