WebSphere® eXtreme Scale をキャッシュとして使用する際、データベースを eXtreme Scale トランザクションとは独立して更新できる場合、失効データを許容するようにアプリケーションを作成する必要があります。同期されたメモリー内データベース処理スペースとして機能するため、eXtreme Scale はキャッシュを常に最新の状態に保つ方法をいくつか備えています。
定期的リフレッシュ
除去
スパース・キャッシュでは、除去ポリシーを使用して、データベースに影響を及ぼすことなく、キャッシュからデータを自動的に除去できます。eXtreme Scale には、Time-To-Live (存続時間)、Least-Recently-Used (最長未使用時間)、および Least-Frequently-Used (最も使用頻度の少ない) という 3 つの組み込みポリシーがあります。メモリー・ベースの除去オプションを使用可能にすると、メモリーが制約状態になるので、3 つのポリシーではすべて、必要であればデータをより積極的に除去することができます。 さらなる詳細は、キャッシュ・オブジェクトの除去のためのプラグインを参照してください。
イベント・ベースの無効化
スパース・キャッシュおよび 完全キャッシュは、Java Message Service (JMS) などのイベント生成プログラムを使用して 無効化または更新することができます。JMS を使用した無効化は、データベース・トリガーを使用してバックエンドを更新するどのプロセスにも手動で関連付けることができます。サーバー・キャッシュで変更があった場合にクライアントに通知できる JMS ObjectGridEventListener プラグイン が eXtreme Scale で提供されて います。これにより、クライアントが失効データを表示する時間を短縮できます。
プログラマチックな無効化
eXtreme Scale API により、 Session.beginNoWriteThrough()、ObjectMap.invalidate()、および EntityManager.invalidate() API メソッドを使用したニア・キャッシュおよびサーバー・キャッシュの手動対話が可能になります。クライアントまたはサーバーのプロセスでデータの一部がもう必要ない場合、無効化メソッドを使用して、ニア・キャッシュまたはサーバー・キャッシュからデータを除去できます。beginNoWriteThrough メソッドは、ローダーを呼び出すことなく、ObjectMap または EntityManager 操作をローカル・キャッシュに適用します。クライアントから呼び出された場合のこの操作は、ニア・キャッシュのみに適用されます (リモート・ローダーは呼び出されません)。サーバーで呼び出された場合のこの操作は、ローダーを呼び出すことなく、サーバー・コア・キャッシュのみに適用されます。