Liberty プロファイル

[Version 8.5 and later] Liberty プロファイルは、高度に構成可能で、迅速に開始し、かつ動的なアプリケーション・サーバー・ランタイム環境です。

Liberty プロファイルのインストールは、WebSphere® eXtreme Scale を WebSphere Application Server バージョン 8.5 と一緒にインストールするときに行います。 Liberty プロファイルは Java ランタイム環境 (JRE) を含んでいないため、Oracle または IBM® のいずれかが提供する JRE をインストールする必要があります。

サポートされる Java 環境およびロケーションについて詳しくは、WebSphere Application Server インフォメーション・センターの最小サポート Java レベルを参照してください。

このサーバーは、次に示すアプリケーション・デプロイメントの 2 つのモデルをサポートします。
  • アプリケーションを、dropins ディレクトリーにドロップすることによってデプロイする。
  • アプリケーションを、サーバー構成に追加することによってデプロイする。
Liberty プロファイルは、完全な WebSphere Application Server プログラミング・モデルの以下の部分のサブセットをサポートします。
  • Web アプリケーション
  • OSGi アプリケーション
  • Java Persistence API (JPA)
トランザクションやセキュリティーなどの関連サービスは、これらのアプリケーション・タイプと JPA が必要とする限りにおいてのみサポートされます。
フィーチャーは機能の単位であり、フィーチャーによって、特定のサーバーにロードされるランタイム環境の部分を制御します。 Liberty プロファイルには以下の主要フィーチャーが含まれています。
  • Bean Validation
  • Blueprint
  • Java API for RESTful Web Services
  • Java Database Connectivity (JDBC)
  • Java Naming and Directory Interface
  • Java Persistence API (JPA)
  • JavaServer Faces (JSF)
  • JavaServer Pages (JSP)
  • Lightweight Directory Access Protocol (LDAP)
  • ローカル・コネクター (Java Management Extensions (JMX) クライアント用)
  • モニター
  • OSGi JPA (OSGi アプリケーション用の JPA サポート)
  • リモート・コネクター (JMX クライアント用)
  • Secure Sockets Layer (SSL)
  • セキュリティー
  • サーブレット
  • セッション・パーシスタンス
  • トランザクション
  • Web アプリケーション・バンドル (WAB)
  • z/OS® セキュリティー
  • z/OS トランザクション管理
  • [z/OS] z/OS ワークロード管理

ランタイム環境を使用した作業は、直接行うこともできれば、WebSphere Application Server Developer Tools for Eclipse を使用して行うこともできます。

分散プラットフォームでは、Liberty プロファイルは開発環境と運用環境の両方を提供します。 Mac では、開発環境を提供します。

[z/OS] z/OS システムでは、Liberty プロファイルは運用環境を提供します。 この環境に関するネイティブでの作業は、MVS™ コンソールを使用して行うことができます。 アプリケーション開発の場合は、別の分散システム、Mac OS、または z/OS 上の Linux シェルで Eclipse ベースの開発者ツールを使用することを検討してください。

サード・パーティー JRE を使用した Liberty プロファイルの実行

Oracle が提供する JRE を使用する際、Liberty プロファイルによって WebSphere eXtreme Scale を実行するためには特別な考慮が必要です。
クラス・ローダー・デッドロック
次の JVM_ARGS 設定を使用して回避されたクラス・ローダー・デッドロックが発生する場合があります。 BundleLoader ロジックでデッドロックが発生した場合は、以下の引数を追加してください。
export JVM_ARGS="$JVM_ARGS -XX:+UnlockDiagnosticVMOptions -XX:+UnsyncloadClass"
IBM ORB
WebSphere eXtreme Scale では、IBM ORB を使用する必要があります。この ORB は WebSphere Application Server インストールに含まれていますが、Liberty プロファイルにはありません。 承認済みディレクトリーを、IBM ORB Java アーカイブ (JAR) ファイルが含まれているディレクトリーを追加するように設定する必要があります。 IBM ORB JAR ファイルは eXtreme Scale インストールに含まれています。