WebSphere® eXtreme
Scale リソース・アダプターは Java Connector Architecture (JCA) 1.5 互換であり、Java 2 Platform, Enterprise Edition (J2EE) 1.4 以降を搭載したアプリケーション・サーバー (WebSphere Application Server など) にインストールすることができます。
始める前に
このリソース・アダプターは、
eXtreme Scale のすべてのインストールで使用可能な
wxsra.rar リソース・アダプター・アーカイブ (RAR) ファイルに入っています。
RAR ファイルは次のディレクトリーにあります。
リソース・アダプターは、eXtreme Scale ランタイム環境に結合されています。
eXtreme Scale ランタイム JAR ファイルが正しいクラスパスにあることが必要です。一般に、リソース・アダプターを更新せずに、eXtreme Scale ランタイム環境をアップグレードできます。eXtreme Scale ランタイム環境をアップグレードすると、リソース・アダプターのランタイム環境もアップグレードされます。
リソース・アダプターは、eXtreme Scale ランタイム環境のバージョン 8.5 と、その後の最大 2 つのバージョンをサポートします。
リソース・アダプターのバージョンを新しくした場合は、eXtreme Scale ランタイム環境のバージョンも新しくしなければならないことがあります。
wxsra.rar ファイルが作動するためには、eXtreme Scale クライアント・ランタイム JAR ファイルの 1 つが必要です。
どのクライアント・ランタイム JAR ファイルが適切であるかについて詳しくは、WebSphere eXtreme Scale スタンドアロン・インストール用のランタイム・ファイルおよび WebSphere Application Server と統合された WebSphere eXtreme Scale 用のランタイム・ファイルを参照してください。これらのトピックには、使用可能なランタイム JAR ファイルに関する詳細情報が含まれています。
このタスクについて
eXtreme Scale リソース・アダプターをインストールする際には、柔軟なデプロイメント・シナリオを考慮した、いくつかのオプションを使用することができます。
リソース・アダプターは、Java Platform, Enterprise Edition (Java EE) アプリケーションに組み込むこともできれば、アプリケーション間で共有されるスタンドアロン RAR ファイルとしてインストールすることもできます。
リソース・アダプターをアプリケーションに組み込むようにすると、接続ファクトリーがアプリケーションのスコープ内にのみ作成され、アプリケーション間で共有できなくなるため、デプロイメントが単純化されます。
リソース・アダプターをアプリケーションに組み込むことによって、キャッシュ・オブジェクトや ObjectGrid クライアント・プラグイン・クラスもアプリケーション内に組み込むことができます。
また、リソース・アダプターの組み込みはアプリケーション間で誤ってキャッシュ・オブジェクトを共有することを防いでくれます。アプリケーション間でキャッシュ・オブジェクトが共有されると java.lang.ClassCastExceptions 例外が発生することがあります。
wxsra.rar ファイルをスタンドアロン・リソース・アダプターとしてインストールすることで、ノード・スコープにリソース・マネージャー接続ファクトリーを作成できます。
このオプションは以下の状況で役に立ちます。
- wxsra.rar ファイルをアプリケーション内に組み込むことが実用的でないとき
- ビルド時に eXtreme Scale のバージョンが不明であるとき
- eXtreme Scale クライアント接続を複数のアプリケーションと共有したいとき
重要: WebSphere Application Server の複数のバージョン (バージョン 8.0.2 まで) では、
eXtreme Scale リソース・アダプターをアプリケーション EAR ファイルとスタンドアロン・サーバーに同時にインストールすることはできません。
そのため、RAR ファイルもインストールされているエンタープライズ・アーカイブ (EAR) ファイルを使用すると、アプリケーションは
ClassCastException: com.ibm.websphere.xs.ra.XSConnectionFactory
incompatible with com.ibm.websphere.xs.ra.XSConnectionFactory などの例外を検出します。
サーブレットがこの例外を検出すると、次の
WebSphere Application Server メッセージの例と、このエラーの呼び出しスタックが表示されます。
SRVE0068E: An exception was thrown by one of the service methods of the servlet [ClientServlet]
in application [JTASampleClientEAR]. Exception created : [java.lang.ClassCastException:
com.ibm.websphere.xs.ra.XSConnectionFactory incompatible with com.ibm.websphere.xs.ra.XSConnectionFactory
at com.ibm.websphere.xs.sample.jtasample.WXSClientServlet.connectClient(WXSClientServlet.java:484)
at com.ibm.websphere.xs.sample.jtasample.WXSClientServlet.doGet(WXSClientServlet.java:200)
at javax.servlet.http.HttpServlet.service(HttpServlet.java:575)
at javax.servlet.http.HttpServlet.service(HttpServlet.java:668)
at com.ibm.ws.webcontainer.servlet.ServletWrapper.service(ServletWrapper.java:1214)
at com.ibm.ws.webcontainer.servlet.ServletWrapper.handleRequest(ServletWrapper.java:774)
at com.ibm.ws.webcontainer.servlet.ServletWrapper.handleRequest(ServletWrapper.java:456)
手順
- 組み込まれた eXtreme Scale リソース・アダプターをインストールします。
wxsra.rar ファイルがアプリケーションの EAR ファイルに組み込まれたときは、リソース・アダプターが eXtreme Scale ランタイム・ライブラリーにアクセスできるようにする必要があります。
WebSphere Application Server で実行されるアプリケーションの場合は、以下の選択とその結果としてのアクションが有効です。
オプション |
説明 |
eXtreme Scale が WebSphere Application Server ノードに統合されている場合 |
ランタイム・ライブラリー・ファイルは既にシステム・クラスパス内で使用可能であり、その他のアクションは不要です。 |
eXtreme Scale が WebSphere Application Server ノードに統合されていない場合 |
wsogclient.jar ファイルを wxsra.rar クラスパスに組み込む必要があります。 |
WebSphere Application Server で実行されないアプリケーションの場合は、クライアント・ランタイム・ライブラリー・ファイル ogclient.jar またはサーバー・ランタイム・ライブラリー・ファイル objectgrid.jar が RAR ファイルのクラスパスになければなりません。
- スタンドアロン eXtreme Scale リソース・アダプターをインストールします。
wxsra.rar ファイルをスタンドアロン・リソース・アダプターとしてインストールしたときには、このファイルが eXtreme Scale ランタイム・ライブラリーにアクセスできるようにする必要があります。
WebSphere Application Server で実行されるアプリケーションの場合は、以下の選択とその結果としてのアクションが有効です。
オプション |
説明 |
eXtreme Scale が WebSphere Application Server ノードに統合されている場合 |
ランタイム・ライブラリー・ファイルは既にシステム・クラスパス内で使用可能であり、その他のアクションは不要です。 |
eXtreme Scale が WebSphere Application Server ノードに統合されていない場合 |
wsogclient.jar ファイルを wxsra.rar クラスパスに組み込む必要があります。 |
WebSphere Application Server で実行されないアプリケーションの場合は、クライアント・ランタイム・ライブラリー・ファイル ogclient.jar またはサーバー・ランタイム・ライブラリー・ファイル objectgrid.jar が RAR ファイルのクラスパスになければなりません。
- リソース・アダプターがどの共有クラスにもアクセスできるようにします。 すべての ObjectGrid プラグイン・クラスとそれらを使用するアプリケーションがクラス・ローダーを共有する必要があります。
リソース・アダプターは複数のアプリケーションで共有されるため、同じクラス・ローダーですべてのクラスにアクセスできるようにする必要があります。
このアクセスを可能にするには、リソース・アダプターと対話するすべてのアプリケーションが 1 つの共有ライブラリーを使用するようにします。
次のタスク
eXtreme Scale リソース・アダプターをインストールしたので、接続ファクトリーを構成して、Java EE アプリケーションがリモート
eXtreme Scale データ・グリッドに接続できるようにすることができます。