サーブレット・コンテキスト初期化パラメーター

以下に示すサーブレット・コンテキスト初期化パラメーターのリストは、選択した接続メソッドで必要なスプライサー・プロパティー・ファイルに指定できるものです。

パラメーター

objectGridType

REMOTE または EMBEDDED のいずれかのストリング値。デフォルトは REMOTE です。

このパラメーターが REMOTE に設定されている場合、セッション・データは Web アプリケーションが実行されているサーバーの外に保管されます。

このパラメーターが EMBEDDED に設定されている場合は、Web アプリケーションが実行されているアプリケーション・サーバー・プロセス内で組み込みの eXtreme Scale コンテナーが開始されます。

objectGridName

特定の Web アプリケーションで使用する ObjectGrid インスタンスの名前を定義するストリング値。デフォルトの名前は「session」です。

eXtreme Scale コンテナー・サーバーの始動に使用する ObjectGrid XML ファイルとデプロイメント XML ファイルの両方で、このプロパティーは objectGridName を反映する必要があります。

catalogHostPort

カタログ・サーバーに接続して、クライアント・サイドの ObjectGrid インスタンスを取得できます。値の形式は、host:port<,host:port> でなければなりません。 host は、カタログ・サーバーが実行されているリスナー・ホストです。 port は、そのカタログ・サーバー・プロセスのリスナー・ポートです。このリストは任意の長さにすることができ、ブートストラッピングにのみ使用されます。最初の実行可能なアドレスが使用されます。このパラメーターは、catalog.services.cluster プロパティーが構成されている場合は、WebSphere® Application Server 内でオプションです。

replicationInterval

更新されたセッションを ObjectGrid に書き込む時間間隔を秒数で定義する整数値。デフォルトは 10 秒です。 0 から 60 までの値を設定できます。0 の場合は、更新されたセッションを ObjectGrid に書き込むのは、各要求のサーブレット・サービス・メソッド呼び出しの最後ということになります。replicationInterval 値が高いほどパフォーマンスは向上します。これは、データ・グリッドに書き込まれるアップデートの数が少ないためです。ただし、値が高いとそれだけ構成のフォールト・トレラント性が低くなります。

この設定は、objectGridType が REMOTE に設定されている場合のみ適用されます。

sessionTableSize

メモリー内に保持するセッション参照数を定義する整数値。デフォルトは 1000 です。

EMBEDDED トポロジーは既に Web コンテナーと同じ層にセッション・データを持っているため、この設定は REMOTE トポロジーのみに関するものです。

セッションは、最長未使用時間 (LRU) ロジックに基づいて、メモリー内のテーブルから除去されます。メモリー内のテーブルから除去されたセッションは Web コンテナーから無効化されます。しかし、データ自体はグリッドから削除されないので、そのセッションに対する後続の要求は引き続きデータを検索することができます。この値は、Web コンテナーの最大スレッド・プール値よりも高く設定されなければなりません。そうすると、セッション・キャッシュでの競合を削減できます。

fragmentedSession

true または false のいずれかのストリング値。デフォルト値は true です。この設定を使用して、製品がセッション・データをエントリー全体として保管するか、それぞれの属性を個別に保管するかを制御します。

Web アプリケーションのセッションが持っている属性の数が多い場合や属性のサイズが大きい場合は、fragmentedSession パラメーターを true に設定してください。すべての属性はデータ・グリッド内の同じキーに保管されるため、セッションが持っている属性の数が少ない場合は fragmentedSession を false に設定してください。

以前のフィルター・ベースの実装環境では、このプロパティーは「persistenceMechanism」と呼ばれており、設定可能な値は ObjectGridStore (フラグメント化されている場合) および ObjectGridAtomicSessionStore (フラグメント化されていない場合) でした。

securityEnabled

true または false のいずれかのストリング値。デフォルト値は false です。この設定により、eXtreme Scale クライアント・セキュリティーを使用可能にすることができます。 この設定は、eXtreme Scale サーバー・プロパティー・ファイルの securityEnabled 設定と一致していなければなりません。これらの設定が一致しないと、例外が発生します。

credentialGeneratorClass

com.ibm.websphere.objectgrid.security.plugins.CredentialGenerator インターフェースを実装するクラスの名前。このクラスを使用して、クライアントの資格情報が取得されます。

credentialGeneratorProps

CredentialGenerator 実装クラスのプロパティー。このプロパティーが、setProperties(String) メソッドを使用してオブジェクトに設定されます。 credentialGeneratorProps 値は、credentialGeneratorClass プロパティーの値が非ヌルの場合にのみ使用されます。

objectGridXML

objectgrid.xml ファイルが置かれているロケーション。 objectGridType=EMBEDDED および objectGridXML プロパティーが指定されていない場合、eXtreme Scale ライブラリーにパッケージされた組み込み XML ファイルが自動的にロードされます。

objectGridDeploymentXML

objectGrid デプロイメント・ポリシーの XML ファイルが置かれているロケーションを指定します。 objectGridType=EMBEDDED および objectGridDeploymentXML プロパティーが指定されていない場合、eXtreme Scale ライブラリーにパッケージされた組み込み XML ファイルが自動的にロードされます。

traceSpec

ストリング値として設定される、IBM® WebSphere のトレース仕様を指定します。この設定は、WebSphere Application Server以外のアプリケーション・サーバーに使用してください。

traceFile

トレース・ファイルの場所をストリング値として指定します。この設定は、WebSphere Application Server以外のアプリケーション・サーバーに使用してください。

cookieDomain
ホストをまたいだセッションへのアクセスが必要であるかどうかを指定します。 値を、ホスト間に共通のドメインの名前に設定してください。
reuseSessionID
基礎になっている Web コンテナーが異なるホストへの要求でセッション ID を再利用する場合は、true に設定します。デフォルト値は false です。このプロパティーの値は、Web コンテナーの中での値と同じでなければなりません。WebSphere Application Server を使用していて、管理コンソールまたは wsadmin ツール・スクリプトを使用して eXtreme Scale HTTP セッション・パーシスタンスを構成している場合、デフォルトで、Web コンテナー・カスタム・プロパティー HttpSessionIdReuse=true が追加されます。reuseSessionIDtrue に設定されます。セッション ID の再利用を望まない場合は、eXtreme Scale セッション・パーシスタンスを構成する前に、Web コンテナー・カスタム・プロパティーに HttpSessionIdReuse=false カスタム・プロパティーを設定します。
shareSessionsAcrossWebApps
セッションが Web アプリケーション間で共有されるかどうかを指定します。true または false のいずれかのストリング値として指定されます。 デフォルトは false です。サーブレット仕様では、HTTP セッションを Web アプリケーション間で共有できないとされています。 この共有を可能にするため、サーブレット仕様の拡張が提供されます。
useURLEncoding
URL 再書き込みを使用可能にする場合は、true に設定します。デフォルト値は false です。これは、セッション・データの保管に Cookie が使用されることを示します。 このパラメーターの値は、セッション管理の Web コンテナー設定と同じでなければなりません。