このタスクについて
WebSphere DataPower® XC10 アプライアンス を
WebSphere Portal 環境に導入することは、以下の
シナリオでメリットがあります。
重要: 以下のシナリオでは、
メリットについて紹介しますが、WebSphere DataPower XC10 アプライアンス を環境に
導入することにより、WebSphere Portal 層での
プロセッサー使用量が増える場合もあります。
- セッション・パーシスタンスが必要な場合
例えば、WebSphere Portal Server の
障害時でもカスタム・ポートレットのセッション・データを使用可能な状態で
維持する必要がある場合は、HTTP セッションを WebSphere DataPower XC10 アプライアンス データ・グリッドに
保持できます。複数のサーバーにデータを複製しておくと、データの可用性が高まります。
- 複数データ・センター・トポロジー
ロケーションが物理的に異なる複数のデータ・センターに
またがるトポロジーの場合、WebSphere Portal HTTP セッションを
WebSphere DataPower XC10 アプライアンス データ・グリッドに
保持できます。セッションは、複数あるデータ・センター内のデータ・グリッドに
複製されます。あるデータ・センターで障害が起こると、セッションは、データ・グリッドのデータのコピーを
保持する別のデータ・センターにロールオーバーされます。
- WebSphere Portal Server 層のメモリー所要量を低下させる場合
セッション・データを
コンテナー・サーバーのリモート層にオフロードすることで、セッションのサブセットが WebSphere Portal Server 上に
存在することになります。このデータのオフロードにより、WebSphere Portal Server 層のメモリー所要量が低下します。
タスクの結果
WebSphere Portal Server にアクセスでき、構成されているカスタム・ポートレットの
HTTP セッション・データはデータ・グリッドに保持されます。
アプリケーション・セッション・データを
ホスティングしている全データ・グリッドに Web コンテナー・クライアントから到達できない場合、クライアントは、
代わりに
WebSphere Application Server の基本 Web コンテナーをセッション管理に使用します。
次のようなシナリオでは、データ・グリッドに到達できないことがあります。
- Web コンテナーとリモート・コンテナー・サーバー間のネットワークの問題
- リモート・コンテナー・サーバーのプロセスが停止した場合
sessionTableSize パラメーターによって
指定される、メモリー内に保持されるセッション参照の数は、セッションが基本 Web コンテナー内に
保管されている場合、そのまま維持されます。
セッション数が
sessionTableSize の値を超えると、最長未使用時間を基にセッションが
Web コンテナー・セッション・キャッシュで無効化されます。リモート・データ・グリッドが使用可能になると、Web コンテナー・キャッシュで
無効化されたセッションは、リモート・データ・グリッドからデータを取得し、データを
新規セッションにロードできます。リモート・データ・グリッド全体が使用不可なまま、セッションが
セッション・キャッシュで無効化されると、ユーザーのセッション・データは失われます。このような問題があるため、負荷の下で
システムを実行する場合、実動リモート・データ・グリッド全体をシャットダウンすることはしないでください。