IBM® WebSphere® DataPower® XC10 アプライアンス・ソフトウェアへのアップグレードは、
ファームウェア更新を使用してインストールされます。新バージョンのファームウェアは、Web サイトからダウンロード可能で、ご使用のアプライアンス・ソフトウェアの更新に使用できます。
始める前に
以下の手順を実行するには、アプライアンス管理権限が割り当てられている必要があります。
ファームウェア更新プロセスを開始する前に、すべてのアクティブ・ジョブが
完了していることを確認してください。
ファームウェア更新プロセスによって、アクティブに実行されているジョブが中断されます。
これにより、データの不整合が発生する可能性があります。更新処理を開始する前に、この動作に備えて計画を立てておいてください。
注意:
このタスクについて
IBM から新しいファームウェアの更新をダウンロードし、
アプライアンスを新しいファームウェアで更新することによって、アプライアンスのファームウェアの更新を行うことができます。ユーザー・インターフェース、またはコマンド行でファームウェア更新を実行することができます。
重要: アプライアンスが集合内にある場合、
集合内のあるアプライアンスでファームウェア・アップグレード・プロセスを
完了してから、別のアプライアンスでプロセスを開始する必要があります。集合内の複数のアプライアンスで同時にファームウェアを更新しようとすると、
データ損失が生じる可能性があります。
手順
- ユーザー・インターフェースでファームウェア更新を実行するには、以下を行います。
- IBM Fix Central にナビゲートして、ファームウェア更新を
ローカル・ファイル・システムにダウンロードします。 「Fix Central」ページの「製品グループ」で「WebSphere」を選択し、製品リストから「WebSphere DataPower XC10 アプライアンス」を選択します。 ファームウェア更新は、.scrypt2 という拡張子の付いた単一のファイルに
なります。
このファイルには、実行する更新の保全性を保証するために署名が付けられています。ユーザー・インターフェースへのアクセスに使用するコンピューターに、このファイルを保存します。
- ユーザー・インターフェースにログオンします。
- 「設定」パネルにナビゲートします。
- WebSphere DataPower XC10 アプライアンス ユーザー・インターフェース上部のメニュー・バーで、
にナビゲートします。
- 「ホーム」パネルで、「ステップ 1: アプライアンスのセットアップ」セクションにある「設定のカスタマイズ」リンクをクリックします。
- 「ファームウェア」を展開します。 このセクションには、現在アプライアンス上にインストールされているファームウェア・レベルが表示されます。
- 新しいファームウェア更新をインストールします。
- 「参照...」をクリックして、新しいファームウェア更新ファイル用のファイル・システムにナビゲートします。
- 新しいファームウェア更新ファイルを選択して、「OK」をクリックします。
- 「アップグレード」をクリックします。ファームウェア更新のアップロードに要する時間は、接続速度によって異なります。
アップロードが完了し、ファームウェア更新が開始されると、メッセージが表示されます。
更新が開始されると、アプライアンスが再始動します。
ユーザー・インターフェースでは、画面に進行状況は示されず、
変更も表示されません。
変更が表示されないのは、アプライアンスの再始動時にはセッションが終了し、
アップグレード・プロセス中にユーザー・インターフェースが使用できないためです。 ファームウェア更新が完了したことを確認するには、更新が完了したと予想される頃に、もう一度
ログインする必要があります。実際のファームウェア更新には、開始後、平均して 10 分から 15 分ほどかかりますが、長くかかる場合もあります。
- コマンド行インターフェースでファームウェア更新を実行するには、以下を行います。
- IBM Fix Central にナビゲートして、ファームウェア更新を
ローカル・ファイル・システムにダウンロードします。 「Fix Central」ページの「製品グループ」で「WebSphere」を選択し、製品リストから「WebSphere DataPower XC10 アプライアンス」を選択します。 ファームウェア更新は、.scrypt2 という拡張子の付いた単一のファイルに
なります。
このファイルには、実行する更新の保全性を保証するために署名が付けられています。アプライアンスからアクセス可能なサーバーに、このファイルを保存します。
- コマンド行を使用して、またはシリアル・コンソールからアプライアンスに接続します。 詳しくは、コマンド行インターフェースを使用したアプライアンスでの操作の実行を参照してください。
- .scrypt2 ファイルをアプライアンスに置きます。 コマンド行インターフェースから、次のコマンドを実行します。
file get <url_to_scrypt2_file> <firmware_file>
ここで、url_to_scrypt2_file は Fix Central から .scrypt2 ファイルを保存したローカル・サーバーです。firmware_file はアプライアンスで使用する .scrypt2 ファイルの名前です。
- ファームウェア更新をインストールします。 以下のコマンドを実行します。
firmware upgrade <firmware_file>
ファームウェアのアップグレードが完了すると、アプライアンスは再始動します。
タスクの結果
アプライアンスには更新されたファームウェアのバージョンがあります。ファームウェアのアップグレードが正常に行われたことを確認するために、「
設定」パネルの
「ファームウェア」セクションで現行ファームウェア・レベルを表示できます。
集合内の他のアプライアンスに対して、この手順を繰り返します。
次のタスク
新しいアプライアンスに初めてファームウェアをインストールする場合は、ファームウェア更新が完了してから
clear-all コマンドをアプライアンスで実行してください。 ファームウェア更新後のこのコマンドの実行について詳しくは、『
IBM WebSphere DataPower XC10 アプライアンス の初期設定および構成』を参照してください。