Installation Manager の imcl install コマンドを使用して、どの製品オファリングでもインストールできます。
始める前に
製品インストールのためのオペレーティング・システムの準備に
記載されているように、製品をインストールするシステムを準備してください。
IBM Installation Manager をインストールし、製品リポジトリーにアクセスできることを確認します。Installation Manager のインストールおよびInstallation Manager での製品リポジトリーの構成を参照してください。
製品をインストールするには、IBM Installation Manager バージョン 1.8.5 以降が必要です。
重要: 製品をインストールする前に、製品ファイルに付随しているご使用条件を必ずお読みください。関連する使用許諾条件、注意事項、およびお知らせは、この製品のインストール・イメージまたはリポジトリーの lafiles または product_name/lafiles サブディレクトリーにある使用許諾契約書のファイルで提供されています。
コマンドに -acceptLicense を指定してご使用条件に同意してください。
このタスクについて
以下のオファリングを含め、すべての製品オファリングが Installation Manager コマンド行を使用してインストール可能です。
- すべての WebSphere Application Server エディション
- WebSphere Application Server のアプリケーション・クライアント
- WebSphere Application Server の DMZ セキュア・プロキシー・サーバー
- IBM HTTP Server
- Web Server Plug-in
- WebSphere カスタマイズ・ツールボックス
製品オファリングの全リストについては、サポートされるオペレーティング・システム用の WebSphere Application Server の製品オファリングを参照してください。
移行ユーザーの方へ: IBM SDK, Java™ Technology Edition バージョン 8 は、WebSphere Application Server
バージョン 9.0 の Java SDK バージョンです。
IBM SDK, Java Technology Edition は、どの WebSphere Application Server オファリングにも組み込まれなくなりました。
Java SDK は、製品のインストール時にインストールしなければならない別個のオファリングとして利用可能です。trns
imcl コマンドの使用については、IBM Installation Manager の資料を参照してください。
手順
- システムにログオンします。
必ず、*ALLOBJ および *SECADM 特殊権限を持つユーザー・プロファイルを使用して IBM i システムにログオンするようにしてください。
- 製品バイナリー用の独立したディレクトリー・ロケーションを選びます。
Installation Manager のこのインスタンスから初めてインストールする場合は、共有データ・ロケーションも選びます。
- コマンド行を開始します。
CL コマンド行で STRQSH コマンドを
実行して、Qshell コマンド・シェルを開始します。
- 選択したディレクトリーに製品をインストールするために必要な権限を持っていることを確認します。
- Installation Manager をインストールしたディレクトリーの eclipse/tools サブディレクトリーに移動します。
- 製品リポジトリーが使用可能であることを確認してください。
listAvailablePackages コマンドは、オファリングの 1 つ以上のレベルをリストします。
![[Windows]](../images/windows.gif)
imcl.exe listAvailablePackages -repositories source_repository
![[AIX]](../images/aixlogo.gif)
![[HP-UX]](../images/hpux.gif)
![[Linux]](../images/linux.gif)
![[Solaris]](../images/solaris.gif)
![[IBM i]](../images/iseries.gif)
./imcl listAvailablePackages -repositories source_repository
- オプション: リポジトリーでユーザー名とパスワードが必要な場合、このリポジトリーにアクセスするためにマスター・パスワード・ファイルおよびクレデンシャル保管ファイルを作成します。
- オプション: マスター・パスワード・ファイルを作成します。
マスター・パスワード・ファイルは、「This text is the master password」のようなパスフレーズが含まれたテキスト・ファイルです。このファイルは、認証クレデンシャルを保護するために使用されます。
マスター・パスワード・ファイルを作成し、
クレデンシャルの作成時にそれを使用する場合は、常にそのマスター・パスワード・ファイルを指定してください。
ヒント: このファイルを保護するには、ご使用のオペレーティング・システムに合わせてこのファイルへのアクセスを制限するように許可を設定してください。
- imutilsc saveCredential コマンドを実行して、クレデンシャル保管ファイルを作成します。
![[Windows]](../images/windows.gif)
imutilsc.exe saveCredential
-secureStorageFile storage_file
-userName user_ID -userPassword user_password
-url source_repository
![[AIX]](../images/aixlogo.gif)
![[HP-UX]](../images/hpux.gif)
![[Linux]](../images/linux.gif)
![[Solaris]](../images/solaris.gif)
![[IBM i]](../images/iseries.gif)
./imutilsc saveCredential
-secureStorageFile storage_file
-userName user_ID -userPassword user_password
-url source_repository
ヒント: imutilsc コマンドがクレデンシャル保管ファイルの作成時に指定した URL を見つけることができない場合、リポジトリー URL ロケーションの末尾に /repository.config を追加してください。
詳しくは、IBM Installation Manager の資料を参照してください。
- imcl コマンドを実行して、製品オファリングをインストールします。
imcl コマンドには、以下の例に示されたフォーマットとオプションがあります。
重要: IBM SDK Java Technology Edition は製品に組み込まれなくなっているため、製品オファリング ID と IBM Java SDK オファリング ID (
com.ibm.java.jdk.v8) の両方を指定する必要があります。Java SDK がなければ製品オファリングをインストールすることはできません。
![[Windows]](../images/windows.gif)
imcl.exe install offering_ID_offering_version,optional_feature_ID com.ibm.java.jdk.v8
-repositories source_repository
-installationDirectory installation_directory
-sharedResourcesDirectory shared_directory
-accessRights access_mode
-preferences preference_key=value
-properties property_key=value
-secureStorageFile storage_file -masterPasswordFile master_password_file
-acceptLicense
![[AIX]](../images/aixlogo.gif)
![[HP-UX]](../images/hpux.gif)
![[Linux]](../images/linux.gif)
![[Solaris]](../images/solaris.gif)
./imcl install offering_ID_offering_version,optional_feature_ID com.ibm.java.jdk.v8
-repositories source_repository
-installationDirectory installation_directory
-sharedResourcesDirectory shared_directory
-accessRights access_mode
-preferences preference_key=value
-properties property_key=value
-secureStorageFile storage_file -masterPasswordFile master_password_file
-acceptLicense
![[IBM i]](../images/iseries.gif)
重要: IBM i のアプリケーションはすべて、オペレーティング・システムに付属する Java SDK を使用するため、
IBM SDK, Java Technology Edition は、IBM i の製品オファリングとともにインストールできません。
./imcl install offering_ID_offering_version,optional_feature_ID
-repositories source_repository
-installationDirectory installation_directory
-sharedResourcesDirectory shared_directory
-accessRights access_mode
-preferences preference_key=value
-properties property_key=value
-secureStorageFile storage_file -masterPasswordFile master_password_file
-acceptLicense
- オファリングおよびオプション・フィーチャーのインストール
一部のオファリングでは、インストールするオプション・フィーチャーのコンマ区切りリストを追加できます。
オプション・フィーチャーを指定しないと、デフォルトのフィーチャー・セットがインストールされます。
必要なフィーチャーのみをインストールするには、
フィーチャーのリストを明示的に指定します。
以下の表に、オファリング ID、各オファリングのオプション・フィーチャー、およびデフォルト・フィーチャーを示します。
表 1. オファリング ID とオプション・フィーチャーオファリング
ID |
オプション・フィーチャー ID |
デフォルト・フィーチャー |
WebSphere Application Server Network Deployment com.ibm.websphere.ND.v90
|
- core.feature: WebSphere Application Server
以下のオプションのサブフィーチャーを指定するには、このフィーチャーの指定が必要です。
- samples: サンプル・アプリケーション
- thinclient: スタンドアロンのシン・クライアントおよびリソース・アダプター
- embeddablecontainer: 埋め込み可能 EJB コンテナー
- ejbdeploy: EJB 3.0 より前のモジュール用の EJBDeploy ツール
注: Installation Manager を使用して機能の変更、更新、またはロールバックを行い、後で core.feature を追加および削除することはできません。
追加または削除できるのは、サブフィーチャーのみです。
|
- core.feature
- thinclient
- embeddablecontainer
- ejbdeploy
|
Application Client for WebSphere Application Server com.ibm.websphere.APPCLIENT.v90
|
- samples: サンプル
- standalonethinclient.resourceadapter.runtime: スタンドアロン・シン・クライアントのランタイム
- standalonethinclient.resourceadapter.samples: スタンドアロン・シン・クライアントのサンプル
- embeddablecontainer: 埋め込み可能 EJB コンテナー
|
embeddablecontainer |
IBM WebSphere Application Server の DMZ Secure Proxy Server com.ibm.websphere.NDDMZ.v90
|
- core.feature: IBM WebSphere Application Server の DMZ Secure Proxy Server
以下のオプションのサブフィーチャーを指定するには、このフィーチャーの指定が必要です。
- thinclient: スタンドアロンのシン・クライアントおよびリソース・アダプター
|
デフォルト・フィーチャーはありません |
Web Server Plug-in com.ibm.websphere.PLG.v90
|
オプション・フィーチャーはありません |
該当なし |
WebSphere Customization Toolbox com.ibm.websphere.WCT.v90
|
- zpmt: プロファイル管理ツール (z/OS のみ)
- zmmt: z/OS マイグレーション管理ツール
- pct: Web サーバー・プラグイン構成ツール
|
すべてのオプション・フィーチャーがデフォルトでインストールされます
|
- オファリング・バージョンの指定
オファリング ID にアンダースコアー付きで追加可能な (オプション) offering_version は、インストール対象のオファリングの特定のバージョンを表します。(例えば、9.0.0.x_0200 など)。
- offering_version が指定されていない場合、最新バージョンのオファリングとそのバージョンのすべてのインテリム・フィックスがインストールされます。
- offering_version が指定されている場合、指定されたバージョンのオファリングがインストールされ、そのバージョンのインテリム・フィックスはインストールされません。
オファリング・バージョンは、リポジトリーに対して以下のコマンドを実行した場合に、オファリング ID の最後にアンダースコアー付きで追加されています。
imcl listAvailablePackages -repositories source_repository
- インテリム・フィックスのインストール
オファリングと一緒にどのインテリム・フィックスをインストールするかを指示するには、-installFixes 引数を使用して none、recommended、または all を指定します。
- オファリング・バージョンが指定されていない場合、-installFixes オプションは、デフォルトの all に設定されます。
- オファリング・バージョンが指定されている場合、-installFixes オプションは、デフォルトの none に設定されます。
- アクセス権限の指定
前に Installation Manager をインストールするためのモードを指定した場合は、-accessRights パラメーターは必要ありません。
- ロールバック用にパッケージ・バージョンを保存するかどうかの選択
Installation Manager では、以前のバージョンのパッケージを保存して、後で問題が発生したときにロールバックできるようにします。
Installation Manager が以前のバージョンにパッケージをロールバックする際は、現行バージョンのファイルはアンインストールされて、以前のバージョンが再インストールされます。
ロールバック用にファイルを保存しない場合は、コマンドの指定で以下の設定を使用することにより
ファイルが保存されないようにできます。
-preference com.ibm.cic.common.core.preferences.preserveDownloadedArtifacts=False
ヒント: このオプションを指定して、ロールバック用にファイルをローカルに保存しない場合でも、適切な製品リポジトリーにアクセスして、
引き続き前の任意のインストール済みレベルにロールバックすることができます。
Installation Manager 設定の設定方法について詳しくは、IBM Installation Manager の資料を参照してください。
user_data_root の設定
![[IBM i]](../images/iseries.gif)
ベスト・プラクティス: 初期インストールの場合、
user_data_root を指定します。
指定しない場合は、
user_data_root のデフォルト値は
/QIBM/UserData/WebSphere/AppServer/V9/ND です。
bprac
user_data_root を指定するには、was.install.os400.profile.location プロパティーに user_data_root ファイル・パスを指定して imcl コマンドを実行します。例: -properties
was.install.os400.profile.location=/QIBM/UserData/WebSphere/AppServer/V9/ND
例
![[Windows]](../images/windows.gif)
以下の例では、Windows オペレーティング・システムに最新バージョンの
WebSphere Application Server をインストールする方法を示します。
imcl install com.ibm.websphere.ND.v90 com.ibm.java.jdk.8
-installationDirectory "C:\Program Files\IBM\WebSphere\AppServer"
-sharedResourcesDirectory "C:\Program Files\IBM\IMShared"
-repositories C:¥IBM¥REP¥WSAS9ENT
-acceptLicense -showProgress
-log installv9.xml
-preferences com.ibm.cic.common.core.preferences.keepFetchedFiles=false,com.ibm.cic.common.core.preferences.preserveDownloadedArtifacts=false
![[IBM i]](../images/iseries.gif)
以下の例では、IBM i オペレーティング・システムに最新バージョンの
WebSphere Application Server をインストールする方法を示します。
./imcl install com.ibm.websphere.ND.v90
-repositories https://downloads.mycorp.com:8080/WAS_90_repository
-installationDirectory /QIBM/ProdData/WebSphere/AppServer/V9/ND
-properties was.install.os400.profile.location=/QIBM/UserData/WebSphere/AppServer/V9/ND
-sharedResourcesDirectory /QIBM/UserData/InstallationManager/IMShared
-secureStorageFile $HOME/WASFiles/temp/credential.store
-acceptLicense
次のタスク
インストールが完了すると、プログラムが重要なポストインストール指示を標準出力に書き込むことがあります。