[AIX Solaris HP-UX Linux Windows][IBM i]

応答ファイルを使用したフィックスパックのインストール

IBM® Installation Manager の応答ファイルを使用して、利用可能なフィックスパックで製品オファリングを更新できます。 フィックスパックには、オファリングを新しい製品レベルに上げるためのバンドル済みサービスが含まれています。

始める前に

ヒント: この手順の代わりに、応答ファイルまたはコマンド行で Installation Manager の updateAll コマンドを使用して、すべてのインストール済みのパッケージを検索および更新することができます。 このコマンドは、どのフィックスをどのターゲット・リポジトリーに入れるかに関する完全な管理権限を持つ場合にのみ使用してください。 インストールする特定のフィックスだけが含まれたカスタム・リポジトリー・セットを作成してこれを指す場合は、問題なくこのコマンドを使用できます。 サービス・リポジトリーの検索を使用可能に設定している場合、または別のライブ Web ベース・リポジトリーから直接フィックスをインストールする場合は、このオプションを選択しないで、コマンド行から install コマンドの -installFixes オプション、または応答ファイルの installFixes 属性で、インストールするフィックスのみを選択できるようにしたほうがよい場合があります。

手順

  1. オンライン・サービス・リポジトリーからインストールするか、フィックスパックのインストール・ファイルが入ったローカル・リポジトリーからインストールするかを選択します。
    • オンライン・サービス・リポジトリーにアクセスします。

      1. 製品の URL を判別します。
        製品の最初のインストールに使用したものと同じ URL を使用して、サービス・リポジトリーからインストールできます。 これらの URL は以下のパターンに基づくものです。 ここで、offering_ID は、サポートされるオペレーティング・システム用の WebSphere Application Server の製品オファリング 内にあるオファリング ID です。
        http://www.ibm.com/software/repositorymanager/offering_ID

        これらの URL は Web ブラウザーにロードされず、Installation Manager のみでアクセス可能です。

      2. オプション: クレデンシャルを保護するためのマスター・パスワード・ファイルを作成します。

        マスター・パスワード・ファイルは、「This text is the master password」のようなパスフレーズが含まれたテキスト・ファイルです。このファイルは、認証クレデンシャルを保護するために使用されます。

        マスター・パスワード・ファイルを作成し、 クレデンシャルの作成時にそれを使用する場合は、常にそのマスター・パスワード・ファイルを指定してください。

        ヒント: このファイルを保護するには、ご使用のオペレーティング・システムに合わせてこのファイルへのアクセスを制限するように許可を設定してください。
      3. imutilsc saveCredential コマンドを実行することで、IBM ソフトウェア・ユーザー ID とパスワードが入ったクレデンシャル保管ファイルを作成します。
        [Windows]
        imutilsc.exe saveCredential
          -secureStorageFile storage_file
          -userName user_ID -userPassword user_password
          -url source_repository 
        [AIX][HP-UX][Linux][Solaris][IBM i]
        ./imutilsc saveCredential
          -secureStorageFile storage_file
          -userName user_ID -userPassword user_password
          -url source_repository 
        ヒント: 保管ファイルの作成時、imutilsc コマンドを実行しても指定された URL が見つからない場合は、リポジトリーの URL ロケーションの最後に /repository.config を追加します。

      認証クレデンシャルの保管について詳しくは、 IBM Installation Manager 資料の『資格情報の保管』を参照してください。

    • Fix Central からファイルをダウンロードして解凍し、ローカル・リポジトリーを作成します。

      圧縮された個々のフィックスパック・ファイルには、フィックスパック用の Installation Manager リポジトリーが含まれており、通常 .zip の拡張子が付いています。フィックスパック・ファイルをダウンロードして解凍したら、 生成されたリポジトリーと Installation Manager を使用して、フィックスパックでオファリングを更新できます。
      1. Fix Central にアクセスします。
      2. 製品グループで、WebSphere を選択します。
      3. 製品で、WebSphere Application Server を選択します。
      4. インストール済みの製品バージョンを選択します。
      5. プラットフォームで、使用するオペレーティング・システムを選択し、「次へ進む」をクリックします。
      6. 「フィックスの参照」を選択して、「次へ進む」をクリックします。
      7. 「およびフィックス・タイプ」「フィックスパック」を選択します。
      8. 各フィックスの下の「詳細情報」をクリックすると、フィックスに関する情報が表示されます。
      9. ダウンロード・オプションを選択して、「次へ進む」をクリックします。
      10. 「同意します」をクリックして使用条件に同意します。
      11. 「今すぐダウンロード」をクリックします。
      12. 圧縮ファイルを、それをインストールするシステムにバイナリー形式で転送します。
      13. 圧縮されたリポジトリー・ファイルをシステム上の任意のディレクトリーに解凍します。
  2. 製品を更新するための応答ファイルを作成します。

    応答ファイルは、更新するオファリングやインストール・ディレクトリーなど、製品を更新するために必要なデータが含まれている XML ファイルです。

    WebSphere Application Server オファリングを更新するサンプル応答ファイルについては、 を参照してください。

  3. 更新する製品インストール済み環境を停止します。
  4. コマンド行を開始します。

    [IBM i]CL コマンド行で STRQSH コマンドを 実行して、Qshell コマンド・シェルを開始します。

  5. 選択したディレクトリーにフィックスパックをインストールするために必要な権限を持っていることを確認します。
  6. Installation Manager をインストールしたディレクトリーの eclipse/tools ディレクトリーに移動します。
  7. 製品リポジトリーが使用可能であることを確認してください。

    listAvailablePackages コマンドは、オファリングの 1 つ以上のレベルをリストします。

    [Windows]
    imcl.exe listAvailablePackages -repositories source_repository
    [AIX][HP-UX][Linux][Solaris][IBM i]
    ./imcl listAvailablePackages -repositories source_repository
  8. input パラメーターに応答ファイルのロケーションを指定した imcl コマンドを実行します。
    以下に例を示します。
    • [Windows] 管理者または非管理者:
      imcl.exe -acceptLicense 
        input C:¥temp¥update_response_file.xml
        -log C:¥temp¥update_log.xml
        -secureStorageFile C:¥IM¥credential.store -masterPasswordFile C:¥IM¥master_password.txt
    • [AIX][HP-UX][Linux][Solaris]管理者:
      ./imcl -acceptLicense 
        input /var/temp/update_response_file.xml 
        -log /var/temp/update_log.xml 
        -secureStorageFile /var/IM/credential.store -masterPasswordFile /var/IM/master_password.txt
    • [AIX][HP-UX][Linux][Solaris]非管理者:
      ./imcl -acceptLicense 
        input user_home/var/temp/update_response_file.xml 
        -log user_home/var/temp/update_log.xml 
        -secureStorageFile user_home/var/IM/credential.store -masterPasswordFile user_home/var/IM/master_password.txt
    • [IBM i]
      ./imcl -acceptLicense 
        input $HOME/WASFiles/temp/update_response_file.xml 
        -log $HOME/WASFiles/temp/update_log.xml 
        -secureStorageFile $HOME/WASFiles/temp/credential.store -masterPasswordFile $HOME/WASFiles/temp/master_password.txt

以下に、Windows オペレーティング・システムで WebSphere Application Server Network Deployment オファリングを後のバージョンに更新する応答ファイルの例を示します。
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<agent-input >
<server>
  <repository location='https://www.ibm.com/software/repositorymanager/com.ibm.websphere.ND.v90'/>
</server>
<profile id='IBM WebSphere Application Server V9.0' 
  installLocation='C:¥Program Files¥IBM¥WebSphere¥AppServer'>
  <data key='eclipseLocation' value='C:¥Program Files¥IBM¥WebSphere¥AppServer'/>
  <data key='user.import.profile' value='false'/>
  <data key='cic.selector.nl' value='en, fr, it, zh, ro, ru, zh_TW, de, ja, pl, es, cs, hu, ko, pt_BR'/>
</profile>
<install modify='false'>
  <offering profile='IBM WebSphere Application Server V9.0' id='com.ibm.websphere.ND.v90' 
    version='9.0.0.20161025_2108' features='core.feature'/>
</install>
<preference name='com.ibm.cic.common.core.preferences.eclipseCache' value='C:¥Program Files¥IBM¥IMShared'/>
<preference name='com.ibm.cic.common.core.preferences.connectTimeout' value='30'/>
<preference name='com.ibm.cic.common.core.preferences.readTimeout' value='30'/>
<preference name='com.ibm.cic.common.core.preferences.downloadAutoRetryCount' value='0'/>
<preference name='offering.service.repositories.areUsed' value='true'/>
<preference name='com.ibm.cic.common.core.preferences.ssl.nonsecureMode' value='false'/>
<preference name='com.ibm.cic.common.core.preferences.http.disablePreemptiveAuthentication' value='false'/>
<preference name='http.ntlm.auth.kind' value='NTLM'/>
<preference name='http.ntlm.auth.enableIntegrated.win32' value='true'/>
<preference name='com.ibm.cic.common.core.preferences.preserveDownloadedArtifacts' value='true'/>
<preference name='com.ibm.cic.common.core.preferences.keepFetchedFiles' value='false'/>
<preference name='PassportAdvantageIsEnabled' value='false'/>
<preference name='com.ibm.cic.common.core.preferences.searchForUpdates' value='false'/>
</agent-input>
プロファイル ID の検索
プロファイル ID (<profile . . . id='profile_ID' . . . .> および <offering . . . profile='profile_ID' . . . .>) を検索するには、Installation Manager をインストールしたディレクトリーの eclipse/tools サブディレクトリーから、次のコマンドを実行します。
imcl listInstallationDirectories -verbose
プロファイル名は、パッケージ・グループ名と同じです。
オプション・フィーチャーを使用したオファリングの更新

インストール済みのオファリング ID (<offering . . . id='offering_ID' . . . .>) を検索するには、app_server_root/bin ディレクトリーから historyInfo コマンドまたは genHistoryReport コマンドを実行します。

製品を更新するときには、製品の最初のインストールで使用されたフィーチャーが応答ファイルに含まれる必要があります。 これらのフィーチャーを応答ファイルに追加しないと、Installation Manager によってそれらは削除されます。

以下の表に、オファリング ID、各オファリングのオプション・フィーチャー、およびデフォルト・フィーチャーを示します。
表 1. オファリング ID とオプション・フィーチャー
オファリング ID オプション・フィーチャー ID デフォルト・フィーチャー
WebSphere Application Server Network Deployment

com.ibm.websphere.ND.v90

  • core.feature: WebSphere Application Server
    以下のオプションのサブフィーチャーを指定するには、このフィーチャーの指定が必要です。
    • samples: サンプル・アプリケーション
    • thinclient: スタンドアロンのシン・クライアントおよびリソース・アダプター
    • embeddablecontainer: 埋め込み可能 EJB コンテナー
    • ejbdeploy: EJB 3.0 より前のモジュール用の EJBDeploy ツール
注: Installation Manager を使用して機能の変更、更新、またはロールバックを行い、後で core.feature を追加および削除することはできません。 追加または削除できるのは、サブフィーチャーのみです。
  • core.feature
    • thinclient
    • embeddablecontainer
    • ejbdeploy
Application Client for WebSphere Application Server

com.ibm.websphere.APPCLIENT.v90

  • samples: サンプル
  • standalonethinclient.resourceadapter.runtime: スタンドアロン・シン・クライアントのランタイム
  • standalonethinclient.resourceadapter.samples: スタンドアロン・シン・クライアントのサンプル
  • embeddablecontainer: 埋め込み可能 EJB コンテナー
embeddablecontainer
IBM WebSphere Application Server の DMZ Secure Proxy Server

com.ibm.websphere.NDDMZ.v90

  • core.feature: IBM WebSphere Application Server の DMZ Secure Proxy Server
    以下のオプションのサブフィーチャーを指定するには、このフィーチャーの指定が必要です。
    • thinclient: スタンドアロンのシン・クライアントおよびリソース・アダプター
デフォルト・フィーチャーはありません
Web Server Plug-in

com.ibm.websphere.PLG.v90

オプション・フィーチャーはありません 該当なし
WebSphere カスタマイズ・ツールボックス

com.ibm.websphere.WCT.v90

  • zpmt: プロファイル管理ツール (z/OS® のみ)
  • zmmt: z/OS マイグレーション管理ツール
  • pct: Web サーバー・プラグイン構成ツール

すべてのオプション・フィーチャーがデフォルトでインストールされます

オファリング・バージョンの指定

オファリング ID にアンダースコアー付きで追加可能な (オプション) offering_version は、インストール対象のオファリングの特定のバージョンを表します。(例えば、9.0.0.x_0200 など)。

  • offering_version が指定されていない場合、最新バージョンのオファリングとそのバージョンのすべてのインテリム・フィックスがインストールされます。
  • offering_version が指定されている場合、指定されたバージョンのオファリングがインストールされ、そのバージョンのインテリム・フィックスはインストールされません。
オファリング・バージョンは、リポジトリーに対して以下のコマンドを実行した場合に、オファリング ID の最後にアンダースコアー付きで追加されています。
imcl listAvailablePackages -repositories source_repository
インテリム・フィックスのインストール

オファリングと一緒にどのインテリム・フィックスをインストールするかを指示するには、-installFixes 引数を使用して nonerecommended、または all を指定します。

  • オファリング・バージョンが指定されていない場合、-installFixes オプションは、デフォルトの all に設定されます。
  • オファリング・バージョンが指定されている場合、-installFixes オプションは、デフォルトの none に設定されます。

トピックのタイプを示すアイコン タスク・トピック



タイム・スタンプ・アイコン 最終更新: last_date
http://www14.software.ibm.com/webapp/wsbroker/redirect?version=cord&product=was-nd-dist&topic=tins_upgrade_silent
ファイル名:tins_upgrade_silent.html