プロファイルをスイングできるようにするには、マスター・アプリケーション・サーバー・インストール環境および共通プロファイル・セットをインストールして構成する必要があります。
このタスクについて
プロファイルのスイング用に構成された環境は、フィックスパックまたはインテリム・フィックスからのサービスを適用するインストール済み環境である 1 つ以上のマスター・インストール済み環境に依拠します。マスター・インストール済み環境を使用して、実動で使用するためのアプリケーション・サーバー・コピーを作成します。また、アプリケーション・サーバー・プロファイルはシンボリック・リンクを使用して作成されるため、製品インストール済み環境とは独立してサービス・レベルを変更できます。
手順
- 共通プロファイルおよび製品インストール用のディレクトリーを作成します。
プロファイル・ディレクトリー:
- メイン共通プロファイル・ディレクトリー: /opt/SPCommonArea (common_profile_dir と呼ぶ)
- 共通プロファイル・サブディレクトリー:
- common_profile_dir/logs
- common_profile_dir/logs/manageprofiles
- common_profile_dir/properties
- common_profile_dir/profiles
製品インストール・ディレクトリー:
- メイン製品インストール・ディレクトリー: /opt/SPInstalls (sp_install_dir と呼ぶ)
- マスター製品インストール・サブディレクトリー: sp_install_dir/MASTER/AppServer
- 共通プロファイル・ディレクトリーの下にマスター・インストール・ディレクトリーのシンボリック・リンクを作成します。
以下の例では、
/opt/SPCommonArea/SPLink シンボリック・リンクを作成しています。
ln -s /opt/SPInstalls/MASTER/AppServer /opt/SPCommonArea/SPLink
- インストール・ディレクトリーとしてシンボリック・リンクを指定して、マスター WebSphere® Application Server インストール済み環境をインストールします。
製品のインストールについて詳しくは、製品オファリングのインストールを参照してください。
シンボリック・リンクの結果として、製品は、マスター・インストール・ディレクトリー sp_install_dir/MASTER/AppServer にインストールされます。すべてのフィックスパックおよびインテリム・フィックスがこのインストール済み環境に適用されますが、この環境はプロファイルを作成するためには使用されません。
- 共通プロファイル・ディレクトリーを指すように、マスター・インストール済み環境の wasprofile.properties ファイルで以下のプロパティーを変更します。
WS_CMT_LOG_HOME=/opt/SPCommonArea/logs/manageprofiles
WS_PROFILE_REGISTRY=/opt/SPCommonArea/properties/profileRegistry.xml
WS_WSPROFILE_DEFAULT_PROFILE_HOME=/opt/SPCommonArea/profiles
注: 複数のマスター・インストール済み環境がある場合は、各インストール済み環境の wasprofile.properties を更新します。
- マスター・インストール済み環境の AppServer ディレクトリーの内容を新規製品インストール・ディレクトリー (sp_install_dir/V9000/AppServer など) にコピーします。
cp -R /opt/SPInstalls/MASTER/AppServer/* /opt/SPInstalls/V9000/AppServer/
注: マスター・インストール済み環境と同じホスト上にあるアプリケーション・サーバーのみが、インストール済み環境の機能するショートカットを持ちます。別のホストでアプリケーション・サーバー・コピーを作成した場合、ショートカットは作成されません。
- コピー先のアプリケーション・サーバーの AppServer ディレクトリーを指すようにシンボリック・リンクを更新します。
次の例では、既存のシンボリック・リンクを削除し、コピー先のアプリケーション・サーバー用の新規シンボリック・リンクを作成します。
rm /opt/SPCommonArea/SPLink
ln -s /opt/SPInstalls/V9000/AppServer /opt/SPCommonArea/SPLink
- シンボリック・リンクを使用し、プロファイル管理ツールまたは manageprofiles コマンドを使用してアプリケーション・サーバー・プロファイルを作成します。
次の例では、
manageprofiles コマンドを使用して、AppSrv01 プロファイルを作成します。
/opt/SPCommonArea/SPLink/bin/manageprofiles.sh -create -profileName AppSrv01
注: テンプレートからプロファイルを作成した場合、シンボリック・リンクを使用してテンプレート・パスを指定する必要があります。
すべてのプロファイルの成果物 (更新されたプロファイル・レジストリー、ログ、およびプロファイル自体など) は、共通プロファイル・ディレクトリーに作成されます。
- シンボリック・リンクを使用して、server start コマンドを実行してアプリケーション・サーバーを始動します。
/opt/SPCommonArea/SPLink/bin/startServer -profileName AppSrv01 server1
アプリケーション・サーバーは、シンボリック・リンクで参照されているインストール済み環境のサービス・レベルで実行されます。
注: すべての $WAS_HOME/bin コマンドを実行する際に、シンボリック・リンクを使用する必要があります。
次のタスク
プロファイルをスイングして、更新後のインストール済み環境または以前にインストールされたサービス・レベルの製品サービス・レベルを変更できます。詳しくは、
プロファイルをスイングすることによる製品サービス・レベルの変更を参照してください。