マルチセキュリティー・ドメイン環境でのスキーマ・ロード・プロセスおよびスキーマ拡張

マルチセキュリティー・ドメイン環境では、各ドメインに固有の Virtual member manager スキーマのコピーがあります。

Virtual member manager は、すべてのスキーマ・モデル・パッケージを単一クラス・ローダー EMF レジストリーにロードします。すべてのスキーマは、WAS 拡張クラス・ローダー・ドメイン固有の EMF レジストリーに保管され、このレジストリー内で拡張されます。このレジストリーは、ドメイン内のすべてのアプリケーションに対して可視です。Virtual member manager が、WebSphere® Application Server ではなくユーザー・アプリケーションにより (またはローカル・モードで) 初期化される場合、スキーマはアプリケーション・クラス・ローダーに固有の EMF レジストリーに格納されます。

マルチセキュリティー・ドメイン環境では、ドメイン固有スキーマの代わりにグローバル・スキーマを使用するように、useGlobalSchema プロパティーを設定できます。グローバル・スキーマは、管理ドメインのスキーマを参照します。すぐに使用可能なスキーマを、スキーマ拡張なしで使用している場合は、グローバル・スキーマを使用することで、各ドメインのスキーマの重複を回避できます。 これによりメモリーが節約されるため、結果的にパフォーマンスが向上します。

問題の回避: グローバル・スキーマを使用するように設定されているアプリケーション・ドメインは、管理ドメインの同一スキーマを共有します。 したがって、1 つのドメインでアプリケーションのスキーマを拡張する場合、その他のドメインのアプリケーションに及ぼす影響を考慮する必要があります。これは、これらのアプリケーションも同一スキーマによりバインドされているためです。例えば、特定のアプリケーションの必須プロパティーを追加すると、他のアプリケーションが失敗することがあります。

wsadmin コマンド setIdMgrUseGlobalSchemaForModel を使用した useGlobalSchema プロパティーの設定について詳しくは、 WebSphere Application Server インフォメーション・センターの AdminTask オブジェクトの IdMgrConfig コマンド・グループ トピックを参照してください。



利用条件 | フィードバック