restoreConfig コマンドを使用して、backupConfig コマンドを使用してバックアップしたノードの構成をリストアします。
サポートされる構成: この項目では、プロファイル構成マイグレーションについて説明します。アプリケーションを最新バージョンにマイグレーションするには、WebSphere® Application Server Migration Toolkit を使用します。詳しくは、WASdev の Migration Toolkit を参照してください。
sptcfg
restoreConfig コマンドは、単純なユーティリティーであり、
backupConfig コマンドを使用して構成をバックアップしてから、ノードの構成をリストアします。
デフォルトでは、ノード上のすべてのサーバーが停止してから構成がリストアされます。そのため、リストア中にはノードの同期化は行われません。
構成ディレクトリーが既に存在している場合、構成ディレクトリーは、リストアが行われる前に名前が変更されます。
このコマンドを実行する状況について詳しくは、コマンド行ツールの使用を参照してください。
app_server_root/installedApps ディレクトリーのアプリケーション・ファイルに直接変更を加え (「ホット・デプロイメント」と呼ばれる処理)、同様の変更を app_server_root/config ディレクトリーのアプリケーション・ファイルには加えない場合、restoreConfig コマンドを使用すると変更を上書きできます。
backupConfig コマンドは、ファイル・アクセス権、所有権情報を保存しません。
restoreConfig コマンドは、現行の umask と実効ユーザー ID
(EUID) を使用し、ファイルのリストア時にアクセス権と所有権を設定します。復元されたファイルに復元前のアクセス権と所有権を持たせる必要がある場合は、
tar コマンド (UNIX または Linux のすべてのシステムで使用可能) を使用して構成のバックアップを取り、復元します。
restoreConfig コマンドは、QEJBSVR ユーザー・プロファイルの下で実行し、QEJBSVR ユーザー・プロファイルが、作成されるディレクトリーとファイルの所有者になることを保証します。
システムは、*EXCLUDE 権限を設定して作成されたディレクトリーに対して、*PUBLIC 権限を設定します。
構成ディレクトリー内のディレクトリーとファイルに設定されていた従来の専用権限は失われます。
失われた専用権限を設定する場合は、WebSphere Application Server 認可権限 (
grtwasaut) Qshell
スクリプトまたは
CHGAUT CL コマンドを使用してください。
注: QEJBSVR ユーザー・プロファイルは、backup_file を参照するパス上の各ディレクトリーに少なくとも *X 権限があること、および backup_file に *R 権限があることを必要とします。
restoreConfig コマンドは、ディレクトリー構造とそのコンテンツの所有者を QEJBSVR ユーザー・プロファイルに設定しますが、専用権限はリストアしません。
IBM® HTTP Server
または Lotus® Domino® HTTP
Server インスタンスを同一のシステムまたはパーティションにあるアプリケーション・サーバーで使用しており、
アプリケーション・サーバーの
plugin-cfg.xml ファイルが
profile_root/config ディレクトリー構造の下にある場合は、
次の指示にしたがって IBM HTTP Server または Lotus Domino HTTP Server のユーザー・プロファイルに必要な専用権限を付与してください。
注: IBM HTTP
Server または Lotus Domino HTTP
Server を、リストア済みのプロファイルと同一のシステム上で使用していない場合は、この手順を実行しないでください。
また、plugin-cfg.xml ファイルがプロファイルの config ディレクトリー構造下にない場合も、この手順は実行しません。
- システムにサインオンします。
- STRQSH コマンドを使用して Qshell セッションを開始します。
- アプリケーション・サーバーの app_server_root/bin ディレクトリーに移動します。
- 以下の grtwasaut Qshell コマンドを使用し、config ディレクトリー以下、
plugin-cfg.xml ファイルを含むパス内の各ディレクトリーに対して、実行 (x) 権限を権限付与します。
grtwasaut -profileName profile_name -object path -dtaaut x -user user
ここで、profile_name はリストアされたプロファイル構成の名前、path はプロファイル・ルート・ディレクトリーに対して相対となるように変更するディレクトリー・パス、 user は QTMHHTTP (IBM HTTP
Serverの場合) または QNOTES (Lotus Domino HTTP
Server の場合) です。例えば、iSeries プラットフォームで IBM HTTP Server を使用しており、myprofile プロファイルの
plugin-cfg.xml ファイルが
profile_root/config/cells/MYSYSTEM_myprofile/nodes/MYSYSTEM_myprofile/servers/myHTTPinstance ディレクトリーにある場合には、以下のようなコマンドを実行します。
grtwasaut -profileName myprofile -object config/cells/MYSYSTEM_myprofile/nodes/MYSYSTEM_myprofile/
servers/myHTTPinstance -dtaaut x -user QTMHHTTP
grtwasaut -profileName myprofile -object config/cells/MYSYSTEM_myprofile/nodes/MYSYSTEM_myprofile/
servers -dtaaut x -user QTMHHTTP
grtwasaut -profileName myprofile -object config/cells/MYSYSTEM_myprofile/nodes/MYSYSTEM_myprofile
-dtaaut x -user QTMHHTTP
grtwasaut -profileName myprofile -object config/cells/MYSYSTEM_myprofile/nodes -dtaaut x -user QTMHHTTP
grtwasaut -profileName myprofile -object config/cells/MYSYSTEM_myprofile -dtaaut x -user QTMHHTTP
grtwasaut -profileName myprofile -object config/cells -dtaaut x -user QTMHHTTP
grtwasaut -profileName myprofile -object config -dtaaut x -user QTMHHTTP
例えば、iSeries プラットフォームで IBM HTTP Server を使用しており、myprofile プロファイルの
plugin-cfg.xml ファイルが
profile_root/config/cells ディレクトリーにある場合に実行するコマンドは、次のようになります。
grtwasaut -profileName myprofile -object config/cells -dtaaut x -user QTMHHTTP
grtwasaut -profileName myprofile -object config -dtaaut x -user QTMHHTTP
- 以下の grtwasaut コマンドを使用して、plugin-cfg.xml ファイルに対して、読み取り実行 (rx) 権限を付与します。
grtwasaut -profileName profile_name -object path/plugin-cfg.xml -dtaaut x -user user
profile_name はリストアされたプロファイル構成の名前、path はプロファイルのルート・ディレクトリーに対して相対となるように変更するディレクトリー・パス、user は QTMHHTTP (IBM HTTP Server の場合) または QNOTES (Lotus Domino HTTP
Server の場合) です。
例えば、iSeries プラットフォームで IBM HTTP Server を使用しており、myprofile プロファイルの
plugin-cfg.xml ファイルが
profile_root/config/cells/MYSYSTEM_myprofile/nodes/MYSYSTEM_myprofile/servers/myHTTPinstance ディレクトリーにある場合には、以下のようなコマンドを実行します。
grtwasaut -profileName myprofile -object config/cells/MYSYSTEM_myprofile/nodes/MYSYSTEM_myprofile
/servers/myHTTPinstance/plugin-cfg.xml -dtaaut rx -user QTMHHTTP
例えば、iSeries プラットフォームで IBM HTTP Server を使用しており、myprofile プロファイルの
plugin-cfg.xml ファイルが
profile_root/config/cells ディレクトリーにある場合に実行するコマンドは、次のようになります。
grtwasaut -profileName myprofile -object config/cells/plugin-cfg.xml -dtaaut rx -user QTMHHTTP
構文
コマンド構文は次のようになります。
restoreConfig backup_file [options]
ここで、
backup_file は復元するファイルを指定します。指定しない場合、コマンドは実行されません。
パラメーター
restoreConfig コマンドで使用可能なオプションは、以下のとおりです。
- -help
- 使用ステートメントを出力します。
- -location directory_name
- バックアップ・ファイルの復元先ディレクトリーを指定します。
- ロケーションのデフォルトは、profile_root/config ディレクトリーに設定されています。
- -logfile file_name
- トレース情報を書き込むログ・ファイルのロケーションを指定します。
デフォルトでは、ログ・ファイルは restoreConfig.log という名前で、logs ディレクトリーに作成されます。
- -nostop
- 構成を復元する前にサーバーを停止しないよう、restoreConfig コマンドに指定します。
- -password password
- サーバーでセキュリティーが有効な場合、認証のためのパスワードを指定します。
- -profileName profile_name
- マルチプロファイル・システムで、アプリケーション・サーバー・プロセスのプロファイルを定義します。
-profileName オプションは、単一プロファイル環境で実行する場合は必要ありません。 このオプションのデフォルトは、
デフォルト・プロファイルです。
- -quiet
- restoreConfig コマンドにより通常モードで印刷される進行情報を抑止します。
- -replacelog
- 現行ログに追加する代わりに、ログ・ファイルを置き換えます。
- -trace
- デバッグのために、ログ・ファイルにトレース情報を生成します。
- -username user_name
- サーバーでセキュリティーが有効な場合、認証のためのユーザー名を指定します。-user オプションと同じ働きをします。
- -user user_name
- サーバーでセキュリティーが有効な場合、認証のためのユーザー名を指定します。-username オプションと同じ働きをします。
- -?
- 使用ステートメントを出力します。
使用法
以下は、正しい構文の例です。
restoreConfig WebSphereConfig_2006-04-22.zip
次の例では、指定されたファイルを /tmp ディレクトリーに復元します。修復を開始する前に、サーバーは停止しません。
restoreConfig WebSphereConfig_2006-04-22.zip -location /tmp -nostop
以下の例では、/home/mydir/myprofileBackup.zip に保管された構成を、プロファイル myprofile の構成に復元します。
restoreConfig /home/mydir/myprofileBackup.zip -profileName myprofile
構成を、backupConfig コマンドによってバックアップしたディレクトリーとは別のディレクトリーに復元する場合は、
構成ディレクトリーのパスの一部を手動で更新する必要があります。