マイグレーションの新機能
WebSphere® Application Server バージョン 9.0 では、マイグレーション・ツールに対するいくつかの重要な機能強化が行われました。
の -replacePorts パラメーターおよび -portBlock パラメーターは、 それぞれ、-setPorts パラメーターおよび -resolvePortConflicts パラメーターに置き換えられました。これらの新規パラメーターによって、 マイグレーション・ツールが新しい構成でポート値を割り当てる方法を明確かつ柔軟に指定できるようになりました。
-setPorts パラメーターを使用して、以下のオプションから選択することができます。-resolvePortConflicts パラメーターを使用して、ポート競合を、競合する値から増分して解決するのか、指定する値から増分して解決するのかを選択できます。
新しいエンドポイント・アドレスに対してデフォルトのポート値がプロファイル・テンプレートから取得され、競合がないか検査されます。
z/OS マイグレーション管理ツール GUI では、統合されていないノードをマイグレーションする際、新しい値を生成することを選択すると、個々のポート割り当てをすべて指定できます。統合ノードの場合は、新しい値が生成される開始点を選択できます。
以前は、WebSphere Application Server 上の Compute Grid または Feature Pack for Modern Batch は、 migrateConfigTo85.py スクリプトを使用して新しいバージョンにマイグレーションされていました。
このスクリプトを使用する代わりに、Compute Grid のマイグレーションは、 z/OS® Migration Management Tool および zmmt コマンドといった標準マイグレーション・プロセスの一部として行われるようになりました。
WebSphere Application Server バージョン 7 およびバージョン 8 では、WebSphere Virtual Enterprise は、WebSphere Application Server の上に分離した製品としてインストールされました。WebSphere Application Server バージョン 8.5 では、WebSphere Virtual Enterprise は WebSphere Application Server 製品に Intelligent Management として組み込まれました。
WebSphere Virtual Enterprise および Intelligent Management では、 以前は、新しい WebSphere Application Server セルに成果物をマイグレーションするために VEUpgrade コマンドが必要でした。このコマンドを使用する代わりに、成果物のマイグレーションは、 z/OS Migration Management Tool および zmmt コマンドといった標準マイグレーション・プロセスの一部として行われるようになりました。
WASMigrationAppInstaller コマンドを使用して、アプリケーションを前のリリースから新しいリリースにマイグレーションできます。このツールは、install_all_apps.jy スクリプトを置き換えるものです。
このツールは、まだインストールされていないアプリケーションのみをインストールするので、必要なだけ何度でも実行できます。
詳しくは、WASMigrationAppInstaller コマンドを参照してください。
バージョン 9.0 リリースでの変更点には、非推奨のフィーチャー、 安定化されたフィーチャー、および除去されたフィーチャーが多くあり、デフォルト値およびデフォルト動作の変更も多少あります。これらの変更が WebSphere Application Server 環境に影響し、変更が必要になる場合があります。
これらの変更のリストについては、WebSphere Application Server での変更点を参照してください。