共存アプリケーション・サーバーの実行

共存 する製品インストール済み環境が含まれる環境を作成できます。つまり、複数の独立した WebSphere® Application Server インストール済み環境と複数のノードを同じシステム上で同時に独立して実行できます。このインストール済み環境は、同じバージョンでも異なるバージョンでも構いません。また、単一の Web サーバー・インストールを共有するかどうかを選択できます。 共存での重要な考慮事項は、ポート競合の回避です。

このタスクについて

WebSphere Application Server バージョンとエディションのすべての組み合わせは、ポートの競合がない限り、共存することができます。例えば、WebSphere Application Server (基本) バージョン 8.5 のインストール済み環境と WebSphere Application Server Network Deployment バージョン 9.0 のインストール済み環境は、すべてのポートが固有である場合、同じシステム上で実行できます。

表 1. 共存のセットアップを決定する際に考慮すべきこと
共存をセットアップする理由 共存をセットアップしない理由
  • WebSphere Application Server インスタンスを完全に分離できます。1 つのインスタンスを他のインスタンスから独立してアンインストールできます。
  • 同じマシンに WebSphere Application Server (基本) を何度でもインストールできます。
  • WebSphere Application Server Network Deployment バージョン 7.0 以降 の製品とバージョン 9.0 製品を同一のマシンにインストールできます。
  • マシンにはハード・ディスク・スペースの制限がある可能性があります。
  • オペレーティング・システム・レジストリーを使用して、最後にインストールした WebSphere Application Server のインスタンスのみを見付けることができます。

    製品の 2 回目のインストールでは、最後のインストールが レジストリーに表示されます。

  • 最後のインスタンスをアンインストールすると、 レジストリー内の製品の記録はすべて除去されます。

    WebSphere Application Server (基本) の 3 つのインスタンスがインストールされていると仮定します。プログラム除去機能を使用して、 基本製品の 3 番目の登録済みコピーをアンインストールします。その他の 2 つのインストール・インスタンスの存在を示すレジストリー記録はもうありません。 他のアプリケーションでは、オペレーティング・システムのレジストリーの照会を使用して、いずれかの WebSphere Application Server (基本) 製品インスタンスの存在を検出することはできません。

1 つのシステムに、同じ製品バージョンの複数インスタンスをインストールしたい場合、代わりに複数プロファイルを作成することを検討してください。 複数プロファイル・サポートの主な目的の 1 つは、共存する同じ製品バージョンのインストール済み環境を持つ必要性を最小限に抑えることです。 WebSphere Application Server バージョン 9.0 の共存インスタンスをインストールする理由の 1 つとして、1 台のマシン上で同製品の異なるフィックス・レベルが必要になったことが挙げられます。

製品の複数バージョンまたは複数エディションをインストールするシステムでは、すべての製品のすべてのインストール前提条件 (Java およびオペレーティング・システムの最小要件など) を満たす必要があります。 これらの要件については、WebSphere Application Server detailed system requirementsを参照してください。

ポート割り当ての競合を解決するには、共存できるようにプロファイル作成時にポート割り当てを指定するか、wsadmin スクリプトを使用するか、または管理コンソール・ページで「サーバー」 > 「アプリケーション・サーバー」 > server1 > 「ポート」を選択して、WebSphere Application Server バージョン 9.0 を旧バージョンで稼働できるようにします。wsadmin スクリプトについて詳しくは、wsadmin スクリプト・ツールを参照してください。

共存処理により、次の構成ファイルが変更されます。
  • virtualhosts.xml
    • HTTP トランスポート・ポート
    • IBM® HTTP Server ポート
    • HTTPS トランスポート・ポート
    • HTTP 管理コンソール・ポート
    • HTTPS 管理コンソール・セキュア・ポート
  • serverindex.xml
    • ブートストラップ・アドレス
    • SOAP コネクター・アドレス
    • データ複製サービス (DRS) クライアント・アドレス
      非推奨の機能 (Deprecated feature) 非推奨の機能 (Deprecated feature): このポートは推奨されておらず、 WebSphere Application Server の現行バージョンでは使用されなくなっています。depfeat
    • Secure Authentication Service (SAS) Secure Sockets Layer (SSL) ServerAuth リスナー・アドレス
    • Common Secure Interoperability Protocol Version 2 (CSIV2) SSL ServerAuth リスナー・アドレス
    • CSIV2 SSL MutualAuth リスナー・アドレス
    • 管理コンソールのポート
    • HTTP トランスポート・ポート
    • Distribution and Consistency Services (DCS) ユニキャスト・アドレス
    • 管理コンソールのセキュア・ポート
    • HTTP トランスポート・セキュア・ポート
    • サービス統合バス (SIB) エンドポイント・アドレス
    • SIB エンドポイント・セキュア・アドレス
    • SIB MQ エンドポイント・アドレス
    • SIB MQ エンドポイント・セキュア・アドレス

詳しくは、ポート番号設定を参照してください。

手順

システムに製品の複数インスタンスをインストールします。ポートが競合しないように注意して、オプションで共有 Web サーバーをセットアップします。 詳しくは、共存製品のインストール済み環境のセットアップを参照してください。

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