インストールが最初に実行された状態では、結果のインストール済み環境は、単一のユーザーまたはグループが所有しています。
chutils コマンドを使用して、インストール後にファイルの所有権およびアクセス権を変更することができます。
制約事項: Windows オペレーティング・システムでは、アクセス権限の設定フィーチャーは、現在使用可能ではありません。
ファイル・アクセス権限の検証
ユーザーが適切なシステム・アクセス権限を持っていない場合、Installation Manager はエラーを報告します。
chutils コマンドを使用したファイルの所有権およびアクセス権の設定
chutils コマンドを使用して、初期インストールを実行したユーザーとは異なる所有者またはグループに、
インストール済み環境全体のファイルの所有権およびアクセス権を設定することができます。
これによる主なメリットは、あるユーザーによって初期インストールが行われた後に、別のユーザーに、フィーチャーのインストール、エディションのアップグレード、保守 (フィックスパックやリフレッシュ・パックなど) のインストール、およびフィーチャー・パックのインストールなどのサポートされた操作を実行させられることにあります。
このコマンドは、以下の目的で使用することができます。
- 他の非 root ユーザーがインストール済み環境を更新する権限を追加または除去する
- インストール済み環境のすべてのファイル所有権を別のユーザーに移す
- インストール済み環境全体で、整合したファイル・アクセス権限を再確立する
このコマンドでは、以下の所有権およびアクセス権を編集することができます。
- ファイル所有者
- ファイル・グループ
- 所有者のアクセス権
所有者のアクセス権は、-setmod reset パラメーターを使用して、インストール時に設定したデフォルト値にのみ変更できます。
- グループ・アクセス権限
-setmod grp2owner パラメーターを使用して、所有者のアクセス権と一致するように、グループ・アクセス権限を昇格させることができます。
Limitation: グループ・モードを使用して、あるフィックスパックで製品を更新する場合、chutils -setmod=grp2owner を使用してアクセス権を設定しないでください。
この場合は、chutils -setowner=user_name を使用します。
- 他のアクセス権
他のアクセス権または「world」アクセス権は、-setmod パラメーター使用して、インストール時に設定したデフォルト値にしか変更できません。
chutils コマンドの使用法に関する情報について詳しくは、
chutils コマンドを参照してください。
トラブルシューティング
- ディレクトリーの有無のエラー
アプリケーション・サーバーのインストール後にまだプロファイルを作成していないときに、
chutils コマンドを実行すると、
以下のようなプロファイル関連のディレクトリー・エラーが発生する場合があります。
INFO: (Jul 17, 2008 16:16:35) 権限ユーティリティーを初期化中...
INFO: (Jul 17, 2008 16:16:35) コマンドを実行中...
INFO: (Jul 17, 2008 16:16:47) ディレクトリーが存在しません: /data/WebSphere/AppServer/instutils/../properties/fsdb
INFO: (Jul 17, 2008 16:16:58) 権限ユーティリティーは正常に完了しました。
プロセスは全体としては成功しているため、
この場合には、このメッセージは無視して構いません。
![[AIX]](../images/aixlogo.gif)
![[HP-UX]](../images/hpux.gif)
![[Linux]](../images/linux.gif)
メニューおよびショートカット アプリケーション・サーバーを所有するユーザーまたはグループが
chutils コマンドによって変更された後に、
既存のメニューおよびショートカットは転送されません。アプリケーション・サーバー・インストールの新規所有者向けに
手動でメニュー項目およびショートカットを再作成する必要があります。以下のようなメニュー項目およびショートカットの再作成が必要となる可能性があります。
- プロファイル
- 構成マイグレーション・ツール
- オンライン・サポート
- プロファイル管理ツール