zmmt コマンドを使用して z/OS 統合ノードをマイグレーションするための構成変数

WebSphere® Application Server for z/OS® にマイグレーションする前に、実際のマイグレーション中に実行するジョブ制御言語 (JCL) ジョブ (CNTL および DATA データ・セット) を作成する必要があります。応答ファイルで zmmt コマンドを使用して、該当するマイグレーション・ジョブを作成することができます。 マイグレーションの応答ファイルには、統合ノードのマイグレーション・ジョブの作成に使用する一連の構成変数が含まれています。

サポートされる構成 サポートされる構成:

この項目では、プロファイル構成マイグレーションについて説明します。アプリケーションを最新バージョンにマイグレーションするには、WebSphere Application Server Migration Toolkit を使用します。詳しくは、WASdev の Migration Toolkit を参照してください。

sptcfg

応答ファイル変数

作成
新規マイグレーション定義の作成を示す、必須キーワード。
intermediateSymlinkPreference
中間シンボリック・リンクをセットアップするかどうか。

中間シンボリック・リンクを指定すると、構成ファイル・システムから中間シンボリック・リンクへのシンボリック・リンクが作成されます。中間シンボリック・リンクを指定しない場合、製品ファイル・システムへのシンボリック・リンクが直接作成されます。

IntermediateSymlink
中間シンボリック・リンクのパス名

このリンクは、カスタマイズ・ジョブによって作成され、製品ファイル・システム・ディレクトリーを指します。

profileName
マイグレーション時に作成されるプロファイルの名前

これは、z/OS プラットフォームでは常に default です。

profilePath
生成されたマイグレーション定義の出力が書き込まれる、完全修飾パス。
templatePath
テンプレート・パス
以下の値のいずれかになります。
  • zos-migDmgr

    デプロイメント・マネージャーのマイグレーション

  • zos-migFederated

    統合ノードのマイグレーション

  • zos-migStandalone

    スタンドアロン・アプリケーション・サーバーのマイグレーション

zConfigHfsName
構成ファイル・システムを含む MVS™ データ・セットの名前

この名前は、構成ファイル・システムを作成するマイグレーション・ジョブへの入力データとして使用されます。

zConfigHfsPrimaryCylinders
構成ファイル・システムに割り振られる 1 次シリンダーの数

アプリケーション・サーバーでは、このデータ・セットに必要な総スペースは、 インストールされたアプリケーションのサイズと数に従って増えます。

推奨: 推奨される最小サイズは 420 シリンダーです。
zConfigHfsSecondaryCylinders
構成ファイル・システムに割り振られる 2 次シリンダーの数
推奨: 推奨される最小サイズは 100 シリンダーです。
zConfigHfsVolume
上記のデータ・セットを格納する DASD ボリューム通し番号。「*」を指定すると、SMS がボリュームを選択します。

「*」を使用する場合は、 ボリュームを選択できるように SMS 自動クラス選択 (ACS) ルーチンが準備されている必要があります。 SMS がデータ・セット割り振りを自動的に処理するようにセットアップされていない場合は、 ボリュームを明示的にリストしてください。

zConfigMountPoint
アプリケーション・データおよび環境ファイルが書き込まれる、ファイル・システム・ディレクトリーのマウント・ポイント。
zFilesystemType
ファイル・システムのタイプ。
以下の値のいずれかになります。
  • HFS

    階層ファイル・システムを使用して、構成ファイル・システムのデータ・セットを割り振ってマウントします。

  • ZFS

    zSeries ファイル・システムを使用して、構成ファイル・システムのデータ・セットを割り振ってマウントします。

zJobStatement1 . . . n
生成されたマイグレーション・ジョブに使用される、カスタマイズ可能な JOB ステートメント。

調整されるすべてのマイグレーション・ジョブでは JOB ステートメントが必要となります。インストール済み環境に有効な JOB ステートメントを入力します。マイグレーションの作成プロセスによって、すべての生成されたジョブでジョブ名が更新されます。そのため、JOB ステートメントのその部分に関して気にかける必要はありません。 継続行が必要であれば、コメント行を継続行で置き換えます。

zTargetHLQ
生成されたジョブと命令を含む z/OS ターゲット・データ・セットの高位修飾子
注: データ・セットの高位修飾子として、マルチレベルの高位修飾子を指定することができます。
zmbAdminUserid
マイグレーションされるノードの管理に使用される、管理者のユーザー ID。

マイグレーション・プロセスで必要な管理アクションを実行するためには、これが必須です。

zmbAdminPassword
マイグレーションされるノードの管理に使用される、管理者のユーザー ID のパスワード。

マイグレーション・プロセスで必要な管理アクションを実行するためには、これが必須です。

zmbControllerProcName
マイグレーションされたコントローラーを開始するのに使用する JCL 開始済みプロシージャーの名前。

バージョン 9.0 にマイグレーションする場合、JCL 開始済みプロシージャーをアップグレードする必要があります。新規の開始済みプロシージャーは、マイグレーション中に生成されます。コントローラー・プロシージャーに新しい名前を指定するか、または古いコントローラー・プロシージャーを使用することができます。

zmbServantProcName
マイグレーションされたサーバントを開始するのに使用する JCL 開始済みプロシージャーの名前。

バージョン 9.0 にマイグレーションする場合、JCL 開始済みプロシージャーをアップグレードする必要があります。新規の開始済みプロシージャーは、マイグレーション中に生成されます。サーバント・プロシージャーに新しい名前を指定するか、または古いサーバント・プロシージャーを使用することができます。

zmbDaemonProcName
マイグレーションされたデーモンを開始するのに使用する JCL 開始済みプロシージャーの名前。

バージョン 9.0 にマイグレーションする場合、JCL 開始済みプロシージャーをアップグレードする必要があります。新規の開始済みプロシージャーは、マイグレーション中に生成されます。デーモン・プロシージャーに新しい名前を指定するか、または古いデーモン・プロシージャーを使用することができます。

zmbAdjunctProcName
マイグレーションされた付属プロセスを開始するのに使用する JCL 開始済みプロシージャーの名前。

バージョン 9.0 にマイグレーションする場合、JCL 開始済みプロシージャーをアップグレードする必要があります。新規の開始済みプロシージャーは、マイグレーション中に生成されます。付属プロセス・プロシージャーに新しい名前を指定するか、または古い付属プロセス・プロシージャーを使用することができます。

zmbReplaceStartedProcedureNames
構成内の START コマンドを、新しい名前を指定して (true) 更新するか、または同じ名前を保持して (false) 更新するかを指定します。

JCL プロシージャーに新しい名前を指定した場合は、WebSphere Application Server 構成内の対応する START コマンドを、新しいプロシージャー名と一致するように更新する必要があります。この構成の更新を実行するには、この変数に true を指定します。

同じプロシージャー名を使用する場合には、この変数に false を指定します。 マイグレーションするノードの特定プロセス・タイプ (例えば、すべてのサーバント) のサーバーすべてに、一貫して同じプロシージャー名を使用しない場合には、この変数に false を指定することをお勧めします。 この場合、同じ START コマンドのままで、マイグレーション中にテンプレートとして生成されたプロシージャーを使用して、 手動でプロシージャーを置き換える必要があります。

注:
  • バージョン 9.0 の構成では、バージョン 7.0 の構成で使用したものとは別の JCL プロシージャーを使用する必要があります。マイグレーション・プロセスは、 ここで指定したプロシージャー名を使用して、新規バージョン 9.0 JCL プロシージャーを作成します。
  • バージョン 7.0 の構成で使用したものと同じ名前を使用する場合、マイグレーション・プロセスは既存のプロシージャーをオーバーレイします。同じ名前を使用している場合は、後でロールバックが必要となる場合に備えて、マイグレーション・ジョブを実行する前に、バージョン 7.0 の既存のプロシージャーを必ずバックアップするようにしてください。
zmbEnablePostUpgradeTrace
WASPostUpgrade プロセス中に、トレースを使用可能にするか (true)、使用不可にするか (false) を指定します。
zmbEnablePreUpgradeTrace
WASPreUpgrade プロセス中に、トレースを使用可能にするか (true)、使用不可にするか (false) を指定します。
zmbEnableProfileTrace
プロファイルの作成中に、トレースを使用可能にするか (true)、使用不可にするか (false) を指定します。
zmbEnableScriptingTrace
ホームの作成、プロファイルおよびマイグレーション・ツールの呼び出し、およびマイグレーションの最終処理段階について、トレースを使用可能にするか (true)、使用不可にするか (false) を指定します。
zmbFromConfigRoot
マイグレーション元の構成のマウント・ポイント。
zmbFromWASHomeDir
マイグレーション元の構成のホーム・ディレクトリー。
zmbInitialHeapSize
JVM ヒープ用に割り振られる初期メモリー。
zmbJavaTempDirectory
マイグレーション中に一時ファイルの作成と保管のために Java 仮想マシンによって使用される Java 一時ディレクトリー。
zmbMaxHeapSize
JVM ヒープ用に割り振ることができる最大ヒープ・サイズ。
zmbProclibName
WebSphere Application Server for z/OS カタログ式プロシージャーのコピー先となる既存のプロシージャー・ライブラリー。
zmbResolvePortConflicts
以下のいずれかの値を指定することによって、ポート競合をどのように処理するのかを定義します。
  • incrementCurrent

    ポートの競合が検出された場合、競合するポートから始めて、次に使用可能なポート値になるまでポート値が増やされます。

  • startingPort
    ポートの競合が検出された場合、指定された値から始めて、次に使用可能なポート値になるまでポート値が増やされます。
    注: zmbResolvePortConflictszmbSetPorts の両方が startingPort に設定されている場合、zmbResolvePortConflicts 変数は無視されます。
    zmbStartingPort
    新しいポートの生成を始める開始ポート値。
zmbSetPorts
以下のいずれかの値を指定することによって、新しいプロファイルで使用するポート値を定義します。
  • useOld

    ソース・プロファイルに定義されているポート値を再使用します。

  • generateNew

    ターゲット・プロファイル内の各ポートに対してカスタム値を設定します。

  • startingPort

    指定したポート値から増分して新しいポートを生成します。競合するポートは自動的に解決されます。

    zmbStartingPort
    新しいポートの生成を始める開始ポート値。
zmbSMPEHome
WebSphere Application Server バージョン 9.0 のインストール済み製品のファイル・システムがあるロケーション。
zmbTempDirectory
前の構成のバックアップとマイグレーション・トレースが書き込まれるディレクトリー。

マイグレーション中に、前バージョンの構成のバックアップ・コピーが必要になります。このバックアップのデフォルト・ロケーションは /tmp/migrate です。/tmp ファイル・システムに、バックアップ構成を保管するのに十分なスペースがない場合は、別のロケーションを指定することができます。 バックアップ・コピーのデフォルト・ロケーションの オーバーライドを選択する場合のベスト・プラクティスは、同じ命名規則を保持し、 /tmp 部分を /myTemp/migrate などの別のパスに 置き換えることです。

zmbTimestamp
一時ディレクトリーの下にディレクトリーを作成する際に使用される ID。 作成されるディレクトリーには、一時的なマイグレーション・データ・セットとバックアップ構成データが格納されます。
zmbToConfigRoot
マイグレーション先の構成のマウント・ポイント。

これは、zConfigMountPoint 変数に指定されている値と同じです。

zmbToWASHomeDir
マイグレーション先の構成のホーム・ディレクトリー。
zmbWorkspaceRootPreference
デフォルトのワークスペース・ユーザー・ルート・ロケーションに保存されている管理コンソール・カスタマイズの「マイ・タスク」設定をマイグレーションするか (D)、ユーザー定義のワークスペース・ルート・ロケーションに保存されている設定をマイグレーションするか (U)、そのいずれか。
zmbUserWorkspaceRoot
ユーザー定義のワークスペース・ルート・ロケーション。

統合ノードのマイグレーションに使用される応答ファイルのサンプル

createEnableIntermediateSymlink=false
EnableJavaTmpDir=false
intermediateSymlinkPreference=N
profileName=default
profilePath=<root>/profiles/ZMigFed01
templatePath=<root>/profileTemplates/zos-migFederated
zConfigHfsName=OMVS.WAS90.CONFIG.HFS
zConfigHfsPrimaryCylinders=420
zConfigHfsSecondaryCylinders=100
zConfigHfsVolume=*
zConfigMountPoint=/wasv9config
zFilesystemType=HFS
zJobStatement1=(ACCTNO,ROOM),'USERID',CLASS=A,REGION=0M
zJobStatement2=//*
zJobStatement3=//*
zJobStatement4=//*
zTargetHLQ=FED
zmbAdjunctProcName=BBO9CRA
zmbAdminPassword=XXXXXXXX
zmbAdminUserid=XXXXXXXX
zmbControllerProcName=BBO9ACR
zmbDaemonProcName=BBO89MN
zmbEnablePostUpgradeTrace=0
zmbEnablePreUpgradeTrace=0
zmbEnableProfileTrace=0
zmbEnableScriptingTrace=0
zmbFromConfigRoot=/WebSphere/V7R0
zmbFromWASHomeDir=AppServer
zmbInitialHeapSize=512
zmbMaxHeapSize=768
zmbProclibName=SYS1.PROCLIB
zmbReplaceStartedProcedureNames=true
zmbResolvePortConflicts=incrementCurrent
zmbSMPEHome=/usr/lpp/WebSphere/AppServer/V9R0
zmbServantProcName=BBO9ASR
zmbSetPorts=useOld
zmbTempDirectory=/tmp/migrate
zmbTimestamp=05173538
zmbToConfigRoot=/wasv9config
zmbToWASHomeDir=AppServerzmbWorkspaceRootPreference=D

トピックのタイプを示すアイコン 概念トピック



タイム・スタンプ・アイコン 最終更新: last_date
http://www14.software.ibm.com/webapp/wsbroker/redirect?version=cord&product=was-nd-zos&topic=cmig_zmmt_cmd_fednodevar
ファイル名:cmig_zmmt_cmd_fednodevar.html