マイグレーション・ツールの使用

マイグレーションは、WebSphere® Application Server に付属している各種ツールによってサポートされます。これらのツールは、主として、構成およびアプリケーションを製品の旧バージョンからマイグレーション固有の バックアップ・ディレクトリーに保存し、この構成を最新バージョンのアプリケーション・サーバーにインポートするためのサポートを提供します。

始める前に

サポートされる構成 サポートされる構成:

この項目では、プロファイル構成マイグレーションについて説明します。アプリケーションを最新バージョンにマイグレーションするには、WebSphere Application Server Migration Toolkit を使用します。詳しくは、WASdev の Migration Toolkit を参照してください。

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マイグレーション、共存、およびインターオペラビリティーの概要およびマイグレーションに関する考慮事項を参照してください。マイグレーションの計画および実行に役立つリソースについては、Knowledge Collection: Migration planning for WebSphere Application Server を参照してください。

重要: インストールしている WebSphere Application Server のバージョンに適したマイグレーション・ツールを使用します。ツールは、時間の経過とともに変更されます。 旧リリースの WebSphere Application Server からのマイグレーション・ツールを使用すると、マイグレーションで問題が生じる可能性があります。

マイグレーション・スクリプトは、インストール後に app_server_root/bin ディレクトリーに置かれます。

WASPreUpgrade コマンドを使用して、バージョン 9.0 製品にマイグレーションする前に既存のリリースの構成を保管できます。

手順

適切なマイグレーション・ツールを選択して製品構成をマイグレーションします。
マイグレーション・ウィザード
マイグレーション・ウィザードを使用して、サポートされる旧バージョンの WebSphere Application Serverバージョン 9.0 にマイグレーションします。

このウィザードは、主なバージョン 9.0 のマイグレーション・ツールである WASPreUpgrade および WASPostUpgrade コマンドに対するグラフィカル・インターフェースです。

マイグレーション・ウィザードは、非グラフィカル環境で実行することはできません。 非グラフィカル環境の例として Telnet セッションがあります。 非グラフィカル環境でマイグレーションを実行する場合は、 WASPreUpgrade および WASPostUpgrade コマンドを使用します。

マイグレーション・プロパティー・ファイル
個々のパラメーターをマイグレーション・コマンドに指定するのではなく、-properties file_name.properties パラメーターを指定することによって、 マイグレーションを定義するプロパティーを含んでいるプロパティー・ファイルを入力できます。プロパティー・ファイルでマイグレーション設定を定義すると、マイグレーション処理を簡単に繰り返すことが可能になります。

app_server_root/properties ディレクトリー内にテンプレート migration.properties ファイルがあります。このテンプレートには、 プロパティーの定義に関する指示および例が含まれています。詳しくは、プロパティーによるマイグレーションの定義を参照してください。

WASPreUpgrade コマンド
WASPreUpgrade コマンドを使用して、WebSphere Application Server の旧インストール済み環境のアプリケーションおよび構成データをバックアップ・ディレクトリーに保存することができます。

WASPostUpgrade コマンドは、 このディレクトリーから構成データを新規インストール・システムにリストアします。

マイグレーション・ウィザードは、マイグレーション時に WASPreUpgrade コマンドを呼び出します。 新規バージョンをインストールした後、 コマンドを使用して手動マイグレーションを実行することもできます。

詳しくは、WASPreUpgrade コマンドを参照してください。

WASPostUpgrade コマンド
WASPostUpgrade ツールを使用して、構成データを旧リリースからリストアすることができます。

WASPostUpgrade コマンドは、 WASPreUpgrade コマンドがデータを保管したバックアップ・ディレクトリーから、 データを読み取ります。

マイグレーション・ウィザードは、マイグレーション時に WASPostUpgrade コマンドを呼び出します。 新規バージョンをインストールした後、 コマンドを使用して手動マイグレーションを実行することもできます。

詳しくは、WASPostUpgrade コマンドを参照してください。

WASMigrationAppInstaller コマンド
WASMigrationAppInstaller コマンドを使用して、アプリケーションを前のリリースから新しいリリースへマイグレーションします。

WASPostUpgrade コマンドも、 アプリケーションを新しいリリースにマイグレーションしようとします。WASPostUpgrade コマンド実行時に発生する問題がアプリケーションのインストールに関するもののみである場合、 WASPostUpgrade コマンドを再実行する代わりに、WASMigrationAppInstaller コマンドを実行してください。

このツールは、 まだインストールされていないアプリケーションのみをインストールするので、必要なだけ何度でも実行できます。

詳しくは、WASMigrationAppInstaller コマンドを参照してください。

createRemoteMigrJar コマンド
リモート・マイグレーションの場合、createRemoteMigrJar コマンドを使用して .jar ファイルを作成することができ、このファイルを使用すると、 WebSphere Application Server がインストールされていないシステムで WASPreUpgrade コマンドを実行できます。結果の WAS_ver_OS.arch_RemoteMigrSupport.jar ファイルは、 WASPreUpgrade コマンドおよび Java™ を実行するためのファイルなど、ターゲットのインストール済み環境からファイルを収集します。
トラブルの回避 (Avoid trouble) トラブルの回避 (Avoid trouble): このコマンドはターゲットのインストール済み環境からファイルおよび情報を収集するため、 この JAR ファイルを使用できるのは、ソースとターゲットのインストール済み環境のオペレーティング・システムおよびアーキテクチャーが同じである場合に限られます。どちらかが異なっている場合は、ソース・マシンに WebSphere Application Server をインストールする必要があります。gotcha
convertSelfSignedCertificatesToChained タスク
WebSphere Application Server バージョン 9.0 では、チェーン証明書がデフォルト証明書タイプです。管理者は、wsadmin ツールを含む convertSelfSignedCertificatesToChained タスクを使用して、自己署名証明書をチェーン証明書に変換することができます。

詳しくは、『AdminTask オブジェクトの SSLMigrationCommands コマンド・グループ (SSLMigrationCommands command group for the AdminTask object) 』を参照してください。

ヒント: ヘルプについては、マイグレーションのトラブルシューティングを参照してください。

次のタスク

選択したツールを使用して製品構成をマイグレーションします。


トピックのタイプを示すアイコン タスク・トピック



タイム・スタンプ・アイコン 最終更新: last_date
http://www14.software.ibm.com/webapp/wsbroker/redirect?version=cord&product=was-nd-dist&topic=tmig_tools
ファイル名:tmig_tools.html