コンポーネントの概要

このセクションでは、Virtual member manager とその機能の概要について説明します。

Virtual member manager は、カスタマーの基本的な組織エンティティー管理上の要求をサポート する安定した機能を提供します。組織エンティティーとは、ほとんどの組織に共通の、個人、ログイン・アカウント、ビジネス単位、セキュリティーの役割、 ビジネスの役割などのエンティティーをいいます。

多くの製品やカスタマー・ アプリケーションは、組織エンティティーを管理するための独自のコンポーネントを持っています。それらには、多様な セキュリティーのレベルや機能的な可能性を持つさまざまなモデルやプロファイル情報のリポジトリーがあります。 そして、これが統合上の問題や情報の統一された単一ビューを提供できないなどの原因となります。ユーザー、アカウント、 セキュリティーの役割を取り扱うセキュリティー分野とプロファイル情報を必要とするビジネス・アプリケーションでは、用語さえも 異なっています。

Virtual member manager は、 さまざまなアプリケーションの基本的なニーズに応える組織エンティティーのモデルを提供し、 表面下で使用できる本質的に異なるリポジトリーをそれらから隠します。

Virtual member manager は、限定された情報の統合を実行するのみで、複数のリポジトリー間での同期化は実行しません。 Virtual member manager は、組織エンティティーを管理し、 その情報に安全にアクセスするために使用できる統一された抽象化層を提供します。一部のデプロイメントでは、より進んだ同期化および統合機能を提供する WebSphere Information Integrator や IBM® Tivoli® Directory Integrator などの製品を、Virtual member manager で使用することができます。

Virtual member manager は、WebSphere Application Server の異なるすべてのエディションで使用できます。 Virtual member manager ユーザー・レジストリーは、 ユーザー・レジストリー機能を提供し、Virtual member manager を使用して WebSphere セキュリティーを使用できるようにします。 Virtual member manager は、WebSphere Application Server 環境で、 他のユーザー・レジストリー・アダプター (例えば、WebSphere Application Server LDAP、WebSphere Application Server OS、およびカスタム・ユーザー・レジストリー) と組み合わせて使用することもできます。



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