ChangeControl DataObject

ChangeControl データ・オブジェクトは、指定されたチェックポイント以降に変更 (新規、変更、または削除) されたエンティティーを統合リポジトリーに対して照会する機能を、クライアント・アプリケーションに提供します。

クライアント・アプリケーションは、ChangeControl データ・オブジェクトを使用して、その内部キャッシュまたはその他のリポジトリーをユーザー・レジストリーと同期し、キャッシュまたはリポジトリーの最新情報を使用してセキュア環境を実現することができます。

ChangeControl データの構造について以下に説明します。
checkPoint
Virtual member manager で構成されているリポジトリーのチェックポイントを定義します。
これは、repositoryId と repositoryCheckPoint を含むリストです。 以下の IBM Tivoli Directory Server の例では、TDS_LDAP は IBM Tivoli Directory Server のリポジトリー ID、21 は構成済み LDAP のチェックポイント番号です。
<wim:checkPoint>
  <wim:repositoryId>TDS_LDAP</wim:repositoryId>
  <wim:repositoryCheckPoint>21</wim:repositoryCheckPoint>
</wim:checkPoint>	
検索に使用されるリポジトリーの数に応じて、ChangeControl データ・オブジェクトには 1 つ以上の checkPoint インスタンスが含まれることがあります。
changeTypes
戻される変更のタイプを表します。これは、有効な変更タイプのリストです。例えば、このリストに値 addmodify が含まれている場合、これは追加または変更されたエンティティーのみが戻されることを示します。すべての変更タイプを含めるには、アスタリスク (*) を渡します。
changeTypes プロパティーの有効な値とストリング定数は、add (CHANGETYPE_ADD)、delete (CHANGETYPE_DELETE)、modify (CHANGETYPE_MODIFY)、rename (CHANGETYPE_RENAME)、および * (すべての変更タイプを取得する CHANGETYPE_ALL)。また、NULL 値を渡すと、すべての変更タイプが取得されます。

ChangeControl データ・オブジェクトは SearchControl データ・オブジェクトから派生しているため、 標準的な検索に適用可能なその他のパラメーター (サイズ制限、時間制限、戻すプロパティー、サブタイプを含めるかどうか、フィルター式、検索ベースなど) は、変更済みエンティティーの検索にも適用されます。

XML スキーマ定義

次に、ChangeControl データ・オブジェクトの XML スキーマ定義を示します。
<xsd:complexType name="ChangeControl">
  <xsd:complexContent>
    <xsd:extension base="SearchControl">
      <xsd:sequence>
        <xsd:element name="checkPoint" type="CheckPointType" minOccurs="0" maxOccurs="unbounded"></xsd:element>
        <xsd:element name="changeTypes" type="xsd:token" maxOccurs="unbounded" minOccurs="0"></xsd:element>
      </xsd:sequence> 
    </xsd:extension>
  </xsd:complexContent>
</xsd:complexType>

サンプル・データ・オブジェクト

次の例は、変更済みエンティティーの初回検索時に、チェックポイントを取得するために検索 API で使用される、チェックポイントを含まない ChangeControl データ・オブジェクトを示します。
<wim:controls xsi:type="wim:ChangeControl" changeTypes="*"/>
次の例は、後続の検索において検索 API で使用される、前回の検索で保存されたチェックポイントを含む ChangeControl データ・オブジェクトを示します。
<wim:controls xsi:type="wim:ChangeControl" >
  <wim:changeTypes>*</wim:changeTypes>
  <wim:checkPoint>
    <wim:repositoryId>TDS_LDAP</wim:repositoryId>
    <wim:repositoryCheckPoint>21</wim:repositoryCheckPoint>
  </wim:checkPoint>
  <wim:checkPoint>
    <wim:repositoryId>AD_LDAP</wim:repositoryId>
    <wim:repositoryCheckPoint>41</wim:repositoryCheckPoint>
  </wim:checkPoint>
</wim:controls>


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