z/OS カスタマイズ変数: アプリケーション・サーバーの統合

プロファイル管理ツールの変数の値を指定して、アプリケーション・サーバーの統合に使用できるカスタマイズ・データと命令を作成します。

プロファイル管理ツールは、WebSphere Application Server for z/OS のランタイム 環境の構成に使用されるカスタマイズ・データおよび命令を作成します。 ただし、生成された命令にリストされたアクションがターゲット z/OS システムで実行されるまで、z/OS ランタイム・プロファイルは作成されません。

カスタマイズ定義名

カスタマイズ定義名
カスタマイズ定義を識別する名前

この名前は、作成されるカスタマイズ・データと命令を識別するため、ワークステーションで使用されます。選択した名前は WebSphere Application Server for z/OS の構成には影響しません。

応答ファイル・パス名 (オプション)
使用されるデフォルト値を含む、応答ファイルの 絶対パス名

この値が指定された場合、入力フィールドは、応答ファイル内の値でプリロードされます。

ヒント: 応答ファイルはカスタマイズ定義 が作成されるたびに書き込まれます。この応答ファイルには カスタマイズ定義の作成に使用されたすべての変数データが含まれており、 同様のカスタマイズ定義を定義する際に、デフォルト値をプリロードするのに使用 することができます。通常は、定義しようとするものと同じタイプのカスタマイズ定義 から応答ファイルを指定する必要がありますが、タイプが似ている場合は 異なるタイプのカスタマイズ定義の応答ファイルを使用して、デフォルト値の 大部分をプリロードすることができます。

デフォルト値

このカスタマイズ定義のデフォルト値を生成するためのオプション

デフォルト値の設定に応答ファイルを指定した場合、ここで選択されたデフォルトが、対応する応答ファイルの値をオーバーライドします。

ポートのデフォルト
次のポートの範囲から デフォルトのポート値を選択する

このオプションが選択されなかった場合、各ポート値はデフォルトで IBM 提供の番号に設定されます。 このオプションが選択された場合、各ポートのデフォルト値は、以下のポート番号の範囲から選択されます。

ポートの範囲には、少なくとも 10 ポートが含まれていることが必要です。

最も小さなデフォルトのポート番号
デフォルト・ポート番号として割り当てることができる最も小さな番号
最も大きなデフォルトのポート番号
デフォルト・ポート番号として割り当てることができる最も大きな番号

ターゲット・データ・セット

高位修飾子 (HLQ)
生成されたジョブと命令を含む z/OS ターゲット・データ・セットの高位修飾子
カスタマイズ定義が z/OS ターゲット・システムにアップロードされる場合、カスタマイズのジョブとファイルは 区分データ・セットのペアに書き込まれます。 これらのデータ・セットは再利用することが できますが、WebSphere Application Server for z/OS の構成ごとに別々のデータ・セットを作成するのが最も安全です。 ベスト・プラクティスは、 カスタマイズ・データ・セット名プレフィックス (config_hlq とも呼ばれます) を使用して、 WebSphere Application Server for z/OS のバージョンおよびリリース、実行するタスク、 および構成するセル (および場合によってはノード名) を示す方法です。 例えば、バージョン 9.0 用の、TESTCELL という名前のスタンドアロン WebSphere Application Server セルを構成する場合、次のデータ・セット名プレフィックスを使用することができます。
SYSPROG1.WAS90.TESTCELL.APPSERV
この例 では、カスタマイズ定義がターゲット z/OS システムにアップロードされるときに、 次の 2 つのデータ・セットが作成されます。
SYSPROG1.WAS90.TESTCELL.APPSERV.CNTL
SYSPROG1.WAS90.TESTCELL.APPSERV.DATA
CNTL データ・セットは 80 バイト固定ブロック・レコードをもつ区分データ・セット (PDS) で、 カスタマイズ・ジョブを含みます。 DATA データ・セットは、可変長データをもつ PDS で、その他のカスタマイズ・データを含みます。
規則: 高位修飾子は複数の修飾子 (39 文字まで) で構成できます。
生成 されたバッチ・ジョブと命令は次の 2 つの z/OS 区分データ・セットに アップロードされます。
HLQ.CNTL
80 バイト固定ブロック・レコードをもつ区分データ・セットで、 カスタマイズ・ジョブを含む
HLQ.DATA
可変長データをもつ区分データ・セットで、 カスタマイズ定義に含まれている他のデータを含む
ヒント: データ・セットの高位修飾子として、マルチレベルの 高位修飾子を指定することができます。

統合アプリケーション・サーバー

アプリケーション・サーバー・アクセス
WebSphere® Application Server のホーム・ディレクトリー・パス名
ホーム・ディレクトリー
構成ファイル・システム・マウント・ポイント
アプリケーション・データおよび環境ファイルが書き込まれる、読み取り/書き込みファイル・システム・ディレクトリー・マウント・ポイント
マウント・ポイントに相対するディレクトリー・パス名
アプリケーション・サーバー構成が存在する構成ファイル・システム内のディレクトリーの相対パス名
アプリケーション・サーバー・セキュリティーを使用可能に設定
アプリケーション・サーバーを含んだセルでグローバル・セキュリティーを使用可能にするかどうかを指定します。
ユーザー ID
アプリケーション・サーバーを含んだセルに対する全管理特権が付与されたユーザー ID。
パスワード
アプリケーション・サーバーを含んだセルに対する全管理特権が付与されたユーザー ID のパスワード。
デプロイメント・マネージャー・アクセス
ノード・ホスト名または IP アドレス
デプロイメント・マネージャー・サーバーが構成されているシステムの IP 名またはアドレス

この値は、addNode.sh 内のセル・ホストと同じ値で、指定されたノードをデプロイメント・マネージャー・セルに統合するために、WebSphere Application Server for z/OS の他の機能によって、このサーバーに接続するときに使用されます。

ノード・ホスト名は常に、 デプロイメント・マネージャーが稼働しているシステム上の IP スタックに対して解決する必要があります。 ノード・ホスト名は、 要求を複数のシステムに送る原因となる DVIPA または DNS 名であってはなりません。

デプロイメント・マネージャー JMX 接続タイプ
RMI
RMI 接続を使用してデプロイメント・マネージャーに接続
SOAP
SOAP 接続を使用してデプロイメント・マネージャーに接続します
デプロイメント・マネージャー JMX ポート
「ノードの追加」要求が、デプロイメント・マネージャーに接続するために 使用する JMX (Java 管理拡張) SOAP (Simple Object Access Protocol) コネクター・ポート

これによって提供される統合プロセスにより、統合のターゲットになるデプロイメント・マネージャーがわかります。

セキュリティー情報を要求するデプロイメント・マネージャー接続
デプロイメント・マネージャーに接続するために、全管理特権を持つ ユーザーのクレデンシャルが必要かどうかを示します。

RMI コネクターが使用 される一部のケースを除いて、Network Deployment セルでグローバル・セキュリティーが 有効になっている場合は、ユーザー ID とパスワードが必要です。

ユーザー ID
Network Deployment セルに関する完全な管理特権を備えているユーザー ID
パスワード
Network Deployment セルに対する全管理特権が付与されたユーザー ID のパスワード。
ノード・エージェント定義
サーバー名 (ショート)
ノード・エージェント・サーバーの名前
これは、MVS START コマンドの JOBNAME パラメーターで指定された、サーバーのジョブ名です。この値は、WebSphere Application Server for z/OS で使用される、特定の z/OS 機能 (SAF など) に対して、サーバーを識別します。
規則: 名前は 7 文字以下で、すべて大文字にする必要があります。
サーバー名 (ロング)
ノード・エージェントの名前で、ノード・エージェント・サーバーの 1 次外部 ID

この名前は、管理コンソールを通して表示されるサーバーを示しています。 ノード・エージェント・サーバーのロング・ネームは nodeagent の固定値に設定されます。

JMX SOAP コネクター・ポート
SOAP プロトコルに基づく、このサーバーへの JMX HTTP 接続のためのポート番号 (SOAP_CONNECTOR_ADDRESS)

JMX は、リモート管理機能のために使用され、wsadmin.sh などのスクリプトによって呼び出されます。

規則: 値は 0 であってはなりません。
ORB リスナー IP アドレス
サーバーの ORB が着信 IIOP 要求を listen する IP アドレス

デフォルトは * です。これは、ORB に、使用可能なすべての IP アドレスを listen するよう指示します。

ORB リスナー・ポート
IIOP 要求に対するポート。このサーバーのブートストラップ・ポートとして機能し、 また ORB が IIOP 要求の受信に使用するポートとしても機能します (BOOTSTRAP_ADDRESS および ORB_LISTENER_ADDRESS)
規則: 値は 0 であってはなりません。
ORB SSL リスナー・ポート
セキュア IIOP 要求に対するポート (ORB_SSL_LISTENER_ADDRESS)

デフォルトは 0 です。 これにより、システムはこのポートを選択できます。

ノード・ディスカバリー・ポート
デプロイメント・マネージャーから発信されたディスカバリー要求をノード・エージェントが listen する TCP/IP ポートを定義します (NODE_DISCOVERY_ADDRESS)。
ノード・マルチキャスト・ディスカバリー・ポート
ノード・エージェントがその管理対象サーバーにディスカバリー要求を送信する際に使用するマルチキャスト・ポートを定義します (NODE_MULTICAST_DISCOVERY_ADDRESS)。

ディスカバリー・ポートが開いているマルチキャスト IP アドレスは、WebSphere Application Server for z/OS では、デフォルトで 232.133.104.73 に設定されています。このデフォルト・アドレスは、 管理コンソールを使用して変更することができます。これは、CLASS D アドレスです。有効な IP の範囲は、 224.0.0.0 から 239.255.255.255 です。

ノード IPv6 マルチキャスト・ディスカバリー・ポート
ノード・エージェントがその管理対象サーバーにディスカバリー要求を送信する際に使用する IPv6 マルチキャスト・ポートを定義します (NODE_IPV6_MULTICAST_DISCOVERY_ADDRESS)
管理ローカル・ポート
Loopback Adapter を listen する JMX コネクターのポート (IPC_CONNECTOR_ADDRESS)

コネクターは、local comm (ローカル通信) 通信プロトコルを使用します。 つまり、ポートは、z/OS システム・イメージ (またはシスプレックス) のローカル通信のみに使用されます。

HA マネージャー通信ポート (DCS)
HA マネージャーが listen するポート (DCS_UNICAST_ADDRESS)
ノード・ミドルウェア・エージェント RPC ポート
WebSphere Extended Deployment 管理機能用通信ポート (NODE_XDAGENT_PORT)
ノード管理用オーバーレイ UDP ポート
WebSphere Extended Deployment 管理機能用 UDP 通信ポート (NODE_OVERLAY_UDP_LISTENER_ADDRESS)
ノード管理用オーバーレイ TCP ポート
WebSphere Extended Deployment 管理機能用 TCP 通信ポート (NODE_OVERLAY_TCP_LISTENER_ADDRESS)
アプリケーション・サーバーの新規 ORB リスナー・ポート
IIOP 要求に対するポート。このサーバーのブートストラップ・ポートとして機能し、 また ORB が IIOP 要求の受信に使用するポートとしても機能します

このユーザー ID は、すべての構成ファイル・システムも所有しています。

規則: 値は 0 であってはなりません。
ノード・グループ名
ノードを配置するノード・グループ

ノードがデプロイメント・マネージャーと同じシスプレックス内にある場合は、 DefaultNodeGroup を指定します。

構成グループ名
WebSphere Application Server 構成グループのグループ名
構成ユーザー ID
構成ファイル・システムを所有するユーザー ID
アプリケーションの組み込み
アプリケーションをデプロイメント・マネージャー・ノードに組み込むかどうかを指定します

このオプションを使用可能にすると、ノードでアプリケーションを組み込むように、addNode コマンドに指示が出されます。 使用可能にしない場合は、統合の前にアプリケーションが除去されます。 アプリケーションが既にセルに存在する場合、 警告が印刷され、アプリケーションはそのセルへインストールされません。

すべてのアプリケーションを新しいセルにマイグレーションするために、 このオプションを使用する必要があります。 addNode コマンドを使用してノードをセルに統合する場合、virtualHost からの情報を含むセル・レベルの構成情報はマージされません。

ノード統合後のノード・エージェントの起動
ノードの統合後にノード・エージェントを自動的に開始するかどうかを指定します。
このノード上に存在するサービス統合バスの統合
このノード上に存在するサービス統合バスを統合するかどうかを指定します

JOB ステートメント定義

調整されるすべてのカスタマイズ・ジョブ には JOB ステートメントが必要となります。 インストール済み環境に有効な JOB ステートメントを入力します。カスタマイズのプロセスによって、すべての 生成されたジョブでジョブ名が更新されます。そのため、JOB ステートメントのその部分はユーザーの懸念事項にはなりません。継続行が必要であれば、コメント行を継続行で置き換えます。


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