TCP トランスポート・チャネルのカスタム・プロパティー

TCP トランスポート・チャネルを使用する場合は、TCP トランスポート・チャネルのカスタム・プロパティーを使用して、 内部の TCP トランスポート・チャネル・プロパティーを構成することができます。

TCP トランスポート・チャネルのカスタム・プロパティーを追加するには、次のアクションを行います。
  1. 管理コンソールで、「サーバー」>「サーバー・タイプ」」とクリックして、 次のいずれかの手順に従います。
    • 「アプリケーション・サーバー」> server_name と選択し、 作成するチェーンのタイプに応じて次のいずれかのオプションを選択します。
      • SIP コンテナー設定」を展開し、「SIP コンテナー・トランスポート・チェーン」をクリックします。
      • Web コンテナー設定」を展開し、「Web コンテナー・トランスポート・チェーン」をクリックします。
      • [z/OS]コンテナー・サービス」の下の「ORB サービス」>「ORB サービス・トランスポート・チェーン」をクリックします。
      • サーバー・メッセージング」を展開して、「メッセージング・エンジン・インバウンド・トランスポート」または「IBM MQ リンク・インバウンド・トランスポート」のいずれかをクリックします。
    • プロキシー・サーバー」に続いて、「HTTP プロキシー・サーバー設定」を展開して 「プロキシー・サーバーのトランスポート」をクリックし、 「HTTPS_PROXY_CHAIN」または「HTTP_PROXY_CHAIN」を選択します。 次に、「HTTP プロキシー・インバウンド・チャネル」をクリックします。
  2. カスタム・プロパティーの指定対象となる TCP チャネルが含まれている、 トランスポート・チェーンを選択します。
  3. TCP インバウンド・チャネルを選択します。
  4. 「カスタム・プロパティー」>「新規」とクリックし、「一般プロパティー」を展開して、 カスタム・プロパティーの名前を「名前」フィールドに、 このプロパティーの値を「」フィールドにそれぞれ指定します。 「説明」フィールドにこのプロパティーの説明を指定することもできます。
  5. 適用」または「OK」をクリックします。
  6. 保存」をクリックして、構成変更を保存します。
  7. サーバーを再始動します。
製品には、以下の TCP トランスポート・チャネルのカスタム・プロパティーが提供されています。 これらのプロパティーは、TCP トランスポート・チャネルの設定ページには表示されません。

listenBacklog

listenBacklog プロパティーを使用して、 アプリケーション・サーバーによる接続の受諾を待機する間にオペレーティング・システムがバッファーに入れる未解決の接続要求の最大数を指定します。 このオペレーティング・システムのバッファーがフルになっている状態でクライアントが接続を試行すると、 その接続要求はリジェクトされます。 このプロパティーの値は、それぞれのトランスポートごとに固有です。

同時接続数を制御する必要がある場合、管理コンソールの「TCP トランスポート・チャネル設定 (TCP transport channel settings)」ページの 「オープン接続の最大数 (Maximum open connections)」フィールドを使用します。

情報
データ型 整数
デフォルト 511
[z/OS]注: listenBacklog に使用する値は、 TCP/IP プロファイルの SOMAXCONN ステートメントの仕様により 制限されることがあります。SOMAXCONN 値より大きい listenBacklog 値を 使用すると、listenBacklog 値は使用されず、SOMAXCONN 値が 使用されます。

重要: チャネル・タイプが HTTP、HTTP SSL、IIOP および IIOP SSL の 場合に listenBacklog が設定されないと、listenBacklog には 非推奨の環境値 (protocol_http_backlogprotocol_https_backlogprotocol_iiop_backlog、および protocol_iiop_backlog_ssl) から設定されます。 関連する非推奨の環境値が指定されていない場合、 デフォルトの 10 が使用されます。

チャネル・タイプが HTTP、 HTTP SSL、IIOP および IIOP SSL 以外の場合、listenBacklog のデフォルトは 511 です。

[z/OS]

zaioFreeInitialBuffers

新規接続に使用される初期読み取りバッファーが接続に不要になり次第、 TCP チャネルがこれらのバッファーをリリースするよう指示する場合、zaioFreeInitialBuffers プロパティーを使用します。 デフォルトでは、この初期読み取りバッファーは各接続ごとにキャッシュされます。 接続がクローズされているとき、メモリーの割り振りを防ぐために、読み取りバッファーが再利用されます。 この処理は、接続ごとに 1 つの要求があるような非パーシスタント接続でも問題なく動作します。 ただし、 高度なパーシスタント接続では、バッファーが使用されていなくても、バッファーはかなり長時間保留されることがあります。 多数の接続済みクライアントを必要とするワークロードの場合は、この状態が言語環境 (LE) のヒープ・スペースの不足を引き起こす可能性があります。ワークロードが主に非パーシスタント接続で構成されている場合をのぞき、 このカスタム・プロパティーを true に設定して、初期読み取りバッファーのリリースを使用可能にする必要があります。

注: このプロパティーを true に設定した場合、以下の引数も、この TCP チャネルを使用するアプリケーション・サーバー用に構成された JVM 汎用引数に追加する必要があります。
-Dcom.ibm.ws.buffermgmt.impl.WsByteBufferPoolManagerImpl=
    com.ibm.ws.buffermgmt.impl.ZOSWsByteBufferPoolManagerImpl
情報
データ型 ストリング
デフォルト false

soReuseAddr

soReuseAddr カスタム・プロパティーを使用して、バインド動作を制御します。 WebSphere Application Server が再始動される際に、インバウンド TCP チャネルで、listen するソケットをバインドしようとして問題があった場合、 バインドが成功するか、または、許容されるバインド試行回数を超えるまで、エラーが SystemOut ファイルに書き込まれます。このカスタム・プロパティーは、バインド処理中にエラー・メッセージが繰り返されるのを回避するのに役立ちます。

インバウンド TCP チャネルのバインディング環境では、 SoReuseAddr カスタム・プロパティーを使用して TCP インバウンド・チャネル処理に影響を与えることによって、 繰り返されるエラー・メッセージを回避できます。SoReuseAddr が 1 に設定 されていると、TCP チャネルは、ソケットに対して再使用オプションを true に設定して各バインドを試行 するよう強制されます。WebSphere Application Server を再始動すると、それらのソケットが TIME_WAIT 状態で あるにも関わらず、最初のバインディング試行が処理されます。
注: soReuseAddr プロパティーを適用した後の最初の再始動 では、以前の (false に設定してバインドされた) バインディングのインスタンスが処理されます。 再使用を true に設定して再使用がいつでも成功するようになるまでには、2 回の再始動が 必要な場合があります。また、すべての TIME_WAIT ソケットが なくなるまで待った後で再始動することもできます。
情報
データ型 整数
デフォルト 0

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ファイル名:rrun_chain_tcpcustom.html