ジョブ・ログ
ジョブ・ログは、ジョブの実行詳細の明細レコードが含まれたファイルです。 バッチ・コンテナーからのシステム・メッセージと、ジョブ実行可能ファイルからの出力が収集されます。ジョブ・ログを調べることによって、バッチ・ジョブのライフサイクルが分かります (バッチ・アプリケーション自体からの出力を含む)。
- xJCL - ジョブ・ログには、ジョブの実行に使用される xJCL のコピーが含まれています (xJCL 代替値を含む)。
- システム・メッセージ - ジョブに対応する主要なライフサイクル・イベントを通知する一連のシステム・メッセージ。以下のシステム・イベントがジョブ・ログに記録されます。
- ジョブの開始および終了
- ステップの開始および終了
- チェックポイントの開始および終了
- バッチ・データ・ストリームのオープン、クローズ、およびチェックポイント
- チェックポイント・アルゴリズムの呼び出し/結果
- 結果アルゴリズムの呼び出し/結果
- アプリケーション・メッセージ - ジョブ・ステップ・プログラムによって、標準出力および標準エラーに書き込まれた一連のメッセージ。
ジョブ・ログは、ジョブ管理コンソールを通じて表示できます。ジョブの実行中に、情報が動的にジョブ・ログに追加されるため、ジョブ・ログ・ビューから「更新」を選択することによって、最新の情報を表示できます。ジョブ・ログは、それを所有するスケジューラーがアクティブである場合のみ表示できます。さらに、ジョブを実行するエンドポイントが使用不可である場合は、部分的なジョブ・ログが生成されます。
ジョブ・ログの出力
ジョブ・ログ出力は、ジョブ・スケジューラー・ノードおよびグリッド実行エンドポイント・ノードで収集されます。出力は、以下の形式のディレクトリーで収集されます。
${GRID_JOBLOG_ROOT}/joblogs/<job-directory>/<timeStamp-directory>
ここで、
${GRID_JOBLOG_ROOT}/joblogs - ノード上のすべてのジョブ・ログの基本ディレクトリー。これは、管理コンソールから、ジョブ・スケジューラー・パネルのエンドポイント・ジョブ・ログ・ロケーション属性を通じて構成可能です。${GRID_JOBLOG_ROOT} のデフォルト値は ${user.install.root} です。
<job-directory> は、実行時にジョブ名から生成されます。例えば、ジョブ・スケジューラーが割り当てたジョブ ID が PostingsSampleEar:99 である場合、生成されるディレクトリー名は PostingsSampleEar_99 です。
<timeStamp-directory> は、実行時に現在日付から生成されます。これは、ddmmyyy_hhmmss という形式です。dd は日、mm は月 (00 から 11)、yyyy は年です。hh は時 (00 から 23)、mm は分 (00 から 59)、ss は秒 (00 から 59) です。例えば、 14022007_164535 という名前のタイム・スタンプ・ディレクトリーは、2007 年 3 月 14 日の 16:45:35 にジョブが処理を開始したことを意味します。
例えば、PostingsSampleEar:99 というジョブからのジョブ出力は、/opt/IBM/WebSphere/AppServer/profiles/scheduler/joblogs/PostingsSampleEar_99/14022007_164535 ディレクトリーに収集されます。
スケジューラー・ノード上の出力には、ジョブ xJCL のエコー (シンボリック変数置換が行われた場合はその前後) およびジョブ・ディスパッチ情報が含まれています。ジョブ・スケジューラーからのジョブ・ログ出力は、ジョブ・ログ・ディレクトリー内の part.0.log という名前のファイルに収集されます。実行エンドポイント・ノード上の出力には、アプリケーション出力と、グリッド・エンドポイントのランタイム・メッセージの両方が含まれています。この出力には、System.out および System.err 出力ストリームに対するアプリケーション生成の出力が含まれています。グリッド・エンドポイントからのジョブ・ログ出力は、ジョブ・ログ・ディレクトリー内の part.1.log および part.2.log などの名前のファイルに収集されます。ただし、ジョブ・スケジューラーおよびグリッド・エンドポイントが同じアプリケーション・サーバーにインストールされている場合、スケジューラーとグリッド・エンドポイントの両方からのジョブ・ログ出力が、ジョブ・ログ・ディレクトリーの part.0.log という名前のファイルに収集されます。ログ・パーツのそれぞれに、およそ 1000 個のレコードが含まれています。以下の例に、part.1.log の内容を示します。
System.out: [03/13/07 08:25:32:708 EDT] Tue Mar 13 08:25:32 EDT 2007: SimpleCI application starting...
System.out: [03/13/07 08:25:32:708 EDT] -->Will loop processing a variety of math functions for approximately 30.0 seconds!
System.out: [03/13/07 08:26:02:752 EDT] Tue Mar 13 08:26:02 EDT 2007: SimpleCI application complete!
System.out: [03/13/07 08:26:02:753 EDT] -->Actual Processing time = 30.043 seconds!
CWLRB5764I: [03/13/07 08:26:03:069 EDT] Job SimpleCIEar:44 ended