トランザクションのトラブルシューティングのヒント

これらのヒントを WebSphere® Application Server トランザクション・サービスが関係する問題のトラブルシューティングに役立てることができます。

WebSphere Application Server ノードに固有のメッセージング問題については、インフォメーション・センターの他のトピック (例えば、メッセージングのトラブルシューティングのヒントに関するトピックや WebSphere Application Server Support Web ページなど) を参照してください。

ピア・リカバリーがロックの獲得に失敗しました。

トランザクションのピア・リカバリーが、リカバリー処理の実行に必要なファイル・ロックの獲得に失敗した場合は、以下のメッセージが表示されることがあります。
[10/26/04 8:41:38:887 CDT] 00000029 CoordinationL A   CWWTR0100_GENERIC_ERROR
[10/26/04 8:41:39:100 CDT] 00000029 RecoveryHandl A   CWWTR0100E: リカバリー処理の
実行に必要なファイル・ロックの獲得に失敗しました。ターゲット・サーバー
が活動中であるか、リカバリー・ログ構成が正しくありません。
....
[10/26/04 8:42:34:921 CDT] 00000027 HAGroupImpl   I   CWRHA0130I: The local
member of group GN_PS=fwsitkaCell01¥fwwsaix1Node01¥GriffinServer3,
IBM_hc=GriffinCluster,type =WAS_TRANSACTIONS has indicated that is it not
alive. The JVM will be terminated.
[10/26/04 8:42:34:927 CDT] 00000027 SystemOut     O Panic:component requested
panic from isAlive
ファイル・ロックの獲得に失敗する原因のトラブルシューティングには、以下要因を確認します。
  • トランザクション・ログ・リカバリーのフェイルオーバーがサーバー・クラスター上で有効で、 トランザクション・ログに対して NAS デバイスを使用している場合、ご使用のマシン上の DFS レベルが NAS DFS レベルに対して正しいレベルにあることを確認します。2 つのレベルが正しくない場合は、トランザクション・ログがアクセスできません。
  • 非 root として実行している場合は、非 root ユーザーおよびグループの ID 番号がピア・リカバリーと関わるすべてのマシン上で一致することを確認してください。
  • トランザクションに対してポリシーを定義している場合は、そのポリシーを検討して、必ず正しいサーバーに制御を渡してください (優先サーバー・リストに追加するか、またはリストを並べ替える必要があるかもしれません)。

クライアント要求および Web サービス・トランザクション・プロトコル・メッセージが該当するサーバーにルーティングされない

クライアントがターゲット・サービスと同じ 管理セルの一部ではなく、トランザクションのアフィニティーまたは高可用性が必要な場合は、WebSphere Application Server のプロキシー・サーバー・トポロジーを使用して、クライアント要求と Web サービス・トランザクション・プロトコル・メッセージを適切なサーバーにルーティングすることができます。このトポロジーでは、クライアントは、WebSphere Application Server クラスター内の該当するサーバーにクライアント要求および Web サービス・トランザクション・プロトコル・メッセージを動的にルーティングする WebSphere Application Server プロキシー・サーバーと通信します。 このシナリオを機能させるには、プロキシー・サーバーが、ターゲット・サービスと同じ管理セル内で構成されている必要があります。
トラブルの回避 (Avoid trouble) トラブルの回避 (Avoid trouble): WebSphere Application Server は、このシナリオではオンデマンド・ ルーター (ODR) をサポートしません。WebSphere Application Server のプロキシー・サーバーのみが、Web サービス・トランザクション・エンドポイントのプロキシーとして機能します。gotcha

サーバーが失敗した後でログに記録された XAER_NOTA 例外

アプリケーション・サーバーが失敗し、最後のトランザクション・レコードが即時にディスクに強制的に書き込まれない場合、トランザクションのリカバリーを行えるかどうかは状況に応じて異なります。

WebSphere Application Server では、ログへの終了レコードの記録が必ず行われるわけではありません。ディスクへの書き込みのタイミングは、オペレーティング・システム/ネットワーク・ファイル・システムに応じて決まります。サーバーをクリーン・シャットダウンする場合は、レコードは強制的に書き込まれます。トランザクション・サービスは、データベースから戻された XAER_NOTA を入手したとき、 終了レコードがまったくディスクに書き込まれない事態に対処するように設計されています。
[date time] 00000057 WSRdbXaResour E   CWWRA0302E:  XAException が発生しました。
エラー・コード: XAER_NOTA (-4)。例外: XAER_NOTA

トランザクション・ログ内に終了レコードなしで残されているトランザクションがある場合は、トランザクション・サービスがデータベースの確認を試みます。トランザクションが完了している場合は、データベースは、完了しなければならないものがない (XAER_NOTA) ことを示します。 これは通常の振る舞いであり、エラーではありません。

クリーンなシャットダウン・メッセージがメッセージ・ログにありません。

アプリケーション・サーバーがシャットダウンすると、アクティブ・トランザクションはロールバックされます。 すべてのトランザクションが正常に完了した場合、トランザクション・サービスのクリーンなシャットダウンを示すメッセージ CWWTR0105I がログに記録され、次のサーバーの再始動ではリカバリー・アクティビティーは必要ありません。アプリケーション・サーバーがシャットダウンし、メッセージ CWWTR0105I がログに記録されない場合、このメッセージは問題を示すものではありませんが、サーバーの再始動時にリカバリー・アクティビティーが必要なことを意味します。

データ保全性の問題を回避するため、製品をアンインストールする前に、すべてのアプリケーション・サーバーのクリーン・シャットダウンを行う必要があります。

[z/OS]RRS または XA リソース・パースペクティブからのリカバリーが必要ないようにします。
z/OS オペレーティング・システムでは、クリーン・シャットダウン・メッセージ CWWTR0105I はログに記録されることはありません。RRS または XA リソース・パースペクティブからのリカバリーが必要ないようにするには、アプリケーション・サーバーをそれが構成されているシステム内でリカバリー・モードで再始動できます。リカバリー・モードでは、未処理のリカバリー単位 (UR) があると、アプリケーション・サーバーはその UR を完了してから、シャットダウンします。未処理の UR がない場合、アプリケーション・サーバーは始動してから、正常にシャットダウンします。したがって、すべてのリカバリーが実行されるようにするには、サーバーをリカバリー・モードで再始動してから、通常シャットダウンまで待機します。
[z/OS]

高可用性環境での大きなクラスター間またはノード間グローバル・トランザクションのフェイルオーバー後のサーバーの停止

LPAR 障害などのフェイルオーバーが発生した場合、存続アプリケーション・サーバーのいくつかが応答不能になることがあります。

この問題を解決するには、そのアプリケーション・サーバーを取り消して、再始動します。必要な場合、アプリケーション・サーバーの再始動を強制します。


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ファイル名:rjta_prob0.html