混合環境でのメッセージング・プロバイダーの選択
既存のメッセージング環境や計画されたメッセージング環境に IBM MQ および WebSphere® Application Server システムの両方が含まれている場合は、メッセージング要件、業務環境、および各メッセージング・アプリケーションのニーズを考慮して、デフォルト・メッセージング・プロバイダー、IBM MQ メッセージング・プロバイダー、またはその 2 つの混合のいずれかを選択してください。
このタスクについて
アプリケーション・サーバー間のメッセージングでは、IBM MQ システムとの対話によって、デフォルト・メッセージング・プロバイダーまたは IBM MQ プロバイダーを使用できます。いずれのプロバイダーも、必ずしも他方より優れているということはありません。プロバイダーの選択は、主として業務環境に関連した要因および予定されているその環境の変化、そしてそれぞれの JMS アプリケーションが実行すべきことに応じて異なります。さらに、これら 2 つのタイプのメッセージング・プロバイダーは相互に排他的ではありません。
- 1 つのセル内で両方のタイプのプロバイダーを構成できます。
- さまざまなアプリケーションが同じプロバイダーまたは異なるプロバイダーを使用できます。
業務環境に関連した要因には以下のものがあります。
- メッセージング要件
- 既存のスキル・セット
- 既存のメッセージング・インフラストラクチャー
- そのインフラストラクチャーに対して予定されている変更
1 つのプロバイダーのみを使用する場合、メッセージング・インフラストラクチャーの構成と管理はより単純です。メッセージングが主に IBM MQ 内で行われる場合は、おそらく IBM MQ メッセージング・プロバイダーを選択すべきです。同様に、メッセージングが主に WebSphere Application Server 内で行われる場合は、おそらくデフォルト・メッセージング・プロバイダーを選択すべきです。
業務環境で、1 つのプロバイダーのみを使用すべきか判断できない場合は、2 つを混用し、それぞれのアプリケーションに最も適切なメッセージング・プロバイダーを選択することを、検討する必要があります。これには、アプリケーションが使用する宛先のタイプ (サービス統合バス、または IBM MQ キューまたはトピック) を特定することが有効です。アプリケーションがバス宛先のみを使用している場合は、
通常、デフォルト・メッセージング・プロバイダーを使用します (ソリューション「DMP」)。
アプリケーションが 1 つ以上の IBM MQ 宛先と通信する必要がある場合は、業務環境、使用シナリオ、およびシステム・トポロジーに応じて、次のソリューションのいずれかを選択できます。
- IBM MQ メッセージング・プロバイダー (ソリューション「MQP」) を使用します。
- デフォルト・メッセージング・プロバイダーを使用して、IBM MQ サーバー (IBM MQ キュー・マネージャーまたはキュー共有グループ) をバス・メンバーとして統合します (ソリューション "DMP interop bus member")。
- デフォルト・メッセージング・プロバイダーを使用して、IBM MQ ネットワークを外部バスとして統合します。IBM MQ リンクを使用します (ソリューション "DMP interop, foreign bus")。
これらのソリューションについて詳しくは、IBM MQ との相互協調処理: 主なフィーチャーの比較を参照してください。
これらのソリューションの選択に役立つように、以下の一部のステップには表が含まれています。表の各行が業務またはシステムの要件を示しています。また、アスタリスク (*) は、該当する要件を満たすのに最も有効である可能性の高いソリューションを示しています。
これらの表は、一般的なガイダンスを提供するために作成されており、正確にソリューションを特定することを意図したものではありません。
大部分の要件には、可能性のあるソリューションが複数あります。また、アスタリスクが表示されていない場合でも、そのソリューションを使用できないことを意味しているわけではありません。
これらの表を使用して最適なガイダンスを得るには、以下のようにします。
- 最も重要な要件を反映している行に注目します。
- 考慮するすべての行に対して、各ソリューションのアスタリスクの数を数えます。