バス対応 Web サービスの調整
管理コンソールまたは Jacl スクリプトを使用して、サービス統合バス使用可能 Web サービスのパフォーマンス設定を調整することができます。
このタスクについて
バス対応 Web サービスは、可能な場合はバスを介するファスト・パス経路を動的に使用します。このファスト・パス経路は、以下の基準が満たされるときに使用されます。
- サービスのインバウンド・ポートおよびアウトバウンド・ポートが同じサーバー上にある。
- インバウンド・ポートからアウトバウンド・ポートへのパスにメディエーションがない。
Web サービスを WebSphere® Application Server バージョン 5.1 Web サービス・ゲートウェイからマイグレーションする場合、メッセージはバスを介するこのファスト・パス経路を使用します。
構成が以下の基準も満たしている場合は、さらに最適化することができます。
- インバウンド・テンプレート WSDL URI が、アウトバウンド・ターゲット・サービス WSDL のロケーション URI と同じである。
- インバウンド・サービスのテンプレート WSDL のサービス名がアウトバウンド WSDL のサービス名と一致する。
- インバウンド・サービスのテンプレート・ポート名がアウトバウンド WSDL ポート名と一致する。
- 名前空間のマッピングが使用不可である (つまり、インバウンド・サービス・プロパティー com.ibm.websphere.wsgw.mapSoapBodyNamespace が false に設定されている)。
- オペレーション・レベル・セキュリティーがアウトバウンド・サービスで使用可能化されていない。
Web サービスがファスト・パス経路を使用する場合は、メディエーションやサービス統合バスを調整する必要はありません。しかし、通常の環境では少なくとも 1 つはノンファスト・パス (例えば仲介された) サービスがあるため、調整しておくのが良い方法です。
バス使用可能 Web サービスのパフォーマンスを向上させるには、以下のパラメーターを調整します。
- Java™ 仮想マシンのヒープ・サイズ。 これは、大きなメッセージや大きな添付ファイルがあるメッセージを処理するのに十分なメモリーを確実に用意するために役立ちます。
- サービス統合テクノロジーのリソース・アダプターのアクティベーション・スペックによって許可されている、メッセージ駆動型 Bean のインスタンスの最大数。これは、サービスを提供される並行クライアントの最大数を絞ります。
- クライアントに配信されるメッセージのバッチの最大バッチ・サイズ。 デフォルトで、メッセージ駆動型 Bean インスタンスには、1 回に単一メッセージのみが配信されます。 つまり、メッセージをバッチでメッセージ駆動型 Bean に送信できるようにすることで、パフォーマンスを向上させることができます。
それぞれのクライアントのサービス要求で使用可能なスレッド数。これは、指定されたアプリケーション・サーバーの、デフォルトのスレッド・プール、Web コンテナー・スレッド・プール、およびメディエーション・スレッド・プールで使用可能なスレッドの数です。
メディエーション・スレッド・プール内の使用可能なスレッド数。 これは、メディエーションが、並行メディエーションで説明されているように、必要に応じて並行サポートを使用していることが前提です。
SOAP ヘッダーで動作するメディエーションを使用している場合、関連するヘッダーのスキーマ (.xsd ファイル) を SDO リポジトリーに挿入することでパフォーマンスを向上させることができます。