メール・プロバイダーおよびセッションの構成
自身のメール・プロバイダーおよびセッションを構成し、アプリケーション・サーバーでのメールの処理方法をカスタマイズします。 メール・プロバイダーは、SMTP、IMAP、および POP3 などのプロトコル・プロバイダーのコレクションをカプセル化します。メール・セッションは、ユーザーを認証し、メッセージング・システムへのアクセスを制御します。
このタスクについて
アプリケーション・サーバーには、組み込みプロバイダーと呼ばれるデフォルトのメール・プロバイダーが組み込まれています。 デフォルトのメール・プロバイダーを使用する場合は、メール・セッションの構成のみが必要です。
カスタマイズしたメール・プロバイダーを使用するには、メール・セッションとプロバイダーを作成する必要があります。
手順
- メール・セッションを作成します。
- 管理コンソールで、「リソース」 > 「メール」 > 「メール・セッション」とクリックします。
- 新規メール・セッションの有効範囲を選択します。
- 「新規」をクリックします。
- 「名前」フィールドにメール・セッション名を入力します。
- 「JNDI 名」フィールドに JNDI 名を入力します。
- オプション: 厳密なインターネット・アドレス解析を使用可能にします。 このオプションでは、受信側のアドレスが、Internet Architecture Board によって発行された仕様文書である RFC 822 に厳密に従って解析される必要があるかどうかを指定します。
この設定は通常、ほとんどのメール・アプリケーションでは使用されず、デフォルトでは使用可能になっていません。
アドレス解析用の RFC 822 構文は有効な E メール・アドレスを厳密に定義するのに役立ちます。 この設定を選択した場合、メール・コンポーネントは、RFC 822 構文に準拠し、仕様によって定義されている有効な E メール・アドレスに解析されない受信側アドレスをリジェクトします。 この設定を選択しない場合、メール・コンポーネントは RFC 822 構文に従わず、仕様に準拠していない受信者アドレスを受け入れます。 RFC 822 仕様は、World Wide Web Consortium の Web サイトで確認できます。
- オプション: デバッグ・モードを使用可能にします。 このオプションを選択すると、メール・アプリケーションとメール・サーバー間の対話や、このメール・セッションのプロパティーが SystemOut.log ファイルに出力されます。注: このトピックでは、 1 つ以上のアプリケーション・サーバー・ログ・ファイルを参照します。推奨される代替案として、分散システムや IBM® i システムの SystemOut.log、SystemErr.log、trace.log、activity.log ファイルではなく、High Performance Extensible Logging (HPEL) ログおよびトレース・インフラストラクチャーを使用するようにサーバーを構成できます。また HPEL は、ネイティブ z/OS® ロギング機能と連携させて使用することができます。HPEL を使用する場合、LogViewer コマンド・ライン・ツールを サーバー・プロファイルの bin ディレクトリーから使用して、すべてのログ・ファイルにアクセスし、 情報をトレースできます。HPEL の使用について詳しくは、HPEL を使用してのアプリケーションの トラブルシューティングに関する情報を参照してください。
- メールの受信サービスや発信サービス、またはそれら両方のサービスについての情報を提供します。 表示されるフィールドに、次の情報を入力します。
- サーバー
- Protocol
- ユーザー
- Password
- E メールの返信アドレス。このフィールドは、発信メール・プロパティーで使用できます。
- 「適用」または「OK」をクリックします。
- メール・プロバイダーを作成し、オプションで 1 つ以上のプロトコル・プロバイダーを定義します。 管理コンソールで、「リソース」 > 「メール」 > 「メール・プロバイダー」とクリックします。
- 新規メール・プロバイダーの有効範囲を選択します。
- 「新規」をクリックします。
- 「名前」フィールドに、メール・プロバイダーの名前を入力します。
- オプション: メール・プロバイダーを分離します。
メール・プロバイダーを分離して、同じプロバイダーの異なるバージョンが、同じ Java™ 仮想マシン (JVM) にロードされるようにすることができます。例えば、単一サーバーに複数のアプリケーションをデプロイしたいが、それぞれのアプリケーションでメール・プロバイダーの異なるバージョンや実装が必要な場合があります。 プロバイダーのそれぞれのバージョンまたは実装を分離することができると、プロバイダーは独自のクラス・ローダーにロードされ、他の実装に干渉することはありません。 どのタイプのリソース・プロバイダーを分離する場合にも、いくつかの一般的な考慮事項があります。詳しくは、分離されたリソース・プロバイダーの考慮事項に関するトピックを参照してください。
- 「このメール・プロバイダーを分離する (Isolate this mail provider)」を選択します。
- そのバージョンまたは実装に適した固有のクラスパスを、このメール・プロバイダーに指定します。
- 「適用」または「OK」をクリックします。
- メール・プロバイダーに 1 つ以上のプロトコル・プロバイダーを定義します。
- 「mail_provider」をクリックします。
- 「プロトコル・プロバイダー」をクリックします。
- 「新規」をクリックします。
- 「プロトコル」フィールドにプロトコル名を入力します。
- 「クラス名」フィールドにクラス名を入力します。
- このプロトコル・プロバイダーがサポートするメール・サーバーのタイプを選択します。TRANSPORT または STORE を選択します。TRANSPORT は発信メール・サービスに対応し、STORE は受信メール・サービスに対応します。
- 「適用」または「OK」をクリックします。
- オプション: メール・セッションを構成します。
- 「mail_provider」をクリックします。
- 「メール・セッション」をクリックします。
- 「mail_session」をクリックします。
- 該当するフィールドを変更します。
- 「適用」または「OK」をクリックします。
次のタスク
サブトピック
メール・プロバイダー・コレクション
このページを使用して、メール・プロバイダー とも呼ばれる使用可能な JavaMail サービス・プロバイダーを表示します。メール・プロバイダーは、 メール・アプリケーションとメール・サーバー間の通信用のプロトコルを実装するプロトコル・プロバイダーのコレクションをカプセル化します。メール・プロバイダー設定
このページを使用して、メール・プロバイダーのプロパティーを編集したり、新しいメール・プロバイダーを構成したりします。メール・プロバイダーは、 メール・アプリケーションとメール・サーバー間の通信用のプロトコルを実装するプロトコル・プロバイダーのコレクションをカプセル化します。プロトコル・プロバイダー・コレクション
このページを使用して、メール・アプリケーションとメール・サーバー間の対話をサポートするプロトコル・プロバイダーを選択または追加します。例えば、ご使用のアプリケーションは、広く使用されているメール送信用の転送プロトコルである Simple Mail Transfer Protocol (SMTP) を必要とする可能性があります。 このプロトコル・プロバイダーを選択することによって、メール・アプリケーションはサーバーに接続し、サーバーを通じてメールを送信することができます。プロトコル・プロバイダー設定
このページを使用して、SMTP、IMAP、および POP3 など、プロトコル・プロバイダーのプロパティーを設定します。 このプロトコル・プロバイダーは、メール・アプリケーションとメール・サーバー間の通信をサポートする特定のプロトコルの実装クラスを提供します。メール・セッション・コレクション
このページを使用して、親メール・プロバイダーの下で定義されたメール・セッションを表示します。メール・セッション構成設定
このページを使用して、メール・セッションを構成します。JavaMail システム・プロパティー
この情報を利用して、Java 仮想マシン (JVM) システムのカスタム・プロパティーを設定し、JavaMail を実装するための追加の文字エンコード・オプションを提供します。


http://www14.software.ibm.com/webapp/wsbroker/redirect?version=cord&product=was-nd-mp&topic=tmai_jcmp
ファイル名:tmai_jcmp.html