WebSphere® Application Server for z/OS® の最適化されたローカル・アダプターのサポートには、顧客情報管理システム (CICS®) 固有のインストールおよびセットアップ上の要件があります。この作業は、使用中の CICS 環境で、ローカルの WebSphere Application Server にデプロイされている Enterprise JavaBeans (EJB) アプリケーションへのアウトバウンド呼び出しを作成し、WebSphere Application Server で稼働しているアプリケーションからの呼び出しのターゲットにする準備を整えるために行います。
始める前に
CICS について詳しくは、CICS 製品のインフォメーション・センターを参照してください。
手順
- WebSphere サーバーの CICS リソース定義を CICS DFHSCD に追加します。
copyZOS.sh OLASAMPS dataset_name スクリプトを実行して、OLA のサンプルと CSDUPDAT メンバーを MVS™ 区分データ・セット (PDS) にコピーします。次に、
CSDUPDAT.jclsamp サンプル・ジョブを実行して、WebSphere Application Server の CICS リソース定義を CICS DFHCSD に追加します。または、CICS にログオンして、CEDA トランザクションまたは同等のものを使用し、WebSphere Application Server アダプターの Task Related User Exit (TRUE) プログラム、WebSphere PLTPI、および最適化されたローカル・アダプター用の新しいトランザクション ID を定義します。
- 最適化されたローカル・アダプターの外部モジュール・データ・セットを、CICS DFHRPL DD に追加します。
copyZOS.sh スクリプトを使用して作成されたデータ・セットを追加し、CICS JCL プロシージャー内の CICS DFHRPL DD 連結内に配置する必要があります。
copyZOS.sh スクリプトは、ご使用のサーバー環境で、最適化されたローカル・アダプターを使用できるようにする場合に実行します。copyZOS.sh スクリプトの実行について詳しくは、『最適化されたローカル・アダプターをサーバー環境で使用可能にする』トピックを参照してください。
- セキュリティーをセットアップします。
RACF® を使用する場合は、ターゲットの WebSphere サーバーの RACF に対して CBIND クラスを定義するジョブが実行済みであることを確認してください。
RACF 以外の System Authorization Facility (SAF) 環境では、同等のコマンドまたはジョブを実行して、使用する Independent Software Vendor (ISV) セキュリティー製品用にこのサポートをセットアップします。
WebSphere サーバーの CBIND クラスに対する読み取り権限を、CICS 領域のユーザー ID に付与する必要があります。
- 最適化されたローカル・アダプターの TRUE プログラムを活動化します。
製品の HFS ディレクトリー /<smpe-root>/mso/OLA/samples/DFHPLTOL.jclsamp にあるサンプル・ジョブを参照してください。このサンプル・ジョブは、CICS の始動中に、最適化されたローカル・アダプターの TRUE 出口を使用可能にする方法を示しています。
この目的で追加されたプログラムは、BBOACPLT と呼ばれます。
CICS 始動パラメーターを更新して、PLT サフィックスを指定します。copyZOS.sh スクリプトを使用して作成されたデータ・セットが、CICS 始動 JCL 内の CICS DFHRPL DD 連結に組み込まれていることを確認してください。
Program List Table for Post Initialization (PLTPI) を追加しない場合は、BBOC トランザクションを使用して、アダプターの TRUE プログラムを活動化することができます。CICS の始動時にログオンし、出口を使用可能にする場合は BBOC START_TRUE を、出口を停止する場合は BBOC STOP_TRUE を実行します。BBOC は、CICS の始動時に、連続した (TYPE=SDSCI) 端末から呼び出すこともできます。CICS の始動時の順次端末のセットアップおよび使用について詳しくは、CICS のインフォメーション・センターを参照してください。
CICS セキュリティーが有効に設定されている場合、BBOC START_TRUE および STOP_TRUE を実行するユーザー ID には、EXEC CICS ENABLE PROGRAM(BBOATRUE) および DISABLE PROGRAM(BBOATRUE) EXITALL を実行する権限が付与されている必要があります。
- CICS 環境で、最適化されたローカル・アダプターの CICS Link サーバーを活動化します。
『CICS への WebSphere BBOC、BBO$、および BBO# トランザクションのインストール』トピックで説明しているように、WebSphere Application Server が提供する CICS Link トランザクション BBO$ および BBO# をインストールする必要があります。
CICS 端末で BBOC_START_SRVR を実行すると、最適化されたローカル・アダプターの Link サーバー・タスクが活動化されます。
- これらの変更後に CICS 領域を再始動するか、または、BBOC トランザクションを実行して WebSphere Application Server アダプターの TRUE プログラムを活動化します。
最適化されたローカル・アダプターのサポートを使用する準備ができたことを示す、新しい BBOC エラー・メッセージが、CICS BBOQ 区画外一時キュー・ログ (DD BBOOUT の下) に表示されます。
- ワークロード管理 (WLM) をセットアップします。
タスクの結果
最適化されたローカル・アダプターのサポートが活動化されたため、CICS アプリケーションは、最適化されたローカル・アダプターの API を使用した登録や呼び出しを開始できるようになりました。