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Intelligent Management: オートノミック要求フロー・マネージャーの拡張カスタム・プロパティー

これらのプロパティーを使用して、オートノミック要求フロー・マネージャー (ARFM) を構成できます。

トラブルの回避 (Avoid trouble) トラブルの回避 (Avoid trouble): すべての ARFM カスタム・プロパティーは、大/小文字の区別があります。gotcha

作業プロファイラー・プロパティー

注: 作業プロファイラーは、可用性の高いコントローラーです。nodeagent、デプロイメント・マネージャー、またはオンデマンド・ルーターでアクティブにすることができます。 オンデマンド・ルーター (ODR) でアクティブにならないようにするには、disableODRBasedWorkProfiler セル・カスタム・プロパティーを true に設定します。このカスタム・プロパティー を有効にするには、セルの再始動が必要です。

profilerPeriod

作業プロファイラー・サイクルの長さを示すミリ秒数をセルごとに指定します。

表 1. profilerPeriod カスタム・プロパティー値
説明
有効範囲 セル
有効な値 ミリ秒を表す整数値
デフォルト 60000 (1 分)

profilerHalfLife

セルごとに分単位で指定します。 時間の指数関数による、作業プロファイラーの割引観測値。 半減期は、割引量が 2 倍になる時間の量です。

表 2. profilerHalfLife カスタム・プロパティー値
説明
有効範囲 セル
有効な値 ミリ秒を表す整数値
デフォルト 600000 (10 分)

publishedAlphasPrintFrequency

作業係数が SystemOut.log ファイルに出力される頻度を指定します。これらの作業係数は、作業プロファイラー・サイクル (profilerPeriod カスタム・プロパティーで 指定される時間長) の間に、ログ・ファイルに出力されます。作業プロファイラーによる作業係数のログ・ファイルへの出力が、 サイクルごとに行われるようにするには、値を 1 に設定します。 しかし、ログ・ファイルに出力されるテキスト量を減らす場合は、 この値を増やすことができます。例えば、作業プロファイラーが 5 サイクル終了するごとに 作業係数を出力する場合は、値を 5 に指定します。

表 3. publishedAlphasPrintFrequency カスタム・プロパティー値
説明
有効範囲 セル
有効な値 0 以上の整数値
デフォルト 0 (作業係数は SystemOut.log ファイルに出力されません。)

作業プロファイラー出力半減期と平滑化重み関数パラメーター

作業プロファイラーは、以下の 2 パスで処理します。初めに、観測値を単純なモデルに当てはめて先行の作業係数を抽出し、次に、重み付き平均を取ることによってその作業係数を平滑化します。 各重みは、2 つの係数の積です。 1 つは、先行の作業係数の重要度を経過時間によって減少させ、 もう 1 つは、最初のパスで当てはめた係数の適合度と共に変わります。 経過時間係数は指数関数の減衰です。 半減期はその係数が 2 倍に低下する時間の量です。 このパラメーターは、profilerAlphaSmoothingHalfLife カスタム・ プロパティーを使用してセル内に与えられます。 値は、10 進表記による整数のミリ秒数です。 デフォルトは 10 分です。 適合度の水準を調整するには、2 つのパラメーター、しきい値と係数を使用します。 しきい値は、goodnessWeightThresholdcell カスタム・プロパティーを使用して定義します。 係数は、goodnessWeightFactor カスタム・プロパティーを 使用してセルに与えられます。

表 4. 作業プロファイラー出力半減期と平滑化重み関数パラメーター
プロパティー名 デフォルト
profilerAlphaSmoothingHalfLife 10 進表記のミリ秒数の整数 600000 (10 分)
goodnessWeightThreshold 負でない浮動小数点数 20
goodnessWeightFactor 負でない浮動小数点数 20

作業係数のオーバーライド

作業プロファイラーによって計算される値をオーバーライドすることができます。作業プロファイラーは、トランザクション・クラスおよび デプロイされた Java™ Platform, Enterprise Edition (Java EE) の モジュール・ペア (TCM) ごとに作業係数を計算します。作業係数は、浮動小数点数で、リファレンス命令セットのメガサイクルの数を表します。

作業係数は、カスタム・プロパティーを動的クラスターに追加することによってオーバーライドすることができます。

以下の文法を使用して、作業係数のオーバーライド仕様を定義します。
spec ::= case ( "," case )*
case ::= pattern "=" value
pattern ::= service-class ":" txn-class ":" application ":" module
service-class ::= step
txn-class ::= step
application ::= step
module ::= step
step ::= name | "*"
value ::= number | "none"
次の表に例を示します。
表 5. 作業係数のオーバーライド仕様
仕様の例 説明
*:*:*:* = none
デプロイメント・ターゲットのすべてのトランザクション・クラス・モジュール (TCM) にオーバーライドがないことを指定します。 デプロイメント・ターゲットには 1 層のみがあり、 値は各ケースごとに通常の方法で計算されます。
*:*:*:* = 42
デプロイメント・ターゲットには 1 層あります。デプロイメント・ターゲットのすべての TCM には、 その層に対する作業係数のオーバーライドがあり、値は、1 要求あたり 42 M サイクルです。
Platinum:*:*:* = 42, *:*:*:* = none
デプロイメント・ターゲットには 1 層あります。 Platinum サービス・クラスを持つトランザクション・クラス・ モジュールには 1 要求あたり 42 M サイクルのオーバーライドがあり、 デプロイメント・ターゲットのその他のサービス・クラスに割り当てられている トランザクション・クラス・モジュールにはオーバーライドがありません。
*:tc_A:*:*=42, *:tc_B:AccountManagement:MicroWebApp.war=17, *:tc_B:*:*=none
tc_A トランザクション・クラスを持つ TCM には 1 要求あたり 42 M サイクルの オーバーライドがあります。 tc_B トランザクション・クラスを持つすべての TCM、 AccountManagement という Java EE のデプロイされたアプリケーション、 MicroWebApp.war という Java EE モジュールには 、1 要求あたり 17 M サイクルのオーバーライドがあります。tc_B トランザクション・クラスを持つその他の TCM には オーバーライドはありません。この例では、tc_A または tc_B トランザクション・クラス以外の トランザクション・クラスは考慮していません。 また、新たなトランザクション・クラスが存在すると、 エラー・メッセージが表示されます。
*:*:*:* = none, *:*:*:*:../DbCel/CICS = 0.7
第 1 層にはオーバーライドはありません。CICS+1 という層には、0.7 の作業係数のオーバーライドが存在します。 CICS+1 層は、ターゲット TCM に関係なく、DbCel セルの CICS® デプロイメント・ターゲットの第 1 層です。 トランザクション・クラスは、層間で変わりませんが、 モジュールは変わる可能性があります。

プロセスごとの CPU 読み取りの使用

useProcessCPU カスタム・プロパティーを true に設定すると、ARFM コントローラーおよび アプリケーション配置コントローラーが、必要なリソースを計算するときにバックグラウンド処理を検討することができ、 プロセスごとの CPU 使用状況の統計をとることが可能になります。 作業プロファイラーはノード全体の CPU 使用率を使用するため、 このプロパティーが false に設定されている場合、作業プロファイラーは作業計数を見積もることもできません。

このプロパティーを構成した場合、セルの再始動が必要になります。

表 6. useProcessCPU カスタム・プロパティー
名前 プロパティー設定 デフォルト 有効な値
useProcessCPU このカスタム・プロパティーをそのセルで設定します。 true true または false

MustGather 文書

Intelligent Management mustGather 文書を使用して、オートノミック要求フロー・マネージャーとアプリケーション配置のトラブルシューティングを行ってください。詳しくは、 Intelligent Management の各バージョンの mustGather サポート文書をお読みください。


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http://www14.software.ibm.com/webapp/wsbroker/redirect?version=cord&product=was-nd-mp&topic=rwve_arfmcustprop
ファイル名:rwve_arfmcustprop.html