ユーザー ID およびパスワードに有効な文字

ユーザー ID とパスワードは、アクセスおよびセキュア・コンテンツを提供するために WebSphere Application Server 全体で使用されるので、これらの文字の制限について理解することは重要です。 ここで示す文字の制限は、WebSphere Application Server 管理者、データベース管理者、LDAP サーバー管理者、およびユーザー ID に適用されます。データベースおよび LDAP サーバーには、ここに示す制限より厳密な制限を指定できます。 このため、制限についてはデータベースおよび LDAP サーバーの製品資料を確認する必要があります。 インストール・プロセス時にユーザー ID およびパスワードを正常に定義できなかった場合、インストールが失敗する可能性があります。 さらに、特定のインストールでは、従う必要がある、より制限の厳しいユーザー ID およびパスワードの要件が存在する場合もあります。

ユーザーがユーザーとしてサインアップする場合、あるいは管理者にユーザー登録をしてもらう場合、ユーザー情報フォームに記入する必要があります。このフォームでは、サポートされていない可能性がある文字を入力しないでください。ユーザー情報フォームに入力可能な文字でも、ユーザー ID とパスワードは、ここで記述されている有効文字に制限されます。 「 名と姓 (氏名)」フィールドには、その他の文字も指定できます。 企業のポリシーがより厳密な場合、登録フォーム・ヘルプで、あるいはフォーム上の直接のインライン・ヘルプとして、その情報をユーザーに提供できます。
トラブルの回避 (Avoid trouble) トラブルの回避 (Avoid trouble): WebSphere Application Sever では、既存のユーザー ID またはパスワードまたはユーザー・リポジトリーで作成されたユーザー ID またはパスワードはスペースを含むものでもすべて完全にサポートされますが、スペースを含むユーザー ID またはパスワードを作成することはできません。gotcha
通常の環境では、有効なユーザー ID およびパスワードに以下の文字を含めることができます。
[IBM i]注: IBM i でサポートされる文字は、小文字、大文字、数値、下線のみです。
  • 小文字 {a から z}
  • 大文字 {A から Z}
  • 数値 {0 から 9}
  • 感嘆符 {!}
  • 左括弧 {(}
  • 右括弧 {)}
  • ダッシュ {-}。この文字をユーザー ID またはパスワードの先頭文字として使用することはできません
  • ピリオド {.}。この文字をユーザー ID またはパスワードの先頭文字として使用することはできません
  • 疑問符 {?}
  • 左大括弧 {[}
  • 右大括弧 {]}
  • 下線 {_}。これは IBM i でサポートされる唯一の特殊文字です
  • アクサングラーブ {`}
  • ティルド {~}
  • アットマーク {@}。この文字は、インストール時に WebSphere Application Server 管理者を作成するときにはサポートされません。
  • ハッシュ・マーク (ポンド記号) {#}
  • 単一 {'} および二重 {"} 引用符 - これらの 2 つの文字はサポートされていますが、1 つのユーザー ID で両方を使用することはサポートされません。1 つのユーザー ID で両方の文字を使用しないようにしてください。
トラブルの回避 (Avoid trouble) トラブルの回避 (Avoid trouble): これらはすべて ASCII 文字です。 非 ASCII 文字はユーザー名にもパスワードにも使用できません。gotcha

非 ASCII ベースのエンコードを使用する計画の場合は、非 ASCII ベースのエンコードに固有の正しい汎用引数を Java 仮想マシンに設定してください。例えば、UTF-8 エンコードの場合、WebSphere Portal の Java 仮想マシン汎用引数に、2 つのパラメーター -Dfile.encoding=UTF-8 および -Dclient.encoding.override=UTF-8 を追加する必要があります。

[Linux]注: 一部のタスクでは、完全修飾のユーザー ID の入力が必要な場合があります。完全修飾のユーザー ID にスペースが含まれている場合 (例: cn=wpsadmin,cn=users,l=SharedLDAP,c=US,ou=Lotus,o=Software Group,dc=ibm,dc=com) は、 完全修飾のユーザー ID をコマンド行のフラグとしてではなく、プロパティー・ファイルに配置するか、または親のプロパティー・ファイルに配置する必要があります。 例えば、mysecurity.properties という親のプロパティー・ファイルを作成して完全修飾のユーザー ID を入力し、 次にタスク ./ConfigEngine.sh task_name -DparentProperties=/opt/mysecurity.properties を実行します。
[Windows]注: 一部のタスクでは、完全修飾のユーザー ID の入力が必要な場合があります。完全修飾のユーザー ID にスペースが含まれている場合 (例: cn=wpsadmin,cn=users,l=SharedLDAP,c=US,ou=Lotus,o=Software Group,dc=ibm,dc=com) は、タスクを実行する前に、完全修飾ユーザー ID の前後を引用符で囲む必要があります (例: "cn=wpsadmin,cn=users,l=SharedLDAP,c=US,ou=Lotus,o=Software Group,dc=ibm,dc=com")。

以下の表は、ユーザー情報フォームに関する必須フィールドとサポートされる文字のリストです。

表 1. ユーザー情報で有効な文字とサポートされない文字
ユーザー情報 有効な文字 サポートされていない文字
ユーザー ID
[IBM i]注: IBM i でサポートされる文字は、小文字、大文字、数値、下線のみです。
  • 小文字 {a から z}
  • 大文字 {A から Z}
  • 数値 {0 から 9}
  • 感嘆符 {!}
  • 左括弧 {(}
  • 右括弧 {)}
  • ダッシュ {-}。この文字をユーザー ID またはパスワードの先頭文字として使用することはできません
  • ピリオド {.}。この文字をユーザー ID またはパスワードの先頭文字として使用することはできません
  • 疑問符 {?}
  • 左大括弧 {[}
  • 右大括弧 {]}
  • 下線 {_}。これは IBM i でサポートされる唯一の特殊文字です
  • アクサングラーブ {`}
  • ティルド {~}
  • アットマーク {@}。この文字は、インストール時に WebSphere Application Server 管理者を作成するときにはサポートされません。

使用できるのは、ASCII 文字だけです。

その他の制限: ユーザー ID には、user name のように、スペースを使用できません。

[Windows][Linux][AIX][Solaris][IBM i]ユーザー ID の長さは 200 文字を超えてはなりません。

[z/OS]ユーザー ID の長さは 8 文字以内で、RACF® などの SAF製品を使用する場合は、該当するガイドラインにも準拠していなければなりません。

インストール中にサポートされない文字を入力すると、どの文字が無効であるかを示すエラー・メッセージを受け取ります。 例えば、「管理ユーザー ID フィールドに特殊文字 [@] が見つかりました。管理ユーザー ID を再入力してください。」などです。
トラブルの回避 (Avoid trouble) トラブルの回避 (Avoid trouble): 「ユーザーおよびグループの管理」ポートレットを使用してユーザーを作成するときに、サポートされない文字を入力すると、別のエラー・メッセージを受け取ります。gotcha
パスワード/パスワードの確認
[IBM i]注: IBM i でサポートされる文字は、小文字、大文字、数値、下線のみです。
  • 小文字 {a から z}
  • 大文字 {A から Z}
  • 数値 {0 から 9}
  • 感嘆符 {!}
  • 左括弧 {(}
  • 右括弧 {)}
  • ダッシュ {-}。この文字をユーザー ID またはパスワードの先頭文字として使用することはできません
  • ピリオド {.}。この文字をユーザー ID またはパスワードの先頭文字として使用することはできません
  • 疑問符 {?}
  • 左大括弧 {[}
  • 右大括弧 {]}
  • 下線 {_}。これは IBM i でサポートされる唯一の特殊文字です
  • アクサングラーブ {`}
  • ティルド {~}
  • アットマーク {@}。この文字は、インストール時に WebSphere Application Server 管理者を作成するときにはサポートされません。
  • ハッシュ・マーク (ポンド記号) {#}

ウムラウトなどの発音記号および DBCS 文字は使用できません。

その他の制限: パスワードには、pass word のように、スペースを使用できません。

[Windows][Linux][AIX][Solaris][IBM i]パスワードの長さは 128 文字以内でなければなりません。

[z/OS]パスワードの長さは 8 文字以内で、RACF などの SAF 製品を使用する場合は、該当するガイドラインにも準拠していなければなりません。

トラブルの回避 (Avoid trouble) トラブルの回避 (Avoid trouble): パスワードに DBCS を含むサポートされない文字が使用されていると、ConfigEngine タスクへのログインに失敗します。DBCS を含むパスワードを使用してユーザーが正常に登録されても、ログインには失敗します。gotcha

インストール中にサポートされない文字を入力すると、どの文字が無効であるかを示すエラー・メッセージを受け取ります。 例えば、「パスワード・フィールドに特殊文字 [@] が見つかりました。パスワードを再入力してください。」などです。

すべての文字 該当しません
すべての文字 該当しません

user.UNIQUEID.charset パラメーターが ascii に設定されている場合、 前述の文字が該当します。unicode に設定されている場合は、標準 Java™ 文字定義が使用され、Java で文字または数字として認識されるすべての文字がデフォルトで許可されます。ユーザー、グループ、パスワードの Portal での検証動作に影響するように変更できるパラメーターについて詳しくは、「Portal 構成サービス」リンクにある「Puma 検証サービス」セクションを参照してください。


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