統合リポジトリー用のプロパティー拡張リポジトリーの手動セットアップ

createIdMgrPropExtDbTables スクリプトを使用すると、統合リポジトリーのプロパティー拡張リポジトリーに表を作成できます。

始める前に

以下のデータベースは、分散オペレーティング・システムに存在する場合に、スクリプトによってサポートされます。
  • IBM® DB2®
  • Apache Derby
  • IBM Informix® Dynamic Server
  • Oracle 11g
  • Microsoft SQL Server
サポートされるデータベース・バージョンの一覧については、IBM WebSphere® Application Server の詳細なシステム要件を参照してください。

IBM DB2 on z/OS® または IBM DB2 on iSeries のデータベースを使用する場合には、 DB2 のプロパティー拡張リポジトリーの手動セットアップについてお読みください。

データベースをセットアップするシステムと同じシステムに WebSphere Application Server がインストールされていない場合には、WebSphere Application Server がインストールされているシステムから、 データベースをセットアップするシステムに、以下のファイルをコピーする必要があります。必ず、setup ディレクトリー内の同じディレクトリー構造を複製してください。 db_type 変数は、 ディレクトリー名 db2oracleinformixderby、 または sqlserver のいずれかを表します。
app_server_root¥etc¥wim¥setup¥bin¥createIdMgrPropExtDbTables.sh
app_server_root¥etc¥wim¥setup¥bin¥createIdMgrPropExtDbTables.bat
app_server_root¥etc¥wim¥setup¥lookaside¥db_type¥dbclean.sql
app_server_root¥etc¥wim¥setup¥lookaside¥db_type¥schema.sql
app_server_root¥etc¥wim¥setup¥lookaside¥db_type¥primarykeys.sql
app_server_root¥etc¥wim¥setup¥lookaside¥db_type¥indexes.sql
app_server_root¥etc¥wim¥setup¥lookaside¥db_type¥references.sql
app_server_root¥etc¥wim¥setup¥lookaside¥keys.sql
app_server_root¥etc¥wim¥setup¥lookaside¥bootstrap.sql

データベース・スキーマの指定:

プロパティー拡張リポジトリーを 手動でセットアップするときに、統合リポジトリー・テーブルを作成する データベース・スキーマを指定できます。

データベースのデフォルト・スキーマを 使用する場合は、DBSCHEMA パラメーターを指定せずに以下のコマンドを 実行する必要があります。通常、デフォルト・スキーマは、現在のデータベース・ユーザーの名前空間です。

SQL ファイルの スキーマ変数を実際のデータベース・スキーマ名で置き換えるには、 ここに示す手順を実行します。WebSphere Application Server とデータベースが同じシステム上にない場合には、SCHEMA_LOCATION の値に、 SQL ファイルをコピーした場所を設定します。

Windows オペレーティング・システム:
  1. コマンド・ウィンドウをオープンします。
  2. app_server_root¥etc¥wim¥setup ディレクトリーに移動します。
  3. 以下のコマンドを入力します。
    set SCHEMA_LOCATION=app_server_root¥etc¥wim¥setup¥lookaside
    set DBTYPE=<db_type>
    set DBSCHEMA=dbschemaname
    set SCHEMA_DEST_LOCATION=<location where the updated SQL files with replaced variables should be copied>
    ws_ant.bat -f app_server_root¥etc¥wim¥setup¥filterbuild.xml

    ここで、<db_type> の 値は db2、derby、informix、oracle、 または sqlserver です。

注: : SCHEMA_DEST_LOCATION が設定されていない場合、 更新後の SQL ファイルは、現行ディレクトリーの下の、 値としての名前を置換していないディレクトリーに コピーされます。出力には、ファイルがコピーされる場所が 示されます。
AIX®、 HP-UX、Linux、および Solaris のオペレーティング・システム:
  1. コマンド・ウィンドウをオープンします。
  2. app_server_root/etc/wim/setup ディレクトリーに移動します。
  3. 以下のコマンドを入力します。
    export SCHEMA_LOCATION=app_server_root/etc/wim/setup/lookaside
    export DBTYPE=<db_type>
    export DBSCHEMA=dbschemaname
    export SCHEMA_DEST_LOCATION=<location where the updated SQL files with replaced variables should be copied>
    ws_ant.sh -f app_server_root/etc/wim/setup/filterbuild.xml

    ここで、<db_type> の 値は db2、derby、informix、oracle、 または sqlserver です。

注: SCHEMA_DEST_LOCATION が設定されていない場合、 更新後の SQL ファイルは、現行ディレクトリーの下の、 値としての名前を置換していないディレクトリーに コピーされます。出力には、ファイルがコピーされる場所が 示されます。

このタスクについて

特定のデータベースに対して、以下の注記が適用されます。
  • Oracle 11g
    • Oracle 製品のインストール時にデフォルト・データベースを作成しなかった場合、createIdMgrPropExtDbTables スクリプトを実行する前に、デフォルト・データベースを手動で作成する必要があります。ORACLE_SID 変数の値は、データベース名と同じ値です。
    • DBSCHEMA を使用して指定したスキーマに テーブルを作成する場合は (前出のセクション『データベース・スキーマの指定』を 参照)、createIdMgrPropExtDbTables スクリプトを実行する前に、 必ずこのデータベースに指定のスキーマを作成してください。
    • AIX、HP-UX、Linux、および Solaris のオペレーティング・システムでは、 データベース管理者 (dba) 権限を持ち、システム・データベース管理者 (sysdba) として SQL 照会を実行するための適切な許可を持つ Oracle ユーザーまたは root ユーザーとして、createIdMgrPropExtDbTables スクリプトを実行します。
  • IBM DB2
    • Windows オペレーティング・システムでは、 createIdMgrPropExtDbTables スクリプトを実行する前に DB2 環境の初期化が必要です。 Windows コマンド・プロンプトで db2cmd と入力して、新しい DB2 コマンド・ウィンドウを開き、このプロンプトから createIdMgrPropExtDbTables のバッチ・ファイルを実行します。
  • Microsoft SQL Server
    • コマンド・ウィンドウを開き、app_server_root\bin ディレクトリーに変更し、以下のコマンドを入力して SQL ファイル内の変数を置換します。WebSphere Application Server とデータベースが同じシステム上にない場合には、SCHEMA_LOCATION の値に、 SQL ファイルをコピーした場所を設定します。
      set SCHEMA_LOCATION=app_server_root¥etc¥wim¥setup¥lookaside
      set DBTYPE=sqlserver
      set SCHEMA_DEST_LOCATION=<location where the updated SQL files with replaced variables should be copied>
      set DBOWNER=dbo
      ws_ant.bat -f app_server_root¥etc¥wim¥setup¥filterbuild.xml
    注: SCHEMA_DEST_LOCATION が設定されていない場合、 更新後の SQL ファイルは、現行ディレクトリーの下の、 値としての名前を置換していないディレクトリーに コピーされます。出力には、 ファイルがコピーされる場所が示されます。
データベース・インストールの中で、 以下のデフォルト・インスタンスが作成されます。
  • DB2: DB2
  • Informix: demo_on
  • SQL Server: %computername%
Informix データベースは、 以下の環境で作成されます。
CLIENT_LOCALE=EN_US.CP1252
DB_LOCALE=EN_US.8859-1
SERVER_LOCALE=EN_US.CP1252
DBLANG=EN_US.CP125

手順

createIdMgrPropExtDbTables.sh スクリプトまたは createIdMgrPropExtDbTables.bat スクリプトを実行して、プロパティー拡張リポジトリーに表を作成します。
以下の場所、またはスクリプト・ファイルを前にコピーしたディレクトリーから、スクリプトを実行します。
AIX、HP-UX、Linux、および Solaris のオペレーティング・システム
app_server_root/etc/wim/setup/bin/createIdMgrPropExtDbTables.sh
Windows
app_server_root¥etc¥wim¥setup¥bin¥createIdMgrPropExtDbTables.bat
以下のパラメーターを使用して、スクリプト実行時に必要な値を指定します。
-b
このパラメーターを使用して、データベースのホーム・ディレクトリーを指定します。

この値はストリング値で、すべてのデータベース・タイプに必要です。

-d
このパラメーターを使用して、 データベースのスキーマを指定します。

このパラメーターの 値は、DBSCHEMA に指定した値と同じでなければなりません (前出のセクション 『データベース・スキーマの指定』を参照してください)。

この値は ストリング値であり、DB2、Derby、 および SQL Server データベースの場合に、統合リポジトリー・テーブルを 作成するデータベース・スキーマを指定するときは オプションです。Oracle および Informix データベースの場合、 この値は不要です。

-h
このパラメーターは、ヘルプ情報を表示する場合に使用します。(オプション)
-i
このパラメーターは、データベース・インスタンスのホーム・ディレクトリーを指定する場合に使用します。

この値はストリング値で、DB2 データベースのみに必要です。その他のデータベース・タイプには値を指定しないでください。

このパラメーターは、 AIX、HP-UX、Linux、および Solaris のオペレーティング・システムに適用されます。

-n
このパラメーターは、接続先のデータベースの名前を指定する場合に使用します。

Oracle データベースの場合、ORACLE_SID 変数の値は、データベース名と同じです。

この値はストリング値で、すべてのデータベース・タイプに必要です。

-p
このパラメーターは、データベース管理者のパスワードを指定する場合に使用します。

この値はストリング値で、 DB2、Oracle、Informix、 および SQL Server のデータベースのみに必要です。Derby データベースには値を指定しないでください。

-s
AIX、HP-UX、Linux、 および Solaris オペレーティング・システムの場合、 このパラメーターは、app_server_root/etc/wim/setup ディレクトリーの場所、 または前出のセクション『データベース・スキーマの指定』で説明している 手順に従って更新後のファイルをコピーする場所を 指定します。

Windows オペレーティング・システムの場合、 このパラメーターは、app_server_root¥etc¥wim¥setup ディレクトリーの場所、 または前出のセクション『データベース・スキーマの指定』で説明している 手順に従って更新後のファイルをコピーする場所を 指定します。

この値はストリング値で、すべてのデータベース・タイプに必要です。

-t
このパラメーターは、データベース・タイプを指定する場合に使用します。
  • AIX、HP-UX、Linux、および Solaris のオペレーティング・システムでは、 有効値 db2、oracle、informix、derby のいずれかを指定します。
  • Windows オペレーティング・システムでは、 有効値 db2、oracle、informix、derby、または sqlserver のいずれかを指定します。

この値はストリング値であり、すべてのデータベース・タイプで必須です。

-u
このパラメーターは、データベース管理者のユーザー ID を指定する場合に使用します。

この値はストリング値で、 DB2、Oracle、Informix、 および SQL Server のデータベースのみに必要です。Derby データベースには値を指定しないでください。

データベースおよびオペレーティング・システムに適切なスクリプトを実行して、 プロパティー拡張リポジトリーにテーブルを作成します。 サンプル値を使用して、データベース・パラメーターを指定します。 WebSphere Application Server がインストールされていないシステムにデータベースが存在する場合、以下の例では、 スクリプト・ファイルをコピーした場所のエントリーが PATH 変数に含まれているものとしています。AIX、HP-UX、Linux、および Solaris のオペレーティング・システムの場合、 このエントリーには、app_server_root/etc/wim/setup/bin/ または /setup/bin/ ディレクトリーが可能です。 Windows オペレーティング・システムの場合、このエントリーには、 app_server_root¥etc¥wim¥setup¥bin¥ または ¥setup¥bin¥ ディレクトリーが可能です。

以下の節の例で、複数行に配置されているのは、単に表示上の都合によるものです。

AIX、 HP-UX、Linux、および Solaris のオペレーティング・システムの場合:
Oracle データベース
createIdMgrPropExtDbTables.sh
-b /space/oracle/product/10.2.0/Db_1/
-n orcl
-u system
-p manager
-s /opt/IBM/WebSphere/AppServer1/etc/wim/setup
-t oracle
Informix データベース
createIdMgrPropExtDbTables.sh
-b /opt/IBM/informix/
-n demo_on
-u informix
-p informix
-s /opt/IBM/WebSphere/AppServer/etc/wim/setup
-t informix
DB2 データベース
createIdMgrPropExtDbTables.sh
-b /opt/ibm/db2/V9.1/
-n db2inst1
-p db2inst1
-s /opt/IBM/WebSphere/AppServer/etc/wim/setup
-t DB2
-u db2inst1
-i /home/db2inst1/
Derby データベース
createIdMgrPropExtDbTables.sh
-b /opt/ibm/derby/
-n test11
-s /opt/IBM/WebSphere/AppServer/etc/wim/setup
-t derby 
Windows オペレーティング・システムの場合:
Oracle データベース
createIdMgrPropExtDbTables.bat
-b "c:¥oracle¥product¥10.2.0¥Db_1"
-n orcl
-u system
-p manager
-s "c:¥Program Files¥IBM¥WebSphere¥AppServer1¥etc¥wim¥setup"
-t oracle
Informix データベース
createIdMgrPropExtDbTables.bat
-b "c:¥Program Files¥IBM¥informix"
-n demo_on
-u informix
-p informix
-s "c:¥Program Files¥IBM¥WebSphere¥AppServer¥etc¥wim¥setup"
-t informix
DB2 データベース
createIdMgrPropExtDbTables.bat
-t db2
-u db2admin
-p sec001ret#
-n test23
-b "c:¥Program Files¥IBM¥SQLLIB"
-s "c:¥Program Files¥IBM¥WebSphere¥AppServer1¥etc¥wim¥setup"
Derby データベース
createIdMgrPropExtDbTables.bat
-t derby
-b "c:¥Derby"
-n test11
-s "c:¥Program Files¥IBM¥WebSphere¥AppServer1¥etc¥wim¥setup"
Microsoft SQL Server データベース
createIdMgrPropExtDbTables.bat
-t sqlserver
-u sa
-p sec001ret#
-n sqlsrv
-b "c:¥Progra~1¥Micros~1¥90¥Tools"
-s "C:¥Progra~1¥IBM¥WebSphere¥AppServer1¥etc¥wim¥setup"

次のタスク

skipDBCreation パラメーターに true を設定して setupIdMgrPropertyExtensionRepositoryTables コマンドを実行し、 作成されているテーブルにデータを設定します。 詳しくは、wsadmin コマンドを使用したエントリー・マッピング・リポジトリー、プロパティー拡張リポジトリー、またはカスタム・レジストリー・データベース・リポジトリーのセットアップについてお読みください。

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http://www14.software.ibm.com/webapp/wsbroker/redirect?version=cord&product=was-nd-mp&topic=twim_manpropextrepos
ファイル名:twim_manpropextrepos.html