メモリー間セッションの区分化
セッションの区分化により、管理者は、複製サービスがセッション・オブジェクトを送信する宛先の数をフィルタリングまたは削減できます。 複製ドメイン上のレプリカの数を指定することにより、セッションの区分化を構成することも可能です。 デフォルトでは、単一レプリカのオプションが選択されています。レプリカの数は、複製ドメイン全体に対してグローバルであるため、 複製ドメインに接続されたすべてのセッション・マネージャーは、同一の設定を使用します。
- 単一レプリカ
- 単一レプリカを作成することで、別の 1 つのサーバーにのみセッションのレプリカを生成できます。 このオプションが選択されると、セッション・マネージャーは、 同じ複製ドメインに接続されている他のセッション・マネージャーを選出し、 セッションの作成中に HTTP セッションを複製します。 そのセッションに対する更新はすべて、その単一のサーバーにのみ複製されます。 このオプションは、複製ドメインのレベルで設定されます。 このオプションが設定された場合、その複製ドメインに接続された各セッション・マネージャーは、バックアップ・サーバー上に HTTP セッション状態情報のバックアップ・コピーを 1 つ作成します。
- ドメイン全体
- 個々のオブジェクトが、複製ドメインの利用者として構成されているすべてのアプリケーション・サーバーに複製されます。
ただし、ピアツーピア・モードでは、すべてのサーバーが相互に複製され、サーバーを追加するごとに複製の管理に必要なプロセッサーおよびメモリーが増加するため、このトポロジーは最も冗長です。ドメイン全体は、動的キャッシュの複製の場合に最も有用です。
クライアントはサーバー・モードに設定されているサーバーに複製されるだけであるため、
冗長度によってクライアント/サーバー・モードが影響を受けることはありません。重要: 大規模トポロジーでは、ドメイン全体を使用しないでください。これは、この構成のサポートに必要な多数の接続をインフラストラクチャーが処理できないからです。
- 特定のレプリカ数
- 複製ドメインで作成されるエントリーに対し、特定のレプリカの数を指定できます。
レプリカの数は、ドメイン内で複製するアプリケーション・サーバーの数です。
このオプションにより、全グループ・レプリカで生じる冗長性が取り除かれ、単一レプリカよりも多くのバックアップが確保されます。ピアツーピア・モードでは、レプリカの数は、クラスター内のアプリケーション・サーバーの総数を超えることはできません。クライアント/サーバー・モードでは、レプリカの数は、
クラスター内のサーバー・モードに設定されているアプリケーション・サーバーの総数を超えることはできません。
バックアップが異なるノードに確実に存在するようにするため、複数のアプリケーション・サーバー・ノードでは、レプリカの数は、1 つのノード上のアプリケーション・サーバーの数に一致している必要があります。例えば、2 つのノードがあり、各ノード上に 3 つのアプリケーション・サーバーがある場合は、レプリカの数を 3 に設定します。バックアップのロケーションはランダムに選択され、最悪のシナリオでは、アプリケーション・サーバーのバックアップは、同じノード上で選択される場合があります。レプリカの数を 3 に設定すると、少なくとも 1 つのバックアップが異なるノード上に確実に存在するようになります。
ノード A に、アプリケーション・サーバー A1、A2、および A3 があるとします。ノード B に、アプリケーション・サーバー B1、B2、および B3 があるとします。A1 が自身のバックアップを A2 および A3 上に配置することを選択した場合、レプリカの数が 3 に設定されているため、ノード B 上のアプリケーション・サーバーを選択せざるを得なくなります。