共有ライブラリーの管理
共有ライブラリーとは、複数のアプリケーションによって使用されるファイルです。 各共有ライブラリーは、Java™ Native Interface (JNI) ライブラリーを読み込むためのシンボル名、Java クラス・パス、および ネイティブ・パスによって構成されています。共有ライブラリーを使用して、システム上の重複するライブラリー・ファイルの数を削減できます。
始める前に
ご使用の複数のアプリケーションが、同じライブラリー・ファイルを使用します。アプリケーションは、 既にサーバーにデプロイされているか、ユーザーが現在デプロイしています。
このタスクについて

独立した 共有ライブラリーは、ライブラリー・ファイル数を減らすためのもう 1 つの方法となります。 独立した共有ライブラリーにはそれぞれ独自のクラス・ローダーがあり、 クラスの 1 つのインスタンスをアプリケーション全体で共有できるようになっています。各アプリケーションは、それ自身が参照する独立した共有ライブラリーを指定できます。 アプリケーションごとに、独立した共有ライブラリーの異なるバージョンを 参照することができるので、一連のアプリケーションが 1 つの独立した共有ライブラリーを共有することができます。 独立した共有ライブラリーを使用すると、メモリー上の合計 2 つのインスタンスで、 ライブラリー A、バージョン 1 の単一コピーを共有できるアプリケーションもあれば、 ライブラリー A、バージョン 2 の単一コピーを共有できるアプリケーションもあります。
管理コンソールを使用すると、 複数のアプリケーションが使用するライブラリー・ファイルの共有ライブラリーを定義でき、 ライブラリーを特定のアプリケーションまたはモジュール、あるいはアプリケーション・サーバーに関連付けることができます。共有ライブラリーを関連付けるためのガイドラインは、以下のとおりです。
- 共有ライブラリー・ファイルをアプリケーションまたはモジュールに関連付け、 共有ライブラリーによって表されているクラスをローカル・クラス・ローダーにロードします。 ローカル・クラス・ローダーは、 アプリケーション全体またはモジュール全体のいずれのクラス・ローダーでもかまいません。
- 独立した共有ライブラリー・ファイルをアプリケーションまたはモジュールに関連付け、 共有ライブラリーによって表されているクラスを、 その共有ライブラリー用に作成された別のクラス・ローダーにロードします。
- 共有ライブラリー・ファイルをサーバーに関連付け、 共有ライブラリーによって表されているクラスを、 サーバー全体のクラス・ローダーにロードします。このクラス・ローダーは、 アプリケーション・クラス・ローダーの親で、WebSphere® Application Server 拡張クラス・ローダーがその親です。共有ライブラリー・ファイルをサーバーと関連付けると、ファイルをサーバーのすべてのアプリケーションと関連付けます。
- 共有ライブラリー用に別のクラス・ローダーを用意する場合は、 独立した共有ライブラリー・ファイルをサーバーに関連付けないでください。共有ライブラリーを サーバーに関連付けると、独立の設定は無視され、 共有ライブラリーのファイルがアプリケーション・サーバー・クラス・ローダーに追加されます。したがって、 独立した共有ライブラリー・ファイルをサーバーに関連付けると、 そのファイルがサーバー上のすべてのアプリケーションに関連付けられます。共有ライブラリーを サーバーに関連付けると、独立した共有ライブラリーは使用されません。独立した 共有ライブラリーは、アプリケーションまたはモジュールに関連付けます。
管理コンソールを使用して共有ライブラリーをアプリケーションに関連付けるかわりに、 インストールされたオプションのパッケージを使用できます。アプリケーションの MANIFEST.MF ファイルで依存ライブラリー .jar ファイルを 宣言することによって、共有ライブラリーをアプリケーションに関連付けます。例については、Java 2 Platform, Enterprise Edition (J2EE) 1.4 仕様、セクション 8.2 を参照してください。