概要: アプリケーション・サーバー

アプリケーション・サーバーは、 ユーザー・アプリケーションを実行する Java™ 仮想マシン (JVM) です。 アプリケーション・サーバーは Web サーバーと共同で、クライアント要求に対する、動的でカスタマイズされた応答を戻します。 クライアント要求は、サーブレット、JavaServer Pages (JSP) ファイル、 エンタープライズ Bean、およびそのサポート・クラスで構成されます。

例えば、会社の Web サイトにアクセスする Web ブラウザーのユーザーが存在するとします。

  1. ユーザーは、データベース内のデータへのアクセスを要求します。
  2. ユーザー要求が Web サーバーに流れます。
  3. Web サーバーは、その Web サーバーが直接処理しないリソース (サーブレットなど) を含むアプリケーションに その要求がかかわっていることを判別します。Web サーバーは、 そのアプリケーションを実行中のアプリケーション・サーバーの 1 つにその要求を転送します。
  4. 呼び出されたアプリケーションがユーザー要求を処理します。 以下に例を示します。
    • サーブレットはデータベース・アクセスを実行するエンタープライズ Bean を使用して、ユーザー要求を処理する準備をします。
    • アプリケーションは、ユーザー照会の結果を表示する動的な Web ページを作成します。
  5. アプリケーション・サーバーは、Web サーバーと協調して、Web ブラウザーを使用しているユーザーに結果を戻します。

製品をインストールする場合、デフォルト・アプリケーション・サーバー server1 が自動的に作成されます。管理コンソールを使用して、このサーバーを管理できます。

管理コンソールまたは wsadmin コマンドを使用して、 個別に構成されたプロセスまたはほぼ同一のクローンのいずれかであるアプリケーション・サーバーを追加して作成することができます。 server1 と同様に、管理コンソールを使用して、これらの追加サーバーを管理できます。

サーバーの始動時にこれらのコンポーネントがすべて自動的に始動するのではなく、 そのコンポーネントがそれぞれ必要に応じて動的に始動するように一部のアプリケーション・サーバーを構成すると、 システム・パフォーマンスを向上できます。 このオプションを選択すると、サーバー起動時間を短縮し、メモリーの占有スペースを削減できます。 コンポーネントを必要に応じて始動することは、 アプリケーション・サーバーにデプロイされたアプリケーションがすべて同じタイプである場合に最も有効です。 例えば、このオプションは、すべてのアプリケーションがサーブレット、および JavaServer Pages (JSP) を使用する Web アプリケーションである場合に、より効果的に機能します。 アプリケーションでサーブレット、JSP および Enterprise JavaBeans (EJB) を使用している場合は、 このオプションの効果はほとんどありません。

以下のタスクを実行して、アプリケーション・サーバーの操作を拡張することもできます。

  • IBM® サービス統合テクノロジーのサービス統合バス・コンポーネント、 WebSphere® Secure Caching Proxy、および HA マネージャー・コア・グループ・ブリッジ・サービスなどの機能にネットワーク・サービスを提供する場合は、 トランスポート・チェーンを構成します。
  • サーバーが開始またはシャットダウンするときに実行するフック・ポイントを定義する場合は、アプリケーション・サーバーにインターフェースを追加します。
  • サーバーの開始時または初期化時にサーバーに渡されるコマンド行情報を定義します。
  • アプリケーション・サーバーを調整します。
  • アプリケーション・サーバー JVM のパフォーマンスを拡張します。
  • RMI/IIOP 通信用にオブジェクト・リクエスト・ブローカー (ORB) を構成します。

非同期メッセージング

この製品では、 JMS 仕様バージョン 1.1 に準拠している Java Message Service (JMS) プロバイダーの JMS に基づいて、 非同期メッセージングをサポートします。

製品に備わったデフォルトのメッセージ・サービスの JMS 機能は、 アプリケーション・サーバー内で実行する (サービス統合バス内の) 1 つ以上のメッセージング・エンジンによって提供されます。

汎用サーバー

汎用サーバーは WebSphere 管理ドメインで管理されるサーバーですが、 この製品で提供されるサーバーではありません。 汎用サーバーは、製品環境をサポートするために必要な任意のサーバーまたはプロセスにすることができます。


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ファイル名:welcappservers.html