オブジェクト・リクエスト・ブローカー
オブジェクト・リクエスト・ブローカー (ORB) は、 Internet InterORB Protocol (IIOP) を使用して、クライアントとサーバーの間の対話を管理します。 ORB によって、クライアントはネットワーク分散環境でサーバーに対して 要求を行い、応答を受け取ることができます。
ORB は、クライアントがネットワーク内のオブジェクトを探し出して、 そのオブジェクトに対して操作を呼び出すためのフレームワークを提供します。 その場合、リモート・オブジェクトについては、場所を意識する必要がなく、 クライアントと同じ実行プロセス内にあるかのように扱うことができます。 クライアントは、スタブ と呼ばれるローカル・オブジェクトに対する操作を呼び出します。スタブは要求をリモート・オブジェクトに転送し、 リモート・オブジェクト上で操作が実行されて、 結果がクライアントに戻されます。
クライアント・サイドの ORB の役割は、操作と必須パラメーターを含む IIOP 要求を作成し、 ネットワークに要求を送信することです。サーバー・サイドの ORB は、IIOP 要求を受信し、ターゲット・オブジェクト を探し出して、要求された操作を起動し、結果をクライアントに戻します。 クライアント・サイドの ORB は、戻された結果をデマーシャルして、その結果をスタブに渡します。 続いて、操作がローカルに実行された場合と同様に、 結果はクライアント・アプリケーションに戻されます。
本製品は、ORB を使用して、クライアント・アプリケーションとサーバー・アプリケーション間の通信を管理するとともに、 製品のコンポーネント間の通信も管理します。 製品のインストール中に、ORB が初期化されると、デフォルト・プロパティー値が設定されます。 これらのプロパティーは、ORB のランタイム動作を制御し、 セキュリティーなどの ORB と密接に統合されている製品のコンポーネントの動作に影響を与えます。本製品は、複数の ORB インスタンスの使用はサポートしていません。
ORB サービス・トランスポート・チャネルは、
アプリケーション・サーバー環境内での ORB 入出力操作用に使用されます。
これらのトランスポート・チェーンは、
すべてのコンポーネントに共通ネットワーク・サービスを提供するチャネル・フレームワーク機能の一部です。