Session Initiation Protocol プロキシー・サーバーでのロード・バランシング

IBM® WebSphere® Application Server のロード・バランサーは、 ピーク需要の問題について強力で、融通性があり、拡張が容易な解決策を提供することによって、Web サイトの潜在能力を最大化する助けとなることができます。 ロード・バランサーを構成することは、Session Initiation Protocol (SIP) プロキシーでの Single Point of Failure を防ぐために必要不可欠です。ロード・バランサーの構成は、複数の SIP プロキシーがデプロイされている場合に必要です。

始める前に

開始する前に、以下のタスクを実行してください。
  1. IBM WebSphere Application Server のロード・バランサーをインストールします。Edge Components Information Center の情報を参照してください。このインフォメーション・センターは WebSphere Application Server Library ページで使用できます。
  2. Load Balancer for IBM WebSphere Application Server から、ロード・バランシングを行うためのサーバー・マシンのセットアップ・ステップを実行します。 ご使用のオペレーティング・システム用のループバック・アドレスをセットアップしてあることを確認してください。 Edge Components Information Center の Load Balancer 管理ガイドを参照してください。
  3. Session Initiation Protocol (SIP) プロキシー・サーバーを始動します。

このタスクについて

以下のステップを実行して、SIP プロキシー・サーバーをロード・バランサーと統合します。

手順

  1. ロード・バランサーを開始します。
    1. コマンド・プロンプトから、dsserver start と入力します。
    2. 次に、lbadmin と入力して、ロード・バランサー用の管理コンソールを始動します。
    3. 管理コンソールから、「ディスパッチャー」を右クリックして、「ホストに接続」を選択します。
    4. ホスト名を右クリックして、「Executor の開始 (Start Executor)」を選択します。
  2. ロード・バランサー用の構成ウィザードを開始します。
    1. デフォルトのホストを選択します。
    2. クラスター・アドレスを入力します。 Executor を開始する前にクラスター・アドレスに ping することはできません。
    3. SIP トラフィック・ポートを定義します。 ポート番号 (例えば 5060) を入力します。プロキシー・サーバーにユーザー定義ポートを作成する場合、ポートに対してこれと同じ値を指定する必要があります。
    4. ロード・バランサーがトラフィックをプロキシーする各サーバーを追加します。 構成内で、ロード・バランシングされるサーバーは構成のプロキシー・サーバーです。
    5. アドバイザーの名前を入力して、アドバイザーを開始します。 例えば、HTTP トラフィックには HTTP アドバイザーを開始します。SIP トラフィックには、SIP アドバイザーが開始します。 アドバイザーはマネージャーに、特定のポートがトラフィックを受容しているかどうかを通知します。
  3. ロード・バランサーに定義されているクラスターの仮想 IP アドレスを表す、物理プロキシー・サーバー・ホスト上のループバック・アドレスをセットアップします。 ロード・バランサーについては、インフォメーション・センターのサーバー・マシンの構成に関するトピックを参照してください。
  4. アプリケーション・サーバーの管理コンソールから IP スプレイヤーを 構成します。
    1. 管理コンソールから、「サーバー (Servers)」 > 「サーバー・タイプ (Server Types)」 > 「WebSphere プロキシー・サーバー (WebSphere proxy servers)」 > 「proxy_server_name」 > 「SIP プロキシー・サーバー設定 (SIP proxy server settings)」 > 「SIP プロキシー設定 (SIP proxy settings)」とクリックします。
    2. ロード・バランサーのヘルス・チェックの設定までスクロールダウンし、ロード・バランサーがインストールされているホストの物理 IP アドレスを指定します。
    3. SIP ヘルス・チェックのメソッド名を指定します。 IBM ロード・バランサーはメソッド名として OPTIONS を使用します。
    4. 「適用 (Apply)」をクリックしてアクションを保存します。
  5. オプション: 管理コンソールから、SIP プロキシー・サーバーのカスタム・プロパティーを定義します。これらのカスタム・プロパティーは、SIP プロキシー・ロード・バランサー・ヘルス・チェックの定義に使用することができます。
    1. 「追加プロパティー」セクションで、「カスタム・プロパティー」をクリックします。
    2. プロキシー・サーバーに LBIPAddr と SIPAdvisorMethodName の両方のカスタム・プロパティーが定義されていることを確認してください。 これらのカスタム・プロパティーの情報は次のとおりです。
      名前
      LBIPAddr IBM ロード・バランサーがインストールされているマシンの物理 IP アドレス
      SIPAdvisorMethodName OPTIONS
      これらの SIP プロキシー・カスタム・プロパティーに値を指定してから、「OK」をクリックします。
      重要: これで、これらの設定は管理コンソールの「SIP プロキシー設定 (SIP proxy settings)」ページから使用可能になりました。カスタム・プロパティーの設定は必要ありませんが、カスタム・プロパティーの定義はサポートされています。カスタム・プロパティーが設定されている場合、カスタム・プロパティーの値は管理コンソールで設定されている値よりも優先されます。
  6. アプリケーション・サーバーの管理コンソールからユーザー定義ポートを作成します。
    1. 管理コンソールから、「サーバー」 > 「サーバー・タイプ」 > 「WebSphere プロキシー・サーバー」 > 「proxy_server_name」 > 「ポート」 > 「新規」とクリックします。
    2. ユーザー定義ポートを選択します。
    3. 「ポート名 (Port Name)」フィールドに SIP_LB_Address を入力します。
    4. 「ホスト」フィールドの値を入力します。 これはロード・バランサーに構成されている仮想 IP (クラスター・アドレス) です。
    5. 「ポート」フィールドの値を入力します。 この値は、ロード・バランサー・マシンからのトラフィックを受け入れるように構成されたロード・バランシングされるサーバーのポートと対応しています。この構成ではロード・バランシングされるサーバーがプロキシー・サーバーとなることを考慮してください。
    6. 「適用」をクリックしてから、「保存」をクリックします。
  7. 管理コンソールから SIP プロキシー・トランスポートを変更します。
    1. 管理コンソールから、「サーバー」 > 「サーバー・タイプ」 > 「WebSphere プロキシー・サーバー」 > proxy_server_name > 「SIP コンテナー・トランスポート・チェーン」>「UDP_SIP_PROXY_CHAIN」 > 「UDP インバウンド・チャネル」をクリックします。
    2. SIP プロキシー・トランスポート・セクションで、「UDP_SIP_PROXY_CHAIN」を変更します。
    3. 「ポート (Port)」メニューから、「SIP_LB_Address」を選択します。
    4. 「適用」をクリックして、「保存」をクリックします。
  8. プロキシー・サーバーを再始動して、変更を保存します。

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