クライアント・アプリケーションの開発

クライアント・アプリケーションは、ビジネス・ロジックを実行し、基礎のクライアントから提供されるフレームワークを活用します。 クライアント・アプリケーションのコードの開発は、活用するオブジェクトと機能、および使用するプログラミング・モデルによって異なります。

始める前に

WebSphere® Application Server と併せて使用するクライアント・アプリケーションの開発に必要な、ソフトウェア開発リソースをインストールします。コード開発の中で WebSphere Application Server にアクセスする必要はありません。 ただし、一部のタイプのクライアント・アプリケーションをアセンブルするには、そのクライアント・アプリケーションのフレームワークを提供するクライアントのファイルをインストールする必要があります。WebSphere Application Server をインストールする代わりに、同じリソースとクライアントを提供してクライアント・アプリケーションの開発を支援する Application Client フィーチャーをインストールすることも可能です。

このタスクについて

クライアント・アプリケーションを使用してアプリケーション・サーバー上のリモート・オブジェクトにアクセスするには、以下のステップおよび関連トピックの説明に従ってクライアント・アプリケーション・コードを開発します。これらのトピックでは、クライアント固有の考慮事項についてのみ説明しています。 一般的なクライアント・プログラミング・モデルについては、既に精通しているものと見なし、ここでは説明しません。さまざまなタイプのクライアント・アプリケーションの例が、Application Client とともに提供されています。

手順

  1. クライアント・アプリケーションのフレームワークとして使用するクライアントのタイプを選択します。 クライアントの選択を決定する要因は、クライアント・アプリケーションを Java EE または J2SE で実行するかどうか、インストールの占有スペースを小さくして使いやすさを優先するか占有スペースを中から大にして全機能を搭載するか、およびクライアントをコピーまたは再配布するライセンスが必要かどうかです。クライアントのタイプの選択について詳しくは、クライアントのタイプの選択を参照してください。
  2. クライアント・アプリケーション・コードを開発します。 以下のサブステップは、一般的な概要レベルの手順です。 クライアントのタイプに固有の情報については、関連タスクで説明しています。
    1. アクセスするオブジェクトのインスタンスをリモート・サーバー上に作成します。 Java™ Naming and Directory Interface (JNDI) の完全なサポートを使用して、サーバーの JNDI 名前空間から管理対象オブジェクトへの適切な参照を取得できます。あるいは、JNDI を使用せずに、プログラムでオブジェクトへの適切な参照を取得できます。

      javax.naming.InitialContext クラスを使用することで、クライアント・アプリケーション・プログラムは lookup 操作により、Java Naming and Directory Interface (JNDI) 名前空間にアクセスします。InitialContext クラスは、リソースを見つけるための lookup メソッドを提供します。

      JNDI を使用する手法とプログラマチックな手法を比較するには、Application Client インストール済み環境で Java EE クライアントと Java シン・クライアント用に提供されているサンプル (例えば C:¥wac70¥samples¥src¥ などにあります) をご覧ください。
      • Java EE クライアントによる BasicCalculatorHome の JNDI の使用 (TechnologySamplesJ2EEClient¥BasicCalculator¥com¥ibm¥websphere¥samples¥technologysamples¥basiccalcclient¥BasicCalculatorClientJ2EE.java)。
      • Java シン・クライアントによる BasicCalculatorHome のプログラマチックな取得 (TechnologySamplesThinClient¥BasicCalculator¥com¥ibm¥websphere¥samples¥technologysamples¥basiccalcthinclient¥BasicCalculatorClientThin.java)。
    2. サーバーへの接続を確立します。 サーバーが、セキュリティーが有効な状態で実行されている場合は、セキュア接続を構成することができます。
    3. オブジェクトを使用して、必要な業務を行います。 例えば、JMS メッセージの送受信、データベース・エントリーの更新、エラー状態への対処、使用したリソースのクローズなどです。
  3. クライアント・アプリケーションをコンパイルまたはアセンブルします。 これにより作成される JAR ファイルまたは EAR ファイルをデプロイすることで、そのクライアント・アプリケーションは使用可能になります。

    クライアント・アプリケーションをコンパイルするには、javac コマンドの CLASSPATH 設定に、必要な JAR ファイルを含めます。クライアント・アプリケーション自身のクラスのための特別な JAR ファイル、使用される IBM® シン・クライアント用の JAR ファイル、JDBC プロバイダー・クラス用の JAR ファイルなどです。

    重要: IBM 提供のクライアントは、JDBC プロバイダー・クラスにはパッケージされません。例えば、WebSphere Application Server バージョン 7.0 Java シン・アプリケーション・クライアントは、Apache Derby 10.2 クラスにはパッケージされません。 ご使用のクライアント・アプリケーションが、データベース・クラスを (データ・ソースの JNDI 検索などにより) 使用する必要がある場合は、クラス・ファイルをデータベース・プロバイダーから取得して、クライアント・アプリケーションのコンパイル時や実行時に使用できるようにする必要があります。

次のタスク

クライアント・アプリケーションを開発したら、そのクライアント・アプリケーションを実行する環境にデプロイします。

トピックのタイプを示すアイコン タスク・トピック



タイム・スタンプ・アイコン 最終更新: last_date
http://www14.software.ibm.com/webapp/wsbroker/redirect?version=cord&product=was-nd-mp&topic=tcli_developappclient
ファイル名:tcli_developappclient.html