コア・グループ・コーディネーター

各コア・グループには、コア・グループ・メンバー間の高可用性アクティビティーを管理するコーディネーターがあります。 コーディネーターは、高可用性 singleton サービスのフェイルオーバーを管理し、 関係するコア・グループ・メンバーにライブ・サーバーの状態データを配布します。 コーディネーターは、CPU およびメモリー (JVM ヒープ) リソースをいくらか使用して、 これらのタスクを実行します。 一部の構成では、コーディネーターが使用するリソースの量が大きくなる場合があります。

注: このトピックでは、 1 つ以上のアプリケーション・サーバー・ログ・ファイルを参照します。推奨される代替案として、分散システムや IBM® i システムの SystemOut.logSystemErr.logtrace.logactivity.log ファイルではなく、High Performance Extensible Logging (HPEL) ログおよびトレース・インフラストラクチャーを使用するようにサーバーを構成できます。また HPEL は、ネイティブ z/OS® ロギング機能と連携させて使用することができます。HPEL を使用する場合、LogViewer コマンド・ライン・ツールを サーバー・プロファイルの bin ディレクトリーから使用して、すべてのログ・ファイルにアクセスし、 情報をトレースできます。HPEL の使用について詳しくは、HPEL を使用してのアプリケーションの トラブルシューティングに関する情報を参照してください。

コーディネーター・ワークロードは、複数のコーディネーター・インスタンス全体で分割できます。 各インスタンスは、異なるコア・グループ・メンバー上で実行され、調整ワークロード全体の一部を割り当てられます。 複数のコーディネーター・インスタンス全体でワークロードを分割すると、 ユーザーがマシン全体で、関連したリソースのコストを共有できるようになります。 コーディネーター機能の可用性は、そのワークロードがどのように分割され、コア・グループ・メンバーに割り当 てられたかに関係なく、高いまま維持されます。

コーディネーターの選択

コア・グループ・メンバーが開始または停止すると、 View Synchrony Protocol が新規ビューをインストールします。 このビューは、接続されて連動するコア・グループ・メンバーから構成されています。 新規ビューがインストールされるたびに、コア・グループ・メンバー間でコーディネーターのワークロードを再分割 する必要がある場合があります。 例えば、コーディネーター・インスタンスをホストしているコア・グループ・メンバーが失敗し、 HA マネージャーが代わりのコーディネーターを選択しなければならないことがあります。

特定のコア・グループ・メンバーがコーディネーターとして選択されると、 次のメッセージに類似する通知メッセージが SystemOut.log ファイルに記録されます。

HMGR0206I: このコーディネーターは、コア・グループ DefaultCoreGroup のアクティブ・コーディネーターです。

コア・グループ・メンバーが選択されたコーディネーターでなくなると、 次のメッセージに類似するメッセージがログに記録されます。

HMGR0207I: このコーディネーターはコア・グループ DefaultCoreGroup の元アクティブ・コーディネーターでしたが、リーダーシップを失いました。
トラブルの回避 (Avoid trouble) トラブルの回避 (Avoid trouble): ビューが変更され るごとに、コーディネーターが選択されることに注意してください。 新規コーディネーターを選択する場合は、このプロセスによってネットワーク・トラフィックと CPU 消費が増えるため、 多くのリソースが使用されます。 実行可能な場合は優先コーディネーター・サーバーを指定すると、コーディネーターを頻繁 に変更し なくて済むので便利です。gotcha

複数のコーディネーター

コア・グループ構成データには、ユーザーがコーディネーターの数を指定できるフィールドが含まれています。このフィールドのデフォルト値は 1 です。 ほとんどのインストールとアプリケーションでは、このデフォルト値で十分です。 コーディネーターとして選択されたコア・グループ・メンバーが、 同様のコア・グループ・メンバーよりはるかに多くのメモリーや CPU を使用する場合は、 複数のコーディネーターを使用します。 さらに、高可用性フレームワークを大量に使用する一部のソフトウェア製品では、 コーディネーターの数を増やすよう、指示されます。

優先サーバー

コア・グループを構成する場合は、 使用可能であれば、HA マネージャーが使用する必要があるコア・グループ・メンバーをコーディネーターとして 指定できます。 優先コーディネーター・サーバーは、できるだけ循環頻度の少ないコア・グループ・プロセスでなくてはなりません。 優先コーディネーター・サーバーはまた、超過容量のあるマシン上でホストする必要があります。

優先コーディネーター・サーバーを指定するのは、良い実践方法です。 ビュー変更時にコーディネーターが選択されると、HA マネージャーは 優先サーバーのリストがあるかどうかをチェックします。 リストがある場合、HA マネージャーは そのリストからコーディネーターとして、サーバーを選択します。 リストがない場合、HA マネージャーは 字句的に最も順位の低いビュー・メンバーを、コーディネーターとして選択します。 それによってコーディネーターが移動した場合、オーバーヘッドが発生します。


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ファイル名:crun_ha_coordinator.html