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modify コマンドを使用した、最適化されたローカル・アダプターの状況の表示
MVS™ コンソールから modify コマンドを発行して、製品のオペレーションを動的に変更できます。 このトピックでは、最適化されたローカル・アダプターの状況を表示する場合に、modify コマンドで使用する構文とパラメーターについて説明します。 また、このトピックでは、modify コマンドの使用方法についても、例をあげて説明します。
- アクティブ・コントローラー
- トレース設定
- サーバント
- セッション
- Java™ 仮想マシン (JVM) ヒープ
- Java トレース
f <server>, parameters
server は、modify コマンドの送信先のサーバーのショート・ネームです。この引数は必須です。
パラメーター
ADAPTER は、DISPLAY modify コマンドのパラメーターです。 DISPLAY modify コマンドのパラメーターの完全なリストは、『modify コマンド』トピックにあります。 以下のパラメーターは、modify コマンドを使用して最適化されたローカル・アダプターの状況を表示する場合に使用します。このコマンドについて詳しくは、『modify コマンド』トピックを参照してください。
- STATUS
最適化されたローカル・アダプターの構成要素の状況を表示します。
- REGISTRATIONS
このサーバーに接続されている最適化されたローカル・アダプター・クライアントのリストを表示します。
- DAEMONRGES
このデーモン・グループ内の任意のサーバーに接続されている、最適化されたローカル・アダプターのクライアントのリストを表示します。
- SEARCHRGES
このデーモン・グループのサーバーに接続されている最適化されたローカル・アダプターのクライアントで、検索条件と一致するもののリストを表示します。
- OTMANAMES
Open Transaction Manager Access (OTMA) を使用してこの WebSphere® デーモン・グループが接続されている情報管理システム (IMS™) のシステム、およびその接続に使用されるクライアント名を表示します。
OLATRACE は、最適化されたローカル・アダプターの利用者に関連付けられたジョブ名を指定するパラメーターを持つキーワードで、トレース・レコードが表示されます。ジョブ名は特定のジョブでも構いません。アスタリスクを 1 つ指定して、アダプターのトレース・レコードをすべて抽出することもできます。トレースが有効な場合は、最適化されたローカル・アダプターのトレース・レコードをフォーマットし、WebSphere Application Server SYSOUT に表示します。
例 1
- ジョブ WOLAJOB1 の使用可能なトレース・データを表示します。
F BBOS001, DISPLAY, OLATRACE=WOLAJOB1
- 最適化されたローカル・アダプターの使用可能なすべてのデータを表示します。
F BBOS001, DISPLAY, OLATRACE=*
******** OLATRACE modify command output start ****************************\n";
******** Trace records for jobname: <jjjjjjjjj>
< formatted trace records > ******** End of OLATRACE modify command output ***************************
最適化されたローカル・アダプターの作動状況を表示するには、次のコマンドを実行します。 f server,display,adapter,status
BBOA0005I: STATUS: VER:1 MAX-CONN:100 DAEMON-GRP-NAME:SY1
VER:1 は、最適化されたローカル・アダプターのバージョン 1 がインストールされていることを示します。MAX-CONN:100 は、WebSphere 変数 WAS_DAEMON_ONLY_adapter_max_conn が設定されていることを報告します。
DAEMON-GRP_NAME:SY1 は、このサーバーが接続されているデーモン・グループの名前が SY1 であることを示します。このサーバーに接続されている最適化されたローカル・アダプター・クライアントを表示するには、コマンド f server,display,adapter,registrations を発行します。
BBOA0006I: SHOWING REGISTRATIONS FOR SERVER:
BBOA0000I: TYPE: s JOBNAME: BBOS001 NAME: *WASCTL*
BBOA0001I: JOBNUM: 0 ACTIVE: true ACTIVE-CONNECTIONS: 0
BBOA0002I: MIN-CONN: 0 MAX-CONN: 0 STATE: 00 TRACELEVEL: 00
BBOA0023I: THIS REGISTRATION DOES NOT HAVE ANY CONNECTION HANDLES
BBOA0026I:
BBOA0003I: Name Jobname SWT TL Min Max Act State
BBOA0004I: USSREGISTER1 IBMUSER5 000 02 0001 0005 0001 00
- メッセージ BBOA0000I は、display コマンドの対象となったサーバーのジョブ名を示します。
- メッセージ BBOA0003I は、メッセージ BBOA0004I によって表示される列を識別します。
- メッセージ BBOA0004I は、最適化されたローカル・アダプターのクライアントがこのサーバーに接続されるたびに出されます。
- Name は、(BBOA1REG で提供される) クライアントの登録名を識別します。
- Jobname は、クライアント・アドレス・スペースのジョブ名を表します。
- SWT は、クライアントのセキュリティーおよびトランザクション環境を説明するフラグを表します。
- BBOA1REG 呼び出しで reg_flag_W2Cprop が設定されて、セキュリティーが有効になっている場合、S は 1 に設定されます。
- T は、BBOA1REG 呼び出しで reg_flag_trans が設定されて、トランザクション・サポートが有効になっている場合は、1 に設定されます。
- W は常に 0 に設定されます。
- TL は、この登録のトレース・レベルを表します。デフォルト値は 02 です。
- Min は、BBOA1REG 呼び出しで指定されている接続の最小数を表します。
- Max は、BBOA1REG 呼び出しで指定されている接続の最大数を表します。
- Act は、この登録の接続プール内にある現在の接続数を表します。
- State は、IBM® サポートによって使用されます。
このデーモン・グループ内の別のサーバーに接続されている、最適化されたローカル・アダプターのクライアントを表示するには、次のコマンドを実行します。 f server,display,adapter,registrations,servername
このデーモン・グループ内の任意のサーバーに接続されている、最適化されたローカル・アダプターのクライアントを表示するには、次のコマンドを実行します。 f server,display,adapter,daemongres
- NAME=regname
regname と一致する登録名を持つ登録を表示します。
- JOBNUM=jobnum
jobnum と一致する MVS ジョブ番号を持つ登録を表示します。
- JOBNAME=jobname
jobname と一致する MVS ジョブ名を持つ登録を表示します。
- SERVER=value
value が 1 または TRUE の場合にはタイプが「server」の登録を表示し、value が 0 または FALSE の場合にはタイプが「server」以外の登録を表示します。タイプが「server」の登録は、このデーモン・グループに接続された WebSphere Application Server for z/OS® インスタンスを表します。
- EXTADDR=value
value が 1 または TRUE の場合にはタイプが「external address space」の登録を表示し、value が 0 または FALSE の場合にはタイプが「external address space」以外の登録を表示します。 外部アドレス・スペースとは、BBOA1REG 呼び出しを使用して、最適化されたローカル・アダプターに登録されたアドレス・スペースです。
- SEC=value
value が 1 または TRUE の場合には、BBOA1REG 呼び出しで reg_flag_W2Cprop を設定してセキュリティーを有効にした登録を表示し、value が 0 または FALSE の場合には、セキュリティーを有効にしていない登録を表示します。
- TRANS=value
value が 1 または TRUE の場合には、BBOA1REG 呼び出しで reg_flag_trans を設定してトランザクションを使用可能にした登録を表示し、value が 0 または FALSE の場合には、トランザクションを使用可能にしていない登録を表示します。
- MINCONN=value
最小接続数が value の登録を表示します。value は、0 以上の整数です。
- MAXCONN=value
最大接続数が value の登録を表示します。value は、0 以上の整数です。
- ACTCONN=value
最大接続数が value の登録を表示します。value は、0 以上の整数です。
- VERSION=value
最適化されたローカル・アダプターのバージョン・レベルが value と一致する登録を表示します。
例えば、セキュリティーとトランザクションが無効になっていて、ジョブ名が BBOCLIEN のクライアント登録をすべて表示するには、次のコマンドを実行します。 f server,display,adapter,searchrges,sec=0,trans=0,extaddr=1,jobname=bboclien
display registrations コマンド、daemonrges コマンド、または searchrges コマンドのいずれの場合でも、引数 details を付加して詳細な出力を得ることができます。 例えば、このサーバーに接続されている登録の詳細なリストを表示するには、次のコマンドを実行します。f server,display,adapter,registrations,details
BBOA0006I: SHOWING REGISTRATIONS FOR SERVER:
BBOA0000I: TYPE: s JOBNAME: BBOS001 NAME: *WASCTL*
BBOA0001I: JOBNUM: 0 ACTIVE: true ACTIVE-CONNECTIONS: 0
BBOA0002I: MIN-CONN: 0 MAX-CONN: 0 STATE: 00 TRACELEVEL: 00
BBOA0023I: THIS REGISTRATION DOES NOT HAVE ANY CONNECTION HANDLES
BBOA0026I:
BBOA0000I: TYPE: e JOBNAME: IBMUSER5 NAME: BBOAUSSREGISTER1
BBOA0001I: JOBNUM: 0 ACTIVE: true ACTIVE-CONNECTIONS: 1
BBOA0002I: MIN-CONN: 1 MAX-CONN: 5 STATE: 00 TRACELEVEL: 02
BBOA0024I: ID LSCB State
BBOA0025I: 0x00000200065048e0 0x7f6ba0c8 Pooled
メッセージ BBOA0000I は、外部アドレス・スペース (最適化されたローカル・アダプターのクライアント) を表すタイプ「e」のアドレス・スペースを、その MVS ジョブ名および最適化されたローカル・アダプターの登録名とともにリストします。メッセージ BBOA0001I は、この登録のアクティブな接続の数を示します。
メッセージ BBOA0002I は、この登録の接続の最小数および最大数を示します。
メッセージ BBOA0024I は、その後に続く接続のリストの見出しです。
メッセージ BBOA0025I は、この登録内の各接続ごとに 1 度出されます。 メッセージ BBOA0001I で報告されるアクティブな接続ごとに 1 つの BBOA0025I メッセージが存在することになります。ID および LSCB は、この接続の固有 ID です。 State は、接続の状態を表します。 Pooled は、その接続が現在はどのアプリケーション・スレッドにも使用されておらず、要求に使用可能であることを示します。 Err は、その接続がエラー状態の処理中であることを示します。状態 Ready、RegSent、RspRcvd、RegRcvd、および DataRcvd はすべて、最適化されたローカル・アダプターのクライアントと WebSphere Application Server for z/OS サーバー・インスタンスの間のさまざまな対話の状態を説明します。