パフォーマンス・アドバイザーを使用する理由
アドバイザーは、汎用パフォーマンス原則、ベスト・プラクティス、および WebSphere® Application Server 固有の調整ルールを使用して、WebSphere Application Server の Performance Monitoring Infrastructure (PMI) データを解析します。この情報を基にしたアドバイザーにより、WebSphere Application Server を より良く調整する上での、構成パラメーターの設定方法についてのアドバイスが提供されます。
- オブジェクト・リクエスト・ブローカー・サービスのスレッド・プール
- Web コンテナー・スレッド・プール
- 接続プール・サイズ
- 永続セッション・サイズおよび時間
- データ・ソース・ステートメント・キャッシュ・サイズ
- セッション・キャッシュ・サイズ
- 動的キャッシュ・サイズ
- Java™ 仮想マシンのヒープ・サイズ
- DB2® パフォーマンス構成ウィザード
- 接続の使用違反
データ・ソース・ステートメント・キャッシュを例に考えてみます。 これは、 準備済みステートメント および呼び出し可能ステートメント の処理を最適化するために、 アクティブな接続で使用されていないステートメントをキャッシュします。 (両方とも SQL ステートメントであり、コンパイルの反復という負担を伴わずに、基本的に反復可能なタスク を実行します。) キャッシュが満杯の場合は、キャッシュの古いエントリーが廃棄され、新規エントリーのためのスペースが作られます。 一般的に、アプリケーションで使用されるすべてのステートメントを保持するのに十分な量のキャッシュがある場合に、最高のパフォーマンスが得られます。 PMI カウンター、準備済みステートメント・キャッシュは、キャッシュから廃棄されたステートメントの数を表します。パフォーマンス・アドバイザーはこのカウンターを検査し、 キャッシュの廃棄を最小限にするための推奨設定を提供します。
別の例として、スレッドまたは接続のプールについて示します。プールの背景にある考え方は、それぞれの要求に対し新規のインスタンスを作成する代わりに、 プールにある既存のスレッドまたは接続を使用することです。プール内の各スレッドまたは接続はメモリーを消費し、 コンテキスト・スイッチによる負荷を増加させるため、プールのサイズは重要な構成パラメーターの 1 つです。 プールが大きすぎる場合も、プールが小さすぎる場合と同様にパフォーマンスに害を与える場合があります。 パフォーマンス・アドバイザーは、現行プール・サイズ、最小または最大プール・サイズ、およびアプリケーション・サーバーの CPU 使用率についての PMI 情報を使用し、プール・サイズに対する効率的な値を推奨します。
アドバイザーは、問題判別と正常性のモニターに役立つ診断アドバイスを発行することもできます。 例えば、ご使用のアプリケーションが、 使用可能なメモリー以上のメモリーを必要とする場合、 診断アドバイザーは、アプリケーション・サーバーの サイズまたはヒープを増やすよう通告します。