作業マネージャーの構成

作業マネージャーは、Concurrency Utilities for Java™ EE または非同期 Bean を使用するアプリケーション・コンポーネントに対して、管理対象 executor (スレッド・プール)、スレッド・ファクトリー、およびスレッド・コンテキスト・サービスとして機能します。管理コンソールを使用して、作業マネージャーを構成します。

始める前に

作業マネージャーに精通していない場合は、その概念を説明したトピックの『作業マネージャー』を参照してください。

このタスクについて

作業マネージャー・サービスは常に使用可能です。この製品の旧バージョンでは、作業マネージャー・サービスは、管理コンソールまたは構成サービスを使用して使用不可にすることができました。 作業マネージャー・サービス構成オブジェクトは、まだ構成サービス内に存在しますが、使用可能になっている属性は無視されます。

それぞれのセルごとに複数の作業マネージャーを定義することができます。 各作業マネージャー は、Java Naming and Directory Interface (JNDI) 名前空間内でそれぞれ固有の場所にバインドされます。

重要: 作業マネージャー・サービスは、Enterprise JavaBeans (EJB) コンテナーまたは Web コンテナー内からのみサポートされます。Java Platform, Enterprise Edition (Java EE) アプリケーション・クライアント・コンテナーからの構成済み作業マネージャーの検索と使用はサポートされていません。

手順

  1. 管理コンソールを開始します。
  2. 「リソース」 > 「並行性」 > 「作業マネージャー」を選択します。
  3. 有効範囲」値を指定して「新規」をクリックします。
  4. 作業マネージャーの設定に対して必要なプロパティーを指定します。
    有効範囲
    構成されるリソースの有効範囲。この値は、構成ファイルの場所を示します。
    名前
    作業マネージャーの表示名。
    JNDI 名
    作業マネージャーの Java Naming and Directory Interface (JNDI) 名。リソース環境参照は、この名前にバインドすることができ、作業マネージャーを検索する必要があるコンポーネントによって使用できます。それぞれの作業マネージャーには、セル内部に固有の JNDI 名が必要です。
    アラーム・スレッド数
    アラームと、特定のポイント・イン・タイムに実行されるようにスケジュールされている作業の処理専用に指定されている別個のスレッド・プールに使用するスレッドの最大数。作業マネージャーは、保留中のアラームおよびスケジュールされた作業をモニターし、このスレッド・プールにディスパッチします。
    注: このプロパティーに指定するアラーム・スレッドの数は、 「最小スレッド数」プロパティーおよび「最大スレッド数」プロパティーに 指定するスレッド数には影響を与えません。 「アラーム・スレッド数」プロパティーは、アラーム・スレッド用のスレッド・プールにのみ 適用されます。「最小スレッド数」プロパティーおよび「最大スレッド数」プロパティーは、 作業要求を処理するメイン・スレッド・プールにのみ適用されます。
    最小スレッド数
    (特定のポイント・イン・タイムにスケジュールされているのではなく、) 即時実行されるように作業マネージャーにサブミットされる作業用のメイン・スレッド・プールに適用されます。必要に応じて作成し、スレッド・プール内に保持するスレッドの数。
    最大スレッド数
    注: (特定のポイント・イン・タイムにスケジュールされているのではなく、) 即時実行されるように作業マネージャーにサブミットされる作業用のメイン・スレッド・プールに適用されます . スレッド・プールに作成するスレッドの最大数。 「増大可能」チェック・ボックスが選択されている場合、スレッドの最大数を一時的に超えることができます。 この追加スレッドは、スレッド上の作業が完了すると、廃棄されます。
    スレッド優先順位
    スレッド・プール内のすべてのスレッド、および管理対象スレッド・ファクトリーによって作成されたすべてのスレッドに割り当てられる優先順位。

    各スレッドには優先順位があります。 より高い優先順位を持つスレッドは、低い優先順位のスレッドの前に実行されます。 スレッド優先順位がどう使用されるかについての情報は、Java Standard Edition の仕様書の java.lang.Thread クラスの setPriority メソッドの Javadoc を参照してください。

  5. [オプション] 作業マネージャーの「説明」および「カテゴリー」を指定します。
  6. [オプション] この作業マネージャーで、サブミットしているスレッドから (または、管理対象スレッド・ファクトリーをルックアップまたは注入するスレッドから) 取り込んで、 実行のスレッド上で使用可能にするサービス名 (Java EE コンポーネントにとって使用可能になるスレッド・コンテキストのタイプ) を選択します。また、選択済みのサービスのリストも作業マネージャーの「スティッキー」なコンテキスト・ポリシーと呼ばれています。

    必要以上のサービスを選択すると、パフォーマンスが低下する可能性があります。

    その他のオプショナル・フィールドには、以下のものがあります。
    作業タイムアウト
    開始済みの作業単位がキャンセルまたは解放される前に待機する時間をミリ秒で指定します。値が指定されていない場合、タイムアウトは使用不可です。
    作業要求キュー・サイズ
    作業要求キューのサイズを指定します。作業要求キューは、スケジュール済み作業オブジェクトを保持するバッファーであり、1 以上の値にすることができます。 スレッド・プールは、このキューから作業を取得します。値を指定しない場合、または値が 0 の場合、キュー・サイズは自動的に管理されます。自動的に管理される場合、 キュー・サイズは (maximum_number_of_threads) または 20 の 大きいほうと計算されます。あまり大きい値を指定すると、システム・リソースを多大に消費する可能性があります。
    作業要求キュー・フル・アクション
    スレッド・プールが使い尽くされて、作業要求キューがフルになった場合にとるアクションを指定します。 このアクションは、非デーモン作業を作業マネージャーにサブミットすると開始します。 FAIL に設定すると、実行プログラムまたは作業マネージャーの API メソッドは、ブロックする代わりに、例外を発生させます。
    [z/OS]デフォルト・トランザクション・クラス
    [z/OS]z/OS® Work Load Manager Service クラス情報が作業コンテキスト情報に含まれていない場合、この作業マネージャー・インスタンスによって実行される作業を分類するために使用するトランザクション・クラス名を指定します。
    [z/OS]デーモン・トランザクション・クラス
    [z/OS]この作業マネージャー・インスタンスによって開始される「デーモン」作業を分類するために使用するトランザクション・クラス名を指定します。
  7. [オプション] 「カスタム・プロパティー」>「新規」を選択します。 その他のオプショナル・フィールドには、以下のものがあります。
    名前
    lateWorkTime
    秒数
    説明
    説明を指定します。
    タイプ
    java.lang.String を選択します。

    lateWorkTime カスタム・プロパティーには、秒数を指定します。その秒数を超える 開始遅延作業があると、情報メッセージをログに記録する必要があります。通知メッセージは、作業マネージャーごとに 1 回 ログに記録されます。デフォルト値は 60 秒で、値を 0 にすると、このプロパティーは 無効になります。

    名前
    lateAlarmTime
    秒数
    説明
    説明を指定します。
    タイプ
    java.lang.String を選択します。

    lateAlarmTime カスタム・プロパティーには、秒数を指定します。その秒数を超えると 起動遅延アラームが情報メッセージをログに記録する必要があります。通知メッセージは、作業マネージャーごとに 1 回 ログに記録されます。デフォルト値は 5 秒で、値を 0 にすると、このプロパティーは 無効になります。

  8. 構成を保存します。

タスクの結果

これで作業マネージャーが構成され、非同期コードの開始の管理を必要とするアプリケーション・コンポーネントによるアクセスが可能になりました。

トピックのタイプを示すアイコン タスク・トピック



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ファイル名:tasb_workmanager.html