wsadmin スクリプト・ツールによる構成オブジェクトの指定

スクリプトおよび wsadmin ツールを使用して、構成オブジェクトを指定します。

始める前に

このタスクを開始する前に、wsadmin ツールが稼働している必要があります。 wsadmin スクリプト・クライアントの開始に関するトピックを参照してください。

このタスクについて

既存の構成オブジェクトを管理するには、その構成オブジェクト を識別し、以降の操作に使用するオブジェクトの構成 ID を取得します。

手順

  1. 以下のいずれかの方法で、構成 ID を取得します。
    • getid コマンドを使用して、構成オブジェクトの ID を取得します。以下に例を示します。
      • Jacl を使用:

        set var [$AdminConfig getid /type:name/]
      • Jython を使用:
        var = AdminConfig.getid('/type:name/')
      表 1. AdminConfig getid コマンドの説明. wsadmin コマンド行からコマンドを実行します。
      エレメント 説明
      set Jacl コマンドです。
      var 変数名です。
      $ 変数名を値で置換する Jacl 演算子です。
      AdminConfig 製品の構成を表すオブジェクトです。
      getid AdminConfig コマンドです。
      /type:name/ 構成オブジェクトの階層包含パスです。
      type オブジェクト・タイプです。 ここで入力するオブジェクト・タイプの名前は、 XML 構成ファイルに基づいています。 管理コンソールに表示される名前と同じにする必要はありません。
      name オブジェクトのオプションの名前です。

      ストリングに複数の /type:name/ の値ペアを指定することができます。例えば、/type:name/type:name/type:name/ のようにできます。 包含パスに、名前なしでタイプを指定する場合は、例えば /type:/ のように、コロンも含めます。この包含パスは正しい階層順序を含むパスでなければなりません。 例えば、包含パスとして /Server:server1/Node:node/ を指定した場合、 有効な構成 ID を受け取ることはできません。 これは、NodeServer の親であり、階層内では Server の前に 位置するためです。

      このコマンドは、その包含表現に一致する すべての構成 ID を戻し、これらを変数に割り当てます。

      mynode ノードにあるすべてのサーバー構成 ID を探すには、次の例のコードを使用します。

      • Jacl を使用:

        set nodeServers [$AdminConfig getid /Node:mynode/Server:/]
      • Jython を使用:
        nodeServers = AdminConfig.getid('/Node:mynode/Server:/')

      mynode にある server1 の構成 ID を探すには、次の例のコードを使用します。

      • Jacl を使用:

        set server1 [$AdminConfig getid /Node:mynode/Server:server1/]
      • Jython を使用:
        server1 = AdminConfig.getid('/Node:mynode/Server:server1/')

      すべてのサーバー構成 ID を探すには、以下の例のコードを使用します。

      • Jacl を使用:

        set servers [$AdminConfig getid /Server:/]
      • Jython を使用:
        servers = AdminConfig.getid('/Server:/')
    • list コマンドを使用して、構成オブジェクトの ID を取得します。以下に例を示します。
      • Jacl を使用:

        set var [$AdminConfig list type]
        または
        set var [$AdminConfig list type scopeId]
      • Jython を使用:
        var = AdminConfig.list('type')
        または
        var = AdminConfig.list('type', 'scopeId')
      表 2. AdminConfig list コマンドの説明. wsadmin コマンド行からコマンドを実行します。
      エレメント 説明
      set Jacl コマンドです。
      var 変数名です。
      $ 変数名を値で置換する Jacl 演算子です。
      AdminConfig 製品の構成を表すオブジェクトです。
      list AdminConfig コマンドです。
      type オブジェクト・タイプです。 ここで入力するオブジェクト・タイプの名前は、 XML 構成ファイルに基づいています。 管理コンソールに表示される名前と同じにする必要はありません。
      scopeId セル、ノード、またはサーバー・オブジェクトの構成 ID です

      このコマンドは、所定のタイプの構成オブジェクト ID のリストを戻します。 scopeId の値を指定した場合、戻されるオブジェクトのリストは指定された範囲内のものです。 戻されたリストは変数に割り当てられます。

      すべてのサーバー構成 ID を探すには、次の例のようにします。

      • Jacl を使用:

        set servers [$AdminConfig list Server]
      • Jython を使用:
        servers = AdminConfig.list('Server')

      mynode ノードにあるすべてのサーバー構成 ID を探すには、次の例のコードを使用します。

      • Jacl を使用:

        set scopeid [$AdminConfig getid /Node:mynode/]
        set nodeServers [$AdminConfig list Server $scopeid]
      • Jython を使用:
        scopeid = AdminConfig.getid('/Node:mynode/')
        nodeServers = AdminConfig.list('Server', scopeid)
  2. getid または list コマンドから戻される構成 ID が複数ある場合は、これらの ID はリスト構文で戻されます。 リストから単一のエレメントを検索する方法の 1 つに、lindex コマンドの使用があります。以下の例では、サーバー・オブジェクト・リストから、最初の構成 ID を検索しています。
    • Jacl を使用:

      set allServers [$AdminConfig getid /Server:/]
      set aServer [lindex $allServers 0]
    • Jython を使用:
      allServers = AdminConfig.getid('/Server:/')
      
      	# get line separator
      	import  java
      	lineSeparator = java.lang.System.getProperty('line.separator')
      
      		arrayAllServers = allServers.split(lineSeparator)
      		aServer = arrayAllServers[0]
    リストを操作してからパターン・マッチングを実行し、指定された構成オブジェクトを検索するその他の方法については、Jacl 構文に関するトピックを参照してください。

タスクの結果

これで、パラメーターとして構成 ID を必要とする、 以降のすべての AdminConfig コマンドで、この構成 ID を使用することができます。


トピックのタイプを示すアイコン タスク・トピック



タイム・スタンプ・アイコン 最終更新: last_date
http://www14.software.ibm.com/webapp/wsbroker/redirect?version=cord&product=was-nd-mp&topic=txml_specifyconfig
ファイル名:txml_specifyconfig.html