WebSphere Application Server での WebSphere MQ 機能の無効化

アプリケーション・サーバーで IBM MQ 機能を使用する必要がない場合は、管理コンソールまたは管理コマンドを使用してこの機能を使用不可にできます。また、カスタム・プロパティーを指定してクライアント・プロセスで IBM MQ 機能を使用不可にすることもできます。

このタスクについて

WebSphere® Application Server プロセスまたはアプリケーション・クライアント・プロセスが開始し、そのプロセスが実行されているときには、IBM MQ メッセージング・プロバイダーなどの IBM MQ 関連機能をサポートできるように、一定量の処理が実行されます。 デフォルトでは、IBM MQ 関連機能が実際に使用されているかどうかに関係なく、この処理が実行されます。IBM MQ 機能を利用する必要がない場合は、 アプリケーション・サーバー・プロセスまたはアプリケーション・クライアント・プロセスにおけるすべての IBM MQ 機能を無効にして、パフォーマンスを向上させることができます。

WebSphere Application Server プロセスで IBM MQ 機能を 無効にすると、次のような影響があります。
  • その特定のサーバー上では、IBM MQ メッセージング・プロバイダーの 機能を使用できません。
    • IBM MQ メッセージング・プロバイダー・リソースが定義されていても、 それらは JNDI にバインドされません。そのため、影響を受けるアプリケーション・サーバー・プロセス内またはその他の アプリケーション・サーバー・プロセスやアプリケーション・クライアントから検索しても、利用できません。
    • この場合でも、IBM MQ メッセージング・プロバイダー・リソースを定義できます。しかし、IBM MQ を無効にした有効範囲に応じ、 接続ファクトリーの作成ウィザードまたはアクティベーション・スペックの作成ウィザードのいずれかで 「テスト接続」ボタンが機能しなくなります。
    • IBM MQ メッセージング・プロバイダー・リソースを使用して 構成されたメッセージ・リスナー・ポートを使用するメッセージ駆動型 Bean は開始しません。
    • IBM MQ メッセージング・プロバイダー・アクティベーション・スペックを使用するメッセージ駆動型 Bean が開始しません。
    • IBM MQ メッセージング・プロバイダー・リソースが関係する 未確定 XA トランザクションはリカバリーできません。
    • IBM MQ 機能が使用不可にされていないリモート・サーバーから IBM MQ メッセージング・プロバイダー・リソースを検索しようとすると、常に失敗します。
    • IBM MQ キュー接続プロパティーの機能を 使用することはできません。
  • その特定のサーバー上では、IBM MQ リンク機能を使用できません。
    • IBM MQ リンクを停止または開始できません。
    • IBM MQ 受信側チャネルを停止または開始できません。
    • IBM MQ 送信側チャネルを停止、開始、またはリセットできません。
    • IBM MQ キュー・マネージャーにメッセージを送信できません。IBM MQ リンクに基づいて外部バスに送信されたメッセージがすべて、IBM MQ リンクの送信項目ストリームに残ります。
    • IBM MQ キュー・マネージャーからメッセージを受信できません。
    • IBM MQ リンクにより使用されるインバウンド・チャネル・チェーンが開始しません。
    • 未確定の送信側チャネルは解決できません。
    • IBM MQ リンクを使用する外部バス接続の 「テスト接続」機能を使用しようとすると失敗します。
    • 未確定メッセージに関して保管されている状態を処理できないため、IBM MQ リンクを完全に削除できません。
  • その特定のサーバー上では、IBM MQ サーバー機能を使用できません。
    • IBM MQ にメッセージを送信できません。
    • IBM MQ からのメッセージを受信できません。
    • テスト接続」ボタンは機能しません。
  • IBM MQ クライアント・リンク機能は動作しません。
    • IBM MQ クライアント・リンクを停止または開始できません。
    • IBM MQ クライアント・リンクを使用してメッセージを送信できません。
    • IBM MQ クライアント・リンクを使用してメッセージを受信できません。
    • IBM MQ リンクにより使用されるインバウンド・チャネル・チェーンが開始しません。
  • IBM MQ リソース・アダプターは開始しません。
  • IBM MQ Base Java™ 機能は使用できません。
  • IBM MQ のクラスを使用しようとすると、常に失敗します。
WebSphere Application Server クライアント・プロセスで IBM MQ 機能を使用不可にすると、以下に示す影響があります。
  • IBM MQ 機能が使用不可にされていないリモート・サーバーから IBM MQ メッセージング・プロバイダー・リソースを検索しようとすると、常に失敗します。
  • IBM MQ Base Java 機能は使用できません。
  • IBM MQ が提供するクラスを使用しようとすると失敗します。

手順

次の例を考えてみます。node1 と node2 の 2 つのノードがあるネットワーク・デプロイメント構成が あります。node1 には、2 台のサーバー、server1 と server2 が あります。node2 には、単一サーバー server3 があります。server3 と server1 は、ともにクラスター cluster1 のメンバーです。cluster1 有効範囲の IBM MQ メッセージング・プロバイダー・パネルでは、「WebSphere MQ を使用不可にする」チェック・ボックスが選択されており、変更が保存されています。cluster1 を再始動すると、server3 と server1 で、すべての IBM MQ 機能が無効になります。

すべての有効範囲でそれぞれ IBM MQ 機能を 無効にしなくとも、ネットワーク・デプロイメント構成内のすべてのプロセスで IBM MQ 機能を無効にできる方法が あることに注意してください。前の例のシナリオの場合、トポロジー内の すべてのノード (デプロイメント・マネージャー・ノード、node1、および node2) で IBM MQ 機能を無効にすれば、トポロジー内の すべてのプロセスで同様に IBM MQ 機能は無効になります。

次のタスク

サーバーが開始すると、次の ID のメッセージが出力されるため、そのサーバーで IBM MQ 機能が無効になったかどうかを検出できます。
  • WMSG2016I: サーバーの開始時、IBM MQ が無効になっている場合、出力されます。
  • CWSIC3650I: そのサーバー上で稼働中の構成済み IBM MQ リンクに対して、1 回出力されます。
  • CWSIC3713I: そのサーバー上で稼働中の構成済み IBM MQ クライアント・リンクに対して、1 回出力されます。

トピックのタイプを示すアイコン タスク・トピック



タイム・スタンプ・アイコン 最終更新: last_date
http://www14.software.ibm.com/webapp/wsbroker/redirect?version=cord&product=was-nd-mp&topic=tmm_wmq_disable
ファイル名:tmm_wmq_disable.html