コア・グループ管理についての考慮事項
コア・グループ構成情報は、CoreGroup 構成オブジェクトに保管され、coregroup.xml 文書がバ ックアップです。 コア・グループ・メンバーごとのプロセス固有の構成情報は、 HAManagerService 構成オブジェクトに保管され、hamanagerservice.xml 文書がバックアップです。
coregroup.xml 文書は、セルを有効範囲とする文書です。 この文書のマスター・コピーは、デプロイメント・マネージャーの構成リポジトリーに保管されます。 この文書のコピーは、セル内の各ノードに保管されます。coregroup.xml 文書には、以下の構成情報が含まれています。
- コア・グループ・メンバーのリスト
- コア・グループの高可用性ポリシー
- コア・グループのコーディネーター構成情報
- コア・グループ・トランスポート構成情報 (メモリー・バッファー・サイズ設定を含む)
- ディスカバリーおよび障害の検出プロトコル構成設定
hamanagerservice.xml 文書に保管されたコア・グループ・メンバーのプロセス固有の構成情報には、 以下が含まれています。
- HA マネージャーが使用可能であるかどうか。
- メンバーが属するコア・グループの名前。
- この機能に対して時間の長さが有効な場合に、 HA マネージャーが、メンバー上で実行されている高可用性 singleton の正常性を検査する頻度。
コア・グループ構成文書

- コア・グループに含まれているのが 1 つのクラスターのメンバーのみである。
- 実行環境が混合セル環境である。混合セル環境では、 バージョン 6.x メンバーが含まれているコア・グループには管理プロセス もそれぞれ含まれている必要があります。
コア・グループ構成文書のマスター・コピーは、コーディネーター構成などの直接属性が変更されると、 直接変更されます。 コア・グループ構成文書のマスター・コピーは、サーバーが作成または削除されるか、あるいは ノードが追加または除去されると、暗黙的に変更されます。 いずれの場合も、コア・グループ・メンバーのリストが更新されて、どのプロセスが追加または除去されたかが反映されます。
View Synchrony Protocol が確立されるコア・グループ・メンバーのセットは通常、 ビュー と呼ばれます。 ビューがインストールされるたびに、コア・グループ・メンバーのうち 1 つが選択されて、 その現在の構成をビューの他のすべてのメンバーに送信します。 この処理により、必ずビューのすべてのメンバーが一貫性のあるコア・グループ構成を使用して実行されるようにな ります。 この処理は、高可用性ポリシーまたはコーディネーター構成内の矛盾が許容されることも意味しています。 ただし、コア・グループ・メンバーやコア・グループ・トランスポートのリストにある矛盾は許容されません。
コア・グループ・メンバーのリストを変更する場合は、 変更内容がセル内のすべてのノードに完全に同期したことを確認するまで、 そのコア・グループのメンバーを開始しないでください。 構成の変更時にノード・エージェントが停止した場合は、 そのノードでの処理を開始する前に、構成の変更を手動で同期する必要があります。 変更内容を手動で同期しない場合、 開始するプロセスは他のコア・グループ・メンバーと View Synchrony Protocol を確立できません。 これは、コア・グループ・メンバーが、開始するときに、 ローカル・ノード上のリポジトリーからコア・グループ構成情報を読み取るためです。 次に、ほかのコア・グループ・メンバーへの接続をオープンし、 それらのメンバーとの View Synchrony Protocol を確立しようとします。 coregroup.xml 文書のローカル・コピーがマスター・コア・グループ構成文書と同期していないと、問題が発生します。 例えば、実行中のプロセスが更新済み構成を動的に再ロードした場合、 開始したばかりのそのプロセスの構成は、他のコア・グループ・メンバーの構成に同期しません。 更新したことでコア・グループ・メンバーのリストが変更された場合、 リストはセル内のノード全体で矛盾した状態になり、ビューの同期性を確立しようとすると、失敗します。 これは、これらのメンバー・リストに矛盾があるためです。 このような状態が検出されると、次のようなエラー・メッセージが記録されます。
DCSV8022I: DCS Stack {0} at Member {1}: Inconsistency of configured defined set with that of another member.
Inconsistent member is {2}.
The list of members only in the local defined set is {3}, whereas the list of members only in the defined set at the inconsistent member is {4}.
プロセスは、矛盾したコア・グループ・メンバーシップの状態を検出すると、 コア・グループ構成を何度か再読み取りしようとします。 構成文書がノードと同期中であるということが考えられます。 このような場合、構成文書を再読み取りすると、矛盾が解決されます。 しかし、構成を何度か再読み取りしても、矛盾を解決できない場合、 プロセスは、矛盾を解決する試みを停止します。 この状態からリカバリーするには、構成を再同期して、プロセスを再始動する必要があります。
コア・グループのプロセス固有の構成文書
coregroup.xml 文書に含まれた、 セルを有効範囲とするコア・グループ構成情報とは異なり、 hamanagerservice.xml 文書に含まれた各コア・グループ・メンバーのプロセス固有の構成情報は、 動的に再ロードできません。 コア・グループのプロセス固有の構成変更が有効になる前に、プロセスを再始動する必要があります。