wsadmin スクリプト入門

スクリプト は、 WebSphere® Application Server の構成および管理に使用できる非グラフィカルな選択肢です。

[z/OS]

始める前に

WebSphere Application Server for z/OS® スクリプトを実行しているユーザー ID (サーバー ID、 管理者 ID、クライアント・ユーザー ID を含む) が、コード・ページ IBM-1047 に基づき、 LANG 環境変数と LC_ALL 環境変数を同じロケールに設定した状態で実行されていることを確認します。 それ以外のコード・ページに基づいた設定になっていると、スクリプトが失敗する原因となる可能性があります。 詳しくは、「UNIXシステム・サービス ユーザーズ・ガイド」内のトピック『シェル内のロケールの変更』を参照してください。

このタスクについて

WebSphere Application Server の wsadmin ツールは、スクリプトを実行する機能を提供します。この wsadmin ツールは、 製品管理アクティビティーの全範囲をサポートしています。

次の図は、wsadmin スクリプト・ソリューションで使用される主なコンポーネントを示したものです。
図 1. WebSphere Application Server スクリプト・ソリューション. この図は、wsadmin スクリプト・ソリューションで使用される主なコンポーネントを示したものです。wsadmin スクリプト・ソリューションの主なコンポーネントを示しています。

wsadmin ツールは Jacl および Jython の 2 つのスクリプト言語をサポートします。 スクリプトを使用する場合は、次の 5 つのオブジェクトが使用できます。

  • AdminControl: 操作コマンドの実行に使用します。
  • AdminConfig: WebSphere Application Server 構成エレメントを作成または変更するため、 構成コマンドの実行に使用します。
  • AdminApp: アプリケーションの管理に使用します。
  • AdminTask: 管理コマンドの実行に使用します。
  • Help: 一般ヘルプを得るために使用します。

スクリプトは、これらのオブジェクトを使用して、 WebSphere Application Server プロセスで実行される MBean と通信します。 MBean は、Java™ Management Extensions (JMX) リソースを表す Java オブジェクトです。JMX は、Java 2 Platform Standard Edition (J2SE) に対するオプションの追加パッケージです。 JMX は、Java オブジェクトを管理するための簡単で標準的な方法を提供するテクノロジーです。

重要: AdminApp install、 AdminApp update、およびいくつかの AdminTask コマンドを含む一部の wsadmin スクリプトでは、 サーバーを実行しているユーザー ID に、wsadmin スクリプトの実行ユーザーが作成したファイルへの読み取り許可を必要とします。 例えば、アプリケーション・サーバーが user1 で実行されているが、 wsadmin スクリプトを user2 で実行している場合には、一時ディレクトリーにかかわる例外が発生することがあります。user2 がアプリケーションをデプロイするために wsadmin スクリプトを実行すると、エンタープライズ・アプリケーション・アーカイブ (EAR) ファイルの一時ディレクトリーが作成されます。ただし、アプリケーション・サーバーが user1 として EAR ファイルを読み取って unzip しようとすると、このプロセスは失敗します。wsadmin スクリプト実行ユーザーの umask 値に 022 または 023 を設定してこの問題を回避することは、推奨されません。この方法では、そのユーザーが作成したすべてのファイルが、他のユーザーから読み取り可能になってしまいます。この問題を解決するには、管理ポリシーに基づいて以下の方法を検討してください。
  • デプロイメント・マネージャーまたはアプリケーション・サーバーの実行ユーザーと同じユーザー ID で wsadmin スクリプトを実行します。root ユーザーは、ユーザー ID を切り替えてこれらのアクションを完了することができます。
  • デプロイメント・マネージャーまたはアプリケーション・サーバーの実行ユーザーのグループ ID を、 wsadmin スクリプト実行ユーザーと同じグループ ID に設定します。wsadmin スクリプトで作成されたファイルをそのグループのメンバーが読み取れるようにするために、 wsadmin スクリプト実行ユーザーの umask 値を少なくとも umask 値 027 に設定します。
  • 別のマシンから wsadmin スクリプトを実行します。この方法では、ファイルが強制的に転送されて、ファイル・コピー許可の問題を回避します。

スクリプトを使用してタスクを実行するには、 最初に以下のステップを実行する必要があります。

手順

  1. スクリプト言語を選択します。 wsadmin ツールは、Jacl および Jython のスクリプト言語のみをサポートしています。Jacl は、デフォルトで指定される言語です。Jython スクリプト言語を使用する場合は、-lang オプションを使用するか、このオプションを wsadmin.properties ファイルで指定します。
  2. 個別のコマンドとして、スクリプトまたはプロファイルで、対話式に wsadmin スクリプト・クライアントを開始します。

次のタスク

スクリプトを使用してタスクを実行する前に、 以下の概念に精通していることを確認してください。

  • Java Management Extensions (JMX)
  • WebSphere Application Server 構成モデル
  • wsadmin ツール
  • Jacl 構文または Jython 構文
  • スクリプト・オブジェクト

オプションで、スクリプト環境をカスタマイズすることができます。 詳しくは、『wsadmin スクリプトを使用するための管理プロパティー』を参照してください。

スクリプトの概念を理解し、スクリプト言語を選択して、 スクリプト・クライアントを開始したら、スクリプトを使用してタスクを実行する準備ができたことになります。


トピックのタイプを示すアイコン タスク・トピック



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http://www14.software.ibm.com/webapp/wsbroker/redirect?version=cord&product=was-nd-mp&topic=txml_script
ファイル名:txml_script.html