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Intelligent Management: アプリケーション配置カスタム・プロパティー

カスタム・プロパティーによって、アプリケーション配置コントローラー構成を変更します。これらの設定を使用して、 管理コンソールでの設定値以外に、アプリケーション配置コントローラーの動作を調整できます。

アプリケーション配置のカスタム・プロパティーを設定するには、「動作ポリシー」 > 「オートノミック・マネージャー」 > 「アプリケーション配置コントローラー」 > 「カスタム・プロパティー」と展開します。

APC.predictor

APC.predictor カスタム・プロパティーを値 CPU に設定することによって、 アプリケーション配置コントローラーは動的クラスター管理を追加トポロジーにまで拡張します。

APC.predictor カスタム・プロパティーを設定するには、「システム管理」 > 「セル」 > 「カスタム・プロパティー」と展開します。

デフォルトでは、アプリケーション配置コントローラーは、以下のトポロジーで動的クラスターを自動的に制御します。
  • オンデマンド・ルーターを介して要求がルーティングされる先の Web コンテナーの動的クラスター
  • Enterprise JavaBeans (EJB) の動的クラスター
  • WebSphere サービス統合バスのあるメッセージ駆動型 Bean の動的クラスター
APC.predictor カスタム・プロパティーが CPU に設定されている場合、 以下のトポロジーが追加でサポートされます。
  • Intelligent Management が使用可能にされている場合、Web サーバー・プラグインを使用して要求がルーティングされる先の Web コンテナーの動的クラスター
  • WebSphere MQ のある MDB の動的クラスター
  • オンデマンド・ルーターの動的クラスター
表 1. APC.predictor カスタム・プロパティー値
説明
有効範囲 セル
有効な値 CPU

APC.predictor カスタム・プロパティーが CPU に設定されている場合、 アプリケーション配置コントローラーは、現在稼働しているすべてのクラスター・メンバーの平均 CPU 使用率に基づいて、 アプリケーションの開始と停止、およびノードの追加と削除を行います。 平均 CPU 使用率が「CPU 過負荷防止」「最大 CPU 使用率」設定値を超えたときに、 最大数のアプリケーション・サーバーがまだ開始されていない場合は、使用可能な CPU のあるアプリケーション・サーバーが開始されます。Elasticity モードが有効になっている場合、使用可能な CPU がなければ追加操作が必要です。 Elasticity モードが有効になっている場合、平均 CPU 使用率が低いため、ある WebSphere ノードが不要になると、 そのノード上のすべてのアプリケーション・サーバーが停止され、削除操作が実行されます。

注: ノード・ベースの ARFM が有効になっている場合、APC を使用するようにカスタム・プロパティー APC.predictor を設定する必要があります。

APC.XD.failedServerTimePeriod

このカスタム・プロパティーを使用して、サーバー始動障害リストからサーバーを削除するまでの、アプリケーション配置コントローラーの待機時間を調整します。

サーバーが始動に失敗すると、アプリケーション配置コントローラーは、サーバー始動障害リストにそのサーバーを記録します。当該サーバーは、一連の使用可能なサーバーから削除されます。アプリケーション配置コントローラーは、サーバー始動障害リストに表示されているサーバーについては、始動を試行しません。一定の期間 (デフォルトでは 60 分) が経過すると、アプリケーション配置コントローラーは、当該サーバーをサーバー始動障害リストから自動的に削除します。すると、そのサーバーは使用可能な一連のサーバーに取り込まれます。アプリケーション配置コントローラーがサーバー始動障害リストからサーバーを削除するまでの待機時間を調整するには、アプリケーション配置コントローラーのカスタム・プロパティー APC.XD.failedServerTimePeriod を分単位で設定します。

表 2. APC.XD.failedServerTimePeriod カスタム・プロパティー値
説明
サーバー始動障害リストからサーバーが自動的に削除されるまでの、デフォルトの待機時間 60 分
有効な値

APC.XD.memoryProfiler.totalMemoryWeight および APC.XD.memoryProfiler.residentMemoryWeight

使用可能メモリーを計算するときの総メモリーおよび使用可能 RAM の重要度を 指定するために使用されるカスタム・プロパティー。

このカスタム・プロパティーを設定すると、次のコードを (1 行で) 使用して、使用可能メモリーを計算することができます。
available memory = APC.XD.memoryProfiler.totalMemoryWeight * totalMemory + 
	APC.XD.memoryProfiler.residentMemoryWeight * residentMemory. 
各部の意味は、次のとおりです。
  • available memory は、ノードで使用可能な物理メモリーです。
  • totalMemory は、物理メモリーに仮想メモリーと共有メモリーを加えた合計です。
  • residentMemory は、RAM の量です。

APC.XD.memoryProfiler.totalMemoryWeight のデフォルト値は 33.33333 です。

APC.XD.memoryProfiler.residentMemoryWeight のデフォルト値は 66.66666 です。

一部のオペレーティング・システム、特に Linux では、仮想サイズを極端に大きくでき、 それが原因でシステムのメモリーがすべて消費されたように見えます。このことによって、 APC は、実際は十分な空きメモリーがあるノード上でインスタンスを 開始できなくなります。この問題を解決するには、APC.XD.memoryProfiler.totalMemoryWeight12 に、 APC.XD.memoryProfiler.residentMemoryWeight88 に設定します。

APC.BASE.PlaceConfig.BALANCED_INSTANCES

このカスタム・プロパティーを使用して、ノード間の JVM インスタンスの数のバランスを取ります。インスタンスの数は自動的に計算されます。各クラスターの重みづけは、重みづけ = (クラスターの最大インスタンス) / ((クラスター・インスタンスが構成されているノードの数) -1) で計算されます。ホスト上の最大インスタンスは、ホスト上に構成されているクラスターの重みづけの合計です。

トラブルの回避 (Avoid trouble) トラブルの回避 (Avoid trouble): このカスタム・プロパティーは、VMware Infrastructure 3 プラットフォームおよび Intelligent Management のカスタム・プロパティーと共に使用しないでください。VMware Infrastructure 3 プラットフォームおよびIntelligent Management の構成を参照してください。gotcha
表 3. APC.BASE.PlaceConfig.BALANCED_INSTANCES カスタム・プロパティー値
説明
有効範囲 アプリケーション配置コントローラー
有効な値 このオプションを使用可能にするには、カスタム・プロパティーを true に設定します。

APC.BASE.PlaceConfig.BALANCED_INSTANCES_ADDITIONAL_INSTANCES

このカスタム・プロパティーは、インスタンスの数が制限されている場合に、許可される追加の JVM インスタンスを指定するために使用します。このオプションが使用可能になっていると、ノード上のサーバーの最大インスタンスは、( (クラスターの最大インスタンスの合計) / (ノード -1) ) + ADDITIONAL_INSTANCES に制限されます。

トラブルの回避 (Avoid trouble) トラブルの回避 (Avoid trouble): このカスタム・プロパティーは、VMware Infrastructure 3 プラットフォームおよび Intelligent Management のカスタム・プロパティーと共に使用しないでください。VMware Infrastructure 3 プラットフォームおよびIntelligent Management の構成を参照してください。gotcha
表 4. APC.BASE.PlaceConfig.BALANCED_INSTANCES_ADDITIONAL_INSTANCES カスタム・プロパティー値
説明
有効範囲 アプリケーション配置コントローラー
有効な値 インスタンスの数を指定する整数値。

APC.BASE.PlaceConfig.DEMAND_DISTANCE_OVERALL

このカスタム・プロパティーを使用して、アプリケーション配置コントローラー (APC) の配置変更アクションのトリガー条件しきい値を調整します。APC は、全体のシステム・パフォーマンスを向上させるために配置変更の候補を比較します。このカスタム・プロパティーは、候補となる構成のパフォーマンス向上が顕著であることを判別するために使用されます。このカスタム・プロパティーの値は、改善比率です。

表 5. APC.BASE.PlaceConfig.DEMAND_DISTANCE_OVERALL カスタム・プロパティー値
説明
有効範囲 アプリケーション配置コントローラー
デフォルト値 デフォルト値は 0 で、すべてのパフォーマンス改善が顕著であると見なされ、配置変更アクションが実行されます。

APC.BASE.PlaceConfig.PRUNE_NO_HELP

このカスタム・プロパティーは、配置計算が開始される前に、アプリケーション・インスタンスがシステム・パフォーマンスに寄与していない場合の、アプリケーション・インスタンスの停止を使用不可にします。このカスタム・プロパティーは、配置変更の機会を削減します。

表 6. APC.BASE.PlaceConfig.PRUNE_NO_HELP カスタム・プロパティー値
説明
有効範囲 アプリケーション配置コントローラー
有効な値 ブール
デフォルト値 False

APC.BASE.PlaceConfig.UTILITY_DISTANCE_PER_APPL

このカスタム・プロパティーを使用して、アプリケーション配置コントローラー (APC) の配置変更アクションのトリガー条件しきい値を調整します。APC は、全体のシステム・パフォーマンスを向上させるために配置変更の候補を比較します。このカスタム・プロパティーは、候補となる構成のパフォーマンス向上が顕著であることを判別するために使用されます。このカスタム・プロパティーの値は、改善比率です。

表 7. APC.BASE.PlaceConfig.UTILITY_DISTANCE_PER_APPL カスタム・プロパティー値
説明
有効範囲 アプリケーション配置コントローラー
デフォルト値 デフォルト値は 0 で、すべてのパフォーマンス改善が顕著であると見なされ、配置変更アクションが実行されます。

APC.BASE.PlaceConfig.WANT_VIOLATION_SCORE

このカスタム・プロパティーは、デバッグ目的のみに使用され、配置後に違反があった場合に、配置決定サイクルの最後に apcReplayer.log およびトレースに詳細を出力します。

表 8. APC.BASE.PlaceConfig.WANT_VIOLATION_SCORE カスタム・プロパティー値
説明
有効範囲 アプリケーション配置コントローラー
有効な値 ブール
デフォルト値 False

CenterCell

環境にマルチセル・パフォーマンス管理を構成する場合、CenterCell カスタム・プロパティーを使用して、1 つの セルをセンター・セルとして指定できます。また、ポイント・セルとして指定する各セルに対して、CenterCell カスタム・プロパティーを 個々に設定します。

トラブルの回避 (Avoid trouble) トラブルの回避 (Avoid trouble): 1 つのカスタム・プロパティーだけを true に設定してください。gotcha
表 9. CenterCell カスタム・プロパティー値
説明
有効範囲 セル
有効な値 true: 1 つのセルをセンター・セルに指定します。

false: 1 つのセルをポイント・セルに指定します。

apcConcurrentStartSize

apcConcurrentStartSize カスタム・プロパティーを使用して、 アプリケーション配置コントローラーが特定のノードで同時に開始しようとするサーバー・インスタンスの最大数を定義できます。

アプリケーション配置コントローラーがノード上で開始を試みるサーバー・インスタンスの数は、 デフォルトでは 1 つのインスタンスです。アプリケーション配置コントローラーが、特定のノードで同時に複数のサーバー・インスタンスを 開始するようにする場合は、このプロパティーの値を 1 より大に設定します。

表 10. apcConcurrentStartSize カスタム・プロパティー値
説明
有効範囲 アプリケーション配置コントローラー
有効な値 特定のノードで同時に開始されるインスタンスの最大数を指定する整数値。
デフォルト 1

lazyStartMinInstances

lazyStartMinInstances カスタム・プロパティーを使用して、 オンデマンド・ルーター (ODR) がアクティビティーを検出したときに、 複数のサーバー・インスタンスを開始するように構成できます。

バージョン 6.1.1.2 より前では、1 つの動的クラスターがアプリケーションの遅延スタートに構成されているときに、活動状態にない動的クラスターに対する要求を ODR が受け取ると、1 つのサーバー・インスタンスのみが開始しました。しかし、lazyStartMinInstances カスタム・プロパティーを設定すると、 複数のインスタンスを開始することができます。

アプリケーションの配置レベルでカスタム・プロパティーを設定する場合、プロパティーは、すべての動的クラスターに適用されます。または、 カスタム・プロパティーを特定の動的クラスターに設定して、その特定の動的クラスターによって複数のインスタンスが 開始されるようにすることができます。 アプリケーションの遅延スタートに対して他の動的クラスターが 複数存在するように構成されている場合、それらのクラスターは、それぞれに 1 つだけインスタンスを開始します。動的クラスター・レベルで設定された カスタム・プロパティー値は、アプリケーションの配置レベルで設定されたカスタム・プロパティー値をオーバーライドします。

表 11. lazyStartMinInstances カスタム・プロパティー値
説明
有効範囲 動的クラスター
有効な値 遅延スタートするインスタンスの最小数を指定する整数値。
デフォルト 1

apc.log.enablePlacementLog

apc.log.enablePlacementLog カスタム・プロパティーを使用すれば、apc.log ログ・ファイルへの保存を使用可能または使用不可に設定できます。apc.log ログ・ファイルには、配置決定に関する情報が含まれています。IBM® サポートでは、このログ・ファイルを使用して、アプリケーション配置コントローラーによって行われた配置決定を把握することができます。

表 12. apc.log.enablePlacementLog カスタム・プロパティー値
説明
有効範囲 アプリケーション配置コントローラー
有効な値

値なし: 配置ログは使用可能になっています。

false: 配置ログは使用不可になっています。

apc.log.LogFileSize

apc.log.LogFileSize カスタム・プロパティーを使用すれば、アプリケーション配置コントローラー・ログ・ファイル、apc.log ファイルのサイズをメガバイト単位で設定できます。デフォルトのサイズは 100 メガバイトですが、このデフォルト値は変更できます。

表 13. apc.log.LogFileSize カスタム・プロパティー値
説明
有効範囲 アプリケーション配置コントローラー
有効な値

ログ・ファイルのメガバイト数を示す整数値。例えば 200 を入力すると、各ログ・ファイルは約 200 メガバイトになります。

Java™ 仮想マシン (JVM) は、ログ・ファイルのバイト・サイズを 200 * 1024 * 1024、すなわち 209,715,200 バイトに制限しようとします。 このサイズは、JVM によって使用されるよりも小さい制限で、だいたいの値です。実際のサイズは、これよりも大きく、 各 JVM ベンダーによって異なる可能性があります。ディスク上の実際のバイト・サイズは、物理ディスクのセクターおよび クラスター・サイズによって決まり、ファイルのバイト・サイズより大きくなる可能性があります。

apc.log.numHistoricalFiles

apc.log.numHistoricalFiles カスタム・プロパティーを使用すれば、アプリケーション配置コントローラーに対して保存されるログ・ファイルの数を設定できます。アプリケーション配置コントローラー・ログ・ファイルが最大サイズに達すると、この値が 1 より大きい場合、ヒストリー・ファイルが保存されます。この値が 1 の場合は、ヒストリカル・データは既存のファイルに追加されます。

表 14. apc.log.numHistoricalFiles カスタム・プロパティー値
説明
有効範囲 アプリケーション配置コントローラー
有効な値 保存するヒストリー・ファイルの数を示す整数値。例えば、2

APC.XD.cpuUtilizationThreshold

APC.XD.cpuUtilizationThreshold カスタム・プロパティーは、セル内の各ノードで使用できる プロセッサー・パワーのパーセンテージを定義する場合に使用できます。

APC.XD.cpuUtilizationThreshold カスタム・プロパティーは、環境内のノードで使用される プロセッサー・パワーのパーセンテージを定義します。デフォルト値は 100 です。 この値は、セル内の各ノードで、プロセッサーを 100% 使用できることを意味します。z/OS® ノードを含む構成の場合、 この値を 100 よりも小さく設定する必要があります。

注: ノード・ベースの ARFM が有効になっている場合、APC.XD.cpuUtilizationThreshold のデフォルト値は COP-10 です。

アプリケーション配置コントローラーは、どのノードの使用率も、定義されているしきい値を超えないように、配置数を計算します。アプリケーション配置コントローラーは、これらの計算を行う際に、WebSphere® Application Server または Intelligent Management に関係しないプロセスも含めて、すべてのプロセスを考慮します。

[z/OS]重要: z/OS ノードを含む構成の場合は、このプロパティーを定義し、100 よりも小さい値に設定する必要があります。
表 15. APC.XD.cpuUtilizationThreshold カスタム・プロパティー値
説明
有効範囲

アプリケーション配置コントローラー: セル内のすべてのノードに適用されます。

ノード: 特定のノードに適用されます。

有効な値 セル内の各ノードで使用するプロセッサー・パワーのパーセンテージを示す整数値。

GenerateUniquePorts

GenerateUniquePorts カスタム・プロパティーは、各動的クラスター・メンバーごとに固有のノードを生成する場合に使用できます。

[z/OS]デフォルトでは、分散ノードの動的クラスター・メンバーには固有のポートが作成されますが、z/OS ノードは固有のノードを持ちません。z/OS プラットフォームでは、ポート番号は通常、特定の範囲の番号に従って対称に設定されます。 最初の動的クラスター・メンバーは常に固有のポートを持ち、これらのポート番号が他の動的クラスター・メンバーに適用されます。 このプロパティーは、ノード・グループまたは個々のノードに設定できます。
表 16. GenerateUniquePorts カスタム・プロパティー値
説明
有効範囲 ノード・グループ、ノード
有効な値

true: 動的クラスター・メンバーごとに固有のポートが生成されます。

false: 最初の動的クラスター・メンバーに固有のポートが生成され、その後の動的クラスター・メンバーは同じポートを使用します。

デフォルト
z/OS プラットフォーム: false
重要: z/OS 動的クラスターに対して垂直スタッキングが使用可能になっている場合、 動的クラスター・メンバーごとに固有のポートを生成するために、ポート割り振り戦略が強制的に true に設定されます。

分散プラットフォーム: true

maintenanceModeOnOperationFail

maintenanceModeOnOperationFail カスタム・プロパティーを使用すれば、サーバーの始動が失敗した時に、サーバーを保守モードに移行することができます。デフォルト値は false で、この場合は、サーバーの始動が失敗してもサーバーを保守モードに移さずに、ランタイム・タスクを生成します。このランタイム・タスクには、アプリケーション配置コントローラーがサーバー始動の完了に関する通知を受け取らなかったことを示す通知が含まれています。

表 17. maintenanceModeOnOperationFail カスタム・プロパティー値
説明
有効範囲 アプリケーション配置コントローラー
有効な値

true: サーバーの始動が失敗したときに、サーバーを保守モードにします。

false: サーバーの始動が失敗したときに、ランタイム・タスクを生成します。

デフォルト false
注: ノードを保守モードに設定する場合、APC が自動に設定されていると、デフォルトで、デプロイメント・マネージャーは 20 分後に保守モードの操作をタイムアウトにします。この動作は、汎用 JVM 引数 -DnodeMMTimeout を設定することにより変更できます。詳しくは、 Java 仮想マシンのカスタム・プロパティーを参照してください。

memoryProfiler.isDisabled

memoryProfile.isDisabled カスタム・プロパティーを使用して、 メモリー・プロファイラーを使用不可にできます。

デフォルトの操作では、 アプリケーション配置コントローラーは、動的クラスターのプロファイルを オンラインで作成して、メモリー使用量を決定します。 memoryProfiler.isDisabled カスタム・プロパティーを true に 設定して、このデフォルト操作を使用不可にすることができます。 メモリー・プロファイラーが使用不可になると、 アプリケーション配置コントローラーはデフォルトのメモリー使用量の値を想定します。 このメモリー使用量の値は、64k + 1.2 maxHeapSize として計算されます。 ただし、maxHeapSize は、動的クラスターのサーバー・テンプレートに 設定される最大ヒープ・サイズです。

表 18. memoryProfiler.isDisabled カスタム・プロパティー値
説明
有効範囲 アプリケーション配置コントローラー
有効な値

true: メモリー・プロファイラーを使用不可にします。

false: メモリー・プロファイラーを使用可能にします。

デフォルト false

OverlappingCells

OverlappingCells カスタム・プロパティーは、2 つの Intelligent Management セルが同じ物理ホストを共有する場合に使用できます。このプロパティーを構成すると、アプリケーション配置コントローラーが共有ホストのリソースを過剰使用することがなくなります。

カスタム・プロパティーの設定について詳しくは、 『同じノードを共有するセル用のアプリケーション配置の構成』を参照してください。

表 19. OverlappingCells カスタム・プロパティー値
説明
有効範囲 アプリケーション配置コントローラー
有効な値
カスタム・プロパティーの値を、 以下の形式で入力します。
user_name:password@deployment_manager_host:port.SOAP 
3 つ以上のセルに接続している場合は、各セルに対するカスタム・プロパティー値をコンマで区切ります。
  • user_name: 相手方のセルにログインできるユーザーの名前を指定します。
  • password: そのユーザーのパスワードを指定します。 パスワードはエンコードして、管理コンソールにプレーン・テキストで表示されないようにすることができます。パスワードをエンコードするには、encodePassword スクリプトを使用します。
  • deployment_manager_host: 相手方のセルのデプロイメント・マネージャー・ホストの名前を指定します。
  • port: SOAP_CONNECTOR_ADDRESS ポートなど、デプロイメント・マネージャーに関連付けられた SOAP ポートを指定します。

reservedMemoryFixed および reservedMemoryPercent

これらのカスタム・プロパティーを使用すると、WebSphere Application Server または Intelligent Management に関係しないプロセス用に各ノードで予約しておくメモリー量を定義できます。

これらのプロパティーが定義されると、WebSphere Application Server または Intelligent Management に関係しないプロセス用の、ノードのメモリーの合計は、以下の公式を使用して計算できます。
reservedMemoryFixed + reservedMemoryPercent * (totalNodeMemory - reservedMemoryFixed)
reservedMemoryFixed カスタム・プロパティーは、予約するメモリーの固定量を指定します。reservedMemoryPercent カスタム・プロパティーは、予約するメモリーのパーセンテージを指定します。
表 20. reservedMemoryFixed および reservedMemoryPercent カスタム・プロパティー値
説明
有効範囲 アプリケーション配置コントローラー
有効な値

セル全体の値を設定する場合: カスタム・プロパティーの名前として、reservedMemoryFixed または reservedMemoryPercent のいずれかを入力します。

特定のノードに値を設定する場合: カスタム・プロパティーの名前として、reservedMemoryFixed.node_name または reservedMemoryPercent.node_name を入力します。ここで node_name はノードの名前です。 例えば、ノード名が node1 の場合、カスタム・プロパティーの名前は、reservedMemoryFixed.node1reservedMemoryPercent.node1 になります。

デフォルト reservedMemoryFixed: 64 MB

reservedMemoryPercent: 5%

unsetMaintenanceModeAfterStart

このカスタム・プロパティーは、サーバーの始動後にサーバーを保守モードから抜け出す場合に使用します。maintenanceModeOnOperationFail カスタム・プロパティーが使用可能になっていると、サーバーの始動に失敗した場合、サーバーは保守モードに移されます。サーバーが正常に始動した場合、このプロパティーを使用すれば、始動したサーバーを保守モードから自動的に出すことができます。

表 21. unsetMaintenanceModeAfterStart カスタム・プロパティー値
説明
有効範囲 アプリケーション配置コントローラー
有効な値

true: 始動されたサーバーを自動的に保守モードから解除します。

false: サーバーを始動後保守モードのままにしておきます。

デフォルト false

useNodeFreeMemory

このカスタム・プロパティーを使用して、reservedMemory デフォルト・カスタム・プロパティーに対する置き換えを定義します。このカスタム・プロパティーでは、ノードの空きメモリーの統計値、 および既に存在している動的クラスターのインスタンスに関して計算されたメモリー使用量によって、 追加の動的クラスター・インスタンスを起動するために使用可能なメモリーを計算します。

表 22. useNodeFreeMemory カスタム・プロパティー値
説明
有効範囲 アプリケーション配置コントローラー
有効な値

true: 使用可能メモリーを自動的に計算します。

false: reservedMemory デフォルト・カスタム・プロパティーを使用して、使用可能メモリーを定義します。


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ファイル名:rwve_odplacecustprop.html