WebSphere® Application Server は、
ログおよびトレース・フレームワークとして High Performance Extensible Logging (HPEL) フレームワークと
基本フレームワークの両方を提供しています。
これら 2 つのフレームワークのどちらが使用可能になっているのかを判別するには、多くの方法があります。
このタスクについて
多くの環境で、
ログおよびトレース・フレームワークとして HPEL フレームワークと基本フレームワークのどちらが
使用可能になっているのかを知ることが重要な場合があります。例えば、
サーバーのログ・ファイルを読み取ることが目的のスクリプトを作成するときなどです。
サーバーの
構成ファイルがサーバー実行状況と異なることがあり得る (例えば、
構成に変更が加えられたが、サーバーが再始動されていない場合など) ので、
ログおよびトレースのモードを判別するためのさまざまな手順が
用意されています。
手順
- wsadmin を使用して、実行中のサーバーが使用しているログおよびトレースのモードを判別します。
- wsadmin を開始します。 このケースでは、例えば SOAP ポートを介して、実行中のサーバーに wsadmin が
接続されている必要があります。詳しくは、wsadmin スクリプト・クライアントの開始に関する項目を参照してください。
- HPELControlService オブジェクトが使用可能かどうかを判別します。 HPELControlService がある場合、サーバーは HPEL モード
のログおよびトレース・フレームワークを使用して稼働していると判断できます。
Jython を使用:
HPELMBean = AdminControl.queryNames('cell=myCell,node=myNode,
type=HPELControlService,process=myServer,*')
if (HPELMBean == ''):
print "HPEL is not enabled"
else:
print "HPEL is enabled"
表 1. AdminControl コマンドの説明. 表には、AdminControl コマンドと説明が含まれています。コマンド |
説明 |
myNode |
ノードのホスト名 |
myServer |
サーバーの名前 |
- wsadmin を使用して、サーバー構成で指定されているログおよびトレースのモードを判別します。
- wsadmin を開始します。 この場合、wsadmin は、実行中のサーバー、または停止しているサーバーの構成データにアクセス中のサーバーに接続することができます。
詳しくは、wsadmin スクリプト・クライアントの開始に関する項目を参照してください。
- RASLoggingService 構成オブジェクトが使用可能かどうかを判別します。 RASLoggingService 構成オブジェクトが使用可能になっている
場合、サーバーは基本モードのログおよびトレース・フレームワークを
使用して稼働していると判断できます。そうでなく、
HighPerformanceExtensibleLogging 構成オブジェクトが使用可能になっている場合は、
サーバーは HPEL モードのログおよびトレース・フレームワークを使用して稼働していると
判断できます。
サポートされる構成: RASLoggingService 構成オブジェクト
と HighPerformanceExtensibleLogging 構成オブジェクトが両方とも使用可能になっている場合、
サーバーは基本ログおよびトレース・フレームワークを使用して
稼働するよう構成されていると判断できます。
sptcfg
Jython を使用:
RASLogging = AdminConfig.getid("/Cell:myCell/Node:myNode/Server:myServer/RASLoggingService:/")
basicEnabled = AdminConfig.showAttribute(RASLogging, "enable")
if (basicEnabled == "true"):
print "Basic mode logging in effect"
else:
HPELSvc = AdminConfig.getid("/Cell:myCell/Node:myNode/Server:myServer/HighPerformanceExtensibleLogging:/")
HpelEnabled = AdminConfig.showAttribute(HPELSvc, "enable")
if (HpelEnabled == "true"):
print "HPEL is enabled"
else:
print "No logging is enabled"
表 2. AdminControl コマンドの説明. 表には、AdminControl コマンドと説明が含まれています。コマンド |
説明 |
myCell |
セルの名前 |
myNode |
ノードのホスト名 |
myServer |
サーバーの名前 |
- 管理コンソールを使用して、実行中のサーバーが使用しているログおよびトレースの
モードを判別します。
- 管理コンソールにログインします。
- をクリックします ( myServer は、
対象のサーバーの名前です)。
- 「HPEL モードに切り替える」ボタンを見つけます。 このボタンが選択可能になっている場合、サーバーは
基本のログおよびトレース・フレームワークを使用しています。そうでない場合、サーバーは HPEL を使用しています。
タスクの結果
どの方法を選択した場合でも、HPEL モードと基本モードのどちらのログおよびトレース・フレームワーク
を使用するようサーバーが構成されているのかを知ることができます。