ジョブ・マネージャーを使用した Liberty リソースのインストール

「Liberty プロファイルのインストール (Install Liberty profile)」ジョブを使用して、マルチホストの Liberty・サーバー環境にリソースをリモートでインストールできます。リソース (インストール前に 1 つ以上の圧縮 (.zip) ファイルに保管されていなければなりません) は、ジョブ・マネージャーによって、指定されたルート・ディレクトリーに相対的な宛先ディレクトリーに解凍されます。

始める前に

Liberty プロファイル・リソース のインストール」ジョブを実行する前に、以下の条件が満たされている必要があります。

  • ジョブ・マネージャーが稼働していなければなりません。
  • 少なくとも 1 つのターゲット・ホスト・コンピューターがジョブ・マネージャーに登録されている必要があります。
  • 圧縮 (.zip) ファイルに、ジョブ・マネージャー規則を満たすディレクトリー構造で Liberty・リソースが含まれている必要があります。 『Liberty・リソースのパッケージ化』を参照してください。
  • ターゲット・ホスト上でリソースをインストールする ルート・ディレクトリーが定義されていなければなりません。作業リソースのインストールを試行する前に、WLP_WORKING_DIR WebSphere 変数をターゲット・ホストに有効なディレクトリー・パスに設定します。 同様に、共有リソースのインストールを試行する前に、WLP_SHARED_DIR WebSphere 変数を有効なディレクトリー・パスに設定します。 これらの変数に対してグローバル・デフォルトを定義して、必要に応じて特定のホストの値をオーバーライドすることができます。 『Liberty サーバーの変数の設定』を参照してください。

ジョブをサブミットするには、ジョブ・マネージャーで使用する ID に、管理者ロール またはオペレーター・ロールの権限が付与されている必要があります。

ターゲット・ホストをジョブ・マネージャーに登録する際、オペレーティング・システムのセキュリティー情報を保存することができます。 セキュリティー情報を保存していない 1 つ以上のターゲットにジョブをサブミットする場合、許可されたオペレーティング・システム・ユーザー名と、そのユーザー名に対するパスワードまたは公開/秘密鍵情報のいずれかを指定する必要があります。 セキュリティー・クレデンシャルは、すべてのジョブ・ターゲットで有効でなければなりません。

Liberty サーバーから STATUS_LISTENER_ADDRESS ポートに状況が自動的に送信されます。STATUS_LISTENER_ADDRESS ポート番号 を変更するには、デプロイメント・マネージャー・コンソールの 「ポート」ページ (「システム管理」 > 「デプロイメント・マネージャー」 > 「ポート」) またはジョブ・マネージャー・コンソールの「ポート」ページ (「システム管理」 > 「ジョブ・マネージャー」 > 「ポート」) を使用します。Liberty サーバー・リソースをインストールした後に STATUS_LISTENER_ADDRESS ポート番号を変更すると、前にインストールした Liberty リソースから状況を自動的に受信しなくなります。

このタスクについて

ジョブ・マネージャーまたはデプロイメント・マネージャーの管理コンソールを 使用して、1 つ以上のホスト・ターゲットに Liberty・リソースをインストール できます。コンソールから「Liberty プロファイル・リソース のインストール」ジョブを選択し、圧縮ファイルの場所および他のジョブ・オプションを指定し、 サマリーを確認してからジョブを実行します。

コンソールを使用する代わりに、AdministrativeJobs コマンド・グループ内の installLibertyProfileResources ジョブ・スクリプトを実行することもできます。管理ジョブのタイプに関するトピックを参照してください。

手順

  1. 管理コンソールのナビゲーション・ツリーから、「ジョブ」 > 「サブミット」の順でクリックします。
  2. Liberty・リソースをインストールするジョブを選択します。
    1. リストから「Liberty プロファイル・リソース のインストール」ジョブ・タイプを選択します。
    2. オプションでジョブの説明を指定します。
    3. 「次へ」をクリックします。
  3. Liberty・リソースを追加するジョブ・ターゲットを選択します。
    1. リストからターゲットのグループを選択するか、または「ターゲット名」を選択します。

      選択したジョブ・タイプに有効なターゲットのグループのみが、ターゲット・グループの リストに表示されます。

    2. ターゲット名」を選択した後は、ターゲット名を指定して「追加」をクリックするか、「検索」をクリックして、「ターゲットの検索」ページで選択したターゲットを指定します。
    3. ジョブ・マネージャーへのターゲット・ホストの登録の際に、セキュリティー認証情報を保存することを選択しなかった場合は、ターゲット・ホストへのアクセスのために、オペレーティング・システム・ユーザー名と、パスワードまたは公開/秘密鍵情報のいずれかを指定します。 セキュリティー・クレデンシャルは、すべてのジョブ・ターゲットで有効でなければなりません。
    4. 「次へ」をクリックします。
  4. Liberty・リソースをインストールするジョブのパラメーターを指定します。
    1. Liberty・リソースを含む圧縮ファイルが、ジョブ・マネージャー・サーバー上にある場合、「Liberty プロファイル・リソースの圧縮ファイルのパス」に、圧縮 (.zip) ファイルの絶対パス名を指定します。

      圧縮ファイルがジョブ・マネージャー・サーバー上にない場合、 このステップをスキップし、圧縮ファイルの URL パス を指定します。

      例えば、Liberty・リソース が /resources/my_liberty_server.zip 圧縮ファイル 内にあるとします。この場合、圧縮ファイルの絶対パス名を次のように指定します。

      [AIX][HP-UX][Linux][Solaris]
      /resources/my_liberty_server.zip
      [Windows]
      c:/resources/my_liberty_server.zip
    2. Liberty・リソースを含む圧縮ファイルが、ジョブ・マネージャー・サーバー上にない場合、「Liberty プロファイル・リソースの圧縮ファイルの URL パス」に、圧縮ファイルの URL パスを指定します。

      Universal Resource Locator (URL) 用にサポートされているスキーム名には、httphttpsftp、および file があります。

      制約事項: file 以外のプロトコルで「Liberty プロファイル・リソースの圧縮ファイルの URL パス」を使用する場合は、ターゲット・ホストに wget ユーティリティーがある必要があります。 ターゲット・ホスト上の wget ユーティリティーがサポートする、httphttps、 または ftp リモート・ダウンロード・プロトコルを選択 してください。wget ユーティリティーでサポートされない プロトコルを選択すると、ジョブはリソースをインストールできません。

      例えば、Liberty・リソース・ファイル my_liberty_server.zip には、以下の URL のうちの 1 つを指定します。

      Liberty・リソース が HTTP または HTTPS サーバーにある場合:

      http://www.mycompany.com/resources/my_liberty_server.zip
      
      https://www.mycompany.com/resources/my_liberty_server.zip

      Liberty・リソース が FTP サーバーにある場合:

      ftp://www.mycompany.com/resources/my_liberty_server.zip

      Liberty・リソース がターゲット・ホスト・コンピューター上にある場合、URL は file スキーム を使用して圧縮ファイルのパスと名前を記述することができます。

      [AIX][HP-UX][Linux][Solaris]
      file:///resources/my_liberty_server.zip
      [Windows]
      file://c:/resources/my_liberty_server.zip
    3. Liberty・リソースを含む圧縮ファイルが、ジョブ・マネージャー・サーバー上になく、URL がパスワード保護されている場合、ユーザー名とパスワードを指定します。
      1. 「URL のアクセスに必要なユーザー名」に、ステップ 4(b) で指定された URLにアクセスできるユーザー名を指定します。
      2. 「URL のアクセスに必要なパスワード」「パスワードの確認」に、ユーザーに URL へのアクセスを可能にするパスワードを指定します。
    4. 複数サーバー間で共有できる Liberty・リソースをインストールするには、「共有ロケーションへのインストール」を選択します。

      デフォルトでは、このオプションは選択されず、ジョブはリソース を WLP_WORKING_DIR WebSphere 変数で設定されたロケーションにインストールします。 このオプションが選択されている場合、ジョブはリソース を WLP_SHARED_DIR WebSphere 変数で設定されたロケーションにインストールします。

    5. Libertyのインストール済み環境および そこに組み込まれたサーバーを認可する、オプションの iSeries スクリプトを実行するには、「IBM i ターゲット に対してオプションのインストール・スクリプトを実行する」を選択します。
      これが 選択されると、IBM i ターゲットにジョブ・マネージャーがインストールする各 Libertyごとに、以下の コマンドが実行されます。
      liberty_home/bin/iAdmin POSTINSTALL
      共有トポロジー で 1 つ以上のサーバーをインストールする場合、以下のコマンドが 実行されます。
      liberty_home_of_server/bin/iAdmin GRANTAUTH --rolename server
       --userprofilename QEJBSVR --userdir server_area_root
      server_area_root は、サーバー・ディレクトリーの祖父母です。例えば、 サーバーが /usr/servers/myserver ディレクトリーにインストールされている場合、server_area_root/usr であり、 コマンドは次のようになります。
      liberty_home_of_server/bin/iAdmin GRANTAUTH --rolename server
       --userprofilename QEJBSVR --userdir /usr
      インストール 済みの Libertyをアンインストール する場合、IBM i ターゲット上で以下のコマンドが実行されます。
      liberty_home/bin/iAdmin PREUNINSTALL
    6. 「次へ」をクリックします。
  5. ジョブをスケジュールします。

    指定する日時は ジョブ・マネージャーに関連しています。

    1. オプションで、ジョブの終了時に通知を送信する宛先の電子メール・アドレスを 1 つ以上指定します。

      複数の電子メール・アドレスを指定する場合は、コンマで区切ります。

    2. ジョブがサブミットに対して利用可能になる時間を選択します。
    3. ジョブの有効期限を選択します。
    4. オプションで、ジョブが再帰する間隔、間隔の開始日時、および間隔の 終了日時を指定します。
    5. 「次へ」をクリックします。
  6. サマリーを確認して「終了」をクリックし、ジョブをサブミットします。

タスクの結果

ジョブ・マネージャー・サーバーはジョブを実行し、 Liberty・リソースを ターゲット・ホストに追加しようとします。

ジョブは、以下の方法を順に試行 することによって、ターゲット・ホスト上でイメージを解凍します。
  • ホスト上で unzip ユーティリティーを使用する。
  • ホスト上で jar ユーティリティー (インベントリー・ジョブで検出された Software Development Kit (SDK) からの jar ユーティリティー を含む) を使用する。
  • [Windows]管理者によって特に使用不可にされていない場合、このジョブの実行期間中にリモート・ホストに コピーされる unzip ユーティリティーを使用する。この unzip ユーティリティー は、ジョブが完了した後に削除されます。
  • ジョブ・マネージャー上で zip ファイルを unzip し、 宛先ホストに一度に 1 つずつファイルをコピーする。この方法は、 イメージがジョブ・マネージャー上にある場合のみ適用されます。

次のタスク

ジョブ状況」ページで、 Liberty・リソースをインストールする ジョブの ID をクリックし、ジョブ状況を表示します。状況のリフレッシュ・アイコン ジョブ状況の「クリックすると表示を更新できます」アイコン をクリックして、表示されている状況をリフレッシュします。

ジョブが正常に完了していない場合は、ジョブの実行の結果発生したエラー・メッセージを確認して、エラー条件を修正し、ジョブを再度サブミットします。

トラブルの回避 (Avoid trouble) トラブルの回避 (Avoid trouble): ジョブが失敗してメッセージ「定義されていない 変数 WLP_WORKING_DIR」が出される場合、「環境」 > 「WebSphere 変数」をクリックし、有効範囲を 選択して「新規」をクリックします。名前が WLP_WORKING_DIR で、Liberty・リソースのインストール先のディレクトリー・パス (例えば /liberty/working など) を指定する値を持つ変数を作成します。 ジョブが失敗してメッセージ「定義されていない変数 WLP_SHARED_DIR」が出される場合、名前が WLP_SHARED_DIR の変数を作成し、共有 Liberty・リソースのインストール先のディレクトリー・パス (例えば、/liberty/shared) を指定します。その後、ジョブを再サブミットします。gotcha

ジョブ が正常に実行された場合、「ジョブ」 > 「ターゲット・リソース」をクリックして、リソース・リスト内に Liberty・リソースがあることを確認してください。


トピックのタイプを示すアイコン タスク・トピック



タイム・スタンプ・アイコン 最終更新: last_date
http://www14.software.ibm.com/webapp/wsbroker/redirect?version=cord&product=was-nd-mp&topic=tagt_jobmgr_install_comp_server
ファイル名:tagt_jobmgr_install_comp_server.html