アプリケーション・サーバーの作成

インストールのプロセスにおいて、デフォルト・アプリケーション・サーバー server1 が作成されます。 実稼働環境でのアプリケーションのサービス提供のニーズに対処するために、 ほとんどのインストールで複数のアプリケーション・サーバーが必要になります。 コマンド行ツールまたは管理コンソールを使用して、追加のアプリケーション・サーバーを作成できます。

始める前に

作成しているアプリケーション ・サーバーをクラスターの一部として使用するかどうかを 判別します。 このアプリケーション・サーバーがクラスターの 一部となる場合、「Create a new application server」ウィザードの代わりに、「新規クラスターの作成」ウィザードを使用してこのアプリケーション・サーバーを作成する必要があります。 トピック『クラスターへのメンバーの追加』で、「新規クラスターの作成」ウィザードの使用方法について説明しています。

このタスクについて

[AIX Solaris HP-UX Linux Windows][IBM i]クラスターの一部ではない新規アプリケーション・サーバーを作成する には、createApplicationServer、createWebServer、または createGenericServer wsadmin コマンドのいずれかを 使用するか、あるいは管理コンソールを使用することができます。

[z/OS]クラスターの一部ではない新規アプリケーション・サーバーを作成する には、プロファイル管理ツール、createApplicationServer、createWebServer、または createGenericServer wsadmin コマンドのいずれかを使用するか、あるいは管理コンソールを使用することができます。

前のバージョンの製品からマイグレーションする場合は、 セル内の一部のノードをアップグレードし、それ以外のノードは前の製品レベルのままにしておくことができます。すなわち、一定期間、 同一セル内において異なる 2 つのリリース・レベルで稼働するサーバーを管理することができます。 ただし、新規サーバー定義を作成する場合は、サーバー構成テンプレートを 使用する必要があります。また、そのテンプレートは、サーバーを作成して いるノードのバージョンと一致するサーバー・インスタンスから作成されたもの である必要があります。

新しいリリース・レベルで稼働するサーバーには、 作業上の制限はありません。

トラブルの回避 (Avoid trouble) トラブルの回避 (Avoid trouble): グローバル・リソースの逐次化 (GRS) リングを使用して 1 つ以上のモノプレックスをシスプレックス環境に接続している場合は、それらのモノプレックスで稼働しているサーバーのセル名は GRS 環境全体で固有でなければなりません。 この要件は、モノプレックスで稼働しているサーバーのセル名について以下のことを意味します。
  • シスプレックスで稼働しているどのサーバーのセル名とも異なるものでなければならない
  • シスプレックスに接続されている別のモノプレックスで稼働しているどのサーバーのセル名とも異なるものでなければならない
GRS 環境内に重複セル名を持つサーバーがあると、WebSphere Application Server はシスプレックス・セルとモノプレックス・セルを区別できないため、両方のサーバーを同一セルの一部として扱います。通常は、このような不確かなセル結合があると、それが原因で処理結果は予測不能となります。gotcha
トラブルの回避 (Avoid trouble) トラブルの回避 (Avoid trouble): 固有のポートで追加サーバーを使用する場合、WebSphere® Application Server がサーバーの仮想ホストを自動的に構成することはありません。 つまり、WebSphere Application Server がホスト別名ポートを自動的に仮想ホストに追加することはありません。 ただし、 管理コンソールを使用して、新規サーバーによって使用される各ポートごとに 1 つの新しいホスト別名を 追加することができます。詳しくは、仮想ホストの構成に関する資料を参照してください。gotcha

管理コンソールを使用してクラスターの一部ではない新規アプリケーション・サーバーを作成するには、以下のステップを実行します。

手順

  1. 管理コンソールで、「サーバー」>「サーバー・タイプ」>「WebSphere アプリケーション・サーバー」>「新規」をクリックします。

    「新規アプリケーション・サーバーの作成」ウィザードが開始されます。

  2. アプリケーション・サーバー用のノードを選択します。
  3. アプリケーション・サーバーの名前を入力します。この名前はノード内で固有でなければなりません。
  4. 次へ」をクリックします。
  5. 新規サーバー用のサーバー・テンプレートを選択します。

    新規サーバーに対して、デフォルトのアプリケーション・サーバー・テンプレートを使用する こともできますし、作成目的に最適なテンプレートを使用することもできます。新規のアプリケーション・サーバーはテンプレート・サーバーの すべての構成設定を継承します。

  6. 次へ」をクリックします。

    デフォルトでは、このオプションは使用可能になっています。 このオプションを選択すると、上記の新しいポート値を入れるために、 このサーバーとともに使用する予定の仮想ホストの別名リストを更新することが必要になる場合があります。 このオプションを選択解除した場合は、デフォルトのポート値が同じ物理 マシン上の他のサーバーと競合しないようにしてください。

  7. アプリケーション・サーバーに固有のポートをウィザードで生成する場合は、「固有 HTTP ポートの生成」を選択します。
  8. オプション: [z/OS]次へ」をクリックして、サーバーの ショート・ネームを指定します。

    ショート・ネームは、サーバーの JOBNAME としても使用されます。ショート・ネーム・フィールドに 値を指定しない場合、ショート・ネームはデフォルトで BBOSnnn になります。ここで、nnn は 固有のショート・ネームの作成に使用できる、セル内の最初の空き番号です。例えば、デフォルトのショート・ネームが既にセル内の他の 2 つのサーバーに割り当てられている場合、 このサーバーには (作成時にショート・ネームを指定した場合を除いて) ショート・ネーム BBOS003 が割り当てられます。

    トラブルの回避 (Avoid trouble) トラブルの回避 (Avoid trouble): このショート・ネームを含む RACF® SERVER クラス・プロファイルがセットアップされていることを確認してください。gotcha
  9. オプション: [z/OS]サーバーの 汎用ショート・ネームを指定します。

    サーバーの汎用ショート・ネームがクラスター遷移名となります。 汎用ショート・ネーム・フィールドに値を指定しない場合、汎用ショート・ネームはデフォルトの BBOCnnn に設定されます。この場合 nnn は、固有の汎用ショート・ネームの作成に使用可能なセル内の最初の空き番号です。 例えば、デフォルトの汎用ショート・ネームが既にセル内の他の 3 つのサーバーに割り当てられている場合に、このサーバーの作成時に汎用ショート・ネームを指定しないと、汎用ショート・ネーム BBOC004 がこのサーバーに割り当てられます。

    トラブルの回避 (Avoid trouble) トラブルの回避 (Avoid trouble): この汎用ショート・ネームを含む RACF SERVER クラス・プロファイルが セットアップされていることを確認してください。gotcha
  10. 次へ」をクリックします。新規サーバーの設定を 検討します。
  11. 設定を変更する場合は、その設定を変更できるページに戻るまで 「戻る」をクリックします。
  12. 追加の変更を行わない場合は、「終了」をクリックします。
  13. 検討」をクリックし、「変更をノードと同期する」を選択してから、 「保存」をクリックして変更内容を保存します。
  14. オプション: [z/OS]アプリケーション・サーバーに関連付けられたノードに対して z/OS の再利用可能な ASID 機能がまだ使用可能になっていない場合は、updateZOSStartArgs スクリプトを実行して、アプリケーション・サーバーでその機能を使用できるようにします。

    この機能により、アプリケーション・サーバーは、プロセス間サービスに関連付けられた ASID を含むすべての ASID を再利用できるようになります。

    トラブルの回避 (Avoid trouble) トラブルの回避 (Avoid trouble): このスクリプトを実行する前に、z/OS Version 1.9 以上で稼働していること、および ASID 再使用機能が z/OS 開始プロセス中に使用可能に設定されていることを確認してください。z/OS でこの機能が使用可能になっていない場合、このスクリプトを実行しても、ASID の処理方法に影響を与えません。gotcha

タスクの結果

新規アプリケーション・サーバーは、管理コンソールの「アプリケーション・サーバー」ページのサーバーのリストにあります。

次のタスク

この新しく作成されたアプリケーション・ サーバーは、「新規アプリケーション・サーバーの作成」ウィザードの実行時に 表示されないデフォルト設定を使用して構成されます。

以下の操作が可能です。

  • 管理コンソールで、「サーバー」>「サーバー・タイプ」>「WebSphere Application Server」をクリックしてから、このアプリケーション・サーバー名をクリックして、このアプリケーション・サーバーのすべての構成設定を表示します。 このページを使用してこのサーバーの構成設定を変更できます。

    例えば、 サーバーの開始プロセス中にすべてのサーバー・コンポーネントを開始する必要がない場合は、 「必要に応じてコンポーネントを開始 (Start components as needed)」を選択することもできます。 これは新しいサーバーの作成時は自動的には選択されません。このプロパティーを選択すると、 サーバー・コンポーネントは必要に応じて動的に開始されます。このプロパティーを選択しない場合、 すべてのサーバー・コンポーネントが開始プロセス時に開始されます。つまり、このプロパティーを選択すると、開始プロセス中に開始される コンポーネントが少なくなるため、通常は起動時間が短縮されます。

    トラブルの回避 (Avoid trouble) トラブルの回避 (Avoid trouble): この製品に加えて他の WebSphere 製品を実行している場合は、このプロパティーを選択する前に、それらの他の製品がこの機能をサポートしていることを確認してください。gotcha
  • [z/OS]特定の操作のためにデフォルトのタイマー設定を変更する必要がある場合は、 サーバーのカスタム・プロパティーを使用してタイマー設定を変更します。
  • 管理コンソールで複数言語のエンコードのサポートを使用する必要がある場合は、client.encoding.override Java™ 仮想マシン (JVM) 引数を UTF-8 に設定します。

トピックのタイプを示すアイコン タスク・トピック



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http://www14.software.ibm.com/webapp/wsbroker/redirect?version=cord&product=was-nd-mp&topic=trun_svr_create
ファイル名:trun_svr_create.html