アプリケーション・サーバーによる Oracle Real Application Cluster (RAC) の 構成
Oracle Real Application Cluster (RAC) は、「全共有型」データベース・アーキテクチャーであり、 これにより、2 つ以上の Oracle RAC ノードがクラスター化され、 同じ記憶域が共有されます。RAC ノードは高速の相互接続で接続されているため、 Oracle ノード間で高速な通信を行うことができます。ノードは、 起動時の各カテゴリーのデータ・ブロック所有権情報、ロック情報、交換トランザクション情報、データなどを 交換することができます。
このタスクについて
標準的な Oracle RAC クラスターは、
次のような構成になっています。
- クラスター・ノード – Oracle データベース・サーバーが稼働する 2 から n 個のノードまたはホスト。
- ネットワーク相互接続 - クラスター通信およびキャッシュ・フュージョンで使用されるプライベート・ネットワーク。 通常は、ノード・インスタンス間でデータベース・ブロックを 転送するために使用されます。
- 共有ストレージ - データベース・システムおよびデータ・ファイルの保持に使用されます。 共有ストレージはクラスター・ノードからアクセスされます。
- 実動ネットワーク - クライアントおよびアプリケーション・サーバーによるデータベースのアクセスに使用されます。
以下の図に Oracle RAC の標準構成を示します。

Oracle RAC の数多くの機能のうち 2 つを以下に示します。
- Oracle Notification Service (ONS) は、Oracle RAC が ノードの状況を通信できるようにします。通常これらの状況は、 Oracle JDBC ドライバーおよびドライバーの接続キャッシュにとって、 UP および DOWN イベントです。 ONS を利用するには、アプリケーション・サーバーの接続プーリング機能ではなく、Oracle の 接続キャッシュを使用するようにアプリケーション・サーバーを構成する 必要があります。このプロセスについて詳しくは、『アプリケーション・サーバーでの Oracle 接続キャッシュの構成』トピックを参照してください。
- Distributed Transaction Processing (DTP) は、 Oracle 10gR2 で導入された機能です。この機能が有効な場合、 失敗した RAC インスタンスの DTP サービスに属するすべての準備済み未完了トランザクションは、 確実にディスクにプッシュされます。次に、引き続き稼働中の RAC インスタンスの いずれかで DTP サービスは再始動されます。
Oracle RAC およびアプリケーション・サーバーでのその動作について詳しくは、developerWorks® Web サイトの「Building a high availability database environment using WebSphere® middleware: Part 3: Handling two-phase commit in WebSphere Application Server using Oracle RAC」を参照してください。