データ・ストア接続が失われたときのメッセージング・エンジンおよびサーバー動作の構成

障害が発生したかまたは保守のためにデータベースを停止したかのいずれかの理由で、実行中のメッセージング・エンジンとそのデータ・ストアとの間の接続が失われた場合、サーバーが自動的に再始動するように構成することで、接続が回復した後にメッセージング・エンジンが正しく機能していることを確認することができます。

このタスクについて

このトピックに説明されている動作は、メッセージング・エンジンが実行しており、そのデータ・ストアに対して排他ロックが設定されている場合にのみ起きます。

sib.msgstore.jdbcFailoverOnDBConnectionLoss カスタム・プロパティーをメッセージング・エンジンに対して設定することにより、データ・ストアへの接続が失われている場合の、メッセージング・エンジンとそのホスティング・サーバーの動作を判別できます。
表 1. sib.msgstore.jdbcFailoverOnDBConnectionLoss カスタム・プロパティーにより判別される動作. 表の 1 列目には、sib.msgstore.jdbcFailoverOnDBConnectionLoss カスタム・プロパティーの値がリストされています。2 列目では、データ・ストア接続が失われている場合のメッセージング・エンジンの動作について説明しています。
プロパティー値 データ・ストア接続が失われている場合の動作
true (デフォルト)
HA マネージャーは、次のコア・グループ・サービスの「稼働」検査が実行されるときに、メッセージング・エンジンとそのホスティング・アプリケーション・サーバーを停止します (デフォルト値は 120 秒です)。 ノード・エージェントがサーバーをモニターしており、サーバーのモニター・ポリシーで自動再始動を有効にしている場合、サーバーは再始動します。 メッセージング・エンジンは、該当のサーバーが使用可能であるときに始動します。
注: 保証パーシスタントより低い信頼性レベルのメッセージは、「稼働」検査中にメッセージング・エンジンにより受け入れられ、失われる可能性があります。
false

メッセージング・エンジンは実行と処理の受け入れを続行し、データ・ストアへの接続の再開を定期的に試行します。 データ・ストアが使用不可である間にメッセージング・エンジンに対して処理がサブミットされ続けた場合、結果は予測できず、データ・ストア接続が復元されても、メッセージング・エンジンは不整合な状態である可能性があります。

注: メッセージング・エンジンに対して処理がサブミットされ続けた場合、非パーシスタント・メッセージングであっても失敗する可能性があります。これは例えば固有 ID をメッセージに割り当てたり、非パーシスタント・メッセージをメモリーから移動させたりするために、メッセージング・エンジンがデータ・ストアを使用することが必要になる場合があるからです。
[z/OS]false [z/OS]

メッセージング・エンジンは実行と処理の受け入れを続行し、データ・ストアへの接続の再開を定期的に試行します。

注: (クラスター化された WebSphere Application Server と DB2 データ共有グループを組み込んで) 高可用性環境が構成されている z/OS では、false を設定することが好ましく、この設定をお勧めします。 false の設定が適切ではないシナリオとしては、メンバーが 1 つのみで、フェイルオーバーする先のメッセージング・エンジン用サーバーがないクラスターが挙げられます。

手順

  1. サービス統合 ->「バス」 -> 「bus_name -> [トポロジー (Topology)]「メッセージング・エンジン (Messaging engines)」 ->「engine_name -> [追加プロパティー (Additional Properties)]「カスタム・プロパティー (Custom properties)」 をクリックして、メッセージング・エンジンのカスタム・プロパティー・パネルにナビゲートします。
  2. 「新規」をクリックします。
  3. 「名前」フィールドには sib.msgstore.jdbcFailoverOnDBConnectionLoss を、「値」フィールドには true を、それぞれ入力します。
  4. 「OK」をクリックします。
  5. 変更をマスター構成に保存します。
  6. アプリケーション・サーバーを再始動します。
  7. クラスターを使用している場合は、前のステップを繰り返して、クラスター内のすべてのメッセージング・エンジンにこのプロパティーを追加します。

タスクの結果

メッセージング・エンジンとそのデータ・ストアとの間の接続が失われた場合、メッセージング・エンジンをホスティングしているアプリケーション・サーバーはシャットダウンします。

サーバーを再始動する場合は、サーバーのモニター・ポリシーで必ず「自動再始動」を選択します。

次のタスク

この状態でサーバーが自動的に再始動した場合には、サーバーの JVM ログに CWSID0039E メッセージが表示されます。

サーバーの再始動後に、サービス統合 ->「バス」 -> 「bus_name -> [トポロジー (Topology)]「メッセージング・エンジン (Messaging engines)」 をクリックして、メッセージング・エンジンの状況を表示します。 メッセージング・エンジンが再始動して実行していることを確認します。

サーバーがクラスターのメンバーである場合は、メッセージング・エンジンが始動できないときの高可用性の管理のトピックにある手順に従って、クラスター・メンバーが引き続き高可用性に使用可能であることを確認します。

データベース接続が失われたことを即時に検出し、メッセージング・エンジンが、データ・ストアが再度使用可能になるまで妥当な時間量だけ待機してから別のサーバー上での開始を試行するように、システムを調整することができます。


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