リモート Web サーバーのセットアップ

1 台のマシンに WebSphere® Application Server 用の Web サーバーと Web サーバー・プラグインがインストールされており、別のマシンにアプリケーション・サーバーがインストールされている場合、Web サーバー定義を管理コンソールで作成することができます。 これにより、アプリケーション・サーバーと Web サーバーを異なるプラットフォームで実行できます。

始める前に

Web サーバーのリモート・インストールによって、WebSphere Application Server は、IBM® HTTP Server for WebSphere Application Server について (他の Web サーバーは対象外)、プラグイン管理と plugin-cfg.xml ファイルの生成および伝搬を簡単に行えるようになります。

IBM HTTP Server for WebSphere Application Server 以外の Web サーバーは、 プラグイン管理と plugin-cfg.xml ファイルの生成および伝搬を容易にするために、(管理対象ノードとして) WebSphere Application Server と同じマシン上に配置する必要があります。

このタスクについて

Web サーバーをファイアウォールの外側に起き、WebSphere Application Server をファイアウォールの内側に置きたい場合は、Web サーバーのリモート・インストールを選択してください。 リモート Web サーバーは、非管理対象ノードに作成できます。 非管理対象ノードは、ノード・エージェントのないノードです。 ノードの存在するマシン上に WebSphere Application Server やノード・エージェントがない場合、Web サーバーが IBM HTTP Server for WebSphere Application Server でない限り、その非管理対象ノードで Web サーバーを管理する方法はありません。 IBM HTTP Server の管理サーバーなら、始動、停止、 ログの表示、httpd.conf ファイルの表示や編集など、 さまざまな管理要求が簡単に行えます。
重要: 管理サーバーは、z/OS® プラットフォーム上で稼動する IBM HTTP Server for WebSphere Application Server では提供されません。したがって、非管理対象ノードの IBM HTTP Server for z/OS では、管理コンソールを使用した管理はサポートされていません。

以下のステップによって、デフォルト・プロファイルに Web サーバー定義を作成します。 この手順は、i5/OS™ Web サーバー用のリモート Web サーバーをセットアップする場合には該当しません。i5/OS Web サーバーのセットアップの詳細については、『Web サーバーの トポロジー・ダイアグラムおよびロードマップの選択』というタイトルのトピックを参照してください。

手順

  1. IBM Installation Manager をインストールします。
  2. WebSphere Application Server 製品をインストールします。
  3. IBM HTTP Server またはサポートされる別の Web サーバーをインストールします。
  4. Web サーバー・プラグインをインストールします。
  5. [AIX Solaris HP-UX Linux Windows]WebSphere カスタマイズ・ツールボックスをインストールします。
  6. [AIX Solaris HP-UX Linux Windows]Web サーバー・プラグイン構成ツールを使用して、Web サーバー・プラグインを構成します。
  7. [IBM i]Web サーバーのプラグインを構成します。
  8. Web サーバー定義を作成して、セットアップを完了します。
    WebSphere Application Server 管理コンソールを使用するか、Plug-in 構成スクリプトを実行できます。
    • 管理コンソールを使用する場合
      1. 「システム管理」> 「ノード」>「ノードの追加」とクリックして、Web サーバーを 定義する非管理対象ノードをトポロジーに作成します。
      2. 「サーバー (Servers)」>「サーバー・タイプ (Server Types)」>「Web サーバー (Web servers)」 >「新規 (New)」とクリックし、新規 Web サーバー定義の作成ツールを起動します。このツールを使用して、新規 Web サーバー定義を作成します。 値は以下のとおりです。
        1. 該当するノードを選択します
        2. Web サーバーのプロパティーを入力します。
          • タイプ: Web サーバーのベンダー・タイプ。
          • ポート: 既存の Web サーバー・ポート。デフォルトは 80 です。
          • インストール・パス: Web サーバーのインストール・パス。 このフィールドは IBM HTTP Server の場合にのみ必要です。
          • WINDOWS サービス名: Web サーバーの Windows オペレーティング・システム・サービス名。デフォルトは IBMHTTPServer7.0 です。
          • セキュア・プロトコルの使用: HTTPS プロトコルを使用して Web サーバーと通信します。 デフォルトは HTTP です。
          • プラグインのインストール場所: プラグインがインストールされているディレクトリー・パス。
          • Web サーバーへのアプリケーションのマッピング: Web サーバーに現在デプロイされている既存のアプリケーションへのマッピングを作成するかどうかを指定します。マッピングを作成する場合は、「すべて」を選択します。マッピングを作成しない場合は、「なし」を選択します。
            注意:
            Web サーバーの作成時にエンタープライズ・アプリケーションが 異なるセキュリティー・ドメインにある場合、「Web サーバーへのアプリケーション・マッピング」が「すべて」に 設定されていると、使用するセキュリティー構成の鍵データベース (KDB) ファイルが 作成されない場合があります。この問題を解決するには、「Web サーバーへのアプリケーション・マッピング」を 「なし」に設定した Web サーバーを作成します。 次にアプリケーションを Web サーバーにマップします。このようにして Web サーバーのすべての KDB ファイルが作成されます。
        3. リモート Web サーバーのプロパティーを入力します。続いて IBM HTTP Server の 管理サーバーのプロパティーを入力します。
          • ポート: 管理サーバーのポート。デフォルトは 8008 です。
          • ユーザー ID: htpasswd スクリプトを使用して作成されるユーザー ID。
          • パスワード: htpasswd スクリプトを使用して作成されたユーザー ID に対応するパスワード。
          • セキュア・プロトコルの使用: HTTPS プロトコルを使用して管理サーバーと通信します。 デフォルトは HTTP です。
        4. Web サーバー・テンプレートを選択します。作成する Web サーバー用に、システム・テンプレートまたはユーザー定義テンプレートを選択します。
        5. Web サーバー作成の確認。
    • プラグイン構成スクリプトの実行。
  9. AIX®、HP-UX、Linux または Solaris オペレーティング・システムの場合: リモート Web サーバー上で、setupadm スクリプトを実行します。 管理サーバーは、Web サーバー構成データ管理を行うために構成ファイルと認証ファイルへの読み取りおよび書き込みアクセス権限が必要です。 setupadm スクリプトは、<IHS_install_root>/bin ディレクトリーにあります。 管理サーバーは、root として adminctl restart を実行して IBM HTTP Server を正常に再始動する必要があります。Web サーバー・ファイル以外に、ターゲットのプラグイン構成ファイルへの許可を手動で変更する必要があります。
    setupadm スクリプトにより、以下の入力が促されます。
    • ユーザー ID - 管理サーバーにログオンするために使用するユーザー ID。 スクリプトは、このユーザー ID を作成します。
    • グループ名 - 管理サーバーはグループ・ファイル許可を通じて構成ファイルと認証ファイルにアクセスします。 スクリプトはこのスクリプトを通じて指定されたグループを作成します。
    • ディレクトリー - 構成ファイルと認証ファイルを見つけることができるディレクトリー。
    • ファイル名 - 以下のファイル・グループとファイル許可が変更されます。
      • 単一ファイル名
      • ワイルドカードを使用したファイル名
      • すべて (デフォルト) - 特定のディレクトリーのすべてのファイル
    • 処理 - setupadm スクリプトは構成ファイルと認証ファイルのグループとファイル許可を変更します。

    Web サーバー・ファイル以外に、ターゲットのプラグイン構成ファイルへの許可を変更する必要があります。詳しくは、手動での許可の設定のトピックを参照してください。

  10. AIX、HP-UX、Linux、Solaris または Windows オペレーティング・システムの場合: リモート Web サーバー上で、htpasswd スクリプトを実行します。 空の admin.passwd パスワード・ファイルを持つ管理サーバーが、認証が使用可能な状態でインストールされます。管理サーバーでは、有効なユーザー ID およびパスワードがなければ接続が受け入れられません。 これは、IBM HTTP Server 構成ファイルを無許可アクセスから保護するためです。
    管理サーバーに同梱されている htpasswd ユーティリティーを起動します。 このユーティリティーは、基本認証のためのユーザー名およびパスワードを保管するファイルを作成し、更新します。 bin ディレクトリーで htpasswd を見付けます。
    • Windows オペレーティング・システムの場合: htpasswd -cm <install_dir>¥conf¥admin.passwd [login name]
    • AIX、HP-UX、Linux または Solaris プラットフォームの場合: ./htpasswd -cm <install_dir>/conf/admin.passwd [login name]
    ここで、<install_dir> は、IBM HTTP Server のインストール・ディレクトリーになります。[login name] は、管理サーバーにログインするために使用するユーザー ID になります。 [login name] は、管理コンソールでリモート Web サーバーのプロパティーのユーザー ID フィールドに入力したユーザー ID です。
  11. IBM HTTP Server を始動します。 詳しくは、IBM HTTP サーバー Administration サーバーの開始と停止に関するトピックを参照してください。

次のタスク

非管理対象ノードにある IBM 以外の HTTP Server の Web サーバーの場合、WebSphere Application Server のリポジトリー変更に基づいて、プラグイン構成を生成できます。ただし、IBM 以外の HTTP Server の Web サーバーの場合、 その非管理対象ノードでは、以下の機能はサポートされません。
  • Web サーバーの始動と停止
  • Web サーバーの構成ファイルの表示と編集
  • Web サーバー・ログの表示
  • Web サーバー plugin-cfg.xml ファイルの伝搬
IBM 以外の HTTP サーバーの Web サーバーを、 ローカル Web サーバーとして管理対象ノード上に構成できます。 管理対象ノード上に構成された IBM 以外の HTTP サーバーの Web サーバーでは、以下の機能がサポートされます。
  • WebSphere Application Server の リポジトリー変更に基づく、プラグイン構成の生成。
  • WebSphere Application Server ノードとのノード同期の使用に基づく、plugin-cfg.xml ファイルの伝搬。ノード同期は、構成の変更を、影響を受けるノード (複数可) に伝搬するために必要です。
    注: WebSphere Application Server がスタンドアロン・プロファイルを使用して 1 台のマシンにインストールされ、IBM HTTP Server が管理サーバーを使用して root ユーザーとして 別のマシンにインストールされる場合は、伝搬が正しく機能するように、root ユーザーは、 plugin-cfg.xml ファイルの許可を IBM HTTP Server を実行する非 root ユーザーに、管理サーバーから手動で変更する必要があります。管理サーバーの起動に必要なユーザー名とグループは、HTTPServer/config/admin.conf ファイルにあります。
    plugin-cfg.xml ファイルは、デプロイメント・マネージャーのリポジトリーからアプリケーション・サーバー・ノードのリポジトリー・ツリーに伝搬されます。
    重要: plugin-cfg.xml ファイルは、アプリケーション・サーバー・ノードのリポジトリー・ツリーに伝搬されます。 これは、デフォルトの plugin-cfg.xml ファイルのインストール・ロケーションではありません。 プラグイン・モジュールによって読み取られる plugin-cfg.xml ファイルのロケーションを更新するためには、IBM 以外の HTTP Server の Web サーバー構成ファイルに変更を加えなければならない場合があります。
    例えば、Internet Information Services (IIS) に plugin-cfg.loc というファイルがあります。このファイルは plugin-cfg.xml ファイルのロケーションを判別するために IIS プラグイン・モジュールによって読み取られます。 plugin-cfg.loc ファイルを更新して、plugin-cfg.xml ファイルのロケーションをアプリケーション・サーバー・ノード・リポジトリーに反映させる必要があります。

    その他の、IBM 以外の HTTP Server の Web サーバーでは、プラグイン・モジュールの plugin-cfg.xml ファイルのロケーションを指定するためにさまざまな方法が使用されます。 しかし、伝搬が機能するようにするには、ロケーションを更新してそのロケーションをアプリケーション・サーバー・ノード・リポジトリーに反映させてください。

ローカル Web サーバーとして管理対象ノード上に 構成された、IBM 以外の HTTP Server の Web サーバーの場合、 以下の機能はサポートされません。
  • Web サーバーの始動と停止
  • 構成ファイルの表示と編集
  • Web サーバー・ログの表示

トピックのタイプを示すアイコン タスク・トピック



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ファイル名:tihs_remotesetup.html