ノード・グループ

ノード・グループ は、管理対象ノードの集合です。 管理対象ノードは、WebSphere® Application Server ノードです。 ノード・グループはサーバーのクラスター形成の境界を定義します。

ノード・グループ

ノード・グループに編成される各ノードは、そのノード上のサーバーがサーバー・クラスターの一部として同じア プリケーションをホストできるようにするために、インストール対象のソフトウェア、使用可能なリソース、および構 成の点で類似していなければなりません。 デプロイメント・マネージャーは、特定のノード・グループ内の各ノード間の共通性を保証するための検証は行いません。

ノード・グループは任意であり、WebSphere Application Server 管理者の判断により設定されます。 ただし、ノードはノード・グループのメンバーである必要があります。最初に、すべての Application Server ノードは、 デフォルトの DefaultNodeGroup ノード・グループのメンバーになっています。

ノードは複数のノード・グループのメンバーにすることができます。

分散プラットフォームおよび IBM® i プラットフォームのノードは、z/OS® プラットフォームのノードが含まれているノード・グループのメンバーにすることはできません。 ただし、分散プラットフォームのノードと IBM i プラットフォームのノードを同じノード・グループのメンバーにすることはできます。

ノード・グループを削除するには、ノード・グループは空でなければなりません。デフォルト・ノード・グループは削除できません。

[z/OS]Application Server ノードは、 シスプレックス・ノード・グループのメンバーである必要があります。 同じシスプレックスでのノードは、同じシスプレックス・ノード・グループ内に存在する必要があります。ノードは、1 つのシスプレックス・ノード・グループ内にしか存在できません。

[z/OS] z/OS ノード上でデプロイメント・マネージャーを構成した場合、デフォルトのノード・グループである DefaultNodeGroup は、デプロイメント・マネージャー・ノードおよび同じシスプレックスのセル内の他のすべてのノードのシスプレックス・ノード・グループです。 シスプレックス・ノード・グループはシステムが管理する特別なノード・グループです。

シスプレックス・ノード・グループ

シスプレックス・ノード・グループは、z/OS オペレーティング・システムに固有のノード・グループです。シスプレックス・ノード・グループには、シスプレックス名および z/OS オペレーティング・システム・ロケーション・サービス構成が含まれます。シスプレックスは、特定のハードウェアおよびソフトウェア製品を使用してワークロードを処理する z/OS システムの集合です。

シスプレックス・ノード・グループを明示的に作成することはできません。z/OS オペレーティング・システムは、次のようにシスプレックス・ノード・グループを作成します。
  • z/OS オペレーティング・システム上でデプロイメント・マネージャー・サーバーを構成した場合、デフォルトのノード・グループは、シスプレックス・ノード・グループとなります。デプロイメント・マネージャーは、自動的にシスプレックス・ノード・グループのメンバーになります。Network Deployment セルに追加した Application Server for z/OS ノードは、自動的にこのノード・グループのメンバーになります。
  • Application Server for z/OS ノードは、分散プラットフォーム・ノード上に デプロイメント・マネージャーを持つ Network Deployment セルに追加することができます。この場合、Network Deployment セルの最初の Application Server for z/OS ノードを、空のノード・グループに追加する必要があります。Application Server for z/OS ノードに含まれるシスプレックス名および z/OS ロケーション・サービス構成を使用して、システムが自動的にノード・グループをシスプレックス・ノード・グループに構成します。

シスプレックス・ノード・グループのノードを除去することはできません。ただし、シスプレックス・ノード・グループの唯一のメンバーの場合、このノードを空のノード・グループに追加することができます。空のノード・グループは、シスプレックス・ノード・グループに変換され、このノードの前のシスプレックス・ノード・グループは、通常のノード・グループへと変換されます。

シスプレックス・ノード・グループであるノード・グループは削除できません。

例: ノード・グループの使用

アプリケーション要件を満たすノードをノード・グループに編成することによって、 クラスターを形成するためにどのノードを一緒に使用できるかを決定する管理ポリシーを確立します。 セル構成を定義する人々と、サーバー・クラスターを作成する人々は、 別々の人々である場合、互いにより大きい独立性を保って作業することができます。

この例では、以下の情報を前提としています。
  • 1 つのセルがノード 1 から 8 で構成されています。
  • 各ノードは管理対象ノードです。 つまり、各ノードは、1 つの Application Server で構成されています。
  • ノード 6、7、および 8 は、 WebSphere Business Integration Server Foundation ノードとして追加で構成されます。
  • すべてのノードは、同じシスプレックスの z/OS システム・ノードか、または分散プラットフォーム・ノードと IBM i プラットフォーム・ノードの組み合わせです。
  • デフォルトで、すべてのノードはデフォルトの DefaultNodeGroup ノード・グループ内にあります。

WebSphere Business Integration Server Foundation 機能を利用しているアプリケーションは、ノード 6、7、および 8 でのみ、正常に稼働できます。 このため、これらのアプリケーションをホストするクラスターは、ノード 6、7、および 8 でのみ形成できます。 WebSphere セルのユーザーに、事前決定されたノードのみを範囲とするクラスターを構築させるクラスタリング・ポリシーを定義するには、例えば WBINodeGroup という名前の追加のノード・グループを作成します。 ノード・グループにノード 6、7、および 8 を追加します。 クラスターを WBINodeGroup ノード・グループのノード上に作成する場合、システム WBINodeGroup ノード・グループのノードにのみ、クラスターのメンバーになることを許可します。

この次の例では、以下の情報を前提としています。
  • 1 つのセルがノード 1 から 6 で構成されています。
  • 各ノードは管理対象ノードです。 つまり、各ノードは、1 つの Application Server で構成されています。
  • ノード 1 から 4 は、分散プラットフォーム・ノードと IBM i プラットフォーム・ノードの組み合わせです。
  • ノード 5 と 6 は、z/OS オペレーティング・システム上のノードであり、 PLEX1 シスプレックス内にあります。
  • デプロイメント・マネージャーは、分散プラットフォーム・ノード上にあります。
  • ノード 1 から 4 はデフォルトで、 DefaultNodeGroup ノード・グループのメンバーです。
  • ユーザーは z/OS オペレーティング・システム・ノードを PLEX1 シスプレックス上にグループ化するため、空の PLEX1NodeGroup ノード・グループを作成しました。
  • ユーザーは、z/OS オペレーティング・システム上のノードを、 セルに追加したとき、PLEX1NodeGroup ノード・グループに結合しました。 z/OS オペレーティング・システム上のノードは、分散プラットフォーム・ノードと同じグループに入ることができません。

PLEX1 シスプレックスで z/OS 機能を利用するアプリケーションは、ノード 5、および 6 でのみ、正常に稼働できます。 このため、これらのアプリケーションをホストするクラスターは、ノード 5 および 6 でのみ形成できます。 分散プラットフォーム・ノードと IBM i プラットフォーム・ノードを z/OS システム・ノードから分離することを要件にすると、Application Server セルのユーザーに、事前決定されたノードのみを範囲とするクラスターを構築させる自然なクラスタリング・ポリシーが確立されます。 クラスターを PLEX1NodeGroup ノード・グループからのノード上に作成する場合、 システムは、PLEX1NodeGroup ノード・グループからのノードにのみ、 クラスターのメンバーとなることを許可します。


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