JCA 1.6 による RAR モジュールでのアノテーションのサポート
Java™ コネクター・アーキテクチャー (JCA) バージョン 1.6 の仕様では、RAR (リソース・アーカイブ) モジュールで Java アノテーションがサポートされるようなりました。アノテーションは、RAR モジュールを構成する クラス・ファイルで RAR モジュールのメタデータまたは構成データを指定する手段です。
JCA 1.6 より前は、このメタデータはデプロイメント記述子でのみ指定されていました。しかしこのようなメタデータを、デプロイメント記述子またはアノテーションのいずれかを使用して指定できるようになりました。アノテーションで指定されたメタデータは、RAR モジュールの更新時にそのモジュールのデプロイメント記述子にマージされますが、モジュールのデプロイメント記述子に metadata-complete とマークされておらず、モジュールのバージョンが 1.6 以上の場合に限ります。
metadata-complete エレメントは、リソース・アダプター・モジュールのデプロイメント記述子が完全であるかどうか、またはモジュールに使用可能でリソース・アダプターを含めてパッケージ化されたクラス・ファイルに、デプロイメント情報を指定するアノテーションが含まれるかを検査するかどうかを定義します。metadata-complete TRUE に設定されていれば、アプリケーション・サーバーのデプロイメント・ツールは、デプロイメント情報を指定するアノテーション (アプリケーションのクラス・ファイルに含まれる場合がある) を無視する必要があります。 metadata-complete が指定されていないか、FALSE に設定されている場合、デプロイメント・ツールは、JCA 1.6 仕様で指定されたようにアプリケーションのクラス・ファイルにアノテーションが含まれるかを検査する必要があります。デプロイメント記述子が含まれない場合、または含まれるが metadata-complete とマークされていない場合は、デプロイメント・ツールはアノテーションを処理します。
アプリケーション・サーバーは、JCA 仕様 1.5 以前の要件を満たすデプロイメント記述子を含むリソース・アダプター・モジュールでは、metadata-complete は TRUE であると認識する必要があります。サポートされているアノテーションの完全リストとその使用法については、JCA 仕様を参照してください。
JCA バージョン 1.6 の仕様では、RAR モジュールでの Bean Validation 制約アノテーションのサポートも追加されています。クラスを Bean Validation の制約のアノテーションで修飾する、または XML 妥当性検査記述子を指定することにより、RAR JavaBeans の Bean Validation の制約のメタデータを指定できます。Application Server は、実行時にサービスに配置する前に、すべての JCA 1.6 RAR JavaBeans インスタンスの制約を妥当性検査します。