PerfServlet によるパフォーマンス・データの取得
PerfServlet は、IBM® またはサード・パーティー・ベンダーが提供するどのツールでも処理できる、パフォーマンス・データの単純なエンドツーエンド検索に使用されます。
始める前に
このサーブレットを使用すると、HTTP 要求で WebSphere® Application Server 管理可能ドメイン全体のパフォーマンス・メトリックを照会することができます。 このサーブレットは、HTTP 経由でパフォーマンス・データを提供するので、ファイアウォールのような問題は容易に解決できます。
PerfServlet は、提供された文書型定義 (DTD) で記述されているように、パフォーマンス・データの出力を XML 文書として提供します。 XML 構造では、その構造のリーフがパフォーマンス・データの実際の観測値と、コンテキストを提供するリーフへのパスを提供します。

- PerfServlet のオーバーヘッド: PerfServlet は、並行して動作するよう設計されていません。 単一スレッドのサーブレットであるため、データを利用可能なサーバーから順次収集します。この単一スレッドの運用は、PerfServlet を大規模のデプロイメントで使用したときに、長い応答時間の原因になる場合があります。
- 大規模のデプロイメントでの PerfServlet:
- PerfServlet はデフォルトで、最初に初期化されるときに、 デプロイされているセル内のノードおよびサーバーのリストを取得します。 このデータの収集はシステムの処理時間を消費するため、PerfServlet はこの情報をキャッシュされたリストとして保持します。サーブレットに強制的に構成をリフレッシュさせるために、オプション「refreshconfig=true」を使用できます。 ただし、このオプションの使用は、PerfServlet の処理に余分なオーバーヘッドを追加するため、必要なとき以外は推奨されません。
- 特定のサーバーのパフォーマンス・データが必要な場合は、node や server といったオプションを使用します。
- PerfServlet の応答時間: PerfServlet の応答は、次の要因によって決まります。
- セル内に存在するアプリケーション・サーバーの数。
- セル内で構成されるリソースの数 (アプリケーションを含む)。
- PerfServlet の代替手段: PerfServlet に代わる方法でデータをプログラマチックに収集したい場合は、Perf MBean プログラミング・インターフェースの資料を参照してください。この資料は、WebSphere Application Server インフォメーション・センターの「リファレンス」>「プログラミング・インターフェース」>「MBean インターフェース」セクションにあります。
バージョン 6.0 以降では、WebSphere Application Server の PerfServlet は、JMX Perf MBean インターフェースを使用して PMI データを取得し、Java™ Platform, Enterprise Edition (Java EE) 1.4 Performance Data Framework を使用する XML 文書を出力して統計を記述するようになりました。 バージョン 6.0 の PerfServlet は、PerfServlet 5.0 と互換性がある出力を提供することもできます。PerfServlet 5.0 と互換性のある出力を提供するには、PMI クライアント・インターフェースを使用します。
パフォーマンス・サーブレット .ear ファイル PerfServletApp.ear は WAS_HOME/installableApps ディレクトリーにあります。ここで、WAS_HOME は WebSphere Application Server のインストール・パスです。
バージョン 6.1 以降では、PerfServlet を作動させるために、アプリケーション・セキュリティーを有効にする必要があります。