ファイル・ストア

ファイル・ストアではファイル・システムを使用して、運用情報が保存され、障害が発生した場合にリカバリーを行うためにメッセージング・エンジンで必要となるオブジェクトが保持されます。

ファイル・ストアは、 オペレーティング・システムを介してファイル・システムのファイルを直接使用する、メッセージ・ストアのタイプの 1 つです。ファイル・ストア内のデータ・ストレージは、ログ・ファイル、永続保管ファイル、一時保管ファイルの 3 つのレベルに分割されています。

図 1. メッセージング・エンジンとそのファイル・ストアとの間の関係
メッセージング・エンジンは、JDBC データ・ソースを使用して、データベース内に保持されているデータ・ストアとの相互作用を管理します。
ログ・ファイル
このファイルには、現在アクティブなトランザクションに関する情報、 および保管ファイルにまだ書き込まれていないデータが含まれます。これは循環ログであり、メッセージング・エンジンの実行中はファイル・サイズは静的ですが、必要に応じてファイル・サイズを変更できます。変更を有効にするには、メッセージング・エンジンの再始動が必要です。 ログ・ファイルのサイズによって、送信可能なメッセージの最大サイズが制限されます。
永続保管ファイル
このファイルには、パーシスタント・メッセージ、キュー・データ、およびパーシスタント・メッセージの保管と伝送に関する情報などの、メッセージング・エンジンの再始動後に保持される永続データが含まれます。
永続保管ファイルには、最大サイズと最小サイズを構成することも、無制限のサイズに構成することも可能です。 このファイルは、最小サイズから (または無制限の場合は必要に応じて) 大きくなっていきますが、(最大サイズを現在のサイズより小さく設定しても) 小さくなることはありません。 ファイル・サイズは管理コンソールで変更可能ですが、変更を有効にするには、メッセージング・エンジンの再始動が必要です。
ファイル・システムと同様に、データをストアから削除しても、ファイル内のデータは削除されず、ディレクトリー情報のみが更新されます。つまり、メッセージがコンシュームされた場合、メッセージ・データはまだ保管ファイルに存在する可能性がありますが、 ストア内でこのデータを含むディレクトリー情報が、削除されたという事実を反映するように更新されます。
一時保管ファイル
このファイルには、JVM ヒープからメモリーを解放するためにファイル・ストアに振り分けられた非パーシスタント・メッセージなどの、メッセージング・エンジンの再始動後に保持されない一時データが含まれます。 一時保管ファイルの内容は、メッセージング・エンジンの始動時に切り捨てられます。
一時保管ファイルには、最大サイズと最小サイズを構成することも、無制限のサイズに構成することも可能です。 このファイルは、最小サイズから (または無制限の場合は必要に応じて) 大きくなっていきますが、(最大サイズを現在のサイズより小さく設定しても) 小さくなることはありません。 ファイル・サイズは管理コンソールで変更可能ですが、変更を有効にするには、メッセージング・エンジンの再始動が必要です。
ファイル・システムと同様に、データをストアから削除しても、ファイル内のデータは削除されず、ディレクトリー情報のみが更新されます。つまり、メッセージがコンシュームされた場合、メッセージ・データはまだ保管ファイルに存在する可能性がありますが、 ストア内でこのデータを含むディレクトリー情報が、削除されたという事実を反映するように更新されます。

ファイル・ストアのファイルを配置する場所を構成できます。デフォルトで、ファイル・ストアは、 ${USER_INSTALL_ROOT}/filestores/com.ibm.ws.sib/${ME_NAME} というパスのサブディレクトリーを使用します。 ファイル・ストア・ディレクトリーには、他の 2 つのディレクトリーが含まれます。 それらは、ログ・ファイルを含むログ・ディレクトリーと、 PermanentStore ファイルと TemporaryStore ファイルの両方を含むストア・ディレクトリーです。


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