SIP 呼び出しフローのトラブルシューティング
High Performance Extensible Logging (HPEL) ログおよびトレース・インフラストラクチャー内の機能を使用して Session Initiation Protocol (SIP) プロキシーおよび SIP コンテナー全体の SIP 呼び出しフローをトラブルシューティングする方法を説明します。
このタスクについて
SIP プロキシーと SIP コンテナーに対して HPEL が使用可能になっている場合、SIP メッセージ処理に関連した、プロキシーとコンテナーのすべてのログ・レコードとトレース・レコードに SIP 呼び出し ID 拡張である SIPCallId が含まれます。 SIPCallId 拡張は SIP 呼び出しフロー内のすべてのコンポーネントにわたり定数であるため、この拡張を使用して SIP プロキシーと SIP コンテナー間の呼び出しフローを追跡することができます。
SIP コンテナーには他にも使用可能な拡張があります。 使用可能な他の拡張については、ログおよびトレースの拡張に関する資料を参照してください。
手順
タスクの結果
これで照会結果を表示できるようになりました。ログ・ビューアーは、照会の結果を管理コンソールにダンプ出力します。 照会結果を指定のファイルにパイピングすることで、テキスト・ファイルに結果を転送することを選択できます。 パフォーマンスの心配がない場合は、HPEL テキスト・ログを使用可能にして、それを拡張フォーマットに変更することができます。 拡張フォーマットを使用すると、HPEL は SIPCalId 拡張を保管します。
例
次の例は、実行環境が UNIX で、トレース・データに SIPCallId 拡張が組み込まれている場合に、呼び出しフローをトラブルシューティングする方法を説明しています。
これらの例は、Windows および z/OS® オペレーティング・システムにも適用できます。
- 問題の SIP 呼び出し ID を判別します。呼び出し ID がわからない場合は、次のコマンドを使用して、ログ内のすべての呼び出し ID に対するすべてのトレースを表示することができます。
このコマンドの出力は、拡張フォーマットに入れられて、SIPCallId を含む、使用可能な追加情報が含まれます。例えば、以下のようになります。logViewer.sh -format advance -includeExtensions SIPCallId
[10/2/12 13:23:08:634 EDT] 00000084 > UOW= source=com.ibm.ws.proxy.channel.sip.SipProxyConnection method=messageReceivedThreaded org=IBM prod=WebSphere component=Application Server thread=[UDP Thread Pool : 0] SIPCallId=[1-23304@9.37.23.235] Entry [10/2/12 13:23:08:634 EDT] 00000084 > UOW= source=com.ibm.ws.proxy.channel.sip.SipProxyConnection method=readIndication: id = 1282434117 org=IBM prod=WebSphere component=Application Server thread=[UDP Thread Pool : 0] SIPCallId=[1-23304@9.37.23.235] Entry [10/2/12 13:23:08:634 EDT] 00000084 3 UOW= source=com.ibm.ws.proxy.channel.sip.SipProxyConnection org=IBM prod=WebSphere component=Application Server thread=[UDP Thread Pool : 0] SIPCallId=[1-23304@9.37.23.235] Received Message from 9.37.23.235:10200 - [10/2/12 13:23:08:634 EDT] 00000084 3 UOW= source=com.ibm.ws.proxy.channel.sip.SipProxyConnection org=IBM prod=WebSphere component=Application Server thread=[UDP Thread Pool : 0] SIPCallId=[1-23304@9.37.23.235] Message received from CLIENT: [10/2/12 13:23:08:634 EDT] 00000084 3 UOW= source=com.ibm.ws.proxy.channel.sip.SipProxyConnection org=IBM prod=WebSphere component=Application Server thread=[UDP Thread Pool : 0] SIPCallId=[1-23304@9.37.23.235] Received Message from 9.37.23.235:10200 -
- 次のコマンドを使用すると、特定の呼び出し ID に基づいてログをフィルタリングします。
このコマンドの結果は、基本フォーマットになり、SIP プロキシー・ログの典型的なログ・エントリーが表示されます。 出力は、指定された SIPCallId 拡張に基づいてフィルタリングされます。bin/logViewer.sh -includeExtensions SIPCallId=1-23304@9.37.23.235
[10/2/12 13:23:08:634 EDT] 00000084 SipProxyConne > messageReceivedThreaded Entry [10/2/12 13:23:08:634 EDT] 00000084 SipProxyConne > readIndication: id = 1282434117 Entry [10/2/12 13:23:08:634 EDT] 00000084 SipProxyConne 3 Received Message from 9.37.23.235:10200 - [10/2/12 13:23:08:634 EDT] 00000084 SipProxyConne 3 Message received from CLIENT: [10/2/12 13:23:08:634 EDT] 00000084 SipProxyConne 3 Received Message from 9.37.23.235:10200 - [10/2/12 13:23:08:634 EDT] 00000084 SIPMessageImp > getDuplicate Entry [10/2/12 13:23:08:634 EDT] 00000084 SIPMessageFac > SipMessageFactoryImpl:getRef entry Entry [10/2/12 13:23:08:634 EDT] 00000084 SIPMessageFac < SipMessageFactoryImpl:getRef: exit: Exit