wsadmin スクリプトを使用するための管理プロパティー

スクリプト管理はいくつかの Java プロパティー・ファイルを使用します。 プロパティー・ファイルはシステム構成を制御するために使用できます。 プロパティー・ファイルがコマンド行で指定される前に、3 つのレベルのデフォルト・プロパティー・ファイルがロードされます。 これらのプロパティー・ファイルには、インストール・デフォルト・ファイル、ユーザー・デフォルト・ファイル、およびプロパティー・ファイルが含まれます。

第 1 のレベルはインストール・デフォルトで、各アプリケーション・サーバー・プロファイル (wsadmin.properties) ごとに profile_root/properties ディレクトリーにあります。 第 2 のレベルはユーザー・デフォルトを表し、 Java user.home プロパティー内にあります。このプロパティー・ファイルは、wsadmin.properties とも呼ばれます。 第 3 のレベルは、WSADMIN_PROPERTIES 環境変数が指すプロパティー・ファイルです。 この環境変数は、wsadmin ツールが始動する環境で定義されます。

上記のプロパティー・ファイルが 1 つ以上存在する場合、 それらはコマンド行にあるプロパティー・ファイルより先に解釈されます。 プロパティー・ファイルのこの 3 つのレベルは、指定された順序でロードされます。 最後にロードされたプロパティー・ファイルは、 先にロードされたプロパティー・ファイルをオーバーライドします。

スクリプトに使用される Java プロパティーは、以下のとおりです。

com.ibm.ws.scripting.appendTrace

トレース・ファイルが、既存のログ・ファイルの終わりに追加されるかどうかを決定します。 デフォルトの設定 false では、それぞれの呼び出しごとにログ・ファイルがオーバーライドされます。

com.ibm.ws.scripting.classpath

クラスおよびリソースを検索して、パスのリストに付加されます。

com.ibm.ws.scripting.connectionType

使用するコネクターを決定します。 この値は、SOAPJSR160RMIRMIIPC、または NONE のいずれかです。 wsadmin.properties ファイルは、コネクターとして SOAP を指定します。

com.ibm.ws.scripting.crossDocumentValidationEnabled

ある文書に変更が加えられたときに、妥当性検査メカニズムがその他の文書を検査するかどうかを決定します。

指定可能な値は true および false です。 デフォルト値は true です。

com.ibm.ws.scripting.defaultLang

スクリプトの実行時に使用する言語を示します。 wsadmin.properties ファイルは、スクリプト言語として Jacl を指定します。

サポートされているスクリプト言語は Jacl および Jython です。

com.ibm.ws.scripting.echoparams

STDOUT または wsadmin ログ・ファイルにパラメーターまたは引数を出力するかどうか決定します。 デフォルトの設定 true では、パラメーターまたは引数がログ・ファイルに出力されます。

com.ibm.ws.scripting.emitWarningForCustomSecurityPolicy

カスタム許可が検出されたときに、メッセージ WASX7207W を出すかどうかを制御します。

指定可能な値は true および false です。 デフォルト値は true です。

com.ibm.ws.scripting.exceptionPropagationThrown

WebSphere Application Server 組み込みスクリプト・オブジェクトがそのスクリプトでキャッチおよび処理される例外をスローし、後でさらに WebSphere Application Server 以外の例外がスローされ、キャッチされていない場合に、適切な例外を報告するために、このプロパティーを設定します。終了時には、wsadmin が誤って最初の例外を終了の原因として報告します。

com.ibm.ws.scripting.host

接続時に使用するホストを決定します。 指定されない場合のデフォルトはローカル・マシンです。

com.ibm.ws.scripting.ipchost

ipchost プロパティーは、システムが IPC コネクターに接続する際に使用するホストを決定します。IPC コネクターが listen する Loopback Adapter のホスト名または IP アドレスを使用します (例えば、localhost127.0.0.1::1)。デフォルト値は localhost です。

com.ibm.ws.scripting.port

接続時に使用するポートを指定します。 wsadmin.properties ファイルは、 シングル・サーバーのインストールの場合の SOAP ポートとして 8879 を指定します。

com.ibm.ws.scripting.profiles

ユーザー・コマンド、スクリプト、または対話式シェルを実行する前に、 自動的に実行させるプロファイル・スクリプトのリストを指定します。

wsadmin.properties ファイルは、 このプロパティーの値として securityProcs.jacl および LTPA_LDAPSecurityProcs.jacl を指定します。 wsadmin -lang オプションで Jython が指定された場合、wsadmin ツールは変換を実行して、 このプロパティーで指定されるプロファイル・スクリプト名を、 指定の言語に一致するファイル拡張子を使用するように変更します。セキュリティー構成をより簡単にするには、 提供されたスクリプト・プロシージャーをデフォルト設定で使用します。

com.ibm.ws.scripting.traceFile

トレースおよびログ出力の送信先を決定します。 wsadmin.properties ファイルは、このプロパティーの値として、各アプリケーション・サーバー・プロファイルの profile_root/logs ディレクトリーに置かれている wsadmin.traceout ファイルを指定します。

複数のユーザーが同時に wsadmin ツールを用いて作業する場合は、 ユーザー・プロパティー・ファイルで、traceFile プロパティーを別々に設定してください。 ファイル名に 2 バイト文字セット (DBCS) 文字が含まれる場合は、¥uxxxx のようなユニコード・フォーマットを使用します。ここで、xxxx は数字です。

com.ibm.ws.scripting.traceString

スクリプト・プロセスのトレースをオンにします。 デフォルトでは、トレースはオフになっています。

com.ibm.ws.scripting.tempdir

アプリケーションをインストールする際に一時ファイル用に使用するディレクトリーを決定します。

Java 仮想マシン (JVM) API は、デフォルト値として java.io.temp を使用します。

com.ibm.ws.scripting.validationLevel

スクリプト・インターフェースから構成の変更が行われたときに使用する、 妥当性検査のレベルを決定します。

指定可能な値は、NONELOWMEDIUMHIGHHIGHEST です。 デフォルトは HIGHEST です。

com.ibm.ws.scripting.validationOutput

妥当性検査報告の送信先を決定します。デフォルト・ファイルは、 各アプリケーション・サーバー・プロファイルの profile_root/logs ディレクトリーにある wsadmin.valout です。

複数のユーザーが同時に wsadmin ツールを用いて作業する場合は、 ユーザー・プロパティー・ファイルで、validationOutput プロパティーを別々に設定してください。 ファイル名に 2 バイト文字セット (DBCS) 文字が含まれる場合は、¥uxxxx のようなユニコード・フォーマットを使用します。ここで、xxxx は数字です。


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ファイル名:rxml_propscript.html