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動的クラスター
動的クラスターとは、重みおよびワークロード管理を使用して、クラスター・メンバーから 収集されたパフォーマンス情報に基づき、動的にクラスター・メンバーのワークロードの バランスを取るサーバー・クラスターのことです。 動的クラスターは、アプリケーション・サーバーの仮想化を使用可能にします。
動的クラスター は、環境内のワークロードに応じて拡張および縮小できる、アプリケーション・デプロイメント・ターゲットです。 動的クラスターは、アプリケーション配置コントローラーや動的ワークロード・ マネージャーなどのオートノミック・マネージャーと連動して、コンピューティング・ リソースを最大限に活用します。動的クラスターは、高可用性やサービス・ポリシーなど、多くの Intelligent Management オートノミック機能に必要です。

動的クラスター・メンバーシップ
動的クラスターへのメンバーの追加には、 ルールによるクラスター・メンバーの自動的な定義と、クラスター・メンバーの手動での定義という、2 つのオプションがあります。
- ルールによるクラスター・メンバーの自動定義
ルールを使用してクラスター・メンバーを自動的に定義することにより、さまざまなノード・プロパティーに基づいて動的クラスター・メンバーをホスティングするノードを自動的に選択する副次式を作成できます。 この副次式はメンバーシップ・ポリシー と呼ばれます。メンバーシップ・ポリシーを作成すると、動的クラスターの作成を終了する前に、ノード・メンバーシップをプレビューできます。
ルールを用いたクラスター・メンバーシップの自動定義は、完全ライフサイクル管理を持つサーバーに対してのみ使用できます。メンバーシップ・ポリシーを使用して動的クラスターを作成すると、選択した任意のノードで動的クラスター・インスタンスを開始できます。 メンバーシップ・ポリシーの基準を満たすノードが使用可能になった場合、動的クラスター・インスタンスはこれらのノードでも開始できます。
- クラスター・メンバーの手動定義クラスター・メンバーを手動で定義する場合は、 クラスターに追加するサーバーを選択して、クラスター・メンバーであるサーバーを静的に定義します。 以下の理由から、このオプションはメンバーシップ・ポリシーの代わりに使用します。
- 動的クラスターに変換する既存の静的クラスターがある。
- 補助ライフサイクル管理サーバー を使用している。補助ライフサイクル管理サーバーを管理コンソールから作成することはできません。このオプションを使用して、サーバーの表現をクラスター・メンバーとして作成します。
これらのメンバーは同質、すなわち、すべて同一のサーバー・タイプ (例えば、BEA WebLogic サーバーのグループ) である必要があります。
同一バージョンのミドルウェア・ソフトウェアが、動的クラスター内のすべてのノードにインストールされている必要があり、
動的クラスターを作成する前に、これらのサーバーに同一のアプリケーションをデプロイする必要があります。
非推奨の機能 (Deprecated feature): 補助ライフサイクル・サーバーおよび完全ライフサイクル・サーバーは WebSphere Application Server バージョン 9.0 で非推奨になりました。WebSphere Liberty サーバーを Liberty Collective 構成にマイグレーションしてください。他のサーバー・タイプについては推奨されるマイグレーション・アクションはありません。depfeat
サーバー・テンプレート
サーバー・テンプレート は、サーバーを動的クラスターに追加するときに、出発点として使用できるサーバー構成のコピーです。 各種のミドルウェア・サーバー・タイプに応じて、事前定義されたテンプレートが 存在します。独自のサーバー・テンプレートを定義することもできます。
動的クラスター・サーバー・テンプレート
動的クラスターを作成すると、動的クラスター・サーバー・テンプレート で動的クラスター内のすべてのメンバーのプロパティーが定義されます。
クラスター・インスタンス
動的クラスターのクラスター・インスタンスの作成および管理を制御できます。 これらのオプションには以下のものがあります。- 最小および最大のクラスター・インスタンス数の作成
- 他の動的クラスターがリソースを必要とする際のクラスター・インスタンスの停止
- 同一ノードでの複数のクラスター・インスタンスの開始を許可。これは、垂直スタッキング とも呼ばれます。 垂直スタッキングを使用すると、アプリケーション内のボトルネック状態を改善できます。スタッキング数 は、単一ノードで開始できるクラスター・インスタンスの数を定義します。
- 他の動的クラスターのクラスター・インスタンスを同一のノードで開始できるかどうかの指定。動的クラスター分離 とも呼ばれます。
操作モード
動的クラスターの動作は、操作モードに応じて異なります。 操作のモードに応じて次のオプションから 1 つを選択してください。- 手動。手動モードでは、動的クラスターと、静的クラスターを持つ標準の アプリケーション・サーバー環境との違いはありません。手動モードでは、 アプリケーション配置、およびランタイム・タスクの候補表示はサポートされません。 オートノミック要求フロー・マネージャー、および動的ワークロード管理 (DWLM) は、クラスターと連動できます。
- 監視。監視モードでは、ランタイム・タスクを生成することにより、必要な修正アクションに関する情報が環境で提供されます。管理コンソールの「タスク管理」パネルで、オートノミック・マネージャーの推奨を受け入れるか、拒否することができます。 ランタイム・タスクを管理するには、 とクリックします。
- 自動。自動モードでは、環境は自動的に修正処置を実行します。
オートノミック要求フロー・マネージャー (ARFM) に対して、セル・レベルまたはデプロイメント・ターゲット・レベルのいずれかで手動モードを使用している場合は、動的クラスターも手動モードにする必要があります。 また、ARFM がセルまたはデプロイメント・ターゲットに対して手動モードにある場合には、 静的クラスターを使用することもできます。 ARFM が自動モードにある場合は、クラスターに対しては任意の動作モードを使用できます。