マルチホーム・ホスティング
SIP では、JSR 289 のマルチホーム・ホスト・フィーチャーを使用して、 複数のインターフェースを経由してアウトバウンド SIP 要求をルーティングする機能をサポートできます。
マルチホーム・ホスト環境で、SIP コンテナーには、 メッセージのルーティング用に特定のアウトバウンド・インターフェースを選択する機能があります。SIP コンテナーは、 アウトバウンド・インターフェースのリストを SIP プロキシーから受け入れて、 任意の SIP アプリケーションに公開できます。この機能は、 要求フローの発信に対する制御を強化する必要があるアプリケーション向けです。
JSR 289 仕様のセクション 14.2 で定義されているように、次の 2 つのメソッドを使用して、 要求の送信時に使用するアウトバウンド・インターフェースを選択できます。
- setOutboundInterface(java.net.InetAddress アドレス)
- setOutboundInterface(java.net.InetSocketAddress アドレス)
SIP アプリケーションは、アウトバウンド要求を送信できる SIP URI の選択可能なリストを ServletContext 属性「javax.servlet.sip.outboundInterfaces」から取得できます。 この属性は、静的ストリング javax.servlet.sip.SipServlet.OUTBOUND_INTERFACES で定義されています。
アプリケーションは、アウトバウンド要求を送信する前に、Proxy、ProxyBranch、 または SipSession のオブジェクトでインターフェースを設定する必要があります。このインターフェースは、 アウトバウンド・インターフェースの属性に戻されます。 その後で、コンテナーはアウトバウンド要求を送信するインターフェースをプロキシーに通知します。 要求以外のメッセージのルーティングは、ヘッダーなどの他の方法で制御されます。 例えば、応答メッセージは常に、 要求が到着したインターフェースと同じインターフェースを経由して流れます。
- Via ヘッダー
- Contact ヘッダー
- Record-Route および Route ヘッダー
- Path ヘッダー
3 つの SIP プロキシーのカスタム・プロパティーで、 アウトバウンド要求に使用する適切なインターフェースを定義するデフォルトのチェーン名を指定します。 マルチホーム・ホスティングの構成に関する情報を参照してください。
マルチホーム・ホスト機能を持つ SIP は、 分散環境でのみサポートされ、WebSphere® SIP プロキシーで構成する必要があります。スタンドアロン SIP コンテナーはこの機能をサポートしません。