ポリシー・セットとバインディングのマイグレーションの概要

ポリシー・セットは、バージョン 6.1 Feature Pack for Web Services またはバージョン 7.0 からバージョン 8.0 への製品マイグレーション時にマイグレーションされます。ポリシー・セットとバインディングのマイグレーションに適用されるさまざまなルールについて説明します。稼働中の製品バージョンのマイグレーションに関する情報については、『マイグレーションと共存』を参照してください。

バージョン 6.1 Feature Pack for Web Services からのマイグレーション

ポリシー・セットのマイグレーション・ルール

以下のポリシー・セットについて、マイグレーション・コードは最初に、ポリシー・セットに関するアプリケーション・アタッチメントがあるかどうかを調べます。 アプリケーション・アタッチメントがある場合には、マイグレーション・コードはポリシー・セットをアップグレードしてその名前を oldPolicySet_wsfep に変更し、ポリシー・セットの関連付けを oldPolicySet からバージョン 7.0 以降の oldPolicySet_wsfep に更新します。ポリシー・セットの関連付けがない場合、ポリシー・セットはマイグレーションまたは名前変更されません。

  • LTPA RAMP デフォルト
  • LTPA SecureConversation
  • LTPA WSSecurity デフォルト
  • ユーザー名 RAMP デフォルト
  • ユーザー名 SecureConversation
  • ユーザー名 WSSecurity デフォルト

その他のポリシー・セットは、バージョン 7.0 以降に同じ名前の他のポリシー・セットがない場合に限り、バージョン 7.0 以降にマイグレーションされます。

バインディングのマイグレーション・ルール

バージョン 7.0 以降では、カスタム・バインディングはアプリケーション固有バインディングと呼ばれます。Web サービス・ポリシー・セット・バインディングに関する説明を参照してください。

アプリケーション固有バインディング、セル・レベルのデフォルト・バインディング、サーバー・レベルのデフォルト・バインディング、およびトラスト・サービス・バインディングには、以下のマイグレーション・ルールが適用されます。
アプリケーション固有バインディング
マイグレーション時には、アプリケーション内のバージョン 6.1 アプリケーション固有バインディングはアップグレードされません。 これらのバインディングは、アプリケーションとともにバージョン 7.0 以降のシステムにコピーされます。マイグレーションの後で管理コマンド upgradeBindings を使用して、アプリケーション内のバージョン 6.1 アプリケーション固有バインディングをアップグレードすることができます。
セル・レベルのデフォルト・バインディング

マイグレーション中に、バージョン 6.1 Feature Pack for Web Services から得られたセル・レベルのデフォルト・バインディングがバージョン 7.0 以降のシステムにコピーされ、これによってバージョン 7.0 以降のシステム内の既存のバージョン 6.1 セル・デフォルト・バインディングが置き換えられます。バージョン 6.1 セル・デフォルト・バインディングは、バージョン 7.0 以降の汎用バインディングにマイグレーションされます。

重要:
バージョン 6.1 のセル・レベル・デフォルト WSSecurity バインディング用のセキュリティー・フィックスがあります。WAS_HOME/bin にあるスクリプト updateBindings.py を実行して、バージョン 6.1 のセル・レベル・デフォルト WSSecurity バインディングの問題を修正してください。

WebSphere® Application Server バージョン 6.1 Feature Pack for Web Services アプリケーションを、WebSphere Application Server バージョン 7.0 以降の環境内にインストールすることができます。 ご使用のアプリケーションにバージョン 6.1 アプリケーション固有バインディングが含まれる場合、そのアプリケーションはアプリケーション・サーバーに対してバージョン 6.1 アプリケーションとして定義されます。さらに、ご使用のアプリケーションが、WebSphere Application Server バージョン 7.0 以降の環境内の WebSphere Application Server バージョン 6.1 Feature Pack for Web Services サーバーにインストールされている場合、そのアプリケーションに固有のバインディングは、バージョン 6.1 アプリケーション固有バインディングとして作成されます。

アプリケーション固有バインディングを作成した場合、システムは、アプリケーションがバージョン 6.1 サーバーにインストールされているのか、あるいはなんらかのバージョン 6.1 アプリケーション固有バインディングを含んでいるのかを調べます。 これらのいずれかの条件に該当する場合、システムはバージョン 6.1 アプリケーション固有バインディングを作成します。また、汎用バインディングは製品のバージョン 7.0 以降のレベル用であるため、そのアプリケーションのポリシー・セットの関連付けに汎用バインディングを割り当てることはできません。

サーバー・レベルのデフォルト・バインディング

マイグレーション中に、バージョン 6.1 Feature Pack for Web Services 内のサーバー・デフォルト・バインディングがバージョン 7.0 以降のサーバーにコピーされます。サーバー・デフォルト・バインディングは、汎用バインディングにもマイグレーションされます。 これらの汎用バインディングをバージョン 7.0 以降のサーバー・デフォルト・バインディングとして使用するかどうかを決めることができます。バージョン 6.1 アプリケーション、およびバージョン 6.1 サーバーにインストールされたその他のアプリケーションは、バージョン 6.1 デフォルト・バインディングを使用します。

トラスト・サービス・バインディング

トラスト・サービス・バインディングは、製品のマイグレーション時にマイグレーションされます。マイグレーションされたトラスト・サービス・バインディングにより、バージョン 7.0 以降のトラスト・サービス・バインディングが置き換えられます。

汎用バインディングのバージョン 7.0 以降からバージョン 8.0 へのマイグレーション

汎用バインディングは、同じ名前のバージョン 8.0 にその他の汎用バインディングがない場合にのみ、バージョン 7.0 からバージョン 8.0 にマイグレーションされます。汎用バインディングが、バージョン 8.0 のバインディングと同じ名前があるためにマイグレーションされない場合、バインディングをバージョン 7.0 システムからエクスポートし、異なる名前のバージョン 8.0 にインポートできます。

どのプロバイダーおよびクライアントのバインディングをデフォルトとして使用するかを指定する、デフォルトのバインディング設定は、バージョン 7.0 からバージョン 8.0 にマイグレーションされません。バージョン 7.0 で指定されたのと同じデフォルトを使用する場合、バージョン 8.0 のデフォルトのバインディング設定を変更する必要があります。


トピックのタイプを示すアイコン 概念トピック



タイム・スタンプ・アイコン 最終更新: last_date
http://www14.software.ibm.com/webapp/wsbroker/redirect?version=cord&product=was-nd-mp&topic=cwbs_wsspsmigrate
ファイル名:cwbs_wsspsmigrate.html