HTTP トランスポート・チャネルのカスタム・プロパティー
HTTP トランスポート・チャネルを使用している場合は、 そのチャネルの構成設定に、 以下のいずれかのカスタム・プロパティーを追加することができます。

- WCInboundAdmin
- WCInboundAdminSecure
- WCInboundDefault
- WCInboundDefaultSecure
アプリケーション・サーバーまたはプロキシー・サーバーは、WCInboundAdmin または WCInboundAdminSecure トランスポート・チェーンに指定されたカスタム・プロパティー値を継承します。それは、これらのチェーンのいずれかが、通常、アプリケーション・サーバーが初期化されたときにアクティブになる最初のチェーンであるためです。したがって、Web コンテナー・トランスポート・チェーンのカスタム・プロパティーを指定する前に、WCInboundAdmin および WCInboundAdminSecure トランスポート・チェーンを使用不可にしてください。
gotcha- 管理コンソールで、
- 。「Web コンテナー設定」の下で、 「chain_name」 とクリックします。
- 。 「HTTP プロキシー・サーバー設定」の下で、 をクリックします。次に、 または のいずれかを選択し、 とクリックします。
をクリックし、作成するチェーンのタイプに応じて、以下のいずれかのオプションを選択します。 - 「一般プロパティー」で、「名前」フィールドでカスタム・プロパティーの名前を、 「値」フィールドでこのプロパティーの値を指定します。 「説明」フィールドでこのプロパティーの説明を指定することもできます。
- 「適用」または「OK」をクリックします。
- 「保存」をクリックして、構成変更を保存します。
- サーバーを再始動します。
- accessLogFormat
- CookiesConfigureNoCache
- DoNotAllowDuplicateSetCookies
- EnableBuildBackupList
- HonorTransferEncoding
- limitFieldSize
- limitNumHeaders
- localLogFilenamePrefix
- loggingDisable
- QuoteAddedNoCacheValue
- RemoveCLHeaderInTempStatusRespRFC7230compat
- RemoveServerHeader
- ServerHeaderValue
- UseCaseSensitiveKeyMatcher
- v0CookieDateRFC1123compat
- WaitForEndOfMessage
accessLogFormat
accessLogFormat プロパティーは、HTTP トランスポート・チャネルの NCSA アクセス・ログに含める情報、およびその情報のフォーマット設定を指定する場合に使用します。このプロパティーの値は、オプションのスペース区切りリストです。オプションを指定する順序によって、ログにおけるこの情報のフォーマットが決まります。
個々のオプションは引用符で囲むことができますが、引用符が必須ではありません。 特に記載がない限り、オプションで要求された情報を入手できない場合、そのオプションには「-」という値が出力されます。
- %a
- リモート IP アドレス
- %A
- ローカル IP アドレス
- %b
- ヘッダーを除いた応答サイズ (バイト)
- %B
- ヘッダーを除いた応答サイズ (バイト)
値が見つからない場合、「-」ではなく 0 が出力されます。
- %{CookieName}C または %C
- 中括弧内に指定した要求 Cookie。または、中括弧が含まれていない場合は、すべての要求 Cookie を出力します。
- %D
- 要求の経過時間 (ミリ秒の正確度、マイクロ秒の精度)
- %h
- リモート・ホスト
- %i または %{HeaderName}i
- 要求の HeaderName ヘッダー値
- %m
- 要求メソッド
- %o または %{HeaderName}o
- 応答の HeaderName ヘッダー値
- %q
- パスワードをエスケープして照会ストリングを出力します
- %r
- 要求の先頭行
- %s
- 応答の状況コード
- %t
- 要求の開始時刻の NCSA 形式
- %(t)W
- アクセス・ログへのメッセージがログに記録するためにキューに入れられた現在時刻 (標準 NCSA 形式)
- %u
- WebSphere Application Server 固有の $WSRU ヘッダーによるリモート・ユーザー
- %U
- 照会ストリングを含まない URL パス。
- %{X}W
- クロス・コンポーネント・トレース (XCT) のコンテキスト ID
例えば、このプロパティーの値として以下のディレクティブを指定できます。
%h %i %u %t "%r" %s %b
- リモート・ホスト
- 要求の HeaderName ヘッダー値
- WebSphere 固有の $WSRU ヘッダーによるリモート・ユーザー
- 要求の開始時刻の NCSA 形式
- 要求の先頭行
- 応答の状況コード
- ヘッダーを除いた応答サイズ (バイト)

CookiesConfigureNoCache
CookiesConfigureNoCache プロパティーを 使用すると、HTTP 応答メッセージ内に Set-Cookie ヘッダーがあった場合に、 複数のキャッシュ関連のヘッダーの追加を行うかどうかを指定できます。 このプロパティーが true に設定されている場合、Expires ヘッダー (非常に古い日付を持つ)、および Cache-Control ヘッダー (クライアントに対して、Set-Cookie ヘッダーをキャッシュに入れないよう明示的に伝える) が自動的に追加されます。 このプロパティーが false に設定されている場合は、これらのヘッダーは、自動的に追加されません。
このプロパティーは、本製品の以前のバージョンで使用可能であった com.ibm.websphere.cookies.no.header プロパティーと機能的に等価です。
通知 | 値 |
---|---|
データ型 | ブール |
デフォルト | true |
DoNotAllowDuplicateSetCookies
DoNotAllowDuplicateSetCookies プロパティーを使用して、HTTP チャネルが複数の Set-Cookie ヘッダーを同じ名前で送信しないようにします。デフォルト値は false です。
通知 | 値 |
---|---|
デフォルト | False |
EnableBuildBackupList
EnableBuildBackupList プロパティーを使用して、HTTP チャネルがアクセスおよびエラー・ログ・ディレクトリー内のヒストリー・ファイルをスキャンできるようにして、作成されたより新しいログ・ファイルでこれらのファイルをロールオーバーします。
このプロパティーを true に設定すると、HTTP チャネルはアクセスおよびエラー・ログ・ディレクトリー内でヒストリー・ファイルをスキャンして、作成されたより新しいログ・ファイルでこれらのファイルをロールオーバーします。
- HTTP エラー・ログおよび NCSA アクセス・ログを構成した後、 ロギングを行う HTTP チャネルに対して「NCSA アクセス・ロギングを使用可能にする」フィールドが選択されていることを確認してください。 このフィールドが HTTP チャネルに対して選択されていることを確認するには、「サーバー」>「サーバー・タイプ」>「アプリケーション・サーバー」>「server」>「Web コンテナー・トランスポート・チェーン」>「HTTP インバウンド・チャネル」をクリックします。 この設定は、true に設定されたこのカスタム・プロパティーが HTTP チャネル機能に対して有効になる前に、有効にする必要があります。
- このカスタム・プロパティーを使用する場合は、NCSA アクセス・ロギングの構成設定で「チェーン固有のロギングを使用 (Use chain-specific logging)」オプションを選択する必要があります。 デフォルトでは、NCSA アクセス・ロギングについて「グローバル・ロギング・サービスの使用」オプションが選択されます。
通知 | 値 |
---|---|
データ型 | ブール |
デフォルト | False |
HonorTransferEncoding
HonorTransferEncoding プロパティーを使用して、チャンクが 1 つしかない場合に、HTTP トランスポート・チャネルがチャンク化されたメッセージを content-length で区切られたメッセージに変換する必要があるかどうかを示します。
このプロパティーを true に設定すると、HTTP トランスポート・チャネルは、メッセージが 1 つのチャンクのみで構成されている場合であっても、content-length メッセージに切り替える代わりにチャンクを書き出します。 この設定では、HTTP トランスポート・チャネルが 1 つのチャンク・メッセージごとに 2 回の書き出し (最初はメッセージに関する書き出し、2 回目はメッセージの終わりにマークを付けるゼロ・バイト・チャンクに関する書き出し) を行うため、パフォーマンスに影響があります。
このプロパティーを false に設定すると、HTTP トランスポート・チャネルは、チャンクが 1 つしかない場合に、チャンク化されたメッセージを content-length で区切られたメッセージに変換します。 この設定では、チャネルは content-length メッセージに変換される単一チャンク・メッセージに関する 1 回の書き出しのみを行うので、パフォーマンスが改善されます。
通知 | 値 |
---|---|
データ型 | ブール |
デフォルト | False |
limitFieldSize
limitFieldSize プロパティーを使用すると、 さまざまな HTTP フィールド (要求 URL や、 個々のヘッダー名または値など) に対するサイズ制限が行えます。 これらのフィールドに対してサイズ制限を行うと、 DoS 攻撃 (Denial of Service attack) に対する保護になります。 フィールドのサイズが許容値を超えると、 リモート・クライアントにエラーが戻されます。
通知 | 値 |
---|---|
データ型 | 整数 |
デフォルト | 32768 |
範囲 | 50-32768 |
limitNumHeaders
limitNumHeaders プロパティーを使用すると、 着信メッセージに含めることができる HTTP ヘッダーの数を制限できます。 この制限を超えると、クライアントにエラーが戻されます。
通知 | 値 |
---|---|
データ型 | 整数 |
デフォルト | 500 |
範囲 | 50 から 4000 まで |
localLogFilenamePrefix
localLogFilenamePrefix プロパティーを使用すると、 ネットワーク・ログ・ファイルのファイル名のプレフィックスを指定できます。 通常、イン・プロセス最適化が使用可能になっている場合、イン・プロセ ス・パスを通った要求は、Web コンテナーのネットワーク・チャネル・チェ ーンに設定されているログ属性に基づいてログされます。 このプロパティーを使用してネットワーク・ログ・ファイルのファイル名にプレフィックスを追加することができます。 この新しいファイル名は次にイン・プロセス要求のためのログ・ファイルのファイル名として使用されます。 イン・プロセス・パスを通って送信される要求はネットワーク・ログ・フ ァイルの代わりにこのファイルでログに記録されます。 例えば、ネットワーク・トランスポート・チェーンのログ・ファイル名が .../httpaccess.log とついており、このプロパティーがそのチェーンの HTTP チャネルで「local」に設定されている場合、そのチェーンに関連付けられたホストへのイン・プロセス要求のログ・ファイルのファイル名は …/localhttpaccess.log になります。

通知 | 値 |
---|---|
データ型 | ストリング |
loggingDisable
このカスタム・プロパティーを使用して、指定したチェーンで NCSA、FRCA、およびエラーのロギングを使用不可にします。
通知 | 値 |
---|---|
データ型 | ブール |
デフォルト | False |
QuoteAddedNoCacheValue
このカスタム・プロパティーを使用して、引用符で囲まれた no-cache 属性を、この属性がまだ指定されていない Cache-Control 応答ヘッダーに追加します。
HTTP チャネルは、引用符で囲まれた no-cache 属性を正しくヘッダーに追加します。次の例で、no-cache 属性は、応答で提供されたこのヘッダーに追加されます: Cache-Control: public, max-age=604800, no-cache="set-cookie"。
通知 | 値 |
---|---|
デフォルト | False |
RemoveCLHeaderInTempStatusRespRFC7230compat
RemoveCLHeaderInTempStatusRespRFC7230compat プロパティーを使用して、HTTP チャネルが情報状況 1xx または 204 の応答メッセージで Content-Length ヘッダーを送信しないようにします。
通知 | 値 |
---|---|
デフォルト | False |
RemoveServerHeader
RemoveServerHeader プロパティーを使用すると、アプリケーション・サーバーから送信された HTTP 応答から、サーバー・ヘッダーを強制的に除去できます。これにより、サーバー・プログラムの ID を非表示にできます。
通知 | 値 |
---|---|
データ型 | ブール |
デフォルト | False |
ServerHeaderValue
ServerHeaderValue プロパティーを使用して、サーバー・ヘッダーがまだ存在しない場合にサーバーによってすべての発信 HTTP 応答に追加されるサーバー・ヘッダーのデフォルト値を置き換えます。サーバー・ヘッダーのデフォルト値は WebSphere Application Server v/x.x です。ここで、x.x は、システムで実行されている WebSphere Application Server のバージョンです。
バージョン 8.5.0.2 より前では、サーバー・ヘッダーが存在しない場合は、デフォルトのサーバー・ヘッダーまたはこのプロパティーの値として指定したヘッダーのいずれかが、サーバーによってすべての発信 HTTP 応答に追加されます。
バージョン 8.5.0.2 から、サーバー・ヘッダーが存在しない場合に、サーバー・ヘッダーがすべての発信 HTTP 応答に自動的に追加されることはなくなっています。値を指定してこのプロパティーを追加すると、応答に表示されるサーバー・ヘッダーにその値が含まれます。値 DefaultServerValue を指定した場合、WebSphere Application Server v/x.x がサーバー・ヘッダー値として使用されます。
通知 | 値 |
---|---|
データ型 | ストリング |
SustainedHighVolumeLogging
SustainedHighVolumeLogging プロパティーは、ロギング・コードが項目のバックログを処理できるようにする場合に使用します。このプロパティーは、管理コンソールの
で設定します。UseCaseSensitiveKeyMatcher
UseCaseSensitiveKeyMatcher は、accessLogFormat と共に使用されます。
このプロパティーを true に設定すると、accessLogFormat で使用される Key Matcher での大/小文字の区別を許可します。これは、ディレクティブが小文字と大文字の両方で存在する (つまり、%u と %U) 場合に、大/小文字に対処します。
通知 | 値 |
---|---|
デフォルト | False |
v0CookieDateRFC1123compat
v0CookieDateRFC1123compat プロパティーを使用して、「V0 Set-Cookie ヘッダー満了」属性の値が 2 桁の年形式でなく 4 桁の年形式で指定されていることを示します。
デフォルトでは、「V0 Set-Cookie ヘッダー満了」属性の値は 2 桁の年形式で使用されます。 以前の RFC1123 を使用する必要がある場合は、v0CookieDateRFC1123compat プロパティーを true に設定します。この場合、「V0 Set-Cookie 満了」属性の値は 4 桁の年形式にする必要があります。
通知 | 値 |
---|---|
データ型 | ブール |
デフォルト | False |
WaitForEndOfMessage
このカスタム・プロパティーを使用して、応答の処理を開始する前に、チャネルに、メッセージ終結が読み取られるのを待機させます。
通知 | 値 |
---|---|
デフォルト | False |