JMS エンドポイント URL の構文

新しい業界標準の SOAP over JMS プロトコルの一部として Java™ Message Service (JMS) エンドポイント URL の構文が定義されています。JMS エンドポイント URL は、Java API for XML Web Services (JAX-WS) または Java API for XML-based RPC (JAX-RPC) Web サービスに JMS トランスポートでアクセスするために使用されます。この URL は、Web サービス要求のポート・コンポーネント名 のほか、JMS 宛先と接続ファクトリーを指定します。これは、 ホストとポートに加えてコンテキスト・ルートとポート・コンポーネント名も指定する HTTP エンドポイント URL に似ています。

サポートされる構成 サポートされる構成: この製品は、新しい業界標準の SOAP over JMS プロトコルを サポートしています。SOAP over JMS 仕様 では、SOAP メッセージを送信する JMS 準拠トランスポートの使用に関するインターオペラビリティー・ガイドラインの標準セットが提供され、異なるベンダーの実装間でのインターオペラビリティーを可能にします。この標準を使用すると、Java API for XML Web サービス (JAX-WS) と Java API for XML-based RPC (JAX-RPC) Web サービスの両方について、JMS トランスポート上で SOAP 要求と応答メッセージを交換する際に、さまざまなベンダーからのクライアントとサーバー・コンポーネントの混合を相互運用できるようになります。JMS トランスポートを使用することにより、エンタープライズ Bean ベースの Web サービス・クライアントおよびサーバーは、HTTP 接続の代わりに JMS キューおよびトピックを介して通信することができます。sptcfg

IBM® およびその他のベンダーは、 2005 年以来、W3C の SOAP over JMS 仕様に取り組んできました。 この仕様は W3C に提出され、ワーキング・グループが設置されました。この文書の現行メンバーによる提案は、2007 年 10 月に共同で発表されました。アプリケーション・サーバーは、W3C からの現在のドラフト仕様をサポートしています。

サポートされる構成 サポートされる構成: JMS エンドポイント URL の一般的な形式は、次のとおりです。
jms:jndi:<destination-jndi-name>?<property>=<value>&<property>=<value>&...
URL の構成は、トランスポート・タイプ jms: の後に、可変タイプ jndi:、宛先キューまたはトピックの JNDI 名が続き、さらに各種 JMS エンドポイント情報の指定に使用されるプロパティーと値のペアのリストを含む照会ストリングが続いたものです。jndi: バリアントは、エンドポイント URL ストリング内のオブジェクト名を見つけるために JNDI を使用していることを意味します。sptcfg

次の表では、URL ストリングでサポートされるプロパティーについて説明しています。

表 1. 宛先関連のプロパティー (必須). これらのプロパティーを使用して、JMS エンドポイント URL の宛先関連のプロパティーを指定します。
プロパティー名 説明
jndiConnectionFactoryName クライアント・ランタイムが JMS メッセージング・エンジンへの接続の確立に使用する接続ファクトリーの JNDI 名を指定します。
targetService 要求のディスパッチ先であるポート・コンポーネントの名前を指定します。
表 2. JNDI 関連のプロパティー (オプション). これらのプロパティーを使用して、JMS エンドポイント URL の JNDI 関連のプロパティーを指定します。
プロパティー名 説明
jndiInitialContextFactory 使用する初期コンテキスト・ファクトリー・クラスの名前を指定します。この値は、java.naming.factory.initial プロパティーにマップされます。
jndiURL JNDI プロバイダーの URL を指定します。この値は、java.naming.provider.url プロパティーにマップされます。
表 3. JMS 関連のプロパティー (オプション). これらのプロパティーを使用して、JMS エンドポイント URL の JMS 関連のプロパティーを指定します。
プロパティー名 説明
deliveryMode 要求メッセージをパーシスタントにするかどうかを指定します。 有効な値は、PERSISTENT および NON_PERSISTENT です。 デフォルト値は NON_PERSISTENT です。
timeToLive 要求メッセージの存続時間をミリ秒単位で指定します。 値 0 は、無制限に存続することを表します。このパラメーターを指定しない場合、JMS で定義されたデフォルト値が使用されます。
priority 要求メッセージに関連付けられる JMS 優先順位を指定します。 この値は、0 (優先度最低) から 9 (優先度最高) までの正の整数として指定します。 このパラメーターを指定しない場合、JMS で定義されたデフォルト値が使用されます。
replyToName 応答メッセージを送信する JMS 宛先の JNDI 名を指定します。このオプションのプロパティーを使用すると、クライアントは応答を受信する際に、一時キューではなく事前に定義された永続キューを使用できるようになります。
messageType 要求メッセージで使用するメッセージ・タイプを指定します。 BYTES の値は、javax.jms.BytesMessage オブジェクトが使用されていることを表します。 TEXT の値は、javax.jms.TextMessage オブジェクトが使用されていることを表します。 デフォルト値は BYTES です。

必須プロパティーである jndiConnectionFactoryName および targetService は、JMS エンドポイント URL ストリングに含まれている必要があります。 残りのプロパティーは、任意指定です。

JMS 要求上で deliveryMode、timeToLive、および priority プロパティーの値を 設定した場合、その値は、JMS 要求メッセージから 対応する JMS 応答メッセージに伝搬されます。

この業界標準について詳しくは、Web サービスの仕様および API 文書の SOAP over Java Message Service の仕様を参照してください。


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