スクリプトによるランタイム・トランザクション・サービスの構成

wsadmin ツールを使用して、サーバーのトランザクション・プロパティーを構成します。トランザクション・サービスは、 複数のリソース・マネージャーに対する更新を調整してデータのアトミック更新を保証する、サーバーのランタイム・コンポーネントです。トランザクションは、アプリケーション、またはアプリケーションがデプロイされているコンテナーにより、開始したり終了したりします。

このタスクについて

このタスクを実行するには、2 つの方法があります。 1 つは、このタスクのステップを使用し、AdminControl オブジェクトを使用してトランザクション・サービスの構成を変更することです。 このほかにも、AdminServerManagement スクリプト・ライブラリーの configureTransactionService Jython スクリプトを使用することで、 トランザクション・サービス構成の属性を構成することができます。 configureRuntimeTransactionService を使用すると、 トランザクション・サービスの MBean 属性を更新することができます。wsadmin ツールは、その始動時に自動的にスクリプトを読み込みます。

次の構文により、 configureTransactionService スクリプトを使用して、トランザクション・サービス設定の構成を行います。
AdminServerManagement.configureTransactionService(nodeName, serverName, totalTranLifetimeTimeout, clientInactivityTimeout,
  maximumTransactionTimeout, heuristicRetryLimit, heuristicRetryWait, propogatedOrBMTTranLifetimeTimeout, asyncResponseTimeout,
  otherAttributeList)
次の構文により、 configureRuntimeTransactionService スクリプトを使用して、ランタイム・トランザクション・サービス設定の構成を行います。
AdminServerManagement.configureRuntimeTransactionService(nodeName, serverName, totalTranLifetimeTimeout, clientInactivityTimeout)

追加情報および引数の定義については、 AdminServerMananagment スクリプト・ライブラリーの資料を参照してください。

手順

  1. アプリケーション・サーバーのトランザクション・サービス MBean を識別する。

    AdminControl オブジェクトに completeObjectName コマンドを使用して、 server1 サーバーのトランザクション・サービス MBean を戻し、これを ts 変数に設定します。次に例を示します。

    • Jacl を使用:
      set ts [$AdminControl completeObjectName cell=mycell,node=mynode,process=server1,type=TransactionService,*]
    • Jython の使用:
      ts = AdminControl.completeObjectName('cell=mycell,node=mynode,process=server1,type=TransactionService,*')
      print ts
    表 1. completeObjectName コマンドのエレメント. 次の表は、上記のコマンド例でサーバーのトランザクション・サービス MBean を返すために使用されたエレメントを説明したものです。
    エレメント 説明
    set Jacl コマンドです。
    ts 変数名です。
    $ 変数名を値で置換する Jacl 演算子です。
    AdminControl サーバー・プロセスで稼働する MBean の操作を使用可能にするオブジェクトです。
    completeObjectName AdminControl コマンドです。
    cell=mycell,node=mynode,process=server1,type=TransactionService
    完全な名前がこのコマンドによって戻される、オブジェクト名のフラグメントです。 これは、マッチングするオブジェクト名を検索するために使用され、 この場合は、ノード mynode のトランザクション・オブジェクト MBean です。 ここで、mynode は、構成の変更を同期するために使用するノードの名前です。 例えば、type=TransactionService, process=server1 などです。これには、ドメインとキー・プロパティーの任意の有効な組み合わせ (タイプ、名前、セル、ノード、プロセスなど) を使用できます。
    出力例:
    WebSphere:cell=mycell,name=TransactionService,mbeanIdentifier=TransactionService,type=TransactionService,node=mynode,process=server1
  2. ランタイム・トランザクション・サービス構成の属性を変更します。
    • Jacl を使用:
      $AdminControl setAttributes $ts {{clientInactivityTimeout 30} {totalTranLifetimeTimeout 180}}
    • Jython の使用:
      AdminControl.setAttributes(ts, [['clientInactivityTimeout', 30],  ['totalTranLifetimeTimeout', 180]])
    次の表に、上記のコマンドのエレメントを示します。
    表 2. setAttributes コマンドのエレメント. 次の表は setAttributes コマンドのエレメントを説明したものです。
    エレメント 説明
    $ 変数名を値で置換する Jacl 演算子
    AdminControl サーバー・プロセスで稼働する MBean の操作を使用可能にするオブジェクトです。
    setAttributes AdminControl コマンドです。
    ts 対象となるトランザクション・サービスの ID を評価します。
    clientInactivityTimeout 属性です。
    30 clientInactivityTimeout 属性の値です (秒単位で指定)。 値が 0 に設定されている場合、タイムアウト制限はありません。
    totalTranLifetimeTimeout 属性です。
    180 totalTranLifetimeTimeout 属性の値です (秒単位で指定)。 値が 0 に設定されている場合、タイムアウト制限はありません。

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ファイル名:txml_transaction.html