wsadmin ツールを使用して、DataPower® アプライアンス・マネージャーの管理対象ドメインとファームウェアのバージョン・ヒストリーを管理します。DataPower アプライアンス・マネージャーに存在する以前のバージョンのドメインやファームウェアに戻すことができます。
始める前に
始める前に、アプライアンスと管理対象セットを追加および構成して、DataPower アプライアンス・マネージャーをセットアップします。
このタスクについて
DataPower 管理者が、ドメイン、ファームウェア、または設定を変更すると、DataPower アプライアンス・マネージャーは、次の条件を満たす場合、ドメイン・バージョン、ファームウェア・バージョン、および設定バージョンとして前の構成のコピーを自動的に作成します。
- DataPower アプライアンス・マネージャーは、アプライアンスが管理対象セット内にあり、そのドメインが管理されている場合に、ドメイン・バージョンを作成します。
- DataPower アプライアンス・マネージャーは、管理者が新規のファームウェア・バージョンを DataPower アプライアンス・マネージャーに追加すると、ファームウェア・バージョンのみを作成します。
- DataPower アプライアンス・マネージャーは、アプライアンスが管理対象セット内で構成されている場合に設定バージョンを作成します。
wsadmin ツールを使用して、バージョンのヒストリーを表示したり、以前のドメイン・バージョンに戻したり、あるいはドメイン・バージョンを別の管理対象セットにコピーしたりすることができます。このトピックでは、ドメイン、ファームウェア、および設定の各バージョンを変更する場合の例を示します。このトピックで説明するコマンドの追加情報と例を表示するには、AdminTask オブジェクトの dpManagerCommands コマンド・グループに関する文書を参照してください。
手順
- 管理対象ドメインのバージョンを管理します。
- wsadmin スクリプト・ツールを開始します。
- ご使用の構成の管理対象セットの ID を表示します。
以下の例に示すように、dpGetAllManagedSetIDs コマンドを使用して、DataPower アプライアンス・マネージャー構成の各管理対象セットの ID を表示します。
AdminTask.dpGetAllManagedSetIds()
- 特定の管理対象セットによって管理される各ドメインを表示します。
以下の例に示すように、dpGetAllMSDomainIds コマンドを使用して、特定の管理対象セットにあるドメインごとのドメイン ID を表示します。
AdminTask.dpGetAllMSDomainIds('[-managedSetId myManagedSet]')
- 特定のドメインについて存在する各ドメイン・バージョンを表示します。
以下の例に示すように、dpGetAllMSDomainVersionIds コマンドを使用して、特定のドメインについて存在する各ドメイン・バージョンのドメイン・バージョン ID を表示します。
AdminTask.dpGetAllMSDomainVersionIds('[-msDomainId myManagedSet:domain1]')
この例では、コマンドは以下の出力を戻します。
[myManagedSet:domain1:1, myManagedSet:domain1:2, myManagedSet:domain1:3, myManagedSet:domain1:4]
- ドメイン・バージョン情報を表示します。
以下の例に示すように、dpGetMSDomainVersion コマンドを使用して、DataPower アプライアンス・マネージャーがバージョンとコメントを作成した時刻を含む、詳細なドメイン・バージョン情報を表示します。
AdminTask.dpGetMSDomainVersion('[-msDomainVersionId myManagedSet:domain1:1]')
- ドメイン・バージョンのコメントを指定します。
以下の例に示すように、dpSetDomainVersion コマンドを使用してドメインのコメントを指定します。
AdminTask.dpSetFirmwareVersion('-firmwareVersionId "XS40:9002::DataGlue;JAXP-API;PKCS7-SMIME;HSM;:3.6.0.15"
-userComment "revert to firmware version 3.6.0.15"')
- ドメインの最初のバージョンに変更します。
以下の例に示すように、dpSetMSDomainVersion コマンドを使用して、管理対象セットが使用するドメインのバージョンを変更します。
AdminTask.dpSetMSDomainVersion('[-msDomainVersionId myManagedSet:domain1:2 -userComment
"revert to previous version"]')
- ファームウェアのバージョンを管理します。
- wsadmin スクリプト・ツールを開始します。
- ご使用の構成のファームウェアの ID を表示します。
以下の例に示すように、dpGetAllFirmwareIds コマンドを使用して、DataPower アプライアンス・マネージャー構成内の各ファームウェアの ID を表示します。
AdminTask.dpGetAllFirmwareIds()
- 特定のファームウェアについて存在するファームウェア・バージョンを表示します。
以下の例に示すように、dpGetAllFirmwareVersionIds コマンドを使用して、対象ファームウェアの各ファームウェア・バージョン ID を表示します。
AdminTask.dpGetAllFirmwareVersionIds('-firmwareId "XS40:9002::DataGlue;JAXP-API;PKCS7-SMIME;HSM;"')
この例では、コマンドは以下の出力を戻します。
[XS40:9002::DataGlue;JAXP-API;PKCS7-SMIME;HSM;:3.6.0.15, XS40:9002::DataGlue;JAXP-API;PKCS7-SMIME;HSM;:3.6.0.16]
- ファームウェア・バージョンのコメントを指定します。
以下の例に示すように、dpSetFirmwareVersion コマンドを使用してファームウェア・バージョンのコメントを指定します。
AdminTask.dpSetFirmwareVersion('-firmwareVersionId "XS40:9002::DataGlue;JAXP-API;PKCS7-SMIME;HSM;:3.6.0.15"
-userComment "revert to firmware version 3.6.0.15"')
- 管理対象セットのファームウェア・バージョンを設定します。
以下の例に示すように、dpSetManagedSet コマンドを使用して、ファームウェア・バージョンを管理対象セットに割り当てます。
AdminTask.dpSetManagedSet('-managedSetId testSet -desiredFirmwareVersionId
XS40:9002::DataGlue;JAXP-API;PKCS7-SMIME;HSM;:3.6.0.15')
- 設定のバージョンを管理します。
- ご使用の構成の管理対象セットの ID を表示します。
以下の例に示すように、dpGetAllManagedSetIDs コマンドを使用して、DataPower アプライアンス・マネージャー構成の各管理対象セットの ID を表示します。
AdminTask.dpGetAllManagedSetIds()
- 対象の管理対象セットについての追加情報を表示します。
dpGetManagedSet コマンドを使用して、管理対象セットの構成属性を表示します。
settingsId 属性の値は、対象の管理対象セットの設定オブジェクトを表します。
AdminTask.dpGetManagedSet('-managedSetId myManagedSet')
- 対象設定の各バージョンを表示します。
以下の例に示すように、dpGetAllMSSettingsVersionIds コマンドを使用して、対象設定の各設定バージョンの ID を表示します。
AdminTask.dpGetAllMSSettingsVersionIds('-msSettingsId mySettings')
この例では、コマンドは以下の出力を戻します。
[myManagedSet:1, myManagedSet:2, MyManagedSet:3]
- 管理対象セットで現在使用されている設定バージョンを判別します。
dpGetMSSettings コマンドを使用して、管理対象セットで現在使用されている設定バージョンの構成属性を表示します。コマンド出力において、
desiredSettingsVersionId 属性の値は、その管理対象セットが使用している設定バージョンを表します。
AdminTask.dpGetMSSettings('-msSettingsId mySettings')
この例では、コマンドは以下の出力を戻します。
[MyManagedSet:3]
- 管理対象セットで使用する設定バージョンを設定します。
以下の例に示すように、dpSetMSSettings コマンドを使用して、管理対象セットで使用する設定バージョンを設定します。
AdminTask.dpSetMSSettings('-msSettingsId myMS1 -desiredSettingsVersionId myMS1:1')
- 設定バージョンのコメントを指定します。
以下の例に示すように、dpSetMSSettingsVersion コマンドを使用して、ご使用の構成の設定バージョンについてのコメントを指定します。
AdminTask.dpSetMSSettingsVersion('[-msSettingsVersionId myManagedSet:2 -userComment
"added new timeserver"]')
次のタスク
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