プロパティー・ファイルを構成に適用する前に、このトピックの説明に従って構成プロパティーの妥当性検査を行ってください。
始める前に
PropertiesBasedConfiguration コマンド・グループの extractConfigProperties コマンドを使用して、構成からプロパティー・ファイルを取り出します。テキスト・エディターを使用して、プロパティー・ファイル内のプロパティーを変更します。
このタスクについて
構成に適用する前のプロパティー・ファイルの妥当性検査には、2 つのステップがあります。
最初に、validateConfigProperties コマンドを使用して、プロパティー・ファイルの妥当性検査を実行します。次に、applyConfigProperties コマンドおよび -validate オプションを使用して、プロパティーの適用とファイルの妥当性検査を同時に実行します。
手順
validateConfigProperties コマンドを使用して、プロパティー・ファイルの妥当性検査を実行します。 - wsadmin スクリプト・ツールを開始します。
- 対象となるプロパティー・ファイルの妥当性検査を実行します。
この例では、以下の EJBContainer プロパティー・ファイルの妥当性検査を実行します。
# # SubSection 1.0 # EJBContainer # ResourceType=EJBContainer
ImplementingResourceType=EJBContainer
ResourceId=Cell=!{cellName}:Node=!{nodeName}:Server=!{serverName}
:ApplicationServer=ID#ApplicationServer_1:EJBContainer=ID#EJBCon
ntainer_1 AttributeInfo=components # # #Properties # EJBTimer={}
#ObjectName*(null) name=null defaultDatasourceJNDIName=null
inactivePoolCleanupInterval=30000 #long passivationDirectory="${USER_INSTALL_ROOT}/temp"
enableSFSBFailover=true#boolean server=null parentComponent=Network Deployment Server
常にプロパティー・ファイル全体に対する妥当性検査を実行するようにしてください。
ファイルのサブセクションに対する妥当性検査にならないようにしてください。
以下の Jython の例が示すように、
validateConfigProperties コマンドを使用して、プロパティー・ファイルの妥当性検査を実行します。
AdminTask.validateConfigProperties('[-propertiesFileName ejbcontainer.props
-variablesMapFileName ejbprops.vars -reportFileName report.txt]')
システムがプロパティー・ファイルを正常に検証した場合、このコマンドは値 true を戻します。
システムがファイルを検証しない場合、このコマンドは値 false を戻します。
このコマンドではレポート・ファイルの生成も行われ、以下のような構成アクションが記録されます。
- プロパティー値の変更。
- 構成値がプロパティー・ファイルの定義値と同じだった場合のプロパティー値の無変更。
- 読み取り専用プロパティー値の無変更。
- 例外。
サンプルのレポート・ファイルを、以下の例に示します。
ADMG0820I: Start applying properties from file ejbcontainer.props ADMG0818I: Processing
EJBContainer:ApplicationServer セクションの処理。 ADMG0810I: EJBTimer プロパティーの値は無変更です。指定された新規値は、現行値 {} と同じです。
ADMG0810I: defaultDatasourceJNDIName プロパティーの値は無変更です。指定された新規値は、現行値 NULL と同じです。
ADMG0811I: enableSFSBFailover プロパティーの値を変更しています。指定された新規値は true です。古い値は false でした。
ADMG0810I: inactivePoolCleanupInterval プロパティーの値は無変更です。指定された新規値は、現行値 30000 と同じです。
ADMG0810I: このプロパティー名の値は無変更です。指定された新規値は、現行値 NULL と同じです。
ADMG0807I: parentComponent プロパティーは読み取り専用です。変更されません。ADMG0810I: passivationDirectory プロパティーの値は変更なし。 指定された新規値は、現行値 ${USER_INSTALL_ROOT}/temp と同じです。
ADMG0807I: server プロパティーは読み取り専用です。変更されません。ADMG0819I: EJBContainer:ApplicationServer セクションの処理の終了。
レポートをより簡潔にするには、
validateConfigProperties コマンドに reportFilterMechanism パラメーターを指定して、エラーおよび構成の変更のみが報告されるようにします。以下に例を示します。
AdminTask.validateConfigProperties('[-propertiesFileName ejbcontainer.props
-variablesMapFileName ejbprops.vars -reportFileName report.txt
-reportFilterMechanism Errors_And_Changes]')
以下の出力例が示すように、フィルタリングされたレポート・ファイルには、エラーおよび構成の変更のみが表示されます。
ADMG0820I: Start applying properties from file ejbcontainer.props ADMG0811I: Changing value
このプロパティー enableSFSBFailover の値の変更。指定された新規値は true です。古い値は false でした。
AADMG0831E: inactivePoolCleanupInterval プロパティーに指定された値は有効な型ではありません。指定された値は asdf、必要な型は long です。
ADMG0821I: ejbcontainer.props ファイルのプロパティーの適用終了。
次のタスク
プロパティー・ファイルの検証が失敗すると、生成されるレポート・ファイルに失敗の理由が記述されます。
レポート・ファイルには、構成に行われた変更とエラーがリストされます。
問題を特定するために、エラーのみを報告するように、レポート・フィルター・メカニズムのパラメーターを設定することが可能です。
これを行わないと、生成されるレポート・ファイルが大き過ぎて、実際のエラーを探すことができない場合があります。
変更とエラーの組み合わせを含むレポート・ファイルでは、
ADMGXXXXE メッセージを探すか、
以下のいずれかの ADMGXXXX メッセージを探します。
- ADMG0809I
- ADMG0815I
- ADMG0826I
- ADMG0829I
- ADMG0831I
- ADMG0832I
- ADMG0833I
- ADMG0834I
- ADMG0835I
これらの ADMG メッセージは、エラーです。レポートにこれらの
ADMG メッセージが含まれる場合には、プロパティー・ファイル内のエラー条件を修正してください。
このエラーにより、指定されたプロパティーまたはプロパティー値が無効になっています。