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SVC ダンプ
SVC ダンプはコア・ダンプであり、通常、プログラミング例外が発生した場合にオペレーティング・システムによって開始されます。SVC ダンプ処理により、ダンプ・データ・セットにデータが保管されます。このダンプ・データ・セットは、ユーザーが事前に割り振ることも、必要に応じてシステムが自動で割り当てることもあります。
また、MVS™ コンソールを使用して SVC ダンプを開始し、例えば「ハング」状態の診断データを収集できます。 このようにして開始した SVC ダンプは、コンソール・ダンプと呼ばれます。
発生する可能性がある異常終了の例として、EC3 異常終了があります。WebSphere® Application
Server for z/OS® では、タイムアウト条件が発生したときにコントローラーが EC3 異常終了を伴ってサーバント (領域) を終了した場合に、SVC ダンプが要求されます。
- ご使用のシステムで parmlib オプションを設定して、ダンプの内容を決定したり、重複ダンプを除去したりすることができます。WebSphere Application Server for z/OS では、
SBBOJCL(BBODMCCB)
にダンプ parmlib サンプルが用意されています。 - SVC ダンプで予想される標準 SDATA は以下のとおりです。
SDATA=(ALLNUC,CSA,GRSQ,LPA,LSQA,PSA,RGN,SQA,SUM,SWA,TRT),end
- 特定の異常終了に対する SVC ダンプが見付からない場合、ダンプを抑制するために、dump analysis and elimination (DAE) が使用されている可能性があります。この場合、タイムアウトが継続して発生するときは、DAE を変更してダンプを取るようにするか、特定のジョブ名の特定の異常終了で SLIP を設定することができます。詳細については、以下の資料を参照してください。
- DAE の使用について詳しくは、「z/OS MVS 診断: ツールと保守援助プログラム (GA88-8561)」を参照してください。
- SLIP コマンドについて詳しくは、「z/OS MVS システム・コマンド (SA88-8593)」を参照してください。このコマンドは、特定のシステム・イベントをインターセプトまたはトラップし、実行すべきアクションを指定する診断援助プログラムである SLIP (保守性レベル指示処理) を制御します。 SLIP コマンドの使用により、SLIP トラップを設定、変更、および削除できます。
- コンソール・ダンプを開始する際には、以下のことに注意してください。
- サーバント領域の SVC ダンプを取りたい場合、サーバントのコントローラー領域のダンプも要求します。
- 問題のソースが特定のサーバント領域にあると思われる場合、コントローラー領域とそのサーバント領域すべてのダンプを取ります。
- このダンプについて maxspace 制限に達したことを示すメッセージが SYSLOG 内にある場合、SVC ダンプは、タイムアウトの診断が必要なデータが含まれていない
不完全なダンプである可能性があります。この制限は、SVC ダンプに使用されるデータ・セットの大きさが十分でないために、ダンプ全体を取り込むためにはサイズ変更が必要であることを意味します。注: 64 ビット・サポートを備えた WebSphere Application Server for z/OS を実行しており、SDATA パラメーター・セットで RGN (領域) を指定する場合は、SVC ダンプにはるかに大きなスペース制限を割り振る必要があります。
- SVC ダンプで CEEDUMP の内容を表示するには、CEEDUMP または NTHREADS オプションを指定して IPCS verbexit LEDATA を使用し、Language Environment®制御ブロックをフォーマットおよび分析します。IPCS を使用した CEEDUMP の内容のフォーマット設定および分析について詳しくは、z/OS 言語環境プログラム デバッグのガイド (GA88-8548) を参照してください。