Java 仮想マシンのキャッシュ設定
このページを使用して、Java™ 仮想マシン (JVM) カスタム・プロパティー を設定し、ディスクに保存されたキャッシュ・エントリーを保守します。
カスタム・プロパティーをすべてのキャッシュ・インスタンスに影響するように全体的に設定することも、また単一のキャッシュ・インスタンス上のカスタム・プロパティーを設定することも可能です。 ほとんどの場合、個々のキャッシュ・インスタンス上のプロパティーを設定します。 デフォルトのキャッシュ・インスタンス上でカスタム・プロパティーを設定するには、 グローバル・オプションを使用します。 同じプロパティーを全体的に、かつキャッシュ・インスタンス上で設定する と、キャッシュ・インスタンス上に設定された値がグローバル値に優先します。
単一オブジェクト・キャッシュ・インスタンスまたは単一サーブレット ・キャッシュ・インスタンス上でカスタム・プロパティーを構成するには、以下のステップを実行します。
- 管理コンソール内で、以下のパスの 1 つをクリックします。
- サーブレット・キャッシュ・インスタンスを構成するには、 とクリックします。
- オブジェクト・キャッシュ・インスタンスを構成するには、 とクリックします。
- カスタム・プロパティーの名前を入力します。 単一キャッシュ・インスタンス上でこれらの カスタム・プロパティーを構成する場合、フル・プロパティー・パスを使用しません。 例えば、explictBufferLimitOnStop を入力 して、com.ibm.ws.cache.CacheConfig.explictBufferLimitOnStop カスタム・ プロパティーを構成します。
- 「値」フィールドでプロパティーに有効な値を入力します。
- プロパティーを保存し、WebSphere® Application Server を再始動します。
構成されたすべてのキャッシュ・インスタンス全体にわたってカスタム・プロパティーを構成するためには、以下のステップを実行します。
- 管理コンソールで、 とクリックします。
- 「名前」フィールドで、カスタム・プロパティーの名前 (com.ibm.ws.cache.CacheConfig.explictBufferLimitOnStop) を入力します。
- 「値」フィールドでプロパティーに有効な値を入力します。
- プロパティーを保存し、WebSphere Application Server を再始動します。
また、これらのプロパティーを使用して、ディスク・キャッシュの遅延オフロード関数 を調整します。
遅延オフロード関数は、依存関係 ID およびテンプレート用の追加のメモリー・バッファーを使用して、ディスク・オフロードを遅れさせ、入出力操作を最小化します。 しかし、ほとんどのキャッシュ ID が 100 バイトより長い場合、遅延オフロード関数はメモリーを使いすぎてしまう可能性があります。 以下のプロパティーの組み合わせのいずれかを使用して、構成を調整します。
- 依存関係 ID およびテンプレート・バッファー用のキャッシュ ID のメモリー内の限界を増加、または減少させるには、com.ibm.ws.cache.CacheConfig.htodDelayOffloadEntriesLimit カスタム・プロパティーを使用します。
- ディスク・キャッシュの遅延オフロード関数を使用不可にするには、com.ibm.ws.cache.CacheConfig.htodDelayOffload カスタム・プロパティーを使用します。 このプロパティーを使用不可化にすることによって、ディスクに対するす べてのキャッシュ・エントリーは、メモリー・キャッシュから除去されて即時に保存されます。
com.ibm.ws.cache.CacheConfig.explictBufferLimitOnStop
停止時のディスクへのフラッシュ・フィーチャーを使用可能にする場合は、このカスタム・プロパティーを使用します。 サーバーが停止している場合、オフロードはこのプロパティーに指定した値に限られ、明示的な無効化バッファー内のエントリーの除去を保留します。
com.ibm.ws.cache.CacheConfig.htodCleanupFrequency
このプロパティーを使用して、ディスク・キャッシュのクリーンアップ間の時間を変更します。
- サーブレット・キャッシュ・インスタンスを構成するには、「リソース」>「キャッシュ・インスタンス」>「サーブレット・キャッシュ・インスタンス」>「servlet_cache_instance_name」とクリックします。
- オブジェクト・キャッシュ・インスタンスを構成するには、「リソース」>「キャッシュ・インスタンス」>「オブジェクト・キャッシュ・インスタンス」>「object_cache_instance_name」とクリックします。
- 「ディスク・キャッシュ設定」の下で、「ディスク・オフロードを使用可能にする」フィールドが選択されていなければ選択します。
- 「パフォーマンス設定」の下で、「平衡パフォーマンスと平衡メモリー使用率」または「カスタム」を選択します。
- 「ディスク・キャッシュ・クリーンアップ頻度」フィールドで、適切な時間の長さを分単位で指定します。
デフォルトでは、ディスク・キャッシュのクリーンアップは、深夜 12 時に実行して、期限切れのキャッシュ・エントリーおよび過去 24 時間アクセスされなかったキャッシュ・エントリーを除去するようにスケジュールされています。 しかし、1 または 2 時間で期限切れになる可能性のある何千ものキャッシュ ・エントリーがある場合、ディスク・キャッシュ内にあるファイルが大きくなって管理不能になります。 com.ibm.ws.cache.CacheConfig.htodCleanupFrequency カスタム・プロパティーを使用して、ディスク・キャッシュ・クリーンアップの時間間隔を変更します。
通知 | 値 |
---|---|
単位 | 分 例えば、値 60 は、それぞれのディスク・キャッシュのクリーンアップ間が 60 分となります。 |
デフォルト | 0 ディスク・キャッシュのクリーンアップは、24 時間毎に深夜 12 時に行われます。 |
com.ibm.ws.cache.CacheConfig.htodDelayOffloadEntriesLimit
このプロパティーを使用して、 依存関係 ID およびテンプレート・バッファー用のメモリー内に保存される異なるキャッシュ ID の数を指定します。 サーバー内のメモリーが多く、ディスク・キャッシュのパフォーマンスを向上させたいときに、この値を増加することを考慮します。
- サーブレット・キャッシュ・インスタンスを構成するには、「リソース」>「キャッシュ・インスタンス」>「サーブレット・キャッシュ・インスタンス」>「servlet_cache_instance_name」とクリックします。
- オブジェクト・キャッシュ・インスタンスを構成するには、「リソース」>「キャッシュ・インスタンス」>「オブジェクト・キャッシュ・インスタンス」>「object_cache_instance_name」とクリックします。
- 「ディスク・キャッシュ設定」の下で、「ディスク・オフロードを使用可能にする」フィールドが選択されていなければ選択します。
- 「ディスク・キャッシュ設定」の下で、「ディスク・キャッシュ・サイズ (エントリー数) の制限」が選択されていなければ選択します。
- 「ディスク・キャッシュ・サイズ」フィールドで、依存関係 ID およびテンプレート・バッファー用のメモリー内に保存されるキャッシュ ID 数を指定します。
通知 | 値 |
---|---|
単位 | キャッシュ ID の数 例えば、1000 という値は、それぞれの依存関係 ID またはテンプレート ID がメモリー内に異なるキャッシュ ID を 1000 まで持つことができることを意味しています。 |
デフォルト | 1000 |
最小 | 100 |
com.ibm.ws.cache.CacheConfig.lruToDiskTriggerPercent
このカスタム・プロパティーを 使用して、ディスク・オフロードが使用可能な場合にオーバーフロー・バッファーとして 使用するメモリー・キャッシュ・サイズの割合を設定します。
オーバーフロー・バッファー内のキャッシュ・エントリーは、 lruToDiskTriggerTime ミリ秒の頻度でパージされ、非同期にディスクにオフロードされます。メモリー・オーバーフロー・バッファーがいっぱいの場合は、キャッシュ・エントリーは呼び出し元のスレッド上で同期してディスクにオフロードされます。
通知 | 値 |
---|---|
単位 | 整数、パーセンテージ |
下限値 | 0 |
上限値 | 100 |
有効範囲 | キャッシュ・インスタンスごとに構成可能。 |
com.ibm.ws.cache.CacheConfig.lruToDiskTriggerTime
このカスタム・プロパティーを使用して、 ディスク・オフロード・フィーチャーが使用可能な場合にメモリー内のキャッシュ・エントリーを非同期にオフロードする頻度を設定します。
通知 | 値 |
---|---|
単位 | 整数、ミリ秒 |
下限値 | 0 |
上限値 | 5000 |
有効範囲 | すべてのキャッシュ・インスタンスに適用可能。 |