トランザクション・サービスの使用
WebSphere® Application Server では、アプリケーションはトランザクションを使用して、リソースに対する複数の更新をアトミック単位 (不可分の作業単位) として調整できますが、すべての更新が永続的であるか、永続的な更新が行われないかのいずれかになります。
このタスクについて
WebSphere Application Server では、3 つの主要なコンポーネントでトランザクションを管理します。
- トランザクション・マネージャー。 トランザクション・マネージャーは、リカバリー可能な XAResource の登録をサポートし、このタイプの各リソースが、トランザクションの終了時、またはアプリケーション・サーバーの障害発生時の再始動後に、確実に一貫性のある結果を出すようにします。
さらに、WebSphere Application Server for z/OS® は、RRS (z/OS リソース・リカバリー・サービス) によるリソース・マネージャーの調整をサポートします。
- エンタープライズ・アプリケーションが実行されるコンテナー。コンテナーは、アプリケーションがトランザクションのリソース・マネージャー (例えばデータベース) に対する更新を実行するとき、アプリケーションに代わって XAResource の登録を管理します。 コンテナーは、オプションで、コンテナー管理トランザクション用に構成されたエンタープライズ Bean のトランザクション境界を制御できます。
- Bean 管理エンタープライズ Bean およびサーブレットに使用可能なアプリケーション・プログラミング・インターフェース (UserTransaction)。
これらのアプリケーション・コンポーネントは、UserTransaction インターフェースを使用して、自身のトランザクション境界を制御できます。
UserTransaction インターフェースで使用可能なメソッドについて詳しくは、Java™ Transaction API (JTA) 1.1 Specification を参照してください。
また、Java Transaction API (JTA) サポートには追加のアプリケーション・プログラミング・インターフェースが含まれています。その結果、アプリケーション・フレームワークはスレッドの作業単位 (UOW) コンテキストを操作することができ、コンポーネントは JTA トランザクションに登録することができます (例えば、パーシスタンス・マネージャーはトランザクションの完了通知を受けることができます)。
以下のタスクを使用して、WebSphere Application Server アプリケーションでトランザクションを処理します。
手順
- トランザクションを使用するコンポーネントの開発
- アプリケーション・サーバーのトランザクション・プロパティーの構成
- トランザクション・プロパティーの、ピア・リカバリー用の構成
- トランザクション・サービスの手動ピア・リカバリーの管理
- アクティブ・トランザクションおよび準備済みトランザクションの管理
- wsadmin スクリプトを使用したアクティブ・トランザクションおよび準備済みトランザクションの管理
サーバーの可用性を最適化するためのトランザクション・ロギングの管理
- アプリケーション・サーバー間のトランザクションの相互運用
- WS-Transaction ポリシーを使用した Web サービスのトランザクションまたはビジネス・アクティビティーの調整
- トランザクションのトラブルシューティング
- 同一トランザクション内での 1 フェーズ・コミットおよび 2 フェーズ・コミットのリソースの使用
- ActivitySession サービスの使用