WS-ReliableMessaging の性質上、ネットワークおよびサーバーの障害が想定されるため、
ターゲットの Web サービスまたはメッセージ・ストアが使用できない場合があります。
そのような場合、メッセージ・シーケンスを完了することができず、
Web サービス・メッセージの収集は送信待ち状態で保留されます。
SystemOut.log ファイル、システム・イベント、
およびランタイム管理パネルを使用すると、システムのモニター、および WS-ReliableMessaging の問題の検出と修正が可能です。
このタスクについて
シーケンスが失敗すると、
アプリケーション・サーバーの
SystemOut.log ファイルにメッセージが書き込まれ、
システム・イベントが生成されます。
したがって、
SystemOut.log ファイルを参照することにより失敗したシーケンスを検出したり、イベント・リスナーを作成する (あるいはサード・パーティー・ソフトウェアを使用する) ことによりシステム・イベントをモニターしたりすることができます。
注: このトピックでは、
1 つ以上のアプリケーション・サーバー・ログ・ファイルを参照します。推奨される代替案として、分散システムや IBM® i システムの SystemOut.log、SystemErr.log、trace.log、activity.log ファイルではなく、High Performance Extensible Logging (HPEL) ログおよびトレース・インフラストラクチャーを使用するようにサーバーを構成できます。また HPEL は、ネイティブ z/OS® ロギング機能と連携させて使用することができます。HPEL を使用する場合、LogViewer コマンド・ライン・ツールを
サーバー・プロファイルの bin ディレクトリーから使用して、すべてのログ・ファイルにアクセスし、
情報をトレースできます。HPEL の使用について詳しくは、HPEL を使用してのアプリケーションの
トラブルシューティングに関する情報を参照してください。
実行時のより詳細な状況情報、および問題の修正に役立つ機能については、
WS-ReliableMessaging 管理コンソールのランタイム・パネルを使用してください。
これらのパネルは、さまざまな有効範囲 (例えば、セル、アプリケーション・サーバー、メッセージング・エンジン) で使用できます。WS-ReliableMessaging ランタイム・パネルの詳細なリスト、
およびそれらが使用できる有効範囲について詳しくは、WS-ReliableMessaging - 管理コンソール・パネルを参照してください。
すべての有効範囲で、親パネルは
高信頼性メッセージング状態の設定です。
このパネルから、以下の高信頼性メッセージングの 3 つの重要なランタイムの性質をそれぞれ調査できます。
- メッセージ・ストア
- インバウンド・シーケンス
- アウトバウンド・シーケンス
以下のアイコンは、ここ以外でも、他の信頼性の高いメッセージングのランタイム・パネルで表示されます。
「OK」以外の状態が表示されている場合にトラブルシューティングを行うには、
サブパネルへのリンクをたどるだけで済みます。
高信頼性メッセージングのランタイム・パネルを使用して
WS-ReliableMessaging での問題を検出し、修正するには、
以下のステップを 1 つ以上実行します。
- メッセージ・ストアでの問題を調査します。
ナビゲーション・ペインで、このパネルへのパスの 1 つをクリックします。例えば、など。現在の有効範囲における高信頼性メッセージング・ストレージ・マネージャーのリストが、
「メッセージ・ストア・コレクション」フォームに表示されます。
管理対象のサービス品質の場合、メッセージはメッセージング・エンジンに書き込まれます。管理対象外の非パーシスタントのサービス品質の場合、メッセージはメモリーに保管されます。 メモリー内の保管の場合、有効な値は「実行中」だけです。メッセージング・エンジンで保管されるメッセージの場合、
有効な値は「実行中」または「メッセージング・エンジンに接続できません」(おそらく、
メッセージング・エンジンが稼働していないため) です。 「OK」アイコンは、メッセージ・ストアが実行中であることを示します。メッセージング・エンジンに接続できない場合は、「エラー」アイコンが表示されます。
リスト内のメッセージ・ストアごとに、
関連した高信頼性メッセージング・アプリケーションが説明列に指定されています。
メッセージング・エンジンに接続できない場合は、
そのアプリケーションのメッセージ・ストアを再始動してください。
- インバウンド・シーケンスでの問題を調査します。
ナビゲーション・ペインで、このパネルへのパスの 1 つをクリックします。例えば、など。現在の有効範囲における各インバウンド・シーケンスのランタイム状態が、インバウンド・シーケンス・コレクションのフォームに表示されます。
フィルターを使用して、特定の状態 (例: 不足メッセージにより失敗) になっているシーケンス、または大量のメッセージがアプリケーションへのディスパッチを待機しているシーケンスを参照できます。
シーケンスの状況がエラー になっている場合は、シーケンスに問題があり、
シーケンスのもう一端をホストするソース・サーバーによってそのシーケンスが強制終了されています。
シーケンスがアクティブであり、大量のメッセージがアプリケーションへのディスパッチを待機している場合は、
アプリケーションに問題がある可能性があります。
または、順次配信が指定されている場合は、シーケンス内に切れ目があるため、配信が保留されている可能性があります。
1 つ以上のシーケンスを選択した後、該当するボタンを使用すると、
関連したアプリケーションへのメッセージのディスパッチ、
圧縮ファイルへのメッセージのエクスポート、選択したシーケンスのクローズまたは強制終了、
または選択したシーケンスとそのすべてのメッセージの削除が可能です。
重要: シーケンスの削除または終了は、必要な場合のみ実行してください。
アクティブなシーケンスを削除または終了した場合、
その結果のメッセージング動作は予測不能であり、メッセージが失われることもあります。
安全にシーケンスを削除または終了できるかどうかはっきり分からない場合は、
削除または終了を行わないでください。12 時間アクティブでなかったシーケンスは、システムによって自動的に削除されます。
特定のシーケンスの詳細な情報を参照するには、
「
シーケンス ID」フィールドをクリックします。
インバウンド・シーケンス の設定 フォームが表示されます。この詳細情報には、シーケンスのソース、およびシーケンスの「
順次配信」に対する値 (
true または
false) の識別に役立つアドレッシング情報が含まれています。
このパネルからは、以下のフォームを表示することもできます。
- 「肯定応答状態collection」フォーム。
(WS-ReliableMessaging ソースから受け取った、メッセージ・シーケンス番号の範囲。複数の範囲が表示される場合、
受け取ったメッセージのギャップが示されます。
シーケンス・マネージャーで「in-order delivery」が選択されている場合、最低のギャップより大きいシーケンス番号を持つメッセージは、そのギャップがクローズされるまで、アプリケーションに送信されません。)
- 「インバウンド・メッセージ・コレクション」フォーム。
(インバウンド・シーケンス上のメッセージ。このフォームを使用して、
個々のメッセージを削除できます。)
インバウンド・シーケンスでの問題の診断について詳しくは、
高信頼性メッセージング・ソースがそのメッセージを配信できない場合の問題の診断を参照してください。
- アウトバウンド・シーケンスでの問題を調査します。
ナビゲーション・ペインで、このパネルへのパスの 1 つをクリックします。例えば、など。現在の有効範囲における各アウトバウンド・シーケンスのランタイム状態が、アウトバウンド・シーケンス・コレクションのフォームに表示されます。
フィルターを使用して、
特定の状態にあるシーケンスを参照できます。
例えば、「リモート・エンドポイントへのコンタクト不可」という状態は、シーケンスは確立されているが、高信頼性メッセージングの宛先でメッセージの応答が停止されたことを示しています (これは、同時に送信待ちのメッセージが多数ある場合には、問題の可能性を示していると考えられます)。
シーケンスの状況がエラー になっている場合は、シーケンスに問題があり、
シーケンスのもう一端をホストするサーバーによってそのシーケンスが強制終了されています。
1 つ以上のシーケンスを選択し、提供されたボタンのいずれかを使用して、圧縮ファイルへのメッセージのエクスポート、選択済みシーケンスのクローズまたは強制終了、あるいは、選択済みシーケンスとそのすべてのメッセージの削除を行えます。シーケンスの削除に関して詳しくは、失敗した WS-ReliableMessaging アウトバウンド・シーケンスの削除を参照してください。
重要: シーケンスの削除または終了は、必要な場合のみ実行してください。
アクティブなシーケンスを削除または終了した場合、
その結果のメッセージング動作は予測不能であり、メッセージが失われることもあります。
安全にシーケンスを削除または終了できるかどうかはっきり分からない場合は、
削除または終了を行わないでください。12 時間アクティブでなかったシーケンスは、システムによって自動的に削除されます。
特定のシーケンスの詳細な情報を参照するには、
「
シーケンス ID」フィールドをクリックします。
アウトバウンド・シーケンス の設定 フォームが表示されます。この詳細情報には、シーケンスのターゲットとなっているサーバーの識別に役立つアドレッシング情報が含まれます。
このパネルからは、以下のフォームを表示することもできます。
アウトバウンド・シーケンスでの問題の診断について詳しくは、
再送状態の WS-ReliableMessaging アウトバウンド・シーケンスの診断とリカバリーを参照してください。