Session Initiation Protocol プロキシー・サーバーによる高可用性およびワークロード管理

セッション開始プロトコル (SIP) HA ソリューションでは、 同一のダイアログに属するすべてのメッセージは、 同一コンテナーで処理されることを前提としています。 コンテナーが失敗すると、 そのコンテナーで処理されたすべてのセッションが、 そのコンテナー複製ドメイン内の他のサーバーによって選出され、 即時に活動化されます。 失敗したコンテナーのセッションに属する後続のメッセージは、 そのセッションによって、すべて新規コンテナーに送信されます。

トラブルの回避 (Avoid trouble) トラブルの回避 (Avoid trouble): SIP プロキシー・サーバーは、トランザクション中に行われる呼び出しであるトランザクション・レベルのフェイルオーバーを管理しません。 SIP プロキシー・サーバーは、トランザクション中に行われない呼び出しである継続呼び出しのフェイルオーバーを管理します。gotcha
高可用性によって、以下が管理されます。
  • スケーラビリティー - 増加するロードを処理するために、クラスターにサーバーを追加する機能。
  • ロード・バランシング - サーバーが過負荷にならないよう、未使用のサーバーがある場合に、クラスター内のすべてのサーバーにロードを分散させる機能。
  • フェイルオーバー - ソリューションにおける 1 つ以上のコンポーネント内の障害からリカバリーする機能。
SIP HA ソリューションでは、以下のコンポーネントを使用します。
  • SIP コンテナー - すべてのセッションを維持し、すべてのアプリケーションを起動します。
  • SIP プロキシー・サーバー - 多数のクライアント接続の管理、 該当する SIP コンテナーへの着信メッセージの経路指定、 クライアントおよび他のドメインへのアウトバウンド接続の作成を行います。
  • Network Dispatcher - クラスターおよびプロキシー間の ラウンドロビン用に、単一の IP を提供します。
  • 統一クラスタリング・フレームワーク (UCF) - SIP コンテナー と SIP プロキシーの間で、ルーティング情報を伝達します。 SIP プロキシーは、UCF を使用して、 最も負荷の小さい SIP コンテナー、 または障害のあるサーバーからセッションを引き継いだコンテナーへのメッセージを、 経路指定します。
    注: トラフィックの通過中に SIP コンテナーをクラスターに追加する場合は、クラスター全体からリソースを排除せずにシステムがコンテナーのブートストラップ・プロセスを経過できるよう 1 つのコンテナーを一度に追加する必要があります。コンテナーを 1 つずつ追加する場合には、クラスター内のすべてのコンテナーではなく、追加されたコンテナーのみがブートストラップ・プロセスを経過します。
SIP プロキシー内のフェイルオーバーは、以下によって管理されます。
  1. SIP コンテナー間のセッション内にあるデータの複製。 これにより、サーバー障害が起こった場合に、 失敗したセッションを他のコンテナーによって活動化できるようになります。
  2. 失敗が検出された場合の、残りのサーバーにおける失敗したセッションの即時活動化。SIP セッションが、 それらのセッションに関連したタイマーを持っているために起こります。
  3. 失敗したセッションに属する着信メッセージの、 セッションを処理する新規サーバーへの経路指定。

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