アプリケーション・クラス・ローダーの構成

インストール済みエンタープライズ・アプリケーションのクラス・ロード動作を制御する値を設定できます。 クラス・ローダーにより、アプリケーションは使用可能なクラスおよびリソースのリポジトリーにアクセスすることができます。

始める前に

このトピックでは、アプリケーション・サーバー上にアプリケーションをインストール済みであることが前提になっています。

このタスクについて

エンタープライズ・アプリケーションのクラス・ローダーを構成し、 このアプリケーションのクラス・ローダー・ポリシーおよびモード値を設定します。

アプリケーション・クラス・ローダーは、アプリケーションに関連付けられたエンタープライズ Bean (EJB) モジュール、共有ライブラリー、リソース・アダプター・アーカイブ (RAR) ファイル、および依存関係 Java™ アーカイブ (JAR) ファイルをグループ化します。 依存関係 JAR ファイルは、エンタープライズ Bean とサーブレットの両方が使用できるコードを含む JAR ファイルです。

アプリケーション・クラス・ローダーは、 Web アプリケーション・アーカイブ (WAR) クラス・ローダーの親です。 デフォルトでは、Web モジュールは Web モジュールの内容をロードするために、独自の WAR クラス・ローダーを持ちます。 アプリケーション・クラス・ローダーの WAR クラス・ローダー・ポリシーの値は、 Web モジュールの内容をロードするために、WAR クラス・ローダーを使用するのか、またはアプリケーション・クラス・ローダーを 使用するのかを決定します。

管理コンソールを使用して、クラス・ローダーを構成します。

重要: アプリケーションの実行中に アプリケーション設定を変更すると、アプリケーションは再始動されます。 スタンドアロン・サーバーでは、 変更内容を保存してからアプリケーションが再始動されます。複数サーバー製品では、 変更内容を保存してからアプリケーションが再始動され、 アプリケーションがインストールされているノード上のファイルが同期されます。マルチサーバー製品で同期が発生する時期を制御するには、「コンソール設定」ページの「変更をノードと同期する」を選択解除します。

手順

  1. 「アプリケーション」 > 「アプリケーション・タイプ」 > 「WebSphere エンタープライズ・アプリケーション」 > application_name > 「クラス・ロードおよび更新の検出」をクリックして、アプリケーション・クラス・ローダーの設定ページにアクセスします。
  2. アプリケーションまたはアプリケーションのファイルを更新するとき、アプリケーション・クラスを再ロードするかを指定します。

    デフォルトで、クラスの再ロードは使用可能になっていません。アプリケーション・クラスを再ロードする場合は、 「Web および EJB モジュールのクラス再ロード設定のオーバーライド」を選択してください。EJB モジュール、およびサーブレットや Java Server Page (JSP) ファイルなどの Web モジュールに対して、異なる値を指定する可能性があります。

  3. 更新されたファイルを探すためにアプリケーションのファイル・システムをスキャンする秒数を指定します。

    クラスの再ロードが使用可能になっている場合にのみ、「更新済みファイルのポーリング間隔」で指定した値が有効になります。 デフォルトは、エンタープライズ・アプリケーション (EAR ファイル) の IBM® 拡張 (META-INF/ibm-application-ext.xmi) ファイルで指定されている再ロード間隔属性の値です。 EJB モジュール、およびサーブレットや JSP ファイルなどの Web モジュールに対して、異なる値を指定する可能性があります。

    再ロードを使用可能にするには、ゼロより大きい整数値 (例えば、1 から 2147483647 まで) を指定します。

    再ロードを使用不可にするには、ゼロ (0) を指定します。

    サポートされる構成 サポートされる構成: IBM 拡張ファイル およびバインディング・ファイルの場合、.xmi または .xml ファイル名拡張子は、Java EE 5 より前のアプリケーションまたはモジュールを使用しているか、 あるいは Java EE 5 以降のアプリケーションまたは モジュールを使用しているかによって異なります。IBM 拡張 ファイルまたはバインディング・ファイルは、ibm-*-ext.xmi または ibm-*-bnd.xmi という名前です。 ここで * は拡張ファイルまたはバインディング・ファイルのタイプ (app、application、ejb-jar、 または web など) です。以下の条件が適用されます。
    • バージョン 5 より前の Java EE バージョンを使用するアプリケーションまたはモジュールの場合、ファイル拡張子は .xmi でなければなりません。
    • Java EE 5 以降を使用するアプリケーションまたはモジュールの場合、ファイル拡張子は .xml でなければなりません。.xmi ファイルがアプリケーションまたはモジュールに組み込まれている場合、.xmi ファイルは無視されます。

    ただし、Java EE 5 以降のモジュールが、Java EE 5 より前のファイルを含み .xmi ファイル名拡張子を使用する アプリケーション内に存在することは可能です。

    ibm-webservices-ext.xmiibm-webservices-bnd.xmiibm-webservicesclient-bnd.xmiibm-webservicesclient-ext.xmi、 および ibm-portlet-ext.xmi ファイルは、引き続き .xmi ファイル拡張子 を使用します。

    sptcfg
  4. アプリケーションのクラス・ローダーの順序を指定します。

    アプリケーション・クラス・ローダーの順序で、クラス・ローダーが、クラスをロードする際に、最初に親クラス・ローダーを検索するのか、 アプリケーション・クラス・ローダーを検索するのかを指定します。 デフォルトでは、クラスをロードする際に、 親クラス・ローダーを検索してから、アプリケーション・クラス・ローダーを検索します。

    「Classes loader order」で、以下の値のいずれかを選択します。

    オプション 説明
    最初に親クラス・ローダーでロードしたクラス クラス・ローダーが、クラスをロードする際に、 最初に親クラス・ローダーを検索することを指定します。この値は、Development Kit クラス・ローダーおよび WebSphere® Application Server クラス・ローダーの標準です。
    最初にローカル・クラス・ローダーでロードしたクラス (親が最後) クラス・ローダーが、クラスをロードする際に、 最初にアプリケーション・クラス・ローダーを検索することを指定します。「最初にローカル・クラス・ローダーをロードしたクラス (親が最後)」を指定することにより、 アプリケーションは、親クラス・ローダーに含まれるクラスをオーバーライドすることができます。
    トラブルの回避 (Avoid trouble) トラブルの回避 (Avoid trouble):最初にローカル・クラス・ローダーをロードしたクラス (親が最後)」値を指定すると、オーバーライドされたクラスとオーバーライドされていないクラスを 混用した場合に、LinkageErrors または ClassCastException のメッセージが表示されることがあります。gotcha
  5. アプリケーションの Web アプリケーション・アーカイブ (WAR ファイル) をロードするために、 単一のクラス・ローダーを使用するのか、複数のクラス・ローダーを使用するのかを指定します。

    デフォルトで、 Web モジュールは独自の WAR クラス・ローダーを持ち、WEB-INF/classes および WEB-INF/lib の各ディレクトリーの内容をロードします。 デフォルトの WAR クラス・ローダー値は「アプリケーションの各 War ファイルのクラス・ローダー」で、それぞれの WAR ファイルをロードするために別々のクラス・ローダーが使用されます。 「アプリケーションの単一クラス・ローダー」にこの値を設定すると、アプリケーション・クラス・ローダーは、そのアプリケーションに関連付けられた EJB モジュール、共有ライブラリー、RAR ファイル、および依存関係 JAR ファイルだけでなく、Web モジュールの内容もロードします。 アプリケーション・クラス・ローダーは、WAR クラス・ローダーの親です。

    WAR クラス・ローダー・ポリシー」で、以下の値のいずれかを選択します。

    オプション 説明
    アプリケーションの各 War ファイルのクラス・ローダー 各 WAR ファイルに対して異なるクラス・ローダーを使用します。
    アプリケーションの単一クラス・ローダー 単一クラス・ローダーを使用して、 アプリケーションのすべての WAR ファイルをロードします。
  6. 「OK」をクリックします。

次のタスク

管理構成の変更を保存します。

トピックのタイプを示すアイコン タスク・トピック



タイム・スタンプ・アイコン 最終更新: last_date
http://www14.software.ibm.com/webapp/wsbroker/redirect?version=cord&product=was-nd-mp&topic=trun_classload_entapp
ファイル名:trun_classload_entapp.html