addNode コマンドのベスト・プラクティス

addNode コマンドを使用し、セルにスタンドアロン・ノードを追加します。

addNode コマンドは以下を実行します。
  • ベースの WebSphere® Application Server セル構成を新規のセル構造にコピーする。 この新規のセル構造は、デプロイメント・マネージャーの構造に一致します。
  • セルが取り込むノードについての新規ノード・エージェント定義を作成する。
  • コマンドをデプロイメント・マネージャーに送信し、文書を新規のノードからセル・リポジトリーに追加する。
  • 新規のノード用に、最初の構成同期を実行する (このノードがセルと必ず同期しているようにする)。
  • 新規のノードのノード・エージェント・プロセスを立ち上げる。
  • setupCmdLine.bat または setupCmdline.sh ファイル、および wsadmin.properties ファイルを、新規セルを指すように更新する。
  • ノードを統合した後で、addNode コマンドは、app_server_root/config/cells ディレクトリーから config/backup/base/cells ディレクトリーに、plugin-cfg.xml ファイルをバックアップします。addNode コマンドはデプロイメント・マネージャーで新しい plugin-cfg.xml ファイルを再生成し、nodeSync 操作はこのファイルをノード・レベルにコピーします。

    [AIX Solaris HP-UX Linux Windows]ポート番号について詳しくは、 。

addNode コマンドの使用に関するヒント:
  • ノードをセルに追加する場合、フェデレートするノードのセル名は、ノードのフェデレート先のセル名とは異なるものでなければなりません。 セル名が同じ場合は ADMU0027E メッセージが表示され、addNode コマンドでセルにノードが追加されません。
  • デプロイメント・マネージャーおよびノードが WebSphere Application Server 内の同じ改訂レベルに更新されることを確認します。 例えば、レベル 6.0.1 のデプロイメント・マネージャーは レベル 6.0.2 のノードと統合することができません。
  • WebSphere Application Server.jar ファイルを、システム全体の汎用 CLASSPATH 変数 (デフォルトのクラスパス) に配置しないでください。
  • [AIX Solaris HP-UX Linux Windows]WebSphere Application Server Network Deployment 製品がサーバーのホスト名を解決できない場合、ノードの追加や管理を行う際や、ノード・エージェントがアプリケーション・サーバーと連絡を取る際に問題が発生することがあります。 ホスト名を解決するために、製品はポートを開くか、IP アドレスを照会します。 製品は、その後、オペレーティング・システムが正しい情報を返すのを待ちます。 オペレーティング・システムは複数の場所へ進んで IP アドレスを検索する可能性がありますが、 正しい情報が返される場合には、製品はオペレーティング・システムが検索を行う順序については関知しません。 サーバーのホスト名が解決されない場合は、ネットワーク管理資料を参照してこの問題を解決してください。 以下の追加情報が、ホスト名を確実に解決する上で役立つ可能性があります。
    • 一部のオペレーティング・システムは、マシンのホスト名とループバック・アドレス (127.0.0.1) との間にアソシエーションを作成します。 Red Hat インストールは、デフォルトでアソシエーションを作成します。 SuSE インストールは、ループバック・アドレス 127.0.0.2 との同様のアソシエーションを作成します。 このアソシエーションはホスト・ファイルにあります。

      hosts ファイルに、127.0.0.1 IP または 127.0.0.2 アドレスから localhost 以外のホスト名に対するマッピングが含まれている場合は、そのマッピングを除去してください。以下の例は、マッピングを除去しない場合に発生する可能性がある状況を示します。 ノード・エージェントは、デプロイメント・マネージャーと通信する際に、IP アドレスをデプロイメント・マネージャーに送信します。 オペレーティング・システムがホスト・ファイルからのホスト名にマッピングを返す場合、 ノード・エージェントはそのノード・エージェントのホスト名を 127.0.0.1 に解決します。 127.0.0.1 IP アドレスは、デプロイメント・マネージャーのローカル・マシンの IP アドレスでもあるため、 この解決によってデプロイメント・マネージャーはノード・エージェントにメッセージを送信しなくなります。

      [AIX][HP-UX][Linux][Solaris]hosts ファイルは /etc/hosts にあります。

      [Windows]hosts ファイルは ¥WINDOWS¥system32¥drivers¥etc¥hosts にあります。

    • [AIX]AIX® インストール済み環境では、デフォルトで、 最初にドメイン・ネーム・サーバー (DNS) を検査してその情報をサーバーに返し、そのサーバーまたは他のサーバーのサーバー・ホスト名を解決できるようにします。ホスト名が解決できない、あるいは適切な時間内で解決できない場合、 以下のステートメントを /etc/netsvc.conf ファイルに追加して、 AIX オペレーティング・システムに最初にローカル・ホスト・ファイルでホスト名を 検査させることができます。
      hosts=local,bind
  • デフォルトでは、ノードにインストールされているアプリケーションは、セルにコピーしません。 addNode コマンドを使用した後でアプリケーションをインストールする場合、 アプリケーションはセル上にインストールします。 -includeapps オプションを指定することによって、 addNode コマンドは、ノードからセルにアプリケーションをコピーします。 重複名を持つアプリケーションは、セルにコピーされません。
  • セル・レベル文章はマージされません。addNode コマンドを使用する前に、スタンドアロン・セル・レベル文書に行った変更は、 新規セルに繰り返されます。例えば、仮想ホストです。
  • addNode コマンドの使用中に OutOfMemory 例外を受け取った場合、デプロイメント・マネージャーのヒープ・サイズを増加させなければならない場合があります。 デプロイメント・マネージャーのヒープ・サイズを増加するには、最大ヒープ・サイズ・パラメーターを調整します。例えば、管理コンソールで、「システム管理」 > 「デプロイメント・マネージャー」 > 「Java およびプロセス管理」 > 「プロセス 定義」 > 「Java 仮想マシン」と進み、 「最大ヒープ・サイズ」値を増やします。
    トラブルの回避 (Avoid trouble) トラブルの回避 (Avoid trouble): HP-UX または Solaris オペレーティング・システムでは、 大規模で複雑なタスクの実行中に java.lang.OutOfMemoryError: PermGen スペース問題が発生することがあります。例えば、大規模なアプリケーションがあるノードで addNode などのコマンドを実行した場合に、この問題が発生することがあります。リソース要求がデフォルトのストレージ・サイズを超えると、 タスクが java.lang.OutOfMemoryError: PermGen スペース・エラーで失敗する可能性があります。この問題を解決するには、永続領域の最小サイズを大きくします。-XX:PermSize Java™ 仮想マシン (JVM) オプションを、128MB などの値に設定します。128MB は、この問題が発生する多くの状況に対応するのに十分な値です。
    XX:PermSize=128m
    gotcha
  • 場合によって、デプロイメント・マネージャーが addNode コマンドに応答するには、予想以上に長い間がかかることがあります。 ほとんどの場合は、クライアントがどれくらいの間サーバー応答を待っているかを決定する、デフォルトのタイムアウトの値を適用することができます。 しかし、サーバーが、より重い処理条件下で応答するには、さらに多くの時間を必要とします。 例えば、-includeapps オプションを指定しているときに、多数のアプリケーションがある場合、またはアプリケーションが非常に大きい場合、デフォルト値の 180 秒では不十分な可能性があります。 デフォルトのタイムアウト値を変更するには、ASCII テキスト・エディターでファイル app_server_root/profiles/profile_name/properties/soap.client.props を開き、以下の行 (ここでは 180 秒のデフォルト値が示されています) を検索します。
    com.ibm.SOAP.requestTimeout=180
    デフォルトを変更する必要がある場合、この行を編集して、ユーザーの状態により適した値にタイムアウトを設定できます。
    注: デフォルト・タイムアウト値を 0 秒に設定すると、タイムアウト・チェックが無効になります。

    タイムアウト値をあまり高く設定すると、addNode コマンドが正常にデプロイメント・マネージャーへの要求を完了するかどうか判別できるまで長い間待たなければなりません。 値があまりに短く設定されると、デプロイメント・マネージャーは、addNode コマンドによってデプロイメント・マネージャーが応答していないと判断される前に要求を終了することができず、エラーで応答します。 サーバーのタイムアウトに影響する可能性のある要因として、このほかに、処理の負荷またはデプロイメント・マネージャーでの過度のページング、およびネットワーク待ち時間などがあります。 これらの状態の一部は一時的なものです。

  • 不適切なクロック同期に関する addNode エラー・メッセージを受け取った場合は、ノードを統合するコンピューターが、ノードの統合先のデプロイメント・マネージャー・コンピューターと時刻同期していることを確認してください。
  • 既存のデプロイメント・マネージャーへ統合されたノードから addNode コマンドを使用すると、そのデプロイメント・マネージャーは破損します。 停止した後では、2 番目のデプロイメント・マネージャーを開始することはできません。 これは、addNode コマンドがマスター構成内に dmgrProfile/config/cells/dmgrCell/dmgrCell ディレクトリーを作成するために起こります。これは不完全なノード構成ディレクトリーです。

    統合ノードがあって異なるデプロイメント・マネージャーに再度 addNode コマンドを実行する場合、問題が生じます。 これは、デプロイメント・マネージャーの破損の原因となり、不完全なノ ード・ディレクトリーのために後でデプロイメント・マネージャーを開始することができなくなります。

    以下の解決策のいずれかを実行して、この問題を解決します。
    • デプロイメント・マネージャーが稼働している場合、不完全なノードがあるデプロイメント・マネージャー上で cleanupNode コマンドを使用することができます。
    • 不完全な addNode コマンド操作の間にデプロイメント・マネージャー構成上に作成されたディレクトリーを、手動で削除します。 例: app_server_root/profiles/dmgrProfile/config/cells/dmgrCell/nodeName

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http://www14.software.ibm.com/webapp/wsbroker/redirect?version=cord&product=was-nd-mp&topic=rxml_nodetips
ファイル名:rxml_nodetips.html