サービス統合バスを介した Web サービスの使用可能化

Web サービスではサービス統合バス (SIBus) および Web サービス・ゲートウェイを使用して、 Web サービス要求の管理、アクセスおよび妥当性検査を一個所で行うことができます。また、Web サービス・ユーザーのそれぞれのグループがどの Web サービスを使用できるのかを制御することも可能です。

このタスクについて

SIBus 対応の Web サービスを使用して、以下の目標を達成できます。
  • インバウンド・サービスの作成。 バス宛先で使用可能な内部でホスティングされたサービスを利用して、そのサービスを Web サービスとして使用可能にすることができます。
  • アウトバウンド・サービスの作成。 外部でホスティングされた Web サービスを用いて、そのサービスをバス宛先で内部で使用可能にすることができます。
  • ゲートウェイ・サービスの作成。 Web サービス・ゲートウェイを使用して、既存のサービス (インバウンド・サービスまたはアウトバウンド・サービス) を、 ゲートウェイから提供されるように見える新規 Web サービスにマップします。

バス対応の Web サービスを使用すると、サービスの品質の選択、メッセージ配布のオプションのほか、 メッセージの再ルーティングを可能にするメディエーション形式の情報の入手が可能になります。Web サービス・ゲートウェイは、Web サービスを組織内および外部のユーザーが使用することができるようにマップし、外部から提供される Web サービスとサービス統合バスを使用して直接提供されるサービスの関係 (つまり、インバウンド・サービスとアウトバウンド・サービスとの間の関係) を管理するために使用します。

サービス統合テクノロジーを介した Web サービスを使用可能化するには、以下のステップを実行します。

手順

  1. オプション: バス対応の Web サービスについて学習します。 サービス統合バス対応の Web サービスの基礎的な概念について確認します。
  2. バス対応の Web サービスのインストールを計画します。スタンドアロン・サーバーまたはクラスターで実行されるバス対応の Web サービスのロールを決定します。
  3. バス対応の Web サービスのロールを持つ各スタンドアロン・サーバーまたはクラスターは、サービス統合バスのメンバーである必要があります。 詳しくは、バスのメンバーの構成を参照してください。
  4. バス対応の Web サービスのロールを持つ各スタンドアロン・サーバーまたはクラスターについて、スタンドアロン・サーバー、 または (管理対象セルの一部であるサーバーまたはクラスターの場合には) Network Deployment セル上に、 サービス・データ・オブジェクト (SDO) リポジトリーをインストールおよび構成します。
    注: WebSphere® Application Server バージョン 6.0 では、手動で以下の一連のアプリケーションもインストールしなければなりませんでした。
    • サービス統合テクノロジーのリソース・アダプター (アウトバウンド・ポートで Web サービスを起動するために使用)。
    • バス対応の Web サービス・アプリケーション
    • 1 つ以上のエンドポイント・リスナー・アプリケーション。
    新しいバージョンの WebSphere Application Server では、これらのアプリケーションは、必要に応じて自動的にインストールされます。例えば、エンドポイント・リスナー・アプリケーションは、エンドポイント・リスナーを構成すると自動的にインストールされます。
  5. インバウンド・サービス要求の受信に使用する予定の各エンドポイント・リスナー・アプリケーションに対して、新規エンドポイント・リスナー構成を作成します。
  6. オプション: インバウンド・サービスを作成します。 インバウンド・サービスは、内部で提供されるサービス (つまり、自社が提供し、サービス統合バス宛先から直接使用できるロケーションでホスティングされるサービス) に対する Web インターフェースです。ローカルでホスティングされるサービスをインバウンド・サービスとして構成するには、それをサービス宛先、およびサービス要求および応答をサービスに渡す際に経由する 1 つ以上のエンドポイント・リスナーと関連付けます。1 つ以上の UDDI レジストリーを介してローカル・サービスを使用可能にするよう選択することもできます。
  7. オプション: アウトバウンド・サービスを作成します。 アウトバウンド・サービスは、外部でホスティング され、サービス統合バスを介して使用可能な Web サービスです。 外部でホスティングされているサービスをバスで使用可能にするには、 最初に Service Destination と関連付け、次に、 サービス要求および応答を外部サービスに渡す際に経由する 1 つ以上の Port Destination (SOAP over HTTP や SOAP over JMS など、各タイプのバインディングごとに 1 つ) を構成します。ポート定義は WSDL から取得しますが、 どのポート定義を作成するかは選択できます。
  8. オプション: ゲートウェイ・インスタンスの作成 個々のサービス統合バス内では、複数のゲートウェイ・インスタンスを作成できます。 Web サービスのゲートウェイ・インスタンスを作成するのは、 ゲートウェイ・サービスを論理グループに分割して、管理を容易にするためです。ゲートウェイの使用によって、Web サービス要求の管理、 アクセスおよび妥当性検査を一個所で行うことができ 、Web サービス・ユーザーのそれぞれのグループがどの Web サービスを 使用できるのかを制御できるようになります。
  9. オプション: ゲートウェイ・サービスの作成 ゲートウェイ・サービスは、基本となるサービス (ターゲット・サービス) の Web インターフェースであり、 内部提供 (Service Destination で直接使用できるようにホスティングします) か、 外部提供 (外部 Web サービスとして) のいずれかです。 Web サービス・ゲートウェイを使用して、 既存のサービス (インバウンド・サービスまたはアウトバウンド・サービスのいずれか) を、 ゲートウェイから提供されるように見える新規 Web サービスにマップします。ゲートウェイ・サービスはプロキシーとして機能します。 ゲートウェイ・サービスのユーザーは、基本となるサービスが内部と外部のどちらで提供される のかを知る必要はありません。
  10. オプション: バス対応の Web サービスに追加のセキュリティーを適用します。 デフォルトでは、バス対応の Web サービス構成は、WebSphere Application Server セキュリティーが有効になっており、サービス統合バスが保護されている場合に機能します。ただし、このセキュリティーのレベルでは、バス対応の Web サービス構成のユーザーに対してセキュリティー制限が課されることはありません。 ユーザーの同僚や顧客の各グループがバス対応の Web サービス構成を使用する方法を制御するには、バス対応の Web サービスの追加のセキュリティー・フィーチャーを使用します。これにより、WS-Security および HTTPS を使用して、パスワードで保護されたコンポーネントおよびサーバーを操作できるようになります。

次のタスク

バス使用可能 Web サービスの具体的な特徴について詳しくは、以下のトピックを参照してください。


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