柔軟な管理環境では、「アプリケーションのインストール」ジョブをサブミットして、ジョブ・マネージャーの管理対象アプリケーション・サーバー・ターゲットにエンタープライズ・アプリケーションをデプロイすることができます。
エンタープライズ・アプリケーションは、Java™ Platform, Enterprise Edition (Java EE) 仕様に準拠しているエンタープライズ・アーカイブ (EAR) ファイルです。
始める前に
エンタープライズ・アプリケーションをアプリケーション・サーバーにインストールする前に、以下を実行してください。
- EAR ファイルを作成およびアセンブルします。「アプリケーションのインストール」ジョブは、既存の Java Naming and Directory (JNDI) およびその他のアプリケーション・バインディングを変更しません。
デプロイメントの中でバインディングの値を設定する必要がある場合は、アプリケーションのデプロイにジョブ・マネージャーを使用しないでください。
代わりに、管理コンソールのアプリケーションのインストール・ウィザードや wsadmin スクリプトなどのデプロイメント・ツールを使用し、デプロイメント・ターゲットとしてジョブ・マネージャーの管理対象ターゲットを指定します。
- ジョブ・マネージャーおよびターゲットを開始します。アプリケーションをインストールする
各サーバーは実行中でなければなりません。
ターゲットがスタンドアロンのアプリケーション・サーバーの場合は、管理エージェントも開始します。
- ターゲットに、そのアプリケーションとの互換性があることを確認します。
バージョン 7.0 以降のターゲットは、Java 2 Platform,
Enterprise Edition (J2EE) 1.3、J2EE 1.4、または Java EE 5 モジュールがある EAR ファイルをサポートします。
- EAR ファイルをジョブ・マネージャー・プロファイルの /config/temp/JobManager ディレクトリーにコピーします。
JobManager ディレクトリーが存在しない場合は、ジョブ・マネージャー・プロファイルの /config/temp ディレクトリーに、JobManager ディレクトリーを作成します。
ディレクトリーの作成やディレクトリーへのアクセスを行うには、適切な権限が必要です。
EAR ファイルが管理対象ターゲットにある場合は、「ファイルの収集」ジョブを実行して、EAR ファイルを管理対象ターゲットから ジョブ・マネージャー・プロファイル/config/temp/JobManager/jobToken/targetName ディレクトリーにコピーできます。
「ファイルの収集」ジョブに関するトピックを参照してください。
- 「ファイルの配布」ジョブを実行して、EAR ファイルを管理対象ターゲットにコピーします。ファイルの配布時に指定した宛先値を覚えておいてください。
トラブルの回避 (Avoid trouble): EAR
ファイルをターゲットに配布してから、
「アプリケーションのインストール」ジョブを実行する必要があります。ファイルの配布ジョブは、ジョブ・マネージャー・プロファイルの
/config/temp/JobManager
ディレクトリーにある EAR ファイルをターゲットにコピーします。そのターゲットの EAR
ファイルの名前が、ファイル配布時の宛先に指定される値となります。「ファイルの配布」ジョブに関するトピックを参照してください。
gotcha
このタスクについて
ジョブ・マネージャーまたはデプロイメント・マネージャーの管理コンソールを使用して、エンタープライズ・アプリケーション・ファイルを選択したターゲットにデプロイするジョブをサブミットすることができます。コンソールから「アプリケーションのインストール (Install
application)」ジョブを選択し、インストールするファイルを指定し、ジョブ・オプションを指定し、ジョブをスケジュールに入れ、サマリーを確認して、ジョブをサブミットします。
コンソールを使用する代わりに、AdministrativeJobs コマンド・グループ内の installApplication ジョブ・スクリプトを実行して、アプリケーション・ファイルをターゲットにデプロイすることもできます。
管理ジョブのタイプのトピックを参照してください。
手順
- 管理コンソールのナビゲーション・ツリーから、の順でクリックします。
- ジョブを選択してアプリケーション・ファイルをインストールします。
- リストから「アプリケーションのインストール」ジョブ・タイプを選択します。
- オプションでジョブの説明を指定します
- 「次へ」をクリックします。
- アプリケーション・ファイルをデプロイするジョブ・ターゲットを選択します。
- リストからターゲットのグループを選択するか、または「ターゲット名」を選択します。
選択したジョブ・タイプに有効なターゲットのグループのみが、ターゲット・グループの
リストに表示されます。
- 「ターゲット名」を選択した場合、ターゲット名を指定して「追加」をクリックするか、「検索」をクリックして「ターゲットの検索」ページで選択したターゲットを指定します。
- ユーザー認証が必要な場合は、ユーザー名、パスワード、または必要に応じてその他の認証値を指定します。
- 「次へ」をクリックします。
- アプリケーションのインストール・ジョブのパラメーターを指定します。
- 「アプリケーション名」に、そのアプリケーション・ファイルの基本ファイル名を指定します。
デフォルトでは、このジョブはアプリケーション名に .ear ファイル拡張子を付加します。
ジョブ・マネージャーからターゲットへのファイルの配布に関するトピックの説明に従って、DynaCacheEsi.ear ファイルを配布したとします。
そのトピック内の DynaCacheEsi.ear の例を続行するには、.ear 拡張子を付けずにアプリケーション・ファイルの名前を指定します。DynaCacheEsi
- アプリケーションの配布時に、EAR ファイル名以外の「宛先」値を指定した場合は、その宛先値を「アプリケーション・ロケーション」に指定します。
デフォルトでは、このジョブは、デフォルトの宛先ロケーションでそのアプリケーションを検索します。「アプリケーション・ロケーション」の値を指定しない場合、そのロケーションのデフォルトは、管理対象ターゲットの downloadedContent/application_name.ear になります。
したがって、「アプリケーション名」を DynaCacheEsi に指定した場合は、そのアプリケーション・ロケーションのデフォルトは downloadedContent/DynaCacheEsi.ear になります。
ファイルの配布時に、EAR ファイル名以外の「宛先」値
を指定した場合は、「アプリケーション・ロケーション」にその「宛先」値を指定します。
DynaCacheEsi.ear の例では、EAR ファイルの配布時に
宛先値に EAR ファイル名 DynaCacheEsi.ear を指定しませんでした。
宛先の値に dynacache_esi_sample を指定しました。
したがって、アプリケーション・ロケーションは、downloadedContent/dynacache_esi_sample になります。
ターゲットがアプリケーションを検索できるようにするには、宛先値を指定します。
dynacache_esi_sample
- アプリケーションをデプロイメント・マネージャーの統合ノードにインストールする場合は、
ターゲット・サーバー名、ノード名、またはクラスター名を指定します。
「サーバー名」を指定する場合は、
「検索」をクリックして、ターゲット・サーバーを指定します。選択された内容に基づいて、製品がサーバー名およびノード名の値を入力します。
ターゲットがクラスターである場合は、「クラスター名」で「検索」をクリックして、
ターゲット・クラスターを指定します。
- 「次へ」をクリックします。
- ジョブをスケジュールします。
指定する日時は
ジョブ・マネージャーに関連しています。
- オプションで、ジョブの終了時に通知を送信する宛先の E メール・アドレスを 1 つ以上指定します。
複数の E メール・アドレスを指定する場合は、コンマで区切ります。
- ジョブがサブミットに対して利用可能になる時間を選択します。
- ジョブの有効期限を選択します。
- オプションで、ジョブが再帰する間隔、間隔の開始日時、および間隔の
終了日時を指定します。
- 「次へ」をクリックします。
- サマリーを確認して「終了」をクリックし、ジョブをサブミットします。
タスクの結果
ターゲットがジョブを実行し、ファイルのインストールを試行します。
次のタスク
「ジョブ状況」ページでアプリケーションのインストール・ジョブの ID をクリックし、ジョブ状況を表示します。「状況の最新表示」アイコン
をクリックして、最新の状況を表示します。
ジョブが正常に実行されていない場合は、そのジョブの実行結果として出されたエラー・メッセージを表示し、エラー状態を修正して、再度ジョブをサブミットします。
インストールが正常に実行されると、そのアプリケーションの名前がターゲット・リソースのリストに表示されます。
リソースのリストを表示するには、とクリックします。
アプリケーションをインストールした後は、そのアプリケーションまたはファイルを管理するジョブを実行することができます。
- アプリケーションの始動
- アプリケーションの停止
- アプリケーションの更新
- アプリケーションのアンインストール
- ファイルの除去