JSF エンジン構成パラメーター

WebSphere® Application Server では、実動サーバー環境および開発環境でのパフォーマンスを最適化するように、JavaServer Faces (JSF) エンジンの構成パラメーターを構成することができます。

JSF エンジン・パラメーターには、大/小文字の区別があります。パラメーターに指定された値がスペースで区切られた複数の語で構成されている場合には、その値を引用符で囲む必要があります。

MyFaces の JSF オプション

表 1. MyFaces の JSF オプション. 以下の表は、JSF パラメーター名、説明、およびデフォルト値を示しています。
JSF パラメーター名 説明 デフォルト値
org.apache.myfaces.PRETTY_HTML この値が true の場合、レンダリングされる HTML コードは人間が理解できるようにフォーマットされます。 HTML コードに影響しない追加の行区切り文字および空白文字は書き込まれます。 true
org.apache.myfaces.ALLOW_JAVASCRIPT このパラメーターは、レンダリングされる HTML 出力で JavaScript コードを許可するかどうかを MyFaces に指示します。JavaScript が許可される場合は、command_link アンカーに JavaScript コードが含まれ、そのコードによって対応するフォームが送信されます。JavaScript が許可されない場合は、状態保存情報およびネストされたパラメーターが URL パラメーターとして追加されます。 true
org.apache.myfaces.DETECT_JAVASCRIPT   false
org.apache.myfaces.AUTO_SCROLL true の場合、各要求で前の垂直スクロールを復元できる JavaScript 関数がレンダリングされます。このフィーチャーは、ページに長いリストがあり、同じページ上にあるリンク・アクションまたはボタン・アクションをトリガーしたときにブラウザー・ページがページの始めにジャンプしないようにする場合に便利です。 false
org.apache.myfaces.ADD_RESOURCE_CLASS   org.apache.myfaces.renderkit.html.util.DefaultAddResource
org.apache.myfaces.CHECK_EXTENSIONS_FILTER このパラメーターは、Extensions-Filter が Web アプリケーションで必要な場合に正しく構成されているかどうかを検査します。 true
org.apache.myfaces.COMPRESS_STATE_IN_SESSION このオプションを true に設定すると、シリアライズされた状態は、セッションに書き込まれる前に圧縮されます。 このオプションを false に設定すると、状態は圧縮されません。 このオプションを適用できるのは、状態保存メソッドがサーバーに設定されており、さらに、org.apache.myfaces.SERIALIZE_STATE_IN_SESSIONtrue に設定されている場合のみです。 true
org.apache.myfaces.DISABLE_FLASH_SCOPE フラッシュ・スコープを無効にしてその結果として Cookie が送られないようにするには、このコンテキスト・パラメーターを true に設定します。 false
org.apache.myfaces.NUMBER_OF_VIEWS_IN_SESSION セッションで保管された最新のビューの番号を定義します。 このオプションは、状態保存メソッドがサーバーに設定されている場合にのみ適用できます。 20
org.apache.myfaces.READONLY_AS_DISABLED_FOR_SELECTS   true
org.apache.myfaces.SERIALIZE_STATE_IN_SESSION このオプションを true に設定すると、状態は、セッションに書き込まれる前にバイト・ストリームにシリアライズされます。 このオプションを false に設定すると、状態はバイト・ストリームにシリアライズされません。 このオプションは、状態保存メソッドがサーバーに設定されている場合にのみ適用できます。 true
org.apache.myfaces.STRICT_JSF_2_CC_EL_RESOLVER getType() がソース EL 式を介して呼び出された場合、チェーニングされた EL 式と連動するコンポーネントは、composite:attribute が追加されたメタデータ情報を使用できます。このプロパティーに true を設定すると、この機能が使用不可になります。 false

org.apache.el.parser.COERCE_TO_ZERO

WebSphere Application Server がヌルまたは空ストリング整数値を 0 値に強制設定するために使用する式言語 (EL) を使用可能にする、または、0 値に強制設定することを許可せずにヌルまたは空ストリング整数を保持します。 デフォルトは、true で、ヌルまたは空ストリング整数値が 0 値に強制設定されることを許可します。
重要: MyFaces アプリケーションで、ヌル値を 0 値に強制設定されないようにするためには、アプリケーションの web.xml 内の以下のコンテキスト・パラメーターを設定して、可能なすべての空またはヌル値がゼロに強制設定されないようにする必要があります。
<context-param>
		<param-name>javax.faces.
		INTERPRET_EMPTY_STRING_SUBMITTED_VALUES_AS_NULL
		</param-name>
	<param-value>true</param-value>
</context-param>
org.apache.el.parser.COERCE_TO_ZERO プロパティーは、管理コンソールを使用して設定します。
  1. 「サーバー」を展開して、「WebSphere Application Server」を選択します。リストから該当するサーバーを選んでクリックします。
  2. 「サーバー・インフラストラクチャー」の下で、「Java およびプロセス管理」を展開し > 「プロセス定義」をクリックします。
  3. 「追加プロパティー」の下の「Java 仮想マシン」をクリックします。
  4. 「追加プロパティー」の下の「カスタム・プロパティー」をクリックします。
  5. ヌル値をゼロに強制設定されたくない場合は、「新規」をクリックし、org.apache.el.parser.COERCE_TO_ZERO プロパティーに false の値を設定して追加します。
  6. 保存」をクリックして、変更内容を保存し、WebSphere Application Server を再始動して変更を有効にします。

true

org.apache.myfaces.DEBUG_PHASE_LISTENER 開発プロジェクト段階で DebugPhaseListener を 使用可能にします。 true

com.ibm.ws.jsf.disablealternatefacesconfigsearch

このコンテキスト・パラメーターがオンに設定されている Web アプリケーションについてのみ、META-INF/*.faces-config.xml に対する MyFaces 検索を無効にします。コンテキスト・パラメーターと Web コンテナーのカスタム・プロパティーの両方が設定されている場合は、コンテキスト・パラメーターが優先されます。

false

一般的な JSF のオプション

表 2. JSF オプション. 以下の表は、JSF 実装での JSF パラメーター名、説明、およびデフォルト値を示しています。
JSF パラメーター名 説明 デフォルト値
javax.faces.STATE_SAVING_METHOD 状態情報の保存場所を指定します。 有効値は「server」(HttpSession に保存)、および「client」(フォームの隠しフィールドとして保存) です。 server
javax.faces.CONFIG_FILES JSF 実装が、(リソースが存在した場合に) /WEB-INF/facesconfig.xml という名前の構成リソースをロードする前に アプリケーション構成リソースを検索する対象となるコンテキスト関連リソース・パスについて、 このパラメーターを使用してコンマ区切りリストを指定します。 該当しません
javax.faces.DEFAULT_SUFFIX JSF コンポーネントを含み、拡張子がマップされたリソースのデフォルト接尾部を指定します。 .jsp
javax.faces.LIFECYCLE_ID このパラメーターは、代替ライフサイクル ID を構成する場合に使用します。 該当しません
com.ibm.ws.jsf.JSF_IMPL_CHECK 使用されていた JSF の実装が変更されたためにアプリケーションが再始動するときに、Web モジュール内の JSP ファイルを再コンパイルする必要があることを指定します。そのアプリケーションが再始動した後で、次回にこのモジュールのために JSP ファイルにアクセスすると、JSP ファイルは、管理コンソールで指定された JSF の特定の実装に合わせて再コンパイルされます。 それ以降の JSP ファイルの呼び出しでは、再コンパイルは実行されません。このオプションのデフォルト設定は false です。このオプションは開発用に使用し、実稼働環境では使用しないでください。 該当しません

MyFaces に同等の動作がある Sun RI コンテキスト・パラメーター

表 3. Sun RI コンテキスト・パラメーターおよび同等の MyFaces の動作. SUN RI パラメーター名および同等の MyFaces パラメーターを以下の表で示しています。
SUN RI パラメーター名 説明 RI のデフォルト MyFaces の同等のパラメーター MyFaces のデフォルト
com.sun.faces.numberOfViewsInSession セッションに保管されるシリアライズ化ビューの最大数を定義します。サーバー状態保存と連動します。 15 org.apache.myfaces.NUMBER_OF_VIEWS_IN_SESSION 20
com.sun.faces.compressViewState true の場合、ビューはシリアライズ後かつ Base64 エンコード前に圧縮されます。クライアント状態保存と連動します。1.2_09 の時点では、このオプションは、com.sun.faces.serializeServerState が true に設定されているとサーバー・サイド状態保存にも影響します (このオプションを使用すると CPU の使用率が高くなる点で、これはセッション内の状態のサイズの影響を大きく受けます)。 true クライアント・サイド状態保存の場合は org.apache.myfaces.COMPRESS_STATE_IN_CLIENT。サーバー・サイド状態保存の場合は org.apache.myfaces.COMPRESS_STATE_IN_SESSION。 クライアント・サイド状態保存の場合は false。サーバー・サイド状態保存の場合は true。
com.sun.faces.validateXml true の場合、JSF は構成ファイルを検証します。 false org.apache.myfaces.VALIDATE false
com.sun.faces.injectionProvider このパラメーターは、InjectionProvider を実装するクラスを指定します。 該当しません 注入プロバイダーは、WebSphere Application Server ランタイムによって提供されます。 該当しません
com.sun.faces.serializationProvider このパラメーターは、SerializationProvider SPI を実装するクラスを指定します。この実装は、JSF が代替シリアライゼーション実装を有効にするために使用するフックを表します。 該当しません org.apache.myfaces.SERIAL_FACTORY - クラスは、com.sun.faces.spi.SerializationProvider ではなく、org.apache.myfaces.shared_impl.util.serial.SerialFactory SPI を実装する必要があります。 該当しません
com.sun.faces.enabledJSStyleHiding true の場合、HTML ResponseWriter 実装によってレンダリングされるインライン化 JavaScript は、スクリプトを前のブラウザー実装から隠すようにレンダリングされます。 false org.apache.myfaces.WRAP_SCRIPT_CONTENT_WITH_XML_COMMENT_TAG true
com.sun.faces.serializeServerState 有効な場合、コンポーネント状態 (ツリーではありません) はセッションに保管される前にシリアライズされます。これは、ビュー状態がモデル変更の影響を受けやすいという問題があるアプリケーションに適している可能性があります。 false org.apache.myfaces.SERIALIZE_STATE_IN_SESSION true

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