スクリプトによるランタイム・パフォーマンス・アドバイザー・ツールの使用可能化

wsadmin ツールまたは管理コンソールを使用して、ランタイム・パフォーマンス・アドバイザー (RPA) を構成できます。

始める前に

このタスクを開始する前に、wsadmin ツールが稼働している必要があります。 『wsadmin スクリプト・クライアントの開始』の項目を参照してください。

このタスクについて

RPA により、システム・パフォーマンスを最適に調整する際に役立つアドバイスが提供されます。 管理コンソールを使用してこのツールを使用可能にする方法については、ランタイム・パフォーマンス・アドバイザー情報の使用に関する説明を参照してください。アドバイスは、SystemOut.log ファイルにテキストとして表示されます。

注: このトピックでは、 1 つ以上のアプリケーション・サーバー・ログ・ファイルを参照します。推奨される代替案として、分散システムや IBM® i システムの SystemOut.logSystemErr.logtrace.logactivity.log ファイルではなく、High Performance Extensible Logging (HPEL) ログおよびトレース・インフラストラクチャーを使用するようにサーバーを構成できます。また HPEL は、ネイティブ z/OS® ロギング機能と連携させて使用することができます。HPEL を使用する場合、LogViewer コマンド・ライン・ツールを サーバー・プロファイルの bin ディレクトリーから使用して、すべてのログ・ファイルにアクセスし、 情報をトレースできます。HPEL の使用について詳しくは、HPEL を使用してのアプリケーションの トラブルシューティングに関する情報を参照してください。
RPA の処理は、さまざまなルールと、対応するルール ID によって制御されます。 以下の表は、ルール ID と、RPA が処理するアドバイスのマッピングをまとめたものです。
表 1. ルール ID とアドバイスの種類.

この表では、ルール ID を、RPA によるアドバイス処理の種類にマップします。

ルール ID アドバイスの種類
ServerRule01 新規セッション不可ルール
ServerRule02 ライブ・セッション
ServerRule03 セッション読み取り/書き込みサイズ
ServerRule04 セッション読み取り/書き込み時間
ServerRule05 サーブレット・エンジン・アンバウンド・ルール
ServerRule06 サーブレット・エンジン・スレッド・プール・ルール
ServerRule07 ORB アンバウンド
ServerRule08 ORB プール・ルール
ServerRule09 DataSource 接続プール最小/最大サイズ・ルール
ServerRule10 DataSource prepared ステートメント破棄ルール
ServerRule11 メモリー・リーク検出ルール
surgeModeAlert サージ・モード・ルール
poolLowEffAlert プール低パーセント効率ルール
hungConnModeAlert ハング接続アラート・ルール
connLowEffAlert 接続低パーセント効率ルール
connErrorAlert 接続エラー・アラート・ルール
LTCSerialReuseViolationAlert LTC シリアル再使用違反アラート・ルール
LTCNestingAlert LTC ネスティング・ルール
LTCConnPerThreadLimitAlert スレッド当たりの LTC 接続制限ルール
multiThreadUseViolationAlert マルチスレッド使用による JCA プログラミング・モデル違反
xComponentUseViolationAlert コンポーネント間使用による JCA プログラミング・モデル違反

ランタイム・パフォーマンス・アドバイザー (RPA) では、Performance Monitoring Service (PMI) が使用可能になっていることが必要です。個々のカウンターを使用可能にする必要はありません。RPA で必要なカウンターが使用可能になっていない場合には、RPA がこれを自動的に使用可能にします。

RPA 構成を作成するための wsadmin で使用可能な MBean やオブジェクトはありません。設定を変更するには wsadmin を使用し、実行時にそれらを有効にすることができます。 これらの変更は永続的ではありません。この変更はサーバーを停止するまで残ります。 サーバーを停止すると RPA が使用不可になるので、RPA が活動化している間に使用可能だった PMI サービスやカウンターを使用不可にしたいと考える場合があります。 ランタイム・パフォーマンス・アドバイザーを使用して次のカウンターを使用可能にすることができます。
ThreadPools (モジュール)Web Container (モジュール)プール・サイズActive ThreadsObject Request Broker (モジュール)プール・サイズActive ThreadsJDBC Connection Pools (モジュール)プール・サイズ使用率Prepared Statement DiscardsServlet Session Manager (モジュール)External Read SizeExternal Write SizeExternal Read TimeExternal Write TimeNo Room For New SessionSystem Data (モジュール)CPU UtilizationFree Memory
以下に、使用できる設定のいくつかを説明します。
  • 計算間隔 PMI データ - この設定は一定の間隔で取得され、平均されてアドバイスが提供されます。 計算のインターバルは、このアドバイスのためにデータが取得される時間の長さを指定します。アドバイス・メッセージ内の詳細は、このインターバルの間の平均として表示されます。
  • 最大警告シーケンス - この設定は、しきい値が緩和されるまでに出力される連続警告数のことです。 例えば、最大警告シーケンスが 3 に設定されている場合には、アドバイザーから プリペア・ステートメント・キャッシュがオーバーフローしていること示すために送信される 警告メッセージは 3 つだけです。 それ以降は、破棄率が新しいしきい値の設定を超えた場合にだけ、新しいアラートが出されます。
  • プロセッサー数 - この設定は、サーバーのプロセッサー数を指定します。 システム固有の構成に関する正確なアドバイスを得るために重要です。

wsadmin ツールを使用してランタイム・パフォーマンス・アドバイザー・ツールを使用可能にするには、次のステップを実行します。

手順

ランタイム・パフォーマンス・アドバイザー (RPA) をセットアップします。例えば、以下のようにします。
  • Jacl を使用:

    set perf [$AdminControl queryNames mbeanIdentifier=ServerRuleDriverMBean2,process=server1,*]
    set enabledVal [java::new java.lang.Boolean true]
    set attr [java::new javax.management.Attribute enabled $enabledVal]
    set perfObject [$AdminControl makeObjectName $perf]
    set ObjectArray [java::new {java.lang.Object[]} 1]
    set sigArray [java::new {java.lang.String[]} 1]
    $ObjectArray set 0 $attr
    $sigArray set 0 "javax.management.Attribute"
    $AdminControl invoke_jmx $perfObject setRPAAttribute $ObjectArray  $sigArray
    
    $AdminConfig save

次のタスク

上記のステップを完了したら、サーバーを開始し、RPA をモニターします。

トピックのタイプを示すアイコン タスク・トピック



タイム・スタンプ・アイコン 最終更新: last_date
http://www14.software.ibm.com/webapp/wsbroker/redirect?version=cord&product=was-nd-mp&topic=txml_rpa
ファイル名:txml_rpa.html