デプロイメント・マネージャーは、特別なアプリケーション・サーバーで実行される管理アプリケーションであり、WebSphere® Application Server Network Deployment 製品をインストールするとき、またはデプロイメント・マネージャー・プロファイル・テンプレートを使用して管理プロファイルを作成するときに作成されます。
デプロイメント・マネージャーを使用すると、複数の WebSphere Application Server ノードを管理できます。このステップでは、デプロイメント・マネージャーの開始と停止の方法を説明します。
始める前に
デプロイメント・マネージャーを開始または停止するには、その前に WebSphere Application Server Network Deployment 製品をインストールしておく必要があります。
このタスクについて
WebSphere Application Server セルのすべての要素を管理できるように、デプロイメント・マネージャーを開始します。
WebSphere Application Server Network Deployment 製品の新規バージョンにマイグレーションするときや製品をアンインストールするときなどには、必要に応じてデプロイメント・マネージャーを停止します。
手順
- デプロイメント・マネージャーを始動します。
以下のいずれかの方法でデプロイメント・マネージャーを開始します。
- startManager コマンドを使用します。
startManager
ノードをホストしている IBM® i サーバーの Qshell コマンド行から startManager Qshell スクリプトを使用して、デプロイメント・マネージャーを開始します。
例えば、デプロイメント・マネージャー・プロファイルの bin ディレクトリーで、コマンド・ダイアログから startManager コマンドを実行します。
詳しくは、 の『startManager コマンド』トピックを参照してください。
Submit Job (SBMJOB) CL コマンドを使用します。IBM i コマンド行から以下の CL コマンドを実行できます。
SBMJOB CMD(CALL PGM(product_library/QWASSTRSVR) PARM('-profilePath'
'profile_root' '-server' 'deployment_manager')) JOB(server)
JOBD(QWAS85/QWASJOBD) JOBQ(QWAS85/QWASJOBQ) USER(QEJBSVR) LANGID(*USRPRF)
CNTRYID(*USRPRF) CCSID(*USRPRF) OUTQ(QWAS85/QWASOUTQ) ALWMLTTHD(*YES)
各部の意味は、次のとおりです。
- profile_root はデプロイメント・マネージャーのプロファイル root です。
- deployment_manager は開始しようとするデプロイメント・マネージャー・サーバーの名前です。
トラブルの回避 (Avoid trouble): デプロイメント・マネージャーの開始時に「
WSVR0629I:
スレッド・プール "server.startup" の要求バッファーの容量がいっぱいになりました。」というメッセージがデプロイメント・マネージャーの
SystemOut.log ファイルに書き込まれる場合は、
server.startup スレッド・プール要求バッファーのサイズを大きくしてください。wsadmin コマンドを実行して、プール内で許容される最大スレッド数を増やすことができます。
デプロイメント・マネージャーで wsadmin を開始してから、順に以下のコマンドを入力します。
- Jython の使用:
print AdminConfig.list('ThreadPool')
tp = "server.startup(thread_pool_path_from_list_command)"
print AdminConfig.showall(tp)
AdminConfig.modify(tp, [['maximumSize', new_size_value]])
print AdminConfig.showall(tp)
AdminConfig.save()
- Jacl を使用:
$AdminConfig list ThreadPool
set tp "server.startup(thread_pool_path_from_list_command)"
$AdminConfig showall $tp
$AdminConfig modify $tp {{maximumSize new_size_value}}
$AdminConfig showall $tp
$AdminConfig save
tp 変数をデプロイメント・マネージャーのスレッド・プールのパスに設定します。例えば、
"server.startup(cells/myCell01/nodes/myCellManager01/servers/dmgr|server.xml#ThreadPool_startup)" などです。
showall コマンドは、実行する必要はありません。
ただし、
showall を 2 回実行する (まず
maximumSize 値を見るために実行し、
modify コマンドの実行後に、
maximumSize 値が変更されたことを確認するために実行する) こともできます。
gotcha
- デプロイメント・マネージャーを停止します。
以下のいずれかの方法でデプロイメント・マネージャーを停止します。
- stopManager コマンドを使用します。
stopManager
ノードをホストしている IBM i サーバーの Qshell コマンド行から stopManager Qshell スクリプトを使用して、デプロイメント・マネージャーを停止します。
例えば、デプロイメント・マネージャー・プロファイルの bin ディレクトリーで、コマンド・ダイアログから stopManager コマンドを実行します。
詳しくは、 の『stopManager コマンド』トピックを参照してください。
- WebSphere Application Server Network Deployment デプロイメント・マネージャー管理コンソールを使用します。
管理コンソールからデプロイメント・マネージャーを停止するには、次のようにします。
- をクリックします。
- デプロイメント・マネージャー設定の「構成」タブで、「停止」をクリックします。
End Job (ENDJOB) CL コマンドを使用します。アプリケーション・サーバーを終了させる ENDJOB CL コマンドを使用するには、IBM i コマンド行に以下のコマンドを入力します。
ENDJOB JOB(jobNumber/QEJBSVR/jobName) OPTION(*CNTRLD) DELAY(delayTime)
ここで、
jobNumber はジョブ番号、
jobName はデプロイメント・マネージャーのためのアプリケーション・サーバー・ジョブの名前、
delayTime はジョブの終了を待つ秒単位の時間です。
初めは、値として 600 秒を使用します。
適切な delayTime を調べるには、『
WebSphere Application Server サブシステムのシャットダウン』を参照してください。
タスクの結果
デプロイメント・マネージャーが開始されました。また、オプションで停止しました。
次のタスク
デプロイメント・マネージャーの開始後、startNode コマンドを実行して、デプロイメント・マネージャーの統合アプリケーション・サーバー・ノードを開始します。
デプロイメント・マネージャーとノードの実行が開始されると、そのノード上のサーバーおよびアプリケーション
を管理できます。
デプロイメント・マネージャーを停止した後、
統合アプリケーション・サーバー・ノードが実行中であれば、stopNode コマンドを実行して
停止します。製品のプロセスを停止した後は、製品はもう実行されていません。