デフォルトのメッセージング・プロバイダーのメッセージング・パフォーマンスの調整
メッセージ駆動型 Bean およびその他のメッセージング・アプリケーションのパフォーマンスを制御する調整プロパティーを設定することにより、パフォーマンスを最適化できます。
このタスクについて
デフォルトのメッセージング・プロバイダーを使用するメッセージングのパフォーマンスを最適化するために、管理コンソールを使用して各種のパラメーターを設定できます。これらのパラメーターは、wsadmin ツールを使用して設定することもできます。
z/OS® では、メッセージング・アプリケーションのパフォーマンスは、動的に変動するサーバントの数、およびサーバント間の処理の配分に影響されます。サーバントの数およびサーバント間の処理配分の構成および管理について詳しくは、アプリケーション・サービス提供環境のチューニングを参照してください。
手順
- デフォルトのメッセージング・プロバイダーの MDB スレッド・プール・サイズをモニターします。
メッセージ駆動型 Bean が使用できるスレッド数が十分でないと、 パフォーマンスのボトルネックが発生する場合があります。メッセージのスループットを最大化する十分なスレッド数の提供と、アプリケーション・サーバーにおけるスレッドの CPU 不足につながる可能性のある過大なスレッド数の構成との間には、トレードオフがあります。 高速非パーシスタント、高信頼性非パーシスタント、または高信頼性パーシスタントのメッセージングのスループットが、SIBJMSRAThreadPool スレッド・プールのサイズを増加したことによって低下したことに気付いた場合は、スレッド・プールのサイズを減らし、メッセージのスループットを再評価してください。
- アプリケーション・サーバーのデフォルトのスレッド・プールのスレッド数を表示または変更します。 デフォルトでは、メッセージ駆動型 Bean は SIBJMSRAThreadPool スレッド・プールを使用します。
- 「サーバー」 ->「サーバー・タイプ(Server Types)」 ->「WebSphere Application Server (WebSphere application servers)」 -> 「server_name」 -> [追加プロパティー] スレッド・プール > 「SIBJMSRAThreadPool」をクリックします。デフォルトでは、最小サイズ値は 35 に、最大サイズ値は 41 に設定されています。
- 値を変更して、「OK」をクリックします。
- オプション: 独自のスレッド・プールを作成します。 デフォルトのスレッド・プールは他の WebSphere Application Server コンポーネントによっても使用されるため、
メッセージ駆動型 Bean 用に別のスレッド・プールを定義することができます。
これにより、デフォルトのスレッド・プールのスレッド競合が減少します。
- 「サーバー」 ->「サーバー・タイプ(Server Types)」 ->「WebSphere Application Server (WebSphere application servers)」 -> 「server_name」 -> [追加プロパティー] スレッド・プールをクリックします。
- 新規のスレッド・プールを作成します。
- メッセージ駆動型 Bean の並行処理の最大量をサポートするのに十分な数のスレッドを作成します。
- 以下のように、新規スレッド・プールを使用するように SIB JMS リソース・アダプターを変更します。
- リソース (Resources) ->「リソース・アダプター」 ->「リソース・アダプター」をクリックします。
- リストに SIB JMS リソース・アダプター・インスタンスが何も表示されない場合、 「設定」を展開して、「組み込みリソースの表示 (Show built-in resources)」を有効にします。
- 接続ファクトリーの有効範囲に応じた適切な有効範囲を持った「SIB JMS リソース・アダプター」を選択します。
- 「Thread pool alias」 ボックスに新規スレッド・プールの名前を追加します。
- 「適用」をクリックします。
- 変更をマスター構成に保存します。
- アプリケーション・サーバーのデフォルトのスレッド・プールのスレッド数を表示または変更します。 デフォルトでは、メッセージ駆動型 Bean は SIBJMSRAThreadPool スレッド・プールを使用します。
- デフォルト・メッセージング・プロバイダーでの MDB のパフォーマンスを調整します。
- リソース (Resources) ->「JMS」 ->「アクティベーション・スペック」 ->「activation_specification_name」をクリックします。
- このアクティベーション・スペックの最大バッチ・サイズを設定します。
各 MDB エンドポイントにメッセージ・バッチを送信すると、パフォーマンスが向上します (特に、確認モードを「重複可能な自動応答」に設定して使用する場合)。 しかし、複数回送信が失敗した場合にその間のメッセージの順序を保持するには、 このパラメーターを 1 に設定します。
- このアクティベーション・スペックの並行エンドポイントの最大数を設定します。
最大並行エンドポイント数パラメーターは、メッセージ Bean が処理できる並列処理量を制御します。 このパラメーターは、メッセージ駆動型 Bean で使用します。 並行エンドポイント数を大きくするとパフォーマンスは向上しますが、 一度に使用されるスレッド数が増える場合があります。このパラメーターの変更が効果を持つには、 同時処理をサポートするのに十分な数のスレッドが MDB スレッド・プールで使用可能になっていなければなりません。しかし、複数回送信が失敗した場合にその間のメッセージの順序を保持するには、 このパラメーターを 1 に設定します。
- 変更をマスター構成に保存します。
- デフォルト・メッセージング・プロバイダーの接続ファクトリーにおける最大接続数を変更します。
最大接続数パラメーターは、ローカル接続の数を制限します。 デフォルトは 10 です。 このパラメーターは、同時にメッセージを送信するスレッド (エンタープライズ Bean) の数以上の数に設定する必要があります。
- リソース (Resources) ->「JMS」 ->「トピック接続ファクトリー」 -> 「factory_name」 > [追加プロパティー (Additional Properties)]「接続プール・プロパティー (Connection pool properties)」をクリックします。
- 「最大接続数」フィールドに必要な値を入力します。
- 「適用」をクリックします。
- 変更をマスター構成に保存します。


http://www14.software.ibm.com/webapp/wsbroker/redirect?version=cord&product=was-nd-mp&topic=tjn_tunedmp
ファイル名:tjn_tunedmp.html