WS-ReliableMessaging - 動作方法
WebSphere® Application Server は、SOAP over HTTP メッセージのトランスポート層の一部として、WS-ReliableMessaging を使用します。API 層でサポートされるメッセージ交換パターンは、片方向の「応答不要送信」または両方向の要求と応答です。
WS-ReliableMessaging は、WebSphere Application Server バージョン 8.5.5 で安定化されたフィーチャーになりました。
信頼性は Web サービス要求元と Web サービス・プロバイダー間にある、高信頼性メッセージング・ミドルウェアによって提供されます。 このミドルウェア層は、以下の図で点線の下に示され、高信頼性メッセージ送信元および高信頼性メッセージ宛先を含みます。
注: 両方向プログラミング API で WS-ReliableMessaging を使用した場合、要求側アプリケーションが失敗して再始動されると、その応答メッセージは受信されません。このモデルでは、WS-ReliableMessaging はネットワーク障害から保護するためにだけ、使用されています。
さらに、以下のような特徴があります。
- クライアント・サイドの再送信は、クライアントがサービスに新しいメッセージの送信を開始した後でのみ、 開始されます (この状態は、片方向操作と両方向操作のどちらにも該当します)。
- 再開された両方向操作は、応答メッセージをクライアント・アプリケーションに戻せません。 このメッセージは、クライアント上のインバウンド・シーケンスまでしか戻されません。
図 1. Web サービス・メッセージを確実に交換するために使用される対話。

上の図では、アプリケーション・ソースは、Web サービスを起動します。 対話の手順は以下のとおりです。
- 呼び出しが、高信頼性メッセージ送信元へ渡されます。
- 高信頼性メッセージング送信元は、メッセージを保管してから制御をアプリケーションに戻します。
- 高信頼性メッセージ送信元は、メッセージを高信頼性メッセージ宛先に送信します。
- 高信頼性メッセージ宛先は、メッセージを受信すると、ローカルに保管し肯定応答を高信頼性メッセージ送信元に戻します。
- ここで高信頼性メッセージ送信元は、そのメッセージのコピーを削除することができます。
- 高信頼性メッセージ宛先は、高信頼性メッセージ送信元からメッセージを受信したらいつでもそれをアプリケーション宛先に送信することができます。
Web サービス・アプリケーションを構成して、WS-ReliableMessaging を使用するには、WS-ReliableMessaging ポリシー・タイプを含むポリシー・セットを接続します。このポリシー・タイプは、管理対象パーシスタント、管理対象非パーシスタント、または管理対象外非パーシスタントなど、さまざまなサービスの品質を提供します。
管理対象のサービス品質 (管理対象パーシスタントおよび管理対象非パーシスタント) は、サービス統合バスでサポートされます。 アプリケーションとポリシー・セット間の関連付けごとに、高信頼性メッセージング・プロトコルの状態を確立するために使用する、バスおよびメッセージング・エンジンを選択できます。