WebSphere Application Server バージョン 9.0 での JMS 2.0 フィーチャーのサポート

JMS 2.0 では、JMS アプリケーションの使いやすさ、簡便性、および非同期サポートを強化する多数の新機能が導入されています。JMS 2.0 は Java EE 7 プラットフォームの一部であり、Java EE Web アプリケーションまたは EJB アプリケーションで (J2SE 環境と一緒に) 使用できます。

JMS 2.0 の大きな機能拡張のいくつかを以下に示します。
API の単純化
JMS 2.0 の API は、JMS 1.0 と比べて、より単純で使いやすくなりました。既存の JMS 1.1 API は、クラシック API と呼ばれるようになりました。API の単純化により、JMSContext オブジェクト、JMSProducer オブジェクト、および JMSConsumer オブジェクトという 3 つの新しいインターフェースが導入されました。詳しくは、JMS 2.0 仕様の資料を参照してください。
Autocloseable のサポート
JMS 2.0 では、Connection、Session、MessageProducer、MessageConsumer、および QueueBrowser の各インターフェースは、java.lang.Autocloseable インターフェースを拡張するために変更されています。 アプリケーションは、Java SE 7 の try-with-resources ステートメントを使用して、これらのオブジェクトを作成できます。このステートメントにより、オブジェクトが必要でなくなったときに、アプリケーションで明示的に close() を呼び出す必要がなくなります。詳しくは、JMS 2.0 仕様の資料を参照してください。
コンテキスト依存関係の注入 (Java EE アプリケーションへの JMSContext の注入)
JMS 2.0 では、Java EE Web アプリケーションや EJB アプリケーションに JMSContext を注入できます。例: @Inject @JMSConnectionFactory( "jms/InjectedconnectionFactory") private JMSContext injectedcontext。詳しくは、JMS 2.0 仕様の資料を参照してください。
非永続サブスクリプションの共有のサポート:
JMS 2.0 は、非永続サブスクリプションの共有をサポートします。以前には、永続サブスクリプションのみを共有できました。非永続サブスクリプションを共有することにより、複数のコンシューマーが、共有されるように構成されたすべてのタイプのサブスクリプションに接続できます。詳しくは、JMS 2.0 仕様の資料を参照してください。
デリバリー遅延
JMS 2.0 は、メッセージのデリバリー遅延をサポートします。デリバリー遅延を指定した場合、JMS プロバイダーはデリバリー遅延時間が経過するまでメッセージをコンシューマーに配信しません。詳しくは、JMS 2.0 仕様の資料で、JMSProducer および MessageProducer での send() API を参照してください。
非同期送信
JMS 2.0 は、メッセージの非同期送信をサポートします。以前の JMS 1.1 では、JMS 送信操作は同期操作でした。つまり、クライアント・サイドは、サーバーから応答を受信するまでメッセージをブロックします。非同期のメッセージ送信メソッドでは、send メソッドはサーバーにメッセージを送信した後、サーバーからの返信を待たずにアプリケーションに制御を戻します。JMS クライアントが応答を待つ間、アプリケーションは無駄にブロックされることなく、他の有用なイベント (例えば、他のメッセージの送信や処理) に関与することができます。 JMS プロバイダーが結果を応答したときは常に、CompletionListeners インターフェースの適切なメソッド (onCompletion または onException のいずれか) が呼び出されます。詳しくは、JMS の仕様に関する資料で、JMSProducer および MessageProducer での send() API を参照してください。
新規の MDB アクティベーション・プロパティー:
EJB 3.2 仕様の一部として、4 つの MDB アクティベーション構成プロパティーが新規に追加されました。それらは、connectionFactoryLookup、destinationLookup、clientId、および subscriptionName です。Websphere Application Server は既に clientId プロパティーと subscriptionName プロパティーをサポートしていたため、サポートが connectionFactoryLookup と destinationLookup という 2 つの新しいプロパティーまで拡張されたことになります。
Java EE アプリケーションでの JMS リソース定義:
JMS 2.0 仕様の一部として、2 つの新規アノテーション、javax.jms.JMSConnectionFactoryDefinition および javax.jms.JMSDestinationDefinition がサポートされます。これら 2 つのアノテーションは、Java EE Web アプリケーションまたは EJB アプリケーションでサポートされます。JMSConnectionFactoryDefinition はリソース javax.jms.ConnectionFactory を構成するために使用され、JMSDestinationDefinition は宛先リソース (javax.jms.Queue または javax.jms.Topic のいずれか) を構成するために使用されます。

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