さまざまなバージョンの WebSphere® Application Server のアプリケーション・サーバー間でトランザクション・メッセージが送受信されるように、アプリケーション・サーバーを構成することができます。アプリケーション・サーバーのバージョンに応じて、システム・プロパティーを設定したり、トランザクション調整権限設定を使用したりすることができます。
このタスクについて
WebSphere Application Server のトランザクション・マネージャーは、CORBA Object Transaction Service (OTS) プロトコルを介して、または、JSR-109 準拠の要求の場合は Web Services アトミック・トランザクション (WS-AT) プロトコルを介して、他のトランザクション・マネージャーとのトランザクションの相互協調処理をサポートします。 また、トランザクション・マネージャーは XA リソース・マネージャーを調整することができ、Java™ EE Connector Architecture 1.5 リソース・アダプターによる調整もできます。
手順
![[AIX Solaris HP-UX Linux Windows]](../images/dist.gif)
OTS プロトコルを使用して、トランザクションによる相互運用を行い、WebSphere Application Server バージョン 5.0.2 以前のアプリケーション・サーバーからバージョン 6 以降のアプリケーション・サーバーに要求を送信するには、バージョン 5.0.2 以前のアプリケーション・サーバー上で以下のシステム・プロパティーを設定する必要があります。 com.ibm.ejs.jts.jts.ControlSet.nativeOnly=false
com.ibm.ejs.jts.jts.ControlSet.interoperabilityOnly=true
例えば、WebSphere Application Server バージョン 4.0.n のアプリケーション・サーバーから WebSphere Application Server バージョン 6 のアプリケーション・サーバーに要求を送信するには、バージョン 4.0.n アプリケーション・サーバーでシステム・プロパティーを設定する必要があります。
WebSphere Application Server バージョン 5.0.2 以前のアプリケーション・サーバーで、バージョン 6 以降のアプリケーション・サーバーからの要求を受け取る場合に、これらのプロパティーを設定する必要はありません。
- WebSphere Application Server バージョン 6.0.2 以降のアプリケーション・サーバーで管理セキュリティーが有効になっている場合、
以下のような状況のサーバーについてトランザクション調整権限を無効にする必要があります。
トランザクション調整権限設定は、トランザクションの完了を調整するために使用される、サーバー間のトランザクション・プロトコル・メッセージのみを制御します。
アプリケーション・メッセージやサーバーのセキュリティーには影響しません。
トランザクション調整権限が有効になっている場合、
以下のようになります。
- サーバーは、送信側サーバーにメッセージの準備、コミット、ロールバック、および
1 フェーズ・コミットを処理する権限があることを検査します。
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呼び出し元は、管理者ロールの権限を付与されているか
どうかを検査されます。
サーバーのトランザクション調整権限を無効にするには、以下のステップを使用します。
- 管理コンソールで、とクリックします。
- 「トランザクション調整権限を有効にする (Enable transaction coordination authorization)」チェック・ボックスをクリアします。
- 「適用」または「OK」をクリックします。
- 変更をマスター構成に保存します。
- サーバーを再始動します。