wsadmin スクリプトを使用する管理コマンドの対話モード環境
管理コマンドは、コマンドを呼び出すときに、 オプション・ストリングに -interactive オプションを提供することによって対話モードで実行することができます。
対話式オプションを使用していても、他のオプションを提供することができます。 指定されたオプションの値は、コマンド・データが表示される前にコマンドに適用されます。 他のオプションが指定されているかどうかにかかわらず、コマンド情報を収集するために、 wsadmin ツールでユーザーはコマンドをステップスルーします。
- ターゲット・オブジェクトおよびパラメーターのユーザー入力を収集します
- コマンドがステップを含まない場合は、 コマンドを実行またはキャンセルするためのコマンド実行メニューが表示されます。
- コマンドがステップを含む場合は、 そのステップを選択するためのメニューが表示されます。 必要な入力データがすべて入力されると、メニューにはコマンドの実行が含まれます。
- ステップが選択されると、ステップがコレクションをサポートしている場合、 コレクション内のオブジェクトを選択するメニューが表示され、 ステップを終了することができます。 ステップを終了する場合は、ステップ 1 から 3 を繰り返します。
- 選択したステップのユーザー入力またはコレクションのオブジェクトを収集します。
- コレクション・ステップ・メニューからの場合、ステップ 4 および 5 を繰り返します。
- ステップ選択メニューからの場合、ステップ 3 から 5 を繰り返します。
管理コマンドによって使用可能になる入力域によっては、 対話式フロー・シーケンスの一部またはすべてを実行できます。 管理コマンドが対話モードで実行される場合、 バッチ・モードでコレクション・オブジェクトの削除以外のコマンドを実行する構文は、 対話セッションおよび wsadmin トレース・ファイルの両方で WASX7278I メッセージとして生成され、記録されます。
ターゲット・オブジェクトおよびパラメーターのユーザー入力を収集します
次の対話式プロンプトを使用して、 コマンド固有のヘルプに表示される「ターゲット」オブジェクトおよび「引数」入力域の入力データを収集します。
Command title
Command Description
*target object title [current or default value]:
*param1 title (param1 name) [choice1, choice2, ...]: [current/default value]
param2 title (param2 name) [choice1, choice2, ...]: [current/default value]
...
コマンド実行メニューの表示
管理コマンドがステップを含まない場合、 ターゲット・オブジェクトおよびパラメーターの値を収集後、 ユーザーには以下のメニューが提供されます。
コマンド・タイトル
F (Finish)
C (Cancel)
Select [F, C]: F
「完了」オプションはコマンドを実行し、 「キャンセル」オプションはコマンドを取り消します。 デフォルトの選択は F (完了) です。 このメニューは、非ステップ・コマンドに対して表示される最後のメニューであり、 そのコマンドを取り消すか、実行するかのいずれかによって対話モードを終了します。
コマンド・ステップ選択および実行メニューの表示
管理コマンドがステップを含む場合、 ターゲット・オブジェクトおよびパラメーターの値を収集後、 以下のメニューが表示されます。
コマンド・タイトル
Command description
-> *1. step1 title (step1 name)
2. step2 title (step2 name)
*3. step3 title (step3 name)
(4. step4 title (step4 name))
…
n. stepn title (stepn name)
S (選択)
N (次へ)
P (前へ)
F (Finish)
C (Cancel)
H (ヘルプ)
Select [S, N, P, F, C, H]: S
メニューに表示されるステップの数は、管理コマンドによります。 ステップ名は情報のために表示され、 バッチ・モードでこのステップにあるデータを設定するのに使用される名前です。 以下の表記はステップを記述するために使用されます。
- ステップの前の「->」は現行のステップの位置を示します。
- ステップの前の「*」は必要なステップを示します。
- ステップ全体を囲む ( ) は、使用不可のステップを示します。ユーザーは、 「次へ」オプションまたは「戻る」オプションを使用して、 このステップにナビゲートすることはできません。
このメニューを使用すると、ユーザーは「戻る」または「次へ」を選択して、 順番にステップを通してナビゲートすることができます。 「選択」は現行のステップを選択し、「完了」はコマンドを実行し、 「キャンセル」はコマンドを取り消し、「ヘルプ」はコマンドのオンライン・ヘルプを提供します。 すべてのメニュー選択が使用可能なわけではありません。 現行のステップが最初のステップの場合は、 「戻る」は使用可能ではありません。 現行のステップが最後のステップの場合は、「次へ」は使用可能ではありません。 「完了」は、必要な入力データが欠落しているステップがある場合は、使用可能ではありません。 現行のステップが有効なステップで、必要な入力データがステップに 欠落している場合、デフォルトで選択されているものは S (選択) です。 必要な入力データがすべてステップに提供されている場合、 デフォルトで選択されているものは F (完了) です。
ステップを備えたコマンドの場合、 コマンドを取り消すか実行するかのいずれかによって、 このメニューで対話モードを終了できます。
コレクション・ステップ・メニューの表示
ステップは、コレクションをサポートする場合と、サポートしない場合があります。 コレクションは、同じ型のオブジェクトを意味します。 管理コマンドでは、コレクションは、 同じセットのパラメーターを持つオブジェクトを含みます。 コレクションをサポートするステップが選択されると、 wsadmin ツールは以下のメニューを表示して、コレクションのオブジェクトを追加および選択します。
Step title (step name)
| key param1 title (key param1 name), key param2 title (key param2 name), ...
---------------------------------------------------------------------------
-> | object1 key param1 value, key param2 value, ...
*| object2 key param1 value, key param2 value, ...
...
key param1 title, key param2 title, ... must be provided to specify a row in batch row.
S (行の選択)
N (次へ)
P (前へ)
A (行の追加または前へ行を追加)
D (行の削除)
F (Finish)
H (ヘルプ)
Select [S, N, P, A, D, F, H]: F
メニューに表示されるオブジェクトの数は、コマンド・ステップによります。 キー・パラメーターはステップによって識別され、コレクションのオブジェクトを一意的に識別するために使用します。 キー・パラメーター値は、選択するオブジェクトを識別するために表示されます。 コマンド・ステップ選択メニューと同様に、矢印 (->) は現行のオブジェク ト位置を示すために使用され、アスタリスク (*) はオブジェクトで欠落して いる必要な入力データを示すために使用されます。
メニューを使用し、「戻る」または「次へ」を選択して、 順番にオブジェクトを通してナビゲートすることができます。 「行の選択」は現行のオブジェクトを選択し、「行の追加」は新規オブジ ェクトを追加し、「前へ行を追加」は現行のオブジェクトの前に新規オブジ ェクトを追加し、「行の削除」は現行のオブジェクトを削除し、「完了」は ステップ選択および実行メニューに制御を戻し、「ヘルプ」はステップのオンライン・ヘルプを提供します。 すべてのメニュー選択が使用可能なわけではありません。 「戻る」は、 コレクションにオブジェクトがない場合または最初のオブジェクトが現行のオブジェクトの場合、 使用可能ではありません。 「次へ」は、コレクションにオブジェクトがない場合または最後のオブジェクトが現行のオブジェクトの場合、 使用可能ではありません。 「行の選択」は、現行のオブジェクトがある場合にのみ使用可能です。 「行の追加」はコレクションにオブジェクトがなく、 ステップが、追加される新規オブジェクトをサポートする場合にのみ提供されます。 「前へ行を追加」は、ステップが、追加される新規オブジェクトをサポートし、 コレクションに既存のオブジェクトがある場合に提供されます。 「行の削除」は、現行のオブジェクトがあり、 ステップが、削除されるオブジェクトをサポートしている場合にのみ提供されます。 「完了」は、必要な入力データが欠落しているオブジェクトがある場合は、使用可能ではありません。 コレクションにオブジェクトがなく、 ステップが、追加されるオブジェクトをサポートする場合は、 デフォルトで選択されているものは A (行の追加) です。 現行のオブジェクトがあり、必要な入力データが欠落しているオブジェク トがある場合、デフォルトで選択されているものは S (行の選択) です。 どのステップでも必要な入力データが欠落していない場合は、デフォルトで選択されているものは F (完了) です。
コレクション・オブジェクトのパラメーター用ユーザー入力の収集
コレクション・オブジェクトが選択されると、 各パラメーターのパラメーター値は、以下の例に示すように、順次プロンプトが出されます。
*param1 title (param1 name) [choice1, choice2, ...]: [current/default value]
param2 title (param2 name) [choice1, choice2, ...]: [current/default value]
...
パラメーターの数は、 コマンド・ステップ特定ヘルプの「引数」領域にある引数の数によります。 必須パラメーターを示すために、同じアスタリスク (*) 表記が使用されます。 パラメーター値が値のセットに制限されている場合、有効な選択項目が表示されます。 現行またはデフォルトの値が使用可能な場合、表示されます。 各書き込み可能パラメーターでは、 Enter キーを押して、既存の値を受け入れることができます。 既存の値を追加または変更するには、新規値を入力し、Enter キーを押します。 読み取り専用パラメーターのために、パラメーターおよびその値が表示されます。 値を変更するためのプロンプトは出されません。 すべてのパラメーターに目を通し終えると、 wsadmin ツールはコレクション・ステップ・メニューに戻ります。
非コレクション・ステップのユーザー入力の収集
このステップは、2 つのパートに分かれています。 最初のパートは、以下の例に示すとおり、 選択されたステップの現行またはデフォルトのパラメーター値を表示します。
Step title (step name)
*param1 title (param1 name) [choice1, choice2, ...]: [current/default value]
param2 title (param2 name) [choice1, choice2, ...]: [current/default value]
...
Select [C (Cancel), E (Edit)]: [E]
このパートには、プロンプトは含まれていません。 その代わり、 このパートは選択されたステップに関するパラメーター情報を提供するヘルプ機能のようなものです。 パラメーターの数は、 コマンド・ステップ特定ヘルプの 引数領域にある引数の数によ ります。 アスタリスク (*) 表記は、必須パラメーターを示します。 パラメーター値が値のセットに限定されている場合は、 有効な選択項目が表示されます。 現行またはデフォルトの値が使用可能な場合、表示されます。 ステップのキャンセルを選択するか、 次のパートへ進み、パラメーター入力データを入力することができます。 デフォルトの選択は編集です。ステップでまだ設定されていない新規データの一部に割り当てられたデフォルトの値を見ることができるため、 次のパートへ進むためにデフォルトの選択を受け入れることができます。 そうしないと、選択されたステップにデータがない場合、 「キャンセル」を選択すると、データを作成できません。
デフォルトの 編集 という選択を受け入れると、 「コレクション・オブジェクトのパラメーター用ユーザー入力の収集」のように、 順次、パラメーターのユーザー入力が収集されます。
*param1 title (param1 name) [choice1, choice2, ...]: [current/default value]
param2 title (param2 name) [choice1, choice2, ...]: [current/default value]
...
各書き込み可能パラメーターでは、 Enter キーを押して、既存の値を受け入れることができます。 既存の値を追加または変更するには、新規値を入力し、Enter キーを押 します。 読み取り専用パラメーターのために、パラメーターおよびその値が表示されます。 パラメーターの値を変更するためのプロンプトは出されません。 すべてのパラメーターをステップスルーすると、 wsadmin ツールによってユーザーはコマンド・ステップ選択および実行メニューに戻されます。