WS-ReliableMessaging による Web サービスへの確実な配信の追加

Java™ API for XML-Based Web Services (JAX-WS) のプロバイダーまたはリクエスター・アプリケーションを開発し、 WS-ReliableMessaging を使用可能にするためのポリシー・セットを構成します。 ご使用のアプリケーションをインストールしてから、ポリシー・セットを関連付けます。 いずれかの管理対象サービス品質を使用する場合は、 アプリケーションまたはポリシー・セットをサービス統合バスおよびメッセージング・エンジンにバインドします。

このタスクについて

WS-ReliableMessaging は、2 つのエンドポイント間で信頼性の高いメッセージ送信を行う場合の、インターオペラビリティー標準です。 WS-ReliableMessaging を使用すると、カスタム・コードを作成せずに、 信頼性が高い SOAP over HTTP ベースの Web サービスを構築することができます。 WS-ReliableMessaging を使用すると、さまざまなサービス品質を取得できます。 その範囲は、ネットワークでのメッセージ消失に対する保護から、サーバーが使用不可になった場合の保護にまで及びます。

WebSphere® Application Server では、SOAP over HTTP バインディングを使用する Java API for XML-Based Web Services (JAX-WS) Web サービス・アプリケーションと共に WS-ReliableMessaging を使用できます。 Web サービス・アプリケーションを構成して、WS-ReliableMessaging を使用するには、WS-ReliableMessaging ポリシー・タイプを含むポリシー・セットを接続します。このポリシー・タイプは、管理対象パーシスタント、管理対象非パーシスタント、または管理対象外非パーシスタントなど、さまざまなサービスの品質を提供します。 管理対象のサービス品質 (管理対象パーシスタントおよび管理対象非パーシスタント) は、サービス統合バスでサポートされます。アプリケーションとポリシー・セット間の関連付けごとに、高信頼性メッセージング・プロトコルの状態を確立するために使用する、バスおよびメッセージング・エンジンを選択できます。

注:

WS-ReliableMessaging 標準のサポートは、最初は IBM WebSphere Application Server V6.1 Feature Pack for Web Services の一部として導入されていました。その当時、Reliable Asynchronous Messaging Profile (RAMP) バージョン 1.0 仕様は、 WS-ReliableMessaging を使用してメッセージの高信頼性配信を保証しており、 WebSphere Application Server バージョン 6.1 の Feature Pack for Web Services に この仕様をサポートするデフォルト・ポリシー・セットが含まれていました。RAMP ベースのポリシー・セットを 使用する WebSphere Application Server バージョン 6.1 WS-ReliableMessaging 構成は、現行バージョンの製品 にマイグレーションできます。

RAMP バージョン 1.0 仕様に続いて、Web Services Interoperability Organization (WS-I) Reliable Secure Profile Working Group は、 Web サービスのセキュアな高信頼性メッセージング機能を扱うインターオペラビリティー・プロファイル のバージョン 1.0 を開発しました。このプロファイルは、OASIS WS-SecureConversation バージョン 1.3 仕様で WS-ReliableMessaging バージョン 1.1 を使用するように更新されている点を除いて、RAMP バージョン 1.0 と類似しています。 このバージョンの WebSphere Application Server で提供されている WS-I RSP デフォルト・ポリシー・セット は、Reliable Secure Profile バージョン 1.0 仕様の実装です。

JAX-WS ベースの WS-Notification サービスを作成する場合、WS-Notification サービスを信頼できるようにするために、WS-ReliableMessaging ポリシーを適用します。詳しくは、信頼できる通知のための WS-Notification の構成を参照してください。

WebSphere Application Server 内の WS-Policy 実装は、Web Services Reliable Messaging Policy Assertion バージョン 1.0 および Web Services Reliable Messaging Policy Assertion バージョン 1.1 をサポートします。詳しくは、WS-Policyを参照してください。

アプリケーションで WS-ReliableMessaging を使用可能にするには、 以下のような各種のアクションを実行します。
  1. Java API for XML-Based Web Services (JAX-WS) の Web サービス・プロバイダーまたはリクエスター・アプリケーションを開発します。
  2. そのアプリケーションを WebSphere Application Server にインストールします。
  3. 高信頼性メッセージング・ポリシー・セット (デフォルトのポリシー・セットまたはユーザーが作成したポリシー・セット) をアプリケーションの任意の局面 (アプリケーション・レベルまたは Web サービス) に接続します。ポリシー・セットは高信頼性レベル (サービスの品質) および他の、高信頼性メッセージング・アプリケーションに適用する構成オプションを定義します。
  4. 管理対象のサービス品質を指定するポリシー・セットの各関連付けに対して、バインディングを定義してください。つまり、管理対象のパーシスタントと管理対象の非パーシスタントのサービス品質の状態維持に使用する、サービス統合バスとメッセージング・エンジンを選択することになります。

どのような段階 (高信頼性 Web サービス・アプリケーションの作成前または作成後、 あるいはポリシー・セットの構成前または構成後) においても、高信頼性メッセージングを使用するクライアントのみをサポートするように エンドポイントを構成するプロパティーを設定できます。 この設定は、WS-Policy を使用している場合は、WS-Policy によって反映されます。

手順

  1. 高信頼性 Web サービス・アプリケーションを開発します
  2. WS-ReliableMessaging を使用可能にするためのポリシー・セット・インスタンスを構成します
  3. 高信頼性 JAX-WS Web サービス・アプリケーションをインストールします
  4. WS-ReliableMessaging ポリシー・セットをご使用のアプリケーションに関連付け、バインドします
  5. 変更をマスター構成に保存します.
  6. サーバーを停止してから再始動します.

タスクの結果

高信頼性 JAX-WS アプリケーションが、適切に構成された環境にデプロイされ、開始されます。

トピックのタイプを示すアイコン タスク・トピック



タイム・スタンプ・アイコン 最終更新: last_date
http://www14.software.ibm.com/webapp/wsbroker/redirect?version=cord&product=was-nd-mp&topic=twbs_wsrm_ep
ファイル名:twbs_wsrm_ep.html