Java EE デフォルト・リソースの構成

管理コンソールまたは wsadmin コマンドを使用して、Java™ Platform Enterprise Edition (Java EE) デフォルト・リソースのバインディングを構成できます。

このタスクについて

新フィーチャー 新フィーチャー:
Java EE 仕様では 6 つのデフォルト・リソースが定義されていて、 本製品はそれらをデフォルト構成で提供しています。Java EE デフォルト・リソース・プロバイダーを構成するには、 デフォルト・リソースの Java Naming and Directory Interface (JNDI) 名を、構成されたリソースの JNDI 名にバインドします。例えば、java:comp/DefaultDataSource を、製品内に構成されているデータ・ソースにバインドすることができます。newfeat
表 1. Java EE デフォルト・リソース. 各デフォルト・リソースには、クラス名と JNDI 名があります。リソースを、対応する WebSphere リソース・タイプにバインドする必要があります。
リソース・クラス Java EE JNDI 名 WebSphere リソース・タイプ
javax.sql.DataSource java:comp/DefaultDataSource JDBC データ・ソース
javax.enterprise.concurrent.ContextService java:comp/DefaultContextService 作業マネージャー
javax.enterprise.concurrent.ManagedExecutorService java:comp/DefaultManagedExecutorService 作業マネージャー
javax.enterprise.concurrent.ManagedScheduledExecutorService java:comp/DefaultManagedScheduledExecutorService 作業マネージャー
javax.enterprise.concurrent.ManagedThreadFactory java:comp/DefaultManagedThreadFactory 作業マネージャー
javax.jms.ConnectionFactory java:comp/DefaultJMSConnectionFactory JMS 接続ファクトリー

手順

  1. 管理コンソールで「リソース」 > 「Java EE デフォルト・リソース」をクリックして、「Java EE デフォルト・リソースの設定」ページに移動します。
  2. 有効範囲を指定します。

    有効範囲は、リソース構成ファイルの場所を示します。各 Java EE デフォルト・リソースには、 セル有効範囲、ノード有効範囲、およびサーバー有効範囲ごとに、1 つのバインディングが構成可能です。デフォルトでは、 各デフォルト・リソースのバインディングはセル有効範囲でのみ設定されます。構成可能な有効範囲のすべてでデフォルト・リソース・バインディングを構成するか、一部の有効範囲で構成するか、あるいは、どの有効範囲でも構成しないことが可能です。

    1 つのデフォルト・リソースに対して複数のバインディングがある場合、それらのバインディングは次の優先順位で解決されます。
    • 1. サーバー有効範囲
    • 2. ノード有効範囲
    • 3. セル有効範囲
    例えば、あるデフォルト・データ・ソースがセル有効範囲で jdbc/myCellDataSource にバインドされ、 server1 サーバーのサーバー有効範囲で jdbc/myServerDataSource にバインドされている場合、 server1 上の java:comp/DefaultDataSource のルックアップは jdbc/myServerDataSource に解決されます。セル内に別のサーバー server2 が存在し、ノード有効範囲とサーバー有効範囲でのバインディングがない場合、 java:comp/DefaultDataSource のルックアップは jdbc/myCellDataSource に解決されます。
  3. Java EE デフォルト・リソースを、構成されたリソースにバインドします。

    例えば、あるデフォルト・データ・ソースを、構成された Java Database Connectivity (JDBC) データ・ソースにバインドするには、 「デフォルト・データ・ソース」のリストからデータ・ソースを選択します。デフォルトでは、 各 java:comp/Defaultxxx バインディングは、製品で提供されている対応する組み込みリソースを参照します。

    リソース・プロバイダーを構成するときには、以下を考慮してください。

    デフォルト・データ・ソース
    デフォルト構成内のデフォルト・データ・ソースは、実稼働環境ではサポートされない Derby 組み込みデータ・ソースです。
    トラブルの回避 (Avoid trouble) トラブルの回避 (Avoid trouble): サポートされているデフォルト・データ・ソースを実稼働環境で使用するには、 デフォルト・データ・ソースのバインディングを再構成して、サポートされるデータ・ソースを参照するようにする必要があります。gotcha
    並行デフォルト・リソース
    デフォルト・データ・ソースおよびデフォルト JMS 接続ファクトリーとは異なり、 デフォルト並行性リソースには、WebSphere 構成内でのリソース・タイプとの 1 対 1 対応はありません。代わりに、WorkManager リソースは 4 つすべての並行性リソースを実装します。 デフォルトでは、4 つすべての EE Concurrency デフォルト・リソースが、JNDI 名が wm/default である単一の組み込み WorkManager リソースにバインドされています。これらのデフォルト・リソースを、異なる WorkManager リソースにバインドすることができます。
    JMS デフォルト・リソース
    デフォルト JMS 接続ファクトリーはセル有効範囲でのみ使用可能であり、 defaultBus という名前の SIBus を参照します。デフォルト JMS 接続ファクトリーを使用するには、 defaultBus という名前のサービス統合バスを作成するか、または、 管理コンソールで、デフォルト JMS 接続ファクトリーの「バス名」プロパティーを、 適切な SIBus を参照するように変更します。どちらの場合も、バスにメンバー (アプリケーション・サーバー) を追加し、 永続性のためのメッセージ・ストアのタイプ (ファイル・ストアまたはデータ・ストア) を選択して、メッセージング・エンジン・ランタイムを取得する必要があります。
  4. 「OK」をクリックします。

    上記のステップを完了した後、アプリケーションは、Java EE デフォルト・リソースを、 対応する java:comp/Defaultxxx JNDI 名を使用するルックアップを実行することによって検出できます。 のセクションに、 アプリケーションでリソースを検出するために使用できるコードを示します。

次のコード例は、アプリケーションでリソースを見つける方法を示します。

  • @Resource 注入を使用するルックアップ
    @Resource(lookup = "java:comp/DefaultDataSource")
    DataSource defaultDatasource;
  • JNDI ルックアップ
    DataSource defaultDs = (DataSource) new InitialContext().lookup("java:comp/DefaultDataSource");
  • ルックアップなしの @Resource アノテーション。デフォルトで、Java EE 仕様で定義された対応する JNDI 名に設定されます。
    @Resource
    DataSource defaultDatasource;

次のタスク

Java EE デフォルト・リソースがバインドされるリソースのプロパティーを構成できます。 例えば、java:comp/DefaultDataSourcejdbc/myDatasource にバインドされていて、 java:comp/DefaultDataSource の最大プール・サイズを 10 に設定したいとします。これを行うには、 jdbc/myDataSource の最大プール・サイズを 10 に設定します。さまざまなリソースのプロパティーの変更方法については、関連リンクを参照してください。


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