リレーショナル・リソース・アダプターおよび JCA
リソース・アダプターは、Java™ アプリケーションがエンタープライズ情報システム (EIS) への接続に使用するシステム・レベルのソフトウェア・ドライバーです。リソース・アダプターは、アプリケーション・サーバーにプラグインし、 EIS、アプリケーション・サーバー、およびエンタープライズ・アプリケーションとの間の接続を提供します。
WebSphere® Application Server は、JCA バージョン 1.0、1.5、および 1.6 をサポートします。これには、インバウンド要求を処理するアクティベーション・スペックを備えた JCA 1.5 リソース・アダプター用の追加の構成可能なフィーチャーが含まれます。 JCA バージョン 1.6 の仕様では、RAR モジュールでの Java アノテーションのサポートも追加されています。アノテーションのサポートについて詳しくは、JCA 1.6 による RAR モジュールでのアノテーションのサポートのトピックを参照してください。
コンテナー管理パーシスタンス (CMP) Bean のデータ・アクセスは、WebSphere パーシスタンス・マネージャーによって間接的に管理されます。 JCA 仕様により、パーシスタンス・マネージャーは、 特定のバックエンド・ストアを認識せずに JCA リソース・アダプターへのデータ・アクセスを代行することができます。 リレーショナル・データベース・アクセスの場合、 パーシスタンス・マネージャーは、 リレーショナル・リソース・アダプターを使用して、 データベースのデータにアクセスします。
JDBC API 対応としてサポートされるデータベース・プラットフォームについては、WebSphere Application Server の前提条件を記載した Web サイトを参照してください。
Java EE Connector Architecture および WebSphere リレーショナル・リソース・アダプター
アプリケーション・サーバーのベンダーは、Java Platform, Enteprise Edition コネクター・アーキテクチャー (JCA) をサポートするようにシステムを拡張すると、複数の EIS へのシームレスな接続が保証されます。 同様に、EIS のベンダーは、 コネクター・アーキテクチャーをサポートする、 アプリケーション・サーバーにプラグインする機能を備えた 1 つの標準リソース・アダプターを提供します。
この製品は、この仕様のバージョン 1.0、1.5、または 1.6 を実装するすべてのリソース・アダプターをサポートします。 IBM® では、Application Server に IBM MQ と Service Integration Bus を組み込み、WebSphere Application Server パッケージとは別に、多数のエンタープライズ・システムに適したリソース・アダプターを提供しています。それには、顧客情報管理システム (CICS®)、Host On-Demand (HOD)、情報管理システム (IMS™)、および Systems, Applications, and Products (SAP) R/3 などがあります (ただし、必ずしもこれらに限定されません)。
JCA リソース・アダプターを使用するアプリケーション作成の一般的な方法としては、Rational® Application Developer などのツールを使用して、EJB セッション Bean またはサービスを開発する方法があります。 セッション Bean は、javax.resource.cci インターフェースを使用して、 リソース・アダプターを介してエンタープライズ情報システムと通信します。
WebSphere リレーショナル・リソース・アダプター
WebSphere Application Server では、WebSphere リレーショナル・リソース・アダプターの実装を提供します。このリソース・アダプターは、JDBC 呼び出しによって データベースに動的にアクセスするためのデータ・アクセスを提供します。 接続管理は、JCA 接続管理アーキテクチャーに基づいて行われ、接続プール、トランザクション、 およびセキュリティー・サポートを提供します。WebSphere RRA は、WebSphere Application Server の一部としてインストールおよび実行されます。追加の管理は必要ありません。
RRA は、JDBC データ・ソースおよび JCA 接続ファクトリーの構成および使用の両方をサポートします。RRA は、JDBC データ・ソースまたは Java EE Connector Architecture 接続ファクトリーとして実装されたデータ・ソースの構成および使用をサポートします。データ・ソースは、アプリケーションで直接使用できます。 または、コンテナー管理パーシスタンス (CMP) エンティティー Bean で使用するよう構成できます。
- リソース・アダプターおよびデータ・アクセスの詳細については、データ・アクセス・ポータビリティー機能のトピックを参照してください。
- RRA 設定については、WebSphere リレーショナル・リソース・アダプターの設定のトピックを参照してください。
- エンタープライズ Bean の詳細については、EJB アプリケーションのトピックを参照してください。