サービス統合用の「N 分の 1」ポリシーの構成

メッセージング・エンジンの新規の「N 分の 1」コア・グループ・ポリシーを作成した後、メッセージング・エンジンの動作 (例えば、メッセージング・エンジンがどのサーバー上で実行するか、メッセージング・エンジンがフェイルオーバーまたはフェイルバックできるかどうかなど) を指定するポリシーを構成します。 また、メッセージング・エンジンのモニターの頻度を構成することもできます。

始める前に

ポリシー・タイプが「One of N」であるコア・グループ・ポリシーが存在しており、最初にメッセージング・エンジンのコア・グループ・ポリシーの構成にあるステップを完了している必要があります。

このタスクについて

「N 分の 1」ポリシーを使用して、フェイルオーバーを使用可能にするためにクラスター内のメッセージング・エンジンを実行することができます。 クラスター・サーバー内の 1 つのサーバーがメッセージング・エンジンを稼働し、クラスター内のその他のサーバーは、メッセージング・エンジンがその現行サーバーで稼働できない場合に、メッセージング・エンジンを稼働する準備ができている待機サーバーとして動作します。

「N 分の 1」ポリシーを使用して、サーバー・バス・メンバー内のメッセージング・エンジンを稼働できますが、これは 1 つのサーバーしか持たないクラスター (つまり、N の値が 1 であること) に相当するため、メッセージング・エンジンはフェイルオーバーできません。

構成オプションの設定の方法に応じて、高可用性、あるいは高可用性を備えたワークロード共有を提供するように、クラスター内のメッセージング・エンジンの「N 分の 1」ポリシーを構成することができます。 サービス統合のポリシーを参照してください。

手順

  1. 構成しているポリシーの「ポリシー」ページを開きます。 「サーバー」 ->「コア・グループ」 ->「コア・グループ設定」 ->「core_group_name -> [追加プロパティー]「ポリシー」 > policy_nameをクリックします。
  2. オプション: 必要に応じて、メッセージング・エンジンが優先して実行するサーバーを優先サーバー・リストで定義します。
    1. 「追加プロパティー」の下の「優先サーバー」をクリックします。
    2. コア・グループ・サーバー・リストから必要なサーバーを選択し、「追加」をクリックして、それを優先サーバー・リストに追加します。 選択するサーバーが、メッセージング・エンジンが稼働するサーバー・クラスターに含まれていることを確認してください。
    3. 必要に応じて、「上へ移動」および「下へ移動」を使用して、リストの順序を調整します。 優先サーバー・リストで 先に出現するサーバーが優先されます。
    4. 「OK」をクリックします。
    メッセージング・エンジンは、優先サーバー・リスト内の最初に使用可能なサーバーで稼働し、優先サーバー・リスト内の次に使用可能なサーバーにフェイルオーバーします。 優先サーバーが使用できない場合、 メッセージング・エンジンはクラスター内の他のいずれのサーバーにもフェイルオーバーできます。

    あるサーバーにより多くの使用可能なリソースがある場合、または一般的に他のサーバーより実行している処理量が少ない場合に、優先サーバー・リストを使用する必要があるかもしれません。 優先サーバー・リストを使用して、複数のポリシーを構成し、メッセージング・エンジンごとに異なる優先サーバーを指定することにより、ワークロードをクラスターにわたって分散することができます。 優先サーバー・リストを定義しない場合、メッセージング・エンジンはクラスター内で最初に使用可能なサーバーで稼働します。

  3. オプション: 優先サーバー・リストを定義した場合、必要であれば、「優先サーバーのみ」チェック・ボックスを選択することにより、メッセージング・エンジンが優先サーバーでのみ稼働するように制限します。 メッセージング・エンジンは、優先サーバー・リスト内の最初に使用可能なサーバーで稼働し、優先サーバー・リスト内の次に使用可能なサーバーにフェイルオーバーします。 メッセージング・エンジンは、優先サーバー・リストに載っていないサーバーでは稼働できません。 使用可能な優先サーバーがない場合、メッセージング・エンジンはフェイルオーバーできません。

    このオプションを、優先サーバー・リスト内の単一サーバーと共に使用して、メッセージング・エンジンをワークロード共有構成内の特定のサーバーに制限することができます。 このオプションを優先サーバー・リストと共に使用して、ワークロード共有および高可用性の特徴 (例えば、メッセージング・エンジンごとに 1 つの 1 次サーバーと 1 つのフェイルオーバー・サーバーなど) を備えた構成を作成することができます。 高可用性が必要な場合、このオプションは注意深く使用してください。なぜなら、メッセージング・エンジンの高可用性を削減したり、除去したりする可能性があるからです。

  4. オプション: 優先サーバー・リストを定義した場合、必要であれば、「フェイルバック」チェック・ボックスを選択して、メッセージング・エンジンがより優先度の高いサーバーに自動的にフェイルバックするように指定します。 メッセージング・エンジンが優先サーバー・リスト内の優先度の低いサーバーで稼働している場合、またはクラスター内にはあるが、優先サーバー・リストにはないサーバーで稼働している (例えば、メッセージング・エンジンがフェイルオーバーしている) 場合、サーバーが使用可能になると、メッセージング・エンジンはより優先度の高いサーバーに自動的にフェイルバックします。
  5. メッセージング・エンジンが常に、そのデータ・ストアまたはファイル・ストアに 接続できることを確認します。 メッセージング・エンジンがフェイルオーバーできる場合、すなわち高可用性の特性を備えた構成である場合、メッセージング・エンジンが実行される可能性のある クラスター内のどのサーバーからも、データ・ストアまたはファイル・ストアにアクセス可能である必要があります。

    可能なサーバーのセットは、優先サーバー・リストを定義したかどうか、および「優先サーバーのみ」オプションを選択したかどうかによって決まります。 例えば、server1、server2、および server3 の 3 つのサーバーから成るクラスターを持つ構成があり、そこにはメッセージング・エンジンがクラスター内のいずれかのサーバーにフェイルオーバーできるように構成されたポリシーを使用する単一のメッセージング・エンジンがあるとします。 メッセージング・エンジンのメッセージ・ストアは、3 つのサーバーすべてからアクセス可能である必要があります。しかし、構成されたポリシーが server1 と server2 の優先サーバー・リストを指定しており、「優先サーバーのみ」オプションが選択されている場合、server1 および server2 のみ、そのメッセージング・エンジンのデータ・ストアまたはファイル・ストアへのアクセスを必要とします。

  6. オプション: 必要に応じて、「稼働タイマー」フィールドに値を入力します。 この値は、HA マネージャー (HAManager) がメッセージング・エンジンが適正に稼働していることを検査する時間間隔 (秒単位) を指定します。 この値が 0 (ゼロ) の場合、デフォルト値の 120 秒が使用されます。
  7. 「OK」をクリックします。
  8. 変更をマスター構成に保存します。

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