メッセージング・エンジンでデータ・ストアを使用するための構成計画
データ・ストアを使用するようにメッセージング・エンジンを構成する前に、いくつかの選択項目を考慮する必要があります。
データ・ストアのリレーショナル・データベース管理システム (RDBMS)
他のアプリケーションに使用している RDBMS を選択したいと思うことがあります。特に、その RDBMS の管理に使用するツールを既に使い慣れている場合などです。また、以下の基準の考慮が必要となることもあります。- パフォーマンス
- スケーラビリティー
- 可用性、特にメッセージング・エンジンを HA 環境で実行している場合
データ・ストアを使用する新規のメッセージング・エンジンが単一サーバーに作成されると、デフォルトでは Apache Derby データ・ソースを使用するようにそのメッセージング・エンジンが構成されます。 これにより、メッセージング・エンジンは 一切の追加構成なしに実行. デフォルトの組み込み Derby データ・ソースは様々な目的に十分対応できます。 他のリレーショナル・データベース管理システムでは、さらに広範囲のツールと改良されたパフォーマンス (特に、2 台以上のプロセッサーが装備された大規模マシンでのスケーラビリティー) が提供されます。

データベース・トポロジー
データ・ストアとそのメッセージング・エンジンの相対位置を選択する際には、以下のいくつかの選択肢を考慮する必要があります。
- データ・ストアを、そのメッセージング・エンジンと同じノードで実行するか、またはリモート・ノードで実行するのかを決定します。 場合によっては、リモート・ノード上でデータ・ストアを実行するとパフォーマンスを向上させることができます。別のケースでは、ローカル・データベースがリモート・データベースと同等のパフォーマンスを提供します。パフォーマンス特性はハードウェアの仕様に大きく依存しているため、自分のパフォーマンスの分析を実行する必要があります。
- データ・ストアが専用データベースを持つか、または他のデータ・ストアとデータベースを共有するのかを決定します。
- トポロジー選択の高可用性の影響を考慮してください。
データベース表の自動作成
WebSphere Application Server
にデータ・ストア・テーブルを自動的に作成させるか、
またはデータベース管理者に前もってテーブルを作成してもらうかを検討します。
- WebSphere Application Server は、データ・ソースを使用するようにデータ・ストアを構成するときに「テーブルの作成」オプションを選択した場合には、データ・ストア・テーブルを自動的に作成することができます。
このオプションを選択する場合はまず、選択したデータベースに必要な特権をセットアップすることにより、WebSphere Application Server にテーブルや索引を作成する十分な権限が備わっているようにする必要があります。
DB2 for z/OS の制限: テーブルを作成する WebSphere Application Server のオプションは、DB2® for z/OS® では使用できません。DB2 for z/OS を使用する場合、データベース管理者はデータ・ストア・テーブルを手動で作成する必要があります。
- データベース管理者が表を手動で作成できるようにするには、sibDDLGenerator コマンドを使用して作成されたデータ定義言語 (DDL) ステートメントを提供する必要があります。
メッセージ・データを保持するために必要な BLOB スペースの量
メッセージ・データはデータ型が BLOB のデータベース・テーブル列に保管されています。 データ・ストアを作成する前に、予期されるワークロードのサイズを考慮し、データベース管理者によってメッセージ・データを保持する大きさの BLOB 領域が作成されているかを確認する必要があります。