Java 仮想マシンのキャッシュ設定

このページを使用して、Java™ 仮想マシン (JVM) カスタム・プロパティー を設定し、ディスクに保存されたキャッシュ・エントリーを保守します。

カスタム・プロパティーをすべてのキャッシュ・インスタンスに影響するように全体的に設定することも、また単一のキャッシュ・インスタンス上のカスタム・プロパティーを設定することも可能です。 ほとんどの場合、個々のキャッシュ・インスタンス上のプロパティーを設定します。 デフォルトのキャッシュ・インスタンス上でカスタム・プロパティーを設定するには、 グローバル・オプションを使用します。 同じプロパティーを全体的に、かつキャッシュ・インスタンス上で設定する と、キャッシュ・インスタンス上に設定された値がグローバル値に優先します。

単一オブジェクト・キャッシュ・インスタンスまたは単一サーブレット ・キャッシュ・インスタンス上でカスタム・プロパティーを構成するには、以下のステップを実行します。

  1. 管理コンソール内で、以下のパスの 1 つをクリックします。
    • サーブレット・キャッシュ・インスタンスを構成するには、「リソース」 > 「キャッシュ・インスタンス」 > 「サーブレット・キャッシュ・インスタンス」 > 「servlet_cache_instance_name」 > 「カスタム・プロパティー」 > 「新規」とクリックします。
    • オブジェクト・キャッシュ・インスタンスを構成するには、「リソース」 > 「キャッシュ・インスタンス」 > 「オブジェクト・キャッシュ・インスタンス」 > 「object_cache_instance_name」 > 「新規」とクリックします。
  2. カスタム・プロパティーの名前を入力します。 単一キャッシュ・インスタンス上でこれらの カスタム・プロパティーを構成する場合、フル・プロパティー・パスを使用しません。 例えば、explictBufferLimitOnStop を入力 して、com.ibm.ws.cache.CacheConfig.explictBufferLimitOnStop カスタム・ プロパティーを構成します。
  3. 」フィールドでプロパティーに有効な値を入力します。
  4. プロパティーを保存し、WebSphere® Application Server を再始動します。

構成されたすべてのキャッシュ・インスタンス全体にわたってカスタム・プロパティーを構成するためには、以下のステップを実行します。

  1. 管理コンソールで、「サーバー」 > 「アプリケーション・サーバー」 > 「server_name」 > 「Java およびプロセス管理」 > 「プロセス管理」 > 「プロセス定義」 > 「Java 仮想マシン」 > 「カスタム・プロパティー」 > 「新規」とクリックします。
  2. 名前」フィールドで、カスタム・プロパティーの名前 (com.ibm.ws.cache.CacheConfig.explictBufferLimitOnStop) を入力します。
  3. 」フィールドでプロパティーに有効な値を入力します。
  4. プロパティーを保存し、WebSphere Application Server を再始動します。

また、これらのプロパティーを使用して、ディスク・キャッシュの遅延オフロード関数 を調整します。

重要: WebSphere Application Server バージョン 7.0 では、wsadmin コマンドを使用して、これらのカスタム・プロパティーを設定する ことは推奨されません。これらのプロパティーを設定するには管理コンソールを使用してください。個々のプロパティーの説明には、管理コンソールを使用してこれらのプロパティーを設定する方法に関する情報が含まれています。

遅延オフロード関数は、依存関係 ID およびテンプレート用の追加のメモリー・バッファーを使用して、ディスク・オフロードを遅れさせ、入出力操作を最小化します。 しかし、ほとんどのキャッシュ ID が 100 バイトより長い場合、遅延オフロード関数はメモリーを使いすぎてしまう可能性があります。 以下のプロパティーの組み合わせのいずれかを使用して、構成を調整します。

com.ibm.ws.cache.CacheConfig.explictBufferLimitOnStop

停止時のディスクへのフラッシュ・フィーチャーを使用可能にする場合は、このカスタム・プロパティーを使用します。 サーバーが停止している場合、オフロードはこのプロパティーに指定した値に限られ、明示的な無効化バッファー内のエントリーの除去を保留します。

このプロパティーが 0 に設定されている場合、発生するオフロードの数に制限はありません。 このプロパティーに対しては、正の整数のみが値として受け入れられます。 明示的無効化バッファー内のエントリー数が指定した上限よりも大きい場合は、この指定 したキャッシュ・インスタンスのすべてのディスク・ファイルが、サーバーの停止後に削除 されます。
重要: このプロパティーの設定には管理コンソールは使用できません。

com.ibm.ws.cache.CacheConfig.htodCleanupFrequency

このプロパティーを使用して、ディスク・キャッシュのクリーンアップ間の時間を変更します。

重要: V6.1 では、このカスタム・プロパティーを手動で設定することは推奨されません。したがって、管理コンソールを使用してこのプロパティーを設定しなければなりません。 このプロパティーを管理コンソールで設定するには、次のいずれか 1 つのパスをクリックします。
  • サーブレット・キャッシュ・インスタンスを構成するには、「リソース」>「キャッシュ・インスタンス」>「サーブレット・キャッシュ・インスタンス」>「servlet_cache_instance_name」とクリックします。
  • オブジェクト・キャッシュ・インスタンスを構成するには、「リソース」>「キャッシュ・インスタンス」>「オブジェクト・キャッシュ・インスタンス」>「object_cache_instance_name」とクリックします。
その後、以下を実行します。
  1. 「ディスク・キャッシュ設定」の下で、「ディスク・オフロードを使用可能にする」フィールドが選択されていなければ選択します。
  2. 「パフォーマンス設定」の下で、「平衡パフォーマンスと平衡メモリー使用率」または「カスタム」を選択します。
  3. 「ディスク・キャッシュ・クリーンアップ頻度」フィールドで、適切な時間の長さを分単位で指定します。

デフォルトでは、ディスク・キャッシュのクリーンアップは、深夜 12 時に実行して、期限切れのキャッシュ・エントリーおよび過去 24 時間アクセスされなかったキャッシュ・エントリーを除去するようにスケジュールされています。 しかし、1 または 2 時間で期限切れになる可能性のある何千ものキャッシュ ・エントリーがある場合、ディスク・キャッシュ内にあるファイルが大きくなって管理不能になります。 com.ibm.ws.cache.CacheConfig.htodCleanupFrequency カスタム・プロパティーを使用して、ディスク・キャッシュ・クリーンアップの時間間隔を変更します。

通知
単位

例えば、値 60 は、それぞれのディスク・キャッシュのクリーンアップ間が 60 分となります。

デフォルト 0

ディスク・キャッシュのクリーンアップは、24 時間毎に深夜 12 時に行われます。

com.ibm.ws.cache.CacheConfig.htodDelayOffloadEntriesLimit

このプロパティーを使用して、 依存関係 ID およびテンプレート・バッファー用のメモリー内に保存される異なるキャッシュ ID の数を指定します。 サーバー内のメモリーが多く、ディスク・キャッシュのパフォーマンスを向上させたいときに、この値を増加することを考慮します。

重要: V7.0 では、wsadmin コマンドを使用して、このカスタム・プロパティーを設定する ことは推奨されません。したがって、管理コンソールを使用してこのプロパティーを設定しなければなりません。 このプロパティーを管理コンソールで設定するには、次のいずれか 1 つのパスをクリックします。
  • サーブレット・キャッシュ・インスタンスを構成するには、「リソース」>「キャッシュ・インスタンス」>「サーブレット・キャッシュ・インスタンス」>「servlet_cache_instance_name」とクリックします。
  • オブジェクト・キャッシュ・インスタンスを構成するには、「リソース」>「キャッシュ・インスタンス」>「オブジェクト・キャッシュ・インスタンス」>「object_cache_instance_name」とクリックします。
その後、以下を実行します。
  1. 「ディスク・キャッシュ設定」の下で、「ディスク・オフロードを使用可能にする」フィールドが選択されていなければ選択します。
  2. 「ディスク・キャッシュ設定」の下で、「ディスク・キャッシュ・サイズ (エントリー数) の制限」が選択されていなければ選択します。
  3. 「ディスク・キャッシュ・サイズ」フィールドで、依存関係 ID およびテンプレート・バッファー用のメモリー内に保存されるキャッシュ ID 数を指定します。
通知
単位 キャッシュ ID の数

例えば、1000 という値は、それぞれの依存関係 ID またはテンプレート ID がメモリー内に異なるキャッシュ ID を 1000 まで持つことができることを意味しています。

デフォルト 1000
最小 100

com.ibm.ws.cache.CacheConfig.lruToDiskTriggerPercent

このカスタム・プロパティーを 使用して、ディスク・オフロードが使用可能な場合にオーバーフロー・バッファーとして 使用するメモリー・キャッシュ・サイズの割合を設定します。

オーバーフロー・バッファー内のキャッシュ・エントリーは、 lruToDiskTriggerTime ミリ秒の頻度でパージされ、非同期にディスクにオフロードされます。メモリー・オーバーフロー・バッファーがいっぱいの場合は、キャッシュ・エントリーは呼び出し元のスレッド上で同期してディスクにオフロードされます。

通知
単位 整数、パーセンテージ
下限値 0
上限値 100
有効範囲 キャッシュ・インスタンスごとに構成可能。

com.ibm.ws.cache.CacheConfig.lruToDiskTriggerTime

このカスタム・プロパティーを使用して、 ディスク・オフロード・フィーチャーが使用可能な場合にメモリー内のキャッシュ・エントリーを非同期にオフロードする頻度を設定します。

通知
単位 整数、ミリ秒
下限値 0
上限値 5000
有効範囲 すべてのキャッシュ・インスタンスに適用可能。

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タイム・スタンプ・アイコン 最終更新: last_date
http://www14.software.ibm.com/webapp/wsbroker/redirect?version=cord&product=was-nd-mp&topic=rdyn_tunediskcache
ファイル名:rdyn_tunediskcache.html