スクリプトによる Performance Monitoring Infrastructure の構成

wsadmin ツールを使用して、ご使用の環境で Performance Monitoring Infrastructure (PMI) を構成できます。PMI により、サーバーは、さまざまな製品コンポーネントからパフォーマンス・データを収集することができます。PMI は、システム・リソースの平均使用統計に関する情報を提供します。異なるコンポーネントにまたがるデータ間での相関はありません。

このタスクについて

このタスクを実行するには、2 つの方法があります。 1 つは、このトピックのステップを実行して、AdminConfig オブジェクトを使用し、サーバー構成を変更する方法です。 代わりの方法として、AdminServerManagement スクリプト・ライブラリーの configurePerformanceMonitoringService Jython スクリプトを使用して、 PMI を構成することもできます。 wsadmin ツールは、開始されると自動的にスクリプトをロードします。次の構文を使用して、configurePerformanceMonitoringService スクリプトにより PMI 設定を構成します。
AdminServerManagement.configurePerformanceMonitoringService(nodeName,
    serverName, enable, initialSpecLevel, otherAttributeList)
追加情報および引数の定義については、AdminServerMananagment スクリプト・ライブラリーの資料を参照してください。

手順

  1. wsadmin スクリプト・ツールを開始します。
  2. 対象となるアプリケーション・サーバーを識別します。
    以下の例に示すように、AdminConfig オブジェクトと getid コマンドを使用して、 対象となるアプリケーション・サーバーの構成 ID を検索し、それを s1 変数に割り当てます。
    • Jacl を使用:
      set s1 [$AdminConfig getid /Cell:mycell/Node:mynode/Server:server1/]
    • Jython を使用:
      s1 = AdminConfig.getid('Cell:mycell/Node:mynode/Server:server1/') 
    表 1. エレメントの説明. 前のコマンドは以下のエレメントから構成されます。
    エレメント 説明
    set Jacl コマンド
    s1 変数名
    $ 変数名を値で置換する Jacl 演算子
    AdminConfig 製品の構成を示すオブジェクトです。
    getid AdminConfig コマンド
    Cell 属性
    mycell Cell 属性の値です。
    Node 属性
    mynode Node 属性の値です。
    Server 属性
    server1 Server 属性の値です。
    出力例:
    server1(cells/mycell/nodes/mynode/servers/server1|server.xml#Server_1)
  3. サーバーに属する PMI サービスを識別します。
    以下の例に示すように、AdminConfig オブジェクトと list コマンドを使用して、 PMI サービスを識別し、それを pmi 変数に割り当てます。
    • Jacl を使用:
      set pmi [$AdminConfig list PMIService $s1]
    • Jython を使用:
      pmi = AdminConfig.list('PMIService', s1)
      print pmi 
    表 2. エレメントの説明. 前のコマンドは以下のエレメントから構成されます。
    エレメント 説明
    set Jacl コマンド
    pmi 変数名
    $ 変数名を値で置換する Jacl 演算子
    AdminConfig アプリケーション・サーバーの構成を表すオブジェクトです。
    list AdminConfig コマンド
    PMIService AdminConfig オブジェクト
    s1 対象となるアプリケーション・サーバーの ID を評価します。
    出力例:
    (cells/mycell/nodes/mynode/servers/server1|server.xml#PMIService_1)
  4. PMI 構成の属性を変更します。
    以下の例に示すように、AdminConfig オブジェクトと modify コマンドを使用して、 PMI 構成の属性を変更します。
    • Jacl を使用:
      $AdminConfig modify $pmi {{enable true} {statisticSet all}}
    • Jython を使用:
      AdminConfig.modify(pmi, [['enable', 'true'], ['statisticSet','all']]
    この例では PMI サービスが使用可能になり、仕様レベルがサーバー内のすべてのコンポ ーネントに設定されます。
    重要: 仕様レベルの値には大文字小文字の区別があります。
    表 3. 仕様レベルの説明. コンポーネントでは、次の仕様レベルが有効です。
    仕様レベル 説明
    none 使用可能な統計はありません。
    basic Java Enterprise Edition (Java EE) に指定された統計および CPU 使用量やライブ HTTP セッションなどの上位統計が使用可能になります。このセットはすぐに使用可能 に設定されており、ランタイムおよびアプリケーション・コンポーネントに関する基本的なパフォーマンス・データを提供します。
    [IBM i][AIX Solaris HP-UX Linux Windows]extended [IBM i][AIX Solaris HP-UX Linux Windows]基本セットに加えて、WLM や動的キャッシングなどのさまざまなアプリケーション・サーバー・コンポーネントからの主要な統計が使用可能になります。このセットは、さまざまなランタイムおよびアプリケーション・コンポーネントに関する詳細なパフォーマンス・データを提供します。
    [z/OS]extended [z/OS]基本セットに加えて、動的キャッシングなどのさまざまなアプリケーション・サーバー・コンポーネントからの主要な統計が使用可能になります。このセットは、さまざまなランタイムおよびアプリケーション・コンポーネントに関する詳細なパフォーマンス・データを提供します。
    all すべての統計が使用可能になります。
    custom 統計を選択して使用可能または使用不可にします。
  5. 構成の変更を保存します。
    以下のコマンド例を使用して、構成変更を保存します。
    AdminConfig.save()
  6. ノードを同期します (Network Deployment 環境の場合のみ)。
    AdminNodeManagement スクリプト・ライブラリーの syncActiveNode または syncNode スクリプトを使用して、 構成変更をノード (複数可) に伝搬します。
    • syncActiveNodes スクリプトを使用して、以下の例に示すように、変更をセルの各ノードに 伝搬します。
      AdminNodeManagement.syncActiveNodes()
    • syncNode スクリプトを使用して、以下の例に示すように、変更を特定のノードに 伝搬します。
      AdminNodeManagement.syncNode("myNode")

トピックのタイプを示すアイコン タスク・トピック



タイム・スタンプ・アイコン 最終更新: last_date
http://www14.software.ibm.com/webapp/wsbroker/redirect?version=cord&product=was-nd-mp&topic=txml_pmi
ファイル名:txml_pmi.html