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タイムアウト・プロパティーの要約
タイムアウト・プロパティーを使用すれば、さまざまな要求を終了させる時間の長さを制御できます。 これらのプロパティーの中には内部変数名にマップされるものもあります。 ここで提供された内部変数名はデバッグに役立ちます。
メッセージ駆動型 Bean をリスナー・ポートまたはアクティベーション・スペックと ともに動作するよう構成することに関連するタイマー・プロパティー
WebSphere® Application Server バージョン 7 以降では、リスナー・ポートは推奨されていません。従って、 WebSphere MQ メッセージ駆動型 Bean の デプロイメント構成を、リスナー・ポート使用からアクティベーション・スペック使用に移行する計画 を立てる必要があります。ただし、このマイグレーションを開始する前に、 アプリケーションを WebSphere Application Server バージョン 7 より前のアプリケーション・サーバーで実行する必要がないことを確認してください。 場合によっては WebSphere MQ メッセージ駆動型 Bean デプロイメントおよびリスナー・ポートを 引き続き使用し、他の場合は WebSphere MQ メッセージ駆動型 Bean デプロイメント およびアクティベーション・スペックを使用してください。
- control_region_mdb_request_timeout
- control_region_mdb_queue_timeout_percent
- server_region_mdb_stalled_thread_dump_action
- control_region_wlm_dispatch_timeout
- control_region_iiop_queue_timeout_percent
- server_region_iiop_stalled_thread_dump_action
指示に従ってこれらのプロパティーを構成する 際、どのプロパティーがリスナー・ポートに適用され、どのプロパティーがアクティベーション・スペックに 適用されるのかを意識してください。
オブジェクト・リクエスト・ブローカー (ORB) サービスの拡張設定
- ORB リスナー・キープアライブ
- Secure Sockets Layer (SSL) を使わない環境では、このプロパティーは、IIOP リスナーの SOCK_TCP_KEEPALIVE オプションで TCP/IP に指定する値を秒単位で定義します。
このオプションの機能は、クライアントの TCP/IP スタックをポーリングすることにより、
アイドルになっているセッションが現在も有効であるかどうかを検査することです。クライアントが応答しない場合は、セッションはクローズされます。
クライアントへの接続が、サーバーの受信通知なしで失われた場合、セッションは、サーバー側ではアクティブのままです。
このオプションは、これら不要なセッションをクリーンアップするために使用します。
- このプロパティーが設定されていない場合は、TCP/IP オプションは設定されません。
- SOCK_TCP_KEEPALIVE オプションが設定されていると、 アイドル・セッションで望ましくないネットワーク・トラフィックが生成される場合があります
デフォルト: 0
指定方法: このプロパティーを指定するには、管理コンソールで、「サーバー」>「サーバー・タイプ」>「WebSphere Application Server」>server_name>「コンテナー・サービス」>「ORB サービス」>「z/OS® 追加設定」をクリックします。
- ORB SSL リスナー・キープアライブ
- SSL 環境では、このプロパティーは、IIOP リスナーの SOCK_TCP_KEEPALIVE オプションで TCP/IP に指定する値を秒単位で定義します。
このオプションの機能は、クライアントの TCP/IP スタックをポーリングすることにより、
アイドルになっているセッションが現在も有効であるかどうかを検査することです。クライアントが応答しない場合は、セッションはクローズされます。
クライアントへの接続が、サーバーの受信通知なしで失われた場合、セッションは、サーバー側ではアクティブのままです。
このオプションは、これら不要なセッションをクリーンアップするために使用します。
- このプロパティーが設定されていない場合は、TCP/IP オプションは設定されません。
- SOCK_TCP_KEEPALIVE オプションが設定されていると、 アイドル・セッションで望ましくないネットワーク・トラフィックが生成される場合があります
デフォルト: 0
指定方法: このプロパティーを指定するには、管理コンソールで、「サーバー」>「サーバー・タイプ」>「WebSphere Application Server」>server_name>「コンテナー・サービス」>「ORB サービス」>「z/OS 追加設定」をクリックします。
- WLM タイムアウト
- IIOP 要求が完了するのをワークロード管理 (WLM) が待機する最大時間を秒単位で指定します。この時間制限には、以下のものがあります。
- IIOP 要求が、サーバントにディスパッチされるまで WLM キュー上で待機する時間
- サーバント内で実行中のアプリケーション・コンポーネントが要求を処理し、応答を生成する時間
重要: この設定は、HTTP 要求、あるいはスケーラブル・メッセージング・サポートには適用されません。このタイプの作業の場合、ConnectionResponseTimeout サーバー・カスタム・プロパティーに指定された値は、作業をサーバントにディスパッチングするために許可された時間を制御します。デフォルト: 300 秒
指定方法: このプロパティーを指定するには、管理コンソールで、「サーバー」>「サーバー・タイプ」>「WebSphere Application Server」>server_name>「コンテナー・サービス」>「ORB サービス」>「z/OS 追加設定」をクリックします。
内部変数名 (デバッグ処理用): was.env ファイル、または JES ジョブ・ログで内部変数名 control_region_wlm_dispatch_timeout を検索します。
例: WLM timeout=600
control_region_iiop_queue_timeout_percent サーバー・カスタム・プロパティーを使用して、WLM タイムアウトの割合を、要求が WLM キューに留まることができる時間として示します。
- 要求タイムアウト
- クライアントが、クライアント要求への応答を待機する最大時間を、秒単位で指定します。
このフィールドに指定される値は、このサーバー上で行われるすべてのアウトバウンド RMI/IIOP エンタープライズ Bean 起動に影響を与える、サーバー・ワイドの設定値です。
カップリング・ファシリティーを介して実行するシスプレックス TCP/IP は、 もう一方のソケットがいつクローズしたかを通知するとは限らないので、 ユーザーがこのプロパティーを設定しない限り、クライアントは応答を無期限に待機することになります。 Request timeout プロパティーを設定すると、応答が COMM_FAILURE 例外である場合にも、クライアントは、指定された時間内に応答を確実に取得するようになります。
デフォルト: 0 (無制限)。タイムアウト値は設定されません。
指定方法: このプロパティーを指定するには、管理コンソールで、「サーバー」>「サーバー・タイプ」>「WebSphere Application Server」>server_name>「コンテナー・サービス」>「ORB サービス」>「z/OS 追加設定」をクリックします。
コマンド行スクリプトを使用する場合、 このシステム・プロパティーのフルネームは com.ibm.CORBA.RequestTimeout です。
例: Request timeout=2 を指定すると、制限時間は 2 秒になります。
トランザクション・サービス・タイムアウト・プロパティー
- 合計トランザクション存続時間タイムアウト
- アプリケーション・トランザクションが UserTransaction.setTransactionTimeout() メソッドによる
独自のタイムアウト値を設定しない場合、このサーバーで発生したアプリケーション・トランザクションが
完了するのを J2EE サーバーが待機する最大時間を、
秒単位で指定します。アプリケーション・トランザクションが、 指定された時間内にコミットまたはロールバックされない場合、アプリケーション・トランザクションは ロールバックのためにマークされ、約 4 分間の猶予期間中に実行を継続することができます。 アプリケーション・トランザクションが猶予期間中にコミットまたはロールバックされた場合は、トランザクションの結果は常にロールバックされます。 アプリケーション・トランザクションが 猶予期間が過ぎても完了しない場合は、コントローラーは、アプリケーション・コンポーネントが 稼働しているサーバントを、ABEND EC3 RSN=04130002 または 04130005 で 異常終了させます。
トラブルの回避 (Avoid trouble): トランザクション合計存続時間タイムアウトと最大トランザクション・タイムアウトにのみ猶予期間があります。 gotcha
この値を 0 に設定すると、 タイムアウトは適用されず、代わりに最大トランザクション・タイムアウトの 値が使用されます。
デフォルト: 120 秒
指定方法: このプロパティーを指定するには、管理コンソールで「サーバー (Servers)」>「サーバー・タイプ (Server Types)」>「WebSphere application servers」>「server_name」>「コンテナー・サービス (Container services)」>「トランザクション・サービス (Transaction service)」とクリックします。
内部変数名 (デバッグ処理用): was.env ファイル、または JES ジョブ・ログ・ファイルで transaction_defaultTimeout を検索します。
- 最大トランザクション・タイムアウト
- このサーバーに伝搬されるアプリケーション・トランザクションが
完了するのを J2EE サーバーが待機する最大時間を、
秒単位で指定します。このサーバーで開始されるトランザクションに関連したアプリケーションで
トランザクション・タイムアウトが設定されず、トランザクション存続時間タイムアウトの
合計が 0 に設定されている場合は、この値がそれらのトランザクションにも適用されます。
この値によって、 他のすべてのタイマーの上限が制約を受けます。 アプリケーションが UserTransaction.setTransactionTimeout() メソッドによってより長い時間を指定した場合、J2EE サーバーは、アプリケーションの設定を「最大トランザクション・タイムアウト」プロパティーで指定された値に変更します。
この値を 0 に設定すると、タイムアウトは適用されず、このタイムアウトの影響を受けるトランザクションは、 いずれもタイムアウトになりません。
デフォルト: 300 秒
指定方法: このプロパティーを指定するには、管理コンソールで「サーバー (Servers)」>「サーバー・タイプ (Server Types)」>「WebSphere application servers」>「server_name」>「コンテナー・サービス (Container services)」>「トランザクション・サービス (Transaction service)」とクリックします。
内部変数名 (デバッグ処理用): was.env ファイル、または JES ジョブ・ログで内部変数名 transaction_maximumTimeout を検索します。
- transaction_recoveryTimeout
- このコントローラーが、要応答オペレーター宛 (WTOR) メッセージをコンソールに発行して、以下のアクションをコントローラーが実行するよう要求するまでに、未確定トランザクションの解決を試行するために使用する時間を分単位で指定します。
- 未確定トランザクションを解決するための試行を停止する。
- トランザクションに関連する情報をジョブ・ログまたはハードコピー・ログに書き込む。
オペレーターがリカバリーの続行を求める応答を出すと、コントローラーは、指定された時間にわたってリカバリーを試行した後で、WTOR メッセージを再発行します。 すべてのトランザクションが解決されると、制御領域は終了します。 このプロパティーは、ピアの再始動およびリカバリー・モードのコントローラーにのみ適用されます。
デフォルト: 15 分
指定方法: このプロパティーを指定するには、管理コンソールで「環境」>「WebSphere 変数」とクリックし、適切なノードまたはセルを、使用可能なノードおよびセルのリストから選択してから「新規」をクリックします。「名前」フィールドに transaction_recoveryTimeout プロパティーを追加し、「値」フィールドに別の値を指定します。
内部変数名 (デバッグ処理用): was.env ファイル、または JES ジョブ・ログで transaction_recoveryTimeout を検索します。
例: transaction_recoveryTimeout=7
サーバー・カスタム・プロパティー
- control_region_mdb_request_timeout
- メッセージ駆動型 Bean (MDB) 要求が応答を受け取るまで、サーバーが待機する時間を、秒単位で指定します。応答が、指定された時間内に受信されない場合、
サーバントは EC3 ABEND、RSN=04130008 で異常終了します。
この機能を使用不可にする必要がある場合は、この値を
0 に設定できます。
デフォルト: 120 秒
指定方法: このプロパティーを指定するには、管理コンソールで「環境」>「WebSphere 変数」とクリックし、適切なノードまたはセルを、使用可能なノードおよびセルのリストから選択してから「新規」をクリックします。「名前」フィールドに control_region_mdb_request_timeout プロパティーを追加し、「値」フィールドに異なる値を指定します。
内部変数名 (デバッグ処理用): was.env ファイル、または JES ジョブ・ログで control_region_mdb_request_timeout を検索します。詳しくは、アプリケーション・サーバー z/OS のカスタム・プロパティーの資料を参照してください。
例: control_region_mdb_request_timeout=180
control_region_mdb_queue_timeout_percent サーバー・カスタム・プロパティー名を使用して、control_region_mdb_request_timeout プロパティーで指定される値のパーセンテージを、MDB 要求が WLM キューに留まることができる時間として示します。control_region_mdb_request_timeout カスタム・ プロパティーでは、要求が WLM キューとディスパッチの両方で消費する合計時間を 指定します。 control_region_mdb_queue_timeout_percent プロパティーは、要求が WLM キューで 消費する時間のみに適用されます。
- control_region_timeout_save_last_servant
- 1 に設定すると、このプロパティーは、wlm_minimumSRCount
カスタム・プロパティーが 1 より大きい値に設定された場合、使用可能なサーバントは、タイムアウト状態のため異常終了しないことを示します。そのサーバントは、新規のサーバント領域が作業要求を受け入れ始めてから、異常終了されます。この設定により、作業要求は中断しないで続行できます。ただし、このプロパティーを 1 に設定すると、タイムアウトしたディスパッチ・サーバント・スレッドが、ループし続けるか、または非アクティブになる場合、システム・リソースの損失を招き、このサーバントに割り当てられたサーバント・スレッドがリリースされなくなります。
このプロパティーは、0 または 1 に設定できます。
wlm_dynapplenv_single_server プロパティーが 1 に設定されている場合、このプロパティーの設定は無視されます。
デフォルト: 0
指定方法: このプロパティーを指定するには、管理コンソールで「環境」>「WebSphere 変数」とクリックし、適切なノードまたはセルを、使用可能なノードおよびセルのリストから選択してから「新規」をクリックします。「名前」フィールドに control_region_timeout_save_last_servant プロパティーを追加し、「値」フィールドに 1 を指定します。
内部変数名 (デバッグ処理用): was.env ファイル、または JES ジョブ・ログで control_region_timeout_save_last_servant を検索します。
- protocol_http_timeout_output_recovery
- HTTP トランスポートで受信した要求のタイムアウトの際にとられるリカバリー処置を制御します。
SERVANT を指定すると、タイムアウトが発生した場合にサーバントの終了が可能になります。タイムアウト値に達した時点に、サーバントで HTTP 要求がディ
スパッチの途中である場合、そのサーバントは ABEND EC3 RSN=04130007 で終了します。HTTP 要求とソケットはクリーンアップされます。
SESSION 設定は、HTTP 要求とソケットのみクリーンアップします。サーバント内にディスパッチされた HTTP 要求の処理を中断するための試行は何も行われません。
セッション設定を使用すると、ディスパッチされた HTTP 要求がループするか、あるいは非アクティブになる場合、リソースの損失につながる可能性があります。
デフォルト: SERVANT
指定方法: このプロパティーを指定するには、管理コンソールで「環境」>「WebSphere 変数」とクリックし、適切なノードまたはセルを、使用可能なノードおよびセルのリストから選択してから「新規」をクリックします。「名前」フィールド に protocol_http_timeout_output_recovery プロパティーを追加し、 「値」フィールドに別の値を指定します。
内部変数名 (デバッグ処理用): was.env ファイル、または JES ジョブ・ログで protocol_http_timeout_output_recovery を検索します。
例: protocol_http_timeout_output_recovery=SERVANT
- protocol_https_timeout_output_recovery
- HTTPS トランスポートで受信した要求のタイムアウトの際に取られるリカバリー処置を制御します。
SERVANT を指定すると、タイムアウトが発生した場合にサーバントの終了が可能になります。タイムアウト値に達した時点に、サーバントで HTTP 要求がディ
スパッチの途中である場合、そのサーバントは ABEND EC3 RSN=04130007 で終了します。HTTPS リクエストとソケットはクリーンアップされます。
SESSION の設定は、HTTPS 要求とソケットのみクリーンアップします。サーバント内にディスパッチされた HTTPS 要求の処理を中断するための試行は何も行われません。
セッション設定を使用すると、ディスパッチされた HTTPS 要求がループするか、あるいは非アクティブになる場合、リソースの損失につながる可能性があります。
デフォルト: SERVANT
指定方法: このプロパティーを指定するには、管理コンソールで「環境」>「WebSphere 変数」とクリックし、適切なノードまたはセルを、使用可能なノードおよびセルのリストから選択してから「新規」をクリックします。「名前」フィールド に protocol_https_timeout_output_recovery プロパティーを追加し、 「値」フィールドに別の値を指定します。
内部変数名 (デバッグ処理用): was.env ファイル、または JES ジョブ・ログで protocol_https_timeout_output_recovery を検索します。
例: protocol_https_timeout_output_recovery=SESSION
- protocol_sip_timeout_output
- SIP トランスポート・チャネルを介して送信されたメッセージ駆動型 Bean (MDB) 要求が応答を受け取るまで、サーバーが待機する時間を、秒単位で指定します。応答が、指定された時間内に受信されない場合、
サーバントは ABEND EC3 RSN=04130008 で異常終了します。
この機能を使用不可にする必要がある場合は、この値を
0 に設定できます。
デフォルト: 120 秒
指定方法: このプロパティーを指定するには、管理コンソールで「環境」>「WebSphere 変数」とクリックし、適切なノードまたはセルを、使用可能なノードおよびセルのリストから選択してから「新規」をクリックします。「名前」フィールド に protocol_sip_timeout_output カスタム・プロパティーを追加し、 「値」フィールドに別の値を指定します。
内部変数名 (デバッグ処理用): was.env ファイル、または JES ジョブ・ログで protocol_sip_timeout_output を検索します。
例: protocol_sip_timeout_output=180
control_region_sip_queue_timeout_percent サーバー・カスタム・プロパティー名を使用して、protocol_sip_timeout_output プロパティーで指定される値のパーセンテージを、要求が WLM キューに留まることができる時間として示します。
- protocol_sips_timeout_output
- メッセージ駆動型 Bean (MDB) 要求が応答を受け取るまで、サーバーが待機する時間を、秒単位で指定します。応答が、指定された時間内に受信されない場合、
サーバントは異常終了 EC3 RSN=04130008 で終了します。
この値を
0 に設定すると、この機能が使用不可になります。
デフォルト: 120 秒
指定方法: このプロパティーを指定するには、管理コンソールで「環境」>「WebSphere 変数」とクリックし、適切なノードまたはセルを、使用可能なノードおよびセルのリストから選択してから「新規」をクリックします。「名前」フィールド に protocol_sips_timeout_output カスタム・プロパティーを追加し、 「値」フィールドに別の値を指定します。
内部変数名 (デバッグ処理用): was.env ファイル、または JES ジョブ・ログで protocol_sips_timeout_output を検索します。
例: protocol_sips_timeout_output=180
control_region_sips_queue_timeout_percent サーバー・カスタム・プロパティー名を使用して、protocol_sips_timeout_output プロパティーで指定される値のパーセンテージを、要求が WLM キューに留まることができる時間として示します。
- protocol_sip_timeout_output_recovery
- SIP で受信した要求のタイムアウトの際にとられるリカバリー処置を制御します。
SERVANT を指定すると、タイムアウトが発生した場合にサーバントの終了が可能になります。SIP 要求がサーバント内でディスパッチの
途中にあるときにタイムアウト値に達した場合、
そのサーバントは ABEND EC3 RSN=04130007 で終了します。SIP 要求とソケットはクリーンアップされます。SESSION 設定は、SIP 要求とソケットのみクリーンアップします。
サーバント内にディスパッチされた SIP 要求の処理を中断するための試行は何も行われません。
セッション設定を使用すると、ディスパッチされた SIP 要求がループするか、あるいは非アクティブになる場合、リソースの損失につながる可能性があります。
デフォルト: SERVANT
指定方法: このプロパティーを指定するには、管理コンソールで「環境」>「WebSphere 変数」とクリックし、適切なノードまたはセルを、使用可能なノードおよびセルのリストから選択してから「新規」をクリックします。「名前」フィールド に protocol_sip_timeout_output_recovery プロパティーを追加し、 「値」フィールドに別の値を指定します。
内部変数名 (デバッグ処理用): was.env ファイル、または JES ジョブ・ログで protocol_sip_timeout_output_recovery を検索します。
例: protocol_sip_timeout_output_recovery=SERVANT
- protocol_sips_timeout_output_recovery
- SIPS で受信した要求のタイムアウトの際にとられるリカバリー処置を制御します。
SERVANT を指定すると、タイムアウトが発生した場合にサーバントの終了が可能になります。タイムアウト値に達した時点に、サーバントで SIPS 要求がディ
スパッチの途中である場合、そのサーバントは ABEND EC3 RSN=04130007 で終了します。SIPS 要求とソケットはクリーンアップされます。SESSION の設定は、SIPS 要求とソケットのみクリーンアップします。サーバント内にディスパッチされた SIPS 要求の処理を中断するための試行は何も行われません。
セッション設定を使用すると、ディスパッチされた SIPS 要求がループするか、あるいは非アクティブになる場合、リソースの損失につながる可能性があります。
デフォルト: SERVANT
指定方法: このプロパティーを指定するには、管理コンソールで「環境」>「WebSphere 変数」とクリックし、適切なノードまたはセルを、使用可能なノードおよびセルのリストから選択してから「新規」をクリックします。「名前」フィールド に protocol_sips_timeout_output_recovery プロパティーを追加し、 「値」フィールドに別の値を指定します。
内部変数名 (デバッグ処理用): was.env ファイル、または JES ジョブ・ログで protocol_sips_timeout_output_recovery を検索します。
例: protocol_sips_timeout_output_recovery=SERVANT
- server_region_request_cputimeused_limit
- アプリケーション要求が消費できる CPU 時間を、ミリ秒単位で指定します。
このプロパティーは、単一の要求に使用できる CPU 時間を制限できるため、単一のアプリケーション要求による使用可能な CPU 時間の独占を防ぐために役立ちます。 要求がディスパッチされると、CPU モニターが起動します。 要求が使用した CPU 時間が指定された時間を超過すると、コントローラーはその要求を応答不可とみなします。その後、コントローラーは、メッセージ BBOO0327 を発行し、 要求元のアプリケーションに対して、応答のない要求だったことを通知します。
要求が使用している CPU 時間を監視するモニターは、通常、使用された CPU 時間が指定された時間を超過すると、ディスパッチ済みのスレッドにシグナルを送信します。 しかし、このシグナルを配信できず、要求が保留されたままになる場合があります。 例えば、スレッドがネイティブになり、PC ルーチンを呼び出すと、シグナルはその PC ルーチンが戻されるまで保留されます。
シグナルがディスパッチ・スレッドに配信されると、ディスパッチされた要求と関連付けられている WLM 別プログラムは静止します。 この状態になるとこの要求のディスパッチング優先順位は下げられ、この要求は、システムの作業負荷が低いときにのみ、CPU リソースを取得するようになります。
- server_region_stalled_thread_threshold_percent
- スレッドの何パーセントが応答不可になったらコントローラーがサーバントを強制終了するか指定します。
デフォルト値の 0 を指定した場合、最低 1 つのスレッドが応答不可になったとコントローラーが判断すると、すぐにそのコントローラーはサーバントを終了します。
デフォルト: 0
指定方法: このプロパティーを指定するには、管理コンソールで「環境」>「WebSphere 変数」とクリックし、適切なノードまたはセルを、使用可能なノードおよびセルのリストから選択してから「新規」をクリックします。「名前」フィールドに server_region_stalled_thread_threshold_percent プロパティーを追加し、「値」フィールドに異なる値を指定します。
内部変数名 (デバッグ処理用): was.env ファイル、または JES ジョブ・ログで server_region_stalled_thread_threshold_percent を検索します。
例: server_region_stalled_thread_threshold_percent=5
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Java 仮想マシン (JVM) カスタム・プロパティー
次の 2 つの JVM プロパティーは、「アプリケーション・サーバー (Application Servers)」-> <SERVER> ->「プロセス定義 (Process Definition)」->「サーバント (Servant)」->「Java™ 仮想マシン (Java Virtual Machine)」->「カスタム・プロパティー (Custom Properties)」をクリックして設定できます。
- com.ibm.ws390.interrupt.disableBBOJ0122I
- このプロパティーが 1 に設定されている場合、メッセージ BBOJ0122I は抑止されます。
データ型: ブール (Boolean)
デフォルト: 0
デーモンによる使用: いいえ。サーバント領域にのみ適用可能。
- com.ibm.ws390.interrupt.applyDumpActionPreInterrupt
- ディスパッチされた要求の進行を試行する前に、文書を収集する必要があることを指定します。
このプロパティーが 1 に設定された場合、ディスパッチされた要求の完了を促進するために、
いずれかのアクティビティーの前に (例えば、interrupt() を InterruptObject に対して実行する前に)、
stalled_thread_dump_action で指定された文書が収集されます。
要求がハングしたと見なされてそれを完了するための試行が失敗したときに収集する文書を、stalled_thread_dump_action で定義します。
データ型: ブール (Boolean)
デフォルト: 0
デーモンによる使用: いいえ。サーバント領域にのみ適用可能。
Secure Sockets Layer 構成レパートリー

- V3 タイムアウト
- ブラウザーが、サーバーと暗号鍵を再ネゴシエーションしないで
システム SSL バージョン 3 セッション ID を再使用できる時間の長さを秒単位で指定します。
サーバーのために定義するいくつかのレパートリーには、同一の V3 タイムアウト値を指定する必要があります。
デフォルト: 100
指定方法: このプロパティーを指定するには、管理コンソールで「セキュリティー」>「SSL アプリケーション・サーバー (SSL application servers)」>「新規 SSL レパートリー (New SSL repertoire)」とクリックします。
内部変数名 (デバッグ処理用) : 以下の SSL 構成レパートリー・タイムアウト変数は、SSL レパートリーを定義するときに内部に設定されます。- com_ibm_HTTP_claim_ssl_sys_v3_timeout
- com_ibm_DAEMON_claim_ssl_sys_v3_timeout
was.env ファイル、または JES ジョブ・ログでこれらの内部変数を検索します。
TCP トランスポート・チャネルのタイムアウトのプロパティー
- アクティブでないタイムアウトのプロパティー
- TCP トランスポート・チャネルが、ソケット上で読み取りまたは書き込み要求が完了するのを待つ時間を秒数で指定します。
トラブルの回避 (Avoid trouble): このプロパティーに指定した値は、タイマー階層でこのチャネルよりも上のチャネルに設定された待機時間によってオーバーライドされることがあります。 例えば、HTTP トランスポート・チャネルについて設定された待機時間は、新規ソケット上の最初の読み取りを除く、各操作についてのこのプロパティーに指定した値をオーバーライドします。gotcha
デフォルト: 0 秒
指定方法: このプロパティーを指定するには、管理コンソールで「サーバー (Servers)」>「サーバー・タイプ (Server Types)」>「WebSphere application servers」>「server_name」>「Web コンテナー・トランスポート・チェーン (Web container transport chains)」>「TCP インバウンド・チャネル (TCP inbound channel)」とクリックします。
HTTP トランスポート・チャネルのタイムアウトのプロパティー
- ConnectionResponseTimeout
- アプリケーション・コンポーネントが HTTP 要求に応答するのを J2EE サーバーが待機する最大時間を秒単位で指定します。
このプロパティーは、サーバー上の HTTP トランスポートの定義ごとに設定します。
このプロパティーを、SSL トランスポートおよび非 SSL トランスポートの両方に設定する必要があります。応答が、指定された長さの時間内に受信されない場合、
サーバントは ABEND EC3 および RSN=04130007 で失敗します。
このタイマーを設定すると、
クライアント・アプリケーションが、デッドロックしているか、ループしている、
あるいはアプリケーション・コンポーネントの処理要求を停止させている他の処理問題が発生しているアプリケーション・コンポーネントからの応答を待機するのを防止できます。
デフォルト: 120 秒
指定方法: このプロパティーを指定するには、管理コンソールで
「server_name」とクリックしてから、「Web コンテナー設定」の下で とクリックします。内部変数名 (デバッグ処理用): SSL を利用した転送での問題をデバッグする場合には、was.env ファイル、または JES ジョブ・ログで内部変数名 protocol_https_timeout_output を検索します。SSL を利用しない転送での問題をデバッグする場合には、was.env ファイル、または JES ジョブ・ログで内部変数名 protocol_http_timeout_output を検索します。
control_region_http_queue_timeout_percent および control_region_https_queue_timeout_percent サーバー・カスタム・プロパティーを使用して、ConnectionResponseTimeout プロパティーのパーセンテージを、要求が WLM キューに留まることができる時間として示します。
- 永続的タイムアウトのプロパティー
- HTTP トランスポート・チャネルが、ソケットを要求間にアイドル状態にしておく時間を秒数で指定します。
デフォルト: 30 秒
指定方法: このプロパティーを指定するには、管理コンソールで、「サーバー」 > 「サーバー・タイプ」 > 「WebSphere Application Server」 > 「server_name」をクリックしてから、「Web コンテナー設定」の下で、「Web コンテナー・トランスポート・チェーン」 > 「chain_name」 > 「HTTP インバウンド・チャネル」とクリックします。
- 読み取りのタイムアウトのプロパティー
- 最初の読み取り要求が発生した後に、HTTP
トランスポート・チャネルがソケット上で読み取り要求が完了するのを待つ時間を秒数で指定します。
完了中の読み取りは、HTTP 本文 (POST など) やヘッダーの一部が可能です。ただし、これは、それらの一部がソケット上の最初の読み取り要求の一環として読み取られなかった場合です。
デフォルト: 60 秒
指定方法: このプロパティーを指定するには、管理コンソールで、「サーバー」 > 「サーバー・タイプ」 > 「WebSphere Application Server」 > 「server_name」をクリックしてから、「Web コンテナー設定」の下で、「Web コンテナー・トランスポート・チェーン」 > 「chain_name」 > 「HTTP インバウンド・チャネル」とクリックします。
- 書き込みのタイムアウトのプロパティー
- HTTP トランスポート・チャネルがソケット上で、応答データの各部分が送信されるのを待つ時間を秒数で指定します。
このタイムアウトは、通常、応答が新規要求より遅い場合に発生します。
この状態は、クライアントのデータ速度が遅い場合か、
あるいはサーバーのネットワーク・インターフェース・カード (NIC) が I/O で飽和状態になっている場合に発生する可能性があります。
デフォルト: 60 秒
指定方法: このプロパティーを指定するには、管理コンソールで、「サーバー」 > 「サーバー・タイプ」 > 「WebSphere Application Server」 > 「server_name」をクリックしてから、「Web コンテナー設定」の下で、「Web コンテナー・トランスポート・チェーン」 > 「chain_name」 > 「HTTP インバウンド・チャネル」とクリックします。
HTTP トランスポート・タイムアウト変数

- ConnectionIOTimeOut
- J2EE サーバーが完全な HTTP 要求の到着を待機する最大時間を秒単位で指定します。
このプロパティーは、サーバー上の HTTP トランスポートの定義ごとに設定します。
このプロパティーを、SSL トランスポートおよび非 SSL トランスポートの両方に設定する必要があります。接続が確立されたら、J2EE サーバーがタイマーを開始します。
そして、完全な要求が、指定された最大制限時間内に到着しない場合、その接続を取り消します。
値 0 を指定すると、タイムアウト機能が使用不可になります。
デフォルト: 10 秒
指定方法: このプロパティーを指定するには、管理コンソールで
「server_name」とクリックしてから、「Web コンテナー設定」の下で とクリックします。
- ConnectionResponseTimeout
- アプリケーション・コンポーネントが HTTP 要求に応答するのを J2EE サーバーが待機する最大時間を秒単位で指定します。
このプロパティーは、サーバー上の HTTP トランスポートの定義ごとに設定します。
このプロパティーを、SSL トランスポートおよび非 SSL トランスポートの両方に設定する必要があります。応答が、指定された長さの時間内に受信されない場合、
サーバントは ABEND EC3 および RSN=04130007 で失敗します。
このタイマーを設定すると、
クライアント・アプリケーションが、デッドロックしているか、ループしている、
あるいはアプリケーション・コンポーネントの処理要求を停止させている他の処理問題が発生しているアプリケーション・コンポーネントからの応答を待機するのを防止できます。
デフォルト: 120 秒
指定方法: このプロパティーを指定するには、管理コンソールで
「server_name」とクリックしてから、「Web コンテナー設定」の下で とクリックします。内部変数名 (デバッグ処理用): SSL を利用した転送での問題をデバッグする場合には、was.env ファイル、または JES ジョブ・ログで内部変数名 protocol_https_timeout_output を検索します。SSL を利用しない転送での問題をデバッグする場合には、was.env ファイル、または JES ジョブ・ログで内部変数名 protocol_http_timeout_output を検索します。
control_region_http_queue_timeout_percent および control_region_https_queue_timeout_percent サーバー・カスタム・プロパティーを使用して、ConnectionResponseTimeout プロパティーのパーセンテージを、要求が WLM キューに留まることができる時間として示します。
- ConnectionKeepAliveTimeout
- J2EE サーバーが持続接続で HTTP クライアントからの以降の要求を待機する時間を秒単位で指定します。
この制限時間内に同じクライアントから別の要求が受信されない場合、
接続はクローズされます。
デフォルト: 30 秒
指定方法: このプロパティーを指定するには、管理コンソールで
「server_name」とクリックしてから、「Web コンテナー設定」の下で とクリックします。