クラスターの状態を「実行中」に変更するように要求すると、クラスターの全メンバーを同時に
開始することができます。
すなわち、サーバー・クラスター内の全アプリケーション・サーバーを同時に
開始することができます。
始める前に
クラスターのメンバーにデバッグ・ポートが正しく設定されていることを確認してください。
同じノードの複数のサーバーに同じデバッグ・ポートが設定されていると、クラスターが始動できない場合があります。
Java™ 仮想マシンの設定に関するトピックのデバッグ・ポートの変更方法を参照してください。
「Windows サービス」機能を使用してクラスターの一部であるアプリケーション・サーバーを始動および停止する場合、クラスターの状態が常に正しく更新されるとは限らないことに注意してください。
例えば、クラスターの稼働中にサービス GUI を介してクラスター・メンバーを停止する場合、サーバーが稼働していない場合でも、クラスターの状態は started のままです。
インストール済みのアプリケーションでクラスター・メンバー・コンポーネントを必要に応じて動的に開始するには、各クラスター・メンバーの構成設定で「必要に応じてコンポーネントを開始 (Start components as needed)」オプションが選択済みであることを確認してからクラスターを始動してください。
このオプションを選択すると、クラスター起動時間が短縮され、クラスター・メンバーのメモリー占有スペースを削減できます。コンポーネントを必要に応じて始動することは、クラスターにデプロイされたアプリケーションがすべて同じタイプである場合に最も効果的な方法となります。例えば、このオプションは、すべてのアプリケーションがサーブレット、および JavaServer Pages (JSP) を使用する Web アプリケーションである場合に、より効果的に機能します。
アプリケーションがサーブレット、JSP および Enterprise JavaBeans (EJB) を使用している場合、
このオプションはそれほど効果的に機能しません。
トラブルの回避 (Avoid trouble): 他の WebSphere® 製品との互換性を確保するため、
このオプションはデフォルト設定では選択解除されています。
このオプションを選択する前に、この製品と一緒に実行している他の WebSphere 製品がこの機能をサポートしていることを確認してください。
gotcha
このタスクについて
クラスターの全メンバーの開始を要求すると、クラスターの状態は「一部が始動済み」に変わり、
そのクラスターのメンバーである各サーバーは、まだ稼働していない場合には起動します。
クラスターの全メンバーが起動すると、クラスターの状態は「実行中」となります。
トラブルの回避 (Avoid trouble): z/OS® MVS™ コンソールから、実行するサーバーを個別に始動する必要があります。
管理コンソールで、各サーバーを個別に始動するか、またはクラスターを始動することができます。
クラスターを始動すると、そのクラスターの一部として定義されているすべてのサーバーが自動的に始動します。
gotcha
手順
- 管理コンソールで、とクリックします。
- 開始するメンバーを持つクラスターを選択します。
- 「開始」または「ripple 始動」をクリックします。
- 「開始」をクリックすると、
サーバーを始動するために各サーバーのノード・エージェントが呼び出され、
クラスターの各メンバーのサーバー・プロセスが起動します。
すべてのサーバーが起動すると、クラスターの状態は running に変わります。
サーバーのノード・エージェントの呼び出しが失敗すると、サーバーは開始しません。
- 「ripple 始動」は、停止操作と開始操作が結合したものです。
これにより、クラスターの各メンバーを停止した後に再始動します。
例えば、ご使用のクラスターに server_1、server_2 および server_3 という 3 つのクラスター・メンバーがあるとします。「ripple 始動」をクリックすると、server_1 が停止して再始動した後、server_2 が停止して再始動し、最後に server_3 が停止して再始動します。
クラスターにあるすべてのアプリケーション・サーバーを手動で停止してから再始動する代わりに、
「ripple 始動」オプションを使用してください。
トラブルの回避 (Avoid trouble): 最近追加されたクラスター・メンバーが始動しない場合、そのメンバーをクラスターに追加したときに「
変更をノードと同期する」が選択されていなかった可能性があります。
この問題かどうかを判別するには、以下を行います。
gotcha
- 管理コンソールで、とクリックし、始動しなかったメンバーのクラスターを選択し、「停止」をクリックします。
- クラスターの名前をクリックして「OK」をクリックし、次に「検討」をクリックします。
- 「変更をノードと同期する」を選択し、「保存」をクリックします。
- クラスターを始動し、すべてのクラスター・メンバーが始動したことを検証します。
タスクの結果
クラスターのメンバーの始動時に、ワークロード管理が自動的に使用可能になります。