ジョブ・マネージャーがリモート・ホスト・コンピューター上のアプリケーション、コマンド・ファイル、
およびその他のリソースにアクセスできるようにするには、そのリモート・ホスト・コンピューターをジョブ・マネージャーに登録する必要があります。
始める前に
ジョブ・マネージャー・プロファイルを作成し、ジョブ・マネージャーを開始します。
このタスクについて
リモート・ホスト・ターゲットは、WebSphere® Application Server 製品のインストールが不要です。このホストには、オペレーティング・システム以上のソフトウェア要件はありません。リモート・ホストを登録するには、管理コンソールの「ターゲット (Targets)」ページまたは wsadmin registerHost コマンドを使用します。
Liberty サーバーをジョブ・マネージャーに登録するには、ターゲットをホストに登録する手順を使用します。registerHost コマンドで Liberty サーバーの変数を設定できます。
手順
- ジョブ・マネージャー・コンソールまたはデプロイメント・マネージャー・コンソールの「ターゲット (Targets)」ページを使用してホストを登録します。
- をクリックします。
- 「新規ターゲット」ページで、
リモート・ホストを特定するパラメーターを指定し、セキュリティー情報を指定します。
- 次のいずれかの形式で、
ホスト・コンピューター名を指定してください。
- 完全修飾のドメイン・ネーム・サーバー (DNS) ホスト名ストリング。例えば xmachine.manhattan.ibm.com など。
- デフォルトの短縮 DNS ホスト名ストリング。例えば xmachine など。
- 数値 IP アドレス。例えば 127.1.255.3 など。
ホスト・コンピューターは、製品がインストールされているコンピューターと同じもの、または別のコンピューターにすることができます。
- オプションで、ターゲット・ホストのオペレーティング・システムを指定します。
- 「インストール権限を持つ管理ユーザー」に、ターゲット・ホストの管理ユーザー名を指定します。
- ジョブ・マネージャーがホスト上のジョブにアクセスして実行できるように、管理ユーザーに対してパスワードと秘密鍵ファイルを指定します。ホストがパスワードを必要としない場合は、ヌルのストリング値「""」を指定することができます。
- 必要に応じて他のパラメーターを指定します。
ベスト・プラクティス: 「
セキュリティー情報の保存 (Save
security information)」を選択すると、ホスト上の各ジョブ・マネージャーのアクションに対するユーザー名とパスワードを入力する必要がなくなります。
best-practices
- 「OK」をクリックします。
- wsadmin registerHost コマンドを使用してホストを登録します。
このコマンドは JobManagerNode コマンド・グループ内にあります。
- ジョブ・マネージャー・プロファイルの bin
ディレクトリーのコマンド・ウィンドウを開きます。
- wsadmin コマンドを実行して wsadmin ツールを開始し、オプションで Jython 言語を使用します。
wsadmin -lang jython
- registerHost コマンドを実行して、ホスト・コンピューターをジョブ・マネージャーのターゲットにします。
AdminTask.registerHost('[-host host_computer -hostProps [ [osType operating_system]
[username administrative_user][privateKeyFile key_file_path]
[passphrase passphrase][saveSecurity true] ]')
host は、ジョブ・マネージャーに登録するホストのコンピューター名です。host 値を指定する必要があります。
hostProps はホストのプロパティーを指定します。
表 1. registerHost -hostProps の定義済みプロパティー. registerHost コマンドに対して 1 つ以上の定義済みプロパティーを指定できます。また、コマンドに未定義のプロパティーを指定することもできます。プロパティー名 |
プロパティーの説明 |
osType |
オペレーティング・システムのタイプ。osType を指定すると、コマンドをより早く完了することができます。
このオプション・プロパティーはホストと接続する方法を決定します。
有効な値は以下のとおりです。- aix
- hpux
- os400
- linux
- solaris
- windows
- os390
|
username |
ホストにログインする権限を有するユーザー。
このプロパティーは必須です。 |
password |
指定されたユーザー名のパスワード。
password または privateKeyFile の値を指定する必要があります。
ホストがパスワードを必要としない場合は、ヌルのストリング値「""」を指定することができます。 |
privateKeyFile |
秘密鍵ファイルのパス。
password の値を指定しない場合は、privateKeyFile の値を指定する必要があります。 |
passphrase |
privateKeyFile のパスフレーズ (必要な場合)。 |
saveSecurity |
セキュリティー・プロパティー (username、password、privateKeyFile、passphrase) をホストに保管して、ジョブ実行依頼のデフォルト値として使用するかどうかを指定します。
このプロパティーに値 true が指定されていると、セキュリティー・プロパティーはホストに保管され、このホストに対する次回からのジョブ実行依頼で使用されます。 |
imDataLocations |
1 つ以上の Installation Manager データ・ロケーションの
完全修飾パス。複数のパスはセミコロンで区切ってください。このプロパティーは、ターゲットにデフォルト以外の Installation Manager のデータの場所がある場合に役立ちます。無効なデータの場所が指定されている場合、それは保存されません。指定したデータの場所をインベントリー・ジョブが検出できる場合、それは保存されません。システム上でデータの場所を探すためにデータの場所の検索ジョブを使用できます。データの場所の検索ジョブは、自動的にこのプロパティーを更新します。AdminTask.registerHost('[-host hostname -hostProps [
[imDataLocations datalocation1; datalocation2]
[password ****] [saveSecurity true] [username username] ]]')
このプロパティーはオプションです。
|
「property_name」 |
次の形式で指定された、ユーザー定義のターゲット・プロパティーの
名前と値。[property_name property_value]
例えば、次のように Liberty 変数のパスを指定できます。 [WLP_WORKING_DIR /working]
[WLP_SHARED_DIR /shared]
[WLP_ADDITIONAL_DIRS /addl]
この例では、3 つのプロパティーが
定義されています。
このプロパティーはオプションです。
|
あるいは、対話モードで
registerHost コマンドを実行することもできます。
AdminTask.registerHost('-interactive')
タスクの結果
ホストがジョブ・マネージャーに登録された後、
コンソールまたは wsadmin はホストの固有 ID (UUID) を表示します。
例
registerHost コマンドでホストを登録するとき、ホスト・プロパティーで Liberty の変数を設定できます。それらの変数は、Liberty・リソースのインストール先のルート・ディレクトリーを
指定し、リソースを検出するための検索パスを指定します。
- ジョブ・マネージャー・プロファイルの bin ディレクトリーでコマンド・プロンプトを開きます。
- wsadmin ツールを開始し、Jython スクリプト言語を
使用します。
wsadmin -lang jython
- 変数名と値を指定する AdminTask registerHost コマンド
を実行します。
例えば、
C:¥liberty ディレクトリーを使用
するように WLP_WORKING_DIR 変数を設定するには、次のようにします。
AdminTask.registerHost('-host host_name -hostProps [[username admin][password password]
[saveSecurity true][WLP_WORKING_DIR C:/liberty]]')
次のタスク
ホストがジョブ・マネージャーに登録されていることと、
ジョブ・マネージャーがターゲット・リソースをリストできることを検証します。