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WebSphere Application Server トランザクション BBOC、BBO$、BBO#
このトピックでは、導入されている CICS® Application Server トランザクション BBOC、BBO$、および BBO# を含め、最適化されたローカル・アダプターが顧客情報管理システム (WebSphere®) 製品でサポートされる仕組みについて説明します。
アダプターは、リソース・マネージャー として CICS 領域で稼働するように設計されています。CICS では、リソース・プロバイダーの主要な手段となるのは、Task Related User Exit (TRUE) です。TRUE サポートによって、CICS アプリケーションのスレッドと、外部のリソース・マネージャーのスレッドの間の境界が提供されます。現在、DB2® ソケット、WebSphere MQ ソケット、および TCP/IP ソケットが、TRUE サポートを使用して CICS で実行されます。最適化されたローカル・アダプターでは TRUE がサポートされます。
CICS 管理下で実行され、最適化されたローカル・アダプター API を利用するアプリケーションでは、提供されているスタブ・ルーチンを呼び出すことによって TRUE をサポートしています。スタブ・ルーチンでは、CICS リソース・マネージャー・インターフェース・モジュールを開始し、最適化されたローカル・アダプター TRUE ルーチンの名前と各 API に固有のパラメーターをそのモジュールに渡します。CICS は、 この TRUE を CICS が保守する OPENAPI TCB の 1 つでディスパッチし、API 呼び出しが完了するまで実行します。次にこの呼び出しは、出力パラメーターとともに CICS に戻ります。CICS TRUE サポートは、アプリケーションの終了時、異常終了時、CICS への明示的 SYNCPOINT 呼び出しの発行時などに、トランザクションの境界を越えて通知を出します。このサポートが WebSphere Application Server へのトランザクション・コンテキストの伝搬と 2 フェーズ・コミットにどのように使用されるかについて詳しくは、『トランザクションの伝搬』に関するトピックのセクションを参照してください。さらに、CICS 用に、Program List Table Post-Initialization (PLTPI) プログラムが提供されています。このプログラムを使用すると、CICS の始動中に TRUE プログラムを自動的に開始することができます。PLTPI を使用しない場合は、CICS トランザクション BBOC が提供されます。このトランザクションを使用して、TRUE モジュールに対するトレースの開始、停止、有効化、および無効化を行うことができます。
CICS 用の WebSphere Application Server 制御トランザクション BBOC
BBOC トランザクションは、CICS 管理下でのアダプター・サポートのための WebSphere の制御トランザクション、すなわち操作トランザクションです。このトランザクションを使用して、WebSphere Application Server TRUE を使用可能にして始動したり、API および WebSphere Application Server とインターフェースするコードをデバッグするためのトレース・レベルを設定したりすることができます。 また BBOC は、登録および登録抹消を設定し、CICS で WebSphere Application Server Link サーバー・タスクを開始および停止します。 これらのサーバー・タスクは、既存の CICS プログラムを開始したり、COMMAREA 、または入力パラメーターを含むコンテナーによりデータをアダプター経由で渡したりするためのサポートも提供します。これは、3270 端末で発行できる、または順次 SDSCI タイプの端末から発行できる CICS 端末ベースのトランザクションです。BBOC の構文は以下のとおりです。
BBOC<operation_name><parameters_separated_by_one_or_more_spaces>.
- レジスター名 - RGN
RGN パラメーターは、12 文字のレジスター名です。
- デーモン・グループ名 - DGN
DGN は、登録に使用する 8 文字のデーモン・グループ名です。
- リンク時の Sync-on-return - LSYNC
LSYNC は、リンク・サーバーの下でターゲット・プログラムにリンクする際に SYNCONRETURN オプションが使用されるかどうかを制御します。LSYNC=Y の場合、ターゲット・プログラムがリンクされるとき、さらにこのターゲット・プログラムが EXEC CICS LINK を使用する場合に、SYNCONRETURN オプションが CICS に渡されます。このオプションは、 ターゲット・プログラムが別の CICS 領域にある場合に必要になることがあります。デフォルト値は LSYNC=N です。
- ノードの短い名前 - NDN
NDN は、登録に使用する 8 文字のノードの短い名前です。
- サーバーのショート・ネーム - SVN
SVN は、ターゲット・サーバーの 8 文字の短い名前です。
- サービス名 - SVC
SVC は最大 8 文字のサービス名で、* (アスタリスク) でマスクされる場合があります。このパラメーターは、*、abc*、*abc、abc*xyz、abc*xy*z などをサポートしています。
- 最小接続数 - MNC
MNC は最小接続数です。最小値は 0 です。値が指定されない場合のデフォルトは 1 です。
- 最大接続数 - MXC
MXC は最大接続数です。最大値は 99999 です。値が指定されない場合のデフォルトは 10 です。
- セキュリティー伝搬 - SEC
SEC はセキュリティー伝搬であり、「はい」または「いいえ」を表す Y または N のいずれかに設定します。デフォルトは SEC=N です。SEC=N で、CICS から WebSphere Application Server への呼び出しの場合、CICS 領域のユーザー ID が伝搬されます。SEC=N で、リンク・サーバーの下での WebSphere Application Server から CICS への呼び出しの場合 (BBO$ タスク)、リンク・タスクはそのリンク・サーバーが開始したユーザー ID の下で実行されます。SEC=Y で、CICS から WebSphere Application Server への呼び出しの場合、タスク・レベルのユーザー ID が WebSphere Application Server に伝搬されます。SEC=Y で、WebSphere Application Server から CICS への呼び出しの場合、リンク・サーバーは、WebSphere Application Server から伝搬されたユーザー ID を使用してリンク・タスク (BBO#) を開始しようとします。これが動作するのは、リンク・サーバーが稼働しているときのユーザー ID が EXEC CICS START TRAN('BBO#') USERID(<propagated_id>) を発行することを許可する有効な SURROGAT SAF セットアップが完了している場合だけです。
- TXN
TXN は、BBOC トランザクションにより生成された登録のトランザクション動作を記述します。
BBOC が REGISTER 操作を使用して登録を作成する場合、TXN=Y は、この登録を使用して WebSphere Application Server 内で開始されるすべての Java Platform, Enterprise Edition アプリケーションが現在の CICS 作業単位に加わることを意味します。 これによって CICS と WebSphere Application Server との間にグローバル・トランザクションが作成されます。 このトランザクションは、CICS アプリケーションが EXEC CICS SYNCPOINT を発行したとき、または、同期点が暗黙に発生したとき (例えば、CICS タスクが完了したときなど) に、2 フェーズ・コミット・プロトコルを使用して完了します。
START_SRVR 関数を使用してリンク・サーバーを作成するために BBOC が使用される場合、TXN=Y は、サービスの呼び出し時に CICS リンク・サーバー・タスクが現行 WebSphere Application Server トランザクションに参加する必要があることを指定します。例えば、Java Platform, Enterprise Edition アプリケーションがリソース・マネージャー・ローカル・トランザクション (RMLT) を開始し、最適化されたローカル・アダプター JCA コネクターを使用して CICS プログラムを起動すると、リンク・タスクは、ローカル・トランザクションに加わった後、ターゲットの CICS プログラムを起動します。 CICS プログラムに対する更新のコミットまたはバックアウトは、Java Platform, Enterprise Edition アプリケーションがコミット API または ロールバック API を使用して RMLT を完了するまで行われません。
- リンク・サーバー CICS トランザクション ID - STX
STX は、使用するリンク・サーバー CICS トランザクション ID の 4 文字の名前です。STX のデフォルト値は BBO$ です。
- リンク・タスク・トランザクション ID - LTX
LTX は、使用されるリンク先プログラムの CICS トランザクション ID の 4 文字の名前です。LTX のデフォルトは BBO# です。これらのトランザクション名がユーザー提供の名前で置き換えられた場合、それらのユーザー提供名を BBO$ (STX の場合) および BBO# (LTX の場合) と同じプログラム名と属性で定義する必要があります。
- トレース - TRCトレースは、この表にリストされているいずれかのコマンドの処理中に使用可能にされ、設定されます。トレース・レベルには、以下の 3 つがあります。
- 0 = なし、およびエラー・メッセージのみ
- 1 = 基本
- 2 = 詳細
- 一時データ・キュー - TDQ
CICS 管理下でのトレース・データは、要求された区画外 TDQ に書き込まれます。TDQ パラメーターは、アダプター・メッセージが書き込まれる CICS 区画外 TDQ の 4 文字の名前です。4 文字の名前が指定されなかった場合のデフォルトは BBOQ と DD BBOOUT です。選択した TDQ への書き込みに問題がある場合は、代わりに CICS 領域の標準出力 (tdq CESO dd CEEOUT) にメッセージが書き込まれます。
- 再利用 - REUSEC=N を指定してリンク・サーバーを実行できると判断した場合は、REU=Y BBOC START_SRVR パラメーターも指定して実行すると、最適なパフォーマンスを達成できます。REU=Y を指定すると、リンク・サーバーは、プログラム起動要求の間でプログラム・リンク呼び出しタスク (BBO# トランザクション) を再利用します。重要: この構成でリンク・サーバーを実行する場合、 個々の要求に別々の LINK トランザクション ID を渡すための最適化ローカル・アダプター JCA でのサポートは 使用不可になり、これを行う要求は ResourceException がアプリケーションにスローされるという結果になります。また、REU=Y および SEC=Y を選択しようとすると、リンク・サーバーは、伝搬および表明された ID を使用して、要求ごとに新しいプログラム・リンク・タスクを開始する必要があるため、再利用オプションは強制的に「いいえ」になります。
- 再利用カウント - REUC CICS リンク・タスク (BBO#) がアクティブなままで再利用される要求の数を入力します。このカウントに達すると、リンク・タスクは終了します。最大値は 2147483648 です。重要: トランザクション・シナリオでは、 リンク・タスクはこのカウントに到達して、次のコミットがアプリケーション・サーバーから受け取られた後に終了します。
- 再利用時間 - REUT CICS リンク・タスク (BBO#) がアクティブなままで再利用される秒数を入力します。この時間間隔が満了になると、 次の要求を受け取って処理した後、リンク・タスクは終了します。最大値は 2147483648 です。重要: トランザクションのシナリオの場合、要求された時間に達して次のコミットがアプリケーション・サーバーから受信された後に、リンク・タスクが終了します。
- リンク・サーバー・リストの一時ストレージ・キュー名 - LTSQ
LTSQ は、LIST_SRVR 操作にのみ適用されます。LTSQ は、リンク・サーバーのリストと各サーバーの情報が書き込まれる CICS 一時ストレージ・キューの名前です。8 文字までの長さのストリングを指定できます。出力レコードのフォーマットを示す C ヘッダー・ファイルが /<install_root>/AppServer/util/zos/OLASamples/bboaapic.h 内に提供されていて、tsq_record 構造体に記述されています。
操作名 | 省略形 | 省略形、 説明 |
パラメーター |
---|---|---|---|
START_TRUE | STR | WebSphere Application Server TRUE を始動します。 | TRC=0/1/2 TDQ=<tdqname> |
STOP_TRUE | PTR | WebSphere Application Server TRUE を停止します。 | TRC=0/1/2 TDQ=<tdqname> |
REGISTER | REG | WebSphere Application Server の最適化されたローカル・アダプターのデーモン・グループ、ノード、およびサーバーを登録します。 | RGN=<name> DGN=<name> NDN=<name> SVN=<name> MNC=<minimum_number_ of_connections> MXC=<maximum_number_ of_connections> SEC=<yes|no> TXN=<yes|no> TRC=0|1|2 TDQ=<tdqname> |
UNREGISTER | WebSphere Application Server の最適化されたローカル・アダプターへの登録を抹消します。 | RGN=<name> | |
START_SRVR | STA | 渡された登録名に対して WebSphere Application Server タスクを開始します。 | RGN=<name> DGN=<name> NDN=<name> SVC=<name> SVN=<name> MNC=<minimum_number_ of_connections> MXC=<maximum_number_ of_connections> SEC=<yes|no> STX=<CICS_link_server_ transaction_ID> LTX=<CICS_link_server_ transaction_ID> TRC=0|1|2 TDQ=<tdqname> REU=<yes|no> REUC=<number_of_requests> REUT=<number_of_seconds> |
STOP_SRVR | STP | 登録名に対する WebSphere Application Server タスクを停止します。 | RGN=<name> TRC=0/1/2 TDQ=<tdqname> |
LIST_SRVR | LST | 渡される登録名と一致するすべてのリンク・サーバーをリストします。パラメーターは、登録名も含めて、 すべてオプションです。パラメーターを何も指定せずに発行すると、すべてのリンク・サーバーが返されます。RGN パラメーターはワイルドカードを指定して渡すこともできます。アスタリスク (*) は、それより後はすべての文字が有効であることを示し、 疑問符 (?) は、そこの 1 文字は任意の文字でかまわないことを意味します。LIST_SRVR 操作からの出力は、BBOQ に書き込まれるか、または、TDQ パラメーターで指定された名前付き一時データ・キューに書き込まれます。LTSQ パラメーターが渡された場合、アクティブなリンク・サーバーのリストが、名前付き CICS 一時ストレージ・キューに書き込まれます。 | RGN=<name> LTSQ=<tsqname> TRC=<0/1/2> TDQ=<tdqname> |
CICS 始動中およびシャットダウン中の BBOC コマンドの自動実行
CICS の始動時に、最適化されたローカル・アダプター・リンク・サーバーを自動的に開始することができます。これによって、 長時間実行タスク BBO$ が開始され、このタスクはリンク・サーバーが停止されるまで存在し続けます。 CICS 始動中に BBOC コマンドを実行するために、copyZOS.sh スクリプトによって作成されるロード・ライブラリー内に 2 つの CICS Program List Table Post-Initialization (PLTPI) プログラムが提供されています。このロード・ライブラリーを使用して、CICS の始動中に BBOC コマンドを実行することができます。最適化されたローカル・アダプターのタスクに関連したユーザー出口 (TRUE) を CICS の始動中に使用可能にしたい場合は、BBOACPLT を CICS PLT にフェーズ 2 またはフェーズ 3 のエントリーとして追加します。
INITPARM=(BBOACPL2='STA RGN=PAYROLL DGN=DAE1 NDN=NODE1 SVN=SERVER1 SVC=*')
任意の BBOC コマンドをコマンド・ストリングにできます。CICS の始動中に、最小接続数を 10、最大接続数を 100 として構成された、「WASAPP」という名前の登録をセットアップする場合は、以下を指定します。INITPARM=(BBOACPL2='REG RGN=WASAPP DGN=DAE1 NDN=NODE1 SVN=SERVER1 MNC=10 MXC=100')
これを使用すると、アプリケーションで登録 API を使用することができなくなり、その代わりに他の API (例えば、Invoke、Connection Get、および Send Request など) を使用することができます。提供されている PLTPI プログラム BBOACPLT および BBOACPL2 のソースと JCL は、/<install_root>/AppServer/util/zos/OLASamples に、ファイル bboacplt.jclsamp および bboacpl2.jclsamp として提供されています。 別のサンプル PLTPI プログラムも提供されています。/<install_root>/AppServer/util/zos/OLASamples/bboacpl3.jclsamp は、CICS 始動中に複数の BBOC コマンドを実行する方法を示す例です。
これらのプログラムと PLT をアセンブルする方法を示すサンプル JCL もあり、 /<install_root>/AppServer/util/zos/OLASamples/DFHPLTOL.jclsamp に入っています。
CICS シャットダウンの前に、実行中のリンク・サーバーをすべて登録抹消および停止する必要があり、 そうしないと通常シャットダウンは先に進めないことがあります。以下のいずれかを実行することによって、CICS シャットダウン中またはその前にリンク・サーバーを登録抹消および停止することができます。
- CICS シャットダウン前に、すべての CICS リンク・サーバーに対して BBOC STOP_SERVER を実行する
- IBM® によって提供されている Program List Table shutdown (PLTSD) プログラム BBOACPLS を、シャットダウン PLT に追加する。この PLTSD は、BBOC LIST_SRVR を実行して領域内にある実行中のすべてのリンク・サーバーを識別し、それらのサーバーのそれぞれに対して STOP_SRVR 操作を実行します。 これを PLT シャットダウン・リストに追加する方法を示すサンプル JCL が /<install_root>/AppServer/util/zos/OLASamples/DFHPLTO2.jclsamp にあります。
- BBO$ タスクをパージする
- STOP_SERVER ストリングを渡すことによって BBOACNTL への EXEC CICS LINK を各リンク・サーバーに対して実行する、独自の PLT シャットダウン・プログラムを作成する
- CEMT P SHUT,IMMED を発行する
EXEC CICS LINK PROGRAM('BBOACNTL') の使用によるプログラムからの BBOC コマンド実行
EXEC CICS LINK PROGRAM('BBOACNTL') を使用し、COMMAREA に入ったコマンド・ストリングを渡すことによって、BBOC 操作をプログラムから駆動することができます。渡される COMMAREA 内の コマンド・ストリングの長さが 268 文字未満の場合、 コマンドの実行結果のみが含まれるストリングが返されます。長さが 268 以上の場合、 BBOC/BBOACNTL は、整数のバージョン、整数の戻りコード、および整数の理由コードを、256 バイト目から 268 バイト目に入れます。バージョン 1 での返される領域の構造は次のとおりです。
/* Version 1 DFHCOMMAREA - for EXEC CICS LINK to BBOACNTL */
struct inputCommarea {
char command[256];
};
struct outputCommarea_v1 {
char message[256];
int version;
int returnCode;
int reasonCode;
};
struct BBOACNTL_Commarea {
union {
struct inputCommarea input;
struct outputCommarea_v1 output;
};
};
268 バイト以上の COMMAREA が入力として BBOACNTL に渡されると、 BBOC/BBOACNTL によって実行された操作から、最初の 256 バイトに入ったメッセージ応答と、 その後に続く前述の領域 (バージョン、戻りコード、および理由コード) が返されます。BBOACNTL への EXEC CICS LINK からの戻りコードと理由コードとして、 以下のコードがサポートされています。
RC 0 RSN 0
要求は正常に処理されました。最初の 256 バイトの応答メッセージに詳細情報が含まれています。応答についてさらに詳しくは、戻されたメッセージ ID をインフォメーション・センターで検索してください。
RC 4 RSN 0
要求された登録名に一致するリンク・サーバーがないか、この領域で実行中のリンク・サーバーがありません。最初の 256 バイトの応答メッセージに詳細情報が含まれています。応答についてさらに詳しくは、戻されたメッセージ ID をインフォメーション・センターで検索してください。
RC 8 RSN 0 以上
要求の処理中にエラーが発生しました。最初の 256 バイトの応答メッセージに詳細情報が含まれています。応答についてさらに詳しくは、戻されたメッセージ ID をインフォメーション・センターで検索してください。
RC 12 RSN 0 以上
要求の処理中に重大エラーが発生しました。最初の 256 バイトの応答メッセージに詳細情報が含まれています。応答についてさらに詳しくは、戻されたメッセージ ID をインフォメーション・センターで検索してください。
BBOACNTL に対する EXEC CICS LINK 呼び出しのコマンド・ストリングで LTSQ パラメーターを渡すと、一致するアクティブなリンク・サーバーのリストが、LTSQ パラメーターで渡された CICS 一時ストレージ・キューに書き込まれます。リスト中の各リンク・サーバーの出力レコード・フォーマットは、 /<install_root>/AppServer/util/zos/OLASamples/bboaapic.h にあるヘッダーに記述されていて、tsq_record 構造体の下にあります。
CICS 用の WebSphere Application Server リンク・サーバー・タスク BB0$
CICS トランザクション BBO$ は、CICS への WebSphere Application Server アウトバウンド呼び出しサポートに使用されます。このトランザクションは、非端末トランザクションとしてバックグラウンドで実行され、ユーザーが指定した登録名とサービスに対して操作 BBOC START_SRVR を使用して開始されるサーバー・タスクのインスタンスを表します。このサーバー・タスクは、プログラム・リンク呼び出し機能、すなわち既存の CICS プログラムを、最適化されたローカル・アダプター API によって WebSphere Application Server から開始する機能を提供します。このトランザクションの名前は、BBOC START_SRVR コマンドで提供できるユーザー提供の名前 (STX=xxxx) で指定変更できます。これを行った場合、提供されたトランザクション名は、BBO$ と同じプログラム名と属性で CICS に定義する必要があります。
CICS 用の WebSphere Application Server プログラム・リンク呼び出しタスク BBO#
CICS トランザクション BBO# は、CICS への WebSphere Application Server アウトバウンド呼び出しサポートに使用されます。これは、プログラム・リンク呼び出しを実行するために WebSphere Application Server のアダプター・サーバー・タスク BBO$ によって開始された、タスクのインスタンスを表す非端末トランザクションです。BBO$ トランザクションは、WebSphere Application Server にデプロイされているアプリケーションからの CICS プログラム・リンク要求ごとに BBO# トランザクションを開始します。
このトランザクションの名前は、BBOC START_SRVR コマンドで提供できるユーザー提供の名前 (例えば、LTX=xxxx) で指定変更できます。これを行った場合、提供されたトランザクション名は、BBO# トランザクションと同じプログラム名と属性で CICS に定義する必要があります。または、リンク・トランザクションの 4 文字の名前を、JCA を使用しているアプリケーションによって、WebSphere Application Server から渡すことができます。このシナリオでは、アダプターを使用しているアプリケーションは、setLinkTaskTransid メソッドを使用しています。
WebSphere Application Server から CICS へのユーザー ID の表明
このサーバー・タスクは、WebSphere Application Server 呼び出しから CICS へのユーザー ID の伝搬と、その ID のアサーションをサポートします。このアサーションは、 セキュリティー・パラメーターを SEC=Y に設定して登録タスクが実行された場合にみ実行されます。これは、 EXEC CICS START TRANSACTION(‘BBO#') USERID(<user_id>) を使用して実装されます。
BBO$ トランザクションを実行する際のユーザー ID が、渡されたユーザー ID の代わりにトランザクションを開始する権限を持っていることを保証するためには、SAF SURROGAT クラス定義を定義する必要があります。
SEC=N を指定して BBOC STRT_SRVR を実行する場合、CICS へのインバウンド要求と関連付けられたユーザー ID は、BBOC トランザクションを実行したユーザー ID です。
BBOC 呼び出しのサンプル
- アダプターの CICS TRUE プログラムを開始します。
bboc start_true
- アダプターの CICS TRUE プログラムを停止します。
bboc stop_true
- CICS-HR1 という名前で、ノード SY1、サーバー BBOS001、デーモン・グループ SY1 に登録し、最大接続数 10、最小接続数 5 を指定します。トランザクションを no に設定し、セキュリティー伝搬を yes に設定します。
bboc register rgn=CICS-HR1 svn=bbos001 dgn=sy1 ndn=sy1 mnc=5 mxc=10 txn=n sec=y
- 名前 CICS-HR1 の登録を抹消します。
bboc unregister rgn=CICS-HR1
- 最大接続数 10、最小接続数 5 が指定されたデーモン・グループ、ノード、およびサーバーで、登録名 CICSPAYR の下のすべてのサービス名とプログラム名に対して、サーバー・トランザクションを BBO$ として開始します。トランザクションを no に設定し、セキュリティー伝搬を yes に設定します。
bboc start_srvr rgn=CICSPAYR svn=bbos001 dgn=sy1 ndn=sy1 mnc=5 mxc=10 sec=y
- 登録名 CICSPAYR で実行されている BBO$ サーバー・トランザクションを停止します。
bboc stop_srvr rgn=CICSPAYR
- 最大接続数 10、最小接続数 5 が指定されたデーモン・グループ、ノード、サーバーで、登録名 CICSPAY1 の下の、PAYR で始まるサービス名およびプログラム名に対して、サーバー・トランザクションを BBO$ として開始します。トランザクションは no、セキュリティー伝搬は yes です。
bboc start_srvr rgn=CICSPAY1 svn=bbos001 dgn=sy1 ndn=sy1 mnc=5 mxc=10 sec=y svc=PAYR*
- トランザクション ID PAY2 のサーバー・トランザクションを開始し、最大接続数 10、最小接続数 5 が指定されたデーモン・グループ、ノード、およびサーバー内のすべてのサービス名とプログラム名に対して、PAYROLL2 という名前で登録します。トランザクション・パラメーター値を yes、セキュリティー伝搬値を yes、そしてトレースをレベル 1 に設定します。
bboc start_srvr rgn=PAYROLL2 svn=bbos001 dgn=sy1 ndn=sy1 mnc=5 mxc=10 sec=y stx=PAY2 trc=1
- トランザクション ID PAY3、リンク・トランザクション ID PY3L の下でサーバー・トランザクションを開始します。最大接続数 10、最小接続数 5 が指定されたデーモン・グループ、ノード、およびサーバー内の、PAYRL3 で始まるサービス名とプログラム名に対して、PAYROLL3 という名前で登録します。
トランザクション・パラメーター値を yes、セキュリティー伝搬パラメーター値を yes、トレースをレベル 1 に設定します。
bboc start_srvr rgn=PAYROLL3 svn=bbos001 dgn=sy1 ndn=sy1 mnc=5 mxc=10 sec=y svc=PAYRL3* stx=PAY3 ltx=PY3L trc=1
- この CICS 領域内で実行中のすべてのリンク・サーバーをリストします。
bboc list_srvr
- 登録名が CICSPAY1 の CICS 領域内で実行中のすべのリンク・サーバーをリストします。
bboc list_srvr rgn=CICSPAY1
- 登録名が CICS で始まる、CICS 領域内で実行中のすべてのリンク・サーバーをリストし、
そのリストを MYSRVRS という名前の一時ストレージ・キューにコピーします
bboc list_srvr rgn=CICS* ltsq=MYSRVRS
- 「CICS」で始まり、その後に任意の文字と「ZZZ」があり、さらにその後に任意の文字がある登録名を持つ、CICS 領域内で実行中のすべてのリンク・サーバーをリストします。
bboc list_srvr rgn=CICS?ZZZ*
CICS チャネルおよびコンテナー・オブジェクトのサポート
32 K よりも大きいメッセージの場合、WebSphere Application Server から開始された CICS アプリケーション・プログラムは、CICS チャネルとコンテナーを使用してデータを受信し、応答データを送信する必要があります。WebSphere Application Server にデプロイされたアプリケーションは、提供された JCA プログラミング・インターフェースを使用して、データをターゲット・プログラムに渡すために使用される CICS コンテナーの名前と型 (BIT|CHAR)、およびアプリケーションからの応答を受信するために使用されるコンテナーの名前と型を提供することができます。
- 単一コンテナーを渡して単一のコンテナーを受信する際には、メソッド setLinkTaskReqContid、setLinkTaskRspContid、setLinkTaskReqContType (bit|char) および setLinkTaskRspContType(bit|char) を使用することができます。要求と応答の両方で、チャネル名として IBM-WAS-ADAPTER が使用されます。このチャネル名は固定されています。
- また、JCA MappedRecord インターフェースを使用して、ターゲット CICS プログラムから 1 つ以上のコンテナーを送受信することができます。MappedRecord を使用する場合は、ConnectionSpecImpl の setLinkTaskChanID() および setLinkTaskChanType() メソッドを使用して、要求コンテナーと応答コンテナー、およびチャネル内に格納されるコンテナーのタイプ (bit または char) を保持するために使用されるチャネル名を設定します。
個々の要求コンテナーの名前は、put() メソッドを使用して MappedRecord にデータを追加することで設定されます。
MappedRecord の鍵は CICS コンテナー名に対応しており、対応する値が CICS 内のコンテナーを入力するために使用されます。 鍵は 1 から 16 文字の長さを持つストリング・オブジェクトでなければなりません。値は、byte[]、または Rational® Application Developer などのツールによって生成された RecordBytes オブジェクトになります。
CICS 要求が終了した後で、応答コンテナー名がチャネルから抽出され、クライアントに返される新規 MappedRecord に取り込まれます。