Web コンテナーのカスタム・プロパティー

データの名前と値のペアを構成することができます。 名前はプロパティー・キー、値はストリング値で、これらを使用することにより、内部のシステム構成プロパティーを設定できます。 新規プロパティーを定義すると、管理コンソールで提供されるもの以外の設定を構成することができます。以下に、 使用可能な Web コンテナー・カスタム・プロパティーの一部をリストします。

Web コンテナーのカスタム・プロパティーを指定するには、以下のようにします。

  1. 管理コンソールで、「サーバー」 > 「サーバー・タイプ」 > 「WebSphere Application Server」 > 「server_name」 > 「Web コンテナー設定」 > 「Web コンテナー」の順でクリックします。
  2. 「追加プロパティー」の下の「カスタム・プロパティー」を選択します。
  3. 「カスタム・プロパティー」ページで、「新規」をクリックします。
  4. 設定ページで、構成するカスタム・プロパティーの名前を「名前」フィールドに入力し、設定する値を「値」フィールドに入力します。
  5. 適用」または「OK」をクリックします。
  6. コンソール・タスクバーの「保存」をクリックして、構成の変更を保存します。
  7. サーバーを再始動します。

以下に、アプリケーション・サーバーに用意されているカスタム・プロパティーのリストを示します。『JavaServer Pages 固有の Web コンテナーのカスタム・プロパティー』トピックおよび『HTTP トランスポートのカスタム・プロパティー』トピックは、別々のトピックに記載されています。

「カスタム・プロパティー」ページを使用して、Java™ 仮想マシンが使用する次のプロパティーを定義することができます。

BodyContentBuffSize

JavaServer Pages (JSP) ファイルの本文内容バッファーのサイズは、一部のアプリケーションのパフォーマンスに影響を与える場合があります。 デフォルトでは、本文内容バッファーのサイズは、512 バイトです。 しかし、BodyContentBuffSize カスタム・プロパティーを使用して、異なるバッファー値を設定できます。

名前 デフォルト値
BodyContentBuffSize 512

com.ibm.ws.jsf.disablealternatefacesconfigsearch

META-INF/*.faces-config.xml の MyFaces 検索をサーバー上のすべての Web アプリケーションに対して使用不可にします。

名前 デフォルト値
com.ibm.ws.jsf.disablealternatefacesconfigsearch false

com.ibm.ws.jsp.doNotEscapeWhitespaceCharsInExpression

通常、タグ・ファイル内の式言語 (EL) の式の評価は、JavaServer Page (JSP) がコンパイルされる前に行われます。ただし、構文内に復帰 (¥r)、改行 (¥n)、またはタブ (¥t) の文字を含む EL 式が原因で javax.el.Exceptionable 例外が発生しないようにするために、ibm-web-ext.xml ファイル内で com.ibm.ws.jsp.expressionistic カスタム・プロパティーを true に設定します。

名前 デフォルト値
com.ibm.ws.jsp.doNotEscapeWhitespaceCharsInExpression false

com.ibm.ws.jsp.enableDefaultIsELIgnoredInTag

通常、タグ・ファイル内の式言語 (EL) 表現は、JavaServer Page (JSP) がコンパイルされているタグ・ファイルよりも前に評価されます。しかし、特定の条件の下では、<el-ignored> 属性が true に設定されている場合、タグ・ファイル内のこれらの EL 表現は評価されません。

EL 式が常に評価されるようにするには、com.ibm.ws.jsp.enableDefaultIsELIgnoredInTag カスタム・プロパティーを true に設定します。このプロパティーのデフォルト値は false です。

名前 デフォルト値
com.ibm.ws.jsp.enableDefaultIsELIgnoredInTag false

com.ibm.ws.jsp.expressionreturnemptystring

このプロパティーにより、式で未設定の値に対して JSP コンテナーが空ストリングを返すのか NULL を返すのかを指定できます。

以下のような式は、testBeantestValue が NULL の場合に値 NULL を返す可能性があります。
<input type='text' name='test' value='<%=testBean.getTestValue()%>'maxlength="16"> 

一部のアプリケーションでは、このような場合に、値として NULL ではなく空ストリングが返される必要があります。実行しているアプリケーションで空ストリングが返される必要がある場合は、このカスタム・プロパティーを Web コンテナーに追加し、このプロパティーを true に設定します。

名前 デフォルト値
com.ibm.ws.jsp.expressionreturnemptystring false

com.ibm.ws.jsp.getWriterOnEmptyBuffer

動的キャッシュ・サービスは、フラッシュを使用して、JSP インクルードまたは c:import などのキャッシュ可能な 1 つの Web フラグメントが終わり、次の Web フラグメントが始まる時点を判別します。JSP エンジンの com.ibm.wsspi.jsp.usecdatatrim カスタム・プロパティーを true に設定する場合、生成される Java コードの空白文字や余分な行はすべて取り除かれます。この場合、最初のフラッシュの前に書き込む内容はないことがあります。 生成された Java コードの最初のフラッシュの前にテキストまたはその他のコードが含まれる場合は、通常の動的キャッシュ・サービス処理が行われます。

com.ibm.wsspi.jsp.usecdatatrim カスタム・プロパティーを true に設定し、かつ、動的キャッシュ・サービスを使用している場合、com.ibm.ws.jsp.getWriterOnEmptyBuffer カスタム・プロパティーも true に設定する必要があります。このカスタム・プロパティーを設定すると、JSP エンジンは、フラッシュするデータがなくても、最初のキャッシュ可能な Web フラグメントの終了に達した時にエンジンがフラッシュ機能を呼び出す必要があります。このプロパティーのデフォルト値は false です。

名前 デフォルト値
com.ibm.ws.jsp.getWriterOnEmptyBuffer false

com.ibm.ws.jsp.limitBuffer

JavaServer Pages (JSP) ファイルのタグ本文の本文内容バッファー・サイズは、パフォーマンスを最適化するために再使用されます。タグ本文のサイズが、デフォルトの本文内容バッファー・サイズよりも大きくなる場合、タグ本文を収容できるようにバッファーがサイズ変更されます。 ただし、要求の処理後にバッファーがデフォルト・サイズにリセットされることはありません。結果として、org.apache.jasper.runtime.BodyContentImpl 実装環境によって使用されるヒープ・メモリーは、時間とともに増加します。BodyContentBuffSize カスタム・プロパティーの整数値を設定することにより、本文内容バッファー・サイズを構成できます。詳しくは、BodyContentBuffSizeを参照してください。

com.ibm.ws.jsp.limitBuffer カスタム・プロパティーは、大きい本文内容バッファー・サイズの割り振りを解除し、デフォルト・バッファー・サイズでバッファーを作成する場合に使用します。

名前 デフォルト値
com.ibm.ws.jsp.limitBuffer false

com.ibm.ws.jsp.throwExceptionForAddELResolver

アプリケーションがクライアントから要求を受け取った後に ELResolver をサーブレットまたはフィルターから登録することを許可しない場合は、com.ibm.ws.jsp.throwExceptionForAddELResolver プロパティーを true に設定します。このプロパティーを true に設定すると、JspApplicationContext インターフェースの addELResolver() メソッドに対して、JSP (Java Server Pages) 仕様で規定されているように IllegalStateException が発生します。

このプロパティーのデフォルト値は false です。

名前 デフォルト値
com.ibm.ws.jsp.throwExceptionForAddELResolver false
[z/OS]

com.ibm.ws.jsp.zosFileLockRetrying

com.ibm.ws.jsp.zosFileLockRetrying プロパティーを使用して、スレッドが継続して JSP のロックの取得を試行する時間を秒単位で指定します。

JSP ファイルは、コンパイル・プロセスの開始前にロックされ、コンパイル・プロセスの終了後にアンロックされます。スレッドが JSP のロックに失敗した場合、スレッドは引き続きその JSP のファイル・ロックの取得を最長 240 秒間試行します。スレッドがこの時間間隔内にロックを取得できなかった場合は、エラー・メッセージが表示されます。スレッドによって JSP のロックの取得がさらに試行されることはありません。

名前 デフォルト値
com.ibm.ws.jsp.zosFileLockRetrying 240
[z/OS]

com.ibm.ws.jsp.zosReCompile

com.ibm.ws.jsp.zosReCompile プロパティーを使用して、スレッドが JSP のロックを試行する回数を指定します。

スレッドは、JSP のロックを取得した後で、JSP が既にコンパイル済みかどうかを判別します。JSP がコンパイルされていない場合、スレッドは JSP のコンパイルを試行します。

指定された回数の試行が行われ、スレッドが JSP をコンパイルできない場合は、エラー・メッセージが表示されます。スレッドによって JSP のコンパイルがさらに試行されることはありません。

名前 デフォルト値
デフォルト 5

com.ibm.ws.webcontainer.allowDotsinName

要求された静的ファイルの名前に複数の連続するドットがある場合、要求は禁止された要求としてサーバーによって拒否されます。

このプロパティーが true に設定されている場合、要求されたファイルが提供されます。

名前 デフォルト値
com.ibm.ws.webcontainer.allowDotsinName false

com.ibm.ws.webcontainer.allowPrivAccessGetResource

EDR (拡張文書ルート) オプションを使用して定義されたファイル・パスは、インストール済みアプリケーション成果物の一部とは見なされません。 したがって、ファイルへのアクセスに特別な権限が必要です。Java.security.AccessControlException: Web アプリケーションでこのファイルに対して要求される権限が提供されない場合、アクセス拒否 (java.io.FilePermission) 例外が発行されます。

このプロパティーを true に設定すると、アプリケーションは、EDR にパスが指定されたファイルへのアクセスを許可されます。

名前 デフォルト値
com.ibm.ws.webcontainer.allowPrivAccessGetResource false

com.ibm.ws.webcontainer.AllowQueryParamWithNoEqual

URL 内の照会パラメーターに、予期されている「name=value」フォーマットではなく、ストリング「name」のみが含まれている場合、サーバーは、request.getParameter("name") 照会の値としてヌルを返します。

このプロパティーを true に設定すると、URL 内の照会パラメーターにストリング「name」のみが含まれている場合に、サーバーは、request.getParameter("name") 照会の値として空ストリングを返します。

名前 デフォルト値
com.ibm.ws.webcontainer.AllowQueryParamWithNoEqual false

com.ibm.ws.webcontainer.appendMetaInfResourcesInLooseLib

このプロパティーは、アプリケーションを疎構成でデプロイする時に追加パスを削除します。このプロパティーは、主に開発環境または開発サーバーで使用されます。

名前 デフォルト値
com.ibm.ws.webcontainer.appendMetaInfResourcesInLooseLib false

com.ibm.ws.webcontainer.asyncmaxsizetaskpool

このカスタム・プロパティーは、ディスパッチされた非同期サーブレットを保持するための最大タスク・キュー・サイズを指定します。

名前 デフォルト値
com.ibm.ws.webcontainer.asyncmaxsizetaskpool 5000

com.ibm.ws.webcontainer.asyncpurgeinterval

このカスタム・プロパティーは、キャンセルされたタスクのリソースを解放するために、Web コンテナーがタスク・キューをパージする間隔を指定します。

名前 デフォルト値
com.ibm.ws.webcontainer.asyncpurgeinterval 30000

com.ibm.ws.webcontainer.channelwritetype

デフォルトでは、Web コンテナーは非同期書き込みを使用して、応答バッファー・サイズがいっぱいになるまで、応答データをチャンクで書き込みます。応答バッファー・サイズを超えるような大きな応答の場合、Web コンテナーは応答データをメモリーにバッファーしながら、応答データ・チャンクの非同期書き込みが完了するのを待ちます。このプロセスにより、大きな応答の一部がメモリーに保持 され、その結果としてメモリー使用量が増加し、メモリー不足エラーが発生する可能性があります。 Web コンテナーが定義するスレッドより多くの要求をサーバーが同時に処理するときに、 アプリケーション・サーバーのハングが発生する場合もあります。

com.ibm.ws.webcontainer.channelwritetype プロパティーが sync に設定されると、同期書き込みが使用されますが、 設定されない場合は、デフォルトで非同期書き込みが使用されます。同期書き込みでは、応答データは、 responsebuffersize の値までのチャンクに分けて同期的に書き込まれ、応答データの チャンクの同期書き込みが完了するのを待っている間に応答データがメモリーにバッファリングされることはありません。 結果として、メモリーに保持される 応答データのおよその最大量は、responsebuffersize に Web コンテナーのスレッド数を掛けた値に 等しくなります。Web コンテナーが同時に処理できる要求の最大数は、Web コンテナーの スレッド数によって制限されます。追加の要求はキューに入れられると、処理中の要求が完了するまで 待機します。

Web コンテナー・カスタム・プロパティー responsebuffersize は、Web コンテナー によって単一のチャンクで書き込まれる応答データの最大量を定義します。デフォルトは 32k です。結果として、完了した応答データの送信のために Web コンテナーが必要とする書き込み数の変更に使用されます。ただし、アプリケーションが応答データをフラッシュすると、Web コンテナーによって保持されているすべての応答データが、responsebuffersize に関係なく、即時書き込まれます。

以下の名前と値のペアを使用して、同期書き込みによってデータのチャンクを書き込みます。

名前 デフォルト値
com.ibm.ws.webcontainer.channelwritetype async

com.ibm.ws.webcontainer.checkEDRinGetRealPath

ServletContext.getRealPath() Java サーブレット API は、要求された リソースが extendedDocumentRoot パスに存在し、アプリケーション・インストール・パスに は存在しない場合、要求されたリソースの正しいパスを戻しません。要求された リソースがアプリケーション・インストール・パスで見つからなければ ServletContext.getRealPath() Java サーブレット API が extendedDocumentRoot パス内でリソースを探すようにしたい場合は、 com.ibm.ws.webcontainer.checkEDRinGetRealPath カスタム・プロパティーを true に設定してください。

このプロパティーを true に設定すると、要求された リソースが extendedDocumentRoot パスでも見つからない場合はヌル値が戻されます。

名前 デフォルト値
com.ibm.ws.webcontainer.checkEDRinGetRealPath false

com.ibm.ws.webcontainer.copyattributeskeyset

このカスタム・プロパティーは、request.getAttributeNames メソッドが値のリストを戻す状況に対応します。サーブレットが request.removeAttribute メソッドを使用してリストを変更すると、nextElement メソッドに対する以降の呼び出しによって、java.util.ConcurrentModificationException 例外が生じます。サーブレットでリストを変更できるようにするには、com.ibm.ws.webcontainer.copyattributeskeyset カスタム・プロパティーを true に設定します。このカスタム・プロパティーを true に設定すると、属性リストのコピーが戻されます。このコピーにより、サーブレットでリストを変更できるようになります。nextElement メソッドの呼び出し時に java.util.ConcurrentModificationException 例外が生じることはありません。

名前 デフォルト値
com.ibm.ws.webcontainer.copyattributeskeyset false

com.ibm.ws.webcontainer.decodeParamViaReqEncoding

インバウンド要求の URI が UTF-8 でエンコードされていないが、要求のエンコードが UTF-8 に設定されている場合、ISO - 8859 でエンコードされた値が異なる文字は、応答で正しく表示されません。例えば、要求が Microsoft Internet Explorer を使用して送信される場合、そういった文字は波形記号付き n (Ñ) 文字として表示されます。文字が要求エンコード・セットに基づいて正しくエンコードおよびデコードされるようにするには、com.ibm.ws.webcontainer.decodeParamViaReqEncoding Web コンテナー・カスタム・プロパティーを Web コンテナー設定に追加し、true に設定します。

名前 デフォルト値
com.ibm.ws.webcontainer.decodeParamViaReqEncoding false

com.ibm.ws.webcontainer.deferServingRequestsUntilEarStarted

このカスタム・プロパティーは、要求にサービスを提供するのを、エンタープライズ・アーカイブ (EAR) 全体が開始するまで遅らせます。

名前 デフォルト値
com.ibm.ws.webcontainer.deferServingRequestsUntilEarStarted false

com.ibm.ws.webcontainer.deferServletRequestListenerDestroyOnError

このカスタム・プロパティーが true に設定されている場合、 Web コンテナーはカスタム・エラー・ページで CDI が適切に機能することを可能にします。

名前 デフォルト値
com.ibm.ws.webcontainer.deferServletRequestListenerDestroyOnError false

com.ibm.ws.webcontainer.disableSetCharacterEncodingAfterParametersRead

Web コンテナーでは、ServletRequest API の setCharacterEncoding(String) メソッドがポスト・データの構文解析後に呼び出される場合でも、これを処理します。Java サーブレット仕様によると、setCharacterEncoding(String) メソッドがデータの構文解析後に呼び出された場合、Web コンテナーはこのメソッドを無視します。

setCharacterEncoding(String) メソッドがデータの構文解析後に呼び出された場合に Web コンテナーがこのメソッドを無視するようにしたい場合は、com.ibm.ws.webcontainer.disableSetCharacterEncodingAfterParametersRead カスタム・プロパティーを Web コンテナー構成設定に追加し、このプロパティーを true に設定します。

このプロパティーのデフォルト値は false です。

名前 デフォルト値
com.ibm.ws.webcontainer.disableSetCharacterEncodingAfterParametersRead false

com.ibm.ws.webcontainer.disableStaticMappingCache

com.ibm.ws.webcontainer.disableStaticMappingCache カスタム・プロパティーで、ユーザーが静的キャッシュを使用不可にすることができます。これは、管理コンソールで、または web.xml 内のコンテキスト・パラメーターで設定することができます。

すべてのデプロイ済みアプリケーションに関する静的キャッシュを無効にするには、アスタリスクを使用してください。特定のアプリケーションに関する静的キャッシュを使用不可にするには、コンマを使用します。

例えば、com.ibm.ws.webcontainer.disableStaticMappingCache=* はデプロイされたすべてのアプリケーションに対して静的キャッシングを使用不可にします。com.ibm.ws.webcontainer.disableStaticMappingCache=SpecialApp,RareApp は指定された 2 つのアプリケーションに対してのみ静的キャッシングを使用不可にします。

web.xml 内のコンテキスト・パラメーターを設定して、アプリケーションの静的キャッシュを使用不可にすることもできます。パラメーター名は、com.ibm.ws.webcontainer.DISABLE_STATIC_MAPPING_CACHE で、パラメーター値を true に設定します。

このプロパティーにはデフォルト値はありません。

名前 デフォルト値
com.ibm.ws.webcontainer.disableStaticMappingCache none

com.ibm.ws.webcontainer.disableSystemAppGlobalListenerLoading

あるシステム・アプリケーションを最初に開始する場合、そのアプリケーションがグローバル・リスナーを、サーバー・クラス・ローダーに関連した共有ライブラリーにロードしようとすると、アプリケーションはそのリスナーをロードせず、後で開始された非システム・アプリケーションによってそのリスナーがロードされたり呼び出されたりしないようにします。システム・アプリケーションがグローバル・リスナーをロードしないようにするには、com.ibm.ws.webcontainer.disableSystemAppGlobalListenerLoading カスタム・プロパティーを true に設定します。このプロパティーを true に設定すると、システム・アプリケーションはグローバル・リスナーのロードを試行せず、後で、非システム・アプリケーションが、サーバー・クラス・ローダーに関連付けられた共有ライブラリーからそれらをロードできます。

名前 デフォルト値
com.ibm.ws.webcontainer.disableSystemAppGlobalListenerLoading false

com.ibm.ws.webcontainer.disablexPoweredBy

サーバー・セキュリティーを構成する時、どのサーバーを実行しているか開示したくない場合は、X-Powered-By ヘッダーをオフにすることができます。このカスタム・プロパティーを使用して X-Powered-By ヘッダーを使用不可にすると、ヘッダーが HTTP 応答で送信されなくなります。デフォルト値は false です。ただし、このヘッダーを使用不可にする場合は、このプロパティーを true に設定します。

名前 デフォルト値
com.ibm.ws.webcontainer.disablexPoweredBy false

com.ibm.ws.webcontainer.disallowAllFileServing

特定のアプリケーション・サーバー上のすべてのアプリケーションでサービスを提供しているファイルを使用不可にするには、com.ibm.ws.webcontainer.disallowAllFileServing カスタム・プロパティーを使用します。

fileServingEnabled カスタム・ プロパティーを使用すると、アプリケーション・サーバー全体でファイル・サービスをグローバル・レベルで使用可能にできます。ただし、fileServingEnabled プロパティー は、各アプリケーションの特定のデプロイメント情報によってオーバーライドされます。したがって、現行の fileServingEnabled カスタム・プロパティーは、アプリケーションで fileServingEnabled 設定自体を定義していない場合のバックアップとしてのみ適用されます。

特定のアプリケーション・サーバー上でこの設定をグローバルにオーバーライドして、アプリケーション・サーバーが (各ファイルのデプロイメント設定にかかわらず) 静的ファイルをサービスしないようにするには、以下の名前と値のペアを使用して、Web コンテナーのカスタム・プロパティー com.ibm.ws.webcontainer.disallowAllFileServingtrue に設定します。

名前 デフォルト値
com.ibm.ws.webcontainer.disallowAllFileServing false

com.ibm.ws.webcontainer.disallowServeServletsByClassname

ServeServletsByClassnameEnabled プロパティーが有効になっている場合、サーブレットに直接アクセスすることが可能であり、これにより機密漏れが発生する可能性があります。以下のカスタム・プロパティーを定義して、アプリケーション・サーバー・レベル全体で ServeServletsByClassnameEnabled プロパティーが使用できないようにしてください。

名前 デフォルト値 有効な値
com.ibm.ws.webcontainer.disallowserveservletsbyclassname true false
注: IBM® WebSphere Application Server バージョン 8.5.5.6 でのデフォルト値は true です。それよりも古いバージョンの場合、 iFix for PI31622 がインストールされていない限り、デフォルト値は false と設定されます。

com.ibm.ws.webcontainer.discernUnavailableServlet

通常、Web コンテナーは、UnavailableException を受け取ると、例外がサーブレットまたはディスパッチされたリソースから発行されたかどうかを判別することはできません。したがって、Web コンテナーは、ディスパッチされたリソースが無効であっても、サーブレットに自動的に無効のマークを付けます。

バージョン 7.0.0.5 以降を実行している場合、com.ibm.ws.webcontainer.discernUnavailableServlet カスタム・プロパティーを true に設定すると、ディスパッチされたリソースから発行される UnavailableException はすべてラッパーに入れられます。このラッパーにより、例外がサーブレットまたはディスパッチされたリソースから発行されたかどうかを Web コンテナーが判別できるようになります。例外がサーブレットによって発行されていない場合は、Web コンテナーがサーブレットに無効のマークを付けることはありません。

名前 デフォルト値
com.ibm.ws.webcontainer.discernUnavailableServlet false

com.ibm.ws.webcontainer.dispatcherRethrowSER

RequestDispatcher は、ディスパッチされたサーブレットからの例外をディスパッチング・サーブレットに逆伝搬します。 これは旧リリースとは異なる動作です。アプリケーションが、ディスパッチを実行しているサーブレットに例外を返さないようにする場合は、com.ibm.ws.webcontainer.dispatcherRethrowSER カスタム・プロパティーを Web コンテナーの設定に追加し、このプロパティーを false に設定します。

名前 デフォルト値
com.ibm.ws.webcontainer.dispatcherRethrowSER true
サポートされる構成 サポートされる構成: com.ibm.ws.webcontainer.dispatcherRethrowSError カスタム・プロパティーは、com.ibm.ws.webcontainer.dispatcherRethrowSER カスタム・プロパティーの値を置き換えます。com.ibm.ws.webcontainer.dispatcherRethrowSError カスタム・プロパティーの値を true に設定して、このプロパティーを使用可能にすると、com.ibm.ws.webcontainer.dispatcherRethrowSER カスタム・プロパティーも true に設定されます。sptcfg

com.ibm.ws.webcontainer.dispatcherRethrowSError

JavaServer Page (JSP) ファイルにコンパイル・エラーがあると、ランタイム・エラーがキャッチされ、コンテナーによって直接処理されます。 例外は、ディスパッチされた JSP リソースによって伝搬されたり、処理されたりしません。 com.ibm.ws.webcontainer.dispatcherRethrowSError カスタム・プロパティーを使用すると、例外が伝搬されディスパッチされた JSP リソースに戻されます。

名前 デフォルト値
com.ibm.ws.webcontainer.dispatcherRethrowSError false
サポートされる構成 サポートされる構成: com.ibm.ws.webcontainer.dispatcherRethrowSError カスタム・プロパティーは、com.ibm.ws.webcontainer.dispatcherRethrowSER カスタム・プロパティーの値を置き換えます。com.ibm.ws.webcontainer.dispatcherRethrowSError カスタム・プロパティーの値を true に設定して、このプロパティーを使用可能にすると、com.ibm.ws.webcontainer.dispatcherRethrowSER カスタム・プロパティーも true に設定されます。sptcfg
[z/OS]

com.ibm.ws.webcontainer.divertrecursiveexceptiontoerrorlog

アプリケーションで再帰的エラーが発生した場合、例外メッセージはトレース監査メソッドによって記録され、システム・コンソールにメッセージが送信されます。メッセージがエラー・ログに記録されるようにする必要がある場合は、com.ibm.ws.webcontainer.divertrecursiveexceptiontoerrorlog カスタム・プロパティーを Web コンテナー構成設定に追加し、このプロパティーを true に設定します。com.ibm.ws.webcontainer.divertrecursiveexceptiontoerrorlog property プロパティーを true に設定すると、例外メッセージは、システム・コンソールではなくエラー・ログに送信されます。

名前 デフォルト値
com.ibm.ws.webcontainer.divertrecursiveexceptiontoerrorlog false

com.ibm.ws.webcontainer.donotservebyclassname

com.ibm.ws.webcontainer.donotservebyclassname カスタム・プロパティーは、クラス名によってサービス提供できないクラスのリストを指定します。

名前 デフォルト値
com.ibm.ws.webcontainer.donotservebyclassname none

com.ibm.ws.webcontainer.emptyServletMappings

com.ibm.ws.webcontainer.emptyServletMappings カスタム・プロパティーは、true に設定されている場合、 サーブレット・マッピングが getMappings() メソッドによって要求されて、マッピングがまだ追加されていない場合は、空コレクションを返します。

名前 デフォルト値
com.ibm.ws.webcontainer.emptyServletMappings false

com.ibm.ws.webcontainer.enabledefaultservletrequestpathelements

デフォルト・サーブレットに要求を正しくマップするには、適切なサーブレット・パスと PathInfo の値を判別する必要があります。以下の表は、com.ibm.ws.webcontainer.enabledefaultservletrequestpathelements カスタム・プロパティーを true または false の値に設定した場合の、サーブレット・パスおよび PathInfo の値への影響を示しています。
表 1. サーブレット・パスおよび PathInfo の値. サーブレット・パスおよび PathInfo の値
サーブレット・パスの値 PathInfo の値
true コンテキスト・パス以降の URI の内容に設定します ヌル値に設定します
false (デフォルト) 空ストリングに設定します コンテキスト・パス以降の URI の内容に基づいて設定します

com.ibm.ws.webcontainer.enableErrorExceptionTypeFirst

例外の発生時に、Web コンテナーはその例外を処理するためにエラー・ページを検索します。 デフォルトの検索順序は次のとおりです。
  1. エラー・コードが一致するエラー・ページ
  2. 例外タイプが一致するエラー・ページ

例外タイプが一致するエラー・ページが web.xml ファイルで定義されている場合にも、一致したエラー・コード・ページは必ず戻されます。Web コンテナーがエラー・コードの前に例外タイプを検索して使用するようにするには、このプロパティーを true に設定します。

名前 デフォルト値
com.ibm.ws.webcontainer.enableErrorExceptionTypeFirst false

com.ibm.ws.webcontainer.enableExactMatchJSecurityCheck

このプロパティーは、リソース名の一部としてキーワード j_security_check を使用できるようにする場合に指定します。通常、URI にキーワード j_security_check が含まれている場合は、ログイン・プロセスが開始されます。

名前 デフォルト値
com.ibm.ws.webcontainer.enableExactMatchJSecurityCheck false

com.ibm.ws.webcontainer.enableJspMappingOverride

web.xml ファイルの jsp-property-group 内で url-pattern が定義されている場合、通常、このパターンは JavaServer Page (JSP) エンジンにマップされ、このエンジンによって処理されます。アプリケーションが JSP の内容を処理できるように、このマッピングをオーバーライドする必要がある場合、com.ibm.ws.webcontainer.enableJspMappingOverride プロパティーを true に設定します。

名前 デフォルト値
com.ibm.ws.webcontainer.enableJspMappingOverride false

com.ibm.ws.webcontainer.enableMultiReadOfPostData

ポスト・データの複数の読み取りを使用可能に設定する場合、com.ibm.ws.webcontainer.enableMultiReadOfPostData カスタム・プロパティーを true に設定します。このプロパティーを true に設定すると、InputStream または Reader のいずれかとして、およびパラメーターとして、ポスト・データを複数回読み取ることができます。

Web コンテナーで、ポスト・データの複数読み取りを使用可能にすると、アプリケーションが InputStream または Reader のいずれかを使用して、ポスト・データを最初から再読み取りするようにしたい場合に、そのアプリケーションが以下のアクションを完了するように設定することができます。
  1. InputStream または Reader の取得
  2. データの読み取り
  3. InputStrean または Reader のクローズ

1 番目または 3 番目のアクションが行われないと、ポスト・データの次の読み取りが、そのデータの最初に再設定されません。

アプリケーションがポスト・データをパラメーターとして再読み取りする場合、Web コンテナーはこのシーケンスを自動的に完了します。

名前 デフォルト値
com.ibm.ws.webcontainer.enableMultiReadOfPostData false

com.ibm.ws.webcontainer.excludehandledtypesclasses

com.ibm.ws.webcontainer.excludehandledtypesclasses カスタム・プロパティーは、 ServletContainerInitializer 実装クラスの onStartup メソッドに渡されることからハンドル・タイプ・クラスを除外するために使用します。

名前 デフォルト値
com.ibm.ws.webcontainer.excludehandledtypesclasses false

com.ibm.ws.webcontainer.extractHostHeaderPort および trusthostheaderport

getServerPort メソッドは、チャネルの getVirtualPort メソッドに依存します。getVirtualPort メソッドでは、以下の順にポート番号が戻されます。
  1. 要求 URL のポート番号
  2. 要求ホスト・ヘッダーのポート番号
この順序は、HTTP/1.1 RFC に準拠していますが、Java サーブレット仕様のバージョン 2.4 API (ホスト・ヘッダーからポート番号が最初に戻される必要があります。存在する場合は、要求 URL のポート番号も必要です) には準拠していません。上記の例の正しい URL の戻り値は http://ProxyServer:8888 です。 Web コンテナーが変更されると、ホスト・ヘッダーからポート番号が戻されます。存在する場合は、クライアント接続を受け入れた URL ポートも戻されます。trusthostheaderport と com.ibm.ws.webcontainer.extractHostHeaderPort のカスタム・プロパティーを true に設定して、最初に要求ヘッダーからポート番号が戻されるようにする必要があります。管理コンソールを使用して、これらのプロパティーを次のように設定できます。
trusthostheaderport = true
com.ibm.ws.webcontainer.extractHostHeaderPort = true
トラブルの回避 (Avoid trouble) トラブルの回避 (Avoid trouble): これらのプロパティーを web.xml 内に設定して、意図したとおりに有効にすることはできませんgotcha
以下の名前と値の 2 つのペアを使用して、管理コンソールで、これらのプロパティーを Web コンテナーのカスタム・プロパティーとして設定します。
名前 デフォルト値
com.ibm.ws.webcontainer.extractHostHeaderPort false
trusthostheaderport false
[z/OS]

com.ibm.ws.webcontainer.fileWrapperEvents

静的ファイルは、静的ファイルに関して SMF データおよび PMI データを生成しないファイル・ラッパーによって処理されます。バージョン 5.1 では、静的ファイルの処理は SimpleFileServlet によって行われ、SMF データと PMI データの両方が生成されていました。 バージョン 5.1 からマイグレーションしていて、静的ファイルを処理する際に SMF データおよび PMI データを生成する必要がある場合は、com.ibm.ws.webcontainer.fileWrapperEvents カスタム・プロパティーを Web コンテナー構成設定に追加し、このプロパティーを true に設定します。

名前 デフォルト値
com.ibm.ws.webcontainer.fileWrapperEvents false
[z/OS]

com.ibm.ws.webcontainer.FileWrapperEventsLessDetail

SMF タイプの 120 レコードでは、静的ファイル・レポートの名前フィールドに、FileServletWrapper ではなく、静的リソースの名前が表示されます。 製品の前バージョンからマイグレーションし、SMF タイプ 120 レコードが静的ファイル・レポートの名前フィールドに FileServletWrapper を表示するようにしたい場合は、com.ibm.ws.webcontainer.FileWrapperEventsLessDetail カスタム・プロパティーを Web コンテナー設定に追加し、これを true に設定します。

名前 デフォルト値
com.ibm.ws.webcontainer.FileWrapperEventsLessDetail false

com.ibm.ws.webcontainer.finishresponseonclose

書き込み機能または出力ストリームでサーブレットが close() を呼び出す場合に、Web コンテナーが接続をクローズするように指示するには、com.ibm.ws.webcontainer.finishresponseonclose カスタム・プロパティーを使用します。

通常、書き込み機能または出力ストリームでサーブレットが close() を呼び出すと、Web コンテナーは、書き込み機能または出力ストリームに書き込まれたデータをクライアントに送信し、サーブレットの service() メソッドが終了するのを待ってから接続をクローズします。特に、書き込み機能または出力ストリームがクローズされてからしばらく経過するまで、サーブレットの service() メソッドが完了しない場合に、この遅延が応答完了遅延として解釈される場合があります。

名前 デフォルト値
com.ibm.ws.webcontainer.finishresponseonclose false

com.ibm.ws.webcontainer.ForceDifferentCookiePaths

Cookie を使用してセッションを追跡するようにアプリケーションを構成する場合、Cookie のデフォルト・パスは、アプリケーションのコンテキスト・ルートに設定されます。したがって、Cookie はこのアプリケーションに対して行われる要求にのみ送信されます。このドメインのすべてのアプリケーションの要求に Cookie が送信されるように、デフォルト・パスを「/」(スラッシュ) に変更するには、ForceDifferentCookiePaths セッション・マネージャーのカスタム・プロパティーを設定します。

名前 デフォルト値
com.ibm.ws.webcontainer.ForceDifferentCookiePaths false

com.ibm.ws.webcontainer.handlingRequestWithOverridenPath

アプリケーションが URI パス情報をオーバーライドする場合、サーバーは、要求を処理するために、オーバーライドされたパスを使用せず、代わりに元の URI パス情報を使用します。オーバーライドした URI パスをサーバーで使用したい場合は、com.ibm.ws.webcontainer.handlingRequestWithOverridenPathtrue に設定します。通常、アプリケーションが要求 URI パスをオーバーライドすると、その URI パスはアプリケーションによって使用されますが、サーバーには使用されません。

名前 デフォルト値
com.ibm.ws.webcontainer.handlingRequestWithOverridenPath false

com.ibm.ws.webcontainer.HTTPOnlyCookies

com.ibm.ws.webcontainer.HTTPOnlyCookies カスタム・プロパティーは、保護された Cookie にアクセスする、またその内容を取得するクライアント・サイドのスクリプトに対して一定レベルの防御を提供します。このカスタム・プロパティーを使用すると、ブラウザーで実行される Java スクリプトが、すべての Cookie または選択された一連の Cookie にアクセスしないようにすることができます。このカスタム・プロパティーに指定された各 Cookie に HTTPOnly 属性が追加され、クライアント・サイド・スクリプトのアクセスからの保護を使用可能にします。
トラブルの回避 (Avoid trouble) トラブルの回避 (Avoid trouble): オペランドなしで com.ibm.ws.webcontainer.HTTPOnlyCookies を指定すると、HTTPOnly 属性はどの Cookie に対しても追加されず、ブラウザーで実行される任意のクライアント・サイド Java スクリプトがあらゆる Cookie の内容にアクセスできることになります。gotcha
このプロパティーには以下の値を指定できます。
  • * - アスタリスク値は、すべての Cookie に HTTPOnly 属性が付与されることを意味します。
  • HTTPOnly 属性を与えられる特定の Cookie のコンマ区切りリスト。Cookie にはワイルドカード文字を含めることができます。 HTTPOnly 属性は、このリストにある一致する Cookie にのみ付与されます。
以下の例で、これらの 2 つの設定を指定する方法を示します。
com.ibm.ws.webcontainer.HTTPOnlyCookies=*
com.ibm.ws.webcontainer.HTTPOnlyCookies=cookieName1,Account3Cookie,JsessionID 
重要: com.ibm.ws.webcontainer.HTTPOnlyCookies を指定するのに使用される Cookie 名は、大/小文字を区別しません。
重要: JSESSIONID および LTPA Cookie の HTTPOnly 属性は、デフォルトで使用可能になっています。WebSphere Application Server バージョン 8.0 より前の com.ibm.ws.security.addHttpOnlyAttributeToCookies カスタム・プロパティーのデフォルトは false です。WebSphere Application Server バージョン 8.5 では、デフォルト値は true です。
移行ユーザーの方へ 移行ユーザーの方へ: JSESSIONID および LTPA Cookie の HTTPOnly 属性は、デフォルトで使用可能になっています。WebSphere Application Server バージョン 8.0 より前の com.ibm.ws.security.addHttpOnlyAttributeToCookies カスタム・プロパティーのデフォルトは false です。現在のデフォルト値は true です。

現在、HTTPOnly 属性は管理コンソールの「セッション Cookie を HTTPOnly に設定して、クロスサイト・スクリプティング・アタックを阻止します」フィールドを使用して設定されているため、この機能を使用不可にする必要がある場合は、管理コンソールで「サーバー・タイプ」>「アプリケーション・サーバー」>「セッション管理」>「Cookie」をクリックし、「セッション Cookie を HTTPOnly に設定して、クロスサイト・スクリプティング・アタックを阻止します」フィールドを選択解除します。

trns

これらの 2 つのカスタム・プロパティーの対話についての詳細は、「Cookie の設定」および「セキュリティー強化機能の使用可能化およびマイグレーションの考慮事項」を参照してください。

名前 デフォルト値
com.ibm.ws.webcontainer.HTTPOnlyCookies none

com.ibm.ws.webcontainer.ignoreinjectionfailure

リソースまたは Enterprise JavaBeans (EJB) 注入が、サーブレット初期化プロセス時に失敗すると、エラー・メッセージがサーバー・ログ・ファイルに書き込まれます。しかし、このエラー・メッセージはクライアントに伝搬されません。また、サーブレットはサービスを開始し、そのアプリケーションが再始動するまで再初期化されません。 この間、前に注入に失敗したリソースを参照する要求を受信すると、NullPointerException 例外が発生します。同様に、フィルターおよびリスナーの初期化プロセス時にこの問題が発生することもあります。

com.ibm.ws.webcontainer.ignoreinjectionfailure カスタム・プロパティーを使用すると、こうしたエラー・メッセージを伝搬するかどうか、およびサーブレットがサービスを開始するかどうかを指定することができます。デフォルトでは、カスタム・プロパティーは false に設定されており、前述の動作を保持します。 この注入の例外のクライアントへの伝搬を使用可能にして、サーブレットがサービスを開始しないようにするには、このカスタム・プロパティーの設定を false のままにする必要があります。

名前 デフォルト値
com.ibm.ws.webcontainer.ignoreinjectionfailure false

com.ibm.ws.webcontainer.ignoreInvalidQueryString

Web コンテナーが、無効な照会ストリング・ペア内でエンコード文字を検出すると、IllegalArgumentException 例外がスローされ、デフォルトでは、照会ストリング全体が無視されます。照会ストリング内のすべてのフィールドが必須リソースであるアプリケーションでは、照会ストリング全体を無視することは望ましくない場合があります。com.ibm.ws.webcontainer.ignoreInvalidQueryString カスタム・プロパティーを true に設定している場合、Web コンテナーは無効な照会ストリング・ペアを無視して、引き続き有効な照会ストリング・ペアを処理します。

名前 デフォルト値
com.ibm.ws.webcontainer.ignoreInvalidQueryString false

com.ibm.ws.webcontainer.ignorePostConstructOverriddenMethod

親クラスに、サブクラスによってオーバーライドされる、アノテーション付き @PostConstruct メソッドがある場合、ターゲット・サブクラスのアノテーション付きメソッドが呼び出されると、Web コンテナーはターゲット・サブクラスを 2 回呼び出します。com.ibm.ws.webcontainer.ignorePostConstructOverriddenMethod カスタム・プロパティーを true に設定すると、Web コンテナーはターゲット・サブクラスを 1 回だけ呼び出し、親のオーバーライドされたメソッドはすべて無視されます。

名前 デフォルト値
com.ibm.ws.webcontainer.ignorePostConstructOverriddenMethod false

com.ibm.ws.webcontainer.ignoreSemiColonOnRedirectToWelcomePage

このプロパティーが true に設定されている場合、 Web コンテナーは、ウェルカム・ページにリダイレクトする際にセミコロンとそれに続くものをすべて無視します。

名前 デフォルト値
com.ibm.ws.webcontainer.ignoreSemiColonOnRedirectToWelcomePage false

com.ibm.ws.webcontainer.IgnoreSessiononStaticFileRequest

Web コンテナーは、フィルターを含む静的ファイル要求のセッションにアクセスします。このアクションによって、例えば、データベース・セッション・パーシスタンスを使用して実行する場合などに、パフォーマンスが低下することがあります。 com.ibm.ws.webcontainer.IgnoreSessiononStaticFileRequest カスタム・プロパティーを true に設定すると、Web コンテナーは、フィルターを含む静的ファイル要求のセッションにアクセスできなくなります。

名前 デフォルト値
com.ibm.ws.webcontainer.IgnoreSessiononStaticFileRequest false

com.ibm.ws.webcontainer.initFilterBeforeInitServlet

com.ibm.ws.webcontainer.initFilterBeforeInitServlet カスタム・プロパティーを true に設定すると、アプリケーションの開始プロセス中、load-on-startup サーブレットが初期化される前にフィルターが初期化されます。

トラブルの回避 (Avoid trouble) トラブルの回避 (Avoid trouble): アプリケーションの開始時にフィルターを最初に初期化するには、com.ibm.ws.webcontainer.invokeFilterInitAtStartup プロパティーと com.ibm.ws.webcontainer.initFilterBeforeInitServlet プロパティーの両方を true に設定する必要があります。gotcha
名前 デフォルト値
com.ibm.ws.webcontainer.initFilterBeforeInitServlet false

com.ibm.ws.webcontainer.invokeFilterAfterService

com.ibm.ws.webcontainer.invokeFilterAfterService カスタム・プロパティーは、OutputStream が閉じられる時に、障害のある flush() を Web コンテナーが呼び出さないようにします。

名前 デフォルト値
com.ibm.ws.webcontainer.invokeFilterAfterService true

com.ibm.ws.webcontainer.invokeFilterInitAtStartup

com.ibm.ws.webcontainer.invokeFilterInitAtStartup カスタム・プロパティーは、アプリケーションの開始プロセス中に、Web コンテナーが init メソッドを呼び出し、フィルターを初期化することを可能にします。

名前 デフォルト値
com.ibm.ws.webcontainer.invokeFilterInitAtStartup false

com.ibm.ws.webcontainer.KeepUnreadPostDataAfterResponseSentToClient

このプロパティーは、転送要求の完了または sendRedirect からのリターンの完了に続いてクライアント応答が完了した後に、ポスト・データの読み取りが可能かどうかを示します。このプロパティーを true に設定する場合、転送要求の完了後 (デフォルト動作)、または sendRedirect からのリターン (com.ibm.ws.webcontainer.SendResponseToClientAsPartOfSendRedirect カスタム・プロパティーが true に設定されているときに生じる) で、クライアント応答が完了した後に、ポスト・データを読み取ることができます。しかし、このプロパティーを true に設定すると、ターゲット・リソースが完了するまで未読ポスト・データをメモリーに保持する必要があり、メモリー使用量が増えます。

名前 デフォルト値
com.ibm.ws.webcontainer.KeepUnreadPostDataAfterResponseSentToClient false

com.ibm.ws.webcontainer.logServletContainerInitializerClassloadingErrors

アプリケーションのクラスが、ServletContainerInitializer の HandlesTypes アノテーションによって指定された基準に一致しているかどうかを調べている時に、1 つ以上のオプションのアプリケーション JAR ファイルが欠落していると、コンテナーでクラス・ロードに関する問題が発生する可能性があります。コンテナーは、これらのタイプのクラス・ロード障害がアプリケーションの正常な処理を妨げているかどうかを判別しないため、こうした障害を無視し、障害をログに記録する構成オプションを提供します。

このプロパティーを true に設定すると、ロギングがオンになります。

名前 デフォルト値
com.ibm.ws.webcontainer.logServletContainerInitializerClassloadingErrors false

com.ibm.ws.webcontainer.mapFiltersToAsterisk

Web コンテナーは要求を処理する時、「*」へのサーブレット・マッピングを、「/*」へのサーブレット・マッピングと同じであると認識します。フィルター・マッピングでも同じ振る舞いにするには、com.ibm.ws.webcontainer.mapFiltersToAsterisk カスタム・プロパティーを true に設定します。com.ibm.ws.webcontainer.mapFiltersToAsterisk カスタム・プロパティーを true に設定すると、Web コンテナーでは、「*」へのフィルターのマッピングを「/*」へのフィルターのマッピングとして認識できるようになります。 このカスタム・プロパティーは、大文字小文字の区別がありません。

名前 デフォルト値
com.ibm.ws.webcontainer.mapFiltersToAsterisk false

com.ibm.ws.webcontainer.maxParamPerRequest

このプロパティーを使用して、アプリケーションおよび環境に基づいて、インバウンド要求で許可されるパラメーターの最大数を変更できます。1 つのインバウンド要求 (GET または POST) ごとに許可されるパラメーターの最大数は、デフォルトで 10000 個です。

要求に組み込めるパラメーターの数を制限しない場合は、このプロパティーに -1 を設定します。

名前 デフォルト値
com.ibm.ws.webcontainer.maxParamPerRequest 10000

com.ibm.ws.webcontainer.metainfresourcescachesize

このプロパティーを使用して、META-INF リソース・キャッシュ内のエントリー数を変更できます。このプロパティーのデフォルトは 20 です。

名前 デフォルト値
com.ibm.ws.webcontainer.metainfresourcescachesize 20

com.ibm.ws.webcontainer.modifiedFileNotFoundExceptionBehavior

存在しないファイルが要求ディスパッチャーのインクルード操作またはフォワード操作のターゲットであると、FileNotFoundException が発生します。こうした file not found 例外の動作を有効にするには、このカスタム・プロパティーを true に設定し、ファイルが存在しない場合に例外がスローされることを許可します。このプロパティーを false に設定すると、 FileNotFoundException は抑制され、この障害がログに記録されることもありません。また、このような要求で 404 例外が発生した場合、FFDC は作成されなくなります。

名前 デフォルト値
com.ibm.ws.webcontainer.modifiedFileNotfFoundExceptionBehavior true

com.ibm.ws.webcontainer.ModifiedSinceLaterThanFileTimeStamp

このプロパティーを true に設定すると、要求されたバリアントの If-Modified-Since タイム・スタンプがターゲット・バリアントのタイム・スタンプよりも新しい場合は、Web コンテナーは 304 応答を返します。

名前 デフォルト値
com.ibm.ws.webcontainer.ModifiedSinceLaterThanFileTimeStamp false

com.ibm.ws.webcontainer.normalizerequesturi

通常、要求 URI がブラウザーからサブミットされた場合、最新のほとんどのブラウザーでは、WebSphere Application Server を呼び出す前に要求 URI が自動的に正規化されるため、要求 URI 404 エラーは発生しません。したがって、デフォルトでは Web コンテナーは、アプリケーションおよびサーブレットのマッピングに対するその URI の解決を試行する前に要求 URI を正規化しません。

アプリケーション・コンテキストの一部として /./ または /../ が含まれる、正規化されていない要求 URI は、404 エラーで失敗する場合があります。同様に、サーブレット・パスの一部として /./ または /../ が含まれる、正規化されていない要求 URI は、URI を JavaServer Pages (JSP) または静的ファイルに対して解決する前に URI が正規化されていても、404 エラーが発生し、サーブレットのマッピングの一致は失敗します。

com.ibm.ws.webcontainer.normalizerequesturi カスタム・プロパティーを true に設定することができ、Web コンテナーはこれらのタイプの要求 URI を正規化します。

名前 デフォルト値
com.ibm.ws.webcontainer.normalizerequesturi false

com.ibm.ws.webcontainer.parseUTF8PostData

Web コンテナーが URL エンコードされていない UTF-8 ポスト・データを含む要求の処理を試行する場合、ターゲット・リソースはパラメーターとしてポスト・データにアクセスします。 しかし、UTF-8 データが正しくデコードされず、結果のデータは失われる可能性があります。

この問題を解決するには、com.ibm.ws.webcontainer.parseUTF8PostData カスタム・プロパティーを true に設定します。Web コンテナーがパラメーターを処理するときに、URL エンコードされていない UTF-8 ポスト・データを検出し、パラメーター値にデータを組み込みます。

この機能を使用する場合、値を true に設定する必要があります。

名前 デフォルト値
com.ibm.ws.webcontainer.parseUTF8PostData false

com.ibm.ws.webcontainer.preserveRequestParameterValues

このカスタム・プロパティーは、要求で使用されたパラメーター値の元の値を保持するために使用します。

javax.servlet.ServletRequest.getParameterValues() メソッドは、要求パラメーター値のストリング配列を返します。このストリング配列が直接変更される場合、 元の要求パラメーター値が失われることがあります。以降の javax.servlet.ServletRequest.getParameterValues() メソッド呼び出しは、変更後の値を返します。

この機能を使用する場合、値を true に設定する必要があります。

名前 デフォルト値
com.ibm.ws.webcontainer.preserveRequestParameterValues false

com.ibm.ws.webcontainer.provideQStringToWelcomeFile

通常、要求が最初にアプリケーションのコンテキスト・ルートに送信されると、その要求は「ようこそ」ファイルに転送されます。照会ストリングを初期要求に含める場合、request.getQueryString() 属性を「ようこそ」ファイルに含めていると、照会ストリングを「ようこそ」ファイルで使用できません。 しかし、javax.servlet.forward.query_string 属性を「ようこそ」ファイルに含めると、照会ストリングを「ようこそ」ファイルで使用できます。

javax.servlet.forward.query_string 属性ではなく request.getQueryString() 属性を使用する必要がある場合に、照会ストリングを「ようこそ」ファイルで使用可能にするためには、com.ibm.ws.webcontainer.provideQStringToWelcomeFile カスタム・プロパティーを Web コンテナー構成に追加し、このプロパティーを true に設定します。

名前 デフォルト値
com.ibm.ws.webcontainer.provideQStringToWelcomeFile false

com.ibm.ws.webcontainer.RedirectWithPathInfo

提供されたリダイレクト・ロケーションが相対 URL で、先行スラッシュ (「/」) が付いていない場合、サーバーは、相対 URI 値を絶対 URL に変換している時に、既存の URI から pathInfo を削除します。pathInfo が保持され、削除されないようにするには、com.ibm.ws.webcontainer.RedirectWithPathInfotrue に設定します。

名前 デフォルト値
com.ibm.ws.webcontainer.RedirectWithPathInfo false

com.ibm.ws.webcontainer.removeAttributeForNullObject

デフォルトで、getAttributeNames() メソッドは、ServletRequest.setAttribute() メソッドまたは ServleContextt.setAttribute() メソッドに渡される値がヌルの場合、値がヌルに設定された属性名を返すことができます。このデフォルトの振る舞いは、API に従ったものではありません。

ヌルのオブジェクトが ServletRequest.setAttribute() メソッドまたは ServleContextt.setAttribute() メソッドに渡されたときに Web コンテナーが属性を削除するようにする場合は、この com.ibm.ws.webcontainer.removeAttributeForNullObject カスタム・プロパティーを Web コンテナー構成に追加し、プロパティーを true に設定します。

データ型 デフォルト
ブール false

com.ibm.ws.webcontainer.returnDefaultContextPath

アプリケーションがデフォルトのコンテキスト・ルートにインストールされているときに正しいコンテキスト・パスが返されるようにするには、com.ibm.ws.webcontainer.returnDefaultContextPath カスタム・プロパティーを使用します。例えば、このプロパティーが true に設定されると、デフォルトのコンテキスト・ルートにインストールされているいずれのアプリケーションについても、コンテキスト・パスは空ストリングに設定されます。

データ型 デフォルト
ブール False

com.ibm.ws.webcontainer.searchMetaInfResourcesDuringAppStart

com.ibm.ws.webcontainer.searchMetaInfResourcesDuringAppStart カスタム・プロパティーは、 /META-INF/resources を検索するときに拡張フィーチャーを使用不可にするために使用します。

データ型 デフォルト
ブール true

com.ibm.ws.webcontainer.SendResponseToClientAsPartOfSendRedirect

このプロパティーは、sendRedirect 要求の一部として応答が完了するかどうかを示します。このプロパティーを true に設定すると、応答は sendRedirect 要求の一部として完了し、この要求に関連付けられたポスト・データは、sendRedirect から戻った時に読み取りに使用できません。

デフォルト値は false です。

名前 デフォルト値
com.ibm.ws.webcontainer.SendResponseToClientAsPartOfSendRedirect false

com.ibm.ws.webcontainer.SendResponseToClientWhenResponseIsComplete

このプロパティーは、転送要求から戻された時に応答が完了するかどうかを示します。

このプロパティーを false に設定すると、転送要求から戻されるときに応答は完了しません。 その代わりに、ターゲット・リソースが完了するまで遅延されます。 転送が完了した後、ポスト・データを読み取りで使用できます。

名前 デフォルト値
com.ibm.ws.webcontainer.SendResponseToClientAsPartOfSendRedirect true

com.ibm.ws.webcontainer.setAsyncDispatchRequestURI

このプロパティーを true に設定すると、Web コンテナーは、現在の要求 URI を非同期ディスパッチのターゲットに設定します。

名前 デフォルト値
com.ibm.ws.webcontainer.setAsyncDispatchRequestURI false

com.ibm.ws.webcontainer.setcontenttypebysetheader

autoResponseEncoding が使用可能になっている場合、または com.ibm.ws.webcontainer.contentTypeCompatibility プロパティーが設定されている場合は、アプリケーション・サーバーは、内部メソッドを使用して、応答のコンテンツ・タイプを設定します。ServletResponse.setContentType メソッドを代わりに使用してコンテンツ・タイプの設定を可能にするには、com.ibm.ws.webcontainer.setcontenttypebysetheader カスタム・プロパティーを false に設定する必要があります。

名前 デフォルト値
com.ibm.ws.webcontainer.setcontenttypebysetheader true

com.ibm.ws.webcontainer.ServeWelcomeFileFromExtendedDocumentRoot

通常、JavaServer Pages (JSP) ファイルでない静的な「ようこそ」ページに対する要求を Web コンテナーが初めて処理する場合、Web コンテナーは、その「ようこそ」ファイルの要求が完全修飾でない限り、ExtendedDocumentRoot で「ようこそ」ファイルを検索することはありません。要求が完全修飾の場合、Web コンテナーは「ようこそ」ファイルを処理し、アプリケーションのコンテキスト・ルートがその「ようこそ」ファイルを表示します。静的な「ようこそ」ファイルに対する要求が完全修飾ではない場合、Web コンテナーは、「ようこそ」ファイルを検出しなかったことを示す 404 エラーを戻します。

Web コンテナーが正常に「ようこそ」ファイルを処理すると、Web コンテナーは、その「ようこそ」ファイルに対するマッピングを作成します。その後、Web コンテナーは、このマッピングを使用して、以降の「ようこそ」ファイルの要求を処理し、その後の要求を完全修飾にする必要性をなくします。

要求が完全修飾でない場合でも、Web コンテナーが常にアプリケーション定義の ExtendedDocumentRootで「ようこそ」ファイルを検索するようにするには、Web コンテナー設定に com.ibm.ws.webcontainer.ServeWelcomeFileFromExtendedDocumentRoot カスタム・プロパティーを追加し、このプロパティーを true に設定します。

名前 デフォルト値
com.ibm.ws.webcontainer.ServeWelcomeFileFromExtendedDocumentRoot false

com.ibm.ws.webcontainer.ServletDestroyWaitTime

デフォルトでは、アプリケーションが停止すると、Web コンテナーは、そのアプリケーションのリソースに対する各アクティブ要求が完了するまで最長 60 秒間待ちます。Web コンテナーが、所有するアプリケーションが停止してからアクティブ要求が完了するまでの間、待つ時間を制御する場合は、Web コンテナーのカスタム・プロパティー com.ibm.ws.webcontainer.ServletDestroyWaitTime を定義することができます。

com.ibm.ws.webcontainer.ServletDestroyWaitTime カスタム・プロパティーを整数値に設定します。この値は、要求が完了するまで待つ時間を秒数で指定します。デフォルト値は 60 秒です。

名前 デフォルト値
com.ibm.ws.webcontainer.ServletDestroyWaitTime 60

com.ibm.ws.webcontainer.setUnencodedHTMLinsendError

通常、Web コンテナーは、指定されたエラー・メッセージをフォーマットする前にエンコードし、アプリケーションがこれらのメッセージを浄化しない場合にクライアントに対してクロスサイト・スクリプティング (XSS) アタックが行われないようにします。しかし、sendError(int, String) メソッドの Java サーブレット仕様では、サーバーが HTML 形式のサーバー・エラー・ページのような応答を作成する必要があることが示されています。

Web コンテナーが指定したエラー・メッセージをフォーマットする前にエンコードしないようにする場合は、com.ibm.ws.webcontainer.setUnencodedHTMLinsendError カスタム・プロパティーを Web コンテナー構成設定に追加し、このプロパティーを true に設定します。

名前 デフォルト値
com.ibm.ws.webcontainer.setUnencodedHTMLinsendError false

com.ibm.ws.webcontainer.skipInputStreamReadOnError

このプロパティーを true に設定すると、POST データの構文解析の前または構文解析中に例外が発生した場合、Web コンテナーは残りの POST データの読み取りを停止します。

com.ibm.ws.webcontainer.skipInputStreamReadOnError カスタム・プロパティーは、 true に設定された preventRequestBodyPurge チャネル・カスタム・プロパティーと一緒に使用される必要があります。

名前 デフォルト値
com.ibm.ws.webcontainer.skipInputStreamReadOnError false

com.ibm.ws.webcontainer.SkipMetaInfResourcesProcessing

Web コンテナーは、アプリケーションの構成に応じて、異なるロケーションで静的ファイルおよび JavaServer Pages (JSP) ファイルを検索します。 Web フラグメントには、アプリケーションの WEB-INF/lib ディレクトリーにある JAR ファイルが含まれています。 JAR は、JAR ファイル内で定義された静的リソースを META-INF/resources ディレクトリーに含む場合があります。 Web コンテナーが META-INF/resources ディレクトリーを検索しないようにするには、com.ibm.ws.webcontainer.SkipMetaInfResourcesProcessing Web コンテナー・カスタム・プロパティーを true に設定します。

カスタム・プロパティーのデフォルト値は false です。

名前 デフォルト値
com.ibm.ws.webcontainer.SkipMetaInfResourcesProcessing false

com.ibm.ws.webcontainer.suppressheadersinrequest

com.ibm.ws.webcontainer.suppressheadersinrequest カスタム・プロパティーを使用すれば、「$」や「_」などの特殊文字で開始される要求ヘッダーが組み込まれないようにすることができます。一部のアプリケーションでは、特殊文字で始まる要求ヘッダーは処理されません。

このカスタム・プロパティーに指定する値は、抑止したいヘッダー接頭部を区切り文字で区切ったリストです。

例:

com.ibm.ws.webcontainer.suppressheadersinrequest=$WS,_WS
名前 デフォルト値
com.ibm.ws.webcontainer.suppressheadersinrequest none

com.ibm.ws.webcontainer.suppressHtmlRecursiveErrorOutput

アプリケーション指定のエラー・ページで処理できない再帰的なエラーの間、スタック・トレースおよびエラー・メッセージは HTML ページとして出力されます。この情報には、アプリケーションの開発者がユーザーに対して公開することを望まない クラス名およびプログラム情報が含まれています。

メッセージの内部ロギングを変更しないでエラー・テキストの HTML 出力を抑制するよう、Web コンテナー・ カスタム・プロパティー com.ibm.ws.webcontainer.suppressHtmlRecursiveErrorOutput を設定できます。 カスタム・プロパティー com.ibm.ws. webcontainer.suppressHtmlRecursiveErrorOutputtrue に設定すると、 ユーザーへのエラー・メッセージの HTML 出力は無効になり、500 エラー・コードでブランク・ページがユーザーに示されます。

名前 デフォルト値
com.ibm.ws.webcontainer.suppressHtmlRecursiveErrorOutput false

com.ibm.ws.webcontainer.suppressLastZeroBytePackage

通常、チャンク・エンコード伝送における応答データの終了をクライアントに示すため、最後のゼロ・バイト・チャンクが使用されます。 一部のアプリケーションでは、この最後のゼロを使用して、応答データが受信され、アプリケーションが応答データの処理を開始できるようになった時点を判別します。応答ヘッダーの送信後にアプリケーションにエラーが発生した場合、データの最後のチャンクはそのままクライアントに送信されます。クライアントは、エラーが発生したことを認識せず、不完全なデータを処理しようとする可能性があります。

com.ibm.ws.webcontainer.suppressLastZeroBytePackage カスタム・プロパティーを true に設定すると、応答ヘッダーの送信後にアプリケーションでエラーが発生した場合、データの最後のチャンクがクライアントに送信されなくなります。

名前 デフォルト値
com.ibm.ws.webcontainer.suppressLastZeroBytePackage false

com.ibm.ws.webcontainer.suppressLoggingFileNotFoundExceptions

Web コンテナーは、欠落ファイルが要求されると、重大エラー・メッセージと FileNotFoundException スタック・トレースを Java 仮想マシン (JVM) のログに生成します。このエラーは、正しくないファイルが誤って要求された場合は、重大エラーでないことがあります。 ファイルが見つからなかったときに重大エラー・メッセージではなく警告メッセージが JVM のログに生成されるようにするには、このプロパティーを true に設定します。

名前 デフォルト値
com.ibm.ws.webcontainer.suppressLoggingFileNotFoundExceptions false

com.ibm.ws.webcontainer.suppressLoggingWebGroupVhostNotFound

SystemOut.log 内の SRVE0255E メッセージを抑止するには、true に設定します。

このカスタム・プロパティーは、ワイルドカード (*) 文字が含まれないストリングでのみサポートされます。

名前 デフォルト値
com.ibm.ws.webcontainer.suppressLoggingWebGroupVhostNotFound none

com.ibm.ws.webcontainer.suppressServletExceptionLogging

サーブレットが例外を生成すると、その例外はシステム・コンソールに記録されます。サーブレットが生成した例外を、Web コンテナーがログに記録しないようにする場合、com.ibm.ws.webcontainer.suppressServletExceptionLogging カスタム・プロパティーを Web コンテナー構成設定に追加し、このプロパティーを true に設定します。

名前 デフォルト値
com.ibm.ws.webcontainer.suppressServletExceptionLogging false

com.ibm.ws.webcontainer.throwMissingJspException

JSP ファイルに含まれるリソースが欠落しているときに FileNotFoundException を生成するためには、com.ibm.ws.webcontainer.throwMissingJspException カスタム・プロパティーを true に設定します。このプロパティーを true に設定しない場合、エラー・ページが表示されます。

名前 デフォルト値
com.ibm.ws.webcontainer.throwMissingJspException false

com.ibm.ws.webcontainer.throwpostconstructexception

com.ibm.ws.webcontainer.throwpostconstructexception カスタム・プロパティーを true に設定すると、カスタム・エラー・メッセージが error.xhtml ファイルに伝搬されます。

移行ユーザーの方へ 移行ユーザーの方へ: このカスタム・プロパティーのデフォルト値は、バージョン 7.0 から変更されました。バージョン 7.0 では、デフォルト値は false です。trns
名前 デフォルト値
com.ibm.ws.webcontainer.throwpostconstructexception true
[AIX]

com.ibm.ws.webcontainer.tolerateLocaleMismatchForServingFiles

以下のエンコードが一致しない場合、FileNotFound 404 エラーが Web コンテナーから発行され、要求が処理されないことがあります。
  • アプリケーションがインストールされているファイル・システム・エンコード
  • 要求 URL に送信されるファイル名エンコード

例えば、2 バイト文字セット (DBCS) エンコード・ファイル名に対する要求で、かつファイル・システム・ロケールが ISO-8859 エンコードである en_US の場合、エンコードは一致しません。

この問題を解決するには、com.ibm.ws.webcontainer.tolerateLocaleMismatchForServingFiles カスタム・プロパティーを true に設定します。このカスタム・プロパティーを設定した場合、Web コンテナーは、ファイル・システムと要求されたファイル名のエンコードの不一致を許容します。Web コンテナーは有効なファイルに対して要求を処理します。

名前 デフォルト値
com.ibm.ws.webcontainer.tolerateLocaleMismatchForServingFiles false

com.ibm.ws.webcontainer.useOriginalRequestState

要求がオーバーライドされた場合やアプリケーションが ServletRequest インターフェースを実装した場合は、要求オブジェクトではなく、オーバーライドまたは実装された要求オブジェクトが要求の処理に使用されているため、アプリケーションが要求の処理に失敗することがあります。要求を処理するために要求オブジェクトを使用するには、Web コンテナー構成設定に com.ibm.ws.webcontainer.useOriginalRequestState カスタム・プロパティーを追加し、true に設定します。

名前 デフォルト値
com.ibm.ws.webcontainer.useOriginalRequestState false

com.ibm.ws.webcontainer.useSemiColonAsDelimiterInURI

true に設定されている場合、Web コンテナーは javax.servlet.http.HttpServletRequest.getPathInfo() を呼び出すときにセミコロン (;) を無視し、その後にあるものもすべて無視されます。

名前 デフォルト値
com.ibm.ws.webcontainer.useSemiColonAsDelimiterInURI false

com.ibm.ws.webcontainer.webgroupvhostnotfound

エラー・メッセージ SRVE0017W は「Web グループが見つかりません: {0}」と述べ、エラー・メッセージ SRVE0255 は「{0} を処理する Web グループ/仮想ホストが定義されていません」と述べています。これらのメッセージは、IBM WebSphere Application Server によって提供される要求を処理するために呼び出されるアプリケーションが見つからない場合に返される可能性があります。com.ibm.ws.webcontainer.webgroupvhostnotfound カスタム・プロパティーを使用して、これらのメッセージのテキストをより環境に適したものに変更できます。

名前 デフォルト値
com.ibm.ws.webcontainer.webgroupvhostnotfound

none

com.ibm.ws.webcontainer.xPoweredBy

このカスタム・プロパティーは、サーバーの実装情報を提供する X-Powered-By ヘッダーの値を構成できるようにします。

名前 デフォルト値
com.ibm.ws.webcontainer.xPoweredBy Servlet/3.0

com.ibm.wsspi.jsp.allowMultipleAttributeValues

Web コンテナーがカスタム・タグ属性の値を複数保管できるようにするには、このプロパティーを true に設定します。

名前 デフォルト値
com.ibm.wsspi.jsp.allowMultipleAttributeValues false

com.ibm.wsspi.jsp.convertAttrValueToString

繰り返しタグの開始属性と終了属性が使用される前に、それらの属性をストリングに変換するには、com.ibm.wsspi.jsp.convertAttrValueToString コンテナー・カスタム・プロパティーを true に設定します。

名前 デフォルト値
com.ibm.wsspi.jsp.convertAttrValueToString false

com.ibm.wsspi.jsp.disableElCache

ハッシュ・マップが式エバリュエーターによって保持されるためにメモリー不足条件が発生する場合には、commons-el 式キャッシュを使用不可にするために、com.ibm.wsspi.jsp.disableElCache Web コンテナー・カスタム・プロパティーを true に設定します。

名前 デフォルト値
com.ibm.wsspi.jsp.disableElCache false

com.ibm.wsspi.jsp.disableResourceInjection

リソース注入フィーチャーでは、アプリケーションのリソースにアクセスする方式がこの製品の以前のバージョンとは異なり、コンパイル済みメソッドの出力サイズが以前のバージョンよりも大きくなります。 変換されるサービス・メソッドに 65535 バイトの制限が適用される以前のリリースの大規模 JSP ファイルを使用する場合、この制限を超過して、コンパイルが失敗することがあります。

このような状況になった場合は、大きな JSP ファイルを複数の小さい JSP に分割し、コンパイル後に <jsp:include> ステートメントを使用して結合するか、com.ibm.wsspi.jsp.disableResourceInjection カスタム・プロパティーを Web コンテナー設定に追加して、JSP 変換プロセス中のリソース注入機能を使用不可にします。com.ibm.wsspi.jsp.disableResourceInjection カスタム・プロパティーを true に設定した場合、リソース注入機能がすべてのアプリケーションで使用不可になります。

特定のアプリケーションでのみリソース注入機能を使用不可にする場合は、それらの特定のアプリケーションの ibm-web-ext.xmi ファイルに disableResourceInjection JSP 属性を追加します。

名前 デフォルト値
com.ibm.wsspi.jsp.disableResourceInjection false

com.ibm.wsspi.jsp.disableTldSearch

com.ibm.wsspi.jsp.disableTldSearch カスタム・プロパティーを使用して、アプリケーションの起動時間を改善することができます。デフォルトでは、アプリケーションを始動するときに、JSP エンジンがアプリケーションのインストール・ディレクトリーで taglib 記述子 (TLD) ファイルを検索します。この検索プロセスにより、多数のファイルとディレクトリーがあるラージ・アプリケーションの起動時間が長くなる場合があります。この検索プロセスを使用不可にするには、このプロパティーを true に設定します。

名前 デフォルト値
com.ibm.wsspi.jsp.disableTldSearch false

com.ibm.wsspi.jsp.enabledoublequotesdecoding

エンコードされた二重引用符文字が JavaServer Pages (JSP) ファイル内にスクリプト関数内に組み込まれている場合に、それをデコードするように com.ibm.wsspi.jsp.enabledoublequotesdecoding Web コンテナー・カスタム・プロパティーを設定します。

JSP コンテナーは、JSP ファイルの変換中に、エンコードされた二重引用符文字をデコードしません。一方、ブラウザーには二重引用符文字をデコードする依存関係があります。ただし、エンコードされた二重引用符文字がタグのスクリプト関数の中に存在する場合、ブラウザーはそれをデコードできません。このため、このカスタム・プロパティーが設定されていない場合、エンコードされた二重引用符文字はスクリプト関数の誤動作を引き起こします。

このカスタム・プロパティーを設定すると、その値はご使用のデプロイされたすべてのアプリケーションに影響します。 個々のアプリケーションに影響を限定するには、アプリケーションの ibm-web-ext.xmi ファイル内に enableDoubleQuotesDecoding JSP 属性を true にして設定します。

名前 デフォルト値
com.ibm.wsspi.jsp.enabledoublequotesdecoding false

com.ibm.wsspi.jsp.removexmlnsfromoutput

Web コンテナーが HTML コードを JSP 文書から生成する際に、Web コンテナーは、JSP 文書内のタグに指定された xmlns 属性を削除しません。そのため、JSP 文書がブラウザーにレンダリングされるときに、生成された HTML コードに xmlns 属性が存在したままになります。

生成される HTML コードから xmlns 属性を常に削除するには、com.ibm.wsspi.jsp.removexmlnsfromoutput カスタム・プロパティーを Web コンテナー構成設定に追加し、このプロパティーを true に設定します。

このカスタム・プロパティーを設定すると、その値はご使用のデプロイされたすべてのアプリケーションに影響します。 個々のアプリケーションに影響を限定するには、アプリケーションの ibm-web-ext.xmi ファイル内に removeXmlnsFromOutput JSP 属性を true にして設定します。

名前 デフォルト値
com.ibm.wsspi.jsp.removexmlnsfromoutput false
[z/OS]

ConnectionResponseTimeout

ConnectionResponseTimeout プロパティーを使用して、 アプリケーション・コンポーネントが HTTP 要求に応答するまでサーバーが待機する最大時間を秒単位で設定します。 この変数はサーバー上の HTTP トランスポート・チャネルの定義ごとに設定します。 この変数を SSL トランスポート・チャネルおよび非 SSL トランスポート・チャネルの両方に設定する必要があります。 応答が、指定された長さの時間内に受信されないと、 サーバントが ABEND EC3 および RSN=04130007 で失敗する場合があります。 このタイマーを設定すると、 クライアント・アプリケーションが、デッドロックしているか、ループしている、 あるいはアプリケーション・コンポーネントをハングさせている他の処理問題が発生しているアプリケーション・コンポーネントからの応答を待機するのを防止できます。

サーバー・カスタム・プロパティー protocol_http_timeout_output_recovery と protocol_https_timeout_output_recovery を使用して、HTTP と HTTPS トランスポート・チャネルを介して受信される要求のタイムアウト時に実行したいリカバリー・アクションを示します。

通知
データ型 整数
デフォルト 300 秒
[AIX Solaris HP-UX Linux Windows][IBM i]

DebugSessionCrossover

DebugSessionCrossover カスタム・プロパティーは、要求に関連付けられたセッションのみがアクセスまたは参照されていることを確認するための追加検査をコードが実行できるようにします。矛盾が検出されると、メッセージがログに記録されます。

注: DebugSessionCrossover プロパティーの Web コンテナー・カスタム・プロパティーとしての使用は、推奨されません。これで、セッション管理カスタム・プロパティーとして定義することができます。

セッション・データ・クロスオーバー検出を使用可能にするには、このプロパティーを true に設定します。

名前 デフォルト値
DebugSessionCrossover false

追加情報については、『HTTP セッションの問題』項目を参照してください。

DecodeUrlAsUTF8

UTF-8 エンコードされた URL フィーチャーは、 UTF-8 エンコードされた URL を提供して URL で 2 バイト文字をサポートしますが、 これはデフォルトで使用可能です。このカスタム・プロパティーを false に設定することにより、Web コンテナーが URL を UTF-8 で明示的にデコードしないようにし、それらの URL が現在の HTTP 仕様の設定にしたがって ISO-8859 標準を使用するようにすることができます。

名前 デフォルト値
DecodeUrlAsUTF8 true

DisableMultiThreadedServletConnectionMgmt

このプロパティーは、サーブレットをまたがる接続の再使用を使用可能にするために使用します。 Web コンテナーのカスタム・プロパティーとして使用するには、管理コンソールから次のようにします。
  1. 「アプリケーション・サーバー」>「server_name」>「Web コンテナー」>「カスタム・プロパティー」をクリックします。
  2. DisableMultiThreadedServletConnectionMgmt プロパティーを作成し、値を true に設定します。

このプロパティーが使用可能になっている場合、接続ハンドルがクローズされずにサーブレットが終了すると、 Web コンテナーは (postinvoke の一部として) 接続を保留し、接続ハンドルをクローズしません。

名前 デフォルト値
DisableMultiThreadedServletConnectionMgmt false

com.ibm.ws.webcontainer.denyDuplicateFilterinChain

1 つのインバウンド要求 URI が複数の URL フィルター・マッピングにマップする場合、 フィルター・チェーンは同じフィルターで複数回更新され、その結果、同じ URI についてフィルターが複数回起動されます。denyDuplicateFilterinChain カスタム・プロパティーを Web コンテナー設定に追加し、このプロパティーを true に設定すると、既にフィルター・チェーン内にあるフィルターがそのチェーンに追加されることはありません。

名前 デフォルト値
com.ibm.ws.webcontainer.denyDuplicateFilterinChain false

enableInProcessConnections

enableInProcessConnections カスタム・プロパティーを使用して、応答時間を短縮し、要求に対してサービスするために使用されるスレッドの数を削減します。これにより、デッドロックの可能性が減少します。

同じアプリケーション・サーバー・プロセス内にある Web サービス・クライアント・アプリケーションと Web コンテナーとの間に、最適化された通信パスがあります。通常、ネットワーク接続を使用して Web コンテナーに送信される Web サービス・クライアントからの要求は、最適化されたローカル・パスを使用して Web コンテナーに直接配布されます。Web サービス・クライアント・アプリケーションと Web コンテナーが同じプロセスで稼働しているため、ローカル・パスは使用可能です。デフォルトでは、この最適化された通信パスは使用不可となっています。 このプロパティーを使用可能にする前に、Web コンテナー・ポートにワイルドカードが指定されていないことを確認してください。最適化通信パスが使用可能である場合は、Web コンテナーに対して特定のポートを使用します。

最適化通信パスを使用可能にするには、このプロパティーを true に設定します。

名前 デフォルト値
enableInProcessConnections false

追加情報については、トピック『Web コンテナーの最適化された通信に対する Web サービス・クライアント』を参照してください。

トラブルの回避 (Avoid trouble) トラブルの回避 (Avoid trouble): 一部の Web サービス・アプリケーションは、安全にスレッドを共有できません。エラーが発生する場合、jaxws.useSafeIPC JVM プロパティーも true に設定します。gotcha

fileServingEnabled, directoryBrowsingEnabled, and serveServletsByClassnameEnabled

fileServingEnabled、directoryBrowsingEnabled、および類似の プロパティーは、内部サーブレット用のグローバル設定です。サード・パーティー・ツールを使用してパッケージ化された Web アプリケーション・アーカイブ (WAR) ファイルは、Web コンテナーの内部サーブレットによって公開されたサービスの振る舞いを指定できません。

fileServingEnabled、directoryBrowsingEnabled、および serveServletsByClassnameEnabled の各プロパティーを使用して、Web コンテナー・レベルでのすべての Web アプリケーションの内部サーブレットで、fileServing、directoryBrowsing、および serveServletsByClassname の各機能をグローバルに使用可能および使用不可にすることができます。
  • fileServingEnabled プロパティーを false に設定すると、fileServing 機能が使用不可になります。
  • directoryBrowsingEnabled プロパティーを true に設定すると、directoryBrowsing 機能が使用可能になります。
  • serveServletsByClassnameEnabled プロパティーを true に設定すると、serveServletsByClassnameEnabled 機能が使用可能になります。
名前 デフォルト値
fileServingEnabled true
directoryBrowsingEnabled false
serveServletsByClassnameEnabled false

アセンブリー・ツールで定義された設定は、Web コンテナー・レベルでのカスタム・プロパティーによるグローバル設定より優先します。

Web アプリケーション・デプロイメントの拡張は、内部サーブレットで指定されたサービスの構成情報を保持し続け、Web コンテナー・レベルのカスタム・プロパティーで設定されたグローバル設定より優先されます。

ForceSessionIdLengthCheck

新しく生成されたセッション ID のデフォルトの長さは 23 文字です。ただし、HttpSessionIdLength カスタム・プロパティーを使用して、セッション ID に別の最大長を指定する場合を除きます。

着信要求のセッション ID が、予想されるセッション ID の長さを超えており、その接頭部が既存のセッション ID と同じである場合は、長いほうの ID を使用して新しいセッションが戻されます。 着信要求のセッション ID の長さが、ご使用のシステムに指定された最大長を超えており、データベース・パーシスタンスで使用されているセッションのテーブル列に示された ID 列の長さを超えるような場合は、SQL0302 エラーが発生します。

こうした SQL0302 エラーの発生を防ぐために、ForceSessionIdLengthCheck カスタム・プロパティーを Web コンテナーのカスタム・プロパティーに追加して、true に設定することができます。このカスタム・プロパティーが true に設定されている場合は、セッション ID を 23 文字を超える長さにすることはできません。着信要求のセッション ID の長さが 23 文字を超えている場合は、最初の 23 文字を使用して新しいセッションが戻されます。

名前 デフォルト値
ForceSessionIdLengthCheck false

ForceSessionInvalidationMultiple

ForceSessionInvalidationMultiple カスタム・プロパティーは、セッション・マネージャーが、セッションの無効化を試行する前に、要求が完了するのを無期限に待機するか、または指定した制限時間が経過したらセッションの無効化を試行するかを示します。

  • このカスタム・プロパティーに 0 (ゼロ) を指定すると、セッション・マネージャーは、セッションの無効化を試行する前に、要求が完了するまで無期限で待機します。

    通常、要求が 応答時間の制限に左右されない場合は、このプロパティーに 0 を指定します。

  • このカスタム・プロパティーに (1、2、または 3 などの) 正の整数を指定すると、 セッションの完了が認識されなくても、セッション・マネージャーは、最後のアクセスが発生してから指定期間が 経過した場合、セッションの無効化を試行します。この時間は、このプロパティーに指定した値とセッション・タイムアウト・プロパティーに指定した値を掛けた結果です。例えば、セッション・タイムアウト・プロパティーに 2 分を指定し、ForceSessionInvalidationMultiple プロパティーに 2 を指定した場合、セッション・マネージャーは 4 分後にセッションの無効化を試みます。

    一定の時間が経過した後にセッションを無効化する場合は、このプロパティーに適切な正整数を指定してください。

名前 デフォルト値
ForceSessionInvalidationMultiple 1

httpsIndicatorHeader

カスタム・プロパティー httpsIndicatorHeader は、 WebSphere Application Server の前で使用される SSL オフローダーからアプリケーション・サーバーに転送される HTTPS 要求を管理します。 HTTPS 要求は、SSL オフローダーに受信されると、HTTP を介して、WebSphere Application Server を使用するアプリケーション・サーバーにリダイレクトされます。SSL オフローダーは、元の要求が HTTPS 経由だったことを示す特別なヘッダーを追加するように構成する必要があります。httpsIndicatorHeader プロパティーは、SSL ボックスで追加される要求ヘッダー・キー名を指定します。アプリケーション・サーバーはこの標識を検査して、SSL が必要かどうかを判断します。 要求が SSL over HTTP だと判断した場合は、HTTPS スキームが選択されます。

名前 デフォルト値
httpsIndicatorHeader none

HttpSessionIdReuse

カスタム・プロパティー HttpSessionIdReuse により、ブラウザーから送信されるセッション ID をセッション・マネージャーが使用して、セッション・パーシスタンス用に構成されていない環境で稼働中の Web アプリケーション全体のセッション・データを保存するかどうかが決まります。セッション・パーシスタンス用に構成されていないマルチ JVM 環境で、このプロパティーを true に設定すると、ユーザーの要求を処理する Web アプリケーションが別の JVM ファイルによって管理されている場合でも、セッション・マネージャーはそれらのすべての要求に対して同じセッション情報を使用できます。このプロパティーのデフォルト値は false です。

注: HttpSessionIdReuse プロパティーの Web コンテナー・カスタム・プロパティーとしての使用は、推奨されません。これからは、この機能をセッション管理カスタム・プロパティーとして定義してください。

ブラウザーから送信されるセッション ID をセッション・マネージャーが使用して、セッション・パーシスタンス用に構成されていない環境で稼働中の Web アプリケーション全体のセッション・データが保存されるようにするには、このプロパティーを true に設定します。

名前 デフォルト値
HttpSessionIdReuse false

リスナー

サーブレット仕様は、サーブレット関連のイベントのリスナーを、web.xml 記述子を介して個々のアプリケーションごとに登録するアプリケーションをサポートします。ただし、リスナー・カスタム・プロパティーを使用して、サーバーが Web アプリケーション全体のサーブレット・イベントを listen できるようにすることが可能です。

グローバルめリスニングを実装するため、リスナーは Web コンテナー・レベルで登録され、すべてのインストール済みアプリケーションおよび新規の Web アプリケーションに伝搬されます。内部サーブレット・リスナーのグローバルな振る舞いは、以下の名前と値のペア・フォーマットを 使用することによって、リスナー・カスタム・プロパティーに制御されます。
listeners=listener_class
名前 デフォルト値
リスナー none

このプロパティーの値は、リスナー・クラスのコンマ区切りリストを指定するストリングです。ここに指定されたリスナーは、Java Servlet API からの標準リスナー・クラスまたは IBM リスナー拡張クラスを実装する必要があります。

[z/OS]

MutualAuthCBindCheck

このプロパティーは、z/OS プラットフォームでのみ有効です。MutualAuthCBindCheck プロパティーを使用して、クライアント証明書が SAF プリンシパルに解決されるかどうかを指定します。

MutualAuthCBindCheck プロパティーを使用して、クライアント証明書が SAF プリンシパルに解決されるかどうかを指定します。このプロパティーが true に設定された場合は、ブラウザーからのすべての SSL 接続がクライアント証明書を持ち、そのクライアント証明書と関連付けられたユーザー ID が CB.BIND.servername に対する RACF® CONTROL 権限を持つ必要があります。 クライアント証明書認証が SSL 接続で使用されているかどうかに関係なく、これらの条件が満たされない場合は、接続はクローズされます。以下の RACF コマンドを発行して、 クライアント証明書に関連付けられたユーザー ID に RACF CONTROL 権限を与えます。

PERMIT CB.BIND.<optional SAF profile prefix>.clustername CLASS(CBIND) ID(clientCertUserid) ACCESS(CONTROL)
名前 デフォルト値
MutualAuthCBindCheck false

prependSlashToResource

WebSphere Application Server 5.x では、先行スラッシュ (/) のない Uniform Resource Locator (URL) がサポートされます。互換性を保持するために、このカスタム・プロパティーを true に設定できます。このプロパティーを true に設定した場合は、Web コンテナーは仕様を無視します。先行スラッシュのない URL を考慮する場合は、以下の名前と値のペアを使用します。

名前 デフォルト値
prependSlashToResource false

com.ibm.ws.webcontainer.suppressLoggingServiceRuntimeExcep

このプロパティーを使用して、サーブレットの処理中に発生したすべての RuntimeException のロギングを抑止できます。

デフォルトでは、Web コンテナーは、サーブレットの処理中に例外が発生した場合、タイプ RuntimeException の例外を JVM ログに記録します。 このプロパティーを true に設定すると、Web コンテナーは、サーブレットの処理中に発生したどのタイプ RuntimeException の例外もログに記録しません。

トラブルの回避 (Avoid trouble) トラブルの回避 (Avoid trouble): このプロパティーを true に設定すると、タイプ RuntimeException の例外のロギングのみが抑止されます。このプロパティーを true に設定しても、呼び出し元に返される例外には影響ありません。gotcha
名前 デフォルト値
com.ibm.ws.webcontainer.suppressLoggingServiceRuntimeExcep false

トラステッド

trusted カスタム・プロパティーを使用すると、アプリケーション・サーバーが、Web サーバー・プラグインからのインバウンド・プライベート・ヘッダーを使用できるようになります。これらのインバウンド・プライベート・ヘッダーは、Web サーバーへの接続についてアプリケーション・サーバーに通知します。このカスタム・プロパティーを true に設定すると、アプリケーション・サーバーは、クライアント証明書に対して表明された情報を使用します。これらのクライアント証明書は、ユーザーが Web サーバーに接続し、そのユーザーの証明書として扱われるクライアント情報を設定するために使用されます。そして、アプリケーション・サーバーは、クライアント証明書認証が使用される時やアプリケーション・コードが javax.net.ssl.peer_certificates 証明書にアクセスする時に、この証明書情報を認証目的で使用します。この情報は表明されているため、アプリケーション・サーバーに直接接続して Web サーバーを迂回できるアタッカーに対して脆弱となる可能性があります。

重要: アプリケーション・サーバーに直接接続することを許可し、クライアント証明書を使用する場合、このカスタム・プロパティーを false に設定する必要があります。
名前 デフォルト値
トラステッド true
[AIX Solaris HP-UX Linux Windows]

UseOracleBLOB

UseOracleBLOB カスタム・プロパティーは、中間列のバイナリー・ラージ・オブジェクト (BLOB) データ型を使用して、HTTP セッション・データベース・テーブルを作成します。このプロパティーは、Oracle データベースが 使用されている場合に、パーシスタント・セッションのパフォーマンスを向上させます。

Oracle で 4000 バイトを超えるデータの場合に BLOB をサポートするには、Oracle の制限のため、oci データベース・ドライバーの使用が必要になります。 また、古いセッション・テーブルを除去するか、セッション・テーブルが含まれない データベースを参照するようにデータ・ソース定義を変更するかして、 サーバーを再始動する前に新規セッション・テーブルが確実に作成されるようにする必要もあります。

BLOB データ型を使用してセッション・テーブルを作成するには、このプロパティーを true に設定します。

注: UseOracleBLOB プロパティーの Web コンテナー・カスタム・プロパティーとしての使用は、推奨されません。これからは、この機能をセッション管理カスタム・プロパティーとして定義してください。
名前 デフォルト値
UseOracleBLOB false
[AIX Solaris HP-UX Linux Windows]

setContentLengthOnClose

アプリケーションが明示的に応答を閉じるときにコンテンツ長さを設定する必要があるかどうかを切り替えます。

デフォルトの推奨値は true ですが、 アプリケーション応答に 2 バイト文字が含まれる場合は、値 false を設定してください。

名前 デフォルト値
setContentLengthOnClose true

com.ibm.ws.webcontainer.servlet30compatibility

このカスタム・プロパティーを true に設定すると、サーブレット 3.1 で変更された動作が、以下のように、サーブレット 3.0 の動作に戻ります。

  • AsyncContext.dispatch() または AsyncContext.complete() の後に AsyncContext.getRequest() または AsyncContext.getResponse() を呼び出す場合、サーバーは IllegalStateException をスローしません。
  • ServletResponse.reset() を呼び出す場合、getWriter() または getOutputStream() の呼び出しの状況はクリアされません。
  • 以下の ServletContext メソッドを呼び出す場合、サーバーは UnsupportedOperationException をスローしません。
    • ServletContext.getClassLoader()
    • ServletContext.getEffectiveMajorVersion()
    • ServletContext.getEffectiveMinorVersion()
    • ServletContext.getFilterRegistration()
    • ServletContext.getFilterRegistrations()
    • ServletContext.getServletRegistration()
    • ServletContext.getServletRegistrations()
    • ServletContext.declareRoles()
    • ServletContext.getVirtualServerName()
  • WebContainer は、URL マッピングが重複しているサーブレットの登録を停止しません。既存のアプリケーションは正常に開始しますが、複数のサーブレットが同じ URL パターンにマップされている競合のある新しいアプリケーションをデプロイしようとしても、デプロイは失敗します。
  • com.ibm.ws.webcontainer.RedirectWithPathInfo WebContainer カスタム・プロパティーの設定値は無視されません。
  • サーブレットが IOException をスローした場合に、その要求でフィルターが構成されていると、WebContainer が ServletException をスローします。

デフォルトの推奨値は false ですが、true を設定して 3.0 の動作に戻すこともできます。

名前 デフォルト値
com.ibm.ws.webcontainer.servlet30compatibility false

トピックのタイプを示すアイコン 参照トピック



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ファイル名:rweb_custom_props.html