IBM® WebSphere® Application Server のロード・バランサーは、
ピーク需要の問題について強力で、融通性があり、拡張が容易な解決策を提供することによって、Web サイトの潜在能力を最大化する助けとなることができます。
ロード・バランサーを構成することは、Session Initiation Protocol (SIP) プロキシーでの Single Point of Failure を防ぐために必要不可欠です。ロード・バランサーの構成は、複数の SIP プロキシーがデプロイされている場合に必要です。
始める前に
開始する前に、以下のタスクを実行してください。
- IBM WebSphere Application Server のロード・バランサーをインストールします。Edge Components Information Center の情報を参照してください。このインフォメーション・センターは WebSphere Application Server Library ページで使用できます。
- Load Balancer for IBM WebSphere Application Server から、ロード・バランシングを行うためのサーバー・マシンのセットアップ・ステップを実行します。
ご使用のオペレーティング・システム用のループバック・アドレスをセットアップしてあることを確認してください。
Edge Components Information Center の Load Balancer 管理ガイドを参照してください。
- Session Initiation Protocol (SIP) プロキシー・サーバーを始動します。
このタスクについて
以下のステップを実行して、SIP プロキシー・サーバーをロード・バランサーと統合します。
手順
- ロード・バランサーを開始します。
- コマンド・プロンプトから、dsserver start と入力します。
- 次に、lbadmin と入力して、ロード・バランサー用の管理コンソールを始動します。
- 管理コンソールから、を右クリックして、「ホストに接続」を選択します。
- ホスト名を右クリックして、を選択します。
- ロード・バランサー用の構成ウィザードを開始します。
- デフォルトのホストを選択します。
- クラスター・アドレスを入力します。 Executor を開始する前にクラスター・アドレスに ping することはできません。
- SIP トラフィック・ポートを定義します。 ポート番号 (例えば 5060) を入力します。プロキシー・サーバーにユーザー定義ポートを作成する場合、ポートに対してこれと同じ値を指定する必要があります。
- ロード・バランサーがトラフィックをプロキシーする各サーバーを追加します。 構成内で、ロード・バランシングされるサーバーは構成のプロキシー・サーバーです。
- アドバイザーの名前を入力して、アドバイザーを開始します。 例えば、HTTP トラフィックには HTTP アドバイザーを開始します。SIP トラフィックには、SIP アドバイザーが開始します。
アドバイザーはマネージャーに、特定のポートがトラフィックを受容しているかどうかを通知します。
- ロード・バランサーに定義されているクラスターの仮想 IP アドレスを表す、物理プロキシー・サーバー・ホスト上のループバック・アドレスをセットアップします。 ロード・バランサーについては、インフォメーション・センターのサーバー・マシンの構成に関するトピックを参照してください。
- アプリケーション・サーバーの管理コンソールから IP スプレイヤーを
構成します。
- 管理コンソールから、とクリックします。
- ロード・バランサーのヘルス・チェックの設定までスクロールダウンし、ロード・バランサーがインストールされているホストの物理 IP アドレスを指定します。
- SIP ヘルス・チェックのメソッド名を指定します。 IBM ロード・バランサーはメソッド名として OPTIONS を使用します。
- 「適用 (Apply)」をクリックしてアクションを保存します。
- オプション: 管理コンソールから、SIP プロキシー・サーバーのカスタム・プロパティーを定義します。これらのカスタム・プロパティーは、SIP プロキシー・ロード・バランサー・ヘルス・チェックの定義に使用することができます。
- 「追加プロパティー」セクションで、「カスタム・プロパティー」をクリックします。
- プロキシー・サーバーに LBIPAddr と SIPAdvisorMethodName の両方のカスタム・プロパティーが定義されていることを確認してください。 これらのカスタム・プロパティーの情報は次のとおりです。
名前 |
値 |
LBIPAddr |
IBM ロード・バランサーがインストールされているマシンの物理 IP アドレス |
SIPAdvisorMethodName |
OPTIONS |
これらの SIP プロキシー・カスタム・プロパティーに値を指定してから、「OK」をクリックします。重要: これで、これらの設定は管理コンソールの「SIP プロキシー設定 (SIP proxy settings)」ページから使用可能になりました。カスタム・プロパティーの設定は必要ありませんが、カスタム・プロパティーの定義はサポートされています。カスタム・プロパティーが設定されている場合、カスタム・プロパティーの値は管理コンソールで設定されている値よりも優先されます。
- アプリケーション・サーバーの管理コンソールからユーザー定義ポートを作成します。
- 管理コンソールから、とクリックします。
- ユーザー定義ポートを選択します。
- 「ポート名 (Port Name)」フィールドに SIP_LB_Address を入力します。
- 「ホスト」フィールドの値を入力します。 これはロード・バランサーに構成されている仮想 IP (クラスター・アドレス) です。
- 「ポート」フィールドの値を入力します。 この値は、ロード・バランサー・マシンからのトラフィックを受け入れるように構成されたロード・バランシングされるサーバーのポートと対応しています。この構成ではロード・バランシングされるサーバーがプロキシー・サーバーとなることを考慮してください。
- 「適用」をクリックしてから、「保存」をクリックします。
- 管理コンソールから SIP プロキシー・トランスポートを変更します。
- 管理コンソールから、をクリックします。
- SIP プロキシー・トランスポート・セクションで、「UDP_SIP_PROXY_CHAIN」を変更します。
- 「ポート (Port)」メニューから、「SIP_LB_Address」を選択します。
- 「適用」をクリックして、「保存」をクリックします。
- プロキシー・サーバーを再始動して、変更を保存します。