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Intelligent Management: オンデマンド・ルーターのシステム・プロパティーとカスタム・プロパティー

オンデマンド・ルーター (ODR) カスタム・プロパティーを使用して、ODR の動作を変更できます。 例えば、プロセッサーまたはメモリーの過負荷のためにメッセージがリジェクトされたときに ODR が戻すエラー・コードを変更できます。管理コンソールで ODR のカスタム・プロパティーを設定するには、 「サーバー」 > 「オンデマンド・ルーター」 > 「on_demand_router」 > 「Java およびプロセス管理」 > 「プロセス定義」 > 「Java 仮想マシン」とクリックします。

http.log.history カスタム・プロパティー

http.log.history カスタム・プロパティーを使用して、ヒストリー・サーバーのログ・ファイルの数を指定することができます。サーバー・ログ・ファイルは、ODR カスタム・ログ・ファイルと、proxy.loglocal.log、および cache.log ファイルです。このカスタム・プロパティーを使用しない場合、サーバー・ログ・ファイルに対して 1 つのヒストリー・ファイルが作成されます。このカスタム・プロパティーを設定しても、既に初期化されているカスタム・ログには影響しません。

表 1. http.log.history カスタム・プロパティー値
説明
有効範囲 ODR または ODR クラスター
0 より大きい正整数
デフォルト 1

http.log.history.backup.list カスタム・プロパティー

デフォルトでは、これまでの実行で作成された既存のカスタム・ログ・ファイルはヒストリー・ファイルの最大数には算入されません。 http.log.history.backup.list プロキシー・カスタム・プロパティーを true に設定すると、ODR は既存のカスタム・ログをヒストリー・ファイルの最大数に算入します。

表 2. http.log.history.backup.list カスタム・プロパティー値
有効範囲 ODR または ODR クラスター
0 より大きい正整数
デフォルト 1

http.log.maxSize カスタム・プロパティー

http.log.maxSize カスタム・プロパティーを使用して、最大ログ・サイズ (MB) を指定します。値 UNLIMITED は無制限であることを示します。http.log.history カスタム・プロパティーと同様に、http.log.maxSize カスタム・プロパティーは、ODR カスタム・ログ・ファイルと、proxy.loglocal.log、および cache.log ファイルに適用されます。

表 3. http.log.maxSize カスタム・プロパティー値
説明
有効範囲 ODR または ODR クラスター
0 より大きい正整数
デフォルト 500 MB

CenterCell カスタム・プロパティー

環境にマルチセル・パフォーマンス管理を構成する場合、CenterCell カスタム・プロパティーを使用して、1 つの セルをセンター・セルとして指定できます。また、ポイント・セルとして指定する各セルに対して、CenterCell カスタム・プロパティーを 個々に設定します。

トラブルの回避 (Avoid trouble) トラブルの回避 (Avoid trouble): 1 つのカスタム・プロパティーだけを true に設定してください。gotcha
表 4. CenterCell カスタム・プロパティー値
説明
有効範囲 セル
有効な値 true: 1 つのセルをセンター・セルに指定します。

false: 1 つのセルをポイント・セルに指定します。

ODR.heapUsage.max

ODR.heapUsage.max カスタム・プロパティーを使用して、ODR が要求を拒否するヒープ使用量であると判断するパーセンテージの値を構成できます。ヒープ使用量が 90% を超えると、ODR はすべての着信要求を拒否し、 エラー・コード 503 が戻されます。

表 5. ODR.heapUsage.max カスタム・プロパティー
説明
有効範囲 セル
割合
デフォルト 90%

ODR.heapUsage.algorithm

ODR.heapUsage.algorithm カスタム・プロパティーを使用して、 ヒープ使用量が計算される時点を構成できます。値を globalGC に設定すると、 ヒープ使用量は、グローバル・ガーベッジ・コレクション・サイクルの直後にのみ計算されます。値を request に 設定すると、ヒープ使用量は、要求のたびに計算されます。

表 6. ODR.heapUsage.algorithm カスタム・プロパティー
説明
有効範囲 セル
アルゴリズム
デフォルト globalGC

ODR.heapUsage.errorCode

ODR.heapUsage.errorCode カスタム・プロパティーを使用して、 要求が受け取られ、ヒープ使用量が最大しきい値を超えたときに返されるエラー・コードのタイプを構成します。

表 7. ODR.heapUsage.errorCode カスタム・プロパティー
説明
有効範囲 セル
整数
デフォルト 503

ODR.sslAlias.<cluster_name>

ODR.sslAlias.<cluster_name> カスタム・プロパティーを使用して、指定のクラスター内の任意のサーバーへの SSL アウトバウンド接続中に使用する SSL 別名を指定します。このカスタム・プロパティーは、セル・レベルで設定します。このカスタム・プロパティーの設定を有効にするには、ODR を再始動してください。

http.overload.error

http.overload.error カスタム・プロパティーを使用すると、プロセッサーまたはメモリーの過負荷のために TCP または SSL 経由の HTTP メッセージがリジェクトされたときに、オートノミック要求フロー・マネージャーが戻すカスタム・エラー・コードを構成できます。このカスタム・プロパティーを構成しない場合、 デフォルトの 503 エラー・コードが戻されます。

表 8. http.overload.error カスタム・プロパティー
説明
有効範囲 オンデマンド・ルーター
整数
デフォルト 503

sip.overload.error

sip.overload.error カスタム・プロパティーを使用すると、プロセッサーまたはメモリーの過負荷のために伝送制御プロトコル (TCP) または Secure Sockets Layer (SSL) 経由の Session Initiation Protocol (SIP) メッセージがリジェクトされたときにオートノミック要求フロー・マネージャーが戻すカスタム・エラー・コードを構成できます。このカスタム・プロパティーを構成しない場合、 デフォルトの 503 エラー・コードが戻されます。

表 9. sip.overload.error カスタム・プロパティー
説明
有効範囲 オンデマンド・ルーター
整数
デフォルト 503

sipu.overload.error

sipu.overload.error カスタム・プロパティーを使用すると、プロセッサーまたはメモリーの過負荷のためにユーザー・データグラム・プロトコル (UDP) 経由の Session Initiation Protocol (SIP) メッセージがリジェクトされたときに、オートノミック要求フロー・マネージャーが戻すカスタム・エラー・コードを構成できます。このカスタム・プロパティーを構成しない場合、 デフォルトの 503 エラー・コードが戻されます。

表 10. sipu.overload.error カスタム・プロパティー
説明
有効範囲 オンデマンド・ルーター
整数
デフォルト 503

http.partialResponseBodyBufferSize

http.partialResponseBodyBufferSize カスタム・プロパティーを使用して、アプリケーション・エディションにロールアウトを実行した時の応答ペイロードのサイズを ODR がバッファーに入れないように使用不可に設定します。http.partialResponseBodyBufferSize カスタム・プロパティーを値 0 に設定します。

表 11. http.partialResponseBodyBufferSize カスタム・プロパティー
説明
有効範囲 オンデマンド・ルーター
整数
デフォルト 0

システム・プロパティー

指示に従って、ODR 用の特定のシステム・プロパティーを設定します。

管理コンソールから、「サーバー」 > 「オンデマンド・ルーター」 > on_demand_router > 「Java およびプロセス管理」 > 「プロセス定義」 > 「Java 仮想マシン」と選択します。

ODCLeftGroupDelay

ODCLeftGroupDelay =0 システム・プロパティー設定を使用して、 サーバーが使用不可になったときに、フェイルオーバー中のダウン・サーバーのオンデマンド構成検出が遅延しないようにします。

ODCLeftGroupDelay はミリ秒単位で指定します。30000 ミリ秒以上の値に設定すると、ピアツーピア (P2P) 応答不能になるプロセスを処理するための十分な時間を確保できます。

ODCLeftGroupDelay を設定すると、一時的なネットワーク問題でリソースが欠乏したり、ODC リカバリー処理によってネットワークへの負荷が増えたりすることがあります。

注: ODCLeftGroupDelay は、デプロイメント・マネージャー、すべてのノード・エージェント、および、存在する場合はすべての Java ODR で設定される必要があります。このプロパティーは動的ではなく、設定が有効なのは、システムが同期され、プロセスが再始動されるまでです。

ODR.traceRouteHeader

ODR.traceRouteHeader システム・プロパティーを ODR に対して使用すると、要求が使用するルーティングが指定された応答ヘッダーが追加されます。

例えば、-DODR.traceRouteHeader=TraceRoute とすると、各要求に対して TraceRoute という名前の応答ヘッダーが追加されます。この応答ヘッダーの値は、要求が使用するパスになります。

updateWLM

このプロパティーが false に設定されている場合、DWLM コントローラー は、ワークロード管理 (WLM) において、クラスター・メンバーに対して計算されたウェイトを 更新しません。このプロパティーのデフォルト値は true です。このカスタム・プロパティー を有効にするには、セルのリサイクルが必要です。HAManager がセル全体にわたってオフになっているか、すべての動的クラスター・メンバーでオフになっている場合は、updateWLM を false に 設定することをお勧めします。
注: このカスタム・プロパティーは、動的クラスター・レベル またはセル・レベルで設定できます。
  • セル・レベルで設定される場合、そのセル内のすべての動的クラスターに適用されます。
  • DC レベルで設定される場合、その DC にのみ適用されます。
表 12. updateWLM システム・プロパティー値
説明
有効範囲 動的クラスターまたはセル
有効な値 true または false
デフォルト true

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http://www14.software.ibm.com/webapp/wsbroker/redirect?version=cord&product=was-nd-mp&topic=rwve_odrcustprop
ファイル名:rwve_odrcustprop.html