「プロファイルの管理」ジョブをサブミットして、リモート・ホストのプロファイルを作成、削除、拡張、バックアップ、リスト、およびリストアすることができます。プロファイルは、ランタイム環境を定義するファイルのセットです。ローカル・ホスト・コンピューターで、manageprofiles コマンドまたはプロファイル管理ツールを使用すれば、プロファイルを管理することができます。リモート・ホスト・コンピューターをジョブ・マネージャーに登録してあれば、「プロファイルの管理」ジョブを使用して、リモート・ホストで manageprofiles コマンドを実行することができます。リモート・ホストには、WebSphere® Application Server インストール済み環境がなければなりません。
始める前に
制約事項: 「プロファイルの管理 (Manage profiles)」ジョブは、分散された IBM® i オペレーティング・システムだけで使用可能です。z/OS® オペレーティング・システムでは使用不可です。
「プロファイルの管理」ジョブを実行するには、あらかじめ以下のステップを実行する必要があります。
- ジョブ・マネージャーを開始します。
- リモート・ホストをジョブ・マネージャーのターゲットにします。ジョブ・マネージャー・コンソールで、とクリックし、「新規ターゲット」ページの各フィールドに入力します。
ホストは、コンピューターです。リモート・ホストは、通常、ジョブ・マネージャーがインストールされているコンピューターとは別のコンピューターになります。リモート・ホストには、WebSphere Application Server インストール済み環境がなければなりません。「プロファイルの管理」ジョブが正常に完了するために、製品がリモート・ホストで稼働している必要はありません。
- リモート・ホストにインストールされた製品の manageprofiles コマンドが実行するタスクを定義する XML 応答ファイルを作成します。
manageprofiles コマンドが提供する任意のタスクを応答ファイルに含めることができます。作成、削除、リスト、およびその他のプロファイル管理タスクの説明については、manageprofiles コマンドに関する情報を参照してください。
例えば、リモート・ホストのインストール済み環境にプロファイル test1 を作成するには、以下のような test_response_file.txt という名前の応答ファイルを作成します。
![[AIX]](../images/aixlogo.gif)
![[HP-UX]](../images/hpux.gif)
![[Linux]](../images/linux.gif)
![[Solaris]](../images/solaris.gif)
create
profileName=test1
profilePath=/WAS_v850/IBM/WebSphere/AppServer/profiles/test1
templatePath=/WAS_v850/IBM/WebSphere/AppServer/profileTemplates/default
![[IBM i]](../images/iseries.gif)
create
profileName=test1
profilePath=/QIBM/ProdData/WebSphere/AppServer/V85/ND/profiles/test1
templatePath=/QIBM/ProdData/WebSphere/AppServer/V85/ND/profileTemplates/default
![[Windows]](../images/windows.gif)
create
profileName=test1
profilePath=C:¥¥WAS_v850¥¥IBM¥¥WebSphere¥¥AppServer¥¥profiles¥¥test1
templatePath=C:¥¥WAS_v850¥¥IBM¥¥WebSphere¥¥AppServer¥¥profileTemplates¥¥default
応答ファイルの 1 行目にコマンド・タスクを指定し、各
manageprofiles コマンド・パラメーターには個別の行を使用します。応答ファイルでは、
manageprofiles コマンド・パラメーター
の前にハイフンのマイナス記号 (
-) を含めないでください。
parameter=value 形式を使用してください。
例えば、コマンド行に入力される
manageprofiles コマンド
の形式は次のとおりです。
manageprofiles -create -profileName MyProfile -templatePath app_server_root/profilesTemplates/default
-enableAdminSecurity true -adminUserName user1 -adminPassword security -cellName MyNewCell -nodeName MyNewNode
「
プロファイルの管理」ジョブ
の応答ファイルは、同じコマンドに対して以下の形式を使用します。
createprofileName=MyProfile
templatePath=app_server_root/profileTemplates/default
enableAdminSecurity=true
adminUserName=user1
adminPassword=security
cellName=MyNewCell
nodeName=MyNewNode
トラブルの回避 (Avoid trouble): Windows オペレーティング・システムの場合、応答ファイルには二重円記号 (
¥¥) またはスラッシュ (
/) を使用して、ファイル・パスのディレクトリーを区切ります。応答ファイルで、ディレクトリー分離文字として、単独の円記号 (
¥) を使用した場合、ジョブはエラーとなり失敗します。
gotcha
このタスクについて
ジョブ・マネージャーまたはデプロイメント・マネージャーの管理コンソールを使用して、リモート WebSphere Application Server インストール済み環境のプロファイルを管理するジョブをサブミットすることができます。
コンソールから「プロファイルの管理」ジョブを選択し、リモート・ホスト・コンピューターを指定、ジョブ・オプションを指定し、サマリーを確認して、ジョブをサブミットします。ジョブを実行すると、ジョブ・マネージャーは、応答ファイルに記述されたプロファイル管理タスクを実行し、リモート・ホストの製品インストール済み環境のプロファイル構成を変更します。
コンソールを使用する代わりに、AdministrativeJobs コマンド・グループ内の manageprofiles ジョブ・スクリプトを実行することもできます。管理ジョブ・タイプに関するトピックを参照してください。
手順
- 管理コンソールのナビゲーション・ツリーから、の順でクリックします。
- リモート・ホスト・ターゲットのプロファイルを管理するジョブを選択します。
- リストから「プロファイルの管理」ジョブ・タイプを選択します。
「プロファイルの管理」ジョブは、ジョブ・マネージャーにターゲットとしてホストがある場合に限って、リストで使用可能です。ジョブ・マネージャーに登録されたスタンドアロン・アプリケーション・サーバーまたはデプロイメント・マネージャーは、ターゲットですがホストではありません。
- オプションでジョブの説明を指定します。
- 「次へ」をクリックします。
- ジョブ・ターゲットを選択します。
- リストからターゲットのグループを選択するか、または「ターゲット名」を選択します。
- 「ターゲット名」を選択した後は、ターゲット名を指定して「追加」をクリックするか、「検索」をクリックして、「ターゲットの検索」ページで選択したターゲットを指定します。
「ターゲットの検索」ページで、ジョブ・タイプは自動的に manageprofiles に設定され、検索結果がフィルターに掛けられます。このページで、「検索」をクリックし、「除外されるターゲット」リストにホストのリストを表示します。ターゲットを選択し、「>」をクリックして、ホスト名を「選択されたターゲット」リストに移動し、「OK」をクリックします。
- ユーザー認証が必要な場合は、ユーザー名、パスワード、またはその他必要な認証値を指定します。
- 「次へ」をクリックします。
- ジョブのパラメーターを指定します。
- 「WebSphere Application Server ホーム」で、ホスト上の製品インストール済み環境の場所を指定します。
app_server_root ディレクトリーを指定します。
例えば、リモート・ホスト・コンピューターに Windows オペレーティング・システム、および C:¥WAS_v850¥IBM¥WebSphere¥AppServer という app_server_root ディレクトリーを持つ WebSphere Application Server バージョン 8.0 インストール済み環境があると想定します。この場合、以下のパスを指定します。
C:¥WAS_v850¥IBM¥WebSphere¥AppServer
トラブルの回避 (Avoid trouble): ジョブを実行すると、製品により
¥bin が指定したパスに追加され、リモート・ホストで manageprofiles コマンドが実行されます。ディレクトリー分離文字に、二重円記号 (
¥¥) またはスラッシュ (/) を使用すると、ジョブはエラーとなって失敗します。Windows オペレーティング・システムの場合、ディレクトリー分離文字には単独の円記号 (
¥) を使用してください。
gotcha
- 「応答ファイルのロケーション」には、応答ファイルの完全修飾パスを指定します。
応答ファイルには、ホスト上の製品インストール済み環境の manageprofiles コマンドに関する指示が含まれています。
例えば、このトピックの『始める前に』セクションに記載された test_response_file.txt 応答ファイルのロケーションを指定し、ホスト上のインストール済み環境にプロファイル test1 を作成します。
この例では、応答ファイルは、ジョブ・マネージャーがあるコンピューターと同じコンピューターの一時ディレクトリーにあります。
![[AIX]](../images/aixlogo.gif)
![[HP-UX]](../images/hpux.gif)
![[IBM i]](../images/iseries.gif)
![[Linux]](../images/linux.gif)
![[Solaris]](../images/solaris.gif)
/temp/test_response_file.txt
![[Windows]](../images/windows.gif)
C:¥temp¥test_response_file.txt
- 「次へ」をクリックします。
- ジョブをスケジュールします。
- サマリーを確認して「終了」をクリックし、ジョブをサブミットします。
タスクの結果
ジョブ・マネージャーがジョブを実行します。ホスト上の manageprofiles コマンドにより、応答ファイルの指示に応じて製品インストール済み環境のプロファイル構成が変更されます。
test_response_file.txt の例の場合、test1 という名前のプロファイルがホスト上に作成されます。
次のタスク
「ジョブ状況」ページで manageprofiles ジョブの ID をクリックし、ジョブ状況を表示します。ジョブが正常に完了していない場合は、ジョブの実行の結果発生したエラー・メッセージを確認して、エラー条件を修正し、ジョブを再度サブミットします。