Liberty リソース
サポートされる Liberty・リソースには、プロジェクト、ランタイム、Liberty サーバー、アプリケーション・バイナリー、および Software Development Kit (SDK) があります。
Liberty・リソースは、1 つ以上の圧縮 (.zip) ファイルにパッケージ化することができます。 WebSphere® Application Server Network Deployment 製品のジョブ・マネージャーを使用して、これらのリソースをリモート・ホストにデプロイすることができます。この圧縮ファイル内で リソースがどのようにグループ化されているのかは、リソースの有効範囲および共有に影響します。
Liberty・リソースのタイプについて、以下に説明します。
- project
- リソースのコンテナー (オプション)。関連するリソースを同じプロジェクトの下 でグループ化することによって、管理を簡単にし、他のプロジェクトからのリソースとの名前の競合を 避けることができます。
- runtime
- bin、clients、dev、lafiles、lib、および templates の各ディレクトリーを含む Liberty・ランタイム。
このランタイムのカスタマイズされたインスタンスは、オプションの環境構成ファイル server.env と jvm.options が入った etc ディレクトリーを含むことがあります。
- liberty_server
- サーバー構成ファイル server.xml とオプションの環境構成ファイル bootstrap.properties、server.env、および jvm.options を含むディレクトリー。
このディレクトリーは、サーバーの作業ディレクトリーとログ・ディレクトリーのデフォルト・ロケーションでもあります。
サーバーは、ランタイムに組み込むこともできれば、ランタイムから分離 (独立)させることもできます。 分離サーバーは、ランタイムの特定のインスタンスを使用するように構成する必要があります。 分離サーバーは、ジョブ・マネージャーによってのみ管理することができます。 (コマンド行管理は使用できません。)
- application_binary
- アプリケーションを含むアーカイブまたはディレクトリー。アプリケーション・バイナリー は、オプションで、Liberty・サーバーにデプロイされます。アプリケーションは、サーバーに組み込むことも、ランタイムに組み込むことも、あるいは、ランタイムから分離 (独立) させることもできます。
- sdk
- Liberty サーバーおよび関連ツールをサポートする Java Software Development Kit。SDK リソースには、ディレクトリー・パス JRE_name/jre/bin/java または JRE_name/bin/java が 含まれます。ここで、JRE_name は Java ランタイム環境の名前です。
Liberty リソースの例
以下の Liberty・リソースの各例は、リソース名、リソース ID、およびディスク上のロケーションを含みます。 ランタイム・リソース、Liberty サーバー・リソース、アプリケーション・バイナリー・リソース、および SDK リソースが project1 という名前のプロジェクト・リソースに含まれます。ただし、プロジェクト・メンバーシップはすべてのリソース・タイプでオプションです。 各リソースは、基本ディレクトリー /liberty にインストールされているものとします。
- project
- リソース名: project1
- リソース ID: project/project1
- ディスク上のロケーション: /liberty/project1
- runtime
- リソース名: wlp
- リソース ID: project/project1/runtime/wlp
- ディスク上のロケーション: /liberty/project1/wlp
- liberty_server
- ランタイムに組み込み
- リソース名: server1
- リソース ID: project/project1/runtime/wlp/liberty_server/server1
- ディスク上のロケーション: /liberty/project1/wlp/usr/servers/server1
- ランタイムから分離
- リソース名: server2
- リソース ID: project/project1/liberty_server/server2
- ディスク上のロケーション: /liberty/project1/servers/server2
- ランタイムに組み込み
- application_binary
- サーバー apps ディレクトリーに組み込み
- リソース名: apps_app1.war
- リソース ID: project/project1/runtime/wlp/liberty_server/server1/application_binary/apps_app1.war
- ディスク上のロケーション: /liberty/project1/wlp/usr/servers/server1/apps/app1.war
- サーバー dropins ディレクトリーに組み込み
- リソース名: dropins_app2.war
- リソース ID: project/project1/runtime/wlp/liberty_server/server1/application_binary/dropins_app2.war
- ディスク上のロケーション: /liberty/project1/wlp/usr/servers/server1/dropins/app2.war
- ランタイム共有 apps ディレクトリーに組み込み
- リソース名: app3.war
- リソース ID: project/project1/runtime/wlp/application_binary/app3.war
- ディスク上のロケーション: /liberty/project1/wlp/usr/shared/apps/app3.war
- ランタイムから分離
- リソース名: app4.war
- リソース ID: project/project1/application_binary/app4.war
- ディスク上のロケーション: /liberty/project1/apps/app4.war
- サーバー apps ディレクトリーに組み込み
- sdk
- リソース名: jre
- リソース ID: project/project1/sdk/jre
- ディスク上のロケーション: /liberty/project1/jre
リソースの共有およびパッケージ化
ランタイム、1 つ以上の組み込みサーバー、および 1 つ以上の組み込みアプリケーションを含む内蔵タイプの Liberty・インストールをデプロイできます。 また、大規模な複数サーバー環境の初期デプロイメントおよび継続的管理を簡略化するために、1 つのホスト、場合によっては多数のホストに存在するランタイム・リソース、アプリケーション・バイナリー・リソース、および SDK リソースを複数のサーバーが共有するような Liberty・インストールをデプロイすることもできます。
Liberty リソースのパッケージ化で、さまざまなデプロイメント・スキームを説明し、ターゲット・ホストへのデプロイに備えたリソースの構成およびパッケージ化に関する詳細な情報を提供します。