マルチセル・パフォーマンス管理の構成: ピア-セル・トポロジー

CPU やメモリー使用率などのリソースのオーバープロビジョンを回避するため、ご使用の環境でマルチセル・パフォーマンスを構成し、管理します。

このタスクについて

ピア-セル・トポロジーは、結合されていない複数のデータ・センター (データ・センターごとに 1 つのセル) があり、 それらの間でフェイルオーバー機能を持たせたい場合に適しています。このトポロジーでは、オンデマンド・ルーター (ODR) はセルに残りますが、 2 つのセルはコア・グループ・ブリッジを介して結合されません。2 つのセルの前に、 セッション・アフィニティーの保持 (可能な場合) と公平なトラフィック分散の両方を行うことのできる、1 つ以上のロード・バランサー、プラグイン、またはスプレイヤーを置きます。

ピア-セル・トポロジーは、 サーバー仮想化環境 (AIX® LPAR/WPAR、Linux on System z®、VMware、Solaris ゾーンなど) のほか、 複数のセルが物理ハードウェアを共有しない非仮想化環境にも適用されます。ピア-セル・トポロジーでは、 すべてのセルが、ODR やアプリケーション・サーバーの組み込みなどの処理を実行でき、 アプリケーション・サーバーの始動または停止を自律的に決定します。

ピア-セル・トポロジーは、以下の場合に適しています。
  • セルはピアである (例えば、互いの複写)
  • 結合されていない複数のデータ・センターを結合する必要がある
  • 結合したいセルはハードウェアを共有しない
  • 結合したいすべてのセルが ODR を含む必要がある

以下の手順で説明しているシナリオ例では、 ピア-セル・トポロジー環境でマルチセル・パフォーマンス管理が構成され、 処理要求が ODR からセルをまたがって動的クラスター・メンバーへルーティングされるようになっています。ODR は、センター・セルである CellA にインストールされ、実行されます。CellBCellC の 2 つのポイント・セルには、動的クラスターとアプリケーションが含まれます。

トラブルの回避 (Avoid trouble) トラブルの回避 (Avoid trouble): セルが現在リンクされている場合、 ピア-セル・トポロジーを構成する前に、以下の手順を使用してセルのリンク解除を行ってください。
  1. ローカル DMGR ノードで $WAS_HOME/bin/crossCellCGBCfg clear remote DMGR remote DMGR soap port を実行します。
  2. 各セル内のすべてのプロセスを停止します。すべてのプロセスが停止したことを確認した後で、 プロセスを再始動します。これにより、リモート・セルのデータがオンデマンド構成 (ODC) 内で確実に消去されます。プロファイル profiles/profile name/config/cells/cell name/multicelloverlaybridgesettings.xml があってはなりません。
  3. ODC にリモート・セルのデータが含まれていないことを確認するため、 $WAS_HOME/bin/wsadmin.sh -lang jython -f ve_manageODC.py getTargetTree LocalDmgrNodeName dmgr > target.xml実行できます。
gotcha
注: unlinkCells スクリプトを使用して、前に linkCells スクリプトを使用してリンクした Intelligent Management セル間の通信を使用不可にします。unlinkCells スクリプト が実行されると、オンデマンド・ルーター (ODR) は、リンク解除されたセルに作業要求を ルーティングしなくなります。unlinkCells スクリプトを使用したセルのリンク解除について詳しくは、 unlinkCells|unlinkCellsZOS スクリプトを参照してください。

手順

  1. フェイルオーバー宛先のための汎用サーバー・クラスターを作成します。 両方のセル内の各 ODR に汎用サーバー・クラスターを作成し、それをリモート・セル内の ODR のポートに追加します。
    1. 管理コンソールで、「クラスター」 「汎用サーバー・クラスター」に移動します。
    2. 「新規」をクリックします
    3. 汎用サーバー・クラスターの名前を入力し、適切なプロトコルを選択します。
    4. 「ポート」をクリックします。
    5. 「新規」をクリックします
    6. 他方のセル内の ODR のホスト名と HTTP(s) ポートを、 それぞれ「ホスト」フィールドと「ポート」フィールドに入力し、 「OK」をクリックします。他方のセル内の ODR に対してこのステップを一度繰り返します。
    7. すべての変更を保存して同期します。
  2. セル間のフェイルオーバーが必要とされる場合、各セル内で、 ODR または ODR クラスターごとにアプリケーション・ルーティング・ルールを作成します。各ルールの優先順位の値は異なっている必要があり、 ルールは優先順位の順に評価されます。ルーティング・ルールの作成について詳しくは、ルーティング・ルールを参照してください。

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