サービス統合バスへのエントリーまたはエグジット・ポイントとしての WS-Notification のトポロジー

WebSphere® Application Server で提供されている WS-Notification サポートは、WS-Notification プロデューサーとコンシューマー間での情報交換機能に加えて、サービス統合バスの入り口点または出口点の役割も果たします。 WS-Notification アプリケーションによってパブリッシュされたイベント通知は、 バスに接続されている他のアプリケーションで修正、転送、または消費することができるサービス統合バスへと挿入されます。 同様に、WS-Notification コンシューマーは JMS のようなサービス統合バス・クライアントから送信されたパブリケーションを受信することができます。

Web サービス・アプリケーションがサービス統合バスの他のクライアント (JMS クライアントなど) によって生成されたイベント通知を受信するように WS-Notification を構成することができます。同様に、Web サービス・アプリケーションは、他のクライアント・タイプが受信する通知を生成することができます。 既存のバス・トピック・スペースへの WS-Notification アプリケーションのアクセスの提供で説明されているように、メッセージをバスの Web サービス・クライアントと非 Web サービス・クライアントの間で共有できる永続トピック名前空間を作成することによって、この構成を完成します。

以下の図では、WS-Notification パブリッシャーは、JMS メッセージ・コンシューマーで受信されるイベント通知を通知ブローカーに挿入します。逆に、JMS メッセージ・プロデューサーは、通知コンシューマーによって受信されるメッセージをパブリッシュできます。メッセージは、SOAP over HTTP を使用してパブリッシャーから通知ブローカーに渡され、WebSphere Application Server を経由して JMS プロバイダーに向かい、JFAP を使用して JMS メッセージ・コンシューマーに送られます。逆順では、メッセージは、JFAP を使用して JMS メッセージ・プロデューサーから JMS プロバイダーに渡され、WebSphere Application Server を経由して通知ブローカーに送られ、SOAP over HTTP を使用して通知コンシューマーに送られます。

図 1. パブリッシャーおよび JMS MessageProducer からのメッセージ・パスの例
この図については、周囲のテキストで説明します。

JMS メッセージ・タイプとの対話

WS-Notification サービスは、メッセージをサービス統合バスに挿入し (Web サービスから受信した通知操作に応じて)、バスからメッセージを受信します (サブスクライブ操作の結果として Web サービスに渡すため)。

WS-Notification サービスによって挿入されたメッセージは JMS BytesMessage タイプのものであるため、Web サービスが WS-Notification サービス・ポイントに対して通知操作を呼び出すと、メッセージのアプリケーション・コンテンツが、UTF-8 エンコードを使用して JMS BytesMessage の本文に挿入されます。

サブスクリプションに応じて WS-Notification サービスによって受信されたメッセージでは、リバースの型変換が適用されます。受信されたメッセージは、該当する JMS メッセージ・タイプに変換されます。該当するタイプが、BytesMessage タイプであると判別された場合、メッセージの本文は UTF-8 エンコードを使用してストリングに変換され、コードを通してチェックされてから要求側の Web サービスに送信されます。

ストリングに変換された時点で、変換された BytesMessage ストリングに XML エレメントが含まれていない場合は、このメッセージは、WS-Notification の認識 (JMS) アプリケーション以外によって作られたものとして無視されます。

受信されたメッセージが TextMessage であると判別された場合は、そのメッセージの本文コンテンツが抽出され、変換された BytesMessage コンテンツの場合と同じ方法で処理が進められます。つまり、WS-Notification アプリケーションにイベント通知を提供する JMS アプリケーションは、コンテンツを BytesMessage または TextMessage として (アプリケーションにどちらが適しているかに基づいて) 送信することを選択します。

受信されたメッセージが、BytesMessage でも TextMessage でもない場合は、WS-Notification の認識 (JMS) アプリケーション以外によって作られたものとして破棄されます。

注: サブスクライバー・アプリケーションがメッセージ・コンテンツ・フィルターを使用し、 XPath バージョン 1.0 SelectorDomain を指定するようにコーディングされている場合、それらのアプリケーションは、 タイプが JMS TextMessage または BytesMessage である パブリケーションのメッセージ・コンテンツのフィルターを実行することができます。

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