IdMgrDataModel オブジェクトの KeyStoreCommands コマンド・グループ

Jython または Jacl のスクリプト言語を使用して、wsadmin ツールで統合リポジトリー・スキーマを管理することができます。プロパティー拡張リポジトリーを管理するには、IdMgrDataModel グループのコマンドおよびパラメーターを使用します。このコマンドは、-conntype NONE オプションを使用して、接続モードまたはローカル・モードで使用可能です。

AdminTask オブジェクトの IdMgrDataModel コマンド・グループには、以下のコマンドが含まれます。

addIdMgrPropertyToEntityTypes

addIdMgrPropertyToEntityTypes コマンドと、指定されたパラメーターを使用して、新規プロパティーを 1 つ以上の既存のエンティティー・タイプに追加します。

ターゲット・オブジェクト

なし。

必須パラメーター

-name
このパラメーターを使用して、1 つ以上の既存のエンティティー・タイプに追加する新規プロパティーの名前を指定します。

(ストリング、必須)

-dataType
このパラメーターを使用して、プロパティーのデータ型を指定します。(ストリング、必須)
サポートされているデフォルトのデータ型は、以下のとおりです。
  • ストリング
  • Int
  • ブール値
  • Long
  • Double
  • Base64binary
  • AnySimpleType
  • AnyURI
  • Byte
  • DateTime
  • 日付
  • Short
  • トークン
  • IdentifierType
注: オブジェクト型のプロパティーを拡張するには、AnySimpleType データ型を使用する必要があります。
-entityTypeNames
このパラメーターでは、新規プロパティーを追加する 1 つ以上の既存のエンティティー・タイプの名前を指定します。複数のエンティティー・タイプを指定するには、セミコロン (;) を使用して区切ります。

有効な名前空間接頭部 (nsPrefix) を使用して、特定の名前空間内のエンティティー・タイプ名を参照することができます。デフォルトの名前空間接頭部は wim です。名前空間接頭部を指定するには、コロン (:) を使用します。例えば、your_ext:Person_Account という形式で使用します。

  • your_ext は名前空間接頭部であり、http://www.yourco.com/yourext という名前空間 URI にマップされます。
  • Person_Account はエンティティー・タイプの名前です。

(ストリング、必須)

オプション・パラメーター

-securityDomainName
このパラメーターを使用して、セキュリティー・ドメインを一意的に識別する名前を指定します。このパラメーターを指定しない場合、コマンドはグローバル統合リポジトリーを使用します。 (ストリング、オプション)
-nsURI
このパラメーターを使用して、新規プロパティーを追加する名前空間を指定します。

初めて名前空間 URI を使用する際に、各名前空間 URI (nsURI) の値を、固有の名前空間接頭部 (nsPrefix) の値にマップする必要があります。nsURI 値を指定しない場合、新規プロパティーはデフォルトの名前空間に追加されます。デフォルトの名前空間は、http://www.ibm.com/websphere/wim です。これは、デフォルトで wim nsPrefix 値にマップされます。

(ストリング、オプション)

-nsPrefix
このパラメーターを使用して、名前空間の接頭部を指定します。

新規の名前空間 URI (nsURI) の値を指定する場合は、名前空間接頭部 (nsPrefix) の値を指定する必要があります。これで新規の nsURI 値が、この nsPrefix 値にマップされます。デフォルトの nsPrefix 値は wim です。これは、デフォルトで http://www.ibm.com/websphere/wim nsURI 値にマップされます。

(ストリング、オプション)

-isMultiValued
このパラメーターを使用して、新規プロパティーが複数の値を受け入れるかどうかを指定します。デフォルト値は false です。

(ブール値、オプション)

-repositoryIds
このパラメーターを使用して、新規プロパティーを追加するリポジトリー (1 つまたは複数) を指定します。

複数のリポジトリー ID を指定する場合は、セミコロン (;) を区切り文字として使用してください。このパラメーターを指定しないと、構成されているすべてのリポジトリーが組み込まれます。

新規プロパティーをプロパティー拡張リポジトリーに追加するには、このパラメーターの値として LA を指定します。

新規プロパティーを、指定されたすべてのリポジトリーのエンティティー・タイプに追加するには、リポジトリー ID のリストを指定します。このリストに LA は含めないでください。

リポジトリーを、特定の Lightweight Directory Access Protocol (LDAP) リポジトリーのプロパティー拡張リポジトリーに拡張するには、LA を含むリストを指定します。これで、新規の拡張プロパティーは、このリストに含まれるその他の LDAP リポジトリーではサポートされないものとしてマークされます。

(ストリング、オプション)

-requiredEntityTypeNames
このパラメーターを使用して、新規プロパティーを必要とする 1 つ以上のエンティティー・タイプを指定します。

複数のエンティティー・タイプを指定するには、セミコロン (;) を使用して区切ります。

有効な名前空間接頭部 (nsPrefix) を使用して、特定の名前空間内のエンティティー・タイプ名を参照することができます。デフォルトの名前空間接頭部は wim です。名前空間接頭部を指定するには、コロン (:) を使用します。例えば、your_ext:Person_Account という形式で使用します。

  • your_ext は名前空間接頭部であり、http://www.yourco.com/yourext という名前空間 URI にマップされます。
  • Person_Account はエンティティー・タイプの名前です。
例えば、contactNumber プロパティーを PersonAccount および Group の各エンティティー・タイプに追加するときに、すべての PersonAccount エンティティー・タイプに contactNumber 値が必要な場合は、以下のように指定します。
{-name contactNumber -entityTypeNames PersonAccount;Group  -requiredEntityTypeNames PersonAccount}

(ストリング、オプション)

-applicationId
このパラメーターを使用して、プロパティーを拡張するアプリケーションの ID を指定します。

applicationId パラメーターの値を指定した場合は、getIdMgrEntityTypeSchema コマンドを使用して、特定のアプリケーション ID の拡張プロパティーを取得できます。

(ストリング、オプション)

バッチ・モードの使用例:

  • Jacl を使用:
    $AdminTask addIdMgrPropertyToEntityTypes {-name property_name_1 -dataType string -entityTypeNames entity_type_1;entity_type_2}
  • Jython ストリングを使用:
    AdminTask.addIdMgrPropertyToEntityTypes ('[-name property_name_1 -dataType string -entityTypeNames entity_type_1;entity_type_2]')
  • Jython リストを使用:
    AdminTask.addIdMgrPropertyToEntityTypes (['-name', 'property_name_1', '-dataType', 'string' '-entityTypeNames', 'entity_type_1;entity_type_2'])

対話モードの使用例:

  • Jacl を使用:
    $AdminTask addIdMgrPropertyToEntityTypes {-interactive}
  • Jython ストリングを使用:
    AdminTask.addIdMgrPropertyToEntityTypes ('[-interactive]')
  • Jython リストを使用:
    AdminTask.addIdMgrPropertyToEntityTypes (['-interactive'])

getIdMgrEntityTypeSchema

getIdMgrEntityTypeSchema コマンドは、エンティティー・タイプ・スキーマを戻します。 このコマンドは、接続モードでもローカル・モードでも使用可能です。

[z/OS]注: リソース・アクセス管理機能 (RACF) を使用するユーザー・レジストリーについてローカル・モードでこのコマンドを実行すると、何も戻されません。

ターゲット・オブジェクト

なし。

必須パラメーター

なし。

オプション・パラメーター

-id
リポジトリーの ID を指定するにはこのパラメーターを使用します。 このパラメーターを指定しないと、統合リポジトリーのデフォルトのエンティティー・タイプ・スキーマが戻されます。 (ストリング、オプション)
重要: LA はプロパティー拡張リポジトリー用の予約された ID であるため、リポジトリー ID として LA を指定するとエラーが発生します。 プロパティー拡張リポジトリーのスキーマを取得するには、listIdMgrPropertyExtension コマンドを使用してください。 詳しくは、listIdMgrPropertyExtensions コマンドの説明を参照してください。
-entityTypeNames
このパラメーターを使用して、エンティティー・タイプ・スキーマを取得する必要がある 1 つ以上のエンティティー・タイプの名前を指定します。 複数のエンティティー・タイプ名を指定する場合は、区切り文字としてセミコロン (;) を使用します。 このパラメーターを指定しないと、すべてのエンティティー・タイプのエンティティー・タイプ・スキーマが戻されます。 エンティティー・タイプがデフォルトの名前空間に属していない場合は、有効な名前空間接頭部を使用してエンティティー・タイプを参照してください。 (ストリング、オプション)
-securityDomainName
このパラメーターを使用して、セキュリティー・ドメインを一意的に識別する名前を指定します。このパラメーターを指定しない場合、コマンドはグローバル統合リポジトリーを使用します。 (ストリング、オプション)

戻り値

getIdMgrEntityTypeSchema コマンドは、以下の構造の HashMap を戻します。
Map{entityType=Map{metadata}}

getIdMgrEntityTypeSchema コマンドは、エンティティー・タイプをキーとして、エンティティー・タイプ・スキーマを含む別の HashMap を値とする HashMap を戻します。 この HashMap には、 キー nsPrefixnsURI、および parentEntityName と、それに対応する値が含まれます。 以下の例は、このコマンドの結果の例を示しています。

{PersonAccount={nsPrefix=wim, nsURI=hhtp://www.ibm.com/websphere/wim, parentEntityName=loginAccount}, test1:PersonAccount={nsPrefix=test1, nsURI=hhtp://www.ibm.com/websphere/wim, parentEntityName=loginAccount}, Group={nsPrefix=wim, nsURI=hhtp://www.ibm.com/websphere/wim, parentEntityName=Party}, MyExtendedEntity={nsPrefix=wim , nsURI=hhtp://www.ibm.com/websphere/wim, parentEntityName=Person}}
注: 同じエンティティー・タイプが異なる名前空間で定義されている場合、 名前空間ごとに、エンティティー・タイプ名の前に名前空間接頭部 (nsPrefix) が付加された名前 (例えば、test1:PersonAccount など) が出力結果にリストされます。

バッチ・モードの使用例:

  • Jacl を使用:
    $AdminTask getIdMgrEntityTypeSchema
  • Jython ストリングを使用:
    AdminTask.getIdMgrEntityTypeSchema()
  • Jython リストを使用:
    AdminTask.getIdMgrEntityTypeSchema()

対話モードの使用例:

  • Jacl を使用:
    $AdminTask getIdMgrEntityTypeSchema {-interactive}
  • Jython ストリングを使用:
    AdminTask.getIdMgrEntityTypeSchema ('[-interactive]')
  • Jython リストを使用:
    AdminTask.getIdMgrEntityTypeSchema (['-interactive'])

getIdMgrPropertySchema

getIdMgrPropertySchema コマンドは、指定したエンティティー・タイプまたはすべてのエンティティー・タイプのプロパティー・スキーマを、拡張プロパティーのものを含めて戻します。 このコマンドは、接続モードでもローカル・モードでも使用可能です。

[z/OS]注: リソース・アクセス管理機能 (RACF) を使用するユーザー・レジストリーについてローカル・モードでこのコマンドを実行すると、何も戻されません。

ターゲット・オブジェクト

なし。

必須パラメーター

なし。

オプション・パラメーター

-id
リポジトリーの ID を指定するにはこのパラメーターを使用します。 このパラメーターを指定しないと、統合リポジトリーのデフォルトのプロパティー・スキーマが戻されます。 (ストリング、オプション)
プロパティー拡張リポジトリーのプロパティー・スキーマを取得するには、–id パラメーターの値として「LA」を指定します。
-entityTypeName
このパラメーターを使用して、プロパティー・スキーマを取得する必要があるエンティティー・タイプの名前を指定します。 このパラメーターを指定しないと、すべてのエンティティー・タイプのプロパティー・スキーマが戻されます。 エンティティー・タイプがデフォルトの名前空間に属していない場合は、有効な名前空間接頭部を使用してエンティティー・タイプを参照してください。 (ストリング、オプション)
-propertyNames
このパラメーターを使用して、1 つ以上のプロパティー名を指定します。 複数のプロパティー名を指定する場合は、区切り文字としてセミコロン (;) を使用します。 このパラメーターを指定しないと、すべてのプロパティーが戻されます。 プロパティー名がデフォルトの名前空間に属していない場合は、有効な名前空間接頭部を使用してプロパティー名を参照してください。 (ストリング、オプション)
-securityDomainName
このパラメーターを使用して、セキュリティー・ドメインを一意的に識別する名前を指定します。このパラメーターを指定しない場合、コマンドはグローバル統合リポジトリーを使用します。 (ストリング、オプション)

戻り値

getIdMgrPropertySchema コマンドは、以下の構造の HashMap を戻します。
Map{entityType=Map{propName=Map{metadata}}}

getIdMgrPropertySchema コマンドは、エンティティー・タイプをキーとして、プロパティー・スキーマを含む別の HashMap を値とする HashMap を戻します。 この HashMap には、キーとしてプロパティー名が含まれ、 その値は、プロパティーの各属性とその値を含む別の HashMap です。 以下の例は、このコマンドの結果の例を示しています。

{PersonAccount={prop1={isMultiValued=false, dataType=String, nsPrefix=wim,
 nsURI=hhtp://www.ibm.com/websphere/wim, isRequired=true}, test1:prop1={isMultiValued=false,
 dataType=Integer, nsPrefix=test1, nsURI=hhtp://www.ibm.com/websphere/test1, isRequired=true},
 prop2={isMultiValued=false, dataType=Integer, nsPrefix=wim, nsURI=hhtp://www.ibm.com/websphere/wim,
 isRequired=true }}, Group={prop3={isMultiValued=false, dataType=String, nsPrefix=wim,
 nsURI=hhtp://www.ibm.com/websphere/wim, isRequired=false}}}
注: 1 つのエンティティー・タイプの同じプロパティーが異なる名前空間で定義されている場合、 名前空間ごとに、プロパティー名の前に名前空間接頭部 (nsPrefix) が付加された名前 (例えば、test1:prop1 など) が出力結果にリストされます。 エンティティー・タイプが requiredEntityTypeNames リスト内にある場合、 そのエンティティー・タイプのプロパティーについて isRequired 属性が true として戻されます。

バッチ・モードの使用例:

  • Jacl を使用:
    $AdminTask getIdMgrPropertySchema
  • Jython ストリングを使用:
    AdminTask.getIdMgrPropertySchema()
  • Jython リストを使用:
    AdminTask.getIdMgrPropertySchema()

対話モードの使用例:

  • Jacl を使用:
    $AdminTask getIdMgrPropertySchema {-interactive}
  • Jython ストリングを使用:
    AdminTask.getIdMgrPropertySchema ('[-interactive]')
  • Jython リストを使用:
    AdminTask.getIdMgrPropertySchema (['-interactive'])

listIdMgrPropertyExtensions

listIdMgrPropertyExtensions コマンドを使用して、エンティティー・タイプが拡張されたプロパティーをリストします。

ターゲット・オブジェクト

なし。

必須パラメーター

なし。

オプション・パラメーター

-securityDomainName
このパラメーターを使用して、セキュリティー・ドメインを一意的に識別する名前を指定します。このパラメーターを指定しない場合、コマンドはグローバル統合リポジトリーを使用します。 (ストリング、オプション)
-applicationId
このパラメーターを使用して、拡張プロパティーをリストするアプリケーションの ID を指定します。

このパラメーターを指定しない場合は、すべての拡張プロパティーがリストされます。

(ストリング、オプション)

戻り値

このパラメーターは、プロパティー名をキーとして含むハッシュ・マップを返します。各キーの値は別のハッシュ・マップで、このハッシュ・マップには addIdMgrPropertyToEntityTypes コマンドの入力パラメーターと同じキーが含まれます。多値のパラメーターの場合、キーの値は List オブジェクトになります。

バッチ・モードの使用例:

  • Jacl を使用:
    $AdminTask listIdMgrPropertyExtensions
  • Jython ストリングを使用:
    AdminTask.listIdMgrPropertyExtensions()
  • Jython リストを使用:
    AdminTask.listIdMgrPropertyExtensions()

対話モードの使用例:

  • Jacl を使用:
    $AdminTask listIdMgrPropertyExtensions {-interactive}
  • Jython ストリングを使用:
    AdminTask.listIdMgrPropertyExtensions ('[-interactive]')
  • Jython リストを使用:
    AdminTask.listIdMgrPropertyExtensions (['-interactive'])
サポートされる構成 サポートされる構成: このコマンドは、wimxmlextension.xml ファイルに存在する拡張プロパティーのみをリストします。sptcfg

トピックのタイプを示すアイコン 参照トピック



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ファイル名:rxml_atidmgrDataModel.html