wsadmin スクリプトによる AdminConfig 属性コマンドの出力の解釈
スクリプトを使用して、AdminConfig 属性コマンドの出力を解釈します。
始める前に
このタスクを開始する前に、wsadmin ツールが稼働している必要があります。 『wsadmin スクリプト・クライアントの開始』トピックを参照してください。
このタスクについて
attributes コマンドは、wsadmin ツールのオンライン・ヘルプ機能です。 attributes コマンドを実行すると、 表示される情報は特定の構成オブジェクトではありません。 表示されるのは、構成オブジェクトのタイプ、またはオブジェクトのメタデータに関する情報です。 このトピックでは、属性タイプ表示を解釈する方法について説明します。
手順
- 単純な属性を表示します。
Jacl を使用:
$AdminConfig attributes ExampleType1 "attr1 String"
Jython を使用:print AdminConfig.attributes('ExampleType1') attr1 String
タイプは完全修飾名では表示されません。 例えば、java.lang.String は String になります。 モデル内には、あいまいなタイプ名はありません。 タイプ名は、x.y.ztype や a.b.ztype のようになります。 名前の最後の部分だけを使用して、 出力を読みやすくすることができます。
- 複数の属性を表示します。
Jacl を使用:
$AdminConfig attributes ExampleType2 "attr1 String" "attr2 Boolean" "attr3 Integer"
Jython を使用:print AdminConfig.attributes('ExampleType2') attr1 String attr2 Boolean attr3 Integer
スクリプト・クライアントの入出力は、 すべてストリングで行われますが、attr2 Boolean は、 true または false が適切な値であることを示しています。 attr3 Integer は、整数 ("42") のストリング表現が必要であることを示しています。 一部の属性のストリング値は、事前定義値の中の小さい数値を 1 つだけしか取ることができません。 以下の例のように、wsadmin ツールは、出力において特別なタイプ名 ENUM でこれらの値を区別します。
Jacl を使用:
$AdminConfig attributes ExampleType3 "attr4 ENUM(ALL, SOME, NONE)"
Jython を使用:print AdminConfig.attributes('ExampleType3') attr4 ENUM(ALL, SOME, NONE)
ここで、attr4 は ENUM タイプです。 属性を照会または設定する場合、値の 1 つが ALL、SOME、 または NONE になります。 値 A_FEW はエラーになります。
- ネストされた属性
Jacl を使用:
$AdminConfig attributes ExampleType4 "attr5 String" "ex5 ExampleType5"
Jython を使用:print AdminConfig.attributes('ExampleType4') attr5 String ex5 ExampleType5
ExampleType4 オブジェクトには、 ストリングと ExampleType5 オブジェクトという 2 つの属性があります。 ExampleType5 オブジェクトに何が含まれているか不明な場合は、 別の attributes コマンドを使用して検索することができます。 attributes コマンドは、タイプに直接含まれている属性だけを表示します。 ネストされたタイプの属性を再帰的に表示することはありません。
- リストを表す属性を表示します。
これらの属性の値は、さまざまなタイプのオブジェクトのリストになります。 以下の例のように、* 文字は、これらの属性を区別します。
Jacl を使用:
$AdminConfig attributes ExampleType5 "ex6 ExampleType6*"
Jython を使用:print AdminConfig.attributes('ExampleType5') ex6 ExampleType6*
この例では、ExampleType5 タイプのオブジェクトに単一の属性 ex6 が含まれています。 この属性の値は、ExampleType6 タイプのオブジェクトのリストです。
- 参照属性を表示します。
別のオブジェクトを参照する属性値です。 modify コマンドを使用してこれらの参照を変更することはできませんが、 これらの参照はタイプの完全な表記の一部であるため、表示されます。 以下の例のように、@ 記号を使用して参照属性を区別します。
Jacl を使用:
$AdminConfig attributes ExampleType6 "attr7 Boolean" "ex7 ExampleType7@"
Jython を使用:print AdminConfig.attributes('ExampleType6') attr7 Boolean ex7 ExampleType7@
ExampleType6 オブジェクトには、ExampleType7 タイプのオブジェクトへの参照が含まれています。
- 汎用属性を表示します。
これらの属性は、汎用タイプです。 汎用属性の値は、必ずしも汎用タイプである必要はありません。 汎用属性は、異なる特定のタイプの値を複数取ることができます。 以下の例のように、AdminConfig 属性コマンドを使用してオブジェクトの 属性を表示すると、特定のタイプに適用し得るさまざまな値が括弧内に表示されます。
Jacl を使用:$AdminConfig attributes ExampleType8 "name String" "beast AnimalType(HorseType, FishType, ButterflyType)"
Jython の使用:print AdminConfig.attributes('ExampleType8') name String beast AnimalType(HorseType, FishType, ButterflyType)
この例では、beast 属性は汎用 AnimalType のオブジェクトを表しています。 この汎用タイプは、3 つの特定のサブタイプに関連付けられています。 wsadmin ツールは、これらのサブタイプ括弧で囲み、基本タイプの名前の後ろに表示します。 ExampleType8 の特定のインスタンスでは、 beast 属性の値は HorseType、FishType、または ButterflyType になります。 modify コマンドまたは create コマンドを用いて、このように属性を指定する場合は、 AnimalType タイプを指定します。 AnimalType が指定されないと、 汎用 AnimalType オブジェクトが想定されます (汎用タイプの指定は可能であり、許可されています)。 これは、beast ではなく beast:HorseType と指定すると行われます。


http://www14.software.ibm.com/webapp/wsbroker/redirect?version=cord&product=was-nd-mp&topic=txml_stringconfig
ファイル名:txml_stringconfig.html