Java™ EE コネクター・アーキテクチャー (JCA) 1.5 準拠のエンタープライズ・アプリケーションに対してメッセージ駆動型 Bean のデプロイメント属性を構成して、アプリケーション EAR ファイル内に定義されているデプロイメント属性をオーバーライドできます。
始める前に
このタスクでは、メッセージ駆動型 Bean として開発され、WebSphere® Application Server にデプロイ可能なエンタープライズ・アプリケーションを含む EAR ファイルがあることを前提としています。
注: リスナー・ポートに対するメッセージ駆動型 Bean の構成を続行できます。
既存のメッセージ駆動型 Bean アプリケーションとの互換性のためにこれを行うこともできます。ただし、リスナー・ポートは安定化されているため、JCA 1.5 または 1.6 に準拠しているリソースを使用するようにすべてのメッセージ駆動型 Bean をマイグレーションする計画を立ててください。
このタスクについて
メッセージ駆動型 Bean アプリケーションのデプロイメント属性は、アセンブリー・ツールを使用して構成します。
このタスクに示す詳細なステップは、Rational® Application Developer のためのものですが、他のツールでも同様のステップを実行します。
手順
- アセンブリー・ツールを開始します。
- アプリケーション EAR ファイルを編集します。 例えば、Rational Application Developer のインポート・ウィザードを使用して EAR ファイルをアセンブリー・ツールにインポートします。インポート・ウィザードを開始するには、次のようにします。
- とクリックします。
- 「次へ」をクリックして EAR ファイルを選択します。
- 「終了」をクリックします。
- デプロイメント属性を編集用に開きます。 Java EE 階層ビューで、メッセージ駆動型 Bean の EJB モジュールを右クリックし、とクリックします。 メッセージ駆動型 Bean のプロパティー・ダイアログ・ノートブックがプロパティー・ペインに表示されます。
- デプロイメント属性を検討し、必要に応じて変更します。
- プロパティー・ペインで「Bean」タブを選択します。
- 「アクティベーション構成」の下で、属性を検討します。
注: EJB 3 メッセージ駆動型 Bean の場合は、その代わりに EJB 3 のアノテーションを使用して、活動化構成プロパティーを構成することができます。EJB 3 のアノテーションを使用して、Bean デプロイメント記述子内の指定内容を変更したり、置き換えたりしないでください。活動化構成プロパティーが EJB 3 のアノテーションとデプロイメント記述子の両方の場所で指定されている場合、使用される値は、デプロイメント記述子で提供されている値です。
- acknowledgeMode
- この属性では、セッションが受信したすべてのメッセージに応答する方法を決定します。
- 自動応答
- セッションは、自動的に各メッセージの配信に応答します。
- 重複 OK 応答
- このセッションは、メッセージの送達に応答するのに時間を要します。
この設定では、JMS で障害が発生した場合に重複するメッセージが送達されることがあるため、
メッセージの重複を許容するコンシューマー・アプリケーションでのみ使用してください。
- destinationType
- この属性は、メッセージ駆動型 Bean がキュー宛先を使用するか、トピック宛先を使用するかを決定します。
- キュー
- メッセージ駆動型 Bean はキュー宛先を使用します。
- トピック
- メッセージ駆動型 Bean はトピック宛先を使用します。
- subscriptionDurability
- この属性は、JMS トピック・サブスクリプションが永続か非永続かを決定します。
- 永続的
- サブスクライバーは、JMS に保存された固有の ID を持つ永続的サブスクリプションを登録します。
同一 ID を持つ後続のサブスクライバー・オブジェクトが再開するサブスクリプションは、先行するサブスクライバーが残した状態のままです。
永続的サブスクリプションのアクティブ・サブスクライバーがない場合、サブスクリプション・メッセージがサブスクリプションによって受信されるか、またはメッセージの有効期限が切れるまで、JMS はメッセージを保持します。
- 非永続的
- 非永続サブスクリプションは、所有するサブスクライバー・オブジェクトの存続時間中は持続します。
すなわち、トピックにパブリッシュされたメッセージをクライアントが確認できるのは、サブスクライバーがアクティブの間だけです。サブスクライバーがアクティブでない場合、クライアントはそのトピックに関して公開されたメッセージを見られません。
非永続サブスクライバーは、そのサブスクライバーが作成されたときに存在していたものと同じトランザクション・コンテキスト (例えば、グローバル・トランザクションまたは未指定のトランザクション・コンテキスト) でしか使用できません。
- messageSelector
- この属性は、メッセージ駆動型 Bean が受信するメッセージを選択するために使用する JMS メッセージ・セレクターを決定します。 例:
JMSType='car' AND color='blue' AND weight>2500
セレクター・ストリングは、JMS メッセージ・ヘッダー内のフィールド、およびメッセージ・プロパティー内のフィールドを参照できます。メッセージ・セレクターは、メッセージ本体の値を参照することはできません。
- バインディング・デプロイメント属性を指定します。
「WebSphere バインディング」の下で、JCA アダプター のオプションを選択してから、バインディング・デプロイメント属性を指定します。
- ActivationSpec JNDI 名
- この属性は、このメッセージ駆動型 Bean をデプロイするために使用されるアクティベーション・スペックの JNDI 名を指定します。この名前は WebSphere Application Server に定義するアクティベーション・スペックの名前と一致しなければなりません
- ActivationSpec 許可別名
- この属性は、JCA リソース・アダプターへの接続の認証に使用される認証別名の名前を指定します。
認証別名は、JCA リソース・アダプターへの新規接続の作成を認証するために使用されるユーザー ID およびパスワードを指定します。
- 宛先 JNDI 名
- この属性は、メッセージ駆動型 Bean が JNDI 名前空間で JMS 宛先を検索するために使用する JNDI 名を指定します。
- デプロイメント記述子の変更を保存します。
- デプロイメント記述子エディターを閉じます。
- 指示が出たら、「はい」をクリックして、デプロイメント記述子の変更を保存するよう指示します。
- アーカイブ・ファイルを検査します。
- プロジェクトのポップアップ・メニューの「デプロイ」をクリックして、EJB デプロイメント・コードを生成します。
- オプション: 完成したモジュールを WebSphere Application Server インストール済み環境でテストします。
モジュールを右クリックして、
「サーバー上で実行」をクリックし、
表示されるウィザードの指示に従います。
制約事項: 「サーバー上で実行」は、Windows、Linux/Intel、および AIX® オペレーティング・システムでのみ動作します。Solaris などの UNIX オペレーティング・システムでは、WebSphere Application
Server インストールへのリモートでのデプロイは行えません。
重要: 「サーバー上で実行」は、単体テストにのみ使用してください。
アプリケーションがリモート側で公開される場合、アセンブリー・ツールは当該サーバーのサーバー構成ファイルを上書きします。実動サーバーでは使用しないでください。
次のタスク
アプリケーションのアセンブルが完了したら、システム管理ツールを使用して、アプリケーションを実行するアプリケーション・サーバーに EAR ファイルをデプロイします。例えば、アプリケーションのデプロイおよび管理の説明のように、管理コンソールを使用します。