Jython または Jacl スクリプト言語を使用して、
インストール環境または要件に合わせて、ポリシーとリソースのバインディング構成を除去できます。
始める前に
このトピックのコマンドを使用する前に、ご使用の wsadmin ツールが最新のものであることを確認してください。プロパティー・オブジェクトを attributes または bindingLocation パラメーターの値として受け入れるポリシー・セット管理コマンドは、以前のバージョンの wsadmin ツールではサポートされていません。例えば、
これらのコマンドは、バージョン 6.1.0.x ノードでは実行できません。
管理セキュリティーが有効な場合は、次の表のとおり、適切な管理ロールを使用していることを確認してください。
表 1. 管理ロール. この表は、管理セキュリティーが使用可能な場合の管理ロールおよび関連する許可を説明します。管理ロール |
許可 |
管理者 |
管理者ロールには、バインディングを削除するためのセル全体でのアクセス権が必要です。
特定のリソースのみへのアクセス権を持つ場合は、アクセス権を持つリソースに対してバインディングを削除できます。 |
コンフィギュレーター |
コンフィギュレーター・ロールはバインディングの割り当て解除ができますが、
バインディングの削除はできません。 |
デプロイヤー |
デプロイヤー・ロールはバインディングの割り当て解除ができますが、
バインディングの削除はできません。 |
オペレーター |
オペレーター・ロールではバインディングを変更できません。 |
モニター |
モニター・ロールではバインディングを変更できません。 |
このタスクについて
以下のステップを使用して、アプリケーション固有のバインディング構成から特定のポリシーを除去したり、
バインディング構成全体を除去したりします。
これら両方の除去オプションでは、-bindingLocation パラメーターを使用して、
アプリケーション固有のバインディング、サーバー固有のデフォルト・バインディング、
またはトラスト・サービスのバインディングのいずれを削除するかを指定する必要があります。
変更または除去するバインディングのタイプを指定する場合は、
Jython 構文を使用した次のサンプルのテーブルを使用します。
表 2. bindingLocation パラメーター・オプション. バインディングの関連タイプには、-bindingLocation パラメーターの以下の値を使用します。バインディングのタイプ |
-bindingLocation パラメーターの値 |
サーバー・レベル (バージョン 6.1 バインディングの場合のみ) |
-bindingLocation "[[node node1][server server1]]" |
アプリケーション |
-bindingLocation "[[application application1][attachmentId 123]]" |
トラスト・サービス・バインディング |
-bindingLocation "[[systemType trustService]
[attachmentId 123]]" |
WS-Notification クライアント |
-bindingLocation "[[bus myBus][WSNService
myService][attachmentId 123]]" |
汎用バインディング |
-bindingLocation [] |
手順
- アプリケーション固有のバインディング構成からポリシーを除去します。
以下のステップを使用して、バインディング構成から特定のポリシーを除去します。
バインディング構成に残っている最後のポリシーを除去すると、
コマンドは、すべての関連付けからバインディング情報を除去し、構成からそのバインディング情報を削除します。
- Jython スクリプト言語を使用する wsadmin スクリプト・ツールを起動します。 詳しくは、『wsadmin スクリプト・クライアントの開始』を参照してください。
- 編集するバインディング構成を検討します。
getBinding コマンドを使用して、バインディングの属性を表示します。次に例を示します。
AdminTask.getBinding('-policyType WSAddressing -bindingLocation "[[application application1][attachmentId 1234]]"')
該当するバインディングが関連付け ID によって参照されない場合は、
attachmentId パラメーターにアスタリスク文字 (*) を指定して、そのバインディングの属性を表示します。次に例を示します。
AdminTask.getBinding('-policyType WSAddressing -bindingLocation "[[application application1][attachmentId *]]"')
- バインディング構成からポリシーを除去します。
setBinding コマンドに -policyType パラメーターと -remove パラメーターを指定して、
バインディング構成から該当するポリシーを除去します。例えば、次のコマンドを使用すると、
application1 アプリケーションのバインディング構成から
WSAddressing ポリシーが除去されます。
AdminTask.setBinding('-policyType WSAddressing -remove true -bindingLocation "[[application application1][attachmentId 1234]]"
削除するバインディングが関連付け ID によって参照されない場合は、
attachmentId パラメーターにアスタリスク文字 (*) を指定して、そのバインディングを削除します。次に例を示します。
AdminTask.setBinding('-policyType WSAddressing -remove true -bindingLocation "[[application application1][attachmentId *]]"')
- 構成の変更を保存します。
以下のコマンド例を使用して、構成変更を保存します。
AdminConfig.save()
- 関連付けからバインディング構成を除去します。
以下のステップを使用して、サーバー固有のデフォルト・バインディングまたはカスタム・バインディングを除去します。
セル・レベルのデフォルト・バインディングを構成から除去することはできません。
関連付けからバインディングが除去されると、そのバインディングを除去されたリソースは、
サーバー・レベルのデフォルト・バインディングがある場合は、それを継承します。
また、サーバー・レベルのバインディングが存在しない場合は、セル・レベルのデフォルト・バインディングを継承します。
以下のステップを使用して、バインディング構成を除去します。
- wsadmin スクリプト・ツールを開始します。
- 削除する現在のバインディング構成を確認します。
関連付けからバインディングを除去する前に、getBinding コマンドを使用して、バインディングの属性を表示します。次に例を示します。
AdminTask.getBinding('-policyType WSAddressing -bindingLocation "[[application application1][attachmentId 123]]"')
- 関連付けから現在のバインディング構成を除去します。
この例の場合、このコマンドは、
application1 アプリケーションの関連付け
123 からバインディングを除去します。
AdminTask.setBinding('-bindingLocation "[[application application1][attachmentId 123]]" -remove true')
削除するバインディングが関連付け ID によって参照されない場合は、
-attachmentId パラメーターにアスタリスク文字 (*) を指定して、そのバインディングを削除します。次に例を示します。
AdminTask.setBinding('-bindingLocation "[[application application1][attachmentId *]]" -remove true')
サーバー固有のデフォルト・バインディングを除去するには、-bindingLocation パラメーターを使用してノード名とサーバー名を指定します。サーバー固有のデフォルト・バインディングは推奨されません。例えば、次のコマンドは、
node1 ノード上の
server1 サーバーから WS-Addressing ポリシーのサーバー・レベルのデフォルト・バインディングを除去します。
AdminTask.setBinding('-policyType WSAddressing -bindingLocation "[[node node1][server server1]]" -remove true')
- 構成の変更を保存します。
以下のコマンド例を使用して、構成変更を保存します。
AdminConfig.save()
- ポリシーを汎用バインディングから除去します。
- wsadmin スクリプト・ツールを開始します。
- 削除する現在のバインディング構成を確認します。
関連付けからバインディングを除去する前に、getBinding コマンドを使用して、バインディングの属性を表示します。次に例を示します。
AdminTask.getBinding('-policyType WSAddressing -bindingName "General Provider Binding" -bindingLocation []')
- 汎用バインディングを除去します。
この例では、次のコマンドは、
General Provider
Binding 汎用バインディングを除去します。
AdminTask.setBinding('-bindingLocation [] -bindingName "General Provider Binding" -remove true')
- 構成の変更を保存します。
以下のコマンド例を使用して、構成変更を保存します。
AdminConfig.save()