WLM の HTTP 要求の分類 (z/OS オペレーティング・システム)

まず IBM® HTTP Server でワークロード管理 (WLM) サポートを使用可能にして、WLM の HTTP 要求を分類します。次に、HTTP 要求を 1 つ以上の WLM トランザクション・クラスにマップします。

始める前に

  • 目標達成、スループット、応答時間、およびターンアラウンド・タイムなど、z/OS オペレーティング・システムでのワークロード管理について理解します。ワークロード管理の内容に関するトピックおよび z/OS® オペレーティング・システムでのワークロードの管理に関するトピックを読みます。
  • IBM HTTP Server をインストールして構成します。
  • IBM HTTP Server が実行されるユーザー ID に、FACILITY クラスの BPX.WLMSERVER RACF® リソースに対する権限を与えます。ユーザー ID に、少なくとも READ 権限を付与します。

このタスクについて

まず、WLM サポートを使用可能にします。次に、HTTP 要求を 1 つ以上の WLM トランザクション・クラスにマップします。HTTP 要求をマップするには、さまざまな方法があります。3 つの例を示します。

手順

  1. mod_wlm モジュールをサーバーにロードして、WLM サポートを使用可能にします。
    以下のステートメントを httpd.conf ファイルに追加します。
    LoadModule wlm_module modules/mod_wlm.so
  2. HTTP 要求を 1 つ以上の WLM トランザクション・クラスにマップします。

    さまざまな方法で HTTP 要求をマップできます。このステップでは、3 つのサブステップ例を示します。

    要求を分類するために、ディレクティブを httpd.conf ファイルに追加します。

    すべての例で、wlmSubSysType ディレクティブの値は、WLM で定義されたサブシステム・タイプに対応しています。CB は WLM で定義されていて、WebSphere® Application Server 用に予約されているため、この例では CB を使用します。このディレクティブは、httpd.conf ファイルに 1 回のみ指定できます。有効範囲はグローバルのみです。このディレクティブは他のディレクティブ内に存在させることはできません。

    wlmSubSysType CB
    • すべての HTTP 要求を 1 つの WLM トランザクション・クラスにマップします。

      すべての HTTP 要求を 1 つの WLM トランザクション・クラスに適用するのが、最も単純なアプローチです。 IHS の集合名は、WLM ISPF パネルの名前見出しの修飾子部分で定義された集合名に対応しています。すべての HTTP 要求は、WLM トランザクション・クラス IHSDEFLT に関連付けられている WLM の別プログラムで実行されます。

      wlmSubSysType CB
      wlmCollectionName IHS
      wlmTranClass IHSDEFLT
    • 2 つのアプリケーションを 2 つの WLM トランザクション・クラスにマップします。

      異なる WLM トランザクション・クラスを、異なるアプリケーションの要求に割り当てることができます。

      仮想ホストは、ポート 9080 に定義します。2 つの LocationMatch ディレクティブを定義します。1 つは appABC アプリケーションの要求用で、もう 1 つは appXYZ アプリケーションの要求用です。各 LocationMatch ディレクティブ内で、異なる WLM トランザクション・クラス名を使用して wlmTranClass ディレクティブを定義します。

      appABC アプリケーションの HTTP 要求は、IHSABCG1 WLM トランザクション・クラスに関連付けられている WLM 別プログラムで実行されます。 appXYZ アプリケーションの HTTP 要求は、IHSXYZG1 WLM トランザクション・クラスに関連付けられている WLM 別プログラムで実行されます。 他の要求は IHSDEFLT にマップされます。

      <VirtualHost *:9080>
      ServerName example.com
      wlmSubSysType CB
      wlmCollectionName IHS
      wlmTranClass IHSDEFLT
      <VirtualHost *:9080>
      <LocationMatch "/wlmSample/appABC/(extra|special)/data">
      wlmTranClass IHSABCG1
      </LocationMatch>
      <LocationMatch "/wlmSample/appXYZ/(extra|special)/data">
      wlmTranClass IHSXYZG1
      </LocationMatch>
      </VirtualHost>
    • 特定のドメインの要求を WLM トランザクション・クラスにマップします。

      特定のドメイン名およびアプリケーションに適用される要求に、異なる WLM トランザクション・クラスを割り当てることができます。

      仮想ホストは、ポート 9080 に定義します。ServerName ディレクティブの制限により、ドメイン名が example.com の HTTP 要求にのみ WLM トランザクション・クラスを割り当てることができます。

      1 つの LocationMatch ディレクティブが appABC アプリケーションの要求用に定義されています。LocationMatch ディレクティブ内に、wlmCollectionName ディレクティブおよび wlmTranClass ディレクティブが定義されています。appABC アプリケーションの要求は、IHSABCP1 WLM トランザクション・クラスに関連付けられている WLM 別プログラムで実行されます。

      wlmCollectionName ディレクティブおよび wlmTranClass ディレクティブは、LocationMatch ディレクティブの外側にも定義されています。URL にドメイン名 example.com が含まれた、appABC アプリケーション用ではないすべての要求は、WLM トランザクション・クラス IHSWSCG1 に関連付けられている WLM 別プログラムで実行されます。IHSWSCG1 WLM トランザクション・クラスには、対応する WLM 集合名はありません。そのため、wlmCollectionName ディレクティブは NA に設定されます。値 NA は、別プログラムの作成時に WLM 集合名を設定しないように IBM HTTP Server WLM モジュールに指示します。

      wlmSubSysType CB
      <VirtualHost *:9080>
      ServerName example.com
      <LocationMatch "/wlmSample/appABC">
      wlmCollectionName IHSMGT
      wlmTranClass IHSABCP1
      </LocationMatch>
      wlmCollectionName NA
      wlmTranClass IHSWSCG1
      </VirtualHost>

トピックのタイプを示すアイコン タスク・トピック



タイム・スタンプ・アイコン 最終更新: last_date
http://www14.software.ibm.com/webapp/wsbroker/redirect?version=cord&product=ihs-dist&topic=tihs_wlmconfigz
ファイル名:tihs_wlmconfigz.html