[AIX Solaris HP-UX Linux Windows][z/OS]

単一インストール環境からの IBM HTTP Server の複数インスタンスの実行

単一インストール環境から、IBM® HTTP Server の複数の独立したインスタンスを実行します。仮想ホストのような機能により、単一インスタンスが多くのサイトを効果的に提供することができるため、複数インスタンスを実行する必要はあまりありませんが、必要な場合もあります。例えば、自身のサイトがさまざまな管理者によって安全に管理される必要がある場合、それぞれ独自の構成ファイルを使用する単独のインスタンスを実行する必要があります。

始める前に

このトピックは、主に AIX®、 HP-UX、Linux、Solaris、および Windows などのオペレーティング・システムを目的としています。z/OS® プラットフォームでは、製品のコピーを作成することなく、各インスタンスに対して install_ihs コマンドが単独のディレクトリーを作成します。 詳しくは、IBM HTTP Server の構成に関する z/OS トピックを参照してください。
複数インスタンスを構成する前に、 仮想ホストを使用すること、および/または複数のアドレスやポートで IBM HTTP Server を listen することで、問題を解決できるかどうか検討してください。単一インスタンスの利点は、少ないリソースで同一の要求を複数インスタンスとして扱うことができる点にあります。
トラブルの回避 (Avoid trouble) トラブルの回避 (Avoid trouble): 例に従って、 "this_instance" を各インスタンスに固有の名前に変更してください。gotcha

手順

  1. 単独のメイン構成ファイル (通常は httpd.conf ファイル) を各インスタンスに作成します。
    ベスト・プラクティス ベスト・プラクティス: 重複を避けるために、共通のディレクティブは共通のファイルに格納し、これらを Include ディレクティブとともに単独のメイン構成ファイルにインポートします。bprac
    以降の手順で、構成ファイル conf/this_instance.conf を呼び出します。
    インスタンスの構成ファイルの簡単な例は、以下のとおりです。
    Listen 10.0.0.1:80
    PidFile instance1/httpd.pid
    ErrorLog instance1/error.log
    CustomLog instance1/access.log common
    # Other directives that make this instance behave uniquely
    Include conf/common.conf
    このインスタンスが異なった処理をするために、実際の構成ファイルには、他のインスタンスよりも多くのディレクティブが含まれます。
  2. 構成ファイルのポート設定を構成します。 複数のインスタンスには、listen ポートと listen IP アドレスの組み合わせは使用できません。各構成ファイルの Listen ディレクティブをチェックし、固有であることを検証します。詳しくは、Apache HTTP Server の Listen ディレクティブに関する情報を参照してください。
  3. ロギングおよびその他の特殊ファイルの設定を構成します。 通常、install_root/logs ディレクトリーに格納されているすべてのファイルは、インスタンス間で共有することはできません。各インスタンスには、以下のディレクティブに対して固有値が必要です。
    PidFile
    すべての構成に適用されます。詳しくは、Apache HTTP Server の PidFile ディレクティブに関する情報を参照してください。
    ScriptSock
    mod_cgid が有効な Windows 以外の構成に適用されます。
    ErrorLog
    すべての構成に適用されます。詳しくは、Apache HTTP Server の ErrorLog ディレクティブに関する情報を参照してください。
    CustomLog or TransferLog
    すべての構成に適用されます。詳しくは、Apache HTTP Server の CustomLog ディレクティブに関する情報を参照してください。
    SSLCachePortFilename
    SSL が有効な Windows 以外の構成に適用されます。 SSLCachePortFilename ディレクティブに関する情報を参照してください。
    SSLCachePath
    以下の条件をすべて満たしている場合に適用されます。
    • プラットフォームは、Windows ではありません。
    • SSL は使用可能です。
    • SSLCacheDisable ディレクティブが構成されていません。
    • bin/apachectl が変更され異なる -d フラグが指定されたか、または -d フラグを明示して bin/apachectl が起動されました。
    • -d フラグが指定したディレクトリーには、ファイル bin/sidd が含まれません。
    Apache HTTP Server の SSLCachePath ディレクティブに関する情報を参照してください。SSLCachePath ディレクティブに関する情報を参照してください。
    その他のオプションのディレクティブは、ロギングまたはトレースなどのようにファイル・パスを指定します。
  4. [AIX][Windows]複数の IHS インスタンスで、Fast Response Cache Accelerator (FRCA)、または AFPA が有効になっていないことを確認します。
    注: FRCA/AFPA は、 V7.0 以降は非推奨となっているため、使用はお勧めできません。Windows Vista、Windows 2008 およびそれ以降の Windows オペレーティング・システムに対するサポートはありません。
  5. IHS サーバー・インスタンスを始動または停止します。
    • [AIX][HP-UX][Linux][Solaris]これらのコマンドを使用して、IHS の始動および停止を行います。
      # cd /install_dir
      # bin/apachectl -k start -f conf/this_instance.conf
      # bin/apachectl -k stop  -f conf/this_instance.conf
      また、各インスタンスに対して apachectl のコピーを作成し、各コピーのコマンドを更新して "-f conf/this_instance.conf" を組み込みます。
    • [Windows]これらのコマンドを使用して、新しいインスタンスをセットアップします。
      cd ¥install_dir
      bin¥Apache.exe -f conf/this_instance.conf -k install -n IHS-this_instance
      これらのコマンドの中から 1 つを選択し、IHS の始動および停止を行います。
      • このコマンドを使用します。
        net start IHS-this_instance
      • このコマンドを使用します。
        cd ¥install_dir
        bin¥Apache.exe -k install -n IHS-this_instance.conf
      • Microsoft Windows のサービス・インターフェースで IHS-this_instance を検索します。
    詳しくは、IBM HTTP Server の始動および停止のトピックを参照してください。

トピックのタイプを示すアイコン タスク・トピック



タイム・スタンプ・アイコン 最終更新: last_date
http://www14.software.ibm.com/webapp/wsbroker/redirect?version=cord&product=ihs-dist&topic=tihs_multipleihs
ファイル名:tihs_multipleihs.html