[z/OS]

z/OS V2R1 での IBM HTTP Server のインスタンスの構成

IBM® Installation Manager を使用して IBM HTTP Server コードをインストールした後、z/OS® オペレーティング・システム上で IBM HTTP Server のインスタンスを構成することができます。

始める前に

インストーラー・プログラムを使用する前に、以下を確認します。
  • ご使用の環境が、アプリケーション・サーバーの前提条件を満たしていることを確認してください。詳しくは、『基本オペレーティング・システムの準備』トピックを 参照してください。
  • IBM Installation Manager を使用して、IBM HTTP Server 製品コードをインストールします。
  • このディレクトリーが置かれているファイル・システムを、IBM HTTP Server インスタンスが実行される z/OS システム上のディレクトリーにマウントしてください。
  • IBM HTTP Server に必要な z/OS システム構成を実行します。
  • 初めてのインストールの場合は、IBM HTTP Server 用に System Authorization Facility (SAF) のユーザー ID とグループを作成します。詳しくは、必要な z/OS システム構成に関するトピックを参照してください。

    このトピック内の以下の例では、サーバー・ユーザー ID を WWWSERV、サーバー・グループを WWWGROUP として想定しています。

  • サーバー・インスタンスの構成ファイル用のインストール・ディレクトリーを作成します。詳しくは、IBM HTTP Server on z/OS システムの移行およびインストールに関するトピックを参照してください。
    このトピック内の以下の例では、インストール・ディレクトリーを /etc/websrv1 として想定しています。ディレクトリーのアクセス権を 770 に、ディレクトリーの所有権をサーバー・ユーザー ID およびグループにそれぞれ設定してください。
    mkdir  /etc/websrv1 
    chown  WWWSERV:WWWGROUP /etc/websrv1
    chmod 770 /etc/websrv1
  • 初めてのインストールの場合は、SAF を使用して IBM HTTP Server グループに WebSphere® Application Server の制御領域ユーザー ID を追加して、管理コンソールで httpd.conf ファイルを変更できるようにします。 例えば、ASCR1 という名前のユーザーを WWWGROUP という名前のグループに追加するには、コマンド
     CONNECT ASCR1 GROUP (WWWGROUP) OWNER (WWWGROUP) を入力します。

このタスクについて

インストーラー・プログラムを使用して、ご使用のマシン上で IBM HTTP Server for z/OS の実行インスタンスをインストールします。

手順

  1. インストーラーを実行するユーザー ID で z/OS UNIX システム・サービス・シェルにログインしてください。 以下の IBM HTTP Server 製品コード・ディレクトリーに移動します。
    cd /usr/lpp/IHSA/V9R0
    z/OS V2R2 以降の場合、以下の IBM HTTP Server 製品コード・ディレクトリーに移動します。
    cd /usr/lpp/ihsa_zos
  2. umask 022 を指定して、umask 値を 022 に設定します。 umask 値が 022 に設定されていることを確認するには、umask コマンドを実行してください。
  3. インストーラー・プログラムを実行し、製品ファイルをインストール・ディレクトリーに インストールします。初期カスタマイズを実行し、インストール・ディレクトリーから製品ディレクトリーにシンボリック・リンクを張ります。
    bin/install_ihs  -admin  server_installation_directory server_port
    インストーラー・プログラムを起動するには、次の 3 つのパラメーターを使用することができます。
    • -admin キーワード。このキーワードを使用すれば、管理コンソールで httpd.conf ファイルを変更することができます。
    • サーバー・インスタンスのインストール・ディレクトリー。これは、製品ディレクトリーとは別でなければなりません。
    • Web サーバーの SSL 非対応ポート。デフォルト・ポートは 80 です。このポートを Listen ディレクティブで変更することもできます。
    このコマンドは、httpd.conf ファイルを変更するためのサポートを得て起動することも、サポートなしで起動することもできます。どちらの例でも、/etc/websrv1 はインストール・ディレクトリーで、80 は Web サーバーの SSL 非対応ポートです。 以下の例を使用して、管理コンソールからインストーラー・プログラムを起動します。
    • 次の例では、httpd.conf ファイルを変更するためのサポートを得て、このコマンドを起動します。
      bin/install_ihs -admin /etc/websrv1 80
    • 次の例では、httpd.conf ファイルを変更するためのサポートなしで、このコマンドを起動します。
      bin/install_ihs /etc/websrv1 80
    注: お使いの製品ディレクトリー・パスでシンボリック・リンクが使用されている場合、シンボリック・リンクをデフォルトの製品ディレクトリー /usr/lpp/IHSA/V9R0 にポイントします。 デフォルトの製品ディレクトリーを使用していない場合は、/WebSphere/9.0/SMPE/bin/install_ihs などの絶対パスを使用してインストール・スクリプトを起動する必要があります。2 つの方法のいずれも使用しない場合、IBM HTTP Server は、インストール・ディレクトリーのシンボリック・リンク作成時に論理リンクではなく物理リンクを作成します。
  4. オプション: このステップは、管理コンソールが IBM HTTP Server を始動および停止するように構成されていない場合は、オプションになります。IBM HTTP Server インスタンスは、インスタンスの JCL (ジョブ制御言語) カタログ式プロシージャーを作成することにより MVS™ コンソールから始動することができます。詳しくは、z/OS で IBM HTTP Server を始動するための JCL プロシージャーの使用に関するトピックを参照してください。 必要な z/OS システム構成の実行に関するトピックの説明に従って、JCL (ジョブ制御言語) プロシージャーが、IBM HTTP Server 用に定義したユーザーおよびグループに割り当てられていることを確認してください。
    警告: JCL カタログ式プロシージャーの PARM 値は 100 文字に制限されています。PARM 値にはインストール・ディレクトリー (&DIR) が含まれるため、ディレクトリー・パスが長すぎると、合計の長さが 100 文字の制限を超える可能性があります。インストール・ディレクトリーを選択する際は、パス名の長さを考慮に入れる必要があります。インストール・ディレクトリーのパス名が長すぎる場合は、元のインストール・ディレクトリーのパス名にシンボリック・リンクを行っている短い名前のパスを JCL で使用できます。
  5. オプション: IBM HTTP Server インストーラー・プログラムを 2 回以上実行することにより、IBM HTTP Server の複数インスタンスを作成できます。 ただし、インストーラー・プログラムの実行時には、毎回別のインストール・ディレクトリーを指定する必要があります。

タスクの結果

以下のステップを実行し、製品の実行バージョンがマシンに正常にインストールされていることを 確認してください。

  1. サーバーのユーザー ID を使用して、OMVS シェルにログインします。 サーバーのユーザー ID がゼロ以外の UID 値であることを確認してください。 サーバー・インスタンスのインストール・ディレクトリーに移動します。
    cd /etc/websrv1
  2. 以下のコマンドを実行し、プログラムのインストールを検証します。apachectl -v および apachectl configtest
    以下の出力例は、正常なプログラム・インストールの例です。
    # bin/apachectl -v
    Server version: IBM_HTTP_Server/9.0.0.0 (Unix)
    Server built:   Jan  9 2016 11:20:34
    # bin/apachectl configtest
    Syntax OK
    実際のバージョン・ストリングおよびビルド日は異なります。
  3. IBM HTTP Server を始動します。
    bin/apachectl start
  4. インストーラー・プログラムの実行時に指定した SSL 非対応ポート番号またはデフォルト・ポート (80) のいずれかを使用して、z/OS システムの IP 名またはアドレスまで Web ブラウザーをポイントしてください。IBM HTTP Server のデフォルト・ホーム・ページを確認する必要があります。
  5. 以下のコマンドを実行して、IBM HTTP Server を停止します。
    bin/apachectl stop

次のタスク


トピックのタイプを示すアイコン タスク・トピック



タイム・スタンプ・アイコン 最終更新: last_date
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ファイル名:tihs_installihsz_v2r1.html