IBM® Rational® Performance Tester または IBM Rational Service Tester for SOA Quality のサービス・テスト機能は、Java Messagine Service (JMS)、Websphere MQ、WebSphere Java MQ、および Microsoft .NET Windows Communication Foundation (WCF) のサポートを含め、SOAP ベースの Web サービス、および XML、プレーン・テキスト、またはバイナリー・データを生成するすべてのサービスの機能テスト、回帰テスト、およびパフォーマンス・テストの作成、実行、および分析を自動化します。
有益なテスト結果が得られるかどうかは、適切なテスト開発を行えるかどうかによって決まります。 以下の各段階が、有意義なテスト結果の生成につながります。
- 準備。 SOAP ベースの Web サービスまたはカスタム・セキュリティー・アルゴリズムに必要なライブラリーおよび構成ファイルを使用してテスト環境をセットアップします。 Web サービスがテストを自動生成するために必要な Web サービス記述言語 (WSDL) 定義ファイルとデジタル証明書をインポートできます。 Web サービス呼び出しとメッセージ・リターン用のセキュリティー・アルゴリズムを使用して、SOAP セキュリティー・プロファイルを作成できます。
- テスト作成: Generic Service Client を使用するか、あるいは既存クライアントまたは Web ブラウザーで記録プロキシーを介して、サービスの要求と応答を記録することにより、テストを作成します。記録を開始した場合、ユーザーはサービス要求を実行し、応答を受信することにより、サービスと対話します。 サービス・テストは、手動で作成することも、同期 Business Process Execution Language (BPEL) モデルから作成することもできます。
- テストの編集: 記録後、テスト内の要求と応答を編集できます。 XML Schema Description (XSD) 文書を使用すると XML 編集が容易になります。 記録済みテストの値を変数テスト・データに置き換えるか、または動的データをテストに追加できます。
- 機能テスト: テストを実行して、サービスと、検査ポイント に定義された予期される振る舞いが一致しているかどうかを確認できます。 実行中はそれぞれの検査ポイントが検査され、合格、不合格、または解決不能 の状況を受信します。
- パフォーマンス・テスト: IBM Rational Performance Tester を使用している場合は、実行スケジュールとユーザー・グループを指定して、多数の仮想ユーザーによって生成されるワークロードをエミュレートできます。これによって、スケジュールを実行し、リモート・コンピューターでホスト可能な仮想ユーザーに対してテスト実行をデプロイできます。 各仮想ユーザーは、テスト・クライアントのインスタンスを実行します。 応答時間の測定と記録が行われます。 検査ポイントが検査され、記録されます。
- スタブ・シミュレーション: サービス・スタブは、既存サービスの機能をシミュレートしたものです。 サービス・スタブは、テスト環境では使用できなかったり、使用することが実際的ではなかったりするサービスの代用物として便利です。 また、テスト中のサービスや試作用のサービスに特定のデータを入力するために使用することもできます。 スタブは、テスト環境または開発環境で実際のサーバーに置き換わって使用できるスタブ・サーバー上にデプロイできます。
- 結果の評価: 実行中に生成されたパフォーマンス・レポートおよび検査ポイント・レポートを基に、テストの結果を評価します。 また、各種カウンターを操作してカスタム・レポートを設計することもできます。 機能レポートでは、テストしたサービスの動作を包括的に理解することができます。 レポートは、検査のためにエクスポートしてアーカイブすることができます。
サービス・テスト・ツール
本製品では、以下のツールを使用できます。
- Generic Service Client は、広範な種類のトランスポート・プロトコル、認証構成、およびセキュリティー・プロファイルに対するサービス要求を手動で実行できる、極めて多機能なサービス・クライアントです。 これは事実上、専用クライアントに置き換わって、サービス呼び出しを記録したり、開発中のサービスを手動でテストおよびデバッグしたりするために使用することができます。 Generic Service Client を開くには、「Generic Service Client」
ツールバー・ボタンをクリックします。
- WSDL セキュリティー・エディターを使用すると、サービスの要求および応答に対する高度なアルゴリズム・スタック をセットアップできます。アルゴリズム・スタックには、Web サービスとセキュアな通信を行うためにメッセージに適用されるデジタル証明書情報およびセキュリティー・アルゴリズムが含まれています。アルゴリズム・スタックはブロックで構成され、WSDL ファイルの任意の操作に関連付けることができるキー定義、暗号化、タイム・スタンプ、またはシグニチャーの操作にすることができます。WSDL セキュリティー・エディターを開くには、ワークスペースで WSDL ファイルを右クリックして「WSDL セキュリティーの編集」を選択するか、Generic Service Client の「WSDL セキュリティー・エディター」
ボタンをクリックします。
- テスト・エディターは、テストを開発するためのツールです。 記録後、テストに変更を行って、データ相関や検査ポイントを追加することができます。 また、ループや条件を追加したり、サービス要求のあらゆる細部を編集したりすることができます。
- スタブ・エディターでは、サービス・スタブを作成できます。 スタブ・エディターを使用すると、検査ポイントに似た複数の入力条件を定義できます。 各条件により、事前に定義しておいた、シミュレートされた応答が起動されます。このシミュレートされた応答は、シミュレートの対象となるサービスからの応答と機能的に同一なものです。
- Rational Performance Tester では、スケジュール・エディターを使用してローカル・コンピューターおよびリモート・コンピューター上に複数の仮想ユーザーを配置し、パフォーマンス・テスト用に大きなロードを生成できます。通常、スケジュールには複数のテストおよび複数の仮想ユーザーが含まれています。