Web メッセージング機能付きアプリケーションが実行されるためには、Web メッセージング・サービスを使用可能にする必要があります。 Web メッセージング要求は一定期間オープンになっているため、Web コンテナー・スレッド・プールよりも多くの同時クライアントに対応するように既存の Web コンテナーを拡張することはできません。 この問題を解決するために、Web メッセージング・サービスでは新しいチャネル・フレームワーク・チャネルおよび、既存の Web コンテナー・トランスポート・チェーンとポートを共有するチェーンを提供しています。 デフォルトでは、Web メッセージング・トランスポート・チェーンは使用不可です。Web メッセージング・トランスポート・チェーンを開始するには、既存のトランスポート・チェーンの Web コンテナー・チャネルにカスタム・プロパティーを設定する必要があります。 このカスタム・プロパティーを使用可能にする前に、Web メッセージング要求を実行するためにはどの Web コンテナー・トランスポート・チェーンを構成する必要があるかを判断する必要があります。
Web トラフィックを行う Web コンテナー・トランスポート・チェーンはデフォルトで 2 つあります。これら 2 つのトランスポート・チェーンの名前は WCInboundDefault および WCInboundSecure です。ほとんどの場合、ユーザーは Web メッセージング要求を HTTP を介して実行するか、または HTTPS を介して実行するかを決定する必要があります。 HTTP を介してのみ要求を実行する場合は、以下のステップに従って WCInboundDefault トランスポート・チェーンで Web メッセージング・ サービスを使用可能にします。HTTPS を介したセキュア接続が必要な場合は、以下の WCInboundDefaultSecure トランスポート・チェーンのステップに従います。Web メッセージ・トラフィックが HTTP と HTTPS の両方で実行される場合は、WCInboundDefault チェーンと WCInboundDefaultSecure チェーンの両方で Web メッセージング・サービスを使用可能にします。トランスポート・チェーンを構成しても、そのトランスポート・チェーンを使用して Web メッセージング要求を処理しない場合は、Web メッセージング・チャネルが要求に関係しているかどうかを判別するためのオーバーヘッドはほとんど発生しません。
前のステップを完了したら、以下のステップに従って z/OS 上での Web メッセージングの使用可能化を完了します。
Web トラフィックを実行するために、別の Web コンテナー・トランスポート・チェーンが使用可能になっているという場合があります。 Web メッセージング・サービスをこうしたトランスポート・チェーンに対して使用可能にするかどうかを判断するには、ご使用の Web メッセージング機能付きアプリケーションがインストールされる仮想ホストを決定し、それからその仮想ホストのポートに合った、 対応するトランスポート・チェーンを使用可能にします。
状況によっては、Web メッセージング要求の処理という目的だけのために、新しい Web コンテナー・トランスポート・チェーンを作成するほうが望ましいことがあります。developerWorks の記事 Know your proxy server basics を参照してください。このセクションでは、独自のスレッド・プールを使用した新しい Web コンテナー・トランスポート・チェーンの作成に関する情報が提供されています。