Web メッセージング・サービスのトラブルシューティング

以下のセクションには、Web メッセージング・サービスを使用する際のトラブルシューティングに関する情報が含まれています。


ランタイム使用可能化リファレンス

Web メッセージング機能付きアプリケーションをインストールする前に、Web メッセージング・サービスのランタイムをインストールし、使用可能化する必要があります。 ランタイムのインストールと使用可能化をしないで Web メッセージング機能付きアプリケーションをインストールした場合、Web メッセージング URI にアクセスしようとすると、503 サーブレット・エラーと共に次のエラー・メッセージが表示されます。

    CWPSB1701E:Web メッセージング・サービスは次の着信 URI について構成されていません: /uri

このメッセージが表示されたら、まず Web メッセージング・サービスがインストールされ、使用可能になっていることを確認する必要があります。詳しくは、Web メッセージング・サービスの使用可能化を参照してください。Web メッセージング・サービスのインストールと使用可能化が正常に完了したら、次のログ・メッセージがサーバーの始動時に表示されます。

     CWPSB1102I: Web メッセージング・サービスが開始されました。

Web メッセージング・サービスをインストールし、使用可能にした後にまだ構成エラーが表示される場合は、以下を確認します。

クライアント・エラー・メッセージ・リファレンス

Web メッセージング・サービスは Bayeux プロトコルを使用します。ほとんどの Bayeux プロトコルのメッセージ・フィールドに、正常終了した場合のブール値フィールドと、関連したエラー・フィールドがあります。 Bayeux 操作が正常に終了しない場合、Web メッセージング・サービスはエラー情報を送信して、 アプリケーション開発者およびエンド・ユーザーが操作の失敗理由を判別できるようにします。 Bayeux のエラー・ストリングのフォーマットにはコロンで区切られた 3 つの引数が含まれています。最初の引数は、簡単な比較をするためのエラー・コードです。 2 つ目の引数は、失敗に関係している引数のコンマ区切りのリストです。最後の引数はエラー・メッセージの短い説明です。 エラー・メッセージの例を以下に示します。

次の表には、操作が失敗したときに Web メッセージング・サービスが Bayeux クライアントに送信するエラー・メッセージのほとんどがリストされています。 クライアントの失敗をデバッグする際にはこの表を参照してください。 多くの場合、これらのクライアント・エラーが発生した場合にはサーバー・ログでほかに情報があるか確認してください。

エラー・コード 簡略説明 引数 説明
300 バージョン番号不一致 最小および最大のバージョンがサーバーに渡されました。 サーバーはクライアント指定バージョンおよび最小バージョンのフィールドについて、バージョンの一致を検出できませんでした。 ほとんどの場合、サーバーはクライアントに対し、バージョン・フィールドと minimumVersion フィールドに、 サーバーから指定されたバージョン番号を入れて再ハンドシェークすることを要求します。
301 接続タイプ不一致 クライアントが提供する接続タイプ。 サーバーがサポートしていない接続タイプに対して、クライアントがハンドシェークまたは接続を試行しました。ハンドシェークの応答には、サポートされている接続タイプのリストが含まれます。 ハンドシェーク要求中にこのエラー・メッセージを受信すると、クライアントはサポートされている接続タイプのリストの有効な値に対して再接続を試行します。このエラーが接続要求の応答で表示された場合は、サーバーはクライアントに対して共通の接続タイプで再ハンドシェークし、同意するよう指示します。
302 拡張機能不一致 指定された拡張機能。 Bayeux プロトコルは、サポートしている機能よりも高度な機能を使用可能にするための 拡張手段を提供します。無効な拡張機能が提供される場合もあります。今回のリリースでは、サーバーは認識されない拡張機能をすべて無視します。
400 要求がサーバーによって認識されませんでした。 なし サーバーが認識しない要求をクライアントが送信しました。このエラー・メッセージの理由として次のようなことが考えられます。
  • 無効な JSON が含まれた要求をクライアントが送信しました。
  • JSON 要求が、POST 要求をエンコードする形式のメッセージ・フィールドとして送信されませんでした。
401 指定されたクライアント ID は不明です。 指定されたクライアント ID。 このメッセージは、サーバーがクライアント ID を認識しないときに表示されます。ほとんどの場合、 このエラー・メッセージは Bayeux の通知メカニズムを使用して表示され、クライアントに、これまでにサブスクライブした すべてのトピックに対して再ハンドシェークと再サブスクライブを実行するように指示します。 このエラーは、以下の場合に多く発生します。
  • クライアントは何度も無効な ID で接続しようとしています。
  • クラスター環境でサーバーの停止またはセッション・アフィニティーの失敗がありました。
  • クライアントが過去の Bayeux セッション・タイムアウトに接続しようとしました。
402 要求に、必要なパラメーターが欠落しています。 欠落しているパラメーター。 Bayeux プロトコルは多くの Bayeux メッセージに対して必要なフィールドを必須フィールドにしています。必須フィールドが欠落していた場合、どのフィールドが欠落しているかを示すエラー・メッセージがスローされます。
403 指定されたチャネルは禁止されています。 禁止されているチャネル。 クライアントが適切な権限を持たずにチャネルに対してサブスクライブまたはパブリッシュしようとした場合には、 このエラーがクライアントに返されます。
404 指定されたチャネルが不明です。 不明なチャネル。 クライアントが不明なチャネルをサブスクライブ、アンサブスクライブ、またはパブリッシュしようとしました。このエラーは、 指定された multipleDestination チャネル・フォーマットの最初の引数が既存のサービス統合バスのトピック・スペースまたはトピック・スペース別名と一致しないときに、最も頻繁にスローされます。
405 指定されたチャネル構文が無効です。 無効なチャネル・フォーマット。 このメッセージは、無効なチャネル・フォーマットが指定されている場合に表示されます。有効な Bayeux チャネルのフォーマットについては、Bayeux プロトコルを参照してください。
406 指定された拡張子フィールドが無効です。 無効な拡張子フィールド。 このメッセージは、無効な拡張子フィールドが指定された場合に表示されます。Web メッセージング・サービスの実装では、 指定された拡張子フィールドが認識されない場合は無視されます。したがって、このエラー・メッセージがクライアントに表示されることはありません。
407 パブリッシュ要求は失敗しました。 パブリッシュ要求が発行された対象のチャネル。 このエラー・メッセージは、パブリッシュ要求が失敗したことを示します。ほとんどの場合、これは clientCanPublish オプションが false に設定されたことを示しています。
408 クライアントはメッセージを受信またはパブリッシュするための接続の権限を持っていません。 なし このエラー・メッセージはハンドシェーク中または接続要求中に表示されます。ほとんどの場合、 このエラー・メッセージは、サービス統合バスのセキュリティーの構成中、特にこの着信ユーザーに対してバス・コネクター・ロールを 付与しているときに、障害が発生したことを示しています。
500 サーバーで内部エラーが検出され、要求を完了できませんでした。 なし 内部サーバー・エラーが検出されました。サーバー・ログで詳しい情報があるか確認してください。
503 サービスが利用できません。 なし サービス統合バスとの通信中にエラーが発生しました。これは、通常、メッセージング・エンジンとの 通信に障害が発生した場合 (例えば、メッセージング・エンジンが停止するなど) に発生します。サーバー・ログで詳しい情報があるか確認してください。


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