既存のプロジェクトの Maven への変換

既存の Java™ EE プロジェクト を Maven に変換することができます。

始める前に

必要な場合に元のプロジェクト状態に戻れるように、ワークスペースをバックアップします。

このタスクについて

プロジェクトを変換するための各タスクは、以下の順序で行うことをお勧めします。

  1. 推奨設定の設定
  2. 非 EAR プロジェクトの返還
  3. EAR プロジェクトの変換
    1. コンテンツ・フォルダーの作成
    2. EAR プロジェクトの変換
    3. EAR へのモジュールの追加
    4. 他のモジュールに対する依存関係の追加
    5. EAR ライブラリー・ディレクトリーへのライブラリーの追加

推奨設定の設定

このタスクについて

Maven プロジェクト用にワークスペースを使用する場合は、まず最初に推奨設定の設定を行ってください。

手順

  1. Maven のプロジェクト設定にアクセスします。 「ウィンドウ」 > 「設定」 > 「Java EE」 > 「Maven」 > 「Maven プロジェクト設定」とクリックします。
  2. 「すべて Maven 値に設定」をクリックします。 Maven 構成のベスト・プラクティスに相当する設定値が設定されます。
  3. 「OK」をクリックして設定作業を完了します。

Web、EJB、コネクター、アプリケーション・クライアント、ユーティリティー、Web フラグメント、および EJB クライアントのプロジェクトの変換

このタスクについて

プロジェクトを変換する際は、 他の成果物への依存関係と、それらの成果物にプロジェクトがどのようにアクセスするのかに 留意する必要があります。非 Maven プロジェクトでは、それらの情報はプロジェクト・メタデータと MANIFEST.MF ファイルで直接指定されます。一方、Maven プロジェクトでは、依存関係は pom.xml ファイルで指定されます。例えば、 成果物は MANIFEST.MF ファイルを介してアクセス されたり、プロジェクトが含まれる EAR のライブラリー・ディレクトリーにデプロイされたりできます。 Web プロジェクトの場合、成果物は WEB-INF/lib ディレクトリーにデプロイできます。

まず、「デプロイメント・アセンブリー」ページを使用して依存関係情報を収集します。
  1. プロジェクトを右クリックします。
  2. 「プロパティー」 > 「デプロイメント・アセンブリー」を選択します。
  3. 「マニフェスト項目」タブをクリックします。プロジェクトで参照されるすべての項目をメモします。
  4. Web プロジェクトについては、「デプロイメント・アセンブリー」タブもクリックします。デプロイ・パスが WEB-INF/lib で始まる、すべてのプロジェクトと JAR ファイルをメモします。
注: 各プロジェクトを収めた EAR プロジェクトの EAR ファセット・バージョンが 5 または 6 である場合は、プロジェクトから EAR ファイルのライブラリー・ディレクトリーに置かれたプロジェクトまたは JAR ファイルのクラスを参照していることがあります。 それらの参照についてもメモしてください。

必要な情報を収集した後、 プロジェクトを Maven に変換できます。

手順

  1. プロジェクトを右クリックして、「構成」 > 「Maven プロジェクトへの変換」を選択します。
  2. 「Maven POM」ダイアログに入力します。 「グループ ID」「成果物 ID」、および「バージョン」 を入力するか、またはデフォルトを受け入れます。オプションで、「名前」「説明」を入力します。「パッケージ化」では、以下のようにプロジェクト・タイプに応じて選択します。
    Web プロジェクト
    war
    EJB プロジェクト
    ejb
    コネクター、ユーティリティー、Web フラグメント、および EJB クライアントのプロジェクト
    jar
    アプリケーション・クライアント・プロジェクト
    app-client
  3. 「終了」をクリックして、ダイアログを完了します。 POM エディターが開きます。失われた他のプロジェクトへの参照がある場合は、コンパイル・エラーが表示されることがあります。
  4. コンパイル・エラーをクリーンアップします。 参照したいプロジェクトを Maven に変換し、次に、それらのプロジェクトに Maven 依存関係を 追加します。『他のモジュールに対する依存関係の追加』を参照してください。
  5. プロジェクトを更新します。 プロジェクトを変更した後、 プロジェクトを右クリックして「Maven」 > 「プロジェクトの更新」を選択します。

EAR プロジェクトの変換

このタスクについて

EAR プロジェクトを変換するには、以下に示す複数の作業が必要です。
  1. コンテンツ・フォルダーを作成する。
  2. EAR プロジェクトを変換する。
  3. EAR にモジュールを追加する。
  4. 他のモジュールに対する依存関係を追加する。
  5. EAR ライブラリー・ディレクトリーにライブラリーを追加する。
次の手順に従って、これらの作業を実行してください。

コンテンツ・フォルダーの作成

このタスクについて

デフォルトのワークスペース設定を使用して EAR プロジェクトが WebSphere® Application Server Developer Tools で作成される場合、EAR のコンテンツ・ディレクトリー は空です。これは、プロジェクトのルート・フォルダー内のすべてが EAR ファイルに 含められるということです。プロジェクトのコンテンツ・フォルダーが ない場合、コンテンツ・ディレクトリーを作成する必要があります。

手順

  1. EAR のコンテンツ・フォルダーがあるかどうか確認します。
    1. プロジェクトを右クリックして、「プロパティー」 > 「デプロイメント・アセンブリー」を選択します。
    2. 以下の図のように、コンテンツ・フォルダーが / (ルート) にマップされている場合、EAR にはプロジェクトのルート以外のコンテンツ・フォルダーが存在します。
      コンテンツ・フォルダーがルートではない
    3. 次の図のように、プロジェクトのルートがルートにマップされている場合、プロジェクトにはコンテンツ・ディレクトリーが存在しません。
      コンテンツ・フォルダーがルート
  2. プロジェクトにコンテンツ・フォルダーが存在しない場合は、「デプロイメント・アセンブリー」ページで「取り消し」を クリックし、以下のステップを実行してコンテンツ・フォルダーを作成します。
    1. EAR プロジェクトを右クリックして、「新規」 > 「フォルダー」を選択します。 「フォルダー名」に、フォルダー構造の名前を入力します。Maven プロジェクトの場合、推奨されているフォルダー構造は src/main/application です。「終了」をクリックします。
      フォルダー構造の作成
    2. 「デプロイメント・アセンブリー」ページにアクセスします。 プロジェクトを右クリックして、「プロパティー」 > 「デプロイメント・アセンブリー」を選択します。
    3. プロジェクトのルートが EAR のルートにマップされている項目を選択し、「削除」をクリックします。
    4. 「追加」をクリックし、「フォルダー」を選択し、「次へ」をクリックします。
    5. 作成したフォルダーを選択し、「終了」をクリックします。 例えば、推奨のフォルダー構造を作成した場合は、src/main の下にある application フォルダーを選択します。
      フォルダーの選択
    6. 構造を確認します。 「デプロイメント・アセンブリー」セクションに、 作成したフォルダーがプロジェクトのルートにマップされていることが 示されます。下図は、src/main/application フォルダーを作成した場合の例を示しています。
      ルートにマップされているフォルダー
    7. 「OK」をクリックして、デプロイメント・アセンブリーのマッピングを完了します。
    8. EAR に含める全リソースを、プロジェクトのルートから、作成したフォルダーに移動します。 例えば、推奨のフォルダー構造である src/main/application を使用しており、EAR にデプロイメント記述子がある場合は、META-INF フォルダーを EAR ファイルのルートから application フォルダーに移動します。

EAR プロジェクトの変換

このタスクについて

プロジェクトを変換する際は、 他の成果物への依存関係と、それらの成果物にプロジェクトがどのようにアクセスするのかに 留意する必要があります。非 Maven プロジェクトでは、それらの情報はプロジェクト・メタデータと MANIFEST.MF ファイルで直接指定されます。一方、Maven プロジェクトでは、依存関係は pom.xml ファイルで指定されます。 EAR の一部であるモジュール、 ライブラリー・ディレクトリーを使用して他のモジュールと共有されるライブラリー (EAR バージョン 5 以降)、 その他の依存関係をメモします。

まず、「デプロイメント・アセンブリー」ページを使用して依存関係情報を収集します。
  1. プロジェクトを右クリックします。
  2. 「プロパティー」 > 「デプロイメント・アセンブリー」を選択します。
  3. EAR を構成するモジュールをメモします。
  4. EAR がバージョン 5 以降である場合は、EAR ライブラリー・ディレクトリーの値をメモします。
  5. ライブラリー・ディレクトリー内の JAR ファイルとプロジェクトをメモします。 これらのファイルを特定するには、デプロイ・パスがライブラリー・ディレクトリーの値で始まる、JAR ファイルとプロジェクトを探します。
注: プロジェクトの変換前に、EAR のデプロイメント記述子ファイルである META-INF/application.xml が存在すれば、そのコピーを保存しておきます。コピーの 保存が必要なのは、変換中に、既存のデプロイメント記述子が空のデプロイメント記述子に置換されるためです。

手順

  1. プロジェクトを右クリックして、「構成」 > 「Maven プロジェクトへの変換」を選択します。
  2. 「Maven POM」ダイアログに入力します。 「グループ ID」「成果物 ID」、および「バージョン」 を入力するか、またはデフォルトを受け入れます。オプションで、「名前」「説明」を入力します。「パッケージ化」では、ear を入力します。
  3. 「終了」をクリックします。 POM エディターが開きます。
    注: EAR にデプロイメント記述子があった場合は、新しい空のデプロイメント記述子が生成されます。元のデプロイメント記述子にセキュリティー・ロールなどの要素が含まれていた場合は、pom.xml で要素を構成します。詳しくは、 Maven EAR plugin を参照してください。
  4. プロジェクトを更新します。 プロジェクトを変更した後、 プロジェクトを右クリックして「Maven」 > 「プロジェクトの更新」を選択します。
  5. EAR 変換を完了するには、以下の 3 つの作業を実行する必要があります。
    1. EAR プロジェクトへのモジュールの追加
    2. 他のモジュールに対する依存関係の追加
    3. EAR ライブラリー・ディレクトリーへのライブラリーの追加
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タイム・スタンプ・アイコン 最終更新: May 29, 2014 10:20

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