WebSphere Application Server での管理スクリプト・ファイルの実行

非グラフィカルなコマンド・インタープリターである WebSphere Application Server wsadmin ツールに切り替えることなく、開発環境内から管理スクリプトを実行できます。WebSphere® Application Server 管理スクリプト・ランチャーを使用して、WebSphere Application Server で管理スクリプト・ファイルを実行することができます。開発環境内でスクリプト・ファイルを実行するには、スクリプトの場所、スクリプトを解釈するランタイム環境、およびセキュリティー設定 (スクリプトをセキュア・サーバーに対して実行する場合) を指定する必要があります。

始める前に

このタスクについて

WebSphere Application Server で管理スクリプト・ファイルを実行します。

手順

  1. WebSphere Application Server 管理スクリプト・ランチャーは、以下のいずれかの方法で開始することができます。
    • 「サーバー」ビューで WebSphere Application Server を右クリックし、「管理」 > 「管理スクリプトの実行」を選択します。
    • 任意のテキスト・エディター (Jython エディターなど) で右クリックし、 「実行」 > 「管理スクリプト」と選択します。
    • 「エンタープライズ・エクスプローラー」ビューまたは「ナビゲーター」ビューで、有効なファイル拡張子を持つファイルを右クリックし、「実行」 > 「管理スクリプト」と選択します。
    • Java™ または Java EE パースペクティブのツールバーで、「実行」 > 「実行構成」 > 「WebSphere Application Server 管理スクリプト」を選択し、「新規の起動構成」 (「新規の起動構成」ボタンの画面キャプチャー。) を選択します。
  2. 「スクリプト」ページは、WebSphere Application Server 管理スクリプト・ランチャーのメインページです。
  3. 「管理スクリプト」フィールドで、以下のいずれかの方法でスクリプト・ファイルのロケーションを指定します。
    • スクリプト・ファイルのパスを入力します。
    • 「ワークスペース」をクリックして、ワークスペース上のスクリプト・ファイルを参照します。
    • 「ファイル・システム」をクリックして、ファイル・システム上のスクリプト・ファイルを参照します。
    • 「変数」をクリックして、ワークスペースでリソースが選択されたときにスクリプト・ファイルのパスを自動的に展開します。
  4. 「スクリプト・ランタイム環境」リストで、「設定」ページ (「ウィンドウ」 > 「設定」 > 「サーバー」 > 「ランタイム環境」) で定義されているインストール済みの WebSphere Application Server ランタイム環境の名前を選択します。 スクリプト・ファイルを解釈するため、ローカル・ファイル・システムに あるランタイム環境を指定してください。スクリプト・ファイルを解釈するために使用したいランタイム環境がドロップダウン・リスト内で選択できない場合は、新規 WebSphere Application Server ランタイム環境を作成するため、「新規」をクリックします。「新規サーバー・ランタイム環境」ウィザード が開きます。「新規サーバー・ランタイム環境」ウィザードでは任意の ランタイム環境を作成することができますが、WebSphere Application Server 管理スクリプト・ランチャー がサポートするのは、以下のローカル・ランタイム環境のみです。
    • WebSphere Application Server v6.1 以上
    そのため、「スクリプト・ランタイム環境」ドロップダウン・リスト には、サポートされるランタイム環境のみが表示されます。
  5. 「プロファイル名」リストで、先に選択したランタイム環境に属すプロファイルを選択します。 プロファイル は、ランタイム環境を定義するファイルのセットです。 「[未指定]」オプションを選択した場合、 ツールはデフォルトの役割が割り当てられたプロファイルを選択します。
  6. 「wsadmin 引数」フィールドに、wsadmin スクリプト・クライアントの拡張コマンド行呼び出し構文を指定します。 コマンド行呼び出し構文のリファレンスは、 WebSphere Application 資料で提供されています。詳しくは、「Wsadmin ツール」トピックを参照してください。 この WebSphere Application Server 管理スクリプト・ランチャーは、wsadmin スクリプト・クライアントに渡された以下の情報を既に扱っています。
    • スクリプト・ファイルのファイル名とパス
    • スクリプト・ファイルの言語
    • スクリプト・ファイルの実行に使用される WebSphere Application Server プロファイルの名前
    • ターゲットのセキュア・サーバーの認証に使用されるユーザー ID とパスワード
    これらの情報は、「wsadmin 引数」フィールドに再度指定することのないようにしてください。

    管理スクリプトをリモート・サーバーに対して実行する場合は、リモート・メソッド呼び出し (RMI) または SOAP 接続タイプのどちらを使用するかを指定し、ポート値も指定します。リモート・サーバーでセキュリティーが有効にされている場合は、 -user および -password パラメーターを指定します。 「wsadmin 引数」フィールドで、次のコマンド構文のいずれかを使用します。

    • SOAP 接続タイプ:
      -conntype SOAP [-host host_name] [-port port_number] [-user userid] [-password password]

      例 : -conntype SOAP -host mycomputer.mycompany.com -port 8800 -user myUserID -password myPassword

    • RMI 接続タイプ:
      -conntype RMI [-host host_name] [-port port_number] [-user userid] [-password password]

      例 : -conntype RMI -host mycomputer.mycompany.com -port 2809 -user myUserID -password myPassword

    ヒント: Jython スクリプトに引数を渡す場合は、この 「wsadmin 引数」フィールドには指定しないでください。このフィールドは、wsadmin スクリプト・クライアントのターゲットです。 代わりに、「引数」ページを選択し、 「プログラムの引数」テキスト・ボックスにプログラム引数を指定してください。
    注: Jython スクリプトを実行するためにプログラム引数を指定する必要が ある場合、先頭のプログラム・パラメーターは Jython スクリプトのデバッグ時と実行時とでは異なる目的で 使用されることに注意してください。
  7. 「セキュリティー」セクションで、以下のいずれかのオプションを選択して、スクリプトを実行する対象のサーバーがセキュア・サーバーであるかどうかを指定します。
    オプション 説明
    ターゲット・サーバーのセキュリティーなし 保護されていないサーバーに対してスクリプトを実行することを指定します。
    soap.client.props または sas.client.props ファイル内の定義どおり

    保護された WebSphere Application Server に対してスクリプトを実行することを指定します。このセキュア・サーバーと通信するための認証情報は、sas.client.props または soap.client.props ファイルに指定されています。

    sas.client.props ファイルおよび soap.client.props ファイルは、各 WebSphere Application Server プロファイルの properties ディレクトリーにあります (例えば、x:/profilePath/properties)。

    リモート・メソッド呼び出し (RMI) コネクターを使用する場合は、sas.client.props ファイル内の以下のプロパティーに適切な値を設定します。

    com.ibm.CORBA.loginUserid=
    com.ibm.CORBA.loginPassword=
    また、以下のプロパティーも設定します。
    com.ibm.CORBA.loginSource=properties
    このプロパティーのデフォルト値は、sas.client.props ファイル内では prompt です。デフォルト値のままにすると、パスワード・プロンプトのダイアログ・ボックスが表示されます。スクリプトを不在環境で実行していると、停止しているように見えます。
    Simple Object Access Protocol (SOAP) コネクターを使用する場合は、soap.client.props ファイル内の以下のプロパティーに適切な値を設定します。
    com.ibm.SOAP.securityEnabled=true
    com.ibm.SOAP.loginUserid=
    com.ibm.SOAP.loginPassword=
    オプションで、以下のプロパティーも設定します。
    com.ibm.SOAP.loginSource=none
    このプロパティーのデフォルト値は、soap.client.props ファイルにあります。 デフォルト値を受け入れて、loginUserid および loginPassword の値を指定しない場合は、パスワード・プロンプトのダイアログ・ボックスが表示されます。 スクリプトを不在環境で実行していると、停止しているように見えます。
    注: 「指定」セクションおよび sas.client.props ファイル または soap.client.props ファイルにユーザーとパスワードを指定すると、WebSphere Application Server 管理 スクリプト・ランチャーは .props ファイル内の情報をオーバーライドします。
    指定 保護されたサーバーに対してスクリプトを実行することを指定します。

    「ユーザー ID」フィールドと「パスワード」フィールドで、このターゲット・セキュア・サーバーへの認証を行うユーザー ID とパスワードを入力します。

    このセクションおよび sas.client.props ファイルまたは soap.client.props ファイルにユーザー ID とパスワード情報を指定すると、WebSphere Application Server 管理スクリプト・ランチャーは .props ファイル内の情報をオーバーライドします。

    重要: 「パスワード」フィールドを使用した場合、他のユーザーが開始してすべての実行中のプロセスを表示できる ps コマンドなどのシステム状況プログラムに対して、パスワード情報が可視になるため、機密漏れが生じる可能性があります。 機密漏れの恐れがある場合には、このオプションは使用しないでください。代わりに、 「soap.client.props または sas.client props ファイル内の定義どおり」 を選択し、 soap.client.props ファイル (SOAP コネクターの場合) または sas.client.props ファイル (RMI コネクターの場合) に、ユーザー ID とパスワードの情報を指定します。soap.client.props ファイルおよび sas.client.props ファイルは、WebSphere Application Server プロファイルの properties ディレクトリーにあります。
  8. 「適用」をクリックして、構成を保存します。 選択した WebSphere Application Server ランタイム環境に適した VM 引数およびクラスパスが自動的に設定されます。
    ヒント: 「スクリプト・ランタイム環境」リストの選択を変更した場合は、変更ごとに「適用」をクリックして、新しく選択した WebSphere Application Server ランタイム環境用の正しい VM 引数およびクラスパスが自動的に設定されるようにしてください。
  9. 「実行」をクリックして、スクリプト・ファイルを実行します。
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タイム・スタンプ・アイコン 最終更新: May 29, 2014 10:20

ファイル名: twsadminlauncher.html