サービス・コンポーネント・アーキテクチャー・サンプル

本製品には、Service Component Architecture (SCA) 仕様をサポートするサンプル・ファイルが付属しています。これらのサンプル SCA ファイルを、ビジネス・レベル・アプリケーションで使用できます。SCA サービスは、Java アーカイブ (JAR) ファイルとしてパッケージ化されており、製品のリポジトリーにアセットとしてインポートしてから、ビジネス・レベル・アプリケーションに構成単位として追加できるようになっています。readme.html ファイルには、各サンプルの詳細なデプロイメント指示が含まれています。

使用の前提条件

WebSphere® Application Server バージョン 8.5
重要: Oasis サンプルは、WebSphere Application Server バージョン 8.5 を使用してテストされています。その他のすべてのサンプルは、WebSphere Application Server バージョン 8.0 およびバージョン 8.5 を使用してテストされています。

サンプルのダウンロード

サンプルを使用するには、 以下のようにして製品ダウンロード・サイトから SCA サンプル・ファイルをダウンロードします。

  1. FTP または HTTP のいずれかの方法を選択して、SCA.zip ファイルを ご使用のワークステーションのディレクトリーにダウンロードします。ワークステーション上に /samples/sca ディレクトリー・パスを 作成し、そのディレクトリー・パスに SCA サンプル・ファイルをダウンロード できます。
  2. 表示されたダイアログから、圧縮ファイルを保存するターゲット・ディレクトリーを指定し、「OK」をクリックします。
    SCA.zip 圧縮ファイルには、以下のディレクトリー構造で サンプル・ファイルが入っています。
    /CandyStore
    /common
    /HelloJee
    /helloworld-ws-asynch
    /helloworld-ws-asynch_Oasis
    /installableApps
    /installableApps_Oasis
    /jms
    /jms_Oasis
    /jobbankejb
    /jobbankejb_Oasis
    /MultiService
    /MultiService_Oasis
    /MyBank
    /MyBank_Oasis
    readme.html
    notices.txt
    重要: readme.html ファイルには、 サンプルのインストールおよび実行に関する情報が含まれています。

SCA サンプル・ファイルは、ビジネス・レベル・アプリケーションのアセットとして、 バージョン 8.5 サーバーまたはクラスター、あるいは Feature Pack for SCA に対応するバージョン 7.0 ターゲットにデプロイする必要があります。/installableApps ディレクトリーには、アセットとしてデプロイできる事前にビルドされたアーカイブが含まれています。その他のディレクトリーには、 サンプル固有ソース・ファイル、スクリプト、およびデプロイ可能なアーカイブをビルドするための手順が 含まれています。

サンプルの説明

CandyStore (OSOA のみ)
CandyStore.jar ファイルは、デフォルト・バインディング、Web サービス・バインディング、および EJB バインディングを使用し、再帰モデルの使用、およびデフォルト・バインディングを通じた認証と許可を表示します。サンプルには、SCA アプリケーションを開発する際の、ボトムアップ (Java から WSDL) およびトップダウン (WSDL から Java) の両方のアプローチが示されています。

/installableApps ディレクトリーにある 事前にビルドされた CandyStore.jar ファイルをデプロイするか、デプロイ可能な JAR ファイルを ビルドすることができます。

CandyStore の 10 のコンポジットの説明、およびデプロイメントの詳細については、/CandyStore/documentation/readme.html を参照してください。

HelloJee (OSOA のみ)
このサンプルは、Java Platform, Enterprise Edition (Java EE) コンポーネントが SCA サービスを利用できるように、これらのコンポーネント内で SCA アノテーションを 使用する方法を示しています。Java EE アプリケーションは、アプリケーション実装コードに ほとんど変更を加えることなく SCA プログラミング・モデルを 利用できます。このサンプルは、implementation.jee 定義を使用して、 Java EE アーカイブを SCA コンポーネントの実装として使用可能にします。このサンプルには、 SCA 成果物を含まない Java EE アーカイブと、SCA コンポジットおよびコンポーネントを定義する コンポジット定義ファイルを含む Java EE アーカイブが あります。コンポーネントは、implementation.ejb 定義および implementation.web 定義を使用します。 このサンプルは、EJB サービスを SCA サービスとして公開する方法、および ステートレス・セッション Bean およびサーブレットにある、参照およびプロパティー・アノテーションの注入値に アクセスする方法を示します。

/installableApps ディレクトリーにある事前にビルドされた HelloJeeEar.earHelloJeeEnhancedEar.ear、 および HelloJeeSca.jar ファイルをデプロイするか、デプロイ可能なファイルを ビルドすることができます。

デプロイメントについて詳しくは、/HelloJee/documentation/readme.html か、 または既存の Java EE モジュールおよびコンポーネントの SCA 実装としての使用に関するトピックを参照してください。

helloworld-ws-asynch (helloworld-ws-asynch_Oasis)
このサンプルは、Web サービスおよび非同期変換プログラム・サービスを使用します。 このサンプルには、3 つのデプロイ可能なアーカイブ (クライアント helloworld-ws-client-asynch.war と 2 つの Web サービス helloworld-ws-asynchclient.jar および helloworld-ws-asynch.jar) が あります。 クライアントが Java ServerPages (JSP) ファイルを使用して、SCA コンポジット・コンテキストを取得し、SCA デフォルト・バインディングを通じて HelloWorldClient サービスを呼び出します。次に、そのクライアント・サービスが、Web サービス・バインディングを通じて HelloWorld サービスを呼び出します。サービスが呼び出されると、そのサービスがクライアント・サービスにコールバックを行います。 クライアント JSP は、コールバックが完了するまで 5 秒待ってから、コールバック結果を表示します。

/installableApps ディレクトリーにある 事前にビルドされた helloworld-ws-asynch.jarhelloworld-ws-client-asynch.war、 および helloworld-ws-asynchclient.jar ファイルをデプロイするか、デプロイ可能なファイルをビルドすることができます。

JAR ファイルの説明とデプロイメントの詳細については、/helloworld-ws-asynch/documentation/readme.html を参照してください。helloworld-ws-asynch.jar ファイルをビジネス・レベル・アプリケーションにデプロイする際の詳細な手順については、 インフォメーション・センターで『例: コンソールを使用した SCA ビジネス・レベル・アプリケーションの作成』および『例: スクリプトを使用 した SCA ビジネス・レベル・アプリケーションの作成』を 参照してください。

JMS (JMS_Oasis)
JMS のサンプルは、Java Message Service (JMS) クライアントを使用して SCA コンポーネント・サービスを呼び出す方法を示しています。JMS バインディングのサンプルは以下の 3 つです。
  • TwoWay。これは、値を返す両方向メソッドを提供します。
  • TwoWay-OneWay。これは、LoggingService を片方向メソッドで呼び出して、サーバーの SystemOut ファイルにメッセージを記録する両方向メソッドを提供します。
  • TwoWay-OneWay-Callback。これは、HelloServiceComponent POJO コンポーネントへのコールバックを行う片方向メソッドを提供します。

JMS バインディングのサンプルでは、POJO コンポーネントとシン・クライアントも提供されます。

  • HelloServiceComponent。JMS サービス・バインディングを介して JMS メッセージを受け取る単純な POJO コンポーネントであり、POJO コンポーネント・メソッドを実行し、その結果を応答メッセージとして呼び出し元に返します。
  • thinClient。JMS メッセージ・プロバイダーに JMS メッセージを送信することによって POJO HelloService SCA サービスを呼び出す、jms-client.jar ファイル内にパッケージされた、SCA 以外の JMS クライアントです。

/installableApps ディレクトリーにある 事前にビルドされた jms-callback-service.jarjms-twoway-oneway-service.jar、 および jms-twoway-service.jar ファイルをデプロイするか、デプロイ可能なファイルをビルドすることができます。

JMS サンプルの成果物の作成、サンプルの JMS リソースの作成、およびサンプルのデプロイについて詳しくは、/jms/documentation/readme.html を参照してください。

JobbankTargetEJBApp (JobbankTargetEJBApp_Oasis)
このサンプルでは、Java EE クライアント (JobbankClientApp.ear) が、リモート EJB サービス・バインディングを使用して SCA コンポーネント (jobbankejb.jar) を呼び出す方法、および EJB 参照バインディングを持つコンポーネントが、JobbankTargetEJBApp.ear にあるリモート外部 EJB を呼び出す方法を示します。 ステートレス・セッション Bean バインディングは、SCA を EJB ベースのサービスに統合する機能を提供するプロトコル・バインディングです。SCA サポートは jobbankejb.jar にあります。

/installableApps ディレクトリーにある 事前にビルドされた JobbankClientApp.earjobbankejb.jar、 および JobbankTargetEJBApp.ear ファイルをデプロイするか、デプロイ可能なファイルをビルドすることができます。

ファイルの説明とデプロイメントの詳細については /jobbankejb/documentation/readme.html を参照してください。

MultiService (MultiService_Oasis)
このサンプルは、既存のサービスを使用したサービス構成を示します。MultiService サンプルは、以下のいくつかの既存のサンプルに接続されています。
  • Stock Quote、WebServicesSamples.ear
  • HelloWorldAsync、helloworld-ws-asynch.jar
  • JobbankTargetEJBApp、JobbankTargetEJBApp.ear
  • EJB Counter、EJB3CounterSample.ear

/installableApps ディレクトリーにある 事前にビルドされた Multiservice.jarMultiService.warhelloworld-ws-asynch.jar、 および JobbankTargetEJBApp.ear ファイルをデプロイするか、デプロイ可能なファイルをビルドすることができます。

/installableApps ディレクトリーにある 事前にビルドされた WebServicesSamples.ear ファイルおよび EJB3CounterSample.ear ファイルをデプロイできます。

サンプルには、SDO データ・バインディングを使用した OSGi アプリケーションとして SCA サービスを実装するオプションがあります。

デプロイメントについて詳しくは、/MultiService/documentation/readme.html を参照してください。

MyBank (MyBank_Oasis)
このサンプルは、トップダウン・アプローチを使用して、JAXB を使用する SCA アプリケーションを作成する方法を示します。XML ファイルと Java ファイル間でのデータ・バインディングを提供する JAXB クラスを生成するために、AccountService.wsdl を使用します。 次いで、Web サービス・バインディングを通じて Account Service に接続するために、クライアント側の WAR ファイル上の参照を使用します。

SDO データ・バインディングを使用した OSGi アプリケーションとして SCA サービスを実装するオプションもあります。

/installableApps ディレクトリーにある 事前にビルドされた mybank-accountservice.jar ファイルおよび mybank-client.war ファイル をデプロイするか、デプロイ可能ファイルを ビルドできます。

デプロイメントについて詳しくは、/MyBank/documentation/readme.html を参照してください。

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最終更新: October 08, 2014 06:14 PM EDT
http://www14.software.ibm.com/webapp/wsbroker/redirect?version=phil&product=was-nd-mp&topic=sample_sca
ファイル名: sample_sca.html