IBM® HTTP Server V5.3 for z/OS® の各種機能は、IBM HTTP Server で使用可能ですが、実装は異なります。2 つの Web サーバーの拡張構成における主な違いについて説明します。
部および章は、IBM HTTP Server V5.3 for z/OS の資料「 z/OS HTTP Server 計画、インストールと使用の手引き」(資料番号 SC88-9004-04) の部および章に対応しています。
IBM HTTP Server には、主に 3 タイプのログがあります。
ログの循環または保守のために、アクセス・ログとエラー・ログを外部プログラムにパイピングすることができます。IBM HTTP Server には、時間ベースまたはサイズ・ベースのシンプルな循環を行うパイプ・ロガーが組み込まれています。IBM HTTP Server は、循環されるログ・ファイルの管理は行いません。これらのログの管理は、サーバーの外部で、またはカスタム・パイプ・ロガーを使用して、ユーザーが行わなければなりません。詳しくは、Apache HTTP Server 資料で Rotatelogs プログラムに関するトピックを参照してください。
IBM HTTP Server は、フィルターの代わりに、アクセス・ログの条件付きロギングを使用します。Apache HTTP Server の資料で、ログ・ファイルのトピックにある条件付きロギングの説明を参照してください。
IBM HTTP Server は、デフォルトで Apache HTTP Server 標準形式のログを生成します。さまざまなツールでこれらのログを使用して、レポートを生成できます。
IBM HTTP Server には、HTCounter プログラムもそれ以外の CGI プログラムも組み込まれていません。
IBM HTTP Server ではサーバー・サイド・インクルードを使用できます。サーバー・サイド・インクルードを実装するには mod_include モジュールを使用します。
IBM HTTP Server ではサーバー・サイドのイメージ・マップを使用できます。ただし、このテクノロジーは推奨されません。サーバー・サイドのイメージ・マップを実装するには mod_imagemap モジュールを使用します。
IBM HTTP Server には、マルチスレッドのマルチプロセス・サーバーという操作モードがあります。IBM HTTP Server では、ワークロード管理 (WLM) を使用する代わりに、スレッド使用状況に応じて親プロセスがサーバーを動的に開始します。
Web アクセス可能なモニター・インターフェースを実装するか、またはサーバー統計をエラー・ログに 定期的に収集することができます。
Web アクセス可能なモニター・インターフェースを実装するには、mod_status モジュールを使用します。
サーバー統計を定期的に収集するには、mod_mpmstats モジュールを使用します。 このモジュールは、メッセージをエラー・ログ内に生成します。メッセージに統計が含まれています。
IBM HTTP Server には、SNMP サブエージェントが組み込まれておらず、SNMP データを提供することもありません。
z/OS オペレーター・コンソールの modify コマンドを使用してシステム管理機能 (SMF) を管理することはできません。代わりに、IBM HTTP Server ディレクティブを使用します。SMFReportInterval ディレクティブは、集約サーバー統計を SMF に記録する間隔を制御します。SMFRecord ディレクティブは、どの URL パターンでアクセス・ログのような詳細を SMF に記録するかを制御します。
SMF を管理する独自の SMF カスタム・モジュールを作成できます。サンプル SMF カスタム・モジュールをガイドとして使用してください。
タイプ 103 サブタイプ 13 のレコードを記録するには mod_mpmstats モジュールを使用します。SMF レコード用にサーバーを構成する方法に関するトピックを参照してください。
タイプ 103 サブタイプ 14 のレコードを記録するには mod_smf モジュールを使用します。mod_smf モジュールに関するトピックを参照してください。
Platform for Internet Content Selection (PICS) は、IBM HTTP Server ではサポートされません。
LDAP 認証および許可を実行するには、mod_ldap モジュールと mod_authnz_ldap モジュールを使用します。
IBM HTTP Server をフォワード・プロキシーまたはリバース・プロキシーとして使用できます。プロキシーを実装するには、mod_proxy モジュールを使用します。
IBM HTTP Server をフォワード・プロキシーとして構成するには、通常、<Proxy> コンテナーと ProxyRequests ディレクティブを使用します。フォワード・プロキシーとしての IBM HTTP Server は、SSL クライアントの Secure Sockets Layer (SSL) トンネリングをサポートします。SSL トンネリングを行うには、mod_proxy_connect モジュールを使用します。
IBM HTTP Server は、HTTPS、HTTP、および FTP オリジン・サーバーに対してリバース・プロキシーとして設定できます。 ただし、FTP オリジン・サーバーに対するリバース・プロキシー・サポートは推奨されません。IBM HTTP Server をリバース・プロキシーとして構成するには、ProxyPass で始まるディレクティブを使用します。 さらに、IBM HTTP Server を HTTPS オリジン・サーバーに対するリバース・プロキシーとして使用する場合は、SSLProxyEngine ディレクティブを on に設定してください。
プロキシー機能は、デフォルトではオフになっています。
IBM HTTP Server を Web サーバーとして使用すると、Apache HTTP Server キャッシュ機能と Fast Response Cache Accelerator 機能がサポートされます。 しかし、IBM HTTP Server をプロキシーとして使用すると、Apache HTTP Server キャッシュ機能はサポートされますが、Fast Response Cache Accelerator 機能はサポートされません。
Apache Virtual Host に関する資料で、IP ベースおよび名前ベースの仮想ホストの包括的な資料が提供されています。