CBR は Caching Proxy とともに機能し、指定の HTTP または HTTPS (SSL) サーバーに対するクライアント要求を代行します。CBR を使用して キャッシュ処理の詳細を操作して、ネットワーク帯域幅の所要量を少なくしながら、Web 文書を高速に取得できるようにします。CBR および Caching Proxy は、 指定のルール・タイプを使用して HTTP 要求を調べます。
CBR を使用すれば、要求内容の正規表現一致に基づいて要求を処理する一組のサーバーを指定できます。CBR は各タイプの要求用に複数の サーバーを指定できるため、クライアント応答が最良となるように要求のロード・バランス を取ることができます。CBR は、セット内の 1 つのサーバーで障害が起こったらそれを検出して、 そのサーバーへの要求転送を停止するという操作も行います。CBR コンポーネントによって使用されるロード・バランシング・アルゴリズムは、Dispatcher コンポーネントによって使用される実証済みのアルゴリズムと同じです。
要求が Caching Proxy によって受け取られると、CBR コンポーネントによって定義されたルールに照らしてチェックされます。一致すると、そのルールに関連する 1 つのサーバーが要求処理のために選択されます。次に、Caching Proxy は通常の 処理を続行して、選択されたサーバーに要求を転送します。
CBR は、高可用性、およびその他の構成コマンドのいくつかを除いて、Dispatcher と同じ機能を持っています。
CBR がクライアント要求のロード・バランシングを開始できるには、その前に、Caching Proxy が 同じマシン上にインストールされ、構成され、実行している必要があります。
コマンド行 (cbrcontrol) または グラフィカル・ユーザー・インターフェース (lbadmin) を使用して、executor、advisor、および manager を構成し、管理します。
CBR の 3 つの主要な機能 (executor、manager、および advisor) および Caching Proxy は相互に対話して、サーバー間の受信要求を平衡化したりディスパッチしたりします。ロード・バランシング要求とともに、executor は新規の接続、活動中の接続、および終了状態の接続の数をモニターします。また、executor は完了またはリセットした接続のガーベッジ・コレクションも実行し、この情報を manager に提供します。
manager と advisor の機能は、Dispatcher のこれらの機能に似ています。
CBR コンポーネントは、Caching Proxy を使用して URL のコンテンツに基づきクライアント要求 (HTTP または HTTPS) をサーバーに転送します。この図は、CBR を使用してローカル・サーバーからのコンテンツを代行するサイトを論理的に示したものです。