Nortel Alteon Controller の構成
この章のステップを実行する前に、Nortel Alteon Controller の計画を
参照してください。この章では、Load Balancer の Nortel Alteon Controller コンポーネントのための基本構成を
作成する方法について説明します。
構成作業の概説
本章の構成方式のいずれかを開始する前に、Nortel Alteon Web Switch およびすべてのサーバー・マシンが正しく構成されていることを確認してください。
構成方法
Load Balancer の Nortel Alteon Controller コンポーネントのための基本構成を作成するには、以下の 3 つの方式があります。
- コマンド行
- XML ファイル
- グラフィカル・ユーザー・インターフェース (GUI)
コマンド行
これは、Nortel Alteon Controller を構成するための最も直接的な方法です。本書の手順では、コマンド行の使用を想定しています。
コマンド行から Nortel Alteon Controller を開始するには、次のようにしてください。
- コマンド・プロンプトから nalserver コマンドを実行します。
サービスを停止するには、nalserver stop のように入力します。
注:
- Windows システムの場合は、「スタート」>「コントロール パネル」>「管理ツール」>「サービス」をクリックします。
「IBM® Nortel Alteon Controller」を右マウス・ボタンでクリックし、「開始」を選択します。サービスを停止するには、同様のステップに従って、「停止」を選択します。
- Windows システムの場合、ブート中に nalserver を自動的に開始することができます。
- 「スタート」>「コントロール パネル」>「管理ツール」>「サービス」をクリックします。
- 「IBM Nortel Alteon Controller」を右マウス・ボタンでクリックし、「プロパティー」を選択します。
- 「スタートアップ」タイプ・フィールドの矢印を右マウス・ボタンでクリックし、「自動」を選択します。
- 「OK」をクリックします。
- 次に、構成をセットアップするために必要な Nortel Alteon Controller 制御コマンドを
実行します。本書の手順では、コマンド行の使用を想定しています。コマンドは nalcontrol です。コマンドの詳細については、Nortel Alteon Controller のコマンド解説を参照してください。
パラメーターの固有の文字を入力して、nalcontrol コマンド・パラメーターの省略バージョンを使用できます。例えば、file save コマンドに関するヘルプを表示するには、nalcontrol help file の代わりに nalcontrol he f と入力することができます。
コマンド行インターフェースを終了するには、exit または quit と入力します。
注:
- すべてのコマンド・パラメーター値には英文字を使用する必要があります。唯一の例外はホスト名 (server コマンドで使用) とファイル名 (file コマンドで使用) です。
- Windows システムでは、Dispatcher コンポーネントの dsserver が自動的に開始されます。Nortel Alteon Controller だけを使用中で、Dispatcher コンポーネントを使用中ではない場合は、次のように ndserver が自動的に開始しないようにできます。
- Windows の「サービス」で、「IBM Dispatcher」を右マウス・ボタンでクリックします。
- 「プロパティ」を選択します。
- 「始動タイプ」フィールドで、「手作業」を選択します。
- 「了解」をクリックし、「サービス」ウィンドウをクローズします。
XML
現行定義の構成は XML ファイルに保存することができます。
この操作によって、後で構成を素早く再作成する必要があるときに、構成をロードすることができます。
XML ファイル (例えば、myscript.xml) の
コンテンツを実行するには、以下のコマンドを使用します。
- 現行構成を XML ファイルに保存するには、次のコマンドを実行します。
nalcontrol file save XMLFilename
ファイル保存を前に行った場合にだけ、ロード・コマンドを使用します。
- 保存した構成をロードするには、次のコマンドを実行します。
nalcontrol file load XMLFileName
ファイル保存を前に行った場合にだけ、ロード・コマンドを使用します。
XML ファイルは次のディレクトリーに保存されます。
- AIX、HP-UX、Linux、および Solaris オペレーティング・システム: /opt/ibm/edge/lb/servers/configurations/nal
- Windows オペレーティング・システム: <install_root>ibm¥edge¥lb¥servers¥configurations¥nal
GUI
グラフィカル・ユーザー・インターフェース (GUI) の例については、図 38 を参照してください。
GUI を開始するには、以下のステップに従います。
- nalserver がまだ実行されていない場合は、nalserver と入力してこれをルートとして開始します。
- 次に、以下のいずれかを行います。
- AIX®、HP-UX、
Linux、
または Solaris システムの場合は、lbadmin を入力します。
- Windows システムの場合、「スタート」>「プログラム」>「IBM WebSphere®」>「Edge Components」>「IBM Load Balancer」>「Load Balancer」をクリックします。
Nortel Alteon Controller コンポーネントを GUI から構成するには、以下を行います。
- ツリー構造で Nortel Alteon Controller を右マウス・ボタンでクリックします。
- ホストに接続します。
- 必要なサービスおよびそれと関連したメトリックが入っている 1 つ以上の
スイッチ・コンサルタントを作成します。
- コンサルタントを開始します。
GUI を使用して、nalcontrol コマンドで行うあらゆる処理を実行できます。例えば、以下のようになります。
- コマンド行を使用してリーチ・ターゲットを定義するには、 nalcontrol highavailability usereach address と入力します。
GUI からリーチ・ターゲットを定義するには、「ハイ・アベイラビリティー」>「リーチ・ターゲットの追加....」を
右マウス・ボタンでクリックします。ポップアップ・ウィンドウでリーチ・アドレスを入力し、「OK」をクリックします。
- ファイルに保管されている構成を、実行中の構成に追加するには、「ホスト」ポップアップ・メニューに表示されている「構成のロード」を使用します。新規の構成をロードする場合には、ファイルをロードする前に、サーバーを停止して再始動しなければなりません。
- ホスト・ノードを右マウス・ボタンでクリックし、「構成ファイルの別名保存」を選択して、自分の Nortel Alteon Controller 構成を定期的にファイルに保存します。
- メニュー・バーから「ファイル」を選択して現在のホスト接続をファイルに保存するか、接続をすべての Load Balancer コンポーネントの既存のファイルに復元します。
GUI からコマンドを実行するには、以下のステップに従います。
- 「ホスト」ノードを右マウス・ボタンでクリックし、「コマンドの送信...」を選択します。
- コマンド入力フィールドで実行したいコマンド、例えば、consultant report と入力します。
- 「送信」をクリックします。
現在のセッションで実行したコマンドの結果とヒストリーは「結果」ボックスに表示されます。
「ヘルプ」にアクセスするには、Load Balancer ウィンドウの右上隅の疑問符 (?) アイコンをクリックします。
- 「ヘルプ: フィールド・レベル」は、各フィールドのデフォルト値について説明します。
- 「ヘルプ: 操作方法」では、その画面から実行できるタスクがリストされています。
- 「InfoCenter」は、製品情報へ集中的にアクセスできます。
GUI の使用に関する詳細については、付録A. GUI: 一般的な説明を参照してください。
Nortel Alteon Controller のセットアップ
この手順で使用するコマンドのヘルプについては、Nortel Alteon Controller のコマンド解説を参照してください。
Nortel Alteon Controller マシンのセットアップの前に以下のことを確認してください。
- root ユーザー (AIX、HP-UX、
Linux、および Solaris システムの場合) か、管理者 (Windows システムの場合) でなければなりません。
- Nortel Alteon Controller は、Nortel Alteon Web Switch、および重みを計算する対象のすべてのサーバーと
IP 接続を行う必要があります。
-
Nortel Alteon Web Switch は以下のように構成されている必要があります。
- レイヤー 4 サーバーのロード・バランシングをスイッチ上で使用可能にする。
- IP インターフェースを構成する。
- SNMP を使用可能にする。
- クライアント要求を受信するポート上で
サーバー・ロード・バランシング・クライアント・プロセッシングを使用可能にする。
- 実サーバーの接続経由ポート上でサーバー・ロード・バランシング・サーバー・プロセッシングを使用可能にする。
- Web サーバー・マシンの実サーバーを構成する。
- アプリケーション・サーバーを実行している実サーバーから構成される
実サーバー・グループを構成する。
- 仮想サーバーを構成する。
- 仮想ポートにサービスを構成し、サービスを提供するために実サーバー・グループを割り当てる。
ステップ 1. サーバー機能の開始
nalserver がまだ実行されていない場合は、nalserver と入力して、これをルートとして開始します。
注:
Windows システムの場合は、「スタート」>「コントロール パネル」>「管理ツール」>「サービス」をクリックします。
「IBM Nortel Alteon Controller」を右マウス・ボタンでクリックし、「開始」を選択します。
ステップ 2. コマンド行インターフェースの開始
nalcontrol と入力してコマンド行インターフェースを開始します。
ステップ 3.
Nortel Alteon Web Switch コンサルタントの定義
スイッチ・コンサルタントを追加するには、次のように入力します。
consultant add switchconsultantID address switchIPAddress
ステップ 4.
スイッチ・コンサルタントへのサービスの追加
サービスを追加するには、次のように入力します。
service add switchConsultantID:serviceID vsid virtualServerID vport
virtualPortNumber
サービスは、仮想サーバー ID (VSID) および仮想ポート (VPORT) 番号によって
識別されます。これらは両方とも、そのスイッチ上で以前に構成された仮想サーバーと
関連付けられています。
ステップ 5.
メトリックの構成
メトリックとは、サーバーの重みを判別するために使用される情報です。
各メトリックには、別のメトリックと相対比較した、それぞれのメトリックの重要性を示す割合が
割り当てられます。接続データ・メトリック、アプリケーション advisor メトリック、およびメトリック server メトリックを
任意に組み合わせて構成することができます。割合の合計は常に 100 でなければなりません。
サービスが構成されるとき、デフォルトのメトリックは activeconn および connrate と定義されます。追加のメトリックが必要な場合、またはデフォルトと完全に異なるメトリックが必要な場合、次のように入力します。
service metrics switchConsultantID:serviceID metricName 50
metricName2 50
ステップ 6.
コンサルタントの開始
コンサルタントを開始するには、次のように入力します。
consultant start switchConsultantID
これにより、メトリック・コレクターが開始し、重みの計算が始まります。
ステップ 7.
ハイ・アベイラビリティーの構成 (オプショナル)
ハイ・アベイラビリティーを構成するには、次のように入力します。
highavailability add address IPaddress partneraddress IPaddress port 80
role primary
コントローラー・ハイ・アベイラビリティーの使用法と構成についての詳細は、Cisco CSS Controller と Nortel Alteon Controller の拡張機能を参照してください。
ステップ 8. Metric Server の始動 (オプショナル)
ステップ 5 でシステム・メトリックが定義される場合、Metric Server はサービス・マシンで始動される必要があります。
Metric Server の使用の詳細については、Metric Serverを参照してください。
ステップ 9.
Nortel Alteon Controller 構成のリフレッシュ
Nortel Alteon Web Switch の構成を変更した場合、コントローラー構成をリフレッシュできます。
次のように入力します。
service refresh
構成の最新表示を行う前にコンサルタントを停止します。
refresh コマンドで構成を更新後に、コンサルタントを再始動してください。
構成のテスト
構成が機能するかどうかを調べるためにテストを行います。
- consultant loglevel を 4 に設定します。
- サーバーを Nortel Alteon Web Switch から 1 分間だけ切断するか、あるいはアプリケーション・サーバーを 1 分間だけシャットダウンします。
- サーバーを再接続するか、あるいはアプリケーション・サーバーを再始動します。
- consultant loglevel を所要レベル (1) にもどします。
- 以下のディレクトリーにある consultant.log ファイルを表示して、setServerWeights setting service を探します。この操作は、スイッチへの重みの送信を試行したことを意味します。
- AIX、HP-UX、Linux、および Solaris システムの場合: /opt/ibm/edge/lb/servers/logs/cco/consultantName
- Windows システムの場合: <install_root>ibm¥edge¥lb¥servers¥logs¥cco¥consultantName
- スイッチ上の重みを表示し、表示された重みがコントローラー報告書に示された重みと
一致することを確認します。