ネットワーク・アーキテクチャー

一般に、全体的なパフォーマンスのためには、 個々のハードウェアを追加するだけではなく、 アーキテクチャーを調整することが得策です。 単一のマシンにハードウェアをいくつ追加するとしても、 そのハードウェアにはパフォーマンスの最大レベルが存在します。

このセクションでは、 ネットワークに Caching Proxy 機能を導入するときに考慮するべきネットワーク・アーキテクチャーの問題について説明します。

Web サイトの人気とプロキシーの負荷に関する考慮事項

企業の Web サイトの人気がある場合、単一の プロキシー によって効率的に処理できる量を超える要求がコンテンツに対して寄せられて、応答時間が長くなることがあります。 ネットワーク・パフォーマンスを最適化するには、クラスター化されてロード・バランシングが行われる Caching Proxy マシンを組み込むか、ネットワーク・アーキテクチャー全体でリモート・キャッシュ・アクセス (RCA) を用いた共有キャッシュ・アーキテクチャーを使用することを検討してください。

トラフィック・タイプに関する考慮事項

パフォーマンスは、主に Caching Proxy のキャッシング能力によって向上します。 ただし、プロキシー のキャッシュは、正しく構成されていないとボトルネックになる可能性があります。 最良のキャッシュ構成を判別するには、 トラフィックの特性の分析に力を注がなければなりません。 コンテンツのタイプ、サイズ、量、および属性は、起点サーバーから文書を取り出すための時間とサーバーにかかる負荷の点で、プロキシー のパフォーマンスに影響を与えます。 Caching Proxy が代理するかキャッシュから供給するトラフィックのタイプを理解していると、プロキシー を構成するときにそれらの特性を考慮に入れることができます。 例えば、キャッシュに入れられるオブジェクトの 80% がイメージ (*.gif または *.jpg) であり、 そのサイズが約 200 KB であることが判別できれば、 キャッシング・パラメーターのチューニングと キャッシュのサイズの決定に間違いなく役立ちます。 さらに、コンテンツの多くが、キャッシングの対象にならないパーソナライズされた動的ページであることを理解することも、Caching Proxy のチューニングに関連します。

トラフィック特性の分析を行うと、 メモリー・キャッシュとディスク・キャッシュのどちらを 使用するとキャッシュのパフォーマンスを最適化できるかを 判別することができます。 また、ネットワークのトラフィックの特性に精通すると、Caching Proxy の動的キャッシング機能の使用によってパフォーマンスが向上するかどうかを判別できるようになります。