IBM Installation Manager を使用した Edge Components のインストール
IBM Installation Manager は多くの IBM ソフトウェア製品のための共通インストーラーで、これを使用してこのバージョンの Edge Components をインストールします。
新機能: Edge Components バージョン 8.0 は、旧バージョンのインストール、更新、およびアンインストールに使用される、ネイティブ・パッケージや InstallShield MultiPlatform (ISMP) ベースのプログラムではなく、Installation Manager でインストールされる最初の完全な製品版です。
Installation Manager は、リモートまたはローカルにあるソフトウェアのフラット・ファイル・リポジトリーを使用して、
製品をインストール、
変更、更新することができる単一のインストール・プログラムです。
Installation Manager は、使用可能なパッケージ (製品、フィックスパック、暫定修正など) の判別および表示、前提条件および相互依存性のチェック、選択されたパッケージのインストールを行います。
また、Installation Manager によりインストールされたパッケージは Installation Manager を使用して、
簡単にアンインストールすることもできます。
- IBM Installation Manager の概要
- IBM Installation Manager は、ソフトウェアのインストールおよび更新用の汎用ツールで、広範囲のコンピューター・システムで実行できます。
Installation Manager は、グラフィカル・ユーザー・インターフェース (GUI) またはコマンド行インターフェースから呼び出すことができます。
また、XML で応答ファイルを作成することもでき、それを使用して Installation Manager タスクをサイレント・モードで実行させることもできます。
Installation Manager の使用に関して詳しくは、Installation Manager インフォメーション・センターをお読みください。
- パッケージおよびパッケージ・グループ
- Installation Manager を使用してインストールできる各ソフトウェア製品は、「パッケージ」と呼ばれます。
インストールされるパッケージには、製品レベルとインストール・ロケーションがあります。
パッケージ・グループは、単一のロケーションにインストールされるすべての製品で構成されます。
- Installation Manager のモード
- IBM Installation Manager は、以下の 3 つのモードのいずれかでインストールすることができます。
- 管理者モード。Installation Manager は、管理者 ID または root ID によりインストールされて、管理者または root ユーザーであれば誰でも呼び出すことができます。
Load Balancer for IPv4 では、プロセスを実行するために管理者モードまたは root モードでプログラムをインストールして実行する必要があります。
- 非管理者モード (「ユーザー・モード」とも呼ばれる)。Installation Manager をインストールしたユーザーしかこれを呼び出すことができません。
- 必要な Installation Manager の数:
- 製品コードをインストールあるいは更新するシステム上のみで Installation Manager を実行する必要があります。
1 つの Installation Manager で任意の数の製品インストールを把握できるため、通常、1 システムに必要なのは 1 つの Installation Manager のみです。
- Installation Manager インストール・キットの取得
- IBM Installation Manager は、インストール・キット形式で提供され、これには Installation Manager 製品用の 1 セットの Installation Manager バイナリーとフラット・ファイル・リポジトリーが含まれます。
このインストール・キットは、Installation Manager のセットアップと保守にのみ使用されます。
- Installation Manager のインストール
- お使いのシステムでインストール・キットが使用可能な場合は、Installation Manager をインストールできます。
Installation Manager は、インストール・キットからコピーされる 1 セットのバイナリーと、この特定の Installation Manager によってインストールされた製品を説明する 1 セットのランタイム・データで構成されます。
Installation Manager をインストールする前に、Installation Manager をどのモードで実行するか、およびバイナリーとランタイム・データ (「エージェント・データ」あるいは「appdata」と呼ばれる) をどこに入れるかを決定する必要があります。
その後、適切なユーザー ID から Installation Manager の installc、userinstc、あるいは groupinstc コマンドを実行して、Installation Manager をインストールします。
- 製品リポジトリーのアクセス
- IBM Installation Manager でインストールされるすべてのソフトウェア・マテリアルは、フラット・ファイル・リポジトリーに保管されます。
各リポジトリーには、1 つ以上のパッケージ、(すなわち、特定レベルでのソフトウェア製品) のプログラム・オブジェクトとメタデータが含まれます。
リポジトリーには、フィックスパックおよび ifix などの製品保守も含まれます。
新しい製品をインストールするときは常に、アクセス可能なリポジトリーにある入手可能なすべての製品レベルから選択することができます。
- 製品のインストール
- Installation Manager をインストールし、すべての必要な製品リポジトリーにアクセスできるようになった後、Installation Manager コマンド行コマンドまたは応答ファイルを使用して実際の製品インストールを実行することができます。
製品のインストール時には、パッケージ名と、インストールする製品レベル (オプション)、製品ロケーション、およびその他のオプション・プロパティーを指定します。
例えば、製品によっては、インストール時に選択できるオプション・フィーチャーがあり、また、サポートされるオプションの言語パックのリストがあって、そのリストからの選択が可能です。
- インストール済み製品についての処理
- Installation Manager のコマンドを使用して、インストール済み製品と製品レベルをリストすることができます。
インストール済み製品コピーに関するこの情報は、製品ファイル・システムから versionInfo コマンドを発行することでも取得できます。
Installation Manager のコマンドまたは応答ファイルを使用して、新しい製品レベルのインストール、以前のレベルへのロールバック、あるいは、オプション・フィーチャーや言語パックの追加もしくは削除による製品の変更を行うことができます。
- 制約事項
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- この製品の他のバージョンで使用した同じ応答ファイルを使用して、バージョン 8.0 のサイレント・インストールまたはサイレント・アンインストールは行わないでください。
バージョン 8.0 以降のインストール、更新、またはアンインストールには、Installation Manager を基にした応答ファイルを使用してください。
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Installation Manager GUI は、Solaris 10 x64 システムではサポートされていません。これらのシステムでは、以下のアクションを行って、製品のインストールまたはアンインストールを行ってください。
- サポートされているシステムで Installation Manager GUI を使用して、製品のサイレント・インストールまたはサイレント・アンインストールを実行できる応答ファイルを記録します。
- 必要に応じて、記録した応答ファイルを編集します。
- この応答ファイルを使用して、ご使用のシステムで製品のサイレント・インストールまたはサイレント・アンインストールを実行します。
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Red Hat Enterprise Linux バージョン 5 または SUSE Linux Enterprise Server バージョン 11 などの、Security Enhanced Linux (SELinux) に対応しているすべての Linux システムでは、システムに対し Installation Manager 1.4.2 以降のインストール・イメージの Java 共有ライブラリーを特定する必要があります。
また、Installation Manager 1.4.2 以降のインストール後に、Installation Manager 1.4.2 以降のインストール済み環境内の Java 共有ライブラリーも識別する必要があります。例:
chcon -R -t texrel_shlib_t ${IM_Image}/jre_5.0.3.sr8a_20080811b/jre/bin
chcon -R -t texrel_shlib_t
${IM_Install_root}/eclipse/jre_5.0.3.sr8a_20080811b/jre/bin
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非管理者が Windows Vista、Windows 7、あるいは Windows Server 2008 オペレーティング・システム上の
Program Files ディレクトリーまたは Program Files (x86) ディレクトリーに、ユーザー・アカウント制御
(UAC) を使用可能に設定して、本製品をインストールすると、製品が正しく機能しない可能性があります。
UAC は、非管理ユーザーがソフトウェア製品を Program Files ディレクトリーまたは Program Files (x86) ディレクトリーにインストールできるようにするアクセス制御メカニズムですが、
インストールの完了後にそのディレクトリーに対するすべての書き込みアクセスを禁止します。
製品が正しく機能するには、メイン・インストール・ディレクトリーへの書き込みアクセスが必要です。
この問題を解決するには、以下のいずれかのアクションを実行します。
- 製品を Program Files および Program Files (x86) 以外のディレクトリーにインストールします。例:
C:¥IBM¥Edge
- UAC を使用不可にします。
- ローカル・リポジトリーで Installation Manager を使用して本製品をインストールする際、repository.zip ファイルを解凍しないで直接使用すると、そのインストールには非常に長い時間がかかります。
ローカル・リポジトリーで Installation Manager を使用して本製品をインストールする前に、
repository.zip ファイルをローカル・システム上の任意のロケーションに解凍して、そのロケーションを、お使いの Installation Manager の設定に追加してください。
注:
リポジトリー内のコンテンツは、非バイナリー・モードで転送しないでください。また、解凍時にはいずれのコンテンツも変換しないでください。
新機能: この資料で説明されている GUI およびサイレント方式の他に、Installation Manager を使用して、Installation Manager の imcl インストール・コマンドを使用しても
インストールを実行することができます。
Installation Manager でこの方法を使用することについて詳しくは、Installation
Manager インフォメーション・センターをお読みください。
次のタスクを実行します。
- 製品の以前のバージョンはすべて、アンインストールされていることを確認します。
Edge Components の以前のバージョンは、ネイティブのインストール・プログラムまたはシステム・パッケージ・ツールを使用してアンインストールする必要があります。
方法については、以前のバージョンの Edge Components のアンインストール を参照してください。
- IBM Installation Manager のインストール の作業を実行します。これには、Edge Components 製品の製品リポジトリーの追加が含まれます。
- 製品をインストールします。
- 製品を更新する場合は、Installation Manager を使用した Edge Components の更新を参照してください。
IBM Installation Manager により製品をアンインストールする必要がある場合は、次の作業のいずれかを実行します。
製品をインストールしたら、ロギング、トレース、およびトラブルシューティングに関する以下の点に注意してください。
- ロギングおよびトレースに関する注意
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- トラブルシューティングに関する注意
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デフォルトで、一部の HP-UX システムは、ホスト名の解決に DNS を使用しないように構成されます。
その場合、Installation Manager は外部のリポジトリーに接続できない場合があります。リポジトリーを ping することはできますが、nslookup は何も返しません。
システム管理者と相談して、DNS を使用するようにご使用のマシンを構成するか、またはリポジトリーの IP アドレスを使用してください。
- 場合によっては、Installation Manager の既存のチェック・メカニズムを迂回する必要がある場合もあります。
- 一部のネットワーク・ファイル・システムでは、ディスク・スペースが正しく報告されない場合があります。この場合、ディスク・スペース・チェックを迂回して、
インストールを続行する必要があります。
ディスク・スペース・チェックを無効にするには、
IM_install_root/eclipse/configuration の config.ini ファイルで以下のシステム・プロパティーを指定して、
Installation Manager を再始動します。
cic.override.disk.space=sizeunit
ここで、size は正の整数です。unit は、バイトの場合はブランク、キロの場合は k、メガバイトの場合は m、ギガバイトの場合は g になります。
以下に例を示します。
cic.override.disk.space=120 (120 バイト)
cic.override.disk.space=130k (130 キロバイト)
cic.override.disk.space=140m (140 メガバイト)
cic.override.disk.space=150g (150 ギガバイト)
cic.override.disk.space=true
Installation Manager は
Long.MAX_VALUE のディスク・スペース・サイズを報告します。使用可能なディスク・スペースが非常に大容量の場合は、
表示されずに N/A が表示されます。
- オペレーティング・システムの前提条件チェックを迂回するには、IM_install_root/eclipse/configuration ディレクトリーの config.ini ファイルに次の行を追加します。
disableOSPrereqChecking=true
その後、Installation
Manager を再始動します。
これらの迂回メソッドのいずれかを使用する必要がある場合は、
Installation Manager チェック・メカニズムを迂回しないソリューションの
開発における支援を受けるため、IBM サポートにお問い合わせください。
- Installation Manager は、アンインストール処理時に警告メッセージを表示することがあります。
Installation Manager を使用して製品をアンインストールする場合は、データ・リポジトリーが有効かつ使用可能なままの状態である必要があります。
- Installation Manager の使用について詳しくは、IBM Installation Manager インフォメーション・センターをお読みください。
Installation Manager の最新バージョンの詳細については、リリース情報を参照してください。
リリース情報にアクセスするには、以下のタスクを実行します。
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「スタート」>「プログラム」>「IBM Installation
Manager」>「リリース情報」をクリックします。
-
Installation Manager がインストールされているディレクトリーにある資料サブディレクトリーに移動し、
readme.html ファイルを開きます。
- バージョン情報およびヒストリー情報に関する注意
- versionInfo コマンドと historyInfo コマンドは、システム上で実行されるインストール、アンインストール、更新、ロールバックのすべてのアクティビティーに基づいて
バージョン情報とヒストリー情報を戻します。