WebSphere Load Balancer for IPv4 and IPv6
             オペレーティング・システム: AIX、HP-UX、Linux、Solaris、Windows

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クイック・スタート構成

このクイック・スタートの例では、3 つのローカル接続ワークステーションを構成して、2 つの Web サーバー間の Web トラフィックのロード・バランスを取る方法を示します。

始める前に

このクイック・スタートの例の場合、3 つのワークステーションと 4 つの IP アドレスが必要です。 ワークステーションの 1 つは Dispatcher マシンで、 他の 2 つは Web サーバーです。 各 Web サーバーには IP アドレスが 1 つずつ必要です。Dispatcher ワークステーションには、非転送先アドレス (NFA) と、 Web サイトにアクセスするクライアントに与えるクラスター・アドレス (ロード・バランシングが行われるアドレス) という 2 つのアドレスが必要です。
注: NFA は hostname コマンドによって戻されるアドレスです。 このアドレスは、管理目的で使用されます。
単純なローカル Dispatcher 構成

Load Balancer をセットアップするためのさまざまな方法についての詳細は、トポロジーの設計に役立つ、 クラスター、ポート、サーバー構成のタイプをお読みください。

このタスクについて

サーバー と Dispatcher マシンの間の接続を迅速に確立するには、 この構成方式を使用してください。この方式には、advisor の構成と パフォーマンスの調整は含まれません。完全な構成については、Load Balancer マシンの構成およびサーバー・マシンの構成をお読みください。

プロシージャー

  1. サーバーを準備します。
    1. このローカル接続の構成例では、 ワークステーションを同じ LAN セグメント上にセットアップします。3 つのマシンの間の ネットワーク・トラフィックが、 ルーターやブリッジを一切通過する必要がないようにします。
    2. 3 つのワークステーションのネットワーク・アダプターを構成します。 この例では、以下のネットワーク構成を仮定しています。 各ワークステーションには、標準のイーサネット・ネットワーク・インターフェース・カードが 1 つだけ装備されています。
      表 1. ネットワーク構成のサンプル
      ワークステーション 名前 IP アドレス
      1 server1.Intersplashx.com 2002:92a:8f7a:162:9:42:92:160
      2 server2.Intersplashx.com 2002:92a:8f7a:162:9:42:92:161
      3 server3.Intersplashx.com 9.47.47.103
      ネットマスク = 255.255.255.0
    3. 3. すべてのサーバーが相互に通信できることを確認します。
      1. server1.Intersplashx.com が server2.Intersplashx.com と server3.Intersplashx.com の両方を ping できるようにします。
      2. server2.Intersplashx.com と server3.Intersplashx.com が server1.Intersplashx.com を ping できるようにします。
    4. 2 つの Web サーバー (サーバー 2 およびサーバー 3) の上でコンテンツが同じであることを確認します。 これを行うには、データを両方のワークステーションに複製するか、NFS、AFS®、DFS™ などのファイル共用システムを使用します。あるいは、サイトに合ったその他の方法を使用することもできます。
    5. server2.Intersplashx.com と server3.Intersplashx.com の Web サーバーが操作可能になるようにします。 Web ブラウザーを使用して、http://server2.Intersplashx.com および http://server3.Intersplashx.com から直接ページを要求します。
    6. この LAN セグメント用に別の有効な IP アドレスを取得します。このアドレスは、サイトにアクセスするクライアントに提供するアドレスです。 この例では、以下を使用します。
      Name= www.Intersplashx.com 
      IP=9.47.47.104
    7. www.Intersplashx.com のトラフィックを受け入れるように 2 つの Web サーバー・ワークステーションを構成します。 server2.Intersplashx.com および server3.Intersplashx.com にある ループバック・インターフェースに www.Intersplashx.com の別名を追加します。
    8. ループバック・インターフェースの別名割り当ての結果としてすでに作成されている可能性があるエクストラ経路をすべて削除します。 サーバー・マシンの構成のステップ 2 を参照してください。
  2. コマンド行、GUI、または構成ウィザードを使用して、Load Balancer を構成します。
    • コマンド行による構成:
      1. Dispatcher で dsserver を開始します。
        • [AIX] [HP-UX] [Linux] [Solaris] 次のコマンドを root ユーザーとして実行します。
          dsserver
        • [Windows] dsserver は自動的に開始されるサービスとして実行されます。
      2. Dispatcher の executor 機能を開始します。次のコマンドを入力します。
        dscontrol executor start
      3. クラスター・アドレスを Dispatcher 構成に追加します。
        dscontrol cluster add www.Intersplashx.com
      4. HTTP プロトコル・ポートを Dispatcher 構成に追加します。
        dscontrol port add www.Intersplashx.com@80
      5. 各 Web サーバーを Dispatcher 構成に追加します。
        dscontrol server add www.Intersplashx.com@80@server2.Intersplashx.com
        dscontrol server add www.Intersplashx.com@80@server3.Intersplashx.com
      6. Dispatcher の manager 機能を開始します。
        dscontrol manager start 
        これで、Dispatcher は、サーバーのパフォーマンスに基づいてロード・バランシングを行うようになります。
      7. Dispatcher の advisor 機能を開始します。
        dscontrol advisor start http 80
        これで Dispatcher はクライアント要求が失敗 Web サーバーに送信されないようにします。
    • 構成ウィザードによる構成:
      1. Dispatcher で dsserver を開始します。
        • [AIX] [HP-UX] [Linux] [Solaris] 次のコマンドを root ユーザーとして実行します。dsserver
        • [Windows] dsserver は自動的に開始されるサービスとして実行されます。
      2. Dispatcher のウィザード機能を開始します。
        dswizard
        ウィザードでは、Dispatcher コンポーネントの基本構成を作成するプロセスを段階的に進めることができます。 ここでは、ユーザーのネットワークについて質問し、Dispatcher のクラスターのセットアップ を導いて、サーバーのグループ間のトラフィックに対するロード・バランシングを 行います。構成ウィザードには、以下のパネルがあります。
        • ウィザードの概要
        • 行われる内容の説明
        • セットアップの準備
        • クラスターの定義
        • ポートの追加
        • サーバーの追加
        • advisor の開始
        • サーバー・マシンのセットアップ
    • GUI による構成:
      • [AIX] [Linux] [HP-UX] [Solaris] コマンド・プロンプトで、次のように入力します。
        lbadmin
      • [Windows] 「スタート」>「すべてのプログラム」>「IBM WebSphere」>「Edge コンポーネント」>「IBM Load Balancer」>「Load Balancer」とクリックします。
  3. 構成をテストします。
    1. Web ブラウザーから、ロケーション http://www.Intersplashx.com に移動します。 ページが表示されれば、構成は有効です。
    2. このページを Web ブラウザーで再ロードします。
    3. 次のコマンドの結果を調べます。
      dscontrol server report www.Intersplashx.com@80@

      2 つのサーバーを加算した合計接続数の欄が「2」になるはずです。




関連参照
クラスター、ポート、およびサーバー構成のタイプ
関連情報
Load Balancer マシンの構成
サーバー・マシンの構成
タスク・トピック    

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最終更新: 2008 年 7 月 31 日 3:18:06 PM EDT
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