Load Balancer for IBM WebSphere Application Server バージョン 7.0 には、
いくつかの新機能が搭載されています。
最も重要な新機能は、次のとおりです。
- Load Balancer は、システムを再始動せずに、ネットワーク構成の変更を検出できるようになりました。
- LDAP URI advisor の構成。LDAP URI advisor により、
LDAP サーバーに対する完全な要求を処理することによって、Lightweight Directory Access Protocol (LDAP) の
可用性をより正確に測定できます。
LDAP URI advisor は、LDAP サーバーへの接続をオープンし、
サーバー・オブジェクトで定義された advisorrequest フィールドに基づいて BIND 要求を送信します。
advisor は、LDAP サーバーからの応答を待ち、経過時間を負荷として戻します。
- カプセル化転送を使用したネットワーク・セグメント間のトラフィックの転送。カプセル化転送は、バックエンド・サーバーが同じネットワーク・セグメントにない場合、
または、仮想化テクノロジーを使用しており、他の方法では転送できないパケットを転送する必要がある場合に
使用します。
- Load Balancer がトラフィックの経路指定に使用する選択アルゴリズムのオプションが 3 つになりました。
- connection (デフォルト): サーバーの選択は、簡単なラウンドロビン選択に基づいて指定します。
- affinity: サーバーの選択は、クライアントの類縁性に基づいて指定します。
- conn+affin: サーバーの選択は、既存の接続に基づいて指定します。新規接続では、サーバーの選択は、類縁性
に基づいて行われます。
このコマンドおよび使用可能なオプションについての詳細は、dscontrol port を参照してください。
- 日次スケジュールに基づくサーバーの静止。アップグレードや通常の保守作業を行うために、
スケジュールされた時刻にサーバーを静止できるようになりました。この機能についての詳細は、
サーバー保守時間帯のサーバーの静止を参照してください。
- ICMP 転送およびメッセージングのサポート。Load Balancer は、ICMP メッセージの転送および処理をサポートする
ようになりました。これにより、接続プロトコルがより堅固になり、Load Balancer が ICMP フラグメント・
メッセージを受け取ることができます。
- crossport 類縁性は、類縁性機能を複数のポートに渡って拡張することができます。これにより、異なるポートで受信したクライアント要求を、後続の要求として同じサーバーに送信することができます。この機能を使用するには、ポートを以下のようにしなければなりません。
- 同じクラスター・アドレスを共用する。
- 同じサーバーを共用する。
- affinity または conn+aff 選択アルゴリズムを使用する。
詳しくは、dscontrol port コマンドを参照してください。
- UDP パケットの転送。Load Balancer の、コネクションレス UDP パケットを処理する
アルゴリズムが改良されました。
- サーバーまたはポートのルールの構成。以下のシナリオについて、接続を経路指定するためのルールを
構成できます。
- active: ポートの活動状態にある接続の合計数に基づきます。このルールが機能するのは、manager が実行されている場合だけです。
- true: このルールを常に真と評価することを指定します。