WebSphere Virtual Enterprise, Version 6.1.1
             オペレーティング・システム: AIX , HP-UX, Linux, Solaris, Windows,


動的クラスター

動的クラスターとは、重みおよびワークロード管理を使用して、クラスター・メンバーから 収集されたパフォーマンス情報に基づき、動的にクラスター・メンバーのワークロードの バランスを取るサーバー・クラスターのことです。 動的クラスターは、アプリケーション・サーバーの仮想化を使用可能にします。

動的クラスター は、環境内のワークロードに応じて拡張および縮小できる、アプリケーション・デプロイメント・ターゲットです。 動的クラスターは、アプリケーション配置コントローラーや動的ワークロード・ マネージャーなどのオートノミック・マネージャーと連動して、コンピューティング・ リソースを最大限に活用します。動的クラスターは、高可用性やサービス・ポリシーなど、多くの WebSphere® Virtual Enterprise オートノミック機能に必要です。

動的クラスターは WebSphere Application Server Network Deployment を使用して作成できるサーバー・クラスターに類似していますが、動的クラスターをさらに堅固なものにしている重要な違いがあります。完全ライフサイクル管理サーバーの場合、この製品は、サーバー・インスタンスの作成および削除を制御し、またサーバーを始動および停止できます。補助ライフサイクル管理サーバーの場合、この製品は、事前定義されたサーバー・インスタンスのプールからサーバーを停止および始動することで、サーバーの状態を制御できます。

動的クラスター・メンバーシップ

WebSphere Virtual Enterprise バージョン 6.1 以降では、動的クラスターにメンバーを追加するための 2 つのオプション (ルールによるクラスター・メンバーの自動定義、またはクラスター・メンバーの手動定義) があります。

注: 動的クラスター・メンバーシップ定義は バージョン 6.0 から変更されました。 バージョン 6.0 では、動的クラスター・メンバーを実行するノードを含むノード・グループを定義します。 バージョン 6.1 では、動的クラスター・メンバーが実行されるノードを指定するメンバーシップ・ポリシーを定義します。

ルールによるクラスター・メンバーの自動定義

ルールを使用してクラスター・メンバーを自動的に定義することにより、さまざまなノード・プロパティーに基づいて動的クラスター・メンバーをホストするノードを自動的に選択する副次式を作成できます。 この副次式はメンバーシップ・ポリシー と呼ばれます。メンバーシップ・ポリシーを作成すると、動的クラスターの作成を終了する前に、ノード・メンバーシップをプレビューできます。

ルールを用いたクラスター・メンバーシップの自動定義は、完全ライフサイクル管理を持つサーバーに対してのみ使用できます。メンバーシップ・ポリシーを使用して動的クラスターを作成すると、選択した任意のノードで動的クラスター・インスタンスを開始できます。 メンバーシップ・ポリシーの基準を満たすノードが使用可能になった場合、動的クラスター・インスタンスはこれらのノードでも開始できます。

クラスター・メンバーの手動定義

クラスター・メンバーを手動で定義する場合は、 クラスターに追加するサーバーを選択して、クラスター・メンバーであるサーバーを静的に定義します。 以下の理由から、このオプションはメンバーシップ・ポリシーの代わりに使用します。
  • 動的クラスターに変換する既存の静的クラスターがある。
  • 補助ライフサイクル管理サーバー を使用している。補助ライフサイクル管理サーバーを管理コンソールから作成することはできません。このオプションを使用して、サーバーの表現をクラスター・メンバーとして作成します。 これらのメンバーは同質、すなわち、すべて同一のサーバー・タイプ (例えば、BEA WebLogic サーバーのグループ) である必要があります。 同一バージョンのミドルウェア・ソフトウェアが、動的クラスター内のすべてのノードにインストールされている必要があり、 動的クラスターを作成する前に、これらのサーバーに同一のアプリケーションをデプロイする必要があります。

サーバー・テンプレート

サーバー・テンプレート は、サーバーを動的クラスターに追加するときに、出発点として使用できるサーバー構成です。さまざまなバージョンの WebSphere Virtual Enterprise およびさまざまなミドルウェア・サーバー・タイプには、事前定義されたテンプレートがあります。独自のサーバー・テンプレートを定義することもできます。

動的クラスター・サーバー・テンプレート

動的クラスターを定義すると、動的クラスター・サーバー・テンプレート で動的クラスター内のすべてのメンバーのプロパティーが定義されます。
問題の回避: 動的クラスター・サーバー・テンプレートを変更すると、動的クラスター・メンバーに対して直接行ったすべての変更が上書きされます。gotcha

クラスター・インスタンス

動的クラスターのクラスター・インスタンスの作成および管理を制御できます。 これらのオプションには以下のものがあります。

操作モード

動的クラスターの動作は、操作モードに応じて異なります。 操作のモードに応じて次のオプションから 1 つを選択してください。
重要: 動的アプリケーション配置を使用するには、動作モードとして「自動」または「監視」 をクリックします。

オートノミック要求フロー・マネージャー (ARFM) に対して、セル・レベルまたはデプロイメント・ターゲット・レベルのいずれかで手動モードを使用している場合は、動的クラスターも手動モードにする必要があります。 また、ARFM がセルまたはデプロイメント・ターゲットに対して手動モードにある場合には、 静的クラスターを使用することもできます。 ARFM が自動モードにある場合は、クラスターに対しては任意の動作モードを使用できます。




関連概念
動的クラスターの分離
動的アプリケーションの配置
関連タスク
垂直スタッキングの構成
動的クラスターの作成
関連資料
静的クラスター対動的クラスター
概念のトピック    

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最終更新: 2009/09/17 16時30分32秒EDT
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