セル・アフィニティー機能により、オンデマンド・ルーター (ODR) の障害が起こった場合でも、セッションを保存するブリッジされていない、マルチセルのオンデマンド・ルーター (ODR) トポロジーを構成できます。このトポロジー・ダイアグラムは、元の ODR が機能しなくなったために、IBM HTTP サーバー要求を元のセッション・パスにない ODR に送る必要がある場合の、セル・アフィニティーの要求/応答フローを示しています。
要求/応答フローを示すシナリオは、以下の図に示されています。このシナリオでは、ブラウザーがセッション中の要求を IBM HTTP サーバーに送っています。IBM HTTP サーバーは、要求を元の ODR1.1 に転送することができないと判断したため、代わりに要求を ODR2.1 に転送するように選択しました (通常では、これによりセッションが中断されます)。図では、実線の矢印は要求を表わします。一方点線の矢印は応答を表わします。フローは、次に以下の順序で説明されています。
- ブラウザーが要求を IBM HTTP サーバーに送信します。ODR1.1 は機能していません。
フェイルオーバーが試みられると、IBM HTTP Server は、ODR2.1 にルーティングします。
- ODR2.1 は、この要求の宛先が元々は ODR1.1 であったことに気付きます。そこで、ODR2.1 は、ODR1.1 を含む汎用サーバー・クラスターを検索し、汎用サーバー・クラスター内でアクティブの ODR、つまり ODR1.2 にルーティングし直します。
- ODR1.2 は、応答処理中にこのセッションを選択されたものとしてマークし、要求を元々のバックエンド・ターゲット・クラスターに転送します。
IBM HTTP サーバーは、ODR1.1 に障害があることを検出すると、ODR1.2 に直接ルーティングできます。この場合、ODR1.2 は、要求を正しいバックエンド・ターゲット・クラスターに転送して、3 と 4 で前述したように応答処理中にセッションを選択します。
以下の図は、ブラウザーがセッション中の要求を IBM HTTP Server に送信するような要求/応答フローのシナリオを示しています。
