WebSphere Extended Deployment Compute Grid, Version 6.1.1
             オペレーティング・システム: AIX , HP-UX, Linux, Solaris, Windows,


システム・プログラミング・インターフェース (SPI) およびプロパティー

システム・プログラミング・インターフェース (SPI) は、実行環境に対するプラグ可能な拡張です。Compute Grid SPI は、インストール済みの SPI およびその実装クラス名を識別するプロパティー・ファイルによって構成されます。

SPI プロパティー

表 1. プロパティー・ファイルの属性
プロパティー・ファイル 属性
名前 xd.spi.properties
ロケーション <WAS install directory>/properties
形式 <SPI name>=<SPI implementation class>
すべての SPI は、WebSphere Application Server で singleton オブジェクトとしてインスタンス化されます。

パラメータライザー SPI

パラメータライザー SPI の目的は、最上位レベルのジョブを複数のサブジョブに分割することです。パラメータライザー SPI は、作成するサブジョブの数、および各サブジョブに渡される入力プロパティーを決定します。通常、入力プロパティーには、データ・チャンクが特定のサブジョブを処理する対象の情報が含まれます。パラメータライザー SPI の実装は必須です。

一般パラメータライザーの基本機能を提供するデフォルトのパラメータライザー SPI があります。 xd.spi.properties ファイルでこの実装を起動するには、spi.parallel.Parameterizer プロパティーを値 com.ibm.ws.batch.parallel.BuiltInParameterizer に設定します。 サブジョブの数を指定するには、入力プロパティー com.ibm.wsspi.batch.parallel.jobs=N を使用します。N はサブジョブの数です。特定のサブジョブ・インスタンスに固有プロパティーを指定するには、プロパティー com.ibm.wsspi.batch.parallel.prop.<property_name>.<subjob>=<value>を使用します。この場合、sub-job はサブジョブ・インスタンスです (1< subjob < N)。<property_name>= <value> 形式の他のすべてのプロパティーは、すべてのサブジョブに可視になります。

同期 SPI

同期 SPI は、論理トランザクションのさまざまなライフサイクル・ステージにおける制御機能を提供します。例えば、Begin、beforeCompletion、afterCompletion などがあります。必要に応じて、これらの制御点を使用し、論理トランザクションをロールバックすることができます。

SubJobCollector SPI

SubJobCollector SPI は、サブジョブ実行に関連する情報を収集します。標準的な実装では、サブジョブに関する進行情報が、サブジョブ・コンテキスト内の外部化可能オブジェクトとして保管されます。バッチ・コンテナーがこのコレクター SPI を呼び出すと、サブジョブ・コンテキスト内に前に保管された情報が返されます。

SubJobAnalyzer SPI

SubJobAnalyzer SPI は、SubJobCollector SPI によってあらかじめ収集された情報の分析に使用されます。標準的な実装では、SubJobAnalyzer SPI は、すべてのサブジョブから得られた情報を集約し、最上位レベルのジョブに対する総合戻りコードを決定する場合に使用されます。SubJobAnalyzer SPI は、チェックポイント処理中およびジョブ完了時に呼び出されます。

コンテキスト・オブジェクト

Compute Grid ランタイムでは、SPI およびバッチ・アプリケーション・プログラミング・モデル成果物に共通の作業域を提供するコンテキスト・オブジェクトを提供します。コンテキスト・オブジェクトにより、ユーザー・コードで Java オブジェクトを保存、取得し、コンテキストのスコープ内でこれを共有することができるようになります。Compute Grid ランタイムにより、適切なコンテキスト・オブジェクトのクリーンアップおよびスコープの終了が保証されます。コンテキスト・オブジェクトには、次の 2 つのタイプがあります。
  • ParallelJobManagerContext: パラレル・ジョブのスコープ内に存在します。 パラメータライザー、SubJobAnalyzer、および同期 SPI のすべてが、一定のパラレル・ジョブ・インスタンスに関して、このコンテキストにアクセスできます。
  • SubJobContext: サブジョブのスコープ内に存在します。SubJobCollector、バッチ・アプリケーション・プログラミング・モデル成果物、BatchDataStream、BatchJobStepInterface、CheckpointPolicyAlgorithm、および ResultsAlgorithm のすべてが一定のサブジョブ・インスタンスに関してこのコンテキストにアクセスできます。



関連概念
パラレル・ジョブ・マネージャー実行時のその他の考慮事項
関連タスク
パラレル・ジョブ・マネージャーのサンプル・アプリケーション
パラレル・ジョブ・マネージャー (PJM) のインストールおよび構成
関連資料
rcgpjmdisaster.html
rcginstallpjm.html
関連情報
パラレル・ジョブ・マネージャー (PJM)
参照トピック    

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最終更新: 2009/09/17 16時38分56秒EDT
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