WebSphere Virtual Enterprise, Version 6.1.1
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リモート ODR セル用の汎用サーバー・クラスターの定義

オンデマンド・ルーター (ODR) がその他のセルにルーティングするには、それらのセルを表わすよう汎用サーバー・クラスターを定義する必要があります。汎用サーバー・クラスターを定義する目的は、各 ODR がリモート・セルにある、その他の ODR を認識できるようにすることです。

このタスクについて

汎用サーバー・クラスターを定義すると、あるセルの ODR が別のセルの ODR にトラフィックを送信できるようになります。 これは重要なことですが、それにはいくつかの理由があります。第一に、1 つのセルのすべてのアプリケーション・サーバーが使用不可になった場合、そのセル内の ODR は、要求をどこかに送信する必要が生じます。要求は、汎用サーバー・クラスター (GSC) (別のセルの ODR を代表する) に送信されます。すると、別のセルの ODR は、要求を自身のセル内のアプリケーション・サーバーに送付し、要求が確実に正しく処理されるようにします。第二に、Cell1 内のアプリケーション・サーバーに関連付けられたセッション・データがある要求が、誤って、Cell2 内の ODR に送信された場合、Cell1 内の ODR しか適切なアプリケーション・サーバーにその要求を送信できないため (Cell2 内の ODR は Cell1 内のアプリケーション・サーバーに直接要求を送信することはできません)、Cell2 内の ODR がその要求を Cell1 に転送できることが必要です。この場合も、Cell2 内の ODR が Cell1 内の ODR に要求を転送し、Cell1 で要求が処理されるようにするため、GSC が使用されます。

プロシージャー

  1. 信頼できるセキュリティー・プロキシーを構成します。すべての ODR が、他のすべての ODR (リモート・セル内の ODR も含む) およびこの ODR にトラフィックを送信するすべての WebServer/IHS Server を、信頼できるプロキシーとして含む必要があります。ODR を構成するためのほとんどの指示については、プロキシー・サーバー設定のトピックの WebSphere Network Deployment の指示に従ってください。WebSphere® Virtual Enterprise 固有フィールドについては、ODR の構成 を参照してください。
  2. 管理コンソールから、新規の汎用サーバー・クラスターを作成します。そのためには、「サーバー」>「汎用サーバー・クラスター」>「新規」を選択します。
  3. 名前を入力し、プロトコルを選択して、「OK」をクリックします。
  4. 新しく作成された汎用サーバー・クラスターをクリックし、「ポート」をクリックします。
  5. 「新規」をクリックし、汎用サーバー・クラスターのメンバーとなる ODR のホスト名およびポート番号を指定します。

    複数の GSC メンバー (別の GSC のメンバーを含む) が同じノードにある (同じホスト名になっている) GSC メンバーを定義する場合、ODC 内の GSC メンバー名の固有性を保持するため、GSC メンバー定義に server=<uniqueServerName> カスタム・プロパティーを定義する必要があります。このカスタム・プロパティーがないと、GSC メンバー名が構成されたホスト名に基づいて設定されることになり、同じノード上の 2 つのメンバーが固有でなくなり、ルーティングが不適切になります。このプロパティーが設定されると、GSC メンバー名はこのカスタム・プロパティーで指定された値になります。

    ODR は、通常、ホスト名と 非 SSL ODR ポートからサーバーの cloneID を計算します。この同じメカニズムが、GSC メンバー cloneID の計算にも使用されます。 したがって、あるセルの ODR が、別のセルの GSC メンバーによって表される場合、これらの cloneID は自動的に一致することになります。しかしながら、オーバーライド・メカニズムがあるため、cloneID を手動で指定することができます。そのためには、ODRCloneId というカスタム GSC メンバー・プロパティーを、値に適切な cloneID を設定して定義します。この値は、リモート・セル内の計算された ODR の cloneID と一致する必要があります。

  6. 汎用サーバー・クラスターで表わされるセル内の各 ODR についてステップ 5 を繰り返します。
  7. トポロジー内の各セルについてステップ 1 から 5 を繰り返します。
  8. 保存」をクリックして、構成の変更を保存します。

結果

リモート・セル内の ODR の GSC 表示を構成することにより、あるセルに誤って送付されたトラフィックを正しいセルに転送できるようになり、セル・アフィニティーが維持されます。これによって、フェイルオーバーが使用可能になることはありません。すなわち、ODR に、そのセル内に使用可能なサーバーがない場合、ODR は要求に対してサービス提供できなくなります。使用可能なローカル・サーバーがない場合に、リモート・セルのアプリケーション・サーバーに ODR が要求を送信できるようにする場合は、マルチクラスター・フェイルオーバーおよびロード・バランシング・ルーティングの オンデマンド・ルーターの構成 を参照してください。




関連情報
ODR の作成と構成
ODR の構成
セル・アフィニティー機能
セル・アフィニティーの使用可能化
複数の層からなる環境でのセル・アフィニティーの構成
pluginmerge.bat|.sh スクリプト
タスク・トピック    

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最終更新: 2009/09/17 16時30分32秒EDT
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