WebSphere Application Server for z/OS, Version 6.1   
             オペレーティング・システム: z/OS

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このトピックは、z/OS オペレーティング・システムにのみ適用されます。

LE ヒープの微調整

ご使用の z/OS オペレーティング・システムを調整し、WebSphere Application Server のパフォーマンスを最適化するには、以下の手順に従います。

このタスクについて

LE ヒープは、注意が必要なストレージ管理領域です。 サーバーの場合、IBM では、HEAP および HEAPPOOL のデフォルト値をサーバーのメインプログラムに コンパイルしてあります。これらは、単純なアプリケーション用にあわせて 用意されています。LE ヒープ設定を調整するには、以下の手順を行います。

プロシージャー

  1. アプリケーション・サーバーのストレージ使用状況についてレポートを生成します。 次の例に示すように、JCL の SET LEPARM= ステートメントで LE 関数 RPTSTG(ON) を使用します。
    SET LEPARM='RPTOPTS(ON),RPTSTG(ON)'
    
    
    サーバントのジョブ・ログに結果が示されます。
  2. サーバーを正常に停止するには、次の VARY コマンドを使用します。
    VARY WLM,APPLENV=xxxx,QUIESCE
    
    
    以下の例は、RPTSTG(ON) オプションからのサーバント SYSPRINT DD の出力を示しています。
    例:
    
    .   .   .    
    0    HEAP statistics:
           
    Initial size:                                     83886080
    
           Increment size:                                    5242880
           
    Total heap storage used (sugg. initial size):    184809328
    
           Successful Get Heap requests:                       426551
           Successful Free Heap requests:                      424262
           Number of segments allocated:                            1
           Number of segments freed:                                0
       .   .   .   
    
      Suggested Percentages for current Cell Sizes:
        HEAPP(ON,8,6,16,4,80,42,808,45,960,5,2048,20)
      Suggested Cell Sizes:
        
    HEAPP(ON,32,,80,,192,,520,,1232,,2048,)
       
     . . .    
    
    
  3. ストレージ使用状況レポートの「Suggested Cell Sizes」行のヒープ値を別の RPTSTG(ON) 関数で使用して、次のように別のストレージ使用状況レポートを取得します。
    SET LEPARM='RPTOPTS(ON),RPTSTG(ON),HEAPPOOLS(ON,32,,80,,192,,520,,1232,,2048,)' 
    
    またはSET LEPARM='RPTOPTS(ON),RPTSTG(ON),HEAPP(ON,32,,80,,192,,520,,1232,,2048,)'
    
    
    以下の例は、RPTOPTS(ON),RPTSTG(ON,32,,80,,192,,520,,1232,,2048,) オプションからのサーバント・ジョブ・ログの出力を示しています。
    例:
       .   .    
    0    HEAP statistics:
           
    Initial size:                                     83886080
    
           Increment size:                                    5242880
           
    Total heap storage used (sugg. initial size):    195803218
    
           Successful Get Heap requests:                       426551
           Successful Free Heap requests:                      424262
           Number of segments allocated:                            1
           Number of segments freed:                                0
       .   .   .   
    
      Suggested Percentages for current Cell Sizes:
        
    HEAPP(ON,32,8,80,43,192,48,520,20,1232,5,2048,20)
     
      Suggested Cell Sizes:
        HEAPP(ON,32,,80,,192,,520,,1232,,2048,)
     . . .    
    
    
  4. 2 番目のストレージ使用状況レポートの「Suggested Percentages for current Cell Sizes」行のヒープ値を別の RPTSTG(ON) 関数で使用して、 次のように 3 つ目のストレージ使用状況レポートを取得します。
    SET LEPARM='RPTOPTS(ON),RPTSTG(ON,32,8,80,43,192,48,520,20,1232,5,2048,20)'
    
    
    以下の例は、RPTOPTS(ON),RPTSTG(ON,32,8,80,43,192,48,520,20,1232,5,2048,20) オプションからのサーバント・ジョブ・ログの出力を示しています。
    例:
       .   .    
    0    HEAP statistics:
           
    Initial size:                                     83886080
    
           Increment size:                                    5242880
           
    Total heap storage used (sugg. initial size):    198372130
    
           Successful Get Heap requests:                       426551
           Successful Free Heap requests:                      424262
           Number of segments allocated:                            1
           Number of segments freed:                                0
       .   .   .   
    
      Suggested Percentages for current Cell Sizes:
        HEAPP(ON,32,8,80,43,192,48,520,20,1232,5,2048,20)
      Suggested Cell Sizes:
        HEAPP(ON,32,,80,,192,,520,,1232,,2048,)
     . . .    
    
    
  5. 3 番目のストレージ使用状況レポートの "Total heap storage used (sugg. initial size):" 行を探し、この値を初期 LE ヒープ設定に使用します。 例えば、3 番目のレポートの例では、この値は 198372130 です。
  6. RPTSTG は、ストレージ使用情報の収集のため パフォーマンスに若干負担をかけるため、必ず除去してください。
  7. z/OS または OS/390 で実行するクライアント・プログラムについては、少なくともクライアントの proc で HEAPP(ON) を指定し、デフォルトの LE ヒープ・プールを取得することをお勧めします。 LE は、z/OS の将来のリリースで追加プール (6 を超える) と 2048MB より大きいセル・サイズを提供する予定です。 システムにこのサービスがある場合、これらのプールとセルのサイズ増加の利点を受けられるようになります。
  8. LE HEAPCHECK を使用する場合、コードに未初期化ストレージがないことが確認できたら、これをオフにしてください。 HEAPCHECK は、非常にコストを要する場合があります。
  9. Java 仮想マシン (JVM) がガーベッジ・コレクション・サイクルを実行する前に ご使用のリンケージ・エディター (LE) ストレージが使い果たされている場合、 JVM 汎用引数を使用して、個々の直接バイト・バッファー用のストレージを、必要でなくなり次第 リリースするように指示することができます。

    JVM が要求データを処理するために作成する直接バイト・バッファーは、 JVM ヒープ内ではなく、LE ヒープ内で割り振られます。ただし、直接バイト・バッファーが 必要ではなくなっても、次のガーベッジ・コレクションが発生するまで、JVM は このネイティブ LE ストレージをリリースしません。サーバーが大容量の要求を処理している場合、 JVM がガーベッジ・コレクション・サイクルを実行する前に LE ストレージが使い果たされる可能性があり、 サーバーが異常終了する原因となります。

    個々の直接バイト・バッファーが必要でなくなり次第そのストレージをリリースするよう指示する手順は、次のとおりです。

    1. 管理コンソールで、「アプリケーション・サーバー」 >server>「Java およびプロセス管理」>「プロセス定義」とクリックします。
    2. 制御」を選択し、「Java 仮想マシン」をクリックします。
    3. 「汎用 JVM 引数」フィールドに次の値を入力します。
      -Dcom.ibm.ws.buffermgmt.impl.WsByteBufferPoolManagerImpl=com.ibm.ws.buffermgmt.impl.ZOSWsByteBufferPoolManagerImpl  
    4. 制御」の代わりに「サーバント」を選択して、上記のサブステップを繰り返します。
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最終更新: Jan 21, 2008 9:12:22 PM EST
http://publib.boulder.ibm.com/infocenter/wasinfo/v6r1/index.jsp?topic=/com.ibm.websphere.zseries.doc/info/zseries/ae/tprf_tunezleheap.html