WebSphere Application Server for z/OS, Version 6.1   
             オペレーティング・システム: z/OS

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dumpNameSpace ツール

dumpNameSpace ツールを使用して、 ネーム・サーバーを介してアクセスしたネーム・スペースの内容をダンプすることができます。 dumpNameSpace ツールは、Java Naming and Directory Interface (JNDI) に基づいています。

dumpNameSpace ツールを 実行する場合は、ネーミング・サービスがアクティブでなければなりません。 dumpNameSpace ツールは、 サーバー・プロセスに対してローカルなネーム・スペース (java: や local: などの URL スキームが使用されているネーム・スペース) をダンプすることはできません。 local: ネーム・スペースには、ローカル・インターフェースを持つエンタープライズ Bean への参照が含まれています。 java: および local: のネーム・スペースをダンプする場合は、java:、local:、および サーバー・ネーム・スペース用のネーム・スペース・ダンプ・ユーティリティーを使用してください。

これを除外する非デフォルト開始コンテキストが指定されていない場合、 そのツールは、指定されたホストおよびポートのサーバーのサーバー・ルート・コンテキストをダンプします。 そのツールは、その他のサーバーのサーバー・ルート・コンテキストはダンプしません。

dumpNameSpace の実行

コマンド行から、または ツールのプログラム・インターフェースを使用して、ツールを実行することができます。 このトピックでは、コマンド行呼び出しについて説明します。 dumpNameSpace ツールのプログラム・インターフェースを介して dumpNameSpace ツールにアクセスするには、WebSphere Application Server API 資料のクラス com.ibm.websphere.naming.DumpNameSpace を参照してください。

コマンド行によってこのツールを 実行するには、WebSphere/AppServer/bin ディレクトリー で dumpNameSpace コマンドを入力します。

dumpNameSpace.sh [[-keyword value]...]

セキュリティーを使用可能に して dumpNameSpace ツールを実行すると、ログイン・プロンプトが表示されます。 ログイン・プロンプトをキャンセルすると 、dumpNameSpace ツールは「UNAUTHENTICATED」証明書を使ってアウトバウンドを続行します。 つまり、デフォルトでは、「Everyone」アクセス許可ポリシーと等価である 「UNAUTHENTICATED」証明書が使用されます。 このデフォルト設定を変更する には、app_server_root/properties/sas.client.props ファイルの com.ibm.CSI.performClientAuthenticationRequired プロパティーの 値を、true に変更します。 このプロパティーを true に変更した場合に 、dumpNameSpace ツールを再実行してログイン・プロンプトをキャンセルすると 、許可が失敗し、コマンドはアウトバウンドを続行しません。

パラメーター

dumpNameSpace ツールのキーワードとそれに関連する値は、 以下のとおりです。

-host myhost.company.com
ネーム・スペースをダンプしたいブートストラップ・ホストまたは WebSphere Application Server ホスト を指定します。 値はデフォルトで localhost になります。 ツールがローカル・マシンから実行されていない場合、値に -host を指定してください。 -host パラメーターは、ツールにリモート・マシンのサーバーに接続するよう指示します。 例えば、
dumpNameSpace -host myhost.mycompany.com 
を実行 して、myhost.mycompany.com で実行されているサーバーのネーム・スペースを表示します。
-port nnn
ブートストラップ・ポートを指定します。指定しない場合、デフォルトは 2809 です。
-root {cell | server | node | host | legacy | tree | default}
ダンプの初期コンテキストとして使用するルート・コンテキストを指定します。適用できるルート・オプションおよびデフォルト・ルート・コンテキストは、ダンプを獲得するネーム・サーバーのタイプによって異なります。-root オプションの 説明は以下のとおりです。

WebSphere Application Server バージョン 5.0 以降のサーバーの場合:

cell 製品バージョン 5.0 以降のサーバーの DumpNameSpace デフォルト。セル・ルート・コンテキストからツリーをダンプします。
server サーバー・ルート・コンテキストからツリーをダンプします。
node ノード・ルート・コンテキストからツリーをダンプします。
tree ツリー・ルート・コンテキストからツリーをダンプします。

すべての WebSphere Application Server および その他のネーム・サーバーの場合:

default JNDI がそのサーバー・タイプに対してデフォルトで戻す初期コンテキストからツリーをダンプします。これは、 WebSphere Application Server 以外のネーム・サーバーと互換性のある唯一の -root オプションです。
-url some_provider_URL
初期 JNDI コンテキストの取得に使用される java.naming.provider.url プロパティーの値。このオプションは、 -host-port、および -root オプションの代わりに使用できます。 -url オプションが指定されている場合、-host-port、および -root オプションは無視されます。
-factory com.ibm.websphere.naming.WsnInitialContextFactory
JNDI 初期コンテキストを取得するのに使用する初期コンテキスト・ファクトリーを示します。 値はデフォルトで com.ibm.websphere.naming.WsnInitialContextFactory になります。通常、 デフォルト値は変更する必要はありません。
-startAt some/subcontext/in/the/tree
ブートストラップ・ホストのルート・コンテキストから、 ダンプを開始すべきトップレベル・コンテキストへのパスを示します。 ツールは、このポイント以下のサブコンテキストを再帰的にダンプします。 これは、デフォルトで、空ストリング、すなわちブートストラップ・ホスト・ルート・コンテキストになります。
-format { jndi | ins }
jndi デフォルト。ネーム・コンポーネントをアトミック・ストリングとして表示します。
ins Interoperable Naming Service (INS) 規則 (id.kind) を使用して構文解析される名前コンポーネントを表示します。
-report { short | long }
short デフォルト。バインディング名およびバインド済みオブジェクト・タイプをダンプします。 この出力は JNDI Context.list() によっても提供されます。
long バインディング名、バインド済みオブジェクト・タイプ、ローカル・オブジェクト・タイプ、およびローカル・オブジェクトのストリング表現 (すなわち IOR、ストリング値、およびその他の印刷される値) をダンプします。

ユーザー定義クラスのオブジェクトが long の報告オプションで正しく表示されるためには、 オブジェクトが入っているディレクトリーを、検索を行うディレクトリーのリストに加える必要がある場合があります。 コマンド行で、環境変数 WAS_USER_DIRS を設定します。 値には、1 つ以上のディレクトリーを組み込むことができます。

これで、 指定されたディレクトリー内のすべての .zip.jar、および .class ファイルは、 dumpNameSpace ツールを実行するときにクラス・ローダーによって解決することができます。

-traceString "some.package.name.to.trace.*=all=enabled"
サーバーによって生成された形式と同じ形式でトレース・ストリングを表します。 その出力はファイル DumpNameSpaceTrace.out に送られます。



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参照トピック    

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最終更新: Jan 21, 2008 9:12:22 PM EST
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