共用ライブラリーとは、複数のアプリケーションによって使用されるファイルです。 各共用ライブラリーは、Java Native Interface (JNI) ライブラリーを読み込むためのシンボル名、Java クラス・パス、および ネイティブ・パスによって構成されています。 共用ライブラリーを使用して、システム上の重複するライブラリー・ファイルの数を削減できます。
管理コンソールを使用して、共用ライブラリーを定義できます。
共用ライブラリーは、セル、ノード、またはサーバーの各レベルで定義できます。
バージョン 6.1.0.11 以降の複数サーバー製品では、共用ライブラリーをクラスター・ レベルで定義することもできます。
アプリケーション・サーバーに関連付けられた共用ライブラリーに対しては、別のクラス・ローダーが使用されます。 このクラス・ローダーはアプリケーション・クラス・ローダーの親で、WebSphere Application Server 拡張クラス・ローダーはその親です。アプリケーションに 関連付けられた共用ライブラリーは、アプリケーション・クラス・ローダーによってロードされます。
これらのレベルのいずれかでライブラリーを定義しても、 ライブラリーがアプリケーション・サーバーのクラス・ローダーに自動的に入れられることはありません。 共用ライブラリーで表わされるクラスを、サーバー全体の、あるいはアプリケーション固有の クラス・ローダーのいずれかにロードする前に、そのライブラリーを該当のアプリケーション またはサーバーに関連付ける必要があります。
管理コンソールを使用して、ライブラリーをア プリケーション、モジュール、またはサーバーと関連付け、共用ライブラリ ーによって表わされるクラスを、サーバー全体またはアプリケーション固有 のいずれかのクラス・ローダーにロードします。
インストール済みオプション・パッケージを使用すると、アプリケーションの MANIFEST.MF ファイルで依存ライブラリー .jar ファイルを宣言して、共用ライブラリーとアプリケーションを関連付けることができます。 例については、Java 2 Platform, Enterprise Edition (J2EE) 1.4 仕様、セクション 8.2 を参照してください。
デプロイしたアプリケーションで共用ライブラリー・ファイルを使用する場合は、ライブラリー・ファイルに共用ライブラリーを定義し、そのライブラリーを特定のアプリケーションまたはモジュール、あるいはアプリケーション・サーバーに関連付けます。共用ライブラリー・ファイルをサーバーと関連付けると、ファイルをサーバーのすべてのアプリケーションと関連付けます。 新規の共用ライブラリー・ファイルをシステムに定義したり、既存のライブラリー・ファイルをシステムから除去したりするには、 管理コンソールの「共用ライブラリー」ページを使用します。