WebSphere Application Server for z/OS, Version 6.1   
             オペレーティング・システム: z/OS

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このトピックは、z/OS オペレーティング・システムにのみ適用されます。

IPCS によるバッチ・モードでの CTRACE データのフォーマット

対話式問題管理システム (IPCS) をバッチ・モードで使用して、CTRACE データのフォーマットを自動化することができます。

始める前に

バッチ・モードで IPCS を使用する前に、IPCS ダンプ・ディレクトリーを作成する必要があります。IPCS をセットアップすると、システムはユーザーに合わせて IPCS をカスタマイズします。このカスタマイズには、IPCS ダンプ・ディレクトリーを作成する際のデフォルト値とともに IBM 提供の BLSCDDIR CLIST の修正も含まれます。

このタスクについて

コンポーネント・トレースからメッセージまたはアプリケーション・トレース・データを表示するには、対話式問題制御システム (IPCS) を使用して、データをフォーマットする必要があります。 特に IPCS、TSO/E および ISPF の使用経験があまりない場合には、バッチ・モードでの IPCS の使用は、データのフォーマットの最も簡単な方法です。 バッチ・モードにより、IPCS を使用して、トレース・データをフォーマットし、それを MVS データ・セットに書き込むことができます。 オプションで、表示用として HFS ファイルにそのデータ・セットの内容をコピーすることも可能です。

システムが BLSCDDIR CLIST を修正した場合、ここでのステップに従うと、IPCS ダンプ・ディレクトリーを作成できます。
  1. ディレクトリー用の、完全修飾データ・セット名を決めます。
  2. TSO/E コマンド・プロンプトから、BLSCDDIR コマンドを入力して、データ・セット名を指定します。
    例えば、IBMUSER.DDIR というダンプ・ディレクトリーを作成するには、次のように入力します。
    
    
    %blscddir dsn('ibmuser.ddir')
    
    

システムにより IPCS がカスタマイズされない場合には、他の BLSCDDIR CLIST パラメーターを変更する必要があります。 ダンプ・ディレクトリーを作成するための BLSCDDIR CLIST の使用について詳しくは、 「z/OS MVS 対話式問題管理システム (IPCS) ユーザーズ・ガイド (SA88-8568)」および「z/OS MVS 対話式問題管理システム (IPCS) コマンド (SA88-8566)」を参照してください。

以下のステップを行って、バッチ・モードで IPCS を使用し、アプリケーション・トレース・データをフォーマットします。

プロシージャー

  1. ファイルを作成し、その中に次のサンプル JCL をコピーします。 この JCL は、IPCS を呼び出し、JRAS トレース・データを抽出してフォーマットし、MVS データ・セットに書き込みます。その後、TSO/E OPUT コマンドを使用して、フォーマット済みデータを MVS データ・セットから HFS ファイルにコピーします。
    
    
    //IBMUSERX   JOB ,
    // CLASS=J,NOTIFY=&SYSUID,MSGCLASS=H
    //IPCS       EXEC PGM=IKJEFT01,REGION=4096K,DYNAMNBR=50
    //IPCSDDIR   DD DSN=IBMUSER.DDIR,DISP=SHR
    //IPCSDOC    DD SYSOUT=H
    //JRASTRC    DD DSN=IBMUSER.CB390.CTRACE,DISP=SHR
    //IPCSPRNT   DD DSN=IBMUSER.IPCS.OUT,DISP=OLD
    //SYSTSPRT DD SYSOUT=*
    //SYSTSIN    DD *
    IPCS
    DROPDUMP DDNAME(JRASTRC)
    PROFILE LINESIZE(80)PAGESIZE(99999999)
    SETDEF NOCONFIRM
    CTRACE COMP(SYSBBOSS) DDNAME(JRASTRC) FULL PRINT +
           NOTERMINAL
    DROPDUMP DDNAME(JRASTRC)
    END
    /*
    //OPUT       EXEC PGM=IKJEFT01,REGION=4096K,DYNAMNBR=50
    //SYSTSPRT DD SYSOUT=*
    //SYSTSIN    DD *
    oput 'ibmuser.ipcs.out' '/u/ibmuser/ipcs/jrastrace.txt' TEXT
    /*
    
    
  2. サンプル JCL を編集し、IBMUSER.DDIR を、作成した IPCS ダンプ・ディレクトリーで使用されたデータ・セット名に置き換えます。
    1. 出力データ・セットを印刷したくない場合にだけ、PROFILE ステートメントで PAGESIZE パラメーターを使用してください。
    2. HFS ファイル名を、既存の HFS ファイル名に置き換えることもできますが、必ずしも置き換える必要はありません。 指定されたファイル名が存在しない場合には、OPUT コマンド処理により、新しい HFS ファイルが作成されます。 また、そのファイルへの読み取り/書き込みアクセス権が、使用中のユーザー ID に対してのみ与えられます。

      既存の HFS ファイルを指定する場合には、OPUT コマンド処理により、そのファイルにあるデータは上書きされます。 OPUT コマンドの詳細については、「z/OS UNIX システム・サービス コマンド解説書 (SA88-8641)」を参照してください。

    3. 例の中の JRASTRC DD に指定されたデータ・セット名を、CTRACE データを含むデータ・セット名に変更します。
    4. 必要に応じて、JRASTRC DD ステートメントおよび SYSTSIN ストリームの OPUT コマンドの両方で MVS データ・セットの名前を変更します。 JRAS CTRACE データのフォーマット済み出力は、初めに、 IPCSPRNT DD ステートメントで指定された MVS データ・セットに書き込まれてから、(オプションで) HFS データ・セットにコピーされます。このデータ・セットを事前割り振りするか、またはサンプル JCL を変更してデータ・セットを割り振るかのいずれかが必要です。 このデータ・セットは、VBA レコード・フォーマットで、レコード長は 133 になります。
  3. JCL をサブミットして、IPCS バッチ・ジョブを開始します。

次の作業

いったん開始すると、vi などの UNIX エディターを使用できるので、HFS ファイルにトレース・データを表示できます。UNIX エディターの詳細については、 「z/OS UNIX システム・サービス ユーザーズ・ガイド (SA88-8640)」を参照してください。

CTRACE により、タイム・スタンプに基づいて、混合されたさまざまなソースからのトレース・データと共に、複数のトレースを表示できるようになります。 この MERGE サブコマンドの使用についての詳細は、「z/OS MVS 対話式問題管理システム (IPCS) コマンド (SA88-8566)」を参照してください。




サブトピック
WebSphere for z/OS トレース・データを表示するためのサンプル JCL
関連タスク
IPCS ダイアログによる CTRACE データのフォーマット
タスク・トピック    

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最終更新: Jan 21, 2008 9:12:22 PM EST
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