高可用性シスプレックス環境のセットアップを行うことによって、
アプリケーション・ロールアウトおよびワークロード・ルーティングを制御できます。
始める前に
- 高可用性シスプレックスには、少なくとも 2 つの論理区画 (LPAR) が必要です。
ハードウェアの Single Points of failure (SPOF) を排除するため、
これらの LPAR は別々のハードウェア・インスタンス上に存在している必要があります。
- シスプレックスには Web サーバーおよびアプリケーション・サーバーに導くネットワーク・パスの冗長が必要です。
- HTTP セッションを使用している場合、セッション状態が データ複製サービス (DRS)
を使用するクラスター・メンバー間で共有される必要があるか、
またはセッション・データが DB2 に保管されている必要があります。ステートフル・セッション Enterprise JavaBeans (EJB)
を使用している場合、ステートフル・セッションの永続ストアは、共用 HFS に構成されている必要があります。
ステートフル・セッション Enterprise JavaBeans の使用は、推奨されていません。
このタスクについて
WebSphere Application Server for z/OS の高可用性シスプレックス環境をセットアップするには、次のようにします。
プロシージャー
- Network Deployment セルで構成される各 LPAR で
WebSphere Application Server for z/OS ノードを構成します。
必要なデプロイメント・マネージャー・サーバーは、その独自のノードで構成される必要があります。
LPAR または別の LPAR のいずれかで構成できます。
- 管理コンソールを使用して、同じセルに 1 つ以上のノードを持つ各 LPAR でロケーション・サービス・デーモンを必ず定義します。z/OS ロケーション・サービス・デーモンの設定変更
では、
ロケーション・サービス・デーモンがまだ定義されていない場合のロケーション・サービス・デーモンの定義方法を説明します。
- 各ノードでアプリケーション・サーバーを定義し、すべてのアプリケーション・サーバーをクラスターとして形成します。
詳しくは、アプリケーション・サーバーのクラスターへの追加方法について詳しくは、クラスターへのメンバーの追加
を参照してください。
- z/OS オペレーティング・システムのシスプレックス・ディストリビューターで、次の動的仮想 IP アドレス
(DVIPA) を定義します。
- デーモンのセル用 IP 名としての動的仮想 IP アドレス。この IP アドレスは、WLM でバランスの取れた
ワークロード・ルーティングおよび IIOP 要求用 LPAR 間のフェイルオーバーを使用可能にします。
- セル用 HTTP トランスポート・チャネル名としての動的仮想 IP アドレス。
この IP アドレスは、WLM でバランスの取れた
ルーティングおよびセッションなしの HTTP 要求用 LPAR 間のフェイルオーバーを使用可能にします。
z/OS シスプレックス・ディストリビューターを介した IP アドレスの定義方法については、
ご使用のバージョンの z/OS オペレーティング・システムの z/OS Communications Server IP 構成ガイド を参照してください。
この資料は、
http://www.ibm.com/servers/eserver/zseries/zos/bkserv/v1r4books.html で入手可能です。
- セルの補助 HTTP トランスポート・チャネル名として各ノードの静的 IP アドレスを定義します。
この IP アドレスは、セッションありの HTTP 要求用の送信済み HTTP ルーティングを使用可能にします。
- 各 Web サーバーで Web サーバー・プラグインを構成します。
セッションなしの要求に対しては HTTP DVIPA を使用するようプラグインを構成し、
セッションの要求に対しては静的 IP アドレスを使用するよう構成します。
詳しくは、Web サーバーとの通信
を参照してください。