WebSphere Application Server for z/OS, Version 6.1   
             オペレーティング・システム: z/OS

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トランスポート・チェーン

トランスポート・チェーンは、アプリケーション・サーバー環境での入出力操作に使用されるネットワーク・プロトコル・スタックを表します。

トランスポート・チェーンは、IBM サービス統合テクノロジーのサービス統合バス・コンポーネント、WebSphere Secure Caching Proxy、および HA マネージャー・コア・グループ・ブリッジ・サービスなど、すべてのコンポーネントに共通ネットワーク・サービスを提供するチャネル・フレームワーク機能の一部です。

トランスポート・チェーンは、1 つ以上のタイプのチャネルで構成されており、 そのそれぞれが異なるタイプの I/O プロトコル (TCP、DCS、HTTP など) をサポートしています。 ネットワーク・ポートは、チェーン内のすべてのチャネルで共用できます。 チャネル・フレームワーク機能は、そのポートに着信する要求を、 処理のために適切な I/O プロトコル・チャネルに自動的に配分します。

遷移: サーバー始動中にトランスポートを開始させ る呼び出しを発行するルーチンがある場合、混合ノード環境を使用し、サーバーが V5.1 または V6.0.x のいずれかで実行されていない限り、 トランスポートの代わりにトランスポート・チェーンを開始させる呼び出しを発行するようにルーチンを変更する必要 があります。 WebSphere Application Server は、V5.x または V6.0.x ノードで実行されていないサーバーのトランスポートを開始 する呼び出しを受け取ると、エラー・メッセージを発行します。

トランスポート・チェーン構成設定により、そのチェーンでサポートされる I/O プロトコルが決定されます。 以下のチャネルは、比較的共通なタイプのチャネルです。 トランスポート・チェーンには、特定のカスタマーや環境に固有の要件をサポートするカスタム・チャネルも追加できます。

DCS チャネル
アプリケーション・サーバー間で、 データ、オブジェクト、またはイベントを転送する ために、コア・グループ・ブリッジ・サービス、 データ複製サービス (DRS)、および HA マネージャーにより、Network Deployment 環境内で使用されます。
HTTP インバウンド・チャネル
リモート・サーバーとの通信を使用可能にします。 HTTP 1.0 および 1.1 規格を実装し、他のチャネル (Web コンテナー・チャネルなど) により使用され、 HTTP 要求を処理し、このタイプの情報を待っているサーブレットへ HTTP 固有の情報を送信します。

HTTP トランスポートの代わりに HTTP インバウンド・チャネルを使用して、 Web サーバー用の WebSphere Application Server プラグインと、 アプリケーションの Web モジュールが入っている Web コンテナーの間の要求キューを確立します。

HTTP プロキシー・インバウンド・チャネル
プロキシー・サーバー・ノードとアプリケーション・サーバー・ノードの間の HTTP 要求の処理に使用されます。
HTTP トンネル・チャネル
ファイアウォールによりブロックされているか、(認証を含む) HTTP プロキシー・サーバーが必要か、またはその両方のリモート・ホストへの持続的な HTTP 接続をクライアント・アプリケーションに提供するために使用されます。 HTTP トンネル・チャネルにより、リモート・サーバーに送受信される HTTP 要求または応答の本体で、アプリケーション・データの交換が可能になります。 また、HTTP トンネル・チャネルにより、クライアント・サイド・アプリケーションが、クライアントからデータを送信するか、アプリケーション・サーバーからデータを受信するかのいずれかを行うため、リモート・ホストをポーリングし、HTTP 要求を使用することが可能になります。 いずれの場合も、クライアントおよびアプリケーション・サーバーの両方とも、HTTP がデータ交換に使用されているとは認識しません。
JFAP チャネル
サービス統合バス上に JMS リソースへの接続を作成するため、Java Message Service (JMS) サーバーにより使用されます。
MQ チャネル
WebSphere MQ サポートの範囲内で、WebSphere システム統合バスと WebSphere MQ クライアントまたはキュー・マネージャーとの間の通信を容易にするため、TCP チャネルなど、他のチャネルと組み合わせて使用されます。
ORB サービス・チャネル
ORB サービスの CORBA および RMI/IIOP メッセージを処理するために、 TCP チャネルなどの他のチャネルと組み合わせて使用されます。 ORB によって、クライアントはネットワーク分散環境でサーバーに対して 要求を行い、応答を受け取ることができます。
SIP チャネル
Session Initiation Protocol (SIP) インバウンド・チャネル、 およびサーブレットと JavaServer Page エンジンの間のトランスポート・チェーンにブリッジを作成するために使用されます。
SIP コンテナー・インバウンド・チャネル
SIP インバウンド・チャネルと SIP サーブレット・コンテナーの間の通信を処理するために使用されます。
SIP インバウンド・チャネル
リモート・クライアントからのインバウンド SIP 要求を処理するために使用されます。
SSL チャネル (SSL channel)
Secure Sockets Layer (SSL) 構成レパートリーをトランスポート・チェーンに関連付けするために使用されます。 このチャネルは、そのトランスポート・チェーンに SSL サポートが使用可能に設定されている場合にのみ、使用可能です。 SSL 構成レパートリーは、管理コンソールのセキュリティーの下の「SSL 構成レパートリー」>「SSL 構成レパートリー」ページで定義されます。
TCP チャネル
ノードが Transmission Control Protocol (TCP) を使用してネットワークから情報を検索 するときに、ローカル・エリア・ネットワーク (LAN) での持続接続をクライアント・アプリケーションに提供するために使用されます。
UDP チャネル
ノードが User Datagram Protocol (UDP) を使用してネットワークから情報 を検索するときに、ローカル・エリア・ネットワーク (LAN) での持続接続をクライアント・アプリケーションに提供するために使用されます。
Web コンテナー・チャネル
HTTP インバウンド・チャネル、 およびサーブレットと JavaServer Page (JSP) エンジンの間のトランスポート・チェーンにブリッジを作成するために使用されます。



関連タスク
アプリケーション・サーバーの管理
トランスポート・チェーンの構成
概念トピック    

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最終更新: Jan 21, 2008 9:12:22 PM EST
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