このタスクについて
この項目では、新しいサービス・レベルを適用した後に
完了させるポストインストール・タスクについて説明します。サービスの
WebSphere Application Server for z/OS への適用について詳しくは
、製品保守の適用
を参照して
ください。
ポストインストール機能には、
SMP/E を使用してサービスをインストールした後に初めてサーバーを再始動
するときに実行するアクションが組み込まれています。これは、WebSphere
Application Server for z/OS だけでなく、WebSphere Business Integration
Server Foundation for z/OS にも適用されます。システムの制限によって、自動または手動のいずれかを選択して
ポストインストール・プロセスを初期化することができます。
自動モード (推奨) には、サーバー手順で "applyPTF.sh" シェル・スクリプトを
自動的に起動する新規ステップが含まれています。bin ディレクトリー
(WAS_HOME/bin、ここで WAS_HOME は WebSphere
ランタイム・ホーム・ディレクトリーの絶対パス) にある
applyPTF.sh スクリプトは、サーバーを始動する前に、
保留ポストインストール・アクションが正しく適用されているかを確認します。
手動モードは、自動モードが組織の標準に準拠しない
(例えば、複数のステップの手順が許可されない)、構成内に applyPTF.sh
シェル・スクリプトの適切な実行を妨げるものがある、
または手動操作の介入が必要となる特定のサービス・リリースを適用する場合
にのみ必要です。
詳しくは、下の『手動によるポスト・インストーラーの実行』を参照して
ください。
ポストインストール処理はコントローラー・プロシージャーにおいて実行するため、
その特定のプロシージャーに割り当てられた ID で実行します。この ID は
、WebSphere ランタイム・ホーム・ディレクトリーで必要なほとんどのファイル
・システム・アクションを実行するには十分な権限を持っていますが、
ご使用の
applyPTF.sh シェル・スクリプトに対して適切
な権限を持っているとは限りません。したがって、
「インライン」適用処理による特殊権限を必要とするポストインストール・アクションは実行できません。そのような「バッチ」モードの適用処理は、
特定のアクションを適用するために必要とされる権限を持つユーザーが
、
applyPTF.sh または該当するジョブを実行することに
よって、手動で実行する必要があります。
注:
- applyPTF.sh を実行する前に
、WebSphere Application Server for z/OS がコード・ページ IBM-1047 で実行
されていることを確認してください。詳しくは、z/OS の準備
を参照してください。
- サーバー・プロシージャーからシェル・スクリプトを起動すると、
自動的に「インライン」モードでの実行となり、「インライン」と修飾されるサービスしか適用できません。
- バッチ・サービスが実行されると、必要なユーザー権限が、サービス・レベル資料に記述されます。
自動でも手動でもポスト・インストーラーを実行できます。
ご使用の環境に合う以下のステップのセットに従ってください。
次の作業
ポスト・インストーラー・コンポーネントは、サービスを適用
する前に、特定のアクションが正常に実行され、前提条件が満たされているよう
にします。そうでない場合には、警告またはエラー・メッセージが表示され
ます。サーバー・プロシージャーから applyPTF.sh スクリプトを起動した
場合、出力は WAS_HOME/properties/service/logs/applyPTF.out に追加されます。 シェルから手動で applyPTF.sh を実行した場合には、
出力は直ちに標準出力 (applyPTF.sh スクリプトが実行
されたシェル上) に送られ、WTO メッセージが発行されます。後者の場合、applyPTF.log ログ・ファイルには何の出力も
追加されません。
ランタイム・ホーム・ディレクトリーでアクションを実行する場合、常に、
ログ・ファイルが保持されます。警告またはエラーが発生すると、
ログ・ファイルへの絶対パスが表示されるため、問題の詳細を検討することができます。以下は、
ポスト・インストーラー (applyPTF.sh) がサービスを適用するときに発生する可能性がある共通のエラーのリストです。エラーは、通常
、
applyPTF.sh が発行されたコンソール上に、エラー・
コード形式で表示されます。
- ポスト・インストーラーが実行され、SMP/E が SMP/E ホーム・ディレクトリーを、
WebSphere ランタイム・ホーム・ディレクトリーが実行されているサービス・レベルより前のレベルに
復元したと判別されました。
- これは、backoutPTF.sh シェル・スクリプトを
最初に実行しないで、SMP/E を使用して前の受け入れ済みサービス・レベルに
復元した場合に発生します。サーバーがこの状態を検出し、
ポストインストール・アクションがサービスを適用せずに停止すると、サーバーは始動しません。
- ポスト・インストーラーが、サービスのインストール中に警告メッセージを発行しました。
- WebSphere Application Server for z/OS マルチ製品の PTF ポスト・インストーラーが、
リストされた製品にポスト・インストール・サービスの適用中に発行された警告を検出しました。
サービスの適用は成功しましたが、警告メッセージを検証する必要があります。
警告メッセージは、メッセージで指定された HFS ファイルのログ・ファイルにリストされています。
- ポスト・インストーラーでエラーが発生したため、処理を停止しました。
- WebSphere Application Server for z/OS マルチ製品の PTF ポスト・インストーラーが、
メッセージに示されている製品にサービスをインストール中に、エラーが発生しました。
エラーの詳細は、メッセージに指定されている HFS ログ・ファイルに含まれています。
この場合は、ログを検討してエラーを訂正してください。エラーが訂正されるまで、サーバーは始動を許可されません。
- ポスト・インストーラーがサービスを適用中に、警告が発生しました。
- WebSphere Application Server for z/OS マルチ製品の PTF ポスト・インストーラーが、ポストインストール・サービスの適用中に発行された警告を検出しました。
警告は、ポストインストール・サービスが WebSphere Application Server for z/OS または
インストールされている拡張製品に適用されているときに発行された可能性があります。
BBOO0250W メッセージは、ポストインストール・サービスが適用されたときに警告が発生した各製品に
すでに発行されているはずでした。
「Continue」で応答し、アプリケーション・サーバーの始動を継続します。
「Cancel」で応答し、
アプリケーション・サーバーの始動を取り消します。サービスはすでに完了しているため、
マルチ製品の PTF ポスト・インストーラーは、サーバーが次回始動するときに再度実行されることはありません。
- 手動でポスト・インストーラーを実行します。
- 上で説明したように、バッチ・モードとも呼ばれる、手動による
ポスト・インストーラーを組織が実行する必要がある場合があることには理由が
あります。ポスト・インストーラーは、ノードを構成されたシステム以外の
異なるシステムに移動した場合に、ポスト・インストール・サービスの
適用を許可しません。(この場合、WTO BBOO0287A が発行されます。)
ただし、ポスト・インストーラーをバッチ・モードで実行すると、元々構成
されたシステムとは別のシステムに存在する場合でも、ポスト・
インストール・サービスがノードに適用されます。
ポスト・インストーラー
は、以下の 2 つの手順のいずれかを使用して、手動で起動することができます。
- 各ノードに対して、カスタマイズ・ダイアログのウォークスルー (CNTL
データ・セット) によって作成されたバッチ・ジョブを実行します。
スタンドアロン Application Server ノードの場合は BBOWAPLB を、Network
Deployment セル・ノードの場合は BBOWAPLD を使用します。
- シェル・スクリプトを直接起動します。各ノードの /bin
ディレクトリーに保管されています。WebSphere 管理者 ID の権限の元で
実行される OMVS から、./applyPTF.sh batch
シェル・スクリプトを発行します。