このトピックでは、トランザクション・ログを、アプリケーション・サーバー間で移動する際の
いくつかの考慮事項と、実行可能なアクションについて説明します。
このタスクについて
トランザクション・ログをアプリケーション・サーバー間で移動する場合、
以下のステップを検討してください。
プロシージャー
- アプリケーション・サーバーのすべてのトランザクション・ログ・ファイルを移動します。
各サーバーのトランザクション・ログ・ディレクトリーには、多くのファイルとサブディレクトリーが含まれています。トランザクション・ログをサーバー間で移動する場合、これらのファイルおよびサブディレクトリーをすべて移動する必要があります。そうしないと、リカバリーが完了せず、データに矛盾が生じる結果となる可能性があります。
- 分散トランザクションのないサーバー構成の場合、同じリソース・マネージャーにアクセスする任意のサーバーにトランザクション・ログを移動します。 単一サーバーまたはネットワークにデプロイされるサーバー構成
(分散されたトランザクションがログ内に存在しないと判明している構成) の場合、トランザクション・ログは、オリジナルのサーバーと同じリソース・マネージャーにアクセスする (どのノード上の) どのサーバーにも移動することができます。例えば、データベースまたはメッセージ・キューとの通信および有効なセキュリティー・アクセスを必要とするサーバーなど。
サーバーが、オリジナルのサーバーと異なるセルにある場合は、
オリジナルのサーバーが XA リソースにアクセスする際に使用した、
サーバーで使用可能な JAAS エイリアスがあることを確認する必要があります。この場合、wsadmin を使用してエイリアスを構成する必要があります。
これは、管理コンソールを使用してエイリアスを作成すると、エイリアスの頭にノード名が付くためです。
オリジナルのサーバーのすべてのトランザクション・ログ・ファイルを、
新規のサーバーからアクセス可能なディレクトリーに移動する必要があります。
移動は、トランザクション・ログ・ディレクトリーを名前変更するか、新しいサーバーの始動前に、すべての内容を、そのサーバーのトランザクション・ログ・ディレクトリーにコピーすることで行えます。
注: トランザクションのリカバリーを完了するために、アプリケーション・サーバーは、トランザクション・ログのリソース・マネージャー構成情報を使用します。
ただし、アプリケーション・サーバーが同じリソース・マネージャーを使って新規の作業を続行するには、
このサーバーに適した (オリジナルのサーバーに関連する) リソース・マネージャー構成が必要です。
- ネットワークにデプロイされるサーバー構成 (分散トランザクションが存在する) の場合、名前とホスト IP アドレスが同じで、同じリソース・マネージャーにアクセスするサーバーに、トランザクション・ログを移動します。 ネットワークにデプロイされるサーバー構成の場合、ログ内に分散トランザクションが存在していることがわかっている場合は、さらに多くの制限が課せられます。複数のサーバーにアクセスする分散トランザクションは、
トランザクションに組み込まれている個々のサーバーに関する情報をログに記録します。
この情報には、サーバーが稼働しているマシンのサーバー名および IP アドレスが含まれています。
サーバーの再始動時にリカバリーが実施されている間、サーバーはこの情報を使って分散サーバーに連絡し、
同様に分散サーバーは、オリジナルの名前が同じであるサーバーに連絡しようとします。
そのため、サーバーで障害が発生し、代替サーバーでログをリカバリーする必要がある場合、
代替サーバーの名前とホスト IP アドレスは、オリジナルのサーバーと同じでなければなりません。
さらに、代替サーバーは、オリジナルのサーバーと同じリソース・マネージャーにアクセスしなければなりません。
例えば、データベースまたはメッセージ・キューとの通信および有効なセキュリティー・アクセスを必要とするサーバーなど。
注: セル内のすべてのサーバーには、固有の名前が必要です。
注: トランザクションのリカバリーを完了するために、アプリケーション・サーバーは、トランザクション・ログのリソース・マネージャー構成情報を使用します。
ただし、アプリケーション・サーバーが同じリソース・マネージャーを使って新規の作業を続行するには、
このサーバーに適した (オリジナルのサーバーに関連する) リソース・マネージャー構成が必要です。