WebSphere Application Server 64 ビット・バージョンで実行されるアプリケーションは、大きなヒープのサポートを活用した場合、大幅にパフォーマンスが向上します。
説明: 大きなヒープを活用するために、WebSphere Application Server で動的キャッシュを使用できます。 動的キャッシュを調整するプロセスは、64 ビット・バージョンでも 32 ビット・バージョンでも同じです。 ただし、64 ビット・バージョンではすべてのメモリー参照も 64 ビットの大きさになり、これは 32 ビット・バージョンのメモリー参照のサイズの 2 倍です。 このサイズの差により、64 ビット上にデプロイされたアプリケーションのメモリー要件は、32 ビットと比較して増加します。
推奨: アプリケーション・サーバーの Java 仮想マシン (JVM) ヒープを、前述の事実に応じて調整します。 可能な場合は、冗長 GC をオンにしてシミュレートした負荷の中で、アプリケーションをテスト・モードで実行することにより、JVM ヒープを調整します。 次に、GC サイクル・レートが実行時間の合計の 5 % から 20 % の間に達するように、JVM ヒープを調整します。 通常、アプリケーションのメモリーのフットプリントが約 60 % 増加することが考えられます。
メモリーのフットプリントの増加による別の副次作用としては、プロセッサーのハードウェア・キャッシュ効率の低下が考えられます。 これが発生する可能性を小さくするには、大容量の L2 または L3 キャッシュを持つプロセッサーを使用します。 64 ビット・プラットフォーム上の WebSphere Application Server のパフォーマンスについて詳しくは、「IBM WebSphere Application Server and 64-bit platforms - 64-bit performance」を参照してください。