WebSphere Application Server Version 6.1 Feature Pack for Web Services   
             オペレーティング・システム: AIX , HP-UX, i5/OS, Linux, Solaris, Windows, Windows Vista, z/OS

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TCP/IP バッファー・サイズの調整

WebSphere Application Server では、TCP/IP ソケット通信メカニズムを広く使用します。 TCP/IP ソケット接続では、送受信バッファー・サイズによって受信ウィンドウが定義されます。 受信ウィンドウは、送信が可能で、送信が中断されるまで受信が禁止されるデータ・サイズを指定します。 送信データ量が大きすぎると、バッファーがオーバーランし、転送は中断されます。 データ転送の中断を制御する仕組みは、フロー制御といいます。 TCP/IP バッファーの受信ウィンドウ・サイズが小さすぎる場合は、受信ウィンドウ・バッファーが頻繁にオーバーランし、受信バッファーが空になるまでフロー制御メカニズムはデータ転送を停止します。

このタスクについて

[AIX HP-UX Linux Solaris Windows] [i5/OS] フロー制御は CPU 時間を大量に消費するため、データ転送が中断した結果、追加のネットワーク遅延が発生することがあります。 バッファー・サイズを大きくして、通常の運用状態でのフロー制御を回避することをお勧めします。 バッファー・サイズを大きくすると、フロー制御の発生確率が低下し、CPU 利用率が高まります。 ただし、バッファー・サイズが大きいと、場合によってはパフォーマンスが低下することがあります。 TCP/IP バッファーが大きすぎて、アプリケーションがデータを十分な速度で処理できない場合は、ページングが増加することがあります。 重要なのは、バッファーに累積されるデータ量がシステムの処理能力を超えない範囲で、フロー制御を回避できる十分大きな値を指定することです。

[AIX HP-UX Linux Solaris Windows] [i5/OS] デフォルトのバッファー・サイズは 8 KB です。 最大サイズは 8 MB (8096 KB) です。最適なバッファー・サイズはスイッチやシステムのタイプ、肯定応答タイミング、エラー率やネットワーク・トポロジー、メモリー・サイズ、およびデータ転送サイズなど、複数のネットワーク環境因子によって決まります。 データ転送サイズが極端に大きい場合は、バッファー・サイズを最大値まで設定して、スループットを高め、フロー制御の発生頻度を低下させ、CPU コストを削減することができます。

[AIX HP-UX Linux Solaris Windows] [i5/OS] Web サーバーと WebSphere Application Server 間のソケット接続のバッファー・サイズは、64 KB に設定されています。通常は、この値で十分です。

[AIX HP-UX Linux Solaris Windows] [i5/OS] アプリケーションで IBM Developer Kit for Java(TM) JDBC Driver または IBM Toolbox for Java JDBC Driver を使用して、リモート・データベースにアクセスする場合は、フロー制御が問題となることがあります。 データ転送サイズが大きいと、フロー制御が CPU 時間を大量に消費することがあります。 IBM Toolbox for Java JDBC Driver を使用している場合は、カスタム・プロパティーを使用して、各データ・ソースのバッファー・サイズを構成することができます。 大きなバッファー・サイズ (1 MB など) を指定することをお勧めします。

[AIX HP-UX Linux Solaris Windows] [i5/OS] システム全体に関する設定の一部は、ソケットの 8 KB のデフォルト・バッファー・サイズをオーバーライドします。 WebSphere Commerce Suite など一部のアプリケーションでは、バッファー・サイズに 180 KB を指定すると、フロー制御回数が削減され、通常はページングに悪影響が及びません。 最適値は特定のシステム特性によって決まります。 ご使用のシステムに最適なバッファー・サイズを決定する前に、値をいくつか試す必要があります。 システム全体の値を変更するには、以下のステップを実行します。

[z/OS] TCP/IP が原因で、リモート・メソッドが非常に遅くなることがあります。 TCP/IP を調整するために、以下のヒントに従ってください。

プロシージャー

結果

[AIX HP-UX Linux Solaris Windows] [i5/OS] 最適なバッファー・サイズが決まるまで、この処理を繰り返します。

次の作業

[AIX HP-UX Linux Solaris Windows] [i5/OS] TCP/IP バッファー・サイズが変更されます。最適なバッファー・サイズが決まるまで、この処理を繰り返します。

[i5/OS] TCP/IP パフォーマンスについて詳しくは、「Performance Capabilities Reference」の第 5 章を参照してください。「Performance Capabilities Reference」の各エディションへのリンクは、『Performance Management Resource Library』に示されています。




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最終更新: Jan 21, 2008 4:10:06 PM EST
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