WebSphere Application Server for z/OS のテストおよび実動構成について説明する前に、 z/OS プラットフォームで実行すべきテスト・フェーズおよび他のプラットフ ォームで実行すべきテスト・フェーズを把握する必要があります。
WebSphere Application Server for z/OS の開発プラットフォームは、 WebSphere Application Server 分散オペレーティング・システムです (Windows または Linux Intel など)。 この開発環境には、 Web コンテンツ・デリバリー用の WSAD などのツールが含まれます。 IBM ツール・ソリューションでは、WSAD でエンタープライズ Bean を開発し、 分散環境でビジネス・ロジックの基本テストを実行することを前提とします。
コンポーネント・テストでは、 いくつかのエンタープライズ Bean を論理コンポーネントに結合し、データへのアクセスを提供し、 一緒にテストします。 これは、z/OS プラットフォームで実行できますが、 このレベルのテストは、分散プラットフォームで行うことをお勧めします。 このタイプのテストを分散プラットフォームで行うと、 小規模な開発者チームでも、コードの断片を結合し、対話をテストすることができます。 このタイプのテストでは、z/OS プラットフォームの機能やフィーチャーよりも、 個々の Bean とそれらの相互関係に焦点が当てられます。
機能テストでは、 さまざまなコンポーネントを結合し、それらのコンポーネントをターゲット・データベースのテスト・データに接続し、 アプリケーションが提供する機能を検証します。このテストが実行される場所は、 機能とそのデータ要件によって異なります。 対象のデプロイメント・プラットフォームが z/OS である場合には、 z/OS プラットフォームでこのレベルのテストを行います。 この状態では、テスト専用の 1 つ以上のサーバーに、テストするアプリケーションをインストールする必要があります。
テスト・サーバーにアプリケーションをインストールする場合は、 JNDI ディレクトリーのいずれの場所にアプリケーションへの参照を保管するかを定義し、 その後でテスト・アプリケーションの場所を認識するようにテスト・クライアントを構成します。 テスト・クライアントは、テスト・サーバーに対して要求を駆動して、機能テストを実行することができます。 リモート・デバッグ・ツールを使用して、途中で発生する問題を診断することができます。
z/OS プラットフォーム上でアプリケーションを実動させる前に、 WebSphere Application Server for z/OS システムにアプリケーションをインストールして、 そのアプリケーションでの実際のワークロードをシミュレートする必要があります。 システムのテスト環境をセットアップする場合は、 テスト・システム専用のセルで、追加のテスト・サーバーを定義し、 そのサーバーにアプリケーションをインストールする必要があります。 インストールすると、 アプリケーションの一部であるエンタープライズ Bean が、 JNDI ディレクトリーの異なるサブツリーで登録されます。 これは通常、デフォルトで行われますが、この登録が行われたことを確認するのが適切です。 テスト・クライアントは、 テストを実行する前に、テストを実行するアプリケーションのバージョンに構成される必要があります。
機能およびシステム・テストが成功したら、 実動に使用する WebSphere Application Server for z/OS セルにアプリケーションをインストールします。 実動セルとテスト・セル間の差は、 リモート・デバッガーの接続が許可されているかどうかです。 通常、リモート・デバッグ要求がセルに送信されているため、実動ワークロードを停止することは許可されません。