Web サービス・アプリケーションが WebSphere Application Server にデプロイされると、
各アプリケーションまたはモジュールにインスタンスが作成されます。インスタンスは、インプリメンテーションの有効範囲、クライアント・バインディングおよびデプロイメント記述子情報など、Web モジュールまたはエンタープライズ Bean モジュールのデプロイメント情報を含みます。
有効範囲には、アプリケーション、セッション、および要求の 3 つのレベルを設定できます。
始める前に
重要: WebSphere Application Server Version
6.1 Feature Pack for Web Services は、本製品の機能を拡張して、Java API for XML-Based Web Services (JAX-WS) 2.0 の
プログラミング・モデルを導入できるようにします。
JAX-WS は、次世代の Web サービス・プログラミング・モデルであり、
Java API for XML-based RPC (JAX-RPC) プログラミング・モデルが提供する
基盤を提供します。戦略的 JAX-WS プログラミング・モデルを使用すると、
標準ベースの注釈モデルのサポートによって、Web サービスおよび Web クライアントの開発が
容易になります。
JAX-RPC プログラミング・モデルとアプリケーションは
引き続きサポートされますが、Web サービス・アプリケーションおよびクライアントを
新規に開発する場合は、
実装が容易な JAX-WS プログラミング・モデルをご利用ください。
サポートされる構成: Feature Pack for Web Services では、
Java Message Service (JMS) トランスポートとエンタープライズ Bean はサポートしていません。この製品がサポート
しているのは、HTTP トランスポートと、JAX-WS Web サービス・アプリケーションの Web コンテナー内での、
JavaBeans エンドポイントのホスティングのみです。Web サービスとしてホストされるエンタープライズ Bean を
開発するには、JAX-RPC プログラミング・モデルを使用する必要があります。この製品により、
JAX-WS クライアントは、Java Platform、Enterprise Edition (Java EE) コンテナー、
およびクライアント Java 2 Standard Edition (J2SE) 環境から
要求を発行することができます。
Web サービス・ポートの有効範囲を構成することは、JAX-RPC アプリケーションによってサポートされます。
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Web サービスを WebSphere Application Server にデプロイしてください。
アプリケーション・サーバーへの Web サービス・アプリケーションのデプロイに関する説明を参照してください。
このタスクについて
Java 2 Platform Enterprise Edition (J2EE) 用の Web サービスは、
Web サービスのインプリメンテーションを必ずステートレスにするように指定します。
したがって、この指定との整合性を維持するため、
有効範囲はアプリケーション・レベルのまま残される可能性があります。
これは、個々のセッション・レベルまたは要求レベルに関連する状態をインプリメンテーションによって維持することが想定されていないためです。
別の JavaBean インプリメンテーションにある情報を探しているため、この指定を使用しないで、
異なる JavaBean インスタンスにアクセスする場合は、
有効範囲の設定を変更する必要があります。
有効範囲に構成する設定によって、
サービス・インプリメンテーション・クラスの新規インスタンスがモジュール内の Web サービス・ポートに作成される頻度が決定されます。
このタスクを使用して、Web サービス・ポートの有効範囲を構成します。
wsadmin ツールを使用して有効範囲を構成することもできます。
管理コンソールで有効範囲の設定を変更するには、次のようにします。
プロシージャー
- 管理コンソールを開きます。
- 「アプリケーション」>「エンタープライズ・アプリケーション」> 「application_instance」>「モジュールの管理」>「module_instance 」>「Web サービス・インプリメンテーションの有効範囲」をクリックします。
- 有効範囲を、「アプリケーション」、「セッション」、または「要求」に設定します。
有効範囲が「アプリケーション」の場合は、アプリケーションに対するすべての要求に、
インプリメンテーションの同じインスタンスが使用されます。有効範囲が「セッション」の場合は、
各セッションのすべての要求に同じインスタンスが使用されます。
有効範囲が「要求」の場合は、すべての要求に新規のインスタンスが使用されます。
例えば、有効範囲が「アプリケーション」に設定されていると、
サーバーに着信するすべてのメッセージが同じ JavaBean インスタンスにアクセスします。
これは、有効範囲の設定がそのように構成されているためです。
- 「適用」をクリックします。
- 「OK」をクリックします。
結果
Web サービス・ポートの有効範囲が構成されました。
次の作業
これで、その他の構成を完了したり、アプリケーションを開始または停止したり、Web サービスの
期待される動作を確認することができます。