このトピックでは、インターネット情報サービス (IIS) の手動構成設定について説明します。
始める前に
Web サーバー・プラグインのインストール
に説明されているように、
WebSphere Application Server に Web サーバー・プラグインをインストールする際には、
プラグイン・インストール・ウィザードが Web サーバーを構成します。
このトピックでは、Internet Information Services (IIS) Web サーバーの構成方法について説明します。
Web サーバー構成ファイルの編集
のその他の手順では、サポートされている他の Web サーバーの構成について説明します。
このタスクを実行するには、plugins_root
ディレクトリーへの読み取り/書き込みアクセスが必要です。
このタスクについて
以下の手順を使用して、インストール・ウィザードが
Microsoft Internet Information Services Web サーバーを構成する方法を手動で再現します。
プロシージャー
- IIS バージョン 5.0 を構成します。
- IIS アプリケーションを開始し、WebSphere Application Server を使用する Web サイト・インスタンス用の、
新規の仮想ディレクトリーを作成します。
これらの説明では、
デフォルト Web サイトを使用していることを前提としています。
- 左側のツリーを、「Default Web Site」が表示されるまで展開します。
「Default Web Site」を右クリックし、「新規」 > 「Virtual Directory」とクリックして、デフォルトのインストール用ディレクトリーを作成します。
- 「Alias to be used to Access Virtual Directory」フィールドに、sePlugins と入力します。
- 「Enter the physical path of the directory containing the content you
want to publish」フィールドで、plugins_root¥bin
ディレクトリーを参照します。
- 「What access permissions do you want to set for
this directory」フィールドで、適切な「実行」チェック・ボックス (ISAPI アプリケーション、CGI など) を選択します。
- 「次へ」をクリックして、デフォルトの Web サイトに
sePlugins 仮想ディレクトリーを追加します。
- 「終了」をクリックします。
- ナビゲーション・ツリーの「Default Web Site」を右クリックして、「プロパティー」をクリックします。
IIS 構成に、Internet Services Application
Programming Interface (ISAPI) フィルターを追加します。
「プロパティー」
ダイアログで、以下のステップを実行します。
- 「Internet Information Services」タブをクリックします。
- 「マスター・プロパティー (Master Properties)」ウィンドウの「WWW Service」をクリックします。
- 「編集」をクリックして、「WWW Service Master Properties」ウィンドウを表示します。
- 「ISAPI Filters」 > 「追加」をクリックして、「フィルター・プロパティー (Filter Properties)」ウィンドウを開きます。
- 「フィルター名」フィールドに iisWASPlugin と入力します。
- 「実行可能プログラム」フィールドで、「参照」をクリックします。
- plugins_root¥bin ディレクトリーに移動します。
- iisWASPlugin_http.dll ファイルをクリックします。
- 開いているウィンドウがすべて閉じるまで、「OK」をクリックします。
- IIS バージョン 6.0 を構成します。
- IIS アプリケーションを開始し、WebSphere Application Server を使用する Web サイト・インスタンス用の、
新規の仮想ディレクトリーを作成します。
これらの説明では、
デフォルト Web サイトを使用していることを前提としています。
「プログラム」 > 「管理ツール」 > 「Internet Information
Services (IIS) Manager」をクリックします (Windows Server 2003 Standard Edition システムの場合)。
- 左側のツリーを、「Default
Web Site」が表示されるまで展開します。
「Default Web Site」を右クリックし、「新規」 > 「Virtual Directory」をクリックして、デフォルトのインストール用ディレクトリーを作成します。
- 仮想ディレクトリー作成ウィザードの「Virtual Directory Alias」パネルで、「別名」フィールドに sePlugins と入力し、「次へ」をクリックします。
- ウィザードの「Web Site Content Directory」パネルの「パス」フィールドで、plugins_root¥bin¥IIS_web_server_name ディレクトリーに移動して、「次へ」をクリックします。
例えば、C:¥Program Files¥IBM¥WebSphere¥Plugins¥bin¥IIS_webserver1 ディレクトリーを選択します。
- ウィザードの「Virtual
Directory Access Permissions」パネルで、該当するアクセス権のチェック・ボックスを選択します。
例えば、「読み取り」チェック・ボックスおよび「実行」
(ISAPI アプリケーションまたは CGI など) チェック・ボックスを選択します。
- 「次へ」をクリックして、デフォルトの Web サイトに
sePlugins 仮想ディレクトリーを追加します。
- 正常に終了したことを示すメッセージが表示されたら、「終了」をクリックします。
- プラグイン・バイナリーを plugins_root ¥bin¥IIS_web_server_name ディレクトリーにコピーします。
以下に例を示します。
プラグイン・バイナリー・ファイルを
C:¥Program Files¥IBM¥WebSphere¥Plugins¥bin¥IIS_webserver1 ディレクトリーにコピーします。
plugin-cfg.loc ファイルは、このディレクトリーにあります。plugin-cfg.loc
ファイルの最初の行には、plugin-cfg.xml ファイルのロケーションが示されています。
- IIS マネージャー・パネルの左側のペインのナビゲーション・ツリーで「Web Sites」フォルダーを展開します。
- ナビゲーション・ツリーの「Default Web Site」を右クリックして、「プロパティー」をクリックします。
IIS 構成に、Internet Services Application
Programming Interface (ISAPI) フィルターを追加します。
「デフォルト Web サイト・プロパティー (Default Web Site Properties)」パネルで、以下のステップを実行します。
- 「ISAPI Filters」タブをクリックします。
- 「追加」をクリックして、「フィルター・プロパティーの追加/編集 (Add/Edit Filter
Properties)」ダイアログ・ウィンドウを開きます。
- 「フィルター名」フィールドに iisWASPlugin と入力します。
- 「参照」」をクリックして、「実行可能プログラム」フィールドの値に C:¥Program
Files¥IBM¥WebSphere¥Plugins¥bin¥IIS_webserver1¥iisWASPlugin_http.dll ファイルを選択します。
plugins_root ¥bin¥IIS_web_server_name
ディレクトリーを参照して、iisWASPlugin_http.dll ファイルを選択します。
- 「OK」をクリックして、「フィルター・プロパティーの追加/編集 (Add/Edit Filter
Properties)」ダイアログ・ウィンドウを閉じます。
- 「OK」をクリックして、「デフォルト Web サイト・プロパティー(Default Web Site Properties)」ウィンドウを閉じます。
- plugin-cfg.loc
ファイル内の値を構成ファイルのロケーションに設定します。
ロケーションを
plugins_root ¥config¥ webserver_name ¥plugin-cfg.xml ファイルに設定します。これは、C:¥Program Files¥IBM¥WebSphere¥Plugins¥config¥IIS_webserver1¥plugin-cfg.xml ファイルである場合があります。
このロケーションは、システムの構成によって変わります。
Web サーバーとアプリケーション・サーバーが別々のマシンにある場合は、
リモート・インストールです。
2 つのサーバーが同じマシン上にある場合は、ローカル・インストールです。
2 つのサーバーが同じマシン上にあり、アプリケーション・サーバーが統合されている場合は、ローカル分散インストールです。
ローカル分散の例:"C:¥IBM¥WebSphere¥AppServer¥profiles¥custom01¥config¥cells¥
dmgrcell¥nodes¥managed_node¥servers¥webserver1¥plugin-cfg.xml"
例:"C:¥IBM¥WebSphere¥Plugins¥config¥webserver1¥plugin-cfg.xml"
- Web サーバーを構成して、WebSphere Application Server の拡張機能を実行します。
- 左側のペインのナビゲーション・ツリーを展開して、「IIS マネージャー」パネルの「Web Service
Extensions」フォルダーをクリックします。
- 「Add a new Web service extension」をクリックして、「New
Web Service Extension」ダイアログ・ウィンドウを開きます。
- 「Extension name」フィールドに、新しい Web サービス拡張機能の名前として WASPlugin を入力します。
- 「追加」をクリックして、「ファイルの追加」ダイアログ・ウィンドウを開きます。
- 「Path to file」フィールドにパスを入力するか、「参照」をクリックして、新しい
Web サービス拡張機能で要求される適切な iisWASPlugin_http.dll ファイルを参照し、「OK」をクリックします。
- 「Set extension status to Allowed」チェック・ボックスを選択して、新しい
Web サービス拡張機能の状況を自動的に「Allowed」に設定し、「OK」をクリックします。
- オプション: 複数の Web サイトを構成します。 以下に前提条件を示します。
- 定義される 2 つの Web サイトは website1 および website2 です。
- DLL ファイルはすでに bin/website1/iisWASPlugin_http.dll および bin/website2/iisWebsite2/iisWASPlugin_http.dll として作成されています。
- plugin-cfg.loc ファイルは、DLL ファイルと同じフォルダーに作成されています。
- ワーカー・プロセス分離モード (デフォルト) で IIS を実行します。
分離モードでワーカー・プロセスを使用可能にするには、以下のようにします。
- IIS マネージャー・コンソールを開き、正符号をクリックして、ローカル・コンピューターを展開します。
- 「Web Sites」フォルダーを展開して、「Default
Web Sites」フォルダーを右クリックします。
- 「プロパティー」をクリックして、「サービス」タブをクリックします。
- 「Isolation mode」の下で、「Run Web service in IIS 5.0 isolation mode」チェック・ボックスをクリアして、
ワーカー・プロセス分離モードを使用可能にします。
- 2 つのアプリケーション・プール (1 つは website1 用、もう 1 つは website2 用) を定義します。
定義済みアプリケーション・プール DefaultAppPool は使用しないでください。
- 2 つの Web サイトについて、フィルター設定、仮想ホスト設定、拡張設定などを定義します。
- Web サイトごとにアプリケーション・プールを割り当てます。
- 各 Web サイト・フォルダーの下の Web
サイト名を右マウス・ボタンでクリックします。
- 「プロパティー」をクリックして、「ホーム・ディレクトリー」タブを選択します。2.
- アプリケーション設定の下部で、アプリケーション・プールのドロップダウン・リストから Web サイト 1 に定義したアプリケーション・プールを選択します。
- 「OK」をクリックします。
- 2 番目の Web サイトに前述のステップを繰り返して、Web サイト 2 に定義したアプリケーション・プールを選択します。
- IIS サービスを開始し、各 Web サイトを開始します。
結果
この手順によって、Internet Information Services (IIS) Web サーバーが再構成されます。
注: Windows オペレーティング・システムの
エディションによっては、プラグインがインストール
されて、IIS Web サーバーが開始された
ときに、
http_plugin.log ファイルが
自動的に作成されない場合があります。
上記の手順を実行したあとで、
http_plugin.log ファイルが
作成されない場合は、以下のステップを実行してください。
- Windows エクスプローラ・ウィンドウを開きます。
- plugins_root¥logs¥web_server_name
ディレクトリーを参照します。
- フォルダーを共用し、全員にフルコントロールのアクセス許可を与えます。
次の作業
これで、構成された Web サーバーにアプリケーションをインストールすることができます。詳しくは、インフォメーション・センターのアプリケーション・セクションを参照してください。