Web サービス・ランタイム・コンポーネント (非管理対象クライアント、管理対象クライアント、およびサーバー・アプリケーションを含む) をトレースできます。ランタイム・コンポーネント内では、処理アクションに加えてプロシージャーの入り口および出口もトレース可能です。
ユーザー定義の例外と、Java Message Service (JMS) または HTTP を使用して Web サービスを要求する SOAP メッセージをトレースできます。
始める前に
com.ibm.ws.webservices.engine.*=all=enabled 仕様は、Web サービス・ランタイムのみをトレースします。ユーザー定義の例外および SOAP メッセージをトレースするための設定についてはステップ 4 を参照してください。また、tcpmon プロセスによる SOAP メッセージのトレースについては、
tcpmon による SOAP メッセージのトレースを調べてください。
このタスクについて
以下のタスクでは、Web サービスのトレースを使用可能にする方法について説明します。
プロシージャー
- Web サービス非管理クライアントのトレースを使用可能にします。
%install_root¥properties¥TraceSettings.properties ファイルを、クライアント・アプリケーション Java アーカイブ (JAR) ファイルと同じディレクトリーにコピーして、トレース・プロパティー・ファイルを作成します。
app_server_root/properties/TraceSettings.properties
ファイルを、クライアント・アプリケーション Java アーカイブ (JAR) ファイルと同じディレクトリーにコピーして、トレース・プロパティー・ファイルを作成します。
トレース・データを出力するために、プロパティー・ファイルを編集して、traceFileName の値を変更します。
例えば、traceFileName=c:¥¥temp¥¥myAppClient.trc のようになります。
トレース・データを出力するために、プロパティー・ファイルを編集して、traceFileName の値を変更します。
例えば、traceFileName=/myDir/myAppClient.trc のようになります。
- プロパティー・ファイルを編集して、com.ibm.ejs.ras.*=all=enabled を除去し、
com.ibm.ws.webservices.engine.*=all=enabled を追加します。
- -DtraceSettingsFile=<trace_properties_file> オプションを、クライアントの実行に使用する java コマンド行に追加します。ここで、trace_properties_file は、サブステップ a から c で作成したプロパティー・ファイルの名前です。 例えば、java -DtraceSettingsFile=TraceSettings.properties
myApp.myAppMainClass のようになります。
- 以下のオプションを使用して launchClient コマンド行ツールを起動し、Web サービス管理対象クライアントのトレースを使用可能にします。
-CCtrace=com.ibm.ws.webservices.engine.*=all=enabled
-CCtracefile=traceFileName
以下に例を示します。
%install_root%¥bin¥launchClient MyAppClient.ear
-CCtrace=com.ibm.ws.webservices.engine.*=all=enabled -CCtracefile=myAppClient.trc
app_server_root/bin/launchClient MyAppClient.ear
-CCtrace=com.ibm.ws.webservices.engine.*=all=enabled -CCtracefile=myAppClient.trc
詳しくは、launchClient ツールを参照してください。
- Java 2 Enterprise Edition (J2EE)
サーバー・アプリケーション用 Web サービスのトレースを使用可能にします。
- WebSphere Application Server を始動します。
- 管理コンソールを開きます。
- 「サーバー」>「アプリケーション・サーバー」> 「server」とクリックします。
- 「ログ詳細レベルの変更」をクリックします。
- テキスト・ボックスのトレース・ストリングを追加、または削除します。このタスクの場合は、トレース・ストリング *=info を削除し、トレース・ストリング com.ibm.ws.webservices.engine.*=all=enabled を追加します。
テキスト・ボックス中のトレース・ストリングは、次の 2 つの方法
のどちらかで指定できます。
- 「保管」または「適用」をクリックします。
- SOAP メッセージのトレース、ユーザー定義の例外、またはその両方を使用可能にします。
SOAP メッセージのトレースには、以下のトレース仕様が使用されます。
com.ibm.ws.webservices.trace.UserExceptionTrace=all トレース・ストリングを指定して、ユーザー定義の例外のロギングを使用可能にできます。デフォルトでは、ユーザー定義の例外はログに記録されません。
ユーザー定義の例外は、Web サービス記述言語 (WSDL) ファイルに定義されている操作の例外です。
ユーザー定義の例外は、エラー・フリー条件を表す場合があります。例えば、ユーザー定義の OverdrawnException
例外は、makeWithdrawl メソッドのサービス・エンドポイント・インプリメンテーションで発生する場合があります。
この例外は、サービス・エンドポイント・インプリメンテーションのエラ
ーを示しているのではなく、予期される状態を示しています。
このようなタイプの例外は通常の処理中に発生する可能性があるため、デフォルトではログに記録されません。ユーザー定義の例外がログに記録される場合、情報は SystemOut.log ファイルではなく、trace.log ファイルに送信されます。
また、他のトレース・ポイントに加えて、以下のトレース・ストリングを使用することによっても、ユーザー定義の例外のトレースを使用可能にできます。
結果
これで、非管理対象クライアント、管理対象クライアント、およびサーバー・アプリケーションのトレースが使用可能になりました。トレース・ストリング仕様によって、ランタイム・コンポーネント、ユーザー定義の例外、および SOAP メッセージのいずれがトレースに含まれるかが決まります。
次の作業
メッセージ・データを分析します。