WebSphere Application Server Network Deployment for i5/OS, Version 6.1   
             オペレーティング・システム: i5/OS

             目次と検索結果のパーソナライズ化

数多くのアプリケーションを持つ大規模な Network Deployment 構成のマイグレーション

数多くの大規模アプリケーションを持つ既存の WebSphere Application Server バージョン 5.x または 6.0.x Network Deployment の構成を使用しており、マイグレーションを行うために 特定の保守ウィンドウを使用する必要がある場合は、標準のマイグレーション・シナリオを使用すると、 問題が発生する可能性があります。 この場合は、構成ツリー内のリソースをバージョン 5.x または 6.0.x のデプロイメント・マネージャー構成から バージョン 6.1 のプロファイルにコピーしますが、バージョン 6.1 のプロファイルへのアプリケーションの 追加は据え置きます。 これにより、バージョン 5.x または 6.0.x のデプロイメント・マネージャーを使用して環境を継続して管理できます。

始める前に

ヒント: 接続タイムアウトの問題が発生する可能性を回避するには、 接続タイムアウト値を変更してから、WASPostUpgrade コマンドを実行して、 小さなアプリケーション、数個の大規模アプリケーション、または 1 つの非常に大規模な アプリケーションが含まれるセルで統合ノードをマイグレーションします。例えば、SOAP コネクターを 使用する場合は、以下のアクションを実行します。
  1. 統合ノードをマイグレーションするプロファイル用の、バージョン 6.1 ディレクトリー内の以下のロケーションに進みます。
    profile_root/properties 
  2. そのディレクトリー内で soap.client.props ファイルを開いて、com.ibm.SOAP.requestTimeout プロパティーの値を検索します。 これは秒単位のタイムアウト値です。 デフォルト値は 180 秒です。
  3. com.ibm.SOAP.requestTimeout の値を変更して、構成をマイグレーションするのに十分な大きさにします。 例えば、以下のエントリーによって、30 分のタイムアウト値が与えられます。
    com.ibm.SOAP.requestTimeout=1800
    注: 必要に合った最小のタイムアウト値を選択します。 選択したタイムアウトを少なくとも 3 回待機するように準備します。1 回はバックアップ・ディレクトリーにファイルをダウンロードするため、1 回はデプロイメント・マネージャーにマイグレーション済みファイルをアップロードするため、 そしてもう 1 回はデプロイメント・マネージャーをマイグレーション済みノード・エージェントと同期化するためです。
  4. WASPreUpgrade コマンドが作成したバックアップ・ディレクトリー内の以下のロケーションに進みます。
    backupDirectory/profiles/profile_name/properties
  5. そのディレクトリー内で soap.client.props ファイルを開いて、com.ibm.SOAP.requestTimeout プロパティーの値を検索します。
  6. com.ibm.SOAP.requestTimeout の値を、バージョン 6.1 ファイル内で使用した値と同じに変更します。

マイグレーション、共存、およびインターオペラビリティーの概要 および事前マイグレーションの考慮事項 を参照してください。

このタスクについて

このストラテジーを使用すると、既存のトポロジーがまだ実行および管理されている間に、 バックグラウンドで WebSphere Application Server バージョン 6.1 Network Deployment の完全な構成を構築することによって、 特定の保守ウィンドウの要件を満たすことができます。

マイグレーション時の問題のトラブルシューティングのヘルプについては、マイグレーションのトラブルシューティング を参照してください。

プロシージャー

  1. WebSphere Application Server バージョン 5.x または 6.0.x のデプロイメント・マネージャーが 実行中で既存の環境が管理されていることを確認し、バージョン 6.1 のデプロイメント・マネージャーは 実行されていないことを確認します。

    このことは、2 つの異なるデプロイメント・マネージャーが同じ環境を管理することを防ぐために 重要となります。

  2. WebSphere Application Server のスクリプトを実行するために Qshell 環境を開始します。
    コマンド行で以下のコマンドを入力します。
    STRQSH
  3. WASPreUpgrade コマンドを実行します。
    以下のパラメーターを使用します。
    app_server_root/bin/WASPreUpgrade
     backup_directory_name
     old_profile_root
    各部の意味は、次のとおりです。
    • app_server_root は、バージョン 6.1 がインストールされている場所です。
    • backup_directory_name (必須パラメーター) は、WASPreUpgrade マイグレーション・ツールによって保管された構成と ファイルが格納されている、統合されたファイル・システム・ディレクトリーへの完全修飾パスです。

      このディレクトリーが存在しない場合、ディレクトリーが作成されます。また、このツールは、WASPreUpgrade コマンドが実行したステップが 記述されている WASPreUpgrade.log という名前のログ・ファイルも書き込みます。

    • old_profile_root (必須パラメーター) は、 マイグレーション対象のバージョン 5.x または 6.0.x のインスタンスやプロファイルへのパスです。

    WASPreUpgrade コマンドとそのパラメーターについて 詳しくは、WASPreUpgrade コマンド を参照してください。

  4. WASPostUpgrade コマンドを実行します。
    以下のパラメーターを使用します。
    app_server_root/bin/WASPostUpgrade
     backup_directory_name
     -profileName 61ND_profile_name
     -includeApps script
     -keepDmgrEnabled true
    各部の意味は、次のとおりです。
    • app_server_root は、バージョン 6.1 がインストールされている場所です。
    • backup_directory_name (必須パラメーター) は、WASPreUpgrade マイグレーション・ツールがバージョン 5.x または 6.0.x の デプロイメント・マネージャー構成を保管するために使用した、統合されたファイル・システム・ディレクトリーへの 完全修飾パスです。
    • 61ND_profile_name (必須パラメーター) は、スクリプトによって構成が マイグレーションされるバージョン 6.1 のデプロイメント・マネージャー・プロファイルの名前です。

    WASPostUpgrade コマンドとそのパラメーターについて 詳しくは、WASPostUpgrade コマンド を参照してください。

    この時点で保守ウィンドウを終了できますが、WebSphere Application Server バージョン 5.x または 6.0.x の デプロイメント・マネージャーを使用して環境を管理できます。

  5. 管理ファイルをカスタマイズします。
    1. 生成された管理ファイルが含まれているマイグレーション・バックアップ・ディレクトリー に移動します。
    2. 必要に応じて管理ファイルを結合および調整します。

      一部の管理ファイルにアプリケーションをグループ化したり、installed.ear.destination パラメーターを使用して installedApplications ディレクトリーを指定したりします。

  6. WebSphere Application Server のスクリプトを実行するために Qshell 環境を開始します。
    コマンド行で以下のコマンドを入力します。
    STRQSH
  7. wsadmin コマンドを実行してアプリケーションをインストールします。
    • 通常のオペレーションまたは関連する保守ウィンドウを使用して バージョン 6.1 の構成にアプリケーションをインストールします。
    • -conntype NONE を指定します。以下に例を示します。
      wsadmin -f application_script -conntype NONE

    すべてのアプリケーションをインストールした後、WebSphere Application Server バージョン 6.1 の デプロイメント・マネージャーを使用して開始できるようになります。

  8. WebSphere Application Server バージョン 5.x または 6.0.x のデプロイメント・マネージャーを停止します。

    このことは、2 つの異なるデプロイメント・マネージャーが同じ環境を管理することを防ぐために 重要となります。

    これを行う方法はいくつかあります。 1 つの簡単な方法として、バージョン 5.x または 6.0.x のデプロイメント・マネージャーのノード・ディレクトリー にある serverindex.xml ファイルの名前を変更します。

  9. WebSphere Application Server バージョン 6.1 のデプロイメント・マネージャーを開始します。
    1. WebSphere Application Server のスクリプトを実行するために Qshell 環境を開始します。
      コマンド行で以下のコマンドを入力します。
      STRQSH
    2. QWAS61 サブシステムが開始されていない場合は、デフォルト・プロファイルを開始します。
      コマンド行で以下のコマンドを入力します。
      STRSBS QWAS61/QWAS61
    3. startManager スクリプトを使用して、バージョン 6.1 の デプロイメント・マネージャーを開始します。
      以下のパラメーターを使用します。
      app_server_root/bin/startManager
       -profileName 61ND_profile_name
      各部の意味は、次のとおりです。
      • app_server_root は、バージョン 6.1 がインストールされている場所です。
      • 61ND_profile_name は、バージョン 6.1 のデプロイメント・マネージャー・プロファイル の名前です。

結果

この時点で、WebSphere Application Server バージョン 6.1 のデプロイメント・マネージャーが実行され、 通常のアプリケーション同期が発生します。

以下の手順のいずれかを実行できます。
  • アプリケーションをインストールする前に、セル全体をマイグレーションします。
  • 次のアクションを実行します。
    1. アプリケーションをインストールし、セルを混合状態のままにします。
    2. 準備が整ったら、接続タイムアウト値を変更 (この文書の最初にあるヒントで 説明されています) してから、WASPostUpgrade コマンドを実行して、 統合ノードをマイグレーションします。
タスク・トピック    

ご利用条件 | フィードバック

最終更新: Jan 21, 2008 8:28:52 PM EST
http://publib.boulder.ibm.com/infocenter/wasinfo/v6r1/index.jsp?topic=/com.ibm.websphere.nd.iseries.doc/info/iseriesnd/ae/tmig_largend.html