Tivoli Performance Viewer (TPV) のパフォーマンス・アドバイザーにより、
システム・パフォーマンスの最適化調整に役立つアドバイスが提供され、収集された Performance Monitoring Infrastructure (PMI) データを使用することで、
非効率な設定に対する推奨事項が示されます。
このタスクについて
TPV の「
Performance advisor」をクリックしてアドバイスを取得します。TPV
のパフォーマンス・アドバイザーは、
パフォーマンスおよび診断アドバイザー
よりも多くのアドバイスを提供することができます。例えば、TPV では、動的キャッシュ・サイズの設定、
Java 仮想マシン (JVM) ヒープ・サイズの設定、および DB2 Performance Configuration ウィザードの使用に関するアドバイスが提供されます。
プロシージャー
- データ収集を使用可能にし、PMI モニター・レベルを Extended に設定します。
使用可能にするデータ・カウンターを決定するモニター・レベルは、
サーバーを再始動しなくても動的に設定できます。
これらのモニター・レベルと選択したデータによって、取得できるア
ドバイスの種類が決まります。TPV のパフォーマンス・アドバイザーは、Extended モニター・レベルを使用します。ただし、
TPV のパフォーマンス・アドバイザーは、(さらに多くのアドバイスを提供するために) より高価なカウンターを使用して、
カウンターが使用可能な場合のアドバイスを提供することができます。
例えば、
セッション・サイズに関連するアドバイスでは、PMI 統計セットを All に設定する必要があります。
または、PMI カスタム・モニター・レベルを使用して、サーブレット・セッション・マネージャー
SessionObjectSize カウンターを使用可能にすることができます。SessionSize PMI カウンターのモニターは
高価であり、Extended PMI 統計セット内にはありません。このアクションは、以下のいずれかの方法で行います。
- Performance Monitoring Infrastructure の設定
.
- wsadmin ツールによる
Performance Monitoring Infrastructure の使用可能化
- 管理コンソールで、「モニターおよびチューニング」>「Performance
Viewer」>「現行アクティビティー」とクリックします。
- 実動レベルの負荷をシミュレートします。 テスト環境でパフォーマンス・アドバイザーを使用する場合は、
パフォーマンスについて他に何らかの調整を加えるか、またはアプリケーションの実際の実動負荷をシミュレートしてください。アプリケーションは、この負荷を実行してもエラーにならない状態でなければなりません。このシミュレーションには、
ピーク期間における標準的な数の同時ユーザーが含まれ、
CPU やメモリーなどのシステム・リソースを実動で期待されるレベルに押し上げます。
CPU 使用率がかなり高い水準を超えた場合にのみ、
パフォーマンス・アドバイザーからアドバイスが提供されます。
このタイプの負荷を駆動するためのツールを提供している IBM ビジネス・パートナーのリストについては、
『サード・パーティーのツールによるパフォーマンスのモニター』というサブセクションのパフォーマンス: 学習用リソース
を参照してください。
-
TPV でパフォーマンス・データをログに記録します。
- アドバイスのテーブルの上部にある「リフレッシュ」をクリックすると、
アドバイザーは、バッファーの現行データに基づいてアドバイスを再度計算します。
- TPV パフォーマンス・アドバイザーで「Advisor」アイコンが選択されると、
調整上のアドバイスが表示されます。
詳細については、個々のメッセージをダブルクリックしてくだ
さい。
PMI データは一定の間隔で取得され、平均されて、
アドバイスが提供されるため、
アドバイス・メッセージ内の詳細内容は平均として表示されます。
注: リフレッシュ速度を調整する場合は、平均計算の実行に十分なデータが収集されるようにバッファー・サイズも調整する必要があります。現在は、5 分間のデータが必要です。
したがって、Tivoli Performance Advisor を使用する際には、以下のガイドラインを参考にしてください。
- リフレッシュ速度は 300 秒より長くすることができません。
- RefreshRate * BufferSize > 300 秒。バッファー・サイズ * リフレッシュ速度は、
メモリーで使用可能な PMI データの量であり、300 秒より大きくする必要があります。
- Tivoli Performance Advisor を TPV ログと適切に連動させるには、ログは
最低 300 秒の期間でなければなりません。
ユーザー構成および TPV のロギング設定について詳しくは、
TPV 設定の構成
の項を参照してください。
- アドバイスに基づいて製品構成を更新し、パフォーマンスを改善します。
Tivoli Performance Viewer はアドバイスを直ちに最新表示するため、
ピーク負荷時間からのアドバイスが得られます。 パフォーマンス・アドバイザーは、ロード状態とアイドル状態を区別するよう試みますが、
システムの起動中または終了中にアドバイザーが使用可能になっている場合には、
誤ったアドバイスが発行される可能性があります。
この結果は、特にショート・テストの実行中に
発生する可能性があります。ほとんどの場合、アドバイスは構成の改善に役立ちますが、
アドバイスによってパフォーマンスが損なわれるような状況もあり得ます。このような状況があるため、アドバイスは保証されていません。
したがって、構成の更新後の環境でテストを行い、機能とパフォーマンスが正常であることを確認してください。
一定期間中に、アドバイザーが異なるアドバイスを出すことがあります。異なるアドバイスは、負荷の変動とランタイムの状態が原因で発生します。
異なるアドバイスを受けた場合は、すべてのアドバイスと、
アドバイスが発行された時間を確認する必要があります。アドバイスは、実動負荷のピークに最も近い時間のものを適用する必要があります。
パフォーマンスのチューニングは反復プロセスです。アドバイスを適用した後は、実動負荷をシミュレートし、
アドバイスに基づいて構成をアップデートして、パフォーマンスが改善されるよう再度テストを行います。
最適なパフォーマンスが達成されるまで、この手順を繰り返します。