WebSphere Application Server Network Deployment for i5/OS, Version 6.1   
             オペレーティング・システム: i5/OS

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エンティティー Bean 向けの軽量ローカル動作モード

WebSphere Application Server では、軽量ローカル ・モードと呼ばれる特殊な動作モードが提供されています。 これにより、エンティティー Bean メソッドのパフォーマンスが向上します。 アプリケーションのどのエンティティー Bean を、このモードで実行するかを決めることができます。

軽量ローカル・モードでは、コンテナーによって、 Bean のローカル・ホーム・インターフェースとローカル・ビジネス・インターフェース上でそのコンテナーが各メソッドの前後に行う処理が簡素化されます。 この簡素化により、アプリケーション内からエンティティー Bean 操作がローカルに呼び出されたときのパフォーマンスが向上します。 軽量ローカル・モードで実行すると、一部の処理がスキップされるため、 このモードは特定のシナリオでのみ使用可能です。

軽量ローカル・モードは、Enterprise JavaBeans (EJB) 3.0 仕様に導入されている Plain Old Java Object (POJO) エンティティー・モデルに従って、ある程度パターン化されています。 軽量ローカル・モードを使用すると、既存の EJB 2.x アプリケーション・コードを新しい POJO モデルに変換しなくても、 POJO エンティティー・モデルのパフォーマンスの一部の利点が提供されます。 軽量ローカル・モードは、 固有の基準に合致するコンテナー管理パーシスタンス (CMP) と Bean 管理パーシスタンス (BMP) のエンティティー・タイプの両方に適用できます。

EJB コンテナーの詳細については、エンタープライズ Bean: 学習用リソース を参照してください。

軽量ローカル・モードを使用する場合

軽量ローカル・モードは、セッション・ファサード・パターンを使用して作成、検索、 および呼び出されるエンティティー Bean 向けに設計されています。 このパターンでは、エンティティー Bean のローカル・ホームとローカル・ビジネス・メソッドが、 ステートレス・セッション Bean またはステートフル・セッション Bean のメソッド内から呼び出されます。 セッション Bean メソッドは、リモートまたはローカルで呼び出すことができますが、 セッション Bean によってアクセスされるエンティティー Bean 向けにセキュリティー管理とトランザクション区分を提供します。

軽量ローカル・モードは、以下の基準に合致するエンティティー Bean にのみ適用可能です。
  • Bean が EJB ローカル・インターフェースを実装している。
  • エンティティー Bean のローカル・ホームにもローカル・ビジネス・インターフェース・メソッドにもセキュリティ ー許可が定義されていない。
  • ローカル・ホームやローカル・ビジネス・メソッドに Run as セキュリティー属性が定義されていない。
  • 呼び出し側 Bean と呼び出し先 エンティティー Bean のクラスが同じ JavA クラス・ローダーによってロードされている。
  • エンティティー Bean のメソッドが WebSphere Application Server 固有の国際化対応サービスも作業域サー ビスも呼び出さない。

最初の基準によって、CMP 1.x Bean は軽量ローカル・モードをサポートできません。 これは、1.x Beans にはローカル・インターフェースがないためです。

さらに、軽量ローカル・モードでは、 グローバル・トランザクションを開始する必要のないエンティティー Bean メソッドのみにパフォーマンス上のすべての利点が提供されます。 この条件は、エンティティー Bean が以下の基準にも合致している場合に当てはまります。
  • エンティティー Bean のホーム・メソッドまたはビジネス・メソッドが呼び出されたときに、 グローバル・トランザクションがすでに有効になっています。 一般に、このトランザクションは、呼び出し側セッション Bean によって開始されます。
  • エンティティー Bean のローカル・ビジネス・インターフェース・メソッドとローカル・ホーム・メソッドが、 トランザクション属性 REQUIRED、SUPPORTS、または MANDATORY のみを使用します。

軽量ローカル・モードで実行されているエンティティー Bean メソッドがグローバル・トランザクションを開始する必要がある場合、 Bean は引き続き正常に機能しますが、実現されるパフォーマンスの利点は一部だけです。

軽量ローカル・モードの場合、ローカル・インターフェースのほかに、 リモート・インターフェースまたは TimedObject インターフェースを定義するエンティティー Bean にマークを付けることができます。 ただし、明確なパフォーマンスの利点は、Bean がそのローカル・インターフェースを介して呼び出された場合に限られます。




関連概念
エンタープライズ Bean
関連タスク
エンティティー Bean への単純なローカル・モードの適用
EJB コンテナーの管理
関連資料
エンタープライズ Bean: 学習用リソース
概念トピック    

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最終更新: Jan 21, 2008 8:28:52 PM EST
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