製品構成のマイグレーション時には、さまざまな構成がマップされます。
マイグレーションでは、常に単一のプロファイルを、 同一の iSeries サーバー上の別の単一プロファイルにマイグレーションします。 マイグレーション・ツールは、マイグレーション元のバージョンまたは WebSphere Application Server 内に存在するオブジェクトと属性を、 バージョン 6.1 環境内の対応するオブジェクトと属性にマップします。
多くのマイグレーション・シナリオが考えられます。 マイグレーション・ツールは、マイグレーション元のバージョン内に存在するオブジェクトと属性を、 バージョン 6.1 環境内の対応するオブジェクトと属性にマップします。
マイグレーション・ツールは、デフォルト以外の値を直接バージョン 6.1 環境にマップします。
ただし、 WASPostUpgrade への呼び出し中に -portBlock パラメーターが指定された場合は、 バージョン 6.1 にマイグレーションされる各アプリケーション・サーバーに新しいポート値が指定されます。
マイグレーション・ツールは、サーバー・プロセス定義において、 該当するコマンド行パラメーターを Java 仮想マシン (JVM) 設定に変換します。 ほとんどの設定は、直接マップされます。 一部の設定は、マイグレーションされません。 これは、その役割が WebSphere Application Server バージョン 6.1 構成にないか、 バージョン 6.1 では意味が異なるか、有効範囲が異なるためです。
プロセス定義設定の変更方法について詳しくは、プロセス定義設定 を参照してください。 Java 仮想マシン設定の変更方法について詳しくは、Java 仮想マシン設定 を参照してください。
このリソースを新規 WebSphere Application Server ディレクトリーに再インストールすることが最善の方法です。 いずれを選択し実行した場合でも、最終ステップでは、アプリケーションの新規ロケーションへの参照をリセットします。
汎用サーバーが管理している古いリソースが、古い WebSphere Application Server インストールにインストールされていない場合は、 その他に必要なことはありません。
セルに所属する WebSphere Application Server バージョン 5.x または 6.0.x ノードは、 セルからノードを除去せずにマイグレーションできます。
最初にデプロイメント・マネージャーをマイグレーションしてから、 セル内の他の基本ノードをマイグレーションします。
Network Deployment をバージョン 5.x または 6.0.x からバージョン 6.1 にマイグレーションする場合は、 同じセル名を使用してください。 別のセル名を使用すると、 統合ノードが Network Deployment バージョン 6.1 セルに正常にマイグレーションできません。
セル内にある WebSphere Application Server の基本ノードをバージョン 6.1 にマイグレーションすると、 ノード・エージェントもバージョン 6.1 にマイグレーションされます。 セル内で、バージョン 6.1 ノードが存在し、同時にバージョン 5.x または 6.0.x レベルの別のノードが 存在してもかまいません。 混合リリース・セルの使用制限について詳しくは、共存サポート を参照してください。
マイグレーションにより、 ファイルが旧バージョンのディレクトリーから WebSphere Application Server バージョン 6.1 構成にコピーされます。
マイグレーションでは、プロパティー・ファイルはオーバーレイされません。
J2C リソースによって参照される RAR が古い WebSphere Application Server インストールにある場合、これらの RAR はマイグレーションされます。この場合、RAR は、新しい WebSphere Application Server インストールの対応するロケーションにコピーされます。関係リソース・アダプター RAR はマイグレーションされません。
<resources.j2c:J2CResourceAdapter xmi:id="J2CResourceAdapter_1112808424172" name="ims" archivePath="${WAS_INSTALL_ROOT}¥installedConnectors¥x2.rar"> ... </resources.j2c:J2CResourceAdapter>
クラスター・レベルのリソースがある場合、 このリソースは、各クラスター・メンバー (ノード) 上の同じ場所に置く必要があります。 したがって、前述の例を使用すると、各クラスター・メンバーでは、 ${WAS_INSTALL_ROOT}¥installedConnectors¥x2.rar という場所に RAR ファイルをインストールしておく必要があります。 ${WAS_INSTALL_ROOT} は、正確な場所を得るために各クラスター・メンバーで解決されます。
デプロイメント・マネージャーのマイグレーションでは、 ツールによって、resourcexxx.xml ファイルなど、デプロイメント・ マネージャー上のクラスター・ファイルがマイグレーションされます。
管理対象ノードのマイグレーションでは、ツールによって各 J2C アダプターが処理されます。 RAR ファイルなどのファイルは、バージョン 5.x からバージョン 6.x へのマイグレーションであるか、 バージョン 6.0.x からバージョン 6.1 へのマイグレーションであるかによって、マイグレーション方法が異なります。
バージョン 6.0 ではプロファイル構造が変更されているため、 バージョン 5.x からバージョン 6.0.x へのマイグレーションによって、 RAR ファイルなどのファイルが、WAS_INSTALL_ROOT 変数用に設定された場所から USER_INSTALL_ROOT 変数用に設定された場所にコピーされ、 これらの変更内容を反映するようにパスが変更されます。
バージョン 6.0.x からバージョン 6.1 へのマイグレーションによって、 RAR ファイルなどのファイルが、WAS_INSTALL_ROOT から WAS_INSTALL_ROOT に、 および USER_INSTALL_ROOT から USER_INSTALL_ROOT にコピーされます。
例えば、バージョン 6.0.x の WAS_INSTALL_ROOT に RAR ファイルがある場合、バージョン 5.x からバージョ ン 6.x へのマイグレーションの場合とは異なり、マイグレーション・ツールが自動的に WAS_INSTALL_ROOT から USER_INSTALL_ROOT にファイルをコピーすることはありません。 これにより、クラスター・レベルの J2C リソースの保全性が保たれます。
デプロイメント・マネージャーのマイグレーション時にマイグレーションされるのは、 統合されたノードの WebSphere Application Server バージョン 5.x サンプルだけです。 その他すべてのバージョン 5.x とバージョン 6.0.x のサンプルに対して、同等のバージョン 6.1 サンプルを使用することができます。
WebSphere Application Server バージョン 6.1 でセキュリティーを使用可能にする場合、 デフォルトで Java 2 セキュリティーが使用可能です。 Java 2 セキュリティーでは、セキュリティー許可を明示的に付与する必要があります。
バージョン 6.1 でさまざまなレベルの Java 2 セキュリティーを定義する場合に、 使用できる技法がいくつかあります。 1 つは、was.policy ファイルをアプリケーションの一部として作成し、 すべてのセキュリティー許可を使用可能にすることです。 マイグレーション・ツールは、マイグレーション中に wsadmin コマンドを呼び出して、 バージョン 6.1 の properties ディレクトリーにある既存の was.policy ファイルをエンタープライズ・アプリケーションに追加します。
これはデフォルトです。
例えば、既存の鍵ファイルとトラスト・ファイルは、SSLConfig レパートリーから移動され、 新しい鍵ストアおよびトラストストア・オブジェクトが作成されます。
セキュリティー構成のバージョン 6.1 へのマイグレーションについて詳しくは、 マイグレーション、共存、および相互運用 - セキュリティーに関する考慮事項 を参照してください。
これらのディレクトリーの場所は通常、 WebSphere Application Server プロファイル・ディレクトリーの下の logs ディレクトリーです。 WebSphere Application Server バージョン 6.1 の場合、 stdin、stdout、 および stderr ファイルのデフォルトのロケーションは logs ディレクトリーです。 これは、WebSphere Application Server プロファイル・ディレクトリーの下にあります。 例えば、デフォルト・プロファイルの logs ディレクトリーは /QIBM/UserData/WebSphere/AppServer/V61/Base/profiles/default/logs です。
マイグレーション・ツールは、既存の passivation ディレクトリーと作業デ ィレクトリーのマイグレーションを試行します。 そうでない場合、該当するバージョン 6.1 のデフォルトが使用されます。
非活性化ディレクトリーについて詳しくは、 EJB コンテナー設定 を参照してください。 作業ディレクトリーについて詳しくは、プロセス定義設定 を参照してください。
共存シナリオでは、バージョン間で共通のディレクトリーを使用すると、問題が生じる可能性があります。
マイグレーション・ツールは、すべてのポートをマイグレーションします。 ポートがすでに構成に定義されている場合、ツールは、ポート競合の警告を記録します。 サーバーを同時に実行する前に、ポートの競合を解決する必要があります。
この場合、トランスポート・ポートはそのままです。 これはデフォルトです。
この場合、トランスポート・ポートはチャネルとチェーンの実装に変換されます。 外部アプリケーション使用の観点からは、これらは依然として同じように動作しますが、 TransportChannelService に移動されています。
WASPostUpgrade コマンドについて詳しくは、 WASPostUpgrade コマンド を参照してください。
トランスポート・チェーンとチャネルについて詳しくは、 トランスポート・チェーン を参照してください。
各ポートの仮想ホスト別名項目を、手動で追加する必要があります。 詳しくは、仮想ホストの構成 を参照してください。
WebSphere Application Server バージョン 6.0.x で実装される Java 2 Platform, Enterprise Edition (J2EE) の仕様レベルでは、 コンテンツ・タイプを設定する場合、Web コンテナーの振る舞いの変更が必要でした。 デフォルト・サーブレットの書き込み機能によってコンテンツ・タイプが設定されない場合、 Web コンテナーのデフォルトがその値にデフォルト設定されなくなるばかりでなく、 Web コンテナーは呼び出しを「ヌル」として戻します。 この場合、一部のブラウザーで、Web コンテナーのタグが正しく表示されないことがあります。 この問題を回避するため、エンタープライズ・アプリケーションをマイグレーションする際に、 autoResponseEncoding IBM 拡張が Web モジュールに対して「true」に設定されます。