WebSphere Application Server Network Deployment for i5/OS, Version 6.1   
             オペレーティング・システム: i5/OS

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例: 双方向伝搬

例: コンテキストの双方向伝搬

例: 作業域コンテキストの双方向伝搬

コンテキストの変更が、 リモート・アプリケーションから呼び出し側のアプリケーションへ、戻して伝搬されるかどうかは、 作業域区画の構成に依存します。双方向の区画が作成された場合、 リモート・アプリケーションにより加えられた変更は、呼び出し側のアプリケーションに 戻して伝搬されます。下流のプロセスにより加えられた作業域コンテキストの変更が 上流のプロセスに戻されて伝搬されます。図 1 では、 ある作業域を含む区画がその作業域コンテキストの双方向伝搬として構成されている場合の、 リモート呼び出し上での作業域コンテキストの配分について説明します。 この図の説明では、クライアントおよびサーバーが同じ名前の区画を作成している 必要があります。

図 1. 図 1作業域コンテキストの双方向伝搬の例

図 1 で示されるように、 クライアントがサーバーに対しリモート呼び出しを行う場合、サーバーはクライアント・プロセス で設定されたコンテキストを受け取ります。次に、サーバーはこのコンテキストに対し 変更や追加を行います。この図では、サーバーが key1 の値を上書きし、key2 のプロパティーを除去し、さらに、2 個の新規プロパティー key5 および key6 を 追加しています。サーバー・アプリケーションがクライアントに戻ったとき、 作業域コンテキストはクライアントに戻されて伝搬され、デマーシャルされます。 次に、現行の作業域が新しいコンテキストに更新されます。 区画が双方向として構成されていない場合、サーバーが作業域 Work Area 1 の コンテキストの変更や除去を行おうとすると、com.ibm.websphere.workarea.NotOriginator 例外を受け取ることに注意してください。 これは、クライアントがその作業域のオリジネーターであるためです。 サーバーは Work Area 1 内の コンテキストを取り戻すことができます。これが、コンテキストの双方向伝搬と 非双方向伝搬の間の主な違いです。

ネストされた作業域コンテキストの双方向伝搬

リモート・アプリケーションにおいて、 それ自身またはその他のリモート・オブジェクトに 使用されるだけの作業域に対してコンテキストの追加が必要な場合、リモート・アプリケーションにより 新たな作業域が開始される必要があります。新規作業域を開始することにより、追加された新規コンテキストの スコープがそのアプリケーションに限定されて、呼び出し側のアプリケーションに流し戻されません。 ネストされた作業域の主な利点は、作業域コンテキストのスコープを 特定のアプリケーションに限定できることです。上記の図の説明を一歩進めると、 key1 の値への上書きや、key2 のプロパティーの除去、key5 および key6 での新規プロパティーの追加などを行う前に、サーバーにより作業域が 開始された場合、それらの変更はクライアントに戻されて伝搬されません。これは、図 2 に示されています。 この図には、クライアントが、サーバーにより開始されたネストされた作業域からコンテキストを 受け取らないことも示されています。

図 2. 図 2ネストされた作業域コンテキストの双方向伝搬の例



関連概念
作業域区画サービス
ネストされた作業域
関連タスク
作業域区画の構成
関連資料
作業域区画マネージャーのインターフェース
参照トピック    

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最終更新: Jan 21, 2008 8:28:52 PM EST
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