WebSphere Application Server Network Deployment for i5/OS, Version 6.1   
             オペレーティング・システム: i5/OS

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コレクター・ツールによる情報の収集

コレクター・ツールは、WebSphere Application Server のインストールに関する情報を 収集し、IBM カスタマー・サポートに送信可能な Java アーカイブ (JAR) ファイルにパッケージ化します。 カスタマー・サポートは、この情報を利用して、問題の判別と分析を行います。 JAR ファイル内の情報には、ログ、プロパティー・ファイル、構成ファイル、 オペレーティング・システムと Java のデータ、および前提条件となる各ソフトウェアの有無とレベルが含まれます。

始める前に

ほとんどの人は、ここで収集するような種類の情報を使用しません。 実際、コレクター・ツールは出力を JAR ファイルにパックします。 IBM では、コレクター・ツールを、問題報告時に提供する必要がある情報の収集に役立つ他のツールとともに、製品コードの中に組み込んでいます。 コレクター・ツールは、問題報告をできるだけ簡単かつ完璧にするための戦略の一部です。

コレクター・ツールの使用には次の 2 段階があります。 1 つ目の段階では、WebSphere Application Server 製品でコレクター・ツールが 実行され、JAR ファイルが生成されます。 次に、IBM サポート・チームが 2 つ目の段階を実行し、 コレクター・プログラムによって生成された JAR ファイルを分析します。コレクター・プログラムは、欠落ファイルや無効コマンドのような エラーが見つかっても、最後まで実行して JAR ファイルを作成します。 コレクター・ツールは、できる限り多くのデータを JAR ファイルに収集します。

コレクター・ツールは、Java ランタイム環境 (JRE) の実行を必要とする Java アプリケーションです。

このタスクについて

このツールは、WebSphere Application Server Network Deployment のインストール・ルート・ディレクトリーにあります。 ただし、このツールはインストール・ルート・ディレクトリーの外に作成した作業ディレクトリーから実行してください。 以下の手順では、このツールを使用し、その実行結果を報告するための、上記のステップおよびその他のすべてのステップについて説明します。

コレクター・ツールの実行に 2 つの方法があります。 コレクター・ツールを実行して、サマリー・データを収集するか、またはシステムを全探索して関係のあるファイルやコマンド結果を収集します。 コレクター・ツールは、問題の判別と解決に必要な情報の JAR ファイルを生成します。 コレクター・サマリー・オプションは、問題を初めて IBM サポートに 報告する場合に役立つ、バージョンなどの情報の軽量コレクションを生成します。 root ユーザーまたは管理者ユーザーとしてコレクター・ツールを実行し、カーネル設定、インストール済みパッケージ、およびその他の重要データに関する情報が含まれているシステム・ファイルにアクセスします。

別のプロファイルを示すオプション・パラメーターを使用していなければ、このツールはデフォルト・プロファイルに関する情報を収集します。

プロシージャー

コレクター・ツールを実行します。
  1. システムに root でログオンします。
  2. コレクター・プログラムを開始する作業ディレクトリーを作成します。
  3. CL コマンド行から STRQSH コマンドを実行して、コレクター・プログラムを実行するための準備をします。
  4. その作業ディレクトリーを現行ディレクトリーにします。
  5. Qshell から以下のコマンドを実行します。
    cd workingDirectory
    

    コレクター・プログラムは、JAR 出力ファイルを現行ディレクトリーに書き込みます。またこのプログラムは、現行ディレクトリー内の多数の一時ファイルの作成と削除も行います。作業ディレクトリーを作成してコレクター・プログラムを実行することで、名前の衝突が回避され、クリーンアップが容易になります。 コレクター・ツールは、WebSphere Application Server Network Deployment のインストール・ルート・ディレクトリーの下のディレクトリーでは実行できません。

  6. 作業ディレクトリーのコマンド行から完全に修飾されたコマンドを入力し、 コレクター・プログラムを実行します。
    • Qshell から以下のコマンドを実行します。
    app_server_root/bin/collector
    • 以下のコマンドを使用して、デフォルト・プロファイルではない可能性のある特定のプロファイルからデータを収集します。
    • Qshell から以下のコマンドを実行します。
    app_server_root/bin/collector -profileName profile_name
  7. Qshell から以下のコマンドを使用して、問題の原因となっている可能性のある特定のサーバーからデータを収集します。
    app_server_root/bin/collector -servername server_name
  8. オプション: コレクター・ツールは、 app_server_root/bin/ ディレクトリーではなく、 プロファイルのルート・ディレクトリーからも実行できます。
    Qshell から以下のコマンドを実行します。
    profile_root/bin/collector

    コレクター・ツールを profile_rootbin ディレクトリーから 実行する場合も、app_server_root から実行する場合と 同じ出力が得られます。

    プロファイルからコマンドを発行すると、 プロファイルの bin ディレクトリーにある setupCmdLine.bat/sh ファイルも 実行されます。このファイルは、コレクターがどのプロファイルのデータを収集するかを 判断するのに使用する、環境パラメーターを設定します。

    例えばデプロイメント・マネージャーでこのコマンドを実行するには、 プロンプトで以下を発行します。
    app_server_root/profiles/dmgr/bin/collector
    ここで、dmgr は デプロイメント・マネージャーのプロファイル名です。

結果

コレクター・プログラムが、Collector.log ログ・ファイルと出力 JAR ファイルを現行ディレクトリーに作成します。

JAR ファイルの名前は、ホスト名、セル名、ノード名、およびプロファイル名で構成されます。
host_name-cell_name-node_name-profile_name.JAR

Collector.log ログ・ファイルは、host_name-cell_name-node_name-profile_name.JAR ファイル内の収集済みファイルの 1 つです。

次の作業

host_name-cell_name-node_name-profile_name.JAR ファイルを分析のため IBM サポートに送信してください。



サブトピック
コレクター・ツールの出力
コレクター・コマンド - サマリー・オプション
タスク・トピック    

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最終更新: Jan 21, 2008 8:28:52 PM EST
http://publib.boulder.ibm.com/infocenter/wasinfo/v6r1/index.jsp?topic=/com.ibm.websphere.nd.iseries.doc/info/iseriesnd/ae/ttrb_runct.html