WebSphere Application Server Network Deployment, Version 6.1   
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AdminTask オブジェクトの ClusterConfigCommands コマンド・グループ

Jython または Jacl スクリプト言語を使用すると、スクリプト記述によって複数のサーバーをクラスターにまとめることができます。ClusterConfigCommands グループの コマンドおよびパラメーターは、サーバー・クラスターや、アプリケーション・サーバーのグループ (クラスター・メンバーとも いう) の作成および削除に使用できます。

AdminTask オブジェクトの ClusterConfigCommands コマンド・グループには、以下のコマンドが含まれます。

createCluster

createCluster は、新規サーバー・クラスターを作成するコマンドです。 サーバー・クラスターは、クラスター・メンバーと呼ばれるアプリケーション・サーバーのグループで構成されています。オプションで、 新規クラスターに対して複製ドメインを作成することができ、既存のサーバーを最初のクラスター・メンバーにすることができます。

ターゲット・オブジェクト

なし

パラメーターおよび戻り値

-clusterConfig
新規のサーバー・クラスターの構成を指定します。 このコマンド・ステップは必須です。このステップで指定できるパラメーターは以下のとおりです。
-clusterName
新規サーバー・クラスターの名前。(必須)
-clusterType
作成するサーバー・クラスターのタイプ。デフォルトの タイプは APPLICATION_SERVER です。このパラメーターの有効な値には、APPLICATION_SERVERPROXY_SERVER、および ONDEMAND_ROUTER があります。 (オプション)
-preferLocal
このクラスター内のノード有効範囲ルーティング最適化を使用可能または使用不可にします。 値は true または false です。指定しない場合、 デフォルト値は true です。(オプション)
-convertServer
クラスターの最初のメンバーに変換する既存アプリケーション・サーバーの情報を指定します。 このコマンド・ステップはオプションです。このステップで指定できるパラメーターは以下のとおりです。
-serverNode
最初のクラスター・メンバーに変換されるサーバーを含むノードの名前。 また、 serverName パラメーターもあわせて指定する必要があります。 (必須)
-serverName
最初のクラスター・メンバーに変換されるアプリケーション・サーバーの名前。 また、 serverNode パラメーターもあわせて指定する必要があります。 (必須)
-memberWeight
クラスター・メンバーのウェイト。ウェイトは、アプリケーション・サーバーに向けられる作業の量を制御します。 ウェイトが他のクラスター・メンバーに割り当てられているウェイトよりも大きい場合、 サーバーは、より大きなシェアのワークロードを受け入れます。 値は 0 から 100 までの数です。指定がない場合の デフォルトは 2 です (オプション)。
-nodeGroup
このクラスター・メンバーのノード、および将来のすべてのクラスター・メンバーのノードが属する必要があるノード・グループの名前。 クラスター・メンバーはすべて、同じノード・グループ内のノード上に存在する必要があります。 指定する場合は、このメンバーのノードが属するノード・グループのいずれかになります。指定しない場合、このメンバーのノードに最初にリストされたノード・グループがデフォルト値になります。 (オプション)
-replicatorEntry
変換されたメンバーのレプリケーター・エントリーが、 クラスターの複製ドメインに作成されるように指定します。レプリケーター・エントリーは、 HTTP セッション・データ複製の提供に使用されます。 値は true または false で、それによって、レプリケーター・エントリーを作成するかどうかを指示します。 デフォルト値は false です。このパラメーターが指定できるのは、 replicationDomain コマンド・ステップで createDomain パラメーターを true に設定した場合に限られます。 (オプション)

バッチ・モードの使用例:

対話モードの使用例:

createClusterMember

createClusterMember は、 サーバー・クラスターのメンバーを作成するコマンドです。 クラスター・メンバーは、クラスターに属するアプリケーション・サーバーです。 これがこのクラスターの最初のメンバーである場合は、 そのクラスター・メンバーのモデルに使用するテンプレートを指定する必要があります。 テンプレートは、 デフォルトのサーバー・テンプレートでも、既存のアプリケーション・サーバーでもかまいません。

最初のクラスター・メンバーは、そのクラスターに後続メンバーを作成する テンプレートとして使用されます。最初のクラスター・メンバーを作成すると、 そのクラスター・メンバーのテンプレートがクラスターの有効範囲に保管されます。 クラスターには、WebSphere Application Server の各種バージョンを実行する ノードのメンバーを入れることができるため、

既にクラスター・メンバーとして 構成されている WebSphere Application Server ノードのバージョンごとに、1 つのテンプレートが 保管されます。

クラスター・メンバー・テンプレートは、 あるバージョンのノードに最初のメンバーが作成されるまでは、そのノードには 存在しません。例えば、クラスターに V6.1 のノードと V6.0.x のノードが それぞれ複数含まれている場合、V6.1 ノードのクラスター・メンバー・テンプレートが 1 つ、 V6.0.x ノードのクラスター・メンバー・テンプレートが 1 つあります。

V6.1 ノード用に作成されるメンバーには、次のテンプレートが使用されます。 $WAS_HOME/config/templates/clusters/clusterName/servers/V6.1MemberTemplate

V6.0.x ノード用に 作成されるメンバーには、次のテンプレートが使用されます。 $WAS_HOME/config/templates/clusters/clusterName/servers/V6MemberTemplate

V5.x ノード用に作成されるメンバーには、次のテンプレートが使用されます。 $WAS_HOME/config/clusters/clusterName/servers/V5MemberTemplate

クラスター内のメンバーの構成を変更する場合は、 それに対応するクラスター有効範囲に保管されているテンプレートの構成も 同様に変更する必要があります。

ターゲット・オブジェクト

クラスター・オブジェクト ID - 新規メンバーが所属するクラスターの 構成オブジェクト ID。構成 ID を指定しない場合は、clusterName パラメーターを指定する必要があります。WebSphere Application Server ConfigService API 使用の Java 経由または AdminConfig オブジェクト使用の wsadmin スクリプト経由で、オブジェクト 名がプログラマチックに得られます。

パラメーターおよび戻り値

-clusterName
新規のメンバーが所属するクラスターの名前。このパラメーターを指定しない場合は、コマンド・ターゲットにクラスター・オブジェクト ID を指定する必要があります。
-genUniquePorts
サーバーに定義された各 HTTP トランスポートに固有のポート番号を生成します。 新規サーバーの HTTP トランスポートが、同じノード上に定義されている他のサーバーと競合することはありません。 値は true または false です。デフォルト値は true です。
-replicatorEntry
新規クラスター・メンバーのレプリケーター・エントリーが、 クラスターの複製ドメインに作成されるように指定します。レプリケーター・エントリーは、 HTTP セッション・データ複製の提供に使用されます。このコマンド・パラメーターはオプションです。 値は true または false で、それによって、エントリーを作成するかどうかを指示します。 デフォルト値は false です。このパラメーターは、 そのクラスターで複製ドメインが作成されていない場合にのみ指定できます。
-templateName
新規クラスター・メンバーの作成時に使用するアプリケーション・サーバー・テンプレートの名前。 テンプレートを指定する場合、templateServerNode パラメーターおよび templateServerName パラメーターを指定すると、 既存のアプリケーション・サーバーをテンプレートに使用することはできません。 このステップでは、templateName パラメーターを指定するか、 templateServerNode および templateServerName パラメーターを指定するかのどちらかが必要です。
-templateServerNode
新規クラスター・メンバーの作成時にテンプレートとして使用する既存アプリケーション・サーバーを含むノードの名前。 templateServerNode パラメーターを指定した場合は、 templateServerName パラメーターも指定する必要があります。また、 templateName パラメーターは指定できません。このステップでは、templateName パラメーターを指定するか、 templateServerNode および templateServerName パラメーターを指定するかのどちらかが必要です。
-templateServerName
新規クラスター・メンバーの作成時にモデルとして使用する既存アプリケーション・サーバーの名前。 templateServerName パラメーターを指定した場合は、 templateServerNode パラメーターも指定する必要があります。また、 templateName パラメーターは指定できません。このコマンド・ステップでは、templateName パラメーターを指定するか、 templateServerNode および templateServerName パラメーターを指定するかのどちらかが必要です。
-nodeGroup
このクラスター・メンバーのノード、および将来のすべてのクラスター・メンバーのノードが属する必要があるノード・グループの名前。 クラスター・メンバーはすべて、同じノード・グループ内のノード上に存在する必要があります。 このパラメーターはオプションです。指定する場合は、このメンバーのノードが属するノード・グループのいずれかになります。指定しない場合、このメンバーのノードに最初にリストされたノード・グループがデフォルト値になります。
-coreGroup
このクラスター・メンバー、 および将来のすべてのクラスター・メンバーが属する必要があるコア・グループの名前。 すべてのクラスター・メンバーは、同じコア・グループに属していなければなりません。このパラメーターはオプションです。 指定しない場合、デフォルト値は、セルで定義されたデフォルトのコア・グループです。

バッチ・モードの使用例:

最初のメンバーの作成 (サーバーおよびノードをテンプレートに使用):
AdminTask.createClusterMember('[-clusterName cluster1 -memberConfig [[node1 member1 "" "" true false]] -firstMember [["" node1 server1 "" ""]]]')
2 番目のメンバーの作成:
AdminTask.createClusterMember('[-clusterName cluster1 -memberConfig [[node1 member2 "" "" true false]]]')
最初のメンバーの作成 (サーバーおよびノードをテンプレートに使用):
AdminTask.createClusterMember(['-clusterName', 'cluster1', 
'-memberConfig', [['node1', 'member1', "" "", 'true', 'false']], 
'-firstMember', [["", 'node1', 'server1', "" ""]]])
2 番目のメンバーの作成:
AdminTask.createClusterMember(['-clusterName', 'cluster1', 
'-memberConfig', [['node1', 'member2', "" "", 'true', 'false']]])

対話モードの使用例:

deleteCluster

deleteCluster は、サーバー・クラスターの構成を削除するコマンドです。 サーバー・クラスターは、クラスター・メンバーと呼ばれるアプリケーション・サーバーのグループで構成されています。サーバー・クラスターが削除されると、 そのメンバーもすべて削除されます。

deleteClusterMember コマンドは、 個々のクラスター・メンバーの構成を削除する場合にも使用します。

ターゲット・オブジェクト

クラスター・オブジェクト ID - 削除されるクラスターの 構成オブジェクト ID。クラスターのオブジェクト ID を指定しない場合は、 clusterName パラメーターを指定しなければなりません。オブジェクト名は、 WebSphere ConfigService API による Java 経由で、あるいは AdminConfig オブジェクトによる wsadmin スクリプト経由で、 プログラマチックに取得することができます。

パラメーターおよび戻り値

-clusterName
削除されるクラスターの名前。このパラメーターを指定しない場合は、 コマンド・ターゲットでクラスター・オブジェクト ID を指定する必要があります。

バッチ・モードの使用例:

対話モードの使用例:

deleteClusterMember

deleteClusterMember は、クラスター・メンバーの構成を削除するコマンドです。 クラスター・メンバーは、サーバー・クラスターに属するアプリケーション・サーバーです。

deleteCluster コマンドは、 クラスターの構成を削除する場合にも使用します。

ターゲット・オブジェクト

メンバー・オブジェクト ID - 削除されるクラスター・メンバーの 構成オブジェクト ID。これを指定しない場合は、clusterName、memberNode、 memberName の各パラメーターを指定しなければなりません。オブジェクト名は、 WebSphere ConfigService API による Java 経由で、あるいは AdminConfig コマンドによる wsadmin スクリプト経由で、 プログラマチックに取得することができます。

パラメーターおよび戻り値

-clusterName
削除するメンバーが所属するクラスターの名前。このパラメーターを指定した場合は、 memberName パラメーターと memberNode パラメーターも指定してください。 このパラメーターを指定しない場合は、 コマンド・ターゲットでメンバー・オブジェクト ID を指定する必要があります。
-memberName
クラスターから削除するメンバーのサーバー名。このパラメーターを指定した場合は、 clusterName パラメーターと memberNode パラメーターも指定してください。 このパラメーターを指定しない場合は、 コマンド・ターゲットでメンバー・オブジェクト ID を指定する必要があります。
-memberNode
削除されるクラスター・メンバーが含まれているノードの名前。 このパラメーターを指定した場合は、 memberName パラメーターと clusterName パラメーターも指定してください。 このパラメーターを指定しない場合は、 コマンド・ターゲットでクラスター・メンバー・オブジェクト ID を指定する必要があります。
-replicatorEntry
このクラスター・メンバーのレプリケーター・エントリーの除去を指定します。 このコマンド・ステップはオプションです。このステップで指定できるパラメーターは以下のとおりです。
-deleteEntry
このクラスター・メンバーの名前を含むレプリケーター・エントリーを、 クラスターの複製ドメインから削除します。 このパラメーターはオプションです。値は true または false で、それによって、 レプリケーター・エントリーを削除するかどうかを指示します。 デフォルト値は false です。

バッチ・モードの使用例:

対話モードの使用例:




関連タスク
スクリプト管理のための AdminTask オブジェクトの使用
関連資料
AdminTask オブジェクトのコマンド
参照トピック    

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最終更新: Jan 21, 2008 7:44:53 PM EST
http://publib.boulder.ibm.com/infocenter/wasinfo/v6r1/index.jsp?topic=/com.ibm.websphere.nd.doc/info/ae/ae/rxml_atclusterconfig.html