WebSphere Application Server Network Deployment, Version 6.1   
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リモート要求ディスパッチャー

リモート要求ディスパッチャー (RRD) は、アプリケーション・フレームワーク、サーブレット、および JavaServer Pages が現在の実行リソースの Java 仮想マシン (JVM) の外部からのコンテンツを、クライアントに送信された応答の一部として含むことができる Web コンテナーへの交換可能な拡張子です。

リモート要求ディスパッチャーは、他のコンポーネントおよびスタック製品がジェネレーターやハンドラーのようなカスタム拡張子を RRD 拡張子に追加できるようにする拡張可能なインフラストラクチャーです。 リモート要求ディスパッチャー拡張子は標準的な J2EE javax.servlet.RequestDispatcher 実装を拡張して、Web サービスを使用するリモート・リソースの場所を知らせ、Network Deployment (ND) コア・グループ内のマシン間の通信を行います。リモート要求ディスパッチャー拡張子はリモート・サーバーで発生したすべてのエラーを発信元のサーバーに報告します。 また、サーバー間のセキュアな通信のために SSL および WS-Security セキュリティー・コンテキスト伝搬を利用できます。詳しくは、rrdSecurity.props ファイル を参照してください。

RRD ポートレット・サポートは、リモート要求ディスパッチャーの概念をポートレットに伝達し、ポートレット・コンテナーを拡張して、現在実行中のリソースの JVM 以外のポートレットを呼び出せるようにします。

RRD 拡張子を利用して、ユーザーはセル内にリモート・サーバーを含めることにより、複数のマシンおよび JVM 間で要求負荷をシェアすることができます。 RRD リソースがメモリーやプロセッサーを多く使用する場合、呼び出し側リソースは、同じ JVM 内で稼働している標準的な RequestDispatcher ほど影響を受けません。RRD はこの問題を、リソースを別の JVM に分離することにより、解決します。

機能

  • リモート・サーバーでの要求はインクルード要求として処理されます。フィルターおよび要求リスナーは、ディスパッチ・タイプが INCLUDE であるように呼び出されます。
  • シリアライズ可能な要求属性および照会パラメーターがリモート・サーバーに送信されます。
  • セキュリティー・コンテキストが LTPA トークンを介してリモート・サーバーに送信されます。
  • サーブレット・パラメーターと OutputStream

    要求パラメーターがリモート・サーバーに渡されます。

  • リモートで組み込まれたリソースにより設定された応答ヘッダーは、ローカル・サーバー上のインクルードと同じように無視されます。 Set-Cookie のような内部ヘッダーも設定し、再度伝搬できます。
  • すべての元の要求ヘッダーはリモート・サーバーに渡されます。
    • WebSphere Application Server のプラグインとの類似
    • メソッドの呼び出しは、その呼び出しがローカル・サーバーであるように状態を戻します。例えば、 getServer はローカル・サーバー名を戻し、isSecure は「ローカル」サーバーへの要求が保護されているかどうかを戻します。
  • Cookie およびセッション
    • Cookie はヘッダーの一部としてリモート・サーバーに渡されます。
    • ローカルおよびリモート・サーバーでのセッションでは同じ cookie または指定のクライアントのセッション ID (同じサーバーのインクルードに似ています) を使用します。 セッションがリモート・サーバーで終了すると、セッション Cookie は両方のサーバーの情報を含み、リモート・サーバーへの類縁性を維持します。
  • 例外
    • リモート・サーバーに例外があると、サーバーは RRD 固有の Web サービス障害 (アプリケーションによって作成された元の例外をラップする) を戻します。
    • 例外クラスが両方のサーバーに存在する場合は、ローカル・サーバーで元の例外を再作成します。 元の例外が再作成できない場合は、代わりに RRD 固有の ServletException が作成され、使用されます。
    • ローカル・サーバーにより例外が再作成され、エラー処理プロセスが行われます。
  • 動的キャッシュ

    動的キャッシュを使用可能にすると、ローカルおよびリモートのマシンでキャッシングが実行されます。

  • セキュリティー

    SSL を使用して、アプリケーション・サーバー間の RRD メッセージを暗号化できます。 これはデフォルトで使用可能になっていますが、セキュリティー状態がリモート・マシンで使用可能であることを保証するためには、RRD を介してセキュリティー・コンテキストのニーズを渡す必要もあります。 RRD は WS-Security を利用してこの情報を渡しますが、このセキュリティー・コンテキストの伝搬はデフォルトでは使用不可になっています。 追加情報については、rrdSecurity.props ファイル を参照してください。




関連概念
アプリケーション拡張レジストリー
関連タスク
リモート組み込みを処理するための Web アプリケーションの構成
リモート組み込みをディスパッチするための Web アプリケーションの構成
関連資料
リモート要求ディスパッチャーに関する考慮事項
plugin.xml ファイル
コンソールへのアプリケーション・ファイルのインストール
リモート要求ディスパッチャーのプロパティー設定
rrdSecurity.props ファイル
概念トピック    

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最終更新: Jan 21, 2008 7:44:53 PM EST
http://publib.boulder.ibm.com/infocenter/wasinfo/v6r1/index.jsp?topic=/com.ibm.websphere.nd.doc/info/ae/ae/cweb_rrd.html