プラグイン・インストール・ウィザードは、Web サーバー用のバイナリー・プラグイン・モジュールとプラグイン構成ファイルをインストールします。続いて、ウィザードは、 アプリケーション・サーバーのサポートされる Web サーバーを構成し、 アプリケーション・サーバーの構成に Web サーバー定義を作成します。 この概要では、ウィザードが使用するさまざまなプロセス・パスを示します。
このトピックは、プラグイン・インストール・ウィザードが、 プラグイン構成ファイルである plugin-cfg.xml ファイルを検索するように Web サーバーを構成する 3 つの方法について説明します。
プラグイン・インストール・ウィザードは、Web サーバーと WebSphere Application Server のすべての構成を、リモート・アプリケーション・サーバー、ローカル分散アプリケーション・サーバー、およびローカル・スタンドアロン・アプリケーション・サーバーの 3 つのシナリオに分けます。構成に適用されるシナリオを決定するときに実装されるロジックは、以下の図に示されています。
シナリオ 1. リモート・プラグイン構成
プラグイン・インストール・ウィザードは、リモート・マシンのデフォルトの分散プロファイル内に、Web サーバー定義を自動的に作成しません。その代わりに、 ウィザードは configureweb_server_name スクリプトを作成します。
プラグイン・インストール・ウィザードは、 Web サーバー・マシンの plugins_root/config/web_server_name ディレクトリーに維持される plugin-cfg.xml ファイルを使用するように Web サーバーを構成します。 このファイルは、定期的に伝搬する必要があります。伝搬する場合、 現在の plugin-cfg.xml ファイルをアプリケーション・サーバー・マシンからコピーして、 plugins_root/config/web_server_name/plugin-cfg.xml ファイルと置き換えます。
ローカル Web サーバー用のバイナリー・プラグインをインストールした後、アプリケーション・サーバーと Web サーバーを始動する前にスクリプトを実行する必要はありません。ただし、スクリプトを実行するまでは、アプリケーション・サーバー・ノードでの Web サーバー定義の利点は得ることができません。
プロファイル・タイプ | 統合状況 | Web サーバー定義の作成? | Web サーバーがアプリケーション・サーバー構成にすでに定義されていますか? |
---|---|---|---|
プラグイン・インストール・ウィザードでリモート・インストール・タイプを選択する場合の任意の位置にある任意のプロファイル | 該当なし | スクリプトによる | 該当なし |
デフォルト・プロファイルは検出されませんでした | 該当なし | スクリプトによる | 該当なし |
既存の Web サーバー定義のある、デフォルトの統合されていないスタンドアロン・アプリケーション・サーバー・プロファイル | 統合されていない | スクリプトによる | はい |
管理対象ノードのないデフォルトのデプロイメント・マネージャー・プロファイル | 該当なし | スクリプトによる | 該当なし |
Web サーバー定義のないアプリケーション・サーバーのテスト: 以下の概説では、plugins_root/config/web_server_name/plugin-cfg.xml 一時ファイルを検証するための手順について説明します。
Web サーバーは、plugin-cfg.xml 一時ファイルを使用してリモート・アプリケーション・サーバーと通信します。
アプリケーション・サーバーが 9080 以外の HTTP トランスポート・ポート割り当てを持つ場合、テストは正常に行われません。次のセクションに進み、アプリケーション・サーバー上で Web サーバー定義を作成して、構成のテストを完了します。
シナリオ 2. ローカル分散プラグイン構成
プラグイン・インストール・ウィザードは、統合されたアプリケーション・サーバー・プロファイル内に、Web サーバー定義を自動的に作成しません。その代わりに、 ウィザードは plugins_root/bin ディレクトリーに configureweb_server_name スクリプトを作成します。
プラグイン・インストール・ウィザードは、 スクリプトを実行するときにアプリケーション・サーバー・プロファイル内に作成される plugin-cfg.xml ファイルを使用するように Web サーバーを構成します。 デプロイメント・マネージャーは、plugin-cfg.xml ファイルを profile_root/config/cells/cell_name/nodes/node_name/servers/web_server_name ディレクトリーに再生成します。 管理対象ノード上のデプロイされたアプリケーションに影響するアプリケーション・サーバー構成で変更が行われるたびに、再生成が行われます。
ローカル Web サーバー用のバイナリー・プラグインをインストールした後、Web サーバーを始動する前にスクリプトを実行する必要があります。Web サーバーは、 アプリケーション・サーバー構成の plugin-cfg.xml ファイルを使用するようにすでに構成されています。 そのファイルは、configureweb_server_name スクリプトを実行するまで存在しません。
プロファイル・タイプ | 統合状況 | Web サーバー定義の作成? | Web サーバーがアプリケーション・サーバー構成にすでに定義されていますか? |
---|---|---|---|
デフォルト・アプリケーション・サーバー・プロファイル | 統合 | スクリプトによる | 該当なし |
デフォルトのカスタム・プロファイル | 統合されていない | スクリプトによる | 該当なし |
デフォルトのカスタム・プロファイル | 統合 | スクリプトによる | 該当なし |
管理対象ノードのあるデフォルトのデプロイメント・マネージャー・プロファイル (デフォルト以外の分散プロファイル) | 該当なし | スクリプトによる | 該当なし |
以下の概説では、構成を完了し、Web サーバー構成を検証するための手順について説明します。
シナリオ 3. ローカル・スタンドアロン・プラグイン構成
プラグイン・インストール・ウィザードは、アプリケーション・サーバー・プロファイル内で Web サーバー定義を作成します。
プラグイン・インストール・ウィザードは、 アプリケーション・サーバー・プロファイル内にある plugin-cfg.xml ファイルを使用するように Web サーバーを構成します。 デプロイされたアプリケーションに影響するアプリケーション・サーバー構成で変更が行われるたびに、 スタンドアロン・アプリケーション・サーバーは、 profile_root/config/cells/cell_name/nodes/web_server_name_node/servers/web_server_name/plugin-cfg.xml ファイルを再生成します。
ローカル Web サーバー用のバイナリー・プラグインをインストールした後、インストール直後にアプリケーション・サーバーと Web サーバーを始動することができます。
スタンドアロン・アプリケーション・サーバーで Web サーバー定義を作成してから、ノードを統合すると仮定します。Web サーバー定義がスタンドアロン・アプリケーション・サーバーの別のノードとして定義されるため、Web サーバー定義はセルに統合されません。管理対象ノードで、Web サーバー定義を再作成する必要があります。シナリオ 2 を参照してください。
プロファイル・タイプ | 統合状況 | Web サーバー定義の自動作成? | Web サーバーがアプリケーション・サーバー構成にすでに定義されていますか? |
---|---|---|---|
アプリケーション・サーバー | 統合されていない | はい | いいえ |
シナリオ 1 へのリダイレクト
既存の Web サーバー定義を持つ統合されていないデフォルトのスタンドアロン・アプリケーション・サーバーは、リモート・プラグイン構成として処理されます。
スタンドアロン・アプリケーション・サーバーに Web サーバー定義が既に存在しているため、プラグイン・インストール・ウィザードは、リモート・インストール・パスに従います。1 つのスタンドアロン・アプリケーション・サーバーは 1 つの Web サーバー定義のみを持つことができます。新規 Web サーバーを構成する場合は、Web サーバーに対して同じニックネームを指定します。
アプリケーション・サーバーの構成の Web サーバー定義内にある plugin-cfg.xml ファイルを使用することができます。 プラグイン・インストール・ウィザードの該当パネルの「参照」を単にクリックして、ファイ ルを選択します。 このファイルが存在している必要があります。存在しない場合、プラグイン・インストール・ウィザードは警告を表示し、既存のファイルを選択するまで先に進むことができません。 Web サーバーは、この既存の plugin-cfg.xml ファイルを使用するように構成されます。
このタイプのノードの説明については、シナリオ 1 を参照してください。
シナリオ 2 へのリダイレクト
統合されたデフォルトのスタンドアロンのアプリケーション・サーバーは、ローカル分散プラグイン構成として処理されます。このタイプのノードの説明については、シナリオ 2 を参照してください。
検証手順の概説
以下の概説では、バイナリー・プラグイン・モジュールをインストールした後、Web サーバー構成を検証するための手順について説明します。
要約
WebSphere Application Server の Web サーバー・プラグインに対して、3 つのシナリオがあります。各シナリオは、 プラグイン構成ファイル plugin-cfg.xml の固有のロケーションを中心に展開されています。アプリケーション・サーバーは、プラグイン構成ファイルを生成します。 ファイルの目的は、Web サーバーと関連するすべてのアプリケーション・サーバー・エレメントのロケーションを公開することです。このようなエレメントには、アプリケーション、アプリケーションを提供する仮想ホスト、クラスター、およびクラスター・メンバーなどが含まれます。
Web サーバーがアプリケーション・サーバー・マシン上のファイルにアクセスできない場合には、そのファイルを Web サーバーにコピーする必要があります。そのプロセスは、伝搬と呼ばれます。伝搬は、リモート・プラグイン構成シナリオ (このトピックのシナリオ 1) のために予約済みです。
それぞれのローカル・シナリオでは、 Web サーバーは、plugin-cfg.xml ファイルと同じマシン上にあるため、このファイルにアクセスすることができます。 ローカルの plugin-cfg.xml ファイルには 2 つの異なるロケーションがあるため、2 つのローカル・シナリオがあります。
バージョン 6 の WebSphere Application Server の構成スキームでは、Web サーバー・ノードまたは管理対象ノードにある Web サーバー定義に、プラグイン構成ファイルが収められます。ノードのタイプが、このトピックのシナリオ 2 とシナリオ 3 における差異です。すべてのシナリオ 2 構成では、Web サーバー定義が管理対象のアプリケーション・サーバー・ノード内にある必要があります。すべてのシナリオ 3 構成では、それ自身の Web サーバー・ノード内に Web サーバー定義があります。
限定管理オプションでは、スタンドアロン・アプリケーション・サーバーの管理コンソールに 1 つの Web サーバー定義を作成したり、削除することができません。スタンドアロン・アプリケーション・サーバーは Web サーバー定義を作成できないため、 WebSphere Application Server 向けの Web サーバー・プラグインにより構成スクリプトが作成されます。 スクリプトを使用しない場合には、スタンドアロン・アプリケーション・サーバー・ノード上で Web サーバー定義を簡単に作成することができません。
シナリオ | プロファイル・タイプ | plugin-cfg.xml ファイルのロケーション | ||
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Plugins_ install_ root | profiles_ root: 管理対象ノード内 | profiles_ root: Web サーバー・ノード内 | ||
1 | プラグイン・インストール・ウィザードでリモート・インストール・タイプを選択する場合の任意の位置にある任意のプロファイル | X | ||
デフォルト・プロファイルは検出されませんでした | X | |||
既存の Web サーバー定義のあるデフォルトの統合されていない (スタンドアロン) アプリケーション・サーバー・プロファイル | X | |||
管理対象ノードのないデフォルトのデプロイメント・マネージャー・プロファイル | X | |||
2 | デフォルト・アプリケーション・サーバー・プロファイル | X | ||
デフォルトのカスタム・プロファイル | X | |||
管理対象ノードのあるデフォルトのデプロイメント・マネージャー・プロファイル (デフォルト以外の分散プロファイル) | X | |||
3 | デフォルト・アプリケーション・サーバー・プロファイル | X |