WebSphere Application Server - Express for i5/OS, Version 6.1   
             オペレーティング・システム: i5/OS

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Wsadmin ツール

WebSphere Application Server の wsadmin ツールは、スクリプトを実行します。 wsadmin ツールを使用すると、WebSphere Application Server に加えて、構成、アプリケーション・デプロイメント、 およびサーバーのランタイム操作を管理することができます。

wsadmin ツールのオプションは、大/小文字を区別しません。

wsadmin スクリプト・クライアントのコマンド行呼び出し構文は次のとおりです。

wsadmin [-h(help)]

[-?] 

[-c <commands>]

[-p <properties_file_name>]

[-profile <profile_script_name>]

[-profileName <profile_name>]

[-f <script_file_name>]

[-javaoption java_option]

[-lang language]

[-wsadmin_classpath classpath]

[-conntype SOAP [-host host_name] [-port port_number] [-user userid] [-password password] | 
[-conntype RMI [-host host_name]

    [-port port_number] [-user userid] [-password password] | NONE]
[-jobid string] 

[-tracefile trace_file]

[-appendtrace true/false]
[script parameters]

ここで、script parameters は上に挙げたもの以外の引数すべてを表します。 argc 変数には引数の数、argv 変数にはその内容がそれぞれ入っています。

オプション

-c
1 つのコマンドを実行するように指定します。コマンド行では複数の -c オプションを指定することができます。これらのオプションは、 指定した順に実行されます。
wsadmin ツールを -c オプションを指定して 呼び出すと、構成に変更を行うと変更内容は自動的に保管されます。構成を変更しても -c オプションを使用しない場合は、 AdminConfig オブジェクトの save コマンドを使用して 変更内容を保管する必要があります。詳しくは、wsadmin ツールによる構成変更の保管 の項目を参照してください。
-f
実行するスクリプトを指定します。

コマンド行では、-f オプションは 1 つしか指定できません。

-javaoption
有効な Java 標準オプションまたは Java 標準外オプションを指定します。 コマンド行では、複数の -javaoption オプションを指定できます。

コマンドの長さを短くするには、次のように入力します。

wsadmin -javaoption java_option  java_option
これは、以下のコマンドと同じ意味になります。
wsadmin -javaoption java_option -javaoption java_option
-lang
スクリプト・ファイル、コマンド、あるいは対話式シェルの言語を指定します。 指定可能な言語は、Jacl および Jython です。 -lang 引数のオプションには、 jacl および jython が含まれます。

このオプションは、 スクリプト・ファイル名、プロファイル・スクリプト・ファイル名または com.ibm.ws.scripting.defaultLang プロパティーに基づく言語の判別をオーバーライドします。 -lang 引数にはデフォルト値はありません。

-lang 引数を指定せず、-f <script_file_name> 引数を指定した場合、wsadmin ツールはターゲットのスクリプト・ファイル名に基づいて言語を決定します。 -lang 引数と -f 引数を指定しないと、wsadmin ツールは、-profile <profile_script_name> 引数が指定されている場合、プロファイル・スクリプト・ファイル名に基づいて言語を決定します。 コマンド行またはプロパティーでスクリプトの言語が指定されないと、 wsadmin ツールはその言語を判別できず、エラー・メッセージが生成されます。

-p
プロパティー・ファイルを指定します。

-p の後にリストされるファイルは、スクリプト・プロセスが読み取る Java プロパティー・ファイルを表します。 3 つのレベルのデフォルト・プロパティー・ファイルが、 ユーザーがコマンド行で指定するプロパティー・ファイルより先にロードされます。 第 1 のレベルは、インストール・システムのデフォルトの wsadmin.properties であり、 WebSphere Application Server の properties ディレクトリーにあります。第 2 のレベルは ユーザー・デフォルトの wsadmin.properties で、home ディレクトリーにあります。 第 3 のレベルは、環境変数 WSADMIN_PROPERTIES が指すプロパティー・ファイルです。

コマンド行では、複数の -p オプションを指定することができます。これらのオプションは、 指定した順に呼び出されます。

-profile
プロファイル・スクリプトを指定します。

プロファイル・スクリプトは、他のコマンドまたはスクリプトより先に実行されます。 -c を指定すると、このコマンドの呼び出し前にプロファイル・スクリプトが実行されます。 -f を指定すると、スクリプトの実行前にプロファイル・スクリプトが実行されます。 対話モードでは、プロファイル・スクリプトを使用すれば必要な標準の初期化をどれでも実行できます。コマンド行では 複数の -profile オプションを指定でき、これらは指定した順に呼び出されます。

-profileName
実行する wsadmin ツールが含まれるプロファイルを指定します。 このオプションは、次のいずれかの理由が適用される場合にのみ指定してください。
  • wsadmin ツールを WAS_HOME/bin ディレクトリーから実行し、 デフォルト・プロファイルがない場合、あるいはデフォルト・プロファイル以外のプロファイルで実行したい場合。
  • 現在はプロファイルの bin ディレクトリーにいるが、 別のプロファイルから wsadmin ツールを実行したい場合。
    注: WebSphere Application Server for z/OS は、 ユーザーが作成するプロファイルをサポートしていません。使用されるのはデフォルト・プロファイルのみです。
-?
構文のヘルプを表示します。
-help
構文のヘルプを表示します。
-conntype
使用する接続のタイプを指定します。

この引数はタイプを決定するストリング (例えば SOAP) と、 その接続タイプ固有のオプションとで構成されています。 指定できるタイプは、SOAPRMI、および NONE です。

ローカル・モードで実行するには、-conntype NONE オプションを使用します。 この結果、スクリプト・クライアントは稼働中のサーバーに接続されません。 アプリケーション・サーバーが稼働していなくても、 サーバー構成、アプリケーションのインストールおよびアンインストールを管理することができます。

-wsadmin_classpath
このオプションを使用すれば、追加のクラスがスクリプト処理で使用可能になります。

このオプションの後にクラスパス・ストリングを続けます。 以下に例を示します。

/home/MyDir/Myjar.jar;/yourdir/yourdir.jar

これにより、クラスパスがスクリプト処理のためにクラス・ローダーに追加されます。

また、wsadmin ツールによって使用されるプロパティー・ファイルにこのオプションを指定することもできます。 プロパティーは、com.ibm.ws.scripting.classpath です。コマンド行で -wsadmin_classpath と指定すると、 このプロパティーの値は、プロパティー・ファイルで指定された値をオーバーライドします。 クラスパス・プロパティーとコマンド行オプションは、連結されません。

-host
wsadmin が接続しようとするホスト名を指定します。このオプションを指定しない場合、 各 WebSphere プロファイルの properties ディレクトリーにある wsadmin.properties ファイルは、 ホスト・プロパティーの値として localhost を提供します。
-password
サーバーのセキュリティーが使用可能になっている場合に、 コネクターがそのサーバーに接続する際に使用するパスワードを指定します。

警告: UNIX システムでは、-password オプションを使用すると、機密漏れが発生する恐れがあります。これは、稼働中のすべてのプロセスを表示するために他のユーザーからも呼び出しが可能な ps コマンドなどのシステム状況プログラムから、パスワード情報が見えるようになるためです。 機密漏れの恐れがある場合には、このオプションは使用しないでください。 代わりに、SOAP コネクターの場合には soap.client.props ファイルに、RMI コネクターの場合には sas.client.props ファイルにユーザーおよびパスワード情報を指定します。soap.client.props および sas.client.props ファイルは、 ユーザーの WebSphere プロファイルのプロパティー・ディレクトリーに配置されています。

-user または -username
サーバーのセキュリティーが使用可能になっている場合に、 コネクターがそのサーバーに接続する際に使用するユーザー名を指定します。
-port
コネクターが使用するポートを指定します。 各 WebSphere Application Server プロファイルの properties ディレクトリーにあるデフォルトの wsadmin.properties ファイルでは、 ローカル・サーバーに接続するポート・プロパティーで値を指定します。
-jobid
監査目的で wsadmin ツールの各呼び出しをトラッキングできるように、jobID ストリングを指定します。 jobID ストリング (jobID=xxxx) は、wsadmin ログ・ファイルの始めに表示されます。
-tracefile
ログ出力が指示されている、ログ・ファイルの名前およびロケーションを指定します。 このオプションは wsadmin.properties ファイルの com.ibm.ws.scripting.traceFile プロパティーをオーバーライドします。
-appendtrace
トレースが、既存のログ・ファイルの終わりに追加されるのか既存のログ・ファイルをオーバーライドするのかを決定します。 true を指定すると、ログ・ファイルの終わりにトレースが追加され、false を指定すると、それぞれの wsadmin 呼び出しのたびにログ・ファイルがオーバーライドされます。

以下の例では、jobID オプションでログのロケーションを指定し、トレースをログ・ファイルに追加します。

wsadmin -jobid wsadmin_test_1 -tracefile /temp/wsadmin_test_1.log -appendtrace true

以下の構文例では、mymachine は、 com.ibm.ws.scripting.port プロパティーによって指定された wsadmin.properties ファイル内のホストの名前です。

ローカル・ホストへの SOAP 接続
wsadmin.properties ファイルで定義されたオプションを使用します。
mymachine ホストへの SOAP 接続
Jacl を使用:
wsadmin -f test1.jacl -profile setup.jacl -conntype SOAP 
-port mymachinesoapportnumber -host mymachine

Jython を使用:

wsadmin -lang jython -f  test1.py -profile setup.py -conntype 
SOAP -port mymachinesoapportnumber -host mymachine
初期および最大の Java ヒープ・サイズ
Jacl を使用:
wsadmin -javaoption -Xms128m -Xmx256m -f test.jacl

Jython を使用:

wsadmin -lang jython -javaoption -Xms128m -Xmx256m -f test.py
セキュリティー使用の RMI 接続
Jacl を使用:
wsadmin -conntype RMI -port  rmiportnumber -user userid 
-password password

Jython を使用:

wsadmin -lang jython -conntype RMI -port  rmiportnumber -user userid 
-password password

接続の rmiportnumber は、 BOOTSTRAP_ADDRESS として管理コンソールに表示されます。

警告: UNIX システムでは、 -password オプションを使用すると、機密漏れが発生する恐れがあります。これは、 稼働中のすべてのプロセスを表示するために他のユーザーからも呼び出しが可能な ps コマンドなどの システム状況プログラムから、パスワード情報が見えるようになるためです。 機密漏れの恐れがある場合には、このオプションは使用しないでください。 代わりに、SOAP コネクターの場合には soap.client.props ファイルに、RMI コネクターの場合には sas.client.props ファイルにユーザーおよびパスワード情報を指定します。soap.client.props および sas.client.props ファイルは、 ユーザーの WebSphere プロファイルのプロパティー・ディレクトリーに配置されています。

単一コマンドを実行する操作のローカル・モード
Jacl を使用:
wsadmin -conntype NONE -c "$AdminApp uninstall app"

Jython を使用:

wsadmin -lang jython -conntype NONE -c "AdminApp.uninstall('app')"



サブトピック
wsadmin ツールのパフォーマンスに関するヒント
関連タスク
wsadmin スクリプト・クライアントの開始
参照トピック    

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最終更新: Jan 21, 2008 7:05:28 PM EST
http://publib.boulder.ibm.com/infocenter/wasinfo/v6r1/index.jsp?topic=/com.ibm.websphere.express.iseries.doc/info/iseriesexp/ae/rxml_commandline.html