WebSphere Application Server - Express, Version 6.1   
             オペレーティング・システム: AIX , HP-UX, Linux, Solaris, Windows, Windows Vista

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ローカリゼーション API のサポート

com.ibm.websphere.i18n.localizabletext パッケージには、テキストのローカライズ用のクラスおよびインターフェースが含まれます。

このパッケージでは、以下のクラスを含む、Sun Microsystems の標準 Java API の国際化対応機能を幅広く使用できます。

標準的な Java API について詳しくは、グローバリゼーション: 学習用リソース を参照してください。

ローカライズ可能テキスト・パッケージは、 Java を完全にサポートしており、そのサポートは、 分散環境で効率的かつ簡単に使用できるように拡張されています。アプリケーション・プログラマーによって使用される 1 次クラスは、LocalizableTextFormatter です。 このクラスのインスタンスは、通常サーバー・プログラムで作成されますが、クライアント・プログラムでも作成できます。 フォーマッター・インスタンスは、特定のリソース・バンドル名および鍵について作成されます。 LocalizableTextFormatter インスタンスを受け取るクライアント・プログラムは、その format メソッドを呼び出します。 このメソッドはクライアント・アプリケーションのロケールを使用して、適切なリソース・バンドルを検索し、鍵に基づいてロケール特有のメッセージを構成します。

例えば、分散アプリケーションがフランス語と英語の両方のロケールをサポートする場合には、サーバーは英語ロケールを使用し、クライアントはフランス語ロケールを使用します。 サーバーは、英語とフランス語のそれぞれに 1 つずつ、合計 2 つのリソース・バンドルを作成します。 クライアントがメッセージを生成する要求を出すと、サーバーはリソース・バンドルの名前およびメッセージの鍵を含む LocalizableTextFormatter インスタンスを作成し、クライアントにインスタンスを戻します。

クライアントが LocalizableTextFormatter インスタンスを受け取ると、オブジェクトの format メソッドが呼び出されます。 ロケールおよびリソース・バンドルの名前を使用することにより、format メソッドは、フランス語ロケールをサポートするリソース・バンドル名を判別し、フランス語リソース・バンドルの鍵に対応するメッセージを検索します。 メッセージのフォーマットは、クライアントから透過的です。

この例では、リソース・バンドルはサーバーとともに中心に置かれています。 クライアントと共存する必要はありません。 ローカライズ可能テキスト・パッケージが提供するものの中に、中央カタログをサポートするインフラストラクチャーがあります。 このインプリメンテーションでは、エンタープライズ Bean (ローカライズ可能テキスト・パッケージで提供されるステートレス・セッション Bean) を使用して、メッセージ・カタログにアクセスします。 クライアントが LocalizableTextFormatter インスタンスで format メソッドを呼び出すと、以下のイベントが発生します。
  1. クライアント・アプリケーションは、時間帯およびロケール値を明示的に渡したり、またはデフォルト値を介することにより、LocalizableTextFormatter インスタンスに時間帯およびロケール値を設定します。
  2. LocalizableTextFormatterEJBFinder 呼び出しは、フォーマッター Bean への参照を検索するために行われます。
  3. クライアントの時間帯およびロケールを含む、 LocalizableTextFormatter インスタンスからの情報は、フォーマット Bean に送られます。
  4. フォーマット設定 Bean は、リソース・バンドルの名前、 メッセージ・キー、時間帯、およびロケールを使用して、 言語特有のメッセージを構成します。
  5. フォーマッター Bean は、クライアントにフォーマット設定メッセージを戻します。
  6. フォーマット設定メッセージは、LocalizableTextFormatter インスタンスに挿入され、format メソッドによって戻されます。

フォーマッター Bean と接触するために、format メソッドの呼び出しには、最大 1 つのリモート呼び出しが必要です。 また別の方法として、LocalizableTextFormatter インスタンスは、今後使用するためのリモート呼び出しを除去し、フォーマット設定メッセージをキャッシュに入れることができます。 また、アプリケーションが適切なメッセージ・カタログにアクセスできない場合でも、読み取り可能なストリングを戻すことができるように、フォールバック・ストリングを設定できます。

リソース・バンドルはローカルに保管することができます。 ローカライズ可能テキスト・パッケージは、バンドルがローカルに (LocalizableConfiguration.LOCAL)、またはリモートに (LocalizableConfiguration.REMOTE) 保管されるかどうかを示す、静的変数を提供します。 ただし、この変数の設定は、同じ Java 仮想マシン内で実行されるすべてのアプリケーションに適用されます。




関連概念
エンタープライズ Bean
関連タスク
タスクの概説: インターフェース・ストリング (ローカライズ可能テキスト API) の国際化対応
関連資料
グローバリゼーション: 学習用リソース
LocalizableTextFormatter クラス
参照トピック    

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最終更新: Jan 21, 2008 6:25:35 PM EST
http://publib.boulder.ibm.com/infocenter/wasinfo/v6r1/index.jsp?topic=/com.ibm.websphere.express.doc/info/exp/ae/rin_ltapi.html