WebSphere Application Server - Express, Version 6.1   
             オペレーティング・システム: AIX , HP-UX, Linux, Solaris, Windows, Windows Vista

             目次と検索結果のパーソナライズ化

管理者用の新機能

このトピックでは、実動サーバー環境をカスタマイズ、管理、モニター、および調整するユーザーに対する、 新機能または変更された機能について主に説明します。 また、アプリケーションのデプロイおよび操作を行うユーザーにも対応しています。

バージョン 6.1 には、 多数の改善点が含まれていますが、 特に管理スクリプトを使用するユーザー向けに、 幾つかの機能が大幅に改善されています。
バージョン 6.1 での新機能 ! バージョン 6.1 レベルで実装された、 新規フィーチャーまたは変更点を示します。 マークが付いていない項目は、バージョン 6.1 にも適用されるバージョン 6.0 の改善点です。 これらの項目は、バージョン 5.x からバージョン 6.1 にマイグレーションする、すべてのユーザーに役立ちます。

非推奨のフィーチャーと除去されたフィーチャー では、 このリリースまたは将来のリリースで差し替えまたは廃止されるフィーチャーについて説明しています。

より容易でより多くの標準アプリケーション・デプロイメントおよび管理

J2EE アプリケーション内の外部クラス依存関係を指定

インストール済みオプション・パッケージにより、クラス・パスで明示的に指定しなくても、アプリケーションで .jar ファイル内のクラスを使用できるようになります。インストール済みオプション・パッケージは、アプリケーションのマニフェスト・ファイル内で共用ライブラリー .jar ファイルを 1 つ以上宣言します。アプリケーションがサーバーまたはクラスターにインストールされている場合は、共用ライブラリーで表されるクラスがアプリケーションのクラス・ローダーにロードされ、 そのクラスがアプリケーションで使用できるようになります。

インストール済みオプション・パッケージは、アプリケーション・サーバーの既存の共用ライブラリー機能を拡張します。 バージョン 6.1 より前は、 管理者が共用ライブラリーをアプリケーションまたはサーバーに関連付ける必要がありました。 インストール済みオプション・パッケージによって、 管理者はマニフェスト・ファイルにリストされたインストール済みオプション・パッケージのエレメントで、 共用ライブラリーに対するアプリケーションのマニフェスト・ファイルの依存関係を宣言でき、 自動的にアプリケーションと共用ライブラリーを関連付けることができます。 アプリケーション・インストール中に、共用ライブラリー .jar ファイルがアプリケーション・クラス・ローダーのクラス・パスに追加されます。

WebSphere Application Server で使用されるインストール済みオプション・パッケージは Java 2 Platform, Enterprise Edition (J2EE) 仕様、バージョン 1.4 (http://java.sun.com/j2ee/j2ee-1_4-fr-spec.pdf を参照) のセクション 8.2 に記載されています。

WebSphere Application Server は共用ライブラリー .jar ファイルおよびアプリケーション .ear ファイル内のマニフェスト・ファイル manifest.mf の使用をサポートします。 WebSphere Application Server は、インストール済みオプション・パッケージの Java 2 Platform Standard Edition (J2SE) 仕様をサポートしません。

J2SE 仕様 (http://java.sun.com/j2se/1.3/docs/guide/extensions/spec.html) で使用されるインストール済みオプション・パッケージのセマンティクスは、主にアプレット環境で機能します。 製品は、マニフェスト・ファイル内のアプレット固有のタグを無視します。

インストール済みオプショナル・パッケージ を参照してください。

クラス・ローダー・ビューアーが追加されます クラス・ローダーは、クラス・ファイルを検出し、ロードします。デプロイされたアプリケーションを正常に稼働させるには、アプリケーションおよびそのモジュールに影響するクラス・ローダーは、アプリケーションが必要とするファイルおよびリソースを検索できるよう構成される必要があります。クラス・ローダーでの問題の診断は、複雑で面倒な場合があります。 バージョン 6.0.2 およびそれ以降のバージョンでは、より迅速に問題を診断して修正できるように、 管理コンソール Class Loader Viewer が提供されています。 クラス・ローダーおよびそれぞれのクラス・ローダーによってロードされているクラスを検査するには、Class Loader Viewer を使用します。

クラス・ローダーのトラブルシューティング を参照してください。

単純化された EAR ファイル構成

以前は、ユーザーはアプリケーションのデプロイと、必要な構成のセットアップを 2 つの異なるステップで実行していました。 このリリースでは、付属の Application Server Toolkit (AST) により、データ・ソースなどの必要な構成をアプリケーションの一部として定義できます。 デプロイメント時に、組み込まれた構成データを処理するように選択して、アプリケーションに必要な構成を自動的にセットアップすることができます。

アプリケーションのアセンブル を参照してください。

コンソール・ウィザードによる、デプロイ済みアプリケーションおよびモジュールの更新の単純化
バージョン 6.1 には、 デプロイされたアプリケーションまたはモジュールを次の方法で更新できる管理コンソール・ウィザードが導入されています。
  • アプリケーション全体を置換します (.ear ファイル)。
  • 単一モジュールを置換、追加、または除去します (.war、EJB .jar、またはコネクター .rar ファイル)。
  • 単一ファイルを置換、追加、または除去します。
  • 圧縮ファイルをアップロードして、複数のファイルを置換、追加、および/または除去します。

アプリケーションが実行中に更新されると、WebSphere Application Server は自動的にアプリケーションを停止するか、または関連するコンポーネントのみを必要に応じてを停止し、 アプリケーション・ロジックを更新して、停止されたアプリケーションまたはそのコンポーネントを再始動します。

前のバージョンの WebSphere Application Server はアプリケーション全体の置換のみをサポートし、どんな変更を行う場合でも常にアプリケーション全体を停止して、再始動していました。

J2EE アプリケーションの更新 アプリケーション更新の準備設定 アプリケーション・ファイルの更新方法 、 およびAdminApp オブジェクトのコマンド を参照してください。

デプロイメントの準備ができている IBM Business Solutions アプリケーション

IBM Business Solutions は、デプロイメントの準備ができているアプリケーション・セットです。 これらのビジネス・アプリケーションは、既存のエンタープライズ・アプリケーションおよびサーバー・コンポーネントと連携し、使いやすい環境で生産性を高めます。 これらのアプリケーションには、アクセス可能な特定の場所から複数のタスクを実行する IBM ウェルカム・ページ、および IBM Telephone Directory などがあります。Telephone Directory はオンライン電話帳のように機能し、Web アプリケーションへのセキュア・アクセスの管理に使用できます。

ビジネス・ソリューション を参照してください。

JSR-88 デプロイメントのサポート

J2EE Deployment API Specification (JSR-88) を使用して、WebSphere Application Server が提供するアプリケーション・サーバー上に J2EE モジュールをインストールできます。JSR-88 では標準 API が定義されており、 これによって J2EE 製品プラットフォームへの J2EE アプリケーションおよびスタンドアロンのモジュールのデプロイメントが可能になります。WebSphere Application Server は、JSR-88 API をインプリメントする J2EE 1.4 仕様に準拠するプラットフォームです。

JSR-88 は、ツール・プロバイダーとプラットフォームの間の規約を定義します。 JSR-88 により、複数のベンダーのツールを使用して、任意の J2EE 製品プラットフォーム上で アプリケーションを構成、デプロイ、および管理できるようにします。ツール・プロバイダーは通常 、J2EE アプリケーション・モジュールの開発およびアセンブリー用に ソフトウェア・ツールおよび統合開発環境を提供します。J2EE プラットフォームは、J2EE アプリケーションをデプロイ、アンデプロイ、開始、停止、または管理するためのアプリケーション管理機能を提供します。

アプリケーションの管理に使用する JSR-88 および API については、http://java.sun.com/j2ee/tools/deployment/ をご覧ください。J2EE Deployment Specification バージョン 1.1 は、http://java.sun.com/j2ee/tools/deployment/reference/docs/index.html から、J2EE 1.4 Application Server Developer Release の一部として入手可能です。

JSR-88 を使用した J2EE モジュールのインストール DConfigBeans を使用したモジュールのカスタマイズ 、および アプリケーション・ファイルの更新方法 も参照してください。

より柔軟なアプリケーション構成の更新

バージョン 6.1 での新機能 ! アプリケーションをアプリケーション・サーバーにインストールするときに、 いくつかのデプロイメント記述子プロパティーを変更できるようになりました。 すでにインストールされているアプリケーションの再ロードの振る舞いを変更できるようになりました。

J2EE アプリケーションの構成 およびアプリケーションによるクラス・ローダーの使用の構成 を参照してください。

インストール・ディレクトリーへのアプリケーション・ファイルのより容易な拡張

バージョン 6.1 での新機能 ! 新規デプロイメント・オプションによって、アプリケーション・デプロイヤーは、 アプリケーション EAR ファイル内のファイルに対して、アクセス許可を指定できます。 これにより、これらのファイルを必要に応じてインストール・ディレクトリーにより容易に拡張できます。 セキュリティーの指定変更時に、ノード・レベルの属性によって、 インストール宛先で指定されている最も寛大なファイル許可を定義できます。

デプロイ済みアプリケーションを表示する機能

バージョン 6.1 での新機能 ! サーバー上にアプリケーションまたはモジュールをインストールすると、 管理コンソールでデプロイメント記述子を表示できます。 デプロイメント記述子の表示 を参照してください。

デプロイ済みアプリケーション内のインベントリー情報を取得できます。 情報は、管理 API を使用してデプロイ済みアプリケーションから抽出し、管理クライアントに表示できます。

デプロイ可能成果物を管理するためのフレームワーク
バージョン 6.1 での新機能 ! このフレームワークを使用すると、この機能によって使用可能になったさまざまな管理機能にプラグインすることによって、 アプリケーション管理を拡張できます。 この管理機能には、アプリケーションのインストール、アンインストール、更新、 その他の検証または構成を必要に応じて実行するための編集機能が含まれます。
  • J2EE (EAR、EJB-Jar、WAR、RAR)、SAR
  • OSGI
  • 共用ライブラリー
  • SI
  • Web サービスおよびチャネル・フレームワークを含むハンドラー
より簡単で効率的に、保守を適用できるようになりました。
システム・アプリケーション

システム・アプリケーションは、管理コンソールやファイル転送アプリケーションなど、WebSphere Application Server 製品の中心となる J2EE エンタープライズ・アプリケーションです。 システム・アプリケーションはコンソール・エンタープライズ・アプリケーション・ページのインストール済みアプリケーションのリストには表示されません。これは、ユーザーが誤ってシステム・アプリケーションを停止、更新、または除去しないようにするためです。

システム・アプリケーションは WebSphere Application Server 製品にとって重要な部分なので、製品をインストールするときにデプロイされ、製品フィックスまたはアップグレードを実行した場合のみ更新されます。 ユーザーは、J2EE バインディングまたは J2EE 拡張子など、システム・アプリケーションのメタデータを変更することはできません。 変更を必要とするメタデータは、製品フィックスまたはアップグレードによって更新される必要があります。

詳しくは、システム・アプリケーション を参照してください。

混合環境へのデプロイメント

5.x ノードにインストールされたアプリケーションは、6.0.x ノードにインストール可能

バージョン 5.x 互換アプリケーション (バージョン 5.x システムにインストール可能なアプリケーション) は、任意のサーバーまたはクラスターにインストールできます。 インストールを開始するクライアントは、バージョン 5.x の環境、または バージョン 6.1 の環境の、いずれかのクライアントです。

インストール可能な J2EE モジュールのバージョン を参照してください。

新規 6.0.x 機能を使用するアプリケーションは、5.x ノードではサポートされない

バージョン 6.1 アプリケーションは、バージョン 6.1 サーバー、または バージョン 6.1 サーバーのみを含むクラスターにのみインストールできます。 インストールは、バージョン 6.1 システム内で起動された wsadmin クライアントなど、バージョン 6.1 環境内から開始する必要があります。

バージョン 6.1 アプリケーションは、特定の基準 (インストール可能な J2EE モジュールのバージョン を参照) に準拠するアプリケーションです。

6.0.x 管理を使用して、5.x および 6.0.x アプリケーションを変更可能

すべてのアプリケーションは、モジュールの再インストール、編集、または新規ターゲットへの再マップを通して更新できます。 モジュールの再マップ時に、バージョン 6.1 モジュールの新規ターゲットが、 バージョン 5.x ターゲットではない場合があります。 バージョン 6.1 クライアントからアプリケーションを編集する場合は、 すべての編集機能は、すべてのアプリケーションのバージョンで使用できます。

バージョン 5.x クライアントから バージョン 6.1 アプリケーションを編集する場合は、バージョン 6.1 ランタイムによって排他的に提供される機能は使用できません。 追加された拡張機能は、以下のとおりです。
  • メッセージの宛先参照の Enterprise Bean へのマップ
  • J2CObjects の JNDI 名へのバインディング
  • J2CActivation の宛先 JNDI 名へのバインディング

改良されたリソース管理

WebSphere MQ for z/OS で改良された統合

バージョン 6.1 での新機能 ! ユーザーは、外部バスとして WebSphere MQ for z/OS キュー・マネージャーまたはキュー共用グループをリンクするのではなく、 サービス統合バスのメンバーとして追加できます。 この機能によって、サービス統合アプリケーションは、メッセージを WebSphere MQ メッセージング・ネットワークと交換できます。

詳しくは、WebSphere MQ サーバーを参照してください。

ファイル・ストア内のデータ・オブジェクトの永続

バージョン 6.1 での新機能 ! メッセージング・エンジンが使用するメッセージ・ストア・タイプを選択できるようになりました。 メッセージング・エンジンは、データベース (データ・ストア) またはファイル・システム (ファイル・ストア) のいずれかに永続データ・オブジェクトを保管できます。 ファイル・ストアを使用すると、パフォーマンスが向上し、構成および管理がより容易になります。

詳しくは、ファイル・ストアを参照してください。

メッセージ順序の整合

バージョン 6.1 での新機能 ! 宛先を構成して、同じ製作者によってその宛先に送信されたすべてのメッセージが、 生成された順序で配信されるようにすることができます。

詳しくは、バス宛先の厳密なメッセージの順序を参照してください。

デフォルトのメッセージング・プロバイダー

デフォルトのメッセージング・プロバイダーは WebSphere Application Server の一部としてインストールおよび実行されるため、さらなる管理は不要です。

デフォルトのメッセージング・プロバイダーは WebSphere Application Server の一部としてインストールおよび実行され、サービス統合テクノロジーに基づいています。デフォルトのメッセージング・プロバイダーは JMS 1.1 のドメインに依存しないインターフェース (場合によっては「統合」または「共通」インターフェースともいう) をサポートします。 これにより、アプリケーションで point-to-point およびパブリッシュ/サブスクライブ・メッセージング両方に対して、 同一の一般的なインターフェースを使用することができます。また、同じトランザクション内で Point-to-Point とパブリッシュ/サブスクライブの両方のメッセージングを使用可能にします。JMS 1.1 を使用する場合は、新規アプリケーションにこの方法を使用することを推奨します。 ドメイン固有のキュー・インターフェースを使用するように開発されたアプリケーションとの後方互換性のために、 ドメイン固有のインターフェースがサポートされています (JMS 1.1 仕様のセクション 1.5 を参照)。

詳しくは、インフォメーション・センターで以下を検索してください。
デフォルトのメッセージング・プロバイダーの使用
SOAP コネクターは 5.x および 6.0.x ノード間で相互運用できるが、RMI コネクターは相互運用できない

クロス・リリース・コネクターの相互運用は現在、SOAP コネクターでのみサポートされています。RMI コネクターでは、サポートされていません。バージョン 5.x wsadmin クライアントでは、6.0 デプロイメント・マネージャーに接続する場合、SOAP コネクターのみを使用できます。6.0 wsadmin クライアントでは、 バージョン 5.x ノード・エージェントまたはアプリケーション・サーバーに接続する場合、SOAP コネクターのみを使用できます。

拡張管理インフラストラクチャー

Java Management Extensions (JMX 1.2)

マイグレーションについて詳しくは、Java Management Extensions V1.0 の Java Management Extensions V1.2 への マイグレーション を参照してください。

J2EE Management Specification (JSR 77)

Java Management Extensions (JMX) アーキテクチャーの管理レイヤーは、分散サービス仕様 (JSR-077) のインプリメンテーションを使用します。 これはまだ Java 2 Platform, Enterprise Edition (J2EE) 仕様の一部ではありません。管理レイヤーは、外部管理アプリケーションが、プロトコル、API などにおいて、下のレイヤーと対話する方法を定義します。 詳しくは、Java Management Extensions (JMX) を参照してください。

J2EE Deployment (JSR 88)

J2EE Deployment API Specification (JSR-88) を使用して、WebSphere Application Server が提供するアプリケーション・サーバー上に J2EE モジュールをインストールできます。JSR-88 では標準 API が定義されており、 これによって J2EE 製品プラットフォームへの J2EE アプリケーションおよびスタンドアロンのモジュールのデプロイメントが可能になります。WebSphere Application Server は、JSR-88 API をインプリメントする J2EE 1.4 仕様に準拠するプラットフォームです。

JSR-88 は、ツール・プロバイダーとプラットフォームの間の規約を定義します。 JSR-88 により、複数のベンダーのツールを使用して、任意の J2EE 製品プラットフォーム上で アプリケーションを構成、デプロイ、および管理できるようにします。ツール・プロバイダーは通常 、J2EE アプリケーション・モジュールの開発およびアセンブリー用に ソフトウェア・ツールおよび統合開発環境を提供します。J2EE プラットフォームは、J2EE アプリケーションをデプロイ、アンデプロイ、開始、停止、または管理するためのアプリケーション管理機能を提供します。

アプリケーションの管理に使用する JSR-88 および API については、http://java.sun.com/j2ee/tools/deployment/ をご覧ください。J2EE Deployment Specification バージョン 1.1 は、http://java.sun.com/j2ee/tools/deployment/reference/docs/index.html から、J2EE 1.4 Application Server Developer Release の一部として入手可能です。

JSR-88 を使用した J2EE モジュールのインストール DConfigBeans を使用したモジュールのカスタマイズ 、および アプリケーション・ファイルの更新方法 も参照してください。

JMX リモート・アプリケーション・プログラミング・インターフェース (JSR 160)

JMX リモート・アプリケーション・プログラミング・インターフェース (JSR 160) に準拠する Java Management Extensions (JMX) クライアント・プログラムを開発できます。JMX クライアント・プログラムを稼動させると、そのプログラムを使用して、この製品または他のシステムを管理できます。

詳しくは、Java Management Extensions リモート・アプリケーション・プログラミング・インターフェースを使用した Java Management Extensions クライアント・プログラムの作成 を参照してください。

J2EE コネクター・アーキテクチャー (JCA 1.5)

バージョン 6.1 は、インバウンド・リソース・アダプターなどの新機能を提供する J2EE コネクター・アーキテクチャー (JCA) バージョン 1.5 仕様をサポートしています。

詳しくは、リソース・アダプター を参照してください。

組み込みメッセージングの改良された統合

組み込みメッセージングおよびその他のメッセージング・オプションについて詳しくは、WebSphere Application Server によるメッセージングの学習 を参照してください。

改良された管理クライアント

管理コマンド・セットの拡張

wsadmin の AdminTask スクリプト・オブジェクトにより、 管理タスクの自動化が容易になっています。 管理関連タスクの多くは、この新規機能を使用してインプリメントされています。この機能は、対話式実行をサポートし、多くの個別のスクリプト・コマンドを単一のタスク指向コマンドと結合します。

さまざまな AdminTask コマンドが、サーバー管理、クラスター管理、リソース管理などの重要な管理シナリオ用にインプリメントされています。 AdminTask コマンドは、わかりやすい、タスク指向のさまざまな wsadmin コマンドを提供します。 AdminTask コマンドは、コンソールのウィザードと同様に、幾つかの複雑な管理タスクを複数のステップで実行することができます。 AdminTask コマンドは機能領域に基づいてグループ化されます。

詳しくは、AdminTask オブジェクトのコマンド を参照してください。

管理コマンドの改良されたヘルプ

AdminTask コマンドおよびコマンド・グループの詳細なヘルプ情報は、各種 AdminTask ヘルプ・コマンドを使用して入手できます。 すべての AdminTask コマンドは対話式モードで実行できるため、ユーザーは対話式の段階的な操作が可能です。 実行が終了すると、対応する AdminTask コマンドが生成され、AdminTask コマンド構文を学習することができます。

拡張された管理コンソールのプラットフォーム整合性

バージョン 6.1 での新機能 ! 管理コンソールは、Integrated Solutions Console (ISC) フレームワークに基づくようになりました。 管理コンソール・ページの内容は、WebSphere Application Server で慣れ親しんだものと同じになっています。

JSR 160 サポート

バージョン 6.1 での新機能 ! JMX リモート・アプリケーション・プログラミング・インターフェース (JSR 160) に準拠する Java Management Extensions (JMX) クライアント・プログラムを開発し、構築できます。JSR 160 は、JMX クライアントが JMX サーバーと通信する方法を定義します。JMX クライアント・プログラムを稼動させると、そのプログラムを使用して、WebSphere Application Server または非 WebSphere Application Server システムを管理できます。JSR 160 準拠の RMI コネクター・クライアントは、既存の WAS RMI コネクターと共にサポートされています。

Java Management Extensions リモート・アプリケーション・プログラミング・インターフェースを使用した Java Management Extensions クライアント・プログラムの作成 を参照してください。

JMX のインターオペラビリティー

バージョン 6.1 での新機能 ! JMX のインターオペラビリティーは、6.1 およびバージョン 5.x、 またはバージョン 6.0.2 およびそれ以降のバックレベル・ノード間でサポートされています。 バージョン 6.0.0 または 6.0.1 ノードとのインターオペラビリティーは、サポートされていません。 バージョン 5.x では JMX 1.1 がサポートされていますが、バージョン 6.0 では JMX 1.2 がサポートされています。 バージョン 6.1 または 6.0.2 ノードと 5.x ノード間のインターオペラビリティーは、SOAP コネクターでのみサポートされています。

Java Management Extensions インターオペラビリティー を参照してください。

改良された wsadmin トレース構成

バージョン 6.1 での新機能 ! wsadmin クライアント・サイド・ログ・ファイルを構成し、 それぞれの wsadmin セッションを監査できます。wsadmin.properties ファイルには、トレース・ファイルに追加し、 デフォルトのスクリプト・インターフェースに名前を付けることを指定するために、新規プロパティーが含まれています。

wsadmin ツールによる操作のトレース およびスクリプトの管理プロパティー を参照してください。

wsadmin は大/小文字の区別がなくなりました

バージョン 6.1 での新機能 ! wsadmin ツールのコマンドおよびパラメーターは、大/小文字の区別はありません。 すなわち、wsadmin は引数 -tracefile、-traceFile、-traceFile、または tRaCEFile のいずれも受け入れることができる、ということです。wsadmin は、コマンド行で指定したスクリプト・ファイルのサフィックスを確認することによって、スクリプト言語を推測します。

単純化された管理

バージョン 6.1 での新機能 ! 管理コンソールのコマンド・アシスタンスは、ユーザーの管理アクティビティーを wsadmin スクリプト・コマンドにマップします。これにより、コンソール知識を収集し、その知識を wsadmin に適用できます。 コマンド支援を使用して、管理コンソールで実行した最後のアクションに関する Jython 言語の wsadmin スクリプト・コマンドを表示します。

管理コンソールからコマンド支援へのアクセス を参照してください。

アプリケーションを構成するためのスクリプトの機能拡張
バージョン 6.1 での新機能 ! アプリケーション構成のスクリプトの機能拡張は、以下のとおりです。
  • アプリケーション・モジュールのターゲットとして、複数のターゲット・サーバーおよびクラスターを明示的に設定できます。 例えば、アプリケーションのターゲットをアプリケーション・サーバーおよび Web サーバーに設定します。
  • ステップ・パラメーターをより柔軟に指定できます。 これは、新規のワイルドカードを使用することによって、 アプリケーション構造またはデプロイメント・ターゲットの詳細が不明でも、 バインディングおよびデプロイメント情報を操作できるためです。 すべてのステップ・パラメーターを理解している必要はなく、 アプリケーション成果物を構成するために必要なもののみを指定できます。.*war* などのパターンを使用して、1 つのステップで複数の行にデータを指定できます。
  • 一連の既存のデプロイメント・ターゲットを置換することなく、追加または除去できます。

スクリプトによるアプリケーションのデプロイ を参照してください。

ローカル・モードおよび接続モード

バージョン 6.1 での新機能 ! 管理コマンドは、接続モードまたはローカル・モードで使用可能です。 使用可能な管理コマンドのセットは、接続モードまたはローカル・モード でスクリプト・クライアントを開始するときに決定されます。

それぞれのスクリプト・オブジェクトについては、wsadmin スクリプト・オブジェクトの使用 の資料を参照してください。

変更された管理コンソール・ポート番号
管理コンソール・ポート番号が変更されています。
http://hostname:9090/admin                    // 古いアドレス
http://hostname:9060/ibm/console              // 新規アドレス

管理コンソールの使用 を参照してください。

改良されたインストールおよび構成

プロファイルはエクスポートできる

プロファイル間で構成を伝搬するには、プロファイルを構成アーカイブにエクスポートして、それを別のプロファイルにインポートします。このメカニズムは、同じインストール・システムのプロファイル間、または異なるインストール・システムのプロファイル間で機能します。 ただし、このメカニズムには、未統合のプロファイルに対してのみ機能するという制限があります。

詳しくは、サーバー構成ファイルの使用 を参照してください。

プロファイルの個別アップグレード

同じシステム・ファイルを共用するプロファイルは、 個別にアップグレード (またはロールバック) できます。 バージョン 6.1 バイナリー・イメージは別の位置にインストールされるため、 各バージョン 5 プロファイルは個別にアップグレードすることができます。

ディレクトリー構造の変更

特定のアプリケーション・サーバー・ランタイム環境に関連するファイルは、ワード profiles および特定のプロファイル名を含むディレクトリー・パス内にあります。

製品インストール・ルートが IBM を含むように変更されていることにも注意してください (インストーラーの新機能 を参照)。

モニターおよびパフォーマンス調整の改良

アプリケーションおよびサーバーの開始速度の改良

2 つの新規設定により、サーバー始動時に自動的に開始するように構成されたアプリケーションの開始速度を微調整できます。 新規の開始ウェイト 設定を使用すると、サーバー始動時にアプリケーションを開始する順番を指定できます。 新規のバックグラウンド・アプリケーション 設定を使用すると、サーバーの始動前にアプリケーションを完全に初期化する必要があるかどうか、またはアプリケーションを待機しないでサーバーが処理を継続できるかどうかを指定できます。

詳しくは、J2EE アプリケーションの構成 を参照してください。

アプリケーション・フローのモニターの改良

要求メトリックを使用すると、WebSphere Application Server を通して各トランザクションの応答時間をトレースできます。 これにより、非同期 Bean、Web サービス、メッセージング・リソースなど、さらに多数の計測が可能になります (要求メトリックのパフォーマンス・データ を参照)。

使用可能にする計測をより詳細に選択することができます。 例えば、Web コンテナーおよび JMS の計測データのみが必要な場合は、管理コンソールでこれらのデータを選択し、選択したコンポーネントに関する詳細な計測データのみを生成します。 エッジ・トランザクションは、インスツルメンテーションを指定されていないその他のコンポーネントのために、トレースされます。 追加情報については、要求メトリックで収集できるデータ を 参照してください。

フィルターを使用して、データを記録するトランザクションを決定することができます。 現在、要求メトリックには Web サービスおよびメッセージ・リソース用のフィルターが含まれています (要求メトリックで収集できるデータ を参照)。

要求メトリックは現在 IPv6 アドレッシングをサポートしています。 IPv6 専用アドレスを持つクライアントから要求が送信された場合、 フィルタリングは IPv6 アドレスに基づいて実行されます。 さらに、サーバーが IPV6 アドレスを優先的に使用する場合は、要求メトリックによって生成された相関関係子でも同じようになります。

PMI の改良

WebSphere Application Server 全体の正常性のモニターを可能にする Performance Monitoring Infrastructure (PMI) が、現在すぐに使用できる状態になっています。これらのモニター API は、J2EE 1.4 Performance Data Framework の仕様に従います。統計は定義済みの統計セットを使用して使用可能にしたり、カスタム・オプションを使用して選択することができます。 カスタム・オプションを使用すると、統計を個別に使用可能および使用不可にすることができます。 メッセージングなどの新規の追加 PMI 統計が用意されています。PMI カスタム API を使用して、独自の統計を追加することもできます。

Performance Monitoring Infrastructure (PMI) を参照してください。

システム正常性に関するデータへのアクセスの簡易化

Tivoli Performance Viewer を使用すると、PMI データをグラフィカルに、かつ図表を使用して表示できます。 このツールが管理コンソールに統合され、モニター・ソリューションが容易に、アクセスしやすく、かつ軽量になりました。

Tivoli Performance Viewer (TPV) を使用したパフォーマンスのモニター を参照してください。

モニター用計測機能の改善点およびオートノミックな取り組み
バージョン 6.1 での新機能 ! WebSphere Performance Monitoring Infrastructure (PMI) および Request Metrics によって、以下のような質問に答えることができます。
  • パフォーマンスのどのような分野にフォーカスすべきか?
  • 所定の領域に十分な 時間を費やせるか?
  • トランザクションの応答時間が目標に適合しているかどうかを判別するには?
  • サービス・レベルの合意に適合していることの検証方法は?
これらのフィーチャーは、さらに拡張されています。Performance Monitoring Infrastructure (PMI) では、Struts/Tiles レベルのプロセスごとの CPU データおよび PMI データに、 非常に細分化された新規カウンターが提供されています。J2C およびネーミング用の新規トランザクション・データも含まれています。Request Metrics では、J2C、ネーミング、JDBC、EJB、サーブレット、および JMS リソースの計測機能が新規に提供されています。

HTTP、エッジ、およびアプリケーション・サービス提供機能

アプリケーション・サーバー・コンソールからの Web サーバーの管理

Web サーバー・モデルの定義を使用すると、Web サーバー構成を管理コンソールから管理できます。

より容易でさらに統合された Web サーバー管理
バージョン 6.1 での新機能 ! より容易な初期構成:
  • より多くのエンドツーエンド IBM HTTP Server のグラフィカル・インストール・インターフェースによって、 インストール後の構成を識別し、完了できます。
  • IBM HTTP Server をアプリケーション・サーバーと通信可能にするプラグインのインストールは、IBM HTTP Server のインストールの一部になりました。
より容易な構成および管理:
  • Web サーバー構成は、デフォルト・プロファイルを含むプロファイル構成に組み込まれました。
  • 管理コンソールの Web サーバー作成ウィザードは、より簡単に使用できます。
  • 管理コンソールの Web サーバー定義は、作成および削除できます。
  • IBM HTTP Server の開始および停止、ログの表示、IBM HTTP Server 構成ファイルの編集は、WebSphere Application Server 管理コンソールから行えます。
  • wsadmin スクリプト・インターフェースには、 ノード名ではなく、ホスト名およびプラットフォームに基づいて Web サーバーを作成するための新規コマンドがあります。
  • IBM HTTP Server の Web サーバー定義は、定義を削除してから新規に作成することなく、更新することによって変更できます。
  • WebSphere Application Server 管理コンソールの変更によって、IBM HTTP Server SSL 構成のキー・ファイルの作成および管理がより容易になりました。 ただし、管理コンソール内のキー・ファイル・ディレクトリー構成の変更では、IBM HTTP Server 構成ファイル内の KEYFILE ディレクティブは自動的に更新されないことに注意してください。
  • 管理コンソールでは、IBM HTTP Server 管理の改善だけでなく、IBM HTTP Server 以外の管理 Web サーバーが、 限定的にサポートされるようになりました。
  • 管理コンソールの Web サーバーのコレクション・ページは、誤った理解を減らし、 問題判別が容易になるように改善されました。
  • Web サーバー・インストール・ルートは、variable.xml に保存されています。このファイルには、 構成ファイル、ログ・ファイル、実行パス、および作業ディレクトリーが含まれています。
  • スクリプト (BAT またはシェル) で、IBM HTTP Server の開始および停止を行えます。
管理コンソールからの Web サーバー・プラグインの構成

サポートされる Web サーバーからアプリケーション・サーバーに HTTP 要求を転送するのに使用される Web サーバー・プラグインは、 現在は管理コンソールから構成できます。 以前は、構成の変更が必要な場合、これらのプラグインの構成ファイルを手動で編集する必要がありました。

Linux 用ユーザー・スペース・ロード・バランサー

バージョン 6.1 での新機能 ! 管理者は、新規 IPv6 サポートによって、IPv4 および IPv6 トラフィックのロード・バランシングを行うことができます。 ロード・バランサーの IPv6 サポートでは、IPv4 および IPv6 トラフィックを構成済みクラスター内のサーバーに経路指定するように、 管理者がデプロイすることができる、新規インストール・イメージが導入されました。 サポートは、ロード・バランサーの MAC ベースのパケット転送ソリューションに限定されています。

改良されたネーム・スペース構成

バージョン 6.1 での新機能 ! インダイレクト JNDI バインディングが、改良されました。 インダイレクト JNDI 構成済みバインディング機能は、WebSphere 初期コンテキスト・ファクトリーを必ず使用することなく、 任意の初期コンテキスト・ファクトリーを使用して構成できます。

間接ルックアップ・バインディング設定 を参照してください。




関連概念
このリリースの新機能
概念トピック    

ご利用条件 | フィードバック

最終更新: Jan 21, 2008 6:25:35 PM EST
http://publib.boulder.ibm.com/infocenter/wasinfo/v6r1/index.jsp?topic=/com.ibm.websphere.express.doc/info/exp/ae/welc_newadministrator.html