WebSphere Application Server 製品には、以前のバージョンと構造的に異なる部分があります。
app_server_root の properties/version ディレクトリーには、 作成バージョンおよび作成日付など、製品およびインストール済みコンポーネントに関する重要なデータが 含まれています。この情報は、WAS.product および [component].component ファイルに含まれています。
historyInfo コマンドを実行し、インストール済み保守パッケージを 作成します。historyInfo コマンドはコンソール上にレポートを作成し、また、app_server_root/properties/version/history ディレクトリー にトラッキング・ファイルを作成します。
タイム・スタンプ付きの詳細ログにより、各アップデート処理が app_server_root の properties/version/log ディレクトリーに記録されます。
このトピックでは、WebSphere Application Server バージョン 6 製品の製品情報を保管する XML データ・ファイルについて説明します。デフォルトでは、これらのファイルの 文書タイプ宣言 (DTD) は、app_server_root の properties/version/dtd フォルダー またはサーバー・ルート・ディレクトリーに置かれます。詳しくは、ディレクトリー・ロケーション セクションを参照してください。
WebSphere Application Server は、ファイル内のデータからバージョン ・レポートおよび ヒストリー・レポートを生成する能力を提供します。次のレポート生成スクリプトは、 app_server_root bin ディレクトリーから使用できます。
アップデート処理でも、必要に応じて一時ディレクトリーを使用する場合があります。Java プロパティーでは、次のセクションに示すように、このディレクトリーを指定します。
製品情報ファイルは、WebSphere Application Server 製品の app_server_root または サーバー・ルート・ディレクトリーとの相対位置に置かれます。
タイプ・ファミリー: WebSphere 製品ファミリー
name ストリング 必須 version ストリング 必須
タイプ詳細:
websphere ファイルは、WebSphere ファミリー製品が存在することを 示します。
エレメント詳細:
websphere.name WebSphere 製品ファミリー名。 websphere.version WebSphere 製品ファミリー・バージョン。 タイプ・ファミリー: 製品 ファイル・タイプ (複数): product コンポーネント (component) 拡張 (extension) ファイル・タイプ: product パーシスタンス: versionDir/WAS.product エレメント: id ストリング 必須 name ストリング 必須 version ストリング 必須 build-info 複合 必須 タイプ詳細: product ファイルは、特定の WebSphere ファミリー製品が存在することを示します。製品 ID は、 製品ファイル名に埋め込まれています。 エレメント詳細: product.id 製品の ID。 product.name 製品の名前。 product.version 製品のバージョン。 product.build-info 製品のビルド情報を含むエレメント。 エレメント・タイプ: build-info エレメント: date 日付 必須 level ストリング 必須 タイプ詳細: build-info インスタンスは、 特定のインストール済み WebSphere ファミリー製品のビルドに関する詳細を示します。 エレメント詳細: build-info.date 製品のビルド日付。 build-info.level 製品のビルドのレベル・コード。 ファイル・タイプ: component パーシスタンス: versionDir/name.component エレメント: name ストリング 必須 spec-version ストリング 必須 build-version ストリング 必須 build-date 日付 必須 ファイル詳細: component ファイルは、特定のコンポーネントが存在することを示します。コンポーネント名は 、component ファイル名に組み込まれます。 エレメント詳細: component.name コンポーネントの名前。 component.spec-version コンポーネントの仕様バージョン。 component.build-version コンポーネントのビルド・レベル。 component.build-date コンポーネントのビルド日付。 タイプ・ファミリー: アップデート ファイル・タイプ: ptf ptf-applied ファイル・タイプ: ptf パーシスタンス: versionDir/id.ptf エレメント: id ストリング 必須 short-description ストリング 必須 build-version ストリング 必須 build-date 日付 必須 component-name complex 最小=1、最大=無限 タイプ詳細: ptf ファイルは、特定のリフレッシュ・パック、修正パッケージ、または暫定修正の ある部分が存在することを示します。 リフレッシュ・パック、修正パッケージ、または暫定修正の ID は、 修正パッケージ・ファイル名に組み込まれます。 ptf ファイルには、コンポーネント・アップデートのリストが含まれています。 リフレッシュ・パック、修正パッケージ、または暫定修正をインストールする場合、 適用の可能性がある特定のコンポーネント・アップデートを省略できますが、 これは対応するコンポーネントがインストールされていない場合に限ります。 別のアプリケーション・ファイルを検査して、特定のリフレッシュ・パック、修正パッケージ、 または暫定修正がアップデートするコンポーネントを判別します。 リフレッシュ・パックまたは修正パッケージには、複数の暫定修正のアップデートを含めることができます。 エレメント詳細: ptf.id 修正パッケージの ID。 ptf.short-description 修正パッケージの簡略説明。 ptf.build-version 修正パッケージのビルド・バージョン。 これは、修正パッケージに含まれるコンポーネント・アップデートのビルド・バージョンとは異なります。 ptf-build-date 修正パッケージのビルド日付。これは、修正パッケージに含まれるコンポーネント・アップデートのビルド・バージョンとは異なります。 ptf.component-name コンポーネントのリスト。 ファイル・タイプ: ptf-applied パーシスタンス: versionDir/id.ptfApplied エレメント: ptf-id ストリング 必須 component-applied 複合 最小=0、最大=無限 タイプ詳細: ptf-applied コレクションは、ID により指定されたリフレッシュ・パック、修正パッケージ、 または暫定修正に対してアップデートされたコンポーネントを指定します。 エレメント詳細: ptf-applied.ptf-id applieds が記録されるリフレッシュ・パック、修正パッケージ、または暫定修正の ID。 ptf-applied.component-applied 記録された適用のリスト。 エレメント・タイプ: component-applied エレメント: component-name ストリング 必須 update-type 列挙 必須 [enumUpdateType] log-name anyURL 必須 backup-name anyURL 必須 time-stamp 日付 必須 タイプ詳細: applied インスタンスは、特定のコンポーネントに対する特定の暫定修正、修正パッケージ、 またはリフレッシュ・パックへのアップデートの適用を示します。 (特定の暫定修正、修正パッケージ、またはリフレッシュ・パックは、 applied の親によって指定されます。) applied は、元に戻す操作に必要な情報も提供します。 applied のエレメントは、アップデート・イベントからの値のコピーです。 エレメント詳細: component-applied.component-name 更新されたコンポーネントの名前。 component-applied.update-type コンポーネント・アップデートのタイプ。 component-applied.log-name この適用で生成されたログ・ファイルの名前。 component-applied.backup-name この適用で生成されたバックアップ・ファイルの名前。 component-applied.time-stamp この適用の時刻 (対応するアップデート・イベントの終了時刻)。 列挙型: enumUpdateType 値: 0 追加 1 置換 2 除去 3 パッチ タイプ詳細: アップデート・タイプ・インスタンスは、アップデートのタイプを指定します。'add' アップデートは、システムにコンポーネントを追加します。'replace' アップデートは、特定のバージョンのコンポーネントを、そのコンポーネントの別のバージョンに置き換えます。'remove' アップデートは、コンポーネントを除去します。'patch' アップデートは、コンポーネントのバージョンを変更することなく、コンポーネントに対して限定的なアップデートを行います。 コンポーネントを追加する場合、そのコンポーネントが存在しなくてもかまいません。 コンポーネントの置換または除去を行う場合には、そのコンポーネントが存在している必要があります。 コンポーネントにパッチを適用する場合には、そのコンポーネントが存在している必要があります。 コンポーネントの置換または除去を行う場合、あるいはコンポーネントにパッチを適用する場合、通常はコンポーネント・アップデートに少なくとも 1 つのバージョン前提条件を指定します。 値の詳細: enumUpdateType.add アップデートによりコンポーネントを追加するよう指定します。 enumUpdateType.replace アップデートによりコンポーネントを置換するよう指定します。 enumUpdateType.remove アップデートによりコンポーネントを除去するよう指定します。 enumUpdateType.patch アップデートによりコンポーネントを変更するよう指定しますが、バージョンの変更は行いません。 タイプ・ファミリー: ヒストリー ファイル・タイプ: event-history パーシスタンス: historyDir/event.history エレメント: update-event 複合 最小=0、最大=無限 タイプ詳細: WebSphere 製品ファミリーのインストールにつき、1 つのイベント・ヒストリーが用意されます。 このイベント・ヒストリーには、その製品ファミリーの実際のアップデート・イベントに対応したアップデート・イベントのヒストリーが含まれています。 エレメント詳細: event-history.update-event WebSphere 製品ファミリーのアップデート・イベントのリスト。トップレベルのイベントは、リフレッシュ・パック、修正パッケージ、および暫定修正イベントで、それぞれ 1 つまたは複数のコンポーネント・イベントを含んでいます。 エレメント・タイプ: update-event エレメント: event-type 列挙 必須 [enumEventType] parent-id ストリング 必須 id ストリング 必須 update-type 列挙 必須 [enumUpdateType] primary-content anyURI 必須 update-action 列挙 必須 [enumEventAction] log-name anyURI 必須 backup-name anyURI 必須 start-time-stamp dateTime 必須 result ストリング 必須 update-event 複合 オプション タイプ詳細: アップデート・イベントは、設定イベント・タイプに応じて、修正、修正パッケージ、 リフレッシュ・パック、またはコンポーネントに適用される単一のアップデート・アクションを 示します。 エレメント詳細: update-event.event-type このイベントのタイプで、リフレッシュ・パック、修正パッケージ、または暫定修正タイプのイベントかコンポーネント・タイプのイベントのいずれか。 update-event.parent-id このエレメントは、コンポーネント・イベント用にのみ存在します。このイベントの、親の暫定修正、修正パッケージ、またはリフレッシュ・パックの ID。 update-event.id イベントのタイプに応じてアップデート、解釈された暫定修正、修正パッケージ、リフレッシュ・パック、またはコンポーネントの ID。 update-event.update-type アップデート・イベントのアップデート・タイプ。 update-event.update-action このイベントのアクションのタイプ。 update-event.log-name このイベントで生成されたログ・ファイルの名前。 update-event.backup-name このイベントで生成されたバックアップ・ファイルの名前。 update-event.start-time-stamp イベントの開始時刻を示す XML タイム・スタンプ。このタイプ・スタンプは XML タイム・スタンプ形式で、時間帯情報が組み込まれます。 update-event.result アップデートの結果。 update-event.update-event 子イベントのコレクション。このコレクションは、暫定修正および修正パッケージ・タイプのイベントに使用されます。コンポーネント・タイプのイベントの場合、このコレクションは空です。 タイプ詳細: イベント・タイプ・インスタンスは、アップデート・イベントのタイプを指定します。 タイプは、リフレッシュ・パック、修正パッケージ、または暫定修正 (ptf) イベント、またはコンポーネント・イベントのいずれかです。特定のイベント・エレメントについての解釈は、 設定されたイベント・タイプにより異なります。 値の詳細: EventType.ptf リフレッシュ・パック、修正パッケージ、または暫定修正アップデートのイベントであることを指定します。 EventType.component コンポーネント・アップデートのイベントであることを指定します。 列挙型: update-action 値: 0 インストール 1 アンインストール タイプ詳細: イベント・アクション・インスタンスは、アップデートで実行される操作を指定します。 指定できる操作は、インストールまたはアンインストール操作です。 値の詳細: enumEventAction.install イベントがインストール操作であることを指定します。 enumEventAction.uninstall イベントがアンインストール操作であることを指定します。 列挙型: enumUpdateType 値: 0 追加 1 置換 2 除去 3 パッチ タイプ詳細: アップデート・タイプ・インスタンスは、コンポーネント・アップデートのタイプを指定します。 'add' アップデートは、システムにコンポーネントを追加します。 'replace' アップデートは、特定のバージョンのコンポーネントを、そのコンポーネントの別のバージョンに置き換えます。'remove' アップデートは、コンポーネントを除去します。 'patch' アップデートは、コンポーネントのバージョンを変更することなく、コンポーネントに対して限定的なアップデートを行います。 新しいコンポーネントを追加する場合、そのコンポーネントが既に存在するものであってはなりません。コンポーネントを置換または除去するには、コンポーネントが存在している必要があります。コンポーネントにパッチを適用するには、コンポーネントが存在している必要があります。 コンポーネントの置換または除去を行う場合、あるいはコンポーネントにパッチを適用する場合、通常はコンポーネント・アップデートに少なくとも 1 つのバージョン前提条件を指定します。 値の詳細: enumUpdateType.add アップデートによりコンポーネントを追加するよう指定します。 enumUpdateType.replace アップデートによりコンポーネントを置換するよう指定します。 enumUpdateType.remove アップデートによりコンポーネントを除去するよう指定します。 enumUpdateType.patch アップデートによりコンポーネントを変更するよう指定しますが、バージョンの変更は行いません。 列挙型: enumEventResult Values: 0 正常終了 1 失敗 2 キャンセル タイプ詳細: イベントの結果インスタンスは、アップデート・イベントの特定の結果を示します。結果は、正常終了、失敗、または取り消しを示します。 値の詳細: enumEventResult.succeeded 操作が正常に行われたことを指定します。 enumEventResult.failed 操作が失敗したことを指定します。 enumEventResult.cancelled 操作が取り消されたことを指定します。