WebSphere Application Server - Express, Version 6.1   
             オペレーティング・システム: AIX , HP-UX, Linux, Solaris, Windows, Windows Vista

             目次と検索結果のパーソナライズ化

プラグイン構成

プラグイン・インストール・ウィザードは、Web サーバー用のバイナリー・プラグイン・モジュールとプラグイン構成ファイルをインストールします。続いて、ウィザードは、 アプリケーション・サーバーのサポートされる Web サーバーを構成し、 アプリケーション・サーバーの構成に Web サーバー定義を作成します。 この概要では、ウィザードが使用するさまざまなプロセス・パスを示します。

このトピックは、プラグイン・インストール・ウィザードが、 プラグイン構成ファイルである plugin-cfg.xml ファイルを検索するように Web サーバーを構成する 2 つの方法について説明します。

構成フロー

プラグイン・インストール・ウィザードは、Web サーバーと WebSphere Application Server のすべての構成を、リモート・プラグイン構成またはローカル・プラグイン構成の 2 つのシナリオに分けます。構成に適用されるシナリオを決定するときに実装されるロジックは、以下の図に示されています。


設計ロジックのプラグイン・フロー

凡例:
Web サーバー定義を使用したデフォルト・アプリケーション・サーバー?
デフォルト・プロファイルが既存の Web サーバー定義を持つ場合、インストールはリモート・プラグイン構成とみなされます。スタンドアロン・アプリケーション・サーバーに複数の Web サーバー定義を持つことはできません。

既存の Web サーバー定義を使用するように新規 Web サーバーを構成するには、Web サーバーに対して同じ名前を使用します。

デフォルト・プロファイル?
製品がインストールされたが、デフォルト・プロファイルが誤って削除されたか、または欠落している場合、シナリオはリモート・インストールとみなされます。 スクリプトを実行する前にプロファイルを作成します。複数のプロファイルが存在する場合は、 プラグイン・インストーラーはデフォルト・プロファイルのみを構成します。
インストール・タイプ?
インストール・タイプはリモートまたはローカルです。

シナリオ A. リモート・プラグイン構成

プラグイン・インストール・ウィザードは、リモート・マシンのデフォルトの分散プロファイル内に、Web サーバー定義を自動的に作成しません。その代わりに、 ウィザードは configureweb_server_name スクリプトを作成します。

プラグイン・インストール・ウィザードは、 Web サーバー・マシンの plugins_root/config/web_server_name ディレクトリーに維持される plugin-cfg.xml ファイルを使用するように Web サーバーを構成します。 このファイルは、定期的に伝搬する必要があります。伝搬する場合、 現在の plugin-cfg.xml ファイルをアプリケーション・サーバー・マシンからコピーして、 plugins_root/config/web_server_name/plugin-cfg.xml ファイルと置き換えます。

ローカル Web サーバー用のバイナリー・プラグインをインストールした後、アプリケーション・サーバーと Web サーバーを始動する前にスクリプトを実行する必要はありません。ただし、スクリプトを実行するまでは、アプリケーション・サーバー・ノードでの Web サーバー定義の利点は得ることができません。

リモート・アプリケーション・サーバーのシナリオには、 以下の 3 つの構成が適しています。
プロファイル・タイプ Web サーバー定義の作成? Web サーバーがアプリケーション・サーバー構成にすでに定義されていますか?
プラグイン・インストール・ウィザードでリモート・インストール・タイプを選択する場合の任意の位置にある任意のプロファイル スクリプトによる 該当なし
デフォルト・プロファイルは検出されませんでした スクリプトによる 該当なし
既存の Web サーバー定義のあるデフォルトのスタンドアロン・アプリケーション・サーバー・プロファイル スクリプトによる はい

Web サーバー定義のないアプリケーション・サーバーのテスト: 以下の概説では、plugins_root/config/web_server_name/plugin-cfg.xml 一時ファイルを検証するための手順について説明します。

Web サーバーは、plugin-cfg.xml 一時ファイルを使用してリモート・アプリケーション・サーバーと通信します。

アプリケーション・サーバーが 9080 以外の HTTP トランスポート・ポート割り当てを持つ場合、テストは正常に行われません。次のセクションに進み、アプリケーション・サーバー上で Web サーバー定義を作成して、構成のテストを完了します。

  1. Web サーバーに対する適切な手順に従って、Web サーバーを始動します。
    たとえば、コマンド行から IBM HTTP Server を始動します。
    • [AIX] [HP-UX] [Linux] [Solaris] ./IHS_root/bin/apachectl start
    • [Windows] IHS_root¥bin¥apache
  2. リモート・マシンでアプリケーション・サーバーを始動します。
    ディレクトリー profile_root/bin に移動し、 startServer コマンドを実行します。
  3. ブラウザーで http://localhost:9080/snoop を参照して、 アプリケーション・サーバーによって提供される内部 HTTP トランスポートをテストします。 ブラウザーで http://Host_name_of_Web_server_machine/snoop を参照して、 Web サーバーのプラグインをテストします。
  4. 両方の Web アドレスで、「Snoop Servlet - Request/Client Information」ページが表示されることを検証します。
Web サーバー定義の構成によるインストールの完了: 以下の概説は、構成を完了するための手順について説明します。 アプリケーション・サーバー・ノードの構成に Web サーバー定義が存在するようになるまで、構成は完了しません。Web サーバー定義は、 有効なプラグイン構成ファイル plugin-cfg.xml の再生成における中心要素です。
  1. アプリケーション・サーバーに、Web サーバー定義を作成します。
    スクリプトを実行して、アプリケーション・サーバー・ノードの構成内で Web サーバー定義を手動で作成します。
    1. スクリプトを plugins_root/bin ディレクトリーから app_server_root/bin リモート・ディレクトリーにコピーします。
    2. コマンド・ウィンドウを開き、スクリプトを実行します。
      • [AIX] [HP-UX] [Linux] [Solaris] ./configureweb_server_name.sh
      • [Windows] configureweb_server_name.bat
    configureweb_server_name スクリプトは、 3 つのパラメーター (profile_nameAdmin_Console_Username および Admin_Console_Password) を使用できます。
    • profile_name は、Web サーバー定義の作成に使用するプロファイルの名前を示します。 このパラメーターがブランクの場合、スクリプトはデフォルト・プロファイルを使用します。
    • Admin_Console_Username は、管理コンソールのユーザー名を示します。 管理コンソールがデプロイされているプロファイルでは、管理コンソールのセキュリティーがオンになっている必要があります。 このパラメーターは、profile_name がブランクの場合は使用できません。
    • Admin_Console_Password は、ユーザー名に対応するパスワードを示します。 このパラメーターは、profile_nameAdmin_Console_Username が両方ともブランクの場合は使用できません。
    注: スクリプト内の webserverNodeName 値は、Web サーバー用に選択したニックネームとサフィックス -node を連結したものです。これは、プラグインのインストール中に自動作成され、変更することはできません。例えば、プラグインのインストール中、ご使用の Web サーバーに myserver という名前を付けた場合、スクリプトの実行後に作成される関連する Web サーバー定義の値は myserver-node になります。

    セキュリティーを使用可能にした場合、またはデフォルトの JMX コネクター・タイプを変更した場合は、 そのスクリプトを編集し、適切なパラメーターを組み込みます。

  2. profile_root/ config/ cells/ cell_name/ nodes/ web_server_name_node/ servers/ web_server_name ディレクトリーの現在のプラグイン構成ファイル plugin-cfg.xml をコピーします。 Web サーバー・マシン上のファイルを貼り付け、 一時ファイル plugins_root/ config/ web_server_name/plugin-cfg.xml と置き換えます。 IBM HTTP Server は自動伝搬をサポートします。その他の Web サーバーは、手動で伝搬を行う必要があります。
  3. Web サーバーに対する適切な手順に従って、Web サーバーを始動します。管理コンソールを開き、 変更済みの構成を保管します。
  4. ブラウザーで http://localhost:9080/snoop を参照して、 アプリケーション・サーバーによって提供される内部 HTTP トランスポートをテストします。 ブラウザーで http://Host_name_of_Web_server_machine/snoop を参照して、 Web サーバーのプラグインをテストします。
  5. 両方の Web アドレスで、「Snoop Servlet - Request/Client Information」ページが表示されることを検証します。

シナリオ B. ローカル・スタンドアロン・プラグイン構成

このシナリオでは、プラグイン・インストール・ウィザードは、スクリプトを使用しないでアプリケーション・サーバー・プロファイル内に直接 Web サーバー定義を作成します。

プラグイン・インストール・ウィザードは、 アプリケーション・サーバー・プロファイル内にある plugin-cfg.xml ファイルを使用するように Web サーバーを構成します。 アプリケーション・サーバーは、 plugin-cfg.xml ファイルを profile_root/config/ cells/ cell_name/ nodes/ web_server_name_node/ servers/ web_server_name ディレクトリーに再生成します。 デプロイされたアプリケーションに影響するアプリケーション・サーバー構成で変更が行われるたびに、再生成が行われます。

ローカル Web サーバー用のバイナリー・プラグインをインストールした後、インストール直後にアプリケーション・サーバーと Web サーバーを始動することができます。

ローカル・アプリケーション・サーバーのシナリオには、1 つの構成のみが適しています。
プロファイル・タイプ Web サーバー定義の自動作成? Web サーバーがアプリケーション・サーバー構成にすでに定義されていますか?
アプリケーション・サーバー はい いいえ

シナリオ A へのリダイレクト

既存の Web サーバー定義を持つデフォルト・アプリケーション・サーバー・プロファイルは、リモート・プラグイン構成として処理されます。

アプリケーション・サーバー・プロファイルに Web サーバー定義が既に存在しているため、プラグイン・インストール・ウィザードは、リモート・インストール・パスに従います。1 つのアプリケーション・サーバーは 1 つの Web サーバー定義のみを持つことができます。既存の Web サーバー定義を使用するように新規 Web サーバーを構成するには、Web サーバーに対して同じニックネームを使用します。

アプリケーション・サーバーの構成の Web サーバー定義内にある plugin-cfg.xml ファイルを使用することができます。 プラグイン・インストール・ウィザードの該当パネルの「参照」を単にクリックして、ファイ ルを選択します。 このファイルが存在している必要があります。存在しない場合、プラグイン・インストール・ウィザードは警告を表示し、既存のファイルを選択するまで先に進むことができません。 Web サーバーは、この既存の plugin-cfg.xml ファイルを使用するように構成されます。

このタイプのノードの説明については、シナリオ A を参照してください。

検証手順の概説

以下の概説では、バイナリー・プラグイン・モジュールをインストールした後、Web サーバー構成を検証するための手順について説明します。

  1. Web サーバーに対する適切な手順に従って、Web サーバーを始動します。
    たとえば、コマンド行から IBM HTTP Server を始動します。
    • [AIX] [HP-UX] [Linux] [Solaris] ./IHS_root/bin/apachectl start
    • [Windows] IHS_root¥bin¥apache
  2. アプリケーション・サーバーを始動します。
    ディレクトリー profile_root/bin に移動し、 startServer コマンドを実行します。 管理コンソールを開き、 変更済みの構成を保管します。
  3. ブラウザーで http://localhost:9080/snoop を参照して、 アプリケーション・サーバーによって提供される内部 HTTP トランスポートをテストします。 ブラウザーで http://Host_name_of_Web_server_machine/snoop を参照して、 Web サーバーのプラグインをテストします。
  4. 両方の Web アドレスで、「Snoop Servlet - Request/Client Information」ページが表示されることを検証します。

要約

WebSphere Application Server の Web サーバー・プラグインに対して、2 つのシナリオが存在します。各シナリオは、 プラグイン構成ファイル plugin-cfg.xml の固有のロケーションを中心に展開されています。

アプリケーション・サーバーは、プラグイン構成ファイルを生成します。 ファイルの目的は、Web サーバーと関連するすべてのアプリケーション・サーバー・オブジェクトのロケーションを公開し、バイナリー・プラグイン構成オプションを制御することです。 ファイルは、たとえば、アプリケーションを提供するためのアプリケーションや仮想ホストなどのオブジェクトを識別します。

Web サーバーがアプリケーション・サーバー・マシン上のファイルにアクセスできない場合には、そのファイルを Web サーバーにコピーする必要があります。 そのプロセスは、伝搬と呼ばれます。伝搬は、リモート・プラグイン構成シナリオ (このトピックのシナリオ A) のために予約済みです。

ローカル・シナリオでは、 Web サーバーは plugin-cfg.xml ファイルと同じマシン上にあるため、 このファイルにアクセスできます。

バージョン 6 の WebSphere Application Server の構成スキームでは、Web サーバー・ノードにある Web サーバー定義に、プラグイン構成ファイルが収められます。すべてのシナリオ B 構成は、それ自身の Web サーバー・ノード内に Web サーバー定義を持ちます。

限定管理オプションでは、スタンドアロン・アプリケーション・サーバーの管理コンソールに 1 つの Web サーバー定義を作成したり、削除することができません。スタンドアロン・アプリケーション・サーバーは Web サーバー定義を作成できないため、 WebSphere Application Server 向けの Web サーバー・プラグインにより構成スクリプトが作成されます。 スクリプトを使用しない場合には、スタンドアロン・アプリケーション・サーバー・ノード上で Web サーバー定義を簡単に作成することができません。

このトピックに説明されている各構成の plugin-cfg.xml ファイルのロケーションは、 以下の表に示されています。
表 1. プラグイン構成ファイルのロケーション
シナリオ プロファイル・タイプ plugin-cfg.xml ファイルのロケーション
Plug-ins_ install_ root profiles_ root: Web サーバー・ノード内
A プラグイン・インストール・ウィザードでリモート・インストール・タイプを選択する場合の任意の位置にある任意のプロファイル X  
デフォルト・プロファイルは検出されませんでした X  
既存の Web サーバー定義のあるデフォルトのアプリケーション・サーバー・プロファイル X  
B デフォルト・アプリケーション・サーバー・プロファイル   X
凡例:
plugins_root
plugins_root/config/
    web_server_name/plugin-cfg.xml
profile_root: Web サーバー・ノード内
profile_root
  /config/cells/cell_name/nodes/web_server_name_node/servers/
   web_server_name/plugin-cfg.xml



関連概念
Web サーバーの構成
関連タスク
Web サーバー・プラグインのインストール
参照トピック    

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最終更新: Jan 21, 2008 6:25:35 PM EST
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