J2EE 仕様では、スタンドアロンの Java アプリケーション (J2EE アプリケーション・クライアントと呼ばれる) を実行し、
アプリケーションに J2EE サービスを提供するクライアント・コンテナー用のサポートが必要になっています。
J2EE サービスにはネーミング、セキュリティー、およびリソース接続が含まれます。
このタスクについて
以下を行うことにより、このツールを使用してアプリケーション・クライアントを実行する準備が整います。
- アプリケーション・クライアント・プログラムを作成します。
- アプリケーション・サーバー・ランタイムにアプリケーション・モジュール (.ear ファイル) をアセンブルおよびインストールします。
- Windows 上でアプリケーション・クライアント・リソース
構成ツール (ACRCT) を使用して、アプリケーションをデプロイします。
このタスクは、J2EE アプリケーション・クライアントにのみ適用されます。launchClient スクリプトを使用して J2EE アプリケーション・クライアントを起動するには、以下のステップを実行します。
プロシージャー
- Qshell 環境を開始します。
CL コマンド行の場合は、次の
コマンドを入力します。
STRQSH
- 以下のコマンドを入力して、J2EE アプリケーション・クライアントを起動します。
app_server_root/bin/launchClient
ここで、app_server_root は、
/QIBM/ProdData/WebSphere/AppServer/V61/Base or /QIBM/ProdData/WebSphere/AppServer/V61/ND です。
- また、launchClient コマンド、またはアプリケーション・クライアント・プログラムにパラメーターを渡します。
launchClient コマンドを使用すると、両方を行うことができます。
launchClient コマンドでは最初のパラメーターが次のいずれかである必要があります。
- 立ち上げるアプリケーション・クライアントを指定する EAR ファイル。
- launchClient 使用情報の要求。
以下は、launchClient ツールのコマンド行呼び出し構文の例です。
launchClient [-profileName pName | -JVMOptions options | -help | -?] <userapp> [-CC<name>=<value>] [app args]
各部の意味は、次のとおりです。
- userapp は、アプリケーション・クライアントを含む EAR ファイルのパスと名前です。
- -CC<name>=<value> は、
クライアント・コンテナーの名前と値のペアのパラメーターです。
サポートされる名前値ペアの引数については、クライアント・コンテナー・パラメーターのセクションを参照してください。
- app args は、アプリケーション・クライアントに渡される引数です。
- -profileName は、
マルチ・プロファイル・インストール・システムにおけるアプリケーション
・サーバー・プロセスのプロファイルを定義します。
-profileName オプションは、単一プロファイル環境または
アプリケーション・クライアント・インストールで実行する場合は必要ありません。
- -JVMOptions は、有効な Java 標準または Java 標準以外のオプション・ストリングです。
ストリングの前後には引用符を挿入してください。
- -help, -? 使用情報を印刷します。
launchClient コマンド用の他のすべてのパラメーターは、
接頭部を -CC とする必要があります。パラメーターが EAR ファイルや使用要求ではない場合、または -CC 接頭部で始まらない場合、そのパラメーターは
アプリケーション・クライアント・ランタイムによって無視され、アプリケーション・クライアント・プログラムに直接渡されます。
launchClient コマンドは、以下の 3 つの場所からパラメーターを検索します。
- コマンド行
- プロパティー・ファイル
- システム・プロパティー
これらのパラメーターは、上記の順序で解決されます。
すなわち、コマンド行の値の優先順位が一番高く、システム・プロパティーが一番低くなります。
この優先順位により、デフォルト値を設定し、オーバーライドすることができます。
- サーバー名を指定します。
デフォルトでは、launchClient コマンドは、
BootstrapHost プロパティー値として your_server_name を使用します。
この設定値は、アプリケーション・クライアントがサーバーと同じコンピューターにインストールされている場合に、アプリケーション・クライアントをテストする際に有効です。
しかし、それ以外の場合は、この値をサーバーの名前でオーバーライドします。
次のパラメーターを指定して
launchClient コマンドを呼び出すことにより、
BootstrapHost の値を
オーバーライドすることができます。
launchClient myapp.ear -CCBootstrapHost=abc.midwest.mycompany.com
プロパティー・ファイルに値を指定し、
そのファイル名を launchClient シェルに渡すことにより、デフォルト値をオーバーライドすることもできます。
セキュリティーはサーバーが制御します。クライアントは
セキュリティーが使用可能であることを想定しているため、クライアントで
セキュリティーを構成する必要はありません。サーバー・セキュリティーが使用可能になっていない場合、
サーバーはセキュリティー要求を無視するので、アプリケーション・クライアントは予期されたとおりに動作します。
例
プロパティー・ファイルに launchClient 値を保管することができますが、
これはデフォルト値を配布するよい方法です。これにより、コマンド行で 1 つ以上の値をオーバーライドすることができます。
ファイルのフォーマットは、行ごとに 1 つの launchClient -CC パラメーターであり、
接頭部 -CC は付いていません。以下に例を示します。
verbose=true classpath=/usr/lpp/mydir/util.jar;/usr/lpp/mydir/harness.jar;/usr/lpp
/production/G19/global.jar BootstrapHost=abc.westcoast.mycompany.com tracefile=/usr
/lpp/WebSphere/mylog.txt