WebSphere Application Server for i5/OS, Version 6.1   
             オペレーティング・システム: i5/OS

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プロファイルの概念

WebSphere Application Server のプロファイルは、ランタイム環境を定義します。 プロファイルには、サーバーがランタイム環境で処理し、変更できるすべてのファイルが含まれています。 このトピックでは、プロファイルに関連した主な用語と概念について説明します。

ランタイム環境は、manageprofiles コマンドを使用して作成することができます。 manageprofiles コマンドで実行したい操作に応じて、1 つ以上のパラメーターを指定する必要があります。このコマンドを使用して、プロファイルの作成や削除などのアクションを実行することができます。 セル・プロファイルを作成するには、manageprofiles コマンドを 2 回別々に呼び出す必要があります。

コア・プロダクト・ファイル

コア・プロダクト・ファイルは、製品の共用バイナリー・ファイルであり、 すべてのプロファイルによって共用されます。

次のように、製品のディレクトリー構造では、製品のインストール・ルート・ディレクトリーに、2 つの主要なフ ァイル区分があります。
  • コア・プロダクト・ファイルは製品の共用バイナリー・ファイルで、 更新パック、修正パッケージ、または暫定修正がインストール されない限りは変更されません。 一部のログ情報も更新されます。

    コア・プロダクト・ファイルのデフォルトのインストール・ロケーションは、 app_server_root ディレクトリーです。

  • user_data_root/profiles ディレクトリーは、 プロファイルを作成する場合のデフォルト・ディレクトリーです。

異なるサービス・レベルでバイナリーが必要な場合は、 サービス・レベルごとに WebSphere Application Server の別々のインストールを使用する必要があります。

定義済みのすべてのアプリケーション・サーバー・プロセス用の構成は、 プロファイルの作成時に新規のディレクトリーを指定しない限り、profiles ディレクトリーに配置されます。 これらのファイルは、新規プロファイルを作成したり、既存プロファイルを再構成したり、 プロファイルを削除したりするたびに変更されます。

インストール・ルート・ディレクトリーにプロファイルを入れると、 日常のシステム・メンテナンスによってプロファイルが損傷を受けたり、破壊されるというリスクがあります。

プロファイルを作成する理由とその時期

manageprofiles コマンド行ツールは、 製品の各プロファイルを定義します。

プロファイルを作成するたびに、 コマンド行ツールを実行します。

製品を複数回インストールする代わりに、プロファイルを使用することで、管理が大幅に向上します。 製品のコア・ファイルの単一セットのみを保守する場合は、 ディスク・スペースを節約できるだけでなく、製品の更新を簡単に行えるようになります。 また、新規プロファイルを作成する方が、製品の完全インストールを行う場合に比べて、 高速でエラーの発生も少なく、開発者は開発およびテスト用に製品のプロファイルを別々に作成することができます。

manageprofiles コマンドを実行して、 既存のプロファイルのある同じマシン上に、 新規プロファイルを作成することができます。これを行うには、単に新規プロファイルに、 固有の特性 (プロファイル名やノード名など) を定義するだけで済みます。

各プロファイルには、独自の管理コンソールと管理スクリプト・インターフェースがあります。

プロファイル・タイプ

各プロファイルのテンプレートが、 app_server_root/profileTemplates ディレクトリーにあります。

このディレクトリー内には、さまざまなプロファイル・タイプに対応し、 インストールされた製品のタイプによって異なるさまざまなディレクトリーがあります。 これらのディレクトリーは、 -templatePath オプションを指定して manageprofiles コマンドを実行する場合に指定するパスです。 インストール・ルート以外にあるプロファイル・テンプレートを指定することもできます (そのテンプレートがある場合)。

詳しくは、 manageprofiles コマンド の トピック、またはで、-templatePath パラメーターに ついての説明を参照してください。

manageprofiles コマンドを使用して、 スタンドアロン・アプリケーション・サーバー・プロファイルを作成します。 アプリケーション・サーバーの基本機能は、 インターネットやイントラネットにアプリケーションを提供することです。 個々のスタンドアロン・アプリケーション・サーバーには独自の管理コンソール・アプリケーションがあり、 これを使用して、そのアプリケーション・サーバーを管理することができます。 wsadmin スクリプト機能を使用して、 管理コンソール・アプリケーションで使用可能なすべての機能を実行することもできます。

デフォルト・プロファイル

プロファイルでは、複数のプロファイルが存在する場合にデフォルト・プロファイルの概念が使用されます。 デフォルト・プロファイルは、プロファイルを指定しないスクリプトのデフォルト・ターゲットに設定されます。 ほとんどのスクリプトは、-profileName パラメーターをサポートしています。 このパラメーターは、スクリプトがデフォルト以外のプロファイル上で作動できるようにします。

インストール時に、default という 名前のデフォルト・プロファイルが作成されます。 デフォルト・プロファイルは、server1 という 名前の単一のアプリケーション・サーバーを含む、 スタンドアロン・アプリケーション・サーバー・プロファイルです。

デフォルト・インストールにより、 セル・プロファイルが作成されます。 このプロファイルは、 デプロイメント・マネージャー・プロファイル (名前は dmgr) と、 デフォルト・プロファイル (名前は default) で構成されています。 このデフォルト・プロファイルは、 あらかじめ dmgr プロファイルが管理するセルに 統合されており、server1 という名前の アプリケーション・サーバーを含んでいます。 インストール時に異なるタイプのプロファイルを作成した場合は、 デフォルト・プロファイルも変化します。

Application Server プロファイルのセキュリティー・ポリシー

複数のスタンドアロン Application Server の使用を計画している環境では、 各 Application Server プロファイルのセキュリティー・ポリシーは別のプロファイルから独立し ています。 1 つの Application Server プロファイルのセキュリティー・ポリシーに変更を加えても、 他のプロファイルと同期されません。

インストールされたファイル・セット

プロファイルを定義するファイルをインストールする場所を決定します。

デフォルトの場所は、 user_data_root/profiles ディレクトリーにあります。 この場所は、コマンド行ツール使用時にパラメーターで変更できます。 例えば、ホスト名 devhost1 という iSeries システム上で、2 つのプロファイルを作成すると仮定します。

次のように manageprofiles コマンドの -profilePath パラメーターを使用して、 /home/QEJBSVR/profiles/myprofile などの異なるディレクトリーを指定できます。
manageprofiles 
   -profileName myprofile 
   -profilePath /home/QEJBSVR/profiles/myprofile

標準的なプロファイル内には、以下のディレクトリーが存在しています。 異なるプロファイル・タイプには異なるサブディレクトリーが含まれていることがあります。 この例では、AppSrv01 という名前のプロファイルが存在し、 デフォルト・ディレクトリーに作成されたことが前提となっています。




関連タスク
ディレクトリー規則
デフォルト・プロファイルの作成
関連資料
manageprofiles コマンド
概念トピック    

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最終更新: Jan 21, 2008 5:46:14 PM EST
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