WebSphere Application Server for i5/OS, Version 6.1   
             オペレーティング・システム: i5/OS

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Java 仮想マシン設定

このページを使用して、アプリケーション・サーバーのプロセスの Java 仮想マシン (JVM) 構成の表示および変更を行います。

この管理コンソール・ページを表示するには、管理コンソールに接続し、「Java 仮想マシン」パネルにナビゲートします。

i5/OS および分散プラットフォーム・ベースの WebSphere Application Server および WebSphere Application Server - Express の場合、 「サーバー」>「アプリケーション・サーバー」>「server1」とクリックします。 次に「サーバー・インフラストラクチャー」の下で、 「Java およびプロセス管理」>「プロセス定義」>「Java 仮想マシン」とクリックします。

「構成」タブ

クラスパス

Java 仮想マシン・コードがクラスを検索する標準クラスパスを指定します。

各クラスパス・エントリーを表の行に入力してください。 各エントリーの最後にコロンまたはセミコロンを付け加える必要はありません。

データ型 ストリング
単位 クラスパス
ブート・クラスパス

JVM コードのブートストラップ・クラスおよびリソースを指定します。 このオプションは、 ブートストラップ・クラスおよびリソースをサポートする JVM 命令でのみ使用可能です。 コロン (:) またはセミコロン (;) (ノードのオペレーティング・システムによって決まる) で複数のパスを分離できます。

データ型 ストリング
冗長クラス・ロード

クラス・ロードのために冗長デバッグ出力を使用するかどうかを指定します。 デフォルトでは、冗長クラス・ロードは使用可能ではありません。

データ型 ブール
デフォルト false
冗長ガーベッジ・コレクション

ガーベッジ・コレクションの冗長デバッグ出力を使用するかどうかを指定します。 デフォルトでは、冗長ガーベッジ・コレクションは使用可能ではありません。

データ型 ブール
デフォルト false

このフィールドが使用可能な場合、ガーベッジ・コレクターが稼働するたびに、出力ストリームにレポートが書き込まれます。 このレポートは、Java ガーベッジ・コレクションで何が起こっているかを伝えます。

verboseGC レポートで探す重要なことは以下のとおりです。
  • ガーベッジ・コレクションに費やす時間。
    理想的には、GC に費やす時間は 5% 以下です。 GC に費やしている時間のパーセンテージを明らかにするには、コレクションを完了するまでにかかった時間を 最後の AF 以降の時間で割り、その結果に 100 を掛けます。以下に例を示します。
    83.29/3724.32 * 100 = 2.236%
    
    

    GC に 5% を超える時間を費やし、GC が頻繁に発生している場合、 ご使用の Java ヒープ・サイズを増やす必要があります。

  • 割り振られたヒープの増加。

    これを明らかにするには、%free を見ます。 数が減少し続けていないか確認します。%free が減少し続けている場合、GC から GC に 割り振られたヒープが徐々に増加しており、ご使用のアプリケーションにメモリー・リークがあることを示している可能性があります。

冗長 JNI

ネイティブ・メソッドの起動のために冗長デバッグ出力を使用するかどうかを指定します。 デフォルトでは、 冗長 Java ネイティブ・インターフェース (JNI) アクティビティーは使用可能ではありません。

データ型 ブール
デフォルト false
初期ヒープ・サイズ

JVM コードで使用可能な初期ヒープ・サイズ (メガバイト単位) を指定します。

最小ヒープ・サイズを増やすと、始動時間が短縮されます。ガーベッジ・コレクションの実行回数が減少するため、 パフォーマンスが 10% 向上します。

一般に、Java ヒープ・サイズを増やすと、物理メモリー中にヒープが存在しなくなるまでは、 スループットが向上します。 ディスクへのヒープのスワッピングが開始されると、Java パフォーマンスが 大幅に低下します。

重要: i5/OS では、最小ヒープ・サイズは常に最大ヒープ・サイズよりも小さくなければなりません。最小ヒープ・サイズ・プロパティーと最大ヒープ・サイズ・プロパティーに決して同じ値をセットしないでください。
データ型 整数
デフォルト

i5/OS の場合、デフォルトは 96 です

ほとんどのアプリケーションでは、これらのデフォルトの設定で問題ありません。

最大ヒープ・サイズ

JVM コードで使用可能な最大ヒープ・サイズ (メガバイト単位) を指定します。

ヒープ・サイズを増やすと、始動時間が短縮されます。ヒープ・サイズを増やすことによって、 ガーベッジ・コレクションの実行回数が減少するので、パフォーマンスを 10% 向上させることができます。

一般に、Java ヒープ・サイズを増やすと、物理メモリー中にヒープが存在しなくなるまでは、スループットが向上します。 ヒープ・サイズが物理メモリーを超えると、ヒープがディスクへスワッピングし始めるため、Java のパフォーマンスが大幅に低下します。 そのため、最大ヒープ・サイズは、ヒープが物理メモリー内に収まることができるような値に設定することが重要になります。

ページングを防止するには、各プロセッサーごとに少なくとも 256 MB の物理メモリー、 各アプリケーション・サーバーごとに 512 MB の物理メモリーを確保する値をこのプロパティーに指定する必要があります。 ページングのためにプロセッサー使用率が低い場合は、 可能であれば、最大ヒープ・サイズではなく、使用可能メモリーを増やします。 ヒープ・サイズを増やすと、パフォーマンスが良くなるどころか、さらに悪くなる可能性があります。

i5/OS では、このプロパティーを 0 (ゼロ) に設定すると、ガーベッジ・コレクターのしきい値に達したときのみガーベッジ・コレクターが実行されます。0 以外の値を指定した場合は、ヒープ・サイズが指定された最大サイズに達すると必ずガーベッジ・コレクターが実行されます。 しかし、通常のガーベッジ・コレクターと異なり、最大サイズに達した場合には、 すべてのアプリケーション・スレッドは、実行を継続する前に、 ガーベッジ・コレクションのプロセスが終了するまで待機する必要があります。 これにより、望ましくない休止時間が生じることがあります。したがって、 最大ヒープ・サイズは、予期しないヒープの増大を処理し、ヒープが使用可能メモリーよりも大きくならないことを確認するための安全策として使用する必要があります。通常の環境では、指定した最大ヒープ・サイズに達することがあってはなりません。

データ型 整数
デフォルト

i5/OS の場合のデフォルトは 0 で、これは最大ヒープ・サイズが設定されていないことを示しています。

ほとんどのアプリケーションでは、これらのデフォルトの設定で問題ありません。 冗長ガーベッジ・コレクション・フィールドを使用可能にすることにより、 ガーベッジ・コレクションの頻度をモニターすることができます。 ガーベッジ・コレクションが頻繁に発生しすぎる場合は、JVM ヒープの最大サイズを増やしてください。

HProf の実行

HProf プロファイラー・サポートを使用するかどうかを指定します。別のプロファイラーを使用するには、「HProf 引数」の設定を使用してカスタム・プロファイラーの設定を指定します。 デフォルトでは、HProf プロファイラー・サポートは使用可能ではありません。

「HProf の実行」プロパティーを true に設定する場合は、「HProf 引数」プロパティーの値としてコマンド行プロファイラー引数を指定する必要があります。

データ型 ブール
デフォルト false
HProf 引数

アプリケーション・サーバー・プロセスを開始する JVM コードに渡すコマンド行プロファイラー引数を指定します。 HProf プロファイラー・サポートが使用可能であるときは、引数を指定できます。

HProf 引数が必要になるのは、「HProf の実行」プロパティーが true に設定されている場合のみです。

データ型 ストリング
デバッグ・モード

JVM をデバッグ・モードで実行するかどうかを指定します。 デフォルトでは、デバッグ・モード・サポートは使用可能ではありません。

「デバッグ・モード」プロパティーを true に設定する場合は、 「デバッグ引数」プロパティーの値としてコマンド行デバッグ引数を指定する必要があります。

データ型 ブール
デフォルト false
デバッグ引数

アプリケーション・サーバー・プロセスを開始する JVM コードに渡すコマンド行デバッグ引数を指定します。 「デバッグ・モード」が使用可能である場合に、引数を指定できます。

基本 WebSphere Application Server および WebSphere Application Server - Express の構成では、デバッグ引数が必要になるのは、「デバッグ・モード」プロパティーが true に設定されている場合のみです。 複数のアプリケーション・サーバーでデバッグを使用可能にする場合は、各サーバーで、異なる address 引数 (この引数によって、デバッグ用のポートが定義される) を使用していることを確認してください。例えば、2 つのサーバーでデバッグを使用可能にし、 それぞれのサーバーのデフォルトのデバッグ・ポートを address=7777 のままにしておくと、 サーバーは正常に始動できない場合があります。

データ型 ストリング
単位 Java コマンド行の引数
汎用 JVM 引数

アプリケーション・サーバー・プロセスを始動する Java 仮想マシン・コードに渡すコマンド行引数を指定します。

以下は、汎用 JVM 引数フィールドに入力できる、オプションのコマンド行引数です。 複数の引数を入力する場合は、各引数の間にスペースを入力します。
重要: 引数が IBM Developer Kit のみを指定している場合には、この引数を Sun JDK または HP JDK などの他の JVM と共に使用することはできません。
データ型 ストリング
単位 Java コマンド行引数
実行可能 JAR ファイル名

JVM コードで使用する実行可能な JAR ファイルの絶対パス名を指定します。

データ型 ストリング
単位 パス名
JIT を使用不可にする

JVM コードのジャストインタイム (JIT) コンパイラー・オプションを使用不可にするかどうかを指定します。

JIT コンパイラーを使用不可にしている場合は、スループットが著しく減少します。したがって、 パフォーマンス上の理由から、JIT は使用可能のままにしてください。

データ型 ブール
デフォルト false (JIT は使用可能)
推奨 JIT は使用可能
オペレーティング・システム名

所定のオペレーティング・システムの JVM 設定を指定します。

基本 WebSphere Application Server および WebSphere Application Server - Express 製品では、プロセスは、開始時に、サーバーに関して指定された JVM 設定をオペレーティング・システムの JVM 設定として使用します。

データ型 ストリング

「ランタイム」タブ

冗長ガーベッジ・コレクション

ガーベッジ・コレクションの冗長デバッグ出力を使用するかどうかを指定します。 デフォルトでは、冗長ガーベッジ・コレクションは使用可能ではありません。

データ型 ブール
デフォルト false

このフィールドが使用可能な場合、ガーベッジ・コレクターが稼働するたびに、出力ストリームにレポートが書き込まれます。 このレポートは、Java ガーベッジ・コレクションで何が起こっているかを伝えます。

verboseGC レポートで探す重要なことは以下のとおりです。
  • ガーベッジ・コレクションに費やす時間。
    理想的には、GC に費やす時間は 5% 以下です。 GC に費やしている時間のパーセンテージを明らかにするには、コレクションを完了するまでにかかった時間を 最後の AF 以降の時間で割り、その結果に 100 を掛けます。以下に例を示します。
    83.29/3724.32 * 100 = 2.236%
    
    

    GC に 5% を超える時間を費やし、GC が頻繁に発生している場合、 ご使用の Java ヒープ・サイズを増やす必要があります。

  • 割り振られたヒープの増加。

    これを明らかにするには、%free を見ます。 数が減少し続けていないか確認します。%free が減少し続けている場合、GC から GC に 割り振られたヒープが徐々に増加しており、ご使用のアプリケーションにメモリー・リークがあることを示している可能性があります。




関連タスク
JVM の構成
アプリケーション・サービス提供環境のチューニング
関連資料
カスタム・プロパティー・コレクション
参照トピック    

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最終更新: Jan 21, 2008 5:46:14 PM EST
http://publib.boulder.ibm.com/infocenter/wasinfo/v6r1/index.jsp?topic=/com.ibm.websphere.base.iseries.doc/info/iseries/ae/urun_rconfproc_jvm.html