WebSphere Application Server for i5/OS, Version 6.1   
             オペレーティング・システム: i5/OS

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ネーム・スペースの論理ビュー

セル全体のネーム・スペースは、 セル内のすべてのサーバー間で統合されます。 各サーバー・プロセスには、ネーム・サーバーがあります。 すべてのネーム・サーバーは、セル・ネーム・スペースの同じ論理ビューを提供します。

ネーム・スペースのさまざまなサーバー・ルートと永続区画は、システム・ネーム・スペースにより相互に接続されます。 システム・ネーム・スペース構造を使用して、 セルのネーム・スペース内の任意のコンテキストを全探索することができます。

複数のサーバー・インストールにおけるネーム・スペースの論理ビューを、 以下の図で紹介します。

ネーム・スペースの論理ビューの表

上記の図で、バインディングは、太字の実線矢印と、グレーの破線矢印で示されています。 実線矢印は、1 次バインディング を表します。 1 次バインディングは、関連するサブコンテキストが作成されたときに作成されます。 破線矢印は、リンク・バインディング を示します。 リンク・バインディングは、既存のコンテキストが別の名前でバインディングされたときに作成されます。 リンク・バインディングは、便宜上、 つまり WebSphere Application Server の前のバージョンと相互運用するために追加されています。

セルのネーム・スペースは、セル内の複数のサーバーにあるコンテキストから構成されます。 セル内のネーム・サーバーのセル・ネーム・スペースの論理ビューは、すべて同じです。 ネーム・サーバーは、始動時に、構成情報を読み取ることでこのビューを作成します。 各ネーム・サーバーは、ネーム・スペースのコピーをローカルのメモリー内に独自に保持しており、別の稼働中のサーバーが機能する必要はありません。 ただし、いくつか例外があります。 他のサーバーのサーバー・ルートは、すべてのサーバーで複製されるわけではありません。 サーバー・ルートに対応するそれぞれのサーバーが実行されていないと、そのサーバー・ルート・コンテキストにアクセスすることはできません。

ネーム・スペース区画

セルのネーム・スペースには、以下の 4 つの主要な区画があります。

システム・ネーム・スペース区画
システム・ネーム・スペースには、セルのトポロジーに基づいたコンテキストの構造が含まれています。 システム構成は、セルのネーム・スペースのすべての部分と、外部セルとして構成されているその他のセルのセル・ルートに対する全探索をサポートしています。 この構造のルートは、セル・ルートです。 セル・ルートのほかに、システム構成にはセル内の各ノードのノード・ルートが含まれています。 ノードに固有の、その他の当該コンテキストは、ノード・ルート (ノード永続ルートおよびそのノード内で構成されるサーバーのサーバー・ルートなど) からアクセスすることができます。

システム・ネーム・スペース内のコンテキストは、すべて読み取り専用です。 バインディングを追加、更新、または除去することはできません。

サーバー・ルート区画
セル内の各サーバーには、サーバー・ルート・コンテキストがあります。 サーバー・ルートは、特定のサーバーに固有のものです。 セル内のすべてのサーバーのサーバー・ルートは、そのセルのネーム・スペースの一時的な読み取り/書き込み区画内にあるものとして表示することができます。 システム成果物 (サーバー・アプリケーションおよびリソースの EJB ホームなど) は、 関連付けられたサーバーのサーバー・ルート・コンテキストの下にバインドされています。 サーバー・アプリケーションは、そのサーバー・ルートの下にバインディングを追加することもできます。 これらのバインディングは、一時的です。 したがって、サーバー・アプリケーションは、アプリケーションの稼働中には必ずバインディングが存在するように、アプリケーション始動時にすべての必要なバインディングを作成します。

サーバーを有効範囲とする構成済み名前バインディングは、サーバーのサーバー・ルートに相対しています。

セル永続区画
セル永続区画のルート・コンテキストは、セル・パーシスタント・ルートです。 セル・パーシスタント・ルートの下に作成されたバインディングは、 セル構成の一部として保存され、明示的に除去されるまで存在し続けます。 一般的にセルと関連付けられているオブジェクトの追加の永続バインディングの作成が必要なアプリケーションは、 セル・パーシスタント・ルートの下のこれらのオブジェクトをバインドすることができます。

セル永続領域は、高速で変化する一時的なバインディング用には設計されていないことに注意する必要があります。 バインディングは、アプリケーション・セットアップまたは構成の一部のように、本来は、より静的なもので、ランタイムには作成されません。

セルを有効範囲とする構成済み名前バインディングは、セルのセル永続ルートに相対しています。

ノード永続区画
ノード永続区画は、各ノードには独自のノード永続ルートがあるという点を除き、 セル区画に類似しています。 ノード永続ルートの下に作成されたバインディングは、ノード構成の一部として保存され、明示的に除去されるまで存在し続けます。

特定のノードと関連付けられたオブジェクトの追加の永続バインディングを作成することが必要なアプリケーションは、 その特定のノードのノード永続ルートの下でそれらのオブジェクトをバインドすることができます。 セル永続領域の場合のように、ノード永続領域は、高速で変化する一時的なバインディング用には設計されていないことに注意する必要があります。 これらのバインディングは、アプリケーション・セットアップまたは構成の一部のように、本来は、より静的なもので、ランタイムには作成されません。

ノードを有効範囲とする構成済み名前バインディングは、ノードのノード永続ルートに相対しています。




関連概念
ネーミング
構成済み名前バインディング
構成文書
関連タスク
ネーミングの使用
関連資料
デプロイメント記述子およびシン・クライアントにおけるルックアップ名のサポート
概念トピック    

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最終更新: Jan 21, 2008 5:46:14 PM EST
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