このトピックでは、Web サービスの開発と実装に関するよくある質問を 取り上げます。
WebSphere 製品はこれまで常に、オープン・ソースを広範囲にサポートしてきました。 Web サービスの観点から、WebSphere 製品による、オープン・ソース Apache Axis コミュニティーへの JAX-RPC 仕様の貢献は大きな比率にのぼります。 WebSphere Community Edition では、JAX-RPC 1.1 のサポートに Apache Axis ランタイムを使用します。 Web サービスがよりメッセージ中心の非同期モデルに移行するのに伴い、Apache Axis コミュニティーは、Axis2 という StAX アーキテクチャーを基にした新規バージョンの Web サービス・ランタイムを作成しました。
Axis2 は、JAVA ベースのどのような JCP 標準にもとらわれない、専有のプログラミングおよびデプロイメント・モデルを導入しています。 このランタイムを作成した主な目的は、Axis2 によって、JAX-WS、SCA (Apache Tuscany) および Groovy のいずれであれ、 複数の JAVA ベースのプログラミング・モデルをサポート可能にすることでした。 フィーチャー・パックは標準ベースの JAX-WS プログラミング・モデルを導入していますが、実際には、実装の一部として Axis2 のバージョンを使用しています。 フィーチャー・パックのユーザーには、トレース中や、フィーチャー・パックの Axis2 起点を反映する呼び出しのスタック内で、メッセージが表示されることがあります。 WebSphere 製品は、インフォメーション・センターで文書化されている JAX-WS プログラミング・モデルおよびデプロイメント・モデルのみをサポートしています。 WebSphere 製品では、固有の Axis2 API の使用法はサポートしていません。
Apache Axis2 が Feature Pack for Web Services でサポートする新規の仕様および機能の概要については、welc_newinreleasewsfp.htmlを参照してください。
Application Server Toolkit (AST) および Rational Application Developer アセンブリー・ツールには、コード成果物を作成し、 そのコード成果物をさまざまなアーカイブまたはモジュールにアセンブルし、 関連する J2EE バージョン 1.2、1.3、1.4 準拠のデプロイメント記述子を構成するための グラフィカル・インターフェースがあります。
WebSphere Application Server バージョン 6.0.x 以降は、J2EE 1.4 に基づいています。 WebSphere Application Server バージョン 5.0.2 およびバージョン 5.1.x の場合、 Web Services for J2EE バージョン 1.0 仕様が J2EE 1.3 に追加されています。 J2EE 仕様 1.4 は、Web Services for J2EE バージョン 1.1 のサポートを必要とします。 J2EE 1.3 バージョン (JSR-109 バージョン 1.0) と J2EE 1.4 バージョン (JSR-109 バージョン 1.1) との間には、若干の相違があります。
Web Services for J2EE と WSIF は、Web サービスにアクセスするための 2 つの 異なるプログラミング・モデルです。Web Services for J2EE モデルは、標準的な Java 中心のモデルです。 また、このモデルは、生成されたスタブを使用することで、より静的に Web サービス記述言語 (WSDL) 文書にバインドされます。 WSIF は、 WSDL を直接モデリングします。WSIF は、WSDL を動的に解釈する場合に適しています。 WebSphere Application Server バージョン 6.0.x は、両方のテクノロジーを活用して、 動的で高いパフォーマンス標準に基づく Web サービス実装を実現します。
バージョン 6.0.x 以降では、 Web サービスの開発および実装は、Web Services for J2EE 仕様に基づいています。 Apache SOAP は、今後のリリースとして推奨されないため、移行することをお勧めします。Apache SOAP Web サービスのマイグレーションに関する情報は、Apache SOAP Web サービスから Web Services for J2EE 標準へのマイグレーションを参照してください。
WebSphere Application Server for the Web services ランタイムでサポートされる標準および仕様については、仕様および API 資料 で調べることができます。
WebSphere Application Server は、 WS-I Basic Profile に準拠した Web サービスをサポートしているので、 この仕様に準拠している他のベンダーとの相互運用を行う必要があります。
SOAP および JMS サポートでは、Message Driven Bean (MDB) を使用して JMS エンドポイントを実装します。MDB は、Enterprise JavaBeans (EJB) コンテナーで使用でき、エンタープライズ Bean に委任して使用することができます。 エンタープライズ Bean ではなく JavaBeans 実装を使用してサービス・エンドポイントを実装したい場合は、JavaBeans 実装に委任されるファサード ・エンタープライズ Bean を作成しなければなりません。
サポートしません。 現在は、SOAP および JMS 呼び出しについての仕様はないため、それぞれのベンダーが実装手法を選択しています。
クライアントは、両方向要求を出す前に、 一時 JMS キューを作成して応答を受信します。この一時キューは、発信される JMS 要求メッセージ内の replyTo 宛先として指定されます。サーバーは、要求を処理した後で、要求メッセージで指定された replyTo 宛先に応答を送信します。クライアントは、応答を受信した後で一時キューを削除します。各着信要求メッセージには応答の送信先となる宛先が含まれているため、サーバーは複数のクライアントからの同時要求を処理することができます。