このトピックでは共通インストール・シナリオについて説明し、各シナリオのコンポーネント・インストール手順へのリンクを記載します。
始める前に
IBM WebSphere Application Server は、アプリケーション・サーバー、Web 開発ツールのセット、Web サーバー、
および対応する追加ソフトウェアと資料を含む統合プラットフォームです。
以下の情報では、1 つ以上のマシンに
さまざまなトポロジーで製品をインストールするシナリオを説明します。
このタスクについて
各シナリオには、ダイアグラム、および詳細なインストール・ステップのリストが含まれています。
プロシージャー
- シナリオ 1: WebSphere Application
Server の単一マシン・インストール
単一マシン上に WebSphere Application Server を単独でインストールすると、
スタンドアロン・アプリケーション・サーバーが作成され、自動的に
server1 という名前が付けられます。基本製品をインストールすることによって、コア・プロダクト・ファイル、
およびアプリケーション・サーバーのプロファイルが作成されます。
このプロファイルは、
アプリケーション・サーバー環境を定義するファイルの別個のセットです。
このシナリオでは、
アプリケーション・サーバーは通信のために内部 HTTP トランスポート・チェーンを使用します。
これは、比較的に小さな要求ワークロードでアプリケーションを処理するために適しています。
例えば、このタイプのインストールは、単純なテスト環境または
部門イントラネット環境をサポートすることができます。

- WebSphere Application Server をインストールします。
- シナリオ 2: WebSphere Application Server および Web サーバーの単一マシン・インストール
IBM HTTP Server などの Web サーバーをアプリケーション・サーバーと同じマシン上にインストールすることによって、
より多くの構成オプションが得られます。Web サーバー・プラグインのインストールによって、Web サーバーはアプリケーション・サーバーと通信できます。
このインストール・シナリオは、ファイアウォールを必要としない厳密なテスト環境または実稼働環境をサポートします。
ただし、これは標準的な実稼働環境ではありません。

- WebSphere Application Server をインストールします。
- IBM HTTP Server またはサポートされる別の Web サーバーをインストールします。
IBM HTTP Server のインストール中に、インストール・ウィザードを使用して、Web サーバー・プラグインをインストールします。IBM HTTP Server のインストール完了後、ステップ 4 に進みます。
- その他のサポートされている Web サーバー、
または既にインストールされている IBM HTTP Server を使用している場合、
プラグイン・インストール・ウィザードを使用して、Web サーバー・
プラグインのインストールと、Web サーバーの構成を行います。
Web サーバーおよびアプリケーション・サーバーが同一マシン上にあるため、
プラグイン・インストール・ウィザードは Web サーバー定義を作成します。ユーザーは、ステップ 4 をスキップできます。
- 管理コンソールを使用して、Web サーバー定義を作成します。
「サーバー」>「Web サーバー」>「新規」とクリックします。
- シナリオ 3: WebSphere Application Server
および Web サーバーの 2 台のマシンへのインストール
標準的な実稼働環境では、1 台の
マシン上のアプリケーション・サーバーは、Web サーバー・プラグインを介して、
別個の (リモート) マシン上の Web サーバーと通信します。
オプションのファイアウォールにより、アプリケーション・サーバー・マシンのセキュリティーを追加することができます。

- マシン A に
WebSphere Application Server をインストールします。
- IBM HTTP Server または
その他のサポートされている Web サーバーを、マシン B にインストールします。
IBM HTTP Server のインストール中に、
そのインストール・ウィザードを使用して、Web サーバー・
プラグインをインストールします。
- その他のサポートされている Web サーバー、
または既にインストールされている IBM HTTP Server を使用している場合、
プラグイン・インストール・ウィザードを使用して、
マシン B で、Web サーバー・プラグインのインストールと
Web サーバーの構成を行います。
プラグイン・インストール・ウィザードは、マシン B 上の plugins_root/bin ディレクトリーに、configureWeb_server_name という名前のスクリプトを作成します。
- マシン B の configureWeb_server_name スクリプトをマシン A の app_server_root/profile_name/bin ディレクトリーにコピーします。
- 管理コンソールで、マシン A の configureWeb_server_name スクリプトを実行して、Web サーバー定義を作成します。
次に、管理コンソールを使用して Web サーバーを
管理することができます。
- 管理コンソールを使用して、マシン A の plugin-cfg.xml ファイルをアプリケーション・サーバーから Web サーバーに伝搬します。
「サーバー」>「Web サーバー」>「Web_server_name」>
「プラグインの伝搬」とクリックします。IBM HTTP Server 以外の Web サーバーでは、
手動で伝搬する必要があります。
- シナリオ 4: WebSphere Application Server の 1 つのインストールを使用する複数プロファイルの作成
プロファイルは、
アプリケーション・サーバーのランタイム環境を定義するファイルが含まれる別個のデータ区画です。
基本製品のインストール中に、デフォルト・プロファイルが作成されます。
プロファイル管理ツールを使用して、追加のプロファイルを作成します。
各プロファイルは、独自の管理インターフェースを持つ別個のスタンドアロン・アプリケーション・サーバーを定義します。
プロファイルを作成し、専用の Web サーバーをインストールした後に、
プラグイン・インストール・ウィザードを使用して、Web サーバー・プラグインを
インストールし、Web サーバー構成ファイルを更新します。
これで、Web サーバーはアプリケーション・サーバーと通信することができます。
このトポロジーにより、
各プロファイルは同じコア・プロダクト・ファイルのセットを共用する一方で、
固有のアプリケーション、構成設定、データ、およびログ・ファイルを持つことができます。複数のプロファイルを
作成すると、目的別に専用化された複数のアプリケーション・サーバー環境が作成されます。
例えば、Web サイト上の各アプリケーション・サーバーは、
異なるアプリケーションを提供します。別の例では、各アプリケーション・サーバーを、
プログラマーまたは開発チームに割り当てる別個のテスト環境とすることができます。
複数のプロファイルを持つことには、保守容易性を高めるという別のフィーチャーがあります。
例えば、修正パッケージがシステム・ファイルを更新した場合、
すべてのアプリケーション・サーバーは、更新されたコア製品ファイルを使用して始動します。
- マシン A に
WebSphere Application Server をインストールします。
- IBM HTTP Server または
その他のサポートされている Web サーバーを、マシン B にインストールします。
IBM HTTP Server のインストール中に、
そのインストール・ウィザードを使用して、Web サーバー・
プラグインをインストールします。
- その他のサポートされている Web サーバー、
または既にインストールされている IBM HTTP Server を使用している場合、
プラグイン・インストール・ウィザードを使用して、
マシン B で、Web サーバー・プラグインのインストールと
Web サーバーの構成を行います。
プラグイン・インストール・ウィザードは、マシン B 上の plugins_root/bin ディレクトリーに、configureWeb_server_name という名前のスクリプトを作成します。
- マシン B の configureWeb_server_name スクリプトをマシン A の app_server_root/profile_name/bin ディレクトリーにコピーします。
- 管理コンソールで、マシン A の configureWeb_server_name スクリプトを実行して、Web サーバー定義を作成します。
次に、管理コンソールを使用して Web サーバーを
管理することができます。
- 管理コンソールを使用して、マシン A の plugin-cfg.xml ファイルをアプリケーション・サーバーから Web サーバーに伝搬します。
「サーバー」>「Web サーバー」>「Web_server_name」>
「プラグインの伝搬」とクリックします。IBM HTTP Server 以外の Web サーバーでは、
手動で伝搬する必要があります。
- マシン A で、プロファイル管理ツールを使用して、
次の Application Server プロファイルを作成します。
- 次の IBM HTTP Servers または
その他のサポートされている Web サーバーを、
マシン B にインストールします。
IBM HTTP Server のインストール中に、
そのインストール・ウィザードを使用して、Web サーバー・
プラグインをインストールします。
- その他のサポートされている Web サーバー、
または既にインストールされている IBM HTTP Server を使用している場合、
プラグイン・インストール・ウィザードを使用して、
マシン B で、追加の Web サーバーをそれぞれ構成します。
Web サーバー・プラグインのインストールによって、マシン B の plugins_root/bin ディレクトリーに、configureWeb_server_name という名前のスクリプトが作成されます。
- マシン B の configureWeb_server_name スクリプトをマシン A の app_server_root/profile_name/bin ディレクトリーにコピーします。
- 管理コンソールで、マシン A の
configureweb_server_name スクリプトを実行して、Web サーバー定義を作成します。
次に、管理コンソールを使用して Web サーバーを
管理することができます。
- 管理コンソールを使用して、マシン A で、2 番目のアプリケーション・サーバーから
Web サーバーへ、plugin-cfg.xml ファイルを伝搬します。
「サーバー」>「Web サーバー」>「Web_server_name」>
「プラグインの伝搬」とクリックします。IBM HTTP Server 以外の Web サーバーでは、
手動で伝搬する必要があります。
結果
この手順に従うことによって、共通のインストール・シナリオを検討して、
インストールするトポロジーと一致する可能性があるものを見つけることができます。
各手順の概要は、トポロジーを構成するコンポーネントのインストール順序を示しています。
次の作業
一致する可能性のあるトポロジーの判別後に、手順全体のステップを実行します。
これらいずれのシナリオでも説明されていない、
オペレーティング・システムのインストール準備というステップがあります。
インストール可能な各コンポーネントのインストール手順へのリンクは、関連トピックにリストされています。