WebSphere Application Server の wsadmin ツールは、スクリプトを実行します。 wsadmin ツールを使用すると、WebSphere Application Server に加えて、構成、アプリケーション・デプロイメント、 およびサーバーのランタイム操作を管理することができます。
wsadmin ツールのオプションは、大/小文字を区別しません。
wsadmin スクリプト・クライアントのコマンド行呼び出し構文は次のとおりです。
wsadmin [-h(help)] [-?] [-c <commands>] [-p <properties_file_name>] [-profile <profile_script_name>] [-profileName <profile_name>] [-f <script_file_name>] [-javaoption java_option] [-lang language] [-wsadmin_classpath classpath] [-conntype SOAP [-host host_name] [-port port_number] [-user userid] [-password password] | [-conntype RMI [-host host_name] [-port port_number] [-user userid] [-password password] | NONE]
[-jobid string] [-tracefile trace_file] [-appendtrace true/false]
[script parameters]
ここで、script parameters は上に挙げたもの以外の引数すべてを表します。 argc 変数には引数の数、argv 変数にはその内容がそれぞれ入っています。
コマンド行では、-f オプションは 1 つしか指定できません。
コマンドの長さを短くするには、次のように入力します。
wsadmin -javaoption java_option java_optionこれは、以下のコマンドと同じ意味になります。
wsadmin -javaoption java_option -javaoption java_option
このオプションは、 スクリプト・ファイル名、プロファイル・スクリプト・ファイル名または com.ibm.ws.scripting.defaultLang プロパティーに基づく言語の判別をオーバーライドします。 -lang 引数にはデフォルト値はありません。
-lang 引数を指定せず、-f <script_file_name> 引数を指定した場合、wsadmin ツールはターゲットのスクリプト・ファイル名に基づいて言語を決定します。 -lang 引数と -f 引数を指定しないと、wsadmin ツールは、-profile <profile_script_name> 引数が指定されている場合、プロファイル・スクリプト・ファイル名に基づいて言語を決定します。 コマンド行またはプロパティーでスクリプトの言語が指定されないと、 wsadmin ツールはその言語を判別できず、エラー・メッセージが生成されます。
-p の後にリストされるファイルは、スクリプト・プロセスが読み取る Java プロパティー・ファイルを表します。 3 つのレベルのデフォルト・プロパティー・ファイルが、 ユーザーがコマンド行で指定するプロパティー・ファイルより先にロードされます。 第 1 のレベルは、インストール・システムのデフォルトの wsadmin.properties であり、 WebSphere Application Server の properties ディレクトリーにあります。第 2 のレベルは ユーザー・デフォルトの wsadmin.properties で、home ディレクトリーにあります。 第 3 のレベルは、環境変数 WSADMIN_PROPERTIES が指すプロパティー・ファイルです。
コマンド行では、複数の -p オプションを指定することができます。これらのオプションは、 指定した順に呼び出されます。
プロファイル・スクリプトは、他のコマンドまたはスクリプトより先に実行されます。 -c を指定すると、このコマンドの呼び出し前にプロファイル・スクリプトが実行されます。 -f を指定すると、スクリプトの実行前にプロファイル・スクリプトが実行されます。 対話モードでは、プロファイル・スクリプトを使用すれば必要な標準の初期化をどれでも実行できます。コマンド行では 複数の -profile オプションを指定でき、これらは指定した順に呼び出されます。
この引数はタイプを決定するストリング (例えば SOAP) と、 その接続タイプ固有のオプションとで構成されています。 指定できるタイプは、SOAP、RMI、および NONE です。
ローカル・モードで実行するには、-conntype NONE オプションを使用します。 この結果、スクリプト・クライアントは稼働中のサーバーに接続されません。 アプリケーション・サーバーが稼働していなくても、 サーバー構成、アプリケーションのインストールおよびアンインストールを管理することができます。
このオプションの後にクラスパス・ストリングを続けます。 以下に例を示します。
c:/MyDir/Myjar.jar;d:/yourdir/yourdir.jar
これにより、クラスパスがスクリプト処理のためにクラス・ローダーに追加されます。
また、wsadmin ツールによって使用されるプロパティー・ファイルにこのオプションを指定することもできます。 プロパティーは、com.ibm.ws.scripting.classpath です。コマンド行で -wsadmin_classpath と指定すると、 このプロパティーの値は、プロパティー・ファイルで指定された値をオーバーライドします。 クラスパス・プロパティーとコマンド行オプションは、連結されません。
警告: UNIX システムでは、-password オプションを使用すると、機密漏れが発生する恐れがあります。これは、稼働中のすべてのプロセスを表示するために他のユーザーからも呼び出しが可能な ps コマンドなどのシステム状況プログラムから、パスワード情報が見えるようになるためです。 機密漏れの恐れがある場合には、このオプションは使用しないでください。 代わりに、SOAP コネクターの場合には soap.client.props ファイルに、RMI コネクターの場合には sas.client.props ファイルにユーザーおよびパスワード情報を指定します。soap.client.props および sas.client.props ファイルは、 ユーザーの WebSphere プロファイルのプロパティー・ディレクトリーに配置されています。
以下の例では、jobID オプションでログのロケーションを指定し、トレースをログ・ファイルに追加します。
wsadmin -jobid wsadmin_test_1 -tracefile c:/temp/wsadmin_test_1.log -appendtrace true
以下の構文例では、mymachine は、 com.ibm.ws.scripting.port プロパティーによって指定された wsadmin.properties ファイル内のホストの名前です。
wsadmin -f test1.jacl -profile setup.jacl -conntype SOAP -port mymachinesoapportnumber -host mymachine
Jython を使用:
wsadmin -lang jython -f test1.py -profile setup.py -conntype SOAP -port mymachinesoapportnumber -host mymachine
wsadmin -javaoption -Xms128m -Xmx256m -f test.jacl
Jython を使用:
wsadmin -lang jython -javaoption -Xms128m -Xmx256m -f test.py
wsadmin -conntype RMI -port rmiportnumber -user userid -password password
Jython を使用:
wsadmin -lang jython -conntype RMI -port rmiportnumber -user userid -password password
接続の rmiportnumber は、 BOOTSTRAP_ADDRESS として管理コンソールに表示されます。
警告: UNIX システムでは、 -password オプションを使用すると、機密漏れが発生する恐れがあります。これは、 稼働中のすべてのプロセスを表示するために他のユーザーからも呼び出しが可能な ps コマンドなどの システム状況プログラムから、パスワード情報が見えるようになるためです。 機密漏れの恐れがある場合には、このオプションは使用しないでください。 代わりに、SOAP コネクターの場合には soap.client.props ファイルに、RMI コネクターの場合には sas.client.props ファイルにユーザーおよびパスワード情報を指定します。soap.client.props および sas.client.props ファイルは、 ユーザーの WebSphere プロファイルのプロパティー・ディレクトリーに配置されています。
wsadmin -conntype NONE -c "$AdminApp uninstall app"
Jython を使用:
wsadmin -lang jython -conntype NONE -c "AdminApp.uninstall('app')"