WebSphere Application Server, Version 6.1   
             オペレーティング・システム: AIX , HP-UX, Linux, Solaris, Windows, Windows Vista

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トランザクション・サービス設定

トランザクション・サービスの設定を指定するには、このページを使用します。 トランザクション・サービスは、 複数のリソース・マネージャーに対する更新を調整してデータのアトミック更新を保証することのできる、 サーバーのランタイム・コンポーネントです。トランザクションは、アプリケーション、またはアプリケーションがデプロイされているコンテナーにより、 開始したり終了したりします。

この管理コンソール・ページを表示するには、 「サーバー」>「アプリケーション・サーバー」>「server_name」> 「コンテナー・サービス」>「Transaction Services」とクリックします。

「構成」タブ

トランザクション・ログ・ディレクトリー

トランザクション・サービスがリカバリー用のログ・ファイルを保管するディレクトリーの名前をこのサーバーに指定します。

例えば、複数のデータベースおよびリソースが単一トランザクション内でアクセスされるなど、 アプリケーションで分散リソースまたは XA トランザクションが使用される場合にのみ、 アプリケーション・サーバーのログ・ファイル・ディレクトリーを変更するためにこのプロパティーを設定します。

サーバー構成時にこのディレクトリーを指定しない場合、 トランザクション・ログはインストール・ディレクトリーに基づいた、以下のデフォルトを使用します: app_server_ root)/tranlog/cell_ name/node_ name/server_name

WebSphere Application Server 上で実行中のアプリケーションが複数のリソースにアクセスする場合、Application Server は、トランザクション情報を製品ディレクトリー内に保管して、分散トランザクションを適切に調整および管理します。 トランザクションの負荷が比較的大きい場合、このパーシスタンスによってアプリケーション・サーバーのパフォーマンスが低下します。 これは、アプリケーション・サーバーが、オペレーティング・システムおよび基礎となるストレージ・システムに 依存しているためです。パフォーマンスを向上させるには、 分離した物理的に大容量のストレージ・システム上に、ログ・ファイルの新規ディレクトリーを指定します。

アプリケーション・サーバーが以下の症状を 1 つ以上示している場合は、ログ・ファイル・ディレクトリーを変更します。
  • トランザクションの増加にかかわらず、CPU 使用率が低い状態のままである。
  • 数回のタイムアウトによりトランザクションが失敗する。
  • unable to enlist transaction」という例外により、トランザクション・ロールバックが発生する。
  • 実行の途中でアプリケーション・サーバーが停止し、サーバーの再始動が必要になる。
  • アプリケーション・サーバーが実行されているディスクが、通常よりも高い使用率を示す。
ファイル・システムの推奨:
  • 新磁気ディスク制御機構 (RAID) にログ・ファイルを保管します。

    RAID 構成では、物理メディアにデータを書き込むタスクが、複数のドライブで共用されます。 この技法により、トランザクション情報を記録するためのストレージに同時アクセスでき、 ログのデータにさらに高速アクセスできます。アプリケーションおよびストレージ・サブシステムの設計に応じて、10% から 100% までのパフォーマンスの向上が見込まれ、場合によってはさらに改善されます。

  • オペレーション・システムの I/O モードを同時 I/O (CIO) に設定した状態で、ログ・ファイルを保管しないでください。

    トランザクション・ログ・ディレクトリーを指定する場合、ファイル・システムで、 同期のライトスルーおよび書き込みシリアライゼーションの操作のみが使用されることを確認します。 AIX JFS2 など、オペレーティング・システムによっては、 ファイル・システムが強制的に書き込み操作のシリアライゼーションを行わないようにするオプショナルの同時 I/O (CIO) モードをサポートしているものもあります。これらのシステムでは、 アプリケーション・サーバーのトランザクションのリカバリー・ログ・ファイルには、CIO モードを使用しません。

データ型 ストリング
デフォルト 初期値は app_server_root/tranlog/cell_name/node_name/server_nameディレクトリーで、デフォルトのサイズは 1MB です。
推奨 RAID-0 構成で、ともに RAID に組み込まれた 3 つまたは 4 つ以上のディスク・ドライブを持つ ファイル・システムを作成します。 次に、このファイル・システム上 で、デフォルトのサイズのトランザクション・ログを作成します。 負荷がかかった状態でサーバーが稼働している場合は、ディスクの 入出力をチェックします。 ディスクの入出力時間が 5% を超える場合は、物理ディスクをさらに追加してこの値を抑えることを検討してください。

WebSphere Application Server バージョン 5 ノードをバージョン 6 にマイグレーションした場合は、保管されたこの構成プロパティーのロケーションは、 サーバー・レベルからノード (サーバー索引) レベルへ移動されます。 バージョン 5 のアプリケーション・サーバーにデフォルトではないログ・ディレクトリー を指定した場合、トランザクション・サービス設定を再度保管し、 ログ・ディレクトリーをノード・レベルに保管しようとしていることを確認するようプロンプトが出されます。

合計トランザクション存続時間タイムアウト

このサーバー上で開始されたトランザクション・サービスがタイムアウト完了処理を開始するまでに、そのトランザクションで許されているデフォルトの最大時間 (秒単位)。 このタイムアウトが発生するまでに完了処理を開始しないトランザクションは、すべてロールバックされます。

このタイムアウトは、アプリケーション・コンポーネントがその独自のトランザクション・タイムアウトを設定しない場合にのみ使用されます。

このタイムアウトの上限は、最大トランザクション・タイムアウトにより制限されます。 例えば、合計トランザクション存続期間のタイムアウトに 500 の値を設定し、最大トランザクション・タイムアウトに 300 の値を設定すると、トランザクションは 300 秒後にタイムアウトします。

このタイムアウトを 0 に設定すると、タイムアウトは適用されず、最大トランザクション・タイムアウトの値が代わりに使用されます。

データ型 整数
単位
デフォルト 120
範囲

0 から 2 147 483 647

非同期応答タイムアウト

サーバーが前の WS-AT プロトコル・メッセージを再送するまでにインバウンドの Web Services Atomic Transaction (WS-AT) プロトコルに対する応答を待つ時間 (秒単位) を指定します。

データ型 整数
単位
デフォルト 30
範囲 0 から 2 147 483 647
クライアント非活動タイムアウト

リモート・クライアントからの各トランザクション要求間の 最大所要時間 (秒単位) を指定します。クライアントの非活動状態がこのタイムアウトを超過すると、 このアプリケーション・サーバーでは、トランザクションがロールバックされます。

この値を 0 に設定した場合、タイムアウト制限はありません。

データ型 整数
単位
デフォルト 60
範囲 0 から 2 147 483 647
最大トランザクション・タイムアウト

このサーバーで実行するトランザクションの完了までの最大時間 (秒単位) を指定します。 この値は、トランザクション・タイムアウトの合計より大きいか等しい必要があります。

このタイムアウトは、その他のすべてのトランザクション・タイムアウトの上限を制限します。 次のテーブルでは、異なるタイムアウトが、サーバー内で稼働するトランザクションにどのように適用されるかを示しています。
表 1. トランザクション・タイムアウト。
タイムアウト 影響を受けるトランザクション
最大トランザクション・タイムアウト このサーバーで稼働する、トランザクション存続時間タイムアウトの合計またはアプリケーション・コンポーネント・タイムアウトにより影響を受けないすべてのトランザクション。 これらのトランザクションには、このサーバー以外からインポートされたトランザクション (クライアントからインポートされたトランザクションなど) が含まれます。
合計トランザクション存続時間タイムアウト このサーバーで発信したすべてのトランザクションで、アプリケーション・コンポーネント・タイムアウトにより影響を受けないトランザクション。関連付けられたアプリケーション・コンポーネントは、独自のタイムアウトを設定しません。
アプリケーション・コンポーネント・タイムアウト アプリケーション・コンポーネント固有のトランザクション。 このタイムアウトは、コンポーネントがコンテナー管理対象 Bean である場合はコンポーネントのデプロイメント記述子に、 またはコンポーネントが Bean 管理対象 Bean である場合は、UserTransaction.setTransactionTimeout メソッドを使用してプログラマチックに設定します。
タイムアウトを 0 に設定すると、そのタイムアウトは適用されず、事実上、使用不可になります。 すべてのタイムアウトを 0 に設定すると、トランザクションがタイムアウトになることはありません。
例えば、次のタイムアウト値を考えてみます。
表 2. タイムアウト値の例
タイムアウト
最大トランザクション・タイムアウト 360
合計トランザクション存続時間タイムアウト 240
アプリケーション・コンポーネント・タイムアウト 60
この例では、アプリケーション・コンポーネントに固有のトランザクションは 60 秒後にタイムアウトになり、その他のローカル・トランザクションは 240 秒後にタイムアウト、また、このサーバー以外からインポートされる任意のトランザクションは 360 秒後にタイムアウトになります。次にこのアプリケーション・コンポーネント・タイムアウトを 500 に変更すると、アプリケーション・コンポーネント・トランザクションは 360 秒後 (最大トランザクション・タイムアウトの値) にタイムアウトになります。 最大トランザクション・タイムアウトを 0 に設定すると、アプリケーション・コンポーネント・トランザクションは 500 秒後にタイムアウトになります。 アプリケーション・コンポーネント・タイムアウトを削除すると、アプリケーション・コンポーネント・トランザクションは 240 秒後にタイムアウトになります。
データ型 整数
単位
デフォルト 300
範囲 0 から 2 147 483 647
ヒューリスティックな再試行制限

アプリケーション・サーバーがコミットまたはロールバックなどの完了シグナルを再試行する回数を指定します。 再試行は、リソース・マネージャーまたはリモート・パートナーからの一時的な例外の後で、またはすべての Web Services Atomic Transaction (WS-AT) パートナーが応答する前に構成済みの非同期応答がタイムアウトになった場合に発生します。

アプリケーション・サーバーが再試行を中止した場合は、リソース・マネージャーまたはリモート・パートナーがリソースまたはパートナーのトランザクションの分岐が適切に完了されたかを確認する責任を負います。 アプリケーション・サーバーは、(リソースまたはパートナーに代わって) ヒューリスティック障害を示す例外を出します。 コミットが要求された場合は、トランザクションの開始元はコミット操作の例外を受信します。 つまり、トランザクションがコンテナー開始である場合は、コンテナーは EJB クライアントにリモート例外または EJB 例外を戻します。

データ型 整数
デフォルト 0
範囲 0 から 2 147 483 647

(デフォルトの) 0 という値は、永久に再試行することを意味します。

ヒューリスティックな再試行待ち

リソース・マネージャーまたはリモート・パートナーからの一時的な例外の後、コミットまたはロールバックなどの完了シグナルを再試行する前に、アプリケーション・サーバーが待機する秒数を指定します。

データ型 整数
デフォルト 0
範囲 0 から 2 147 483 647

0 という値は、アプリケーション・サーバーが再試行待ちを決定することを意味します。サーバーは 10 回再試行が失敗するたびに、再試行待ち時間を 2 倍にします。

ヒューリスティック・レポートのロギングの使用可能化

アプリケーション・サーバーが、1 フェーズ・コミット・リソースおよび 2 フェーズ・コミット・リソースの両方に関係のあるトランザクションからの about-to-commit-one-phase-resource イベントをログに記録するかどうかを指定します。

このプロパティーによって、ヒューリスティック・レポートのロギングが可能になります。 アプリケーションが、1 フェーズ・コミット・リソースを 2 フェーズ・コミット・トランザクションに参加させるように構成されている場合には、 アプリケーション・サーバー障害時のヒューリスティック結果のレポートには、トランザクション・ログに書き込まれる追加情報が必要です。 このプロパティーが使用可能になっている場合には、1 フェーズ・コミット・リソースおよび 2 フェーズ・コミット・リソースの両方に関係のあるそれぞれのトランザクションに、1 つの追加ログが書き込まれます。1 フェーズ・コミット・リソースに関係のないトランザクションには、追加レコードの書き込みは行われません。

データ型 チェック・ボックス
デフォルト クリア
範囲
クリア
アプリケーション・サーバーは、1 フェーズ・コミット・リソースおよび 2 フェーズ・コミット・リソースに関係のあるトランザクションの中の "about to commit one-phase resource" イベントを記録しません。
選択
アプリケーション・サーバーは、1 フェーズ・コミット・リソースおよび 2 フェーズ・コミット・リソースに関係のあるトランザクションの中の "about to commit one-phase resource" イベントを記録します。
ヒューリスティックな完了指示

ヒューリスティックな結果を伴うトランザクションを完了するのに使用する指示を指定します。アプリケーション・サーバーによってトランザクションをコミットまたはロールバックするか、管理者が手動で完了するかのいずれかを指定します。

データ型 ドロップダウン・リスト
デフォルト ROLLBACK
範囲
COMMIT
アプリケーション・サーバーはヒューリスティックにトランザクションをコミットします。
ROLLBACK
アプリケーション・サーバーはヒューリスティックにトランザクションをロールバックします。
MANUAL
アプリケーション・サーバーでは、管理者がヒューリスティックな結果を持つトランザクションを手動で完了するかロールバックします。
ファイル・ロックの使用可能化

トランザクション・サービスのリカバリー・ログをオープンする際、ファイル・ロックを使用するかどうかを指定します。

この設定を使用可能にすると、ファイル・ロックは、 トランザクション・サービスのリカバリー・ログ・ファイルにアクセスする前に取得されます。ファイル・ロックは、高可用性の WebSphere Application Server デプロイメントにおいて、同時に 1 つのサーバーのみが特定のトランザクション・サービスのリカバリー・ログにアクセスできることを確認するために使用されます。 この設定は、高可用性の構成をサポートしていない標準デプロイメントには影響しません。
重要: この設定が正常に作動するためには、ネットワーク・ファイル・システムのバージョン 4 などの互換性のあるネットワーク・ファイル・システムが必要です。
データ型 チェック・ボックス
デフォルト 選択
プロトコル・セキュリティーの使用可能化

トランザクション・サービス・プロトコル・メッセージの機密保護機能のある交換を使用可能にするかどうかを指定します。

サーバーで WebSphere Application Server セキュリティーを使用可能にしない限り、 この設定には効果がありません。

データ型 チェック・ボックス
デフォルト 選択
HTTP プロキシー接頭部

HTTP プロトコルを使用して中継ノードから送信される WS-AtomicTransaction および WS-BusinessActivity 要求で使用される接頭部を指定します。

HTTP サーバーまたは WebSphere のプロキシー・サーバーなどの中継ノードを使用している場合は、このフィールドを設定して、Web サービス・アトミック・トランザクション・プロトコル (Web Services Atomic Transaction) または Web サービス・ビジネス・アクティビティー・プロトコル (Web Services Business Activity protocols) に準拠したリクエストを送信します。 接頭部の形式は以下のとおりです。
http://host_name:port
各部の意味は、次のとおりです。
  • host_name は、クライアントが Web サービスに接続するために使用されるホスト名です。
  • port は、クライアント要求を受け入れるようにサービスが 構成されているポートです。

中継ノードがプロキシー・サーバーでない場合は、接頭部は、サーバーごとに固有である必要があります。 プロキシー・サーバーを使用している場合は、クラスターの各サーバーで同一の接頭部にすることもできます。 これは、プロキシー・サーバーが要求を転送するサーバーを動的に決定しているからです。

HTTPS 接頭部は、WebSphere Application Server セキュリティーが使用可能であり、 トランザクション・サービスのプロトコル・セキュリティーが使用可能な場合に使用されます。 その他の場合は、HTTP 接頭部が使用されます。

データ型 ストリング
デフォルト なし
HTTPS プロキシー接頭部

HTTPS プロトコルを使用して中継ノードから送信される WS-AtomicTransaction および WS-BusinessActivity 要求で使用される接頭部を指定します。

HTTP サーバーまたは WebSphere のプロキシー・サーバーなどの中継ノードを使用している場合は、このフィールドを設定して、Web サービス・アトミック・トランザクション・プロトコル (Web Services Atomic Transaction) または Web サービス・ビジネス・アクティビティー・プロトコル (Web Services Business Activity protocols) に準拠したリクエストを送信します。 接頭部の形式は以下のとおりです。
https://host_name:port
各部の意味は、次のとおりです。
  • host_name は、クライアントが Web サービスに接続するために使用されるホスト名です。
  • port は、クライアント要求を受け入れるようにサービスが 構成されているポートです。

中継ノードがプロキシー・サーバーでない場合は、接頭部は、サーバーごとに固有である必要があります。 プロキシー・サーバーを使用している場合は、クラスターの各サーバーで同一の接頭部にすることもできます。 これは、プロキシー・サーバーが要求を転送するサーバーを動的に決定しているからです。

HTTPS 接頭部は、WebSphere Application Server セキュリティーが使用可能であり、 トランザクション・サービスのプロトコル・セキュリティーが使用可能な場合に使用されます。 その他の場合は、HTTP 接頭部が使用されます。

データ型 ストリング
デフォルト なし

「ランタイム」タブ

トランザクション・ログ・ディレクトリー

トランザクション・サービスがリカバリー用のログ・ファイルを保管するディレクトリーの名前をこのサーバーに指定します。

例えば、複数のデータベースおよびリソースが単一トランザクション内でアクセスされるなど、 アプリケーションで分散リソースまたは XA トランザクションが使用される場合にのみ、 アプリケーション・サーバーのログ・ファイル・ディレクトリーを変更するためにこのプロパティーを設定します。

サーバー構成時にこのディレクトリーを指定しない場合、 トランザクション・ログはインストール・ディレクトリーに基づいた、以下のデフォルトを使用します: app_server_ root)/tranlog/cell_ name/node_ name/server_name

WebSphere Application Server 上で実行中のアプリケーションが複数のリソースにアクセスする場合、Application Server は、トランザクション情報を製品ディレクトリー内に保管して、分散トランザクションを適切に調整および管理します。 トランザクションの負荷が比較的大きい場合、このパーシスタンスによってアプリケーション・サーバーのパフォーマンスが低下します。 これは、アプリケーション・サーバーが、オペレーティング・システムおよび基礎となるストレージ・システムに 依存しているためです。パフォーマンスを向上させるには、 分離した物理的に大容量のストレージ・システム上に、ログ・ファイルの新規ディレクトリーを指定します。

アプリケーション・サーバーが以下の症状を 1 つ以上示している場合は、ログ・ファイル・ディレクトリーを変更します。
  • トランザクションの増加にかかわらず、CPU 使用率が低い状態のままである。
  • 数回のタイムアウトによりトランザクションが失敗する。
  • unable to enlist transaction」という例外により、トランザクション・ロールバックが発生する。
  • 実行の途中でアプリケーション・サーバーが停止し、サーバーの再始動が必要になる。
  • アプリケーション・サーバーが実行されているディスクが、通常よりも高い使用率を示す。
ファイル・システムの推奨:
  • 新磁気ディスク制御機構 (RAID) にログ・ファイルを保管します。

    RAID 構成では、物理メディアにデータを書き込むタスクが、複数のドライブで共用されます。 この技法により、トランザクション情報を記録するためのストレージに同時アクセスでき、 ログのデータにさらに高速アクセスできます。アプリケーションおよびストレージ・サブシステムの設計に応じて、10% から 100% までのパフォーマンスの向上が見込まれ、場合によってはさらに改善されます。

  • オペレーション・システムの I/O モードを同時 I/O (CIO) に設定した状態で、ログ・ファイルを保管しないでください。

    トランザクション・ログ・ディレクトリーを指定する場合、ファイル・システムで、 同期のライトスルーおよび書き込みシリアライゼーションの操作のみが使用されることを確認します。 AIX JFS2 など、オペレーティング・システムによっては、 ファイル・システムが強制的に書き込み操作のシリアライゼーションを行わないようにするオプショナルの同時 I/O (CIO) モードをサポートしているものもあります。これらのシステムでは、 アプリケーション・サーバーのトランザクションのリカバリー・ログ・ファイルには、CIO モードを使用しません。

データ型 ストリング
デフォルト 初期値は app_server_root/tranlog/cell_name/node_name/server_nameディレクトリーで、デフォルトのサイズは 1MB です。
推奨 RAID-0 構成で、ともに RAID に組み込まれた 3 つまたは 4 つ以上のディスク・ドライブを持つ ファイル・システムを作成します。 次に、このファイル・システム上 で、デフォルトのサイズのトランザクション・ログを作成します。 負荷がかかった状態でサーバーが稼働している場合は、ディスクの 入出力をチェックします。 ディスクの入出力時間が 5% を超える場合は、物理ディスクをさらに追加してこの値を抑えることを検討してください。

WebSphere Application Server バージョン 5 ノードをバージョン 6 にマイグレーションした場合は、保管されたこの構成プロパティーのロケーションは、 サーバー・レベルからノード (サーバー索引) レベルへ移動されます。 バージョン 5 のアプリケーション・サーバーにデフォルトではないログ・ディレクトリー を指定した場合、トランザクション・サービス設定を再度保管し、 ログ・ディレクトリーをノード・レベルに保管しようとしていることを確認するようプロンプトが出されます。

合計トランザクション存続時間タイムアウト

このサーバー上で開始されたトランザクション・サービスがタイムアウト完了処理を開始するまでに、そのトランザクションで許されているデフォルトの最大時間 (秒単位)。 このタイムアウトが発生するまでに完了処理を開始しないトランザクションは、すべてロールバックされます。

このタイムアウトは、アプリケーション・コンポーネントがその独自のトランザクション・タイムアウトを設定しない場合にのみ使用されます。

このタイムアウトの上限は、最大トランザクション・タイムアウトにより制限されます。 例えば、合計トランザクション存続期間のタイムアウトに 500 の値を設定し、最大トランザクション・タイムアウトに 300 の値を設定すると、トランザクションは 300 秒後にタイムアウトします。

このタイムアウトを 0 に設定すると、タイムアウトは適用されず、最大トランザクション・タイムアウトの値が代わりに使用されます。

データ型 整数
単位
デフォルト 120
範囲

0 から 2 147 483 647

非同期応答タイムアウト

サーバーが前の WS-AT プロトコル・メッセージを再送するまでにインバウンドの Web Services Atomic Transaction (WS-AT) プロトコルに対する応答を待つ時間 (秒単位) を指定します。

データ型 整数
単位
デフォルト 30
範囲 0 から 2 147 483 647
クライアント非活動タイムアウト

リモート・クライアントからの各トランザクション要求間の 最大所要時間 (秒単位) を指定します。クライアントの非活動状態がこのタイムアウトを超過すると、 このアプリケーション・サーバーでは、トランザクションがロールバックされます。

この値を 0 に設定した場合、タイムアウト制限はありません。

データ型 整数
単位
デフォルト 60
範囲 0 から 2 147 483 647
最大トランザクション・タイムアウト

このサーバーで実行するトランザクションの完了までの最大時間 (秒単位) を指定します。 この値は、トランザクション・タイムアウトの合計より大きいか等しい必要があります。

このタイムアウトは、その他のすべてのトランザクション・タイムアウトの上限を制限します。 次のテーブルでは、異なるタイムアウトが、サーバー内で稼働するトランザクションにどのように適用されるかを示しています。
表 1. トランザクション・タイムアウト。
タイムアウト 影響を受けるトランザクション
最大トランザクション・タイムアウト このサーバーで稼働する、トランザクション存続時間タイムアウトの合計またはアプリケーション・コンポーネント・タイムアウトにより影響を受けないすべてのトランザクション。 これらのトランザクションには、このサーバー以外からインポートされたトランザクション (クライアントからインポートされたトランザクションなど) が含まれます。
合計トランザクション存続時間タイムアウト このサーバーで発信したすべてのトランザクションで、アプリケーション・コンポーネント・タイムアウトにより影響を受けないトランザクション。関連付けられたアプリケーション・コンポーネントは、独自のタイムアウトを設定しません。
アプリケーション・コンポーネント・タイムアウト アプリケーション・コンポーネント固有のトランザクション。 このタイムアウトは、コンポーネントがコンテナー管理対象 Bean である場合はコンポーネントのデプロイメント記述子に、 またはコンポーネントが Bean 管理対象 Bean である場合は、UserTransaction.setTransactionTimeout メソッドを使用してプログラマチックに設定します。
タイムアウトを 0 に設定すると、そのタイムアウトは適用されず、事実上、使用不可になります。 すべてのタイムアウトを 0 に設定すると、トランザクションがタイムアウトになることはありません。
例えば、次のタイムアウト値を考えてみます。
表 2. タイムアウト値の例
タイムアウト
最大トランザクション・タイムアウト 360
合計トランザクション存続時間タイムアウト 240
アプリケーション・コンポーネント・タイムアウト 60
この例では、アプリケーション・コンポーネントに固有のトランザクションは 60 秒後にタイムアウトになり、その他のローカル・トランザクションは 240 秒後にタイムアウト、また、このサーバー以外からインポートされる任意のトランザクションは 360 秒後にタイムアウトになります。次にこのアプリケーション・コンポーネント・タイムアウトを 500 に変更すると、アプリケーション・コンポーネント・トランザクションは 360 秒後 (最大トランザクション・タイムアウトの値) にタイムアウトになります。 最大トランザクション・タイムアウトを 0 に設定すると、アプリケーション・コンポーネント・トランザクションは 500 秒後にタイムアウトになります。 アプリケーション・コンポーネント・タイムアウトを削除すると、アプリケーション・コンポーネント・トランザクションは 240 秒後にタイムアウトになります。
データ型 整数
単位
デフォルト 300
範囲 0 から 2 147 483 647
手動トランザクション

管理者による手動完了を待っているトランザクション数を指定します。

手動完了を待機しているトランザクションがある場合は、「検討」リンクをクリックして、「手動の完了が必要なトランザクション」パネル上にこれらのトランザクションのリストを表示できます。

データ型 整数
デフォルト 0
再試行トランザクション

再試行されるリソースを持つトランザクション数を指定します。

再試行されているリソースを持つトランザクションがある場合は、 「検討」 リンクをクリックして、これらのトランザクションのリストを、 「リソースを再試行するトランザクション」パネル上に表示できます。

データ型 整数
デフォルト 0
ヒューリスティック・トランザクション

ヒューリスティックに完了したトランザクション数を指定します。

ヒューリスティックに完了したトランザクションがある場合は、「検討」 リンクをクリックをして、これらのトランザクションのリストを、 「ヒューリスティックな結果となるトランザクション」パネル上に表示できます。

データ型 整数
デフォルト 0
インポートされた準備済みトランザクション

インポートされて準備済みであるが、まだコミットされていないトランザクションの数を指定します。

インポートされ、準備済みではあるがまだコミットされていないトランザクションがある場合は、 「検討」 リンクをクリックして、これらのトランザクションのリストを、 「インポートされた準備済みのトランザクション」パネル上に表示できます。

データ型 整数
デフォルト 0



サブトピック
関連概念
Web サービス・トランザクション、ファイアウォールおよび中間ノード
関連タスク
アプリケーション・サーバーのトランザクション・プロパティーの構成
参照トピック    

ご利用条件 | フィードバック

最終更新: Jan 21, 2008 5:05:53 PM EST
http://publib.boulder.ibm.com/infocenter/wasinfo/v6r1/index.jsp?topic=/com.ibm.websphere.base.doc/info/aes/ae/udat_contranserv.html