インストーラーは、
非 root ユーザーが所有する既存プロファイルに対する必須サービスが組み込まれている
WebSphere Application Server の保守パッケージをインストールできます。
非 root プロファイルに対するサービスが含まれる保守パッケージをインストールすると、
保守パッケージにより作成される新規ファイルのインストーラー・オーナーが作成されます。
以下の例では、
非 root ユーザーが正常に WebSphere Application Server を始動できるように、
保守をインストールして、新規ファイルのオーナーシップを変更する方法について説明します。
始める前に
このタスクでは、アップデート・インストーラー・ウィザードおよびシステム・コマンドに関する基本的な知識があることが前提となります。
このタスクでは、次の用語を使用します。
- root ユーザーは、以下を指します。
- 非 root ユーザーは、以下を指します。
- インストーラーは、root ユーザーまたは root 以外のユーザーを指します。
プロファイルを更新する前に、WebSphere Application Server をインストールしてプロファイルを作成する必要があります。
このタスクについて
この例では、インストーラーが以下を実行することが前提となっています。
- wsdemon 非 root ユーザーが所有するプロファイル・ディレクトリーに新規ファイルを
作成するサービスを適用します。
- 新規プロファイル・ファイルのオーナーシップを wsdemo 非 root ユーザーに変更します。
インストーラーがオーナーシップを変更しない場合、
非 root ユーザーが WebSphere Application Server を始動すると、アプリケーション・サーバーでエラーが発生し、
以下の例のようなメッセージが表示されます。ADMR0104E:
The system is unable to read document
cells/express1Cell/nodes/express1/node-metadata.properties:
java.io.IOException: No such file or directory
プロシージャー
- アップデート・インストーラー・ウィザードを実行して、WebSphere Application Server の保守パッケージを
インストールします。
インストーラーは、アップデート・インストーラー・ウィザードが
profile_root ディレクトリーの下に作成する新規ファイルを所有します。
既存ファイルの元のオーナーは、アップデート・インストーラー・ウィザードが変更のみ行う
これらのファイルを引き続き所有します。
- プロファイル・ディレクトリー全体のオーナーシップを wsdemo 非 root ユーザーに再割り当てします。
以下の例の profile_root 変数は、
非 root ユーザーが所有するプロファイル・ディレクトリーです。
Windows 資料の指示に従って、profile_root プロファイル・ディレクトリーの
オーナーシップを wsdemo 非 root ユーザーに再割り当てしてください。
結果
インストーラーがインストールした保守では、
非 root ユーザー・プロファイル・ディレクトリーに新規ファイルを作成し、
新規ファイルのオーナーシップを非 root オーナーに変更します。
次の作業
非 root ユーザーは、ADMR0104E エラー・メッセージを受け取らずに
WebSphere Application Server を始動できます。