WebSphere Application Server, Version 6.1   
             オペレーティング・システム: AIX , HP-UX, Linux, Solaris, Windows, Windows Vista

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Windows システムのインストール準備

このトピックでは、IBM WebSphere Application Server バージョン 6.x 製品を インストールするために、Windows システムを準備する方法を説明します。

始める前に

このインストールでは、InstallShield MultiPlatform (ISMP) ウィザードを使用します。 このウィザードのグラフィカル・インターフェースを使用することができます。 また、サイレント・モードでウィザードを使用することもできます。

サイレント・モードは、オプション応答ファイルを識別するパラメーターの使用によるコマンド行呼び出しです。 インストールする前に、オプション応答ファイルを編集します。

一時スペースをさらに必要とする、または オペレーティング・システム上に前提条件パッケージがないなどの問題が発生した場合は、 インストールをキャンセルし、必要な変更を行ってからインストールを再開します。

[この情報は、Microsoft Windows Vista オペレーティング・システムで稼動するバージョン 6.1.0.9 以降のものにだけ適用されます。] Microsoft® Windows Vista™ オペレーティング・システム用 WebSphere Application Server サポートに関する注意:
  • Microsoft Windows Vista オペレーティング・システムにおける WebSphere Application Server バージョン 6.1 のサポートは、 WebSphere Application Server バージョン 6.1.0.9 から開始します。

    サポートについて詳しくは、WebSphere Application Server detailed system requirements および WebSphere Application Server support for the Microsoft Windows Vista operating system を参照してください。

  • Windows Vista オペレーティング・システムは、サーバー・プラットフォームではなく、 クライアント・サイド・オペレーション向けに適応させた点で、 Microsoft Windows XP オペレーティング・システムに類似しています。
  • Windows Vista オペレーティング・システムと Microsoft Windows 2003 および XP オペレーティング・システムには、いくつかの相違点があります。 Websphere Application Server インストールおよび操作の観点から、 Windows Vista オペレーティング・システムにおける最大の変更点の 1 つは、ユーザー・アカウント制御 (UAC) の導入です。 UAC は、Windows Vista オペレーティング・システムでは、デフォルトで有効になっています。
    • ユーザー・アカウントのタイプ

      旧バージョンの Microsoft Windows オペレーティング・システムでは、 通常、ユーザーが組み込み管理者アカウントを使用して WebSphere Application Server をインストールしていました。 しかし、Windows Vista オペレーティング・システムでは、管理者アカウントはデフォルトで無効になっており、使用は推奨されていません。 管理者アカウントの代わりとして、Windows Vista オペレーティング・システムのインストール時に、 管理者グループ特権を持つユーザー・アカウントが作成されます。 ただし、このアカウントは、デフォルトでは標準ユーザー (非管理者) 特権で実行します。 本書では、このアカウントを「管理者アカウント」と呼びます。

      Windows Vista オペレーティング・システムでは、初期管理者アカウントの他にもアカウントを作成できます。 このような他のアカウントは、デフォルトでは管理者グループのメンバーではありません。 これらのアカウント・タイプは、いずれもデフォルトでは標準ユーザー特権で実行し、管理者特権では実行しません。 特定の環境下では、どちらのアカウント・タイプも管理者特権で実行できますが、 いずれの場合も、これを行うにはユーザーの特権を昇格させる必要があります。

    • 管理者昇格
      操作に管理者特権が必要であることを Windows Vista オペレーティング・システムが検出する場合、操作を続行する前に、ユーザーに確認を要求する、 管理者特権への昇格を求めるプロンプトが表示される場合があります。
      • 管理者アカウントから昇格を求めるプロンプトが表示される場合、 ユーザーが行う必要があるのは操作の確認のみです。
      • これが、管理者グループのメンバーではないアカウントからのプロンプトである場合、 ユーザーは操作を続行する前に管理者アカウントのパスワードを入力する必要があります。
    • レジストリーおよびディレクトリー・アクセス
      • Windows Vista オペレーティング・システムのレジストリーの特定の領域では、 鍵の作成、削除、または変更を行う前提として管理者特権が必要です。

        例えば、Windows サービスを構成する目的などで、これらの保護領域にあるレジストリー項目を 作成または変更する必要があるプログラムは、管理者特権で実行している必要があります。 標準のユーザー特権で実行している場合は、そのような操作を実行できません。

      • Windows Vista オペレーティング・システムのファイル・システムの特定の領域では、 プログラム・ファイルの作成、削除、または変更を行う前提として、管理者特権が必要です。

        そのような領域の 1 つに Program Files ディレクトリーがあります。 Program Files ディレクトリーの下にある ファイル (ログ・ファイル、プロファイル、または構成ファイルなど) を変更する必要があるプログラムは、 管理者特権で実行している必要があります。 標準のユーザー特権で実行している場合は、そのような操作を実行できません。

このタスクについて

オペレーティング・システムの準備作業には、 ディスク・スペースの割り振りやパッチのオペレーティング・システムへのインストールなどが含まれます。 IBM は WebSphere Application Server 製品を各オペレーティング・システム・プラットフォームでテストします。 このようなテストによって、WebSphere Application Server 製品が正常に実行されるようにするためにオペレーティング・システムの変更が必要かどうかを確認しています。 必要な変更を行わなければ、WebSphere Application Server 製品は正常には実行されません。

プロシージャー

  1. 管理者グループに所属するユーザー ID にログオンします。

    製品を正常にインストールするには、管理者グループのメンバーとしてログオンします。 管理者グループに属していないユーザー ID から Windows サービスを作成することはできません。 Windows サービスを作成するには、ユーザーは拡張ユーザー権限 「オペレーティング・システムの一部として機能」 および「サービスとしてログオン」を備えている必要があります。

    ヒント: Windows サービス作成は、以下の追加オプションを持つコマンド行からグラフィカル・インターフェースを立ち上げることによって無効にできます。
    install.exe -OPT PROF_winserviceCheck="false"
  2. オプション: 製品ディスク上のランチパッドを使用できるように、 サポートされている Internet Explorer の最新バージョンをダウンロードして、インストールします。
    以下のロケーションから Internet Explorer 6 をダウンロードします。
    http://www.microsoft.com/windows/ie/default.mspx
    [この情報は、Microsoft Windows Vista オペレーティング・システムで稼動するバージョン 6.1.0.9 以降のものにだけ適用されます。] Microsoft® Windows Vista™ オペレーティング・システム上でのランチパッドの使用に関する注意: Windows Vista オペレーティング・システムを導入している マシン上で Websphere Application Server を実行している場合、 ランチパッド GUI を使用して Websphere Application Server バージョン 6.1 コンポーネントをインストールできません。
  3. オプション: Mozilla 1.7.5 以上をダウンロードし、インストールします。

    Mozilla ブラウザーを使用する場合は、1.7.5 バージョンをインストールして、launchpad.bat スクリプトを使用しているときに、2 つのブラウザー・ウィンドウが開く既知の問題を回避します。この問題は、Mozilla -CreateProfile 機能の既知のバグです。詳しくは Bugzilla バグ 249585 を参照してください。

    [この情報は、Microsoft Windows Vista オペレーティング・システムで稼動するバージョン 6.1.0.9 以降のものにだけ適用されます。] Microsoft® Windows Vista™ オペレーティング・システム上でのランチパッドの使用に関する注意: Windows Vista オペレーティング・システムを導入している マシン上で Websphere Application Server を実行している場合、 ランチパッド GUI を使用して Websphere Application Server バージョン 6.1 コンポーネントをインストールできません。
  4. 製品をインストールしているマシン上で、すべての WebSphere Application Server 関連の Java プロセスを停止します。
  5. IBM HTTP Server などの Web サーバー・プロセスはすべて停止します。
  6. process_spawner.exe プログラムのインスタンスをすべて停止します。
  7. 十分なディスク・スペースを提供します。

    重要:

    WebSphere Application Server 基本製品で必要なディスク・スペースは、次のとおりです。

    C:¥Program Files¥IBM¥WebSphere¥AppServer ディレクトリー用に 930 MB

    インストール・ルート・ディレクトリーには、コア・プロダクト・ファイルがあります。 このサイズには、サンプル・アプリケーションが含まれています。このサイズには、server1 プロセス用の デフォルト・アプリケーション・サーバー・プロファイルのスペースが含まれています。 この要件には、ユーザーがインストールする可能性があるアプリケーションのスペースは含まれていません。

    各アプリケーション・サーバー・プロファイルには、 約 200 MB のほかに 40 MB の一時スペース、および開発とデプロイを行うアプリケーション用のスペースが必要です。

    C:¥temp ディレクトリー用に 100 MB

    一時ディレクトリーは、インストール・プログラム用の作業ディレクトリーです。

    合計要件 1030 MB

    この容量は、ディスクから製品をインストールする際に必要な合計スペース所要量です。

    IBM HTTP Server 製品には、以下のスペースが必要です。

    C:¥Program Files¥IBM HTTP Server ディレクトリー用に 110 MB

    このスペースは、IBM HTTP Server 製品に必要です。

    C:¥Program Files¥ibm¥gsk7 ディレクトリー用に 25 MB

    このスペースは、IBM Global Security Kit (GSKit) に必要です。

    以下のスペースは、WebSphere Application Server の Web サーバー・プラグインに必要な最大容量です。

    C:¥Program Files¥IBM¥WebSphere¥Plugins ディレクトリー用に 200 MB

    このスペースは、Web サーバー・プラグインに必要です。

    C:¥Program Files¥ibm¥gsk7 ディレクトリー用に 25 MB

    このスペースは、IBM Global Security Kit (GSKit) に必要です。

    WebSphere Application Server 用のアプリケーション・クライアントには、以下のスペースが必要です。
    C:¥Program Files¥IBM¥WebSphere¥AppClient ディレクトリー用に 150 MB

    アプリケーション・クライアントのインストールに必要なスペース容量は、実際は 150 MB より少なくなります。 スペース容量は、フィーチャーとしてインストールするクライアントに依存します。

    以下のスペースが、Update Installer に必要です。
    C:¥Program Files¥IBM¥WebSphere¥UpdateInstaller ディレクトリー用に 200 MB

    以下のスペースが、Application Server Toolkit に必要です。

    C:¥Program Files¥IBM¥WebSphere¥AST ディレクトリー用に最大 550 MB

    Application Server Toolkit には、統合テスト環境がありません。

    WebSphere Application Server 製品をインストールして、テスト環境を作成します。

    コンポーネントごとのインストール・ウィザードは、 製品ファイルおよび選択したフィーチャーをインストールする前に、確認パネルに必要なスペースを表示します。 また、 製品のインストールに必要なスペースがない場合には、インストール・ウィザードにより警告が表示されます。

    アプリケーションおよび構成を以前のバージョンから マイグレーションする計画がある場合は、 アプリケーション・オブジェクトに十分なディスク・スペースがあることを検証します。 以下の場合に大まかなガイドラインとして、アプリケーション・オブジェク トのサイズの 110% に相当するスペースを見込んでおいてください。
    • バージョン 4.0.x の場合: エンタープライズ・アーカイブ (EAR) ファイルのサイズ
    • バージョン 5.0.x の場合: EAR ファイルのサイズ
  8. 前提条件および相互前提条件が、必要なリリース・レベルであることを確認します。
    インストール・ウィザードは、prereqChecker アプリケーションを 使用して、前提条件となるオペレーティング・システム・パッチを検査しますが、 前提条件をまだ検討していない場合は、Supported hardware and software Web site で 前提条件を参照してください。
    [この情報は、Microsoft Windows Vista オペレーティング・システムで稼動するバージョン 6.1.0.9 以降のものにだけ適用されます。] Microsoft® Windows Vista™ オペレーティング・システム上に WebSphere Application Server バージョン 6.1 をインストールする場合の prereqChecker アプリケーションの動作に関する注意: Microsoft Windows Vista オペレーティング・システムは WebSphere Application Server バージョン 6.1 のオリジナル・リリース時に入手可能でなかったため、 オリジナル・メディアを使用したインストール時に実行する prereqChecker アプリケーションは、 Windows Vista をサポート対象のオペレーティング・システムとして認識しません。 Windows Vista オペレーティング・システムが稼働するマシンに WebSphere Application Server をインストールする際に受け取る関連警告は、 無視しても構いません。ただし、この警告を回避できる、更新済みの maintenance.xml ファイルが使用可能です。 WebSphere Application Server might not recognize Microsoft Windows Vista as a supported operating system にある手順を完了して、maintenance.xml ファイルを、 Windows Vista をサポート対象のオペレーティング・システムとして認識するファイルに置き換えます。

    サポートされているバージョンへのマイグレーションについては 、IBM 以外の前提条件および相互に必要な製品の資料を参照してください。

  9. Windows Script 5.6 をダウンロードして、 Windows 2000 および Windows XP でスタート・メニュー項目を正しく作成します。

    次の Microsoft Web ページから Windows Script 5.6 をダウンロードします。http://www.microsoft.com/ downloads/ details.aspx? FamilyId= C717D943-7E4B-4622-86EB-95A22B832CAA

  10. 製品ディスクのコピー上の Java 2 SDK が正常に作動していることを確認します。

    ユーザー自身の 製品ディスクを ISO イメージから、または実際のディスクのコピーによって 作成した場合は、以下のステップを実行して、製品 CD-ROM または DVD 上の Java 2 SDK が正常に動作することを確認します。

    1. ディレクトリーを、製品ディスク上の ¥win¥WAS¥jdk¥java¥bin ディレクトリーに 変更します。 以下のコマンドを入力します。
      cd disc_drive_D:¥WAS¥jdk¥java¥bin
    2. Java 2 SDK のバージョンを確認します。 以下のコマンドを入力します。
      .¥java -version

      Java 2 SDK が完全であれば、 コマンドはエラーを伴わずに正常に完了します。

結果

この手順によって、オペレーティング・システムに製品をインストールする準備が整います。

次の作業

オペレーティング・システムにインストールする準備をした後に、WebSphere Application Server 製品をインストールすることができます。

手順全体での次のステップ (実行するインストール・タイプの選択) については、Windows システムでの基本製品のインストール準備 へ進んでください。




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最終更新: Jan 21, 2008 5:05:53 PM EST
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