ネーミング操作が失敗した理由を理解するために、
java: または local: ネーム・スペースの
ダンプを表示することができます。
WebSphere Application Server スクリプト・
ツールから NameServer MBean を起動して、java:
または local: ネーム・スペースをダンプします。
始める前に
ネーミング・サービスを開始します。
表示したいネーム・スペースが
サーバー・プロセスに対してローカルではない場合、dumpNameSpace
ツールを使用します。
このタスクについて
dumpNameSpace ツールを使用して、
java:
または
local: ネーム・スペースをダンプすることはできません。
dumpNameSpace ツールが、
これらのネーム・スペースにアクセスできないからです。
J2EE アプリケーションの java: ネーム・スペースには、
このアプリケーションでしかアクセスできません。
NameServer MBean を起動して、
同じサーバー・プロセスで実行されている
任意の J2EE アプリケーションの java: ネーム・スペースを、
ダンプすることができます。
local: ネーム・スペースには、ローカル・インターフェースを持つエンタープライズ Bean への参照が含まれています。
1 つのサーバー・プロセスには、local: ネーム・スペースが 1 つだけあります。
そのサーバー・プロセスに関連した NameServer MBean を
起動して、local: ネーム・スペースをダンプできます。
スクリプト・ツールを使用して、
アプリケーションのサーバー・プロセスで実行されている NameServer MBean を起動し、java:、local:、
または server ネーム・スペースのダンプを生成します。
プロシージャー
- WebSphere Application Server スクリプト・ツールを
使用して、NameServer MBean でメソッドを起動します。
以下のコマンドを使用して、スクリプト・コマンド・プロンプトを
入力します。
wsadmin.sh
wsadmin
wsadmin コマンドの使用法に関するヘルプを表示するには、-help オプションを使用します。
- 起動する NameServer MBean インスタンスを選択します。
以下のスクリプト・コマンドを実行して、起動する NameServer インスタンスを選択します。以下に例を示します。
set mbean [$AdminControl completeObjectName WebSphere:*,type=NameServer,cell=cellName,node=nodeName,process=serverName]
ここで、
cellName、
nodeName、
および
serverName は、起動する MBean のセル、ノード、およびサーバーの
名前です。MBean でメソッドを起動するには、指定されたサーバーが
実行中である必要があります。
以下の照会を実行することによって、実行中のすべての NameServer MBeans の
リストを表示することができます。
$AdminControl queryNames {*:*,type=NameServer}
- NameServer MBean を起動します。
java:、local:、
または server ネーム・スペースをダンプできます。それぞれについて、opts の値は、
java:、local:、および server ネーム・スペースのネーム・スペース・ダンプ・ユーティリティー
で説明するネーム・スペース・ダンプ・オプションのリストです。
リストは
空である場合があります。
- java: ネーム・スペース
- java: ネーム・スペースは、NameServer MBean で dumpJavaNameSpace メソッドを
起動することによってダンプします。各サーバー・アプリケーションには独自の java: ネーム・スペースがあるため、アプリケーションは、メソッドの起動時に指定する必要があります。
アプリケーションは、アプリケーション名、モジュール名、
およびコンポーネント名によって識別されます。メソッド構文は、
$AdminControl invoke $mbean dumpJavaNameSpace {{appname}{modName}{compName}{opts}}
であり、この場合、appName、modName、
および compName は、それぞれ、ダンプする java: ネーム・スペースのアプリケーション名、モジュール名、
およびコンポーネント名です。
- local: ネーム・スペース
- java: ネーム・スペースは、NameServer MBean で
dumpLocalNameSpace メソッドを起動することによってダンプします。 1 つのサーバー・
プロセスには、local: ネーム・スペースが 1 つだけあるため、ネーム・スペース・ダンプ・オプションのみを
指定する必要があります。
$AdminControl invoke $mbean dumpLocalNameSpace {{opts}}
- サーバー・ネーム・スペース
- アプリケーション・サーバーの NameServer MBean で dumpServerNameSpace メソッドを呼び出すことにより、
サーバー・ネーム・スペースをダンプします。これにより、dumpNameSpace コマンド行ユーティリティーと
全く同様にアプリケーション・サーバー上でネーム・スペースをダンプするための代替方法が提供されます。
$AdminControl invoke $mbean dumpServerNameSpace {{opts}}
結果
ネーム・スペース・ダンプ出力はコンソールに送信されます。また、サーバーの
log ディレクトリー内のファイル DumpNameSpace.log にも書き込まれます。
例
java: ネーム・スペースのダンプ
セル MyCell のノード node1 上のサーバー server1 で実行されているアプリケーション・コンポーネントの java: ネーム・スペースをダンプすると想定します。
アプリケーション名は
AcctApp、モジュール名は AcctApp.war、およびコンポーネント名は Acct Servlet であるとします。
以下のスクリプト・コマンドによって、このアプリケーションの java: ネーム・スペースの長形式ダンプが生成されます。
set mbean [$AdminControl completeObjectName WebSphere:*,type=NameServer,cell=MyCell,node=node1,process=server1]
$AdminControl invoke $mbean dumpJavaNameSpace {{DefaultApplication}{Increment.jar}{Increment}{-report long}}
local: ネーム・スペースのダンプ
セル MyCell のノード node1 上のサーバー server1 の local: ネーム・スペースをダンプすると想定します。
以下のスクリプト・コマンドによって、
このサーバーのローカル・ネーム・スペースの短形式ダンプが生成されます。
set mbean [$AdminControl completeObjectName WebSphere:*,type=NameServer,cell=MyCell,node=node1,process=server1]
$AdminControl invoke $mbean dumpLocalNameSpace {{-report short}}