AIX または Linux などの
オペレーティング・システムに、
製品をインストールした際に発生した
問題の原因が、ANT 構成スクリプトの障害で
あるかどうかを判別する際に、このトピックが役に立ちます。
始める前に
トラブルシューティング手順に従って、インストール問題の診断を開始します。
インストールのトラブルシューティング
を参照してください。インストールが正常に完了すると、
複数の ANT スクリプトによって製品が構成されます。
このトピックでは、ANT スクリプトが失敗した場合にすべきことについて説明します。
WebSphere Application Server の Web サーバー・プラグインのトラブルシューティング情報を
検索する場合は、Web サーバー・プラグインのインストールおよび除去のトラブルシューティング
を参照してください。このトピックでは、プラグインについては説明しません。
インストール・ログに障害が表示されないときは、このトピックを使用して、失敗した ANT 構成スクリプトの問題をすべて訂正してください。
このタスクについて
app_server_root/logs/instconfig.log ファイルには、ANT スクリプトについての情報が含まれます。
AIX または Linux などのシステムの場合、ファイルは作成されません。
ConfigManager と呼ばれるインストール・ユーティリティーによって、ANT スクリプトが実行されます。
app_server_root/logs/instconfig.log ファイルが
存在する場合、ANT スクリプトの障害はすべてこのファイルに表示されます。
このトピックを使用して、以下の構成スクリプトのいずれかが失敗したかどうかを判別してください。
失敗したスクリプトがある場合は、
構成スクリプトのリカバリー手順を使用します。調査アクションを使用して、WebSphere Application Server 製品の構成時に
以下の構成スクリプトが正常に実行されたかどうかを手動で検査します。
いずれかのスクリプトが失敗した場合は、
リカバリー・アクションを使用して、スクリプトの機能を完了します。
プロシージャー
- 構成スクリプト 1: 90SCloudscapeModifyPermission.ant
このスクリプトは、ディレクトリー app_server_root/cloudscape/databases
のアクセス権を 766 に変更します。
考えられるエラー調査用のログ・ファイル: app_server_root/logs/ModifyCloudscapePermission.log
調査アクション: ディレクトリー app_server_root/cloudscape/databases
のアクセス権が 766 であることを検査します。
リカバリー・アクション: コマンド
chmod -R 766 app_server_root/cloudscape/databases
を発行して、アクセス権を変更します。
- 構成スクリプト 2: 90SConfigMigrationScript.ant
このスクリプトは、スクリプト app_server_root/bin/migration.sh
のアクセス権を 755 に変更します。
考えられるエラー調査用のログ・ファイル: このスクリプトにログ・ファイルはありません。
調査アクション:
- app_server_root/bin/migration.sh スクリプトのアクセス権が 755 であることを検査します。
- エディターで app_server_root/bin/migration.sh スクリプトを
開きます。以下の値ではなく、実際の値が存在することを検査します。
- ${JAVAROOT}
- ${MIGRATIONJAR}
- ${WASROOT}
- ${PRODUCTID}
リカバリー・アクション:
- コマンド chmod 755 app_server_root/bin/migration.sh を発行します。
- 以下のトークンを、app_server_root/bin/migration.sh スクリプトの実際の値に変更します。
- ${JAVAROOT}
- ${MIGRATIONJAR}
- ${WASROOT}
- ${PRODUCTID}
- 構成スクリプト 3: 90SConfigNoProfileFirstStepsND.ant
このスクリプトは、app_server_root /properties/version/install/firststeps ディレクトリーから app_server_root /firststeps/html/noprofile ディレクトリーに
ファイルをすべてコピーします。
さらに、
このスクリプトは、
app_server_root /firststeps/firststeps.sh スクリプトの以下のトークンを置換します。
考えられるエラー調査用のログ・ファイル: このスクリプトにログ・ファイルはありません。
調査アクション:
- app_server_root /properties/version/install/firststeps ディレクトリーから
app_server_root /firststeps/html/noprofile ディレクトリーに
ファイルがすべてコピーされたことを検査します。
- エディターで app_server_root/bin/migration.sh スクリプトを
開きます。以下の値ではなく、実際の値が存在することを検査します。
- ${JAVAROOT}
- ${PROFILEROOT}
- ${HTMLSHELLJAR}
- ${CELLNAME}
リカバリー・アクション:
- app_server_root /properties/version/install/firststeps ディレクトリーから
app_server_root /firststeps/html/noprofile ディレクトリーに
ファイルをすべてコピーします。
- 以下のトークンを、app_server_root/bin/migration.sh スクリプトの実際の値に変更します。
- ${JAVAROOT}
- ${PROFILEROOT}
- ${HTMLSHELLJAR}
- ${CELLNAME}
- 構成スクリプト 4: 90SModifyDirectoryPermission.ant
このスクリプトは、以下のディレクトリーのアクセス権を 755 に変更します。
考えられるエラー調査用のログ・ファイル: app_server_root/logs/ModifyPermission.log
調査アクション: 以下のディレクトリーのアクセス権が 755 であることを検査します。
- 構成スクリプト 5: 99SCreateEmptyDirs.ant
このスクリプトは、
以下の空のディレクトリーを作成します。
考えられるエラー調査用のログ・ファイル: このスクリプトにログ・ファイルはありません。
調査アクション: 空のディレクトリーが存在することを検査します。
リカバリー・アクション: ディレクトリーを作成します。
結果
この手順で修正アクションを実行して、インストール・エラーおよび ANT スクリプトの構成エラーをすべて
訂正すると、インストールが完了します。
次の作業
ファースト・ステップ・スクリプトを使用して、ファースト・ステップ・コンソールを開始します。詳しくは、
firststeps コマンド
を参照してください。