コレクター・ツールを使用すると、WebSphere
Application Server からの出力を収集して、分析することができます。
WebSphere Application Server 製品でコレクター・ツールを使用する場合の最初のステップは、ツールを実行し
、Java アーカイブ (JAR) ファイルを出力として作成することです。2 つ目のステップでは、
コレクター・ツールを使用してその出力を分析します。
この分析の実行方法としては、JAR ファイルを IBM サポートに送って分析してもらうことをお勧めします。
ただし、このトピックを参照して JAR ファイルの内容を理解することで、
ユーザー側で分析を行うこともできます。
JAR ファイルに収められているファイルは、JAR ファイルから抽出せずに表示することもできますが、
すべてのファイルを抽出して各ファイルの内容を個別に表示する方が簡単です。
ファイルを抽出するには、次のコマンドのいずれかを使用します。
- jar -xvf WASenv.jar
- unzip WASenv.jar
Wasenv.jar には、コレクター・ツールで生成した JAR ファイルの名前を指定します。
JAR ファイルには、以下のものが含まれています。
- コレクター・ツール・ログ・ファイル (collector.log)
- 保管された WebSphere Application Server ファイルのコピーと、JAR ファイルのディレクトリー・ルートの下に位置するその絶対パス
- オペレーティング・システム情報 (OS ディレクトリーに存在)
- Java 情報 (Java ディレクトリーに存在)
- WebSphere Application Server 情報 (WAS ディレクトリーに存在)
- コレクター・シェル・スクリプト (またはバッチ・ファイル) の実行情報
(debug ディレクトリーに存在)
- WebSphere MQ または組み込みメッセージング・フィーチャーをインストールした場合は、MQ 情報 (MQ ディレクトリーに存在)
- JAR ファイルのマニフェスト
ヒントと提案
- 収集したファイルに簡単にアクセスしたり、クリーンアップを単純化したりするため
には、JAR ファイルを空のディレクトリーに unzip します。
- collector.log ファイルで、エラーをチェックします。
- エラーの中には、正常なものや、予想どおりのものもある可能性があります。
例えば、コレクターが、特定のインストールには存在しないファイルまたはディレクトリーを収集しようとした場合、
その欠落ファイルに関するエラーがログに記録されます。
- 戻りコードがゼロ以外の場合は、コレクター・ツールが実行しようとしたコマンドが存在しないことを示します。
これは、予想どおりのエラーであることもあります。
このタイプのエラーが繰り返し発生する場合は、問題が発生している可能性があります。
OS/commands ファイルには、使用されるすべてのコマンドの場所があります。
コマンド出力の場所がわからない場合は、このファイルを調べて、
コマンドが検出されるかどうかを確認してください。
コレクターはいくつかのシェル・スクリプトを実行します。シェル・スクリプト出力は、OS ディレクトリー内のファイルに保管されますが、
それに対応するデバッグ情報は、debug ディレクトリーに保管されます。
シェル・スクリプトの出力が見当たらない場合は、
debug ディレクトリー内の対応するファイルを調べてください。
OS ディレクトリー
には、installed.out という名前のファイルが含まれています。
このファイルには、「
アプリケーションの追加と削除」のリストにあるプログラムのリストが入っています。
これと同じ情報が、
ファイル Desktop¥My Computer¥Control Panel¥Add/Remove Programs¥Install/Uninstall にもあります。