WebSphere Application Server for z/OS, Version 6.0.x   
             オペレーティング・システム: z/OS

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このトピックは、z/OS オペレーティング・システムにのみ適用されます。

WLM 遅延モニター

WebSphere Application Server for z/OS バージョン 5 では、Workload Manager (WLM) サービスを使用して、 トランザクションの開始から終わりまでの応答時間、実行遅延時間を報告します。

Resource Measurement Facility (RMF) によって収集された WLM データは 、RMF レポートの次の 2 つのフェーズに取り込まれます。
  • BTE - 開始から終わりまでのフェーズ。コントローラーによって処理された要求に適用されます。
  • EXE - 実行フェーズ。サーバントによって処理された要求に適用されます。
この状況情報を使用して、パフォーマンス・ボトルネックが発生する可能性のある場所を判別することができます。 このフィーチャーは、WLM APAR OW51848 および RMF APAR OW52227 を使用して、z/OS V1R2 以上で使用可能です。

ワークロード管理について詳しくは、 「z/OS MVS 計画: ワークロード管理」を参照してください。 WLM 遅延モニターについて詳しくは、 「z/OS MVS Programming: Workload Management Services」を参照してください。 両方とも z/OS Internet Library Web site で入手できます。

新規トランザクションがシステムに入力されると、WebSphere Application Server for z/OS アプリケーション制御領域 (ACR) は分類サービスを開始します。 WebSphere Application Server for z/OS ACR サービス・クラスに関連する遅延は 、BTE フェーズおよび EXE フェーズについて、別々に数えられます。このサポートにより、WLM は、 パフォーマンス・ブロック (PB) を別プログラムと関連付けて、トランザクションのフローで発生する遅延を 記録することが可能です。状態サンプルは進行中に収集され、 平均トランザクション応答時間のパーセンテージとして報告されます。 次の表には、 状態、状態のコード、各 RMF レポートが報告されるセクション、意味、および提案されている応答を示します。この情報を RMF レポートで使用して、システムのパフォーマンス上の問題が発生している可能性のある場所を 判別することができます。

表 1. WLM 遅延モニター状態
状態 コード レポート 意味 応答
ACTIVE ACTIVE SUB BTE と EXE の両方 WebSphere は要求をアクティブに処理しています
ACTIVE_APPLIC ACTIVE APPL BTE と EXE の両方 アプリケーションが実行しています アプリケーション・モニター・ツールを使用して、 遅延の原因を判別します。
WAITING TYPE1 TYP1 EXE EJB コラボレーター遅延
WAITING TYPE2 TYP2 EXE リソース・マネージャー遅延 J2C コネクターを、DB2、IMS、および CICS のようなリソース・マネージャーへ呼び出します。 モニター・ツールを使用して、他のリソース・マネージャーを調査します。
WAITING TYPE3 TYP3 EXE RMI/IIOP を使用して 異なる分散オブジェクト・サーバーに呼び出されたサーバント
  1. 他のサーバー上で遅延を調査します。遅延は、セッション・キャッシュを示す可能性があります。
  2. ネットワーク上の問題を探します。
  3. アウトバウンド呼び出しを回避します。
WAITING TYPE 4 TYP4 BTE RRS への OTS 呼び出し。 コントローラーが分散トランザクションをコミットしようとしている場合に、コントローラーでのみ 発生します。
  1. 他のサーバー上で遅延を調査します。
  2. ネットワーク上の問題を探します。
  3. 遅延を回避するため、アプリケーションを 1 つのサーバーに結合することを検討します。
WAITING REGIST TO WORKTABLE WORK BTE 同時要求を処理しようとしているときの、 コントローラー内の競合を示す。 遅延が過剰である場合、 別のコントローラーを追加し、そこに作業を分割することを検討します。
WAITING OTHER_PRODUCT OTHER BTE DNS または TCP/IP の構成上の問題を示します。 検査して、 すべての DNS サーバーが稼働していることを確認します。OPING または ONSLOOKUP を調べます。
WAITING DISTRIB DIST BTE クライアントであるコントローラーが 応答を待機し、アウトバウンドしました。
  1. 他のサーバー上で遅延を調査します。
  2. ネットワーク上の問題を探します。
  3. 遅延を回避するため、アプリケーションを 1 つのサーバーに結合することを検討します。
WAITING SESS_NETWORK REMT BTE TCP/IP セッションが ネットワーク上で確立されるのを待機するのに費やされた時間。 2 つのセッション遅延が TYP3 遅延で監視可能です。TCP/IP 構成を調べます。
WAITING SESS_SYSPLEX SYSP BTE TCP/IP セッションが シスプレックス上で確立されるのを待機するのに費やされた時間。 2 つのセッション遅延が TYP3 遅延で監視可能です。TCP/IP 構成を調べます。
WAITING REGULAR_THREAD REGT BTE コントローラーでスレッドを待機します。 作業は、処理可能な要求より多くの要求を受信しているため、コントローラーでボトルネックとなっています。 コントローラーを分割します。
WAITING SSL_THREAD SSLT BTE コントローラーで SSL スレッドを待機します。 作業は、処理可能な数より多くの SSL ハンドシェークの要求を受信しているため、 コントローラーでボトルネックとなっています。 コントローラーを分割し、SSL スレッドを増加させます。
  1. SSL スレッドを増加させます。
  2. SSL 構成を調べます。
  3. コントローラーを分割し、SSL スレッドを増加させます。
WAITING SESS_LOCALMVS LOCL BTE ローカル最適化通信を使用して 異なる分散オブジェクト・サーバーと通信するのに費やされた時間。
  1. 他のサーバー上で遅延を調査します。
  2. アウトバウンド呼び出しを回避します。



サブトピック
RMF レポートの例
関連タスク
システム全体の正常性のモニター
参照トピック    

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最終更新: Jan 21, 2008 10:52:11 PM EST
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