WebSphere Application Server for z/OS, Version 6.0.x   
             オペレーティング・システム: z/OS

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このトピックは、z/OS オペレーティング・システムにのみ適用されます。

DB2 Universal JDBC Driver を使用した DB2 for z/OS へのアクセス

z/OS オペレーティング・システムでは、インターオペラビリティーを確実にするために、DB2 Universal JDBC Driver およびデータベースを構成することが必要です。 WebSphere Application Server では、JDBC プロバイダー・オブジェクトとデータ・ソース・オブジェクトを構成して、アプリケーションのドライバー機能を実装します。

始める前に

DB2 Universal JDBC Driver の以下のバージョンのみを使用して、z/OS 上の DB2 と接続します。選択したバージョンで使用可能な機能拡張については、DB2 サービス・アップデートを参照してください。

プロシージャー

  1. 使用可能な HFS ディレクトリー内へ、ドライバー・クラス・ファイルおよび必要なネイティブ・ファイルをインストールします。 (ネイティブ・ファイルは、DB2 Universal JDBC Driver の一部のバージョンが、z/OS オペレーティング・システム上で実行されるために必要とするクラス・ファイルです。)
  2. インターオペラビリティーのためにドライバーとデータベースを構成します。
    1. 必要な DB2 パッケージをバインドします

      DB2 for z/OS で SQL ステートメントを 実行するアプリケーションと同様に、Universal JDBC Driver は最初に、SQL ステートメントが実行されることを 示す DB2 パッケージとバインドする必要があります。

      バインド・ユーティリティーおよび バインド・プロセスの具体的な詳細については、インストール済みの DB2 Universal JDBC Driver に 提供されている README で説明されています。必要なバインディングの設定および実行方法についての詳細は、 この README を参照してください。

      また、ユーティリティーでは、 ターゲット DB2 のサーバー名 (または IP アドレス)、ポート番号、 およびデータベース名 (z/OS 上のデータベースのロケーション) が必要となるという点に注意してください。 この情報を取得するには、ターゲット DB2 システム上で DB2 -DISPLAY DDF コマンドを実行します。 これにより、ユーティリティーへの入力に使用する IPADDR (IP アドレス)、SQL DOMAIN (サーバー 名)、TCPPORT 番号、および LOCATION (データベース名/ロケーション) が表示されます。

      DB2 Universal JDBC Driver を使用してアクセスする各ターゲット DB2 に対して、 バインド・プロセスを実行する必要があります。

    2. 未確定トランザクションを処理するようにセットアップします

      このセットアップは 、DB2 Universal JDBC Driver タイプ 4 XA サポートを使用してアクセスする 各ターゲット DB2 for z/OS バージョン 7 のロケーションに対して 1 回ずつ実行する 必要があります。

      DB2 for z/OS バージョン 7 は J2EE XA サポートをインプリメントしないため、タイプ 4 ド ライバー XA 処理は DB2 V7 の 2 フェーズ・コミット・プロトコルおよび各ロケーション (データベース) のテーブルを 使用して、未確定 (終了したが、コミット済みでない) のグローバル・トランザクションのリストを保管します。

      このテーブルは、アクセス先の各 DB2 V7 ロケーションでセットアップする必要があります。 これを行うには、インストール済みの DB2 Universal JDBC Driver の一部として 組み込まれている In-Doubt ユーティリティーを使用します。このユーティリティーを使用して 、未確定グローバル・トランザクションについての情報を保管する SYSIBM.INDOUBT テーブルを作成します。 このユーティリティーは、パッケージ T4XAIndbtPkg もバインドします。これには、SYSIBM.INDOUBT テーブルに挿入する、または SYSIBM.INDOUBT テーブルから削除する SQL ステートメントが含まれています。T4XAIndbtPkg パッケージは、SQLJ を使用して記述されています。

      このインストール・プロセスでは、 ターゲット DB2 サブシステムが、着信 TCP/IP 接続に使用可能な DDF で構成されている必要があります。
      1. ターゲット DB2 で DDF を使用可能にするには、そのシステムで DB2 -START DDF コマンドを実行します。
      2. このユーティリティーでは、ターゲット DB2 V7 のサーバー名 (または IP アドレス) および ポート番号が必要となります。 この情報を取得するには、ターゲット DB2 V7 システム上で DB2 -DISPLAY DDF コマンドを実行します。これにより、ユーティリティーへの入力に使用する IPADDR (IP アドレス)、 SQL DOMAIN (サーバー名)、および TCPPORT 番号が表示されます。

      未確定ユーティリティーについて詳しくは、「DB2 Universal Database for z/OS Version 7 Application Programming Guide and Reference for JavaTM」の資料を参照してください。(DB2 Universal Database for z/OS バージョン 7 製品情報の Web ページ、ライブラリー・セクションからダウンロードが可能です。)この資料内で、DB2T4XAIndoubtUtil (未確定ユーティリティーの正式名) でユーティリティーについて言及している箇所を探してください。

      注: DB2 FOR z/OS バージョン 8 は、もともと DRDA 上で XA コマンドをサポートしており、 未確定グローバル・トランザクションを内部的に管理するため、事前に説明した未確定トランザクションのセットアップは DB2 FOR z/OS バージョン 8 サーバーの要件ではありません
    3. db2.jcc.propertiesFile を定義します

      WebSphere Application Server for z/OS の下で、DB2 Universal JDBC Driver タイプ 2 の処理に使用する db2.jcc.propertiesFile は、ドライバーへの入力として作成および指定することができます。このランタイム・プロパティー・ファイルは 、DB2 Universal JDBC Driver がタイプ 2 接続用に使用する さまざまなランタイム・オプションを指定する際に使用されます。これらのオプションは 、parameter=value の形式で、プロパティーとして指定されます。各プロパティーの詳細の説明については、インストール済みの DB2 Universal JDBC Driver とともにパッケージされている README ファイルを参照してください。

      このファイルは必須ではありませんが、 これが提供されていない場合、Universal Driver のデフォルトの処理が実行されます。

      db2.jcc.ssid プロパティーは、特に注目すべきプロパティーです。このプロパティーは、DB2 サブシステム ID (ロケーション名ではない) を指定し、接続先のローカル・サブシステムの名前として、DB2 Universal JDBC Driver タイプ 2 処理によって使用されます。このプロパティーが提供されていない場合、ドライバーは、DSNHDECP ロード・モジュールで検索したサブシステム ID を使用します。インストール・システムが DSNHDECP ロード・モジュールを 使用してサブシステム ID を指定する場合、このロード・モジュールは、 サブシステム ID によって識別された DB2 を使用する各サーバーに関連する サーバント領域 PROC の steplib データ・セットに組み込まれている必要があります。 このロード・モジュールの使用について詳しくは、Universal Driver とともにパッケージされている README ファイルを参照してください。 DSNHDECP ロード・モジュールが予期されたサブシステムを正確に反映しない場合、または複数のサブシステムが汎用 DSNHDECP を使用している可能性がある場合は、db2.jcc.ssid プロパティーを指定する必要があります。

      db2.jcc.propertiesFile は必須ではありませんが、 ファイルを定義する場合は、fully-qualified-hfs-filename を指定する必要があります。 これを行うには、以下のようにファイルを JVM システム・プロパティーとして指定します。
      • db2.jcc.propertiesFile = <fully-qualified-hfs-filename>
      ドライバー汎用プロパティーは一般的に、JDBC プロバイダーを使用するすべてのサーバーではなく、ドライバー・ロード (例えば、サーバー) に固有であるため、この JVM プロパティーがサーバー・レベルで設定されているのが最適です。 WebSphere Application Server for z/OS の 管理コンソールを使用して、db2.jcc.propertiesFile= プロパティーをサーバー・レベルに定義するには、 以下を行います。
      1. WebSphere Application Server for z/OS の管理コンソールで、「サーバー」>「Application Servers」と進み、JVM プロパティーの追加先にするサーバーをクリックします。
      2. 選択したサーバーのページで、「Java および Process 管理」を展開し、「プロセス定義」 > 「Servant」とクリックします。
      3. 「Servant」ページで、「追加プロパティー」をクリックし、次に「Java 仮想マシン」をクリックします。
      4. 「Java 仮想マシン」ページで「追加プロパティー」をクリックし、次に「カスタム・プロパティー」をクリックします。
      5. 「カスタム・プロパティー」ページで、スクロールダウンして「新規」をクリックし、選択したサーバーの新規 JVM プロパティーを構成します。 プロパティーの名前は db2.jcc.propertiesFile です。 このプロパティーの値は、DB2 Universal JDBC Driver のプロパティーを使用して 作成および初期化した fully-qualified-hfs-filename です。これらは、 タイプ 2 ドライバーが、選択したサーバー用に使用するプロパティーです。
      6. Ok」をクリックします。
      7. 保管」をクリックして新規 JVM プロパティーを保管します。
  3. DB2 Universal JDBC Driver 用の JDBC プロバイダーを定義します。 JDBC プロバイダー・オブジェクトは、ドライバー・クラスを実装の ために WebSphere Application Server 内にカプセル化します。
    制約事項: ドライバー・クラス・ ファイルの非互換性では、互いがオーバーラップしない有効範囲で DB2 Universal JDBC Driver プロバイダーと DB2 ローカル JDBC プロ バイダー (RRS) を構成することが必要です。 両方のプロバイダーのサーバーの有効範囲を使用することで、競 合の機会を削減します。 (「プロバイダー共存の考慮事項」を参照してください。リンクはこの項の最後にあります。)
    1. WebSphere Application Server for z/OS の管理コンソールから、「リソース」>「JDBC プロバイダー」と クリックします。
    2. 「JDBC プロバイダー」ページで、 アプリケーションが新規プロバイダーを使用できる有効範囲を設定します。 この有効範囲によって、プロバイダー構成ファイルのロケーションも決まります。
    3. 適用」をクリックします。
    4. 新規」をクリックします。 「JDBC プロバイダー」のページが表示されます。
    5. DB2 Universal JDBC Driver プロバイダーの接続プール・データ・ソースまたは XA データ・ソースのいずれかの実装を、3 つのドロップダウン・リストから選択します。
      アプリケーションで、接続が 2 フェーズ・コミット・トランザクションをサポートする必要がなく、タイプ 4 接続を使用する場合は、「Connection Pool Data Source」を選択してください。ただし、タイプ 2 接続で接続プール・データ・ソースを使用する場合は、z/OS 上の Application Server は z/OS Resource Recovery Services (RRS) を使用して、1 フェーズ・トランザクションおよび 2 フェーズ・トランザクションの両方 を処理します。
      制約事項: ご使用のインストール・システムが、WebSphere Application Server for z/OS に対して定義された DB2 for z/OS フィーチャーへの z/OS Application Connectivity を持つ場合、「接続プール・データ・ソース」を選択しないでください。 DB2 Universal JDBC Driver の XA 実装のみがこのフィーチャーをサポートします。

      ドライバー・タイプ 4 を使用し、アプリケーションに 2 フェーズ・コミット・トランザクションをサポートする接続が必要な場合は、「XA データ・ソース」を選択します。 XA データ・ソースの場合は、driverType 4 接続のみを使用します。

      (グローバル・トランザクション・サポートと driverType 2 接続の両方が必要な場合は、Legacy DB2 for OS/390 および z/OS JDBC Driver を 使用して、ドライバーに対して DB2 for z/OS ローカル JDBC プロバイダー (RRS) を構成することもできます。)

    6. 次へ」をクリックして、JDBC プロバイダーの汎用プロパティー設定ページを表示します。
    7. 欠落しているフィールド値を提供して、既存の値が完全で正しいことを確認します。
      • 変数 DB2UNIVERSAL_JDBC_DRIVER_PATH は、db2jcc.jar ファイルおよび db2jcc_license_cisuz.jar ファイルの完全修飾パス名で定義される必要があります。 例えば、db2jcc.jar ファイルの完全修飾パスが /usr/lpp/db2810/jcc/classes/db2jcc.jar である場合、変数の値として /usr/lpp/db2810/jcc/classes を指定します。
      • 変数 DB2UNIVERSAL_JDBC_DRIVER_NATIVEPATH は、必要な DB2 Universal JDBC Driver ネイティブ・ファイルのいずれかの完全修飾パス名で定義される必要があります。これは .so 拡張子を持っています。 ご使用のドライバーのバージョンがネイティブ・ファイルを必要としない場合は、 この値はヌルのままにします。
    8. プロバイダー定義を完了したあとで、「適用」をクリックします。
    9. 最後に、「保管」をクリックして新規 JDBC プロバイダーを保管します。
  4. データ・ソースを定義します。 WebSphere Application Server はデータ・ソース・オブジェクトを使用してデータベース接続を入手し、これらの接続を管理します。
    1. WebSphere Application Server for z/OS の管理コンソールから、「リソース」>「JDBC プロバイダー 」と クリックします。 「JDBC プロバイダー」ページで、 データ・ソースを定義する DB2 Universal JDBC Driver のプロバイダーを選択します。
    2. 表示される「DB2 Universal JDBC Driver provider properties」ペー ジで、ページの下部にある「追加プロパティー」セクションで、以下のように選択します。
      • DB2 Universal JDBC Driver のプロバイダー (XA) のデータ・ソースを定義する場合 、「データ・ソース」を選択します。この場合、「データ・ソース (バージョン 4)」はサポートされません。
      • DB2 Universal JDBC Driver のプロバイダーのデータ・ソースを定義する場合は 、「データ・ソース」または「データ・ソース (バージョン 4)」を選択します。この選択は、 定義するデータ・ソースのタイプによって決まります。
    3. コンソールが表示する「データ・ソース」ページで、「新規」をクリックします。
    4. これらの重要なプロパティーに対して、値を提供します。
      • 名前
      • JNDI 名
      • このデータ・ソースをコンテナー管理パーシスタンスに使用するかどうかを示します。
      • コンポーネント管理認証エイリアス (オプション)
      • コンテナー管理認証エイリアス (オプション)
      • マッピング構成エイリアス (オプション)
      • このデータ・ソースを使用して接続を確立するときに使用されるターゲット・データベースのロケーション名であるデータベース名。
      • データ・ソースが使用する JDBC 接続タイプであるドライバー・タイプ。

        driverType 4 を使用する場合、 値を 4 に設定します。driverType 2 を使用する場合は、値を 2 に設定します。 データ・ソースが DB2 Universal JDBC Driver のプロバイダー (XA) 用である場合 、driverType 4 のみを指定します。DB2 Universal JDBC Driver のプロバイダー (XA) の場合 、driverType 2 の仕様はサポートされません。

      • Distributed Relational Database Architecture (DRDA) サーバーの TCP/IP アドレスまたはホスト名であるサーバー名。

        このプロパティーは、driverType が 4 に設定される場合のみ必要です。 このプロパティーは、driverType が 2 に設定される場合には使用されません。

      • DRDA サーバーが常駐する TCP/IP ポート番号であるポート番号。

        driverType が 4 に設定されている場合のみ、 このプロパティーに値を提供します。 driverType が 2 に設定されている場合は、このプロパティーは使用されません。

      注: データ・ソースの driverType プロパティーを 4 に設定する場合、適切な管理認証エイリアスが指定されなければなりません。データ・ソースの driverType プロパティーを 2 に設定し、管理認証エイリアスが指定されない場合、現時点で getConnection 要求時にスレッドに関連付けられているユーザー ID は、接続に関連する ID として使用されます。
    5. 「適用」をクリックします。 このページでは、カスタム・プロパティーへのリンクが使用できるようになりました。
    6. オプション: データ・ソースに追加の設定を定義する場合は、カスタム・プロパティーへのリンクをクリックしてください。 ご使用のバージョンの DB2 for z/OS の「Application Programming Guide and Reference for Java」で、オプションのデータ・ソース・プロパティーについて学ぶことができます。
    7. プロパティーを指定して、「保管」をクリックし、新規データ・ソースを保管します。



関連概念
DB2 Universal JDBC Driver のサポート
関連資料
ベンダーによる、データ・ソースの最小必要設定
プロバイダー共存の考慮事項
タスク・トピック    

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最終更新: Jan 21, 2008 10:52:11 PM EST
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