このトピックでは、WebSphere Application Server が特定ブランドの Web サーバーとの通信用として
提供する Web サーバー・プラグインのインストール方法について説明します。
このトピックでは、分散マシン上の WebSphere Application Server の Web サーバーおよび
Web サーバー・プラグインのインストール、および
ホスト z/OS システム上でのアプリケーション・サーバーの使用について説明します。
このタスクについて
z/OS カスタマイズ・ダイアログを使用して、新規プロファイルを作成すると仮定します。
また、ユーザーが分散プラットフォーム上の Web サーバーを使用したいと仮定します。
分散プラットフォーム上に Web サーバーをインストールし、分散プラットフォーム上の Web サーバーの
プラグインもインストールする必要があります。
z/OS システム上のアプリケーション・サーバーを構成して、どの Web サーバーを
使用するのかを識別させる必要があります。
リモート・インストールでは、分散マシン上のプラグイン・インストール・ウィザードは、
z/OS システム上のアプリケーション・サーバー構成で Web サーバー定義を作成することはできません。
このような場合、プラグイン・インストール・ウィザードは、
z/OS システム上のアプリケーション・サーバーにコピーする必要があるスクリプトを
Web サーバー・マシン上に作成します。z/OS システムでスクリプトを実行して、
アプリケーション・サーバー構成内に Web サーバー構成定義を作成します。
プラグイン・インストーラー・プログラムは、インストーラー・プログラムがプラグインをインストールすると、
分散プラットフォーム上に構成スクリプトを作成します。
ユーザーは、WebSphere Application Server for z/OS を実行している z/OS システムから、
構成スクリプトをバイナリー形式で、FTP でファイル転送する必要があります。z/OS システム上の app_server_root/bin ディレクトリーからスクリプトを実行して、
Web サーバーを使用するアプリケーション・サーバーを構成します。
このスクリプトは、
分散プラットフォーム上で Web サーバーを使用する、z/OS システム上のデフォルト・アプリケーション・サーバー・プロファイル
を構成します。Web サーバーとアプリケーション・サーバーの間には 1 対 1 の関係が存在します。
Web サーバーとアプリケーション・サーバーは別々のシステムにあるため、このトポロジーは
リモート・インストールと見なされます。
アプリケーション・サーバー・ノードをデプロイメント・マネージャー・セルに
追加する計画があり、まだ実行していない場合は、
プラグインをインストールする前にデプロイメント・マネージャーを開始して、
ノードを統合します。
Web サーバー定義があるアプリケーション・サーバーをデプロイメント・マネージャー・セルに追加することはできません。
以下の手順を実行して、プラグインをインストールし、Web サーバーと
アプリケーション・サーバーの両方を構成します。
- IBM HTTP Server または別のサポートされる Web サーバーを
分散システムにインストールします。
詳しくは、ご使用の Web サーバーの製品資料を参照してください。
- Web サーバーがインストールされている分散マシンで、適切な Edge
CD からプラグイン・インストール・ウィザードを起動します。
ディレクトリーを
Edge ディスク上の plugin ディレクトリーに変更します。install コマンドを発行して、プラグイン・インストール・ウィザードを起動します。
Edge ディスクは、
WebSphere Application Server for z/OS 製品パッケージに含まれています。また、以下から
WebSphere Application Server 製品ディスクを使用することもできます。
- 使用許諾契約書を読み、その条件に同意する場合は契約書を承認してから、
「次へ」をクリックします。
- 分散システムが前提条件の検査にパスしない場合は、インストールを停止し、
問題を訂正して、インストールを再始動します。
システムが前提条件の検査をパスしたら、「次へ」をクリックします。
前提条件の欠落については、適切なログ・ファイルを探してください。
- インストールを中止する場合は、プラグインをインストールしたユーザーの一時ディレクトリーにある temporaryPluginInstallLog.txt ファイルを参照してください。
例えば、root ユーザーが Linux システム上にプラグインを
インストールした場合は、/tmp/temporaryPluginInstallLog.txt ファイルが存在します。
- 前提条件の欠落に関する警告が表示されてもインストールを継続する場合は、
インストールの完了後に plugins_root/logs/install/log.txt ファイルを参照してください。
- 構成する Web サーバーのタイプを選択し、「次へ」をクリックします。
プラグイン・インストール・ウィザード・パネルは、
構成する Web サーバー を識別するためのプロンプトを出します。
プラグイン・インストール・ウィザードを実行するたびに、実際に選択できる Web サーバーは 1 つのみです。
構成している間は Web サーバーを停止します。
この手順の後のステップで、スヌープ・サーブレット・テストを開始する際に Web サーバーの開始を指示します。
「なし」とラベル付けされた Web サーバー識別オプションを
選択すると、Web サーバーはバイナリー・プラグインをインストールしますが、Web サーバーを構成しません。
ウィザード・パネルの既知の問題によって、ウィザードの翻訳バージョンには英語の なし と表示されます。
ただし、選択可能なオプションは、翻訳されていなくても、すべてのロケールで機能しています。
- 「Web サーバー・マシン (リモート)」を選択し、「次へ」をクリックします。
- プラグインのインストール・ルート・ディレクトリーのデフォルト・ロケーションを受け入れます。
「次へ」をクリックします。
別の新規ディレクトリーを入力するか、または
「参照」をクリックして空のディレクトリーを選択することができます。
完全修飾パスは、プラグイン・インストール・ルート・ディレクトリーを識別します。
Web サーバーは、WebSphere Application Server がサポートしないプラットフォームで稼働する可能性があります。
- 「参照」をクリックし、ご使用の Web サーバーの構成ファイルを選択します。
Web サーバー・ポートが正しいことを確認します。終了したら、「次へ」をクリックします。
ファイルのディレクトリーだけでなく、ファイルを選択します。
Web サーバーに 2 つの構成ファイルがある場合は、ファイルごとにブラウズする必要があります。
以下のリストは、サポートされる Web サーバーの構成ファイルを示します。
- Apache HTTP Server
- apache_root/config/httpd.conf
- Lotus Domino Web サーバー
- names.nsf および Notes.jar
ウィザードは notes.jar ファイルを求めるプロンプトを出します。実際の名前は、Notes.jar です。
プラグイン・インストール・ウィザードは、
ファイルの存在については検証しますが、いずれのファイルも確認しません。
- IBM HTTP Server
- IHS_root/conf/httpd.conf
- Microsoft Internet
Information Services (IIS)
- プラグイン・インストール・ウィザードは、正しいファイルを判別して編集することができます。
- Sun ONE Web Server 6.0 または Sun Java System Web Server バージョン 6.1
- obj.conf および magnus.conf
ウィザードは、Web サーバー定義のニックネームのネーミング・パネルを表示します。
- Web サーバーのニックネームを指定します。終了したら、「次へ」をクリックします。
ウィザードは、この値を使用して、プラグイン・インストール・ルート・ディレクトリーの構成フォルダーに名前を付けます。
また、ウィザードはアプリケーション・サーバーの構成スクリプトにある名前を
使用して、Web サーバー定義の名前を付けます。
アプリケーション・サーバー・プロファイルに
Web サーバー定義が既にある場合は、Web サーバー定義を削除してから継続してください。
デプロイメント・マネージャーの管理コンソールを使用して、
Web サーバー定義を削除することができます。
スタンドアロン・アプリケーション・サーバーがある場合、次のコマンドを使用して Web サーバー定義を削除する必要があります。
$AdminTask deleteServer { -serverName webserver1 -nodeName webserver1_node }
$AdminTask removeUnmanagedNode { -nodeName webserver1_node }
$AdminConfig save
- ウィザードが Web サーバー・マシンで作成する plugin-cfg.xml ファイルの
デフォルト・ロケーションを受け入れ、「次へ」をクリックします。
値に対する変更を入力するか、または「参照」をクリックして別のロケーションのファイルを選択することができます。
デフォルト・ロケーションを受け入れない場合は、plugin-cfg.xml ファイルが存在している必要があります。
- WebSphere Application
Server for z/OS システムのホスト名または IP アドレスを識別し、「次へ」をクリックします。
WebSphere
Application Server for z/OS システムには、サポートするために Web サーバーが構成されているアプリケーション・サーバーが
あります。
- 要約パネルを調べます。終了したら、「次へ」をクリックします。
パネルは、インストールおよび構成を完了するために実行する手動のステップがあることを通知します。
Web サーバーのタイプ、Web サーバーのニックネーム、および plugin-cfg.xml ファイルのロケーションがパネルに表示されます。
プラグイン・インストール・ウィザードは、マシン B の plugins_root/bin/ ディレクトリー内に configureweb_server_name.sh スクリプトを作成します。
Windows システムに Web サーバーをインストールした場合、このスクリプトは plugins_root/bin/crossPlatformScripts ディレクトリーにあります。
プラグイン・インストール・ウィザードは、plugins_root/config/web_server_name ディレクトリーに plugin-cfg.xml ファイルも作成します。
Web サーバーは plugin-cfg.xml ファイルを読み取り、
z/OS システム上のアプリケーション・サーバーが分散システム上の Web サーバーに提供できる
アプリケーションを判別します。構成が変更されると、アプリケーション・サーバーはファイルを再生成します。
再生成が行われると実際の plugin-cfg.xml ファイルが
z/OS システム上のアプリケーション・サーバーから Web サーバー・マシンに FTP でファイル転送されます。
- プリインストール要約パネルで「次へ」をクリックしてインストールを開始するか、
または「戻る」をクリックしてインストールの特性を変更します。
「次へ」をクリックすると、パネルにはプラグイン・インストール・ルート・ディレクトリー、Web サーバー・プラグイン・フィーチャー、およびインストールするコードのディスク・サイズが明記されます。
- ウィザードがコードをインストールし、アンインストーラー・プログラムを作成した後で、
ポストインストール要約パネルを調べます。
終了したら、「次へ」をクリックします。プラグインのインストール・ロードマップが表示されます。このロードマップは、
分散プラットフォームの観点から、インストールを説明します。
プラグイン・インストール・ウィザードは、バイナリー・プラグイン・モジュールをインストールします。
例えば、Linux システムでは、インストールによって plugins_root ディレクトリーが作成されます。
plugins_root/config/web_server_name ディレクトリーには、plugin-cfg.xml ファイルが含まれています。
ウィザードは、構成スクリプトおよび plugin-cfg.xml ファイルの名前とロケーションを表示します。
またウィザードは、構成される Web サーバーのタイプおよび Web サーバーのニックネームも表示します。
問題が発生し、インストールが失敗した場合は、
plugins_root/logs ディレクトリーのログを調べてください。
問題をすべて修正したら、再インストールしてください。
- ロードマップを閉じ、「終了」をクリックして、ウィザードを終了します。
インストールからのログ・ファイルは、plugins_root/logs/install ディレクトリーにあります。
- configureweb_server_name.sh スクリプトを、分散マシンから、
z/OS システム上の app_server_root/bin ディレクトリーに FTP でファイル転送します。
デフォルト・ロケーションに webserver1 という名前の IBM
HTTP Server がある Linux システムでは、plugins_root/bin/configurewebserver1.sh を分散マシンからマシン A 上の app_server_root/bin ディレクトリーにコピーします。
分散プラットフォームが Windows システムである場合、
このスクリプトを crossPlatformScripts ディレクトリーからコピーします。例: plugins_root /bin/crossPlatformScripts/configureWeb_server_name.bat
- z/OS システムでアプリケーション・サーバーを始動します。
- z/OS システムでスクリプトを実行し、アプリケーション・サーバーの構成で Web サーバー定義を作成します。
コマンド・シェルを開いて、
z/OS システムに FTP でファイル転送したスクリプトを実行します。
Web サーバー定義が作成されるとすぐに、
アプリケーション・サーバーは Web サーバーの plugin-cfg.xml ファイルを作成します。例えば、ファイルは以下のファイル・パスを持つことがあります。profile_root/config/cells
/cellname/nodes/webserver1_node /servers/webserver1/plugin-cfg.xml.
- ノードがセルに統合される場合、デプロイメント・マネージャーの管理コンソールを使用し、
「システム管理」>「変更をマスター・リポジトリーに保管」
>「ノードと変更を同期化」>「保管」をクリックします。
- Snoop サーブレットを開始し、アプリケーション・サーバーからアプリケーションを検索する Web サーバーの機能を検証します。
ご使用のアプリケーション・サーバーおよび Web サーバーを
開始し、IP アドレスとスヌープ・サーブレットを使用して、ご使用の環境をテストします。
- アプリケーション・サーバーを始動します。 Network Deployment 環境では、
セルにアプリケーション・サーバーを追加する際に DefaultApplication を組み込んだ場合にのみ、Snoop サーブレット
をそのセル内で使用することができます。
addNode コマンドの -includeapps オプションにより、DefaultApplication がそのセルにマイグレーションされます。
アプリケーションが存在しない場合は、このステップはスキップしてください。
ディレクトリーを
profile_root/bin ディレクトリーに変更して、以下のように
startServer コマンドを実行します。
- 使用している IBM HTTP Server または Web サーバーを始動します。
コマンド・ウィンドウを使用して、IBM HTTP Server のインストール済みイメージ、
またはユーザーの Web サーバーのインストール済みイメージに移動します。
IBM HTTP Server に適切なコマンドを実行して、Web サーバーを始動します。
コマンドの例を以下に示します。
IBM HTTP Server をコマンド行から始動する方法は、以下のとおりです。
IBMHttpServer/bin ディレクトリーの
apache コマンドと
apachectl コマンドにアクセスします。
- ブラウザーで http://Host_name_of_WAS_machine:9080/snoop を参照して、
アプリケーション・サーバーによって提供される内部 HTTP トランスポートをテストします。ブラウザーで http://Host_name_of_Web_server_machine/snoop を参照して、Web サーバー・プラグインをテストします。
HTTP トランスポート・ポートはデフォルトで 9080 であり、
すべてのプロファイルで固有でなければなりません。このポートは、default_host という名前の仮想ホストと関連し、
その仮想ホストは、インストール済みの DefaultApplication およびインストール済みサンプルをホストするよう構成されています。
スヌープ・サーブレットは、DefaultApplication の一部です。ポートを変更して、
実際の HTTP トランスポート・ポートに一致させます。
- スヌープが稼働していることを確認します。
どちらかの Web アドレスで
「Snoop Servlet - Request/Client Information」ページが表示されるはずです。この Web アドレスが Snoop Servlet を表示できない場合は、『Troubleshooting IBM HTTP Server』を参照してください。
- 管理コンソールを使用して、z/OS システムで plugin-cfg.xml ファイルを再生成します。
「サーバー」>「Web サーバー」をクリックします。
Web サーバーを選択して、「プラグインの生成」をクリックします。
プラグインのインストール中に、
一時 plugin-cfg.xml ファイルが、分散マシン上の
plugins_root/config/web_server_name ディレクトリーにインストールされます。
Web サーバー・プラグイン構成サービスは、plugin-cfg.xml ファイルを自動的に再生成します。
アプリケーション・サーバーから実際の plugin-cfg.xml ファイルを使用するには、次のステップで説明されているように、plugin-cfg.xml ファイルを伝搬します。
このステップでは、plugin-cfg.xml ファイルを再生成する方法を示します。
WebSphere Application Server 製品は、重大なイベントが起こるたびに、ファイルを自動的に再生成するよう構成されています。
このようなイベントには、例えば、アプリケーション・サーバーおよび Web サーバーへのアプリケーションのインストールがあります。
新規仮想ホストを作成することも、このようなイベントの 1 つです。
- z/OS システム上の profile_root /config/cells/cell_name/nodes/node_name/servers/ web_server_name ディレクトリーから分散マシン上の plugins_root/config/web_server_name に plugin-cfg.xml 構成ファイルを FTP でファイル転送することによって、plugin-cfg.xml ファイルを伝搬します。