WebSphere Application Server for z/OS, Version 6.0.x   
             オペレーティング・システム: z/OS

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このトピックは、z/OS オペレーティング・システムにのみ適用されます。

V5.3 HTTP Server プラグイン (z/OS 用) のインストールと構成

HTTP Server プラグイン (z/OS 用) は、WebSphere Application Server for z/OS プラットフォームの 一部として提供されています。このプラグインを使用するには、バージョン 5.3 の HTTP Server for z/OS を z/OS システムの一部として構成する必要があります。

このタスクについて

バージョン 5.3 の HTTP Server for z/OS は、z/OS 基本オペレーティング・システムに 付属しています。HTTP Server for z/OS は、Apache ベースのサーバーでは ありません。また、HTTP Server for z/OS は、64 ビット・アーキテクチャーも IPv6 も サポートしません

この手順は、HTTP Server プラグイン (z/OS 用) を インストールおよび構成する方法の概要です。

プロシージャー

  1. バージョン 5.3 の HTTP Server for z/OS が z/OS システムにインストールされていることを確認してください。
  2. HTTP サーバーがアプリケーション・サーバーと同じ LPAR に インストールされていない場合、以下のステップを実行して、バイナリー・ フォーマットの HTTP Server プラグイン (z/OS 用) および plugin-cfg.xml ファイルを、アプリケーション・サーバーが稼働している LPAR から HTTP Server がインストールされている LPAR にダウンロードします。 プラグインのダウンロード先ディレクトリーは、HTTP Server を実行している MVS ID しか 読み取れないようにする必要があります。
    1. FTP などのファイル転送メカニズムを使用して、 HTTP Server プラグイン (z/OS 用) を、WebSphere Application Server for z/OS システムから、HTTP Server システムの、HTTP Server を 稼働している MVS ID が読み取り可能なディレクトリーに、 バイナリー・フォーマットでダウンロードします。 ihs390WAS60Plugin_http.so DLL は、WebSphere Application Server の app_server_root/bin/ ディレクトリーにあります。
    2. 許可 (755 +p) をプラグインの ihs390WAS60Plugin_http.so ファイルに設定します。 許可された z/OS ユーザー ID を使用して、OMVS コマンド行 プロンプトから以下のコマンドを実行し、現在 HTTP Server プラグイン (z/OS 用) のある HFS の「p」ビットをオンにします。
      chmod 755 ihs390WAS60Plugin_http.so 
      extattr +p ihs390WAS60Plugin_http.so
  3. setup.sh を実行して 2 つのファイル httpd.conf および httpd.enwars を作成し、 Web サーバーをカスタマイズおよび構成します。 httpd.conf ファイルと httpd.enwars ファイルを /etc ディレクトリーに作成します。setup.sh ファイルは、 usr/lpp/internet/sbin ディレクトリーにあります。
  4. ServerInit、ServerTerm、および Service ディレクティブを HTTP サーバーの httpd.conf 構成ファイルに追加します。
    • プラグインの初期設定および出口ルーチンへのエントリー・ポイントを示す、以下の ServerInit ディレクティブおよび ServerTerm ディレクティブを追加します。これらのルーチンは、それぞれエントリー・ ポイント init_exit、および term_exit として 、ihs390WAS60Plugin_http.so DLL ファイル内に存在します。
      重要:
      • ここでは、ServerInit ディレクティブおよび Service ディレクティブは、印刷の都合上、分割して示されています。 実際の httpd.conf ファイルには、それぞれのディレクティブを単一行に入力します。
      • ServerInit ディレクティブでは、 http_plugin_conf は、plugin-cfg.xml ファイルのロケーションへの絶対パスを表します。
      • ServerInit、Service および ServerTerm ディレクティブでは、http_plugin_dir は以下のいずれかを表します。
        1. HTTP サーバーが WebSphere Application Server と同じ LPAR にある 場合、アプリケーション・サーバーの app_server_root/bin/ パスの絶対パス。
        2. HTTP サーバーが WebSphere FTP operation と同じ LPAR にない場合、前のステップで FTP オペレーションの宛先として指定した絶対パス。
      ServerInit /http_plugin_dir/bin/
          ihs390WAS60Plugin_http.so:init_exit/http_plugin_conf/
          plugin-cfg.xml
      ServerTerm /http_plugin_dir/bin/ihs390WAS60Plugin_http.so:term_exit
    • Web サーバー・プラグインを使用する各アプリケーションの以下の Service ディレクティブを追加します。 このディレクティブは、プラグインの要求ルーチンへのエントリー・ポイントを示します。この要求ルーチンは 、ihs390WAS60Plugin_http.so ダイナミック・リンク・ ライブラリー (DLL) ファイル内のエントリー・ポイント service_exit として 存在しています。
      Service /webapp_contextroot/*  /http_plugin_dir/
           ihs390WAS60Plugin_http.so:service_exit

      webapp_contextroot は、アプリケーションのコンテキスト・ルートです。

    注:
    1. HTTP Server では、ディレクティブ指定内に記述されているブランクは区切り文字として 解釈され、番号記号 (#) はコメントの開始と解釈され無視されます。 このため、ディレクティブ内でブランクまたは番号記号を使用する必要がある場合は、 ブランクまたは番号記号の前に円記号 (¥) を挿入し、HTTP Server が正しくディレクティブを処理できるようにする必要があります。
    2. 何らかの方法 (メソッド lastModified() や setStatus() を使用するなど) でサーブレットによって HTTP 応答コードが設定されており、クライアントが予期される応答コードを受け取らない場合は、以下のディレクティブを HTTP Server 構成ファイルに追加してください。
      ServiceSync On
    3. Secure Sockets Layer (SSL) を使用する場合は、HTTP Server で SSL を使用するよう構成されていることを確認してください。Web サーバー・プラグインと J2EE サーバー間の SSL 接続では、 HTTP Server によって確立された SSL セッションが使用されます。(HTTP Server での SSL の構成方法については、「 z/OS HTTP Server 計画、インストールと使用の手引き V5.3」(SC88-9004-03) を参照してください。)
  5. httpd.conf ファイルに /* に設定されている Pass ディレクティブが含まれている場合は、 Service ディレクティブが Pass ディレクティブよりも前にあることを確認してください。
  6. [バージョン 6.0.2] ローカルまたはリモートの z/OS Web サーバーの Web サーバー定義を作成します。
    スタンドアロン・アプリケーション・サーバー・セルの場合
    カスタマイズ・ダイアログ・ジョブ BBOWCFGW を使用します。
    Network Deployment セルの場合
    管理コンソールを使用して Web サーバー定義を作成します。
  7. プラグインを構成します。 管理コンソールを使用するか、 genplugincfg コマンドを発行して、plugin-cfg.xml ファイルを作成します。
    注: 両方のメソッドによって、ASCII フォーマットでプラグイン構成 ファイル plugin-cfg.xml が作成されます。 (以前は、構成ファイルは EBCDIC フォーマットで生成されていました。)
    1. このファイルを編集する必要がある場合は、以下のコマンドを実行して、 そのファイルを EBCDIC フォーマットに変換します。
      > iconv  -f ISO8859-1 -t IBM-1047 plugin-cfg.xml.ASCII > plugin-cfg.xml.EBCDIC
    2. ファイルを編集し、以下のコマンドを発行して、ASCII フォーマットへ変換し直します。
      > iconv  -f IBM-1047 -t ISO8859-1  plugin-cfg.xml.EBCDIC > plugin-cfg.xml.ASCII

    管理コンソールを使用するには、次の手順を実行します。

    1. サーバー」>「Web サーバー」>「webserver」>「プラグイン・プロパティー」を選択します。
    2. Automatically generate plug-in configuration file」を選択するか、 以下のトピックを 1 つ以上クリックして、plugin-cfg.xml ファイルを手動で 構成します。
    3. OK」をクリックします。
    4. Web サーバーで plugin-cfg.xml ファイルを 見つけられるようにするには、アプリケーション・サーバーを停止して、 再度アプリケーション・サーバーを始動する必要があります。
  8. 仮想ホストが、z/OS V5.3 HTTP Server で使用されるポート番号の別名を使用して構成されていることを確認します。plugin-cfg.xml ファイルを手動で構成した場合、管理コンソールの「サーバー」>「アプリケーション・サーバー」>「プラグイン・プロパティー」>「要求ルーティング」ページへ移動し、 「仮想ホスト・マッチング」で「要求で指定されたポートを物理的に使用」が選択されていることを確認します。
  9. Web サーバー・プラグインがプライベート・ヘッダーを使用できる ようにする場合は、トラスト・ファイルを定義する SSL 構成レパートリーを定義 します。次に、管理コンソールで、「アプリケーション・ サーバー」>「server1」>「Web コンテナー設定」>「Web コンテナー・トランスポート・ チェーン」>「transport_chain」>「SSL インバウンド・ チャネル (SSL_2)」と選択し、そのトランスポート・チェーン用にこの レパートリーを指定します。 トラスト・ファイル定義を含まない SSL 構成レパートリーを セットアップせずにプライベート・ヘッダーを使用すると、プライベート・ ヘッダーは無視されます。プライベート・ヘッダーが無視されると、アプリケーション・サーバーは、要求されたアプリケーションを見つけることができません。

    プライベート・ヘッダーを使用できるようにすると、 トランスポート・チェーンの SSL インバウンド・チャネルは、 受信するすべてのプライベート・ヘッダーを信頼するようになります。 このため、トランスポート・チェーンの SSL インバウンド・チャネルへのすべてのパスが信頼できるものであることを確認する必要があります。

  10. アプリケーション・サーバーおよび HTTP Server を停止して、これらを再始動します。

    構成が完了しました。構成をアクティブにするには、アプリケーション・サーバーおよび HTTP Server を停止して再始動します。

結果

HTTP サーバーの再始動時に HTTP Server プラグイン (z/OS 用) が正常に開始されると、以下のメッセージが 表示されます。
WebSphere HTTP plug-in for z/OS Version 6.00
Service Level 0 is starting
 WebSphere HTTP plug-in for z/OS initializing with configuration file :
         fully_qualified_path_to_the_plugin-cfg.xml_file 
WebSphere HTTP plug-in for z/OS initialization went OK :-)

次の作業

アプリケーション・サーバーを構成した後、HTTP Server およびプラグインを正しく構成します。
  • WebSphere Application Server for z/OS プラットフォームは、このプラグインを使用して、 通常のプラグイン機能を実行できます。
  • ブラウザーからの要求は、HTTP サーバーおよびプラグインを経由して、 要求されたアプリケーションがデプロイされるアプリケーション・サーバーにルーティングされます。 (新規要求は、 このアプリケーションがデプロイされる、ランダムに選択されたアプリケーション・サーバーに送信されます。 セッションが確立されると、要求はオリジナルの要求に割り当てられたアプリケーション・サーバーに戻されます。)
  • プライベート・ヘッダー を 、Web サーバー・プラグインから z/OS システムのアプリケーション・サーバーにプロキシー情報を 転送するためのメカニズムとして使用することができます。(このように構成しないと、プロキシー情報は HTTP 要求に組み込まれません。)



関連タスク
デフォルトの Web コンテナー構成の変更
仮想ホストの構成
Web サーバーとの通信
関連資料
[バージョン 6.0.2] 生成された指示のサンプル: スタンドアロン・アプリケーション・サーバー・セル
タスク・トピック    

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最終更新: Jan 21, 2008 10:52:11 PM EST
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