WebSphere Application Server for z/OS, Version 6.0.x   
             オペレーティング・システム: z/OS

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このトピックは、z/OS オペレーティング・システムにのみ適用されます。

リンク・パック域、リンク・リスト、および STEPLIB

リンク・パック域 (LPA) およびシステム・リンク・リストにロード・モジュール・データ・セットを入れると、 MVS™ のシステム・パフォーマンスを改善し、仮想ストレージをある程度節約することができます。

製品データ・セット

リンク・パック域およびリンク・リストには、 WebSphere® Application Server for z/OS® ロード・モジュール (リリースを問わず) を 1 セットしか入れることができません。 これは、リリース全体で同じロード・モジュール名が使用されるためです。 アプリケーション・サービス環境ごとに、カスタマイズ・ダイアログを使用して、 その環境の製品データ・セットが既にリンク・パック域およびリンク・リストに入っているか、 あるいは STEPLIB からロードする必要があるかを指定します。

旧バージョンの WebSphere Application Server for z/OS 用のロード・モジュールがシステムのリンク・パック域およびリンク・リストにある場合は、 STEPLIB から WebSphere Application Server for z/OS の新規バージョンを実行する必要があります。 旧バージョンがシステムのリンク・パック域にもリンク・リストにもない場合は、 WebSphere Application Server for z/OS 製品ライブラリーのセットを選択し、 それをリンク・パック域およびリンク・リストに入れることができます。

推奨:
  • WebSphere Application Server for z/OS の製品データ・セットは、 実動アプリケーション・サービス環境で使用するものを選択してください。
  • SBBOLPA および SBBOLOAD を、システムのリンク・パック域にロードする計画を立ててください。 これには、16M 回線の共通ストレージが約 8K と、 拡張共通ストレージが 20M から 40M 必要です。
  • SBBOLD2 をシステムのリンク・リストにロードする計画を立ててください。このデータ・セットは、 リンク・パック域に入れることはできません。

システム・データ・セット

WebSphere Application Server for z/OS のカスタマイズ・プロセスでは、 以下のデータ・セットがシステム・リンク・リストにあることを前提としています。
  • SCEERUN
  • SCEERUN2
  • システム SSL (SGSKLOAD または SIEALNKE)

これらのデータ・セットがリンク・リストにない場合は、 必ずオプションのカスタマイズ・ステップに従ってください。 このステップでは、これらのデータ・セットを WebSphere Application Server JCL 内および setupCmdLine.sh スクリプト内の STEPLIB 連結に追加するよう指示されます。 特定の Language Environment® ロード・モジュールをリンク・パック域に配置し、パフォーマンスを改善することができます。 詳しくは、ご使用の z/OS リ リース向けの Language Environment® のカスタマイズ資料を参照してください。

z/OS バージョン 1 リリース 6 では、 システム SSL データ・セット SGSKLOAD の内容が SIEALNKE システム・データ・セットにマージされました。
  • SGSKLOAD を z/OS バージョン 1 リリース 6 より前のシステム上のリンク・リストまたはリンク・パック域に入れるようにした場合は、 SIEALNKE を バージョン 1 リリース 6 以上の z/OS システム上のリンク・リストまたはリンク・パック域に入れます。 これにより、WebSphere Application Server のカタログ式プロシージャーを z/OS システム間で共用できるようになります。
  • SGSKLOAD を z/OS バージョン 1 リリース 6 より前のシステムのリンク・リストまたはリンク・パック域に入れないようにした場合は、 バージョン 1 リリース 6 以上の z/OS システムで使用するために、 WebSphere Application Server のカタログ式プロシージャーのコピーを別に作成する必要があります。
以下のいずれかのオプションを選択します。
  • SIEALNKE が バージョン 1 リリース 6 以上の z/OS システム上のリンク・リストまたはリンク・パック域内にある場合は、 z/OS バージョン 1 リリース 6 (またはそれ以上) のシステムで実行されているそれらのノードについて、 SGSKLOAD を各カタログ式プロシージャー内の STEPLIB 連結から除去し、 SGSKLOAD を各 <WAS_home>/bin/setupCmdLine.sh スクリプト内の STEPLIB 変数から除去します。
  • SIEALNKE がバージョン 1 リリース 6 以上の z/OS システム上のリンク・リストまたはリンク・パック域内にない場合は、z/OS バージョン 1 リリース 6 (またはそれ以上) のシステムで実行されているそれらのノードについて、 各カタログ式プロシージャーの STEPLIB 連結内の SGSKLOAD 参照を SIEALNKE に変更し、 各 <WAS_home>/profile/default/bin setupCmdLine.sh スクリプトの STEPLIB 変数内の SGSKLOAD 参照を SIEALNKE に変更します。

setupCmdLine.sh 内の STEPLIB ステートメント

WebSphere Application Server for z/OS ノードのホーム・ディレクトリーは、 それぞれ setupCmdLine.sh シェル・スクリプトを使用して、 管理スクリプトの実行時に環境変数を設定します。 このシェル・スクリプトには、STEPLIB 変数を設定して、 ファイル・システムの実行可能ファイルを実行する際に STEPLIB 機能を提供するという働きがあります。

初期ノード構成時に、カスタマイズ・ダイアログで、 setupCmdLine.sh 内の STEPLIB 変数の値が、 そのノードのカタログ式プロシージャー内の STEPLIB 連結と同じデータ・セット・リストに設定されます。 このシェル・スクリプト (各ノードの WAS_HOME/profile/default/bin に あります) は、さまざまな理由で更新が必要になる場合があります。 次のいずれかを行う場合は、シェル・スクリプトを更新してください。
  • システムのリンク・パック域およびリンク・リスト内にある WebSphere Application Server for z/OS 製品コード・レベルを変更する場合。
  • セルが使用する WebSphere Application Server for z/OS 製品 コード・レベルでメンテナンスを行う場合、およびその製品コード・レベルの変更が必要な場合。
    注: 同一システム上のセル内のノードはすべて、 同じ製品コード・レベルを使用しなければなりません。
  • STEPLIB データ・セットを追加する必要がある場合。 (例えば、DB2® や CICS® インターフェースの場合。)
setupCmdLine.sh 内の STEPLIB を更新するには、 影響を受ける WAS_HOME/profile/default/bin ディレクトリーごとに スクリプトのコピーを編集し、次のような行を探します。
	STEPLIB='WAS.V60.TEST.SBBOLD2':$STEPLIB
	STEPLIB='WAS.V60.TEST.SBBOLOAD':$STEPLIB
	export STEPLIB
必要に応じて、この連結から行を追加または除去します。 必ず、各ノードの setupCmdLine.sh スクリプト (デプロイメント・マネージャー用のスクリプトも含む) を更新してください。

LPA/LNKLST と STEPLIB の切り替え

WebSphere Application Server for z/OS 製品コードの特定レベル (以前に STEPLIB から実行したもの) を、 システムのリンク・パック域およびリンク・リストに移動する場合は、以下のステップを実行してください。
  1. これらの製品ライブラリーを利用するアプリケーション・サービス環境を確認します。(すなわち、これらの特定の SBBOLPA、SBBOLOAD、SBBGLOAD および SBBOLD2 データ・セットに対してカタログ式プロシージャー STEPLIB ステートメントを持つ環境です。)
  2. リンク・パック域またはリンク・リストに、 WebSphere Application Server for z/OS の他のバージョンがないことを確認します。
  3. リンク・パック域に SBBOLPA を入れます。SBBOLOAD および SBBGLOAD はリンク・パック域またはリンク・リストのいずれかに入れ、 SBBOLD2 はリンク・リストに入れます。
  4. これらのデータ・セットを使用する WebSphere Application Server for z/OS カタログ式プロシージャーをすべて編集して、 それらが表示されるすべての STEPLIB から SBBOLPA、SBBOLOAD、SBBGLOAD および SBBOLD2 を除去します。 カスタマイズ・ダイアログで生成されるカタログ式プロシージャーでは、 編集が必要な proclib メンバーは、名前が「Z」で終わる INCLUDE JCL メンバーです。
  5. これらのデータ・セットを使用する アプリケーション・サービス環境ごとに、WebSphere Application Server の各ホーム・ディレクトリーにある WAS_HOME/profile/default/bin setupCmdLine.sh スクリプト の STEPLIB ステートメントから、SBBOLOAD、SBBGLOAD および SBBOLD2 を除去します。
WebSphere Application Server for z/OS 製品 コードの特定レベルを、LPA またはリンク・リストからは 今後実行せずに、代わりに STEPLIB から実行する場合は、 以下のステップを実行してください。
  1. これらの製品ライブラリーを利用するアプリケーション・サービス環境を 確認します。(すなわち、 SBBOLPA、SBBOLOAD、SBBGLOAD および SBBOLD2 に対してカタログ式プロシージャー STEPLIB ステートメントを持たない環境です。)
  2. これらのアプリケーション・サービス環境用の WebSphere Application Server for z/OS カタログ式プロシージャーをすべて編集します。 カスタマイズ・ダイアログで生成されるカタログ式プロシージャーでは、 編集が必要な proclib メンバーは、名前が「Z」で終わる INCLUDE JCL メンバーです。
    1. ロケーション・サービス・デーモンのすべてのカタログ式プロシージャーで、SBBOLPA、SBBOLOAD、SBBGLOAD および SBBOLD2 を STEPLIB 連結に追加します。
    2. コントローラーおよびサーバントのすべてのカタログ式プロシージャーで、 SBBOLOAD、SBBGLOAD および SBBOLD2 を STEPLIB 連結に追加します。
  3. 影響を受けるアプリケーション・サービス環境 ごとに、WebSphere Application Server の各ホーム・ディレクトリーにある WAS_HOME/profile/default/bin setupCmdLine.sh スクリプトの STEPLIB ステートメントに、SBBOLOAD、SBBGLOAD および SBBOLD2 を追加します。
  4. IPL プロシージャーを変更して、WebSphere Application Server for z/OS データ・セットを、 システムのリンク・パック域およびリンク・リストから取り除きます。
  5. 続けて、BBORTSS5 ロード・モジュール (リリースに依存しないもの) のコピーを システム・リンク・パック域にロードします。このモジュールは、 バージョン 5.x またはバージョン 6.0 の SBBOLPA データ・セットからロードできます。



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最終更新: Jan 21, 2008 10:52:11 PM EST
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