WebSphere Application Server の旧バージョンからマイグレーションするときに問題が発生する場合があります。
これは、マイグレーション・プロセスの開始前に構成エラーが検出されたことを示しています。 これは、マイグレーション・ジョブの作成時に入力された誤ったデータ、 または構成上の問題が原因である可能性があります。 エラー検出のためにログ出力を検討して、訂正してから再実行します。 ログは temporary_directory_location/nnnnn にあります。 ここで、temporary_directory_location はマイグレーション・ジョブの作成時に 指定した値 (デフォルトは /tmp/migrate) であり、 nnnnn はマイグレーション・ジョブの作成時に生成および表示され、 さらにバッチ・ジョブ・ストリームの WROUT および WRERR ステップの JESOUT DDNAME に表示される固有の番号です。
検査ステップの後でマイグレーション・ジョブに失敗があった場合は、マイグレーション・ジョブを再実行できますが、 最初に CRHOME ステップで作成した WebSphere Application Server for z/OS 構成ホーム・ディレクトリーを削除しなければなりません。 これは、マイグレーション・ジョブの作成時に入力したホーム・ディレクトリーに対応し、 マイグレーション JCL 環境変数 V6_HomeDir 内でも検出できます。 マイグレーション手順は、マイグレーションされるそれぞれのノードに新規の構成 HFS を作成するので、構成を削除し最初から始めるのは簡単なプロセスです。
統合ノードは、基本的に 2 つのマイグレーションが合わせて 1 つになっているので、マイグレーションするにはもっとも複雑なノードです。 統合ノードは、統合ノード内に含まれる構成情報と同様に、デプロイメント・マネージャーのマスター・リポジトリーに含まれるノード構成情報のマイグレーションも必要とします。 統合ノードのマイグレーションは、デプロイメント・マネージャー上の構成リポジトリーへのアクティブな接続と同様に、デプロイメント・マネージャーへの JMX 接続も必要とします。 セキュリティーを使用可能にしている場合、 マイグレーション・ジョブの作成時に生成された指示に必ず従ってください。 マイグレーション・ジョブは、セキュア接続を獲得するために適切に構成された WebSphere 管理者ユーザー ID を使用して実行依頼する必要があります。 これに失敗すると、デプロイメント・マネージャー上でマイグレーション・プロセスを開始できなくなります。 ユーザー ID について詳しくは、WebSphere Application Server 管理者のための Secure Sockets Layer (SSL) に関する考慮事項 を参照してください。
./wsadmin.sh -connType -username -password -host -port
Wsadmin ツール を参照してください。
統合マイグレーション・プロセスがデプロイメント・マネージャーのサーバント内で実行され、そのタスクを実行するために、アクティブなリポジトリーへの JMX 接続を獲得します。 ご使用のノード構成のサイズによって、マイグレーションを実行するために必要な時間の長さが決まります。 タイムアウトが発生する場合、デプロイメント・マネージャー上のマイグレーション・タスクは 実行を継続し、さらに完了を継続しようとします。 しかし、このマイグレーションはマイグレーション中のノード上では完了しません。 この場合は、先に進める前に、デプロイメント・マネージャー上の処理が完了するのを待ちます。 タイムアウト値を増加するには、分単位でタイムアウト間隔を指定する、マイグレーション JCL connectionTimeout=120 パラメーターを変更する必要があります。 先に進むには、上記の検査ステップの後でジョブが失敗しましたの指示に従います。
デプロイメント・マネージャー上で実行されているマイグレーション手順は、統合ノードのログ・ファイルと同じ場所にないログ・ファイルの別のセットを作成し、また、ご使用のバッチ・マイグレーション・ジョブの出力ログへコピーされません。 統合ノードのマイグレーション中のデプロイメント・マネージャー上でデバッグに失敗した場合、デプロイメント・マネージャーの構成ファイル・システム上のログ・ファイルの検査が必要です。 これらのログ・ファイルは、マイグレーションされたノード名で接頭部を付けられたフォルダー内で、デプロイメント・マネージャーのデフォルト・プロファイルの /temp ディレクトリーの下にあります。
/WebSphere/V6R0/DeploymentManager/profiles/default/temp/SY1_migration_temp
失敗すると、マイグレーションが失敗しましたというファイルがこのディレクトリー内に現れます。 デプロイメント・マネージャー・サーバントのログを調べて、失敗の原因を示す追加メッセージを探します。
マイグレーション・ログは、temporary_directory_location/nnnnn にあります。 ここで、temporary_directory_location はマイグレーション・ジョブの作成時に指定した 値 (デフォルトは /tmp/migrate) であり、 nnnnn はマイグレーション・ジョブの作成中に生成および表示された固有の番号です。 通常、マイグレーション・ログのためのスペース所要量は少量です。 しかし、トレースを使用可能にしていると、ログ・ファイルはかなり大きくなる可能性があります。 問題が検出された後でのみトレースを使用可能にすることをお勧めします。 トレースが必要な場合は、デバッグされているプロセス内のステップに関するトレースのみを使用可能にするようにします。 これは、スペース所要量の削減に役立ちます。
TraceState=enabled profileTrace=disabled preUpGradeTrace=disabled postUpGradeTrace=enabled
マイグレーション中に、バージョン 5.x の構成のバックアップ・コピーが作成されます。このバックアップは、マイグレーションされる情報のソースになります。 デフォルトのバックアップ・ロケーションは /tmp/migrate/nnnnn です。 このロケーションは、マイグレーション・ジョブの作成時に 変更できます。これは V5_BackupDirectory 変数で指定します。 マイグレーションされるノードのサイズによって、このバックアップはかなり大きくなる可能性があります。 ご使用の一時スペースが不十分な場合は、このバックアップを再配置する必要があります。
それぞれの z/OS インストールは、ジョブ・クラスおよび時間制限に関して異なります。 ジョブ・カードで、適切なジョブ・クラスおよびタイムアウト値を指定したことを確認してください。
マイグレーション・ジョブの作成時に生成された指示を 参照してください。JCL 手順が PROCLIB へ正しくコピーされ、RACF 定義が作成され、バージョン 6.0.x ライブラリーか許可され、そして必要な場合は、STEPLIB ステートメントがバージョン 6.0.x ライブラリーへ指定されたことを確認します。 セルに関連したデーモン・プロセスが適切なレベルにあることを確認します。 デーモン・プロセスは、セル内で管理するすべてのサーバーの、WebSphere Application Server for z/OS の最新のバージョン・レベルでなければなりません。
バージョン 5.x のデプロイメント・マネージャーをマイグレーション する前にバージョン 6.0 または 6.0.1 をバージョン 6.0.2 に更新する場合は、バージョン 6.0.2 の 管理コンソールを使用してバージョン 5.x のメンバーをバージョン 5.x のクラスターに追加できます。
このコマンドの実行について詳しくは、AdminTask オブジェクトのコマンド を参照してください。
問題がリストされていない場合は、IBM サポートに連絡してください。