保守ログは、バイナリー・フォーマットで書き込まれたログです。保守ログは、テキスト・エディターを使用して直接表示
することはできません。保守ログの直接編集は、ログが破壊されてしまうため、決して行わないでください。
始める前に
保守ログを表示するには、Showlog ツールを使用して、保守ログの内容をテキスト形式に変換します。
これにより、ファイルに書き込んだり、コマンド・シェル・ウィンドウにダンプできるようになります。
このタスクについて
以下の手順に説明されているように、showlog スクリプトを実行して、保守ログの内容を表示します。
プロシージャー
- 保守ログがあるマシンで、シェル・ウィンドウをオープンします。
- ディレクトリーを app_server_root/bin
に変更します。この場合、app_server_root は、WebSphere Application Server
製品のインストール先の完全修飾パスです。
- showlog スクリプトを実行します。
以下のフォーマット設定を使用します。
showlog.sh {-start startDateTime [-end endDateTime] | -interval interval}
[-format CBE-XML-1.0.1] [-encoding encoding] logStreamName
[outputFilename
各部の意味は、次のとおりです。
- -start
- 開始日時を yyyy-MM-ddTHH:mm:ss.SSSZ の形式で指定します。ミリ秒および時間帯はオプションです。
- -end
- yyyy-MM-ddTHH:mm:ss.SSSZ フォーマット内で、終了日時を指定します。
ミリ秒および時間帯はオプションです。
- -interval
- 開始日をシステムの日時マイナス間隔ミリ秒として、また終了日をシステムの日時として指定します。
有効な値は 0 より大きい整数です。
- -format
- 出力フォーマットを指定します。
現行では、CBE-XML-1.0.1 フォーマットのみがサポートされています
(これは、Common Base Event 仕様バージョン 1.0.1 に準拠しています)。 フォーマットが与えられていな
い場合は、表形式の showlog が出力されます。
- -encoding
- ローカル Java 仮想マシンでサポートされている出力ファイル・エンコードおよび文字エンコードを指定します。
- logStreamName
- ログ・ファイル名です。
- outputFilename
- オプションです。 ファイル名が指定されない場合は、showlog スクリプトがデフォルトの showlog.out ファイル名を作成します。
これが完全修飾ファイル名でない限り、現行ディレクトリー内に outputFilename を作成します。
フォーマット済み保守ログのコンテンツは、常にファイルに書き込まれます。
コンテンツを制御し出力をエンコードする、showlog.sh に対するパラメ
ーターが存在します。パラメーターの使用情報については、パラメーターなしで showlog.sh を実行してください。
showlog スクリプトは、サービス名、戻りコード、および理由コードを含む通知メッセージを戻すことが可能です。z/OS のログ・ストリームの使用またはサービス名、戻りコード、および理由コードの検索方法について詳しくは、「z/OS MVS Authorized Assembler Services Reference ENF-IXG(SA22-7610)」を参照してください。戻りコードおよび理由コードは、各サービスごとにリストされます。
ログ・ストリームへのアクセス許可に関する通知には、「z/OS MVS ア
センブラー・サービス・ガイド (SA88-8577)」のトピック『システム・
ロガー・アプリケーション・プログラムの許可』を参照してください。
- パラメーターを指定しないで以下の showlog スクリプトを実行し、使用法の説明を表示します。
showlog.sh
- 保守ログの内容をフォーマット設定してファイルに書き込みます。
showlog service_log_filename output_filename
保守ログがデフォルト・ロケーションにない場合は、service_log_filename を完全修飾しなければなりません。
例
以下に z/OS システム上の showlog スクリプトの例を示します。
- 2004 年 7 月 14 日以降のログ・アナライザー形式のファイル WAS.ERROR.LOG からすべての記録を myoutput.log ファイル
に書き込むには、以下のフォーマットを使用します。
showlog.sh -start 2004-07-14T00:00:00 WAS.ERROR.LOG myoutput.log
- 2004 年 7 月 14 日以降の、Common Base Event XML 1.0.1 形式のファイル WAS.ERROR.LOG からすべての
記録を myoutput.log ファイルに書き込むには、以下のフォーマットを使用します。
showlog.sh -start 2004-07-14T00:00:00 -format CBE-XML-1.0.1
WAS.ERROR.LOG myoutput.log
- 2004 年 7 月 14 日から 2005 年 4 月 9 日の間の、Common Base Event XML 1.0.1 形式のファイル WAS.ERROR.LOG から
すべての記録を myoutput.log ファイルに書き込むには、以下のフォーマットを使用します。
showlog.sh -start 2004-07-14T00:00:00 -end 2005-04-09T00:00:00
-format CBE-XML-1.0.1 WAS.ERROR.LOG myoutput.log
- 2004 年 12 月 6 日東部標準時午後 9 時以降の WAS.ERROR.LOG ファイルからのすべての記録を myoutput.log ファイル
(デフォルトの出力ファイル) に書き込むには、以下のフォーマットを使用します。
showlog.sh -start 2004-12-06T21:00:00EST WAS.ERROR.LOG