WebSphere Application Server for z/OS, Version 6.0.x   
             オペレーティング・システム: z/OS

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wsadmin スクリプト・クライアントの開始

wsadmin ツールを使用して、 WebSphere Application Server システムのほか、構成、アプリケーション・デプロイメント、 およびサーバーのランタイム操作も管理することができます。

このタスクについて

WebSphere Application Server wsadmin ツールは、スクリプトを実行することにより、 ご使用の環境の構成タスクを自動化する機能を提供します。 ただし、wsadmin ツールを使用する場合、以下のようないくつかの制限があります。
  • wsadmin ツールは、Jython および Jacl スクリプト言語のみをサポートします。
  • wsadmin ツールは、同一またはそれ以上のバージョンの WebSphere Application Server がインストールされている、 アプリケーション・サーバーおよびデプロイメント・マネージャーのインストール、 構成、デプロイメントおよびランタイム操作を管理することができます。 wsadmin ツールは、 wsadmin ツールのバージョンより古いバージョンの製品を実行しているアプリケーション・サーバーまたはデプロイメント・マネージャーには接続できません。 例えば、バージョン 6.x wsadmin クライアントは、 バージョン 5.x アプリケーション・サーバーまたはデプロイメント・マネージャーには接続できません。 しかし、バージョン 5.x wsadmin クライアントは、 バージョン 6.x アプリケーション・サーバーまたはデプロイメント・マネージャーに接続することができます。 この制限が存在するのは、各製品リリースの wsadmin ツールに新機能が追加されているためです。 前の製品バージョンを実行中のアプリケーション・サーバーで新規コマンド機能を使用することはできません。
セキュリティーを使用可能にして wsadmin ツールを開始する前に、以下をセットアップする必要があります。

スクリプトを使用してほかのタスクを実行する前に、 wsadmin スクリプト・クライアントを開始する必要があります。

プロシージャー

  1. wsadmin スクリプト・クライアントを開始するコマンドを見つけます。

    スクリプト・プロセスを起動するコマンドは、app_server_root/bin ディレクトリー内にあります。 wsadmin.sh ファイルを使用します。

  2. wsadmin スクリプト・クライアントを開始します。 wsadmin スクリプト・クライアントは、幾つかの異なる方法で開始することができます。 スクリプトを実行するための方法を指定するには、 以下のいずれかの wsadmin ツール・オプションを実行します。
    wsadmin スクリプト・クライアントを開始するためのオプション: 説明: 例:
    スクリプト・コマンドを対話式に実行します。

    wsadmin を、-f または -c 以外のオプションを指定するか、 オプションを指定しないで実行します。

    wsadmin プロンプトを備えた対話式シェルが表示されます。 wsadmin プロンプトから、任意の Jacl または Jython コマンドを入力します。 AdminControl、AdminApp、AdminConfig、AdminTask、または Help の各 wsadmin オブジェクトを使用して、 コマンドを呼び出すこともできます。

    対話式スクリプト・セッションを終了するには、 quit コマンドまたは exit コマンドを使用します。これらのコマンドは、引数を取りません。

    AIX または Linux などのオペレーティング・システム上で Jython を使用:
    wsadmin.sh -lang jython

    デフォルトにより、セキュリティーは使用可能です:

    wsadmin.sh -lang jython -user wsadmin -password wsadmin
    AIX または Linux などのオペレーティング・システム上で Jacl を使用:
    wsadmin.sh

    セキュリティーが使用可能になっている場合:

    wsadmin.sh -user wsadmin -password wsadmin

    出力例:

    Jython を使用した出力例は次のとおりです。
    WASX7209I: Connected to process server1 
    on node myhost using SOAP connector;  
    The type of process is: UnManagedProcess
    WASX7029I: For help, enter: "$Help help"
    wsadmin>print AdminApp.list()
    DefaultApplication¥nIBMUTC¥nivtApp¥nquery¥nsampleEAR
    wsadmin>exit
    Jacl example output:
    WASX7209I: Connected to process server1 
    on node myhost using SOAP connector;  
    The type of process is: UnManagedProcess
    WASX7029I: For help, enter: "$Help help"
    wsadmin>$AdminApp list
    adminconsole
    DefaultApplication
    ivtAppwsadmin>exit
    個別のコマンドとしてスクリプト・コマンドを実行します。

    -c オプションを指定して wsadmin ツールを実行します。

    Unix オペレーティング・システムでは、 wsadmin -c オプションを使用してドル記号 ($) を含むコマンドを起動すると、 コマンド行は変数置換を試みます。 この問題を回避するには、円記号 (¥) を使用してドル記号をエスケープします。 例えば、wsadmin -c "¥$AdminApp install ..." のようにします。 .

    AIX または Linux などのオペレーティング・システム上で Jython を使用:
    wsadmin.sh -lang jython -c 'AdminApp.list()'
    AIX または Linux などのオペレーティング・システム上で Jacl を使用:
    wsadmin.sh -c "¥$AdminApp list"
    または
    wsadmin.sh -c '$AdminApp list'
    出力例:
    WASX7209I: Connected to process "server1" 
    on node myhost using SOAP connector;  
    The type of process is: UnManagedProcess
    adminconsole
    DefaultApplication
    ivtApp
    スクリプトでスクリプト・コマンドを実行します。

    -f オプションを指定して wsadmin ツールを実行し、 実行するコマンドをファイル内に配置します。

    WebSphere Application Server for z/OS では、Jacl および Jython コマンド・ファイルに複数のエンコードがサポートされています。 コマンド・ファイルのデフォルトのエンコードは ASCII です。EBCDIC でエンコードされたファイルを実行するには、次の Java 仮想マシン (JVM) 引数を、-javaoption フラグによって wsadmin.sh ファイルに追加します。
    -Dscript.encoding=Cp1047
    以下に例を示します。
    wsadmin.sh -javaoption -Dprofile.encoding=Cp1047
    この代わりに、ファイルの ASCII バージョンを参照する wsadmin.sh ファイルか、 ファイルの EBCDIC バージョンを参照する別の wsadmin.sh ファイルを使用することができます。 例えば、 wsadminE.sh ファイルに wsadmin.sh ファイルをコピーします。次に -Dscript.encoding=Cp1047wsadminE.sh ファイルに追加します。
    AIX または Linux などのオペレーティング・システム上で Jython を使用:
    wsadmin.sh -lang jython -f  al.py
    ここで、 al.py ファイルには、以下のコマンドが含まれます。
    apps = AdminApp.list()
    print apps
    出力例:
    WASX7209I: Connected to process "server1" 
    on node myhost using SOAP connector;  
    The type of process is: UnManagedProcess
    adminconsole
     DefaultApplication
     ivtApp
    プロファイル・スクリプトのスクリプト・コマンドを実行します。

    プロファイル・スクリプト とは、メイン・スクリプトの前、 または対話モードに入る前に実行するスクリプトです。 プロファイル・スクリプトを使用して、ユーザー用またはインストール・システム 用にカスタマイズされたスクリプト環境をセットアップすることができます。

    WebSphere Application Server for z/OS では、Jacl および Jython プロファイル・スクリプトに複数のエンコードがサポートされています。プロファイル・ファイルのデフォルトのエンコードは ASCII です。EBCDIC でエンコードされたプロファイル・スクリプト・ファイルを実行するには、次の Java 仮想マシン (JVM) 引数を wsadmin.sh ファイルに追加します。
    -Dprofile.encoding=Cp1047
    以下に例を示します。
    wsadmin.sh -javaoption -Dprofile.encoding=Cp1047
    この代わりに、ファイルの ASCII バージョンを参照する wsadmin.sh ファイルか、 ファイルの EBCDIC バージョンを参照する別の wsadmin.sh ファイルを使用することができます。 例えば、wsadmin.sh ファイルを wsadminE.sh ファイルにコピーします。 次に -Dprofile.encoding=Cp1047 を wsadminE.sh ファイルに追加します。
    デフォルトでは、以下のプロファイル・スクリプト・ファイルが app_server_root/properties/wsadmin.properties ファイル内の com.ibm.ws.scripting.profiles プロファイル・プロパティーのために構成されます。
    app_server_root/bin/securityProcs.jacl
    app_server_root/bin/LTPA_LDAPSecurityProcs.jacl

    デフォルトではこれらのファイルは ASCII です。profile.encoding オプションを使用して EBCDIC でエンコードされたプロファイル・スクリプト・ファイルを実行する には、ファイルのエンコード方式を EBCDIC に変更します。

    プロファイル・スクリプトでスクリプト・コマンドを実行するには、-profile オプションを指定して wsadmin ツールを実行し、実行対象のコマンドをプロファイル・スクリプトに組み込みます。

    スクリプト環境をカスタマイズする場合は、1 つ 以上のプロファイル・スクリプトを実行するよう指定します。

    プロファイルを作成する際には、ノード名に括弧を使用しないでください。

    AIX または Linux などのオペレーティング・システム上で Jython を使用:
    wsadmin.sh -lang jython -profile alprof.py
    ここで、 alprof.py ファイルには、以下のコマンドが含まれます。
    apps = AdminApp.list()
    print "Applications currently installed:¥n " + apps
    出力例:
    WASX7209I: Connected to process "server1" 
    on node myhost using SOAP connector;  
    The type of process is: UnManagedProcess
    Applications currently installed:
     adminconsole
     DefaultApplication
     ivtApp WASX7029I: For help, enter: "Help.help()"
     wsadmin>
    AIX または Linux などのオペレーティング・システム上で Jacl を使用:
     wsadmin.sh -profile alprof.jacl
    ここで、 alprof.jacl ファイルには、以下のコマンドが含まれます。
    set apps [$AdminApp list]
    puts "Applications currently installed:¥n$apps"
    出力例:
    WASX7209I: Connected to process "server1" 
    on node myhost using SOAP connector;  
    The type of process is: UnManagedProcess
    Applications currently installed:
     adminconsole
     DefaultApplication
     ivtApp WASX7029I: For help, enter: "$Help help"
     wsadmin>



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最終更新: Jan 21, 2008 10:52:11 PM EST
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