この項目では、WebSphere® Application Server for z/OS® の製品データ・セットについて説明し、
製品データ・セットの推奨される命名規則について述べます。
WebSphere Application Server for z/OS の製品コードは、
MVS™ 区分データ・セット (製品データ・セットを含む) および MVS 階層ファイル・システム・ディレクトリー (製品ディレクトリーとそのサブディレクトリーを含む) にあります。
製品データ・セットのデフォルトの高位修飾子は BBO です。
注: これ以降の項目では、
WebSphere Application Server for z/OS 製品データ・セットの特定セットに対するデータ・セット名の高位修飾子を、
was_hlq で表します。
製品データ・セットの内容
WebSphere Application Server for z/OS 製品データ・セットは、
ターゲット・データ・セット (製品のカスタマイズおよび実行時に使用) と、
配布ライブラリー (必要に応じて保守の「バックオフ」に使用) に分けられます。
WebSphere Application Server for z/OS のターゲット・ライブラリーは次のとおりです。
- was_hlq.SBBOCLIB
- カスタマイズ・ダイアログで使用する REXX スクリプト
- was_hlq.SBBODSD
- サイド・デック
- was_hlq.SBBOEXEC
- CLIST スクリプト
- was_hlq.SBBOJCL
- インストール・ジョブの JCL
- was_hlq.SBBOLD2
- LPA に置くことはできないが、リンク・リストには置くことができるロード・モジュール
- was_hlq.SBBOLOAD
- LPA またはリンク・リストに置くことができるロード・モジュール
- was_hlq.SBBOLPA
- LPA に置く必要があるか、ロケーション・サービス・デーモンによって ECSA にロードする必要があるロード・モジュール
- was_hlq.SBBOMAC
- アセンブラー・マクロ
- was_hlq.SBBOMIG
- IPCS ダンプ・フォーマットで使用されるロード・モジュール
- was_hlq.SBBOMJPN
- カスタマイズ・ダイアログのメッセージ・ライブラリー (日本語)
- was_hlq.SBBOMLIB
- カスタマイズ・ダイアログのメッセージ・ライブラリー (英語)
- was_hlq.SBBOMSG
- メッセージ変換スケルトン
- was_hlq.SBBOPJPN
- カスタマイズ・ダイアログのパネル・ライブラリー (日本語)
- was_hlq.SBBOPLIB
- カスタマイズ・ダイアログのパネル・ライブラリー (英語)
- was_hlq.SBBOSLB2
- カスタマイズ・ダイアログの、可変長レコード・ファイルのスケルトン・ライブラリー
- was_hlq.SBBOSLIB
- カスタマイズ・ダイアログの、固定長 (LRECL=80) ファイルのスケルトン・ライブラリー
WebSphere Application Server for z/OS の配布ライブラリーは次のとおりです。
- was_hlq.ABBOANT
- HFS ファイル
- was_hlq.ABBOCLIB
- カスタマイズ・ダイアログで使用する REXX スクリプト
- was_hlq.ABBOEBCD
- HFS ファイル (EBCDIC)
- was_hlq.ABBOEXEC
- カスタマイズ・ダイアログで使用する CLIST
- was_hlq.ABBOEXP
- エクスポート・ファイル
- was_hlq.ABBOINC
- 組み込みファイル
- was_hlq.ABBOJAR
- JAR ファイル
- was_hlq.ABBOJCL
- インストール・ジョブの JCL
- was_hlq.ABBOMAC
- アセンブラー・マクロ
- was_hlq.ABBOMJPN
- カスタマイズ・ダイアログのメッセージ・ライブラリー (日本語)
- was_hlq.ABBOMLIB
- カスタマイズ・ダイアログのメッセージ・ライブラリー (英語)
- was_hlq.ABBOMSG
- メッセージ変換スケルトン
- was_hlq.ABBOOBJ
- ロード・モジュール作成のオブジェクト・モジュール
- was_hlq.ABBOPJPN
- カスタマイズ・ダイアログのパネル・ライブラリー (日本語)
- was_hlq.ABBOPLIB
- カスタマイズ・ダイアログのパネル・ライブラリー (英語)
- was_hlq.ABBOSLB2
- カスタマイズ・ダイアログの、可変長レコード・ファイルのスケルトン・ライブラリー
- was_hlq.ABBOSLIB
- カスタマイズ・ダイアログの、固定長 (LRECL=80) ファイルのスケルトン・ライブラリー
各ターゲット・ライブラリーおよび配布ライブラリーの割り振り情報については、
「WebSphere Application Server for z/OS: Program Directory (GI11-2825)」を参照してください。
この情報の更新は、WebSphere Application Server for z/OS 各リリースの、
Preventive Service Planning (PSP) バケットに組み込まれます。
製品データ・セットのネーミングの制限
IBM
® ServerPac、SystemPac
®、
および IBM Custom-Build Product Delivery Option によって、
インストール時に製品データ・セットの名前を変更することができます。
さらに、IBM ServerPac および SystemPac では、
同じようなターゲット・ライブラリーのメンバーを、
単一のデータ・セットにマージすることができます。
ただし、以下のことに注意してください。
- SBBOLD2 は、他のロード・モジュール・ライブラリーとはマージできません。
- SBBGLOAD は 64 ビットのライブラリーなので、その他のライブラリーとマージしないでください。
- カスタマイズ・ダイアログのスクリプト・ライブラリー (SBBOCLIB)、
メッセージ・ライブラリー (SBBOMSG および SBOJPN)、パネル・ライブラリー (SBBOPLIB または SBBOPJPN)、
およびスケルトン・ライブラリー (SBBOSLIB および SBBOSLIB) は、カスタマイズ・ダイアログの startup exec によって、
直接割り振られます。これらのライブラリーは、他の ISPF ライブラリーとマージすることはできません。
また、これらのライブラリーの高位修飾子はすべて、
カスタマイズ・ダイアログの startup exec を含む SBBOEXEC データ・セットと同じでなければなりません。
- カスタマイズ・ダイアログのデータ・セットは、必ずカタログしてください。
製品データ・セットの命名規則
上記のように、製品が正しく機能するためには、
WebSphere Application Server for z/OS の特定のデータ・セットのデータ・セット名の高位修飾子が、
同じである必要があります。
すべての製品データ・セットの高位修飾子が同じであれば、
製品の保守とマイグレーションが容易になります。
一方、保守が適用されている間も WebSphere Application Server for z/OS を稼働させるためには、
製品データ・セットが少なくとも 2 つ必要です。
つまり、稼働アプリケーションの実行環境用のデータ・セットと、サービスが適用されるデータ・セットです。
WebSphere Application Server for z/OS の個々のリリースおよび保守レベルには、
中位修飾子を選択することをお勧めします。
この中位修飾子を選択すると、
ごく簡単なテストと実動の区別 ("BBO.V6PROD.*" または "BBO.V6TEST.*") を反映することも、
特定のサービス・レベル情報 ("WAS.W600102.*" または "WAS.W600103.*") を組み込むこともできます。
製品データ・セット名は、さまざまな場所で指定する必要があるので、
必要以上の混乱を避けるために、
保守の目標を達成できるデータ・セット・ネーミング体系の中で最も単純なものを使用するようにしてください。