WebSphere Application Server for z/OS, Version 6.0.x   
             オペレーティング・システム: z/OS

             目次と検索結果のパーソナライズ化

versionInfo コマンド

versionInfo コマンドは、 properties/version フォルダー内の XML ファイルから抽出されたデータからレポートを生成します。 レポートには、変更されたコンポーネント、およびインストール済みまたはアンインストール済みの保守パッケージのリストが含まれています。

バージョン 6.0.0.0 およびバージョン 6.0.0.1 の前提条件の保守

WebSphere Application Server 製品のバージョン 6.0.0.0 または バージョン 6.0.0.1 を使用している場合は、修正パッケージ 2 と 暫定修正 PK01574 をインストールしてから、versionInfo コマンドを実行してください。 詳しくは、「Version and history information from the versionInfo command and the historyInfo command is incorrect for Version 6.0.0.0 and Version 6.0.0.1」を参照してください。

製品バージョン情報

versionInfo ツールは、ビルド・バージョンおよびビルド日付など、製品およびインストールされたコンポーネントに関する重要なデータを表示します。 保守パッケージのインストールおよび除去のヒストリー情報も、レポート内に表示されます。 このツールは特に、問題の原因を判別するためのサポート要員と作業する場合に役立ちます。

製品バージョン・レポート

以下のレポート生成スクリプトは、 properties/version フォルダーの XML データ・ファイルからデータを抽出します。
  • versionInfo script

    パラメーターを使用して、バージョン・レポートを作成することができます。

  • genVersionReport スクリプト

    versionReport.html レポート・ファイルを 現行作業ディレクトリーに作成します。通常は、bin ディレクトリーです。

コマンド・ファイルのロケーション

versionInfo コマンドはスクリプトです。

versionInfo コマンドの構文

コマンド構文は次のとおりです。

このコマンドは、app_server_rootbin ディレクトリーから実行します。

パラメーター

-? または /?(Windows のみ)
コマンド構文を表示します。
-components
インストール済みコンポーネントのリストをレポートに追加します。
-componentDetail
インストール済みコンポーネントの詳細をレポートに追加します。
-file file_name
出力ファイルの名前を指定します。 デフォルトでは、レポートは標準出力 (stdout) に出力されます。
-format text | html
レポートのフォーマットを選択します。 デフォルトは「text」です。
-help または /help (Windows のみ)
コマンド構文を表示します。
-long
レポートを長いバージョンで生成します。
-maintenancePackages
適用された保守パッケージのリストをレポートに追加します。
-maintenancePackageDetail
適用された保守パッケージの詳細をレポートに追加します。
-usage
コマンド構文を表示します。

レポート説明

versionInfo コマンドは、以下の情報を報告します。

インストール情報

現行のインストールについての以下の一般情報を表示します。
  • レポート日時 - レポートが生成された日時。 タイム・スタンプは GMT オフセット値を使用します。
  • 製品ディレクトリー - WAS_HOME 環境変数によって定義されたインストール・ルート・ディレクトリーへのファイル・パス。
  • バージョン・ディレクトリー - 現行の IBM WebSphere Application Server - ND インストールの version ディレクトリーのファイル・パス。
  • DTD ディレクトリー - 現行の IBM WebSphere Application Server - ND インストールの DTD ディレクトリーのファイル・パス。
  • ログ・ディレクトリー - 現行の IBM WebSphere Application Server - ND インストールの log ディレクトリーのファイル・パス。保守パッケージのログ・ファイルはこのディレクトリー内にあります。
  • バックアップ・ディレクトリー - 現行の IBM WebSphere Application Server - ND インストールの backup ディレクトリーのファイル・パス。保守パッケージのインストール中に生成されるバックアップ・ファイルは、このディレクトリー内にあります。
  • TMP ディレクトリー - 現行のマシンの一時的ディレクトリーのファイル・パス。

インストール・プラットフォーム情報

platform.websphere ファイルからの情報を表示します。
  • 名前 - IBM WebSphere Application Server
  • バージョン - 6.0

製品リスト情報

インストールされた WebSphere 製品のリストを表示します。
  • 製品 ID - インストールされた製品の製品 ID。
  • 状況 - インストールされたかまたはアンインストールされた製品の状況。

インストールされた製品情報

この情報およびその他の情報トピック説明は、それぞれのインストールされた製品、コンポーネント、コンポーネント更新、インストールされた保守パッケージ、組み込み APARs、およびコンポーネント更新に対して階層的です。

レポートのこのセクションは、以下の情報を表示します。
  • 名前 - インストールされた製品の名前。
  • バージョン - 製品の現行バージョン。 修正パッケージまたは更新パックの、インストールまたはアンインストールは、このバージョンを変更します。
  • ID - BASE、ND、EXPRESS、IHS、XD、または CLIENT のような、インストールされた製品の ID。
  • ビルド・レベル - インストールされた製品のビルド・レベル。
  • ビルド日付 - インストールされた製品のビルド日付。

インストールされたコンポーネントの情報

/properties/version ディレクトリーの下の .component ファイルから、 以下のインストールされたコンポーネントのコンポーネント・レベルの情報を表示します。
  • コンポーネント名 - インストールされたコンポーネントの名前
  • スペック・バージョン - 現行のコンポーネントのスペック・バージョン
  • ビルド・レベル - 現行のコンポーネントのビルド・レベル
  • ビルド日付 - 現行のコンポーネントのビルド日付
インストールされたコンポーネントの更新情報
その他の保守パッケージ情報を表示します。
  • コンポーネント名 - インストールされたコンポーネントの名前
  • 更新タイプ - すべての暫定修正、修正パッケージおよび更新パックは保守パッケージです。 更新タイプ・フィールドは、常時 maintenance package に設定されています。
  • 保守パッケージ ID - 製品の現行の保守レベルに対して責任がある保守パッケージの ID。
  • 更新の影響 - 特定のコンポーネントでとられた更新アクション。 デフォルトの影響は、 置換です。
  • ログ・ファイル名 - 現行の保守レベルに対する保守アクションを記録するログ・ファイルのファイル・パス。
  • バックアップ・ファイル名 - 保守パッケージのインストール中に生成 されるバックアップ・ファイルのファイル・パス。 コンポーネントが保守パッケージのアンインストールの結果として復元された場合は適用できません。
  • タイム・スタンプ - コンポーネントが更新された時刻。 タイム・スタンプは、GMT オフセット値で示されます。
インストールされた保守パッケージ情報
その他の保守パッケージ情報を表示します。
  • 保守パッケージ ID - 保守パッケージ ID
  • 説明 - 保守パッケージの説明
  • ビルド日付 - この保守パッケージのビルド日付
組み込み APARs 情報

この保守パッケージによって修正された APAR のリストを表示します。

コンポーネントの更新情報
インストールされた保守パッケージによって更新された、それぞれのコンポーネントについての以下の情報を表示します。
  • コンポーネント名 - インストールされたコンポーネントの名前。
  • 更新の影響 - 保守パッケージによってコンポーネント上でとられた更新アクション。 デフォルトのアクションは置換です。
  • タイム・スタンプ - コンポーネントの更新がインストールされた時刻 (GMT オフセット)。

サンプル versionInfo レポート

WebSphere Application Server 製品に暫定修正または修正パッケージが適用されていない場合、 genVersionReport.bat スクリプトは、 versionReport.html レポート・ファイルで以下の情報を作成します。 このファイルを編集して、最初のいくつかのコンポーネントのみを表示することができます。

IBM WebSphere Application Server 製品インストール状況レポート

----------------------------------------

 Report at date and time 2005-05-18 15:58:40-0400

 インストール
----------------------------------------
 Product Directory:   /opt/WebSphere/AppServer
 Version Directory:   /opt/WebSphere/AppServer/properties/version
 DTD Directory:       /opt/WebSphere/AppServer/properties/version/dtd
 Log Directory:       /opt/WebSphere/AppServer/logs/update
 Backup Directory:    /opt/WebSphere/AppServer/properties/version/backup
 TMP Directory:       /tmp


 インストール・プラットフォーム
----------------------------------------
 名前           IBM WebSphere Application Server
 バージョン        6.0


 Product List
----------------------------------------
  BASE               installed

インストール済み製品
----------------------------------------

名前           IBM WebSphere Application Server
Version              6.0.1
ID                   BASE
Build Level          m0451.03
Build Date           12/19/2004


 
インストール済みコンポーネント
---------------------------------------------------
Component Name:            activity.impl
Spec Version:     6.0
Build Version:  		m0451.03
Build Date:       12/19/04

Installed Component Update
----------------------------------------------------
Component Name:            activity.impl
Update Type:    		    maintenance package
Maintenance Package ID:  was60_fp1_linux
Update Effect:  		    replace
Log File Name:
  /opt/WebSphere/AppServer/logs/update/was60_fp1_linux.install/updatelog.txt
Backup File Name:
  /opt/WebSphere/AppServer/properties/version/backup/was60_fp1_linux.pak
Timestamp:			         2004-12-17 18:24:34-0500

Installed Component Update
-----------------------------------------------------
Component Name:            activity.impl
Update Type:    		    maintenance package
Maintenance Package ID:   was60_fp2
Update Effect:  		    replace
Log File Name:
  /opt/WebSphere/AppServer/logs/update/was60_fp2_linux.install/updatelog.txt
Backup File Name:
  /opt/WebSphere/AppServer/properties/version/backup/was60_fp2_linux.pak
Timestamp:               2004-12-19 06:24:34-0500


インストール済みコンポーネント
-----------------------------------------------------
Component Name:          activity.session
Spec Version:     6.0
Build Level:      m0451.03
Build Date:       12/19/04

Installed Component Update
-----------------------------------------------------
Component Name:          activity.session
Update Type:    		    maintenance package
Maintenance Package ID:   was60_fp2
Update Effect:  		    replace
Log File Name:
  /opt/WebSphere/AppServer/logs/update/was60_fp2_linux.install/updatelog.txt
Backup File Name:
  /opt/WebSphere/AppServer/properties/version/backup/was60_fp2_linux.pak
Timestamp:               2004-12-19 06:24:34-0500

Installed Maintenance Package
-----------------------------------------------------
Maintenance Package ID:  was60_fp1_linux
Description:              IBM WebSphere Application Server, 
                          Version 6.0.1 Fix Pack for Linux
Build Date:		             12/17/2004

Included Apars
-----------------------------------------------------
PQ12345
   
Component Updates
-----------------------------------------------------
activity       updated       
installed on 2004-12-17 06:24:30-0500

Installed Maintenance Package
-----------------------------------------------------
Maintenance Package ID:   was60_fp2
Description:              IBM WebSphere Application Server, 
                          Version 6.0.2 Fix Pack for Linux
Build Date:               12/19/2004

Included Apars
-----------------------------------------------------
PQ12345
PQ23456
PQ34567

Component Updates
------------------------------------------------------
activity       updated       
installed on 2004-12-19 06:24:30-0500
activity.impl       updated
installed on 2004-12-19 06:24:30-0500

-----------------------------------------------------
インストール状況レポートの終了
-----------------------------------------------------

バージョン 6 の VersionInfo コマンドの変更点の要約

変更点は 2 つの領域内にあります: コマンド構文およびレポート情報。

コマンド構文への変更点

以下の変更点が有効です。
  • バージョン 6 では、用語 efixes および ptfsmaintenancePackages に 置き換えて、特定の保守パッケージを説明しています。これは、バージョン 6 アップデート・インストーラー・アプリケーション内で使用されている用語と一致しています。
  • バージョン 6 では、用語 efixesDetail および ptfDetailmaintenancePackageDetail に置き換えて、特定の保守パッケージに関する詳細情報を説明しています。

レポート情報への変更点

以下の変更点が有効です。
  • バージョン 6 では、用語テクノロジー・リストプロダクト・リストに置き換えられています。テクノロジー・リストは、現行の WAS_HOME ディレクトリー内でインストールされた製品のリストを表示します。
  • バージョン 6 では、保守パッケージの更新タイプ値を使用します。
  • バージョン 6 では、用語 PTF ID保守パッケージ ID に置き換えます。この変更は、WebSphere Software のアップデート・インストーラー内で使用されている用語と一致します。
  • バージョン 6 では、IsRequiredIsOptionalIsExternal、 および IsCustom が、レポートの インストールされたコンポーネントの更新セクションから除去されます。 旧用語は、WebSphere Software のバージョン 6 アップデート・インストーラーによって、コンポーネントでサポートされていません。
  • バージョン 6 では、用語インストール日付を、ヒストリー・レポートとの整合性のために、 タイム・スタンプに置き換えます。
  • バージョン 6 では、レポートのインストール済み PTF セクションを、 インストール済み保守パッケージ・セクションに置き換えます。
  • バージョン 6 では、用語公開を除去します。用語説明と類似しているからです。
  • バージョン 6 では、Installed Maintenance Package セクションから、ビルド・バージョン・フィールドを除去します。
  • バージョン 6 では、レポートのサポートされるプラットフォーム・セクションを除去します。
  • バージョン 6 では、レポートの組み込みフィックス・セクションを APAR をリストする組み込み APAR セクションに置き換えます。
  • バージョン 6 は、レポートのカスタム・プロパティー・セクションを 除去します。



参照トピック    

ご利用条件 | フィードバック

最終更新: Jan 21, 2008 10:52:11 PM EST
http://publib.boulder.ibm.com/infocenter/wasinfo/v6r0/index.jsp?topic=/com.ibm.websphere.zseries.doc/info/zseries/ae/rins_versionInfo.html