WebSphere Application Server 管理者は、
基本コア・グループ・トランスポートで割り振ることができるヒープ・メモリーの最大量を制御できます。
このメモリーは、処理中のメッセージおよびネットワーク通信バッファー用に使用されます。
トランスポートで割り振ることができるヒープ・メモリーの最大量を増やす場合、
それに応じてトランスポート・バッファー・サイズも増やす必要があります。
始める前に
- マシンのネットワーク・インターフェース・カードの数、ネットワーク・インターフェース・カードの使用方法、
およびネットワーク速度など、その他の要因が複製のスループット・パフォーマンスに影響を与えることを理解してください。
- 着信メッセージのバッファリング用にコア・グループ・トランスポートで割り振ることができるメモリーの最大量を
決定します。デフォルト値は 10 MB です。
着信メッセージのバッファリングの追加に応じて、
この値を増やすことができます。設定値 100 で、
多くの高スループット・トポロジーに対応できます。
このタスクについて
このタスクを実行するのは、次のような場合です。
- システム複製パフォーマンスを調整する場合。
- SystemOut.log ファイルに、
以下の分散および整合性サービス (DCS) 輻輳メッセージのいずれかが大量に表示されている場合。
DCSV1051W, a high severity congestion event for outgoing messages
DCSV1052W, a medium severity congestion event for outgoing messages
DCSV1054W, a medium severity congestion event for incoming messages
重要: ワークロードが非常に大きい場合、
適切に調整されたシステムでもこれらのメッセージが表示されることがあります。
処理中のメッセージおよびネットワーク通信バッファー用に使用可能なメモリー量を変更するには、
以下のようにします。
プロシージャー
- IBM_CS_DATASTACK_MEG カスタム・プロパティーの値を変更します。
IBM_CS_DATASTACK_MEG カスタム・プロパティーに指定する値は、
複製ドメインのメッセージ・スループットに大きな影響を与えます。このプロパティーの設定により、
データ・スタックで使用できるメモリー量が制御されます。
このプロパティーのデフォルト値は 50 MB です。
高スループット・メッセージングを処理する複製ドメインでは、
このプロパティーの値を高く設定する必要があります。このプロパティーの最大値は 256 MB です。
設定値 100 MB で、
多くの高スループット・トポロジーに対応できます。
- 管理コンソールで、「サーバー」>「コア・グループ」
>「コア・グループ設定」>「core_group_name」とクリックします。
- 「追加プロパティー」の下の「カスタム・プロパティー」をクリックします。
- IBM_CS_DATASTACK_MEG カスタム・プロパティーに指定する値を
変更します。
IBM_CS_DATASTACK_MEG プロパティーがすでに存在する場合、
プロパティー名をクリックして、「値」フィールドに、
着信メッセージのバッファリング用にコア・グループ・トランスポートで割り振るメモリーの最大量を指定します。
このプロパティーが存在していない場合、
「新規」をクリックして、以下のようにします。
- 「名前」フィールドに、IBM_CS_DATASTACK_MEG を指定します。
- 「値」フィールドに、
着信メッセージのバッファリング用にコア・グループ・トランスポートで割り振るメモリーの最大量を指定します。
- 「OK」をクリックしてから、「保管」をクリックして、変更を保管します。
- トランスポート・バッファー・サイズを変更します。 IBM_CS_DATASTACK_MEG カスタム・プロパティーで指定するヒープ・メモリーの最大量は、
トランスポート・バッファー・サイズ以下である必要があります。
- 管理コンソールで、「サーバー」>「アプリケーション・サーバー」>
「server_name」をクリックし、さらに「追加プロパティー」の下の
「コア・グループ・サービス」をクリックします。
- 「トランスポート・バッファー・サイズ」フィールドで、
トランスポート・バッファー・サイズ (MB) を指定します。
- 「OK」をクリックします。
-
このコア・グループのメンバーであるアプリケーション・サーバーのすべてに対して前述の 3 ステップを繰り返します。
これらのコア・グループのすべてのメンバーに対して、
同じトランスポート・バッファー・サイズを指定します。
- 「システム管理」>「ノード・エージェント」>「node_agent_name」をクリックし、
さらに「追加プロパティー」の下の「コア・グループ・サービス」をクリックします。
- 「トランスポート・バッファー・サイズ」フィールドで、
トランスポート・バッファー・サイズ (MB) を指定します。
- 「OK」をクリックします。
-
このコア・グループのメンバーであるノード・エージェントのすべてに対して前述の 3 ステップを繰り返します。
- 「システム管理」>「デプロイメント・マネージャー」をクリックし、
さらに「追加プロパティー」の下の「コア・グループ・サービス」をクリックします。
- 「トランスポート・バッファー・サイズ」フィールドで、
トランスポート・バッファー・サイズ (MB) を指定します。
- 「OK」をクリックしてから、「保管」をクリックして、変更を保管します。
- 「ノードと変更を同期化」をクリックし、さらに「保管」をクリックして、変更を保管します。
- コア・グループのすべてのメンバーを再始動します。
結果
サーバーが再始動した後、コア・グループ・メンバーはすべて、新規複製設定で実行されます。