マイグレーション・ツールを使用して、
バージョン 4.0.x から
バージョン 6.0.x リモート・スタンドアロン・マシンに
マイグレーションします。
始める前に
通常は、
WASPreUpgrade および
WASPostUpgrade マイグレーション・ツールを
WebSphere Application Server バージョン 6.0.x から使用
して、同じマシン上で、バージョン 4.0.x からバージョン 6.0.x に
アップグレードすることができます。
ただし、1 台のマシン上の
バージョン 4.0 構成を異なるマシンのバージョン 6.0.x に
マイグレーションすることが必要なシナリオもあります。このシナリオの
一例として、ご使用の最新のバージョン 6.0.x 環境に新規マシンをインストール
する一方で、他のマシンからの既存のバージョン 4.0.x 構成のマイグレーション
が必要になるという場合があります。
このタスクについて
この項目では、バージョン 6.0.x マイグレーション・ツールに
よる、以下の製品のマイグレーションについて説明します。
- WebSphere Application Server Advanced Edition バージョン 4.0
- WebSphere Application Server Advanced Single Server Edition
バージョン 4.0 (ステップがわずかに異なります)
WASPreUpgrade ツールは、既存の
バージョン 4.0 構成を migration_specific_backup
ディレクトリーに保管します。WASPostUpgrade
ツールはこのディレクトリーを使用して、旧構成の設定を新しいバージョン
6.0.x 環境に追加します。
プロシージャー
- バージョン 6.0.x 製品 CD-ROM を入手します。
この CD に、migration/bin ディレクトリーがあります。
このディレクトリーには、バージョン 6.0.x をインストールせずに
WASPreUpgrade ツールを実行することができる
特殊な環境が含まれます。
- バージョン 6.0.x 製品 CD-ROM の
/migration/bin ディレクトリーから
WASPreUpgrade スクリプトを使用して、
現行の設定を保管します。この製品 CD-ROM は、バージョン 4.0 マシンに
マウントする必要があります。
バージョン 4.0 マシンの
migration_specific_backup
ディレクトリーに構成を保管します。
WASPreUpgrade /opt/tmp/migration_specific_backup /opt/websphere/appserver admin_node_name
バージョン 4.0.x
アドバンスト・シングル・サーバー版以外のすべてのシナリオで、
既存環境の管理サーバーが実行中であることを検証します。
WASPreUpgrade ツールは、画面および
migration_specific_backup
ディレクトリー内のログ・ファイルに状況を提供します。ASCII ログ・
ファイル名は、WASPreUpgrade というテキストで始まり、
日付およびタイム・スタンプが含まれます。
WASPreUpgrade ツールは、バージョン 4.0.x
/bin ディレクトリーから選択されたファイルを保管します。
また、バージョン 4.0.x のリポジトリーから
既存のアプリケーション・サーバー構成をエクスポートします。
WASPreUpgrade ツールは
XMLConfig を呼び出し、既存のバージョン
4.0.x リポジトリーを
migration_specific_backup
ディレクトリー内の websphere_backup.xml ファイルに
エクスポートします。
バージョン 4.0.x Advanced Single Server Edition では、マイグレーション時に管理サーバーを実行する必要は
ありません。WASPreUpgrade ツールによって
、app_server_root/configディレクトリーから
migration_specific_backup/config
ディレクトリーに
server-cfg.xml ファイルがコピーされます。
WASPreUpgrade ツールの実行中にエラーが発生
する場合、エクスポートのステップを正常に完了するために、修正をバージョン
4.0 インストール・システムに適用する必要がある場合があります。入手可能な最新の修正に関しては、IBM サポート・ページを参照してください。
インフォメーション・センターでこの情報を参照する場合は、
「Support」をクリックして、IBM サポート・ページにリンクします。
-
migration_specific_backup
ディレクトリーをバージョン 4.0 マシンからバージョン 6.0.x マシンにコピー
します。 ftp コマンド、共用
ストレージ、または他のメカニズムを使用して、ファイルを新規マシンにコピーします。
WebSphere Application Server バージョン 6.0.x のマシン上で、
以下のステップを実行します。
- migration_specific_backup/websphere_backup.xml
または
migration_specific_backup/config/server-cfg.xml
ファイルをコピーして、アーカイブとして保管します。 次のステップでオリジナル・ファイルを編集します。
- migration_specific_backup/websphere_backup.xml
または
/migration_specific_backup/config/server-cfg.xml
ファイルを編集して、マシン依存設定を訂正します。
- migration_specific_backup/websphere_backup.xml
ファイルでノード名を変更します。migration_specific_backup/config/server-cfg.xml
ファイルにはノード名はありません。
オリジナルのバージョン 4.0.x 構成で使用しているノード名と、
バージョン 6.0.x マシンで使用しているノード名が同じ場合は、
その名前を変更しないでください。変更した場合、バージョン 4.0.x に出現
するすべてのノード名を、WebSphere Application Server バージョン 6.0.x
で使用しているノード名に変更する必要があります。ノード名は、
ファイル全体にわたり多くの XML スタンザに出現します。すべての出現の変更に失敗すると、
結果として、データのマイグレーションが不完全になります。
- migration_specific_backup/websphere_backup.xml
または
migration_specific_backup/config/server-cfg.xml
ファイルのパス名を変更します。
構成ファイルは、
ファイル全体にわたり多くの XML スタンザ内のパス名を参照します。同等の
ディレクトリーを作成する必要がある場合でも、バージョン 4.0.x
ディレクトリー構造の外部にあるファイルへの参照を、
新規マシン上の同等のディレクトリーに更新してください。マッチングする
環境を構成する影響として、オリジナル・ディレクトリーをバージョン 6.0.x
マシンにコピーすることが必要な場合もあります。または、適切なソフトウェアのインストールが必要な場合があります。
- パス名を含む参照用の properties
ディレクトリー内にあるファイルを検査します。 特に
、migration_specific_backup/properties/sas.client.propsおよび
migration_specific_backup/properties/TraceSettings.properties
ファイルを編集して、マシン依存設定を訂正します。ファイル内で以下を変更します。
- ファイル内でプロパティーのパス値を変更します。
各プロパティー・ファイルには、
パスを参照するプロパティーが含まれます。同等の
ディレクトリーを作成する必要がある場合でも、バージョン 4.0.x
ディレクトリー構造の外部にあるファイルへの参照を、
新規マシン上の同等のディレクトリーに更新してください。
- オペレーティング・システムに依存するパス値の仕様スタイルを訂正します。
パス仕様が、バージョン 6.0.x を実行中のマシンで処理されている
ものと異なる場合は、訂正する必要があります。
- オペレーティング・システムに依存するパス名の仕様スタイルを訂正します。 パス仕様が、バージョン 6.0.x を実行中のマシンで
処理されているものと異なる場合は、訂正する必要があります。例え
ば、Windows プラットフォームの バージョン 4.0.x から、Linux
プラットフォームのバージョン 6.0.x に移行する場合、構成ファイル内の
Windows 固有のパスをすべて変更し、Linux のパス・スタイルを使用するようにします。
c:¥mystuff¥somepath を
/opt/mystuff/somepath に変更します。
- ユーザー ID およびパスワードを、セキュリティー要件と一致するように変更します。
ユーザー ID およびパスワードが、バージョン 6.0.x マシンで使用
されているものと同一でない場合は、変更が必要になる可能性があります。
エンコードされたパスワードを平文パスワードに変更するために、
<password>{xor}LCoxayht</password> を
<password>mypassword</password> に変更します。
- 他のマシン固有の情報を変更します。 この構成は、
他のソフトウェア・プロダクト、または新規マシンに存在しない構成を参照する場合があります。例えば、旧マシンにデータベースがあるとします。バージョン
6.0.x 構成は、まだ旧マシンのデータベースを指している可能性があります。
データ・ソースを変更し、バージョン 4.0.x マシンのデータベースを指す
ようにします。
- バージョン
6.0.x 製品をインストールします。
- プロファイル作成ウィザードを
使用して、バージョン 6.0.x プロファイルを作成します。
- バージョン 4.0.x 構成をバージョン 6.0.x 構成に追加します。
バージョン 6.0.x の
app_server_root/bin
ディレクトリーにある
WASPostUpgrade
ツールを使用して、バージョン 4.0.x の構成をバージョン 6.0.x の構成に
追加します。
WASPostUpgrade /opt/tmp/migration_specific_backup
WASPostUpgrade ツール
は、デプロイする各 Enterprise Bean 固有の詳細情報を
migration_specific_backup/WASPostUpgrade.log
ファイルに記録します。
- マ
イグレーション後に WebSphere Application Server を構成します。 これは、マイグレーション・ツールの結果を検証する方法です。
マイグレーションの結果についてさらに確認するには、
マイグレーション時の構成マッピングを読んでください。この項目には、
マイグレーション・ツールがオブジェクトをマイグレーションする方法、
および検証すべき項目についての詳しい説明が記載されています。
- Linux または UNIX プラットフォームで、
root 以外のユーザーとして実行されているマシンからマイグレーションした
場合は、追加ステップを実行してください。
- root 以外のユーザーとしてデプロイメント・マネージャーを実行するためのセットアップ方法
については、tagt_nd_nonroot.htmlを参照してください。
- アプリケーション・サーバーおよびノード・エージェント・
プロセスをセットアップして root 以外として実行する方法の手順については
、trun_nodeagent_nonroot.html
を参照してください。
結果
WebSphere Application Server が バージョン 4.0.x からリモート
・バージョン 6.0.x マシンにマイグレーションされます。