WebSphere Application Server Network Deployment, Version 6.0.x   
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ジェネレーターのセキュリティー制約で保全性を実現する nonce (ランダム・ストリング) の、XPath 式による追加

ジェネレーターのセキュリティー制約を要求ジェネレーターまたは応答ジェネレーターに対して構成するときに、XPath 式を使用して保全性を得るための nonce を指定できます。 要求ジェネレーターはクライアント用に構成され、 応答ジェネレーターはサーバー用に構成されます。

始める前に

このタスクを実行する前に、 アプリケーションをアセンブリー・ツールにインポートする必要があります。

アプリケーションをインポートする方法については、エンタープライズ・アプリケーションのインポートを参照してください。

ここでは、署名するメッセージ・パーツを指定する際に、 XPath 式を使用する場合とキーワードを使用する場合の違いについて説明します。
XPath 式
XPath 式を使用して任意のメッセージ・パーツを指定します。XPath は、 XML 文書のパーツを処理する場合に使用される言語です。XPath 構文に関する情報は、 Web サイト http://www.w3.org/TR/1999/REC-xpath-19991116 で入手できます。
キーワード
事前定義されたキーワードを使用して、メッセージ内のエレメントのみを指定します。

このタスクについて

特定のエレメントに nonce を組み込み、 そのエレメントに署名するよう指定する場合には、保全性を得るための nonce を使用します。 nonce はランダムに生成される暗号トークンです。 特定のメッセージ・パーツに nonce を追加すると、 メッセージの盗み見やリプレイ・アタックを防ぐことができます。これは、生成される nonce が固有であるためです。 例えば、nonce を使用しない場合に、非セキュア・トランスポート (HTTP など) を使用してユーザー名トークンがマシン間で受け渡されると、 トークンが傍受されて、リプレイ・アタックで使用されることがあります。 ユーザー名トークンは、XML デジタル・シグニチャーと XML 暗号化を使用している場合であっても、 盗まれる可能性があります。しかし、nonce を追加するとこれを防ぐことができます。

以下のステップを実行します。ステップ 2 でのクライアント・サイドの拡張機能、またはステップ 3 でのサーバー・サイドの拡張機能の構成を行う必要があります。

プロシージャー

  1. アセンブリー・ツールを開始して、 「ウィンドウ」>「パースペクティブのオープン」>「J2EE」とクリックします。
  2. オプション: プロジェクト・エクスプローラー・ウィンドウで、 クライアント・サイドの拡張機能を探します。 「Client Deployment Descriptor」ウィンドウが表示されます。 この Web サービスに、構成が必要な拡張機能が含まれています。 以下のステップを実行して、クライアント・サイドの拡張機能を見付けます。
    1. Web サービス」 > 「クライアント」セクションを展開し、Web サービスの名前をダブルクリックします。
    2. WS Extension」タブをクリックして、 「Request Generator Configuration」セクションを展開します。
  3. オプション: 「Project Explorer」ウィンドウを使用して、サーバー・サイドの拡張機能を見付けます。 「Web Services Editor」ウィンドウが表示されます。 この Web サービスに、構成が必要な拡張機能が含まれています。 以下のステップを実行して、サーバー・サイドの拡張機能を見付けます。
    1. Web サービス」>「サービス」セクションを展開し、Web サービスの名前をダブルクリックします。
    2. 拡張機能」タブをクリックして、 「Response Generator Service Configuration Details」セクションを展開します。
  4. 「保全性」セクションを展開します。 機密性が暗号化を意味するのに対して、「保全性」はデジタル・シグニチャーを意味します。 保全性によって、データがネットワーク内を伝送されている間に変更されるリスクが減少します。 SOAP メッセージへのデジタル署名の詳細については、XML デジタル・シグニチャー を参照してください。
  5. 追加」をクリックして、保全性を得るための nonce を指定します。 「保全性」ダイアログ・ウィンドウが表示されます。 以下のステップを実行し、構成を指定します。
    1. 「Integrity Name」フィールドで、 保全性エレメントの名前を指定します。
    2. 「順序」フィールドで順序を指定します。 この値は正の整数値で、 デジタル・シグニチャーの処理順序を指定するものです。 順序値 1 を指定すると、その署名が最初に実行されます。
  6. 「保全性」ダイアログ・ウィンドウの「Nonce」セクションで、「追加」をクリックします。 以下のステップに従って、nonce ダイアレクトとメッセージ・パーツを指定してください。
    1. 「Nonce」セクションから nonce ダイアレクトを選択します。 http://www.w3.org/TR/1999/REC-xpath-19991116 ダイアレクトで、 XPath 式を使用して nonce を追加したり nonce に署名したりするメッセージ・パーツを指定します。
    2. 「Nonce keyword」フィールドで、 XPath 式を使用して nonce を追加し、署名するメッセージ・パーツを選択します。 例えば、nonce を本文に追加し、その本文に署名するように指定するには、 nonce キーワードに以下の式を指定します。
      /*[namespace-uri()='http://schemas.xmlsoap.org/soap/envelope/' 
      and local-name()='Envelope']/*[namespace-uri()='http://schemas.xmlsoap.org/
      soap/envelope/' and local-name()='Body']
  7. 「メッセージ・パーツ」セクションで「追加」をクリックして、「Message parts dialect」フィールドで http://www.w3.org/TR/1999/REC-xpath-19991116 を選択します。
  8. 「メッセージ・パーツ」セクションで、メッセージ・パーツのキーワードを選択します。
    重要: 保全性を得るために nonce を指定するには、 「メッセージ・パーツ」セクションで少なくとも 1 つのメッセージ・パーツを定義しておく必要があります。 nonce の親エレメントだけでなく、このメッセージ・パーツにも署名されます。
  9. OK」をクリックして、構成変更を保管します。
    注: 以上の構成は、コンシューマーとジェネレーターで一致している必要があります。

次の作業

nonce をメッセージ・パーツに追加し、それに署名するように指定したら、次に、 そのメッセージのデジタル署名に使用するメソッドを指定する必要があります。 詳しくは、ジェネレーター・バインディング用署名情報の、アセンブリー・ツールによる構成 を参照してください。



関連概念
XML デジタル・シグニチャー
関連タスク
ジェネレーターのセキュリティー制約に対して保全性を実現するタイム・スタンプの、キーワードによる追加
ジェネレーターのセキュリティー制約に対して保全性を実現するタイム・スタンプの、XPath 式による追加
ジェネレーター・バインディング用署名情報の、アセンブリー・ツールによる構成
ジェネレーターのセキュリティー制約におけるメッセージ・エレメントの、XPath 式による署名
タスク・トピック    

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最終更新: Jan 21, 2008 10:13:28 PM EST
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