このトピックでは、IBM WebSphere Application Server バージョン 6 製品を
インストールするために、Solaris システムを準備する方法を説明します。
始める前に
このインストールでは、InstallShield MultiPlatform (ISMP) ウィザードを使用します。
このウィザードのグラフィカル・インターフェースを使用することができます。
また、サイレント・モードでウィザードを使用することもできます。
サイレント・モードは、オプション応答ファイルを識別するパラメーターの使用によるコマンド行呼び出しです。
インストールする前に、オプション応答ファイルを編集します。
一時スペースをさらに必要とする、または
オペレーティング・システム上に前提条件パッケージがないなどの問題が発生した場合は、
インストールをキャンセルし、必要な変更を行ってからインストールを再開します。
- オペレーティング・システムにログオンします。
root としてログオンします。この製品は、root 以外のユーザーでは正常にインストールできません。
製品 CD-ROM または DVD のコピーを作成する場合は、root として
実行します。
root 以外のユーザーによって作成されたコピーは、正しいファイル属性を保持していないため、正常に機能しません。
オーナーが
ファイルの読み取り/書き込みを行うことができ、その他のユーザーが現行の
システム・ポリシーに従ってファイルにアクセスできるようにする、umask を選択します。
root の場合は、022 の umask を推奨します。非 root ユーザーの場合は、
グループを共用しているかどうかによって異なりますが、002 または 022 の
umask を使用できます。
umask 設定を確認するには、以下のコマンドを実行します。
umask
umask 設定を 022 に設定するには、以下のコマンドを実行します。
umask 022
- 「Select Solaris Software Group」パネルで、
「Entire Group」オプションを選択します。
- オプション: 製品ディスク上のランチパッド・アプリケーションを
使用できるように、Mozilla Web ブラウザーをダウンロードおよびインストールします。
Mozilla Web ブラウザーがない場合は、
http://www.mozilla.org からブラウザーをダウンロードしてインストールします。
- オプション: サポートされるブラウザーのロケーションをエクスポートします。
ブラウザーの実際のロケーションを識別するコマンドを使用して、サポートされるブラウザーのロケーションをエクスポートします。
例えば、Mozilla パッケージが
/opt/bin/mozilla ディレクトリーにある場合、以下のコマンドを使用します。
export BROWSER=/opt/bin/mozilla
- オプション: Hummingbird Exceed を構成し、Automatic
Font Substitution を使用不可にします。
Hummingbird Exceed パッケージを
使用中にプロファイル作成ウィザードを起動すると、フォントが変更されます。
Hummingbird Exceed パッケージを使用して、Solaris オペレーティング・システムが
稼働しているマシンに接続してから、プロファイル作成ウィザードを起動すると、
一部のフォント・サイズとスタイルが、ネイティブの Solaris ディスプレイから
同じ操作を実行したときと異なって表示されます。
フォント・サイズとスタイルの変更は、
バンドルされた Java ランタイム環境 (JRE) でのフォントの選択に基づいています。
フォントが変更されないようにするには、Hummingbird Exceed を構成して、Automatic Font Substitution を使用不可にします。
- Hummingbird Exceed のユーザー・インターフェースから、「Xconfig」 > 「フォント」 > 「フォント・データベース」
> 「使用不可 (Automatic Font Substitution) 」をクリックします。
- 「OK」をクリックします。
- Hummingbird Exceed パッケージを再始動します。
- 製品をインストールしているマシン上で、すべての WebSphere Application Server 関連の Java プロセスを停止します。
- IBM HTTP Server などの Web サーバー・プロセスはすべて停止します。
- 十分なディスク・スペースを提供します。
重要:
Network Deployment 製品で必要なディスク・スペースは、次のとおりです。
- プロファイル作成前の app_server_root ディレクトリー用に 730 MB
インストール・ルート・ディレクトリーには、コア・プロダクト・ファイルがあります。
このサイズには、プロファイルまたはアプリケーションのスペースは含まれていません。
プロファイルには、示されているサイズのほかに、40 MB の一時スペースが必要です。
プロファイルには、以下のスペースが必要です。
- デプロイメント・マネージャー・プロファイル用に 30 MB
このサイズには、ユーザーがインストールする可能性があるサンプル・アプリケーションのスペースは含まれていません。
また、このサイズには、デプロイする可能性があるアプリケーションのスペースは含まれていません。
- サンプル・アプリケーションを持つアプリケーション・サーバー・プロファイル用に 200 MB
このサイズには、開発およびインストールの可能性があるアプリケーションのスペースは含まれていません。
- 非統合カスタム・プロファイル用に 10 MB
このサイズには、開発およびインストールの可能性があるアプリケーションのスペースは含まれていません。
この要件には、ノード・エージェントのスペースは含まれていません。
ただし、カスタム・プロファイルを統合して、操作可能な管理対象ノードを作成する必要があります。
カスタム・プロファイルの統合後、
作成された管理対象ノードには、機能するノード・エージェントのみが含まれます。
デプロイメント・マネージャーを使用して、管理対象ノードにサーバー・プロセスを作成します。
- /tmp ディレクトリー用に 100 MB
一時ディレクトリーは、インストール・プログラム用の作業ディレクトリーです。
/tmp ディレクトリーに十分なフリー・スペースが
ない場合は、インストール・プログラムはインストールを
停止して、「前提条件の検査が失敗しました。十分なスペースがありません。」などの
メッセージを表示します。
- 合計要件 1030 MB
この容量は、サービスのインストールではなく、ディスクからの製品のインストール時に必要な合計スペース所要量です。 プロファイルのインストールには、さらにスペースが必要です。
IBM HTTP Server 製品には、以下のスペースが必要です。
- SPARC および Solaris x64 プロセッサー・ベースの両方のシステムで、web_server_root ディレクトリー用に
300 MB
このスペースは、IBM HTTP Server 製品に必要です。
- SPARC プラットフォームで、gskit_root
ディレクトリー用に 15 MB;
x86-64 プラットフォームで、gskit_root
ディレクトリー用に 30 MB
このスペースは、IBM Global Security Kit (GSKit) に必要です。
以下のスペースは、WebSphere Application Server の Web サーバー・プラグインに必要な最大容量です。
- SPARC および Solaris x64 プロセッサー・ベースの両方の
システム上で、/opt/IBM/WebSphere/plugins ディレクトリー用に 280 MB
このスペースは、Web サーバー・プラグインに必要です。
- SPARC プラットフォームで、gskit_root ディレクトリー用に
15 MB。Solaris x64 プロセッサー・ベースのシステムで、gskit_root ディレクトリー用に
30 MB
このスペースは、IBM Global Security Kit (GSKit) に必要です。
SPARC 32 ビット・プラットフォームの場合、
以下のスペースが IBM WebSphere Application Server クライアントに必要です。
- app_client_root ディレクトリー用に 150 MB
アプリケーション・クライアントのインストールに必要なスペース容量は、実際は 150 MB より少なくなります。
スペース容量は、フィーチャーとしてインストールするクライアントに依存します。
以下のスペースが、Update Installer に必要です。
- /opt/IBM/WebSphere/UpdateInstaller ディレクトリー用に 200 MB
-
コンポーネントごとのインストール・ウィザードは、
製品ファイルおよび選択したフィーチャーをインストールする前に、確認パネルに必要なスペースを表示します。 また、
製品のインストールに必要なスペースがない場合には、インストール・ウィザードにより警告が表示されます。
アプリケーションおよび構成を以前のバージョンから
マイグレーションする計画がある場合は、
アプリケーション・オブジェクトに十分なディスク・スペースがあることを検証します。 以下の場合に大まかなガイドラインとして、アプリケーション・オブジェク
トのサイズの 110% に相当するスペースを見込んでおいてください。
- バージョン 4.0.x の場合: エンタープライズ・アーカイブ (EAR) ファイルのサイズ
- バージョン 5.0.x の場合: EAR ファイルのサイズ
- アプリケーション・サーバーをサポートするように、カーネル値を設定します。
Solaris のカーネル値の一部は、通常は小さすぎます。
このステップの指示が
適用されるのは、Solaris SPARC (32 ビットおよび 64 ビット) オペレーティング・システムのみです。
Solaris x64 プロセッサー・ベースのシステムの場合は、「How to Get Started with IBM WebSphere Application Server on
Solaris 10 and Zones」を参照してください。この記事は、SPARC 上の
Solaris 10 用に執筆されましたが、原理は x64 にも同様に適用されます。
インストールする前に、
マシン構成を確認してください。
sysdef -i
カーネルの値は、次の例のように、
/etc/system ファイル内で設定されています。
set shmsys:shminfo_shmmax = 4294967295
set shmsys:shminfo_shmseg = 1024
set shmsys:shminfo_shmmni = 1024
set semsys:seminfo_semaem = 16384
set semsys:seminfo_semmni = 1024
set semsys:seminfo_semmap = 1026
set semsys:seminfo_semmns = 16384
set semsys:seminfo_semmsl = 100
set semsys:seminfo_semopm = 100
set semsys:seminfo_semmnu = 2048
set semsys:seminfo_semume = 256
set msgsys:msginfo_msgmap = 1026
set msgsys:msginfo_msgmax = 65535
set rlim_fd_cur=1024
カーネルの値を変更するには、/etc/system ファイルを編集して、オペレーティング・システムをリブートします。
Solaris システムの設定の詳細については、Solaris の管理を参照してください。例えば、
Solaris Tunable Parameters Reference
Manual を参照します。
- 前提条件および相互前提条件が、必要なリリース・レベルであることを確認します。
インストール・ウィザードは、prereqChecker アプリケーションを
使用して、前提条件となるオペレーティング・システム・パッチを検査しますが、
前提条件をまだ検討していない場合は、Supported hardware and software Web site で
前提条件を参照してください。
サポートされているバージョンへのマイグレーションについては
、IBM 以外の前提条件および相互に必要な製品の資料を参照してください。
- emacs やその他のフリーウェアを使用する際に、システム cp コマンドを検査します。
ご使用のオペレーティング・システムに、emacs やその他のフリーウェアがインストール済みである場合は、
システム
cp コマンドが使用されているかどうかを検証します。
- WebSphere Application Server 製品用のインストール・プログラムを実行する前に、
コマンド・プロンプトで which cp と入力します。
- その結果表示されるディレクトリー出力に freeware が含まれている場合は
、PATH から freeware ディレクトリーを除去します。
例えば、メッセージが .../freeware/bin/cp のように出力されるとします。
その場合は、PATH からこのディレクトリーを除去します。
- WebSphere Application Server 製品をインストールします。
- freeware ディレクトリーを PATH に追加します。
フリーウェア・パッケージの一部である cp コマンドを指定してインストールする場合、
インストールが正常に完了したように見えても、本製品がインストールする Java 2 SDK で、app_server_root/java ディレクトリーに欠落ファイルがある場合があります。
ファイルが欠落していると、
必要なシンボリック・リンクが壊れる可能性があります。PATH からフリーウェア cp コマンドを除去すると、
アプリケーション・サーバー製品を正常にインストールできます。
- 独自のディスクを作成した場合は、インストール・イメージ・ディスク上の Java 2 SDK が正常に機能していることを確認します。
例えば、パスポート・アドバンテージからインストール・イメージをダウンロードした場合や、インストール・イメージをバックアップ・ディスクにコピーした場合です。 いずれの場合でも、以下のステップを実行して、
ディスクに有効な Java 2 Software Development Kit (SDK) があることを確認します。
- ディレクトリーを、製品 CD-ROM または
DVD 上の /mnt/JDK/repository/prereq.jdk/java/bin ディレクトリーに変更します。
以下に例を示します。
cd /mnt/JDK/repository/prereq.jdk/java/bin
- Java 2 SDK のバージョンを確認します。
以下のコマンドを入力します。
./java -version
Java 2 SDK が完全であれば、
コマンドはエラーを伴わずに正常に完了します。