WebSphere Application Server Network Deployment, Version 6.0.x   
             オペレーティング・システム: AIX , HP-UX, Linux, Solaris, Windows

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アプリケーション・サーバーの調整

WebSphere Application Server には、相互に関連のあるコンポーネントが含まれています。それらは、エンドツーエンド e-business アプリケーションのカスタム・ニーズをサポートするように協調しながら調整する必要があります。

このタスクについて

相互に関連付けられたコンポーネントから成るこのグループはキューイング・ネットワークと呼ばれます。このキューイン グ・ネットワークは、システム全体の安定度を維持しながら、最大のス ループットを達成するのに役立ちます。

以下のステップでは、アプリケーション・サーバーのパフォーマンスを向上させるためのさまざまな調整タスクについて説明します。これらのいずれかのアプリケーション・サーバー設定を実装するよう選択できます。これらのステップは任意の順序で実行できます。

プロシージャー

  1. オブジェクト・リクエスト・ブローカーの調整。 オブジェクト・リクエスト・ブローカー (ORB) は、 Internet InterORB Protocol (IIOP) を使用して、クライアントとサーバーの間の対話を管理します。 また、ネットワーク分散環境でサーバーから受信するクライアント要求および応答をサポートします。 以下のパラメーターを使用して、ORB を調整できます。

    オブジェクト・リクエスト・ブローカーのチューニング・ガイドライン には、これらのパラメーターを使用して ORB を調整する際のヒントが記載されています。

  2. XML パーサー定義の調整。
    • 説明: ${app_server_root}/jre/lib ディレクトリーの jaxp.properties および xerxes.properties ファイルに XML パーサーの定義を追加して、サーバーが素早く始動できるようにします。 Xerces の新規バージョンが提供されると、XMLParserConfiguration の値が変わることがあります。
    • 表示または設定の方法: 両方のファイルに以下の行を挿入します。
      javax.xml.parsers.SAXParserFactory=org.apache.xerces.jaxp.SAXParserFactoryImpl
      javax.xml.parsers.DocumentBuildFactory=org.apache.xerces.jaxp.
                 DocumentBuilderFactoryImpl
      org.apache.xerces.xni.parser.XMLParserConfiguration=org.apache.xerces.parsers.
                StandardParserConfiguration
    • デフォルト値: なし
    • 推奨値: なし
  3. 動的キャッシュ・サービスの調整。

    動的キャッシュ・サービスを使用すると、パフォーマンスを改善することができます。 動的キャッシュ・サービスの使用と、それがアプリケーション・サーバーのパフォーマンスに与える影響について詳しくは、 タスクの概説: 動的キャッシュ・サービスの使用によるパフォーマンスの向上 を参照してください。

  4. Web コンテナーの調整。 WebSphere Application Server Web コンテナーは、サーブレット、JavaServer Pages、および Web サービスに対するすべての HTTP 要求を管理します。要求は、トランスポート・チェーンから Web コンテナーへと流れます。トランスポート・チェーンは、 Web コンテナーのパフォーマンスに関する重要なチューニング・パラメーターを定義します。 WebSphere Application Server が HTTP 要求を listen する各 TCP ポートに対してトランスポート・チェーンがあります。 例えば、デフォルトの HTTP ポート 9080 は、Web コンテナー・インバウンド・チャネル・チェーンで定義されます。 次のパラメーターを使用して、Web コンテナーを調整します。
    • HTTP 要求は、サーバー・スレッドのプールによって処理されます。Web コンテナーの最小および最大スレッド・プール・サイズを、 最良のパフォーマンスを得るように構成することができます。 通常、サーバー CPU ごとのスレッドを 5 から 10 にすると、最高のスループットが得られます。 構成されるスレッドの数は、 WebSphere が並行して処理できる要求の数を表すわけではありません。 すべてのスレッドが使用中である場合、 要求はトランスポート・チェーンでキューに入れられます。 スレッド・プール設定を指定するには、以下のようにします。
      1. サーバー」>「アプリケーション・サーバー」>「server_name」>「Web コンテナー設定」>「Web コンテナー」>「Web コンテナー・トランスポート・チェーン」とクリックします。
      2. 要求を実行するための通常のインバウンド・チェーンを選択します。これは通常、 WCInboundDefault という名前が付けられ、ポート 9080 にあります。
      3. TCP Inbound Channel (TCP_2)」をクリックします。
      4. 「関連項目」の下にある「スレッド・プール」を設定します。
      5. WebContainer」を選択します。
      6. 最小サイズ」および「最大サイズ」の値を入力します。
    • HTTP 1.1 プロトコルは、キープアライブ・フィーチャーを提供しており、 これにより HTTP クライアントとサーバー間の TCP 接続は、各要求の合間にオープンな状態のままでいることができるようになります。 デフォルトでは、WebSphere Application Server は、多数の要求またはタイムアウト期間の後、 指定されたクライアント接続を閉じます。 接続がクローズされた後、クライアントが別の要求を発行すると、再作成されます。 接続の閉止が早いと、パフォーマンスが低下する場合があります。 パーシスタント (キープアライブ) 要求の最大数の値を入力し、単一の HTTP 接続に許可される要求数を指定します。 パーシスタント・タイムアウトの値を入力し、 HTTP トランスポート・チャネルが、ソケットを各要求の合間にアイドル状態にしておく時間を秒数で指定します。 最大のパーシスタント要求数およびパーシスタント・タイムアウトの値を指定するには、次のようにします。
      1. サーバー」>「アプリケーション・サーバー」>「server_name」>「Web コンテナー設定」>「Web コンテナー」>「Web コンテナー・トランスポート・チェーン」とクリックします。
      2. 要求を実行するための通常のインバウンド・チェーンを選択します。これは通常、 WCInboundDefault という名前が付けられ、ポート 9080 にあります。
      3. HTTP Inbound Channel (HTTP_2)」をクリックします。
      4. 最大のパーシスタント要求数」および「パーシスタント・タイムアウト」の値を入力します。
  5. EJB コンテナーの調整。 Enterprise JavaBeans (EJB) コンテナーは、アプリケーション・サーバーを作成すると自動的に作成されます。 EJB コンテナーのデプロイ後は、以下のパラメーターを使用して、パフォーマンスが向上するような調整を行うことができます。
    • EJB キャッシュ設定 で説明されているように、「クリーンアップ間隔」および「キャッシュ・サイズ」を設定します。
    • EJB モジュールのアセンブル 時に、CMP エンタープライズ Bean をいくつかの エンタープライズ Bean モジュールに分割します

    EJB メソッドの起動キューイング も参照してください。

  6. セッション管理の調整。

    セッション管理のインストール済みデフォルト設定は、パフォーマンスに関して最適化されています。

  7. データ・ソースと関連接続プールの調整。 データ・ソースは、データベースのデータにアクセスするために使用し、 そのデータベースへの接続のプールと関連しています。
    • 接続プール内の物理接続の数によってどのようにパフォーマンスが変化するかを理解するには、接続プール の情報を確認してください。
    • パフォーマンスに影響するデータ・ソースおよび接続プール・プロパティーについては、データ・アクセス・チューニング・パラメーター を 参照として使用してください。
  8. URL 呼び出しキャッシュの調整。

    各 JavaServer Page は固有の URL です。実際に使用中の固有の URL 数が 50 を超えている場合は、invocationCacheSize JVM カスタム・プロパティーで指定された値を大きくします。 このプロパティーは、URL 呼び出しキャッシュのサイズを制御します。




関連タスク
URL 呼び出しキャッシュの調整
セッション管理の調整 チューニング・パラメーター設定 アプリケーション・サーバーの管理
タスク・トピック    

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最終更新: Jan 21, 2008 10:13:28 PM EST
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