WebSphere Application Server では、実動サーバー環境でのパフォーマンスを最適化し、 開発環境での開発者のニーズに応えるように、JavaServer Pages (JSP) エンジンの構成パラメーターを 構成することができます。
JSP エンジン・パラメーターには、大/小文字の区別があります。 パラメーターに指定された値がスペースで区切られた複数の語で構成されている場合には、 その値を引用符で囲む必要があります。パラメーターの中には、 JSP ファイルまたはタグ・ファイル用に生成される Java ソースに影響を与えるものがあります。これらのパラメーターは、 「このパラメーターでは Java ソースの再生成が必要です」という記述により識別できます。これは、 この構成パラメーターを変更した場合、JSP ファイルが再変換され、Java ソースが再コンパイルされるまでは、 新しい値は有効にならないということです。
生成された Java クラスが、 Developer Kit, Java Technology Edition 1.4 表明機能をサポートするかどうかを指定します。 このパラメーターを true に設定すると、-source 1.4 オプションが Java コンパイラーに渡されます。このパラメーターのデフォルトは false です。 このパラメーターでは、Java ソースの再生成が必要です。
コンパイラーが生成済みクラス・ファイルにデバッグ情報を組み込むかどうかを示します。 このパラメーターを true に設定すると、-g オプションが Java コンパイラーに渡されます。このパラメーターのデフォルトは false です。 このパラメーターでは、Java ソースの再生成が必要です。
生成された Java ソースのコンパイル時に、 コンパイラーが使用停止警告を生成するかどうかを指定します。 このパラメーターを true に設定すると、 -deprecation オプションが Java コンパイラーに渡されます。 このパラメーターのデフォルトは false です。 このパラメーターでは、Java ソースの再生成が必要です。
このオプションが true に設定されている場合、JSP エンジンは実行時に JSP ファイルの変換およびコンパイルを行わないため、JSP エンジンはプリコンパイルされたクラス・ファイルのみをロードします。 クラス・ファイルをロードするために、JSP ソース・ファイルは必ずしも必要ありません。 このオプションが true に設定されると、JSP ソースなしでアプリケーションをインストールすることができますが、 アプリケーションにはプリコンパイルされたクラス・ファイルが必要になります。 同じ名前の Web コンテナー・カスタム・プロパティーがあり、 このプロパティーを使用して、サーバーにインストールされたすべての Web モジュールの振る舞いを決定します。 Web コンテナー・カスタム・プロパティーと JSP エンジン・オプションの両方が設定されている場合、 JSP エンジン・オプションが優先されます。このパラメーターのデフォルトは false です。
JSP ファイル・リソースを Web アプリケーション・アーカイブで共有するには、 コンマで区切られたディレクトリー・リストおよび/または Java アーカイブ (JAR) ファイルを、 要求されたリソースが Web アプリケーション・アーカイブの共用文書ツリーにない場合に使用する検索パスとして指定します。 JSP ファイルが JAR ファイル内にあり、reloadEnabled が true の場合、 JAR ファイルのタイム・スタンプは、再コンパイル目的で、isOutDated チェックに使用されます。 このパラメーターのデフォルトは null です。
Internet Explorer の Java プラグイン COM クラス ID を示します。 <jsp:plugin> タグは、この値を使用します。デフォルトのクラス ID は、 clsid:8AD9C840-044E-11D1-B3E9-00805F499D93 です。このパラメーターでは、Java ソースの再生成が必要です。
.java ファイルの生成時、 および Java コンパイラーによるコンパイル時に使用されるエンコード方式を指定します。 JSP ページのページ・エンコードが UTF-8 と互換性がない場合は、このパラメーターを設定します。 javaEncoding が設定されていると、 そのエンコード方式は、-encoding 引数を介して Java コンパイラーに 渡されます。Jikes ではエンコードはサポートされていません。 デフォルトは UTF-8 です。 このパラメーターでは、Java ソースの再生成が必要です。
このパラメーターは、 JSP エンジンが Java コンパイル・フェーズに小さなクラスパスを使用するように指示します。 小さなクラスパスにより、コンパイル処理の速度が向上します。 この小さなクラスパスは、WebSphere JAR ファイルのサブセットのみを含み、WebSphere パブリック API を含む多くの WebSphere JAR ファイルが含まれていないため、デフォルトでは使用されません。
JSP ファイルがスクリプトレット内の WebSphere パブリック API を使用しない場合は、 値のない jspCompileClasspath パラメーターを使用して小さなクラスパスを使用可能にすることができます。 JSP ファイルがスクリプトレット内で WebSphere パブリック API を使用する場合、 これらの追加の JAR ファイルを jspCompileClasspath オプションに追加します。 JAR ファイルのエントリーはスペースで区切られ、WebSphere Application Server インストール・ルートに 相対すると想定されます。
デフォルトで完全な WebSphere クラスパスが使用されます。 このパラメーターでは、Java ソースの再生成が必要です。
*.jsp、*.jspx、*.jsw、および *.jsv という 4 つの標準拡張子以外の拡張子を持つ JSP ファイルでは、 このパラメーターを使用して拡張子を構成することができます。 これらの拡張子は、標準の拡張子に追加されます。 その際に優先される方法は、web.xml で <jsp-property-group> を作成し、 各拡張子に <url-pattern> タグを追加するというものです。
JSP エンジンは、 コロンまたはセミコロンで区切られたファイル拡張子のリストを処理することができます。 例: *.ext1;*.ext2:*.extn
処理の変換フェーズ中に JSP コンパイラーが生成した Java ファイルが保持されることを示します。 このパラメーターのデフォルトは false です。 このパラメーターでは、Java ソースの再生成が必要です。
処理の変換フェーズ中に JSP コンパイラーが生成したクラス・ファイルが保持されることを示します。 このパラメーターのデフォルトは true です。このパラメーターでは、 Java ソースの再生成が必要です。
JSP ファイルまたはその依存関係 (trackDependencies を参照) が変更される場合、 JSP ファイルが実行時に変換およびコンパイルされるかどうかを決定します。 reloadEnabled が false の場合、パラメーター disableJspRuntimeCompilation が true でない場合は、 必要に応じて、JSP ファイルは最初の要求でコンパイルされます。 このパラメーターのデフォルトは false です。
この JSP エンジン・パラメーターが指定されていない場合は、 Web モジュール・クラスの再ロードに、同等な Web コンテナー・パラメーターが使用されます。 ただし、デプロイメント記述子がサーブレット 2.2 レベルであるアプリケーションでは、デフォルトは true になります。 これは、WebSphere Application Server バージョン 4.x からマイグレーションされる アプリケーションをサポートするために行われます。
再ロードが使用可能になっている場合は、reloadInterval により、 JSP ファイルが期限切れになっているかどうかを確認するための検査の間隔が決まります。例えば、 reloadInterval が 5 だとすると、JSP エンジンは、JSP ファイルが期限切れになっているかどうかの検査を、 そのような検査が最後に行われてから JSP ファイルに対する現行要求までに 、5 秒より長く経過している場合にのみ実行します。 reloadInterval が大きくなればなるほど、 JSP エンジンが JSP ファイル再ロードの必要性を検査する頻度は少なくなります。この JSP エンジン・パラメーターが指定されていない場合は、 Web モジュール・クラスの再ロードに、同等な Web コンテナー・パラメーターが使用されます。 ただし、デプロイメント記述子がサーブレット 2.2 レベルであるアプリケーションでは、デフォルトは 5 秒になります。 これは、WebSphere Application Server バージョン 4.x からマイグレーションされる アプリケーションをサポートするために行われます。
生成されたクラス・ファイルが作成されるディレクトリーを指定します。 システム・プロパティー com.ibm.websphere.servlet.temp.dir は、 サーバー全体をベースにした scratchdir オプションの設定に使用します。 JSP エンジン scratchdir パラメーターは、システム・プロパティー com.ibm.websphere.servlet.temp.dir より優先されます。このパラメーターのデフォルトは profile_root/temp です。 このパラメーターでは、Java ソースの再生成が必要です。
useFullPackageNames が true の場合、 JSP エンジンは完全パッケージ名を使用して JSP クラスを生成およびロードします。 デフォルトでは、同じパッケージにあるすべての JSP クラスが生成されます。 (詳しくは、 生成された .java および .class ファイル用のパッケージおよびディレクトリー を参照してください)。 JSP エンジンのクラス・ローダーは、すべて同じパッケージにあるとき、 JSP クラスをどのようにロードするかを把握しています。
同じパッケージにすべての JSP クラスを生成するというデフォルトのメソッドには、 より小さなファイル・システム・パスを生成するという利点があります。 完全パッケージ名には、jsp-file 属性を使用することなく、 プリコンパイルした JSP クラス・ファイルの構成を web.xml ファイルのサーブレットとして使用可能にすることによって、 単一クラス・ローダー、Web アプリケーションのクラス・ローダー、がすべてのこのような JSP クラスをロードするのに使用されるようになるという利点があります。 同様に、JSP エンジンの構成属性 useFullPackageNames および disableJspRuntimeCompilation が両方とも true の場合、 JSP ファイルが web.xml ファイルでサーブレットとして構成されていなくても、 単一のクラス・ローダーはすべての JSP クラスをロードするのに使用されます。
useFullPackageNames が true に設定されている場合、 バッチ・コンパイラーは Web モジュールの WEB-INF ディレクトリーに generated_web.xml という名のファイルを生成します。 このファイルには、正常に変換され、コンパイルされた各 JSP ファイルのサーブレット構成情報が含まれます。 情報は、オプションで Web モジュールの web.xml ファイルにコピーすることができ、 JSP ファイルは Web コンテナーによってサーブレットとしてロードされます。 この方法で JSP ファイルがサーブレットとして構成されると、JSP ファイルが変更されても、 ランタイムで JSP ファイルが再ロードされることはありません。 これは、JSP ファイルが通常のサーブレットとして扱われ、 それに対する要求は JSP エンジンを介して渡されないためです。 このパラメーターでは、Java ソースの再生成が必要です。
JSP エンジンは、 JSP エンジンによって提供されるタグ・ライブラリーのタグ・ライブラリー接頭部として tsx および jsx を暗黙的に認識します。 tsx または jsx がカスタマーのタグ・ライブラリーの接頭部として使用される場合、 カスタマーのタグ・ライブラリーは暗黙のタグ・ライブラリーをオーバーライドします。 ただし、暗黙のタグ・ライブラリーは JSP エンジンによってキャッシュされます。 このパラメーターを明示的に false に設定すると、 エンジンは暗黙のタグ・ライブラリーをキャッシュせず、リソースを保管します。 このパラメーターのデフォルトは true です。
Java ソースのコンパイルに Jikes を使用するかどうかを指定します。 注: Jikes は WebSphere Application Server に同梱されていません。 このパラメーターのデフォルトは false です。 このパラメーターでは、Java ソースの再生成が必要です。
* 個々の JavaServer Pages ベースのカスタム・タグ・ハンドラーの再利用を有効または無効にします。 このパラメーターのデフォルトは false です。 このパラメーターでは、Java ソースの再生成が必要です。
* スレッド・レベルのタグ・ハンドラー・プーリングが使用されている場合、 タグ・ハンドラーは、個別の要求を含む単一の Web モジュールで、すべての JSP ページにわたってカスタム・アクションが出現するたびに、 再利用することができます。 このパラメーターのデフォルトは false です。 このパラメーターでは、Java ソースの再生成が必要です。
生成された Java ソース・コードのコンパイル時に、 コンパイラーが冗長出力を生成することを示します。 このパラメーターを true に設定すると、 -verbose オプションが Java コンパイラーに渡されるという効果があります。 このパラメーターのデフォルトは false です。 このパラメーターでは、Java ソースの再生成が必要です。