WebSphere Application Server - Express, Version 6.0.x   
             オペレーティング・システム: AIX , HP-UX, Linux, Solaris, Windows

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コレクター・ツールによる情報の収集

コレクター・ツールは、WebSphere Application Server のインストールに関する情報を 収集し、IBM カスタマー・サポートに送信可能な Java アーカイブ (JAR) ファイルにパッケージ化します。 カスタマー・サポートは、この情報を利用して、問題の判別と分析を行います。 JAR ファイル内の情報には、ログ、プロパティー・ファイル、構成ファイル、 オペレーティング・システムと Java のデータ、および前提条件となる各ソフトウェアの有無とレベルが含まれます。

始める前に

ほとんどの人は、ここで収集するような種類の情報を使用しません。 実際、コレクター・ツールは出力を JAR ファイルにパックします。 IBM では、コレクター・ツールを、問題報告時に提供する必要がある情報の収集に役立つ他のツールとともに、製品コードの中に組み込んでいます。 コレクター・ツールは、問題報告をできるだけ簡単かつ完璧にするための戦略の一部です。

コレクター・ツールの使用には次の 2 段階があります。 1 つ目の段階では、WebSphere Application Server 製品でコレクター・ツールが 実行され、JAR ファイルが生成されます。 次に、IBM サポート・チームが 2 つ目の段階を実行し、 コレクター・プログラムによって生成された JAR ファイルを分析します。コレクター・プログラムは、欠落ファイルや無効コマンドのような エラーが見つかっても、最後まで実行して JAR ファイルを作成します。 コレクター・ツールは、できる限り多くのデータを JAR ファイルに収集します。

コレクター・ツールは、Java ランタイム環境 (JRE) の実行を必要とする Java アプリケーションです。

このタスクについて

このツールは、WebSphere Application Server - Express のインストール・ルート・ディレクトリーにあります。 ただし、このツールはインストール・ルート・ディレクトリーの外に作成した作業ディレクトリーから実行してください。 以下の手順では、このツールを使用し、その実行結果を報告するための、上記のステップおよびその他のすべてのステップについて説明します。

コレクター・ツールの実行に 2 つの方法があります。 コレクター・ツールを実行して、サマリー・データを収集するか、またはシステムを全探索して関係のあるファイルやコマンド結果を収集します。 コレクター・ツールは、問題の判別と解決に必要な情報の JAR ファイルを生成します。 コレクター・サマリー・オプションは、問題を初めて IBM サポートに 報告する場合に役立つ、バージョンなどの情報の軽量コレクションを生成します。 root ユーザーまたは管理者ユーザーとしてコレクター・ツールを実行し、カーネル設定、インストール済みパッケージ、およびその他の重要データに関する情報が含まれているシステム・ファイルにアクセスします。

別のプロファイルを示すオプション・パラメーターを使用していなければ、このツールはデフォルト・プロファイルに関する情報を収集します。

プロシージャー

コレクター・ツールを実行します。
  1. ルートまたは Windows プラットフォームの場合は管理者グループのメンバーとして、システムにログオンします。
  2. Java 1.2.2 以上がパスで使用できることを確認します。

    コレクター・プログラムは、Java コードで実行してください。また、コレクター・プログラムを実行する IBM Developer Kit, Java Technology Edition に関するデータも収集します。

    複数の Developer Kit がシステムで稼働中の場合は、WebSphere Application Server 製品が使用している Developer Kit が、 コレクター・プログラムのパスにある Developer Kit であることを確認します。

    WebSphere Application Server が使用している Developer Kit を使用できない場合は、 別の Developer Kit をコレクター・プログラムのパスに入れると、WebSphere Application Server - Express が使用する Developer Kit に関するデータを除くすべてのデータを収集できるようになります。

  3. 必要な情報すべてが、コレクター・プログラムが使用しているパスに含まれていること、および WebSphere Application Server 製品のインストール・ルート・ディレクトリーから、プログラムを実行していないことを確認します。
    1. [AIX] [HP-UX] [Linux] [Solaris] パスに以下のシステム・ディレクトリーが含まれていることを確認します。
      • /bin
      • /sbin
      • /usr/bin
      • /usr/sbin
    2. [Windows] パスに regedit を組み込みます。
  4. コレクター・プログラムを開始する作業ディレクトリーを作成します。
  5. その作業ディレクトリーを現行ディレクトリーにします。
  6. 作業ディレクトリーのコマンド行から完全に修飾されたコマンドを入力し、 コレクター・プログラムを実行します。
    • Qshell から以下のコマンドを実行します。
    [AIX] [HP-UX] [Linux] [Solaris]
    app_server_root/bin/collector.sh
    [Windows]
    app_server_root¥bin¥collector.bat

    コマンドを追加パラメーターを指定せずに使用してプロファイル・データおよびそのノード内の各サーバーからのデータのコピーを収集し、そのデータを単一の JAR 出力ファイルに保管します。

    • 以下のコマンドを使用して、デフォルト・プロファイルではない可能性のある特定のプロファイルからデータを収集します。
    [AIX] [HP-UX] [Linux] [Solaris]
    app_server_root/bin/collector.sh -profileName profile_name
    [Windows]
    app_server_root¥bin¥collector.bat -profileName profile_name
  7. 以下のコマンドを使用して、問題の原因となっている可能性のある特定のサーバーからデータを収集します。 [AIX] [HP-UX] [Linux] [Solaris]
    app_server_root/bin/collector.sh -servername server_name
    [Windows]
    app_server_root¥bin¥collector.bat -servername server_name
  8. 2 つのパラメーター (servername と profileName) を組み合わせて、 特定のプロファイル内の特定のサーバーを識別します。

    完全に修飾されたコマンドを発行しない場合は、app_server_root/bin ディレクトリー内の正しいコマンド・ファイルを位置指定するパスを設定します。

  9. オプション: コレクター・ツールは、 app_server_root/bin/ ディレクトリーではなく、プロファイルの bin ディレクトリーから実行できます。
    Qshell から以下のコマンドを実行します。[AIX] [HP-UX] [Linux] [Solaris]
    profile_root/bin/collector.sh
    [Windows]
    profile_root¥bin¥collector.bat

    コレクター・ツールを profile_rootbin ディレクトリーから 実行する場合も、app_server_root から実行する場合と 同じ出力が得られます。

    プロファイルからコマンドを発行すると、 プロファイルの bin ディレクトリーにある setupCmdLine.bat/sh ファイルも 実行されます。このファイルは、コレクターがどのプロファイルのデータを収集するかを 判断するのに使用する、環境パラメーターを設定します。

結果

コレクター・プログラムが、Collector.log ログ・ファイルと出力 JAR ファイルを現行ディレクトリーに作成します。

JAR ファイルの名前は、ホスト名、セル名、ノード名、およびプロファイル名で構成されます。
host_name-cell_name-node_name-profile_name.JAR

Collector.log ログ・ファイルは、host_name-cell_name-node_name-profile_name.JAR ファイル内の収集済みファイルの 1 つです。

次の作業

host_name-cell_name-node_name-profile_name.JAR ファイルを分析のため IBM サポートに送信してください。



サブトピック
コレクター・ツールの出力
コレクター・コマンド - サマリー・オプション
タスク・トピック    

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最終更新: Jan 21, 2008 11:31:28 PM EST
http://publib.boulder.ibm.com/infocenter/wasinfo/v6r0/index.jsp?topic=/com.ibm.websphere.express.doc/info/exp/ae/ttrb_runct.html