管理者は、ネーム・スペースへのバインディングを構成することができます。 構成済みバインディングは、ターゲット・コンテキストが一時的区画にある場合でも、サーバーが始動するたびにシステムがバインディングを作成するという点で、プログラマチック・バインディングとは異なります。
管理者は、構成を介して名前バインディングをネーム・スペースに追加することができます。 ネーム・サーバーは、このバインディングについての構成データを読み取ることにより、これらの構成済みバインディングをネーム・スペース・ビューに追加します。 バインディングの構成は、バインディングをプログラムから作成する方法に代わるものです。 構成済みバインディングには、そのバインディングがネーム・スペースの一時的な区画に作成される場合でも、サーバーが始動するたびに作成されるという利点があります。 セルを有効範囲とする構成済みバインディングは、 サーバー・アプリケーション・オブジェクトの固定修飾名を提供します。
バインディングは、セル、ノード、またはサーバーの 3 つスコープのいずれか 1 つで構成することができます。 セルを有効範囲とするバインディングは、セル・パーシスタント・ルート・コンテキスト下で作成されます。 ノードを有効範囲とするバインディングは、指定されたノードのノード永続ルート・コンテキスト下で作成されます。 サーバーを有効範囲とするバインディングは、選択されたサーバーのサーバー・ルート・コンテキスト下で作成されます。
新規のバインディングにどのスコープを選択するかは、そのバインディングがどのように使用されるかによって異なります。 例えば、バインディングが特定のノードまたはサーバーに固有でない場合、あるいは、バインディングを特定のノードまたはサーバーに関連付けない場合は、セル・スコープのバインディングが適したスコープとなります。 エンタープライズ Bean の固定名を定義して、固定修飾名を作成するというのは、そういうアプリケーションであるということです。 バインディングが、特定のサーバー上で稼働しているアプリケーションのクライアントにのみ使用される場合、または、別のサーバー上で、別のオブジェクトへ解決される同一名のバインディングを構成する場合は、サーバー・スコープのバインディングが適切です。 2 つのサーバーは、同一名の、別のオブジェクトへ解決される構成済みバインディングを持つことができるので、注意してください。 セル・スコープでは、指定された名前を持つ 1 つのバインディングのみが存在可能です。
構成済みバインディングによって作成される中間コンテキストは、読み取り専用です。 例えば、EJB ホーム・バインディングが some/compound/name/ejbHome という名前で構成されると、some、some/compound、および some/compound/name の各中間コンテキストが読み取り専用コンテキストとして作成されます。 読み取り専用のバインディングを追加、更新、または除去することはできません。
構成済みバインディング名は、既存のバインディングと競合してはなりません。 しかし、構成済みバインディングは、同じ中間コンテキスト名を使用することができます。 したがって、some/compound/name2/ejbHome2 という名前を持つ構成済みバインディングは、前述の例の名前とは競合しません。
以下は、バインド可能なオブジェクトのタイプです。
セルを有効範囲とする EJB バインディングは、 修飾名がトポロジーによって異なることのないよう、エンタープライズ Bean の固定ルックアップ名を作成する場合に便利です。
CORBA オブジェクト・バインディングの構成に必要なデータは、以下のとおりです。
セルの有効範囲の間接バインディングは、修飾名がトポロジーによって異なることのないようリソースの固定ルックアップ名を作成する場合に便利です。 また、リソース定義の有効範囲を広げることによって、このトポロジーを達成することができます。