各インストール・オプションの仕様を検討する間に、カスタム・インストール・パスを使用して IBM WebSphere Application Server をインストールします。
このトピックでは、使用可能なインストール手順の 1 つについて説明します。
WebSphere Application Server 製品および 1 つ以上の
保守パッケージ、およびその他のカスタマイズを含むカスタマイズ・インストール・パッケージ (CIP) を
インストールできます。CIP をインストールする前に、Installation Factory で CIP を作成する必要があります。
カスタマイズ・インストール・パッケージ (CIP) の作成について詳しくは、Installation Factory によるインストール・パッケージの作成
を参照してください。
選択したい手順がこのトピックで述べられていない場合は、 該当するインストール手順の説明があるリンクをクリックしてから install コマンドを実行してください。
インストールするコンポーネントとそのコンポーネントのインストール順序を把握することは、 重要な考慮事項です。 このインストールを 開始する前に、WebSphere Application Server のインストール計画 を参照してください。 このダイアグラムには、製品の標準的なトポロジーが示されます。 ソリューションは、 ランチパッドの Installation solution diagrams にもあります。 ランチパッドを使用したインストールの開始 を参照してください。
以下のインストール手順を実行して、 WebSphere Application Server 基本製品のフィーチャーを選択し、 アプリケーション・サーバー・プロファイルの特性を選択します。
root (AIX または Linux などの オペレーティング・システムの場合)、または 管理者グループのメンバー (Windows システムの場合) として ログオンします。
umaskumask 設定を 022 に設定するには、以下のコマンドを実行します。
umask 022
インストール・ウィザードでは、ユーザー ID が
管理者グループのメンバーである場合に、その Windows ユーザー ID
に拡張ユーザー権限が与えられます。サイレント・インストールでは、
これらの権限は与えられません
Windows プラットフォームで新規ユーザー ID を作成してサイレント・インストールを
行う場合、正しくサイレント・インストールを行う前に、システムを再始動して、
そのユーザー ID の適切な権限をアクティブにする必要があります。
アプリケーション・サーバーを Windows サービスとして
実行する予定の場合は、スペースを含むユーザー ID からインストールしないでください。ユーザー ID にスペースが含まれていると、妥当性検査ができません。
このようなユーザー ID を使用すると、インストールを続行できません。
この問題を回避するには、
スペースを含まないユーザー ID を使用して、インストールを行います。
カスタマイズ・インストール・パッケージ (CIP) をインストールする場合は、
CIP がある CD-ROM または DVD を挿入します。 または、CIP があるディレクトリーにアクセスします。
必要に応じて、 AIX または Linux などのオペレーティング・システムにおけるディスク・ドライブのマウント の説明に従いドライブをマウントしてください。
または、 install コマンドを直接使用してインストールを開始できます。
常に install コマンドを使用して、CIP のインストールを開始します。
ランチパッドの開始に問題が発生した場合は、ランチパッドを使用したインストールの開始 の トラブルシューティング情報を使用して、問題を訂正してください。
ランチパッドを使用する場合は、 WebSphere Application Server のインストール・ウィザードを起動します。
ランチパッドまたはコマンド行からインストール・ウィザードを起動 すると、インストーラー・ウィザードが初期化されて、「ようこそ」パネルが表示されます。
プログラムの使用条件が表示されます。
プログラムの使用条件に同意する場合は、「I accept the terms in the license agreement」メッセージの横のラジオ・ボタンをクリックし、「次へ」をクリックして続行します。
ライセンス交付条件の受諾後に、 インストール・ウィザードは、サポートされるオペレーティング・システムと前提条件パッチを確認します。 システム上に適切な前提条件の更新がないなどの問題が発生した場合は、 インストールをキャンセルし、必要な変更を行ってからインストールを再開します。
インストール・ウィザードは、prereqChecker アプリケーションを使用して、 前提条件となるオペレーティング・システム・パッチを検査しますが、前提条件をまだ検討していない場合は、 Supported hardware and software Web site で前提条件を参照してください。
この Web サイトでは、サポートされているすべての オペレーティング・システム、およびオペレーティング・システムを準拠させるためにインストールする必要がある オペレーティング・システム修正およびパッチがリストされています。
サポートされているバージョンへのマイグレーションについては 、IBM 以外の前提条件および相互に必要な製品の資料を参照してください。
インストール・ウィザードは、 同じ主要製品レベルで以前にインストールが行われていないかどうかを確認します。
特に、ウィザードは既存のバージョン 6.0 インストールを探します。
この手順では、更新する予定の既存のインストールがないことを前提としています。
製品バイナリー (コア・プロダクト・ファイルまたはシステム・ファイルと呼ばれることもあります) のインストール・ルート・ディレクトリーのロケーションを指定します。
インストーラー・プログラムは、インストール・ウィザードを呼び出す前に必要なスペースをチェックします。 十分なスペースがない場合は、インストール・プログラムを停止し、 未使用のファイルを削除したり、ごみ箱を空にしたりしてスペースを解放してから、インストールを再開します。
「カスタム・インストール」を選択して、インストールするフィーチャーを選択します。
フルインストール・パスによるインストールについて詳しくは、フルインストール・オプションでの基本製品のインストール を参照してください。
ウィザードは、「機能の選択」パネルを表示します。
CIP には、製品フィーチャーがまったく組み込まれていない場合から、すべて組み込まれている場合まであります。 CIP に組み込まれていたもののみをインストールできます。
フィーチャー | 説明 | |
---|---|---|
コア・プロダクト・ファイル | 製品のバイナリー・コードをインストールします。 | |
アプリケーション・サーバーのサンプル | サンプル・ギャラリー・アプリケーションと Plants By WebSphere アプリケーションをインストールします。 | |
Javadoc | WebSphere Application Server クラスのアプリケーション・プログラミング・インターフェース (API) およびシステム・プログラミング・インターフェース (SPI) の文書をインストールします。 |
開発環境でも実稼働環境でも、 パフォーマンス改善のためにはサンプルをインストールしないようにしてください。 サンプルを省略すると、 アプリケーション・サーバーの起動時間を 60% 改善し、 ディスク・スペースを 15% 節約することができます。 さらに、プロセス・フットプリントを最大 30 % 節約できる場合が あります (最大ヒープ・サイズ 256 MB をベースとして)。
インストール・ウィザードにより確認パネルが表示されます。
netstat -a コマンドを使用して、 使用中のすべてのポートを表示します。ポートを使用するために、プログラムおよび製品を実行する必要があります。 netstat コマンドでは、アクティブ・アプリケーションによって使用されているポートのみが表示されます。
インストール・ウィザードは、「Node and host names」パネルを表示します。
作成するアプリケーション・サーバーごとに固有の名前を使用することをお勧めします。 ただし、固有の名前は、構成ディレクトリーのプロファイル名レベルでのみ重要です。
フィールド名 | デフォルト値 | 制約 | 説明 |
---|---|---|---|
ノード名 | DefaultNode | 予約済みのフォルダー名を使用しないでください。 |
予約名以外の名前を選出してください。マシンに複数の アプリケーション・サーバーを作成する予定がある場合、インストールを編成するには、固有の名前を使用します。 ただし、スタンドアロン・アプリケーション・サーバーの固有の名前は、必須ではありません。 |
ホスト名 | ご使用のマシンの DNS 名 | ホスト名フィールドについては、以下の考慮事項を参照してください。 | ご使用のマシンの実際の DNS 名または IP アドレスを使用して、ご使用のマシンとの通信を可能にします。 この表の後にある、ホスト名に関する追加情報を参照してください。 |
ノード名の考慮事項
インストール・ディレクトリー・パスは、60 文字以下でなければなりません。
詳しくは、ホスト名の値 を参照してください。
Windows プラットフォームに
インストールしている場合は、アプリケーション・サーバー特性の指定後に、
ウィザードは「Windows service definition」パネルを表示します。
バージョン 6 は、startServer コマンドで開始されるアプリケーション・サーバー・プロセスの Windows サービスの開始を試行します。 例えば、アプリケーション・サーバーを Windows サービスとして 構成し、startServer コマンドを実行すると、wasservice コマンドは 定義されたサービスの開始を試行します。
ローカル・システム・サービスをインストールするよう選択した場合、 ユーザー ID またはパスワードを指定する必要はありません。 指定されたユーザー・タイプのサービスを作成する場合は、 サービスを実行するユーザーのユーザー ID およびパスワードを指定する必要があります。 ユーザーは、サービスを適切に実行するために、「サービスとし てログオン」権限を持っている必要があります。
このインストール・タスクを実行するには、 ユーザー ID の名前にスペースが含まれていてはいけません。 また、この ID は管理者グループに属していなければならず、 拡張ユーザー権限「オペレーティング・システムの一部として機能 」および「サービスとしてログオン」を備えている必要もあります。 ユーザー ID が管理者グループに属しており、まだ拡張ユーザー権限がない場合は、 インストール・ウィザードはこれを認可します。
インストール完了後に、他の Windows サービスを作成して、 別のサーバー・プロセスを開始することもできます。 詳しくは、サーバー・プロセスの自動再始動 を参照してください。
インストール・ウィザードは、インストール用に選択されたコンポーネントをプリインストール要約パネルに表示します。
インストール・ウィザードは、アンインストーラー・プログラムを作成し、 インストールされているコンポーネントを示す進行パネルを表示します。 インストール終了時に、 ウィザードは「Installation completion」パネルを表示します。
app_server_root/logs/log.txt ファイルを検査して、インストール中にファイル・システム・エラー、またはその他の異常なエラーがないことを確認します。 問題がある場合には、その問題を訂正し、製品を再インストールしてください。
Installation Factory のスリップ・インストール・ログは、app_server_root/logs/log.txt ファイルにあり、これは通常インストールのログ・ファイルと同一です。 このファイルが既に存在する場合は、 新規のログ・メッセージはこのファイルに追加されます。
アップデート・インストーラーを使用して、
Installation Factory がスリップ・インストールでインストールした保守パッケージをアンインストールした場合の結果は、
app_server_root/logs/update/ ディレクトリーのログに示されます。
問題が発生した場合は、 以下の適切なログを参照してください。
ログ (Log) | 内容 | インディケーター |
---|---|---|
app_server_root/logs/log.txt | すべてのインストール・イベントを記録します。 |
|
app_server_root/manageprofilesprofile_name.log |
|
|
app_server_root/logs/wasprofile/wasprofile_delete_ profile_name.log |
|
|
profile_root/logs/pctLog.txt | プロファイル管理ツールの使用時に発生するすべてのプロファイル作成イベントを記録します。 |
|
app_server_root¥logs¥instconfig.log (AIX または Linux などのシステムでは使用不可) | インストール手順の最後で実行される ANT 構成スクリプトのアクティビティーを記録します。 |
|
コア・プロダクト・ファイルのインストールが失敗した場合は、 エラーを修正して、再インストールしてください。
プロファイルの作成が失敗した場合は、エラーを修正し、プロファイル管理ツールを実行してプロファイルを再作成します。
app_server_root/logs/log.txt ファイルまたは app_server_root/logs/wasprofile/wasprofile_create_default.log ファイルに問題の記録がないにもかかわらず、 問題が生じている場合は、インストールのトラブルシューティングを行います。
詳しくは、インストールのトラブルシューティング およびインストール・コンポーネントのトラブルシューティングのヒント を参照してください。
製品を再インストールしなければならないような 問題がある場合は、エラーを訂正し、 製品をアンインストール (製品のアンインストール で 説明しています) してください。 次に、リブート (Windows マシンの場合) またはログオフ後に root としてログオン (AIX または Linux などの オペレーティング・システムのマシンの場合) した後に、 再インストールを行います。
詳しくは、グラフィカル・ユーザー・インターフェースによるプロファイルの作成 を参照してください。
ファースト・ステップ・コンソールを開くチェック・ボックスを選択して、「終了」をクリックします。
この手順によって、インストール・ウィザードは、WebSphere Application Server をインストール・ルート・ディレクトリーにインストールします。 インストール・ウィザードは、server1 アプリケーション・サーバーにランタイム環境を 提供する、default という名前のプロファイルを作成します。
この時点で構成を追加する必要はありません。 ただし、プロファイル管理ツールを使用して、 さらにスタンドアロン・アプリケーション・サーバーを作成することができます。 デフォルトでは、各プロファイルは profile_root ディレクトリーに作成されます。
詳しくは、グラフィカル・ユーザー・インターフェースによるプロファイルの作成 を参照してください。