マイグレーション時にさまざまな構成がマップされます。
マイグレーションでは、常に単一のインスタンスを、 同一マシン上または別のマシン上の別の単一インスタンス (プロファイル) にマイグレーションします。 Network Deployment 製品のインフォメーション・センターを開いて、 マイグレーション・ツールがモデル、クローン、サーバー・グループ、クラスター、 および Lightweight Third Party Authentication (LTPA) セキュリティー設定をマップする方法を習得します。
多くのマイグレーション・シナリオが考えられます。 バージョン 6.0.x のマイグレーション・ツールは、 前のバージョンから構成を復元する際に、オブジェクトと属性をバージョン 6.0.x 環境にマップします。
マイグレーションにより、 デフォルトのブートストラップ NameServer ポート設定 (900) が、 バージョン 4.0.x Advanced Edition またはバージョン 5.x からバージョン 6.0.x の NameServer のデフォルト (2809) にマップされます。 マイグレーション・ツールは、デフォルト以外の値を直接バージョン 6.0.x 環境にマップします。
バージョン 4.0.x Advanced Single Server Edition のマイグレーションの場合、 ブートストラップ NameServer ポートは、サーバー構成ファイルに定義されているアプリケーション・サーバーの NameServer 値にマップされます。
マイグレーション・ツールは、サーバー・プロセス定義において、 該当するコマンド行パラメーターを Java 仮想マシン (JVM) 設定に変換します。 ほとんどの設定は、直接マップされます。 メモリー・ヒープ・サイズなどの一部の設定は、マイグレーションされません。 これは、バージョン 6.0.x 構成では役割を持たないか、 バージョン 6.0.x では意味や有効範囲が異なるためです。
バージョン 6.0.x のデフォルトのサーバーの名前は server1 です。 マイグレーション後、 これまで、バージョン 4.0.x の DefaultServer が所有していたオブジェクトはすべて、 バージョン 6.0.x の server1 が所有します。
バージョン 6.0.x は、JDBC およびデータ・ソース・オブジェクトを大幅に再定義します。 マイグレーション・ツールでは、 以前に使用した設定を入力変数として使用して、 バージョン 4.0.x のデータ・ソースをバージョン 6.0.x のデータ・ソースにマップします。
jmsserver は、タイプ MESSAGE_BROKER からタイプ APPLICATION_SERVER に変更されます。 これが所有したキューまたはトピックは、サービス統合テクノロジーに基づく、 バージョン 6.0.x のデフォルト・メッセージング・プロバイダーにマイグレーションされました。 前のリリースでは、 Network Deployment 環境で、jmsserver はそれ自体の MESSAGE_BROKER サーバーでした。 Base 環境では、APPLICATION_SERVER タイプ内に含まれていました。 JMS リソースはすべてそのままで、変更しないで動作する必要があります。これらのリソースのさらなるマイグレーションは、 バージョン 6.0.x のデフォルト・メッセージング・プロバイダーによって提供されるスクリプト/bat を実行することによって行うことができます。 JMS リソースについて詳しくは、メッセージング・リソースについての学習 を参照してください。
バージョン 4.0.x のリポジトリーには、 複数のノード名および関連付けられた子を入れることができます。WASPostUpgrade ツールは、 マイグレーションするノードのノード名と一致する、オブジェクトと子のみを処理します。 このツールは、マイグレーション中の構成ファイル内のノード名を識別し、 マイグレーションしているマシンの長いネットワーク名または短いネットワーク名と一致する構成ファイル内のノード名を選択します。
PageList サーブレットの構成は、バージョン 4.0.x から変更されました。 このサーブレットを直接使用することは推奨されなくなりました。 PageList サーブレットは、 Web アーカイブ (WAR) ファイル内のサーブレット拡張構成の一部として使用可能です。 すべての参照は、バージョン 6.0.x でサポートされるサーブレット構成に更新されます。
サーブレット構成を変更するには、Application Server Toolkit (AST) および Rational Web Developer を使用することもできます。詳しくは、アセンブリー・ツール を参照してください。
Error 500: No PageList information is configured for servlet EmpInfoApp.SearchByDept
マイグレーションにより、 ファイルが旧バージョン・ディレクトリーからバージョン 6.0.x 構成にコピーされます。 詳しくは、次のセクションを参照してください。
J2C リソースによって参照される RAR が古い WebSphere Application Server インストールにある場合、これらの RAR はマイグレーションされます。この場合、RAR は、新しい WebSphere Application Server インストールの対応するロケーションにコピーされます。関係リソース・アダプター RAR はマイグレーションされません。
旧バージョンからのサンプルのマイグレーションはありません。 同等のバージョン 6.0.x サンプルは使用できます。
Java 2 セキュリティーは、バージョン 6.0.x ではデフォルトで使用可能です。 セキュリティーの使用可能化により、一部のアプリケーションをバージョン 6.0.x ではなく、 バージョン 4.0.x で実行できるようになります。 バージョン 6.0.x でさまざまなレベルの Java 2 セキュリティーを定義するためのいくつかの技法が使用可能です。 1 つは was.policy ファイルをアプリケーションの一部として作成し、 すべてのセキュリティー許可を使用可能にすることです。 マイグレーション・ツールは、マイグレーション中に wsadmin コマンドを呼び出して、 バージョン 6.0.x の properties ディレクトリーにある既存の was.policy ファイルをエンタープライズ・アプリケーションに追加します。 マイグレーション・ツールは、バージョン 4.0.x アプリケーションをバージョン 6.0.x に移動する際に、 この作業を実行します。
バージョン 4.0.x で LTPA 認証を使用するグローバル・セキュリティーが、WebSphere Application Server 基本製品にマイグレーションされます。ただし、グローバル・セキュリティーは、 バージョン 4.0.x では使用可能化されていても、 バージョン 6.0.x へのマイグレーション時に使用不可になります (バージョン 5.x からのマイグレーション時にはセキュリティーは使用不可になりません)。
必要に応じて、バージョン 6.0.x の管理コンソールを使用し、 バージョン 4.0.x のプロパティー値に合わせて、これらの設定値を変更してください。
DefaultErrorReporter サーブレットを含むパッケージは、 バージョン 5 で変更されました。 バージョン 4.0.x では、このサーブレットは com.ibm.servlet.engine.webapp クラスにあります。 バージョン 6.0.x では、このサーブレットは com.ibm.ws.webcontainer.servlet クラスにあります。 DefaultErrorReporter サーブレットを直接使用することは推奨されなくなりました。
通常、これらのディレクトリーは、 前のバージョンのインストール・ディレクトリーにあります。 デフォルトでは、stdin、stdout、 および stderr は、バージョン 6.0.x のインストール・ルートの logs ディレクトリーにあります。 マイグレーション・ツールは、既存の passivation ディレクトリーと作業デ ィレクトリーのマイグレーションを試行します。 そうでない場合、該当するバージョン 6.0.x のデフォルトが使用されます。
共存シナリオでは、バージョン間で共通のディレクトリーを使用すると、問題が生じる可能性があります。
マイグレーション・ツールは、すべてのポートをマイグレーションします。 ポートがすでに存在している場合、 このツールはログ内のポートの競合について警告します。 競合しているサーバーを同時に実行する前に、ポートの競合を解決する必要があります。
バージョン 6.0.x が実装する Java 2 Platform、Enterprise Edition (J2EE) の仕様レベルでは、 コンテンツ・タイプを設定する場合、Web コンテナーの振る舞いの変更が必要になります。 デフォルトのサーブレットの書き込み機能によってコンテンツ・タイプが設定されない場合、 バージョン 6.0.x の Web コンテナーのデフォルトがその値に設定されなくなるばかりでなく、 Web コンテナーは呼び出しを「ヌル」として戻します。 この場合、一部のブラウザーで、Web コンテナーのタグが正しく表示されないことがあります。 エンタープライズ・アプリケーションをマイグレーションする際に、 autoResponseEncoding IBM 拡張が Web モジュールに対して true に設定されます。 このアクションにより、問題が生じなくなります。
バージョン 4.0 から EJB 1.1 JAR ファイルを移動する場合、再デプロイメントは必要ありません。
JAR ファイルごとに、 バックエンド・データ・ストア・ベンダーを 1 つだけ指定してください。 エンタープライズ Bean で異なるバックエンド・データ・ストアを使用する場合は、 それらを別々の JAR ファイルにパッケージしてください。
バージョン 4.0 からの JMS リソースはすべて、 バージョン 6.0.x 構成内の汎用 JMS リソースにマップされます。 IBM WebSphere MQ を使用する JMS リソースを、 IBM WebSphere MQ 固有のリソースとして再構成します。 MQ JMS リソースは、より適切にシステム管理と統合されます。 ネーム・スペース内の項目を手動で定義する必要はありません。 MQ JMS 項目を介してバッキング MQ キュー定義を参照できます。
バージョン 4.0.x では、JSP ファイルから生成されたクラスは、 WAR ファイルのディレクトリー構造に基づくパッケージ内にあります。 コンテキスト・ルートの上部にある JSP ファイルは、すべて unnamed パッケージ内にあります。 ルートのサブディレクトリー内の JSP ファイルは、そのサブディレクトリーの名前をとって名付けた パッケージ内にあります。 バージョン 6.0.x では、JSP ファイルから生成されたクラスは、 すべて org.apache.jsp パッケージ内にあります。 したがって、クラス・ファイルは、バージョン間で互換しません。
エンタープライズ・アプリケーションをバージョン 4.0.x からバージョン 6.0.x にマイグレーションする際に、 JSP ファイルを再コンパイルして、クラス・ファイルを正しいパッケージ内に再生成します。
マイグレーション・ツールは、 アプリケーションのインストール中に wsadmin コマンドの -preCompileJSPs オプションを使用して、 これをサポートします。
同じオプションを使用して、 手動でバージョン 6.0.x に移動させるバージョン 4.0.x エンタープライズ・アプリケーションをインストールします。
バージョン 4.0.x の 2 つのロケーションにあるセキュリティーを、 エンタープライズ・アプリケーションに適用できます。 リポジトリー内の情報は、 エンタープライズ・アプリケーション・バインディング内の情報に優先します。 マイグレーション・ツールは、 リポジトリー内の情報をエンタープライズ・アプリケーションにマイグレーションします。
ユーザー定義の鍵ファイルを指す次の SSLConfig 属性は、 以下のようにして WebSphere Application Server バージョン 4.0.x (AE) またはバージョン V5.x からバージョン 6.0.x にマイグレーションされます。
<key_file_name>dir_name/WASLDAPKeyring.jks</key_file_name> <trust_file_name>dir_name/WASLDAPKeyring.jks</trust_file_name>dir_name 変数は、WASLDAPKeyring.jks ファイルの元の場所を識別します。
keyFileName="dir_name/WASLDAPKeyring.jks" trustFileName="dir_name/WASLDAPKeyring.jks"dir_name 変数は、WASLDAPKeyring.jks ファイルの元の場所を識別します。
<key_file_name>${WAS_HOME}/keys/WASLDAPKeyring.jks</key_file_name> <trust_file_name>${WAS_HOME}/keys/WASLDAPKeyring.jks</trust_file_name>
keyFileName="${USER_INSTALL_ROOT}/keys/WASLDAPKeyring.jks" trustFileName="${USER_INSTALL_ROOT}/keys/WASLDAPKeyring.jks"
マイグレーション・ツールでは、 鍵ファイル (例えば、.jks または .kdb) を、 WebSphere Application Server の基本製品または Network Deployment 製品の対応するディレクトリーにコピーしません。 SSL 構成のマイグレーションは、 修飾鍵ストア・ファイルをバージョン 6.0.x のディレクトリーにコピーすることによって完了する必要があります。
鍵ファイル名属性とトラスト・ファイル名属性が、 WebSphere Application Server バージョン 4.0.x (AE) またはバージョン 5.x 構成内の DummyServerKeyFile.jks ファイルを指している場合には、 鍵ファイル名属性とトラスト・ファイル名属性はバージョン 6.0.x にマイグレーションされません。 代わりに、バージョン 6.0.x のデフォルト値 ${USER_INSTALL_ROOT}/etc/DummyServerKeyFile.jks は変更されないままです。
web.xml ファイルが DefaultErrorReporter サーブレットを定義する場合、 マイグレーション・ツールは、バージョン 6.0.x のパッケージが反映されるようにクラス名を更新します。 DefaultErrorReporter サーブレットを直接使用することは推奨されなくなりました。
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?> <webappext:WebAppExtension xmi:version="2.0" xmlns:xmi="http://www.omg.org/XMI" xmlns:webappext="webappext.xmi" xmlns:webapplication="webapplication.xmi" xmlns:commonext.localtran="commonext.localtran.xmi" xmlns:xsi="http://www.w3.org/2001/XMLSchema-instance" xmi:id="WebApp_ID_Ext" reloadInterval="3" reloadingEnabled="true" fileServingEnabled="false" directoryBrowsingEnabled="false" serveServletsByClassnameEnabled="true" preCompileJSPs="false" autoRequestEncoding="false" autoResponseEncoding="false"> <defaultErrorPage xsi:nil="true"/> <additionalClassPath xsi:nil="true"/> <webApp href="WEB-INF/web.xml#WebApp_ID"/> <extendedServlets xmi:id="ServletExtension_1"> <extendedServlet href="WEB-INF/web.xml#Servlet_1"/> </extendedServlets> <extendedServlets xmi:id="ServletExtension_2"> <markupLanguages xmi:id="MarkupLanguage_1" name="HTML" mimeType="text/html" errorPage="Page_1" defaultPage="Page_2"> <pages xmi:id="Page_2" name="Hello.page" uri="/HelloHTML.jsp"/> <pages xmi:id="Page_1" name="Error.page" uri="/HelloHTMLError.jsp"/> </markupLanguages> <markupLanguages xmi:id="MarkupLanguage_2" name="VXML" mimeType="text/x-vxml" errorPage="Page_3" defaultPage="Page_4"> <pages xmi:id="Page_4" name="Hello.page" uri="/HelloVXML.jsp"/> <pages xmi:id="Page_3" name="Error.page" uri="/HelloVXMLError.jsp"/> </markupLanguages> <markupLanguages xmi:id="MarkupLanguage_3" name="WML" mimeType="vnd.wap.wml" errorPage="Page_5" defaultPage="Page_6"> <pages xmi:id="Page_6" name="Hello.page" uri="/HelloWML.jsp"/> <pages xmi:id="Page_5" name="Error.page" uri="/HelloWMLError.jsp"/> </markupLanguages> <extendedServlet href="WEB-INF/web.xml#Servlet_2"/> </extendedServlets> <extendedServlets xmi:id="ServletExtension_3"> <extendedServlet href="WEB-INF/web.xml#Servlet_3"/> <localTransaction xmi:id="LocalTransaction_1" unresolvedAction="Rollback"/> </extendedServlets> </webappext:WebAppExtension>
バージョン 5.x からバージョン 6.0.x へのマイグレーションは、 バージョン 4.0.x からのマイグレーションと比べてはるかに単純です。 両バージョンで同じ基本定義が使用されます。 この作業では、構成ファイルのバージョン 5.x からバージョン 6.0.x 構成へのマッピング、 およびインストール済みアプリケーションの新規製品へのコピーが行われます。 マイグレーション・ツールは、統合ノードのマイグレーションをサポートし、 Network Deployment ノードの完全なマイグレーションをサポートします。
wsadmin ツールを使用して 5.x EAR ファイルをすべてバージョン 6.0.x にマイグレーションする場合、 WASPostUpgrade ツールは、 Java のデフォルトの最大ヒープ・サイズ値の 64 MB を使用して EAR ファイルをインストールします。
java.lang.OutOfMemoryError JVMXE006:OutOfMemoryError
Java の最大ヒープ・サイズを増やし、以下の指示に従ってアプリケーションをインストールしてください。
WebSphere Application Server バージョン 6.0.x へのアプリケーションのインストール
wsadmin -conntype NONE -javaoption -Xmx###m -c "$AdminApp install C:¥¥WebSphere¥¥AppServer¥¥installableApps¥¥ EAR_file_name {-nodeployejb -appname app_name -server server_name -node node_name}"
WebSphere Application Server Network Deployment バージョン 6.0.x へのアプリケーションのインストール
wsadmin -conntype NONE -javaoption -Xmx###m -c "$AdminApp install C:¥¥WebSphere¥¥DeploymentManager¥¥installableApps¥¥ EAR_file_name> {-nodeployejb -appname app_name -cluster cluster_name}"