WebSphere Application Server, Version 6.0.x   
             オペレーティング・システム: AIX , HP-UX, Linux, Solaris, Windows

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相互運用

WebSphere Application Server バージョン 6.0.x は、特定の場合に他のバージョンと相互運用が可能です。

始める前に

WebSphere Application Server バージョン 6.0.x は 通常、WebSphere Application Server バージョン 4.0.x および 5.x との相互運用が可能ですが、 各バージョンに対処するには固有の要件があります。一般に、インターオペラビリティーをサポートするために 最新の修正レベルを適用する必要があります。これが可能でない場合は、 以下の暫定修正を使用して、環境をサポートすることができます。

プロシージャー

  1. 必要な暫定修正を適用します。
    表 1. バージョン 4 に適用する暫定修正
    暫定修正 バージョン 4.0.1 バージョン 4.0.2 バージョン 4.0.3 バージョン 4.0.5 バージョン 4.0.6 バージョン 4.0.7
    PQ60074 適用 適用      
    PQ60336 適用 適用      
    PQ63548 適用 適用 適用      
    PQ88648 (PQ88653 が必要)       適用 適用 適用
    表 2. バージョン 5.0.x に適用する暫定修正
    暫定修正 バージョン 5.0 バージョン 5.0.1 バージョン 5.0.2
    PQ89426 (PQ88653 が必要)     適用 (または 5.0.2.8 に移動)
    表 3. バージョン 5.1.x に適用する暫定修正
    暫定修正 バージョン 5.1.0 バージョン 5.1.1
    PQ84384 適用 (または 5.1.0.4 以上に移動)  

    すべての修正は、WebSphere Application Server のサポート・サイトから入手できます。

    暫定修正 PQ60074
    バージョン 6.0.x のネーミング・クライアントによる バージョン 4.0.x ネーム・サーバーへのアクセスをサポートするオブジェクト・リクエスト・ブローカー (ORB) の修正。下位レベルのクライアントの 場合は、corbaloc を使用していても、問題なく Version 6.0.x ネーム・サーバーにアクセスできます。
    暫定修正 PQ60336
    IBM Software Development Kit 130 および 131 で、java.math.BigDecimal とその他のクラスの違いを調整する ORB 修正。
    注: この修正は、Solaris プラットフォーム上の IBM Software Development Kit には適用されません。
    暫定修正 PQ63548
    組み込みの valueTypes を WebSphere Application Server のリリース間で受け渡しする場合に生じる可能性がある問題を修正するための修正。

    最善の解決策は、ご使用のインストールをすべて、最新のリリースおよび PTF レベル (バージョン 4.0.4 など) に アップグレードすることです。その場合は、この修正は必要ありません。 この解決策が 実行できない場合は、ご使用のバージョンにこの修正を適用してください。

    症状としては、組み込みの valueTypes をバージョン間で受け渡しする場合に、org.omg.CORBA.MARSHAL 例外が発生します。 また、場合によっては org.omg.CORBA.MARSHAL 例外をマスクする症状も発生します。この場合は、例外の識別が難しくなります。

    修正をインストールしても症状が再発する場合は、既存の IOR を再度エクスポートしてください。

    暫定修正 PQ88648 (バージョン 4)、PQ89426 (バージョン 5.0.2)、PQ84384 (バージョン 5.1.0):
    トランザクションが従属サーバーで rollbackOnly に対してマークされると 上位サーバーに通知されるように、トランザクション・サービスが変更されています。 これにより、上位サーバーで稼働しているアプリケーションは、この状況の変更を検出できます。
  2. V4.0.x および バージョン 5.0.2 の必要なガイドラインに従います。
    表 4. バージョン 5.x およびバージョン 4.0.x に適用されるガイドライン
    ガイドライン バージョン 5.x バージョン 4.0.x
    1 適用 (バージョン 5.0.2 のみ) 適用
    2   適用
    3   適用
    4   適用
    5   適用 (バージョン 4.0.1 のみ)
    6 適用 適用
    7 適用 適用
    8 適用  
    ガイドライン 1:
    次の JVM プロパティーを設定します。
    com.ibm.ejs.jts.jts.ControlSet.nativeOnly=false
    
    com.ibm.ejs.jts.jts.ControlSet.interoperabilityOnly=true

    このガイドラインは、バージョン 4.0.x に常時適用してください。Version 5.0.2 の場合は、暫定修正の適用 (または Version 5.0.2.8 への移行) に加えて、 このガイドラインを適用してください。

    ガイドライン 2:
    必要に応じてネーミングの変更を行い、バージョン 4.0.x のクライアントが、 バージョン 6.0.x Enterprise Bean にアクセスできるようにします。 これを解決するには、以下のようないくつかの方法があります
    • バージョン 6.0 マイグレーション・ツールを使用せず、 バージョン 4.0.x アプリケーションがバージョン 6.0.x にインストールされている場合は、namebindings.xml ファイルを更新します。 バージョン 4.0.x のクライアントがそのアプリケーションにアクセスできるようにするには、 バージョン 6.0 ネーム・スペースのバインド情報に情報を追加して、 古い JNDI 名が機能するようにします。情報は、管理コンソールを使用して、セル・レベルの namebindings.xml 構成ファイルに追加します。
      注: WASPreUpgrade および WASPostUpgrade マイグレーション・ツールを使用してバージョン 6.0.x に マイグレーションするアプリケーションについては、既にこの更新が行われています。
    • Enterprise Bean が実行されているサーバーを含むネーミング・パス (cell/node/server1/some/ejb/name など) を 使用して、バージョン 6.0.x の Enterprise Bean を直接呼び出します。
    • バージョン 4.0.x のクライアント java:/comp のロケーションを使用して、バージョン 6.0.x の Enterprise Bean を検出します。
    ガイドライン 3:
    管理コンソールの制限に注意してください。

    バージョン 6.0.x の管理インターフェースを使用して、 バージョン 4.0.x 管理サーバーを管理することはできません。 同様に、バージョン 4.0.x 管理コンソールを使用して、バージョン 6.0.x 環境を管理することはできません。 リモート・マシン上の管理コンソールを使用して、WebSphere Application Server バージョン 4.0.x ドメインを管理する場合、 これらのノードやドメインをバージョン 6.0.x にマイグレーションすると、リモート管理コンソールでバージョン 6.0.x 環境を 管理することができなくなります。

    ガイドライン 4:
    相互運用を行う場合は、セキュア接続用の Secure Sockets Layer Version 3 (SSL v3) を使用します。 Common Secure Interoperability バージョン 2 (CSIv2) を使用して、相互運用を行うことはできません。バージョン 4.0.x が CSIv2 をサポートしていないためです。
    ガイドライン 5 (Network Deployment 製品のみ):
    ワークロード管理 (WLM) に対応しているエンタープライズ Bean を呼び出す際に、制限があることに注意してください。 このガイドラインはバージョン 4.0.1 にのみ適用されます。

    クライアントによっては、WLM に対応している Enterprise Bean をリモート・クラスター上で呼び出す際に、それと同じ名前の WLM 対応の Enterprise Bean がローカルにあると、呼び出すことができません。 クライアントに対してローカルであるクラスターがあり、クライアントが呼び出そうとするリモート・クラスターと同じ Enterprise Bean がそこに含まれている場合、クライアントはローカル・クラスターとの通信を終了します。

    ガイドライン 6:
    使用する各機能がサポートされる WebSphere Application Server レベルに注意してください。 相互運用を可能にする予定のアプリケーションは、WebSphere Application Server の全レベルでサポートされる機能のみをクラスターで使用する必要があります。例えば、バージョン 6.0 の新規機能である commonj.timer.TimerManager リソースを 使用するアプリケーションは、バージョン 5.1 およびバージョン 6.0.x の両方のサーバーを含むクラスターにデプロイしないでください。
    ガイドライン 7:
    WebSphere Application Server バージョン 6.0.x をインストールするとき、関連クロスドメイン、相互協調処理アプリケーションを実行する場合 (例えば、1 つのサーバーが rtp.raleigh.ibm.com にあり、もう 1 つのサーバーが cn.ibm.com にある場合)、完全修飾ホスト名を使用する必要があります (例えば、単に host9 とする代わりに、host9.rtp.raleigh.ibm.com を使用します)。
    ガイドライン 8:
    バージョン 6.0.x とバージョン 5.0 を相互運用する場合は、バージョン 5.0.2.7 レベル以上が必要です。バージョン 6.0.x とバージョン 5.1 を相互運用する場合は、バージョン 5.1.1.1 レベル以上が必要です。古いレベルのバージョン 5.0 およびバージョン 5.1 は、バージョン 6.0.x とのインターオペラビリティーをサポートしません。
  3. バージョン 6.0.x のサポートにより使用される Software Development Kit (SDK) をアップグレードします。

    Recommended fixes for WebSphere Application Server を参照してください。

次の作業

この情報は適宜更新され、 IBM DeveloperWorks WebSphere サイト で参照できる技術資料の情報が追加される場合があります。 最新情報については、このサイトをチェックしてください。




関連タスク
ネーム・スペース・バインディングの構成
関連資料
EJB バインディング設定
JNDI インターオペラビリティーの考慮事項
タスク・トピック    

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最終更新: Jan 22, 2008 12:07:38 AM EST
http://publib.boulder.ibm.com/infocenter/wasinfo/v6r0/index.jsp?topic=/com.ibm.websphere.base.doc/info/aes/ae/tins_xver.html