これらのカスタム・プロパティーは、オンデマンド・ルーター (ODR) に対して、マルチクラスターのフェイルオーバーおよびロード・バランシング・ルーティング・ポリシーの各カスタム・プロパティーを構成する場合に使用します。
MCRP@<cellName>[$<appName>[$<webModuleName>]]
各部の意味は、次のとおりです。
Option | Description |
MCRP | マルチクラスター・ルーティング・ポリシー - プレフィックスは大文字で指定する必要があります。 |
@ | 必須シンボル。 ポリシー名とセルの間の分離文字です。 この構成では通常、ポリシー名属性とセル名を分離するためにこの文字が使用されます。 |
cellName | セルの名前。 WebSphere で構成済みの有効なセルである必要があります。 |
$ | WebSphere Application Server オブジェクトを分離するために使用されます。 |
appName | エンタープライズ・アプリケーション名から .ear 拡張子を除いた名前です。 例えば、エンタープライズ・アプリケーション名が StockTrade.ear である場合は、StockTrade を指定します。 |
webModuleName | Web モジュールから .war 拡張子を除いた名前です。 |
[] | オプションの変数を示します。 |
<policyType>@<cellName1>$<clusterName1>[,<cellName2>$<clusterName2>,...]ここで、policyType には failover、wlor、または wrr の値を使用可能であり、clusterName はクラスターの名前です。 リスト内の値の集合を分離するには、コンマ (,) を使用します。
failover のポリシー・タイプでは、「名前」フィールドで指定されたセル内にあるアプリケーションの Web モジュールの要求が失敗した場合、その要求は @ シンボルの後の「値」フィールドで指定された 2 組目のセル・クラスターにフェイルオーバーします。 要求はプライマリーのセルがダウンした場合に構成された 2 組目のセル・クラスターにのみルーティングされ、HTTP 状況コード 503「service unavailable」が示されます。 新しい重み値は、Dynamic Work Load Manager (DWLM) から 15 秒ごとに取得され、アプリケーション・レベルの応答時間が考慮の対象となります。 ただし、異なる更新時間が必要な場合は、システム・プロパティー mcrp.ui を使用して、新規の更新時間を秒で指定します。 重み付けされた最小未解決要求 (WLOR) および重み付けされたラウンドロビン (WRR) はロード・バランシングのポリシーです。 構成されたロード・バランシングのポリシーは、ODR がアクティブになるとすぐに有効となり、そのカスタム・プロパティー構成を読み取ります。
構成値の例を以下に示します。
構文上、「名前」フィールドの MCRP は大文字にする必要があるのに対し、「値」フィールドの policyType は大/小文字を区別しません。 例えば、failover、wlor、および wrr は、大文字または小文字のいずれでも指定できます。 cellName、 appName、および clusterName など、Java 2 Platform Enterprise Edition (J2EE) のすべての成果物は、作成され、WebSphere Application Server にデプロイされた時と同じ様式で入力する必要があります。 また、「値」フィールドで使用される clusterNames は、汎用サーバー・クラスター名にする必要があります。 これは、汎用サーバー・クラスターの実装を使用することにより、セキュリティーの問題を損なわず、セル間通信の構成を必要とせずに、リモート・セルへの ODR MCRP ルーティングが実現されるためです。 その policyType のセルはプライマリー・セル (「名前」フィールドで指定したセル) と同じにできますが、クラスター名は汎用サーバー・クラスター名にする必要があります。 MCRP ルーティングでは、確立されたセッションのアフィニティーも維持します。
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