Tivoli Intelligent Orchestrator は、 プロビジョニング用の IBM 標準ツールです。 Tivoli Intelligent Orchestrator を使用することにより、 WebSphere Extended Deployment トポロジーは、 ノード・グループの外部からより多くの物理コンピューティング・リソースを取得できます。
お客様の環境に依存しますが、 Tivoli Intelligent Orchestrator が管理しているアプリケーション・サーバー のクラスターにサーバーを追加すると、 WebSphere Extended Deployment のインストール およびアンインストールが行われることがあります。 Tivoli Intelligent Orchestrator は、 WebSphere Extended Deployment をサーバーに自動的にインストールし、 サーバーのネットワーク接続を構成することができます。
WebSphere Extended Deployment エンタープライズ内のデマンド配分が ノード・グループ間を移動できる場合、 補正能力は WebSphere Extended Deployment のオートノミック・マネージャー の境界を越えて拡張されます。 Tivoli Intelligent Orchestrator を統合すると、 WebSphere Extended Deployment ノード・グループのサイズは、 変動するデマンドを基に自動的に拡張されます。 複数の WebSphere Application Server セルがある 複数のアプリケーション環境内、または WebSphere ソフトウェアを 使用していない複数の環境内にあるサーバーを共用できます。
Tivoli Intelligent Orchestrator は、WebSphere Application Server、 WebSphere MQ Series、SAP、電子メールなど、 さまざまなリソース・プールのセットをモニターおよび管理します。 マシン、論理区画 (LPAR)、プロセッサーなどの形式の リソース・プールの処理能力が、 ビジネス目標に合わせて割り当てられることが保証されます。 WebSphere Extended Deployment のプロビジョニング・エンジンにより、 Tivoli Intelligent Orchestrator は、情報を受け取り、その情報を使用して、 WebSphere Extended Deployment トポロジーの有効範囲内にある 使用可能なリソースの割り振りを計算できます。 Tivoli Intelligent Orchestrator は、候補のノード・グループ間で物理リソースを割り振ります。
WebSphere Extended Deployment のオートノミック・プロビジョニングは、 次の 2 つのレベルで行われます。 CPU 目標を基にしたオートノミック決定と エンドツーエンドのパフォーマンス目標を基にしたオートノミック決定です。 ノード・グループに対するサーバーのオートノミック・プロビジョニングは、 標準の Tivoli Intelligent Orchestrator アプリケーション・コントローラーが 使用するフィットネス関数の形式で定義される CPU 目標に基づいて実行されます。 CPU 目標は、Tivoli Intelligent Orchestrator および WebSphere Application Server クラスターごとに定義されます。 エンドツーエンドのパフォーマンス目標を基にした オートノミック・プロビジョニングを有効にするために、 WebSphere Extended Deployment は、WebSphere Extended Deployment に 特化された目標アナライザーを実装しています。
WebSphere Extended Deployment は、 システム目標を達成するためにオートノミック・マネージャーを介して リソースを管理します。 オートノミック・マネージャーは、クライアント要求を再配列し、 WebSphere Application Server 上で実行中のアプリケーション の振る舞いを変更し、アプリケーションの追加クラスター・インスタンスを デプロイできます。 考えられるさまざまなプロビジョニング・ステップは、 WebSphere Extended Deployment での動的クラスターの管理に関連付けられています。 WebSphere Extended Deployment でのプロビジョニングについては、 動的アプリケーション配置を参照してください。
Tivoli Intelligent Orchestrator によって WebSphere Extended Deployment に提供されるキー機能は、 WebSphere Extended Deployment が使用する作業セットから サーバーを追加または除去することです。 Tivoli Intelligent Orchestrator には、 サーバーが無いプール、アプリケーション全体のサービス・レベルの合意、 および WebSphere Extended Deployment に割り振られている サーバーの数を変更する際の決定に必要なビジネス間の情報に関するナレッジがあります。 Tivoli Intelligent Orchestrator は、 このナレッジを利用し、 全データ・センターにわたって、サーバーの割り振りを最良にする決定を行います。
WebSphere Extended Deployment バージョン 6 以降では、 重複ノード・グループを使用することによって、 Tivoli Intelligent Orchestrator を使用しなくても 共用リソースを処理できます。 ノードは複数のノード・グループのメンバーになることができるので、 ノードの共用セット内にあるいくつかのノード・グループのアプリケーションの パフォーマンスは直接最適化することができます。 WebSphere Extended Deployment をインストールして最良のパフォーマンスを 得るためには、Tivoli Intelligent Orchestrator を使用してノードを ノード・グループ間で移動する代わりに、重複ノード・グループを使用してください。