WebSphere Extended Deployment, Version 6.0.x     Operating Systems: AIX, HP-UX, Linux, Solaris, Windows, z/OS

オートノミック要求フロー・マネージャーの構成

通常は必要がなく、推奨されませんが、コンソールでデフォルト設定を変更することによって、 オートノミック要求フロー・マネージャー (ARFM) の微調整をすることができます。

Why and when to perform this task

オートノミック要求フロー・マネージャーには、作業プロファイラー、コントローラー、およびゲートウェイという 3 つのコンポーネントが含まれています。 各ノード・グループでは、ARFM 機能は、ノード・エージェントで実行される 1 つの作業プロファイラーと 1 つのコントローラーによってインプリメントされます。 さらに、ゲートウェイの集合は、HTTP トラフィック用オンデマンド・ルーター (ODR) および IIOP および JMS トラフィック用バックエンド・サーバーで実行されます。ゲートウェイは着信 HTTP および IIOP 要求をインターセプトし、キューに入れ、コントローラーは制御信号または指示をゲートウェイおよび配置コントローラーに提供します。 作業プロファイラーは、稼働中のシステムの監視に基づいて、さまざまな種類の要求の計算に関する要件を絶えず見積もります。 これらのコンポーネントは、一緒に作動することで、 着信要求を適切に優先順位付けします。

管理コンソールのページで ARFM のデフォルト設定を変更するには、「動作ポリシー」>「Autonomic managers」>「Autonomic Request Flow Manager」とクリックします。
NoteColonSymbol セキュリティーが使用可能になっている場合、適切なセキュリティー権限がない限り、一部のフィールドは編集することができません。
  1. 希望の ARFM 設定を変更します。
    フィールド 使用目的 設定のヒント
    集計期間 各 ARFM ゲートウェイは集計された統計を定期的にブロードキャストし、このパラメーターはその期間を指定します。 ゲートウェイが報告する統計は、以下のようなものをサポートします。
    • WebSphere Extended Deployment 管理コンソールにおける実行時間のチャート
    • ARFM コントローラーの操作
    • アプリケーション配置コントローラーの操作
    • 作業プロファイラーの操作

    集計期間を設定する際、十分なパフォーマンス・サンプル数を収集できるような高い値にしてください。 サンプルは、各要求のために、ゲートウェイによって収集されます。良好な統計的測定を行うには、数百のサンプルが必要です。

    サービス・クラスに関連する要求を 250 ミリ秒で実行し、その間、平均 10 個の要求が同時に実行されるという例を使用します。 (同時に実行される値は、環境のクラスター・サイズやリソースに基づいて、WebSphere Extended Deployment によって自動的に計算されます。 同時に実行される値は、コンソールの「Runtime Operations」カテゴリーの下の可視化パネルで確認することができます。) つまり、サービス・クラスは 1 秒当たり 40 個の要求を処理することになります。 このため、集計期間値を 15 秒に設定すると、各集計期間中に 600 個のサンプルが収集されることになります。 600 個のサンプルを調査することで、便利で、信頼できる測定基準を得ることができます。

    集計期間値をあまり低く設定すると、信頼できないパフォーマンス測定基準を得ることになります。 少ないサンプルから得たパフォーマンス測定基準は、サンプル数が多い場合に比べ、邪魔なだけで信頼性に欠けます。 新規統計が作成されると、ARFM コントローラーがアクティブになるため、集計期間の設定を長くしすぎると、制御設定の再計算の頻度が少なくなります。 このため、WebSphere Extended Deployment は、トラフィック量やパターンの突然の変化に反応しづらくなります。

    制御サイクルの最低期間 このパラメーターは、ARFM コントローラーがアクティブになる頻度を定義します。 コントローラーは、入力を評価し、受信した入力によって新規制御設定を作成するプロセスでアクティブになります。 ARFM コントローラーをアクティブにするプロセスは、新規統計が 1 つのゲートウェイから受信され、かつ、過去にアクティブになってから経過した時間が制御サイクルの最低期間以上、またはコントローラーが今まで一度もアクティブになったことがない場合に開始されます。 この設定によって、制御サイクル期間の下限が決定されます。 例えば、ODR が 1 つあり、集計期間を 30 秒、制御サイクルの最低期間を 60 秒に設定すると、12:00:00.0 に 1 回集計が行われ、前の統計到着時間が 12:00:59.9 であるため、次は 90.1 秒後の 12:01:30.1 に行われます。 約 60 秒の信頼できる制御サイクルを行うには、制御サイクルの最低期間を 58 または 59 秒に設定してください。
    平滑化ウィンドウ この設定は、ゲートウェイ統計の連結を許可して、受信するゲートウェイ統計に対する ARFM コントローラーの反応感度を定義します。 どのゲートウェイでも、その ARFM コントローラーはそのゲートウェイからの最新統計レポートのいくつかの実行中の平均を使用します。 平滑化ウィンドウは、結合されるレポート数をコントロールします。

    平滑化ウィンドウを低く設定すると、コントローラーの感度が上がり、応答が速くなります。 しかし、パラメーターが低いと、データのノイズや異常に敏感に反応するようになります。

    平滑化ウィンドウと集計期間の積が実際の制御サイクル期間とほぼ同じになるようにし、場合によっては、構成した制御サイクルの最低期間よりわずかに長くすることをお勧めします。

    キューの最大の長さ
    このパラメーターは、各 ARFM キューの長さを、キューに保持されている要求の最大数に結合するために使用されます。 ARFM はすべての着信トラフィックをフローに分け、各フロー用に別々のキューがあります。 フローは以下のような要求を含みます。
    • 特定のサービス・クラスを持ちます
    • 特定のデプロイメント・ターゲットで使用されます
    • 特定の ODR を経由します
    要求が到着して、そのキューがいっぱいの場合、要求は拒否されます。
    このフィールドのパラメーターが低い場合は、短期間にトラフィック・バーストが起こることによって、要求が拒否される可能性が高くなります。一方、このフィールドのパラメーターが高い場合は、要求がキューに長く留まることになります。 キューに入れられた要求はメモリーを消費します。デフォルト設定は 1000 ですが、ご使用の環境にぴったり合う設定を探すために、値を変更することもできます。
    CPU の最大使用率

    ARFM には、優先順位付け機能に加えて過負荷保護機能があります。 ARFM はアプリケーション・サーバーの過負荷を避けるため、ゲートウェイの要求をキューに入れます。

    このリリースでは、負荷はアプリケーション・サーバーの第 1 層での CPU 使用率に換算して決定されます。 CPU 最大使用率のパラメーターによって、サーバーに対する負荷が ARFM に伝えられます。 深刻なピーク状態にある場合、使用率の限度を一時的に超えることがあります。

    値が高いと、リソースの使用率が向上し、値が低いと堅固な操作を行うことができます。 実際の負荷は、変動が激しいです。WebSphere Extended Deployment のパフォーマンス管理技法は、負荷の変化に対応しますが、少し遅れます。 反応時間中に、システムは、構成された領域外で操作することがあります。これには、構成された以上の CPU 使用率をもつことが含まれます。 CPU 使用率が 100% のアプリケーション・サーバーで数分間操作したところ、一部の内部通信メカニズムの破損、多くの機能の破壊が確認されました。

    この設定は、以下の自然速度推定値ターゲット CPU 使用率設定と一致している必要があります。 1 つを変更したら、もう一方も変更する必要があります。 それぞれのデフォルトは、90 (%) です。

    WebSphere Extended Deployment のこのリリースのパフォーマンス管理は、アプリケーション・サーバー・マシンの第 1 層が、ODR 経由の HTTP を介して到着する WebSphere 要求以外の他の作業とロードされると、うまく作動しません。

    この設定は、アプリケーションの配置に影響します。 予期される要求の合計が最大 CPU 使用率限度を上回る場合、配置コントローラーは、最適な配置を計算する前にすべての動的クラスターの要求を均一に減らします。

  2. 変更が完了したら、「OK」または「適用」をクリックします。
  3. 必ず「保管」をクリックしてマスター・リポジトリーに変更を保管してください。
  4. 定義した設定をテストし、必要な要求フロー・パフォーマンスを得るために、必要なだけ繰り返してください。



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複数層構成での速度係数の構成

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Terms of Use | Feedback Last updated: Mar 20, 2006 12:30:55 PM EST
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