WebSphere Extended Deployment のアプリケーション・エディション・マネージャーは、実動アプリケーションの中断のないデプロイメントを管理します。
中断のないデプロイメントにより、ご使用の環境へのアプリケーション更新のインストール時に、
サービスの損失が起こることを防ぎます。
アプリケーション・エディション・マネージャー (いわゆるエディション・マネージャー) は、WebSphere Extended Deployment セル内の同じアプリケーションの複数のデプロイメントをサポートするアプリケーションのバージョン管理モデルも提供します。
各デプロイメントは、固有のエディション名によって区別されます。エディション・マネージャーは、WebSphere Extended Deployment
アプリケーション・サーバー・クラスター上で活動化するエディションの選択肢を提供します。これによってユーザーはアプリケーション更新をロールアウトするか、前のレベルへ戻ることができます。
エディション・マネージャーは WebSphere Extended Deployment に完全に統合され、オンデマンド・ルーター (ODR) との対話と、動的ワークロード・バランシングおよびアプリケーション配置マネージャーとの対話を行います。
この統合により、アプリケーション更新を適用する際の予測可能なアプリケーションの動作が保証され、
システムによるアプリケーションのパフォーマンス目標の管理を継続しながら、
アプリケーション・エディション間のスムーズな移行を確実に行えます。
管理コンソールのエディション・マネージャーのエディション・コントロール・センターにより、アプリケーションがデプロイされている各アプリケーション・サーバー間でのエディションの活動化を含む、
アプリケーションの更新プロセスとロールアウト・プロセスへのアクセスが提供されます。
アプリケーション・プログラミング・インターフェースのスクリプトを記述することによって、
エディション管理機能を自動アプリケーション・デプロイメントと統合することが可能になります。
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アプリケーション・エディション管理
は Web アプリケーションに適用されますが、IIOP/EJB または JMS アプリケーションには適用されません。
これらのアプリケーションは ODR によって転送されないためです。アプリケーションへの HTTP 通信が ODR を
通過する場合、ODR は、HTTP 使用アプリケーションの中断のないアプリケーション更新をサポートする
必要があります。アプリケーションへの HTTP 通信が ODR を通過する場合、
ODR は、HTTP 使用アプリケーションの妥当性検査モードおよび同時エディション活動化 (ルーティング・ルール
を使用) もサポートします。IIOP/EJB では、中断のないアプリケーション更新が行われます。
IIOP は ODR を通過しないため、ODR を必要としないためです。IIOP 使用アプリケーションでは、
妥当性検査モードおよび同時エディション活動化はサポートされません。アプリケーション・エディション・マネージャー機能の、
中断のない更新、妥当性検査モード、および同時活動化は、JMS 使用アプリケーションではサポートされません。
アプリケーション・エディション・マネージャーは、アプリケーションのライフ・サイクル全体をサポートし、
またアプリケーションの更新、およびアプリケーションの実稼働環境へのシームレスで中断のないデプロイメントを可能にします。
WebSphere Application Server は、バージョン 6 以降で、更新のロールアウト
と呼ばれる管理機能を提供しています。
更新のロールアウトでは、基本的なアプリケーション・アップグレード・ロールアウトが提供されますが、
これは中断のない方法ではありません。
WebSphere Extended Deployment がインストール済みである場合、更新のロールアウト機能は使用可能ですが、
その機能の使用は推奨されません。
アプリケーションのアップグレードには、アプリケーション・エディション・マネージャーの使用が推奨されます。