この項目では、WebSphere Extended Deployment for z/OS V6.0.1 内の区画化機能 (WPF) のプログラミング・パターンについて説明します。
WPF-WLM の Internet Inter-ORB Protocol (IIOP) ルーティングは、WebSphere Extended Deployment for z/OS V6.0.1 ではサポートされていないため、アプリケーションは、Java Message Service (JMS) テクノロジーまたはその他のメカニズムを使用して、区画のルーティングを処理する必要があります。
Java Message Service (JMS) ベースのルーティング・メカニズムを次の図で説明します。要求 1 と要求 2 の 2 つの要求が示されています。それぞれの要求は、区画ルーティングのため指定された JMS トピック/キューに進む必要があります。JMS トピック/キューは、要求の処理を準備し、ルーティング応答のために指定された JMS トピック/キューに応答を送信するターゲットの区画に要求を転送する必要があります。実行ステップは同じですが、実行には多くの要因 (マシンのロケーション、サーバーのパフォーマンス、およびネットワークの設定など) が関わっているため、要求実行の順序は一定ではありません。
要求 1 (1-1.3) と要求 2 (2-2.3) の要求経路を次の図に示します。Appclient が応答 (3) を受け取ります。
次のステップでは、要求 1 の経路について説明します。 要求 2 やその他の要求もこれと同じ経路を使用します。各要求の実行は、相互に独立しており、要求が受信される順序は一定ではありません。
ClusterMember 内のアプリケーション区画は、対応する JMS トピック/キューに結合され、常にこれを listen します (AsyncBean を使用)。 例えば、Partition 1 (P1) では、アプリケーション区画は対応する JMS トピック/キューに新規メッセージが到着する場合は常に JMS メッセージを受信します。
通常の WPF が使用可能なアプリケーションのように、PartitionHandlerLocal インターフェースをインプリメントする区画化ステートレス・セッション Bean (PSSB) があります。PartitionHandlerLocal インターフェースの partitionLoadEvent(String partitionName) および partitionUnloadEvent(String partitionName) メソッドは、区画を JMS トピック/キューにバインドおよびアンバインドするポイントです。
partitionLoadEvent(String partitionName) - 渡された partitionName の名前を指定された区画がこのシステム上で活動状態であることを意味します。partitionName 区画に指定された JMS トピック/キューにバインドされた区画ワーカー・スレッドを開始または立ち上げます (または、AsyncBean ワーカー・スレッドを使用できます)。対応する partitionUnloadEvent が発生した場合に区画ワーカー・スレッドを停止または破棄するために、これを参照し続ける必要があります。
partitionUnloadEvent(String partitionName) - 渡された partitionName の名前を指定された区画がこのシステム上で非活動状態であることを意味します。区画ワーカー・スレッドは、partitionName 区画に指定された JMS トピック/キューをアンバインドし、対応する区画ワーカー・スレッドを停止または破棄します。
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