WebSphere Extended Deployment, Version 6.0.x     Operating Systems: AIX, HP-UX, Linux, Solaris, Windows, z/OS

区画化に適用される HA 管理ポリシー

区画では、デフォルトでクォーラムが有効になっている 1/N ポリシー が使用されます。つまり、区画を活動状態にできるのは、クラスター・ メンバーの過半数がオンラインか、または事例で検討したように「クォーラム」 状態の場合に限ります。 区画セットを作成する区画化 Java 2 Platform Enterprise Edition (J2EE) アプリケーション (詳しくは次節を参照) によって、必要な HA 管理グループがすべて作成されます。 各「区画」は、正式な HA マネージャー・グループであり、他のグループとは別に 管理できます。 したがって、アプリケーションごとまたは個々の区画ごとにさまざまな区画ポリシーを 組み合わせて使用することもできます。 また、特性が問題になる場合には、区画化 J2EE アプリケーションを使用して、 区画セット全体の一部をサブグループに分類し、それぞれを個別に管理できます。

例えば、株取引アプリケーションを作成しているとします。 全種類の株を処理する区画化 J2EE アプリケーションを 1 つ作成する予定ですが 、S&P 500 の株だけは取引量 (負荷) に特徴があるため別に扱います。 アプリケーション・サーバーが開始すると、クォーラムが確立した時点で 利用可能になる一連のサーバー上で、すべての区画が活動状態になります。 このとき、管理者は HA マネージャーのポリシー・インフラストラクチャーを使用 して、新規にポリシーを設定し、負荷をバランスよく配分できます。

この例では、管理者が予想取引量に基づいて、区画をクラスター全体に均 等に割り振ろうとします。そのために、まず S&P 500 用の区画を既存のクラスター・メンバーすべてに均一に割り振り、次にその他すべての株も同じクラスター・メンバー群に同様に割り振るというポリシーを作成します。この方法を用いると、すべての株式をクラスター・メンバーにランダムに 割り振るのではなく、S&P 企業の株取引をクラスター全体にバランスよく配分できます。 この例のように複数の区画を 1 つのグループとして管理すると、膨大な量の S&P 500 関連の高容量の区画が一部のクラスター・メンバーに作成 されて、他のサーバーに比べて取引量が多くなることがあります。 また、大量の株式を保有しているものの、1 日の取引量がゼロに近く、 十分に活用されないサーバーが出てくる可能性もあります。

このほか、HA マネージャー・ポリシー・サポートを使用する例としては、 特定の区画に対して優先サーバーを設定する、フェイルオーバー用の サーバーをあらかじめ定義しておく、サーバーがオンラインに復旧したら 区画を元のサーバーに戻すかどうかを定義する、といったことが挙げられます。 他にも数多くのオプションがありますが、これらについては 以降の節で詳しく説明します。




Related concepts
HA マネージャー

Concept topic    

Terms of Use | Feedback Last updated: Mar 20, 2006 12:35:11 PM EST
http://publib.boulder.ibm.com/infocenter/wxdinfo/v6r0/index.jsp?topic=?topic=/com.ibm.websphere.xd.doc/info/WPF51/cwpfhapartition_pdf.html

© Copyright IBM 2005, 2006. All Rights Reserved.
This information center is powered by Eclipse technology. (http://www.eclipse.org)