このトピックでは、
ヘルス管理が機能しないか、または予期したとおりに機能しない場合に
確認するいくつかの問題について説明します。
権限ログの検索
ヘルス管理コントローラーは、
非デプロイメント・マネージャー・ノードのノード・エージェントの
一部として実行されます。
管理コンソールのランタイム・トポロジー機能を使用して、
アクティブなヘルス・コントローラー・インスタンスを探し出すことができます。
「Runtime Operations」>「Runtime Topology」をクリックし、
「Runtime Topology」パネルの赤十字アイコンを探し出します。
ノード・グループが構成されている場合は、
それらと、第 2 メニューからの未割り当てのノードを選択します。
ヘルス管理のログ・メッセージは、
赤十字アイコンがあるノードのノード・エージェント・ログに表示されます。
ヘルス・コントローラーの設定値
以下のリストには、
ヘルス・コントローラーの設定値の結果として発生する問題が含まれています。
- ヘルス管理コントローラーが使用不可です。
- 「動作ポリシー」>「Autonomic controllers」>「Health controller」をクリックして管理コンソールの設定を確認し、「構成」タブと「ランタイム」タブの
両方を選択します。
ヘルス管理コントローラーは、デフォルトでは有効です。
- 「Runtime Topology」パネルにヘルス・コントローラー・アイコンがありません。
- wsadmin checkHmmLocation.jacl スクリプトの実行によって、
ヘルス管理コントローラーが稼働しているかどうかを判別します。
このスクリプトは、非デプロイメント・マネージャー・ノードの install_root/bin ディレクトリーにあります。
このスクリプトは、コントローラーが稼働していれば、その現在の位置を表示します。
詳しくは、
スクリプトによるヘルス管理コントローラーの位置決めを
参照してください。
また、ランタイム・トポロジー・ページの「Force Data Update」
オプションを試みて、ヘルス・コントローラー・アイコンを表示させてみてください。
- 現時点での再始動は禁止されています。
- 「動作ポリシー」>「Autonomic controllers」>「Health controller」を
クリックし、「Prohibited restart」フィールドを選択することによって、
管理コンソールの禁止された再始動時期を確認します。
デフォルトでは、禁止されている時期はありません。
- 前回の再始動後の再始動が早すぎます。
- 「動作ポリシー」>「Autonomic controllers」>「Health controller」を
クリックし、「Minimum Restart Interval」フィールドを
選択することによって、管理コンソールの最小再始動間隔を確認します。
デフォルトでは、定義された最小間隔はありません。
- 制御サイクルが長すぎます。
-
「動作ポリシー」>「Autonomic controllers」>「Health controller」を
選択して管理コンソールの「Control cycle length」設定を確認し、
必要に応じて調整します。
ヘルス・コントローラーはポリシー違反を定期的に検査します。
その制御サイクルが長すぎる場合は、サーバーの再始動が遅れる可能性があります。
- サーバーの再始動が X 回連続して行われており、
ヘルス状態が継続して違反しています。
この場合、
X は、
ヘルス・コントローラーの最大連続再始動のパラメーターを示しています。
ヘルス管理コントローラーは、再始動で問題が解決せず、
サーバーの再始動を使用不可にしていると判断します。
次のメッセージがログに表示されます。
WXDH0011W: Server servername exceeded max verification failures: disabling restarts.
ヘルス管理コントローラーは、サーバーのモニターを継続し、
ヘルス・ポリシーに違反している場合は、ログに次のメッセージを表示します。
WXDH0012W: Server servername with restarts disabled failed health check.
以下のアクションのいずれかを実行することにより、
サーバーの再始動を使用可能にできます。
ヘルス・ポリシーの設定値
ヘルス・ポリシーの設定値の結果として、以下の問題が発生します。
- サーバーがヘルス・ポリシーの一部ではありません。
- 管理コンソールで、ヘルス・ポリシー・メンバーシップがサーバーに適用されているか、「動作ポリシー」>「ヘルス・ポリシー」を
クリックして確認します。
- サーバーを含むポリシーのリアクション・モードが監視されています。
- 「Runtime Operations」>「Task Management」>「Runtime tasks」を
クリックして管理コンソールを調べ、
監視モードのポリシーに対する再始動アクションの
承認要求を見つけます。リアクション・モードとして「自動」を設定すると、
サーバーは自動的に再始動します。次のメッセージが、
監視状態のログに書き込まれます。
WXDH0024I: Server server name has violated the health policy health condition, reaction mode is supervised.
- サーバーが静的クラスターのメンバーで、実行中の唯一のクラスター・メンバーです。
- ヘルス・ポリシーはクラスターのすべてのメンバーを同時に停止しません。
あるクラスターに 1 つのクラスター・メンバーが存在するか、または 1 つのクラスター・メンバーが実行中の場合は、そのクラスターは再始動しません。
- サーバーが動的クラスターのメンバーで、実行中のインスタンスの数が最小値を超えずに、
配置コントローラーが使用不可の状態になっています。
- 管理コンソールで「サーバー」>「動的クラスター」をクリックして、動的クラスターの必要な最小インスタンス数を確認します。
この場合、ヘルス管理は、最小インスタンス数パラメーターを使用して、
動的クラスターを静的クラスターのように扱います。
- ヘルス管理コントローラーがポリシーを受け取っていません。
- ヘルス管理コントローラーは、
ヘルス・ポリシーが作成されるデプロイメント・マネージャー上で実行されません。
ヘルス管理コントローラーが始動した後にデプロイメント・マネージャーが再始動されると、ヘルス管理コントローラーは新規ポリシーを持っていない場合があります。
この問題は、以下を実行して緩和します。
- 管理コンソールの「 Enable Health Monitoring」チェック・ボックスを
使用して、ヘルス管理コントローラーを使用不可にします。
- 構成リポジトリーをバックエンド・ノードと同期させます。
管理コンソールで、「システム管理」>「ノード」をクリックして、
同期化するノードを選択し、「同期化」をクリックします。
- 管理コンソールの「Enable Health Monitoring」チェック・ボックスを
使用して、ヘルス管理コントローラーを再始動します。
- 構成リポジトリーをバックエンド・ノードと再度同期させます。
配置コントローラーの対話
以下のリストには、
ヘルス管理と配置コントローラーの対話の結果として発生する
問題が含まれています。
- サーバーは動的クラスターのメンバーですが、
配置コントローラーにコンタクトできません。
- 動的クラスター・メンバーの場合、サーバーが再始動できるかどうかを
判定するために、ヘルス・モニターを行って配置コントローラーを確認します。
配置コントローラーが使用可能ではあるが、コンタクトできない場合は、
次のメッセージがログに表示されます。
WXDH1018E: Could not contact the placement controller: {0}
配置コントローラーが稼働していることを確認します。
配置コントローラーは、「Runtime Topology」パネルに表示される
ノードの 1 つで見つけるか、または checkPlacementLocation.jacl
スクリプトを使用して見つけることが出来ます。
- サーバーが動的クラスターのメンバーで、配置コントローラーが稼働しており、
配置コントローラーがヘルス管理にサーバーを再始動させないように指示します。
- 配置コントローラーは、継続的に稼働するサーバー・インスタンスを必要とする場合があります。
- サーバーが停止しますが、始動しません。
- 動的クラスターでは、次のいくつかの形式の 1 つを使用して再始動させることができます。
- 同じ場所で再始動します (サーバーの停止、サーバーの始動)。
- 別のノードでサーバー・インスタンスを開始し、
障害のあるものを停止します。
- 障害のあるサーバーのみを停止します。ただし、残りのアプリケーション・
インスタンスがデマンドを満たすことが前提です。
配置コントローラーは、再始動の形式、および (必要に応じて) 新規インスタンスを開始する場所を決定します。
動的クラスターで再始動が実行された後、ヘルス管理は配置コントローラーに
その配置を再計算するように要求を出します。
ノード・グループ・メンバーシップの設定値
以下のリストには、
ヘルス管理とノード・グループ・メンバーシップの設定値の結果として発生する
問題が含まれています。
- サーバーが保守モードのノード上にあります。
- ヘルス管理は、保守モードのノード上にあるサーバーを再始動しません。
「システム管理」>「ノード」>「ノードの
選択」>「Unset maintenance」をクリックして、保守モードを解除することができます。
センサー問題
以下のリストには、
ヘルス管理とノード・グループ・メンバーシップの設定値の結果として発生する
問題が含まれています。
- センサー・データがサーバーから受信されていません。
-
ヘルス管理は、
ポリシーが必要とするセンサーからのデータを受信していない場合は、
ポリシー違反を検出することができません。
制御サイクル時にセンサー・データが受信されない場合、
ヘルス管理は次のログ・メッセージを出力します。
WXDH3001E: No sensor data received during control cycle from server servername for health class healthpolicy.
応答時間状態の場合、
ヘルス管理はオンデマンド・ルーター (ODR) からデータを受信します。
要求が ODR を介して送信されるまでは、これらの状態のデータは生成されません。