Lightweight Directory Access Protocol (LDAP) ディレクトリーは、オブジェクトに関する情報を特定の順序でリストして、各オブジェクトの詳細が示されるようにしたものです。ディレクトリーの特徴の 1 つとして、更新または書き込みが行われる頻度より読み取りまたは検索アクセスが行われる頻度のほうがはるかに高いことが挙げられます。個人の電話番号は、大勢の人によって検索される可能性がありますが、変更されることはあまりありません。
LDAP 構成
LDAP サーバーを構成するときには、 LDAP サーバーで提供されるようにしたいサフィックスを指定する必要があります。例えば、dc=myhost,dc=mycompany,dc=com というサフィックスは、 TCP/IP ホスト名が myhost.mycompany.com になっているサーバーについて LDAP サーバーが自動的に構成されるときにセットアップされる、デフォルトのサフィックスです。ディレクトリー内のオブジェクトは、識別名 (DN) 属性で参照されます。 IBM Telephone Directory の情報を置きたいパス (親 DN) を指定する必要があります。デフォルトで使用される cn=users, という親 DN が TCP/IP ホスト名の前に付けられます。例えば、cn=users,dc=myhost,dc=mycompany,dc=com のようになります。
アプリケーションの中には、構成のために IBM Welcome Page V1.1 を使用するものがあります。例えば、LDAP サーバーは、IBM Telephone Directory V5.2 と一緒に使用されるように構成されますが、インストール時には IBM Welcome Page V1.1 アプリケーションでセットアップされます。このアプリケーションがインストールされると、デフォルト値 cn=users がホスト名の前に付けられます。デフォルト値は、インストール時に使用したい親 DN 値を指定することにより、指定変更することができます。 IBM Telephone Directory の情報は、組織に関する情報が保持されている既存のロケーションに置くことができます。この情報はまた、新規ロケーションに置くこともできます。
例えば、既存の組織 o=company に既存の inetOrgPerson エントリーがある場合、 IBM Telephone Directory を構成してこの親 DN を使用し、既存の情報にアクセスすることができます。 inetOrgPerson オブジェクト・クラスは、個人に関する情報 (名前、姓、電話番号、および E メール・アドレスなど) の表示および保管に広く使用されている、業界標準クラスです。また、アプリケーションをインストールすることにより、親 DN 内に、IBM Telephone Directory によって使用される追加エントリーが作成されます。作成されるエントリーは以下のとおりです。